説明

電力需給調整システム及び電力需給調整方法

【課題】分散型電源の導入に際して電力系統の安定化を図る。
【解決手段】分散型電源需給調整システム1において、配電用変電所ごとに、親局のPCS4及び大容量の蓄電池Bが設置され、変圧器trに中継局3が設置され、負荷Lや太陽光発電装置PVのある顧客宅に子局2が設置される。子局2は、顧客負荷電力PLL等から電力情報を生成し、中継局3に送信する。中継局3は、変圧器trの配下にある各顧客宅の子局2から電力情報を受信し、各電力情報に含まれる負荷電力を集約し、集約した負荷電力の情報をPCS4に送信する。PCS4は、配電線に連系する各変圧器trの中継局3から負荷電力情報を受信し、各負荷電力情報に含まれる負荷電力を集約し、集約した負荷電力の情報を他のPCS4に送信し、一方、他のPCS4から負荷電力情報を受信する。そして、負荷Lの不足電力を融通し合うとともに、過負荷の子局2には負荷Lの抑制又は遮断の指令を出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷及び分散型電源を含む電力系統における電力の需給を調整するシステム
及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今後、地球温暖化への対策として新エネルギーの利用が急速に広まると考えられる。実際に、新エネルギーの1つである太陽光発電に関しては、売電価格が上昇したことにより、普及率が高くなりつつある。太陽光発電等の分散型電源の普及率が高くなってくると、発電量が増加して負荷による消費電力を上回ることにより、余剰電力が配電線に供給される逆潮流等の問題が発生する。
【0003】
そこで、分散型電源の大量導入に伴う問題に対しては、様々な解決手法が提案されている。例えば、特許文献1には、電力系統の周波数の変動を検知して、太陽光発電設備等の出力を制御することができる電力供給システムが開示されている。また、特許文献2には、複数の電力需給家が、電力需給制御機器により相互接続されて構成され、従来の電力系統に拠らず自立できるとともに、従来の電力系統との並存もできる電力システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4369450号公報
【特許文献2】国際公開2008/047400号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の電力供給システムは、周波数の変動に応じて出力を制御することで、折角設置した分散型電源の出力を抑制してしまうため、分散型電源の出力を最大限に有効利用できないことがある。
【0006】
また、特許文献2の電力システムは、電力需給家に備えられた電力需給制御機器により自身が電力不足か否かを判断し、余剰電力を他の電力需給家から受給するか、又は、他の電力需給家に供給する。これらの電力需給制御機器による情報の送受信は、その情報量が多くなると発生するトラフィック障害により、多大な時間を要することがあると考えられる。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、分散型電源の導入に際して電力系統の安定化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、上位系統から系統電力を受電し、配電線に送電するとともに、前記配電線からの余剰電力を付設の蓄電池に充電する変電所と、前記配電線に連系する変圧器と、所定の施設に設置され、前記変圧器に接続される、電力を消費する負荷及び発電を行う分散型電源を含む電力機器と、を含む複数の電力系統における電力の需給を調整するシステム(電力需給調整システム)であって、前記施設ごとに設置される子局装置と、前記変圧器ごとに設置され、各子局装置と通信可能な中継局装置と、前記変電所ごとに設置され、各中継局装置と通信可能な親局装置と、を備え、前記子局装置が、前記施設に設置される前記電力機器が必要な電力の合計である施設電力を計算し、計算した前記施設電力を前記中継局装置に送信し、前記中継局装置が、各子局装置から前記施設電力を受信し、受信した各施設電力の合計を負荷電力合計として算出し、前記負荷電力合計を前記親局装置に送信し、前記親局装置が、各中継局装置から前記負荷電力合計を受信し、受信した各負荷電力合計の合計を総合負荷電力合計として算出する手段と、前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きい場合に、前記蓄電池から前記配電線への放電を指示する手段と、前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きく、かつ、前記総合負荷電力合計から前記系統電力を減算した値である不足電力が前記蓄電池からの放電電力より大きい場合に、前記不足電力から前記放電電力を減算した値を融通電力として求め、その融通電力の出力を要請する要請メッセージを、当該親局装置と通信可能な他の親局装置に送信する手段と、を備え、前記他の親局装置が、当該親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該他の親局装置が設置された変電所に付設の蓄電池から前記配電線への放電を指示することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、分散型電源による余剰電力は、変圧器及び配電線を通じて変電所に付設された蓄電池に充電されて、捨てられることなく有効に利用される。