説明

電気ポット

【課題】水継足し時の再沸騰制御において、カルキ抜きのための蒸気出し時間を、カルキ抜き機能を損ねることなく、可能な限り短縮(電力を節約)できるようにする。
【解決手段】沸点温度記憶手段に記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱を回避するようにしてなる電気ポットであって、上記給水沸騰制御手段は、上記沸騰判定手段が沸騰と判定した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に保温工程に戻るようになっているとともに、上記沸騰判定手段が沸騰と判定する水の温度は100℃よりも所定温度低く、上記給水沸騰制御手段による蒸気出し制御時の蒸気出し時間は、水の状態から湯沸しを行う通常湯沸し時の蒸気出し制御における蒸気出し時間よりも短かく設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、給水沸騰制御などの再沸騰制御機能を備えた電気ポットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気ポットでは、内容器内の水(水道水)を最初に湯沸しする際(通常沸騰制御時)には、例えば図6のフローチャートおよび図7のタイムチャートに示すように、先ず湯沸しヒータおよび保温ヒータのONにより通常沸騰制御を開始し(ステップS1)、その後、沸騰検知(ステップS2)を行った後、沸点温度を記憶(ステップS3)して保温工程に入るようになっている(ステップS4)。この場合、上記沸騰をするまでに、蒸気が出る時間は、1分〜2分程度かかってしまう。
【0003】
ところで、保温状態では高温保温でも90℃程度であり、沸騰状態(100℃)の熱湯が欲しい場合には、再沸騰キーを押して再沸騰させる。この場合、保温状態の湯は、先にカルキ抜きが行われているので、沸騰後の蒸気出しは不要になる。
【0004】
そこで、従来の電気ポットでは、そのような再沸騰加熱時の電力消費量を減らすために、先ず上記湯沸し時の沸点(100℃より1〜2℃低い温度)を記憶手段に記憶させておいて、その記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱をしないようにする制御(いわゆる節約再沸騰制御)が行われている(例えば特許文献1を参照)。
【0005】
また、保温状態の湯が少なくなると、内容器内に水を継ぎ足すが、近年の電気ポットでは、保温状態で水を継ぎ足すと内容器内の水温が低下し、その水温の低下度合を温度センサが検知して給水沸騰制御手段により自動的にで再沸騰制御(給水沸騰制御)が行われるようになっている。
【0006】
そして、この水の継足しによる再沸騰制御でも、従来は、継ぎ足される水の中にカルキ成分が含まれている関係で、カルキ抜きのために、上記節約再沸騰制御等で使用されている沸騰判定温度を利用することなく、上記初回の通常沸騰制御時と同様に、沸点を検出していたために(図6のステップS5→S6→S1→S2→S3参照)、1分〜2分程度蒸気が出ていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−196425号公報(第1頁−8頁、図1−9)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上記保温状態の湯に水(水道水)を継足した場合、その総水量中に含まれるカルキ成分量は、総量が同じであると初回の湯沸し時に含まれるカルキ成分量より少なくなっており、上記従来のように水の継足し時にも初回の湯沸し時と同様の通常沸騰制御を行うと、図7のように蒸気出し時間T1が必要以上に長くなる。このように、カルキ抜きのための蒸気出し時間が必要以上に長くなると、その分、余分に電力を消費するという問題があった。
【0009】
そこで、本願発明は、上記のような保温状態での水の継足し時における再沸騰制御時の電力消費量を可及的に少なくし得るようにした電気ポットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、上記従来の問題を解決し、その目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えている。
【0011】
(1) 本願請求項1の発明
