説明

電源分配装置およびその製造方法

【課題】電子回路を組み込んだ電源分配装置において、前記電子回路と電源回路との接続を低コスト、高信頼性で行うとともに、前記接続を小スペースで行うことができる電源分配装置を提供する。
【解決手段】同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板10を搭載した電源分配装置であって、
硬質のコア材1に積層された厚さ70μm以下の第1導体層2の上に絶縁層3を介して厚さ200μm以上の第2導体層4を積層した多層配線基板10の、前記第1導体層2に回路パターン6aを形成して小電流用回路を構成するとともに、前記第2導体層4に回路パターン6bを形成して大電流用回路を構成し、部分的に第1導体層を露出させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源(バッテリや発電機)からの電気を車両内の各補機に分配するとともに、分岐した回路の保護を目的としたヒューズやスイッチングを目的としたリレーを搭載する電源分配装置に関し、特に電子回路を組み込んだ電源分配装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の電源分配を行う場合、省スペース、省コストの目的から電源分配装置が利用される。電源分配装置は、ワイヤーハーネスとの接続部、ヒューズ、リレー等の部品を一箇所に集めて接続できる構造となっており、ワイヤーハーネスは接続端子を収納したコネクタによって電源分配装置に接続され、電源分配装置内に収納されているヒューズ回路への接続と回路の分岐が行なわれる。
従来の電源分配装置は、金属板を打抜いたバスバーと、このバスバーを保持、絶縁する絶縁板とを積層することによって大電流用の電源回路(電源の電力を分配するための回路)を構成していた。そして、電子回路を構成するプリント回路基板を組み込んだ電源分配装置では、電源回路(バスバー)と電子回路(プリント回路基板)の電気的接続を図るため、プリント回路基板にメス端子を内蔵するメス端子内蔵コネクタを取り付け、当該コネクタにバスバーのオス端子を差し込んで接続していた。
また電子回路を構成するプリント回路基板を組み込んだ電源分配装置において、先端に圧接端子を有する渡り導体をプリント回路基板に実装し、この渡り導体の先端の圧接端子にバスバーを接続し、電源回路と電子回路との電気的接続を図る方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
【特許文献1】特開平10−322853号公報
【特許文献2】特開平10−322854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、電源回路(バスバー)と電子回路(プリント回路基板)とを電気的に接続するため、プリント回路基板にメス型端子内蔵コネクタを取り付けた場合、コストが高くなってしまうといった問題点があった。
また先端に圧接端子を有する渡り導体を実装したプリント回路基板を用いて、電源回路(バスバー)と電子回路(プリント回路基板)とを電気的に接続した場合、コストは抑えられるものの、電子回路の形成に必要なスペースの他に先端に圧接端子を有する渡り導体を設けるためのスペースが必要となってプリント回路基板の基板サイズが大きくなってしまい、そのため電源分配装置が大きくなってしまうといった問題点があった。
【0004】
そこで本発明は、電子回路を組み込んだ電源分配装置において、低コスト・高信頼性・小スペースにて、電子回路を電源回路に接続した電源分配装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板を搭載した電源分配装置であって、硬質のコア材に積層された厚さ70μm以下の第1導体層の上に絶縁層を介して厚さ200μm以上の第2導体層を積層した多層配線基板の、前記第1導体層に回路パターンを形成して小電流用回路を構成するとともに、前記第2導体層に回路パターンを形成して大電流用回路を構成し、部分的に第1導体層を露出させたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、厚さ200μm以上の導体層で構成した電源回路と厚さ70μm以下の導体層で構成した電子回路を同一基板上に形成した多層配線基板をハウジングに収納することによって、電子回路を組み込んだ電源分配装置を構成することができ、電源分配装置を小さくすることができる。