一方、電力機器が施設全体として必要な電力が大きく、系統電力だけで賄えない場合には、当該変電所の蓄電池から放電される。それでも電力が不足するときには、他の変電所の蓄電池から融通される。また、親局装置は各中継局装置と通信可能であり、中継局装置は各子局装置と通信可能なので、親局装置と、子局装置との間のデータ送受信が円滑に行われる。以上によれば、分散型電源の導入に際して電力系統の安定化を図ることができる。
【0010】
また、本発明の上記電力需給調整システムにおいて、前記他の親局装置が、前記親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力以上のときに、当該蓄電池から前記配電線への放電を指示し、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力未満のときに、電力融通ができない旨を示す融通不可メッセージを前記親局装置に送信し、前記親局装置が、前記他の親局装置から前記融通不可メッセージを受信した場合に、前記負荷による消費電力の低減を指示する指示メッセージを前記中継局装置経由で前記子局装置に送信し、前記子局装置が、前記親局装置から前記中継局装置経由で前記指示メッセージを受信した場合に、前記負荷を抑制又は遮断することとしてもよい。
【0011】
この構成によれば、他の親局装置が親局装置から融通電力の出力要請を受けた際に、変電所の蓄電池に十分な電力があれば、その電力を融通し、蓄電池の電力が不十分であれば、融通できない旨を親局装置に通知する。親局装置は、融通不可の通知を受けて、負荷の消費電力を低減する指示を中継局装置経由で子局装置に出し、子局装置は指示に応じて負荷の抑制又は遮断を行う。これによれば、他の電力系統に電力の融通を要請しても、十分な融通を受けられない場合には、負荷を抑制又は遮断することにより、電力系統の安定化を図ることができる。
【0012】
また、本発明の上記電力需給調整システムにおいて、前記子局装置のうち、前記中継局装置に送信した前記施設電力が大きい子局装置に対して、優先して前記指示メッセージが送信されることとしてもよい。
【0013】
この構成によれば、負荷による消費電力を低減する指示は、電力機器の負荷電力が大きい施設の子局装置に優先して出されるので、効果的に負荷の消費電力が低減され、電力系統の速やかな安定化を期待することができる。
【0014】
なお、本発明は、電力需給調整方法を含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、分散型電源の導入に際して電力系統の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】分散型電源需給調整システム1の構成を示す図である。
【図2】分散型電源需給調整システム1の概要を示す図である。
【図3】子局2のハードウェア構成を示す図である。
【図4】中継局3のハードウェア構成を示す図である。
【図5】PCS4のハードウェア構成を示す図である。
【図6】子局2の記憶部25及び中継局3の記憶部33に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は子局2の記憶部25に記憶される電力データ25Aの構成を示し、(b)は中継局3の記憶部33に記憶される子局電力データ33Aの構成を示す。
【図7】PCS4の記憶部45に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は中継局電力データ45Aの構成を示し、(b)は配変電力データ45Bの構成を示す。
【図8】分散型電源需給調整システム1の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。本発明の実施の形態に係る分散型電源需給調整システムは、負荷や分散型電源を含む電力機器が連系する電力系統において電力の需給を調整するシステムであり、通信装置として、配電用変電所に設置されたPCS(親局)と、変圧器に設置された中継局と、需要家宅に設置された子局とが連携して、分散型電源の余剰電力を蓄電池に充電し、負荷の電力不足に対して当該電力系統内外の蓄電池から電力を融通し、電力の融通ができないときには負荷の抑制又は遮断を行うものである。
【0018】
≪システムの構成と概要≫