本願請求項1の発明は、内容器と、該内容器内の水を沸騰させる湯沸しヒータと、上記内容器内の水を沸騰させた後に所定温度に保温する保温ヒータと、上記内容器内の水の温度を検出する温度センサと、上記両ヒータへの通電を制御して上記内容器内の水を沸騰させる制御を行う湯沸し制御手段と、湯沸しされた湯を所定の保温温度に保温する保温制御手段と、湯沸し時に上記内容器内の水の沸騰を判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段が沸騰と判定した時の水の温度を沸点として記憶する沸点温度記憶手段と、保温状態時において水の継足しがあった時に上記湯沸しヒータおよび保温ヒータに通電して再沸騰および蒸気出し制御を行う給水沸騰制御手段とを備え、上記沸点温度記憶手段に記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱を回避するようにしてなる電気ポットであって、上記給水沸騰制御手段は、上記沸騰判定手段が沸騰と判定した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に保温工程に戻るようになっているとともに、上記沸騰判定手段が沸騰と判定する水の温度は100℃よりも所定温度低く、上記給水沸騰制御手段による蒸気出し制御時の蒸気出し時間は、水の状態から湯沸しを行う通常湯沸し時の蒸気出し制御における蒸気出し時間よりも短かく設定されていることを特徴としている。
【0012】
この請求項1の発明では、初回の湯沸し制御時に沸騰判定手段が沸騰と判定した沸点温度を沸点温度記憶手段で記憶しておき、給水沸騰制御手段による湯沸しヒータ、保温ヒータへの通電制御をも、温度センサが同沸点温度記憶手段で記憶している沸点温度を検出した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に上記湯沸しヒータをOFFにして保温工程に戻るようにしている。
【0013】
水の継足しがあった時の給水沸騰制御は、沸騰させた後に、継ぎ足された水の中に含まれるカルキ成分(総量が新しい水の場合よりカルキ成分量が少ない)を放出しさえすればよく、したがって、再沸騰制御時における湯沸しヒータへの通電時間を、水の状態から湯沸しを行う通常湯沸し時の蒸気出し時間(蒸気出し開始から沸点検出まで1分〜2分程度)よりも短い短縮継続加熱時間(沸騰判定時点から例えば40秒間)に設定しても、残存カルキ成分を十分に放出することができる。
【0014】
そして、沸騰判定時点からは、例えば保温ヒータをOFFにして、湯沸しヒータのみで上記継続加熱時間だけ加熱するようにすれば、同加熱に要する電力は、その分節減され、トータルの加熱時間も短かくすることができる。
【0015】
しかも、この請求項1の発明の場合、上記沸点温度記憶手段に記憶させる沸騰判定用の沸点温度は、通常の沸点温度100℃よりも所定温度低い温度に設定し、同温度を、水の継足しがあった上記給水沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な継続加熱を行わないようにしている。
【0016】
そして、沸騰判定後の継続加熱による蒸気出し制御も、同継続加熱により蒸気が出るようになってから所定の短かい時間だけ行われるようになっている。
【0017】
この結果、蒸気出し時間は、水の状態から湯沸しを行う通常の湯沸し制御時の蒸気出し時間よりもかなり短くなるが、水を継足した場合の総水量中のカルキ成分量(濃度)は少ないので、蒸気出し時間が少なくてもカルキ成分を十分に放出できるか、あるいはその残存量を所望のレベルまで有効に低減することができる。
【0018】
(2) 本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、内容器と、該内容器内の水を沸騰させる湯沸しヒータと、上記内容器内の水を沸騰させた後に所定温度に保温する保温ヒータと、上記内容器内の水の温度を検出する温度センサと、上記両ヒータへの通電を制御して上記内容器内の水を沸騰させる制御を行う湯沸し制御手段と、湯沸しされた湯を所定の保温温度に保温する保温制御手段と、湯沸し時に上記内容器内の水の沸騰を判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段が沸騰と判定した時の水の温度を沸点として記憶する沸点温度記憶手段と、保温状態時において水の継足しがあった時に上記湯沸しヒータおよび保温ヒータに通電して再沸騰および蒸気出し制御を行う給水沸騰制御手段とを備え、上記沸点温度記憶手段に記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱を回避するようにしてなる電気ポットであって、上記給水沸騰制御手段は、上記沸騰判定手段が沸騰と判定した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に保温工程に戻るようになっているとともに、上記沸騰判定手段が沸騰と判定する水の温度は100℃よりも所定温度低く、上記給水沸騰制御手段による蒸気出し制御時の蒸気出し時間は、上記継足された水の量に応じた長さに設定されていることを特徴としている。
【0019】
この請求項2の発明では、初回の湯沸し制御時に沸騰判定手段が沸騰と判定した沸点温度を沸点温度記憶手段で記憶しておき、給水沸騰制御手段による湯沸しヒータ、保温ヒータへの通電制御をも、温度センサが同沸点温度記憶手段で記憶している沸点温度を検出した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に上記湯沸しヒータをOFFにして保温工程に戻るようにしている。
