説明

電子通信システム

[a.1]少なくとも1つのベースステーション(10)であって、[a.2]少なくとも1つのLC共振回路(13、16)であって、[a.2.1]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット(16)、及び[a.2.2]アンテナユニット(16)に直列接続された少なくとも1つの容量ユニット(13)を有する当該LC共振回路(13、16)が、前記ベースステーションに割り当てられ、前記ベースステーションが、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような、不正使用及び/又は不正アクセスから守られるべき対象に配置された当該ベースステーション(10)と、[b.1]少なくとも1つのトランスポンダステーション(40)であって、[b.2]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット(44)が前記トランスポンダステーションに割り当てられ、前記トランスポンダステーション(40)が、特に、許可されたユーザにより持ち運ばれることができ、及び/又は前記ベースステーション(10)とデータ信号(22、24)を交換するように設計され、使用及び/又はアクセス権利が決定され、及び/又は前記ベースステーション(10)がこれらのデータ信号(22、24)を用いて適宜に制御されることができる当該トランスポンダステーション(40)とを備えた電子通信システム(100)が、LC共振回路(13、16)の共振周波数の離調がもはや生じないことが信頼されることができるように更に開発されることができるために、LC共振回路(13、16)の共振周波数が、所定の所望値に設定され、及び/又はアンテナユニット(16)と並列に及び/又は容量ユニット(13)と並列に接続された少なくとも1つの同調回路(17、18)を用いて較正されることが提案されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、セキュリティシステムの技術分野に関し、特には、例えば移動手段の分野、特に自動車の分野で使用される電子イモビライザ(immobilizer)システムに関する。
【0002】
特に、本発明は、請求項1の前提部分(pre-characterizing part)に記載された電子通信システム、及び請求項7の前提部分に記載されたこの種の少なくとも1つの電子通信システムを動作する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
とりわけ、例えば従来のパッシブトランスポンダシステムを備えた前述の種類の通信システムを実現するために、様々なシステム構成が従来的に使用されている。前述の種類のセキュリティシステムを実現する1つの可能な構成は、自動車に対する電子イモビライザシステムの例を参照する図面の図1に示されている。
【0004】
コイル(LC共振回路13、16の構成要素)の形式をとる関連したアンテナユニット16を有するいわゆるベースステーション(base station)10は、第一にトランスポンダステーション(transponder station)40に誘導的に電力を供給し、即ちトランスポンダステーション40は、誘導磁場を介して供給され、第二に、認証目的に対する通信シーケンスが、ベースステーション10とトランスポンダステーション40(→例えば125kHzの誘導チャネル搬送周波数を有する周知のトランスポンダシステム)との間で行われる。
【0005】
詳細には、ベースステーション10とトランスポンダステーション40との間の信号伝送接続部として、例えば誘導結合を有する少なくとも1つのLF(低周波)チャネルの形式をとり、ベースステーション10からトランスポンダステーション40まで前記信号を介して伝送されるいわゆるアップリンクフレーム22と、例えば少なくとも1つのLFチャネルの形式をとり、トランスポンダステーション40からベースステーション10まで前記信号を介して伝送されるいわゆるダウンリンクフレーム24とが存在する。
【0006】
図1に示されるような電子通信システム100の典型的な構成を参照すると、ベースステーション10により動作されるLC共振回路13、16が、一般に中間レジスタ15に割り当てられたベースステーション10の出力端子を介して、及び容量素子13に割り当てられたベースステーション10の出力端子を介して図1において、例えば125kHzの搬送周波数で、比較的正確なクロック(←→水晶又はセラミック共振子基準値)で起動されることは、覚えておかれるべきである。
【0007】
LC共振回路13、16の構成要素13及び16の許容範囲、並びに温度効果及び/又はエージング過程の結果として、LC共振回路13、16の比較的不正確な共振周波数が生じる。LC共振回路13、16のこの離調(detuning)は、前記トランスポンダシステムの電力20の範囲の減少を引き起こし、また特に復調の間にデータ22、24の伝送中の状況の都合を悪くし、変調は、LC共振回路13、16の不正確な共振周波数により影響を受ける。
【0008】
