説明

集積電気接続を備えた超音波イメージング変換器音響スタック

支持層11と、支持層上に配置された絶縁層15aと、絶縁層上に配置された複数の導電配線15bと、を備える超音波変換器が開示される。導電配線の各々は、上面を有する。各々が(a)圧電材料の核と、(b)核の下に配置された導電被膜とを有する複数の変換素子20は、複数の導電配線のそれぞれ1つの上面に直接接着される。超音波変換器の製造方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年7月29日に出願された米国仮出願第61/229,480号の権利を主張するものであり、参照により全体がここに組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
経食道超音波心臓図検査(TEE)は、診断及び/またはモニタリング目的で心臓の画像を提供する超音波画像技術である。TEEのある特定の有効な利用には、左心室(LV)の経胃短軸像(TGSAV)の画像を得るためのものがある。これは、集中治療室及び術後環境を含むいくつかの病院環境における患者の心臓機能を管理するために特に有用である。特許文献1に記載されているように、長期間にわたって使用することができる小型TEEプローブは、この困難な患者集団において特に有用である。この文献は、参照により全体がここに組み込まれる。
【0003】
従来のTEE超音波変換器の製造は、典型的に、圧電材料並びに関連する支持層及びマッチング層(音響スタックとしても知られる)から圧電部材への電気的接続を音響的に隔離することを目指している。典型的に採用される材料が音響スタックの調整に悪影響を与えるため、この隔離は望ましい。音響的な隔離を維持しつつ、電気的接続を形成する従来のいくつかの手法として、特別なエッジボンディング、ワイヤボンディング、特別なセラミックフィンガ、及びその他の高価な高精密法が挙げられる。その他の手法としては、素子間に効果的に位置するように整列された、支持層を通過する非常に細いワイヤ接続を使用すること(それらは音響スタックに影響を及ぼさない)が挙げられる。残念ながら、電気的接続を形成するためのこれらの手法は全て、比較的困難であり、かつ/または高価である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第10/996,816号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1態様は、支持層と、支持層の上に配置された絶縁層と、絶縁層の上に配置された複数の導電配線とを備える超音波変換器に関する。導電配線の各々は上面を有する。各々が(a)圧電材料の核と、(b)核の下部に配置された導電被膜とを有する複数の変換素子は、複数の導電配線のそれぞれ1つの上面に直接接着される。好ましくは、複数の変換素子の上にマッチング層が配置される。
【0006】
本発明の別の態様は、超音波変換器の製造方法に関する。この方法は、(a)絶縁基板上に配置された第1導電領域と、(b)絶縁基板上に配置され、第1導電領域と電気的に接触している、少なくとも20の導電配線とを備えるフレックス回路に、導電被膜を有する圧電材料のブロックを、ブロックが第1導電領域に接着するように、接着するステップを含む。次いで、ブロックを少なくとも20の変換素子に切断する。切断ステップは、ブロックを貫通し、第1導電領域を貫通し、かつ絶縁基板の一部を通るが完全には貫通しないように切断するように制御され、切断ステップが、切断ステップが行われた後に、(a)第1導電領域が、互いに絶縁された少なくとも20の領域に分割され、かつ(b)少なくとも20の領域の各々が少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つと電気的に接触するように、導電配線に対して整列した位置で実施される。
【0007】
本発明の別の態様は、超音波変換器の製造方法に関する。この方法は、絶縁基板上に配置された少なくとも20の平行な導電配線を備えるフレックス回路に、ブロックが少なくとも20の導電配線の遠位端と接着するように、導電被膜を有する圧電材料のブロックを接着するステップを含む。次いで、ブロックを少なくとも20の変換素子に切断する。切断は、ブロックを貫通し、かつ絶縁基板を完全に貫通せず一部分のみを切断するように制御される。切断は、切断ステップが行われた後に、少なくとも20の変換素子の各々が、少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つと接着し、互いに絶縁されるように、導電配線に対して整列した位置で実施される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態における音響スタックを形成する層の斜視図である。
