説明

電気自動車用の給電システム、商品又は情報財の購入指定機および情報の表示指示機

【課題】安価かつ簡易に電気自動車に給電できるシステムを実現できる給電システム、商品又は情報の購入指定機および情報の表示指示機を提供する。
【解決手段】 給電システム100は、電気自動車10を充電するための電源と、電源と電気自動車10とを電気的に接続するためのコード20と、商品販売機30とを含み、商品販売機30で商品を購入すると、電源に接続された電気自動車10に給電がなされる。商品販売機30で販売される商品のうち、指定の商品を購入すると、電源20に接続された電気自動車に給電がなされるようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車を充電するための給電システム、商品又は情報財の購入指定機および情報の表示指示機に関する。
【背景技術】
【0002】
パーキングにて、電気自動車を充電するための給電システムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−28303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、安価かつ簡易に電気自動車に給電できるシステムを実現できる給電システム、商品又は情報の購入指定機および情報の表示指示機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.第1の給電システム
本発明の給電システムは、
電気自動車を充電するための電源と、
前記電源と前記電気自動車とを電気的に接続するためのコードと、
商品又は情報財の購入指示機とを含み、
前記購入指示機で商品の購入を指示すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされる。
【0006】
本発明によれば、商品又は情報財の購入を指示したサービスとして電気自動車の給電を行える。また、給電の対価を得ることがなくても、商品又は情報の販売により利益を確保することができるという利点がある。
【0007】
本発明において、前記購入指示機で購入指示をし得る商品又は情報財のうち、販売者が指定する商品又は情報財を購入すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされることができる。
【0008】
これにより、特的の商品又は情報財を購入指示した場合のみに給電サービスを受けられるようにした場合には、その商品又は情報財の購買の促進も図ることができるという利点もある。
【0009】
本発明において、前記購入指示機は、前記電源と双方向に通信可能に接続されていることができる。これにより、電源で取得した情報(たとえば充電している電気自動車の情報)を購入指示機に送信することができる。
【0010】
本発明において、前記購入指示機は、複数の電源に接続されていることができる。これにより、一つの購入指示機で複数の電源を制御、管理することができる。
【0011】
本発明において、前記商品又は情報財の購入指示機は、管理サーバに通信可能に接続されていることができる。これにより、管理サーバに情報の一括管理をさせることができる。
【0012】
本発明において、前記購入指示機は、自動販売機とすることができる。自動販売機であれば、自動販売機は多く出回っているため、このシステムの普及が容易となる他、自動販売機の技術を転用することで、技術的に容易に製造することができる。また、別途、給電システム用の機器を配置したり、セキュリティー機能のある収容ボックスを設ける必要がなく、自動販売機があればスペースをとることもない。また、低コストでかつ簡易な給電システムを実現することができる。
【0013】
前記購入指示機は、購入を指示した商品又は情報財に関する決済情報が記録された情報媒体を発行する発行部を有することができる。これにより、決済するところと、商品又は情報財を指定するところとを別けることができ、安全上、有利である。
【0014】
2.商品又は情報財の購入指示機
本発明の商品販売機は、
電気自動車を充電するための電源に接続され、
商品又は情報財を購入の指示をすると、前記電源に対して電気自動車に給電の信号を送信する。
【0015】
本発明によれば、商品又は情報財の購入の指示をしたサービスとして電気自動車の給電を行える。また、給電の対価を得ることがなくても、商品又は情報財の販売により利益を確保することができるという利点がある。
【0016】
本発明によれば、商品又は情報財の購入を指示したサービスとして電気自動車の給電を行える。また、給電の対価を得ることがなくても、商品又は情報の販売により利益を確保することができるという利点がある。
【0017】
本発明において、前記購入指示機で購入指示をし得る商品又は情報財のうち、販売者が指定する商品又は情報財を購入すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされることができる。
【0018】
これにより、特的の商品又は情報財を購入指示した場合のみに給電サービスを受けられるようにした場合には、その商品又は情報財の購買の促進も図ることができるという利点もある。
【0019】