加えて、LC共振回路13、16の共振周波数からベースステーション10のデジタル機能グループ(digital function group)(及び適用可能な場合には、更に接続された構成要素)に供給するシステムクロックを算出するベースステーション10が存在する。ここで、前記共振周波数の許容範囲は、不正確なシステムクロックを引き起こし、不正確なシステムクロックは、多数のタイミング問題を引き起こす可能性がある。
【0009】
例えば、より厳しい必要条件が、現在、特定の構成要素の機能、安全性及び信頼性に要求されていることは、正確に自動車の分野又はアクセスの分野にあるという事実から見て、個々の構成要素の間の通信の障害を考慮し、前記電子通信システムの減少された範囲をも考慮すると、図1に示された構成はもはや時代に対して適切であるとは考えられない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の不利点及びアクセスしにくさ(inaccessibilities)の根拠から始め、且つ要点を述べられた従来技術を認めると、本発明の目的は、LC共振回路の共振周波数の離調がもはや生じないことが信頼されることができるように、上述の種類の方法及び電子通信システムを更に開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に記載のフィーチャを有する電子通信システムにより、及び請求項7に記載のフィーチャを有する方法により達成される。本発明の有利な実施例及び好都合な他の実施例は、それぞれの従属請求項において識別される。
【0012】
本発明の教示は、したがって、LC共振回路の共振コイルと並列に又は共振キャパシタと並列に接続された、RC組み合わせ又はRL組み合わせを用いる少なくとも1つのLC共振回路の共振周波数の設定に基づき、ここで前記RC組み合わせ又は前記RL組み合わせのレジスタRの値は、本発明により連続的に調整可能である。
【0013】
前記LC共振回路の共振周波数の較正は、少なくとも1つの制御方法により前記RC組み合わせ又は前記RL組み合わせの抵抗値の制御によって行われる。本発明の好適な実施例によると、どんな制御アルゴリズムでも、原理的には、LC振動子の制御された較正を実現するためにここで使用されることができる。本発明に関して、必要とされる水晶振動子又はセラミック振動子の数は、基準周波数を発生するために、本発明により単一の水晶振動子又は単一のセラミック振動子に減少されることができるので、通信エレクトロニクスの分野の専門家、例えばセキュリティシステムの分野の広い知識を有する電子技術者は、システムコストの大幅な減少が有利に達成されることができることを理解するであろう。
【0014】
更に他の重大な利点は、センササポート制御回路(sensor-supported control circuit)における本発明の使用の結果としての共振周波数のエージング効果の補償及び/又は温度ドリフトの補償である。加えて、トランスポンダシステムにおけるデータ及び電力の伝送に対する最適な状態は本発明により作成される。
【0015】
本発明の更に他の利点は、クロック生成器の完全な一体化(←→より小さく、よりコスト効率の良いハウジング)による前記ベースステーションにおける外部水晶に対して必要な端子(ピンとして知られる)の減少にある。ある程度本発明の副産物である周波数を調整する追加の単純な機能(周波数変調として知られる)に加えて、(他の)水晶振動子又は(他の)セラミック振動子の非刺激のリスクの除去から生じるシステムセキュリティの大幅な増加は、有利に本発明により言及されることができる。
【0016】
この方法の1つの好都合な実施例によると、最近使用されている較正値は、次の再較正に対する最適な開始値として使用されることができ、行われた各較正の後に、前記較正値は、恒久的に又はマイクロコントローラにより、例えば少なくとも1つのEEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ)、即ちマイクロプロセッサ内の少なくとも1つのメモリ要素に記憶されることができ、前記メモリ要素の内容は変更されることができ、前記システムがオフに切り替えられた後でも前記データは残る。
【0017】
本発明にとって重要な更に他の実施例において、追加の耐干渉性は、もっともらしさ(plausibility)の確認の追加により達成されることができる。この場合、測定された周波数又は測定された位相は、個々の較正ステップの間で比較される。この測定は、信号干渉により破損されて、値が可能な値の範囲の外になる可能性がある。このような場合には、前記較正は再び便宜上開始される。
【0018】
本発明の有利な実施例によると、デジタル機能グループのクロック供給は、前記LC共振回路からフィードされる少なくとも1つの自由に共振する振動子により実現されることができ、このLC共振回路は、この方法を用いて較正される。この文脈において、例えば入力信号の端からのクロック生成の形式で、前記デジタル機能グループに供給するためにより高いクロック周波数を生成する少なくとも1つのクロック乗算器回路は、有利に使用されることができる。
【0019】
上で説明された種類の少なくとも1つのベースユニットと、
上で説明された種類の少なくとも1つのトランスポンダステーションと、
