説明

電源制御回路及び電源装置

【課題】少数の外部端子により複数の電源のタイミングを制御する電源制御回路及び電源装置。
【解決手段】第1の入力信号により入出力部に充電/放電可能な充放電回路と、入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、入出力部の電圧と、第1の大小判定する第1の比較回路と、入出力部の電圧と、第1の比較電圧とは異なる第2の比較電圧とを大小判定する第2の比較回路と、クランプ出力回路の出力に応じて、第1の入力信号及び第1の比較回路の出力のいずれかを選択して第1の出力信号として出力する選択回路と、第2の入力信号と第2の比較回路の出力との論理積をとり、第2の出力信号として出力する論理積回路と、を備え、クランプ出力回路は、入出力部に外部から電圧を印加しないときは入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ論理値を出力し、入出力部に論理値ハイレベルが印加されたときは入出力部の論理値を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源制御回路及び電源装置に関し、特に、複数の電源の立上りと立下りを制御する電源制御回路及び電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子・電気機器の電源には、商用電源または電池が用いられている。これらの電源は、機器内部または外部において、所望の電圧に変換されている。また、定電圧化されることも多い。
近年、半導体デバイス等の電子・電気機器に必要とされる電源電圧が複数化している。そのため、1つの電圧から、複数の電源により、定電圧化することが行われている。
【0003】
その場合、複数の電源の投入・切断シーケンスを考慮しないと、半導体デバイスが、ラッチアップを起こして焼損することがある。また、半導体デバイス以外でも、電源投入の順序が問題になる場合がある。
そのために、電源の投入・切断シーケンスを制御する回路が提案されている。
【0004】
例えば、PWM制御方式のDC−DC制御回路において、ソフトスタート用コンデンサの接続方式を工夫することで、DC−DC制御回路の負荷に依存せずに出力電圧の立上り特性を制御できるようにした提案がされている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−154275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、少数の外部端子により、複数の電源の立上りと立下りのタイミングを制御する電源制御回路及び電源装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、前記入出力部の電圧と、第1の比較電圧と、を比較して大小判定する第1の比較回路と、前記入出力部の電圧と、前記第1の比較電圧とは異なる第2の比較電圧と、を比較して大小判定する第2の比較回路と、前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号及び前記第1の比較回路の出力のいずれかを選択して第1の出力信号として出力する選択回路と、第2の入力信号と前記第2の比較回路の出力との論理積をとり、第2の出力信号として出力する論理積回路と、を備え、前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路が提供される。
【0008】
本発明の他の一態様によれば、第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、前記入出力部の電圧と、第1の比較電圧と、を比較して大小判定する第1の比較回路と、前記入出力部の電圧と、前記第1の比較電圧とは異なるm個(mは、1以上)の第2の比較電圧と、をそれぞれ比較して大小判定するm個の第2の比較回路と、前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号及び前記第1の比較回路の出力のいずれかを選択して第1の出力信号として出力する選択回路と、第2の入力信号と前記m個の第2の比較回路の出力との論理積をとり、m個の第2の出力信号として出力するm個の論理積回路と、を備え、前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路が提供される。
【0009】
本発明の他の一態様によれば、第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、前記入出力部の電圧と、互いに異なるn個(nは、2以上)の比較電圧と、をそれぞれ比較して大小判定するn個の比較回路と、前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号を選択してn個の第1の出力信号としてそれぞれ出力するか、または前記n個の比較回路の出力を選択してn個の第1の出力信号としてそれぞれ出力するn個の選択回路と、を備え、前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路が提供される。
【0010】
本発明の他の一態様によれば、上記いずれか1つの電源制御回路を備えたことを特徴とする電源装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、少数の外部端子により、複数の電源の立上りと立下りのタイミングを制御する電源制御回路及び電源装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
【図2】図1に表した充放電回路の構成を例示する回路図である。
【図3】図1に表したクランプ出力回路の構成を例示する回路図である。
【図4】図1〜3に表した電源制御回路における主要信号のタイミングチャートである。
【図5】図1〜3に表した電源制御回路における主要信号の別のタイミングチャートである。
【図6】図1に表したクランプ出力回路の他の構成を例示する回路図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
【図8】図7に表した電源制御回路における主要信号のタイミングチャートである。
【図9】図7に表した電源制御回路における主要信号の他のタイミングチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
【図11】図10に表した電源制御回路における主要信号のタイミングチャートである。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る電源制御回路を用いた電源装置の構成を例示するブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る電源制御回路を用いた電源装置の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、信号の論理値を、ローレベルを”0”で、ハイレベルを”1”で表す。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
図1に表したように、電源制御回路51は、充放電回路10、クランプ出力回路20、選択回路11、比較回路30a、30b及び論理積(AND)回路12を、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。
【0015】
本実施例の電源制御回路51においては、第1の入力信号EN1により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路10の出力は、入出力部Tcontに接続されている。
充放電回路10は、後述するように、第1の入力信号EN1が”1”のとき、充電電流を入出力部Tcontに供給し、第1の入力信号EN1が”0”のとき、放電電流を入出力部Tcontから吸い込む回路である。
【0016】