【0020】
水の継足しがあった時の給水沸騰制御は、沸騰させた後に、継ぎ足された水の中に含まれるカルキ成分(総量が新しい水の場合よりカルキ成分量が少ない)を放出しさえすればよく、したがって、再沸騰制御時における湯沸しヒータへの通電時間を、通常の蒸気出し時間(蒸気出し開始から沸点検出まで1分〜2分程度)よりも短い短縮継続加熱時間(沸騰判定時点から例えば40秒間)に設定しても、残存カルキ成分を十分に放出することができる。
【0021】
そして、沸騰判定時点からは、例えば保温ヒータをOFFにして、湯沸しヒータのみで上記継続加熱時間だけ加熱するようにすれば、同加熱に要する電力は、その分節減され、トータルの加熱時間も短かくすることができる。
【0022】
しかも、この請求項2の発明の場合、上記沸点温度記憶手段に記憶させる沸騰判定用の沸点温度は、通常の沸点温度100℃よりも所定温度低い温度に設定し、同温度を、水の継足しがあった上記給水沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な継続加熱を行わないようにしている。
【0023】
そして、沸騰判定後の蒸気出し制御についても、同継続加熱により蒸気が出るようになってから、その時に継ぎ足された水の量に応じた所定の短かい時間だけ行われるようになっている。
【0024】
この結果、蒸気出し時間は、上記通常の湯沸し制御時の蒸気出し時間よりもかなり短くなるが、水を継足した場合の総水量中のカルキ成分量(濃度)は少ないので、蒸気出し時間が少なくてもカルキ成分を十分に放出できるか、あるいはその残存量を所望のレベルまで有効に低減することができる。
【0025】
すなわち、保温状態で水を継ぎ足す際には、その継ぎ足し水量によって総水量中のカルキ成分量(濃度)が変わり、そのカルキ抜きのための蒸気出し時間を該カルキ成分量に応じて増減させることが有効である。例えば、総水量中の継足し水量の割合が少ない場合には、総水量中に含まれるカルキ成分量も少なくなる。したがって、その分、蒸気出し時間を少なくすると、電力消費量を節約することができる。
【0026】
そこで、この請求項2の発明の構成では、継足し水量を勘案して、沸騰判定後の継続加熱時間、蒸気出し時間を継足し水量に対応した適正な時間に増減し得るようにしている。
【発明の効果】
【0027】
本願発明では、上記のように、水継足し時等の再沸騰制御時にも、継足し水の中に含まれるカルキ成分を十分に放出させることができ、そのカルキ抜き加熱の時間をも短縮できるようになる。
【0028】
したがって、水継足し時等の再沸騰制御時において、カルキ抜き機能を十分に確保しながら、しかも可及的に電力消費量を少なくできるという有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本願発明の実施の形態に係る電気ポットの中央縦断面図である。
【図2】同電気ポットの平面図である。
【図3】同電気ポットの制御装置部分のブロック図である。
【図4】本願発明の実施の形態に係る通常沸騰制御および水継足し時の給水沸騰制御の内容を示すフローチャートである。
【図5】同電気ポットの図4の制御における内容器内の水温変化と蒸気抜き口から放出される蒸気温度の変化を示すグラフである。
【図6】従来の電気ポットにおける通常湯沸し制御および水継足し時の給水沸騰制御の内容を示すフローチャートである。
【図7】従来の電気ポットの通常沸騰制御および水継足し時の給水沸騰制御の各々において共通な内容器内の水温変化と蒸気抜き口から放出される蒸気温度の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照して本願発明の実施の形態の電気ポットについて説明する。
【0031】
まず図1は該電気ポットの全体縦断面図、図2は同電気ポットの平面図、図3は同電気ポットの制御装置部分のブロック図、図4は同電気ポットの制御装置の作動フローチャート、図5は水継足し時の再沸騰制御時における内容器3内の湯温および蒸気抜き口の蒸気温度の各変化グラフである。
【0032】
先ず本願発明の実施の形態の電気ポットの本体部およびその制御装置部の構成から説明する。
【0033】
(電気ポット本体部の構成)
図1および図2に示す電気ポットは、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aと、上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯注出するための給湯通路(湯注出通路)5と、該給湯通路5の途中に設けられた注出流量計測用の流量センサ80と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に注出する電動式の給湯ポンプ6と、AC電源が接続されていない状態において上記給湯通路5を介して内容器3内の湯を外部に送り出すエア式の手動給湯ポンプ18とを備えて構成されている。
