説明

開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置

【課題】開閉式ウィンドウガラスに設けた磁石に対し離間して配置した磁気センサにおいて磁束密度を大きくして検出することができる開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置を提供する。
【解決手段】磁石が車両の開口部を開閉自在なウィンドウガラスに設けられ、一定の磁界を発生する。プリント配線板82が磁石に対して離間して配置され、ホールIC81がプリント配線板82に実装され、磁石による磁界を検出する。磁性材料よりなる芯材83,84がホールIC81と磁気的に結合されている。プリント配線板82における芯材83,84によるホールIC81への磁路となる部位に貫通孔82aが形成され、貫通孔82aの内部に芯材84の先端が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置が開示されており、当該装置は、ウィンドウガラスを挟持するクリップを用いてウィンドウガラスの破損に伴うウィンドウガラスの端部での粉砕を行なって、クリップに設けた磁石に対向配置した磁気センサによってクリップの少なくとも一部の変位を検出する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−83624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
磁気センサを用いてクリップの少なくとも一部の変位を検出する際に、開閉式ウィンドウガラスにおける窓開き量が大きい場合、例えば夏場の暑いときの換気を行なうために窓開けを実施する場合等においても確実にウィンドウガラスの破損を検出可能な磁気センサでの磁気強度を確保したいというニーズがある。
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、開閉式ウィンドウガラスに設けた磁石に対し離間して配置した磁気センサにおいて磁束密度を大きくして検出することができる開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明では、車両の開口部を開閉自在なウィンドウガラスに設けられ一定の磁界を発生する磁石による磁界を検出して当該磁界に基づいて前記ウィンドウガラスの破損を検出する開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置であって、前記磁石に対して離間して配置されたプリント配線板と、前記プリント配線板に実装され、前記磁石による磁界を検出する磁気センサと、磁性材料よりなり、前記磁気センサと磁気的に結合し、前記磁石の磁力を前記磁気センサに伝達する芯材と、を備え、前記プリント配線板における前記芯材による前記磁気センサへの磁路となる部位に貫通孔または凹部を形成し、前記貫通孔の内部または前記凹部の内部に前記芯材の先端を配置したことを要旨とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、一定の磁界を発生する磁石が車両の開口部を開閉自在なウィンドウガラスに設けられるとともに、磁石に対して離間して配置されたプリント配線板において磁石による磁界を検出する磁気センサが実装され、磁気センサにより検出した磁界に基づいてウィンドウガラスの破損が検出される。
【0008】
ここで、磁気センサと磁気的に結合した磁性材料よりなる芯材を通して磁石の磁力が磁気センサに伝達されて磁石による磁界が磁気センサにより検出される。よって、磁気センサにおいて磁束密度を大きくすることができる。
【0009】
また、プリント配線板における芯材による磁気センサへの磁路となる部位には貫通孔または凹部が形成され、この貫通孔の内部または凹部の内部に芯材の先端が配置されているので、芯材の先端をより磁気センサに接近して配置することができ、パーミアンスを大きくすることができる。これにより、磁気センサにおいて磁束密度を更に大きくすることができる。
【0010】
請求項2に記載のように、請求項1に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置において、前記芯材は、少なくとも一部が上下方向に延びているとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置において、前記芯材は高透磁率材よりなるとよい。
【0011】
請求項4に記載のように、請求項1〜3のいずれか1項に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置において、前記磁石は、前記ウィンドウガラスでの端部においてウィンドウガラスを挟持するクリップに固定されているとよい。
【0012】
請求項5に記載のように、請求項4に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置において、前記クリップは、前記ウィンドウガラスの面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢しているとよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、開閉式ウィンドウガラスに設けた磁石に対し離間して配置した磁気センサにおいて磁束密度を大きくして検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】乗用車における右前ドアでの分解斜視図。