入出力部Tcontは、例えば、コンデンサCcontを接続し、充放電回路10の電流により、コンデンサCcontを充放電する端子である。また、外部から電圧が印加可能な端子であり、コンデンサCcontを接続せず、電源電位Vdにプルアップすることもできる。入出力部Tcontは、クランプ出力回路20及び2つの比較回路30a、30bに接続されている。
【0017】
クランプ出力回路20は、後述するように、入出力部Tcontに外部から電圧を印加しないときは入出力部Tcontの電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして入出力部Tcontの論理値”0”を出力し、入出力部Tcontに論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは入出力部Tcontの論理値”1”を出力する回路である。
【0018】
選択回路11は、A入力に1つの比較回路30aの出力43aが接続され、B入力に第1の入力信号EN1が接続されている。またS入力にクランプ出力回路20の出力42が接続され、Y出力が第1の出力信号Vout1ONに接続されている。
ここで、選択回路11は、S入力により、A入力またはB入力を選択して出力する論理回路であり、例えば、2入力1出力のセレクタにより構成できる。本実施例においては、選択回路11は、S入力が”0”のときA入力を選択してY出力に出力し、S入力が”1”のときB入力を選択してY出力に出力する。
【0019】
比較回路30aは、入力信号と比較電圧とを比較し、大小判定する回路であり、入力信号が比較電圧より低いとき”0”を出力し、入力信号が比較電圧より高いとき”1”を出力する回路である。例えば、コンパレータの負入力に比較電圧の基準電圧源を、正入力に入力信号を、それぞれ入力することにより構成できる。
【0020】
論理積回路12は、他の比較回路30bの出力43bと第2の入力信号EN2との論理積を生成し、第2の出力信号Vout2ONを出力する。ここで、比較回路30bは、入力信号と比較する比較電圧が比較回路30aの比較電圧と異なる点以外は、比較回路30aと同様であるので説明を省略する。
なお、図1に表したように、第2の入力信号EN2は、抵抗Rで電源電位Vdにプルアップしておいてもよい。
【0021】
図2は、図1に表した充放電回路の構成を例示する回路図である。
図2に表したように、充放電回路10は、トランジスタQ10、Q11と定電流源15、16及び否定(NOT)回路17を有する。
【0022】
トランジスタQ10、Q11は、それぞれp型MOSFET、n型MOSFETである。トランジスタQ10、Q11のドレインは、ともに入出力部Tcontに接続されている。また、トランジスタQ10、Q11のゲートは、ともに否定回路17の出力41に接続されている。トランジスタQ10のソースは、定電流源15を介して電源電位Vdに接続され、トランジスタQ11のソースは、定電流源16を介してグランドGNDに接続されている。
また、否定回路17の入力は、第1の入力信号EN1に接続されている。
【0023】
第1の入力信号EN1が”0”のとき、否定回路17の出力41は”1”となり、トランジスタQ10はオフ、トランジスタQ11はオンとなる。入出力部Tcontは、定電流源16と電気的に接続され、入出力部Tcontを介して、定電流源16に向かって放電電流Iを吸い込む。
【0024】
また、第1の入力信号EN1が”1”のとき、否定回路17の出力41は”0”となり、トランジスタQ10はオン、トランジスタQ11はオフとなる。入出力部Tcontは、定電流源15と電気的に接続され、入出力部Tcontを介して、定電流源15から充電電流Iが流れ出す。
充電電流I及び放電電流Iの大きさは、後に述べるように、入出力部Tcontに接続するコンデンサCcontの静電容量とともに、それぞれ充電時間、放電時間を決める要素となる。例えば、充電電流I、放電電流Iは、ともに10μAとすることができる。ただし、充電電流Iと放電電流Iとは、必ずしも絶対値が等しい必要はない。
【0025】
図2においては、トランジスタQ10、Q11がそれぞれp型MOSFET、n型MOSFETの場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。ともに、n型MOSFET、バイポーラトランジスタでもよい。第1の入力信号EN1の論理値を制御することにより、入出力部Tcontに充電電流I、または放電電流Iを流せればよい。
また、否定回路17は、第1の入力信号EN1が”1”のとき、充放電回路10が充電電流Iを流す論理となるように、挿入したもので、逆の論理で構成する場合は、なくてもよい。
【0026】
図3は、図1に表したクランプ出力回路の構成を例示する回路図である。
図3に表したように、クランプ出力回路20は、トランジスタQ20、定電流源21及び基準電圧源22を有する。
【0027】
トランジスタQ20は、pnpバイポーラトランジスタであり、エミッタが入出力部Tcontに接続されている。コレクタは、定電流源21を介してグランドGNDに接続されている。また、コレクタと定電流源21の接続点は、クランプ出力回路20の出力42となり、選択回路11のS入力に接続されている。ベースは、基準電圧源22でバイアスされている。なお、図示しない電流制限抵抗を、ベースと基準電圧源22との間に挿入してもよい。
基準電圧源22の電圧Vrefは、クランプ出力回路20のクランプ電圧Vcrampが、選択回路11のS入力の閾値電圧Vthより低い電圧となる電圧値に選ばれる。例えば、クランプ電圧Vcrampを1.2V、トランジスタQ20のベース・エミッタ間の順方向電圧をVbeとした場合、基準電圧源22の電圧Vrefは、1.2−Vbeとする。
【0028】
入出力部Tcontは、コンデンサCcontに接続するか、または電源電位Vdにプルアップする。
まず、入出力部TcontにコンデンサCcont(図示せず)を接続した場合について説明する。
入出力部Tcont<Vcrampの電圧値の場合、入出力部Tcont=”0”である。トランジスタQ20のベース・エミッタは逆バイアスされ、トランジスタQ20は、オフ状態である。
【0029】
クランプ出力回路20の出力42は、選択回路11のS入力に入力されている。選択回路11のS入力は定電流源21により電流IをグランドGNDに流そうとするが、トランジスタQ20がオフしているため選択回路11のS入力は”0”に保持される。
コンデンサCcontには、充放電回路10により、入出力部Tcontを介して、充電電流Iまたは放電電流Iが流れている。
【0030】
入出力部Tcont=Vcrampの電圧値の場合、入出力部Tcont=”0”である。しかし、トランジスタQ20のベース・エミッタは順バイアスされ、トランジスタQ20は、オン状態になる。
【0031】
第1の入力信号EN1が”1”のとき、充放電回路10から充電電流Iが流れる。
充放電回路10の充電電流Iは、オン状態にあるトランジスタQ20を流れ、コンデンサCcontの電圧は、Vcrampに保持される。
なお、定電流源21の電流Iを充電電流Iより大きくしておけば、選択回路11のS入力から、電流I−IをグランドGNDに吸い込もうとし、選択回路11のS入力は”0”に保持される。
【0032】
第1の入力信号EN1が”0”のとき、入出力部Tcontから充放電回路10に放電電流Iが流れ込む。
充放電回路10の放電電流Iは、コンデンサCcontから、流れ出ている。また、トランジスタQ20が、オン状態にある間は、さらにトランジスタQ20のコレクタ電流IcがコンデンサCcontから、流れ出ている。コンデンサCcontの電圧、つまり入出力部Tcontの電圧は、低下していく。
コレクタ電流Icより、定電流源21の電流Iが大きければ、選択回路11のS入力から、電流I−IcをグランドGNDに吸い込もうとし、選択回路11のS入力は”0”に保持される。
このように、入出力部TcontにコンデンサCcontを接続し外部から電圧を印加しない場合は、クランプ出力回路20の出力42は、”0”に保持され、選択回路11のS入力は”0”である。
【0033】
次に、入出力部Tcontを、電源電位Vdにプルアップした場合について説明する。
