説明

電子機器システム

【課題】 本体装置と電源連動する電子機器装置において、電子機器がルータ機能を有している場合、外部ネットワークとの通信を行う場合のみ電源連動を行わないようにする。
【解決手段】 S902にて、主装置107から電源連動無効(Disable_PLM)を受信すると、従装置106は電源連動機能をOFFにする。S910にて、主装置のソフトウェア応答が復活すると自動的に電源連動有効とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体装置と電源連動する通信機能を持つ電子機器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、さまざまな電子機器がインターネットやLANと言ったネットワークに接続される形態で利用されている。例を挙げると、パーソナルコンピュータから画像形成装置への電子文書の印刷などがある。
【0003】
また、近年では、環境保全の観点から電子機器の省電力化が着目されており、その目的を達成するために、さまざまな機能が電子装置に付与されている。たとえば、その省電力機能の一つとして電子装置の電源連動機能がある。具体的な例を挙げると、電源連動機能は、複数の装置で構成されている電子機器システムにおいて、中心となる装置の電源がOFFされるとその他の装置の電源も連動してOFFすることで省電力を達成する。
【0004】
このような通信機能を持つ電子機器装置における電源連動機能を考慮したものとして特許文献1が提案されている。この特許文献1の方法によれば、本体装置の電源OFFを検知すると、従装置の電源を自動的にOFFすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−236149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、本体装置の電源状態だけで外部装置も電源OFF/ONしている。そのため、本体装置が電源OFF/ONを必要とする機能を実行する場合、本体装置が外部装置を介して外部ネットワークと通信を開始するには、外部装置の起動待ち時間が必要であると言う課題があった。また、本体装置が外部ネットワークと通信を確立したあとに、外部装置が再起動してしまう場合もあり、一度確立した通信が切断されてしまうと言う課題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明に関わる本体装置と外部装置が第一の情報路とデバイス電源状態を通知する第二の情報路で接続されている電子機器システムは、外部装置は、第一の情報路を通じて本体装置の起動状態を監視する手段と、外部装置は、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態を検知する手段と、外部装置は、第一の情報路を通じて第一の情報路を通じて本体装置が非起動状態であり、かつ、第二の情報路を通じて本体装置が電源OFFであることを検知すると外部装置の電源をOFFする電源OFF手段と、本体装置は、第一の情報路を通じて、前記電源OFF手段の実行を禁止することを通知する通知手段と、外部装置は、前記通知手段により通知された電源OFF手段の実行の禁止を、第一の情報路を通じて本体装置が起動状態であることを検知したときに解除する解除手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
さらに、前記通知手段により電源OFF手段の実行を禁止された場合、ルーティング機能のみ有効とすることを特徴とする。
【0009】
また、本体装置と外部装置が第一の情報路とデバイス電源状態を通知する第二の情報路で接続されている電子機器システムは、外部装置は、第一の情報路を通じて本体装置の起動状態を監視する手段と、外部装置は、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態を検知する手段と、外部装置は、第一の情報路を通じて第一の情報路を通じて本体装置が非起動状態であり、かつ、第二の情報路を通じて本体装置が電源OFFであることを検知すると外部装置の電源をOFFする電源OFF手段と、本体装置は、本体装置を再起動する際に、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態をONのままにしておく通知手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本体装置が電源OFF/ONを必要とする機能を実行する場合、外部装置は電源連動しないため、外部ネットワークとの通信確立のために、外部装置の起動待ちを行わなくて済む効果がある。また、本体装置が外部ネットワークと通信を確立したあとに、外部装置が再起動することで通信が切断されずに済む効果がある。
【0011】
また、電源連動禁止の解除は外部装置が確実に解除できる。さらに、本体装置の起動を確認したタイミングで、電源連動禁止の解除が行われるため、電子機器システム全体として、確実に電源連動を再開できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態におけるシステム構成図
【図2】画像形成装置のブロック構成図
【図3】情報処理装置のブロック構成図
