説明

電気機器および電気機器の制御方法

【課題】商用電源の接地側を容易に検出する。
【解決手段】電源プラグ10が商用電源に接続された場合に、負荷部(発熱部40)への商用電源の供給を保留する保留手段(スイッチ53)と、一対の接続端子のうち商用電源の非接地側に接続されている接続端子を、対地容量または対地抵抗を有する導電性部材(均熱板42)との間に流れる電流によって検出する検出手段(検出回路54)と、検出手段の検出結果に基づいて、商用電源の接地側に接続されている接続端子に対して、導電性部材を接続する接続手段(スイッチ51)と、負荷部への電源の供給を開始する開始手段(スイッチ53)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源に一対の接続端子を介して接続される電気機器および電気機器の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商用電源が接続されて電磁波を発生する電磁波発生手段と、電磁波を検出するセンサと、電磁波発生手段とセンサとの間に配置され、電源ラインに選択的に接続されるシールド部材とを有し、センサによって検出される電磁波が少ない方を商用電源の接地側と判定する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−286670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、電磁波発生手段としてのトランスが必要になるため、トランスを有しない装置には利用できないという問題点がある。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、商用電源の接地側を簡単に検出することが可能な電子機器および電気機器の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、一対の接続端子を有する電源プラグによって商用電源に接続されるとともに、当該商用電源の負荷となる負荷部と、前記商用電源の接地側に接続される導電性部材とを有する電気機器であって、前記電源プラグが前記商用電源に接続された場合に、前記負荷部への前記商用電源の供給を保留する保留手段と、前記一対の接続端子のうち前記商用電源の非接地側に接続されている接続端子を、対地容量または対地抵抗を有する前記導電性部材との間に流れる電流によって検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記商用電源の接地側に接続されている接続端子に対して、前記導電性部材を接続する接続手段と、前記負荷部への電源の供給を開始する開始手段と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、保留手段によって負荷部への電源の供給が保留され、検出手段によって対地容量または対地抵抗を有する導電性部材との間に流れる電流によって商用電源の非接地側が検出され、接続手段によって商用電源の接地側に導電性部材が接続され、開始手段によって負荷部への電源供給が開始される。このため、対地容量を有する導電性部材と非接地側との間に流れる電流によって簡単に接地側を検出することができる。
【0006】
また、本発明は、上記発明において、前記負荷部は板状発熱部材であり、前記導電性部材は、前記板状発熱部材と前記人体との間に配設され、前記板状発熱部材で発生した熱を均一化する均熱部材である、ことを特徴とする。
上記構成によれば、負荷部は板状発熱部材であり、導電性部材は、板状発熱部材と人体との間に配設され、板状発熱部材で発生した熱を均一化する均熱部材とされる。この結果、均熱部材を用いて商用電源の接地側を簡易に検出できる。また、板状発熱部材と人体との間に配設される均熱部材を接地することにより、板状発熱部材から人体への微弱な電流または電磁波の漏出を防止できる。
【0007】
また、本発明は、上記発明において、前記検出手段は、前記一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、前記第1スイッチが前記商用電源の前記非接地側に接続された際に、前記非接地側と前記導電性部材との間に流れる電流に応じて発光する発光部とを有し、前記接続手段は、前記第1スイッチと連動して動作するとともに、前記第1スイッチと反対側の接続端子に対して前記導電性部材を接続する第2スイッチを有する、ことを特徴とする。
上記構成によれば、検出手段が一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、第1スイッチが商用電源の非接地側に接続された際に、非接地側と導電性部材との間に流れる電流に応じて発光する発光部とを有し、接続手段が第1スイッチと連動して動作するとともに、第1スイッチと反対側の接続端子に対して導電性部材を接続する第2スイッチを有する。このため、発光部が発光するように第1スイッチを切り換えることにより、第2スイッチが自動的に商用電源の接地側と導電性部材とを接続することができる。
【0008】
上記構成によれば、前記検出手段は、前記一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、前記導電性部材との間に電流が多く流れる側に前記第1スイッチを接続する制御部とを有し、前記接続手段は、前記第1スイッチと連動して動作するとともに、前記第1スイッチと反対側の接続端子に対して前記導電性部材を接続する第2スイッチを有する、ことを特徴とする。
