説明

難燃性組成物

【課題】難燃性組成物の提供。
【解決手段】有機ポリマー基材、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィンは、(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から選択される少なくとも1種の難燃剤
の混合物の配合によって難燃性を与えられ得る。更なる任意の難燃剤は、アンチモン化合物及び立体障害性アミンを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤及び有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から選択される少なくとも1種の難燃剤の混合物の有効難燃化量をポリマー基材に添加することにより、ポリマー基材を難燃化する新規方法に関する。
【0002】
本発明は、特に、ポリプロピレン及びポリエチレンのようなポリオレフィンを難燃化する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
米国特許第4,504,611号明細書は、ホウ酸亜鉛、メラミンシアヌレート及び若干数の有機ハロゲンを含む難燃性ポリアミドを開示している。
特開昭54−113647号公報は、メラミンシアヌレート及びDBDPOを含む難燃性ポリアミドを開示している。
英国特許第2085898号明細書は、芳香族臭化炭化水素(DBDPO)、アンチモン又はビスマス化合物、有機化合物及びトリアジン誘導体(例えば、メラミン)を含む難燃性ポリオレフィンを開示している。
特開昭57−070152号公報は、三酸化アンチモン、有機臭素化合物及びメラミン−シアヌール酸付加物を含む難燃性エポキシ樹脂を開示している。
特開昭58−101128号公報は、三酸化アンチモン、有機ハロゲン化合物、メラミン−シアヌール酸生成物、メラミン−リン酸生成物及びメラミン−モリブデン酸生成物を含む難燃性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂又はポリウレタン樹脂を開示している。
米国特許第5,356,568号明細書は、リン含有材料(例えば、メラミンホスフェート)及びハロゲン原子含有材料(例えば、塩素化パラフィン)を含む難燃性塗料を開示している。
特開平10−176095号公報は、有機ハロゲン化合物及びポリリン酸アンモニウム及び/又はトリアジンホスフェート(例えば、メラミンホスフェート)及び防滴剤を含む難燃性ポリスチレンを開示している。
【特許文献1】米国特許第4,504,611号明細書
【特許文献2】特開昭54−113647号公報
【特許文献3】英国特許第2085898号明細書
【特許文献4】特開昭57−070152号公報
【特許文献5】特開昭58−101128号公報
【特許文献6】米国特許第5,356,568号明細書
【特許文献7】特開平10−176095号公報
【発明の開示】
【0004】
メラミンベースの難燃剤が、有機ハロゲン難燃剤又はリン含有難燃剤と一緒に添加された場合、良好な難燃性を有するポリマー、例えばポリオレフィンが製造されることが発見された。
【0005】
本発明は、
(a)有機ポリマー基材、及び
(b)(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から
選択される少なくとも1種の難燃剤
の混合物の有効難燃化量
を含む難燃性ポリマー組成物に関する。
【0006】
本発明の組成物は、更に、難燃性充填剤及び/又は慣用の充填剤を含み得る。難燃性充填剤は、従来技術で既知であり、水酸化マグネシウム、アルミナ三水和物及びホウ酸亜鉛からなる群から選択される。難燃性充填剤は、難燃特性のために使用され、及び“充填材”と考えられるに十分高い水準にある無機化合物である。燃焼する液滴(本質的に難燃性ではない)の拡散を低下させるために、タルク、炭酸カルシウム等の慣用の充填剤が、一般的に、例えば流動性のために使用される。
【0007】
本発明の組成物は、更に、ナノスケールの充填剤を含み得る。 ‘‘ナノクレー’’としても言及されるナノスケールの充填剤は、例えば、米国特許第5,853,886号明細書及び米国特許第6,020,419号明細書に開示され、この関連開示を、参照としてここに組込む。
【0008】
本発明のナノスケールの充填剤は、例えば、フィロシリケート又はスメクタイトクレー、例えば、親有機性フィロシリケート、天然由来のフィロシリケート、合成フィロシリケート又はこのようなフィロシリケートの混合物である。本発明のナノスケール充填剤は、例えば、モントモリロナイト、ベントナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト又はステベンサイトである。
【0009】
好ましい態様に従って、本発明の組成物は、更に、三酸化アンチモン(Sb2
3)又は五酸化アンチモン(Sb25)のようなアンチモン化合物を含み得る。アンチモン化合物は、ポリマー基材の質量に基づき、約0.5ないし約8質量%で存在し得る。例えば、アンチモン化合物は、ポリマー基材の質量に基づき、約1ないし約6質量%、又は約2ないし約5質量%で存在し得る。例えば、アンチモン化合物は、ポリマー基材の質量に基づき、約2、3、4又は5質量%で存在し得る。
【0010】
本発明の組成物は、更に、いわゆる、立体障害性アミン安定剤を含み得る。立体障害性アミンは、ポリマー基材の質量に基づき、約0.1ないし約10質量%で存在し得る。
【0011】
特に、本発明の組成物は、アンチモン化合物及び立体障害性アミン安定剤の両方を含み得る。
【0012】
本発明の組成物は、掃去剤を含み得る。酸掃去剤は、例えば、米国特許第4,427,816号明細書、米国特許第5,106,898号明細書及び米国特許第5,234,981号明細書に記載されているような、ハイドロタルサイト及び非晶質塩基性炭酸アルミニウムマグネシウムであり、この関連開示を、参照としてここに組込む。ハイドロタルサイトはまた、ハイサイト(hycite)又はDHT4Aとしても知られている。
【0013】
ハイドロタルサイトは、天然のもの又は合成物である。天然のハイドロタルサイトは、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oという構造を有する。合成ハイドロタルサイトの典型的な実験式は、Al2Mg4.35OH11.36CO3(1.67)・xH2Oである。合成生成物の例は、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO30.15・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O及びMg4.2Al(OH)12.4CO3を含む。
【0014】
本発明の組成物は、小さいポリマー状成分材料の燃焼性についてのUL1694試験、2002年版の要求を満たす。本発明の組成物はまた、装置及び器具中の部品のためのプラスチック材料の燃焼性についてのUL94試験の要求も満たす。本発明の組成物はまた、引張強さ及び/又は衝撃強さによって示されるような良好な物性も示す。
【0015】
本発明の組成物は、有機ラジカル供給源が、例えば、UL94に従ってV−0、V−1及びV−2のしきい値を満たす、又はUL1694に従ってSC−0、SC−1又はSC−2レベルを満たす必要がない。有機ラジカル供給源は、例えば、英国特許第2085898号明細書に従った式(1)で表わされる化合物、例えば、(2,3−ジメチル−2,3−ジフェニル)−ヘキサン又は−ブタンである。
【0016】
UL94に従ってV−0、V−1又はV−2を満たすこと又はUL1694に従ってSC−0、SC−1又はSC−2を満たすことは、それぞれ、UL94又はUL1694を‘‘通過すること’’とみなされる。
【0017】
英国特許第2085898号明細書の式(1)で表わされる化合物は、
【化1】