またスルーホールを介して前記電源回路と電子回路を電気的に接続するため、コネクタ等を用いることなく前記電子回路と電源回路とを低コスト、高信頼性で接続できるとともに、前記回路同士の接続を小スペースで行うことができ電源分配装置の小型化に貢献できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施例による電源分配装置について、図1から図4を参照して説明する。
本発明の電源分配装置は、同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板10をハウジング20内に収納することによって、電子回路を組み込んだ電源分配装置を構成するものである。そして前記電源分配装置に搭載される多層配線基板10に、厚さ200μm以上、好ましくは200〜400μmの導体層で構成した大電流用の回路パターン6bを形成して電源回路を構成するとともに、厚さ70μm以下、好ましくは18〜50μmの導体層で構成した小電流用の回路パターン6aを形成して電子回路を構成する。
【0008】
図1及び図2は、本発明の第1実施例による電源分配装置およびその製造方法を説明するものであり、電源分配装置に搭載される多層配線基板10について説明する図(部分断面図)である。
電源分配装置に搭載される多層配線基板10として、この実施例では、硬質のコア材1の表面または/および裏面に厚さ70μm以下の第1導体層2(薄膜銅箔)が積層され、さらに前記第1導体層上に絶縁層3を介して厚さ200μm以上の第2導体層4(厚膜銅箔)が部分的に積層された多層配線基板10を使用した。
【0009】
電源分配装置の電源回路(定格電流10A以上)として機能させる回路は、大電流に対応させるため、厚さ200μm以上となるように形成する必要がある。
一方、電源分配装置に組み込む電子回路は小電流(定格電流10A未満)に対応すればいいので、回路の厚さは200μmも必要ない。小電流対応の回路では、厚さが70μmあれば十分である。また電子回路を構成するプリント回路基板には回路パターンが複雑に張り巡らされているが、厚さ200μm以上の導体層をエッチング処理して回路パターンを形成すると、エッチング処理による最小回路パターン幅の関係上、電子回路を形成するための基板スペース(プリント回路基板の投影面積)が大きくなってしまうといった問題点がある。
そこで、厚さ70μm以下の第1導体層2(薄膜銅箔)の上に絶縁層3を介して厚さ200μm以上の第2導体層4(厚膜銅箔)が部分的に積層されている多層配線基板10を使用し、最外層に積層されている厚さ200μm以上の第2導体層4をエッチング処理して大電流用の回路パターン6bを形成し、電源回路を構成するとともに、内側に積層されている厚さ70μm以下の第1導体層2をエッチング処理して小電流用の回路パターン6aを形成し、電子回路を構成した。
【0010】
例えば図1に示すように、硬質のコア材1の表裏に厚さ70μm以下の第1導体層2を積層した後、当該第1導体層2をエッチング処理して回路パターン6aを形成し、小電流用回路(電子回路)を構成するとともに(図1(a)を参照)、前記第1導体層2の上に絶縁層3を介して厚さ200μm以上の第2導体層4を積層した後、当該第2導体層4をエッチング処理して回路パターン6bを形成し、大電流用回路(電源回路)を構成する(図1(b)を参照)。
そして図1(c)に示すように、前記第1導体層2上に積層されている絶縁層3と第2導体層4とを部分的に取り除き、厚さ70μm以下の第1導体層2(小電流用の回路パターン6a)を部分的に露出させる。第1導体層2(小電流用の回路パターン6a)を部分的に露出させることによって、当該露出部分の小電流用回路(電子回路)には電子部品(図示せず)などを実装することができ、電子部品を実装した電子回路を構成することができる。
【0011】
