防水コネクタ
【課題】電線カバーの保持力を高める。
【解決手段】ホルダー20が本係止位置にあるときには、ホルダー20の周壁38の先端によってシールリング12が抜け止めされている。本係止位置ではコネクタハウジング2に形成された係止受け部がホルダー20に形成された開口部46を通して露出されている。ホルダー20の後部に電線Wの配索方向を矯正するカバー27を装着すると、カバー27に設けられたロックアーム55のロック爪57が開口部46を通して係止受け部28に係止することができる。ホルダー20が正しく本係止位置に至っていない場合には、係止受け部28が開口部46によって正規に露出されないから、ロック爪57を係止させることができず、このことをもってホルダー20の不完全装着を検知することができる。
【解決手段】ホルダー20が本係止位置にあるときには、ホルダー20の周壁38の先端によってシールリング12が抜け止めされている。本係止位置ではコネクタハウジング2に形成された係止受け部がホルダー20に形成された開口部46を通して露出されている。ホルダー20の後部に電線Wの配索方向を矯正するカバー27を装着すると、カバー27に設けられたロックアーム55のロック爪57が開口部46を通して係止受け部28に係止することができる。ホルダー20が正しく本係止位置に至っていない場合には、係止受け部28が開口部46によって正規に露出されないから、ロック爪57を係止させることができず、このことをもってホルダー20の不完全装着を検知することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は防水コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電線を一括してシールする一括ゴム栓をコネクタハウジング内に組み込んでなる防水ゴム栓が知られている。その一例として下記特許文献1のものが知られている。
【0003】
ここに開示されたコネクタのハウジングの後部には筒状収容部が形成され、その内部には複数の電線を一括してシールする一括ゴム栓が収容されている。この一括ゴム栓は筒状収容部の外側面に嵌合して装着されたリアホルダにより抜け止めがされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−293722号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、コネクタハウジングから引き出された電線を一定の方向に強制的に向ける必要が生じた場合に、従来から採られてきた手法は、コネクタハウジングに電線カバーを装着し、電線をカバーの内面形状に沿わせて導出させる、というものである。
【0006】
そのような構造を上記先行技術に適用しようとする場合に、コネクタハウジングの後部には外側からリアホルダーの筒状部分が嵌め込まれているため、電線カバーに対するロック構造はこの筒状部分に設定することが考えられる。
【0007】
しかし、電線カバーをリアホルダーに装着したのでは、コネクタハウジングに直接装着する場合に比較して保持力が低くなってしまう、ということが懸念される。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、一括ゴム栓に対するリアホルダーを備えた防水コネクタにおいて、電線カバーの保持力を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、複数の電線を一括してシールする防水コネクタであって、前記各電線の端末に接続された複数の端子金具を収容するコネクタハウジングと、このコネクタハウジングの後部に組み込まれ前記電線を一括してシールする一括ゴム栓と、前記コネクタハウジングの後部外側面に嵌合する嵌合部を有して前記一括ゴム栓の抜け止めを行うホルダーと、前記ホルダーの後部に配置されるカバーとを備え、前記コネクタハウジングの外面には係止受け部が形成され、前記ホルダーには、同カバーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態で前記係止受け部を露出させる開口部が形成されるとともに、この露出された係止受け部に係止可能なロック部が形成されている構成としたところに特徴を有する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記開口部は前記ホルダーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態では前記係止受け部全体を露出させて前記ロック部との係止を可能にするが、不完全に装着された状態では前記係止受け部の全体あるいは一部を覆うことで前記ロック部との係止を不能にする構成であるところに特徴を有する。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記ホルダーは、前記一括ゴム栓の後方に離間して位置する仮係止位置と前記一括ゴム栓の後面側にほぼ密着して位置する本係止位置との間を変位可能な状態で前記コネクタハウジングに装着され、前記ホルダーが前記仮係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を不能にする位置にあり、前記ホルダーが前記本係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を可能にする位置にあるところに特徴を有する。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記ロック部は、前記カバーの装着方向前方へ向けて突出して形成される一方、前記開口部の開口縁には、前記カバーの装着方向に沿って案内縁が形成され、この案内縁は前記カバーの装着時に前記ロック部と摺接することにより、前記カバーの装着動作を案内可能であるところに特徴を有する。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記カバーの装着方向に関して前記カバーと前記ホルダーとの対向面には、前記カバーが前記コネクタハウジングに装着された状態で相互に嵌合し合う位置決め突部あるいは位置決め凹部のうちのいずれか一方が配されているところに特徴を有する。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記コネクタハウジングの外周面にはシールリングが嵌合して装着され、前記嵌合部の装着方向前端縁には前記ホルダーが前記コネクタハウジングに正規に装着されたときに前記シールリングの装着方向後縁と対向することで、前記シールリングの抜け止めを行う押さえ縁が形成されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、カバーのロック部が開口部を通してコネクタハウジングの係止受け部に係止することができ、これによってカバーをコネクタハウジングに対して直接係止させることができる。したがって、カバーをホルダーに取り付ける場合に比較して高い保持力をもって装着することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、ホルダーがコネクタハウジングに対して正規に装着されていないとカバーのロック部を係止受け部に係止させることができない。したがって、カバーの装着の可否をもってホルダーの正規装着の有無を確認することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、ホルダーが仮係止位置にあるときに誤ってカバーを装着しようとしても、ロック部と係止受け部とを係止させることができず、ホルダーを本係止位置に至らしめて初めてロック部と係止受け部との係止が可能となる。
【0018】