本発明において、前記購入指示機は、前記電源と双方向に通信可能に接続されていることができる。これにより、電源で取得した情報(たとえば充電している電気自動車の情報)を購入指示機に送信することができる。
【0020】
本発明において、前記購入指示機は、複数の電源に接続されていることができる。これにより、一つの購入指示機で複数の電源を制御、管理することができる。
【0021】
本発明において、前記商品又は情報財の購入指示機は、管理サーバに通信可能に接続されていることができる。これにより、管理サーバに情報の一括管理をさせることができる。
【0022】
本発明において、前記購入指示機は、自動販売機とすることができる。自動販売機であれば、自動販売機は多く出回っているため、このシステムの普及が容易となる他、自動販売機の技術を転用することで、技術的に容易に製造することができる。また、別途、給電システム用の機器を配置したり、セキュリティー機能のある収容ボックスを設ける必要がなく、自動販売機があればスペースをとることもない。また、低コストでかつ簡易な給電システムを実現することができる。
【0023】
前記購入指示機は、購入を指示した商品又は情報財に関する決済情報が記録された情報媒体を発行する発行部を有することができる。これにより、決済するところと、商品又は情報財を指定するところとを別けることができ、安全上、有利である。
【0024】
3.第2の給電システム
本発明の情報の表示指示機は、
電気自動車を充電するための電源と、
前記電源と前記電気自動車とを電気的に接続するためのコードと、
情報の表示指示機とを含み、
情報の表示指示機で情報の表示を指示すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされる。
【0025】
本発明によれば、情報の表示を指示したサービスとして電気自動車の給電を行える。また、給電の対価を得ることがなくても、情報の提供者から情報を表示したことの対価を得ることで、情報の表示指示機の所有者が利益を確保することができるというようなことも可能である。
【0026】
4.情報の表示指示機
本発明の情報の表示指示機は、
電気自動車を充電するための電源に接続され、
情報の表示を指示をすると、前記電源に対して電気自動車に給電の信号を送信することができる。
【0027】
本発明によれば、情報の表示を指示したサービスとして電気自動車の給電を行える。また、給電の対価を得ることがなくても、情報の提供者から情報を表示したことの対価を得ることで、情報の表示指示機の所有者が利益を確保することができるというようなことも可能である。
【0028】
本発明に係る電気自動車とは、電気で駆動する車であればよく、四輪車、二輪車(電気自転車を含む。)であってもよい
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の実施の形態に係る給電システムの機能図である。
【図2】商品又は情報の購入指定機の構成例を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る給電システムの機能図である。
【図4】第3の実施の形態に係る商品又は情報の購入指定機の構成例を示す図である。
【図5】第4の実施の形態に係る情報の表示指示機の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0031】
1.第1の実施の形態
第1の実施の形態において、給電システム100に適用される商品又は情報の購入指定機として商品販売機を例にとり説明する。
【0032】
給電システム100は、図1に示すように、電気自動車10を充電するための電源20と、電源20と電気自動車10とを電気的に接続するためのコード22と、商品販売機(商品の購入指定機)30とを含む。
【0033】
商品販売機30は、飲料水の自動販売機、菓子の自動販売機など、商品の販売機であれば特に限定されない。すなわち、商品としては、交換価値があるものであれば特に限定されず、旅行商品、宿泊手配などサービスに係る商品も含むものとする。
【0034】
電源20は、たとえば商用電源を使うことができ、商品販売機30を動作させるための電源と兼用してもよいし、商品販売機30を動作させるための電源と分離させてもよい。電源20は、太陽光発電装置により実現してもよい。太陽光発電装置には、バッテリーを搭載しておくこともできる。商品販売機30は、電源20に対して有線又は無線で接続され、双方向に通信可能とすることができる。商品販売機30は電源20に対して電気自動車10への電気供給の信号を出すことで、電源20は電気自動車10へ電気を供給する。商品販売機30と電源20との間に中継機(リレー)を設けておいてもよい。電源20は、公知の電気自動車用の電源スタンドを採用してもよい。電源20を操作する操作盤(図示せず)を設けてもよい。操作盤は、商品販売機30に設けてもよいし、又は、商品販売機30本体に対して外付けしてもよい。
【0035】
