説明

鏡筒アダプタ、レンズ鏡筒およびそれを用いた撮像装置

【課題】近距離において輻輳角を3度以下にして、疲労感を低減し、飛び出し感や奥行き感を楽しめる立体映像を撮像することを目的としている。
【解決手段】互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第2光軸上の光束300の一部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aを開くとともに外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを開くとともに外側シャッタ部420bを閉じて、全反射ミラー422で反射した光束300をハーフミラー412で反射させてレンズ系に取り込み、第2光軸上の光束300の残部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを閉じるとともに外側シャッタ部420bを開き、全反射ミラー422およびハーフミラー412を介してレンズ系に取り込む構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体映像として視聴するための映像を撮影する際に用いる鏡筒アダプタ、レンズ鏡筒およびそれを用いた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラの普及が著しい。一般に、これらのデジタルスチルカメラやビデオカメラには、被写体が発した光束を撮像素子に結像させて、被写体の光学像を撮像するためのレンズ鏡筒が取り付けられている。
【0003】
このようなレンズ鏡筒を用いて光学像を撮像する際、2次元の映像だけでなく、立体的な映像として視聴するための映像を撮像することも要望されている。立体映像の撮像装置としては、例えば、特許文献1に開示されている。図11に示すように、この撮像装置は、第1光軸上と第2光軸上に配置した2つの左右シャッタ11R、11Lと2つの左右ミラー12R、12Lを有する。第1光軸上にある被写体の光束と第2光軸上にある被写体の光束は、2つの左右ミラー12R、12Lで反射され、プリズム13を介してレンズ14に取り込まれる。このレンズ14に取り込まれた被写体の光束は、CCD15で結像される。左右のシャッタ11R、11Lで、第1光軸上の光束と第2光軸上の光束とを切り替えながら、各々の光束がCCD15で結像されて、第1光軸上の光学像と第2光軸上の光学像が形成される。CCD15で結像された第1光軸上の光学像と第2光軸上の光学像は、各々、立体映像用の右眼用映像と左眼用映像に対応する。この右眼用映像と左眼用映像は、光軸の異なる映像なので、互いに両眼視差を有する。
【0004】
特許文献1の他に、両眼視差を有する右眼用映像と左眼用映像を撮像する撮像装置については、特許文献2や特許文献3に開示されている。
【0005】
これらの撮像装置で撮像した互いに視差を有する右眼用映像と左眼用映像は、例えば、特許文献4に開示された立体映像表示装置を用いて、立体映像として見ることができる。立体映像表示装置は、互いに視差を有する右目用映像と左目用映像を交互に表示パネルの画面に表示する。視聴者は、右目用映像が写し出された際は、この映像を右目で見て、左目用映像が写し出された際は、この映像を左目で見ればよい。右目用映像を右目で、左目用映像を左目で見るためには、例えば、シャッタ方式の眼鏡を用いる。このシャッタ方式の眼鏡には、右目用レンズと左目用レンズに、光の通過と遮断を切り替える液晶フィルタを配置している。液晶フィルタのシャッタ開閉によって、光の通過と遮断を切り替えれば、右目用映像を右目で見ることができ、左目用映像を左目で見ることができる。このシャッタ開閉を繰り返し続けることによって、視聴者は視差を有する右目用映像と左目用映像から立体映像を見ることができる。なお、この立体映像は、右目用映像と左目用映像の視差量によって、映像の奥行き感や飛び出し感が変わる。視差量が大きければ、奥行きや飛び出しも大きくなり、視差量が小さければ、奥行きや飛び出しも小さくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−92771号公報
【特許文献2】特開平8−307904号公報
【特許文献3】実開平1−155043号公報
【特許文献4】特開2000−36939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
立体映像用の右眼用映像と左眼用映像は互いに視差を有するが、この視差量が大きいと映像の飛び出し感や奥行き感も大きくなる。この飛び出し感や奥行き感が大きくなり過ぎると、視聴者は疲労感を受けることがある。視差量が大きくなり過ぎないように右眼用映像と左眼用映像を撮像するためには、輻輳角を3度以下にすることが望ましい。この輻輳角とは、被写体から見て右眼と左眼のなす角のことをいう。
【0008】