【図2】図1の実施形態における音響スタック構造体を形成する層のより詳細な図である。
【図3A】図1に示される音響スタック構造体を形成するために使用され得るフレックス回路の初期構成である。
【図3B】図3Aのフレックス回路の最終構成である。
【図3C】接地板(ground plane)を形成するために使用される追加のパッチ(patch)が設けられた、図3Aのフレックス回路の初期構成である。
【図4】図1に示される音響スタック構造体を形成するために使用され得るフレックス回路の別の初期構成である。
【図5A】製造工程における音響スタックの別の実施形態の断面図である。
【図5B】図5Aの実施形態の完成後の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の好ましい第1実施形態を図示する。ここで、電気的インターフェースは、具体的に、調整された(tuned)音響スタック構造体の支持部分の一部として含まれている。本実施形態のこの構成は、4つの群に分類することができる。下部(ここでは底部とも称される)から順に、これらの群は、支持基板11、フレックス回路15、圧電部分20、及び最後に上部(ここでは頂部とも称される)にマッチング層30である。図1は、圧電部分20における7つの素子20a〜20nの概略図を示しているが、素子の数がより多い(例えば20から80)と好ましい。例えば、TEE用途でのいくつかの好ましいサイズは、小型プローブ用では24から40個の素子を含み、フルサイズのプローブ用では60から70個の素子を含む。この用途における図は縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。
【0010】
図2は、図1の実施形態をより詳細に示す。下部の層は、支持基板11であり、該基板は、対象の周波数範囲(例えば4.5から7.5MHz)において効果的な音響吸収器である任意の材料から成り得る。エポキシ/タングステンマトリクスは、適当な材料の1つである。その他の適当な材料は、所望の周波数範囲内での相殺的干渉によって吸収器となるように構成され得る高及び低音響インピーダンス材料の調整された構造体を含む。これらの材料は、この構成方法に起因した負の影響(例えば、所望の周波数範囲内で感度の低い領域、熱伝導の低さに起因した過熱、または製造の難しさ)を最小化するように選択されることが好ましい。超音波エネルギーの不要な成分が反射してPZTに戻ってこない限り、支持基板11の厚さは重要でない。
【0011】
フレックス回路15は、支持基板11上に搭載される。フレックス回路15は、下部に絶縁層15a、及び上部に導電層15bを備える。好ましくは、絶縁層15aはポリイミド、またはモノリシック、柔軟であり、均一な厚さを有し、従来のよく理解された製造工程において容易に使用することができる別の材料からなる。好ましくは、導電層15bは、銅、またはモノリシックであり、均一な厚さを有し、従来のよく理解された製造工程でさらに処理され得る別の適当な金属からなる。それほど好ましくない実施形態では、銅の代わりに非金属導電層が使用され得る。支持基板11上へのフレックス回路15の搭載は、EPO−TEK(登録商標)301などの適当な接着剤12を使用して、ポリイミド上に直接液体状のエポキシ系支持層を適用し、硬化させることによって実施され得る。
【0012】
フレックス回路の形成において使用される銅及びポリイミドの厚さは、(a)共鳴構造の残りの部分に及ぼす影響が最少であり、その場合できるだけ薄く形成するか、または(b)支持構造体の初期層としてフレックス回路が組み込まれた支持構造体に超音波を伝えることが可能な厚さに選択する、のいずれかが選択される。前者の手法は、いくつかの好ましい実施形態において、(1)ポリイミド及び銅の両方の厚さを、対象周波数で1/4波長未満に維持する、(2)低抵抗を有する程度に銅を十分厚くする、及び(3)従来の工程を使用して従来の設備でフレックス回路の製造可能性を促進する程度にポリイミドを十分厚くすることによって利用された。25μmのポリイミド層及び17.5μmの銅層が良好に機能することが見出された。
【0013】
フレックス回路15が支持基板11上に搭載された後、導電層15bは、フレックス回路15の上面上に露出された状態である。次いで、例えばTracon社の銀エポキシなどの導電性接着剤18を使用して、露出された導電層15bに圧電部分20が直接接着される。Indium Corporation社の非常に低い融点のはんだを使用して、層間に箔またはペースト状のはんだを配置した後にはんだを溶かして接合することによって、圧電部分20を導電層15bに接着することも可能である。導電接着方法が使用される場合、伝導によって、フレックス回路15の導電層15bと圧電部分20との間に電気的インターフェースが確立される。代替として、EPO−TEK(登録商標)301などのエポキシ接着剤または別の適当な絶縁性接着剤を使用して、露出された導電層15bに圧電部分20が直接接着され得る。絶縁性接着剤が使用される場合、容量結合によって、フレックス回路15の導電層15bと圧電部分20との間に電気的インターフェースが確立される。