上で説明された種類の少なくとも1つの電子通信システム、特に上で説明された種類の少なくとも1つのベースユニットに割り当てられた少なくとも1つのLC共振回路の共振周波数を設定及び/又は較正する制御方法と、
にも拡張する本発明は、移動手段、特に自動車に対するイモビライザシステムの分野で幅広く使用されているトランスポンダシステムにおいて有利に使用されることができる。
【0020】
本発明の1つの他の応用分野は、セキュリティを構築する分野にあり、前記電子通信システムは、ベースステーションを用いるものもトランスポンダステーションを用いるものも両方とも、トランスポンダに基づく安全な入力システム(entry system)又は安全なアクセスシステムを実現するのに有利に適している。
【0021】
したがって、前記ベースステーションは、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような不正アクセス及び/又は不正使用から守られるべき対象に配置される。
【0022】
この文脈において、本発明は、使用されるLC共振回路の共振周波数の精度及び安定性が重要であるシステムにおいて一般的に使用される。本発明の応用範囲は、したがって対応するLC共振回路を備えた多数の最も多様な応用を含む。1つの実施例として既に述べられたものは、自動車に対する電子イモビライザシステムであり、これは一般にLC共振回路を起動するベースステーションを有する。前記ベースステーションは、典型的には、データラインを介して前記ベースステーションに接続されたマイクロコントローラにより制御される。
【0023】
前記ベースステーションの正確なクロック供給(及び適用可能であれば、接続されたマイクロコントローラの正確なクロック供給も)が、例えば自由に共振する振動子を用いて前記LC共振周波数から算出されるべきである場合には、とりわけ、前記LC共振回路の共振周波数の精度及び安定性が重要である。
【0024】
加えて、前記共振周波数が温度又はエージング等のような全ての状況下で例えば125kHzのパッシブトランスポンダシステムの搬送周波数と可能な限り一致する場合のみに最適な電力伝送が存在する限り、前記LC共振回路の共振周波数の精度及び安定性は重要な役割を果たす。
【0025】
本発明の典型的な応用分野は、工業的応用又は自動車の分野におけるパッシブトランスポンダシステムである。フィルタ、特にLCフィルタ、又はセンサインターフェースエレクトロニクスのような正確なLC回路を用いて動作する多くの他の応用分野が可能である。
【0026】
本発明の他の設計、フィーチャ及び利点は、以下の図2及び3を参照して詳細に説明され、示される。
【0027】
同一又は同様な実施例、要素又はフィーチャは、図1ないし3において同一の参照番号を与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
2つの実施例に関して図2及び3に示されるように、とりわけ自動車に対する電子イモビライザシステムの形式のセキュリティシステムの一部であるトランスポンダシステム(←→トランスポンダステーション40)を備えた電子通信システム100は、本発明により実現される。
【0029】
トランスポンダステーション自体40は、前記自動車の許可されたユーザにより持ち運ばれることができ、このために、トランスポンダステーション40は、例えば前記自動車のイグニションロックに属する鍵のウェブ(web)に組み込まれることができる。
【0030】
図2及び3に示されるのは、本発明にとって重要な様式で、トランスポンダ通信装置の形式をとるベースステーション10を有するベースユニット30であり、2つのレジスタ11及び15並びにコイルの形式をとり、2つのレジスタ11と15との間に接続され、容量ユニット(=キャパシタ13)に接続されたアンテナユニット16に加えて、マイクロコントローラユニット12と、マイクロコントローラユニット12に接続されたアナログインターフェースユニット14とを備える。
【0031】
一方では、アンテナユニット16は、トランスポンダステーション40に誘導的に電力20を供給し、即ちトランスポンダステーション40は誘導磁場を介してフィードされ、他方では、トランスポンダステーション40のアクティブ状態(図2及び3を参照)において、ベースステーション10とトランスポンダステーション40との間の識別及び認証に対する通信シーケンスは、データ信号22及び24がベースステーション10とトランスポンダステーション40との間で交換される目的で行われ、自動車に対する使用及び/又はアクセス権利がこれらのデータ信号22及び24を用いて決定されるだけでなく、ベースステーション10も適宜に制御されることができる。
【0032】
詳細には、ベースステーション10とトランスポンダステーション40との間の信号伝送リンクとして、例えば誘導結合を有する少なくとも1つのLF(低周波)チャネルの形式をとり、ベースステーション10からトランスポンダステーション40まで前記信号を介して伝送されるアップリンクフレーム22と、例えば少なくとも1つのLF(低周波)チャネルの形式をとり、トランスポンダステーション40からベースステーション10まで前記信号を介して伝送されるダウンリンクフレームとの両方が存在する。
