防振装置
【課題】減衰特性を安定に発揮し、かつ静音性を高めるとともに弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすること。
【解決手段】筒状の第1取付け部材、および第2取付け部材12と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材13と、を備え、第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室26が画成され、複数の液室26同士は、第1制限通路30、および該第1制限通路30よりも共振周波数が高い第2制限通路31を通して互いに連通され、該第2制限通路31は、弾性板38が収容された収容室39と、該収容室39と液室26とを連通する連通部40と、を備え、連通部40の開閉を切り替える切替え手段58を備え、該切替え手段58は、連通部40を開ける開位置と、該連通部40を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材41と、該可動部材41を移動可能に支持する駆動部と、を備える防振装置10を提供する。
【解決手段】筒状の第1取付け部材、および第2取付け部材12と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材13と、を備え、第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室26が画成され、複数の液室26同士は、第1制限通路30、および該第1制限通路30よりも共振周波数が高い第2制限通路31を通して互いに連通され、該第2制限通路31は、弾性板38が収容された収容室39と、該収容室39と液室26とを連通する連通部40と、を備え、連通部40の開閉を切り替える切替え手段58を備え、該切替え手段58は、連通部40を開ける開位置と、該連通部40を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材41と、該可動部材41を移動可能に支持する駆動部と、を備える防振装置10を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に記載されたような防振装置が知られている。この防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備えている。また、第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が弾性体部材により構成されている。さらに複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通されている。そして第2制限通路内には、当該防振装置に振動が入力されたときに液圧が作用することで、該第2制限通路を閉塞し、第2制限通路を通した液室間の連通を遮断する弾性板が収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−299821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の防振装置では、第1制限通路の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたとき、弾性板に液圧が作用して第2制限通路が閉塞されるまでに時間がかかるため、振動が入力された直後には、液体が、液室同士の間で第1制限通路内だけでなく第2制限通路内も流通することとなる。
また、弾性板により第2制限通路を閉塞することで、第2制限通路を通した液室間の連通を遮断することから、第2制限通路の遮断状態で振動が入力されたときに、弾性板に液圧が作用して例えば弾性板が振動などすることにより、第2制限通路が開放されて液体が第2制限通路内を流通するおそれもあった。
以上より、振動入力時に減衰特性を安定に発揮することが困難であった。
【0005】
また前述のように、第2制限通路の遮断状態で振動が入力されたときに、弾性板が振動すると、振動音が発生するおそれがあった。
さらに、第2制限通路を通して液室間が連通されているとき、およびその連通が遮断されているときの別によらず、弾性板に液圧が作用することから、弾性板が早期に寿命に至るおそれもあった。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、減衰特性を安定に発揮し、かつ静音性を高めるとともに弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる防振装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備え、前記第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が前記弾性体部材により構成され、前記複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通され、該第2制限通路は、弾性板が収容された収容室と、該収容室と前記液室とを連通する連通部と、を備える防振装置であって、前記連通部の開閉を切り替える切替え手段を備え、該切替え手段は、前記連通部を開ける開位置と、該連通部を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材と、該可動部材を移動可能に支持する駆動部と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
この発明では、当該防振装置に入力される振動の周波数に応じて駆動部を作動させ、可動部材を開位置と閉位置との間で移動させることにより連通部を開閉することで、収容室と液室との連通、およびその遮断を切り替えて、第2制限通路を通した液室同士の連通、およびその遮断を切り替える。
以上のように、駆動部により可動部材を移動させることにより第2制限通路の連通、およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置に第1制限通路の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたときには、駆動部を作動させることで応答性よく第2制限通路を遮断することができる。
また、可動部材を閉位置に移動させることにより第2制限通路を通した液室同士の連通を遮断するので、可動部材を、弾性板を形成する材料よりも剛性が高い材料で形成することにより、可動部材で液圧を効果的に受け止めることが可能になり、第2制限通路の遮断状態を確保し易くすることができる。
以上より、減衰特性を安定に発揮することができる。
【0009】
また、連通部を閉じることにより、第2制限通路を通した液室同士の連通を遮断するので、第2制限通路が遮断された状態で当該防振装置に振動が入力されたときに、液圧が弾性板に作用するのを抑制することが可能になり、弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
さらにこのように、第2制限通路が遮断された状態で当該防振装置に振動が入力されたときに、液圧が弾性板に作用するのを抑制することができるので、弾性板の振動音の発生を抑え静音性を高めることもできる。
【0010】
また、前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられていてもよい。
【0011】
この場合、第2制限通路が、前記画成部材内に設けられているので、当該防振装置の小型化を図ることができる。
【0012】
また、前記収容室は、前記可動部材内に設けられていてもよい。
【0013】