上記構成によれば、検出手段が、一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、導電性部材との間に電流が流れる側に第1スイッチを接続する制御部とを有し、接続手段が、第1スイッチと連動して動作するとともに、第1スイッチと反対側の接続端子に対して導電性部材を接続する第2スイッチを有する。このため、制御部によって第1スイッチによって商用電源の非接地側が自動的に検出され、第2スイッチによって接地側と導電性部材とが同じく自動的に接続される。
【0009】
また、本発明は、一対の接続端子を有する電源プラグによって商用電源に接続されるとともに、当該商用電源の負荷となる負荷部と、前記商用電源の接地側に接続される導電性部材とを有する電気機器の制御方法であって、前記電源プラグが前記商用電源に接続された場合に、前記負荷部への前記商用電源の供給を保留する保留ステップと、前記一対の接続端子のうち前記商用電源の非接地側に接続されている接続端子を、対地容量または対地抵抗を有する前記導電性部材との間に流れる電流によって検出する検出ステップと、前記検出ステップの検出結果に基づいて、前記商用電源の接地側に接続されている接続端子に対して、前記導電性部材を接続する接続ステップと、前記負荷部への電源の供給を開始する開始ステップと、を有することを特徴とする。
上記方法によれば、保留ステップによって負荷部への電源の供給が保留され、検出ステップによって対地容量または対地抵抗を有する導電性部材との間に流れる電流によって商用電源の非接地側が検出され、接続ステップによって商用電源の接地側に導電性部材が接続され、開始ステップによって負荷部への電源供給が開始される。このため、対地容量または対地抵抗を有する導電性部材と非接地側との間に流れる電流によって簡単に接地側を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の電気機器の第1実施形態を示す概略構成図である。この図に示すように、本発明の第1実施形態は、電気採暖装置1として構成される。電気採暖装置1は、電源プラグ10(請求項中「接続端子」に対応)、電源ケーブル11,12、コントローラ20、および、発熱部40(請求項中「負荷部」に対応)を有している。電源プラグ10は、一対の接続端子を有し、これらの一対の接続端子が商用電源の電源コンセント(不図示)に接続される。なお、商用電源の電源ラインの一方は変圧トランス(不図示)において大地に接地される接地側とされ、他方は接地されない非接地側とされる。なお、電源プラグ10は商用電源に対して任意の方向で接続できるので、電源ケーブル11,12のどちらが接地側に接続されるか、または、非接地側に接続されるかは通常は不明である。
【0011】
コントローラ20は、電源ケーブル11,12のうち、商用電源の接地側に接続されている方を検出し、後述する均熱板42(請求項中「導電性部材」および「均熱部材」に対応)に接続する制御を行う。なお、コントローラ20が、発熱部40の発熱量を制御する機能を併せて有するようにしてもよい。電源ケーブル31,32は、発熱部40のヒータ43に電源電力を供給するケーブルである。接地ケーブル33は、商用電源の接地側と均熱板42とを接続するためのケーブルである。
【0012】
発熱部40は、図2に断面構造を示すように、外被体41、均熱板42、および、ヒータ43(請求項中「板状発熱部材」に対応)を有している。ここで、外被体41は、綿または化学繊維等の布状部材によって構成され、均熱板42およびヒータ43を覆い、均熱板42およびヒータ43がユーザMの体表面に直接触れないようにするとともに、ユーザの体熱が失われないようにする。均熱板42は、導電性の板状部材によって形成され、ヒータ43とユーザMとの間に配設されてヒータ43で発生された熱が均一になるようにする。ヒータ43は、例えば、導電性ポリマーによって構成され、コントローラ20から電源ケーブル31,32を介して供給される電源電力によってジュール熱を発生する。なお、均熱板42とヒータ43の間に蓄熱部材を配置し、当該蓄熱部材によって、ヒータ43によって発生した熱を蓄熱できるようにしてもよい。
【0013】
図3は、コントローラ20の詳細な構成例を示すブロック図である。この図に示すように、コントローラ20は、スイッチ51〜53,57、検出回路54(請求項中「検出手段」に対応)、および、発光ダイオード55を有している。ここで、スイッチ51は、スイッチ51a(請求項中「第1スイッチ」に対応)およびスイッチ51b(請求項中「第2スイッチ」に対応)によって構成されている。これらのスイッチ51aおよびスイッチ51bは、ユーザの操作に応じて相互に連動して動作するスイッチである。また、スイッチ51aとスイッチ51bは、電源ケーブル11,12に対して逆方向に接続されている。すなわち、図3に示す接続状態の場合には、スイッチ51aは電源ケーブル11と接続された状態となり、一方、スイッチ51bは電源ケーブル12と接続された状態となる。また、接続状態が切り換えられた場合には、スイッチ51aは電源ケーブル12と接続された状態となり、一方、スイッチ51bは電源ケーブル11と接続された状態となる。
【0014】
スイッチ52(請求項中「接続手段」に対応)、スイッチ53(請求項中「保留手段」および「開始手段」に対応)、および、スイッチ57(請求項中「保留手段」および「開始手段」に対応)は、ユーザの操作に応じて相互に連動して動作するスイッチである。スイッチ52は、スイッチ51aの出力端子と、均熱板42との接続を断続する。スイッチ53,57は、ヒータ43への商用電源の供給を断続する。なお、スイッチ52,53,57は、前述したように連動して動作するので、双方が同じ接続状態(オンまたはオフ)の状態となる。