図1は、分散型電源需給調整システム1の構成を示す図である。分散型電源需給調整システム1の配電系統において、配電用変電所(配変)には変圧器TRが設置され、変圧器TRの2次側から配電線が延設される。配電線には連系点において顧客用の変圧器trが接続され、変圧器trには顧客宅(需要家宅)の電力機器として単独の負荷L、又は、負荷L、インバータIV(Inverter)、蓄電池b及び太陽光発電装置PV(Photovoltaic)の組合せが接続される。なお、変圧器trは、例えば、1台で約10〜20世帯を賄う。また、配電用変電所は、例えば、1箇所で数百程度の世帯を賄う。
【0019】
負荷Lは、変圧器tr又は蓄電池bから電力を供給され、供給された電力を消費する。インバータIVは、太陽光発電装置PVで発電された直流電力及び蓄電池bに蓄電された直流電力を交流電力に変換し、変換後の交流電力を負荷Lに供給する。蓄電池bは、太陽光発電装置PVで発電された電力を蓄電する。太陽光発電装置PVは、太陽光により発電する装置である。
【0020】
負荷L、インバータIV、蓄電池b、太陽光発電装置PV等の電力機器は、必ずしも個人の顧客宅に限ることなく、企業や公共の施設に設置されていてもよい。また、1以上の電力機器が、設置場所に限ることなく、グループとして管理されていてもよい。
【0021】
上記配電系統の構成に対して、通信装置として子局2、中継局3及びPCS4が設けられる。配電用変電所ごとに、親局(制御装置)であるPCS(Power Control Server)4、インバータIV及び大容量の蓄電池Bが設置され、顧客用の変圧器trに中継局3が設置される。さらに、負荷Lや太陽光発電装置PVのある顧客宅に子局2が設置される。子局2は、太陽光発電装置PV等の分散型電源がなく、負荷Lだけが設置された顧客宅にも置かれる。PCS4のうち、配電用変電所#1に設置されるものをPCS#1とし、配電用変電所#2に設置されるものをPCS#2とする。なお、太陽光発電装置PVに限ることなく、顧客宅に他の分散型電源(例えば、風力発電装置等)が設置されてもよい。また、子局2は、顧客宅に限ることなく、施設ごと、又は、グループごとに設置されていてもよい。
【0022】
分散型電源需給調整システム1は、従来の分散型電源転送遮断システムをベースにした応用版として構成され、負荷Lだけの顧客宅に子局2を新設し、その子局2と、中継局3との間に通信線を新設する。
【0023】
なお、系統電力Pは、上位系統の変電所(図示せず)から配電用変電所に送電される電力を示す。総合負荷電力Pは、変圧器trの1次側における負荷電力の合計である。顧客子局総合負荷電力Pは、顧客宅における負荷電力の合計である。顧客負荷電力PLLは、顧客宅の負荷Lの消費電力である。顧客PV電力PPVは、顧客宅の太陽光発電装置PVの発電電力である。電力不足分蓄電池放電力Pは、配電変電所の蓄電池Bから放電される不足分の電力である。最大蓄電池容量PBMAXは、配電変電所の蓄電池Bに蓄電されている電力である。顧客設置蓄電池電力PBBは、顧客宅の蓄電池bにおける蓄電電力である。
【0024】
ここで、顧客子局総合負荷電力Pは、次の式1により計算される。
=PLL−PPV−PBB ・・・ 式1
【0025】
子局2以下、つまり、顧客宅では従来通りの太陽光発電装置PV及びパワコンが設置されている。さらに、太陽光発電装置PVの余剰出力は、顧客の蓄電池bに優先して充電される。それでも余った電力は、逆潮流として配電線を通じて配電用変電所まで到達し、PCS4の制御により、インバータIVで交流から直流に変換された後、蓄電池Bに充電されて、電力会社により買電されることになる。式1は、顧客負荷電力PLLから顧客PV電力PPV及び蓄電池bの電力PBBを引いた電力を表す。そして、蓄電池bが充電されておらず、雨や夜間等のため太陽光発電装置PVが発電していない場合は、P=PLLとなる。
【0026】
図2は、分散型電源需給調整システム1の概要を示す図であり、各通信装置の役割及び相互関係を示す。子局2は、顧客負荷電力PLL等から電力情報を生成し、中継局3に送信する。中継局3は、変圧器trの配下にある複数の顧客宅の子局2と通信可能であり、各子局2から電力情報を受信し、各電力情報に含まれる負荷電力を集約し、集約した負荷電力の情報をPCS4に送信する。PCS4は、配電用変電所の配電線に連系する複数の変圧器trの中継局3と通信可能であり、各中継局3から負荷電力情報を受信し、各負荷電力情報に含まれる負荷電力を集約し、集約した負荷電力の情報を他のPCS4に送信する。一方、他のPCS4から負荷電力情報を受信する。PCS4間においては、電力不足に関する情報を交換して、電力を融通し合うとともに、過負荷の対象となる子局2には負荷Lの抑制又は遮断の指令を出す。
【0027】
図3は、子局2のハードウェア構成を示す図である。子局2は、通信部21、入力部22、出力部23、処理部24及び記憶部25を備え、各部がバス26を介してデータを送受信可能なように接続されている。通信部21は、通信線を介して中継局3と通信を行う部分であり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。入力部22は、処理部24からの指示により負荷L、太陽光発電装置PV及び蓄電池bから電力データを取得する部分であり、例えば、電力計とのインタフェースアダプタ等によって実現される。出力部23は、処理部24からの指示により負荷Lの抑制又は遮断を指示する部分であり、例えば、開閉器とのインタフェースアダプタ等によって実現される。処理部24は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、子局2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0028】