【0034】
上記容器本体1は、外側面部を構成する合成樹脂製の筒状の外ケース7と、内側面部を構成する上記内容器3と、上記外ケース7と内容器3とを上部側で一体に結合固定する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面部を構成する合成樹脂製の皿状の底部材9とからなっている。
【0035】
上記内容器3は、ステンレス製の有底円筒形状の内筒10と、同じくステンレス製の円筒形状の外筒11との間に真空断熱空間を設けた保温性能の高い真空二重壁構造の断熱構造体からなっており、その底部には、外周部を除いて上記内筒10の底面部のみにより構成された1枚板部3aが形成されている。該1枚板部3aは若干上方に高く突出して成形されていて、その下面側には、上記湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4B(例えば雲母板にワット数の異なる2組の発熱体を保持させたマイカヒータよりなる)が取り付けられている。
【0036】
上記内容器3の上端部には、上記内筒10側の上端部を中心軸方向に向けて絞り加工したヒートキープ構造の小径の給水口3bが形成されている。また符号12は、上記内容器3の温度(換言すれば、内容器3内の湯の温度)を検出する温度センサであり、サーミスタよりなっている。なお、この温度センサ12は内容器3の底部下面の中央部に取付けられている。さらに、符号13は上記内容器3の満水位を表示する凸状の満水位表示部である。
【0037】
上記蓋体2は、合成樹脂製の上板14と該上板14に対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板15とからなっており、上記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け16に対してヒンジピン17を介して上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
【0038】
この蓋体2には、AC電源が接続されていない状態でも上記給湯通路5を介して外部への給湯が可能なように、手動押圧操作により圧縮作動されるエア式の手動給湯ポンプ18が配設されている。該手動給湯ポンプ18は、上記蓋体2の略中央部に形成された円筒部19内に配設されたベローズタイプのものとされており、押圧カバー20Aと押圧板20Bを介して蛇腹構造のベローズ20Cを下方に押圧操作することにより、ベローズ20C内の加圧空気20Dが空気吹込口を介して内容器3内に吹き込まれ、該加圧空気の吹き込み圧力によって内容器3内のお湯が給湯通路5を介して外部へ押し出されるようになっている。また、20Eはベローズ20Cの上方への復元バネ、15Aは下板15側のベローズ支持板である。符号21a〜21dは、下方から上方に向けて相互に連通した蓋体2の蒸気排出通路であり、蓋体2の上面にある符号21d部分が蒸気抜き口となっている。符号22は同蒸気排出通路21a〜21dの蒸気導出部21a側途中に配設された転倒止水弁である。
【0039】
上記蓋体2における下板15の下面には、金属製の内カバー部材23が固定されており、該内カバー部材23の外周縁には、上記蓋体2の閉蓋時において上記内容器3の給水口3bの上面に圧接される耐熱ラバー製のシールパッキン24が設けられている。
【0040】
上記給湯通路5の上流端側である上記内容器3の下部位置には、内容器3側湯導入筒6a、給湯ポンプ側湯吸入口6bを介して例えば軸シール型の直流電動式の給湯ポンプ6が配設されており、この給湯通路5においては上記湯導入筒6aを介して湯吸込口6bより吸入された湯が当該電動式給湯ポンプ6のポンピング作用により、その吐出口6cから吐出され、同給湯通路5の下部接続部5aおよび直管部5bを経て、上記流量センサ80内の流量検出通路を通り、転倒止水弁側連結パイプ5cから外部への湯注出口5dに導かれる。
【0041】
一方、符号35は後述する各種スイッチ類の操作面や液晶表示部の表示面を備えた操作パネル部、51aはマイコン制御部70(図3)や以下に述べる各種スイッチ類38〜43(図2)や液晶表示装置(駆動部)等を備えたマイコン基板、51は液晶表示部47の支持部材、50は上記電動式給湯ポンプ6の駆動回路や湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4Bの加熱制御回路、安定化直流電源回路等を備えた電源基板である。
【0042】