【0033】
例えば前記自動車のイグニションキーの作動に続いて、前記自動車と機能的及び空間的に関連付けられたベースステーション10は、アップリンクフレーム22を介してトランスポンダステーション40に伝送される“挑戦(Challenge)”として知られる信号を生成し始める。この後に、トランスポンダステーション40における、好ましくは少なくとも1つのマイクロプロセッサを備えた電子回路構成42が、“応答(Response)”として知られる信号トレインを計算する。この応答信号は、この場合、トランスポンダステーション40からダウンリンクフレーム24を介してベースステーション10に伝送される。このデータ交換は、原理的に任意である認証手順の中心部を形成する。
【0034】
認証又は識別の間に、トランスポンダステーション40が一般に暗号方法を使用して有効と認識された場合に限り、前記自動車のエンジンは記載された実施例において始動される。
【0035】
全ての条件下及び全ての状況においてLC共振回路13、16の好ましくは安定な所望の共振周波数を保証するために、図2及び3の2つの実施例を参照して下に説明されるように、本発明による方法は、単純な手段を使用してLC共振回路13、16の較正を行う。このために、LC共振回路の共振周波数の較正又は調整は、前記システムの実行時間の間に単一の正確な基準周波数を用いて及び少数の追加の構成要素を用いて行われる。
【0036】
図2及び3からわかるように、LC共振回路13、16は、
容量ユニット(図2参照)又は誘導ユニット(図3参照)の形式の第1素子17と、
第1素子17に直列接続された調整レジスタ18と、
を備えた追加のRC同調回路17、18を使用して所望の共振周波数に同調されることができる。マイクロコントローラ14のクロックから算出された周波数は、この目的で基準として使用されることができる。周波数設定は、制御回路を介して自動的に行われることができる。
【0037】
図3に示された第2実施例において、周波数測定を備えたベースステーション10は、制御コマンドを介して、前記基準周波数がLC共振回路13、16を起動するために使用され、同時に、例えば第1レジスタ11に割り当てられたベースユニット30の出力端子における信号と、第2レジスタ15に割り当てられたベースユニット30の出力端子における信号との間の位相測定によって、LC共振回路13、16の実際の共振周波数が決定されるモードに切り替えられることができる。
【0038】
LC共振回路13、16の実際の共振周波数を追跡するために、可変に調整可能なレジスタ18の値が変更される。これは、測定された共振周波数が十分正確に前記基準周波数と一致するまで、任意の制御アルゴリズムに応じて、例えば逐次近似の原理により続行される。記載されたアルゴリズムは、望まれるだけ頻繁に繰り返されることができ、結果として、温度及び/又はエージング効果が補償されることもでき、これは前記共振周波数の精度を大幅に増大する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来技術からの一実施例によるベースステーションと関連付けられたトランスポンダステーションとの間の誘導結合に基づく通信原理の概略的な回路図を示す。
【図2】本発明の第1実施例によるベースステーションと関連付けられたトランスポンダステーションとの間の誘導結合に基づく通信原理の概略的な回路図を示す。
【図3】本発明の第2実施例によるベースステーションと関連付けられたトランスポンダステーションとの間の誘導結合に基づく通信原理の概略的な回路図を示す。
【符号の説明】
【0040】
100:電子通信システム
10:ベースステーション
11:ベースユニット30の第1レジスタ
12:ベースユニット30のマイクロコントローラユニット
12a:マイクロコントローラ12のクロック出力
13:ベースユニット30の容量ユニット
14:ベースユニット30の(アナログ)インターフェース
15:ベースユニット30の第2レジスタ
16:ベースユニット30のアンテナユニット
17:少なくとも1つの容量ユニットの形式又は少なくとも1つの誘導ユニットの形式の第1素子
18:調整レジスタ
19:D[デジタル]/A[アナログ]変換器ユニット
20:電力
22:例えばLF(低周波)チャネルの形式のアップリンクフレーム
24:例えばLF(低周波)チャネルの形式のダウンリンクフレーム
30:ベースユニット、特にトランスポンダ通信装置
40:トランスポンダステーション
42:トランスポンダステーション40の回路構成
44:トランスポンダステーション40のアンテナユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
[a.1]少なくとも1つのベースステーションであって、
[a.2]少なくとも1つのLC共振回路であって、
[a.2.1]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット、及び
[a.2.2]前記アンテナユニットに直列接続された少なくとも1つの容量ユニット