図4は、中継局3のハードウェア構成を示す図である。中継局3は、通信部31、処理部32及び記憶部33を備え、各部がバス34を介してデータを送受信可能なように接続されている。通信部31は、通信線を介して子局2及びPCS4と通信を行う部分であり、例えば、NIC等によって実現される。処理部32は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、中継局3全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部33は、処理部32からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDDやSSD等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0029】
図5は、PCS4のハードウェア構成を示す図である。PCS4は、通信部41、入力部42、出力部43、処理部44及び記憶部45を備え、各部がバス46を介してデータを送受信可能なように接続されている。通信部41は、通信線を介して中継局3及び他のPCS4と通信を行う部分であり、例えば、NIC等によって実現される。入力部42は、処理部44からの指示により蓄電池Bの電力データを取得する部分であり、例えば、電力計とのインタフェースアダプタ等によって実現される。出力部43は、処理部44からの指示により蓄電池Bからの放電等を指示する部分であり、例えば、蓄電池Bとのインタフェースアダプタ等によって実現される。処理部44は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、PCS4全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部45は、処理部44からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDDやSSD等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0030】
≪データの構成≫
図6は、子局2の記憶部25及び中継局3の記憶部33に記憶されるデータの構成を示す図である。図6(a)は、子局2の記憶部25に記憶される電力データ25Aの構成を示す。電力データ25Aは、子局2が設置された顧客宅の電力機器に関する電力のデータであり、負荷電力25A1、PV電力25A2、蓄電池電力25A3及び顧客電力25A4を含む。負荷電力25A1は、負荷Lの消費電力であり、顧客負荷電力PLLに相当する。PV電力25A2は、太陽光発電装置PVの発電電力であり、顧客PV電力PPVに相当する。蓄電池電力25A3は、蓄電池bにおける蓄電電力であり、顧客設置蓄電池電力PBBに相当する。顧客電力25A4は、顧客宅における電力機器の負荷電力の合計であり、顧客子局総合負荷電力Pに相当する。なお、顧客電力25A4は、[負荷電力25A1−PV電力25A2−蓄電池電力25A3]により算出、設定され、正値であれば系統電力の供給が必要であり、負値であれば余剰電力が発生していることになる。
【0031】
図6(b)は、中継局3の記憶部33に記憶される子局電力データ33Aの構成を示す。子局電力データ33Aは、中継局3の配下にある各子局2から受信した電力情報を記憶したものであり、子局ID33A1及び顧客電力33A2を含む、子局2ごとのレコードからなる。子局ID33A1は、子局2に固有のIDであり、中継局3において電力情報を区別し、また、負荷Lの抑制又は遮断の指示を出すべき子局2を特定するのに用いられる。顧客電力33A2は、顧客宅における電力機器の負荷電力の合計であり、電力データ25Aの顧客電力25A4と同じであり、顧客子局総合負荷電力Pに相当する。なお、子局電力データ33Aの最後のレコードは、子局ID33A1が「合計」になっていて、顧客電力33A2には各子局2の顧客電力の合計(負荷電力合計)が設定される。この顧客電力の合計は、変圧器trの1次側における負荷電力の合計ΣPであり、総合負荷電力Pに相当する。
【0032】