トランジスタQ20は、オン状態となり、クランプ出力回路20の出力42は、”1”になる。このとき、選択回路11のS入力は”1”のため、出力42に電流は流れない。従って、定電流源21の電流Iは、入出力部Tcontから、トランジスタQ20のコレクタ電流Icとして定電流源21に流れ込み、グランドGNDに流れる。
【0034】
次に、タイミングチャートを用いて、図1〜3に表した電源制御回路51の動作について説明する。
図4は、図1〜3に表した電源制御回路51において、入出力部TcontにコンデンサCcontを接続した場合の主要な信号EN1、EN2、Tcont、Vout1ON、Vout2ONのタイミングチャートである。
図4においては、比較回路30a、30bの比較電圧をそれぞれV1、V2とし、クランプ出力回路20のクランプ電圧をVcrampとしている。ただし、0<V1<V2<Vcrampである。
【0035】
入出力部TcontにコンデンサCcontが接続されているため、入出力部Tcontの電圧は、クランプ出力回路20によりクランプ電圧Vcrampを超えない。クランプ出力回路20の出力42は”0”であり、選択回路11は、A入力である比較回路30aの出力43aを選択し第1の出力信号Vout1ONに出力している。
また、図4(b)に表したように、第2の入力信号EN2は、”1”であり、第2の出力信号Vout2ONには、他の比較回路30bの出力43bが、出力されている。
なお、第2の入力信号EN2を電源電位Vdにプルアップする抵抗Rを内蔵している場合は、第2の入力信号EN2は、開放しておいてもよい。
【0036】
図4(a)に表したように、第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、充放電回路10から充電電流Iが、入出力部Tcontに流れ、コンデンサCcontが充電される。図4(c)に表したように、入出力部Tcontの電圧は、上昇する。
入出力部Tcontの電圧が、比較回路30aの比較電圧V1を超えたとき、比較回路30aの出力43aは、”0”から”1”に変化する。従って、図4(d)に表したように、第1の出力信号Vout1ONも、”0”から”1”に変化する。
【0037】
また、入出力部Tcontの電圧が、他の比較回路30bの比較電圧V2を超えたとき、他の比較回路30bの出力43bは、”0”から”1”に変化する。従って、図4(e)に表したように、第2の出力信号Vout2ONは、”0”から”1”に変化する。
【0038】
第1の入力信号EN1が”1”の場合、さらに、入出力部Tcontの電圧は、上昇する。しかし、クランプ出力回路20により、クランプ電圧Vcrampに抑えられ、入出力部Tcontの電圧は、クランプ電圧Vcrampまで上昇して、一定となる。
このように、第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化してから、時間T1on後に第1の出力信号Vout1ONが”0”から”1”に変化し、時間T2on後に第2の出力信号V2out2ONが”0”から”1”に変化する。ここで、T2on−T1on=Tdonとする。
【0039】
次に、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化した場合(図4(a))、充放電回路10が、放電電流IをコンデンサCcontから吸い込み、コンデンサCcontの電圧、つまり入出力部Tcontの電圧は、低下していく(図4(c))。
入出力部Tcontの電圧が、他の比較回路30bの比較電圧V2より小さくなったとき、他の比較回路30bの出力43bは、”1”から”0”に変化する。従って、第2の出力信号Vout2ONも、”1”から”0”に変化する(図4(e))。
【0040】
さらに、入出力部Tcontの電圧が低下し、比較回路30aの比較電圧V1より小さくなったとき、比較回路30aの出力43aは、”1”から”0”に変化する。従って、第1の出力信号Vout1ONも、”1”から”0”に変化する(図4(d))。
その後、コンデンサCcontの電圧、つまり、入出力部Tcontの電圧は、グランド電位まで低下していく。
【0041】
このように、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化してから、時間T2off後に第2の出力信号Vout2ONが”1”から”0”に変化し、時間T1off後に第1の出力信号Vout1ONが”1”から”0”に変化する。ここで、T1off−T2off=Tdoffとする。
【0042】
このように、入出力部TcontにコンデンサCcontを接続することにより、本実施例の電源制御回路51は、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ON及び第2の出力信号Vout2ONの2つの制御出力を、シーケンシャルにオン・オフすることができる。なお、本実施例においては、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONが、第2の出力信号Vout2ONより、先にオンし後にオフするシーケンスとなっている。
【0043】
第1の入力信号EN1の変化により、第1の出力信号Vout1ON及び第2の出力信号Vout2ONがオン・オフするタイミングは、充放電回路10の充電電流I、放電電流I、比較電圧V1、V2及びコンデンサCcontの静電容量によって定まる。
特に、電源制御回路51に外付けするコンデンサCcontの静電容量により、タイミングT1on(T1off)、T2on(T2off)を設定することができる。
【0044】
図5は、図1〜3に表した電源制御回路51において、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップした場合の主要な信号EN1、EN2、Tcont、Vout1ON、Vout2ONのタイミングチャートである。
入出力部Tcontが電源電位Vdにプルアップされているため(図5(c))、クランプ出力回路20の出力42は”1”である。選択回路11は、B入力である第1の入力信号EN1を選択して第2の出力信号Vout2ONに出力している。また、比較回路30aの出力43a及び他の比較回路30bの出力43bも、”1”である。
【0045】
第1の出力信号Vout1ONには、第1の入力信号EN1がそのまま出力されている。第2の出力信号Vout2ONには、第2の入力信号EN2がそのまま出力されている。
図5(a)に表したように、第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも、”0”から”1”に変化する。また、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも、”1”から”0”に変化する(図5(d))。
同様に、図5(b)に表したように、第2の入力信号EN2が”0”から”1”に変化すると、第2の出力信号Vout2ONも”0”から”1”に変化し、第2の入力信号EN2が”1”から”0”に変化すると、第2の出力信号Vout2ONも”1”から”0”に変化する(図5(e))。
【0046】
このように、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、本実施例の電源制御回路51は、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONを制御し、また、第2の入力信号EN2により、第2の出力信号Vout2ONを制御することができる。第1の出力信号Vout1ONと第2の出力信号Vout2ONとを独立に制御することができる。
【0047】
以上説明したように、本実施例の電源制御回路51においては、2つの入力信号EN1、EN2及び1つの入出力部Tcontの3つの端子により、外部の2電源の立上り立下りをシーケンシャルに、または独立に制御することができる。また、電源制御回路51は、電源ごとに設ける必要が無く、1つで複数電源を制御できるため、回路規模が小さく、制御に必要な端子数も3本と少ない。さらに、PWM制御方式の電源に限らず、外部から立上り・立下りの制御可能な電源を制御することができる。
【0048】