【0015】
検出回路54は、スイッチ51bが商用電源の非接地側に接続された場合には、発光ダイオード55を点灯させ、逆に、スイッチ51bが商用電源の接地側に接続された場合には、発光ダイオード55を消灯させ、商用電源の極性に応じて発光ダイオード55を制御する回路である。
【0016】
図4は、検出回路54の詳細な回路構成例を示す回路図である。この図に示すように、検出回路54は、コンデンサ61、抵抗62〜64、トランジスタ65、直流電源66、および、半固定抵抗67を有している。コンデンサ61は、一方の端子がスイッチ51bの出力端子に接続され、他方の端子が半固定抵抗67の一方の入力端子に接続されている。半固定抵抗67は、一方の入力端子がコンデンサ61の他方の端子に接続され、他方の入力端子が直流電源66のマイナス側に接続され、出力端子が抵抗62,63の一方の端子にそれぞれ接続されている。抵抗62は、一方の端子が半固定抵抗67の出力端子と、抵抗63の一方の端子に接続され、他方の端子がトランジスタ65のソース端子と、均熱板42と、直流電源66のマイナス端子に接続されている。抵抗63は、一方の端子が半固定抵抗67の入力端子と抵抗62の一方の端子に接続され、他方の端子がトランジスタ65のゲート端子に接続されている。トランジスタ65は、ゲート端子が抵抗63の他方の端子に接続され、ソース端子が抵抗62の他方の端子と、均熱板42と、直流電源66のマイナス端子に接続され、ドレイン端子が発光ダイオード55のカソード端子に接続されている。抵抗64は、一方の端子が発光ダイオード55のアノード端子に接続され、他方の端子が直流電源66のプラス端子に接続されている。発光ダイオード55は、アノード端子が抵抗64の一方の端子に接続され、カソード端子がトランジスタ65のドレイン端子に接続されている。直流電源66はプラス端子が抵抗64の他方の端子に接続され、マイナス端子が、抵抗62の他方の端子と、トランジスタ65のソース端子と、均熱板42に接続されている。
【0017】
なお、半固定抵抗67は、スイッチ51bが、商用電源の非接地側に接続された場合に、発光ダイオード55が点灯するように調整がなされる。
【0018】
つぎに、以上の第1実施の形態の動作について説明する。
【0019】
まず、電源プラグ10が図示せぬ電源コンセントに挿入されたとする。このとき、電源ケーブル11が商用電源の接地側に接続され、電源ケーブル12が商用電源の非接地側に接続されるように電源コンセントに挿入されたとする。また、このとき、スイッチ51a,51bがともに上側の入力端子に接続された状態(図4に示す接続状態)で、かつ、スイッチ52,53,57がともにオフの状態(図4に示す接続状態)であるとする。
【0020】
このような場合、スイッチ53,57は、前述したように、オフの状態であるので、ヒータ43への電源の供給は保留の状態となる。また、スイッチ52もオフの状態であるので、均熱板42はスイッチ51aには接続されないオープンの状態となる。
【0021】
スイッチ51bは、上側の入力端子に接続されているので、コンデンサ61の一方の端子は、電源ケーブル12に接続される。いまの例では、前述したように、電源ケーブル12は、商用電源の非接地側に接続されることになる。図5(A)は、このときに形成される回路を示す図である。この図5(A)に示すように、コンデンサ61の一方の端子には、商用電源の非接地側(この図ではH(Hot)側)に接続されている。また、トランジスタ65のソース端子は、均熱板42に接続されている。また、均熱板42はオープンの状態とされている。図5(B)は、図5(A)に示す回路の等価回路を示している。図5(B)に示すように、所定の大きさを有する導電性の均熱板42が大地に対して略平行に配置された場合、均熱板42と大地との間には、対地容量Cおよび対地抵抗Rが生成される。このため、商用電源のH側からは、コンデンサ61、半固定抵抗67、および、抵抗62ならびに対地容量Cおよび対地抵抗Rを介して電流が大地に対して流れる。その結果、抵抗62には逆起電力が生じ、この逆起電力は抵抗63を介してトランジスタ65のゲート端子とソース端子間に印加される。このとき、トランジスタ65のゲート−ソース間に印加される電圧は、半固定抵抗67によって調整されているので、トランジスタ65のドレイン−ソース間は導通状態(オン状態)となり、直流電源66から抵抗64を介して発光ダイオード55に電流が流れる。この結果、発光ダイオード55は、光を発する。
【0022】
発光ダイオード55の発光状態は、接続状態が正常であることを示している。なお、このことをユーザに明確に示すために、例えば、発光ダイオード55から出射された光を、文字列「接続は正常です。通電スイッチをオンの状態にしてください。」の形状に応じた開口部を有する表示パネルを介して放射させる。この結果、ユーザは、前述した文字列「接続は正常です。通電スイッチをオンの状態にしてください。」を視認し、接続状態が正常であることを認識する。また、ユーザは、通電スイッチ(スイッチ52,53,57)をオンの状態にする必要があることを認識する。その結果、ユーザが、連動するスイッチ52,53,57のつまみをオンの方向へ操作すると、スイッチ52,53,57はともにオンの状態になる。その結果、ヒータ43への通電が開始され、ヒータ43は熱の放出を開始する。また、スイッチ52がオンの状態になることで、均熱板42は、スイッチ51aの出力端子に接続される。前述したように、スイッチ51aの出力端子は、商用電源の接地側(C側)に接続されているので、均熱板42は、接地された状態となる。このため、ヒータ43とユーザMとの間に配設された均熱板42が接地電位となることから、ヒータ43から微弱な電流が流出した場合であっても、ユーザMは均熱板42によって確実に保護される。また、ヒータ43がコイル状のヒータである場合には、電流に応じた微弱な電磁波が放出されるが、ユーザMとヒータのコイルとの間に存在する均熱板42がシールド機能を発揮するため、このような微弱な電磁波がユーザMに対して印加されることを防止できる。
