電子装置、電力モード切替方法、プログラム及び記録媒体
【課題】電子装置において、IPアドレスを取得するメッセージを送信するために省電力モードを解除することを防止し、無駄な消費電力を低減する。
【解決手段】メインCPUの電源V2の電力供給を停止した省電力モード時において、タイマによりカウンタをカウントアップする(S101)。予め定めたカウンタ数にカウンタが達したら(S102、YES)、接続検知部が通信線の接続検知処理を開始する(S103)。通信線の接続を検知したとき(S103、YES)、接続検知部は接続検知信号を省電力制御部へ送信する。カウンタ数がFULLになり、且つ接続検知信号を省電力制御部が受信すると、省電力制御部は省電力復帰条件が成立したと判断して(S104)、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S105)。
【解決手段】メインCPUの電源V2の電力供給を停止した省電力モード時において、タイマによりカウンタをカウントアップする(S101)。予め定めたカウンタ数にカウンタが達したら(S102、YES)、接続検知部が通信線の接続検知処理を開始する(S103)。通信線の接続を検知したとき(S103、YES)、接続検知部は接続検知信号を省電力制御部へ送信する。カウンタ数がFULLになり、且つ接続検知信号を省電力制御部が受信すると、省電力制御部は省電力復帰条件が成立したと判断して(S104)、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S105)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常電力モードと省電力モードとを切り替える電子装置、電力モード切替方法、プログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
クライアントがネットワーク上の他のホスト装置等と接続してパケットの送受信をするためには、クライアントは、ネットワークに接続するホスト装置等を識別するための番号であるIP(Internet Protocol)アドレスを取得し、装置に設定する必要がある。
【0003】
そのため、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等のIPアドレスを自動的に割り当てるプロトコルでは、クライアントの電源をONして立ち上げると、クライアントは、DHCPサーバを検出するためのDHCPのプロトコルを用いたメッセージ(パケット)をブロードキャストする。このメッセージを受けたDHCPサーバは、応答メッセージをブロードキャストする。
メッセージを受信したクライアントは、上記DHCPサーバにIPアドレスの割り当てを要求するメッセージを送信し、DHCPサーバは、そのクライアントに割り当てたIPアドレスのデータを含んだメッセージを送信する。これにより、クライアントは割り当てられたIPアドレスを自装置に設定する。
【0004】
このクライアント(電子装置)が、メインCPU(Central Processing Unit)への電源供給を停止して電力消費を低減させるいわゆる省電力モード(又は省エネルギーモード)機能を有する場合は、省電力モード時には上記メッセージの送受信ができないため、IPアドレスを取得するためには、省電力モードへの移行を禁止するか、通常電力モードに復帰するか、メインのCPUに電源供給を行う別の省電力モードに移行するか、いずれにしてもメインCPUに電源供給が行われる状態にする必要がある。
従って、クライアントでは、IPアドレス取得が出来ない間は、省電力モードに移行しないか、又は定期的に任意の期間でメインCPUへの電源供給停止と電源供給を繰り返している。
【0005】
図12は、従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の変動を表す図(グラフ)である。
この図では、縦軸を消費電力(W)、横軸を時間(S)として示している。図示のように時間T1の時点で、クライアントは省電力モードへ移行する条件が整い、省電力モードへ移行し、電力の消費を低減した状態になる。所定の時間が経過し、時間T2に達すると、クライアントはIPアドレスを取得するために通常電力モードへ移行して、上述したようにDHCPサーバを検出するためのメッセージを送信し、応答を待つ。所定の時間経過しても応答がない場合はタイムアウトとなって、クライアントは再び省電力モードへ移行する(時間T3)。クライアントはこの手順をIPアドレスを取得するまで繰り返す(時間T4、T5、T6、T7)。
【0006】
このクライアントは、動作時にネットワークに通信線が接続されない限りIPアドレスは取得できないが、接続されていない状態でもIPアドレス取得のため省電力モードへ移行しないか、又は定期的か任意の期間にかによらず、電源供給停止と電源供給の再開を繰り返すため消費電力が無駄になるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、その目的は、通信線が接続されていないクライアントにおいて、IPアドレスを取得するメッセージを送信するために省電力モードを解除することを防止し、無駄な消費電力を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、前記電源切替手段は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替手段であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、前記電源切替手段は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
また、本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替工程を有する電力モード切替方法であって、前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、前記電源切替工程は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
更に、本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替工程であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替工程と、を有する電力モード切替方法であって、前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、前記電源切替工程は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
更に、本願の他の発明は、電力モード切替方法における各工程をコンピュータで実行するためのプログラム及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、通信線がクライアントに接続されていない状態では、IPアドレスを取得するメッセージを取得するために省電力モードを解除することを防止するため、従来装置に比して省電力効果が向上し、電力コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第一の実施形態)
以下、本発明の電子装置の第一の実施形態に係る情報通信装置について、添付した図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
情報通信装置1は各部を制御するメインCPU2と、このメインCPU2で実行するプログラムを格納したROM3と、メインCPU2のワークメモリであるRAM4と、メインCPU2が装置各部(又は基板各部)を制御するためのタイマ5と、情報通信装置1の電力モードを省電力モード、又は通常電力モードに切り替える切替制御を行う省電力制御部6と、ネットワーク接続した外部機器等とデータ通信を行う通信部7と、装置各部に供給する電源を切り替える電源切替手段であるFET(Field Effect Transistor)9と、通信線の接続を検知する接続検知手段を備えた接続検知部16と、通信線を情報通信装置1に接続するための接続部であるコネクタ17を備えている。
【0011】