(式中、R=CH3又はC25、R’=CH3及びR’’=C65
である。
【0018】
従って、本発明の組成物は、有機ラジカル供給源を基本的に含まないか、又は有機ラジカル供給源を含まない。
【0019】
透明及び着色ポリマー組成物の両方、例えば、着色ポリプロピレン組成物は、UL94に従ってV−0、V−1又はV−2を、又はUL1694に従ってSC−0、SC−1又はSC−2を満たす。
【0020】
本発明の組成物はまた、屋外曝露(紫外線曝露)後、例えば、キセノン アーク ウェザーロメーター、アトラス CI 65A キセノン アーク ウェザーロメーター、ASTM G26 試験方法Aにおいて1000時間曝露後、UL94に従ってV−0、V−1又はV−2を、又はUL1694に従ってSC−0、SC−1又はSC−2を満たす。曝露後、組成物はまた、少なくとも75%のアイゾッド衝撃強さ及び引張強さも保持する。
【0021】
本発明の組成物はまた、水曝露後、例えば、70℃で7日間の水浸漬後も、UL94又はUL1694に従って、それぞれ、V−0、V−1又はV−2性能レベルもしくはSC−0、SC−1又はSC−2性能レベルを満たす。水浸漬後、該試料はまた、少なくとも50%のアイゾッド衝撃強さ及び引張強さも保持する。
【0022】
本発明の組成物はまた、熱曝露後、例えば、様々な高温(130、140、150及び160℃で、それぞれ、9000時間、5000時間、2500時間及び1000時間)における又は90℃で2000時間のオーブン老化後も、UL94又はUL1694に従って、それぞれ、V−0、V−1又はV−2性能レベルもしくはSC−0、SC−1又はSC−2性能レベルを満たす。オーブンは、通常の熱風オーブンである。曝露後、該試料はまた、少なくとも65%の、アイゾッド衝撃強さ及び引張強さ等の物性も保持する。
【0023】
組成物は、例えば、現在の難燃性添加剤を含むポリプロピレンホモポリマープラック、例えば1.6mmプラックである。ポリプロピレンプラックは、透明であるか又は着色、例えば白色又は緑色着色されている。
【0024】
ポリマー基材(a)
成分(a)のポリマー基材は、ポリオレフィン、ポリスチレン及びPVCを含む様々なポリマー類のいずれかである。例えば、ポリマー基材は、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン、スチレン系ポリマー及びコポリマー、ABS及び、ヘテロ原子、二重結合又は芳香族環を含むポリマーからなる樹脂群から選択され得る。特定の態様は、成分(a)がポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性オレフィン(TPO)、ABS又は高衝撃性ポリスチレンである場合である。
【0025】
好ましい態様に従って、ポリマー基材は、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン、スチレン系ポリマー及びコポリマー、ABS及び、ヘテロ原子、二重結合又は芳香族環を含むポリマーからなる樹脂群から選択される。
【0026】
本発明の他の態様は、ポリマー基材がポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性オレフィン(TPO)、ABS及び高衝撃性ポリスチレンからなる群から選択される場合である。
【0027】
例えば、ポリマー基材は、ポリプロピレン、ポリエチレン又は熱可塑性オレフィン(TPO)である。成分Aの有機ポリマーは、例えば、ポリオレフィン様ポリエチレン、ポリプロピレン又はそれらのコポリマー等の熱可塑性ポリマーである。熱可塑性ポリマーは、例えば、ポリプロピレンである。
【0028】
有機ポリマー(成分A)の更なる例は以下のものである:
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、及びシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)である。
【0029】
ポリオレフィン、すなわち前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、例えばポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法によりそしてとりわけ以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下及び高温において)。
b)周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を通常含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用され得る。活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は大抵、フィリップス、スタンダード・オイル・インディアナ、チグラー(−ナッタ)、TNZ(デュポン)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0030】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、
ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0031】
3.モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、エチレン/ノルボルネン様COC)、1−オレフィンが現場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー;プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)及びエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互の又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0032】
4.水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
上記で言及したホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し;例えばアタクチックポリマーである。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0033】
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0034】
6.スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、とりわけp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセンの全ての異性体、及びそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し;例えばアタクチックポリマーである。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0035】
a)エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選択された上述された芳香族ビニルモノマー及びコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
【0036】
b)6.で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより調製されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含み、それはしばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)として言及される。
【0037】
c)a)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し;例えばアタクチックポリマーである。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0038】
7.スチレン又はα−メチルスチレンのような芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル;アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、及びそれらの6.に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
【0039】
8.ポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩化及び臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化又はスルホ塩化ポリエチレン、エチレン及び塩化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマー、とりわけハロゲン原子含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ボリフッ化ビニリデン及び塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコボリマーのようなハロゲン原子含有ポリマー。
【0040】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー及びポリアクリレート及びポリメタクリレートのようなその誘導体;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0041】
10.9.で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0042】
11.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;及び上記1.で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
【0043】
12.ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環式エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0044】
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
【0045】
14.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
【0046】
15.一方はヒドロキシル末端化されたポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0047】
16.ジアミシとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー;及びEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0048】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0049】
18.ジカルボン酸とジアルコールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、及びヒドロキシル末端化ポリエーテルから誘導されたブロックポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0050】
19.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0051】
20.ポリケトン。
【0052】
21.ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0053】
22.前述されたポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0054】
成分(b)の難燃剤
メラミンベースの難燃剤(i)は、例えば、メラミンシアヌレート、メラミンボレート、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート及びメラミンアンモニウムピロホスフェートからなる群から選択される。
【0055】
本発明の組成物の有機ハロゲン難燃剤(ii)は、ハロゲン化ベンゼン、ビフェニル、フェノール、それらのエーテル又はエステル、ビスフェノール、ジフェニルオキシド、芳香族カルボン酸又は多酸、それらの無水物、アミド又はイミドのような有機芳香族ハロゲン化化合物;有機脂環式又は多脂環式ハロゲン化化合物;及びハロゲン化パラフィン、オリゴマー又はポリマー、アルキルホスフェート又はアルキルイソシアヌレートのような有機脂肪族ハロゲン化化合物から選択され得る。これら成分は、従来技術で既知であり、例えば、米国特許第4,579,906号明細書(例えば、3欄、30ないし41行)、米国特許第5,393,812号明細書を参照;Plastics Additives Handbook,編者 H.ズウェイフェル、第5版、Hanser Publ.,ドイツ国、ミュンヘン 2001年,681ないし698頁をまた参照のこと。
【0056】
