説明

電気光学装置の評価装置

【課題】パネルサイズが互いに異なる複数の電気光学装置の各々の光学特性を評価する。
【解決手段】電気光学装置の評価装置は、光源(10)からの光を電気光学装置(900)に入射させる入射光学系(100)と、電気光学装置から出射される光をスクリーン(20)に投射する投射光学系(200)とを備え、入射光学系は、交換可能に設けられた第1のコンデンサレンズ(106)と、第1のコンデンサレンズよりも前記電気光学装置に近い側に交換可能に設けられた第2のコンデンサレンズ(109)とを有し、第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間の距離を変更する距離変更手段(300)を備える

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばプロジェクターのライトバルブとして用いられる液晶パネル等の電気光学装置の光学特性を評価するための電気光学装置の評価装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気光学装置の一例である液晶パネルの光学特性の評価は、一般的に、評価対象となる液晶パネルが実際に搭載される実機プロジェクター或いはこの実機プロジェクターの光学系を模擬した評価用プロジェクターを用いて行われる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
例えば特許文献1には、液晶表示装置の光学的特性を測定する測定装置であって、液晶表示装置へ照射する光の発散角分布を変更する変更機構を備えたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−128858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、実機プロジェクター或いは評価用プロジェクターを用いて評価を行う場合には、パネルサイズが互いに異なる複数の液晶パネルを評価することが困難であるという技術的問題点がある。即ち、パネルサイズが互いに異なる複数の液晶パネルの各々に対して、パネルサイズに応じた実機プロジェクター或いは評価用プロジェクターを用意する必要があり、評価に要する手間やコストが増大してしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、パネルサイズが互いに異なる複数の電気光学装置の各々の光学特性を評価可能な電気光学装置の評価装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気光学装置の評価装置は上記課題を解決するために、電気光学装置の光学特性を評価するための電気光学装置の評価装置であって、光源からの光を前記電気光学装置に入射させる入射光学系と、前記電気光学装置から出射される光をスクリーンに投射する投射光学系とを備え、前記入射光学系は、交換可能に設けられた第1のコンデンサレンズと、該第1のコンデンサレンズよりも前記電気光学装置に近い側に交換可能に設けられた第2のコンデンサレンズとを有し、前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間の距離を変更する距離変更手段を備える。
【0008】
本発明に係る電気光学装置の評価装置によれば、その動作時には、光源から出射された光は、入射光学系を介して例えば液晶パネル等の電気光学装置に入射する。電気光学装置に入射した光は、例えば、例えば液晶等の電気光学物質を介して透過光として、電気光学装置から出射される。電気光学装置から出射された光は、投射光学系によってスクリーンに投射される。このように投射光学系によってスクリーンに投射される投射光を検出することにより、電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。ここで「光学特性」とは、例えばコントラストなどのように電気光学装置の表示品位を示す指標を意味する。
【0009】
本発明では、入射光学系は、第1のコンデンサレンズと該第1のコンデンサレンズよりも電気光学装置に近い側に設けられた第2のコンデンサレンズとを有しており、光源から出射された光は、第1のコンデンサレンズによって集光され、更に第2のコンデンサレンズによって集光された後に、電気光学装置に入射する。
【0010】
本発明では特に、第1のコンデンサレンズ及び第2のコンデンサレンズの各々は交換可能に設けられている。更に、第1のコンデンサレンズと第2のコンデンサレンズとの間の距離を変更する距離変更手段を備えている。
【0011】