メインCPU2は、システムバス18で互いに接続された各部(ROM3、RAM4、タイマ5、省電力制御部6、通信部7)を制御する。タイマ5は、例えば、メインCPU2が装置各部を同期制御するのに用いられる。また、メインCPU2はIPアドレスを取得するための信号を作成してサーバに送信する処理を行う。
FET9は省電力制御部6からの電源制御信号10に応じて、省電力モード時の電源V1と、通常モード時における電源V1、V2とに切り替え制御する。
なお、メインCPU2への電力の供給はこの電源V2によって行われる。
【0012】
省電力制御部6は、所定の省電力モードへの移行条件(例えば、所定の時間ユーザからの操作がない等)が成立すると、FET9のゲート(Gate)電極を制御する電源制御信号10をFET9へ送信し、FET9のゲート電極をOFFして電源V2への電源の供給を停止し、情報通信装置1を省電力モードへ移行させる。
また、所定の省電力復帰条件(省電力モードから通常電力モードへ復帰する条件:例えば、ユーザが操作等の入力処理を行う等)が成立すると、省電力制御部6から電源制御信号10をFET9へ送信して、FET9のゲート電極をONし、電極V2への電源供給を開始し、情報通信装置1を通常電力モードへ移行させる。
【0013】
通信部7は、コネクタ17及びこれに接続された通信線12を介して、外部のサーバ11と接続している。接続検知部16は、コネクタ17に接続した通信線12を検知すると、省電力制御部6へ接続検知信号8を送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は上記電源制御信号10をFET9へ送信して情報通信装置1を通常電力モードへ移行させる。
【0014】
この情報通信装置1は、メインCPU2が通信部7を制御し、DHCP等のIPアドレスを自動的に割当てるプロトコルを用いて、サーバ11からIPアドレスを取得することができる。
【0015】
図2は、情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
所定の省電力モードへの移行条件が成立し、メインCPU2の電源V2の電力供給を停止した省電力モード時において、定期的又は任意の期間毎にIPアドレスの取得を試みるため、タイマ5によりカウンタをカウントアップする(S101)。
カウンタが予め定めたカウンタ数(FULL)に達し、IPアドレス取得のためのメッセージを送信する時間となったとき(S102、YES)、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S103)。通信線12の接続が検知されない限り、後段の処理には進まない(S103、NO)。
通信線12の接続を検知したと判定したとき、即ち、接続検知部16からの接続検知信号8を受信したと判定したとき(S103、YES)、省電力制御部6は省電力復帰条件が成立したと認識し(S104)、電源制御信号10をFET9に送信して、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S105)。
【0016】
以上の処理により、任意の時間が経過して、即ちカウンタがカウントアップしてIPアドレスを取得するためのメッセージを送信するときになっても、通信線12が接続されていないときは通常電力モードには移行しないため、消費電力を低減することができる。
なお、その他の省電力復帰条件、例えばユーザによる省電力モードへの移行指示が入力されたとき等は、通常通り省電力モードへ移行される。
【0017】
図3は情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
まず、省電力モード時において、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S201)。通信線12の接続を検知したと判定したとき(S201、YES)、接続検知部16は接続検知信号8を省電力制御部6へ送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は省エネ復帰条件が成立したと判断し(S202)、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S203)。
【0018】
以上の処理フローで説明したように、本情報通信装置1では、通信線12の接続、即ち接続検知部16の検知信号の検出を省電力復帰条件としているため、より早くIPアドレスの取得を行うことができ、ユーザの待ち時間を低減することができる。
【0019】
次に、接続検知部16が通信線12の接続を検知する具体例を説明するため、接続検知部16の具体的な構成を説明する。
図4は、接続検知部16の例であるメカスイッチを示す図であり、図4Aは接続検知部16の側面図を、図4Bは接続検知部16が通信線12の接続を検知する例を説明する図を、図4Cは接続検知部16の回路図を示している。
図4Aに示すように、接続検知部16はスイッチ22が設けられたスイッチ台24の端部に、レバー21の一端を回動可能に固着して形成されている。支点23を中心にレバー21を図中矢印下方向に回動すると、そのレバー21によってスイッチ22が押下される。
スイッチ22が押下されると、スイッチ台24の下部に設けられたピン25a、25bが短絡(ショート)する。
【0020】
図4Bに示すように、接続検知部16は、図1に示したコネクタ17の内面に設けられている。通信線12のコネクタ部12aを図中矢印の方向に移動させて、コネクタ17に挿入すると、コネクタ部12aが接続検知部16のレバー21と接触して、レバー21を図中矢印方向(下方向)に回動させ、スイッチ22を押下する。
【0021】
また、スイッチ22が押下されていないときは、この接続検知部16は、図4Cの回路図に示すように、スイッチSW1が開放され、プルアップ抵抗R1により、省電力制御部6へHighレベルの信号を送信している。省電力制御部6はHighレベルの信号を受信しているときは、通信線12が非接続であると判断する。
図4Bに示したスイッチ22が押下されると、図4Cに示したスイッチSW1は短絡し、回路はGND(接地)接続されて、省電力制御部6へLowレベルの信号を送信する。省電力制御部6はLowレベルの信号を受信すると、通信線12が接続されたと判断する。
図4Cに示す回路を本情報通信装置1に追加しても、消費電力はプルアップ抵抗R1に流れる電流のみであるため、少量の電力によって接続検知部16を稼動させることができる。
【0022】
図5は、接続検知部16の別の例であるフォトセンサを示す図であり、図5Aは接続検知部16の側面図を、図5Bは接続検知部16が通信線12の接続を検知する例を説明する図を示している。
このフォトセンサである接続検知部16は、図5Aに示すように、アノードピン27とカソードピン26を備えた発光部28と、電源ピン32と出力ピン31と、GNDピン30を備えた受光部29とから構成されている。
発光部28は、アノードピン27とカソードピン26に電圧をかけると発光し、受光部29は発光部28が発した光に応じて、出力ピン31から信号を出力する。例えば、受光部29が光を検知すると、出力ピン31からHighレベルの信号を、検知しないときは、Lowレベルの信号を出力する。
【0023】
また、図5Bに示すように、接続検知部16が、図1に示したコネクタ17の内面に設けられた場合、図に示した状態では、発光部28から発されている光を受光部29が受光し、出力ピン31からHighレベルの信号を発信している。この状態で、通信線12のコネクタ部12aをコネクタ17に挿入すると、このコネクタ部12aにより発光部28の発している光は遮断され、受光部29は受光しなくなり、出力ピン31からLowレベルの信号を発信するようになる。
このHighレベルからLowレベルへの信号の変化を、図1に示した省電力制御部6が検知し、これに従って電源制御信号10をFET9へ送信する。
この接続検知部16の例は、光の検知を利用したものであるため、衝撃・摩耗等による耐久性の劣化が少ない。
【0024】
図6は、接続検知部16のさらに別の例である、コネクタ17及び通信線12に追加する回路を示す図である。
通信線12及びコネクタ17は、これらを構成している複数の信号線(ピン)(CN1−1〜CN1−4、CN2−1〜CN2−4)、のうち、通信線12の信号線CN1−1とCN1−2とが短絡され、コネクタ17側の信号線CN2−1にプルアップ抵抗R1が、CN2−2がGNDに接続されている。