【図4】コントローラのブロック構成図
【図5】画像形成装置の操作パネル
【図6】ボックス機能の基本画面
【図7】バックアップ/リストア設定、および実行画面
【図8】リストア時の画像形成装置の処理シーケンス
【図9】第一の実施例における画像形成装置とコントローラの処理
【図10】第二の実施例における画像形成装置とコントローラの処理
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、この発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている表示画面はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらにのみ限定する主旨のものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成図である。本システムは、イントラネットなどの外部ネットワークに従装置(コントローラ)、ならびに情報処理装置(ファイルサーバ、ならびにクライアントPC)が接続されている。また、主装置(画像形成装置)と従装置(コントローラ)の間は、ネットワークケーブルとVIDEOデータを転送するI/Oケーブルで接続されている。
【0015】
主装置(画像形成装置)は、従装置(コントローラ)が生成した画像データを受信し印刷物として出力するだけではなく、主装置(画像形成装置)のスキャナ部から読み込んだデータや、主装置のハードディスクに保存したデータを従装置(コントローラ)を通じて、外部ネットワークに送信することができる。
【0016】
図1中、101は外部ネットワークであり、ここではイントラネットなどの社内ネットワークを表す。また、102は内部ネットワークであり、主装置(画像形成装置)107と従装置(コントローラ)106の間のネットワークを表す。また、103は、主装置(画像形成装置)107と従装置(コントローラ)106とを接続するI/Oケーブルであり、VIDEOデータや主装置(画像形成装置)の電源状態の送受信を行う。また、104は、情報処理装置(クライアントPC)であり、ユーザが主装置(画像形成装置)107や従装置(コントローラ)106に対する操作を行うPCを表す。また、105は、情報処理装置(ファイルサーバ)であり、SMBやCIFSなどのプロトコルを解釈し、電子データの大容量保存先としての役割を担う。また、106は、従装置(コントローラ)であり、主装置(画像形成装置)107が印刷する画像データを生成したり、外部ネットワーク101と内部ネットワーク102の間の仲介を行う。また、107は、主装置(画像形成装置)であり、コピー機能やスキャン機能、ボックス機能、メール送受信機能、ファイル送受信機能等の複数の機能を具備している。
【0017】
図1において、主装置(画像形成装置)107は、外部ネットワーク101に接続された情報処理装置(クライアントPC)104、情報処理装置(ファイルサーバ)105とデータの送受信を行う場合は、従装置(コントローラ)106のルーティング機能を使ってデータの送受信を行う構成である。そのため、従装置(コントローラ)106の電源が落ちている場合は、主装置(画像形成装置)107は、情報処理装置(クライアントPC)104、および情報処理装置(ファイルサーバ)105とデータの送受信を行うことができない。
【0018】
また、図1において、従装置(コントローラ)106は、主装置(画像形成装置)107との電源連動機能を有しており、主装置(画像形成装置)107の電源がOFFになると、従装置(コントローラ)106の電源も自動的にOFFとなる。ここで、従装置(コントローラ)106が自動的に電源をOFFにする条件は、内部ネットワーク102経由で主装置(画像形成装置)107のソフトウェア応答が無くなり、かつ、I/Oケーブル103経由でハードウェア電源状態がOFFになった場合である。これは、通常、主装置(画像形成装置)107が電源OFFとなる場合は、ソフトウェアの終了処理、ハードウェアの終了処理の順番で行われる。そのため、ソフトウェア応答を監視することで、ハードウェアの電源状態のみを監視する場合と比べて、従装置(コントローラ)106の終了処理が早く実行できる利点があるためである。
【0019】
図2は、主装置(画像形成装置)107の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
図2において、201はCPU(セントラルプロセッシングユニット)であり、ROM(リードオンリメモリ)207に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。202は表示装置であり、その表示画面には、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインターフェース情報が表示される。203はVRAM(ビデオランダムアクセスメモリ)であり、表示装置202に表示するための画像が描画される。このVRAM203に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置202に転送され、これにより表示装置202に画像が表示される。204は入力デバイスであり、印刷枚数など指定する各種キーや、表示装置202に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示する画面ポインティングデバイスを示す。通常、ユーザインタフェース(以下UIと省略する)と言う場合、表示装置202、入力装置204を示す。