【図2】乗用車における右前ドアでの概略正面図。
【図3】図2のA−A線での縦断面図。
【図4】開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の斜視図。
【図5】クリップの分解斜視図。
【図6】(a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。
【図7】(a),(b)は磁石70とホールIC81の位置関係を示す図。
【図8】(a)は実施形態におけるホールIC81の配置位置における平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図。
【図9】(a)は比較例におけるホールIC81の配置位置における平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図。
【図10】(a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。
【図11】(a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。
【図12】(a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。
【図13】窓開き量と磁力についての特性を説明するための図。
【図14】(a)は別例におけるホールIC81の配置位置における平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図。
【図15】第2の実施形態における開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の縦断面図。
【図16】開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の斜視図。
【図17】第2の実施形態における開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を説明する。
図1は、乗用車における右前ドアでの分解斜視図であり、図2は乗用車における右前ドアでの概略正面図である。
【0016】
図1に示すように、車両ドア1はアウタパネル2とインナパネル3を具備している。アウタパネル2とインナパネル3の間に、強化ガラスからなるウィンドウガラス5が配置されている。ウィンドウガラス5の厚さは3.1mm〜5.0mm程度である。車両ドア1のインナパネル3の内側にはドアトリムが取り付けられている。
【0017】
車両ドア1の内部には、ウィンドウガラス5を上下動するウィンドウレギュレータ10が収納されている。本実施形態においては、ウィンドウレギュレータ10としてXアーム式ウィンドウレギュレータを用いている。インナパネル3にはドア部品組付穴3aが穿設されており、このドア部品組付穴3aを塞ぐようにモジュラーパネル6が設けられている。
【0018】
Xアーム式ウィンドウレギュレータ10は、ベースプレート(固定ベース)11を介して、モジュラーパネル6の室外側の面に支持されている。即ち、モジュラーパネル6の室外側の面に固定するベースプレート11には、Xアーム式ウィンドウレギュレータ10のリフトアーム12の軸13が支持されている。ベースプレート11には電動駆動ユニット14が固定されている。リフトアーム12は、図2に示すように軸13を中心とするセクタギヤ(ドリブンギヤ)15を一体に有しており、図1の電動駆動ユニット14は、このセクタギヤ15と噛み合うピニオン16(図2)及びその駆動モータ(図示せず)を備えている。
【0019】
図2において、リフトアーム12の長さ方向の中間部分には、軸17でイコライザアーム18の中間部分が枢着されている。リフトアーム12とイコライザアーム18の上端部(先端部)にはそれぞれ、ガイドピース(ローラ)19,20が回転及び傾動可能に枢着されており、イコライザアーム18の下端部には、ガイドピース(ローラ)21が枢着されている。
【0020】
このリフトアーム12のガイドピース19と、イコライザアーム18のガイドピース20とは、ウィンドウガラスブラケット22に移動自在に嵌められ、イコライザアーム18のガイドピース21は、図1のモジュラーパネル6の室外側の面に固定するイコライザアームブラケット(姿勢維持レール)23に移動自在に案内される。
【0021】
一方、ウィンドウガラス5の下縁にはその前後においてウィンドウガラスホルダ24が固定されている。このウィンドウガラスホルダ24は、予めウィンドウガラス5の下縁に固定され、このウィンドウガラスホルダ24を有するウィンドウガラス5が、アウタパネル2とインナパネル3の隙間から挿入されて、ボルト25によりウィンドウガラスブラケット22に固定されている。
【0022】
図2に示すように、前後一対のガラスラン26が立設されている。このガラスラン26はゴム材よりなる。レール部材としての前後一対のガラスラン26により車両のウィンドウガラス5が移動自在に支持されている。即ち、ウィンドウガラス5の前後の端部がガラスラン26に案内されて上下に移動することができるようになっている。