【0014】
圧電部分20は、好ましくは、銀または金のような導電性材料の層23、21で上部及び下部が被覆されたPZT材料22からなる。代替の実施形態では、これらの層の一方または両方を省略することができ、その場合、作製に適宜修正(例えば別の接着剤18を使用する)が必要とされ得るが、当業者には当然理解されるだろう。
【0015】
製造工程における次のステップには、多数の代替手法が使用され得る。1実施形態では、圧電部分20は材料のブロックとして開始する(すなわち個別の素子に事前に切断されない)。圧電部分20の下部に位置するフレックス回路15の部分は、初期には、銅の連続領域として開始され、圧電部分20の下部に位置しないフレックス回路の部分は、銅の連続領域を終端とする複数の導電配線を有する。銅の連続領域41及び配線42を有するフレックス回路15のこの初期構成は、図3Aに示されている。
【0016】
図1及び2に戻ると、圧電部分20が銅の連続領域に接着された後、圧電部分20は、切断のこぎりを使用して個別の素子に切断される。切断の深さは、(a)圧電部分20全体を貫通して切断し、かつ(b)フレックス回路15の下部の絶縁層15aを完全に貫通しない程度の深さで、導電層15b全体を貫通して切断するように、精密に制御される。これにより、個別のPZT素子20a〜20nのアレイが形成され、それらの各々は、個別に電気的に連結され、フレックス回路の部分41a〜41nを絶縁している(図3Bに図示)。切断は、好ましくは、導電配線のピッチと一致するピッチで配線に平行であり、これらの新たに分離されたフレックス回路の個別の部分41a〜41nの各々が導電配線42の1つと並び、結果として個別のPZT素子20a〜20nの各々の電気的接続(すなわちフレックス回路15上の配線)となるように整列される(図1に図示)。
【0017】
第2実施形態では、圧電部分20は、材料のブロック(すなわち個別の素子に事前に切断されていない)から開始されるが、圧電部分20の下部にあるフレックス回路15の部分は、圧電部分20の下部にないフレックス回路の部分まで延在する複数の配線の形態に事前に分割されて開始される。複数の配線45を有するフレックス回路15のこの構成は、図4に示されている。圧電部分20は、破線47で示される領域において、配線の遠位端に接着される。図1及び2に戻ると、接着後、圧電部分20は切断のこぎりを使用して個別の素子に切断される。この実施形態では、切断の深さは、圧電部分20全体を貫通するが、フレックス回路15の下部の絶縁層15aを完全に貫通しない程度の深さに切断するように、精密に制御される。これにより、複数の個別のPZT素子20a〜20nが形成され、それらの各々は、フレックス回路上のそれ自体の配線に電気的に連結される。切断は、好ましくは、導電配線のピッチと一致するピッチで導電配線に平行であり、切断が配線45の間に位置するように整列される。(図4に図示)。これにより、PZT素子の各々に電気的接続(すなわちフレックス回路15上の配線)がもたらされる。
【0018】
第3の実施形態では、図4に示すように、圧電部分20は、事前に分離された個別の素子20a〜20nから開始され、圧電部分20の下部に位置するフレックス回路15の部分もまた、事前に分離分離される。圧電部分20(図1に図示)は、圧電部分20の個別の素子20a〜20nがフレックス回路15上の配線と整列するように、図4において破線47で示される領域において、配線の遠位端に接着される。これにより、複数の個別のPZT素子20a〜20nがもたらされ、それらの各々は、フレックス回路上のそれ自体の配線に電気的に連結される。
【0019】
上記の実施形態において、圧電部分20とフレックス回路15の導電層15bとの間で導電性接着方法が使用される場合、各配線と対応する変換器素子との間の電気的接点は、導電性接点である。この場合、所与の導電配線に印加される電気信号は、配線に沿って伝わり、伝導を介して導電性接着材料を横断し、対応する変換器素子に到達するであろう。同様に、変換器素子の各々で発生するリターン信号は、伝導によって導電性接着材料を横断し、対応する導電配線に到達するであろう。圧電部分20とフレックス回路15の導電層15bとの間で絶縁性接着方法が使用される場合、各配線と対応する変換器素子との間の電気的接点は、容量結合接点である。この場合、所与の導電配線に印加されるAC電気信号は、配線に沿って伝わり、容量結合によって絶縁性接着材料を横断し、対応する変換器素子に到達するであろう。同様に、変換器素子の各々で発生するリターン信号は、容量結合によって絶縁性接着材料を横断し、対応する導電配線に到達するであろう。