有機ハロゲン難燃剤(ii)は、例えば、シクロアルキルホスフェートエステル(アンチブレイズ(登録商標:ANTIBLAZE)AB−100、Albright及びWilson;フィロール(登録商標:FYROL)FR−2、Akzo Novel社)、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、ポリ臭素化ジフェニルオキシド(DE−60F,Great Lakes 社)、デカブロモジフェニルオキシド(DBDPO;セイテックス(登録商標:SAYTEX)102E)、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート(PB370(登録商標)、FMC社)、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、クロレンド酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、ビス−(N,N’−ヒドロキシエチル)テトラクロルフェニレンジアミン、ポリ−β−クロロエチルトリホスホネート混合物、テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)(PE68)、臭素化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)(セイテックス(登録商標:SAYTEX)BT−93)、ビス(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン(デクロレイン プラス(登録商標:DECLORANE PLUS)、塩素化パラフィン、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサクロロシクロペンタジエン誘導体、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン(FF680)、テトラブロモ−ビスフェノールA(セイテックス(登録商標:SAYTEX)RB100)、エチレン−ビス(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシミド)(セイテックス(登録商標:SAYTEX)BN−451)、ビス−(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、PTFE、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドからなる群から選択される。
【0057】
本発明の好ましい態様において、有機ハロゲン難燃剤(ii)は、ポリ臭素化ジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルオキシド、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、テトラブロモフタル酸、テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭素化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、オクタブロモジフェニルエーテル、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ−ビスフェノールA、エチレンビス−(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシミド)、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドからなる群から選択される有機臭素系難燃剤である
【0058】
本発明の特に好ましい態様において、有機ハロゲン難燃剤(ii)は、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート又はテトラブロモビスフェ
ノールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテルである。
【0059】
リン含有難燃剤(ii)は、例えば、テトラフェニルレゾルシノールジホスフィット(フィロルフレックス(登録商標:FYROLFLEX)RDP、Akzo Nobel)、トリフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリクレシルホスフェート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフィド、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチルホスホネート、リン酸のヒドロキシアルキルエステル、ポリリン酸アンモニウム(APP)又は(ホスタフラム(登録商標:HOSTAFLAM)AP750)、レゾルシノールジホスフェートオリゴマー(RDP)、ホスファゼン難燃剤、エチレンジアミンジホスフェート(EDAP)、ホスホネート及びそれらの金属塩及び、ホスフィネート及びそれらの金属塩からなる群から選択される。
【0060】
好ましい態様に従って、リン含有難燃剤(ii)は、クロロアルキルホスフェートエステル、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、ポリ臭素化ジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルオキシド、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、クロレンド酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、ビス−(N,N’−ヒドロキシエチル)テトラクロルフェニレンジアミン、ポリ−β−クロロエチルトリホスホネート混合物、テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭素化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、ビス(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、塩素化パラフィン、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサクロロシクロペンタジエン誘導体、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ−ビスフェノールA、エチレン−ビス(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシミド)、ビス−(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、PTFE、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミド、テトラフェニルレゾルシノールジホスフィット、トリフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリクレシルホスフェート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフィド、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチルホスホネート、リン酸のヒドロキシアルキルエステル、ポリリン酸アンモニウム、レゾルシノールジホスフェートオリゴマー、ホスファゼン難燃剤、エチレンジアミンジホスフィット、ホスホネート及びそれらの金属塩及び、ホスフィネート及びそれらの金属塩からなる群から選択される。
【0061】
ホウ酸が、更なる難燃剤として含まれ得る。
【0062】
ホスファゼン難燃剤は、従来技術で既知である。それらは、例えば、欧州特許出願公開第1104766号明細書、特開平7−292233号公報、独国特許出願公開第19828541号明細書、独国特許出願公開第1988536号明細書、特開平11−263885号公報、米国特許第4,107,108号明細書、米国特許第4,108,805号明細書及び米国特許第4,079,035号明細書及び米国特許第6,265,599号明細書に開示されている。米国特許の関連開示を参照としてここに組込む。
【0063】
2001年8月15日に出願された米国特許第60/312,517号明細書に開示されるように、PTFE、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標)6C;E.I.デュポン)は、更なる難燃剤として本発明の組成物に添加され得る。
【0064】
成分(b)は、ポリマー基材(a)の質量に対して、約0.5%ないし約45%;例えば約3%ないし約40%;例えば約5%ないし約35%の量で本発明の組成物中に含まれる。例えば、成分(b)は、ポリマー基材の質量に基づき、約0.5ないし約15質量%
、約1ないし約15質量%、約3ないし約15質量%、又は約5ないし15質量%の量で使用される。例えば、成分(b)は、ポリマー基材の質量に基づき、約8ないし約20質量%又は約9ないし20質量%の量で使用される。例えば、成分(b)は、ポリマー基材の質量に基づき、約15ないし約20質量%の量で存在する。例えば、成分(b)は、ポリマー基材の質量に基づき、約15%、16%、17%、18%、19%又は約20%の量で存在する。例えば、成分(b)は、ポリマー基材の質量に基づき、約0.5ないし約12質量%、約0.5ないし約10質量%、約0.5ないし約8質量%又は約0.5ないし約6質量%の量で使用される。
【0065】
成分(i)と成分(ii)の比(質量部)は、例えば、約100:1ないし約1:100、例えば約50:1ないし約1:50、又は約10:1ないし約1:10、又は約5:1ないし約1:5である。例えば、成分(i)と成分(ii)の比は、約100:1ないし約1:50、約100:1ないし約1:10、又は約100:1ないし約1:5である。例えば、成分(i)と成分(ii)の質量比は、約1:100ないし約50:1、約1:100ないし約10:1、又は約1:100ないし約5:1である。例えば、成分(i)と成分(ii)の質量比は、約1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1又は4:1である。例えば、成分(i)と成分(ii)の質量比は、約1:1ないし約1:2である。
【0066】
使用される成分(ii)の量はまた、特定の化合物、ポリマー及び特定の適用型の効果に依存する。
【0067】
本発明の好ましい態様は、メラミンベースの難燃剤がメラミンシアヌレートであり、かつ有機ハロゲン難燃剤がトリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート又はテトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテルである組成物に関する。
【0068】
立体障害性アミン安定剤
本発明の障害性アミンは、例えば、モノマー状化合物であるか、又はオリゴマー状もしくはポリマー状化合物である。障害性アルコキシアミン安定剤は従来技術で既知であり、N−アルコキシ障害性アミン及びNOR障害性アミン又はNOR障害性アミン光安定剤又はNOR HALSとしても知られている。
【0069】
それらは、例えば、米国特許第5,004,770号明細書、米国特許第5,204,473号明細書、米国特許第5,096,950号明細書、米国特許第5,300,544号明細書、米国特許第5,112,890号明細書、米国特許第5,124,378号明細書、米国特許第5,145,893号明細書、米国特許第5,216,156号明細書、米国特許第5,844,026号明細書、米国特許第6,117,995号明細書、米国特許第6,271,377号明細書、米国特許第6,392,041号明細書、米国特許第6,376,584号明細書及び米国特許第6,472,456号明細書及び2000年11月16日に出願された米国特許出願第09/714,717号明細書、及び2001年8月15日に出願された米国特許出願第60/312,517号明細書に開示されている。これらの特許及び特許出願の関連開示を参照としてここに組込む。
【0070】
上記で引用された米国特許第6,271,377号明細書、米国特許第6,392,041号明細書及び米国特許第6,376,584号明細書は、障害性ヒドロキシアルコキシアミン安定剤を開示している。前記本発明の目的のために、障害性ヒドロキシアルコキシアミン安定剤は障害性アルコキシアミン安定剤のサブセットとして考慮される。障害性ヒドロキシアルコキシアミン安定剤はまた、N−ヒドロキシアルコキシ障害性アミン、又はNORオールHALSとしても知られている。
【0071】
本発明に従った適当な障害性アミンは、例えば以下のものを含む:
NOR1:1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクタデシルアミノピペリジン;
NOR2:ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
NOR3:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ−s−トリアジン;
NOR4:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジン;
NOR5:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR6:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR7:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR8:ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
NOR9:ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート;
NOR10:2,4−ビス{N−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン、
NOR11:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンの反応生成物[CAS登録番号191680−81−6];
NOR12:式
【化2】