【0023】
図1の電動駆動ユニット14を介してピニオン16を正逆に駆動すると、セクタギヤ15を介してリフトアーム12が軸13を中心に揺動し、その結果、ウィンドウガラスブラケット22(ウィンドウガラス5)が、イコライザアーム18、ガイドピース19,20,21、イコライザアームブラケット23により略水平状態に保持されながら昇降運動する。このようにウィンドウガラス5が昇降され、ウィンドウガラス5により車両の開口部4が開閉自在となっている。
【0024】
図2のA−A線での縦断面を図3に示す。図3において、不正侵入防止用の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置30が車両ドア1の内部に配置されている。破損検出装置30は、ウィンドウガラス破損検出具としてのクリップ40とセンサモジュール80を有している。
【0025】
図4には開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置30の斜視図を示す。図5にはクリップ40の分解斜視図を示し、図6(a),(b),(c)はクリップ40を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図である。
【0026】
図3において、アウタパネル2とインナパネル3との間にウィンドウガラス5がウェザーストリップ7によりシールされた状態で配置されている。また、インナパネル3の内側にはドアトリム8が配置されている。クリップ40はウィンドウガラス5の下端部に配置され、ウィンドウガラス5を挟んでいる(ウィンドウガラス5に取り付けられている)。
【0027】
図5に示すように、クリップ40は、ウィンドウガラス5に対し挟持力を付与する金具としてのクリップ本体50と、樹脂成形品60と、磁石70よりなる。樹脂成形品60は、ウィンドウガラス5とクリップ本体50との間に介在されると共に永久磁石70を封止保持している(磁石70を樹脂でモールドしている)。図4,6に示すように、クリップ本体50における正面側には永久磁石70が配置されている。
【0028】
図5に示すように、クリップ本体50は、一枚の板ばね用鋼板を折り曲げて構成されている。クリップ本体50は、ウィンドウガラスを挟む第1および第2部材51,52と折り曲げ部(連結部)53を有している。背面側の第1部材51は正方形状をなし、正面側の第2部材52は左右の立設部52a,52bを有している。背面側の第1部材51と正面側の第2部材52の間にウィンドウガラス5が配置され(図6参照)、第1部材51と第2部材52はウィンドウガラス5に対し互いに接近する方向に付勢されている。
【0029】
折り曲げ部53は第1部材51と第2部材52を連結している。この折り曲げ部53は、二段に折り曲げられ、二段目の折り曲げ部53bの幅はウィンドウガラス5の厚みよりも狭く、一段目の折り曲げ部53aにおいてウィンドウガラス5の端面が位置している(図6参照)。つまり、クリップ本体50の折り曲げ部53には段差部が形成され、段差部に図6に示すようにウィンドウガラス5の端面が位置しており、かつ、ウィンドウガラス5の下端まで嵌らないようになっている(下辺部付近でウィンドウガラス5を挟み込まないようになっている)。
【0030】
図5において、第2部材52での左右の立設部52a,52bの上端部からアーム部52c,52dが互いに接近する方向に延びている。第2部材52での立設部52a,52bおよびアーム部52c,52dで囲まれた領域に対応する箇所に第1部材51が位置している。
【0031】
樹脂成形品60は、前面プレート部61と下面台座部62と磁石封止部63と背面側保持部64を有し、これらは一体成形されている。図5、図6(c)に示すように、下面台座部62は上面が平坦に形成され、当該平坦部にウィンドウガラス5が載置されている。そして、図6(c)に示すように、下面台座部62がクリップ本体50の折り曲げ部53とウィンドウガラス5の間に位置する。また、下面台座部62の前端から板状の前面プレート部61が立設されている。前面プレート部61は長方形状をなし、中央部には長方形の貫通孔61aが形成されている。そして、図6(c)に示すように、前面プレート部61がクリップ本体50の第2部材52とウィンドウガラス5の間に位置する。
【0032】
さらに、樹脂成形品60において、左右に延びる下面台座部62における前端での中央部には磁石封止部63が立設されている。磁石封止部63は、その内部に四角板状の磁石(フェライト磁石)70を封止しており、磁石封止部63も四角板状をなしている。磁石封止部63は、図6(a)に示すように、左右に延びる貫通孔61aにおける中央部に上下に延びるように配置されている。図6(a)において、磁石封止部63の上部は貫通孔61aの内部に位置し、下部は貫通孔61aよりも下方に位置している。磁石封止部63の下端から背面側保持部64が延設されている。そして、図6(b)に示すように、背面側保持部64がクリップ本体50の第1部材51とウィンドウガラス5の間に位置する。ここで、クリップ本体50の第1部材51には貫通孔51a(図5、図6(b)参照)が形成され、この貫通孔51aに樹脂成形品60の背面側保持部64に形成した突起64aが嵌合している。
【0033】