上記操作パネル部35(図2)には、そのON操作によって上記給湯ポンプ6の駆動モータ61(図1)に電源を入れて駆動する給湯スイッチ38、同給湯スイッチ38のON操作をタイマーロックし、ON操作によって同ロック状態を解除する給湯ロック解除スイッチ39、再沸騰/保温選択スイッチ40、おやすみタイマースイッチ41、定量給湯モード選択時における給湯量設定用アップダウンスイッチ42,43、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46、液晶表示部47等が設けられている。
【0043】
上記液晶表示部47には、例えば時刻/時間/湯温/作動状態等兼用表示部47a、保温設定温度表示部47b、まほうびん保温表示部47cが設けられており、各種の便利な情報表示がなされるようになっている。
【0044】
(制御装置部の構成)
図3は、上記構成の電気ポット本体における湯沸しのための制御装置を示すブロック図である。この図3に示す制御装置は、湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bへの通電を制御して内容器3内の水を沸騰させる制御を行う湯沸し制御手段71と、湯沸しされた湯を所定の保温温度に保温する保温制御手段72と、湯沸し時に上記温度センサ12によって検出される内容器3内の水の温度上昇度合が所定値以下になった時に内容器3内の水が沸騰したと判定する沸騰判定手段73と、該沸騰判定手段73が沸騰と判定した時の温度を沸点として記憶する沸点記憶手段74と、保温状態時において水継足しにより上記温度センサ12が所定温度以下の低温度を検出した時に湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bに通電して再沸騰させる制御を行う給水沸騰制御手段75と、それらの各手段71〜75をそれぞれ制御するマイコン制御部70とを備えている。
【0045】
上記湯沸し制御手段71は、マイコン制御部70からの指令信号を受けて湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bを発熱制御するものである。湯沸し時には、後述するように沸騰判定手段73が沸騰判定するまでは湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4Bの両方で加熱される(湯沸し時間を短くできる)。
【0046】
上記保温制御手段72は、湯沸し後にマイコン制御部70からの指令信号を受けて保温ヒータ4Bにより内容器3内の湯を所定温度で保温するものである。この保温制御手段72による保温制御は、例えば70℃、80℃、90℃等の複数温度でそれぞれ保温できるようにすることができる。
【0047】
上記沸騰判定手段73は、湯沸し時に温度センサ12によって検出される内容器3内の水の温度上昇度合が所定値以下になった時に内容器3内の水が沸騰したと判定するものであるが、具体的には、図4または図5に符号Aで示すように湯沸し当初の温度上昇度合がC1/Δtであったものが同図に符号Bで示すように温度上昇度合がC2/Δtのように所定値以下になった時に内容器3内の水が沸騰したと判定するようにしている。そして、この沸騰判定手段73による沸騰判定温度は、この実施の形態では実際の沸とう温度100℃よりわずかに低い98.5℃程度となっている。なお、この沸騰判定手段73からの沸騰判定温度データは、マイコン制御部70に入力される。
【0048】
沸点温度記憶手段74は、沸騰判定手段73が沸騰と判定した時の温度を沸点として記憶するもので、この実施の形態のものでは上記沸騰判定温度である98.5℃が記憶される。
【0049】
上記給水沸騰制御手段75は、保温状態時において温度センサ12が所定時間内に所定温度以下の低温度を検出した時に自動で再沸騰加熱させる制御を行うものであるが、この給水沸騰制御手段75による自動再沸騰制御は、主として保温中に水を継足したときに行われる。すなわち、保温中(例えば90℃保温)に内容器3内の湯が少なくなって該内容器3内に水を継足した時(図5のt0の時点)には内容器3内の水温が短時間内に大幅に低下するが、そのときの水温の低下度合を温度センサ12(図3)が検知し、その検知信号に基いてマイコン制御部70が給水沸騰制御手段75を作動させるようになっている。
【0050】
なお、図3に示すように、湯沸しヒータ4Aは、マイコン制御部70から、湯沸し制御手段71または給水沸騰制御手段75に湯沸しヒータON信号が出力されたときに発熱し、保温ヒータ4Bは、マイコン制御部70から、湯沸し制御手段71または保温制御手段72または給水沸騰制御手段75に保温ヒータON信号が出力されたときに発熱する。
【0051】
(この実施の形態の湯沸しおよび再沸騰制御の説明)
次に、図4〜図6を併用してこの実施の形態の電気ポットの湯沸し制御および保温工程移行後に水継足しがあった場合の給水沸騰制御について説明する。
【0052】
まず図4には、同制御のフローチャートが、また図5には、同図4の制御における内容器3内の水の温度変化(水温変化線L)と蒸気抜き口21dから出る蒸気温度の変化(蒸気温度変化線M)が、さらに図7には、すでに述べた従来の電気ポットの水継足し時の再沸騰制御における図5と同様の変化グラフが示されている。