図7は、PCS4の記憶部45に記憶されるデータの構成を示す図である。図7(a)は、中継局電力データ45Aの構成を示す。中継局電力データ45Aは、PCS4の配下にある各中継局3から受信した電力情報を記憶したものであり、中継局ID45A1及び変圧器電力45A2を含む、中継局3ごとのレコードからなる。中継局ID45A1は、中継局3に固有のIDであり、PCS4において電力情報を区別し、また、負荷Lの抑制又は遮断の指示を出すべき中継局3を特定するのに用いられる。変圧器電力45A2は、変圧器trの1次側における負荷電力の合計であり、子局電力データ33Aの顧客電力33A2の合計と同じであり、総合負荷電力Pに相当する。なお、中継局電力データ45Aの最後のレコードは、中継局ID45A1が「合計」になっていて、変圧器電力45A2には各中継局3の変圧器電力の合計が設定される。この変圧器電力の合計は、配電線につながるすべての負荷電力の合計であり、総合負荷電力Pの合計ΣPに相当する。
【0033】
図7(b)は、配変電力データ45Bの構成を示す。配変電力データ45Bは、PCS4の設置された配電用変電所の電力に関するデータであり、系統電力45B1、総合負荷電力合計45B2、蓄電池蓄電電力45B3及び蓄電池放電電力45B4を含む。系統電力45B1は、上位の変電所から配電用変電所に供給される電力であり、系統電力Pに相当する。総合負荷電力合計45B2は、配電線につながるすべての負荷電力の合計であり、中継局電力データ45Aの変圧器電力45A2の合計と同じであり、総合負荷電力Pの合計ΣPに相当する。蓄電池蓄電電力45B3は、蓄電池Bに蓄電されている電力であり、最大蓄電池容量PBMAXに相当する。蓄電池放電電力45B4は、電力不足を補うために蓄電池Bから放電される電力であり、先に設定されている蓄電池蓄電電力45B3を超えることはなく、電力不足分蓄電池放電力Pに相当する。
【0034】
≪システムの処理≫
図8は、分散型電源需給調整システム1の処理を示すフローチャートである。本処理は、分散型電源需給調整システム1の各通信装置(子局2、中継局3及びPCS4)において、主として処理部が、通信部により他の通信装置とデータを送受信し、記憶部のデータを参照、更新しながら、配電用変電所間に亘って余剰電力の蓄電、不足電力の給電、負荷の抑制や遮断等を行うものである。以下では、特に、配電用変電所#1の配下にある電力機器に対する制御について説明するが、配電用変電所#2の配下についても同様である。
【0035】
まず、PCS#1側において、子局2が上位の中継局3に電力情報を送信する(S801)。送信される電力情報には、子局ID及び顧客電力25A4(顧客子局総合負荷電力P)が含まれる。子局2は、事前に入力部22を通じて負荷電力25A1、PV電力25A2及び蓄電池電力25A3の最新値を取得し、顧客電力24A4を計算しておく。
【0036】
次に、中継局3が、配下の各子局2から電力情報を受信し、集約し、上位のPCS#1に送信する(S802)。送信される電力情報には、中継局ID及び顧客電力33A2の合計(総合負荷電力P=ΣP)が含まれる。中継局3は、子局2ごとに受信した電力情報の顧客電力33A2をそれぞれ記憶し、記憶した顧客電力33A2を合計する。
【0037】
そして、PCS#1は、配下の各中継局3から電力情報を受信し、集約する(S803)。詳細には、中継局3ごとに受信した電力情報に含まれる顧客電力33A2の合計(総合負荷電力P)をそれぞれ変圧器電力45A2として記憶し、記憶した変圧器電力45A2を合計する。その合計値(ΣP)を総合負荷電力合計45B2として記憶部45に記憶する。このとき、入力部42を通じて系統電力45B1及び蓄電池蓄電電力45B3の最新値を記憶部45に記憶しておく。以下、PCS#1及びPCS#2により、配変電力データ45Bに応じた制御を行う。
【0038】
まず、PCS#1は、系統電力45B1(P)が総合負荷電力合計45B2(ΣP)より小さいか否かを判定する(S804)。系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2より小さければ(S804のYES)、上位系統の変電所から送電される系統電力Pが、配電用変電所#1の配下にある負荷L全体に対して十分でなく、電力不足になっているということなので、PCS#1の制御により、配電用変電所#1の蓄電池BからインバータIVを経て放電が行われる(S805)。このとき、PCS#1は、蓄電池Bから放電された電力を蓄電池放電電力45B4(P)として記憶部45に記憶する。
【0039】
蓄電池Bが放電した後、PCS#1は、電力不足分(ΣP−P)が蓄電池放電電力45B4(P)より大きいか否かを判定する(S806)。電力不足分(不足電力)が蓄電池放電電力45B4より大きければ(S806のYES)、配電用変電所#1の蓄電池Bから放電を行ってもまだ電力が足りないということなので、配電用変電所#2側のPCS#2へ融通電力の出力を要請するメッセージ(要請メッセージ)を送信する(S807)。そのメッセージには、PCS#1の蓄電池Bから放電した後の電力不足分(融通電力)が含まれる。一方、電力不足分が蓄電池放電電力45B4より大きくなければ(S806のNO)、配電用変電所#1の蓄電池Bから電力不足分だけの放電が行われたということなので、配電用変電所#1配下の系統は安定していることになる(S808)。なお、蓄電池Bから電力不足分を超える電力が放電されることはない。
【0040】