(式中、nは1ないし15を表わす。)で表わされる化合物、及び
NOR13:ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート。
【0072】
化合物NOR12は、米国特許第6,177,995号明細書の実施例2に開示されている。
【0073】
任意の成分である障害性アミン安定剤は、ポリマー基材(a)に基づき、約0.05ないし約20質量%;例えば約0.1ないし約10質量%;例えば約0.2ないし約8質量%;例えば約0.5ないし約3質量%の量で本発明の組成物中に含まれる。例えば、成分(i)の安定剤は、基材(a)の質量に基づき、約0.05ないし約15質量%、約0.05ないし約10質量%、約0.05ないし約8質量%、約0.05ないし約5質量%又は約0.05ないし約3質量%の量で存在する。例えば、成分(i)の安定剤は、基材(a)の質量に基づき、約0.1ないし約20質量%、約0.2ないし約20質量%、約0.5ないし約20質量%又は約1ないし約20質量%の量で存在する。
【0074】
本発明の組成物は、多くの用途、例えば、以下のものを含むいわゆる屋外用途において有用である:
熱可塑性オレフィン、彩色可能な熱可塑性オレフィン、ポリプロピレン成形品、ポリエチレンフィルム、他の補助安定剤を有する熱可塑性エラストマー、グリース充填されたワイヤー及びケーブル絶縁材、塗料、プラスチック基材の塗料、化学物質を有するポリオレフィンタンク又はコンテナ、防曇剤を有するポリオレフィンフィルム、ヒドロタルサイトのようなIR熱充填材を有するポリオレフィンフィルム、例えばDHT4A、静電防止剤を有するポリオレフィンフィルム、成形された難燃性ポリプロピレン製品、成形された難燃性熱可塑性オレフィン、難燃性ポリエチレンフィルム、プラスチック基材への積層の為の予備成形フィルム、電子家庭電化製品、貯蔵又は輸送の為の容器、箱、ビン、自動車用途、例えばダッシュボード、バックボード、備品、例えばスタジアムのシート、客室のシート、屋根用シート、屋根用メンブラン、床材、ライナー、形材、例えば窓用及びドア用形材、ジオメンブレン、日除け織物、旗状フィルム、椅子張り、ドレープ、カーペット、テント、防水シート、外科用ガウン、帽子及び他の病院用品、織物、ロープ、ネット、タイヤコード、パラシュート及び熱可塑性電気部品(プラグ、ソケット又はワイヤー絶縁材)。
【0075】
本発明の組成物は、米国特許第6,235,658号明細書及び米国特許第第6,251,995号明細書に記載されるように、繊維積層物において、及び基材の塗料として有用であり、この関連開示を参照としてここに組込む。
【0076】
ここに記載される安定剤を含む材料は、成形品、回転成形品、射出成形品、吹出成形品、単及び多層フィルム、押出し形材、表面コーティング等の製造のために使用され得る。
【0077】
本発明の組成物はまた、所望により、以下に列挙する材料等の種々の慣用の添加剤又はそれらの混合物を、例えば、成分(a)の質量に対して約0.01ないし約10%、例えば約0.025ないし約4%、例えば約0.1ないし約2%の量で含み得る。
【0078】
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、線状又は側鎖において分岐したノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノ
ール及びそれらの混合物。
【0079】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0080】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0081】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0082】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0083】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0084】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0085】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0086】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0087】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0088】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0089】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0090】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の
エステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0091】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0092】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0093】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0094】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミ
ド(ユニロイヤル社製ナウガードXL−1;登録商標:Naugard)。
【0095】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0096】
1.19.アミン酸化防止剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ−4−イル−ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オール。
【0097】
2.紫外線吸収剤及び光安定剤
2.1.2−(2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第二ブチル−5−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第三アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−
ベンゾトリアゾール、 2−(3,5−ビス−α−クミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−(ω−ヒドロキシ−オクタ−(エチレンオキシ)カルボニル−エチル)−,フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、 2−(3−ドデシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−オクチルオキシカルボニル)エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、ドデシル化2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、 2−(3−第三−ブチル−5−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、 2−(3−第三ブチル−5−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス(4−第三オクチル−(6−2H−ベンゾトリアゾル−2−イル)フェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三オクチル−5−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−フルオロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、メチル3−(5−トリフルオロメチル−2H−ベンゾトリアゾル−2−イル)−5−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、5−ブチルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−ブチルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール及び5−フェニルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の米国特許第3,004,896号明細書、米国特許第3,055,896号明細書、米国特許第3,072,585号明細書、米国特許第3,074,910号明細書、米国特許第3,189,615号明細書、米国特許第3,218,332号明細書、米国特許第3,230,194号明細書、米国特許第4,127,586号明細書、米国特許第4,226,763号明細書、米国特許第4,275,004号明細書、米国特許第4,278,589号明細書、米国特許第4,315,848号明細書、米国特許第4,347,180号明細書、米国特許第4,383,863号明細書、米国特許第4,675,352号明細書、米国特許第4,681,905号明細書、米国特許第4,853,471号明細書、米国特許第5,268,450号明細書、米国特許第5,278,314号明細書、米国特許第5,280,124号明細書、米国特許第5,319,091号明細書、米国特許第5,410,071号明細書、米国特許第5,436,349号明細書、米
国特許第5,516,914号明細書、米国特許第5,554,760号明細書、米国特許第5,563,242号明細書、米国特許第5,574,166号明細書、米国特許第5,607,987号明細書、米国特許第5,977,219号明細書及び米国特許第6,166,218号明細書に記載されているような、既知の市販のヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール及びベンゾトリアゾール。
【0098】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0099】
2.3.置換された及び非置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0100】
2.4.アクリレート
例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン。
【0101】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような他の配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステル、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル−ウンデシルケトキシムのニッケル錯体、他の配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0102】
2.6.立体障害性アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン
)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン及び4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物。
【0103】
2.7.オキサミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0104】
2.8.トリス−アリール−o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジン及びトリアジン、例えば、国際公開第96/28431号パンフレット及び米国特許第3,843,371号明細書、米国特許第4,619,956号明細書、米国特許第4,740,542号明細書、米国特許第5,096,489号明細書、米国特許第5,106,891号明細
書、米国特許第5,298,067号明細書、米国特許第5,300,414号明細書、米国特許第5,354,794号明細書、米国特許第5,461,151号明細書、米国特許第5,476,937号明細書、米国特許第5,489,503号明細書、米国特許第5,543,518号明細書、米国特許第5,556,973号明細書、米国特許第5,597,854号明細書、米国特許第5,681,955号明細書、米国特許第5,726,309号明細書、米国特許第5,736,597号明細書、米国特許第5,942,626号明細書、米国特許第5,959,008号明細書、米国特許第5,998,116号明細書、米国特許第6,013,704号明細書、米国特許第6,060,543号明細書、米国特許第6,187,919号明細書、米国特許第6,242,598号明細書及び米国特許第6,255,483号明細書に開示されているような、既知の市販のトリス−アリール−o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジン及びトリアジン、例えば、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン、シアソルブ(登録商標:Cyasorb)1164,サイテック社、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(4−ビフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシカルボニルエチリデンオキシフェニル)−s−トリアジン、2−フェニル−4−[2−ヒドロキシ−4−(3−第二−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−第二−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−n−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ノニルオキシ*−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン(*は、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基及びデシルオキシ基の混合物を示す。)、メチレンビス−{2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−s−トリアジン}、3:5’、5:5’及び3:3’位を、5:4:1 の比で架橋されたメチレン架橋二量体混合物、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシカルボニルイソプロピリデンオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−5−α−クミルフェニル)−s−トリアジン、2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−第二ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジンと4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジンの混合物、チヌビン(登録商標:Tinuvin)400,チバスペシャルティ ケミカルズ社、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジン及び4,6−ジ
フェニル−2−(4−ヘキシルオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン。
【0105】
3.金属奪活剤
例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0106】
4.ホスフィット及びホスホナイト、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0107】
特定の例としては、以下のホスフィットである:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス168(登録商標:Irgafos)、チバ−ガイギー社)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化3】