請求項4の発明によれば、カバーを装着するときには、ロック部がホルダーの開口縁に形成された案内縁に沿って案内されるため、カバーの装着を円滑に行うことができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、カバーがコネクタハウジングに装着されると、カバーとホルダーとは位置決め突部と位置決め凹部とが相互に嵌合し合う。これによって、カバーがホルダーに対して装着方向と交差する方向へ位置ずれする事態を規制することができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、ホルダーは、一括ゴム栓とシールリングとを共に抜け止めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コネクタハウジングの後面図
【図2】同じく平面図
【図3】同じく側面図
【図4】ホルダーの平面図
【図5】同じく正面図
【図6】同じく側面図
【図7】同じく後面図
【図8】カバーの正面図
【図9】同じく平面図
【図10】同じく側面図
【図11】コネクタハウジングにホルダーを仮係止位置に保持させた状態での平面図
【図12】同じく側面図
【図13】同じく図11におけるA−A線に対応する断面図
【図14】コネクタハウジングにホルダーを本係止位置に保持させた状態での平面図
【図15】同じく側面図
【図16】同じく図11におけるA−A線に対応する断面図
【図17】カバーを装着させた状態での一部破断側面図
【図18】図17におけるB−B線断面図
【図19】ホルダーの不完全装着状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態1>
本実施形態に係る防水コネクタは、複数の端子金具1を収容するコネクタハウジング2を有する。まず、コネクタハウジング2について説明する(図1ないし図3及び図13参照)。
【0023】
<コネクタハウジング2>
コネクタハウジング2は合成樹脂製であり、図13に示すように、前部(図示右側部分)には端子収容部3とこの端子収容部3を取り囲むようにして設けられた角筒状のフード部4とが形成されている。端子収容部3には複数のキャビティ5が前後方向に沿って形成されている。雄端子金具1は各キャビティ5内においてランス6にて抜け止めされた状態で収容され、フード部4内に突出した状態で並列に配置されている。端子収容部3とフード部4との間は図示しない雌コネクタハウジングが嵌合する嵌合空間7となっている。
【0024】
コネクタハウジング1の外面で前後方向のほぼ中央部には防水コネクタ全体をパネルPへ装着するためのフランジ8が張り出し形成されている。装着用フランジ8の対角位置にはパネルP(図11参照)へボルト締めを行うためのボルト差し込み孔9が形成されている。
【0025】
コネクタハウジング2におけるフランジ8の後面側は後方へ開口する角筒状の装着部10が設けられている。装着部10の外面であってフランジ8の付け根部には段部11が形成されている。図11に示すように、装着部10にはこの段部11に押し当てられるようにしてシールリング12が嵌め付けられている。シールリング12は防水コネクタがパネルPへ取り付けられたときに、パネルPに形成されたコネクタ装着孔13の孔壁に密着してこの間におけるシールを行う。
【0026】
図13に示すように、装着部10の内部にはゴム栓収容部14が形成されている。一括ゴム栓15はこのゴム栓収容部14に対し後方から挿入され、奥壁に突き当てられた状態で収容されている。一括ゴム栓15の外周面にはゴム栓収容部14の周面に密着するアウターリップ16が形成されている。一括ゴム栓15には各キャビティ5とほぼ同軸で整合する複数の挿通孔17が前後方向に沿って貫通して形成されている。各挿通孔17内には各端子金具1に接続された電線Wの外周面に密着するインナーリップ18が形成されている。
【0027】
図1,2に示すように、装着部10の上下両面であって略対角位置には有底の切欠き部19が切欠き形成されている。両切欠き部19は平面視で略方形状をなすようにして切り欠かれ、後端側を開放させている。両切欠き部19内の底面にはホルダー20に対する本係止用突起22と仮係止用突起21が前後に並んで突出形成されている。後側に配置された仮係止用突起21は装着部10の後端からさらに後方へ突出するようにして形成されている。本係止用突起22と仮係止用突起はいずれも前部側の片側のコーナ部が欠けてかぎ型形状に形成されている。対角位置にあるこれら係止突起のペアは、図2に示すように、上記したかぎ型形状の向きが同じ向きとなっている。これは後に改めて説明するが、ホルダー20が上下反転して装着された場合に、ホルダー20側の係止形状と適合できずに係止不能とすることで作業者に誤組み付けを知らしめるためである。
【0028】
図1、図2および図13に示すように、上記した上下の仮係止用および本係止用突起21,22を関係付ける対角線とは別のもう一つの対角線上の上部側には、装着部10の後端面から突出するようにしてガイド溝23の導入部24が配されている。このガイド溝23は、ホルダー20が仮係止位置と本係止位置との間で移動動作をするときの案内の役割を果たす。ガイド溝23は装着部10の前後方向に沿って延出し、後方および下方へ開放してゴム栓収容部14へ連通している。また、ガイド溝23の導入部24に対する対角位置にはガイド溝23を有さない突部25が装着部10の後端面から突出した状態で形成されている。
なお、装着部10内の奥壁であってキャビティを避けた位置には、図1に示すような左右一対の受け孔26が配されている。これら受け孔26は前後方向に沿ってフード部4内へ貫通するようにして形成されている。
【0029】
図3に示すように、装着部10の両外側面には後述するカバー27を係止させるための係止受け部28がそれぞれ上下一対ずつ配されている。両係止受け部28は高さ方向に沿って所定長さを有するスリット状に形成されている。図2に示すように、係止受け部28は装着部10の上面あるいは下面側へ型抜きされる成形型(図示しない)によって形成され、その全長のうち装着部10のR部(コーナ部)に近い側のほぼ半分の領域は有底であるが、先端側のほぼ半分の領域はゴム栓収容部14内へ貫通して形成されている。各係止受け部28の先端側(貫通領域側)には前後方向の幅寸法が小さくなった幅狭部29が形成されている。また、各係止受け部28の開口縁のうち後縁側は、図18に示すように、内部側へ向けて拡開するようなテーパ面が形成され、このテーパ面のうち係止受け部28の貫通領域と非貫通領域とに跨る部分には後述するロック爪57と係止する係止面58が形成されている。
【0030】
<押さえ部材30>
図13に示すように、装着部10内にはホルダー20が仮係止位置にあるときに一括ゴム栓15が後方へずれないようにするための押さえ部材30が組み込まれている。押さえ部材30は平板状をなし、詳細には図示しないが、一括ゴム栓15に密着した状態で全ての挿通孔17を露出させるような格子状に形成されている。同図に示すように、押さえ部材30の後面には格子を構成する枠の縁部に沿って補強用のリブ32が突出している。
【0031】
図13に示すように、押さえ部材30の上縁の一端寄りには、押さえ部材30が上下反転した姿勢で組み付けられるのを規制するための誤組み付け規制用の突片33が突出している。この突片33は押さえ部材30の組み込み時において、コネクタハウジング2のガイド溝23に差し込まれて反転姿勢での組み込みを規制するとともに、組み込み操作の案内も行う。押さえ部材30の左右両側縁には抜け止め用の係止爪34が片側に二つずつ側方へ突出して設けられ、それぞれは係止受け部28の幅狭部29に係止可能である。
【0032】
<ホルダー20>