【0023】
一方、電源ケーブル11が商用電源の非接地側に接続され、電源ケーブル12が商用電源の接地側に接続されるように電源プラグ10が電源コンセントに挿入された場合において、スイッチ51a,51bがともに上側の入力端子に接続された状態(図4に示す接続状態)で、かつ、スイッチ52,53,57がともにオフの状態(図4に示す接続状態)であるとする。
【0024】
このような場合、図5(B)の等価回路において、コンデンサ61は、商用電源の接地側(C側)に接続された状態となるため、抵抗62の両端には、電圧降下が生じない。そのため、トランジスタ65はオフの状態となり、発光ダイオード55は発光しない。このような場合には、ユーザは、スイッチ51の接続状態を切り換える。その結果、スイッチ51a,51bがともに下側の入力端子に接続された状態(図4と逆の接続状態)となり、前述の場合と同様の動作によって、発光ダイオード55が発光する。発光ダイオード55が発光した場合には、ユーザは、前述の場合と同様に、スイッチ52,53,57をオンの状態にすることから、均熱板42が商用電源の接地側に接続され、ヒータ43に商用電源が供給される。
【0025】
なお、発光ダイオード55のアノード側に反転回路を挿入し、発光ダイオード55とは逆のパターンで発光する他の発光ダイオードを設けるとともに、他の発光ダイオードから放出される光が文字列「接続が正常ではありません。反転スイッチを切り換えてください。」の形状に応じた開口部を有する表示パネルを介して放射されるようにしてもよい。このような構成によれば、接続が正常でない場合には、文字列「接続が正常ではありません。反転スイッチを切り換えてください。」をユーザが視認し、接続状態が正常でないことを認識し、スイッチ51の接続状態を切り換えることができる。
【0026】
以上は、スイッチ51の初期状態として、スイッチ51a,51bの双方が上側の入力端子を選択している状態を例に挙げて説明したが、スイッチ51a,51bの双方が下側の入力端子を選択している場合であっても、電源プラグ10の接続状態に応じて、前述の場合と同様の動作が実行され、商用電源の接地側と均熱板42の接続が図られ、ヒータ43に電源が供給されることになる。
【0027】
以上に説明したように、本発明の第1実施の形態では、商用電源の非接地側を検出し、検出結果に基づいて、接地側に対して均熱板42を接続するようにした。このため、微弱な電流や電磁波がユーザMに印加されることを確実に防止することができる。
【0028】
また、第1実施形態では、商用電源の非接地側から、均熱板42と大地との間に生じる対地容量(または対地抵抗)を介して、大地に流れる電流を検出し、商用電源の非接地側を検出するようにしたので、非接地側を簡易な構成によって確実に検出することができる。
【0029】
また、第1実施形態では、非接地側を検出する際に、ヒータ43に対する商用電源の供給を留保するようにしたので、ヒータ43と均熱板42との間に生じる容量成分による影響を排除することができる。このため、誤検出を防止することが可能になる。
【0030】
また、第1実施形態では、連動するスイッチ51aとスイッチ51bを商用電源に対して逆接続状態とし、スイッチ51bが非接地側に接続されて発光ダイオード55が発光した場合には、スイッチ51aが接地側に自動的に接続されるようにしたので、ユーザの操作を簡易化することができる。
【0031】
また、第1実施形態では、スイッチ51aと均熱板42との接続を断続するスイッチ52と、ヒータ43への通電を断続するスイッチ53,57とを連動するようにしたので、1度の操作により、均熱板42を商用電源の接地側に接続するとともに、ヒータ43への電源の供給を開始することができる。
【0032】
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1実施形態の場合と比較して、コントローラ20がコントローラ20Aに置換されている。その他の構成は、第1実施形態の場合と同様である。
【0033】
図6は、第2実施形態のコントローラ20Aの構成例を示す図である。図6に示す第2実施形態では、電源プラグ10、電源ケーブル11,12,31,32、接地ケーブル33、および、発熱部40の構成は、図1および図2の場合と同様である。なお、図6において、図3と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示す第2実施形態では、コントローラ20Aは、スイッチ71〜73、検出回路74(請求項中「検出手段」に対応)、状態反転回路75(請求項中「制御部」に対応)、および、制御回路76を有している。ここで、スイッチ71は、例えば、電磁リレーによって構成され、状態反転回路75から供給される制御信号に応じてスイッチ71a,71bの接続状態を変更する。スイッチ71a(請求項中「第1スイッチ」に対応)は、上側の入力端子が電源ケーブル11に接続され、下側の入力端子が電源ケーブル12に接続され、出力端子がスイッチ72に接続されている。スイッチ71b(請求項中「第2スイッチ」に対応)は、上側の入力端子が電源ケーブル12に接続され、下側の入力端子が電源ケーブル11に接続され、出力端子が検出回路74の入力端子に接続されている。また、スイッチ71a,71bは、状態反転回路75から供給される制御信号が“L”の状態である場合には、図6に示すように、双方共に上側の入力端子に接続された状態となり、制御信号が“H”の状態である場合には、双方共に下側の入力端子に接続された状態となる。