この場合、収容室が、可動部材内に設けられているので、当該防振装置の簡素化を図ることができる。
なお可動部材が、回転軸回りに回転することにより開位置と閉位置との間を移動する場合、可動部材の移動に必要なスペースを小さく抑えることが可能になり、当該防振装置の一層の小型化を図ることができる。
【0014】
また、前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられ、前記可動部材は、前記画成部材内に設けられた嵌合孔内に、該嵌合孔の軸線回りに摺動自在に嵌合され、前記収容室は、前記可動部材内に設けられ、前記連通部は、前記液室の壁面および前記嵌合孔の内周面の双方に開口する第1部分と、前記可動部材に、該可動部材の外周面に開口するように配設され、前記第1部分と前記収容室とを連通する第2部分と、を備え、該連通部は、前記可動部材が閉位置に位置するときに、前記第1部分が前記可動部材の外周面により閉塞され、かつ前記第2部分が前記嵌合孔の内周面により閉塞されることで閉じられてもよい。
【0015】
この場合、可動部材が閉位置に位置するときに、連通部の第1部分が、可動部材の外周面により閉塞されるとともに、連通部の第2部分が、嵌合孔の内周面により閉塞されることで、連通部が閉じられるので、収容室と液室との連通を確実に遮断することが可能になり、第2制限通路の遮断状態を確保し易くすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る防振装置によれば、減衰特性を安定に発揮し、かつ静音性を高めるとともに弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る防振装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示すA−A断面矢視図である。
【図3】図1に示すB−B断面矢視図である。
【図4】図1に示す防振装置の要部の横断面図である。
【図5】図1に示す防振装置を構成する画成部材の正面図である。
【図6】図1に示す防振装置の要部の分解斜視図である。
【図7】図1に示す防振装置において、収容部材が閉位置に位置する状態における縦断面図である。
【図8】図1に示す防振装置において、収容部材が閉位置に位置する状態における横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置を説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、および他方に連結される第2取付け部材12と、これらの両取付け部材11、12を連結する弾性体部材13と、を備えている。この防振装置10は、例えば自動車用のサスペンションブッシュやエンジンマウント、または工場に設置される産業機械のマウント等として用いられる。
ここで図2に示すように、第2取付け部材12は筒状に形成され、両取付け部材11、12の各中心軸線は共通軸上に位置している。以下では、この共通軸を軸線O1といい、軸線O1回りに周回する方向を周方向という。
【0019】
第1取付け部材11は、軸線O1方向の全長にわたって内径が同等とされた内筒部14と、該内筒部14に外嵌されるとともに軸線O1方向に沿った大きさが内筒部14と同等とされた外筒部15と、を備えた二重筒構造となっている。
第2取付け部材12の内径および外径はそれぞれ、軸線O1方向の全長にわたって同等なっており、第2取付け部材12の軸線O1方向の両端部はそれぞれ、第1取付け部材11から軸線O1方向の外側に向けて突出している。
【0020】
弾性体部材13は、例えばゴム材料などの弾性体材料で形成されている。内周部が全面にわたって第2取付け部材12の外周面に加硫接着された筒状部16と、筒状部16における軸線O1方向の各端部に内周部が連結された環状部17と、を備えている。
図3に示すように、弾性体部材13の外周部には、中間部材18が加硫接着されている。中間部材18は、軸線O1と同軸に配置され弾性体部材13の各環状部17の外周部に加硫接着された筒状の嵌合部19と、これらの嵌合部19同士を軸線O1方向に連結する連結部20と、を備えている。
嵌合部19には、第1取付け部材11の軸線O1方向の両端部が外嵌されており、これにより、第1取付け部材11が、中間部材18を介して弾性体部材13に連結されている。
【0021】
図3および図4に示すように、連結部20は、軸線O1に直交し第1取付け部材11の軸線O1方向の中央部を通過する仮想軸(回転軸)O2に沿う仮想軸O2方向に、軸線O1を挟んで一対配設されている。図3に示すように、各連結部20は、軸線O1方向に延在し弾性体部材13の筒状部16の外周部に加硫接着された主板部21と、主板部21の軸線O1方向の両端部から仮想軸O2方向の外側に延設された側板部22と、を備えている。側板部22は、環状部17に軸線O1方向の内側から加硫接着され、側板部22における仮想軸O2方向の外端部は、前記嵌合部19に連結されている。
【0022】
また図2および図4に示すように、連結部20同士の間に設けられた周方向の両隙間23からは、前記弾性体部材13が露出している。弾性体部材13のうち、前記両隙間23から露出する各露出部分24は、軸線O1および仮想軸O2の両方に直交する直交方向の外側を向いており、これらの両露出部分24のうちの一方には、直交方向の外側に膨出する膨出部25が形成されている。
【0023】
そして第1取付け部材11内には、液体が封入された複数の液室26が、画成部材27により画成されている。図4に示すように、画成部材27は、軸線O1と同軸に配置された筒状に形成されるとともに、中間部材18における連結部20の主板部21に外嵌され、弾性体部材13の前記露出部分24との間に液室26を複数画成している。
【0024】
本実施形態では、画成部材27は、軸線O1を仮想軸O2方向に挟んで一対配置された小径部分28と、軸線O1を直交方向に挟んで一対配置された大径部分29と、が、互いに周方向に連結されてなる。
小径部分28の周方向の中央部は、中間部材18の前記主板部21に、該主板部21の仮想軸O2方向の外側から当接している。また一対の小径部分28のうち、一方の小径部分28における周方向の両端部には、仮想軸O2方向の外側に向けて窪む窪み部36が各別に配設されている。
そして大径部分29は、弾性体部材13の各露出部分24との間に直交方向の隙間をあけて配置されており、図2に示すように、この隙間が、弾性体部材13の前記環状部17により軸線O1方向の両側から閉塞されることにより、この隙間および前記窪み部36からなる前記液室26が画成されている。
【0025】
液室26は、第1取付け部材11内に一対設けられており、図4に示すように、これらの液室26は、軸線O1を直交方向に挟んで並列して配置されている。本実施形態では、これらの両液室26は、形状および容積が互いに異なっており、当該防振装置10に軸線O1方向または直交方向に荷重が入力されたときに、互いの容積の変化量が異なるように構成されている。
【0026】
また複数の液室26同士は、第1制限通路30、および該第1制限通路30よりも共振周波数が高い第2制限通路31を介して互いに連通されている。なお第1制限通路30の共振周波数は、シェイク振動(例えば、周波数が14Hz以下、振幅が±0.5mmより大きい)の周波数と同等とされ、第2制限通路31の共振周波数は、アイドル振動(例えば、周波数が18Hz〜30Hz、振幅が±0.5mm以下)の周波数と同等になっている。また本実施形態では、第2制限通路31の流通抵抗は、第1制限通路30の流通抵抗よりも小さくなっている。
【0027】