【0053】
今、初回湯沸し時には通常沸騰制御が行われ、湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4Bの両方で速やかに加熱される(図4のステップS1)。これにより、従来例で示した図7のグラフのように、内容器3内の水の温度が上昇していくので、その温度変化を逐次温度センサ12で検出し、その温度変化データを上記逐次マイコン制御部70に入力するとともに沸騰判定手段73で沸騰判定を行う(ステップS2)。
【0054】
そして、沸騰判定手段73が沸騰と判定した時は(ステップS2でYES)、そのときの温度を沸点温度記憶手段74が沸点温度C0(℃)として記憶する(ステップS3)。
【0055】
このようにして、湯沸し工程が終了すると、湯沸しヒータ4AをOFFにして、以降は上記保温制御手段72による保温工程に入る(図4のステップS4)。
なお、この保温状態(例えば90℃での保温状態)において沸騰水が欲しい場合には、再沸騰スイッチ40を押して湯沸しヒータ4Aにより再沸騰させることができるが、単に再沸騰させるだけ場合の制御は、カルキ抜きのための蒸気出しが不要なので、内容器3内の湯を上記湯沸し時に記憶している沸点温度C0(℃)まで加熱した後、上述のような継続加熱をすることなく直ちに加熱を停止する(湯沸しヒータ4Aを0FFにする:いわゆる節約再沸騰)。
【0056】
一方、同様の保温状態で内容器3内の湯を消費し、該内容器3内の湯が減ると水を継ぎ足すが、保温状態での水継足し時には、上述の給水沸騰制御手段75により図4のステップS5以降の自動的な再沸騰制御、蒸気出し制御が行われる。この自動再沸騰制御では、先に述べた従来の電気ポットのものと異なり、上記沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)を利用し、水を継足した時の湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bの通電制御を、上記温度センサ12が沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)に達するまで行う一方、同温度C0に達した時点から、短縮継続加熱時間T2(図5のタイムチャートを参照)を経過した後にOFFにするようにしている。以下、この制御について、詳細に説明する。
【0057】
すなわち、保温状態において継ぎ足す水は水道水を想定しており、該水道水にはカルキ成分を含んでいるが、水継足し後の総水量中のカルキ成分量は、全量が新規な水道水の場合より少なくなっている(保温していた湯は先にカルキ抜きが行われている)。
【0058】
また、保温状態で内容器3内に水が継ぎ足されたかどうかの判断(図4のステップS5)は、例えば水継足し時点t0で内容器3内の水温が急激に低下(例えば5秒間で5℃低下)し、そのときの温度低下率を温度センサ12を介してマイコン制御部70で検出することにより行われる。
【0059】
マイコン制御部70が水継足し有り、と判断すると(ステップS5でYES)、上記給水沸騰制御手段75による給水沸騰制御(図4のステップS6)が開始され、湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4Bの両方で内容器3内の水を加熱するが(図4のステップS7)、その間、マイコン制御部70では内容器3内の水の温度上昇度合を常時計測し、沸点温度C0への到達を判定している(図4のステップS8)。
【0060】
そして、内容器3内の水温を検出する温度センサ12(およびマイコン制御部70)が上記沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)への到達を検出判定した時点(図5のt1の時点)で短縮加熱用蒸気タイマーの計時動作を開始するとともに、保温ヒータ4BをOFFにし(ステップS9,S10)、湯沸しヒータ4Aだけで同沸点温度検出時点t1からカルキ抜きのための短縮継続加熱が行われる。
【0061】
また、図5のタイムチャートに示すように、上記短縮継続加熱が開始された時点t1から、所定時間(例えば25秒間)経過した時点(図5のt2の時点)で、蒸気抜き口21dから放出される蒸気温度が90℃に達し、その時点(t2)から短縮継続加熱時間T2終了時(t4)までの時間(蒸気出し時間T3=例えば15秒間)だけ蒸気抜き口21dから蒸気出しが行われる。
【0062】
なお、この蒸気出し時間T3(15秒間)は、上記図7に示す通常湯沸し制御時の蒸気出し時間T1(1分〜2分)よりもかなり短くなる。したがって、カルキ抜き時間は十分に短かくなるが、先にも述べたように水を継足した場合の総水量中のカルキ成分量(濃度)は少ないので(継足し水の中のカルキ成分量だけ)、蒸気出し時間T3が少なくても(15秒間)、カルキ成分を十分に放出できるか、あるいはその残存量を所望のレベルまで有効に低減することができる。