【0034】
スイッチ72(請求項中「接続手段」に対応)は、例えば、電磁リレーによって構成され、制御回路76から供給される制御信号によって接続状態を変更する。具体的には、スイッチ72は、制御回路76から供給される制御信号が“L”の場合にはオフの状態となり、“H”の場合にはオンの状態となってスイッチ71aと均熱板42を接続する。スイッチ73(請求項中「保留手段」および「開始手段」に対応)は、スイッチ72と同様に、例えば、電磁リレーによって構成され、制御回路76から供給される制御信号によって接続状態を変更する。具体的には、スイッチ73は、制御回路76から供給される制御信号が“L”の場合にはオフの状態となり、“H”の場合にはオンの状態となって商用電源をヒータ43に供給する。
【0035】
検出回路74は、例えば、図4に示す検出回路54と略同様の構成とされ、スイッチ71bが商用電源の非接地側に接続された場合に、均熱板42と大地との間に形成される対地容量(または対地抵抗)を介して大地に流れる電流を検出し、検出結果を検出信号として状態反転回路75および制御回路76に供給する。すなわち、検出回路74は、例えば、図4に示す検出回路54のトランジスタ65がオンの状態になった場合には出力信号としての検出信号を“H”の状態にし、オフの状態になった場合には検出信号を“L”の状態にする。なお、具体的な回路構成としては、例えば、図4に示す回路から、発光ダイオード55を除外し、トランジスタ65のドレイン−ソース端子間の電圧を反転回路にて反転して出力するか、あるいは、同回路において抵抗64に生じる電圧を調整して出力するようにすればよい。
【0036】
状態反転回路75は、例えば、D−フリップフロップ回路によって構成され、検出回路74から供給される検出信号が“H”である場合には現在の出力状態を保持し、検出信号が“L”である場合には出力を反転する(“H”を“L”に、または、“L”を“H”にする)。
【0037】
制御回路76は、検出回路74から供給される検出信号が“H”の状態になると、一定時間が経過後にスイッチ72をオンの状態にし、その後、スイッチ73をオンの状態にする。
【0038】
つぎに、以上の第2実施形態の動作について説明する。
【0039】
まず、電源ケーブル11が商用電源の接地側に接続され、電源ケーブル12が商用電源の非接地側に接続されるように電源プラグ10が挿入されたとする。このとき、状態反転回路75からスイッチ71に出力される制御信号は初期状態であるので“L”の状態であり、制御回路76からスイッチ72,73に出力される制御信号は初期状態であるのでともに“L”の状態であるとする。この場合、スイッチ71bは、上側の入力端子に接続されるので、検出回路74の入力端子は、商用電源の非接地側に接続される。この結果、検出回路74の出力は、“H”の状態となる。
【0040】
検出回路74の検出信号は状態反転回路75と制御回路76に供給されている。状態反転回路75は、検出信号が“H”の状態になると、現在の出力状態を保持する。具体的には、いまの場合、その時点での出力状態は前述のように“L”であるので、状態反転回路75は、制御信号を“L”の状態に保持する。この結果、スイッチ71は、図6に示す接続状態を維持する。すなわち、スイッチ71aは、商用電源の接地側とスイッチ72を接続した状態となり、また、スイッチ71bは、商用電源の非接地側と検出回路74を接続した状態となる。
【0041】
制御回路76は、検出回路74の検出信号が“H”の状態となると、一定の時間が経過してから、まず、スイッチ72をオンの状態にし、つぎに、スイッチ73をオンの状態にする。スイッチ72がオンの状態にされると、均熱板42は商用電源の接地側に接続される。その結果、図5において均熱板42は商用電源の接地側(C側)に接続されることになるが、コンデンサ61および抵抗62を介して流れる電流は維持されるので、検出回路74の出力は“H”の状態を維持する。この結果、状態反転回路75は現在の接続状態を維持する(図6の接続状態を維持する)。つぎに、スイッチ73がオンの状態にされると、ヒータ43に対して商用電源の供給が開始される。このとき、均熱板42は、商用電源の接地側に接続されていることから、ヒータ43から生じる微弱な電流や電磁波がユーザMに印加されることを確実に防止することができる。
【0042】
一方、前述の場合とは逆に、電源ケーブル11が商用電源の非接地側に接続され、電源ケーブル12が商用電源の接地側に接続されるように電源プラグ10が挿入されたとする。このとき、状態反転回路75からスイッチ71に出力される制御信号は初期状態であるので“L”の状態であり、制御回路76からスイッチ72,73に出力される制御信号は初期状態であるのでともに初期状態の“L”の状態であるとする。この場合、スイッチ71bは、上側の入力端子に接続されるので、検出回路74の入力端子は、商用電源の接地側に接続される。この結果、検出回路74の出力は、“L”の状態となる。
【0043】