図6(c)に示すように、クリップ本体50は、第2部材52がウィンドウガラス5の室内側の面(裏面5b)側に位置し、第1部材51がウィンドウガラス5の室外側の面(表面5a)側に位置している。そして、クリップ本体50の第1部材51は、図6(a)に示すように第2部材52での立設部52a,52bおよびアーム部52c,52dで囲まれた領域に対応する場所で、図6(b)に示すようにウィンドウガラス5の表面5aから付勢している。よって、第2部材52におけるウィンドウガラス5への付勢部はウィンドウガラス5の面内において2箇所に離間して第1部材51におけるウィンドウガラス5への付勢部を挟むように設けられている。
【0034】
図5、図6(b)に示すように、樹脂成形品60の磁石封止部63と背面側保持部64とは対向している。樹脂成形品60の背面側保持部64の前面側とウィンドウガラス5とは両面テープ65(図12(b)参照)で接着固定されている。また、樹脂成形品60の磁石封止部63の背面側とウィンドウガラス5とは両面テープ66(図12(b)参照)で接着固定されている。
【0035】
組み立て順序としては、図5に示すように、ウィンドウガラス5の裏面5bに樹脂成形品60の磁石封止部63を両面テープ66で接着固定する。また、ウィンドウガラス5の表面5aに樹脂成形品60の背面側保持部64を両面テープ65で接着固定する。これにより樹脂成形品60がウィンドウガラス5に固定される。その後、ウィンドウガラス5に対し樹脂成形品60の外方からクリップ本体50をウィンドウガラス5を挟み込むように取り付ける。このとき、クリップ本体50の第1部材51の貫通孔51aに樹脂成形品60の背面側保持部64の突起64aが嵌合して樹脂成形品60にクリップ本体50が嵌合にて固定される。
【0036】
このようにして、金具としてのクリップ本体50は、ウィンドウガラス5が配置される第1部材51と第2部材52の間において第1部材51と第2部材52がウィンドウガラス5の面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢されている。即ち、ウィンドウガラス5の表面5aと裏面5bにおいて違う場所でウィンドウガラス5に対し力が加わる。また、クリップ本体50はウィンドウガラス5の下端部を所定の力以上で挟持(把持)している。
【0037】
図4,6に示すように、クリップ40における正面側には磁石(永久磁石)70が固定されている。本実施形態では磁石70としてフェライト磁石を用いている。磁石70は図4に示すように左半分がN極に、右半分がS極に着磁されている。磁界発生部としての磁石70は図4に示すように一定の磁界H1を発生する。
【0038】
センサモジュール80は、図3に示すように、インナパネル3に固定されている。ここで、鉛直方向をX方向とするとともに、水平方向をY方向とする。クリップ40はX方向(鉛直方向)に移動、即ち、落下することになる。センサモジュール80は、図4に示すようにホールIC81やプリント配線板82等をケース内に収容して構成しており、ホールICはホール素子を形成したチップ内に周辺回路(駆動回路、ホール素子の出力電圧を増幅する回路等)を一体化したものである。本実施形態ではホールIC81にて磁気センサを構成している。
【0039】
図7は、磁石70とセンサモジュール80のホールIC(磁気センサ)81の位置関係を示す図である。
図4,7に示すように、センサモジュール80は、磁石70による磁界H1を検出するための磁気センサとしてのホールIC81と、プリント配線板82と、ホールIC81の左右に配置される芯材83,84とを具備している。芯材83,84は、磁性材料よりなる。具体的には、芯材83,84は高透磁率材であるパーマロイよりなる。芯材83,84はそれぞれ1本の棒材よりなり、水平方向においてホールIC81に接離する方向に延びる第1水平部83a,84aと、第1水平部83a,84aの先端から水平方向かつ磁石70に接近する方向に延びる第2水平部83b,84bと、第2水平部83b,84bの先端から下方に向に延びる立設部83c,84cとから構成されている。第1水平部83a,84aと第2水平部83b,84bは水平方向にL字状に延びている。芯材83,84の立設部84c,84cの上端は、ウィンドウガラス5全閉時の磁石70とほぼ同じ高さに配置されている(磁石70に対しY方向に所定の距離だけ離間している)。また、芯材83,84の第1水平部83a,84aの先端面に接近してホールIC81が配置されている。これにより、ホールIC81が芯材83,84と磁気的に結合し、かつ、芯材83,84はその一部が上下方向に延びている。芯材83,84により磁石70の磁界(磁力)が集められ、ホールIC81に伝達してホールIC81での磁束密度を大きくすることができる。
【0040】
図8を用いてプリント配線板82におけるホールIC(磁気センサ)81の実装構造および芯材83,84の配置構造を説明する。
ホールIC(パッケージ)81は、チップを内蔵した本体部81aと、本体部81aから延びる3本の端子81bを有し、3本の端子81bとはグランド端子と電源端子と出力端子である。ホールIC81の3本の端子81bがプリント配線板82のスルーホールに貫通され、各端子81bはプリント配線板82に半田付けされることによりホールIC81がプリント配線板82に実装されている。そして、プリント配線板82に直交する方向からホールIC81に磁力を受けると、その磁力に応じた信号が出力される。