図4および図5に示すように、第1制限通路30は、画成部材27の外周面に周方向に延設された第1周溝32と、第1周溝32の各周端部から軸線O1方向に延設された一対の縦溝33と、各縦溝33から周方向に延設された一対の第2周溝34と、各第2周溝34の周端部と液室26とを連通する一対の連通孔35と、を備えている。
第1周溝32は、軸線O1方向から見た平面視において、仮想軸O2方向に向けて開口するC字状となっている。第1周溝32の両周端部はそれぞれ、画成部材27の一対の大径部分29に位置するとともに、第1周溝32において両周端部の間に位置する部分は、一対の小径部分28のうち、前記一方の小径部分28と異なる他方の小径部分28に位置している。
第2周溝34は、縦溝33の両端部のうち、第1周溝32に接続されていない端部から、周方向に沿って前記他方の小径部分28側に向けて延設されている。そして連通孔35は、第2周溝34の両周端部のうち、縦溝33に接続されていない端部に開口している。
【0028】
図4に示すように、第2制限通路31は、画成部材27内に設けられるとともに、周方向に延設されている。本実施形態では、第2制限通路31は、前記一方の小径部分28のうち、前記窪み部36同士の間に位置する間部分37に、両窪み部36に各別に開口するように配設されている。
第2制限通路31は、弾性板38が収容された収容室39と、収容室39と液室26とを連通する連通部40と、を備えている。
収容室39は、画成部材27に設けられた収容部材(可動部材)41内に設けられている。本実施形態では、収容部材41は、画成部材27内に設けられた嵌合孔42内に嵌合されている。
【0029】
嵌合孔42は、画成部材27の前記間部分37に仮想軸O2と同軸に貫設されている。嵌合孔42は、仮想軸O2方向の内側に向けて開口する内側部分43が、仮想軸O2方向の外側に向けて開口する外側部分44よりも大径な多段状に形成されており、内側部分43の仮想軸O2方向の内端部内には、前記一方の小径部分28における仮想軸O2方向の内面を構成するシール板部45が嵌合されている。
【0030】
収容部材41は、仮想軸O2と同軸に配置されるとともに嵌合孔42の内側部分43内に嵌合された筒状の本体部46と、本体部46における仮想軸O2方向の内端部内に嵌合された蓋部47と、本体部46を仮想軸O2方向の外側から閉塞する底部48と、底部48から仮想軸O2方向の外側に向けて仮想軸O2と同軸に突設されるとともに嵌合孔42の外側部分44内に嵌合された軸部49と、を備えている。
なお図示の例では、本体部46、底部48および軸部49は、弾性板38を形成する材料よりも剛性が高い材料、例えば金属材料や合成樹脂材料などで、一体に形成されている。また蓋部47には、シール板部45に仮想軸O2と同軸に設けられた装着孔50内に嵌合される装着突起51が、仮想軸O2方向の内側に向けて突設されている。
【0031】
図6に示すように、本体部46内には、軸線O1方向に延在する仕切り部材52が、周方向に間隔をあけて一対配設されている。仕切り部材52は、表裏面が仮想軸O2方向に沿う板状に形成されており、本体部46内の周方向の中央部に配設されている。仕切り部材52のうち、軸線O1方向の両端部および仮想軸O2方向の外端部は、それぞれの全長にわたって収容室39の内面に各別に連結されるとともに、仮想軸O2方向の内端部は、全長にわたって蓋部47に液密に当接している。そして、これらの仕切り部材52の間が前記収容室39となっている。
【0032】
弾性板38は、例えばゴム材料などの弾性体材料で形成されている。弾性板38は、仕切り部材52よりも小さく形成され、収容室39内に周方向に移動可能に配置されている。そして弾性板38は、収容室39内を周方向に移動して仕切り部材52に当接したときに、周方向に沿った移動が規制されることとなり、収容室39を越えた周方向への移動が規制されている。
なお図示の例では、弾性板38は、表裏面が軸線O1方向および仮想軸O2方向の両方向に延在する板状に形成されており、弾性板38を周方向から見た形状は、軸線O1方向に長い矩形状になっている。また本実施形態では、弾性板38は、アイドル振動よりも周波数が高い高周波数振動(例えば、周波数が100Hz以上)を減衰吸収する。
【0033】
図4に示すように、連通部40は、収容室39を周方向に挟んで一対配設されている。図4および図6に示すように、連通部40は、液室26の壁面および嵌合孔42の内周面の双方に開口する第1部分53と、収容部材41に、該収容部材41の外周面および内周面42の双方に開口するように配設された第2部分54と、収容部材41の内周面と仕切り部材52との間に画成される第3部分55と、仕切り部材52に周方向に貫設された第4部分56a、56bと、を備えている。
図4に示すように、第1部分53は、画成部材27の前記間部分37に周方向に延設されており、液室26の壁面のうち、前記窪み部36の内面に開口するとともに、嵌合孔42のうちの前記内側部分43の内周面に開口している。
【0034】
第2部分54は、収容部材41の本体部46において仮想軸O2を周方向に挟む各部分に、周方向に貫設されている。第2部分54の仮想軸O2方向に沿った大きさは、第1部分53の仮想軸O2方向に沿った大きさと同等となっている。また図6に示すように、第2部分54は、仮想軸O2回りに沿って延在するとともに、第2部分54の仮想軸O2方向に沿った大きさは、仮想軸O2回りに沿った位置によらず同等となっている。この第2部分54は、第3部分55および第4部分56a、56bを通して収容室39に連通しており、第1部分53と収容室39とを連通している。
第4部分56a、56bは、仕切り部材52における軸線O1方向の中央部に1つ配置された大窓部56aと、仕切り部材52における軸線O1方向の両端部に複数配置された小窓部56bと、を備えている。
【0035】
そして本実施形態では、当該防振装置10は、図3、図4、図7および図8に示すように、連通部40の開閉を切り替える切替え手段58を備えている。切替え手段58は、該収容部材41と、該収容部材41を移動可能に支持する駆動部59と、により構成されている。
前記収容部材41は、連通部40を開ける開位置と、連通部40を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設されている。図示の例では、収容部材41は、嵌合孔42内に仮想軸O2回りに摺動自在に嵌合されており、該仮想軸O2回りに回転させられることにより、開位置と閉位置との間を移動する。
【0036】
そして図4に示すように、収容部材41が開位置に位置するときには、連通部40の第2部分54と第1部分53とが互いに連通して連通部40が開き、収容室39と液室26とが連通することとなり、液室26同士が、第2制限通路31を通して連通される。一方、図7および図8に示すように、収容部材41が閉位置に位置するときには、連通部40の第1部分53が収容部材41の本体部46の外周面により閉塞され、かつ連通部40の第2部分54が嵌合孔42の前記内側部分43の内周面により閉塞されることで連通部40が閉じ、収容室39と液室26との連通が遮断されることとなり、液室26同士の第2制限通路31を通した連通が遮断される。
【0037】
図3に示すように、駆動部59は、収容部材41を仮想軸O2回りに回転可能に支持している。駆動部59は、第1取付け部材11の外周面に固定されるとともに、収容部材41の軸部49に仮想軸O2方向の外側から連結されている。なお駆動部59としては、例えばDCモータ等を採用することができる。
ここで駆動部59には、駆動部59を制御する図示しない制御部が接続される。該制御部は、例えば振動発生部から当該防振装置10に入力される振動の周波数や振幅などに応じて駆動部59を作動させる。なお当該防振装置10が、例えば自動車などに適用される場合、前記制御部には、例えば自動車の速度や、振動発生部であるエンジンの回転数などの検出信号が送出され、制御部は、該検出信号に基づいて振動の周波数や振幅などを判定する。