【0108】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0109】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N
−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0110】
7.チオ相乗剤、
例えば、ジラウリルチオジプロピオネート又はジステアリルチオジプロピオネート。
【0111】
8.過酸化物捕捉剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0112】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マンガンの塩。
【0113】
10.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート及びカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0114】
11.核剤
例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、例えばアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオンコポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物。特定の例は、1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。
【0115】
12.充填剤及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0116】
13.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調整剤、蛍光増白剤、防炎加工剤、静電防止剤及び発泡剤。
【0117】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書又は欧州特許出願公開第0591102号明細書に開示されるもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4
−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン。
【0118】
15.アミンオキシド、
例えば、米国特許第5,844,029号明細書及び米国特許第5,880,191号明細書に開示されるようなアミンオキシド誘導体、ジデシルメチルアミンオキシド、トリデシルアミンオキシド、トリドデシルアミンオキシド及びトリヘキサデシルアミンオキシド。米国特許第5,844,029号明細書及び米国特許第5,880,191号明細書は、熱可塑性樹脂の安定化に向けての飽和炭化水素アミンオキシドの使用を開示している。熱可塑性組成物は、フェノール系抗酸化剤、障害性アミン光安定剤、紫外線吸収剤、有機リン化合物、脂肪酸のアルカリ金属塩及びチオ相乗剤から選択された安定剤又は安定剤の混合物をさらに含有していてもよいことが開示されいる。ポリオレフィンの安定化に向けての他の安定剤とアミンオキシドの併用は例示されていない。
【0119】
具体的な添加剤の例は、フェノール系抗酸化剤(リストの項目1)、他の立体障害性アミン(リストの項目2.6)、ベンゾトリアゾール及び/又はo−ヒドロキシフェニルトリアジン類の光安定剤(リストの項目2.1及び2.8)、ホスフィット及びホスホナイト(リストの項目4)及びリストのパーオキシド破壊化合物(項目5)である。
【0120】
添加剤(安定剤)の付加的な特定の例は、例えば、米国特許出願公開第4,325,863号明細書、米国特許出願公開第4,338,244号明細書又は米国特許出願公開第5,175,312号明細書に記載されるようなベンゾフラノ−2−オンである。
【0121】
本組成物は、s−トリアジン、オキサニリド、ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾエート及びα−シアノアクリレートからなる群より選択されるもう1種のUV吸収剤を付加的に含有し得る。特には、本組成物は、少なくとも1種の他の2−ヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール;もう1種のトリス−アリール−s−トリアジン;又は障害性アミン或いはそれらの混合物の有効安定化量を含有していてもよい。例えば付加的な成分は、顔料、染料、可塑剤、抗酸化剤、チキソトロープ剤、均染助剤、塩基性補助安定剤、UV吸収剤及び/又は立体障害性アミンのような他の光安定剤、金属不動態化剤、金属酸化物、有機リン化合物、ヒドロキシルアミン、及びそれらの混合物から選択され、とりわけ、顔料、フェノール系抗酸化剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン類のUV吸収剤、及び立体障害性アミンである。
【0122】
本発明の添加剤及び付加的な他の成分は、別々に又は互いに混合されてポリマー材料に添加されてもよい。所望により、個々の成分は、例えばドライブレンド、圧縮成形又は溶融状態によるポリマーへの配合の前に互いに混合され得る。それ故、本発明の目的はまた、
(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から選択される
少なくとも1種の難燃剤
を含む難燃性添加剤の組合せでもある。
【0123】
上記成分(i)及び(ii)の添加剤及び又は上記した更なる添加剤は、例えば、窒素大気を用いて又は用いずに180ないし220℃にて二軸スクリュー押出機中でドライブレンドされ、その後、押出しされ得る。このようにして得られた材料は、既知の方法に従って更に加工され得る。成形製品の表面は、光沢のいかなる損失もいかなる種の粗さも示さない。
【0124】
更に、本発明は、有機ポリマー基材に難燃性を与える方法であって、該方法は、
(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から
選択される少なくとも1種の難燃剤
の混合物の有効難燃化量を前記ポリマー基材に添加することを含む方法に関する。
【0125】
本発明の添加剤及び所望の更なる成分のポリマーへの配合は、粉体形態でのドライブレンド、又は例えば不活性溶媒、水又はオイル中の溶液、分散液又は懸濁液の形態での湿式混合のような既知の方法によりなされる。本発明の添加剤及び所望の更なる成分は、例えば成形前又は後において配合され得るか、或いはまた、溶媒又は懸濁液/分散剤のその後の蒸発をなして又はなさずに、溶解されたか又は分散された添加剤混合物をポリマー材料に適用することにより配合され得る。それらは例えば、乾燥混合物又は粉体として或いは溶液又は分散液又は懸濁液又は溶融物として加工装置(例えば押出機、内部ミキサー等)へと直接に添加されても良い。
【0126】
配合は、攪拌機に取付けられたいずれかの加熱可能な容器中で、例えばニーダー、ミキサー又は攪拌容器のような密閉された装置中で行われ得る。配合は、例えば、押出機中で又はニーダー中で行われる。加工は不活性大気中で行われようと又は酸素の存在下において行われようと構わない。
【0127】
添加剤又は添加剤ブレンドのポリマーへの添加は、ポリマーが溶融され及び添加剤と混合されるすべての慣用の混合機中で行われ得る。適当な機械は当業者に既知である。それらは優位には、ミキサー、ニーダー及び押出機である。
加工は、例えば、押出機中で加工の間に添加剤を導入することにより行われる。適当な加工機の特定の例は、一軸スクリュー押出機、逆回転及び回転二軸スクリュー押出機、遊星歯車押出機、リング押出機又はコニーダーである。真空が適用される少なくとも1つのガス除去室を有する加工機を使用することもまた可能である。
【0128】
適当な押出機及びニーダーは例えば、Handbuch der Kunststoffextrusion,第1巻,Grundlagen,編者 F.ヘンセン,W.クナッペ,H.ポテンテ,1989年,3ないし7頁,ISBN:3−446−14339−4(2巻 Extrusionsanlagen 1986,ISBN 3−446−14329−7)に記載される。
【0129】
例えば、スクリューの長さは1ないし60スクリュー径であり、例えば、35ないし48スクリュー径である。スクリューの回転速度は、例えば、1分当り10ないし600回転(rpm)であり、例えば、25ないし300rpmである。
【0130】
最大処理量はスクリューの直径、回転速度及び駆動力による。本発明の方法はまた、言及されたパラメータを変えることにより又は投与量を送る計量機を使用することにより最大処理量よりも低いレベルで行われ得る。多数の成分が添加される場合、これらは予備混合されるか又は個々に添加され得る。
【0131】
本発明の添加剤及び所望の更なる添加剤はまた、ポリマー材料に噴霧され得る。本発明
の添加剤及び所望の更なる添加剤は、他の添加剤(例えば上記された慣用の添加剤)又はその溶融物が前記添加剤と一緒に材料に噴霧され得るように、前記他の添加剤又はその溶融物を希釈し得る。重合触媒の失活の間の噴霧による添加は特に有利であり;この場合、発生した蒸気は触媒の失活のために使用され得る。球形に重合されたポリオレフィンの場合においては、例えば、所望による他の添加剤と一緒に、本発明の添加剤を噴霧により適用することが有利であり得る。
【0132】
本発明の添加剤及び所望の更なる添加剤はまた、例えば、ポリマー中に配合される質量に対して約1%ないし約40%、例えば、約2%ないし約20%の濃度で成分を含有するマスターバッチ(‘‘濃縮物’’)の形態でポリマーに添加され得る。ポリマーは、添加剤が最終的に添加されるポリマーと同一の構造である必要はない。このような操作において、ポリマーは、粉体、顆粒、溶液、懸濁液の形態で又は乳液の形態で使用され得る。
【0133】
配合は、成形操作前に又は成形操作間に行われ得る。例えば、ここで記載された本発明の添加剤を含有する材料は、成形品、例えば回転成形品、射出成形品、異形材等の製造のために使用される。従って、
(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から選択される少なくとも1種の難燃剤
の配合によって難燃性を与えられた成形ポリマー製品は、本発明の他の目的である。
【0134】
2001年8月15日に出願された米国特許出願第60/312,517号明細書に開示されているように、PTFE、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標)6C;E.I.デュポン)は、更なる難燃剤として本発明の組成物に添加され得る。
【0135】
本発明のポリオレフィン成形品は、例えば屋根用メンブラン、羽目板、窓用形材及び成形品として使用され得る。そのような成形品は例えば、約5ミルないし約100ミル厚であり、例えば約20ミルないし約100ミル厚であり、例えば約10ミルないし約80ミル厚であり、例えば約40ミルないし約100ミル厚である。ポリオレフィンは、特には熱可塑性ポリオレフィン(TPO)である。
【0136】
成分(b)の有効難燃量は、難燃性を評価するのに使用される標準方法の一つにより測定された難燃有効性を示すのに必要とされるものである。これらは、小さいポリマー状成分材料の燃焼性についてのUL1694試験、2002年版;難燃性織物及びフィルムのための燃焼試験のNFPA701標準方法、1989年版及び1996年版;装置及び器具中の部品のためのプラスチック材料の燃焼性についてのUL94試験、第5版、1996年10月29日;極限酸素指数(LOI)、ASTM D−2863;及びコーン熱量計、ASTM E1354を含む。UL94V試験に従った評価は、以下の表にまとめた通りである。
【表1】