よって、例えば液晶パネル等の電気光学装置のパネルサイズに応じて、第1のコンデンサレンズ及び第2のコンデンサレンズをそれぞれ交換することができると共に距離変更手段によって第1のコンデンサレンズと第2のコンデンサレンズとの間の距離を変更することができる。従って、第1のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性の評価を行う際には、第1のコンデンサレンズ及び第2のコンデンサレンズを、それぞれ、第1のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性を評価するのに適した曲率を有するコンデンサレンズに交換すると共に、第1のコンデンサレンズと第2のコンデンサレンズとの間の距離を第1のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性を評価するのに適した距離に変更することができる。更に、第1のパネルサイズとは異なる第2のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性の評価を行う際には、第1のコンデンサレンズ及び第2のコンデンサレンズを、それぞれ、第2のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性を評価するのに適した曲率を有するコンデンサレンズに交換すると共に、第1のコンデンサレンズと第2のコンデンサレンズとの間の距離を第2のパネルサイズを有する電気光学装置の光学特性を評価するのに適した距離に変更することができる。
【0012】
従って、本発明に係る電気光学装置の評価装置によれば、パネルサイズが互いに異なる複数の電気光学装置の各々の光学特性を評価することができる。この結果、電気光学装置の光学特性の評価に要する手間やコストを低減することも可能となる。
【0013】
本発明に係る電気光学装置の評価装置の一態様では、前記入射光学系は、前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間に設けられ、前記第1のコンデンサレンズからの光の光量を調節可能な第1の絞りを有し、前記投射光学系は、投射レンズと、該投射レンズからの光の光量を調節可能な第2の絞りを有する。
【0014】
この態様によれば、第1のコンデンサレンズから電気光学装置に入射する光の光量を第1の絞りによって調節できると共に、投射レンズからスクリーンに投射される光の光量を第2の絞りによって調節できる。よって、第1のコンデンサレンズから電気光学装置に入射する光の光量と、投射レンズからスクリーンに投射される光の光量とを第1の絞り及び第2の絞りの各々によって変更して電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。
【0015】
本発明に係る電気光学装置の評価装置の他の態様では、前記入射光学系は、前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間に、交換可能に設けられたハーフミラーを有する。
【0016】
この態様によれば、ハーフミラーを、互いに異なる透過率を有する複数のハーフミラー間で交換することができるので、電気光学装置に入射する光の明るさを変更して電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。
【0017】
本発明に係る電気光学装置の評価装置の他の態様では、前記入射光学系は、前記第2のコンデンサレンズよりも前記電気光学装置に近い側に交換可能に設けられたダイクロイックフィルターを有する。
【0018】
この態様によれば、ダイクロイックフィルターを、選択的に透過させる光の波長が互いに異なる複数のダイクロイックフィルター間で交換することができるので、電気光学装置に入射する光の波長を変更して電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。従って、例えば、赤色光、緑色光及び青色光の波長別に電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。
【0019】
本発明に係る電気光学装置の評価装置の他の態様では、前記入射光学系と前記電気光学装置との間に設けられた第1の偏光板と、該第1の偏光板と前記電気光学装置との間に交換可能に設けられた第1の光学補償板と、前記電気光学装置と前記投射光学系との間に設けられた第2の偏光板と、該第2の偏光板と前記電気光学装置との間に交換可能に設けられた第2の光学補償板と、前記第1の偏光板を、前記電気光学装置に入射される光の光軸を中心として回転させる第1の回転手段と、前記第1の光学補償板を前記光軸を中心として回転させる第2の回転手段と、前記第2の偏光板を前記光軸を中心として回転させる第3の回転手段と、前記第2の光学補償板を前記光軸を中心として回転させる第4の回転手段とを備える。
【0020】
この態様によれば、例えば、第1の偏光板及び第2の偏光板を第1の回転手段及び第3の回転手段によって回転させて所定の状態とし、第1の光学補償板及び第2の光学補償板を第2の回転手段及び第4の回転手段によって回転させながら電気光学装置の光学特性を評価することが可能となる。このように第1の光学補償板及び第2の光学補償板を回転させながら電気光学装置の光学特性を評価することにより、例えば、最適な光学特性(例えばコントラスト)を得ることができる第1の光学補償板及び第2の光学補償板の配置を決定することができる。
【0021】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係る評価装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】第1のパネルサイズを有する液晶パネルを評価する際の2つのコンデンサレンズ及びこの2つのコンデンサレンズ間の距離と、第2のパネルサイズを有する液晶パネルを評価する際の2つのコンデンサレンズ及びこの2つのコンデンサレンズ間の距離とを比較して示す模式図である。