また例えば図2に示すように、硬質のコア材1の表裏に厚さ70μm以下の第1導体層2を積層した後、当該第1導体層2をエッチング処理して回路パターン6aを形成し、小電流用回路を構成するとともに(図2(a)を参照)、前記第1導体層2の上に絶縁層3を介して厚さ200μm以上の第2導体層4を部分的に積層した後、当該第2導体層4をエッチング処理して回路パターン6bを形成して大電流用回路を構成する(図2(b)を参照)。
図2(b)に示す多層配線基板10では、第1導体層2(小電流用の回路パターン6a)が部分的に露出するように、絶縁層3を介して第2導体層4を部分的に積層したため、前記露出部分の小電流用回路(電子回路)には電子部品(図示せず)などを実装することができ、電子部品を実装した電子回路を構成することができる。
【0012】
すなわち図1及び図2に示す多層配線基板10では、最外層(第2導体層4)に厚さ200μm以上の大電流用の回路パターン6b(電源回路)が形成され、それよりも内側の層(第1導体層2)に厚さ70μm以下の小電流用の回路パターン6a(電子回路)が形成される。そして内側の層(第1導体層2)を部分的に露出させてあるため、当該露出部分に形成されている小電流用の回路パターン6a(電子回路)に電子部品を実装することができる。
なお大電流用の回路パターンを形成した配線基板では、その内側(内層)に放熱用の薄膜導体層(18〜70μm程度)を設ける技術が知られている。そこで本発明では、厚さ200μm以上の第2導体層4の内側に絶縁層3を介して積層されている厚さ70μm以下の第1導体層2を、非露出部分において放熱用の内層としての機能させるとともに、露出部分において電子回路としての機能させるように構成した。
【0013】
また多層配線基板10にスルーホール7を形成することによって、最外層である第2導体層4と、絶縁層3を介してその内側に積層されている第1導体層2とを導通させることができる(図1(c)及び図2(b)を参照)。なおスルーホール7にはスルーホールメッキを施す。またホール内に導電性物質を充填させておいてもよい。
つまり、多層配線基板10に形成したスルーホール7によって、第2導体層4をエッチング処理して形成した大電流用の回路パターン(電源回路)6bと、第1導体層2をエッチング処理して形成した小電流用の回路パターン(電子回路)6aとの導通性を確保し、コネクタなどを使用することなく電子回路と電源回路とを電気的に接続する。
【0014】
電源回路(大電流用の回路パターン6b)と電子回路(小電流用の回路パターン6a)とがスルーホール7を介して導通する多層配線基板10をハウジングに収納することによって、電子回路を組み込んだ電源分配装置を構成した場合、コネクタ等を用いることなく前記電子回路と電源回路とを低コスト、高信頼性で接続できるとともに、前記回路同士の接続を小スペースで行うことができ、電源分配装置の小型化に貢献できる。
なお電源回路と電子回路とを保護するため、各回路パターンの露出する表面に絶縁被覆を設けておくことが好ましい。
【0015】
次に、図3及び図4を参照して本発明の第2実施例による電源分配装置およびその製造方法を説明する説明する。
図3は、電源分配装置に搭載される屈曲式多層配線基板10´について説明する図(部分断面図)であり、図3は、屈曲式多層配線基板10´を搭載した電源分配装置を示す図(断面図)である。
【0016】
第2実施例は、屈曲式多層配線基板10´をハウジング20内に収納することによって電子回路を組み込んだ電源分配装置を構成するものである。
電源分配装置に搭載される屈曲式多層配線基板10´は、図3(a)に示すように、硬質のコア材1の表面に積層された第1導体層2の上に厚さ100μm程度のボンディングシート(絶縁シート)31を介して第2導体層41を積層するとともに、硬質のコア材1の裏面に積層された第1導体層2の上に絶縁層32を介して第2導体層42を積層した多層配線基板において、当該多層配線基板の一部にコア材1を取り除いて厚さ100μm程度のボンディングシート31と一層の第2導体層41のみからなる薄肉部分(屈曲部8)が形成され、前記薄肉部分(屈曲部8)にて屈曲可能とせしめたものである。
【0017】
なおこの実施例でも、図3(b)に示すように、第1実施例と同様に、厚さ70μm以下の第1導体層2に小電流用の回路パターン6aを形成して電子回路を構成するとともに、厚さ200μm以上の第2導体層41,42に大電流用の回路パターン6bを形成した電源回路を構成した。