S804において系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2より小さくなければ(S804のNO)、PCS#1は、系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2より大きいか否かを判定する(S809)。系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2より大きければ(S809のYES)、余剰電力が発生しているということなので、その余剰電力がPCS#1の制御により、配電用変電所#1のインバータIVを経て蓄電池Bに充電される(S810)。系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2より大きくなければ(S809のNO)、系統電力45B1が総合負荷電力合計45B2と等しいということなので、配電用変電所#1配下の系統は安定していることになる(S811)。
【0041】
S807の後、PCS#2は、PCS#1から出力要請のメッセージを受信する(S821)。そこで、PCS#2側からPCS#1側へ給電すべきか否かを判定する(S822)。この判定では、以下の2つの条件C1及びC2のいずれか1つが成立すれば、給電すべきとする。なお、PCS#2の電力不足分、系統電力、総合負荷電力、蓄電池蓄電電力、蓄電池放電電力は、PCS#1の処理と同様にして取得されるものとする。
【0042】
(C1)PCS#2系統電力=PCS#2総合負荷電力 かつ PCS#2蓄電池蓄電電力>PCS#1電力不足分
PCS#2側の系統が安定していて、かつ、PCS#2の蓄電池Bの蓄電電力がPCS#1の電力不足分より大きければ、PCS#1へ給電する。この場合には、問題なく十分に給電できる。
【0043】
(C2)PCS#2蓄電池放電電力=PCS#2電力不足分 かつ PCS#2蓄電池蓄電電力−PCS#2蓄電池放電電力>PCS#1電力不足分
PCS#2の蓄電池BからPCS#2の電力不足分を放電した後、その蓄電池の残電力がPCS#1の電力不足分より大きければ、PCS#1へ給電する。この場合、問題なく十分に給電できる。
【0044】
PCS#1へ給電すべきであれば(S822のYES)、PCS#2の指示により配電用変電所#2の蓄電池BからPCS#1側へ放電が行われる(S823)。このとき、PCS#1側は電力不足になっていて、PCS#2側はPCS#1側と比較すると系統が安定しているので、PCS#2の蓄電池Bから放電すれば、その放電電力は自然にPCS#1側へ流れることになる。そして、蓄電池Bが放電した後、その放電電力がPCS#1の電力不足分と等しいか否かを判定する(S824)。等しければ(S824のYES)、PCS#2側からの給電によりPCS#1側の系統が安定したことになる。続いて、PCS#2側に関して、蓄電池蓄電電力−蓄電池放電電力、すなわち、蓄電池残電力が電力不足分以上か否かを判定する(S825)。蓄電池残電力が電力不足分以上であれば(S825のYES)、蓄電池BからPCS#1側へ放電した後の残電力によりPCS#2側の電力不足分を賄えるということなので、PCS#2側の系統も安定していることになる。従って、PCS#1側及びPCS#2側の両方の系統が安定していることになる(S826)。
【0045】
S822においてPCS#1側へ給電すべきでなければ(S822のNO)、PCS#1は、その旨(融通不可メッセージ)をPCS#2から受けて、配下において電力不足分が大きい負荷Lを抑制又は遮断する(S827)。S824においてPCS#2の放電電力がPCS#1の電力不足分と等しくなければ(S824のNO)、PCS#2の放電電力がPCS#1の電力不足分より小さいということなので、PCS#1は、その旨(融通不可メッセージ)をPCS#2から受けて、配下において電力不足分が大きい負荷Lを抑制又は遮断する(S827)。S825においてPCS#2の蓄電池残電力が電力不足分より小さければ(S825のNO)、PCS#2の電力不足分を賄えないということなので、PCS#2は配下において電力不足分が大きい負荷Lを抑制又は遮断する(S827)。
【0046】
PCS4(PCS#1又はPCS#2)が負荷Lを抑制又は遮断する際の手順は、以下のようになる。まず、PCS4は、記憶部45の中継局電力データ45Aを参照して、変圧器電力45A2が最も大きい中継局ID45A1を優先的に特定し、その中継局ID45A1の中継局3に対して、負荷Lによる消費電力を低減する指示(負荷低減の指示メッセージ)を出す。次に、PCS4から負荷低減の指示を受けた中継局3は、記憶部33の子局電力データ33Aを参照して、顧客電力33A2の最も大きい子局ID33A1を優先的に特定し、その子局ID33A1の子局2に負荷低減の指示を出す。なお、PCS4から中継局3への負荷低減の指示、中継局3から子局2への負荷低減の指示は、変圧器電力45A2や顧客電力33A2の大きい順に優先順位を付けて行われる。例えば、指示メッセージの送信がNGであれば、次の順位の中継局3や子局2に送信する。
【0047】