【図3】第1実施形態に係る評価装置の偏光板及び光学補償板の構成を示す模式図である。
【図4】第2実施形態に係る評価装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明に係る電気光学装置の評価装置として、電気光学装置の一例である液晶パネルの光学特性を評価するための評価装置を例にとる。
【0024】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る評価装置について、図1から図3を参照して説明する。
【0025】
先ず、本実施形態に係る評価装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係る評価装置1の全体構成を示す模式図である。図1は、本実施形態に係る評価装置1をその光路に沿った平面で切断した場合の断面を概略的に示している。
【0027】
図1において、本実施形態に係る評価装置1は、プロジェクターにライトバルブとして用いられる液晶パネル900の光学特性を評価するための評価装置である。液晶パネル900は、一対の基板間に液晶を挟持してなる透過型の液晶パネルである。
【0028】
評価装置1は、主要部として、光源10と、入射光学系100と、投射光学系200とを備えている。
【0029】
光源10は、白色光源であり、入射光学系100に光を照射する。
【0030】
入射光学系100には、光源10の光の入射側から順に、フロントガラス101、凹レンズ102、マルチレンズ103、マルチレンズ104、偏光ビームスプリッター(PBS:Polarization Beam Splitter)105、本発明に係る「第1のコンデンサレンズ」の一例であるコンデンサレンズ106、ハーフミラー108及び本発明に係る「第2のコンデンサレンズ」の一例であるコンデンサレンズ109が共通の光軸40に沿って設けられている。また、コンデンサレンズ106とハーフミラー108との間には、本発明に係る「第1の絞り」の一例である絞り107が設けられている。絞り107によって、コンデンサレンズ106からの出射光を制限して、ハーフミラー108に入射される光の光量を調節することができる。入射光学系100は、光源10からの光を液晶パネル900に入射させる。
【0031】
投射光学系200には、投射レンズ201及び本発明に係る「第2の絞り」の一例である絞り202が光軸40に沿って設けられている。投射光学系200は、液晶パネル900から出射される光をスクリーン20に投射する。
【0032】
尚、図1では図示を省略するが、図3を参照して後述するように、入射光学系100と液晶パネル900との間及び液晶パネル900と投射光学系200との間には、それぞれ、偏光板及び光学補償板が設けられている。
【0033】
評価装置1の動作時には、光源10から出射された光は、入射光学系100を介して液晶パネル900に入射する。液晶パネル900に入射した光は、液晶パネル900の液晶を介して透過光として、液晶パネル900から出射される。液晶パネル900から出射された光は、投射光学系200によってスクリーン20に投射される。このように投射光学系200によってスクリーン20に投射される投射光を、例えば照度計30によって検出することにより、液晶パネル900の光学特性(例えばコントラストなど)を評価することができる。
【0034】
図1において、本実施形態では特に、コンデンサレンズ106及びコンデンサレンズ109の各々は交換可能に設けられている。更に、コンデンサレンズ106とコンデンサレンズ109との間の距離Dを変更するためのレンズ間距離変更機構300を備えている。尚、レンズ間距離変更機構300は本発明に係る「距離変更手段」の一例である。レンズ間距離変更機構300は、フロントガラス101、凹レンズ102、マルチレンズ103、マルチレンズ104、PBS105、コンデンサレンズ106及び絞り107からなる光学ブロック150と、コンデンサレンズ109とを光軸40に沿ってそれぞれ移動させることが可能に構成されている。より具体的には、レンズ距離変更機構300は、光学ブロック150及びコンデンサレンズ109を光軸40に沿ってそれぞれ移動させることが可能なスライド機構を含んでいる。
【0035】
よって、液晶パネル900のパネルサイズに応じて、コンデンサレンズ106及びコンデンサレンズ109をそれぞれ交換することができると共にレンズ間距離変更機構300によってコンデンサレンズ106とコンデンサレンズ109との間の距離Dを変更することができる。
【0036】
図2は、第1のパネルサイズを有する液晶パネル900aを評価する際の2つのコンデンサレンズ及びこの2つのコンデンサレンズ間の距離d1(図2(a)参照)と、第1のパネルサイズよりも大きな第2のパネルサイズを有する液晶パネル900bを評価する際の2つのコンデンサレンズ及びこの2つのコンデンサレンズ間の距離d2(図2(b)参照)とを比較して示す模式図である。
【0037】