【0021】
205はスキャン部であり、コピー原稿の読み取りを行う。206は記録部であり、RAM(ランダムアクセスメモリ)208やHDD(ハードディスクドライブ)209に保存した印刷データの印刷を行う。207はROMであり、各種の制御プログラムやデータを保持する。208はRAMでありCPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。209は内部記録装置としてのHDDであり、各種制御プログラムや印刷データを保存する。210は外部記録I/Fであり、USBメモリなどの外部記録媒体への読み書きを行う装置である。211は外部装置I/Fであり、外部装置212との通信を行う装置である。本実施例では、外部装置212は従装置(コントローラ)106である。
【0022】
213はネットワーク・インターフェース(Net−I/F)であり、他の情報処理装置やプリンタ等とネットワーク214を介して通信を行うことができる。215はCPUバスであり、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU201に対する制御プログラムの提供は、ROM207から行う。
【0023】
図3は、情報処理装置104、105の概略構成を示すブロック図である。
【0024】
図3において、301はCPU(セントラルプロセッシングユニット)であり、ROM(リードオンリメモリ)307、HDD(ハードディスクドライブ)309及びCDD(コンパクトディスクドライブ)306に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。
【0025】
302は表示装置であり、その表示画面には、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインターフェース情報が表示される。303はVRAM(ビデオランダムアクセスメモリ)であり、表示装置302に表示するための画像が描画される。このVRAM303に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置302に転送され、これにより表示装置302に画像が表示される。
【0026】
304はキーボードであり、文字入力を行うための各種キーを有する。305はPD(ポインティングデバイス)であり、例えば、表示部302の表示画面上に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示するために使用される。
【0027】
306はCDDであり、CD−ROMや、CD−Rなどの記録メディアとの間で各種制御プログラムやデータの読み書きを行う装置である。これはDVDドライブであってもよい。
【0028】
307はROMであり、各種の制御プログラムやデータを保持する。308はRAM(ランダムアクセスメモリ)でありCPU301のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。
【0029】
309は内部記録装置としてのHDDであり、各種制御プログラムや各種データを保存する。310は外部記録I/Fであり、USBメモリなどの外部記録媒体への読み書きを行う装置である。
【0030】
311はネットワーク・インターフェース(Net−I/F)であり、他の情報処理装置やプリンタ等とネットワーク312を介して通信を行うことができる。313はCPUバスであり、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU301に対する制御プログラムの提供は、CDD303、ROM307、HDD309から行うこともできるし、ネットワーク312を介して他の情報処理装置等から行うこともできる。
【0031】
図4は、従装置(コントローラ)106の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
図4において、401はCPU(セントラルプロセッシングユニット)であり、ROM(リードオンリメモリ)404、HDD(ハードディスクドライブ)406に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。
【0033】
402は表示装置であり、その表示画面には、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインターフェース情報が表示される。403はVRAM(ビデオランダムアクセスメモリ)であり、表示装置402に表示するための画像が描画される。このVRAM403に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置402に転送され、これにより表示装置402に画像が表示される。
【0034】
404はキーボードであり、文字入力を行うための各種キーを有する。405はPD(ポインティングデバイス)であり、例えば、表示部402の表示画面上に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示するために使用される。