図示の状態においては、コネクタ17側のCN2−1から省電力制御部6へ、プルアップ抵抗R1によりHighレベルの信号が出力される。
通信線12とコネクタ17とを接続すると、各信号線は、CN1−1とCN2−1、CN1−2とCN2−2、CN1−3とCN2−3、CN1−4とCN2−4とが接続される。従って、CN2−1の信号線は、CN1−1、CN1−2、CN2−2を介してGND接続され、出力される信号がHighレベルからLowレベルへと変化し、これを省電力制御部6が検知する。
この回路を追加しても消費電力はプルアップ抵抗R1に流れる電流のみであるため、少量の電力によって接続検知部16を稼動させることができる。
【0025】
以上で説明したように、第一の実施形態に係る情報通信装置1は、接続検知部16によって通信線12の接続を検知し、通信線12が検知されていないとき、即ち通信線12が接続されていないときは、IPアドレスの取得を目的としたメッセージを送信するための、省電力モードから通常電力モードへの移行は行わないため、電力消費を低減することができる。
【0026】
(第二の実施形態)
以下に本発明の第二の実施形態に係る情報通信装置を添付した図面を参照して説明する。
第二の実施形態に係る情報通信装置は、電源V1〜V4で給電する通常電力モードに対する省電力モードとして、電源V1とV3から給電する第1の省電力モード、電源V1〜V3で給電する第2の省電力モードを有する。
【0027】
図7は、第二の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
第二の実施形態にかかる情報通信装置1は、基本的には第一の実施形態の情報通信装置と同一であるため、第一の実施形態と同一部分には同一符号を付して同一部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0028】
ここでは2つのFET9、13が用いられている。省電力制御部6は、予め定めた所定の第1の省電力モードへの移行条件(以下、省電力移行条件Iという)が成立したことを検出すると、FET9、13のゲート電極を制御する電源制御信号10,14をFET9,13に送信し、FET9、13のゲート電極をOFFし、電源V2,V4からの電力の供給を停止させ電源、電源V1、V3のみからの給電を行う第1の省電力モード1へ移行させる。
【0029】
また、これも予め定めた第1の省電力条件と異なる所定の第2の省電力モードへの移行する条件(以下、省電力移行条件II)が成立したことを検出すると、省電力制御部6は電源制御信号10,14をFET9,13に送信し、FET9のゲート電極をONに、FET13のゲート電極をOFFにして、V4からの電力の供給を停止し、電源V1,V2,V3から電力を供給する第2の省電力モードへ移行させる。
なお、省電力移行条件I及びIIは、例えばユーザが図示しない入力装置のキーを操作するとか、或いは図示しない印刷装置などの付属装置の起動を指示するなどの条件に応じてユーザが任意に設定可能である。
【0030】
情報通信装置の例えば図示しない入力部が所定の省電力復帰条件の成立を検出すると、電源制御信号10,14をFET9,13に送信して、FET9,13のゲート電極をONし、電源V2,V4からの電力供給を再開する。即ち、電源V1,V2,V3,V4の全てから電力を供給する通常電力モードへ移行させる。
【0031】
図8は、第1の省電力モードと第2の省電力モードの機能を有する従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の例を表したグラフの参考図である。
図に示したグラフの縦軸は消費電力(W)を、横軸は時間(S)を示している。図示のように時間T1の時点で、クライアントは所定の省電力移行条件1が成立して、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードへ移行し、電力消費を低減した状態になる。所定の時間が経過し、時間T2に達して省電力移行条件2が成立すると、クライアントはIPアドレスを取得するためにメインCPUに電源供給を行う第2の省電力モードへ移行して、DHCPサーバを検出するためのメッセージを送信し、応答を待つ。所定の時間経過しても応答がない場合はタイムアウトとなって、クライアントは再び第1の省電力モードへ移行する(時間T3)。クライアントはこれらの手順をIPアドレスを取得するまで繰り返す(時間T4、T5、T6、T7)。
【0032】
この装置では、第2の省電力モードを備えているために、情報通信装置1の省電力移行条件をより細かく設定することができるため、図12に示した省電力モードと通常モードのみを有する従来のクライアントに比して消費電力をより一層低減することができる。しかしながら、この装置においても通信線が接続されていないときに、第1の省電力モードを解除して第2の省電力モードへ移行することは、不必要なモード移行のため電力を無駄に消費している。
【0033】
図9は第二の実施形態に係る情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
所定の省電力移行条件Iの成立を検知して、メインCPU2の電源V2の電力供給を停止した第1の省電力モードの時において、任意の期間毎にIPアドレスの取得を試みるため、タイマ5によりカウンタをカウントアップする(S301)。
予め定めたカウンタ数にカウンタが達したとき(FULL)、即ちIPアドレス取得のためのメッセージを送信する時間となったとき(S302、YES)、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S303)。通信線12の接続が検知されない限り、後段の処理には進まない(S303、NO)。
通信線12の接続を検知したと判定したとき、即ち、接続検知部16からの接続検知信号8を受信したと判定したとき(S303、YES)、省電力制御部6は省電力移行条件2が成立したと認識し(S304)、省電力制御部6は電源制御信号10をFET9に送信して、FET9の電源V2をONにして、第2の省電力モードへ移行する(S305)。
【0034】
以上の処理により、任意の時間が経過してIPアドレスを取得するためのメッセージを送信するときになっても通信線12が接続されていないときは、通常電力モードには移行させない。したがって、この実施形態によるときは、図8にて説明した従来の装置に比べて電力消費を低減することができる。
なお、第一の実施形態と同様、その他の省電力復帰条件、例えばユーザによる省電力復帰の指示が入力されたとき等は、通常通り省電力復帰が行われる。
また、ステップS305において、通常モードへ移行するようにしてもよい。
【0035】
図10は、情報通信装置1が第1の省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
まず、第1の省電力モード時において、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S401)。検知したと判定したとき(S401、YES)、接続検知部16は接続検知信号8を省電力制御部6へ送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は省エネ移行条件2が成立したと認識し(S402)、第2の省電力モードへ移行する(S403)。
【0036】
以上の処理フローで説明したように、IPアドレス取得のためのメッセージを送信するまでの任意の時間を待つことなく、通信線12の接続、即ち接続検知部16の検知信号を省電力復帰条件としているため、より早くIPアドレスの取得を行うことができ、ユーザの待ち時間を低減することができる。
なお、ステップS403においては、図9に示した処理フローと同様に、通常電力モードへ移行するようにしてもよい。
また、第二の実施形態に係る図7に示した接続検知部16は、図4〜図6に示したものと同様である。
【0037】
(第三の実施形態)
以下、本発明の第三の実施形態に係る情報通信装置1を添付した図面を参照しながら説明する。
図11は、第三の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