従って、本実施形態によれば、例えば、図2(a)に示すように、第1のパネルサイズを有する液晶パネル900aの光学特性の評価を行う際には、コンデンサレンズ106及びコンデンサレンズ109を、それぞれ、液晶パネル900aの光学特性を評価するのに適した曲率を有するコンデンサレンズ106a及び109bに交換すると共に、コンデンサレンズ106aとコンデンサレンズ109aとの間の距離Dを液晶パネル900aの光学特性を評価するのに適した距離d1に変更することができる。更に、図2(b)に示すように、第1のパネルサイズよりも大きな第2のパネルサイズを有する液晶パネル900bの光学特性の評価を行う際には、コンデンサレンズ106及びコンデンサレンズ109を、それぞれ、第2のパネルサイズを有する液晶パネル900bの光学特性を評価するのに適した曲率を有するコンデンサレンズ106b及び109bに交換すると共に、コンデンサレンズ106bとコンデンサレンズ109bとの間の距離Dを液晶パネル900bの光学特性を評価するのに適した距離d2に変更することができる。
【0038】
従って、本実施形態に係る評価装置1によれば、パネルサイズが互いに異なる複数の液晶パネル900の各々の光学特性を評価することができる。この結果、液晶パネル900の光学特性の評価に要する手間やコストを低減することも可能となる。
【0039】
更に、図1において、本実施形態では特に、入射光学系100は、コンデンサレンズ106とコンデンサレンズ109との間に設けられた絞り107を有し、投射光学系200は、投射レンズ201のスクリーン20側に設けられた絞り202を有している。よって、絞り107のF値を変更することにより、コンデンサレンズ106からハーフミラー108及びコンデンサレンズ109を介して液晶パネル900に入射する光の光量を調節できると共に、絞り202のF値を変更することにより、投射レンズ201からスクリーン20に投射される光の光量を調節できる。よって、本実施形態に係る評価装置1によれば、コンデンサレンズ106からハーフミラー108及びコンデンサレンズ109を介して液晶パネル900に入射する光の光量と、投射レンズ201からスクリーン20に投射される光の光量とを、絞り107及び絞り202の各々によって変更して液晶パネル900の光学特性を評価することができる。
【0040】
加えて、図1において、本実施形態では特に、ハーフミラー108は、コンデンサレンズ106とコンデンサレンズ109との間に交換可能に設けられている。よって、ハーフミラー108を、互いに異なる透過率を有する複数のハーフミラー間で交換することができるので、液晶パネル900に入射する光の明るさを変更して液晶パネル900の光学特性を評価することができる。
【0041】
図3は、本実施形態に係る評価装置の偏光板及び光学補償板の構成を示す模式図である。
【0042】
図3に示すように、入射光学系100と液晶パネル900との間には、入射光学系100側から順に、偏光板510、光学補償板412及び光学補償板411が光軸40に沿って設けられている。また、液晶パネル900と投射光学系200との間には、液晶パネル900側から順に、光学補償板421、光学補償板422及び偏光板520が光軸40に沿って設けられている。尚、偏光板510は本発明に係る「第1の偏光板」の一例であり、光学補償板412及び光学補償板411は本発明に係る「第1の光学補償板」の一例であり、偏光板520は本発明に係る「第2の偏光板」の一例であり、光学補償板421及び光学補償板422は本発明に係る「第2の光学補償板」の一例である。
【0043】
本実施形態では特に、評価装置1は、偏光板510を光軸40を中心として回転させる回転機構601と、光学補償板412を光軸40を中心として回転させる回転機構602と、光学補償板411を光軸40を中心として回転させる回転機構603と、偏光板520を光軸40を中心として回転させる回転機構604と、光学補償板422を光軸40を中心として回転させる回転機構605と、光学補償板421を光軸40を中心として回転させる回転機構606とを備えている。尚、回転機構601は本発明に係る「第1の回転手段」の一例であり、回転機602及び回転機構603は本発明に係る「第2の回転手段」の一例であり、回転機構604及び回転機構605は本発明に係る「第3の回転手段」の一例であり、回転機構606は本発明に係る「第4の回転手段」の一例である。
【0044】
よって、例えば、偏光板510及び偏光板520を回転機構601及び回転機構604によって回転させて所定の状態(例えば、偏光板510の透過軸と偏光板520の透過軸とが相互に直交する状態)とし、光学補償板412、光学補償板411、光学補償板422及び光学補償板421をそれぞれ回転機構602、回転機構603、回転機構605及び回転機構606によって回転させながら液晶パネル900の光学特性を評価することができる。このように光学補償板412、光学補償板411、光学補償板422及び光学補償板421を回転させながら液晶パネル900の光学特性を評価することにより、例えば、最適な光学特性(例えばコントラスト)を得ることができる光学補償板412、光学補償板411、光学補償板422及び光学補償板421の配置を決定することができる。
【0045】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る評価装置について、図4を参照して説明する。
【0046】