【0038】
なお図6に示すように、前記画成部材27は、仮想軸O2方向に分割された一対の分割体60が、互いに組み合わされることで構成されている。これにより、例えば収容部材41の画成部材27への組み付けの作業性などが確保されている。
【0039】
次に、以上のように構成された防振装置10の作用について説明する。
まず当該防振装置10に、例えば軸線O1方向や直交方向などに、アイドル振動や高周波数振動が入力されるときには、図3および図4に示すように、駆動部59により収容部材41を開位置に移動させ、第2制限通路31を通して液室26同士を連通させる。すると液体が、積極的に第2制限通路31を通って液室26間で往来することとなり、弾性板38により液圧が吸収されて動ばね定数の上昇が抑えられる。さらに、第2制限通路31内で液柱共振が生じアイドル振動が減衰されたり、弾性板38により高周波数振動が減衰されたりすることとなる。
次に当該防振装置10に、シェイク振動が入力されるときには、図7および図8に示すように、駆動部59により収容部材41を閉位置に移動させ、第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断する。すると液体が、第1制限通路30を通って液室26間で往来することとなり、第1制限通路30内で液柱共振が生じシェイク振動が減衰される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、駆動部59により収容部材41を移動させることにより第2制限通路31の連通、およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置10に第1制限通路30の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたときには、駆動部59を作動させることで応答性よく第2制限通路31を遮断することができる。
また、収容部材41を閉位置に移動させることにより第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断するので、収容部材41を、弾性板38を形成する材料よりも剛性が高い材料で形成することにより、収容部材41で液圧を効果的に受け止めることが可能になり、第2制限通路31の遮断状態を確保し易くすることができる。
以上より、減衰特性を安定に発揮することができる。
【0041】
また、連通部40を閉じることにより、第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断するので、第2制限通路31が遮断された状態で当該防振装置10に振動が入力されたときに、液圧が弾性板38に作用するのを抑制することが可能になり、弾性板38の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
さらにこのように、第2制限通路31が遮断された状態で当該防振装置10に振動が入力されたときに、液圧が弾性板38に作用するのを抑制することができるので、弾性板38の振動音の発生を抑え静音性を高めることもできる。
【0042】
また第2制限通路31が、前記画成部材27内に設けられているので、当該防振装置10の小型化を図ることができる。
さらに収容室39が、収容部材41内に設けられているので、当該防振装置10の簡素化を図ることができる。
なお本実施形態のように、収容部材41が、仮想軸O2回りに回転することにより開位置と閉位置との間を移動する場合、収容部材41の移動に必要なスペースを小さく抑えることが可能になり、当該防振装置10の一層の小型化を図ることができる。
【0043】
また、収容部材41が閉位置に位置するときに、連通部40の第1部分53が、収容部材41の外周面により閉塞されるとともに、連通部40の第2部分54が、嵌合孔42の内周面により閉塞されることで、連通部40が閉じられるので、収容室39と液室26との連通を確実に遮断することが可能になり、第2制限通路31の遮断状態をより確保し易くすることができる。
【0044】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、第1取付け部材11内に2つの液室26が画成されているものとしたが、3つ以上の液室26が画成されていてもよい。
【0045】
また前記実施形態では、2つの液室26のいずれもが、壁面の一部が弾性体部材13により構成されているものとしたが、これに限られるものではなく、複数の液室26のうちの少なくとも1つの壁面の一部が、弾性体部材13により構成されていればよい。
例えば、軸線方向の入力に対してのみ、減衰特性を発揮する防振装置にも適用することができる。すなわち、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結するとともに、第1取付け部材の軸線方向の一端部を閉塞する弾性体部材と、を備え、
第1取付け部材内を、画成部材により、軸線方向に沿って2つの液室に区画し、これらの2つの液室のうち、第1取付け部材の一端部側に位置する一方の液室を、壁面の一部が弾性体部材により構成された主液室とするとともに、他方の液室を、壁面の一部が弾性体部材により構成されてない副液室としてもよい。この場合、例えば副液室の壁面の一部を、ダイヤフラムにより構成してもよい。
【0046】
また前記実施形態では、収容部材41は、仮想軸O2回りに回転させられることにより、開位置と閉位置との間を移動するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば仮想軸O2方向に進退することで、開位置と閉位置との間を移動するものとしてもよい。この場合、駆動部として例えばシリンダ機構などを好適に採用することが可能である。
【0047】
また前記実施形態では、第2制限通路31の収容室39は、収容部材41内に設けられているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、画成部材27における嵌合孔42の前記内側部分43を収容室とするとともに、連通部40を前記第1部分53のみにより構成し、前記第1部分53を開ける開位置と、該第1部分53を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材を別途設け、駆動部59を、該可動部材を移動可能に支持するように構成してもよい。さらにこの場合、可動部材を、前記第1部分53内や前記窪み部36内、前記収容室内に配設することが可能である。
【0048】
さらに前記実施形態では、第2制限通路31が画成部材27内に設けられているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、第1取付け部材11に設けられていてもよい。
【0049】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 弾性体部材
26 液室
27 画成部材
30 第1制限通路
31 第2制限通路
38 弾性板
39 収容室
40 連通部
41 収容部材(可動部材)
58 切替え手段
59 駆動部