次に、ホルダー20について説明する(主として、図4乃至図7参照)。ホルダー20は合成樹脂製であり、装着部10のゴム栓収容部14へ嵌合するホルダー本体35を有している。ホルダー本体35は図16に示す本係止位置にあるときに押さえ部材30の後面にほぼ密着して位置し、押さえ部材30と共に一括ゴム栓15の抜け止めの役割を果たす。このホルダー本体35には各キャビティ5等と整合可能な端子挿通孔36が複数形成されている。ホルダー本体35の前面にはコネクタハウジング2に対するホルダー20の装着姿勢を保持するための左右一対の位置決め軸部37が前方へ向けて突出している。この位置決め軸部37は押さえ部材30及び一括ゴム栓15を共に貫通してコネクタハウジング2の受け孔26へと差し込まれるようになっている。
【0033】
図5に示すように、ホルダー20はホルダー本体35を取り囲むようにして周壁38が設けられ、周壁38とホルダー本体35とは後面壁41によって連結されている。周壁38は本願発明の嵌合部を構成し、その内側に装着部10を嵌め入れることができる。図14,15に示すように、周壁38は、ホルダー20が本係止位置にあるときに、その先端がシールリング12の後端面に対向するように形成されている。このことにより、周壁38の先端はシールリング12に対する押さえ縁39となる。また、周壁38において、前記した仮係止用突起21および本係止用突起22が配される対角位置と対応する対角位置には切欠き溝40が配されている。両切欠き溝40は周壁38の前端から奥壁に至るまでの間、一定幅をもって形成されている。
【0034】
図5、図7に示すように、後面壁41には切欠き溝40に連通して幅狭の縦溝42が形成され、ホルダー本体35の外面に至る深さをもって形成されている。また、周壁38とホルダー本体35との間の高さ位置には縦溝42を跨ぐようにして係止アーム43の端部が連結されている。図4に示すように、係止アーム43は平面視で略U字形状に形成され、その先端はホルダー本体35から突出するが、周壁38の前端から僅かに引っ込んだ位置にある。係止アーム43は高さ方向への撓み変形が可能に形成され、同係止アーム43の内側先端部には係止段部44が形成されている。係止段部44は、コネクタハウジング2の仮係止用突起21および本係止用突起22のかぎ形状に共に適合できるように形成されている。図11に示すように、係止段部44が仮係止用突起21に適合して係止した状態(仮係止位置における状態)では、係止アーム43の先端面が本係止用突起22の後端面に当接するため、ホルダー20は後方への抜け止めと共に前方への移動も併せて規制される。また、図14に示すように、係止段部44が本係止用突起22に適合した状態(本係止位置における状態)では、係止アーム43の内側に仮係止用突起21も嵌り込むようになっている。
【0035】
図5,7に示すように、ホルダー本体35の外面であってコネクタハウジング2のガイド溝23に対応する位置には突条45が設けられている。突条45は図13に示すように、ホルダー本体35の全長に亘って形成されている。ホルダー20が仮係止位置にあるときには、突条45は先端の一部がガイド溝23の導入部24の入り口手前に位置し、本係止位置に至るまでの間は、突条45はガイド溝23に嵌り合いながら前進する。また、後面壁41において突条45の後端面周りには逃がし窓31が開口している。逃がし窓31はホルダー20が本係止位置にあるときにガイド溝23の導入部24が嵌合する。これにより、後面壁41の後面と導入部24の後端面とはほぼ面一状態となる(図16参照)。
【0036】
後面壁41における突条45と対角位置には係止窓60が開口している。ホルダー20が本係止位置にあるときに、係止窓60はコネクタハウジング2の突部25と嵌合可能であり、嵌合状態では後面壁41と突部25の後端面とはほぼ面一となる。
【0037】
図6に示すように、周壁38における左右両側面にはコネクタハウジング2の各係止受け部28に対応して上下一対の開口部46が貫通して形成されている。各開口部46は後面壁41側に開放するようにして形成され、全体として方形状をなしている。図12に示すように、ホルダー20が仮係止位置にあるときには、開口部46はコネクタハウジング2の係止受け部28の後方にあって側面視において重複範囲を持たないが、図15に示すように、ホルダー20が本係止位置にあるときには上下の両係止受け部28に対し幅狭部29より上部あるいは下部側と連通(重複)する。すなわち、ホルダー20が本係止位置にあるときには上下の両係止受け部28のうちの所定高さ範囲は前後方向のほぼ全幅に亘って露出する。
【0038】
図5に示すように、ホルダー本体35の前面には、ホルダー20が押さえ部材30に密着したときに押さえ部材30の各補強用リブ32との干渉を回避するための逃がし溝47が凹み形成されている。一方、図7等に示すように、後面壁41の後面であって端子挿通孔36の形成領域の外側には一対の縦リブ48が突出して形成されている。
【0039】
図7に示すように、後面壁41の四隅には位置決め凹部49が凹み形成されている。各位置決め凹部49は略90度の扇形状をなして開口し、図17に示すように、カバー27側の対応する位置決め突部50が差し込まれることによってカバー27が装着方向と直交する方向へ位置ずれしないようにしている。
【0040】
<カバー27>
次に、ホルダー20の後部側に装着されるカバー27について説明する(図8乃至図10参照)。カバー27も合成樹脂製であり、カバー27は底板51、左右一対の側板52および背板53とを有し、上面側は電線Wの引き出し口59として開放されている。底板51および両側板52の前端縁はほぼ面一をなすように形成され、装着時にはホルダー20の後面壁41における周縁部に突き当てられる(図17参照)。
【0041】
また、カバー27の前面側における四隅部にはホルダー20側の各位置決め凹部49に対応して位置決め突部50が配置されている。各位置決め突部50はそれぞれ前方へ向けて突出し、カバー27が正規に装着されたときにはホルダー20の各位置決め凹部49に対し適合した状態で差し込み可能である。
【0042】
図10に示すように、左右の両側板52にはロックアーム55(ロック部)が片側上下一対ずつ配されている。各ロックアーム55は側板52から前方へ突出するようにして形成され、それぞれの外面の上下両縁には背板53に至るまでの全長さ範囲に亘り、補強用突縁54が外方に向けて突出している。但し、図9に示すように、補強用突縁54のうちロックアーム55が側板52から突出する範囲では先端に向かうにつれて徐々に突出高さが減じられるようにしてあり、このことによって、ロックアーム55は側板52から突出する部分では外方への撓みが許容されている。
【0043】
各ロックアーム55の高さ方向の幅寸法は、ホルダー20の対応する開口部46の高さ方向の幅寸法とほぼ等しく設定されていて、カバー27の装着時にロックアーム55の変位を案内する。すなわち、ホルダー20の開口部46の開口縁のうち上下縁はロックアーム55に対する案内縁56としての役割を果たす。
【0044】
また、各ロックアーム55における先端には内向きにロック爪57が突出して形成されている。そして、カバー27が正規の装着位置(図17参照)に至ると、各ロック爪57は開口部46を通して露出されている係止受け部28の開口縁にそれぞれ係止可能である。図18に示すように、ロック爪57の付け根部分における前後方向の幅寸法は係止受け部28の前後方向の開口幅より僅かに短く設定されている。したがって、ホルダー20が本係止位置に正しく至っていない場合には、開口部46が係止受け部28の全幅(前後幅)を露出させることができないため、ロック爪57が係止受け部28に係止し得ないことになる。