【0137】
難燃性組成物中において、本発明の成分(i)及び(ii)の組合せと共に使用するのに特に有用であることが判明した補助添加剤は以下のものである:

2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビン234(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ ケミカルズ
コーポレーション);
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビンP(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ ケミカルズ コーポレーション);
5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビン327(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ
ケミカルズ コーポレーション);
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビン328(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ ケミカルズ
コーポレーション);
2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビン928(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ ケミカルズ コーポレーション);
2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート(チヌビン120(登録商標:TINUVIN)、チバ スペシャルティ ケミカルズ
コーポレーション);
2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン(チマソルブ81(登録商標:CHIMASSORB)、チバ スペシャルティ ケミカルズ コーポレーション);
2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン(シアソルブ1164(登録商標:CYASORB)、サイテック社)
からなる群から選択される紫外線吸収剤。
【0138】
以下の実施例は、説明目的のみを意味し、いかなる形においても本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。記載されている場合、室温とは、20ないし25℃の範囲の温度を表す。パーセンテージは、特に指示されない限りは、ポリマー基材の質量に対する。
略記:
v:容積部、w:質量部、1H−NMR:1Hの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、m/z:質量分析(原子単位)におけるモルピーク又はフラグメント、amu:g/molの分子量(=原子単位)、PP:ポリプロピレン、PE:ポリエチレン、PE−LD:低密度ポリエチレン(LDPE)。
【0139】
試験方法
難燃性織物及びフィルムのための燃焼試験のNFPA701標準方法、1989年版及び1996年版;
小さいポリマー状成分材料の燃焼性についてのUL1694試験、2002年版;
装置及び器具中の部品のためのプラスチック材料の燃焼性についてのUL94試験、第5版、1996年10月29日;
極限酸素指数(LOI)、ASTM D−2863;
コーン熱量計、ASTM E−1又はE1354;
ASTM D 2633−82,燃焼試験。
【0140】
試験化合物
成分(i)のメラミンベースの難燃剤
メラミンシアヌレート、メラプアー(登録商標:MELAPUR)MC、
メラミンボレート、
メラミンホスフェート、メラプアー(登録商標:MELAPUR)P46、
メラミンポリホスフェート、メラプアー(登録商標:MELAPUR)200、
メラミンピロホスフェート
メラミンアンモニウムポリホスフェート及び
メラミンアンモニウムピロホスフェート。
成分(ii)の難燃剤
FR−1:トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート(ピービー370(登録商標:PB370)、FMCコーポレーション)、
FR−2:アンモニウムポリホスフェート(APP)、
FR−3:テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル(PE68)、
FR−4:アンモニウムポリホスフェート/相乗剤ブレンド、ホスタフラム(登録商標:HOSTAFLAM)AP750、
FR−5:デカブロモジフェニルオキシド(DBDPO;Dead Sea Bromineより得られる)、
FR−6:エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)(セイテックス(登録商標:SAYTEX)BT−93)、
FR−7:アンモニウムポリホスフェート、エクソリット(登録商標:EXOLIT)AP752、
FR−8:トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、
FR−9:ヘキサブロモシクロドデカン。
障害性アミン
NOR1:1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクタデシルアミノピペリジン;
NOR2:ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
NOR3:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ−s−トリアジン;
NOR4:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジン;
NOR5:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR6:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR7:1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
NOR8:ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
NOR9:ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート;
NOR10:2,4−ビス{N−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン、
NOR11:2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンの反応生成物[CAS登録番号191680−81−6];
NOR−11は、式R1NH−CH2CH2CH2NR2CH2CH2NR3CH2CH2CH2NHR4(式中、R1、R2、R3及びR4のうちの3つは、式
【化4】

で表わされる残基を表わし、R1、R2、R3及びR4のうちの1つは、水素原子を表わす。)で表わされる主成分を有する化合物の混合物を示す(NOR11は、米国特許第5,844,026号明細書の実施例3に開示される高分子量化合物である。);
NOR12:式
【化5】

(式中、nは1ないし15を表わす。)で表わされる化合物、及び
NOR13:ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート。
化合物NOR2、NOR7、NOR11、NOR12は、チバスペシャルティケミカルズ社から入手できる市販の安定剤である。メラプアー製品は、チバスペシャルティケミカルズ社から入手できる。
【0141】
実施例1
難燃性ポリプロピレン
二軸スクリュー押出機を用い、窒素下で200℃にて、添加剤をポリプロピレンホモポリマー樹脂とドライブレンドし、押出した。ペレットから、1.6mmプラックを射出成形によって製造した。プラックを、25℃、湿度50%の条件で48時間後に、及びまた、70℃の条件で7日間後にUL94仕様書に従って試験した。UL94等級は、両方の曝露において同じであった。プラックをまた、25℃、湿度50%の条件で48時間後に、及びまた、70℃の条件で24時間後にUL1694仕様書に従って試験した。UL1694等級は、両方の曝露において同じであった。添加剤及び難燃剤の質量%を以下の表に示す。質量%はポリマーに基づく。

【表2】

NOR1ないしNOR13から選択された障害性アミンの更なる含有は、更なる難燃性及び光安定性を与える。
メラミンシアヌレートは、メラミンボレート、メラミンホスフェート及びメラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート及びメラミンアンモニウムピロホスフェートからなる群から選択される難燃剤と代えられ得る。
FR1及びFR3は、FR1ないしFR9から選択される他の難燃剤と代えられ得る。
【0142】
実施例2
ポリプロピレン−エチレンコポリマー
実施例1
試料調製:ポリマー粉体及び安定剤を予備混合し(ヘンシェル(Henschel)ミキサー、800rpm、室温)、顔料粉体及び難燃剤をPP中の濃縮物として添加し、そしてドラムミキサー中で均質化した。押出し(コリン(登録商標:Collin)二軸スクリュー押出し機、最大200℃、100rpm)により更に均質化及び顆粒化した。続いて、対応するノズル(試料寸法 2mm厚、10cm幅)付きの一軸スクリュー押出機(最大200℃、70rpm)により、混合物を平坦なフィルムに加工した。

耐候性試験:型抜きした試料を、促進耐候(アトラス(登録商標:Atlas)WOM
Ci65、0.35W/m2(340nmにて)、乾燥102分、水の噴霧18分、ブラックパネル温度63℃)に曝露した。表面上の耐候性の効果を以下の方法により評価する:
白亜化の目視検査(白亜化は表面上の分解を示す。)
光沢度:ミノルタ(Minolta);表面の分解は偏光反射を低下させる(DIN67530に定義された光沢度60°)。
ΔE:変色度(DIN6174に従った)