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に記載されたような防振装置が知られている。この防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備えている。また、第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が弾性体部材により構成されている。さらに複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通されている。そして第2制限通路内には、当該防振装置に振動が入力されたときに液圧が作用することで、該第2制限通路を閉塞し、第2制限通路を通した液室間の連通を遮断する弾性板が収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−299821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の防振装置では、第1制限通路の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたとき、弾性板に液圧が作用して第2制限通路が閉塞されるまでに時間がかかるため、振動が入力された直後には、液体が、液室同士の間で第1制限通路内だけでなく第2制限通路内も流通することとなる。
また、弾性板により第2制限通路を閉塞することで、第2制限通路を通した液室間の連通を遮断することから、第2制限通路の遮断状態で振動が入力されたときに、弾性板に液圧が作用して例えば弾性板が振動などすることにより、第2制限通路が開放されて液体が第2制限通路内を流通するおそれもあった。
以上より、振動入力時に減衰特性を安定に発揮することが困難であった。
【0005】
また前述のように、第2制限通路の遮断状態で振動が入力されたときに、弾性板が振動すると、振動音が発生するおそれがあった。
さらに、第2制限通路を通して液室間が連通されているとき、およびその連通が遮断されているときの別によらず、弾性板に液圧が作用することから、弾性板が早期に寿命に至るおそれもあった。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、減衰特性を安定に発揮し、かつ静音性を高めるとともに弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる防振装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備え、前記第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が前記弾性体部材により構成され、前記複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通され、該第2制限通路は、弾性板が収容された収容室と、該収容室と前記液室とを連通する連通部と、を備える防振装置であって、前記連通部の開閉を切り替える切替え手段を備え、該切替え手段は、前記連通部を開ける開位置と、該連通部を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材と、該可動部材を移動可能に支持する駆動部と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
この発明では、当該防振装置に入力される振動の周波数に応じて駆動部を作動させ、可動部材を開位置と閉位置との間で移動させることにより連通部を開閉することで、収容室と液室との連通、およびその遮断を切り替えて、第2制限通路を通した液室同士の連通、およびその遮断を切り替える。
以上のように、駆動部により可動部材を移動させることにより第2制限通路の連通、およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置に第1制限通路の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたときには、駆動部を作動させることで応答性よく第2制限通路を遮断することができる。
また、可動部材を閉位置に移動させることにより第2制限通路を通した液室同士の連通を遮断するので、可動部材を、弾性板を形成する材料よりも剛性が高い材料で形成することにより、可動部材で液圧を効果的に受け止めることが可能になり、第2制限通路の遮断状態を確保し易くすることができる。
以上より、減衰特性を安定に発揮することができる。
【0009】
また、連通部を閉じることにより、第2制限通路を通した液室同士の連通を遮断するので、第2制限通路が遮断された状態で当該防振装置に振動が入力されたときに、液圧が弾性板に作用するのを抑制することが可能になり、弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
さらにこのように、第2制限通路が遮断された状態で当該防振装置に振動が入力されたときに、液圧が弾性板に作用するのを抑制することができるので、弾性板の振動音の発生を抑え静音性を高めることもできる。
【0010】
また、前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられていてもよい。
【0011】
この場合、第2制限通路が、前記画成部材内に設けられているので、当該防振装置の小型化を図ることができる。
【0012】
また、前記収容室は、前記可動部材内に設けられていてもよい。
【0013】
この場合、収容室が、可動部材内に設けられているので、当該防振装置の簡素化を図ることができる。
なお可動部材が、回転軸回りに回転することにより開位置と閉位置との間を移動する場合、可動部材の移動に必要なスペースを小さく抑えることが可能になり、当該防振装置の一層の小型化を図ることができる。
【0014】
また、前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられ、前記可動部材は、前記画成部材内に設けられた嵌合孔内に、該嵌合孔の軸線回りに摺動自在に嵌合され、前記収容室は、前記可動部材内に設けられ、前記連通部は、前記液室の壁面および前記嵌合孔の内周面の双方に開口する第1部分と、前記可動部材に、該可動部材の外周面に開口するように配設され、前記第1部分と前記収容室とを連通する第2部分と、を備え、該連通部は、前記可動部材が閉位置に位置するときに、前記第1部分が前記可動部材の外周面により閉塞され、かつ前記第2部分が前記嵌合孔の内周面により閉塞されることで閉じられてもよい。
【0015】
この場合、可動部材が閉位置に位置するときに、連通部の第1部分が、可動部材の外周面により閉塞されるとともに、連通部の第2部分が、嵌合孔の内周面により閉塞されることで、連通部が閉じられるので、収容室と液室との連通を確実に遮断することが可能になり、第2制限通路の遮断状態を確保し易くすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る防振装置によれば、減衰特性を安定に発揮し、かつ静音性を高めるとともに弾性板の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る防振装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示すA−A断面矢視図である。
【図3】図1に示すB−B断面矢視図である。
【図4】図1に示す防振装置の要部の横断面図である。
【図5】図1に示す防振装置を構成する画成部材の正面図である。
【図6】図1に示す防振装置の要部の分解斜視図である。
【図7】図1に示す防振装置において、収容部材が閉位置に位置する状態における縦断面図である。
【図8】図1に示す防振装置において、収容部材が閉位置に位置する状態における横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置を説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、および他方に連結される第2取付け部材12と、これらの両取付け部材11、12を連結する弾性体部材13と、を備えている。この防振装置10は、例えば自動車用のサスペンションブッシュやエンジンマウント、または工場に設置される産業機械のマウント等として用いられる。