ところで、クランプ出力回路20は、上記のように、入出力部Tcontに外部から電圧を印加しないときは、入出力部Tcontの電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして入出力部Tcontの論理値”0”を出力し、入出力部Tcontに論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは入出力部Tcontの論理値”1”を出力する回路である。
図3に表した具体例に限定されず、他の構成も可能である。
【0049】
図6は、クランプ出力回路の他の構成を例示する回路図である。
図6に表したように、クランプ出力回路20aは、トランジスタQ21、定電流源21、基準電圧源22a及びバッファアンプ23を有する。
【0050】
トランジスタQ21は、n型MOSFETであり、ドレインが入出力部Tcontに接続される。トランジスタQ21のソースは、定電流源21を介してグランドGNDに接続されている。また、トランジスタQ21のソースと定電流源21の接続点は、クランプ出力回路20aの出力42となり、選択回路11のS入力に接続される。トランジスタQ21のゲートには、バッファアンプ23の出力が接続される。バッファアンプ23においては、負入力23bは基準電圧源22aに接続され、正入力23aは入出力部Tcontに接続されている。
【0051】
バッファアンプ23は、正入力23aの電圧が負入力23bの電圧より大きいとき、”1”を出力し、トランジスタQ21をオンさせる。また、正入力23aの電圧が負入力23bの電圧より小さいとき、”0”を出力し、トランジスタQ21をオフさせる。
なお、バッファアンプ23の正入力23aは、入出力部Tcontに接続し、外部から電圧を印加する場合がある。そのため、バッファアンプ23の正入力23aの入力インピーダンスは、ハイインピーダンスまたは十分に大きいことが必要である。
【0052】
基準電圧源22aの電圧Vrefは、クランプ出力回路20aのクランプ電圧Vcrampが、選択回路11のS入力の閾値電圧Vthより低い電圧となる電圧値に選ばれる。例えば、クランプ電圧Vcrampを1.2Vとした場合、基準電圧源22aの電圧Vrefは、1.2Vとする。
【0053】
まず、入出力部TcontにコンデンサCcont(図示せず)を接続した場合のクランプ出力回路20aの動作について説明する。
入出力部Tcont<Vcrampの電圧値の場合、入出力部Tcont=”0”である。トランジスタQ21のゲートには”0”の電圧がかかり、トランジスタQ21は、オフ状態である。
【0054】
ここで、クランプ出力回路20aの出力42は、選択回路11のS入力に入力されている。選択回路11のS入力から、定電流源21の電流IをグランドGNDに吸い込もうとし、選択回路11のS入力は”0”に保持される。
コンデンサCcontには、充放電回路10により、入出力部Tcontを介して、充電電流Iまたは放電電流Iが流れている。
【0055】
入出力部Tcont=Vcrampの電圧値の場合、入出力部Tcont=”0”である。しかし、トランジスタQ21のゲートには”1”の電圧がかかり、トランジスタQ21は、オン状態になる。
【0056】
第1の入力信号EN1が”1”のとき、充放電回路10から入出力部Tcontに充電電流Iが流れる。
充放電回路10の充電電流Iは、オン状態にあるトランジスタQ21を流れ、コンデンサCcontの電圧は、Vcrampに保持される。
なお、定電流源21の電流Iを充電電流Iより大きくしておけば、選択回路11のS入力から、電流I−IをグランドGNDに吸い込もうとし、選択回路11のS入力は”0”に保持される。
【0057】
第1の入力信号EN1が”0”のとき、充放電回路10に入出力部Tcontから放電電流Iが流れ込む。
充放電回路10の放電電流Iは、コンデンサCcontから、流れ出ている。また、トランジスタQ21が、オン状態にある間は、さらにドレイン電流IdがコンデンサCcontから、流れ出ている。コンデンサCcontの電圧、つまり入出力部Tcontの電圧は、低下していく。
ドレイン電流Idより定電流源21の電流Iを大きくしておけば、選択回路11のS入力から、電流I−Idをグランドに吸い込もうとし、選択回路11のS入力は”0”に保持される。
このように、入出力部Tcontに外部から電圧を印加しない場合は、クランプ出力回路20aの出力42は、”0”に保持され、選択回路11のS入力は”0”である。
【0058】
次に、入出力部Tcontを、電源電位Vdにプルアップした場合について説明する。
バッファアンプ23は、トランジスタQ21のゲートを”1”にし、トランジスタQ21は、オン状態となる。クランプ出力回路20aの出力42は、”1”になる。このとき、選択回路11のS入力は”1”のため、出力42に電流は流れない。従って、定電流源21の電流Iは、電源電位Vdから、トランジスタQ21のドレイン電流Idとして、定電流源21に流れ込み、そしてグランドGNDに流れる。
【0059】
このように、クランプ出力回路20aは、入出力部Tcontに外部から電圧を印加しないときは、入出力部Tcontの電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして入出力部Tcontの論理値”0”を出力し、入出力部Tcontに論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは入出力部Tcontの論理値”1”を出力する回路である。
クランプ出力回路20aは、クランプ出力回路20と同様の動作をする。
【0060】
従って、クランプ出力回路20aを用いた電源制御回路51aも、図1〜3に表した電源制御回路51と同様に電源を制御でき、図4〜5に表した電源制御回路51と同様のタイミングで電源を制御できる。
クランプ出力回路20aを用いた電源制御回路51aは、1つで複数電源を制御できるため、回路規模が小さく、制御に必要な端子数も3本と少ない。また、立上り及び立下りの両方をシーケンスに、また独立に制御できる。さらに、PWM制御方式の電源に限らず、外部からオン・オフ制御可能な電源を制御することができる。
【0061】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
図7に表したように、電源制御回路51nは、充放電回路10、クランプ出力回路20、選択回路11、比較回路30a、30b、30c、30n及び複数の論理積(AND)回路12を、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。
【0062】
比較回路30a、30b、30c及び30nは、入力信号とそれぞれ互いに異なる比較電圧とを比較し、大小判定する回路であり、入力信号が比較電圧より低いときに”0”を出力し、入力信号が比較電圧より高いときに”1”を出力する回路である。例えば、コンパレータの負入力信号に第2の電圧の基準電圧源を、正入力信号に入力信号を、それぞれ入力することにより構成することができる。
【0063】
複数の論理積回路12は、他の比較回路30b、30c及び30nの出力と第2の入力信号EN2、EN3及びENNとの論理積をそれぞれ生成し、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONに出力する。
なお、図7に表したように、第2の入力信号EN2、EN3及びENNは、それぞれ抵抗Rで電源電位Vdにプルアップしておいてもよい。
【0064】
このように、電源制御回路51nは、他の比較回路30b、30c及び30nと第2の入力信号EN2、EN3及びENNと論理積回路12と第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONとを、それぞれ3つ有する。これ以外は、電源制御回路51と同様なので、説明を省略する。
【0065】
図7に表した比較回路30aと他の比較回路30b、30c及び30nとは、入力信号と比較する比較電圧がすべて互いに異なる。ここで、例えば、比較回路30a、30b、30c及び30nが入力信号と比較する比較電圧を、それぞれV1、V2、V3及びVNとする。また、クランプ出力回路20のクランプ電圧をVcrampとする。ただし、0<V1<V2<V3<VN<Vcrampである。