特許文献1に開示された撮像装置における輻輳角は、被写体から見て左右ミラー12Rと12Lのなす角に相当する。この輻輳角は、被写体と撮像装置との距離が遠くなればなるほど小さくなり、被写体と撮像装置との距離が近くなればなるほど大きくなる。また、この輻輳角は、左右のミラー12R、12Lの距離に影響される。右眼用映像または左眼用映像に対応する第1光軸と第2光軸の間隔が狭ければ被写体から見た輻輳角は小さくなり、第1光軸と第2光軸の間隔が広ければ被写体から見た輻輳角は大きくなる。
【0009】
一般的に、立体映像として望ましい右眼用映像と左眼用映像を撮像する場合、撮像装置に取り込まれる第1光軸と第2光軸の間隔は70mm〜90mmに設定されることが多い。この間隔は、ステレオベースという。
【0010】
このステレオベースを70mm〜90mmに設定した場合、例えば、1m〜5m程度の近距離において立体映像を撮像しようとすると、上記従来の撮像装置では、輻輳角を3度以下にすることが難しい。また、一般的に、立体映像の飛び出し感や奥行き感を楽しむための被写体と撮像装置までの距離は、近距離に限られる。
【0011】
すなわち、近距離において輻輳角を3度以下にすれば、疲労感を受けることがなく、飛び出し感や奥行き感を楽しめる立体映像を撮像できる。
【0012】
しかし、上記従来の撮像装置では、近距離において輻輳角を3度以下にできないので、視聴者は飛び出し感や奥行き感に疲労感を受ける可能性があり、立体映像を十分に楽しめないという問題を有していた。
【0013】
本発明は上記問題を解決するもので、近距離において輻輳角を3度以下にして、疲労感を低減し、飛び出し感や奥行き感を楽しめる立体映像を撮像することが可能な鏡筒アダプタ、レンズ鏡筒およびそれを用いた撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明の鏡筒アダプタは、レンズ系を備えたレンズ鏡筒または前記レンズ鏡筒を備えた撮像装置に取り付けられる鏡筒アダプタであって、前記鏡筒アダプタは、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、前記第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、前記第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーを有し、前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第1光軸上の光束は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の一部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の残部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む構成である。
【0015】
また、上記目的を達成するために本発明のレンズ鏡筒は、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーと、レンズ系を配置したレンズ鏡筒であって、前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第1光軸上の光束は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の一部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の残部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む構成である。
【0016】
また、上記目的を達成するために本発明の撮像装置は、レンズ系を備えたレンズ鏡筒または撮像装置に取り付けられる鏡筒アダプタを有し、前記鏡筒アダプタは、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、前記第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、前記第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーを有し、前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第1光軸上の光束は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の一部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の残部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む構成である。
【0017】