【0041】
プリント配線板82におけるホールIC81の配置領域において貫通孔82aが形成されている。この貫通孔82aは芯材84よりも若干大きく形成されており、貫通孔82aの内部に芯材84を挿入することができるようになっている。芯材84の第1水平部84aの先端部がプリント配線板82の貫通孔82aの内部に挿入され、芯材84の第1水平部84aの先端とホールIC81とは所定距離L11だけ離間している。また、芯材83の第1水平部83aの先端とホールIC81とは所定距離L10だけ離間している。
【0042】
このようにして、磁石70に対して離間して配置されたプリント配線板82にホールIC81が実装され、ホールIC(磁気センサ)81により磁界が検出されるようになっている。
【0043】
センサモジュール80(ホールIC81)は、図3に示すように、判定手段としてのコントローラ90に接続されている。コントローラ90はA/D変換器やマイコンを具備しており、マイコンはホールIC(磁気センサ)81からの信号をA/D変換したものを取り込むことができる。そして、図3のコントローラ90はホールIC(磁気センサ)81により検出した磁界、即ちセンサ出力に基づいてウィンドウガラスの破損に伴う磁石70の落下を検出する。図3において、コントローラ90には警報部91が接続されている。
【0044】
次に、このように構成した開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の作用、即ち、ウィンドウガラス5が壊された(割られた)ときの動作を説明する。
通常時においては、図6に示すように、乗員が車両から離れるときにウィンドウガラス5を全閉または数cmほど少し開いている。コントローラ90はセンサモジュール80の出力レベルからウィンドウガラス5の位置を検出しており、パーキングブレーキが操作されている時にウィンドウガラス5が全閉または数cm開いているとガラスの割れ検知モードを設定する。一方、ウィンドウガラス5の端部に配置したクリップ40がウィンドウガラス5の端部を挟持している。詳しくは、クリップ40のクリップ本体50の自身の弾性力にて第1部材51と第2部材52との間にウィンドウガラス5を挟持している。また、センサモジュール80の前方に磁石70が位置している。
【0045】
この状態から、ウィンドウガラス5が破損すると、その強度が低下する。つまり、強化ガラスからなるウィンドウガラス5の一部が破損すると、図10に示すようにウィンドウガラス5のすべてにひびが入り強度が著しく低下する(ガラス割れ時にガラス強度が低下する)。
【0046】
この強度低下に伴って図11に示すようにクリップ40がその挟持力によりウィンドウガラス5の一部領域である端部(下端部)を粉砕する。つまり、自身のばね力により強化ガラスからなるウィンドウガラス5が部分的に完全に粉砕される(粉々にされる)。これにより、図12に示すように、クリップ40が落下する。詳しくは、図10,11に示すように、第1部材51によりウィンドウガラス5が押圧され、ウィンドウガラス5が粉々に粉砕されて、クリップ40が落下する。
【0047】
センサモジュール80のホールIC81において、ウィンドウガラス5が破損される前においてはホールIC81の出力値は、所定の閾値以上の値を示すが、ウィンドウガラス5の破損に伴いクリップ40が落下すると、ホールIC81の出力値が所定の閾値以上の値を示さなくなる。これにより、クリップ40の落下、即ち、ウィンドウガラス5の破損が検出される。よって、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。
【0048】
このようにして、強化ガラスは一部が割れるとすべてにひびが入り強度が著しく低下する特徴を利用して未検知、誤検知を極力少なくすることができる。
また、図2に示すように、ウィンドウガラス5が全閉位置にないときも、ウィンドウガラス5が破損するとクリップ40が落下するため、ウィンドウガラス5の破損を検出することができる。
【0049】
また、図6のクリップ本体50は板ばね用鋼板を折り曲げて対向させた第1部材51と第2部材52を有し、ウィンドウガラス5が配置される第1部材51と第2部材52の間において第1部材51と第2部材52がウィンドウガラス5の面内でずれた位置で自身の弾性にてガラス面(ウィンドウガラスの表面5a、裏面5b)に対して互いに逆方向に(互いに接近する方向)に付勢されている。これにより、ウィンドウガラス5の表面5aと裏面5bにおいて違う場所でウィンドウガラス5に対し力が加わっているので、ウィンドウガラス5の破損に伴って(ウィンドウガラス5の強度の低下に伴って)ウィンドウガラス5の端部を確実に粉砕してウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。
【0050】
図3において、ホールIC81の出力値によってクリップ40の落下を検出することによりウィンドウガラス5の破損が検出されると、コントローラ90は警報部91を作動して警報を発する。
【0051】
図8に示すように、プリント配線板82に貫通孔82aを形成して芯材84の先端を配置した場合と、図9に示すように、プリント配線板82に貫通孔82aを形成せずに芯材84を配置した場合とを比較する。
【0052】