【0066】
まず、入出力部TcontにコンデンサCcont(図示せず)を接続した、シーケンス制御の場合について説明する。
クランプ出力回路20の出力42は、”0”を出力し、選択回路11は、A入力信号を選択し、Y端子に出力している。すなわち、第1の出力信号Vout1ONには、比較回路30aの出力43aが出力されている。また、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONには、それぞれ他の比較回路30b、30c及び30nの出力43b、43c及び43nが出力されている。
【0067】
図8は、図7に表した電源制御回路における主要な信号EN1、EN2、EN3、ENN、Tcont、Vout1ON、Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONのタイミングチャートである。
図8(b)〜(d)に表したように、第2の入力信号EN2、EN3及びENNは、”1”に保持されている。なお、第2の入力信号EN2、EN3及びENNが、電源電位Vdに抵抗Rでプルアップされている場合は、これらの端子は、すべて開放とすればよい。
【0068】
第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、充放電回路10から充電電流Iが入出力部Tcontに流れ、コンデンサCcontを充電する。
図8(e)に表したように、入出力部Tcontの電圧は、上昇する。
【0069】
入出力部Tcontの電圧が1つの比較回路の比較電圧V1を超えたとき、比較回路30aの出力43aは”0”から”1”に変化する。第1の出力信号Vout1ONは、”0”から”1”に変化する。
【0070】
入出力部Tcontの電圧がさらに上昇し、他の比較回路30bの比較電圧V2を超えたとき、比較回路30bの出力43bは、”0”から”1”に変化する。同様に、入出力部Tcontの電圧が上昇し、比較回路30c、30nのそれぞれの比較電圧V3、VNを超えたときに、比較回路30c、30nのそれぞれの出力43c、43nは”0”から”1”に変化する。
【0071】
入出力部Tcontは、クランプ出力回路20のクランプ電圧Vcrampまで上昇し、その後、クランプ電圧Vcrampで一定となる。第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONは、すべて”1”を保持する。
第1の入力信号EN1が、”1”から”0”に変化すると、入出力部Tcontに接続されたコンデンサCcontから、充放電回路10に放電電流Iが流れ出す。
入出力部Tcontの電圧は、減少していく。
【0072】
入出力部Tcontの電圧が、比較回路30nの比較電圧VNより減少したとき、比較回路30nの出力43nは、”1”から”0”に変化する。第2の出力信号VoutNONも、”1”から”0”に変化する。
同様に、入出力部Tcontの電圧が、さらに減少し、入出力部Tcontの電圧が、比較回路30c、30b、30aのそれぞれの比較電圧V3、V2及びV1より減少したとき、比較回路30c、30b及び30aのそれぞれの出力43c、43b及び43aは、”1”から”0”に変化する。また、第2の出力信号Vout3ON、Vout2ON及び第1の出力信号Vout1ONは、それぞれ”1”から”0”に変化する。
【0073】
このように、入出力部TcontにコンデンサCcontを接続することにより、本実施例の電源制御回路51nは、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONの4つの制御出力を、シーケンシャルにオン・オフすることができる。なお、本実施例においては、第1の入力信号EN1により、先にオンした信号が後にオフするシーケンスとなっている。
【0074】
次に、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップした場合、つまり、独立制御の場合について説明する。
図9は、図7に表した電源制御回路における主要な信号EN1、EN2、EN3、ENN、Tcont、Vout1ON、Vout2ON、Vout3ON、VoutNONのタイミングチャートである。
【0075】
入出力部Tcontがプルアップされているため(図9(e))、クランプ出力回路20の出力42は、”1”である。選択回路11は、B入力である第1の入力信号EN1を選択して第1の出力信号Vout1ONに出力している。また、比較回路30a、30b、30c、30nのそれぞれの出力43a、43b、43c、43nも、”1”である。
第1の出力信号Vout1ONには、第1の入力信号EN1がそのまま出力されている。第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONには、それぞれ第2の入力信号EN2、EN3、ENNがそのまま出力されている。
【0076】
図9(a)に表したように、第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも、”0”から”1”に変化する。また、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも、”1”から”0”に変化する(図9(f))。
同様に、図9(b)〜(d)に表したように、第2の入力信号EN2、EN3及びENNが、それぞれ”0”から”1”に変化すると、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONも”0”から”1”に変化し、第2の入力信号EN2、EN3及びENNが、それぞれ”1”から”0”に変化すると、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONも、それぞれ”1”から”0”に変化する(図9(g)〜(i))。
【0077】
このように、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、本実施例の電源制御回路51nは、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONを制御し、また、第2の入力信号EN2、EN3及びENNにより、それぞれ第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONを制御することができる。第1の出力信号Vout1ONと第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON及びVoutNONのそれぞれとを独立に制御することができる。
【0078】
以上説明したように、本実施例の電源制御回路51nにおいては、4つの入力信号EN1、EN2、EN3、ENN及び1つの入出力部Tcontの5つの端子により、4つの電源の立上り立下りをシーケンシャルに、または独立に制御することができる。
【0079】
なお、電源制御回路51nにおいては、4つの比較回路30a、30b、30c及び30nを有する場合を例示しており、4つの電源を制御することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものでなく、比較回路は、2以上の任意数にすることができ、比較回路の数の電源を制御することができる。
【0080】
さらに、電源制御回路51nにおいては、クランプ出力回路20を用いた場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではい。例えば、クランプ出力回路20a、その他同様の動作をする回路を用いることができる。すなわち、入出力部Tcontに外部から電圧を印加しないときは、入出力部Tcontの電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして入出力部Tcontの論理値”0”を出力し、入出力部Tcontに論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは入出力部Tcontの論理値”1”を出力する回路を用いることができる。