【0020】
接地板は、圧電部分20の上面上の導電層23を使用して実現され得る。導電層23はストリップに分割されるため、好ましくは、これらのストリップ間に電気的接続が形成される。いくつかの好ましい実施形態では、いずれかの側面(すなわち図1に示される素子20a及び20n)にある変換素子は、超音波を伝送しないガード素子である。これらの実施形態では、これらの素子の下部に位置するフレックス回路15における導電配線は、接地板への接続を形成することが可能である。側面の素子の下部に位置する配線と圧電部分20の上面上の導電性ストリップとの間の電気的接続を形成する1つの適当な方法は、導電性エポキシ(例えば銀エポキシ)を使用するものであり、これは、圧電部分20の隣接壁または遠位壁のいずれかに適用され得る。
【0021】
前述のように圧電部分20が追加された後、PZT素子を機械的に支持するが素子の間で超音波をいかなる程度でも伝送しない材料が、好ましくは素子の間の間隙内に裏込めされる。適当な材料の例として、シリコーン及びポリウレタンが挙げられる。次に、エポキシ、感圧性接着剤、マルチパート(multi−part)シリコーン、ウレタン、またはこの段階まで組立てた変換器を損傷しない別の接着剤などの広範囲の接着剤28を使用して、マッチング層30が圧電部分20の上に搭載される。代替の実施形態では、マッチング層30は、液体として適用され、硬化され得る(例えばUV光を使用)。
【0022】
代替の実施形態では、マッチング層30は、切断より前に、圧電部分20の上に搭載され得る。この場合、切断及び裏込めステップは、圧電部分20上にマッチング層30を搭載するステップの後に実施されることになる。
【0023】
圧電部分20の上部上に接地板を実現するために代わりの方法が使用され得る。1つの方法は、圧電部分20上に一枚の導電箔を搭載するものである。別の方法は、圧電部分20の下部に位置する同一のフレックス回路15を使用して接地板を実現するものである。これは、図3Cに示されるように、パッチ41に対して横方向にずれて位置する大きな導電性パッチ43を使用することによって、達成され得る。圧電部分20がパッチ41の上部上に搭載され、前述のように個別の素子に切断された後、大きな導電性パッチ43が折り畳まれ、圧電部分20の上面が覆われ、接地板として機能する屋根を形成する。
【0024】
図5A及び5Bは、音響スタックの別の好ましい実施形態を図示する。より具体的には、図5Aは、製造工程の中盤におけるこの実施形態の断面図であり、図5Bは、完成後のこの実施形態の断面図である。図5Aから始めると、最下層61は、音響インピーダンスが2.7MRaylであり、厚さが840μmを超えるマトリクスを生成するために混合されたタングステン充填エポキシからなる支持層である。フレックス回路65は、支持層の上に搭載される。フレックス回路は、25μm厚さのポリイミドの下部層65aと、ポリイミド層65aの上に配置された銅の1/2オンス層65b(すなわち17.5μmのCu層)とを備える。フレックス回路65のポリイミド層65aに支持層61を取り付ける1つの適当な方法は、ポリイミド層65aが上部にくるようにフレックス回路を反転し、液体状のエポキシをポリイミドの上部に適用して硬化するまで待機し、エポキシ支持層61を所望の厚さまで研磨し、フレックス回路が上にくるように全体を反転される方法である。
【0025】
次いで、その上面及び下面の両方が銀電極71、73で被覆された280μm厚のPZT−5H72片からなる圧電ブロック70が、EPO−TEK(登録商標)301エポキシ接着剤(Epoxy Technology社製)またはSpurrsエポキシのような適当な代替物の薄層68(好ましくは10μm未満の厚さ)を使用して、フレックス回路65の銅の側の上に直接接着される。接着材料68は、スタックの音響特性に与える影響が無視できる程度に小さくなるように薄いことが好ましい。代替の実施形態では、圧電ブロックに異なる厚さ、例えば150から400μmの間の厚さを使用してもよい。
【0026】
図5Bに移動すると、圧電ブロック70はその後、圧電ブロックを貫通するが、フレックス回路65の絶縁層65aを貫通せずに一部分を切断するように、前述のように切断される。例えば、変換器は、140μmのピッチで離間された32の能動素子に分割され得る。当然、先に説明したように、別の数の能動素子を使用してもよい。望ましい動作周波数に応じて、別の切断ピッチを(例えば100から200μmの間のピッチ)使用してもよい。切断後、変換器の素子の間の空間は、好ましくは柔軟なエラストマー材料81(例えばシリコーン)で充填される。