状態反転回路75は、検出信号が“L”の状態である場合、出力状態を反転する。具体的には、いまの場合、その時点での出力状態は“L”であるので、状態反転回路75は、制御信号を“H”の状態に反転する。この結果、スイッチ71は、図6に示す接続状態とは逆の接続状態となる。すなわち、スイッチ71a,71bは、ともに下側の入力端子に接接続された状態となる。この結果、スイッチ71aは、商用電源の接地側とスイッチ72を接続した状態となり、また、スイッチ71bは、商用電源の非接地側と検出回路74を接続した状態となる。
【0044】
この結果、検出回路74の入力端子は、商用電源の非接地側に接続されるので、検出信号は“H”の状態に変化する。検出信号が“H”の状態になると、状態反転回路75は、現在の出力状態を維持する。すなわち、状態反転回路75は出力信号である制御信号を“H”の状態に維持する。この結果、スイッチ71aが商用電源の接地側に接続され、スイッチ71bが商用電源の非接地側に接続された状態が維持される。
【0045】
制御回路76は、検出信号が“H”の状態になると、一定時間経過後にスイッチ72をオンの状態にし、つぎに、スイッチ73をオンの状態にする。スイッチ72がオンの状態にされると、均熱板42が商用電源の接地側に接続される。その結果、図5において均熱板42は商用電源の接地側(C側)に接続されることになるが、コンデンサ61および抵抗62を介して流れる電流は維持されるので、検出回路74の出力は“H”の状態を維持する。この結果、状態反転回路75は現在の接続状態を維持する(図6の接続状態を維持する)。また、スイッチ73がオンの状態にされると、ヒータ43への商用電源の供給が開始される。この結果、第1実施形態の場合と同様に、接地側に対して均熱板42が接続されるので、微弱な電流や電磁波がユーザMに印加されることを確実に防止することができる。
【0046】
以上に説明したように、本発明の第2実施形態では、検出回路74の検出結果に基づいてスイッチ71の接続を切り換えるようにした。このため、前述した処理が自動的に実行されることから、ユーザがスイッチを操作する手間を省くことができるため、操作性を向上させることができる。すなわち、ユーザが、電源プラグ10を電源コンセントに接続するだけで、接地側が均熱板42に自動的に接続される。
【0047】
また、本発明の第2実施形態では、制御回路76の出力が“L”の場合には、スイッチ72およびスイッチ73がオフの状態となるようにした。このため、電源プラグ10が挿入された直後であって、制御回路76が動作していない場合に、スイッチ72およびスイッチ73が確実にオフの状態となるので、商用電源の非接地側に均熱板42が誤って接続されることを防止できる。また、均熱板42に商用電源の接地側が接続されない状態で、ヒータ43に電源電力が供給されることを防止できる。
【0048】
また、本発明の第2実施形態では、スイッチ72をオンした後に、スイッチ73をオンの状態にするようにした。このため、均熱板42が商用電源の接地側に確実に接続された後に、ヒータ43に通電することができる。
【0049】
つぎに、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、第1実施形態の場合と比較して、コントローラ20がコントローラ20Bに置換されている。その他の構成は、第1実施形態の場合と略同様である。図7は、第3実施形態のコントローラ20Bの構成例を示す図である。なお、図7において、図4と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。この図に示すように、第3実施形態は、電源プラグ10、電源ケーブル11,12、スイッチ51、コンデンサ61、半固定抵抗67、抵抗80,81,83,87、コンデンサ82、演算増幅回路84、発光ダイオード85、フォトカプラ86、コンデンサ88、バッファ89、スイッチ90、リレー91,92、トランス95、整流回路96、および、コンデンサ97を有している。ここで、演算増幅回路84は、半固定抵抗67に現れる電圧を増幅して抵抗81,83に応じたゲインで増幅して出力する。発光ダイオード85は、演算増幅回路84の出力に応じて発光する。フォトカプラ86は、演算増幅回路84とバッファ89とを電気的に絶縁する。抵抗87およびコンデンサ88は積分回路を構成し、フォトカプラ86に含まれる交流成分を平滑化することにより、リレー91,92を持続的に駆動可能とする。バッファ89は、フォトカプラ86の出力に応じて、リレー91,92を駆動するための増幅回路として機能する。
【0050】
リレー91は、スイッチ90がユーザによってオンの状態にされた場合には、オンの状態となってスイッチ51aと均熱板42とを接続するとともに、上側のスイッチによって自己保持回路を構成し、スイッチ90に対する操作が終了した場合(スイッチ90がオフの状態になった場合)でもオンの状態を維持する。リレー92は、スイッチ90がオンの状態にされた場合には、商用電源電力をヒータ43に供給する。トランス95は、商用電源を所定の電圧に降圧して出力する。なお、トランス95の一次側と二次側は絶縁されており、これにより商用電源と、検出回路とを絶縁した状態とすることが可能となるので、商用電源の影響を排除し、商用電源の非接地側および接地側の検出を行うことができる。整流回路96は、例えば、4つのダイオードがブリッジ接続されて構成され、トランス95の二次側から出力される交流電圧を整流して出力する。コンデンサ97は、平滑化コンデンサであり、整流回路96からの出力に含まれるリップル成分(脈流成分)を平滑化し、例えば、6Vの直流電源として出力する。なお、コンデンサ97の出力のうちプラス側端子は、演算増幅回路84のプラス側電源端子、フォトカプラ86のプラス側電源端子(図中「+」参照)、および、バッファ89のプラス側電源端子に接続される。また、コンデンサ97の出力のうちマイナス側端子は、演算増幅回路84のマイナス側電源端子、フォトカプラ86のマイナス側電源端子(図中「−」参照)、バッファ89のマイナス側電源端子、半固定抵抗67の他方の端子(図中「−」参照)、および、リレー92の駆動端子(図中「−」参照)に接続される。