を有する当該LC共振回路が、前記ベースステーションに割り当てられ、前記ベースステーションが、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような、不正使用及び/又は不正アクセスから守られるべき対象に配置された当該ベースステーションと、
[b.1]少なくとも1つのトランスポンダステーションであって、
[b.2]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット
が前記トランスポンダステーションに割り当てられ、前記トランスポンダステーションが、特に、許可されたユーザにより持ち運ばれることができ、及び/又は前記ベースステーションとデータ信号を交換するように設計され、使用及び/又はアクセス権利が決定され、及び/又は前記ベースステーションがこれらのデータ信号を用いて適宜に制御されることができる当該トランスポンダステーションと、
を備えた電子通信システムにおいて、
[c.1]少なくとも1つの同調回路であって、
[c.1.1]少なくとも1つの容量ユニットの形式又は少なくとも1つの誘導ユニットの形式の少なくとも1つの第1素子と、
[c.1.2]前記第1素子に直列接続された少なくとも1つの調整レジスタであって、前記調整レジスタの可変抵抗値が、前記LC共振回路の共振周波数を設定及び/又は調整するために制御されることができる当該調整レジスタと、
を備えた当該同調回路が、前記アンテナユニットと並列に及び/又は前記容量ユニットに並列に接続されることを特徴とする電子通信システム。
【請求項2】
少なくとも1つの第1レジスタが、前記容量ユニットに対して及び前記アンテナユニットに対して直列接続され、及び/又は
少なくとも1つの第2レジスタが、前記アンテナユニットと前記容量ユニットとの間に接続されることを特徴とする、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
[d.1]少なくとも1つのベースステーションであって、
[d.2]少なくとも1つのLC共振回路であって、
[d.2.1]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット、及び
[d.2.2]前記アンテナユニットに直列接続された少なくとも1つの容量ユニット
を有する当該LC共振回路に前記ベースステーションが割り当てられ、
前記ベースステーションが、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような不正使用及び/又は不正アクセスから守られるべき対象に配置された当該ベースステーションと、
[e.1]少なくとも1つのトランスポンダステーションであって、
[e.2]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット
が前記トランスポンダステーションに割り当てられ、前記トランスポンダステーションが、特に、許可されたユーザにより持ち運ばれることができ、及び/又は前記ベースステーションとデータ信号を交換するように設計され、使用及び/又はアクセス権利が決定され、及び/又は前記ベースステーションが、これらのデータ信号を用いて適宜に制御されることができる当該トランスポンダステーションと、
を有する電子通信システムに対するベースユニット、特にトランスポンダ通信装置であって、
[f.1]少なくとも1つの同調回路が前記アンテナユニットと並列に及び/又は前記容量ユニットと並列に接続され、前記少なくとも1つの同調回路が、
[f.1.1]少なくとも1つの容量ユニットの形式又は少なくとも1つの誘導ユニットの形式の少なくとも1つの第1素子と、
[f.1.2]前記第1素子に直列接続された少なくとも1つの調整レジスタであって、前記調整レジスタの可変抵抗値が、前記LC共振回路の共振周波数を設定及び/又は較正するために制御されることができる当該調整レジスタと、
を有する前記ベースユニットにおいて、
少なくとも1つのベースステーション、
前記ベースステーションに接続された少なくとも1つのマイクロコントローラユニット及び/又は
前記マイクロコントローラユニットに接続された少なくとも1つの(アナログ)インターフェース
を特徴とするベースユニット。
【請求項4】
少なくとも1つの第1レジスタが、前記容量ユニット及び前記アンテナユニットに直列接続され、
少なくとも1つの第2レジスタが、前記アンテナユニットと前記容量ユニットとの間に接続される
ことを特徴とする、請求項3に記載のベースユニット。
【請求項5】
少なくとも1つのデジタル/アナログ変換器ユニットが、前記マイクロコントローラユニットの少なくとも1つのクロック出力部と前記調整レジスタとの間に接続されることを特徴とする、
請求項3又は4に記載のベースユニットを有する請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項6】
電子通信システムに対するトランスポンダステーションであって、前記電子通信システムが、
[g.1]少なくとも1つのベースステーションであって、
[g.2]少なくとも1つのLC共振回路であって、
[g.2.1]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット、及び
[g.2.2]前記アンテナユニットに直列接続された少なくとも1つの容量ユニット