【0045】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。本実施形態の防水コネクタを組み立てるには、まず図13に示すように、ホルダー20が仮係止位置にある状態で、後方から端子金具1の挿入を行う。各端子金具1はホルダー20の各端子挿通孔36へ差し込まれ、さらに押さえ部材30、および一括ゴム栓15の挿通孔17を経てキャビティ5内へと差し込まれる。端子金具1がキャビティ5内の正規位置に至ればランス6と係止して抜け止めされた状態で収容される。
【0046】
こうして全ての端子金具1の差し込みが完了すれば、係止アーム43と仮係止用突起21との係止を解除してホルダー20全体を押し込んで本係止位置へと移動させる。本係止位置では係止アーム43が本係止用突起22に係止することで、ホルダー20の抜け止めがなされる。また、ホルダー20が本係止位置に至った状態では、押さえ部材30の各リブ32がホルダー本体35の逃がし溝47に嵌り合うことで、ホルダー本体35の前面が押さえ部材30に対してほぼ密着した状態となる。これと同時に、周壁38の先端の押さえ縁39がシールリング12にほぼ突き当てられるため、シールリング12の抜け止めもなされている。一方、ホルダー20が本係止位置にあるときには、ホルダー20の開口部46を通して対応する係止受け部28が前後方向の全幅が露出されている。
【0047】
カバー27の装着作業を行う場合には、カバー27をホルダー20の後方に位置させ、各ロック爪57を対応する開口部46の入り口部分から進入させる。その際には、ホルダー20から引き出されている電線Wを束ねつつ上方へ屈曲させカバー27の電線引き出し口59から外部へと引き出しておく。カバー27をさらに前進させると、ロックアーム55は開口部46の案内縁56による案内を受けて装着姿勢が水平に保持される。そして、カバー27の底板51および側板52の前縁がホルダー20の後面壁41に突き当たる位置にまで至ると、図18に示すように、各ロック爪57が開口部46を通して露出された係止受け部28の開口縁に係止する。
【0048】
こうして組み立てられた防水コネクタによれば、カバー27はホルダー20に対して係止するのではなく、ホルダー20の開口部46を通してコネクタハウジング2に直接係止するようにしたため、ホルダー20に係止する場合に比較して高い保持力を得ることができる。また、カバー27が正規に装着された状態では、カバー27の各位置決め突起がホルダー20側の対応する位置決め凹部49にそれぞれ差し込まれることで、カバー27は装着方向と直交する方向への位置ずれも規制されているから、このことによっても、カバー27の保持力アップが図られている。
【0049】
また、図19に示すように、ホルダー20が、万一、本係止位置に至る途中で留まってしまうような不完全な装着状態では、係止受け部28がホルダー20によって全部あるいは一部が覆われている。したがって、この状態でカバー27を装着しようとしても、ロック爪57が係止受け部28へと係止することができず、撓んだままの状態となってしまう。作業者はこのようにカバー27にロックを掛けられないことをもってホルダー20が不完全な装着状態にあることを知ることができる。
【0050】
さらに、ホルダー20が仮係止位置にあるときに、カバー27を装着しようとした場合には、図12に示すように、係止受け部28自体は露出されているものの、カバー27の装着時にカバー27はホルダー20の後面壁41に突き当たってこれ以上に前進させ得ないため、ロック爪57は係止受け部28にまで届かない。したがって、上記と同様、ロック爪57と係止受け部28との係止が不能であるため、作業者はこのことをもってホルダー20が正規の装着状況にないことを知ることができる。
【0051】
さらにまた、本実施形態では一括ゴム栓15とシールリング12はホルダー20によって共に抜け止めされるようにしたため、その分、部品点数の削減を図ることができる、という効果も得られる。
【0052】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではパネルPに装着される形式の防水コネクタを例示したが、本発明の適用対象はパネル取り付け型の防水コネクタに限らない。
(2)(1)に関連して、本発明の防水コネクタは必ずしもシールリング12を備える必要はない。
(3)上記実施形態では、ホルダー20はコネクタハウジング2に対して仮係止位置と本係止位置との二位置で保持されるようしたが、仮係止位置を持たない設定であってもよい。
【0053】
(4)上記実施形態では、係止受け部28をカバー27に対するロックと押さえ部材30に対するロックを兼用させて構成を集約化するようにしたが、別途に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0054】
2…コネクタハウジング
12…シールリング
15…一括ゴム栓
20…ホルダー
21…仮係止用突起
22…本係止用突起
27…カバー
28…係止受け部
38…周壁(嵌合部)
39…押さえ縁
46…開口部
49…位置決め凹部
50…位置決め突部
55…ロックアーム(ロック部)
56…案内縁
【技術分野】
【0001】
本発明は防水コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電線を一括してシールする一括ゴム栓をコネクタハウジング内に組み込んでなる防水ゴム栓が知られている。その一例として下記特許文献1のものが知られている。
【0003】
ここに開示されたコネクタのハウジングの後部には筒状収容部が形成され、その内部には複数の電線を一括してシールする一括ゴム栓が収容されている。この一括ゴム栓は筒状収容部の外側面に嵌合して装着されたリアホルダにより抜け止めがされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−293722号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、コネクタハウジングから引き出された電線を一定の方向に強制的に向ける必要が生じた場合に、従来から採られてきた手法は、コネクタハウジングに電線カバーを装着し、電線をカバーの内面形状に沿わせて導出させる、というものである。
【0006】
そのような構造を上記先行技術に適用しようとする場合に、コネクタハウジングの後部には外側からリアホルダーの筒状部分が嵌め込まれているため、電線カバーに対するロック構造はこの筒状部分に設定することが考えられる。
【0007】
しかし、電線カバーをリアホルダーに装着したのでは、コネクタハウジングに直接装着する場合に比較して保持力が低くなってしまう、ということが懸念される。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、一括ゴム栓に対するリアホルダーを備えた防水コネクタにおいて、電線カバーの保持力を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、複数の電線を一括してシールする防水コネクタであって、前記各電線の端末に接続された複数の端子金具を収容するコネクタハウジングと、このコネクタハウジングの後部に組み込まれ前記電線を一括してシールする一括ゴム栓と、前記コネクタハウジングの後部外側面に嵌合する嵌合部を有して前記一括ゴム栓の抜け止めを行うホルダーと、前記ホルダーの後部に配置されるカバーとを備え、前記コネクタハウジングの外面には係止受け部が形成され、前記ホルダーには、同カバーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態で前記係止受け部を露出させる開口部が形成されるとともに、この露出された係止受け部に係止可能なロック部が形成されている構成としたところに特徴を有する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記開口部は前記ホルダーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態では前記係止受け部全体を露出させて前記ロック部との係止を可能にするが、不完全に装着された状態では前記係止受け部の全体あるいは一部を覆うことで前記ロック部との係止を不能にする構成であるところに特徴を有する。