図示のように、第三の実施形態にかかる情報通信装置1は、基本的には第一の実施形態の情報通信装置と同一であるため、第一の実施形態の情報通信装置1と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0038】
第三の実施形態に係る情報通信装置1は、コネクタ17に通信線12が接続されているか否かを検知する接続検知部が設けられておらず、代わりに本願発明の接続検知手段を備えたサブCPU15が通信部7と通信可能に接続されている。
このサブCPU15は、メインCPU2に電力供給を行わない省電力モード時において電力供給がされ、この省電力モード時において、サーバ11から送信されるパケットを検知することで、通信線12がコネクタ17に接続されていることを検知することができる。
省電力モードにおいてサブCPU15が通信線12の接続を検知すると、通信部7を介して省電力制御部6へ上記検知した旨の通知を行い、その通知を受信した省電力制御部6は、FET9へ電源制御信号10を送信してFET9のゲート電極をONにして、電源V2に電源を供給する。
【0039】
第三の実施形態に係る情報通信装置1が、省電力モード時にIPアドレスを取得する手順は、図2及び図3に示した処理手順とほぼ同一であり、異なるのは、ステップS103及びステップS201の通信線12の接続を検知したか否かの判定において、その検知をサブCPU15が行うことだけである。
【0040】
以上で説明した構成によれば、例えば、元々装置がサブCPU15によるパケットを認識又は比較する機能を有している場合は、特別な回路の追加が不要であり、消費電力も増加することなく通信線12の接続を検知することができる。
【0041】
以上のフロー図に従って説明した処理を実行するためには、上記の処理の手順を記述したプログラムをコンピュータ(情報処理装置)に読み取らせる。また、コンピュータプログラムは、例えばHDD(ハードディスク)、CD(コンパクトディスク)、FD(フレキシブルディスク)、MO(光磁気ディスク)等の周知のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録して、コンピュータにインストールすることが可能である。以下で説明する第二の実施形態及び第三の実施形態における処理についても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第一の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
【図2】省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
【図3】省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
【図4】接続検知部の例であるメカスイッチを示す図である。
【図5】接続検知部の別の例であるフォトセンサを示す図である。
【図6】接続検知部のさらに別の例である、コネクタ及び通信線に追加する回路を示す図である。
【図7】第二の実施形態にかかる情報通信装置のブロック図である。
【図8】省電力モード1と省電力モード2の機能を有する従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の例を表したグラフの参考図である。
【図9】省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
【図10】省電力モード1時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
【図11】第三の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
【図12】従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の変動を表す図(グラフ)である。
【符号の説明】
【0043】
1・・・情報通信装置、2・・・メインCPU、3・・・ROM、4・・・RAM、5・・・タイマ、6・・・省電力制御部、7・・・通信部、8・・・接続検知信号、9,13・・・FET、10,14・・・電源制御信号、11・・・サーバ、12・・・通信線、12a・・・コネクタ部、15・・・サブCPU、16・・・接続検知部、17・・・コネクタ、18・・・システムバス、21・・・レバー、22・・・スイッチ、23・・・支点、24・・・スイッチ台、25a,25b・・・ピン、26・・・カソードピン、27・・・アノードピン、28・・・発光部、29・・・受光部、30・・・GNDピン、31・・・出力ピン、32・・・電源ピン、V1,V2,V3,V4・・・電源。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常電力モードと省電力モードとを切り替える電子装置、電力モード切替方法、プログラム及びこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
クライアントがネットワーク上の他のホスト装置等と接続してパケットの送受信をするためには、クライアントは、ネットワークに接続するホスト装置等を識別するための番号であるIP(Internet Protocol)アドレスを取得し、装置に設定する必要がある。
【0003】
そのため、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等のIPアドレスを自動的に割り当てるプロトコルでは、クライアントの電源をONして立ち上げると、クライアントは、DHCPサーバを検出するためのDHCPのプロトコルを用いたメッセージ(パケット)をブロードキャストする。このメッセージを受けたDHCPサーバは、応答メッセージをブロードキャストする。
メッセージを受信したクライアントは、上記DHCPサーバにIPアドレスの割り当てを要求するメッセージを送信し、DHCPサーバは、そのクライアントに割り当てたIPアドレスのデータを含んだメッセージを送信する。これにより、クライアントは割り当てられたIPアドレスを自装置に設定する。
【0004】
このクライアント(電子装置)が、メインCPU(Central Processing Unit)への電源供給を停止して電力消費を低減させるいわゆる省電力モード(又は省エネルギーモード)機能を有する場合は、省電力モード時には上記メッセージの送受信ができないため、IPアドレスを取得するためには、省電力モードへの移行を禁止するか、通常電力モードに復帰するか、メインのCPUに電源供給を行う別の省電力モードに移行するか、いずれにしてもメインCPUに電源供給が行われる状態にする必要がある。
従って、クライアントでは、IPアドレス取得が出来ない間は、省電力モードに移行しないか、又は定期的に任意の期間でメインCPUへの電源供給停止と電源供給を繰り返している。
【0005】
図12は、従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の変動を表す図(グラフ)である。
この図では、縦軸を消費電力(W)、横軸を時間(S)として示している。図示のように時間T1の時点で、クライアントは省電力モードへ移行する条件が整い、省電力モードへ移行し、電力の消費を低減した状態になる。所定の時間が経過し、時間T2に達すると、クライアントはIPアドレスを取得するために通常電力モードへ移行して、上述したようにDHCPサーバを検出するためのメッセージを送信し、応答を待つ。所定の時間経過しても応答がない場合はタイムアウトとなって、クライアントは再び省電力モードへ移行する(時間T3)。クライアントはこの手順をIPアドレスを取得するまで繰り返す(時間T4、T5、T6、T7)。
【0006】
このクライアントは、動作時にネットワークに通信線が接続されない限りIPアドレスは取得できないが、接続されていない状態でもIPアドレス取得のため省電力モードへ移行しないか、又は定期的か任意の期間にかによらず、電源供給停止と電源供給の再開を繰り返すため消費電力が無駄になるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、その目的は、通信線が接続されていないクライアントにおいて、IPアドレスを取得するメッセージを送信するために省電力モードを解除することを防止し、無駄な消費電力を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、前記電源切替手段は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替手段であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、前記電源切替手段は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
