説明

開閉体駆動装置

【課題】構造を簡素化することが可能な開閉体駆動装置を提供すること。
【解決手段】リアサンシェードECUは、リアサンシェードの開閉動作について開始の指示があったとき、リアサンシェードが全開位置及び全閉位置のいずれにあるかに関わらず、リアサンシェードの開動作が行われる態様でのモータの制御を開始する。リアサンシェードECUは、前記制御を開始したことに伴って、開動作がフルストローク時間T1に満たないままロック状態が検出されたとき、閉動作が行われる態様でのモータの制御を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的な駆動源による駆動力を用いて開閉体を開閉動作させる開閉体駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、特許文献1には、車両のリアウインドウを室内側から覆って日光を遮るリアサンシェードを開閉動作させるリアサンシェード装置が開示されている。同文献に記載のものは、リアサンシェードがモータによって駆動され、リアサンシェードが全開位置や全閉位置に達すると、その旨がリミットスイッチで検出されるとともに、モータの駆動が停止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−193368号公報([0001]、[0012]、[0040]、[0043]、[図5])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1に記載のものでは、リミットスイッチが必要となるので、部品点数が多く、また、組み付けに手間がかかる等、コスト面において改善の余地があるとともに、装置の大型化を招く。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、構造を簡素化することが可能な開閉体駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電気的な駆動源による駆動力を用いて開閉体を開閉動作させる開閉体駆動装置において、前記開閉体の開閉動作について開始の指示があったとき、前記開閉体が全開位置及び全閉位置のいずれにあるかに関わらず、前記開閉体の開動作及び閉動作の一方が行われる態様での前記駆動源の制御を開始する制御手段を備え、前記開閉体の開動作の所要時間を開動作の基準所要時間と規定するとともに、前記開閉体の閉動作の所要時間を閉動作の基準所要時間と規定し、前記開閉体が全開位置又は全閉位置に達したことを示唆するロック電流が前記駆動源に流れたとき、前記駆動源のロック状態を検出するロック検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記制御を開始したことに伴って、当該一方の動作がこの動作に対応する基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、当該一方の動作に対する他方の動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始することをその要旨としている。
【0007】
同構成によると、動作開始の指示を受けて、例えば全閉位置から開動作が行われると、開動作の基準所要時間が経過した時点で全開位置に達し、ロック状態が検出される。一方、全開位置から開動作が行われると、開動作の基準所要時間が経過する前にロック状態が検出され、この場合、開動作が停止されるとともに、閉動作が開始される。そしてこの後、閉動作の基準所要時間が経過した時点で全閉位置に達し、ロック状態が検出される。
【0008】
また、動作開始の指示を受けて、全開位置から閉動作が行われると、閉動作の基準所要時間が経過した時点で全閉位置に達し、ロック状態が検出される。一方、全閉位置から閉動作が行われると、閉動作の基準所要時間が経過する前にロック状態が検出され、この場合、閉動作が停止されるとともに、開動作が開始される。そしてこの後、開動作の基準所要時間が経過した時点で全開位置に達し、ロック状態が検出される。
【0009】
いずれにせよ、リミットスイッチを用いることなく駆動源に流れる電流を監視することで、全開位置及び全閉位置でのロック状態を検出することができ、ひいては開閉体の開閉位置を認識することが可能となる。従って、構造を簡素化することができる。
【0010】
尚、電源投入後の初回の動作について開閉体が最終到達位置に達したことを検出する手法がどのようなものであれ、2回目以降の動作では、RAMのような揮発性のメモリの記憶内容を参照して開閉位置を認識するといったことができるようになる。このようにEEPROMのような不揮発性のメモリを必ずしも用いる必要がないので、コスト面において有利となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開閉体駆動装置において、前記制御手段は、前記指示を受けて最初に開始した前記制御に伴って、前記一方の動作がこの動作に対応する基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、当該一方の動作が行われることによる最終到達位置を現在の開閉位置として認識し、前記他方の動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始することをその要旨としている。
【0012】
同構成によると、例えば全開位置から開動作が行われると、開動作の基準所要時間が経過する前にロック状態が検出されることになるが、この場合、開動作の最終到達位置、すなわち全開位置が現在の開閉位置として認識され、閉動作が開始される。一方、全閉位置から閉動作が行われると、閉動作の基準所要時間が経過する前にロック状態が検出されることになるが、この場合、閉動作の最終到達位置、すなわち全閉位置が現在の開閉位置として認識され、開動作が開始される。