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記ホルダーは、前記一括ゴム栓の後方に離間して位置する仮係止位置と前記一括ゴム栓の後面側にほぼ密着して位置する本係止位置との間を変位可能な状態で前記コネクタハウジングに装着され、前記ホルダーが前記仮係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を不能にする位置にあり、前記ホルダーが前記本係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を可能にする位置にあるところに特徴を有する。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記ロック部は、前記カバーの装着方向前方へ向けて突出して形成される一方、前記開口部の開口縁には、前記カバーの装着方向に沿って案内縁が形成され、この案内縁は前記カバーの装着時に前記ロック部と摺接することにより、前記カバーの装着動作を案内可能であるところに特徴を有する。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記カバーの装着方向に関して前記カバーと前記ホルダーとの対向面には、前記カバーが前記コネクタハウジングに装着された状態で相互に嵌合し合う位置決め突部あるいは位置決め凹部のうちのいずれか一方が配されているところに特徴を有する。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記コネクタハウジングの外周面にはシールリングが嵌合して装着され、前記嵌合部の装着方向前端縁には前記ホルダーが前記コネクタハウジングに正規に装着されたときに前記シールリングの装着方向後縁と対向することで、前記シールリングの抜け止めを行う押さえ縁が形成されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、カバーのロック部が開口部を通してコネクタハウジングの係止受け部に係止することができ、これによってカバーをコネクタハウジングに対して直接係止させることができる。したがって、カバーをホルダーに取り付ける場合に比較して高い保持力をもって装着することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、ホルダーがコネクタハウジングに対して正規に装着されていないとカバーのロック部を係止受け部に係止させることができない。したがって、カバーの装着の可否をもってホルダーの正規装着の有無を確認することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、ホルダーが仮係止位置にあるときに誤ってカバーを装着しようとしても、ロック部と係止受け部とを係止させることができず、ホルダーを本係止位置に至らしめて初めてロック部と係止受け部との係止が可能となる。
【0018】
請求項4の発明によれば、カバーを装着するときには、ロック部がホルダーの開口縁に形成された案内縁に沿って案内されるため、カバーの装着を円滑に行うことができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、カバーがコネクタハウジングに装着されると、カバーとホルダーとは位置決め突部と位置決め凹部とが相互に嵌合し合う。これによって、カバーがホルダーに対して装着方向と交差する方向へ位置ずれする事態を規制することができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、ホルダーは、一括ゴム栓とシールリングとを共に抜け止めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コネクタハウジングの後面図
【図2】同じく平面図
【図3】同じく側面図
【図4】ホルダーの平面図
【図5】同じく正面図
【図6】同じく側面図
【図7】同じく後面図
【図8】カバーの正面図
【図9】同じく平面図
【図10】同じく側面図
【図11】コネクタハウジングにホルダーを仮係止位置に保持させた状態での平面図
【図12】同じく側面図
【図13】同じく図11におけるA−A線に対応する断面図
【図14】コネクタハウジングにホルダーを本係止位置に保持させた状態での平面図
【図15】同じく側面図
【図16】同じく図11におけるA−A線に対応する断面図
【図17】カバーを装着させた状態での一部破断側面図
【図18】図17におけるB−B線断面図
【図19】ホルダーの不完全装着状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態1>
本実施形態に係る防水コネクタは、複数の端子金具1を収容するコネクタハウジング2を有する。まず、コネクタハウジング2について説明する(図1ないし図3及び図13参照)。
【0023】
<コネクタハウジング2>
コネクタハウジング2は合成樹脂製であり、図13に示すように、前部(図示右側部分)には端子収容部3とこの端子収容部3を取り囲むようにして設けられた角筒状のフード部4とが形成されている。端子収容部3には複数のキャビティ5が前後方向に沿って形成されている。雄端子金具1は各キャビティ5内においてランス6にて抜け止めされた状態で収容され、フード部4内に突出した状態で並列に配置されている。端子収容部3とフード部4との間は図示しない雌コネクタハウジングが嵌合する嵌合空間7となっている。
【0024】
コネクタハウジング1の外面で前後方向のほぼ中央部には防水コネクタ全体をパネルPへ装着するためのフランジ8が張り出し形成されている。装着用フランジ8の対角位置にはパネルP(図11参照)へボルト締めを行うためのボルト差し込み孔9が形成されている。
【0025】
コネクタハウジング2におけるフランジ8の後面側は後方へ開口する角筒状の装着部10が設けられている。装着部10の外面であってフランジ8の付け根部には段部11が形成されている。図11に示すように、装着部10にはこの段部11に押し当てられるようにしてシールリング12が嵌め付けられている。シールリング12は防水コネクタがパネルPへ取り付けられたときに、パネルPに形成されたコネクタ装着孔13の孔壁に密着してこの間におけるシールを行う。
【0026】
図13に示すように、装着部10の内部にはゴム栓収容部14が形成されている。一括ゴム栓15はこのゴム栓収容部14に対し後方から挿入され、奥壁に突き当てられた状態で収容されている。一括ゴム栓15の外周面にはゴム栓収容部14の周面に密着するアウターリップ16が形成されている。一括ゴム栓15には各キャビティ5とほぼ同軸で整合する複数の挿通孔17が前後方向に沿って貫通して形成されている。各挿通孔17内には各端子金具1に接続された電線Wの外周面に密着するインナーリップ18が形成されている。
【0027】