また、本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替工程を有する電力モード切替方法であって、前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、前記電源切替工程は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
更に、本願の他の発明は、メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替工程であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替工程と、を有する電力モード切替方法であって、前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、前記電源切替工程は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする。
更に、本願の他の発明は、電力モード切替方法における各工程をコンピュータで実行するためのプログラム及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、通信線がクライアントに接続されていない状態では、IPアドレスを取得するメッセージを取得するために省電力モードを解除することを防止するため、従来装置に比して省電力効果が向上し、電力コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第一の実施形態)
以下、本発明の電子装置の第一の実施形態に係る情報通信装置について、添付した図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
情報通信装置1は各部を制御するメインCPU2と、このメインCPU2で実行するプログラムを格納したROM3と、メインCPU2のワークメモリであるRAM4と、メインCPU2が装置各部(又は基板各部)を制御するためのタイマ5と、情報通信装置1の電力モードを省電力モード、又は通常電力モードに切り替える切替制御を行う省電力制御部6と、ネットワーク接続した外部機器等とデータ通信を行う通信部7と、装置各部に供給する電源を切り替える電源切替手段であるFET(Field Effect Transistor)9と、通信線の接続を検知する接続検知手段を備えた接続検知部16と、通信線を情報通信装置1に接続するための接続部であるコネクタ17を備えている。
【0011】
メインCPU2は、システムバス18で互いに接続された各部(ROM3、RAM4、タイマ5、省電力制御部6、通信部7)を制御する。タイマ5は、例えば、メインCPU2が装置各部を同期制御するのに用いられる。また、メインCPU2はIPアドレスを取得するための信号を作成してサーバに送信する処理を行う。
FET9は省電力制御部6からの電源制御信号10に応じて、省電力モード時の電源V1と、通常モード時における電源V1、V2とに切り替え制御する。
なお、メインCPU2への電力の供給はこの電源V2によって行われる。
【0012】
省電力制御部6は、所定の省電力モードへの移行条件(例えば、所定の時間ユーザからの操作がない等)が成立すると、FET9のゲート(Gate)電極を制御する電源制御信号10をFET9へ送信し、FET9のゲート電極をOFFして電源V2への電源の供給を停止し、情報通信装置1を省電力モードへ移行させる。
また、所定の省電力復帰条件(省電力モードから通常電力モードへ復帰する条件:例えば、ユーザが操作等の入力処理を行う等)が成立すると、省電力制御部6から電源制御信号10をFET9へ送信して、FET9のゲート電極をONし、電極V2への電源供給を開始し、情報通信装置1を通常電力モードへ移行させる。
【0013】
通信部7は、コネクタ17及びこれに接続された通信線12を介して、外部のサーバ11と接続している。接続検知部16は、コネクタ17に接続した通信線12を検知すると、省電力制御部6へ接続検知信号8を送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は上記電源制御信号10をFET9へ送信して情報通信装置1を通常電力モードへ移行させる。
【0014】
この情報通信装置1は、メインCPU2が通信部7を制御し、DHCP等のIPアドレスを自動的に割当てるプロトコルを用いて、サーバ11からIPアドレスを取得することができる。
【0015】
図2は、情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
所定の省電力モードへの移行条件が成立し、メインCPU2の電源V2の電力供給を停止した省電力モード時において、定期的又は任意の期間毎にIPアドレスの取得を試みるため、タイマ5によりカウンタをカウントアップする(S101)。
カウンタが予め定めたカウンタ数(FULL)に達し、IPアドレス取得のためのメッセージを送信する時間となったとき(S102、YES)、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S103)。通信線12の接続が検知されない限り、後段の処理には進まない(S103、NO)。
通信線12の接続を検知したと判定したとき、即ち、接続検知部16からの接続検知信号8を受信したと判定したとき(S103、YES)、省電力制御部6は省電力復帰条件が成立したと認識し(S104)、電源制御信号10をFET9に送信して、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S105)。
【0016】
以上の処理により、任意の時間が経過して、即ちカウンタがカウントアップしてIPアドレスを取得するためのメッセージを送信するときになっても、通信線12が接続されていないときは通常電力モードには移行しないため、消費電力を低減することができる。
なお、その他の省電力復帰条件、例えばユーザによる省電力モードへの移行指示が入力されたとき等は、通常通り省電力モードへ移行される。
【0017】
図3は情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
まず、省電力モード時において、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S201)。通信線12の接続を検知したと判定したとき(S201、YES)、接続検知部16は接続検知信号8を省電力制御部6へ送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は省エネ復帰条件が成立したと判断し(S202)、省電力復帰、即ち省電力モードから通常電力モードへ復帰(移行)させる(S203)。
【0018】
以上の処理フローで説明したように、本情報通信装置1では、通信線12の接続、即ち接続検知部16の検知信号の検出を省電力復帰条件としているため、より早くIPアドレスの取得を行うことができ、ユーザの待ち時間を低減することができる。
【0019】
次に、接続検知部16が通信線12の接続を検知する具体例を説明するため、接続検知部16の具体的な構成を説明する。
図4は、接続検知部16の例であるメカスイッチを示す図であり、図4Aは接続検知部16の側面図を、図4Bは接続検知部16が通信線12の接続を検知する例を説明する図を、図4Cは接続検知部16の回路図を示している。
図4Aに示すように、接続検知部16はスイッチ22が設けられたスイッチ台24の端部に、レバー21の一端を回動可能に固着して形成されている。支点23を中心にレバー21を図中矢印下方向に回動すると、そのレバー21によってスイッチ22が押下される。
スイッチ22が押下されると、スイッチ台24の下部に設けられたピン25a、25bが短絡(ショート)する。
【0020】