【0051】
つぎに、以上の第3実施形態の動作について説明する。
【0052】
第3実施形態では、ユーザは、電源プラグ10を商用電源に接続し、スイッチ51を切り換える操作を行う。その結果、スイッチ51bが非接地側に接続された場合には、前述の場合と同様に、半固定抵抗67に所定の電圧が現れるので、演算増幅回路84の出力が“H”の状態になり、発光ダイオード85が点灯状態となる。一方、スイッチ51bが接地側に接続された場合には、演算増幅回路84の出力が“L”の状態になるので、発光ダイオード85が消灯状態となる。発光ダイオード85が点灯状態になると、フォトカプラ86が動作状態になるので、バッファ89の出力が“H”の状態になる。
【0053】
ユーザは、発光ダイオード85が点灯する側にスイッチ51の接続を維持する。そして、ユーザは、このような状態において、スイッチ90をオンの状態にする。スイッチ90がオンの状態にされると、リレー91がオンの状態になり、内蔵されている2つのスイッチがオンの状態になる。上側のスイッチがオンの状態になると、スイッチ90が常にオンの状態になるのと同等であるので、スイッチ90に対するユーザの操作が終了した場合であってもリレー91,92はオンの状態を維持する。つまり、自己保持機能が働く。
【0054】
リレー91の下側のスイッチがオンの状態にされると、商用電源の接地側と均熱板42と抵抗56を介して接続された状態となる。また、リレー92がオンの状態にされると、内蔵されている2つのスイッチがオンの状態になり、この結果、ヒータ43に対して商用電源電力の供給が開始される。この結果、均熱板42には商用電源の接地側が接続されるので、ヒータ43から生じる微小な磁界または電流をシールドし、ユーザにこれらが印加されることを防止できる。
【0055】
以上の第3実施形態によれば、スイッチ51を発光ダイオード85が点灯する側に切り換えた後、スイッチ90を操作することにより、均熱板42を商用電源の接地側に接続するとともに、ヒータ43に対する商用電源の供給を開始することができる。
【0056】
なお、電源プラグ10を商用電源から外した後に、再度、電源プラグ10を商用電源に接続する場合には、前述したのと同様の操作を実行する。
【0057】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能であることは勿論である。
たとえば、以上の第1〜3実施形態では、本発明を電気採暖装置1に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は、このような場合のみに限定されるのではなく、これ以外の電気機器に対しても適用することができる。具体的には、商用電源に一対の接続端子を介して接続され、商用電源の負荷となる負荷部と、負荷部と人体との間に配設された導電性部材とを有する電気機器であれば、どのような電気機器にも適用することができる。例えば、採暖装置として、電気カーペット、電気毛布の他に、例えば、掃除機、洗濯機、AV(Audio Video)機器等に適用することも可能である。また、導電性部材としては、板状部材だけではなく、例えば、負荷部を取り巻く筐体として構成することも可能である。
【0058】
また、図4に示す回路構成は、一例であって、これ以外の回路構成であってもよい。例えば、図4では、トランジスタ65としてFET(Field Effect Transistor)を使用しているが、例えば、バイポーラトランジスタを使用する構成としてもよい。また、トランジスタ65の代わりに、例えば、演算増幅回路を用いるようにしてもよい。このとき、演算増幅回路の入力段としては、FETまたはバイポーラトランジスタのいずれを用いてもよい。また、発光ダイオード55ではなく、例えば、豆電球その他の発光手段を使用したり、液晶デバイスによって情報を表示したりするようにしてもよい。
【0059】
また、図6に示す回路構成も一例であって、これ以外の構成であってもよい。例えば、図6の例では、スイッチ71として電磁リレーを用い、状態反転回路75に出力状態を維持する機能を持たせるようにしたが、例えば、スイッチ71として双安定の電磁リレー(ラッチングリレーまたはキープリレー)を用いることにより、状態反転回路75が出力状態を維持する機能を持たないようにすることも可能である。また、図6に示す回路を、例えば、シーケンス回路またはマイクロコンピュータによって構成し、これらシーケンス回路またはマイクロコンピュータが、前述した場合と同様の動作によってスイッチ71およびスイッチ72,73を制御するようにしてもよい。
【0060】
また、図6に示す回路において、状態反転回路75の動作にも拘わらず、検出回路74が商用電源の非接地側を検出できない場合には、制御回路76がエラーの発生をユーザに通知するとともに、スイッチ72,73にオフの状態を維持させるようにしてもよい。そのような構成によれば、非接地側が検出できない場合には、極性が不明な状態でヒータ43へ通電されることを確実に防止することができる。