【0013】
これらのように、現在の開閉位置が反映される形で開閉動作が行われる。従って、動作開始の指示に対し、適切な制御を実施することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
本発明によれば、構造を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態による構成のリアサンシェード装置を示す電気ブロック回路図。
【図2】本実施形態による構成のリアサンシェード装置の作用について、(a)は、全閉位置から開動作が開始されるときの動作を説明するタイムチャート図、(b)は、全開位置から開動作が開始されるときの動作を説明するタイムチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る開閉体駆動装置をリアサンシェード装置に具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、リアサンシェード装置1は、運転席に着座した状態で操作可能な場所に設置されるフロント側スイッチ及び後部座席に着座した状態で操作可能な場所に設置されるリア側スイッチの総称であるリアサンシェードスイッチ2が操作されることを契機として、開閉体であるリアサンシェードが開閉動作される。上記リアサンシェードスイッチ2は、リアサンシェード電子制御ユニット(以下、リアサンシェードECUと称す)3に対して電気的に接続されている。尚、本実施形態においてリアサンシェードスイッチ2は、第1固定接点が接地されるとともに、第2固定接点がリアサンシェードECU3に接続され、操作ノブが操作されることに伴って可動接点が両固定接点間を電気的に接続する有接点式のスイッチよりなるが、無接点式のスイッチであってもよい。
【0017】
上記リアサンシェードECU3は、車両搭乗者によりリアサンシェードスイッチ2が手動操作されることに伴い、同リアサンシェードスイッチ2の第2固定接点の電位がローレベルになったとき、このリアサンシェードスイッチ2が操作された旨を認識する。そしてこのとき、リアサンシェードECU3は、電気的な駆動源であるサンシェード駆動用のモータ4を制御することで、同モータ4による駆動力を用いてリアサンシェードを開閉動作させる。尚、上記モータ4は、正回転及び逆回転が可能な直流モータよりなり、これによる回転駆動力が減速機構等を通じてリアサンシェードに伝達されることで、同リアサンシェードは、リアウインドウを室内側から覆う全閉位置と、リアウインドウを覆わない全開位置とに亘って開閉動作される。
【0018】
次に、リアサンシェード装置1の作用について説明する。
まず図2(a)を参照して、全閉位置から開動作が開始されるときの動作について説明する。
【0019】
この場合、パワースイッチの操作を通じて車両の電源状態がイグニッションONに遷移されることに伴って、リアサンシェードECU3に電源が投入された状態で、ポイントP1においてリアサンシェードスイッチ2が操作されると、リアサンシェードECU3は、モータ4を正回転させることで開動作を開始する。
【0020】
そしてこの後、開動作の基準所要時間であるフルストローク時間T1が経過した後に全開位置に達し、このときモータ4にロック電流が流れ、この状態が一定時間以上連続したポイントP2においてリアサンシェードECU3は、モータ4のロック状態を検出する。尚、リアサンシェードECU3は、モータ4に流れる電流が閾値よりも高い状態が上記一定時間以上連続することを条件として、モータ4のロック状態を検出する。
【0021】
そしてこの場合、リアサンシェードECU3は、開動作を開始してからフルストローク時間T1が経過した後にロック状態を検出したことに基づき、当該ロック状態の検出がリアサンシェードが全開位置に達したことによるものである旨、すなわち全開位置を現在の開閉位置として認識し、モータ4の正回転を停止する。その結果、ポイントP3において開動作が停止される。
【0022】
次いで図2(b)を参照して、全開位置から開動作が開始されるときの動作について説明する。
この場合、パワースイッチの操作を通じて車両の電源状態がイグニッションONに遷移されることに伴って、リアサンシェードECU3に電源が投入された状態で、ポイントP4においてリアサンシェードスイッチ2が操作されると、リアサンシェードECU3は、モータ4を正回転させることで開動作を開始する。
【0023】
そしてこの後、開動作の基準所要時間であるフルストローク時間T1が経過する前にモータ4にロック電流が流れ、この状態が一定時間以上連続したポイントP5においてリアサンシェードECU3は、モータ4のロック状態を検出する。
【0024】
そしてこの場合、リアサンシェードECU3は、開動作を開始してからフルストローク時間T1が経過する前にロック状態を検出したことに基づき、当該ロック状態の検出がリアサンシェードが元々全開位置にあったことによるものである旨、すなわち全開位置を現在の開閉位置として認識し、モータ4の正回転を停止する。その結果、ポイントP6において開動作が停止される。
【0025】
その後リアサンシェードECU3は、ポイントP7においてモータ4を逆回転させることで閉動作を開始する。
そしてこの後、閉動作の基準所要時間であるフルストローク時間T2が経過した後に全閉位置に達し、このときモータ4にロック電流が流れ、この状態が一定時間以上連続したポイントP8においてリアサンシェードECU3は、モータ4のロック状態を検出する。
【0026】
そしてこの場合、リアサンシェードECU3は、閉動作を開始してからフルストローク時間T2が経過した後にロック状態を検出したことに基づき、当該ロック状態の検出がリアサンシェードが全閉位置に達したことによるものである旨、すなわち全閉位置を現在の開閉位置として認識し、モータ4の逆回転を停止する。その結果、ポイントP9において閉動作が停止される。