図4Bに示すように、接続検知部16は、図1に示したコネクタ17の内面に設けられている。通信線12のコネクタ部12aを図中矢印の方向に移動させて、コネクタ17に挿入すると、コネクタ部12aが接続検知部16のレバー21と接触して、レバー21を図中矢印方向(下方向)に回動させ、スイッチ22を押下する。
【0021】
また、スイッチ22が押下されていないときは、この接続検知部16は、図4Cの回路図に示すように、スイッチSW1が開放され、プルアップ抵抗R1により、省電力制御部6へHighレベルの信号を送信している。省電力制御部6はHighレベルの信号を受信しているときは、通信線12が非接続であると判断する。
図4Bに示したスイッチ22が押下されると、図4Cに示したスイッチSW1は短絡し、回路はGND(接地)接続されて、省電力制御部6へLowレベルの信号を送信する。省電力制御部6はLowレベルの信号を受信すると、通信線12が接続されたと判断する。
図4Cに示す回路を本情報通信装置1に追加しても、消費電力はプルアップ抵抗R1に流れる電流のみであるため、少量の電力によって接続検知部16を稼動させることができる。
【0022】
図5は、接続検知部16の別の例であるフォトセンサを示す図であり、図5Aは接続検知部16の側面図を、図5Bは接続検知部16が通信線12の接続を検知する例を説明する図を示している。
このフォトセンサである接続検知部16は、図5Aに示すように、アノードピン27とカソードピン26を備えた発光部28と、電源ピン32と出力ピン31と、GNDピン30を備えた受光部29とから構成されている。
発光部28は、アノードピン27とカソードピン26に電圧をかけると発光し、受光部29は発光部28が発した光に応じて、出力ピン31から信号を出力する。例えば、受光部29が光を検知すると、出力ピン31からHighレベルの信号を、検知しないときは、Lowレベルの信号を出力する。
【0023】
また、図5Bに示すように、接続検知部16が、図1に示したコネクタ17の内面に設けられた場合、図に示した状態では、発光部28から発されている光を受光部29が受光し、出力ピン31からHighレベルの信号を発信している。この状態で、通信線12のコネクタ部12aをコネクタ17に挿入すると、このコネクタ部12aにより発光部28の発している光は遮断され、受光部29は受光しなくなり、出力ピン31からLowレベルの信号を発信するようになる。
このHighレベルからLowレベルへの信号の変化を、図1に示した省電力制御部6が検知し、これに従って電源制御信号10をFET9へ送信する。
この接続検知部16の例は、光の検知を利用したものであるため、衝撃・摩耗等による耐久性の劣化が少ない。
【0024】
図6は、接続検知部16のさらに別の例である、コネクタ17及び通信線12に追加する回路を示す図である。
通信線12及びコネクタ17は、これらを構成している複数の信号線(ピン)(CN1−1〜CN1−4、CN2−1〜CN2−4)、のうち、通信線12の信号線CN1−1とCN1−2とが短絡され、コネクタ17側の信号線CN2−1にプルアップ抵抗R1が、CN2−2がGNDに接続されている。
図示の状態においては、コネクタ17側のCN2−1から省電力制御部6へ、プルアップ抵抗R1によりHighレベルの信号が出力される。
通信線12とコネクタ17とを接続すると、各信号線は、CN1−1とCN2−1、CN1−2とCN2−2、CN1−3とCN2−3、CN1−4とCN2−4とが接続される。従って、CN2−1の信号線は、CN1−1、CN1−2、CN2−2を介してGND接続され、出力される信号がHighレベルからLowレベルへと変化し、これを省電力制御部6が検知する。
この回路を追加しても消費電力はプルアップ抵抗R1に流れる電流のみであるため、少量の電力によって接続検知部16を稼動させることができる。
【0025】
以上で説明したように、第一の実施形態に係る情報通信装置1は、接続検知部16によって通信線12の接続を検知し、通信線12が検知されていないとき、即ち通信線12が接続されていないときは、IPアドレスの取得を目的としたメッセージを送信するための、省電力モードから通常電力モードへの移行は行わないため、電力消費を低減することができる。
【0026】
(第二の実施形態)
以下に本発明の第二の実施形態に係る情報通信装置を添付した図面を参照して説明する。
第二の実施形態に係る情報通信装置は、電源V1〜V4で給電する通常電力モードに対する省電力モードとして、電源V1とV3から給電する第1の省電力モード、電源V1〜V3で給電する第2の省電力モードを有する。
【0027】
図7は、第二の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
第二の実施形態にかかる情報通信装置1は、基本的には第一の実施形態の情報通信装置と同一であるため、第一の実施形態と同一部分には同一符号を付して同一部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0028】
ここでは2つのFET9、13が用いられている。省電力制御部6は、予め定めた所定の第1の省電力モードへの移行条件(以下、省電力移行条件Iという)が成立したことを検出すると、FET9、13のゲート電極を制御する電源制御信号10,14をFET9,13に送信し、FET9、13のゲート電極をOFFし、電源V2,V4からの電力の供給を停止させ電源、電源V1、V3のみからの給電を行う第1の省電力モード1へ移行させる。
【0029】
また、これも予め定めた第1の省電力条件と異なる所定の第2の省電力モードへの移行する条件(以下、省電力移行条件II)が成立したことを検出すると、省電力制御部6は電源制御信号10,14をFET9,13に送信し、FET9のゲート電極をONに、FET13のゲート電極をOFFにして、V4からの電力の供給を停止し、電源V1,V2,V3から電力を供給する第2の省電力モードへ移行させる。
なお、省電力移行条件I及びIIは、例えばユーザが図示しない入力装置のキーを操作するとか、或いは図示しない印刷装置などの付属装置の起動を指示するなどの条件に応じてユーザが任意に設定可能である。
【0030】
情報通信装置の例えば図示しない入力部が所定の省電力復帰条件の成立を検出すると、電源制御信号10,14をFET9,13に送信して、FET9,13のゲート電極をONし、電源V2,V4からの電力供給を再開する。即ち、電源V1,V2,V3,V4の全てから電力を供給する通常電力モードへ移行させる。
【0031】
図8は、第1の省電力モードと第2の省電力モードの機能を有する従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の例を表したグラフの参考図である。
図に示したグラフの縦軸は消費電力(W)を、横軸は時間(S)を示している。図示のように時間T1の時点で、クライアントは所定の省電力移行条件1が成立して、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードへ移行し、電力消費を低減した状態になる。所定の時間が経過し、時間T2に達して省電力移行条件2が成立すると、クライアントはIPアドレスを取得するためにメインCPUに電源供給を行う第2の省電力モードへ移行して、DHCPサーバを検出するためのメッセージを送信し、応答を待つ。所定の時間経過しても応答がない場合はタイムアウトとなって、クライアントは再び第1の省電力モードへ移行する(時間T3)。クライアントはこれらの手順をIPアドレスを取得するまで繰り返す(時間T4、T5、T6、T7)。
【0032】
この装置では、第2の省電力モードを備えているために、情報通信装置1の省電力移行条件をより細かく設定することができるため、図12に示した省電力モードと通常モードのみを有する従来のクライアントに比して消費電力をより一層低減することができる。しかしながら、この装置においても通信線が接続されていないときに、第1の省電力モードを解除して第2の省電力モードへ移行することは、不必要なモード移行のため電力を無駄に消費している。
【0033】
図9は第二の実施形態に係る情報通信装置1が省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
所定の省電力移行条件Iの成立を検知して、メインCPU2の電源V2の電力供給を停止した第1の省電力モードの時において、任意の期間毎にIPアドレスの取得を試みるため、タイマ5によりカウンタをカウントアップする(S301)。