【0061】
また、図7に示す回路構成も一例であり、これ以外の構成であってもよい。例えば、図7の回路では、電源として商用電源をトランス95によって降圧したものを用いるようにしたが、商用電源ではなく、例えば、一次電池または二次電池を電源として用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気採暖装置の概略構成図である。
【図2】図1の発熱部の断面図である。
【図3】図1のコントローラの詳細な構成例である。
【図4】図3の検出回路の詳細な回路図である。
【図5】(A)は検出回路の接続状態を示し、(B)はその等価回路である。
【図6】第2実施形態の構成例を示す図である。
【図7】第3実施形態の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
1…電気採暖装置(電気機器)
10…電源プラグ(接続端子)
11,12…電源ケーブル
20,20A コントローラ
31,32…電源ケーブル
33…接地ケーブル
40…発熱部(負荷部)
41…外被体
42…均熱板(導電性部材、均熱部材)
43…ヒータ(負荷部、板状発熱部材)
51a…スイッチ(第1スイッチ)
51b…スイッチ(第2スイッチ)
52…スイッチ(接続手段)
53…スイッチ(保留手段、開始手段)
54…検出回路(検出手段)
55…発光ダイオード
61…コンデンサ
62〜64…抵抗
65…トランジスタ
66…直流電源
71a…スイッチ(第1スイッチ)
71b…スイッチ(第2スイッチ)
72…スイッチ(接続手段)
73…スイッチ(保留手段、開始手段)
74…検出回路(検出手段)
75…状態反転回路(制御部)
76…制御回路
84…演算増幅回路(検出手段)
91…リレー(接続手段)
92…リレー(保留手段、開始手段)
95…トランス
96…整流回路
97…コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の接続端子を有する電源プラグによって商用電源に接続されるとともに、当該商用電源の負荷となる負荷部と、前記商用電源の接地側に接続される導電性部材とを有する電気機器であって、
前記電源プラグが前記商用電源に接続された場合に、前記負荷部への前記商用電源の供給を保留する保留手段と、
前記一対の接続端子のうち前記商用電源の非接地側に接続されている接続端子を、対地容量または対地抵抗を有する前記導電性部材との間に流れる電流によって検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記商用電源の接地側に接続されている接続端子に対して、前記導電性部材を接続する接続手段と、
前記負荷部への電源の供給を開始する開始手段と、
を有することを特徴とする電気機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電気機器において、
前記負荷部は板状発熱部材であり、
前記導電性部材は、前記板状発熱部材に重ねて配設され、前記板状発熱部材で発生した熱を均一化する均熱部材である、
ことを特徴とする電気機器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電気機器において、
前記検出手段は、前記一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、前記第1スイッチが前記商用電源の前記非接地側に接続された際に、前記非接地側と前記導電性部材との間に流れる電流に応じて発光する発光部とを有し、
前記接続手段は、前記第1スイッチと連動して動作するとともに、前記第1スイッチと反対側の接続端子に対して前記導電性部材を接続する第2スイッチを有する、
ことを特徴とする電気機器。
【請求項4】
請求項1または2に記載の電気機器において、
前記検出手段は、前記一対の接続端子の一方に選択的に接続される第1スイッチと、前記導電性部材との間に電流が多く流れる側に前記第1スイッチを接続する制御部とを有し、
前記接続手段は、前記第1スイッチと連動して動作するとともに、前記第1スイッチと反対側の接続端子に対して前記導電性部材を接続する第2スイッチを有する、
ことを特徴とする電気機器。
【請求項5】
一対の接続端子を有する電源プラグによって商用電源に接続されるとともに、当該商用電源の負荷となる負荷部と、前記商用電源の接地側に接続される導電性部材とを有する電気機器の制御方法であって、
前記電源プラグが前記商用電源に接続された場合に、前記負荷部への前記商用電源の供給を保留する保留ステップと、
前記一対の接続端子のうち前記商用電源の非接地側に接続されている接続端子を、対地容量または対地抵抗を有する前記導電性部材との間に流れる電流によって検出する検出ステップと、
前記検出ステップの検出結果に基づいて、前記商用電源の接地側に接続されている接続端子に対して、前記導電性部材を接続する接続ステップと、
前記負荷部への電源の供給を開始する開始ステップと、
を有することを特徴とする電気機器の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−250852(P2009−250852A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100965(P2008−100965)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(508189441)ナサコア株式会社 (11)
【Fターム(参考)】