ここで図2に示すように、第2取付け部材12は筒状に形成され、両取付け部材11、12の各中心軸線は共通軸上に位置している。以下では、この共通軸を軸線O1といい、軸線O1回りに周回する方向を周方向という。
【0019】
第1取付け部材11は、軸線O1方向の全長にわたって内径が同等とされた内筒部14と、該内筒部14に外嵌されるとともに軸線O1方向に沿った大きさが内筒部14と同等とされた外筒部15と、を備えた二重筒構造となっている。
第2取付け部材12の内径および外径はそれぞれ、軸線O1方向の全長にわたって同等なっており、第2取付け部材12の軸線O1方向の両端部はそれぞれ、第1取付け部材11から軸線O1方向の外側に向けて突出している。
【0020】
弾性体部材13は、例えばゴム材料などの弾性体材料で形成されている。内周部が全面にわたって第2取付け部材12の外周面に加硫接着された筒状部16と、筒状部16における軸線O1方向の各端部に内周部が連結された環状部17と、を備えている。
図3に示すように、弾性体部材13の外周部には、中間部材18が加硫接着されている。中間部材18は、軸線O1と同軸に配置され弾性体部材13の各環状部17の外周部に加硫接着された筒状の嵌合部19と、これらの嵌合部19同士を軸線O1方向に連結する連結部20と、を備えている。
嵌合部19には、第1取付け部材11の軸線O1方向の両端部が外嵌されており、これにより、第1取付け部材11が、中間部材18を介して弾性体部材13に連結されている。
【0021】
図3および図4に示すように、連結部20は、軸線O1に直交し第1取付け部材11の軸線O1方向の中央部を通過する仮想軸(回転軸)O2に沿う仮想軸O2方向に、軸線O1を挟んで一対配設されている。図3に示すように、各連結部20は、軸線O1方向に延在し弾性体部材13の筒状部16の外周部に加硫接着された主板部21と、主板部21の軸線O1方向の両端部から仮想軸O2方向の外側に延設された側板部22と、を備えている。側板部22は、環状部17に軸線O1方向の内側から加硫接着され、側板部22における仮想軸O2方向の外端部は、前記嵌合部19に連結されている。
【0022】
また図2および図4に示すように、連結部20同士の間に設けられた周方向の両隙間23からは、前記弾性体部材13が露出している。弾性体部材13のうち、前記両隙間23から露出する各露出部分24は、軸線O1および仮想軸O2の両方に直交する直交方向の外側を向いており、これらの両露出部分24のうちの一方には、直交方向の外側に膨出する膨出部25が形成されている。
【0023】
そして第1取付け部材11内には、液体が封入された複数の液室26が、画成部材27により画成されている。図4に示すように、画成部材27は、軸線O1と同軸に配置された筒状に形成されるとともに、中間部材18における連結部20の主板部21に外嵌され、弾性体部材13の前記露出部分24との間に液室26を複数画成している。
【0024】
本実施形態では、画成部材27は、軸線O1を仮想軸O2方向に挟んで一対配置された小径部分28と、軸線O1を直交方向に挟んで一対配置された大径部分29と、が、互いに周方向に連結されてなる。
小径部分28の周方向の中央部は、中間部材18の前記主板部21に、該主板部21の仮想軸O2方向の外側から当接している。また一対の小径部分28のうち、一方の小径部分28における周方向の両端部には、仮想軸O2方向の外側に向けて窪む窪み部36が各別に配設されている。
そして大径部分29は、弾性体部材13の各露出部分24との間に直交方向の隙間をあけて配置されており、図2に示すように、この隙間が、弾性体部材13の前記環状部17により軸線O1方向の両側から閉塞されることにより、この隙間および前記窪み部36からなる前記液室26が画成されている。
【0025】
液室26は、第1取付け部材11内に一対設けられており、図4に示すように、これらの液室26は、軸線O1を直交方向に挟んで並列して配置されている。本実施形態では、これらの両液室26は、形状および容積が互いに異なっており、当該防振装置10に軸線O1方向または直交方向に荷重が入力されたときに、互いの容積の変化量が異なるように構成されている。
【0026】
また複数の液室26同士は、第1制限通路30、および該第1制限通路30よりも共振周波数が高い第2制限通路31を介して互いに連通されている。なお第1制限通路30の共振周波数は、シェイク振動(例えば、周波数が14Hz以下、振幅が±0.5mmより大きい)の周波数と同等とされ、第2制限通路31の共振周波数は、アイドル振動(例えば、周波数が18Hz〜30Hz、振幅が±0.5mm以下)の周波数と同等になっている。また本実施形態では、第2制限通路31の流通抵抗は、第1制限通路30の流通抵抗よりも小さくなっている。
【0027】
図4および図5に示すように、第1制限通路30は、画成部材27の外周面に周方向に延設された第1周溝32と、第1周溝32の各周端部から軸線O1方向に延設された一対の縦溝33と、各縦溝33から周方向に延設された一対の第2周溝34と、各第2周溝34の周端部と液室26とを連通する一対の連通孔35と、を備えている。
第1周溝32は、軸線O1方向から見た平面視において、仮想軸O2方向に向けて開口するC字状となっている。第1周溝32の両周端部はそれぞれ、画成部材27の一対の大径部分29に位置するとともに、第1周溝32において両周端部の間に位置する部分は、一対の小径部分28のうち、前記一方の小径部分28と異なる他方の小径部分28に位置している。
第2周溝34は、縦溝33の両端部のうち、第1周溝32に接続されていない端部から、周方向に沿って前記他方の小径部分28側に向けて延設されている。そして連通孔35は、第2周溝34の両周端部のうち、縦溝33に接続されていない端部に開口している。
【0028】
図4に示すように、第2制限通路31は、画成部材27内に設けられるとともに、周方向に延設されている。本実施形態では、第2制限通路31は、前記一方の小径部分28のうち、前記窪み部36同士の間に位置する間部分37に、両窪み部36に各別に開口するように配設されている。
第2制限通路31は、弾性板38が収容された収容室39と、収容室39と液室26とを連通する連通部40と、を備えている。
収容室39は、画成部材27に設けられた収容部材(可動部材)41内に設けられている。本実施形態では、収容部材41は、画成部材27内に設けられた嵌合孔42内に嵌合されている。
【0029】
嵌合孔42は、画成部材27の前記間部分37に仮想軸O2と同軸に貫設されている。嵌合孔42は、仮想軸O2方向の内側に向けて開口する内側部分43が、仮想軸O2方向の外側に向けて開口する外側部分44よりも大径な多段状に形成されており、内側部分43の仮想軸O2方向の内端部内には、前記一方の小径部分28における仮想軸O2方向の内面を構成するシール板部45が嵌合されている。
【0030】
収容部材41は、仮想軸O2と同軸に配置されるとともに嵌合孔42の内側部分43内に嵌合された筒状の本体部46と、本体部46における仮想軸O2方向の内端部内に嵌合された蓋部47と、本体部46を仮想軸O2方向の外側から閉塞する底部48と、底部48から仮想軸O2方向の外側に向けて仮想軸O2と同軸に突設されるとともに嵌合孔42の外側部分44内に嵌合された軸部49と、を備えている。
なお図示の例では、本体部46、底部48および軸部49は、弾性板38を形成する材料よりも剛性が高い材料、例えば金属材料や合成樹脂材料などで、一体に形成されている。また蓋部47には、シール板部45に仮想軸O2と同軸に設けられた装着孔50内に嵌合される装着突起51が、仮想軸O2方向の内側に向けて突設されている。