図8のように、プリント配線板82に貫通孔82aを形成することにより、芯材83と芯材84との間に接近してホールIC81を配置することができる。図9において、芯材84とプリント配線板82との間のクリアランス(距離L12)として最低、例えば0.6mm必要であり、また、芯材83とホールIC81との間のクリアランス(距離L13)として最低、例えば0.6mm必要である。図8において、芯材83とホールIC81との間のクリアランス(距離L10)として最低、例えば0.6mm必要であり、また、芯材84とホールIC81との間のクリアランス(距離L11)として最低、例えば0.6mm必要である。
【0053】
このように、図9の場合には、クリアランス(距離L12)が0.6mmであるとともにプリント配線板82の厚みtが1.6mmならば、芯材84とホールIC81の距離は2.2mm必要となるのに対し、図8の場合には穴あけ加工により芯材84をホールIC81に対しプリント配線板82の厚み分の1.6mm接近させることができる。即ち、図8では芯材84とホールIC81の距離L11は0.6mmでよくなる。
【0054】
また、図9(a)では、水平方向でのホールIC81に対する芯材83,84の配置方向(Z方向)において、ホールIC81に対し芯材83,84が対称に配置されていない。これに対し、図8(a)では、水平方向でのホールIC81に対する芯材83,84の配置方向(Z方向)において、ホールIC81に対し芯材83,84が対称に配置されている。これにより、芯材83,84の配置方向(Z方向)におけるバランスがよくなり、磁気特性の対称性がよい。これにより、磁石70とホールIC81との相対的な位置についてZ方向のガタツキに強く、検知エリアの拡大を図ることができる。
【0055】
図13を用いて窓開き量の拡大を図ることができることをシミュレーションにより確認したので説明する。
図13において横軸に窓開き量をとり、縦軸に磁力をとっている。図8の本実施形態(プリント配線板に貫通孔がある場合)の特性線と、図9の比較例(プリント配線板に貫通孔がない場合)の特性線を比較する。図13において正常に動作可能な磁力の閾値を6mTとしている。
【0056】
この図13から、プリント配線板82に貫通孔82aを形成することにより約10mmの窓開け量の拡大を図ることができることが分かる。例えば、窓開け量が25mmのとき、比較例(図9)では閾値の6mT以下となり検出不能であるが、本実施形態(図8)では閾値の6mT以上となり検出可能である。
【0057】
窓開け量の拡大について、より詳しく説明する。ガラス割れを検知できる窓の開き量を増大すべく磁気センサの感度を上げるとコストアップや磁石の大型化を招いてしまう。本実施形態ではプリント配線板82に貫通孔82aを形成することにより、コストアップや磁石の大型化を招くことなく、実質、磁束を誘導する芯材84の先端とホールIC81との距離を縮めて感度を上げることができる。このように感度の向上が図られることにより窓開き量の拡大に寄与できる。
【0058】
乗員が換気のために窓を開けた状態で駐車した場合においても、即ち、ある程度窓が開いている状態(例えば夏場において車室内の温度上昇を抑えるべく窓を開けた状態)でもウィンドウガラスの破損を検出できるようにしておく必要がある。空気は透磁率が低く窓が開いて磁石70が下方に位置しているとホールIC81の出力は低下してしまう。本実施形態においては磁力における通路の役目を果たす芯材(コア)83,84を用い、かつ、その端部をホールIC81近傍に配置した。これにより、夏場の暑いときの換気を行なうために窓開けを実施する場合等においても確実にウィンドウガラスの破損を検出可能な磁気センサでの磁気強度を確保することができる。
【0059】
また、芯材83,84は、上下方向に延びる立設部83c,84cを具備しているので、磁石70が多少上下動しても磁石70の磁力を芯材83,84の立設部83c,84cが吸収してホールIC(磁気センサ)81に伝達することができる。
【0060】
以上のごとく本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)磁性材料よりなる芯材83,84は磁気センサとしてのホールIC81と磁気的に結合しているので、ホールIC81と磁気的に結合した芯材83,84を通して磁石70の磁力がホールIC81に伝達されて磁石70による磁界がホールIC81により検出される。よって、ホールIC81において磁束密度を、空間を伝播する場合に比べて大きくすることができる。また、プリント配線板82における芯材83,84によるホールIC81への磁路となる部位に貫通孔82aを形成し、貫通孔82aの内部に芯材84の先端を配置したので、芯材84の先端をよりホールIC81に接近して配置することができ、パーミアンスを大きくすることができる。これにより、ホールIC81において磁束密度を更に大きくすることができる。その結果、開閉式ウィンドウガラス5に設けた磁石70に対し離間して配置したホールIC81において磁束密度を大きくして検出することができる。
【0061】
(2)芯材83,84は、少なくとも一部が上下方向に延びているので、磁石70(ウィンドウガラス5)が多少上下動しても芯材83,84を通して磁石70の磁力がホールIC81に伝達されて磁石70による磁界がホールIC81により検出される。これにより、ウィンドウガラス5の破損を検出することができる。
【0062】