また、上記目的を達成するために本発明の撮像装置は、レンズ鏡筒を有し、前記レンズ鏡筒は、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーと、レンズ系を配置したレンズ鏡筒であって、前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、前記第1光軸上の光束は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の一部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、前記第2光軸上の光束の残部は、前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む構成である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第1光軸上の光束と第2光軸上の光束を各々のレンズ系を介して、レンズ鏡筒のレンズ系に取り込むので、互いに視差を有する右眼用映像と左眼用映像を撮像できる。
【0019】
また、第2光軸上の光束の一部は、第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、全反射ミラーで反射した光束をハーフミラーで反射させてレンズ系に取り込み、第2光軸上の光束の残部は、第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、全反射ミラーおよびハーフミラーを介してレンズ系に取り込むので、第1光軸と第2光軸の間隔を狭くすることができる。すなわち、ステレオベースを小さくして小型化を図りつつ、近距離において輻輳角を3度以下にすることができる。
【0020】
したがって、疲労感を低減し、飛び出し感や奥行き感を楽しめる立体映像を撮像することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一実施の形態における撮像装置のレンズ鏡筒の断面図
【図2】同撮像装置の概略図
【図3】同撮像装置のレンズ鏡筒に配置されたレンズ系の概略図
【図4】鏡筒アダプタを取り付けた同撮像装置の概略図
【図5】第1光軸からの入射による撮像状態を示す概略図
【図6】第2光軸の右側からの入射による撮像状態を示す概略図
【図7】第2光軸の左側からの入射による撮像状態を示す概略図
【図8】第1光軸からの入射と液晶シャッタの遮光領域を示す概略図
【図9】第2光軸からの入射と液晶シャッタの遮光領域を示す概略図
【図10】第2光軸からの入射と液晶シャッタの遮光領域を示す概略図
【図11】従来の撮像装置のレンズ系の概略図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、一実施の形態における撮像装置について図面を参照しながら説明する。図1は一実施の形態における撮像装置のレンズ鏡筒の断面図、図2は同撮像装置の概略図、図3は同撮像装置のレンズ鏡筒に配置されたレンズ系の概略図である。
【0023】
<レンズ鏡筒100の全体構成について>
まず、レンズ鏡筒100の全体構成について説明する。図1において、レンズ鏡筒100は、鏡筒本体105と、この鏡筒本体105の内側に保持された第1レンズ系110、第2レンズ系120、第3レンズ系130、第4レンズ系140と、絞り150とを備えている。図2に示すように、撮像装置200は、レンズ鏡筒100が撮像装置本体210に取り付けられて構成されている。撮像装置本体210には、プリズム220を介して、被写体の光学像を撮像するための撮像素子230が配置されている。
【0024】
図1〜図3に示すように、レンズ鏡筒100に配置された第1レンズ系110は、鏡筒本体105の先端部に固定配置され、被写体が発した光束300を最初に取り込んでいる。第2レンズ系120は、第1レンズ系110の後方で、光軸上に移動自在なように鏡筒本体105に配置され、第1レンズ系110を介して被写体の光束300を取り込んでいる。第3レンズ系130は、第2レンズ系120の後方で、光軸上に移動しないように鏡筒本体105に固定して配置され、第2レンズ系120を介して被写体の光束300を取り込んでいる。第4レンズ系140は、第3レンズ系130の後方で、光軸方向に移動自在なように鏡筒本体105に配置され、第3レンズ系130を介して被写体の光束300を取り込んでいる。絞り150は、第3レンズ系130の前方に配置されている。
【0025】
第1レンズ系110、第2レンズ系120、第3レンズ系130、第4レンズ系140は、各々、1枚または複数のレンズを組み合わせて構成している。第2レンズ系120は広角側または望遠側にズーム調整するズーム用レンズ系である。第1レンズ系に近くなることで広角側、第3レンズ系に近くなることで望遠側に変化するズーム機能があり、負の焦点距離を有している。
【0026】
第1レンズ系110と第2レンズ系120の合成焦点距離は小さい(強い)負の焦点距離である。さらに第3レンズ系130を合成することにより、正または大きい(弱い)負の焦点距離に変換する。つまり第3レンズ系130は、撮像素子230に像を形成するために、実像へ変換するための補正レンズ系であり、正の焦点距離を有している。