【0031】
図6に示すように、本体部46内には、軸線O1方向に延在する仕切り部材52が、周方向に間隔をあけて一対配設されている。仕切り部材52は、表裏面が仮想軸O2方向に沿う板状に形成されており、本体部46内の周方向の中央部に配設されている。仕切り部材52のうち、軸線O1方向の両端部および仮想軸O2方向の外端部は、それぞれの全長にわたって収容室39の内面に各別に連結されるとともに、仮想軸O2方向の内端部は、全長にわたって蓋部47に液密に当接している。そして、これらの仕切り部材52の間が前記収容室39となっている。
【0032】
弾性板38は、例えばゴム材料などの弾性体材料で形成されている。弾性板38は、仕切り部材52よりも小さく形成され、収容室39内に周方向に移動可能に配置されている。そして弾性板38は、収容室39内を周方向に移動して仕切り部材52に当接したときに、周方向に沿った移動が規制されることとなり、収容室39を越えた周方向への移動が規制されている。
なお図示の例では、弾性板38は、表裏面が軸線O1方向および仮想軸O2方向の両方向に延在する板状に形成されており、弾性板38を周方向から見た形状は、軸線O1方向に長い矩形状になっている。また本実施形態では、弾性板38は、アイドル振動よりも周波数が高い高周波数振動(例えば、周波数が100Hz以上)を減衰吸収する。
【0033】
図4に示すように、連通部40は、収容室39を周方向に挟んで一対配設されている。図4および図6に示すように、連通部40は、液室26の壁面および嵌合孔42の内周面の双方に開口する第1部分53と、収容部材41に、該収容部材41の外周面および内周面42の双方に開口するように配設された第2部分54と、収容部材41の内周面と仕切り部材52との間に画成される第3部分55と、仕切り部材52に周方向に貫設された第4部分56a、56bと、を備えている。
図4に示すように、第1部分53は、画成部材27の前記間部分37に周方向に延設されており、液室26の壁面のうち、前記窪み部36の内面に開口するとともに、嵌合孔42のうちの前記内側部分43の内周面に開口している。
【0034】
第2部分54は、収容部材41の本体部46において仮想軸O2を周方向に挟む各部分に、周方向に貫設されている。第2部分54の仮想軸O2方向に沿った大きさは、第1部分53の仮想軸O2方向に沿った大きさと同等となっている。また図6に示すように、第2部分54は、仮想軸O2回りに沿って延在するとともに、第2部分54の仮想軸O2方向に沿った大きさは、仮想軸O2回りに沿った位置によらず同等となっている。この第2部分54は、第3部分55および第4部分56a、56bを通して収容室39に連通しており、第1部分53と収容室39とを連通している。
第4部分56a、56bは、仕切り部材52における軸線O1方向の中央部に1つ配置された大窓部56aと、仕切り部材52における軸線O1方向の両端部に複数配置された小窓部56bと、を備えている。
【0035】
そして本実施形態では、当該防振装置10は、図3、図4、図7および図8に示すように、連通部40の開閉を切り替える切替え手段58を備えている。切替え手段58は、該収容部材41と、該収容部材41を移動可能に支持する駆動部59と、により構成されている。
前記収容部材41は、連通部40を開ける開位置と、連通部40を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設されている。図示の例では、収容部材41は、嵌合孔42内に仮想軸O2回りに摺動自在に嵌合されており、該仮想軸O2回りに回転させられることにより、開位置と閉位置との間を移動する。
【0036】
そして図4に示すように、収容部材41が開位置に位置するときには、連通部40の第2部分54と第1部分53とが互いに連通して連通部40が開き、収容室39と液室26とが連通することとなり、液室26同士が、第2制限通路31を通して連通される。一方、図7および図8に示すように、収容部材41が閉位置に位置するときには、連通部40の第1部分53が収容部材41の本体部46の外周面により閉塞され、かつ連通部40の第2部分54が嵌合孔42の前記内側部分43の内周面により閉塞されることで連通部40が閉じ、収容室39と液室26との連通が遮断されることとなり、液室26同士の第2制限通路31を通した連通が遮断される。
【0037】
図3に示すように、駆動部59は、収容部材41を仮想軸O2回りに回転可能に支持している。駆動部59は、第1取付け部材11の外周面に固定されるとともに、収容部材41の軸部49に仮想軸O2方向の外側から連結されている。なお駆動部59としては、例えばDCモータ等を採用することができる。
ここで駆動部59には、駆動部59を制御する図示しない制御部が接続される。該制御部は、例えば振動発生部から当該防振装置10に入力される振動の周波数や振幅などに応じて駆動部59を作動させる。なお当該防振装置10が、例えば自動車などに適用される場合、前記制御部には、例えば自動車の速度や、振動発生部であるエンジンの回転数などの検出信号が送出され、制御部は、該検出信号に基づいて振動の周波数や振幅などを判定する。
【0038】
なお図6に示すように、前記画成部材27は、仮想軸O2方向に分割された一対の分割体60が、互いに組み合わされることで構成されている。これにより、例えば収容部材41の画成部材27への組み付けの作業性などが確保されている。
【0039】
次に、以上のように構成された防振装置10の作用について説明する。
まず当該防振装置10に、例えば軸線O1方向や直交方向などに、アイドル振動や高周波数振動が入力されるときには、図3および図4に示すように、駆動部59により収容部材41を開位置に移動させ、第2制限通路31を通して液室26同士を連通させる。すると液体が、積極的に第2制限通路31を通って液室26間で往来することとなり、弾性板38により液圧が吸収されて動ばね定数の上昇が抑えられる。さらに、第2制限通路31内で液柱共振が生じアイドル振動が減衰されたり、弾性板38により高周波数振動が減衰されたりすることとなる。
次に当該防振装置10に、シェイク振動が入力されるときには、図7および図8に示すように、駆動部59により収容部材41を閉位置に移動させ、第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断する。すると液体が、第1制限通路30を通って液室26間で往来することとなり、第1制限通路30内で液柱共振が生じシェイク振動が減衰される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、駆動部59により収容部材41を移動させることにより第2制限通路31の連通、およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置10に第1制限通路30の共振周波数と同等の周波数の振動が入力されたときには、駆動部59を作動させることで応答性よく第2制限通路31を遮断することができる。
また、収容部材41を閉位置に移動させることにより第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断するので、収容部材41を、弾性板38を形成する材料よりも剛性が高い材料で形成することにより、収容部材41で液圧を効果的に受け止めることが可能になり、第2制限通路31の遮断状態を確保し易くすることができる。
以上より、減衰特性を安定に発揮することができる。
【0041】
また、連通部40を閉じることにより、第2制限通路31を通した液室26同士の連通を遮断するので、第2制限通路31が遮断された状態で当該防振装置10に振動が入力されたときに、液圧が弾性板38に作用するのを抑制することが可能になり、弾性板38の性能を長期にわたって確保し易くすることができる。