【0027】
次いで、圧電ブロック70の上にマッチング層が配置される。1つの適当なマッチング層は、(下部から上部に):音響インピーダンス5.0MRayl、75〜80μm厚を有するマトリクスを生成するために混合されたアルミナ充填エポキシの層82;好ましくは10μm厚未満のEPO−TEK(登録商標)301接着剤の層84;及び100〜105μm厚さ、音響インピーダンス1.9MRaylのポリウレタンの層86から構成される。
【0028】
この実施形態において組立ステップを変更して、結果的に同じ音響スタックとすることも可能であり得る。さまざまな代用を行っても、類似の構成、または意図された用途において十分に機能するであろう代替の構成に到達することができる。
【0029】
前述の技術によって、超音波変換器における個別の素子に電気的インターフェースを形成し、従来の技術と比較して著しく低価格で高性能を提供することが可能になる。
【0030】
本発明は特定の実施形態を参照して説明されたが、添付の特許請求の範囲で特定された発明の範囲及び精神を逸脱しない範囲で説明された実施形態に対する多様な修正、代替、及び変更が可能である。従って、本発明は、説明された実施形態に限定されず、以降の特許請求の範囲で定義された全ての範囲及びその等価物を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0031】
11 支持基板
15 フレックス回路
15a 絶縁層
15b 導電層
20 圧電部分
30 マッチング層
42 配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面を有する絶縁材料の層と、
前記絶縁層の前記上面に配置された、各々が上面を有する複数の導電配線と、
(a)圧電材料の核と、(b)前記核の下に配置された導電被膜とを各々が有する複数の変換素子であって、前記導電被膜が下面を有する、変換素子と、を備えた超音波変換器であって、
前記変換素子の各々の前記下面が、前記複数の導電配線のそれぞれ1つの前記上面に直接接着されている、変換器。
【請求項2】
前記変換素子の各々の前記下面が、絶縁性接着剤を使用して、前記複数の導電配線のそれぞれ1つの上面に直接接着されている、請求項1に記載の変換器。
【請求項3】
前記変換素子の各々の前記下面が、導電性接着剤を使用して、前記複数の導電配線のそれぞれの1つの上面に直接接着されている、請求項1に記載の変換器。
【請求項4】
前記変換素子の各々の前記下面が、はんだによって、前記複数の導電配線のそれぞれの1つの上面に直接接着されている、請求項1に記載の変換器。
【請求項5】
前記変換素子の上に配置されたマッチング層と、前記絶縁層の下に配置された支持層とをさらに備える、請求項1に記載の変換器。
【請求項6】
前記圧電材料がPZTを含む、請求項1に記載の変換器。
【請求項7】
前記複数の変換素子が少なくとも20の変換素子を含み、前記複数の導電配線が少なくとも20の導電配線を含み、前記変換素子が100から200μmの間のピッチで離間され、前記変換素子が150から400μmの間の厚さである、請求項1に記載の変換器。
【請求項8】
前記変換素子の上に配置されたマッチング層と、前記絶縁層の下に配置された支持層とをさらに備える、請求項7に記載の変換器。
【請求項9】
前記変換素子の各々の前記下面が、絶縁性接着剤を使用して、前記複数の導電配線のそれぞれ1つの上面に直接接着されている、請求項8に記載の変換器。
【請求項10】
(a)絶縁基板上に配置された第1導電領域と、(b)前記絶縁基板上に配置され、前記第1導電領域と電気的に接触している、少なくとも20の導電配線とを備えるフレックス回路に、導電被膜を有する圧電材料のブロックを、前記ブロックが前記第1導電領域に接着するように、接着するステップと、
前記ブロックを少なくとも20の変換素子に切断するステップであって、前記ブロックを貫通し、前記第1導電領域を貫通し、かつ前記絶縁基板の一部を通るが完全には貫通しないように切断するように制御され、前記切断ステップが行われた後に、(a)前記第1導電領域が、互いに絶縁された少なくとも20の領域に分割され、かつ(b)前記少なくとも20の領域の各々が前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つと電気的に接触するように、前記導電配線に対して整列した位置で実施される、切断するステップと、を含む超音波変換器の製造方法。
【請求項11】