【0027】
第4レンズ系140はフォーカスを調整するためのフォーカス用レンズ系であり、正の焦点距離を有している。第4レンズ系が第3レンズ系に近くなることで正の焦点距離が小さくなり、遠くなることで正の焦点距離が大きくなる。よって、ズームの調整は、主に第2レンズ系120を光軸上に移動させて行う。フォーカスの調整は、主に第4レンズ系140を光軸上に移動させて行う。
【0028】
このように、第1レンズ系110、第2レンズ系120、第3レンズ系130、第4レンズ系140を介して、被写体からの光束300は撮像素子230の素子面で結像されて光学像となる。また、絞り150の径を大きくすることで、明るい像を形成でき、小さくすることで暗い像を形成することができる。
【0029】
<鏡筒アダプタ400を取り付けた撮像装置200の全体構成について>
次に、鏡筒アダプタ400を取り付けた撮像装置200の全体構成について説明する。図4は鏡筒アダプタを取り付けた同撮像装置の概略図である。
【0030】
図4において、鏡筒アダプタ400は、撮像装置200に取り付けられている。この鏡筒アダプタ400は、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第1光軸上に配置された第1シャッタ410と、その後方に配置されたハーフミラー412と、第2光軸上に配置された第2シャッタ420と、その後方に配置された全反射ミラー422を有する。ハーフミラー412は光束300の一部を透過させ一部を反射させ、全反射ミラー422は光束300の全部を反射させる。なお、互いに平行な第1光軸と第2光軸とは、第1光軸と第2光軸は完全に平行でなくてもよく、略平行または実質的に平行な第1光軸と第2光軸も含むものとする。
【0031】
第1シャッタ410と第2シャッタ420は互いに水平方向に配置されており、第1光軸と第2光軸も互いに水平方向に位置している。第1シャッタ410および第2シャッタ420が閉じたときに光束300は遮断され、第1シャッタ410および第2シャッタ420が開いたときに光束300は透過する。
【0032】
第1シャッタ410は、第2光軸に近い側を内側シャッタ部410aとし、第2光軸から遠い側を外側シャッタ部410bとしている。第2シャッタ420は、第1光軸に近い側を内側シャッタ部420aとし、第1光軸から遠い側を外側シャッタ部420bとしている。
【0033】
第1シャッタ410の内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bが分離される分離位置は、第1シャッタ410の幅方向における中心位置である必要はなく、中心位置よりも第2光軸により近い位置や第2光軸からより遠い位置でもよい。
【0034】
また、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aと外側シャッタ部420bが分離される分離位置は、第2シャッタ420の幅方向における中心位置である必要はなく、中心位置よりも第1光軸により近い位置や第1光軸からより遠い位置でもよい。
【0035】
このような第1シャッタ410と第2シャッタ420を用いて、第1光軸上の光束300と第2光軸上の光束300の撮像について説明する。
【0036】
第1光軸上の光束300は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bを開き、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aと外側シャッタ部420bを閉じて、ハーフミラー412を透過した光束300を第1レンズ系110と第2レンズ系120と第3レンズ系130と第4レンズ系140に取り込み、撮像素子230の素子面上に露光させて撮像する。
【0037】
第2光軸上の光束300の一部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aを開くとともに外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを開くとともに外側シャッタ部420bを閉じて、全反射ミラー422で反射した光束300をハーフミラー412で反射させて、第1レンズ系110と第2レンズ系120と第3レンズ系130と第4レンズ系140に取り込み、撮像素子230の素子面上に露光させて撮像する。
【0038】
第2光軸上の光束300の残部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを閉じるとともに外側シャッタ部420bを開き、全反射ミラー422およびハーフミラー412を介して、第1レンズ系110と第2レンズ系120と第3レンズ系130と第4レンズ系140に取り込み、撮像素子230の素子面上に露光させて撮像する。
【0039】