【0063】
そして、その内に図4のステップS11で上記蒸気タイマーで設定された短縮継続加熱時間T2が経過したか否かを判断し、該時間T2が経過すると(YES)、湯沸しヒータ4AをOFF(ステップS12)、保温ヒータ4BをOFF(ステップS13)にした上で、キャビテーション制御(沸点到達後から沸騰終了報知までのポンプ無通電制御:ステップS14,S15)、沸騰報知(ステップS16)を行った後に、通常の保温工程(ステップS4)に戻る。
【0064】
この実施の形態のように、水継足し時の再沸騰制御時において、内容器3内の水温が沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)に達した時点からの継続加熱時間T2内、湯沸しヒーターへの通電を継続させるようにすると、十分なカルキ抜き機能を確保しながら、有効に電力消費量を節約することができる。
【0065】
また、同水継足し時の自動再沸騰制御時において、内容器3内の水温が沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)に達した時点で保温ヒータ4BをOFFにし、以降は湯沸しヒータ4Aのみで加熱するようにしているが、このようにすると、継続加熱時に、十分な蒸気出し(カルキ抜き)機能を確保しながら、保温ヒータ4Bを発熱させない分、さらに電力消費量を少なくできる。
【0066】
ところで、上記図4のステップS8以降の自動再沸騰制御において、例えば台風の到来などで大気圧が低くなって内容器3内の水温が沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0(℃)(例えばC0=98.5℃)まで昇温しないことも考えられ、そのような場合は、いつまでも加熱し続けるという問題も生じる可能性がある。
【0067】
そこで、この実施の形態では、内容器3内の湯温が上記沸点温度C0(98.5℃)まで昇温する前に、沸騰判定手段が沸騰と判定した時(ステップS8でNo,S17でYes)には、上記沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度C0をリセットし、同状態下での湯沸し制御により沸騰判定手段71が沸騰と判定した時の新たな沸点温度を沸点記憶手段24で更新記憶するようにしている(ステップS18〜ステップS3に移行)。
【0068】
これは、より具体的には、マイコン制御部70に、ステップS6の給水沸騰制御が開始した時点から上記沸点温度C0(℃)を検出する前に沸騰が検出された場合に、沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度を消去する記憶沸点温度消去手段と、該記憶沸点温度消去手段で上記沸点温度を消去した後、図4のステップS3(沸点記憶)に戻すリターン手段を設けることによってなされる。
【0069】
すなわち、マイコン制御部70において、図4の給水沸騰制御(ステップS6)が開始された時点から上記沸点温度C0(℃)を検出したか否かを判定し(図4のステップS8)、上記沸点温度C0(℃)を検出する前に沸騰が検出された場合(ステップS17でYESの場合)は、ステップS18において、それまでに沸点温度記憶手段74で記憶している沸点温度をリセット(消去)した後、ステップS3での新たな沸点温度記憶制御に戻すように制御される。
【0070】
それにより、ステップS3で沸点温度記憶手段74に沸点温度を新規に記憶させた上で、上記ステップS4の保温工程に入る。
【0071】
このときの沸点温度記憶手段74で記憶される沸点温度は、大気圧が低い関係で通常大気圧状態での沸点温度より若干低くなることが予想され、以降の給水沸騰制御(水継足し時の制御)においても、この更新記憶された沸点温度に基いて制御されるようになる。
【0072】
(他の実施の形態の自動再沸騰制御)
ところで、保温状態で水を継ぎ足す際に、その継足し水量によって総水量中のカルキ成分量(濃度)が変わり、そのカルキ抜きのための蒸気出し時間T3(図5)を該カルキ成分量に応じて増減させることが有効である。すなわち、総水量中の継足し水量の割合が少ない場合には、総水量中に含まれるカルキ成分量が少なくなり、その分、カルキ抜き時間(蒸気出し時間T3)を少なくしてもよい(電力消費量を節約できる)。
【0073】
そこで、本願の他の実施の形態では、継足し水量を勘案して、上記短縮継続加熱時間T2を継足し水量に対応する適正時間に増減し得るようにすることができる。
【0074】
継足し水量の把握は、例えば適宜の水量検知手段で検知した継足し前の保温水量をマイコン制御部に記憶しておき、継足し後の総水量を計測してその総水量から先の保温水量を減算して求めてもよく、あるいは水継足し時における温度センサ12の検出温度変化から求めたり(継足し水が多量になるほど、温度センサ12による検出温度が低下する)することによって達成できる。