【0081】
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
図10に表した電源制御回路52は、充放電回路10、クランプ出力回路20、選択回路11、11b、比較回路30a、30bを、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。なお、選択回路11bは、電源制御回路51における選択回路11と同一の機能を有する。
【0082】
電源制御回路52においては、第2の入力信号EN2、論理積回路12が無く、選択回路11bに置き換わっている点が、電源制御回路51と異なる。つまり、選択回路11bのA入力に、他の比較回路30bの出力43bが入力され、B入力に第1の入力信号EN1が入力されている。また、選択回路11bのS入力に、クランプ出力回路20の出力42が入力される。選択回路11bのY出力が第2の出力信号Vout2ONに出力されている。これ以外は、図1に表した電源制御回路51と同様なので説明を省略する。
【0083】
電源制御回路52においては、入出力部TcontにコンデンサCcont(図示せず)を接続したシーケンス制御の場合については、電源制御回路51と同様である。
クランプ出力回路20の出力42は”0”を出力し、選択回路11、11bは、ともにA入力を選択して出力して、比較回路30a、30bの出力43a、43bをそれぞれのY出力に出力する。
【0084】
比較回路30a、30bの比較電圧をそれぞれV1、V2とし、クランプ出力回路20のクランプ電圧をVcrampとする。ただし、0<V1<V2<Vcrampである。
電源制御回路52をシーケンス制御に用いた場合、主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51の主要信号について表した図4と同様となる。
【0085】
入出力部TcontにコンデンサCcontを接続することにより、本実施例の電源制御回路52は、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ON及び第2の出力信号Vout2ONの2つの制御出力を、シーケンシャルにオン・オフすることができる。なお、本実施例においては、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONが、第2の出力信号Vout2ONより、先にオンし、後にオフするシーケンスとなっている。
【0086】
電源制御回路52において、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップした場合について説明する。
図11は、図10に表した電源制御回路における主要な信号EN1、Tcont、Vout1ON、Vout2ONのタイミングチャートである。
図11(b)に表したように、入出力部Tcontは、”1”である。
【0087】
クランプ出力回路20の出力42は、”1”となり、選択回路11、11bはB入力を選択しY出力にそれぞれ出力する。つまり、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ONには、第1の入力信号EN1がそのまま出力される。
第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると(図11(a))、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ONは、ともに”0”から”1”に変化する(図11(c)〜(d))。
【0088】
同様に、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ONはともに、”1”から”0”に変化する(図11(c)〜(d))。
このように、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、本実施例の電源制御回路52は、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONと第2の出力信号Vout2ONとを同時に制御することができる。
【0089】
以上説明したように、本実施例の電源制御回路52においては、1つの入力信号EN1及び1つの入出力部Tcontの2つの端子により、2つの電源の立上り立下りをシーケンシャルに、または同時に制御することができる。
【0090】
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る電源制御回路の構成を例示するブロック図である。
図12に表した電源制御回路52nは、充放電回路10、クランプ出力回路20、選択回路11、11b、11c、11n、比較回路30a、30b、30c、30nを、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。なお、選択回路11b、11c、11nは、電源制御回路51nにおける選択回路11と同一の機能を有する。
【0091】
電源制御回路52nにおいては、第2の入力信号EN2、EN3、ENN、論理積回路12が無く、選択回路11b、11c、11nに置き換わっている点が、電源制御回路51nと異なる。つまり、選択回路11b、11c、11nのそれぞれのA入力に、それぞれ他の比較回路30b、30c、30nの出力43b、43c、43nが入力される。それぞれのB入力に第1の入力信号EN1が入力される。
【0092】
また、選択回路11b、11c、11nのS入力に、クランプ出力回路20の出力42が入力される。選択回路11b、11c、11nのそれぞれのY出力がそれぞれ第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONに出力される。これ以外は、図7に表した電源制御回路51nと同様なので説明を省略する。
【0093】
電源制御回路52nにおいては、入出力部TcontにコンデンサCcont(図示せず)を接続した、シーケンス制御の場合については、電源制御回路51nと同様である。
クランプ出力回路20の出力42は”0”を出力し、選択回路11、11b、11c、11nは、すべてA入力を選択し、比較回路30a、30b、30c、30nの出力43a、43b、43c、43nをそれぞれのY出力に出力する。
【0094】
比較回路30a、30b、30c、30nの比較電圧をそれぞれV1、V2、V3、VN、クランプ出力回路20のクランプ電圧をVcrampとする。ただし、0<V1<V2<V3<V4<Vcrampである。
電源制御回路52nをシーケンス制御に用いた場合、主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51nの主要信号について表した図8と同様となる。
【0095】
入出力部TcontにコンデンサCcontを接続することにより、本実施例の電源制御回路52nは、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONの4つの制御出力を、シーケンシャルにオン・オフすることができる。なお、本実施例においては、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ONが、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONより、先にオンし、後にオフするシーケンスとなっている。
【0096】
電源制御回路52nにおいて、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップした場合について説明する。
図12に表した電源制御回路における主要な信号EN1、Tcont、Vout1ON、Vout2ON、Vout3ON、VoutNONのタイミングチャートは、図11と同様である。
図11(b)に表したように、入出力部Tcontは、”1”である。
【0097】
クランプ出力回路20の出力42は、”1”となり、選択回路11、11b、11c、11nはB入力を選択しそれぞれのY出力に出力する。つまり、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONには、第1の入力信号EN1がそのまま出力される。