なお、第1光軸上の光束300と第2光軸上の光束300とは、交互に切り替えながら撮像素子230の素子面上に露光させて撮像する。各々の光軸上の映像が互いに視差を有する右眼用映像と左眼用映像に対応する。また、第2光軸上の光束300は、第2光軸上の光束300の一部と残部に分離されるが、各々が第2光軸上の映像における右眼用映像もしくは左眼用映像に対応する。
【0040】
<第1光軸からの入射による撮像について>
次に、第1光軸からの入射による撮像について詳細に説明する。
【0041】
図5は第1光軸からの入射による撮像状態を示す概略図である。図5において、第1光軸上に配置された第1光軸上の第1シャッタ410は開いて透過状態にする。第1シャッタ410の内側シャッタ部410a、外側シャッタ部410bのいずれも開いて透過状態にする。第1シャッタ410を透過した光束は次に、ハーフミラー412を透過する。このとき、光束300の半分は右方向(第2光軸から遠ざかる方向)に反射し、残り半分の光束300は透過して、レンズ鏡筒100に入射する。レンズ鏡筒100の第1レンズ系110に入射した光束300は、第2レンズ系120、絞り150、第3レンズ系130、第4レンズ系140を経て、撮像素子230を露光する。
【0042】
また、第2光軸上に設置された第2シャッタ420は遮光状態にする。第2シャッタ420の内側シャッタ部420a、外側シャッタ部420bのいずれも閉じて遮光状態にする。よって、第2光軸から入射した光束300は第2光軸上の第2シャッタ420により、遮光される。すなわち、第2シャッタ420の後方に配置された全反射ミラー422に入射しないので、第2光軸から第1光軸上のハーフミラー412へ向かう光束300はほとんどない。第1光軸上からの光束300だけにより、撮像素子230の素子面上に実像を露光することができる。
【0043】
<第2光軸の右側からの入射による撮像について>
次に、第2光軸の右側からの入射による撮像について詳細に説明する。
【0044】
第2光軸から入射する光束は、2つに分割して撮像しており、各々、撮像方法が異なる。第2光軸から入射する光束を光軸に対して、右側(第1光軸に近い側)と左側(第1光軸から遠い側)に分けて説明する。
【0045】
まず、第2光軸の右側(第1光軸に近い側)からの入射による撮像について説明する。図6は第2光軸の右側からの入射による撮像状態を示す概略図である。図6において、第1光軸上に配置された第1シャッタ410の内側シャッタ部410aを透過状態にする。第2光軸から入射する光束の一部はまず、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aに入射する。内側シャッタ部410aは透過状態のため、内側シャッタ部410aを透過した光束300はハーフミラー412に入射する。ハーフミラー412に入射した光束300の内、半分の光束300は第2光軸から遠ざかる方向に反射し、残り半分の光束300は透過する。透過した光束300は第2光軸上に配置された第2シャッタ420の内側シャッタ部420aに入射する。内側シャッタ部410aを透過しない光束はそのまま、直接、内側シャッタ部420aに入射することになる。
【0046】
第2シャッタ420の内側シャッタ部420aは透過状態に設定しておく。第1光軸上に配置されたハーフミラー412を透過した光束300および直接内側シャッタ部420aに入射する光束300は、内側シャッタ部420aを透過したのち、全反射ミラー422により第1光軸に近づく方向に反射する。すなわち、全反射ミラー422を反射した光束は、ハーフミラー412へ入射する。
【0047】
ハーフミラー412に入射した光束300の内、半分は反射されレンズ鏡筒100の第1レンズ系に入射することになる。残り半分の光束300はハーフミラー412を透過する。第1シャッタ410の外側シャッタ部410bは遮光状態としているので、外側シャッタ部410bに入射した光束300は遮光される。
【0048】
レンズ鏡筒100の第1レンズ系110に入射した光束は、第2レンズ系120、絞り150、第3レンズ系130、第4レンズ系140と透過したのち、撮像素子230の左側半分を露光することになる。
【0049】
第2光軸の左側(第1光軸から遠い側)から入射される光束300については、第2シャッタ420の外側シャッタ部420bに入射した光束300が遮光されるので、全反射ミラー422にはほとんど光束300が到達しない。
【0050】
なお、第1光軸の左側(第2光軸に近い側)から入射される光束300は次の通りである。第1シャッタ410の内側シャッタ部410aに入射した光束300は透過されるので、内側シャッタ部410aを透過した後、ハーフミラー412に入射する。ハーフミラー412に入射した側の光束300は、第2光軸から遠ざかる方向に反射され、残り半分の光束300はそのままレンズ鏡筒100の第1レンズ系110に入射する。この光束300は第2レンズ系120、絞り150、第3レンズ系130、第4レンズ系140を透過した後、撮像素子230の右側半分を露光することになる。この露光された光束300に基づく映像は第2光軸からの情報ではないのでデータとして用いない。