商品販売機30は、図2に示すように、表示部30aと、貨幣投入部30bと、操作入力部30cと、制御部30dと、記憶部30eと、商品排出部30fと、指定部30gを含む。表示部30aは、販売する商品を表示するものであり、商品の模型を展示部分に展示することにより構成してもよいし、電気的な表示装置(たとえば液晶表示装置)により構成してもよい。貨幣投入部30bは、商品を購入するために貨幣を投入する部分である。操作部30cは、商品を購入しようとする者が商品の購入を指示する部分であり、ボタンやタッチパネルにより構成することができる。制御部30dは、商品が購入されたかどうかの判断や、商品の購入依頼がなされた場合に商品販売機30に対して商品を排出する処理や、電源20に対して電気自動車に給電命令を行ったりするなどの機能を有し、CPU、ROMおよびRAMなどにより実現することができる。記憶部30eは、商品の情報を記憶する機能を有し、公知の記憶手段(たとえばROMやハードディスクなど)により構成することができる。商品排出部30fは、購入依頼のあった商品を排出する部分である。指定部30gは、販売者側により、購入された商品のうち給電を行うこととなる商品を指定する機能を有し、ボタンやタッチパネルから構成することができる。
【0036】
商品を購入したかどうかの判断や、電源20に対する充電の給電命令などの処理は、商品販売機30の制御部により実行することができる。
【0037】
この給電システム100において、商品販売機30で貨幣投入口30bにより貨幣を投入し操作入力部30cにより、表示部30aに表示された商品の中から商品を購入すると、商品が商品排出部30fから排出されると共に、電源20に接続された電気自動車10に給電がなされ、電気自動車10のバッテリーに充電がなされる。具体的には、電源20が商品販売機30の電源と分離させた場合には、商品販売機30で商品が販売されたという信号が電気自動車を充電するための電源に送信され、その電源20が起動し、電気自動車10に給電がなされる。
【0038】
商品販売機30で販売される商品のうち、指定の商品を購入すると、電源20に接続された電気自動車に給電がなされるようにしてもよい。これにより、特定の商品の購入促進を図ることができる。特定の商品としては、その地元の産品など商品販売機30の所有者が指定したものを挙げることができる。この場合、記憶部30eに電気自動車に給電がなされる商品情報を記憶させることができる。これにより、商品の購入の依頼がなされると、記憶部30fに記憶された、電気自動車に給電がなされる商品情報を読み出し、その購入依頼がなされた商品と対比し、購入依頼の商品が電気自動車に給電をなされる商品である場合には、電源20に対して電気自動車への給電命令の実行命令を行うことができる。
【0039】
商品販売機30は、認証装置(図示せず)を含むことができる。認証装置としてはバーコードリーダー、カードリーダー、ICタグ、指紋などの情報を読み取り認証する装置などがある。これにより、商品購入者の情報を把握することができる。また、商品販売機30により商品を購入することができる者が契約者のみに限られていた場合に、その者かどうかを判断することができる。
【0040】
商品販売機30および電源20の情報の送受信は、公知の送受信手段を適用することができる。
【0041】
本実施の形態に係る給電システム100によれば、たとえば、次の作用効果を奏することができる。
【0042】
電気自動車の給電においては、電気の小売が法律で規制されているため、電気自動車に給電をした対価として金銭を受け取り難く、電気自動車の給電は事業としては魅力がないものとなっている。
【0043】
しかし、本実施の形態の給電システムによれば、商品を購入したサービスとして電気自動車の給電を行える。また、商品の販売により利益を確保することができるという利益がある。
【0044】
このため、別途、給電システム用の機器を配置したり、セキュリティー機能のある収容ボックスを設ける必要がなく、商品販売機があればスペースをとることもない。また、低コストでかつ簡易な給電システムを実現することができる。
【0045】
また、商品販売機においては高いセキュリティー機能が実現されているため、高いセキュリティー機能を有する給電システムを実現することができる。
【0046】
さらに、特的の商品を購入した場合のみに給電サービスを受けられるようにした場合には、その商品の購買の促進も図ることができるという利点もある。これにより、商品販売機において新たな機能を付加することができる。
【0047】
本実施の形態では、商品販売機10の例を示したが、情報財を販売する販売機であってもよい。情報財の種類としては、たとえば、自然情報、波情報、施設情報などを挙げることができる。情報財は表示装置に情報財を表示してもよいし、又は、情報財を紙媒体に印刷したり、又は磁気カードなどの情報記憶媒体に情報を複製し発行してもよい。情報財を紙媒体に印刷する場合には公知の印刷装置を適用することができる。また、情報財をICカードなどの情報記録媒体に情報を複製する場合には、公知の複製装置(ICカードライターなど)などを適用することができる。
【0048】
2.第2の実施の形態
第2の実施の形態において、給電システム200に適用される商品又は情報の購入指定機として商品販売機を例にとり説明する。
【0049】
第2の実施の形態に係る給電システム200は、図3に示すように、商品販売機(商品の購入指定機)30が複数の電源20および管理サーバ40と接続されている点で、第1の実施の形態に係る給電システム100と異なる。
【0050】
具体的には、第2の実施の形態に係る給電システム200は、複数の電気自動車10を充電するための電源20と、電源20と電気自動車10とを電気的に接続するためのコード22と、商品販売機30と、管理サーバ40とを含む。