図1,2に示すように、装着部10の上下両面であって略対角位置には有底の切欠き部19が切欠き形成されている。両切欠き部19は平面視で略方形状をなすようにして切り欠かれ、後端側を開放させている。両切欠き部19内の底面にはホルダー20に対する本係止用突起22と仮係止用突起21が前後に並んで突出形成されている。後側に配置された仮係止用突起21は装着部10の後端からさらに後方へ突出するようにして形成されている。本係止用突起22と仮係止用突起はいずれも前部側の片側のコーナ部が欠けてかぎ型形状に形成されている。対角位置にあるこれら係止突起のペアは、図2に示すように、上記したかぎ型形状の向きが同じ向きとなっている。これは後に改めて説明するが、ホルダー20が上下反転して装着された場合に、ホルダー20側の係止形状と適合できずに係止不能とすることで作業者に誤組み付けを知らしめるためである。
【0028】
図1、図2および図13に示すように、上記した上下の仮係止用および本係止用突起21,22を関係付ける対角線とは別のもう一つの対角線上の上部側には、装着部10の後端面から突出するようにしてガイド溝23の導入部24が配されている。このガイド溝23は、ホルダー20が仮係止位置と本係止位置との間で移動動作をするときの案内の役割を果たす。ガイド溝23は装着部10の前後方向に沿って延出し、後方および下方へ開放してゴム栓収容部14へ連通している。また、ガイド溝23の導入部24に対する対角位置にはガイド溝23を有さない突部25が装着部10の後端面から突出した状態で形成されている。
なお、装着部10内の奥壁であってキャビティを避けた位置には、図1に示すような左右一対の受け孔26が配されている。これら受け孔26は前後方向に沿ってフード部4内へ貫通するようにして形成されている。
【0029】
図3に示すように、装着部10の両外側面には後述するカバー27を係止させるための係止受け部28がそれぞれ上下一対ずつ配されている。両係止受け部28は高さ方向に沿って所定長さを有するスリット状に形成されている。図2に示すように、係止受け部28は装着部10の上面あるいは下面側へ型抜きされる成形型(図示しない)によって形成され、その全長のうち装着部10のR部(コーナ部)に近い側のほぼ半分の領域は有底であるが、先端側のほぼ半分の領域はゴム栓収容部14内へ貫通して形成されている。各係止受け部28の先端側(貫通領域側)には前後方向の幅寸法が小さくなった幅狭部29が形成されている。また、各係止受け部28の開口縁のうち後縁側は、図18に示すように、内部側へ向けて拡開するようなテーパ面が形成され、このテーパ面のうち係止受け部28の貫通領域と非貫通領域とに跨る部分には後述するロック爪57と係止する係止面58が形成されている。
【0030】
<押さえ部材30>
図13に示すように、装着部10内にはホルダー20が仮係止位置にあるときに一括ゴム栓15が後方へずれないようにするための押さえ部材30が組み込まれている。押さえ部材30は平板状をなし、詳細には図示しないが、一括ゴム栓15に密着した状態で全ての挿通孔17を露出させるような格子状に形成されている。同図に示すように、押さえ部材30の後面には格子を構成する枠の縁部に沿って補強用のリブ32が突出している。
【0031】
図13に示すように、押さえ部材30の上縁の一端寄りには、押さえ部材30が上下反転した姿勢で組み付けられるのを規制するための誤組み付け規制用の突片33が突出している。この突片33は押さえ部材30の組み込み時において、コネクタハウジング2のガイド溝23に差し込まれて反転姿勢での組み込みを規制するとともに、組み込み操作の案内も行う。押さえ部材30の左右両側縁には抜け止め用の係止爪34が片側に二つずつ側方へ突出して設けられ、それぞれは係止受け部28の幅狭部29に係止可能である。
【0032】
<ホルダー20>
次に、ホルダー20について説明する(主として、図4乃至図7参照)。ホルダー20は合成樹脂製であり、装着部10のゴム栓収容部14へ嵌合するホルダー本体35を有している。ホルダー本体35は図16に示す本係止位置にあるときに押さえ部材30の後面にほぼ密着して位置し、押さえ部材30と共に一括ゴム栓15の抜け止めの役割を果たす。このホルダー本体35には各キャビティ5等と整合可能な端子挿通孔36が複数形成されている。ホルダー本体35の前面にはコネクタハウジング2に対するホルダー20の装着姿勢を保持するための左右一対の位置決め軸部37が前方へ向けて突出している。この位置決め軸部37は押さえ部材30及び一括ゴム栓15を共に貫通してコネクタハウジング2の受け孔26へと差し込まれるようになっている。
【0033】
図5に示すように、ホルダー20はホルダー本体35を取り囲むようにして周壁38が設けられ、周壁38とホルダー本体35とは後面壁41によって連結されている。周壁38は本願発明の嵌合部を構成し、その内側に装着部10を嵌め入れることができる。図14,15に示すように、周壁38は、ホルダー20が本係止位置にあるときに、その先端がシールリング12の後端面に対向するように形成されている。このことにより、周壁38の先端はシールリング12に対する押さえ縁39となる。また、周壁38において、前記した仮係止用突起21および本係止用突起22が配される対角位置と対応する対角位置には切欠き溝40が配されている。両切欠き溝40は周壁38の前端から奥壁に至るまでの間、一定幅をもって形成されている。
【0034】
図5、図7に示すように、後面壁41には切欠き溝40に連通して幅狭の縦溝42が形成され、ホルダー本体35の外面に至る深さをもって形成されている。また、周壁38とホルダー本体35との間の高さ位置には縦溝42を跨ぐようにして係止アーム43の端部が連結されている。図4に示すように、係止アーム43は平面視で略U字形状に形成され、その先端はホルダー本体35から突出するが、周壁38の前端から僅かに引っ込んだ位置にある。係止アーム43は高さ方向への撓み変形が可能に形成され、同係止アーム43の内側先端部には係止段部44が形成されている。係止段部44は、コネクタハウジング2の仮係止用突起21および本係止用突起22のかぎ形状に共に適合できるように形成されている。図11に示すように、係止段部44が仮係止用突起21に適合して係止した状態(仮係止位置における状態)では、係止アーム43の先端面が本係止用突起22の後端面に当接するため、ホルダー20は後方への抜け止めと共に前方への移動も併せて規制される。また、図14に示すように、係止段部44が本係止用突起22に適合した状態(本係止位置における状態)では、係止アーム43の内側に仮係止用突起21も嵌り込むようになっている。
【0035】
図5,7に示すように、ホルダー本体35の外面であってコネクタハウジング2のガイド溝23に対応する位置には突条45が設けられている。突条45は図13に示すように、ホルダー本体35の全長に亘って形成されている。ホルダー20が仮係止位置にあるときには、突条45は先端の一部がガイド溝23の導入部24の入り口手前に位置し、本係止位置に至るまでの間は、突条45はガイド溝23に嵌り合いながら前進する。また、後面壁41において突条45の後端面周りには逃がし窓31が開口している。逃がし窓31はホルダー20が本係止位置にあるときにガイド溝23の導入部24が嵌合する。これにより、後面壁41の後面と導入部24の後端面とはほぼ面一状態となる(図16参照)。
【0036】
後面壁41における突条45と対角位置には係止窓60が開口している。ホルダー20が本係止位置にあるときに、係止窓60はコネクタハウジング2の突部25と嵌合可能であり、嵌合状態では後面壁41と突部25の後端面とはほぼ面一となる。
【0037】
図6に示すように、周壁38における左右両側面にはコネクタハウジング2の各係止受け部28に対応して上下一対の開口部46が貫通して形成されている。各開口部46は後面壁41側に開放するようにして形成され、全体として方形状をなしている。図12に示すように、ホルダー20が仮係止位置にあるときには、開口部46はコネクタハウジング2の係止受け部28の後方にあって側面視において重複範囲を持たないが、図15に示すように、ホルダー20が本係止位置にあるときには上下の両係止受け部28に対し幅狭部29より上部あるいは下部側と連通(重複)する。すなわち、ホルダー20が本係止位置にあるときには上下の両係止受け部28のうちの所定高さ範囲は前後方向のほぼ全幅に亘って露出する。