【0035】
406はCDDであり、CD−ROMや、CD−Rなどの記録メディアとの間で各種制御プログラムやデータの読み書きを行う装置である。これはDVDドライブであってもよい。
【0036】
407はROMであり、各種の制御プログラムやデータを保持する。408はRAM(ランダムアクセスメモリ)でありCPU401のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。
【0037】
409は内部記録装置としてのHDDであり、各種制御プログラムや各種データを保存する。410は外部装置I/Fであり、外部装置411との通信を行う装置である。本実施例では、外部装置411は主装置(画像形成装置)107である。
【0038】
412、414はネットワーク・インターフェース(Net−I/F)であり、他の情報処理装置やプリンタ等とネットワーク413、415を介して通信を行うことができる。416はCPUバスであり、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU401に対する制御プログラムの提供は、ROM407から行う。
【0039】
図5は、画像形成装置107の操作パネル(表示装置202および入力デバイス204)の例を示した図である。操作パネルは、リセットキー506、ユーザ機能キー507、テンキー508、スタートキー509、ストップキー510、タッチパネル形式の液晶パネル505、コピー機能キー501、ボックス機能キー502、送信/FAX機能キー503、拡張機能キー504を有する。リセットキー506は、テンキー508や液晶パネル505から入力した内容を取り消し初期画面に戻る際に使用する。ユーザ機能キー507は、画像形成装置107に保存しているユーザ毎の各種設定やアドレス帳を呼び出す際に使用する。テンキー508は、数値の入力を行う際に使用する。スタートキー509はコピーの開始、スキャンの開始を指示する時に使用され、ストップキー510によって操作の停止が指示される。
【0040】
画像形成装置107において、コピー機能を利用する時には、コピー機能キー501が、ボックス機能を利用する時には、ボックス機能キー502が押下される。ボックス機能とは、画像形成装置のHDD209内に、ホストコンピュータから送信されてきた印刷データ(PDLデータ)を展開した画像データや、スキャンした画像データを文書ボックスごとに割り当てられた領域に保存しておく事ができる機能である。ボックスには、ジョブごとに画像データと画像データに付随する属性情報が保存され、保存された文書をジョブ文書と呼ぶ。また、ユーザはボックス機能を用いて任意のタイミングで、記憶領域に保存されたジョブ文書を印刷したり、削除したりといった各種の処理が可能である。送信/FAX機能キー503は、原稿やジョブ文書などのデータを、ネットワークを介してホストコンピュータや他の装置に送信する際に使用される。拡張機能キー504は、画像形成装置の機能を拡張したい場合に機能が割り当てられるキーである。電源キー511は、ユーザが、画像形成装置の省電力状態を直接制御する場合に用いられる。ユーザが、省電力状態において電源キー411を押下すると、画像形成装置は電力状態をスタンバイ状態(コピーなど、各種ジョブが即座に実行できる電力状態)へと遷移する。一方、ユーザが、スタンバイ状態において電源キー511を押下すると、画像形成装置は省電力状態に遷移する。
【0041】
また、操作パネル(表示装置202および入力デバイス204)は、ボックスデータのリストア時には、新たにボックスデータを保存できないようにするために、操作パネルの入力デバイス204の操作を無効とし、さらに、表示装置202をブラックアウトすることで、データのリストアの完了まで画像形成装置107を操作できないようにする。
【0042】
図6は、操作パネル(表示装置202および入力デバイス204)のボックス機能キー502押下後に、液晶パネル505に表示されるボックス機能の基本画面を示したものである。この画面は、ユーザに利用するボックスを選択させるための画面であり、602には、ボックス番号601a〜d、ボックスの名称、さらにボックス領域のハードディスク容量に対して、そのボックスが使用している割合を示すパーセンテージが表示されている。また、603は複数のボックスを表示する為に、画面を上下にスクロールするスクロールボタンである。604は戻るキーであり、初期画面に戻るときに押下される。
【0043】
図7は、情報処理装置(クライアントPC)104の表示装置302に表示される「バックアップ/リストア設定、および実行画面」である。701〜704は、バックアップ/リストア先の設定であり、ホストIPアドレス設定701、フォルダへのパス702、ユーザ名703、パスワード704を設定できる。また、705は設定ボタンであり、ホストIPアドレス設定701、フォルダへのパス702、ユーザ名703、パスワード704の設定をすべて、画像形成装置107へ送信し、本設定を保存させる。
【0044】
706はバックアップボタンであり、本ボタンを押下することで画像形成装置107は、ボックスに入っているデータをホストIPアドレス設定701、フォルダへのパス702の設定にしたがってバックアップを行う。このとき、バックアップ先からユーザ名とパスワードの認証を求められた場合は、ユーザ名703、パスワード704を使って認証を行う。