(3)芯材83,84は高透磁率材よりなるので、よりよい。
(4)磁石70は、ウィンドウガラス5での端部においてウィンドウガラス5を挟持するクリップ40に固定されているので、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が粉砕されてウィンドウガラス5の破損が検出できる。
【0063】
(5)クリップ40は、ウィンドウガラス5の面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢しているので、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が確実に粉砕されてウィンドウガラス5の破損が容易に検出できる。
【0064】
本実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図8ではプリント配線板82における芯材83,84によるホールIC81への磁路となる部位に貫通孔82aを形成し、貫通孔82aの内部に芯材84の先端を配置したが、これに代わり、図14に示すように、プリント配線板82における芯材83,84によるホールIC81への磁路となる部位に凹部82bを形成し、凹部82bの内部に芯材84の先端を配置してもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0065】
図15,16に示すように、不正侵入防止用の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置100が車両ドア1の内部に配置されている。破損検出装置100はクリップ110とセンサモジュール80を有している。
【0066】
クリップ110はウィンドウガラス5の下端部に配置されている。クリップ110はプレート部材111とリングばね112を備えており、ウィンドウガラス5の下端部を所定の力以上で挟持(把持)している。詳しくは、クリップ110のプレート部材111は金属板により構成されており、プレート部材111は背面側において左右に離間して配置される受圧部(背板部)111a,111bと、正面側において受圧部111a,111bの間の中央に配置される押圧部(押圧片)111cを有している。受圧部111a,111bの間には背面側にコ字状に窪んだ部位(窪み部11d)が形成されている。また、背面側の部材である受圧部111a,111bおよび窪み部111dと、正面側の押圧部111cとは、底板部111eにて連結されている。プレート部材111での受圧部111a,111bと押圧部111cとの間にウィンドウガラス5が配置されている。
【0067】
リングばね112は、一端がプレート部材111の窪み部111dの背面側に位置し、他端がプレート部材111の押圧部111cの正面側に位置し、両端を狭くするように付勢している。これにより、プレート部材111の受圧部111a,111bにウィンドウガラス5の一方の面が当接した状態で、押圧部111cがウィンドウガラス5の他方の面から所定の圧力以上で押圧している。
【0068】
クリップ110のプレート部材111における押圧部111cの正面側には磁石(永久磁石)115が配置されている。一方、インナパネル3にはセンサモジュール80が磁石115に対向するように配置され、センサモジュール80(ホールIC81)の出力は磁石115までの距離Lに応じたものとなっている。センサモジュール80によりウィンドウガラス5の破損に伴うクリップ110の少なくとも一部の変位を検出する検出手段が構成されている。センサモジュール80にはコントローラ121を介して警報装置122が接続されている。
【0069】
図7,8を用いて説明したごとく、センサモジュール80は第1の実施形態と同様にプリント配線板(82)にホールIC(81)が実装されているとともに芯材(83,84)によりホールIC(81)と磁気的に結合している。また、プリント配線板における芯材によるホールICへの磁路となる部位に貫通孔(82a)を形成し、貫通孔(82a)の内部に芯材の先端を配置している。あるいは、図14に示したプリント配線板における芯材によるホールICへの磁路となる部位に凹部(82b)を形成し、凹部(82b)の内部に芯材の先端を配置している。
【0070】
次に、このように構成した開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置の作用、即ち、ウィンドウガラス5が壊された(割られた)ときの動作を説明する。
通常時においては、ウィンドウガラス5の端部に配置したクリップ110がウィンドウガラス5の端部を挟持している。詳しくは、クリップ110のプレート部材111がリングばね112によりウィンドウガラス5を挟持している。また、センサモジュール80と磁石115との距離はL1となっている。
【0071】
この状態から、ウィンドウガラス5が破損すると、その強度が低下する。つまり、強化ガラスからなるウィンドウガラス5の一部が破損すると、ウィンドウガラス5のすべてにひびが入り強度が著しく低下する(ガラス割れ時にガラス強度が低下する)。
【0072】
この強度低下に伴ってクリップ110がその挟持力によりウィンドウガラス5の端部(下端部)を粉砕する。つまり、リングばね112の付勢力により強化ガラスからなるウィンドウガラス5が部分的に完全に粉砕される(粉々にされる)。