前記少なくとも20の変換素子の各々が、前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つと導電性電気的接点を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも20の変換素子の各々が、前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つと容量結合性電気的接点を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記変換素子を100から200μmの間のピッチで切断し、前記変換素子が150から400μmの厚さである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記切断ステップが終わった後、前記ブロックの上にマッチング層を配置するステップと、
前記フレックス回路の下に支持層を取り付けるステップと、をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも20の導電配線が規則的なピッチで離間され、前記切断ステップにおいて前記導電配線のピッチと一致するピッチで前記導電配線と平行な方向に前記ブロックを切断する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記接着ステップが、絶縁性接着剤を使用して、前記第1導電領域に前記ブロックを接着するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
導電被膜を有する圧電材料のブロックを、絶縁基板上に配置された少なくとも20の平行な導電配線を備えるフレックス回路に接着するステップであって、前記ブロックが前記少なくとも20の導電配線の遠位端と接続するように、接着するステップと、
前記ブロックを少なくとも20の変換素子に切断するステップであって、前記ブロックを貫通し、前記絶縁基板の一部を通るが完全には貫通しないように切断するように制御され、前記切断ステップが行われた後に、前記少なくとも20の変換素子が互いに絶縁され、前記少なくとも20の変換素子の各々が前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つに接着されるように、前記導電配線に対して整列した位置で実施される、切断するステップと、を含む超音波変換器の製造方法。
【請求項18】
前記少なくとも20変換素子の各々が、前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つとの導電性電気的接点を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも20の変換素子の各々が、前記少なくとも20の導電配線のそれぞれ1つとの容量結合性電気的接点を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記変換素子を100から200μmの間のピッチで切断し、前記変換素子が150から400μmの間の厚さである、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記切断ステップが終わった後、前記ブロックの上にマッチング層を配置するステップと、
前記フレックス回路の下に支持層を取り付けるステップと、をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも20の導電配線が規則的なピッチで離間され、前記切断ステップにおいて前記導電配線のピッチと一致するピッチで前記導電配線と平行な方向に前記ブロックを切断する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記接着ステップが、絶縁性接着剤を使用して、前記第1導電領域に前記ブロックを接着するステップを含む、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2013−501405(P2013−501405A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523003(P2012−523003)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/043565
【国際公開番号】WO2011/014567
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(510337768)イマコー・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】