予め定めたカウンタ数にカウンタが達したとき(FULL)、即ちIPアドレス取得のためのメッセージを送信する時間となったとき(S302、YES)、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S303)。通信線12の接続が検知されない限り、後段の処理には進まない(S303、NO)。
通信線12の接続を検知したと判定したとき、即ち、接続検知部16からの接続検知信号8を受信したと判定したとき(S303、YES)、省電力制御部6は省電力移行条件2が成立したと認識し(S304)、省電力制御部6は電源制御信号10をFET9に送信して、FET9の電源V2をONにして、第2の省電力モードへ移行する(S305)。
【0034】
以上の処理により、任意の時間が経過してIPアドレスを取得するためのメッセージを送信するときになっても通信線12が接続されていないときは、通常電力モードには移行させない。したがって、この実施形態によるときは、図8にて説明した従来の装置に比べて電力消費を低減することができる。
なお、第一の実施形態と同様、その他の省電力復帰条件、例えばユーザによる省電力復帰の指示が入力されたとき等は、通常通り省電力復帰が行われる。
また、ステップS305において、通常モードへ移行するようにしてもよい。
【0035】
図10は、情報通信装置1が第1の省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
まず、第1の省電力モード時において、接続検知部16が通信線12の接続を検知したか否かを省電力制御部6が判定する(S401)。検知したと判定したとき(S401、YES)、接続検知部16は接続検知信号8を省電力制御部6へ送信する。これを省電力制御部6が受信すると、省電力制御部6は省エネ移行条件2が成立したと認識し(S402)、第2の省電力モードへ移行する(S403)。
【0036】
以上の処理フローで説明したように、IPアドレス取得のためのメッセージを送信するまでの任意の時間を待つことなく、通信線12の接続、即ち接続検知部16の検知信号を省電力復帰条件としているため、より早くIPアドレスの取得を行うことができ、ユーザの待ち時間を低減することができる。
なお、ステップS403においては、図9に示した処理フローと同様に、通常電力モードへ移行するようにしてもよい。
また、第二の実施形態に係る図7に示した接続検知部16は、図4〜図6に示したものと同様である。
【0037】
(第三の実施形態)
以下、本発明の第三の実施形態に係る情報通信装置1を添付した図面を参照しながら説明する。
図11は、第三の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
図示のように、第三の実施形態にかかる情報通信装置1は、基本的には第一の実施形態の情報通信装置と同一であるため、第一の実施形態の情報通信装置1と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0038】
第三の実施形態に係る情報通信装置1は、コネクタ17に通信線12が接続されているか否かを検知する接続検知部が設けられておらず、代わりに本願発明の接続検知手段を備えたサブCPU15が通信部7と通信可能に接続されている。
このサブCPU15は、メインCPU2に電力供給を行わない省電力モード時において電力供給がされ、この省電力モード時において、サーバ11から送信されるパケットを検知することで、通信線12がコネクタ17に接続されていることを検知することができる。
省電力モードにおいてサブCPU15が通信線12の接続を検知すると、通信部7を介して省電力制御部6へ上記検知した旨の通知を行い、その通知を受信した省電力制御部6は、FET9へ電源制御信号10を送信してFET9のゲート電極をONにして、電源V2に電源を供給する。
【0039】
第三の実施形態に係る情報通信装置1が、省電力モード時にIPアドレスを取得する手順は、図2及び図3に示した処理手順とほぼ同一であり、異なるのは、ステップS103及びステップS201の通信線12の接続を検知したか否かの判定において、その検知をサブCPU15が行うことだけである。
【0040】
以上で説明した構成によれば、例えば、元々装置がサブCPU15によるパケットを認識又は比較する機能を有している場合は、特別な回路の追加が不要であり、消費電力も増加することなく通信線12の接続を検知することができる。
【0041】
以上のフロー図に従って説明した処理を実行するためには、上記の処理の手順を記述したプログラムをコンピュータ(情報処理装置)に読み取らせる。また、コンピュータプログラムは、例えばHDD(ハードディスク)、CD(コンパクトディスク)、FD(フレキシブルディスク)、MO(光磁気ディスク)等の周知のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録して、コンピュータにインストールすることが可能である。以下で説明する第二の実施形態及び第三の実施形態における処理についても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第一の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
【図2】省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
【図3】省電力モード時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
【図4】接続検知部の例であるメカスイッチを示す図である。
【図5】接続検知部の別の例であるフォトセンサを示す図である。
【図6】接続検知部のさらに別の例である、コネクタ及び通信線に追加する回路を示す図である。
【図7】第二の実施形態にかかる情報通信装置のブロック図である。
【図8】省電力モード1と省電力モード2の機能を有する従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の例を表したグラフの参考図である。
【図9】省電力モード時にIPアドレスを取得する手順を示すフロー図である。
【図10】省電力モード1時にIPアドレスを取得する別の手順を示すフロー図である。
【図11】第三の実施形態に係る情報通信装置のブロック図である。
【図12】従来のクライアントがIPアドレスを取得する際の消費電力の変動を表す図(グラフ)である。
【符号の説明】
【0043】
1・・・情報通信装置、2・・・メインCPU、3・・・ROM、4・・・RAM、5・・・タイマ、6・・・省電力制御部、7・・・通信部、8・・・接続検知信号、9,13・・・FET、10,14・・・電源制御信号、11・・・サーバ、12・・・通信線、12a・・・コネクタ部、15・・・サブCPU、16・・・接続検知部、17・・・コネクタ、18・・・システムバス、21・・・レバー、22・・・スイッチ、23・・・支点、24・・・スイッチ台、25a,25b・・・ピン、26・・・カソードピン、27・・・アノードピン、28・・・発光部、29・・・受光部、30・・・GNDピン、31・・・出力ピン、32・・・電源ピン、V1,V2,V3,V4・・・電源。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、
当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、
前記電源切替手段は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替手段であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、
当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、
前記電源切替手段は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電子装置。
【請求項3】
請求項1に記載された電子装置において、
前記通信接続の検知は、前記省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電子装置。