【0045】
707はリストアボタンであり、本ボタンを押下することで画像形成装置107は、ホストIPアドレス設定701、フォルダへのパス702の設定にしたがって、バックアップされていたデータをボックスにリストアする。このとき、バックアップ先からユーザ名とパスワードの認証を求められた場合は、ユーザ名703、パスワード704を使って認証を行う。
【0046】
図8は、主装置(画像形成装置)107における、ボックスデータのリストア処理のフローチャートを示したものである。
【0047】
主装置(画像形成装置)107は、S801にて、ボックスデータのリストア処理要求を受信すると、S802にて、リストア処理を開始するために、「リストア専用モード」で主装置(画像形成装置)107の再起動(終了と起動)を開始する。
【0048】
続いて、主装置(画像形成装置)107は、再起動処理の一環で、S803にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=OFF(ハードウェア電源状態OFF)を送信し、S804にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=ON(ハードウェア電源状態OFF)を送信する。
【0049】
次に、主装置(画像形成装置)107は、S805にて、ホストIPアドレス設定701、フォルダへのパス702からリストア用データを取得する。このとき、ユーザ名とパスワードの認証を求められた場合は、ユーザ名703、パスワード704を使って認証を行う。
【0050】
次に、主装置(画像形成装置)107は、S806にて、取得したデータをリストアする。そして、リストアが完了したら、S807にて、通常モードで主装置(画像形成装置)107を再起動する。
【0051】
続いて、主装置(画像形成装置)107は、再起動処理の一環で、S808にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=OFF(ハードウェア電源状態OFF)を送信し、S809にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=ON(ハードウェア電源状態ON)を送信する。
【0052】
最後に、S810にて、主装置(画像形成装置)107は、通常モードで起動を完了し、画像形成装置としてのすべての機能が利用できるようになる。
【0053】
ここで、「リストア専用モード」とは、主装置(画像形成装置)107は、リストア以外の機能を停止するモードであり、「通常モード」とは、主装置(画像形成装置)107の全機能を提供するモードを表す。
【0054】
通常、バックアップしたデータをリストアする場合、ハードディスクのデータ破壊を防ぐため、リストア中にデータを書き込まないようにする必要がある。そこで、主装置(画像形成装置)107は、リストア以外の機能を停止する「リストア専用モード」を起動している。
【0055】
また、「リストア専用モード」は、リストア以外の機能を停止しているため、「リストア専用モード」で動作中は、主装置(画像形成装置)107は、従装置(コントローラ)106へソフトウェア応答を返すことができない状態となる。
【0056】
本発明の第一の実施形態を説明する。
【0057】
図9は、クライアントPC104からデータのリストア要求を受信した主装置(画像形成装置)107が、ファイルサーバ105にバックアップしたボックスデータをリストアする場合のフローチャートである。
【0058】
主装置(画像形成装置)107は、S901にて、情報処理装置(クライアントPC)104からボックスデータのリストア処理要求を受信すると、S902にて、従装置(コントローラ)106に、内部ネットワーク102を通じて、電源連動を停止する旨のメッセージ(Disable_PLM)を送信する。
【0059】
従装置(コントローラ)106は、Disable_PLMを受信すると、S903にて、PLM(Power Linkage Mode)=OFFをメモリに保存し、主装置(画像形成装置)107との電源連動機能を停止する。
【0060】
次に、主装置(画像形成装置)107は、S904にて、リストア処理を開始するために、「リストア専用モード」で主装置(画像形成装置)107の再起動(終了と起動)を開始する。続いて、主装置(画像形成装置)107は、S905にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=OFF(ハードウェア電源状態OFF)を送信し、S906にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=ON(ハードウェア電源状態OFF)を送信する。
【0061】
ここで、電源連動機能が無効であるので、S905にて、従装置(106)は自動的に電源OFFにならない。
【0062】
次に、主装置(画像形成装置)107は、S907にて、ファイルサーバ105からリストア用データを取得し、取得したデータをリストアする。そして、リストアが完了したら、通常モードで主装置(画像形成装置)107を再起動する。続いて、主装置(画像形成装置)107は、S908にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=OFF(ハードウェア電源状態OFF)を送信し、S909にて、I/Oケーブル103経由でPRDY=ON(ハードウェア電源状態ON)を送信する。