そして、中継局3から負荷低減の指示を受けた子局2は、負荷Lを抑制するか、又は、遮断する。負荷Lを抑制する際には、例えば、ピークシフトやピークカットを用いて負荷Lによる消費電力を平準化する方法や、コンビニエンスストアの店内ライトや公共施設のデジタルサイネージといった負荷Lのうち、人がいないため不要な照明や表示広告を消す方法等がある。負荷Lを遮断する際には、例えば、変圧器trから対象の負荷Lにつながる電力線上の開閉器を開路にする。
【0048】
さらに、PCS4は、負荷Lの抑制又は遮断を実施した後に、電力系統が安定するか否かを判断しておく。そして、負荷低減しても需給バランスがよくならない(系統が安定しない)と判断した場合には、負荷低減を指示すると同時に上位系統の変電所に調整電力を要求する。
【0049】
なお、上記実施の形態では、図1に示す分散型電源需給調整システム1内の各通信装置を機能させるために、処理部(CPU)で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る分散型電源需給調整システム1が実現されるものとする。この場合、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
【0050】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、分散型電源が大量に導入された場合にも、電力系統の安定化を図ることができる。そして、各分散型電源で発電される余剰電力を、電源の抑制や遮断等の制御により停止するのではなく、余剰分を蓄電し、電力不足のフィーダに送ること等により、全体として効率よく利用することができる。また、子局2−中継局3−PCS4の通信システムにより、メッセージやデータの伝送速度が速く、送受信が円滑に行われる。
【0051】
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、上記実施の形態では、2つのPCS4間で電力不足に関する情報を交換するように説明したが、3以上のPCS4間であってもよい。この場合、1のPCS4が情報を送信し、他のPCS4がその情報を受信した後、図8のS822の条件を満たしたいずれかのPCS4から給電を受けてもよいし、当該条件のうち、よりよい条件を満たしたPCS4から給電を受けてもよい。よりよい条件とは、条件C1、C2を満たす中でも、PCS4の蓄電池Bから電力不足分を放電した後に、より多くの電力が残る方がよいと言える。
【符号の説明】
【0052】
1 分散型電源需給調整システム(電力需給調整システム)
2 子局(子局装置)
24 処理部
25 記憶部
25A4 顧客電力(施設電力)
3 中継局(中継局装置)
32 処理部
33 記憶部
33A2 顧客電力の合計(負荷電力合計)
4 PCS(親局装置、他の親局装置)
44 処理部
45 記憶部
45B1 系統電力
45B2 総合負荷電力合計
45B3 蓄電池蓄電電力(蓄電電力)
45B4 蓄電池放電電力(放電電力)
B 蓄電池
L 負荷(電力機器)
PV 太陽光発電装置(分散型電源、電力機器)
TR 変圧器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位系統から系統電力を受電し、配電線に送電するとともに、前記配電線からの余剰電力を付設の蓄電池に充電する変電所と、
前記配電線に連系する変圧器と、
所定の施設に設置され、前記変圧器に接続される、電力を消費する負荷及び発電を行う分散型電源を含む電力機器と、
を含む複数の電力系統における電力の需給を調整するシステムであって、
前記施設ごとに設置される子局装置と、
前記変圧器ごとに設置され、各子局装置と通信可能な中継局装置と、
前記変電所ごとに設置され、各中継局装置と通信可能な親局装置と、
を備え、
前記子局装置は、前記施設に設置される前記電力機器が必要な電力の合計である施設電力を計算し、計算した前記施設電力を前記中継局装置に送信し、
前記中継局装置は、各子局装置から前記施設電力を受信し、受信した各施設電力の合計を負荷電力合計として算出し、前記負荷電力合計を前記親局装置に送信し、
前記親局装置は、
各中継局装置から前記負荷電力合計を受信し、受信した各負荷電力合計の合計を総合負荷電力合計として算出する手段と、
前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きい場合に、前記蓄電池から前記配電線への放電を指示する手段と、
前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きく、かつ、前記総合負荷電力合計から前記系統電力を減算した値である不足電力が前記蓄電池からの放電電力より大きい場合に、前記不足電力から前記放電電力を減算した値を融通電力として求め、その融通電力の出力を要請する要請メッセージを、当該親局装置と通信可能な他の親局装置に送信する手段と、
を備え、
前記他の親局装置は、当該親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該他の親局装置が設置された変電所に付設の蓄電池から前記配電線への放電を指示する