【0051】
また、第1光軸の右側(第2光軸から遠い側)から入射される光束300は次の通りである。第1シャッタ410の外側シャッタ部410bを遮光状態にするので、外側シャッタ部410bに入射した光束は遮光され、レンズ鏡筒100にはほとんど光束300が透過しない。
【0052】
<第2光軸の左側からの入射による撮像について>
次に、第2光軸の左側(第1光軸から遠い側)からの入射による撮像について詳細に説明する。図7は第2光軸の左側からの入射による撮像状態を示す概略図である。図7において、第2光軸上に配置された第2シャッタ420の内側シャッタ部420aは遮光状態にし、外側シャッタ部420bは透過状態にする。第1シャッタ410の内側シャッタ部410aは遮光状態にする。第2光軸の左側から入射した光束300は外側シャッタ部420bに入射する。外側シャッタ部420bは透過状態なので光束300は透過され、全反射ミラー422により、第1光軸に近づく方向に反射する。反射した光束300はハーフミラー412に入射する。入射した光束300の内、半分の光束300は反射し、レンズ鏡筒100の第1レンズ系110に入射することになる。残り半分の光束300は、ハーフミラー412を透過し、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aに入射することになる。内側シャッタ部410aは、遮光状態にしているので、光束300は遮光される。ハーフミラー412を反射した光束300は、レンズ鏡筒100の第1レンズ系110、第2レンズ系120、絞り150、第3レンズ系130、第4レンズ系140を透過したのち、撮像素子230の右側半分に露光することになる。
【0053】
なお、第2光軸の右側(第1光軸に近い側)から入射される光束300は次の通りである。第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを遮光状態にするので、内側シャッタ部420aに入射した光束300は、全反射ミラー422、ハーフミラー412、第1シャッタ410の外側シャッタ部410bの経路をほとんど辿らない。
【0054】
また、第1光軸の左側(第2光軸に近い側)から入射される光束300は次の通りである。第1シャッタ410の内側シャッタ部410aを遮光状態にするので、内側シャッタ部410aに入射した光束300は、レンズ鏡筒100に入射することはない。
【0055】
また、第1光軸の右側(第2光軸から遠い側)から入射される光束300は次の通りである。第1シャッタ410の外側シャッタ部410bを遮光状態にするので、外側シャッタ部410bに入射した光束300は、レンズ鏡筒100に入射することはない。
【0056】
<第2光軸からの入射による撮像について>
次に、第2光軸からの入射による撮像について説明する。
【0057】
上述したように、第2光軸の右半分からの入射によって撮像素子230の左側半分に露光された光束300と、第2光軸の左半分からの入射によって撮像素子230の右側半分に露光された光束300とを合成すれば、第2光軸の撮像情報にすることができる。
【0058】
<第1シャッタ410と第2シャッタ420の領域分離について>
次に、第1シャッタ410と第2シャッタ420の領域分離について説明する。
【0059】
まず、第1光軸からの入射と第1シャッタ410の遮光領域について説明する。
【0060】
図5には焦点距離43.8mmの光束300が図示されている。このときハーフミラー412および第1シャッタ410の内側シャッタ部410a、外側シャッタ部410bの全域を透過する幅が69mmである。図8に示すように、焦点距離82.1mmとした場合、ハーフミラー412および第1シャッタ410の内側シャッタ部410a、外側シャッタ部410bの全域を透過せず、外側シャッタ部410bの外側端部の2.2mm、内側シャッタ部410aの内側端部22.3mmについては透過領域としてもいいし、遮光領域としてもよい。このように図5に示すように焦点距離が43.8mmのとき、画角53度であったものが、図8に示すように、焦点距離を82.1mmと長くすることで、画角は30度となるため、ハーフミラー412および第1シャッタ410の内側シャッタ部410a、外側シャッタ部410bの有効範囲は変化する。
【0061】
次に、第2光軸の右側(第1光軸に近い側)からの入射と第2シャッタ420の遮光領域について説明する。
【0062】
図6には焦点距離43.8mmの光束300が図示されている。このとき全反射ミラー422および第2シャッタ420の内側シャッタ部420aの全域を透過する幅が、154.4mmの内、右側40.1mmであり、図9に示すように焦点距離を82.1mmとした場合、全反射ミラー422および第2シャッタ420の全域を透過せず、内側シャッタ部420aの内側端部の9.1mmについては透過領域としてもいいし、遮光領域としてもよい。また、全反射ミラー422にて反射した光束300はハーフミラー412に入射し、半分の光束300はレンズ鏡筒100に入射する。このとき、第1光軸からの光束300が入射しないように第1シャッタ410の外側シャッタ部410bは全域遮光する。しかし、内側シャッタ部410aは第2光軸の右側からの入射光束を透過する必要があるため、透過状態とするが、内側シャッタ部410aの中心部から14.1mmまでの範囲は透過状態でも遮光状態でもかまわない。