【請求項4】
請求項2に記載された電子装置において、
前記通信接続の検知は、前記第1の省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電子装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときに押下されるメカスイッチを有することを特徴とする電子装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときの光量の変化を検知するフォトセンサを有することを特徴とする電子装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときに短絡される短絡用コネクタピンを有することを特徴とする電子装置。
【請求項8】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記接続検知手段は、前記サーバより受信するパケットを検知するサブCPUを有することを特徴とする電子装置。
【請求項9】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替工程を有する電力モード切替方法であって、
前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、
前記電源切替工程は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項10】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、
動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替工程であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替工程と、を有する電力モード切替方法であって、
前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、
前記電源切替工程は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項11】
請求項9に記載された電力モード切替方法において、
前記通信接続の検知は、前記省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項12】
請求項10に記載された電力モード切替方法において、
前記通信接続の検知は、前記第1の省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項13】
請求項9ないし12のいずれかに記載された電力モード切替方法における各工程をコンピュータで実行するためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項1】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、
当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、
前記電源切替手段は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得するIPアドレス取得機能を有し、動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替手段であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替手段を備えた電子装置であって、
当該電子装置と前記サーバとの通信接続を検知する接続検知手段を有し、
前記電源切替手段は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電子装置。
【請求項3】
請求項1に記載された電子装置において、
前記通信接続の検知は、前記省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電子装置。
【請求項4】
請求項2に記載された電子装置において、
前記通信接続の検知は、前記第1の省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電子装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときに押下されるメカスイッチを有することを特徴とする電子装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときの光量の変化を検知するフォトセンサを有することを特徴とする電子装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記サーバに接続された通信線を当該電子装置に接続する接続部を有し、前記接続検知手段は、前記サーバに接続された通信線を前記接続部に接続したときに短絡される短絡用コネクタピンを有することを特徴とする電子装置。
【請求項8】
請求項1ないし4のいずれかに記載された電子装置において、
前記接続検知手段は、前記サーバより受信するパケットを検知するサブCPUを有することを特徴とする電子装置。
【請求項9】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、通常電力モードにおいて所定のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する省電力モードに切り替え、前記省電力モード時において所定のモード切替条件が成立したときメインCPUへの電源供給を行う通常電力モードへ切り替える電源切替工程を有する電力モード切替方法であって、
前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、
前記電源切替工程は、省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための通常電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項10】
メインCPUへの電源供給によりサーバよりIPアドレスを取得する工程と、
動作電力を通常電力モードと省電力モードに切り替える電源切替工程であって、第1のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を停止する第1の省電力モードに切り替え、第2のモード切替条件が成立したとき、メインCPUへの電源供給を行いつつ省電力を行う第2の省電力モードに切り替え、前記第1及び第2の省電力モード時において、所定のモード切り替え条件が成立したとき、通常電力モードへ切り替える電源切替工程と、を有する電力モード切替方法であって、
前記サーバとの通信接続を検知する接続検知工程を有し、
前記電源切替工程は、前記第1の省電力モード時においては、前記通信接続が検知されたことを条件に、IPアドレス取得のための前記通常電力モード又は第2の省電力モードへの切り替えを行うことを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項11】
請求項9に記載された電力モード切替方法において、
前記通信接続の検知は、前記省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項12】
請求項10に記載された電力モード切替方法において、
前記通信接続の検知は、前記第1の省電力モード時における所定のモード切替条件であることを特徴とする電力モード切替方法。
【請求項13】
請求項9ないし12のいずれかに記載された電力モード切替方法における各工程をコンピュータで実行するためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−116747(P2009−116747A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291144(P2007−291144)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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