図4は、第2実施形態に係る評価装置の構成を示す模式図である。尚、図4において、図1から図3に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の構成要素を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0047】
図4において、第2実施形態に係る評価装置2は、入射光学系100が、コンデンサレンズ109よりも液晶パネル900に近い側に交換可能に設けられたダイクロイックフィルター700を有する点で、上述した第1実施形態に係る評価装置1と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る評価装置1と概ね同様に構成されている。
【0048】
本実施形態では特に、入射光学系100には、コンデンサレンズ900よりも液晶パネル900に近い側にダイクロイックフィルター700が交換可能に設けられている。ダイクロイックフィルター700を、選択的に透過させる光の波長が互いに異なる複数のダイクロイックフィルター間で交換することができるので、液晶パネル900に入射する光の波長を変更して液晶パネルの光学特性を評価することができる。従って、例えば、ダイクロイックフィルター700を、赤色光を選択的に透過させるダイクロイックフィルター、緑色光を選択的に透過させるダイクロイックフィルター、及び青色光を選択的に透過させるダイクロイックフィルター間で交換することにより、赤色光、緑色光及び青色光の波長別に液晶パネル900の光学特性を評価することが可能となる。
【0049】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の評価装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0050】
10…光源、20…スクリーン、30…照度計、40…光軸、100…入射光学系、106…コンデンサレンズ、107…絞り、108…ハーフミラー、109…コンデンサレンズ、200…投射光学系、201…投射レンズ、202…絞り、300…レンズ間距離変更機構、411、412、421、422…光学補償板、510、520…偏光板、601.602、603、604、605、606…回転機構、700…ダイクロイックフィルター、900、900a、900b…液晶パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学装置の光学特性を評価するための電気光学装置の評価装置であって、
光源からの光を前記電気光学装置に入射させる入射光学系と、前記電気光学装置から出射される光をスクリーンに投射する投射光学系とを備え、
前記入射光学系は、交換可能に設けられた第1のコンデンサレンズと、該第1のコンデンサレンズよりも前記電気光学装置に近い側に交換可能に設けられた第2のコンデンサレンズとを有し、
前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間の距離を変更する距離変更手段を備える
ことを特徴とする電気光学装置の評価装置。
【請求項2】
前記入射光学系は、前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間に設けられ、前記第1のコンデンサレンズからの光の光量を調節可能な第1の絞りを有し、
前記投射光学系は、投射レンズと、該投射レンズからの光の光量を調節可能な第2の絞りを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の評価装置。
【請求項3】
前記入射光学系は、前記第1のコンデンサレンズと前記第2のコンデンサレンズとの間に、交換可能に設けられたハーフミラーを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の評価装置。
【請求項4】
前記入射光学系は、前記第2のコンデンサレンズよりも前記電気光学装置に近い側に交換可能に設けられたダイクロイックフィルターを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の評価装置。
【請求項5】
前記入射光学系と前記電気光学装置との間に設けられた第1の偏光板と、
該第1の偏光板と前記電気光学装置との間に交換可能に設けられた第1の光学補償板と、
前記電気光学装置と前記投射光学系との間に設けられた第2の偏光板と、
該第2の偏光板と前記電気光学装置との間に交換可能に設けられた第2の光学補償板と、
前記第1の偏光板を、前記電気光学装置に入射される光の光軸を中心として回転させる第1の回転手段と、
前記第1の光学補償板を前記光軸を中心として回転させる第2の回転手段と、
前記第2の偏光板を前記光軸を中心として回転させる第3の回転手段と、
前記第2の光学補償板を前記光軸を中心として回転させる第4の回転手段と
を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置の評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−191478(P2011−191478A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57149(P2010−57149)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】