第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると(図11(a))、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONは、すべて”0”から”1”に変化する(図11(c)〜(d))。
【0098】
同様に、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONは、すべて、”1”から”0”に変化する。
このように、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、本実施例の電源制御回路52nは、第1の入力信号EN1により、第1の出力信号Vout1ON、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONを同時に制御することができる。
【0099】
以上説明したように、本実施例の電源制御回路52nにおいては、1つの入力信号EN1及び1つの入出力部Tcontの2つの端子により、4つの電源の立上り立下りをシーケンシャルに、または同時に制御することができる。
なお、本実施例におていは、選択回路11、11b、11c、11n、比較回路30a、30b、30c、30nが、それぞれ4つの場合を例示しているが、本発明は、これに限定されない。それぞれ2以上の任意数の選択回路と比較回路とを設けることにより、選択回路の数だけの電源を制御することができる。
【0100】
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第1の実施形態に係る電源制御回路を用いた電源装置の構成を例示するブロック図である。
図13に表したように、電源装置61(破線で囲んだ部分)は、電源制御回路51、電源81a、81bを、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。
【0101】
本実施例の電源装置61においては、電源制御回路51の第1の出力信号Vout1ONが電源81aの制御端子に入力されている。また、第2の出力信号Vout2ONが電源81bの制御端子に入力されている。さらに、入出力部Tcontは、スイッチS1を介して、コンデンサCcontに接続され、または電源電位Vdにプルアップされる。
【0102】
スイッチS1をコンデンサCcont側にして、入出力部TcontにコンデンサCcontが接続された状態とすることにより、電源81a、81bをシーケンス制御することができる。また、スイッチS1をプルアップ側にして、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、電源81a、81bを独立に制御することができる。
【0103】
ここで、電源81a、81bは、それぞれ出力Vout1、Vout2を出力する電源であり、制御入力により、出力をオン・オフ制御することができる電源である。なお、電源81a、81bは、DC−DCコンバータ、レギュレータ等のDC電源の他、AC電源でもよい。
【0104】
スイッチS1をコンデンサCcont側にして、電源81a、81bをシーケンス制御する場合の主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51の主要信号のタイミングチャート図4と同様である。
第2の入力信号EN2は”1”にしておく。なお、電源制御回路51が第2の入力信号EN2を電源電位Vdにプルアップする抵抗Rを内蔵している場合は、第2の入力信号EN2は、開放しておいてもよい。
第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、入出力部Tcontに接続されたコンデンサCcontに電源制御回路51の充放電回路10から充電電流Iが流れ、入出力部Tcontの電圧が上昇していく。
【0105】
入出力部Tcontの電圧が、電源制御回路51の比較回路30aの比較電圧V1を超えたとき、電源制御回路51の第1の出力信号Vout1ONが、”0”から”1”に変化する。電源81aは、第1の出力信号Vout1ON=”1”によりオンとなり、電源81aは出力Vout1を出力する。
同様に、入出力部Tcontの電圧が、比較回路30bの比較電圧V2を超えたとき、電源制御回路51の第2の出力信号Vout2ONが、”0”から”1”に変化する。電源81bは、第2の出力信号Vout2ON=”1”によりオンとなり、電源81bは出力Vout2を出力する。
【0106】
第1の入力信号EN1が”1”のとき、電源81a、電源81bは、オン状態を保持し、それぞれ出力Vout1、Vout2を出力する。
入出力部Tcontの電圧は、電源制御回路51のクランプ出力回路20により、クランプ電圧Vcrampにクランプされる。
【0107】
次に、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、電源制御回路51の充放電回路10が、入出力部Tcontに接続されたコンデンサCcontから放電電流Iを吸い込み、入出力部Tcontの電圧は、減少していく。
入出力部Tcontの電圧が、比較回路30bの比較電圧V2より減少したとき、第2の出力信号Vout2ONは、”1”から”0”に変化する。電源81bは、オン状態からオフ状態に変化し、出力Vout2の出力を停止する。
【0108】
入出力部Tcontの電圧がさらに減少し、比較回路30aの比較電圧V1より減少したとき、第1の出力信号Vout1ONは、”1”から”0”に変化する。電源81aは、オン状態からオフ状態に変化し、出力Vout1の出力を停止する。
入出力部Tcontの電圧は、グランド電位まで減少する。
【0109】
このように、スイッチS1をコンデンサCcont側にすることにより、本実施例の電源装置61は、第1の入力信号EN1により、電源81aの出力Vout1及び電源81bの出力Vout2を、シーケンシャルに立上り立下りを制御することができる。なお、本実施例においては、第1の入力信号EN1により、電源81aの出力Vout1が、電源81bの出力Vout2より、先にオンし、後にオフするシーケンスとなっている。
【0110】
スイッチS1をプルアップ側にして、電源81a、81bを独立制御する場合の主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51の主要信号のタイミングチャート図5と同様である。
入出力端子Tcontは”1”である。
第1の出力信号Vout1ONには、第1の入力信号EN1がそのまま出力される。また、第2の出力信号Vout2ONには、第2の入力信号EN2がそのまま出力される。
【0111】
第1の入力信号EN1が”0”から”1”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも、”0”から”1”に変化する。電源81aは、第1の出力信号Vout1ONによりオンとなり、出力Vout1を出力する。また、第1の入力信号EN1が”1”から”0”に変化すると、第1の出力信号Vout1ONも”1”から”0”に変化する。電源81aは、第1の出力信号Vout1ONにより、オン状態からオフ状態となり出力Vout1を停止する。
【0112】
同様に、第2の入力信号EN2の”0”、”1”により、第2の出力信号Vout2ONは、それぞれ”0”、”1”に変化する。電源81bは、第2の出力信号Vout2ONの”0”、”1”により、それぞれオン状態、オフ状態に変化し、出力Vout2の出力を出力し、または停止する。
【0113】
このように、スイッチS1をプルアップ側にすることにより、本実施例の電源装置61は、第1の入力信号EN1により、電源81aの出力Vout1を制御し、また、第2の入力信号EN2により、電源81bの出力Vout2を制御することができる。出力Vout1と出力Vout2とを独立に制御することができる。
【0114】