ことを特徴とする電力需給調整システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力需給調整システムであって、
前記他の親局装置は、
前記親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力以上のときに、当該蓄電池から前記配電線への放電を指示し、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力未満のときに、電力融通ができない旨を示す融通不可メッセージを前記親局装置に送信し、
前記親局装置は、
前記他の親局装置から前記融通不可メッセージを受信した場合に、前記負荷による消費電力の低減を指示する指示メッセージを前記中継局装置経由で前記子局装置に送信し、
前記子局装置は、
前記親局装置から前記中継局装置経由で前記指示メッセージを受信した場合に、前記負荷を抑制又は遮断する
ことを特徴とする電力需給調整システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電力需給調整システムであって、
前記子局装置のうち、前記中継局装置に送信した前記施設電力が大きい子局装置に対して、優先して前記指示メッセージが送信される
ことを特徴とする電力需給調整システム。
【請求項4】
上位系統から系統電力を受電し、配電線に送電するとともに、前記配電線からの余剰電力を付設の蓄電池に充電する変電所と、
前記配電線に連系する変圧器と、
所定の施設に設置され、前記変圧器に接続される、電力を消費する負荷及び発電を行う分散型電源を含む電力機器と、
を含む複数の電力系統において、
前記施設ごとに設置される子局装置と、
前記変圧器ごとに設置され、各子局装置と通信可能な中継局装置と、
前記変電所ごとに設置され、各中継局装置と通信可能な親局装置と、
が電力の需給を調整する方法であって、
前記子局装置が、前記施設に設置される前記電力機器が必要な電力の合計である施設電力を計算し、計算した前記施設電力を前記中継局装置に送信するステップと、
前記中継局装置が、各子局装置から前記施設電力を受信し、受信した各施設電力の合計を負荷電力合計として算出し、前記負荷電力合計を前記親局装置に送信するステップと、
前記親局装置が、各中継局装置から前記負荷電力合計を受信し、受信した各負荷電力合計の合計を総合負荷電力合計として算出するステップと、
前記親局装置が、前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きい場合に、前記蓄電池から前記配電線への放電を指示するステップと、
前記親局装置が、前記総合負荷電力合計が前記系統電力より大きく、かつ、前記総合負荷電力合計から前記系統電力を減算した値である不足電力が前記蓄電池からの放電電力より大きい場合に、前記不足電力から前記放電電力を減算した値を融通電力として求め、その融通電力の出力を要請する要請メッセージを、当該親局装置と通信可能な他の親局装置に送信するステップと、
前記他の親局装置が、当該親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該他の親局装置が設置された変電所に付設の蓄電池から前記配電線への放電を指示するステップと、
を実行することを特徴とする電力需給調整方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電力需給調整方法であって、
前記他の親局装置は、
前記親局装置から前記要請メッセージを受信した場合に、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力以上のときに、当該蓄電池から前記配電線への放電を指示し、当該蓄電池の蓄電電力が前記融通電力未満のときに、電力融通ができない旨を示す融通不可メッセージを前記親局装置に送信し、
前記親局装置は、
前記他の親局装置から前記融通不可メッセージを受信した場合に、前記負荷による消費電力の低減を指示する指示メッセージを前記中継局装置経由で前記子局装置に送信し、
前記子局装置は、
前記親局装置から前記中継局装置経由で前記指示メッセージを受信した場合に、前記負荷を抑制又は遮断する
ことを特徴とする電力需給調整方法。
【請求項6】
請求項5に記載の電力需給調整方法であって、
前記子局装置のうち、前記中継局装置に送信した前記施設電力が大きい子局装置に対して、優先して前記指示メッセージが送信される
ことを特徴とする電力需給調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−19598(P2012−19598A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155083(P2010−155083)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】