【0051】
商品販売機30は、第1の実施の形態に係るものを適用することができる。
【0052】
商品販売機30は、管理サーバ40と通信可能に接続されている。商品販売機30は管理サーバ40に対して双方向に通信可能であってもよく、又は、商品販売機30から一方向的に管理サーバ40に対して通信可能であってもよい。商品販売機30は、管理サーバ40と有線又は無線により接続されている。管理サーバ40は、商品販売機30の商品を管理するのみならず、電源20の使用状態や電源20により充電された電気自動車10の情報を管理することができる。
【0053】
電源20は、電気自動車10のバッテリー状態を把握する機能を有していてもよい。バッテリーの状態とは、たとえば、充電量やバッテリーの劣化状態である。このバッテリー状態の把握するための手段としては、公知のものを適用することができる。
【0054】
電源20は、商品販売機30に対して電気自動車10に電気を供給しているかどうかの情報を送信する送信手段を設けていてもよい。商品販売機30にて、どこの電源20が電気自動車10に充電中かを表示する表示手段(公知のディスプレイ)を設けておくこともできる。
【0055】
電源20を操作する操作盤(図示せず)を設けてもよい。操作盤は、商品販売機30に設けてもよいし、又は、商品販売機30本体に外付けしてもよい。
【0056】
この給電システム200においても、商品販売機30で商品を購入すると、複数の電源20のうち指定された電源20に接続された電気自動車10に給電がなされ、電気自動車10のバッテリーに充電がなされる。具体的には、商品販売機30で商品が販売されたという信号が電気自動車を充電するための電源に送信され、その電源20が起動し、電気自動車10に給電がなされる。
【0057】
商品販売機30で販売される商品のうち、指定の商品を購入すると、電源20に接続された電気自動車に給電がなされるようにしてもよい。これにより、特定の商品の購入促進を図ることができる。特定の商品としては、その地元の産品など商品販売機30の所有者が指定したものを挙げることができる。
【0058】
商品を購入したかどうかの判断や、電源20に対する充電の送信命令などの処理は、商品販売機30の制御部(CPU、ROM、RAMなどにより実現)により実行させてもよい。
【0059】
商品販売機30、電源20および管理サーバ40の情報の送受信は、公知の送受信手段を適用することができる。
【0060】
この給電システム200によれば、たとえば、複数の電源20が商品販売機30に通信可能に接続されており、電源20の使用状態の情報を商品販売機30に送信することができる。このため、どこの電源20が空いているかを商品販売機30にて表示することができる。ここで、商品販売機30は、一番近いところの電源20を表示することもできる。
【0061】
また、電源20にて、充電量を把握することで、どの程度で充電が終わるかという情報も認識することができる。その情報を商品販売機30に送信することで、商品販売機30にて、その情報を表示することができる。
【0062】
さらに、電源20にて、電気自動車10がどの位置にいるかを把握することができる。これにより、カーシェアリングにて、シェアリングされている車の位置を知ることができるため、カーシェアリングを進めていくに当たって車の情報管理という面で有用である。
【0063】
また、給電システム200は、第1の実施の形態に係る給電システム100と同様の作用効果を奏することができる。
【0064】
本実施の形態では、 本実施の形態では、商品販売機10の例を示したが、情報財を販売する販売機であってもよい。情報財の種類としては、たとえば、自然情報、波情報、施設情報などを挙げることができる。情報財は表示装置に表示してもよいし、又は、情報財を紙媒体に印刷したり、又は磁気カードなどの情報記憶媒体に情報を複製し発行してもよい。情報財を紙媒体に印刷する場合には公知の印刷装置を適用することができる。また、情報財をICカードなどの情報記録媒体に情報を複製する場合には、公知の複製装置(ICカードライターなど)などを適用することができる。
【0065】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に係る構成を含むことができ、同様の効果を奏する。
【0066】
3.第3の実施の形態
第3の実施の形態に係る給電システムは、購入指定機の構成の点で、第1および第2の実施の形態の給電システムと異なる。第3の実施の形態に係る給電システムは、購入指定機の構成の以外の点については、第1および第2の実施の形態の構成をとることができるため、それらの点については詳細な説明を省略する。
【0067】
まず、購入指定機130として商品の購入指定機を例にとり説明する。
【0068】