【0075】
そして、継足し水量が求められると、その継足し水量に応じて上記短縮継続加熱時間T2を例えば長、中、短の3段階程度に分けて制御するようにすると、一層きめ細かな電力節約制御が行える。
【0076】
また、他の方法として、例えば水の継ぎ足し後、加熱中の温度上昇勾配から水量判定を行う。そして、同水量判定の結果、水量が「多い」時には、沸点到達後の継続加熱時間T2を長く(40秒)し、「少ない」時には、図5のt1〜t2までの時間が短かいので、同継続加熱時間T2を短かく(10秒)するようにしてもよい。
【0077】
さらに、保温工程への移行は、例えば記憶している温度まで昇温したあと、上述のようなタイマーによる制御ではなく、水温検出用センサーが所定の温度上昇を検知したあとに、ヒーターをOFFにして保温工程へ移行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1は容器本体、2は蓋体、3は内容器、4Aは湯沸しヒータ、4Bは保温ヒータ、5は給湯通路、6は給湯ポンプ、7は外ケース、10は内筒、11は外筒、12は温度センサ、70はマイコン制御部、71は湯沸し制御手段、72は保温制御手段、73は沸騰判定手段、74は沸点記憶手段、75は給水沸騰制御手段である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容器と、該内容器内の水を沸騰させる湯沸しヒータと、上記内容器内の水を沸騰させた後に所定温度に保温する保温ヒータと、上記内容器内の水の温度を検出する温度センサと、上記両ヒータへの通電を制御して上記内容器内の水を沸騰させる制御を行う湯沸し制御手段と、湯沸しされた湯を所定の保温温度に保温する保温制御手段と、湯沸し時に上記内容器内の水の沸騰を判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段が沸騰と判定した時の水の温度を沸点として記憶する沸点温度記憶手段と、保温状態時において水の継足しがあった時に上記湯沸しヒータおよび保温ヒータに通電して再沸騰および蒸気出し制御を行う給水沸騰制御手段とを備え、上記沸点温度記憶手段に記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱を回避するようにしてなる電気ポットであって、上記給水沸騰制御手段は、上記沸騰判定手段が沸騰と判定した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に保温工程に戻るようになっているとともに、上記沸騰判定手段が沸騰と判定する水の温度は100℃よりも所定温度低く、上記給水沸騰制御手段による蒸気出し制御時の蒸気出し時間は、水の状態から湯沸しを行う通常湯沸し時の蒸気出し制御における蒸気出し時間よりも短かく設定されていることを特徴とする電気ポット。
【請求項2】
内容器と、該内容器内の水を沸騰させる湯沸しヒータと、上記内容器内の水を沸騰させた後に所定温度に保温する保温ヒータと、上記内容器内の水の温度を検出する温度センサと、上記両ヒータへの通電を制御して上記内容器内の水を沸騰させる制御を行う湯沸し制御手段と、湯沸しされた湯を所定の保温温度に保温する保温制御手段と、湯沸し時に上記内容器内の水の沸騰を判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段が沸騰と判定した時の水の温度を沸点として記憶する沸点温度記憶手段と、保温状態時において水の継足しがあった時に上記湯沸しヒータおよび保温ヒータに通電して再沸騰および蒸気出し制御を行う給水沸騰制御手段とを備え、上記沸点温度記憶手段に記憶させた沸点を次回の再沸騰時の沸騰判定に使用することにより、沸騰後の余分な加熱を回避するようにしてなる電気ポットであって、上記給水沸騰制御手段は、上記沸騰判定手段が沸騰と判定した時点から所定の継続加熱時間を経過した後に保温工程に戻るようになっているとともに、上記沸騰判定手段が沸騰と判定する水の温度は100℃よりも所定温度低く、上記給水沸騰制御手段による蒸気出し制御時の蒸気出し時間は、上記継足された水の量に応じた長さに設定されていることを特徴とする電気ポット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−34890(P2013−34890A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−226596(P2012−226596)
【出願日】平成24年10月12日(2012.10.12)
【分割の表示】特願2008−32534(P2008−32534)の分割
【原出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(000003702)タイガー魔法瓶株式会社 (509)
【Fターム(参考)】