【0063】
図6に示すように焦点距離が43.8mmのとき画角53度であったものが、図8に示すように焦点距離を82.1mmと長くすることで画角は30度となるため、全反射ミラー412および第2シャッタ420の内側シャッタ部420aの有効範囲は変化する。
【0064】
次に、第2シャッタ420の外側シャッタ部420bについて説明する。
【0065】
図7には焦点距離43.8mmの光束300が図示されている。このとき全反射ミラー422および第2シャッタ420の外側シャッタ部420bの全域を透過する幅が154.4mmの内、左側114.3mmであり、図10に示すように焦点距離82.1mmとした場合、全反射ミラー422および第2シャッタ420の外側シャッタ部420bの全域を透過せず、内側シャッタ部420aの外側では70.1mmについては透過領域としてもいいし、遮光領域としてもよい。
【0066】
また、全反射ミラー422にて反射した光束300がハーフミラー412に入射し、半分の光束300レンズ鏡筒100に入射する。このとき、第1光軸からの光束300が入射しないように第1シャッタ410の内側シャッタ部410aは全域遮光していてもいいし、第1シャッタ410の端部から24.8mmまでの範囲は有効画像領域ではないので透過状態でもかまわない。
【0067】
図6に示すように焦点距離が43.8mmのとき画角53度であったものが、図8に示すように焦点距離を82.1mmと長くすることで画角は30度となるため、全反射ミラー422および第2シャッタ420の内側シャッタ部420aの有効範囲は変化する。
【0068】
<一実施の形態のまとめ>
一実施の形態によれば、本発明によれば、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、第1光軸上の光束300と第2光軸上の光束300を各々のレンズ系を介して、レンズ鏡筒100のレンズ系に取り込むので、互いに視差を有する右眼用映像と左眼用映像を撮像できる。
【0069】
また、第2光軸上の光束300の一部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aを開くとともに外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを開くとともに外側シャッタ部420bを閉じて、全反射ミラー422で反射した光束300をハーフミラー412で反射させてズームレンズ系に取り込み、第2光軸上の光束300の残部は、第1シャッタ410の内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bを閉じ、第2シャッタ420の内側シャッタ部420aを閉じるとともに外側シャッタ部420bを開き、全反射ミラー422およびハーフミラー412を介してズームレンズ系に取り込むので、第1光軸と第2光軸の間隔を狭くすることができる。すなわち、ステレオベースを小さくして小型化を図りつつ、近距離において輻輳角を3度以下にすることができる。
【0070】
したがって、疲労感を低減し、飛び出し感や奥行き感を楽しめる立体映像を撮像することができる。
【0071】
なお、本実施の形態では、第1シャッタ410、ハーフミラー412、第2シャッタ420、全反射ミラー422が配置された鏡筒アダプタ400をレンズ鏡筒100に取り付けた撮像装置200について説明したが、第1シャッタ410、ハーフミラー412、第2シャッタ420、全反射ミラー422をあらかじめ配置したレンズ鏡筒100やこのレンズ鏡筒100を有する撮像装置200を用いても同様の効果を得ることができる。
【0072】
また、焦点距離によっては、第1シャッタ410の一部の領域について、シャッタ制御をしなくても撮像に影響が発生しない場合がある。このような焦点距離を設定する際は、内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bによって第1シャッタ410の全領域を被覆する必要がないので、撮像に影響を与える領域だけを内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bで被覆してシャッタ制御すればよい。あるいは、より多くのシャッタ部に分離された内側シャッタ部410aと外側シャッタ部410bによって第1シャッタ410の全領域を被覆して、細かくシャッタ制御してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等に適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