以上説明したように、本実施例の電源装置61においては、2つの入力信号EN1、EN2及び1つの入出力部Tcontの3つの端子により、2つの電源81a、81bの立上り立下りをシーケンシャルに、または独立に制御することができる。
【0115】
なお、本実施例においては、入出力部TcontにスイッチS1を接続しているが、本発明はこれに限定されない。入出力部TcontにコンデンサCcontを接続しておき、通常はシーケンス制御とし、例えば、電源のテスト時等に、そのまま入出力部Tcontを電源にプルアップすることにより、独立制御とすることができる。
また、本実施例においては、電源制御回路51を用いた電源装置を例示しているが、電源制御回路51a、52を用いてもよい。
【0116】
図14は、本発明の第2の実施形態に係る電源制御回路を用いた電源装置の構成を例示するブロック図である。
図14に表したように、電源装置61n(破線で囲んだ部分)は、電源制御回路51n、電源81a、81b、81c、81nを、同一半導体基板に形成して1チップ化した構造を有する。
【0117】
本実施例の電源装置61nにおいては、電源制御回路51nの第1の出力信号Vout1ONが電源81aの制御端子に入力されている。また、第2の出力信号Vout2ON、Vout3ON、VoutNONが、電源81b、81c、81nのそれぞれの制御端子に入力されている。さらに、入出力部Tcontは、スイッチS1を介して、コンデンサCcontに接続され、または電源電位Vdにプルアップされる。
【0118】
スイッチS1をコンデンサCcont側にして、入出力部TcontにコンデンサCcontが接続された状態にすることにより、電源81a〜81nをシーケンス制御することができる。また、スイッチS1をプルアップ側にして、入出力部Tcontを電源電位Vdにプルアップすることにより、電源81a〜81nを独立に制御することができる。
【0119】
ここで、電源81a〜81nは、それぞれ出力Vout1〜VoutNを出力する電源であり、制御入力により、出力をオン・オフ制御することができる電源である。なお、電源81a〜81nには、DC−DCコンバータ、レギュレータ等のDC電源の他、AC電源でもよい。
【0120】
スイッチS1をコンデンサCcont側にして、電源81a〜81nをシーケンス制御する場合の主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51nの主要信号のタイミングチャート図8と同様である。
また、スイッチS1をプルアップ側にして、電源81a〜81nを独立制御する場合の主要信号のタイミングチャートは、電源制御回路51nの主要信号のタイミングチャート図9と同様である。
電源装置61nは、制御する電源を4つにしたこと以外は、電源装置61と同様なので説明を省略する。なお、本実施例においては、制御する電源が4つの場合を例示しているが、本発明はこれに限定されない。2以上の任意数の電源と、それらを制御可能な電源制御回路51nを用いることにより、任意数の制御可能な電源を有する電源装置が提供される。
【0121】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、電源制御回路を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0122】
その他、本発明の実施の形態として上述した電源制御回路を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての電源制御回路も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0123】
10 充放電回路
11 選択回路
12 論理積(AND)回路
15、16、21 定電流源
17 否定(NOT)回路
20、20a クランプ出力回路
22、22a 定電圧源
30a、30b、30c、30n 比較回路
51、51a、51n、52、52n 電源制御回路
EN1 第1の入力信号
EN2、EN3、ENN 第2の入力信号
Q10、Q11、Q20 トランジスタ
Tcont 入出力部
Vd 電源電位
Vout1ON 第1の出力信号
Vout2ON、Vout3ON、VoutNON 第2の出力信号
Vout1、Vout2、Vout3、VoutN 出力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、
前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、
前記入出力部の電圧と、第1の比較電圧と、を比較して大小判定する第1の比較回路と、
前記入出力部の電圧と、前記第1の比較電圧とは異なる第2の比較電圧と、を比較して大小判定する第2の比較回路と、
前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号及び前記第1の比較回路の出力のいずれかを選択して第1の出力信号として出力する選択回路と、
第2の入力信号と前記第2の比較回路の出力との論理積をとり、第2の出力信号として出力する論理積回路と、
を備え、
前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路。
【請求項2】
第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、
前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、
前記入出力部の電圧と、第1の比較電圧と、を比較して大小判定する第1の比較回路と、
前記入出力部の電圧と、前記第1の比較電圧とは異なるm個(mは、1以上)の第2の比較電圧と、をそれぞれ比較して大小判定するm個の第2の比較回路と、
前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号及び前記第1の比較回路の出力のいずれかを選択して第1の出力信号として出力する選択回路と、
第2の入力信号と前記m個の第2の比較回路の出力との論理積をとり、m個の第2の出力信号として出力するm個の論理積回路と、
を備え、
前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路。
【請求項3】
第1の入力信号により入出力部に充電電流を流し、または入出力部から放電電流を吸い込む方向制御が可能な充放電回路と、
前記入出力部に接続され、前記入出力部に外部から印加された電圧の論理値を出力するクランプ出力回路と、
前記入出力部の電圧と、互いに異なるn個(nは、2以上)の比較電圧と、をそれぞれ比較して大小判定するn個の比較回路と、
前記クランプ出力回路の出力に応じて、前記第1の入力信号を選択してn個の第1の出力信号としてそれぞれ出力するか、または前記n個の比較回路の出力を選択してn個の第1の出力信号としてそれぞれ出力するn個の選択回路と、
を備え、
前記クランプ出力回路は、前記入出力部に外部から電圧を印加しないときは前記入出力部の電圧を論理値ローレベルとなるクランプ電圧にクランプして前記入出力部の論理値を出力し、前記入出力部に論理値ハイレベルの電圧が印加されたときは前記入出力部の論理値を出力することを特徴とする電源制御回路。
【請求項4】
前記充放電回路は、定電流源に接続された否定回路を有し、
前記クランプ出力回路は、前記入出力部との間に挿入されたトランジスタを有し、前記トランジスタの飽和状態によりクランプすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電源制御回路。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の電源制御回路と、
前記電源制御回路の出力信号により制御される電源と、
を備えたことを特徴とする電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−166699(P2010−166699A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−6759(P2009−6759)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】