【0027】
これらのように、電源投入後の初回の動作について、リアサンシェードスイッチ2の操作による開始の指示があったとき、当初は開動作が行われ、その後、必要に応じて閉動作が行われ、当該初回の動作を経て現在の開閉位置がリアサンシェードECU3で認識される。尚、リアサンシェードECU3は、現在の開閉位置をRAMに代表される揮発性のメモリに記憶することで、以後、電源が遮断されるまでの期間に亘り、当該RAMの記憶内容を以後の制御に反映させる。
【0028】
すなわち、リアサンシェードECU3は、電源投入後の2回目以降の動作について開始の指示があったとき、上記RAMの記憶内容を参照して現在の開閉位置を認識し、その開閉位置が全開位置である場合には、モータ4を逆回転させることで閉動作を開始する。その一方、リアサンシェードECU3は、現在の開閉位置が全閉位置である場合には、モータ4を正回転させることで開動作を開始する。このように電源投入後の2回目以降の動作では、それ以前の動作を経て認識された一方の最終到達位置から他方の最終到達位置に向けての開閉動作が直ちに実施される。
【0029】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)リミットスイッチを用いることなくモータ4に流れる電流を監視することで、全開位置及び全閉位置でのロック状態を検出することができ、ひいてはモータ4の回転方向を考慮しつつリアサンシェードの開閉位置を認識することが可能となる。従って、構造を簡素化することができる。
【0030】
(2)電源投入後の初回の動作についてリアサンシェードが最終到達位置に達したことを検出する手法がどのようなものであれ、2回目以降の動作では、RAMのような揮発性のメモリの記憶内容を参照して開閉位置を認識するといったことができるようになる。このようにEEPROMのような不揮発性のメモリを必ずしも用いる必要がないので、コスト面において有利となる。
【0031】
(3)全開位置から開動作が行われると、フルストローク時間T1が経過する前にロック状態が検出されることになるが、この場合、開動作の最終到達位置、すなわち全開位置が現在の開閉位置として認識され、閉動作が開始される。このように、現在の開閉位置が反映される形で開閉動作が行われる。従って、動作開始の指示に対し、適切な制御を実施することができる。
【0032】
(4)動作開始の指示を受けて、当初は開動作が行われるので、リアサンシェードによる挟み込みを回避することができるようになる。
(5)電源投入後の初回の動作を経て認識される現在の開閉位置を以後の制御に反映させることができるようになる。
【0033】
(6)電源投入後の2回目以降の動作では、それ以前の動作を経て認識された一方の最終到達位置から他方の最終到達位置へ向けての開閉動作を直ちに実施することができるようになる。
【0034】
(7)リミットスイッチを用いる代わりに、例えばEEPROMといった不揮発性のメモリを設け、同メモリにリアサンシェードの開閉位置を記憶させるようにしても、一旦電源が遮断された後に電源が再投入された場合において、電源遮断前の開閉位置を以後の制御に反映させることができるようになる。しかしこの場合、EEPROMといった部品が必要となるので、リミットスイッチを用いた場合と同様、コスト面において不利となる。
【0035】
この点、本実施形態による構成を採用した場合、電源投入後の初回の動作且つ全開位置からの動作開始時に限り、閉動作の開始が遅延するものの、2回目以降の動作ではRAM値を参照して開閉位置を認識できるため、遅延は発生せず、また、RAMを用いることでコスト面において有利となる。
【0036】
尚、ロック状態の検出感度を上げる等、遅延時間の設定に際し、ユーザが違和感を感じない程度となるよう工夫を凝らすことで、使い心地がよくなり、利便性を向上することができる。
【0037】
尚、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・電源投入後の初回の動作について開始の指示があったとき、当初開動作を実施する構成に代えて、当初閉動作を実施する構成を採用してもよい。この場合、動作開始の指示を受けて、全開位置から閉動作が行われると、閉動作の基準所要時間が経過した時点で全閉位置に達し、ロック状態が検出される。一方、全閉位置から閉動作が行われると、閉動作の基準所要時間が経過する前にロック状態が検出され、この場合、閉動作が停止されるとともに、開動作が開始される。そしてこの後、開動作の基準所要時間が経過した時点で全開位置に達し、ロック状態が検出される。
【0038】
・ロック状態の検出に用いられる「閾値」や「一定時間」は、検出感度を考慮しつつ適宜設定すればよい。例えば、「一定時間」を短いものとすれば、早い段階でロック状態を検出できる一方、「一定時間」を長いものとすれば、ロック状態に達したか否かの検証が長きに亘るので、検出精度を向上できる。
【0039】
・フルストローク時間T1及びフルストローク時間T2は、リアサンシェードの開閉動作に伴う摺動抵抗や経時的変化を考慮しつつ設定することが望ましく、上記各時間を変更できるような構成を採用してもよい。この場合、開動作の基準所要時間や閉動作の基準所要時間を設定する設定手段を備える開閉体駆動装置として具体化される。
【0040】
・電気的な駆動源は、モータに限らず、例えばソレノイド等であってもよい。
・本発明に係る開閉体駆動装置は、リアサンシェード装置に限らず、開閉体が全開位置と全閉位置とに亘って開閉動作されるもの、例えばパワーウインドウ装置、パワースライドドア装置、電動ドアミラー装置、サンルーフ装置、ムーンルーフ装置、自動ドア装置、電動シャッタ装置、電動ブラインド装置等に適用されてもよい。