【0038】
図5に示すように、ホルダー本体35の前面には、ホルダー20が押さえ部材30に密着したときに押さえ部材30の各補強用リブ32との干渉を回避するための逃がし溝47が凹み形成されている。一方、図7等に示すように、後面壁41の後面であって端子挿通孔36の形成領域の外側には一対の縦リブ48が突出して形成されている。
【0039】
図7に示すように、後面壁41の四隅には位置決め凹部49が凹み形成されている。各位置決め凹部49は略90度の扇形状をなして開口し、図17に示すように、カバー27側の対応する位置決め突部50が差し込まれることによってカバー27が装着方向と直交する方向へ位置ずれしないようにしている。
【0040】
<カバー27>
次に、ホルダー20の後部側に装着されるカバー27について説明する(図8乃至図10参照)。カバー27も合成樹脂製であり、カバー27は底板51、左右一対の側板52および背板53とを有し、上面側は電線Wの引き出し口59として開放されている。底板51および両側板52の前端縁はほぼ面一をなすように形成され、装着時にはホルダー20の後面壁41における周縁部に突き当てられる(図17参照)。
【0041】
また、カバー27の前面側における四隅部にはホルダー20側の各位置決め凹部49に対応して位置決め突部50が配置されている。各位置決め突部50はそれぞれ前方へ向けて突出し、カバー27が正規に装着されたときにはホルダー20の各位置決め凹部49に対し適合した状態で差し込み可能である。
【0042】
図10に示すように、左右の両側板52にはロックアーム55(ロック部)が片側上下一対ずつ配されている。各ロックアーム55は側板52から前方へ突出するようにして形成され、それぞれの外面の上下両縁には背板53に至るまでの全長さ範囲に亘り、補強用突縁54が外方に向けて突出している。但し、図9に示すように、補強用突縁54のうちロックアーム55が側板52から突出する範囲では先端に向かうにつれて徐々に突出高さが減じられるようにしてあり、このことによって、ロックアーム55は側板52から突出する部分では外方への撓みが許容されている。
【0043】
各ロックアーム55の高さ方向の幅寸法は、ホルダー20の対応する開口部46の高さ方向の幅寸法とほぼ等しく設定されていて、カバー27の装着時にロックアーム55の変位を案内する。すなわち、ホルダー20の開口部46の開口縁のうち上下縁はロックアーム55に対する案内縁56としての役割を果たす。
【0044】
また、各ロックアーム55における先端には内向きにロック爪57が突出して形成されている。そして、カバー27が正規の装着位置(図17参照)に至ると、各ロック爪57は開口部46を通して露出されている係止受け部28の開口縁にそれぞれ係止可能である。図18に示すように、ロック爪57の付け根部分における前後方向の幅寸法は係止受け部28の前後方向の開口幅より僅かに短く設定されている。したがって、ホルダー20が本係止位置に正しく至っていない場合には、開口部46が係止受け部28の全幅(前後幅)を露出させることができないため、ロック爪57が係止受け部28に係止し得ないことになる。
【0045】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。本実施形態の防水コネクタを組み立てるには、まず図13に示すように、ホルダー20が仮係止位置にある状態で、後方から端子金具1の挿入を行う。各端子金具1はホルダー20の各端子挿通孔36へ差し込まれ、さらに押さえ部材30、および一括ゴム栓15の挿通孔17を経てキャビティ5内へと差し込まれる。端子金具1がキャビティ5内の正規位置に至ればランス6と係止して抜け止めされた状態で収容される。
【0046】
こうして全ての端子金具1の差し込みが完了すれば、係止アーム43と仮係止用突起21との係止を解除してホルダー20全体を押し込んで本係止位置へと移動させる。本係止位置では係止アーム43が本係止用突起22に係止することで、ホルダー20の抜け止めがなされる。また、ホルダー20が本係止位置に至った状態では、押さえ部材30の各リブ32がホルダー本体35の逃がし溝47に嵌り合うことで、ホルダー本体35の前面が押さえ部材30に対してほぼ密着した状態となる。これと同時に、周壁38の先端の押さえ縁39がシールリング12にほぼ突き当てられるため、シールリング12の抜け止めもなされている。一方、ホルダー20が本係止位置にあるときには、ホルダー20の開口部46を通して対応する係止受け部28が前後方向の全幅が露出されている。
【0047】
カバー27の装着作業を行う場合には、カバー27をホルダー20の後方に位置させ、各ロック爪57を対応する開口部46の入り口部分から進入させる。その際には、ホルダー20から引き出されている電線Wを束ねつつ上方へ屈曲させカバー27の電線引き出し口59から外部へと引き出しておく。カバー27をさらに前進させると、ロックアーム55は開口部46の案内縁56による案内を受けて装着姿勢が水平に保持される。そして、カバー27の底板51および側板52の前縁がホルダー20の後面壁41に突き当たる位置にまで至ると、図18に示すように、各ロック爪57が開口部46を通して露出された係止受け部28の開口縁に係止する。
【0048】
こうして組み立てられた防水コネクタによれば、カバー27はホルダー20に対して係止するのではなく、ホルダー20の開口部46を通してコネクタハウジング2に直接係止するようにしたため、ホルダー20に係止する場合に比較して高い保持力を得ることができる。また、カバー27が正規に装着された状態では、カバー27の各位置決め突起がホルダー20側の対応する位置決め凹部49にそれぞれ差し込まれることで、カバー27は装着方向と直交する方向への位置ずれも規制されているから、このことによっても、カバー27の保持力アップが図られている。
【0049】
また、図19に示すように、ホルダー20が、万一、本係止位置に至る途中で留まってしまうような不完全な装着状態では、係止受け部28がホルダー20によって全部あるいは一部が覆われている。したがって、この状態でカバー27を装着しようとしても、ロック爪57が係止受け部28へと係止することができず、撓んだままの状態となってしまう。作業者はこのようにカバー27にロックを掛けられないことをもってホルダー20が不完全な装着状態にあることを知ることができる。
【0050】
さらに、ホルダー20が仮係止位置にあるときに、カバー27を装着しようとした場合には、図12に示すように、係止受け部28自体は露出されているものの、カバー27の装着時にカバー27はホルダー20の後面壁41に突き当たってこれ以上に前進させ得ないため、ロック爪57は係止受け部28にまで届かない。したがって、上記と同様、ロック爪57と係止受け部28との係止が不能であるため、作業者はこのことをもってホルダー20が正規の装着状況にないことを知ることができる。
【0051】
さらにまた、本実施形態では一括ゴム栓15とシールリング12はホルダー20によって共に抜け止めされるようにしたため、その分、部品点数の削減を図ることができる、という効果も得られる。
【0052】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではパネルPに装着される形式の防水コネクタを例示したが、本発明の適用対象はパネル取り付け型の防水コネクタに限らない。
(2)(1)に関連して、本発明の防水コネクタは必ずしもシールリング12を備える必要はない。