購入指定機130は、決済機能が付されていない点で、第1の実施の形態に係る購入指定機30と異なる。購入指定機130は、図4に示すように、表示部130aと、操作部130bと、制御部130cと、記憶部130dと、指定部130eと、決済情報を発行する発行部130fとを含む。表示部130aは、販売する商品を表示するものであり、商品の模型を展示部分に展示することにより構成してもよいし、電気的な表示装置(たとえば液晶表示装置)により構成してもよい。操作部130bは、商品を購入しようとする者が商品の購入を指示する部分であり、ボタンやタッチパネルにより構成することができる。制御部130cは、商品の指定がなされたかどうかの判断や、電源20に対して電気自動車に給電命令を行ったりするなどの機能を有し、CPU、ROMおよびRAMなどにより実現することができる。記憶部130dは、商品の情報を記憶する機能を有し、公知の記憶手段(たとえばROMやハードディスクなど)により構成することができる。指定部130eは、販売者側により、給電を行うこととなる商品を指定する機能を有し、ボタンやタッチパネルから構成することができる。商品に関する情報の発行部130fは、商品に関する情報を情報媒体(レシートなどの紙など)に印刷する印刷装置や、商品に関する情報を情報記憶媒体(たとえば磁気カード)に書き込む装置などにより構成されることができる。商品に関する情報は、その商品が店舗のどの位置に陳列されているかという情報や、価格情報などを含む。
【0069】
購入指定機130の使用法について、たとえば、店舗に購入指定機を置いた場合を例にとり説明する。
【0070】
購入指定機130の操作部130bにて、表示部130aに表示された商品の中から、操作部130bにより求める商品の指定を行う。商品の指定を行うと、その商品に関する情報の発行部130fが、商品の陳列位置や決済情報を記録又は記載された情報媒体を発行すると共に、電源20に対して電気自動車の給電命令を行い、電源20が充電を開始する。購入者は、その情報媒体を取得した後に、陳列されている商品を取得すると共に店員がいる決済場所に赴いて決済を行う。
【0071】
第3の実施の形態は、第1および第2の実施の形態の構成を含むことができ、同様の効果を奏する。
【0072】
4.第4の実施の形態
第4の実施の形態に係る給電システムは、商品又は情報財の購入指示機ではなく、情報の表示機である点で、第1の実施の形態と異なる。図5に、第4の実施の形態に係る情報の表示指示機の構成例を示す。
【0073】
第4の実施の形態に係る情報の表示指示機230は、図5に示すように、表示部230aと、操作部230bと、制御部230cと、記憶部230dと、指定部230eとを含む。
【0074】
表示部230aは、販売する商品を表示するものであり、商品の模型を展示部分に展示することにより構成してもよいし、電気的な表示装置(たとえば液晶表示装置)により構成してもよい。操作部230bは、情報の表示を指示する者が表示したい情報を指示する部分であり、ボタンやタッチパネルにより構成することができる。制御部230cは、商品の指定がなされたかどうかの判断や、電源20に対して電気自動車に給電命令を行ったりするなどの機能を有し、CPU、ROMおよびRAMなどにより実現することができる。記憶部230dは、情報を記憶する機能を有し、公知の記憶手段(たとえばROMやハードディスクなど)により構成することができる。指定部230eは、情報提供者側により、給電を行うこととなる情報を指定する機能を有し、ボタンやタッチパネルから構成することができる。情報は、たとえば広告情報を挙げることができる。
【0075】
記憶部230dに情報の表示回数などを記憶させておくことができ、表示された時間や回数などにより制御部230cが情報の表示に関する傾向を分析することができる。
【0076】
情報の表示機230の操作部230bにて、表示部230aに表示された情報の種類の中から、操作部230bにより求める情報の種類の指定を行う。情報の種類の指定を行うと、その情報に関する情報が表示部230aに表示されると共に、電源20に対して電気自動車の給電命令を行い、電源20が充電を開始する。なお、予め指定された情報の表示指示があった場合にのみ給電命令を行ってもよい。
【0077】
第4の実施の形態は、第1〜第3の実施の形態の構成を含むことができ、同様の効果を奏する。
【0078】
5.変形例
上記の第1〜第4の実施の形態において、さらに、次の機能を付加することができる。
【0079】
電源20において給電量を検出する検出部(図示せず)を設け、その給電量を記憶する記憶部を設けることができる。検出部としては公知の給電量を検出する検出装置(図示せず)を適用することができる。給電量と二酸化炭素排出量との換算テーブルを用いることで、その給電量に相当する二酸化炭素の排出削減量を把握することができる。
【0080】
さらに、電気自動車10に接続される電源20のプラグに電気自動車10の識別情報を読み取る装置が設けられていてもよい。具体的には、電気自動車10に識別情報を記憶したもの(バーコード、ICタグなど)が付されていた場合に、その識別情報を読み取る装置(バーコードリーダー、ICタグを読み取る装置)を設けることで、電気自動車10の識別情報(車種、ナンバーなど)を読み取ることができる。
【0081】
上記の実施の形態において、決済は購入者自らが行ったが、購入者でないものが決済を行ってもよい。この場合に、決済を行う者としては、購入指示機に広告媒体を設けた場合に、その広告提供者が決済を行うことができる。この機能を実現するために、記憶部にその決済情報を記憶させて、所定期間ごとに記憶部から情報を取得するか、又は、購入指示機が情報通信網により管理サーバに接続されている場合には決済情報をその管理サーバに送信してもよい。広告は表示装置に表示してもよいし、広告が印刷された紙などの媒体を購入指示機に貼り付けてもよい。管理サーバに広告提供者のサーバが接続されている場合には、決済情報を広告提供者のサーバに送信してもよい。