【0041】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)電気的な駆動源による駆動力を用いて開閉体を開閉動作させる開閉体駆動装置において、前記開閉体の開閉動作について開始の指示があったとき、前記開閉体が全開位置及び全閉位置のいずれにあるかに関わらず、前記開閉体の開動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始する制御手段を備え、前記開閉体の開動作の所要時間を開動作の基準所要時間と規定するとともに、前記開閉体の閉動作の所要時間を閉動作の基準所要時間と規定し、前記開閉体が全開位置又は全閉位置に達したことを示唆するロック電流が前記駆動源に流れたとき、前記駆動源のロック状態を検出するロック検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記制御を開始したことに伴って、前記開閉体の開動作が開動作の基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、前記開閉体の閉動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始することを特徴とする開閉体駆動装置。同構成によると、動作開始の指示を受けて、当初は開動作が行われるので、開閉体による挟み込みを回避することができるようになる。
【0042】
(ロ)前記制御手段は、電源投入後の初回の動作について開始の指示があったとき、前記開閉体の開動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始し、この開始した制御に伴って、前記開閉体の開動作が前記基準所要時間を経過した後に前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、全開位置を現在の開閉位置として認識する一方、前記開始した前記制御に伴って、前記開閉体の開動作が前記基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、全開位置を現在の開閉位置として認識した上で前記開閉体の閉動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始するとともに、この開始した制御に伴って、前記開閉体の閉動作が前記基準所要時間を経過した後に前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、全閉位置を現在の開閉位置として認識する上記(イ)に記載の開閉体駆動装置。同構成によると、電源投入後の初回の動作を経て認識される現在の開閉位置を以後の制御に反映させることができるようになる。
【0043】
(ハ)前記制御手段は、電源投入後の2回目以降の動作について開始の指示があったとき、自らが現在の開閉位置として認識している開閉位置を参照し、その開閉位置を一方の最終到達位置と規定したとき、当該一方の最終到達位置に対する他方の最終到達位置に前記開閉体が達する態様での前記駆動源の制御を開始する上記(ロ)に記載の開閉体駆動装置。同構成によると、電源投入後の2回目以降の動作では、それ以前の動作を経て認識された一方の最終到達位置から他方の最終到達位置へ向けての開閉動作を直ちに実施することができるようになる。
【符号の説明】
【0044】
1…リアサンシェード装置(開閉体駆動装置)、2…リアサンシェードスイッチ、3…リアサンシェードECU(制御手段、ロック検出手段)、4…モータ(電気的な駆動源)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的な駆動源による駆動力を用いて開閉体を開閉動作させる開閉体駆動装置において、
前記開閉体の開閉動作について開始の指示があったとき、前記開閉体が全開位置及び全閉位置のいずれにあるかに関わらず、前記開閉体の開動作及び閉動作の一方が行われる態様での前記駆動源の制御を開始する制御手段を備え、
前記開閉体の開動作の所要時間を開動作の基準所要時間と規定するとともに、前記開閉体の閉動作の所要時間を閉動作の基準所要時間と規定し、
前記開閉体が全開位置又は全閉位置に達したことを示唆するロック電流が前記駆動源に流れたとき、前記駆動源のロック状態を検出するロック検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記制御を開始したことに伴って、当該一方の動作がこの動作に対応する基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、当該一方の動作に対する他方の動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始する
ことを特徴とする開閉体駆動装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記指示を受けて最初に開始した前記制御に伴って、前記一方の動作がこの動作に対応する基準所要時間に満たないまま前記ロック検出手段でロック状態が検出されたとき、当該一方の動作が行われることによる最終到達位置を現在の開閉位置として認識し、前記他方の動作が行われる態様での前記駆動源の制御を開始する
請求項1に記載の開閉体駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−154029(P2012−154029A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11286(P2011−11286)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】