(3)上記実施形態では、ホルダー20はコネクタハウジング2に対して仮係止位置と本係止位置との二位置で保持されるようしたが、仮係止位置を持たない設定であってもよい。
【0053】
(4)上記実施形態では、係止受け部28をカバー27に対するロックと押さえ部材30に対するロックを兼用させて構成を集約化するようにしたが、別途に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0054】
2…コネクタハウジング
12…シールリング
15…一括ゴム栓
20…ホルダー
21…仮係止用突起
22…本係止用突起
27…カバー
28…係止受け部
38…周壁(嵌合部)
39…押さえ縁
46…開口部
49…位置決め凹部
50…位置決め突部
55…ロックアーム(ロック部)
56…案内縁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電線を一括してシールする防水コネクタであって、
前記各電線の端末に接続された複数の端子金具を収容するコネクタハウジングと、
このコネクタハウジングの後部に組み込まれ前記電線を一括してシールする一括ゴム栓と、
前記コネクタハウジングの後部外側面に嵌合する嵌合部を有して前記一括ゴム栓の抜け止めを行うホルダーと、
前記ホルダーの後部に配置されるカバーとを備え、
前記コネクタハウジングの外面には係止受け部が形成され、
前記ホルダーには、同カバーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態で前記係止受け部を露出させる開口部が形成されるとともに、この露出された係止受け部に係止可能なロック部が形成されていることを特徴とする防水コネクタ。
【請求項2】
前記開口部は前記ホルダーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態では前記係止受け部全体を露出させて前記ロック部との係止を可能にするが、不完全に装着された状態では前記係止受け部の全体あるいは一部を覆うことで前記ロック部との係止を不能にすることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
【請求項3】
前記ホルダーは、前記一括ゴム栓の後方に離間して位置する仮係止位置と前記一括ゴム栓の後面側にほぼ密着して位置する本係止位置との間を変位可能な状態で前記コネクタハウジングに装着され、
前記ホルダーが前記仮係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を不能にする位置にあり、
前記ホルダーが前記本係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を可能にする位置にあることを特徴とする請求項2に記載の防水コネクタ。
【請求項4】
前記ロック部は、前記カバーの装着方向前方へ向けて突出して形成される一方、前記開口部の開口縁には、前記カバーの装着方向に沿って案内縁が形成され、この案内縁は前記カバーの装着時に前記ロック部と摺接することにより、前記カバーの装着動作を案内可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の防水コネクタ。
【請求項5】
前記カバーの装着方向に関して前記カバーと前記ホルダーとの対向面には、前記カバーが前記コネクタハウジングに装着された状態で相互に嵌合し合う位置決め突部あるいは位置決め凹部のうちのいずれか一方が配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の防水コネクタ。
【請求項6】
前記コネクタハウジングの外周面にはシールリングが嵌合して装着され、前記嵌合部の装着方向前端縁には前記ホルダーが前記コネクタハウジングに正規に装着されたときに前記シールリングの装着方向後縁と対向することで、前記シールリングの抜け止めを行う押さえ縁が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の防水コネクタ。
【請求項1】
複数の電線を一括してシールする防水コネクタであって、
前記各電線の端末に接続された複数の端子金具を収容するコネクタハウジングと、
このコネクタハウジングの後部に組み込まれ前記電線を一括してシールする一括ゴム栓と、
前記コネクタハウジングの後部外側面に嵌合する嵌合部を有して前記一括ゴム栓の抜け止めを行うホルダーと、
前記ホルダーの後部に配置されるカバーとを備え、
前記コネクタハウジングの外面には係止受け部が形成され、
前記ホルダーには、同カバーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態で前記係止受け部を露出させる開口部が形成されるとともに、この露出された係止受け部に係止可能なロック部が形成されていることを特徴とする防水コネクタ。
【請求項2】
前記開口部は前記ホルダーが前記コネクタハウジングに対して正規に装着された状態では前記係止受け部全体を露出させて前記ロック部との係止を可能にするが、不完全に装着された状態では前記係止受け部の全体あるいは一部を覆うことで前記ロック部との係止を不能にすることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
【請求項3】
前記ホルダーは、前記一括ゴム栓の後方に離間して位置する仮係止位置と前記一括ゴム栓の後面側にほぼ密着して位置する本係止位置との間を変位可能な状態で前記コネクタハウジングに装着され、
前記ホルダーが前記仮係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を不能にする位置にあり、
前記ホルダーが前記本係止位置にあるときには、前記開口部は前記係止受け部と前記ロック部との係止を可能にする位置にあることを特徴とする請求項2に記載の防水コネクタ。
【請求項4】
前記ロック部は、前記カバーの装着方向前方へ向けて突出して形成される一方、前記開口部の開口縁には、前記カバーの装着方向に沿って案内縁が形成され、この案内縁は前記カバーの装着時に前記ロック部と摺接することにより、前記カバーの装着動作を案内可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の防水コネクタ。
【請求項5】
前記カバーの装着方向に関して前記カバーと前記ホルダーとの対向面には、前記カバーが前記コネクタハウジングに装着された状態で相互に嵌合し合う位置決め突部あるいは位置決め凹部のうちのいずれか一方が配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の防水コネクタ。
【請求項6】
前記コネクタハウジングの外周面にはシールリングが嵌合して装着され、前記嵌合部の装着方向前端縁には前記ホルダーが前記コネクタハウジングに正規に装着されたときに前記シールリングの装着方向後縁と対向することで、前記シールリングの抜け止めを行う押さえ縁が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の防水コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図11】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−4375(P2013−4375A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135664(P2011−135664)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】
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