【0063】
最後に、S810にて、主装置(画像形成装置)107が通常モードで起動を完了すると、ソフトウェア応答が復活するので、従装置(コントローラ)106は、PLM(Power Linkage Mode)=ONをメモリに保存し、主装置(画像形成装置)107との電源連動機能を再開する。
【0064】
本発明の第二の実施例を説明する。
【0065】
システム構成図については、第一の実施例と同様であることから説明を省略する。第二の実施例は、従装置(コントローラ)106が、ルーティング機能のみ提供する形態で動作する例である。
【0066】
図10は、第二の実施例における画像形成装置とコントローラの処理を表したものである。
【0067】
S1003とS1011以外は、第一の実施例と同様であるため省略する。従装置(コントローラ)106はDisable_PLMを受信すると、S903にて、ルータ機能のみを提供する「ルータモード」動作する。このとき、ルータ機能だけの提供となるので、電源連動機能は停止する。
【0068】
そして、S1011のタイミングで、「ルータモード」から通常モードに復帰する。
【0069】
以上の処理を行うことで、従装置(コントローラ)106の処理に手を加えることなく、従装置(コントローラ)106のルータ機能を保つことができる。
【0070】
本発明の第三の実施例を説明する。
【0071】
システム構成図については、第一の実施例と同様であることから説明を省略する。第三の実施例は、主装置(画像形成装置)107が、従装置(コントローラ)106の電源自動OFFの条件を満たさない動作を行う例である。具体的には、主装置(画像形成装置)107におけるボックスデータのリストア処理のフローチャートにおいて、S803、S804、S808ならびにS809のPRDY=ON/OFFを送出しないようにする。
【0072】
「リストア専用モード」以降「通常モード」に戻るまで、PRDY=ON/OFFを送出しないことで、従装置(コントローラ)106は、電源連動の条件を満たさないので、自動的に電源OFFしない。
【0073】
以上の処理を行うことで、従装置(コントローラ)106の処理に手を加えることなく、従装置(コントローラ)106のルータ機能を保つことができる。
【符号の説明】
【0074】
101 外部ネットワーク
102 内部ネットワーク
103 接続ケーブル
104 情報処理装置
105 ファイルサーバ
106 従装置(コントローラ)
107 主装置(画像形成装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体装置と外部装置が第一の情報路とデバイス電源状態を通知する第二の情報路で接続されている電子機器システムにおいて、
外部装置は、第一の情報路を通じて本体装置の起動状態を監視する手段と、
外部装置は、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態を検知する手段と、
外部装置は、第一の情報路を通じて第一の情報路を通じて本体装置が非起動状態であり、かつ、第二の情報路を通じて本体装置が電源OFFであることを検知すると外部装置の電源をOFFする電源OFF手段と、
本体装置は、第一の情報路を通じて、前記電源OFF手段の実行を禁止することを通知する通知手段と、
外部装置は、前記通知手段により通知された電源OFF手段の実行の禁止を、第一の情報路を通じて本体装置が起動状態であることを検知したときに解除する解除手段と、
を有することを特徴とする電子機器システム。
【請求項2】
本体装置と外部装置が第一の情報路とデバイス電源状態を通知する第二の情報路で接続されている電子機器システムにおいて、
前記通知手段により電源OFF手段の実行を禁止された場合、ルーティング機能のみ有効とすることを特徴とする請求項1の電子機器システム。
【請求項3】
本体装置と外部装置が第一の情報路とデバイス電源状態を通知する第二の情報路で接続されている電子機器システムにおいて、
外部装置は、第一の情報路を通じて本体装置の起動状態を監視する手段と、
外部装置は、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態を検知する手段と、
外部装置は、第一の情報路を通じて第一の情報路を通じて本体装置が非起動状態であり、かつ、第二の情報路を通じて本体装置が電源OFFであることを検知すると外部装置の電源をOFFする電源OFF手段と、
本体装置は、本体装置を再起動する際に、第二の情報路を通じて本体装置の電源状態をONのままにしておく通知手段と、
を有することを特徴とする電子機器システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−54034(P2011−54034A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203884(P2009−203884)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】