【0082】
また、決済者が電気自動車に充電した電気に相当する二酸化炭素の排出削減のポイントを獲得できるようにしてもよい。このために、上記の二酸化炭素の排出削減量を記憶部に記憶させて所定期間ごとに記憶部から情報を取得するか、又は、購入指示機が情報通信網により管理サーバに接続されている場合には決済情報をその管理サーバに送信してもよい。また、管理サーバに決済者のサーバが接続されている場合には、その決済者のサーバにその二酸化炭素の排出削減量およびその削減量に対応するポイントのデータを送信することができる。
【0083】
本実施の形態は、本発明の範囲内において種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、電気自動車の給電する用途に適用することができる。
【符号の説明】
【0085】
10 電気自動車
20 電源
22 コード
30 商品販売機
40 管理サーバ
100,200 給電システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車を充電するための電源と、
前記電源と前記電気自動車とを電気的に接続するためのコードと、
商品又は情報財の購入指示機とを含み、
前記購入指示機で商品の購入を指示すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされる給電システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記購入指示機で購入指示をし得る商品又は情報財のうち、販売者が指定する商品又は情報財を購入すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされる給電システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記購入指示機は、前記電源と双方向に通信可能に接続されている給電システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、複数の電源に接続されている給電システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、管理サーバに通信可能に接続されている給電システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、自動販売機である給電システム。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、購入を指示した商品又は情報財に関する決済情報が記録された情報媒体を発行する発行部を有する給電システム。
【請求項8】
電気自動車を充電するための電源に接続され、
商品又は情報財を購入の指示をすると、前記電源に対して電気自動車に給電の信号を送信する商品又は情報財の購入指示機。
【請求項9】
請求項8において、
前記商品又は情報財の販売機は、前記電源と双方向に通信可能に接続されている商品又は情報財の購入指示機。
【請求項10】
請求項8または9において、
前記商品又は情報財の販売機は、複数の電源に接続されている商品又は情報財の購入指示機。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれかにおいて、
前記商品又は情報財の販売機は、管理サーバに通信可能に接続されている商品又は情報財の購入指示機。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれかにおいて、
前記商品又は情報財の販売機は、管理サーバに通信可能に接続されている商品又は情報財の購入指示機。
【請求項13】
請求項8〜12のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、自動販売機である商品又は情報財の購入指示機。
【請求項14】
請求項8〜13のいずれかにおいて、
前記購入指示機は、購入を指示した商品又は情報財に関する決済情報が記録された情報媒体を発行する発行部を有する商品又は情報財の購入指示機。
【請求項15】
電気自動車を充電するための電源と、
前記電源と前記電気自動車とを電気的に接続するためのコードと、
情報の表示指示機とを含み、
情報の表示指示機で情報の表示を指示すると、前記電源に接続された電気自動車に給電がなされる給電システム。
【請求項16】
電気自動車を充電するための電源に接続され、
情報の表示を指示をすると、前記電源に対して電気自動車に給電の信号を送信する情報の表示指示機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−187044(P2011−187044A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247958(P2010−247958)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(509335889)株式会社ONEheart (1)
【Fターム(参考)】