また厚さ200μm以上の第2導体層41,42の内側に設けられた厚さ70μm以下の第1導体層(銅箔など)2を部分的に露出させるように構成し、第1導体層(小電流用の回路パターン6a)が露出する部分に形成された回路(電子回路)に電子部品などを実装できるように構成した。
図3(b)に示す実施例では、屈曲部8を挟んで一方側(右側)の、コア材1の裏面側に積層されている絶縁層32と第2導体層42とを取り除くことによって、コア材1の裏面に張り合わされている厚さ70μm以下の第1導体層2を部分的に露出させてある。
【0018】
また第1実施例と同様に、屈曲式多層配線基板10´に形成したスルーホール7によって、第2導体層41,42をエッチング処理して形成した大電流用の回路パターン(電源回路)6bと、第1導体層2をエッチング処理して形成した小電流用の回路パターン(電子回路)6aとの導通性を確保し、コネクタなどを使用することなく電子回路と電源回路とを電気的に接続した。
そして図4に示すように、同一基板上に厚さ200μm以上の大電流用の回路パターン(電源回路)6bと、厚さ70μm以下の小電流用の回路パターン(電子回路)6aとが形成され、さらに前記層厚の異なる回路パターン同士をスルーホール7にて導通させた屈曲式多層配線基板10´を屈曲部8にて屈曲せしめ、当該屈曲式多層配線基板10´をハウジング20に収納することによって電子回路を組み込んだ電源分配装置を構成する。
【0019】
なお屈曲式多層配線基板10´では、厚さ70μm以下の第1導体層を部分的に露出させて小電流用の回路パターン6a(電子回路)を露出させた部分が、屈曲式多層配線基板10´を屈曲部8にて屈曲したときに内側に配置されるように構成することが好ましい。これによって、小電流用の回路パターン6aに電子部品9を実装して電子回路を構成するにあたって、屈曲部8にて屈曲式多層配線基板10´を屈曲したことによって生じる内側の空間に電子部品9が配置されることとなり、電子部品9を外傷等から保護することができる。
【0020】
図4に示す電源分配装置では、ハウジング20内に収納されている屈曲式多層配線基板10´が、一層のボンディングシート31と一層の第2導体層41のみからなる薄肉部分、つまり屈曲部8で屈曲している。そして前記屈曲式多層配線基板10´には、同一基板上に大電流用の回路パターン(電源回路)6bと小電流用の回路パターン(電子回路)6aとが形成されるとともに前記電源回路と電子回路がスルーホール7を介して導通している。
また屈曲式多層配線基板10´には、電源分配装置に他の電気部品を接続するための接続端子12(例えば、コネクタやヒューズなどを配線回路に電気的に接続するための接続端子)が取り付けられるとともに、屈曲式多層配線基板10´を屈曲したことによって生じる内側の空間に電子回路6aが形成され、さらにその電子回路に電子部品9が配置されている。
なお電源回路と電子回路とを保護するため、各回路パターンの露出する表面に絶縁被覆11を設けておくことが好ましい。
【0021】
以上説明したように、この発明によれば、電子回路を組み込んだ電源分配装置を容易に作成することができるとともに、コネクタ等を用いることなく電源回路と電子回路とを低コスト、高信頼性で接続することができる。また同一基板上に厚さ200μm以上の導体層で構成した電源回路と厚さ70μm以下の導体層で構成した電子回路を形成したことによって、基板サイズが大きくなってしまうといった問題がなく、電源分配装置を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】電源分配装置に搭載される多層配線基板10の製造例を示す図である。
【図2】他の例を示す図である。
【図3】電源分配装置に搭載される屈曲式多層配線基板10´の製造方法を示す図である。
【図4】屈曲式多層配線基板10´を搭載した電源分配装置を示す図である。
【符号の説明】
【0023】
1 コア材
2 第1導体層
3,32 絶縁層
31 ボンディングシート(絶縁シート)
4,41,42 第2導体層
6a 小電流用の回路パターン
6b 大電流用の回路パターン
7 スルーホール
8 屈曲部
9 電子部品
10 多層配線基板
10´ 屈曲式多層配線基板
11 絶縁被覆
12 接続端子