100 レンズ鏡筒
105 鏡筒本体
110 第1レンズ系
120 第2レンズ系
130 第3レンズ系
140 第4レンズ系
150 絞り
200 撮像装置
210 撮像装置本体
220 プリズム
230 撮像素子
300 光束
400 鏡筒アダプタ
410 第1シャッタ
410a 内側シャッタ部
410b 外側シャッタ部
412 ハーフミラー
420 第2シャッタ
420a 内側シャッタ部
420b 外側シャッタ部
422 全反射ミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ系を備えたレンズ鏡筒または前記レンズ鏡筒を備えた撮像装置に取り付けられる鏡筒アダプタであって、
前記鏡筒アダプタは、互いに平行な第1光軸と第2光軸において、
前記第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、
前記第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーを有し、
前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、
前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、
前記第1光軸上の光束は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、
前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、
前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、
前記第2光軸上の光束の一部は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、
前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、
前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、
前記第2光軸上の光束の残部は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、
前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、
前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む
鏡筒アダプタ。
【請求項2】
前記第1シャッタは、内側シャッタ部の一部のみを開閉させる請求項1に記載の鏡筒アダプタ。
【請求項3】
互いに平行な第1光軸と第2光軸において、
第1光軸上に配置された第1シャッタおよびハーフミラーと、
第2光軸上に配置された第2シャッタおよび全反射ミラーと、
レンズ系を配置したレンズ鏡筒であって、
前記第1シャッタは前記第2光軸に近い内側シャッタ部と前記第2光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、
前記第2シャッタは前記第1光軸に近い内側シャッタ部と前記第1光軸から遠い外側シャッタ部とを有し、
前記第1光軸上の光束は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を開き、
前記第2シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じて、
前記ハーフミラーを透過した光束を前記レンズ系に取り込み、
前記第2光軸上の光束の一部は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じ、
前記第2シャッタの内側シャッタ部を開くとともに外側シャッタ部を閉じて、
前記全反射ミラーで反射した光束を前記ハーフミラーで反射させて前記レンズ系に取り込み、
前記第2光軸上の光束の残部は、
前記第1シャッタの内側シャッタ部と外側シャッタ部を閉じ、
前記第2シャッタの内側シャッタ部を閉じるとともに外側シャッタ部を開き、
前記全反射ミラーおよび前記ハーフミラーを介して前記レンズ系に取り込む
レンズ鏡筒。
【請求項4】
前記第1シャッタは、内側シャッタ部の一部のみを開閉させる請求項3に記載のレンズ鏡筒。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のレンズ鏡筒を備えた撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−146885(P2011−146885A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5472(P2010−5472)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】