【0073】
このクリップ110によるウィンドウガラス5の部分的粉砕に伴って図17に示すようにクリップ110のプレート部材111における押圧部111cが変位する(クリップ110の一部である押圧部111cが変位する)。詳しくは、ウィンドウガラス5における押圧部111cと接する部分が押圧部111cに押されて窪み部111dに当接するまで押圧部111cが変位する。このクリップ110の押圧部111cの変位がセンサモジュール80にて検出される。即ち、クリップ110の押圧部111cの変位に伴い、センサモジュール80と磁石115との距離Lが拡大してL2となり、図15でのL1より大きくなる。よって、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。
【0074】
センサモジュール80によりウィンドウガラス5の破損が検出されると、コントローラ121は警報装置122を作動して警報を発する。
なお、ウィンドウガラス5が破損するとクリップ110がウィンドウガラス5を完全に粉砕してクリップ110が脱落してもセンサモジュール80の前方には磁石115が無いのでセンサモジュール80によりウィンドウガラスの破損を検出することができる。
【0075】
芯材(83,84)によるホールIC(81)と磁気的に結合していることの作用効果、プリント配線板に貫通孔82aまたは凹部82bを設けたことの作用効果については、第1の実施形態で説明したとおりである。
【0076】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・芯材(83,84)はパーマロイの他の材料、例えば、ファインメートやアモルファス積層コアを用いてもよい。
【0077】
・磁気センサとして、ホールIC81に代わり、ホール素子を用いてもよい。あるいは、磁気センサとして、磁気抵抗素子を用いてもよい。
・ウィンドウレギュレータとしてXアーム式ウィンドウレギュレータを用いたが、ケーブル式ウィンドウレギュレータを用いてもよい。
【0078】
・駆動手段としてはモータを有するものだけではなく、乗員の手動によるものでもよい。
・ウィンドウガラスの破損検出装置を乗用車における右前ドアに適用したが、他の側部ドアに適用してもよいことは云うまでもなく、また、側部ドアの他にも、後部ドアや屋根に設けられた開閉式ガラスルーフに適用してもよい。
【0079】
・第1,2の実施形態においてクリップ40,110はウィンドウガラス5の下端部に設置したが、これに限ることなく、例えばウィンドウガラス5の側面での下部に設置してもよい。
【0080】
・芯材83,84について、立設部83c,84cはなくてもよい。
・芯材83をなくして芯材84のみであってもよい。
【符号の説明】
【0081】
5…ウィンドウガラス、40…クリップ、70…磁石、81…ホールIC、82…プリント配線板、82a…貫通孔、82b…凹部、83…芯材、84…芯材、90…コントローラ、115…磁石、121…コントローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の開口部を開閉自在なウィンドウガラスに設けられ一定の磁界を発生する磁石による磁界を検出して当該磁界に基づいて前記ウィンドウガラスの破損を検出する開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置であって、
前記磁石に対して離間して配置されたプリント配線板と、
前記プリント配線板に実装され、前記磁石による磁界を検出する磁気センサと、
磁性材料よりなり、前記磁気センサと磁気的に結合し、前記磁石の磁力を前記磁気センサに伝達する芯材と、
を備え、
前記プリント配線板における前記芯材による前記磁気センサへの磁路となる部位に貫通孔または凹部を形成し、前記貫通孔の内部または前記凹部の内部に前記芯材の先端を配置したことを特徴とする開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置。
【請求項2】
前記芯材は、少なくとも一部が上下方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置。
【請求項3】
前記芯材は高透磁率材よりなることを特徴とする請求項1または2に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置。
【請求項4】
前記磁石は、前記ウィンドウガラスでの端部においてウィンドウガラスを挟持するクリップに固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置。
【請求項5】
前記クリップは、前記ウィンドウガラスの面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢していることを特徴とする請求項4に記載の開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−98603(P2011−98603A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253349(P2009−253349)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】