さらにこのように、第2制限通路31が遮断された状態で当該防振装置10に振動が入力されたときに、液圧が弾性板38に作用するのを抑制することができるので、弾性板38の振動音の発生を抑え静音性を高めることもできる。
【0042】
また第2制限通路31が、前記画成部材27内に設けられているので、当該防振装置10の小型化を図ることができる。
さらに収容室39が、収容部材41内に設けられているので、当該防振装置10の簡素化を図ることができる。
なお本実施形態のように、収容部材41が、仮想軸O2回りに回転することにより開位置と閉位置との間を移動する場合、収容部材41の移動に必要なスペースを小さく抑えることが可能になり、当該防振装置10の一層の小型化を図ることができる。
【0043】
また、収容部材41が閉位置に位置するときに、連通部40の第1部分53が、収容部材41の外周面により閉塞されるとともに、連通部40の第2部分54が、嵌合孔42の内周面により閉塞されることで、連通部40が閉じられるので、収容室39と液室26との連通を確実に遮断することが可能になり、第2制限通路31の遮断状態をより確保し易くすることができる。
【0044】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、第1取付け部材11内に2つの液室26が画成されているものとしたが、3つ以上の液室26が画成されていてもよい。
【0045】
また前記実施形態では、2つの液室26のいずれもが、壁面の一部が弾性体部材13により構成されているものとしたが、これに限られるものではなく、複数の液室26のうちの少なくとも1つの壁面の一部が、弾性体部材13により構成されていればよい。
例えば、軸線方向の入力に対してのみ、減衰特性を発揮する防振装置にも適用することができる。すなわち、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結するとともに、第1取付け部材の軸線方向の一端部を閉塞する弾性体部材と、を備え、
第1取付け部材内を、画成部材により、軸線方向に沿って2つの液室に区画し、これらの2つの液室のうち、第1取付け部材の一端部側に位置する一方の液室を、壁面の一部が弾性体部材により構成された主液室とするとともに、他方の液室を、壁面の一部が弾性体部材により構成されてない副液室としてもよい。この場合、例えば副液室の壁面の一部を、ダイヤフラムにより構成してもよい。
【0046】
また前記実施形態では、収容部材41は、仮想軸O2回りに回転させられることにより、開位置と閉位置との間を移動するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば仮想軸O2方向に進退することで、開位置と閉位置との間を移動するものとしてもよい。この場合、駆動部として例えばシリンダ機構などを好適に採用することが可能である。
【0047】
また前記実施形態では、第2制限通路31の収容室39は、収容部材41内に設けられているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、画成部材27における嵌合孔42の前記内側部分43を収容室とするとともに、連通部40を前記第1部分53のみにより構成し、前記第1部分53を開ける開位置と、該第1部分53を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材を別途設け、駆動部59を、該可動部材を移動可能に支持するように構成してもよい。さらにこの場合、可動部材を、前記第1部分53内や前記窪み部36内、前記収容室内に配設することが可能である。
【0048】
さらに前記実施形態では、第2制限通路31が画成部材27内に設けられているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、第1取付け部材11に設けられていてもよい。
【0049】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 弾性体部材
26 液室
27 画成部材
30 第1制限通路
31 第2制限通路
38 弾性板
39 収容室
40 連通部
41 収容部材(可動部材)
58 切替え手段
59 駆動部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、
これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備え、
前記第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が前記弾性体部材により構成され、
前記複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通され、
該第2制限通路は、弾性板が収容された収容室と、該収容室と前記液室とを連通する連通部と、を備える防振装置であって、
前記連通部の開閉を切り替える切替え手段を備え、
該切替え手段は、
前記連通部を開ける開位置と、該連通部を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材と、
該可動部材を移動可能に支持する駆動部と、を備えていることを特徴とする防振装置。
【請求項2】
請求項1記載の防振装置であって、
前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられていることを特徴とする防振装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の防振装置であって、
前記収容室は、前記可動部材内に設けられていることを特徴とする防振装置。
【請求項1】
振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、
これらの両取付け部材を連結する弾性体部材と、を備え、
前記第1取付け部材内には、液体が封入された複数の液室が画成されるとともに、これらの液室のうちの少なくとも1つは、壁面の一部が前記弾性体部材により構成され、
前記複数の液室同士は、第1制限通路、および該第1制限通路よりも共振周波数が高い第2制限通路を通して互いに連通され、
該第2制限通路は、弾性板が収容された収容室と、該収容室と前記液室とを連通する連通部と、を備える防振装置であって、
前記連通部の開閉を切り替える切替え手段を備え、
該切替え手段は、
前記連通部を開ける開位置と、該連通部を閉じる閉位置と、の間を移動可能に配設された可動部材と、
該可動部材を移動可能に支持する駆動部と、を備えていることを特徴とする防振装置。
【請求項2】
請求項1記載の防振装置であって、
前記第2制限通路は、前記複数の液室を画成する画成部材内に設けられていることを特徴とする防振装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の防振装置であって、
前記収容室は、前記可動部材内に設けられていることを特徴とする防振装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2013−2600(P2013−2600A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136530(P2011−136530)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
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