20 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板(10)を搭載した電源分配装置であって、
硬質のコア材(1)に積層された厚さ70μm以下の第1導体層(2)の上に絶縁層(3)を介して厚さ200μm以上の第2導体層(4)を積層した多層配線基板(10)の、前記第1導体層(2)に回路パターン(6a)を形成して小電流用回路を構成するとともに、前記第2導体層(4)に回路パターン(6b)を形成して大電流用回路を構成し、部分的に第1導体層(2)を露出させたことを特徴とする電源分配装置。
【請求項2】
第1導体層(2)が露出した部分に電子部品を実装したことを特徴とする請求項1に記載の電源分配装置。
【請求項3】
硬質のコア材(1)の表面に積層された第1導体層(2)上にボンディングシート(31)を介して第2導体層(41)が積層されるとともに、硬質のコア材(1)の裏面に積層された第1導体層(2)上に絶縁層(32)を介して第2導体層(42)が積層された多層配線基板の、前記第1導体層(2)に回路パターン(6a)を形成して小電流用回路を構成するとともに、前記第2導体層(41,42)に回路パターン(6b)を形成して大電流用回路を構成し、
さらに前記多層配線基板の一部にコア材を取り除いてボンディングシート(31)と第2導体層(41)のみからなる屈曲部(8)を形成し、当該屈曲部(8)にて屈曲せしめた屈曲式多層配線基板(10´)を搭載したことを特徴とする請求項1または2に記載の電源分配装置。
【請求項4】
硬質のコア材(1)に厚さ70以下μmの第1導体層(2)を積層し、前記第1導体層に回路パターン(6a)を形成して小電流用回路を形成する工程と、
前記第1導体層上に絶縁層(3)を介して厚さ200μm以上の第2導体層(4)を積層し、絶縁層を介して第1導体層上に積層された第2導体層(4)に回路パターン(6b)を形成して大電流用回路を形成する工程と、
部分的に第1導体層(2)上の層を取り除くことによって、第1導体層が部分的に露出させる工程とによって、
同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板(10)を作成し、前記多層配線基板(10)をハウジングに収納したことを特徴とする電源分配装置の製造方法。
【請求項5】
硬質のコア材(1)に厚さ70μm以下の第1導体層(2)を積層し、前記第1導体層に回路パターン(6a)を形成して小電流用回路を形成する工程と、
前記第1導体層上に絶縁層(3)を介して厚さ200μm以上の第2導体層(4)を部分的に積層し、絶縁層を介して第1導体層上に部分的に積層された第2導体層(4)に回路パターン(6b)を形成して大電流用回路を形成する工程とによって、
同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した多層配線基板(10)を作成し、前記多層配線基板(10)をハウジングに収納したことを特徴とする電源分配装置の製造方法。
【請求項6】
硬質のコア材(1)の表面に積層した第1導体層(2)の上にボンディングシート(31)を介して第2導体層(41)を積層するとともに、硬質のコア材(1)の裏面に積層した第1導体層(2)の上に絶縁層(32)を介して第2導体層(42)を積層した多層配線基板の一部に、コア材を取り除いてボンディングシート(31)と第2導体層(41)のみからなる屈曲部(8)を形成することによって屈曲式多層配線基板(10´)を作成し、
同一基板上に厚さの異なる導体層で構成した電源回路と電子回路とを形成した屈曲式多層配線基板(10´)を前記屈曲部(8)にて屈曲させ、ハウジングに収納したことを特徴とする請求項4または5に記載の電源分配装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−91370(P2008−91370A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267056(P2006−267056)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【出願人】(504349146)共栄電資株式会社 (9)
【Fターム(参考)】