配合:
ポリプロピレン−エチレンコポリマー(ノボレン(登録商標:Novolen)PPG1022) 84質量部、
FR1とメラミンシアヌレートの1:1混合物51質量%を含む、PEベースの難燃剤マスターバッチ 15質量部、
TiO2 1質量部、及び
青色顔料(クロモフタルブルー4GNP) 0.2質量部。
メラミンシアヌレートは、メラミンボレート、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート及びメラミンアンモニウムピロホスフェートからなる群から選択される難燃剤と代えられ得る。
FR1は、良好な結果を有するFR1ないしFR9から選択される他の難燃剤と代えられ得る。
【0143】
実施例3
TPO屋根用メンブラン
本発明のポリオレフィン成形品は、例えば屋根用メンブラン、羽目板、窓用形材及び成形品として使用され得る。そのような成形品は例えば、約5ミルないし約100ミル厚である。ポリオレフィンは、特には熱可塑性ポリオレフィン(TPO)である。本発明の成形品は難燃特性を示す。
このような用途のための典型的な従来技術配合(部)は、例えば:
ポリプロピレンコポリマー(100)、TiO2又はカーボンブラック(3)、CaCO3(5)、水酸化マグネシウム(35)、UV安定剤(1)、滑剤又はその他(1)である。
従来技術配合は、TiO2又はカーボンブラックのどちらかが存在すること及び水酸化マグネシウムが存在することが必須である。本発明の配合(部)は、例えば:ポリプロピレンコポリマー(100)、TiO2又はカーボンブラック(3)、CaCO3(0ないし5)、水酸化マグネシウム(0)、NOR7(1.0)、FR1(4)、メラミンシアヌレート(6)、UV安定剤(1)、酸掃去剤(1)である。
NOR7は、例えば、NOR1ないしNOR13から選択される他の障害性アミンと代えられ得る。FR1は、FR2ないしFR9から選択される難燃剤と代えられ得る。
メラミンシアヌレートは、メラミンボレート、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート、メラミンアンモニウムピロホスフェート及びメラミンピロホスフェートからなる群から選択される難燃剤と代えられ得る。
【0144】
実施例4
繊維等級ポリエチレンを試験添加剤とドライブレンドし、400°Fにおいて溶融配合することによって、ポリエチレン繊維を調製した。ヒルズ実験室規模繊維押出機を使用して、この配合物から繊維を押出した。ソックスを前記繊維から編み、NFPA701垂直燃焼方法に従って難燃性について試験した。ポリエチレン繊維は、メラミンベースの難燃剤とFR1ないしFR9から選択される難燃剤の1:1混合物を12質量%、及びNOR1ないしNOR13から選択される添加剤を合計0.5質量%、1質量%又は2質量%含む。これらの配合した繊維をNFPA701に従って難燃性について試験した。
【0145】
実施例5
発泡体等級ポリエチレンを試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合し、ペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合された樹脂を、吹出し、発泡体にした。製
造されたポリエチレン発泡体は、メラミンベースの難燃剤及び難燃剤FR1ないしFR9から選択された本発明の添加剤を含む。配合した発泡体をUL−94燃焼試験法に従って難燃性について試験した。
【0146】
実施例6
ワイヤー及びケーブル等級ポリエチレンを試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合し、ペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合された樹脂を、ワイヤー上に押出した。試験片を、ASTM D2633−82燃焼試験条件を使用して難燃性について試験した。配合物は、メラミンベースの難燃剤、FR1ないしFR9から選択された難燃剤及び所望による、NOR1ないしNOR13から選択された化合物を含む。
【0147】
実施例7
繊維等級ポリエチレンを試験添加剤とドライブレンドした。不織又は溶融吹込加工によって前記ポリマーブレンド配合物から、不織布を製造した。
このように製造した不織布をNFPA701垂直燃焼試験仕様書に従って難燃性について試験した。不織布は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0148】
実施例8
繊維等級ポリプロピレンを試験添加剤とドライブレンドした。不織又は溶融吹込加工によって前記ポリマーブレンド配合物から、不織布を製造した。
このように製造した不織布をNFPA701垂直燃焼試験仕様書に従って難燃性について試験した。不織布は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0149】
実施例9
成形品等級ポリスチレンを試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合した。これら試験配合物から試験片を射出成形した。試験片を、UL−94燃焼試験仕様書に従って難燃性について試験した。成形試験片は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0150】
実施例10
発泡体等級ポリスチレンを試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合した。発泡体ポリスチレン試験片をこれらの試験配合物から製造した。試験片を、UL−94燃焼試験仕様書に従って難燃性について試験した。発泡体試験片は、メラミンベースの難燃剤及び難燃剤を含む。
【0151】
実施例11
成形品等級ABSを、試験添加剤とドライブレンドし、その後、425°F(218℃)において溶融配合した。その後、ボーイ射出成形機(Boy Injection Molder)を使用して、450°F(232℃)においてこの配合物から、厚さ125ミル(1/8インチ)の試験片を射出成形した。試験片を、UL−94垂直燃焼試験仕様書に従って難燃性について試験した。試験片は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0152】
実施例12
繊維等級ポリプロピレンを、試験添加剤とドライブレンドし、その後、234℃(450°F)において溶融配合しペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合した樹脂を、ヒルズ実験室規模繊維押出機を使用して、246℃(475°F)において、繊維に紡績した。41本のフィラメントの紡績トウを1:3.2の割合で延伸し、615/41
の最終デニールを得た。
ローソン−ヘンフィル・アナリシス・ニッター(Lawson−Hemphill Analysis Knitter)で、前記安定化したポリプロピレン繊維からソックスを編み、NFPA701垂直燃焼方法で試験する。前記編んだソックスに関し、損傷炎が除去された後の消火までの時間(秒)が、‘‘残炎時間’’として報告される。あらゆる一回の反復試験についての最長時間及び10回の反復試験についての総時間を測定した。短い残炎時間が難燃剤を含まないブランク試料に対して観察された場合、難燃剤としての有効性が証明される。試験片は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0153】
実施例13
フィルム等級ポリエチレンを、試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合しペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合した樹脂を、MPM スーペリアー ブロウンフィルム押出機(MPM Superior Blown film extruder)を使用し、205℃において吹込成形した。
フィルムをNFPA701試験条件下で難燃性について試験した。試験片は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。フィルム等級ポリプロピレンを同様の方法で処理したところ、本発明の添加剤の組合せを含有するポリプロピレンフィルムもまた優れた難燃性を示した。
【0154】
実施例14
本発明の添加剤の組合せを含む熱可塑性オレフィン(TPO)ペレットを射出成形することによって、成形試験片を製造した。TPO配合物はまた、顔料、ホスフィット、フェノール系抗酸化剤又はヒドロキシルアミン、金属ステアレート、UV吸収剤又は障害性アミン安定剤、又は障害性アミンとUV吸収剤の混合物も含み得る。ゴム変性剤が、エチリデンノルボルネンのような第三成分を伴い又は伴ずにプロピレン及びエチレンのコポリマーを含有するその場で反応されたコポリマーもしくはブレンド生成物であるところのゴム変性剤とブレンドしたポリプロピレンからなる着色TPO配合物は、N,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、又は障害性フェノール系抗酸化剤及び有機リン化合物の混合物からなる塩基性安定剤系を用いて安定化された。
TPOプラックを、UL−94垂直燃焼条件を使用して難燃性について試験した。最低3個の反復試験片を試験した。難燃剤としての有効性を、難燃剤を含有しないブランク試料に対して測定した。
試験片は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。
【0155】
実施例15
20質量%又はそれより少ない酢酸ビニルを含有するフィルム等級エチレン/酢酸ビニル(EVA)コポリマーを試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合し、ペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合した樹脂を、MPM スーペリアー ブロウンフィルム押出機(MPM Superior Blown film extruder)を使用し、205℃において吹込成形し、フィルムにした。
フィルムをNFPA701試験条件下で難燃性について試験した。フィルムは、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び/又はエチレン/酢酸ビニル(EVA)をいくらか含有するフィルム等級低密度ポリエチレン(LDPE)を試験添加剤とドライブレンドし、EVAコポリマー樹脂について上記したように、吹込成形し、フィルムにした。フィルムをNFPA701試験条件下で難燃性について試験した。
【0156】
実施例16
高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)ポリマー(スチロン(登録商標:STYRON)484C、ダウ ケミカル コーポレーション)を、試験添加剤と配合し、ペレット化し、その後、射出又は圧縮成形し、プラックにした。これらのプラックを、コーン熱量計、LOI又はUL−94試験方法を使用して難燃有効性について試験した。織布は、メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む。難燃剤HIPSポリマーは事務機器のためのハウジングに用途が見出された。
【0157】
実施例17
本実施例は、PVC配合物における本発明の化合物の組合せの有効性を示した。このような配合物は、軟質又は硬質PVCにおいて、及びワイヤ及びケーブル用途において有用である。典型的な配合物を以下に示す:
【表3】

メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む、完全に配合したPVCをペレット化し、その後、射出成形し、UL−94又はLOI試験方法を使用する難燃性試験のための試験プラックにした。
【0158】
実施例18
繊維等級ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)を試験添加剤とドライブレンドし、その後、550°Fにおいて溶融配合し、その後、ペレット化した。ポリエステルペレットを、真空下で24時間、175°Fにおいて乾燥させた。乾燥したペレットを、ヒルズ実験室規模繊維押出機を使用して、550°Fにおいて押出し、繊維にした。これらの繊維からソックスを編み、NFPA701試験方法に従って難燃性について試験した。
【0159】
実施例19
ポリプロピレン、ポリエチレンホモポリマー、ポリオレフィンコポリマー又は熱可塑性オレフィン(TPO)、高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)及びABSを含む熱可塑性樹脂を、試験添加剤とドライブレンドし、その後、溶融配合し、ペレットにした。その後、ペレット化し完全に配合した樹脂を、繊維への押出;フィルムへの吹込又はキャスト押出;ボトルへの吹込成形;成形品への射出成形;成形品への熱成形、ワイヤー及びケーブ
ルハウジングへの押出し又は中空品への回転成形のようにして有用な製品に加工した。
メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む製品を既知の標準試験法によって試験した。ポリエチレンワイヤー及びケーブル適用物を、ASTM D−2633−82燃焼試験方法に従って難燃性について試験した。
【0160】
実施例20
実施例19に従って製造された製品は、所望により、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、テトラキス(2,4−ジブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスフィット、2,2’−エチリデンビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)フルオロホスフィット及び2−ブチル−2−エチルプロパン−1,3−ジイル2,4,6−トリ−第三ブチルフェニルホスフィットからなる群から選択される有機リン安定剤を含む。
【0161】
実施例21
実施例19に従って製造された製品は、所望により、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン及び2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジンからなる群より選択されるo−ヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニルベンゾフェノン又はo−ヒドロキシフェニル−s−トリアジンUV吸収剤を含む。
【0162】
実施例22
ポリプロピレン電気絶縁物
ポリプロピレンホモポリマー試料を製造した。UL1694試験法、小さいポリマー状成分材料の燃焼性についての試験が、本用途のために適当である。
【0163】
実施例23
ポリエチレン電気部品
ポリエチレン電気部品、HDPE及びLDPEを製造した。メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む部品を既知の標準試験法によって試験した。NFPA701試験法が適当である。
【0164】
実施例24
ポリスチレン電気部品
実施例23を、ポリスチレン電気部品を用いて繰返した。メラミンベースの難燃剤及びFR1ないしFR9から選択された難燃剤を含む試料を既知の標準試験法によって試験した。UL94及びUL1694試験法が適当である。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)有機ポリマー基材、及び
(b)(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から
選択される少なくとも1種の難燃剤
の混合物の有効難燃化量
を含む難燃性ポリマー組成物。
【請求項2】
前記ポリマー成分(a)が、ポリオレフィン、熱可塑性オレフィン、スチレン系ポリマー及びコポリマー、ABS及び、ヘテロ原子、二重結合又は芳香族環を含むポリマーからなる樹脂群から選択される請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記成分(b)のメラミンベースの難燃剤が、メラミンシアヌレート、メラミンボレート、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート及びメラミンアンモニウムピロホスフェートからなる群から選択される請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記有機ハロゲン難燃剤(ii)が、ポリ臭素化ジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルオキシド、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、テトラブロモフタル酸、テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭素化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、オクタブロモジフェニルエーテル、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ−ビスフェノールA、エチレンビス−(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシミド)、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドからなる群から選択される有機臭素系難燃剤である請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記有機ハロゲン難燃剤(ii)が、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート又はビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル及びテトラブロモビスフェノールAからなる群から選択される請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記リン含有難燃剤(ii)が、クロロアルキルホスフェートエステル、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、ポリ臭素化ジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルオキシド、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、クロレンド酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、ビス−(N,N’−ヒドロキシエチル)テトラクロルフェニレンジアミン、ポリ−β−クロロエチルトリホスホネート混合物、テトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭素化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、ビス(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、塩素化パラフィン、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサクロロシクロペンタジエン誘導体、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ−ビスフェノールA、エチレン−ビス(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシミド)、ビス−(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、PTFE、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミド、テトラフェニルレゾルシノールジホスフィット、トリフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリクレシルホスフェート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフィド、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチルホスホネート、リン酸のヒドロキシアルキルエステル、ポリリン酸アンモニウム、レゾルシノールジホスフェートオリゴマー、ホ
スファゼン難燃剤、エチレンジアミンジホスフィット、ホスホネート及びそれらの金属塩及び、ホスフィネート及びそれらの金属塩からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
【請求項7】
前記メラミンベースの難燃剤がメラミンシアヌレートであり、かつ有機ハロゲン難燃剤がトリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート又はテトラブロモビスフェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテルである請求項1記載の組成物。
【請求項8】
更に、
1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクタデシルアミノピペリジン;
ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ−s−トリアジン;
ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート;
2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジン;
1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;
ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;
ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート;
2,4−ビス{N−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン、
2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)−ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンの反応生成物及び式
【化1】

(式中、nは1ないし15を表わす。)で表わされる化合物
からなる群から選択される少なくとも1種の立体障害性アミン安定剤を含む請求項1記載の組成物。
【請求項9】
有機ポリマー基材に難燃性を与える方法であって、該方法は、
(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から
選択される少なくとも1種の難燃剤
を前記ポリマー基材に添加することを含む方法。
【請求項10】
(i)少なくとも1種のメラミンベースの難燃剤、及び
(ii)有機ハロゲン難燃剤及びリン含有難燃剤からなる群から
選択される少なくとも1種の難燃剤
を含む難燃性添加剤の組合せ。


【公表番号】特表2006−504831(P2006−504831A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548798(P2004−548798)
【出願日】平成15年10月28日(2003.10.28)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011940
【国際公開番号】WO2004/041919
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】