を有する当該LC共振回路が、前記ベースステーションに割り当てられ、前記ベースステーションが、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような不正使用及び/又は不正アクセスから守られるべき対象に配置された当該ベースステーションと、
[h.1]少なくとも1つのトランスポンダステーションであって、
[h.2]コイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニット
が前記トランスポンダステーションに割り当てられ、前記トランスポンダステーションが、特に、許可されたユーザにより持ち運ばれることができ、及び/又は前記ベースステーションとデータ信号を交換するように設計され、使用及び/又はアクセス権利が決定され、及び/又は前記ベースステーションが、これらのデータ信号を用いて適宜に制御されることができる当該トランスポンダステーションと、
を有し、
[i.1]少なくとも1つの同調回路であって、
[i.1.1]少なくとも1つの容量ユニットの形式又は少なくとも1つの誘導ユニットの形式の少なくとも1つの第1素子と、
[i.1.2]前記第1素子に直列接続された少なくとも1つの調整レジスタであって、前記調整レジスタの可変抵抗値が、前記LC共振回路の共振周波数を設定及び/又は調整するために制御されることができる当該調整レジスタと、
を備えた当該同調回路が、前記アンテナユニットと並列に及び/又は前記容量ユニットに並列に接続される、前記電子通信システムに対する前記トランスポンダステーションにおいて、
前記アンテナユニットに接続された少なくとも1つの電気又は電子回路構成を特徴とするトランスポンダステーション。
【請求項7】
少なくとも1つの第1レジスタが、前記容量ユニット及び前記アンテナユニットに直列接続され、及び/又は
少なくとも1つの第2レジスタが、前記アンテナユニットと前記容量ユニットとの間に接続される、
ことを特徴とする、請求項6に記載のトランスポンダステーション。
【請求項8】
少なくとも1つのデジタル/アナログ変換器ユニットが、マイクロコントローラユニットの少なくとも1つのクロック出力部と前記調整レジスタとの間に接続されることを特徴とする、
請求項6又は7に記載のトランスポンダステーション。
【請求項9】
少なくとも1つのベースステーションに割り当てられた少なくとも1つのLC共振回路のコイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニットと、少なくとも1つのトランスポンダステーションのコイルの形式の少なくとも1つのアンテナユニットとの間でデータ信号が交換される少なくとも1つの電子通信システムを動作する方法であって、
前記ベースステーションが、特に、移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような不正使用及び/又は不正アクセスから守られるべき対象に配置され、
使用及び/又はアクセス権利が決定され、及び/又は前記ベースステーションがこれらのデータ信号を用いて適宜に制御される方法において、
前記LC共振回路の共振周波数が、所定の所望値に設定され、及び/又は前記アンテナユニットと並列に及び/又は前記容量ユニットと並列に接続された少なくとも1つの同調ユニットを用いて較正されることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記LC共振回路の共振周波数を設定及び/又は較正するために、前記同調回路の少なくとも1つの調整レジスタの可変抵抗値が調整されることを特徴とする、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1、2又は5に記載の少なくとも1つの電子通信システム、特に請求項3又は4に記載の少なくとも1つのベースユニットに割り当てられた少なくとも1つのLC共振回路の共振周波数を設定及び/又は較正する調整方法。
【請求項12】
移動手段、アクセスシステム又は入力システムのような前記通信システムにより守られるべき対象に入力又は同等のことを行うために、使用する権利を確認するため、及び/又は認証及び/又は識別の目的での請求項1、2又は5の少なくとも1項に記載の少なくとも1つの電子通信システム、特に請求項3又は4に記載の少なくとも1つのベースユニット及び/又は特に請求項6、7、又は8に記載の少なくとも1つのトランスポンダステーションの使用法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−526329(P2006−526329A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506864(P2006−506864)
【出願日】平成16年4月20日(2004.4.20)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050470
【国際公開番号】WO2004/096616
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】