説明

電線サプライスタンド装置

【課題】 電線のもつれ発生を減少させて生産性の向上が図れる電線サプライスタンド装置を提供する。
【解決手段】 電線サプライスタンド装置11は電線束12が載置されるスタンド台部13と、スタンド台部13の中央部に立設された支柱部14と、周方向複数のガイド杆部15とを備える。スタンド台部13に載置された電線束12の外方に位置して電線払い落とし機構17が備えられる。電線払い落とし機構17は、モータ18と、モータ18によって横軸回りに回転駆動される駆動軸19に突設された支持軸部に一端基部が固定されると共に、他端先端部内におもり体が装着された可撓性チューブ21とを備える。駆動軸19の回転に伴って回転駆動される可撓性チューブ21の回転軌跡が、引き出される電線12aの引出軌跡に交差すべく、電線払い落とし機構17が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輪状に巻かれた電線束から電線を順次引き出し供給するための電線サプライスタンド装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、図7に示されるように、この種の電線サプライスタンド装置1は、輪状に巻かれた電線束2が載置されるスタンド台部3と、該スタンド台部3の中央部に立設された支柱部4と、該支柱部4の上端部に上端が固定されると共に下端部がスタンド台部3に設けられた放射状のガイド溝(図示省略)に沿って径外方に広がり付勢状に支持された周方向複数(図例では4本)の弾性を有したガイド杆部5とを備えた構造とされている。
【0003】
そして、電線サプライスタンド装置1は自動切圧機等の電線加工装置における電線供給方向上流側に配置され、スタンド台部3に載置された電線束2より各ガイド杆部5による案内下、電線2aが上方へ引き出され、引き出された電線2aは適宜配置された電線ガイド6を介して自動切圧機等の電線加工装置に順次供給され、所定長さに切断されると共にその両端に端子が圧着される等の所定の加工処理が施されるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−268641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような電線サプライスタンド装置1において、順次引き出される電線2aの上側に弛んだ電線2aが存在する場合、図7仮想線で示されるように、電線2aの引き出しに伴って上側の弛んだ電線2aも持ち上げられる場合があり、このような場合に電線2aのもつれが生じて電線ガイド6部分等で引っ掛かり、下流側の電線加工装置側に円滑に電線2aの供給が行えなくなるおそれがあった。
【0006】
そして、このような電線2aのもつれが生じた場合には、その都度、装置の稼働を停止させて、オペレータがもつれを修正する必要があり、面倒な作業負担が増えると共に、電線加工装置による生産の安定化が図れないという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明の解決しようとする課題は、電線のもつれ発生を減少させて生産性の向上が図れる電線サプライスタンド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための技術的手段は、輪状に巻かれた電線束が載置されるスタンド台部と、該スタンド台部の中央部に立設された支柱部と、該支柱部の上端部に上端が固定されると共に下端部がスタンド台部に径外方に広がり可能に支持された周方向複数のガイド杆部とを備え、スタンド台部に載置された電線束より各ガイド杆部による案内下、電線が上方へ引き出し供給される電線サプライスタンド装置において、前記スタンド台部に載置された電線束の外方に位置して電線払い落とし機構が備えられ、前記電線払い落とし機構は、モータと、該モータによって回転駆動される駆動軸に突出状に備えられた心棒部を介して一端基部が固定されると共に、他端先端部内におもり体が装着された可撓性紐状体とを備え、前記駆動軸の回転に伴って回転駆動される前記可撓性紐状体の回転軌跡が、前記引き出される前記電線の引出軌跡に交差すべく、前記電線払い落とし機構が配置されている点にある。
【0009】
また、前記心棒部は前記駆動軸の側面に突設された支持軸部とされ、前記可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が前記支持軸部に外嵌状に固定されると共に、他端先端部内に前記おもり体が嵌入状に装着されている構造としてもよい。
【0010】
さらに、前記可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が前記心棒部に外嵌された状態で前記駆動軸に取付け固定され、可撓性チューブの他端先端部内に前記おもり体が嵌入状に装着されている構造としてもよい。
【0011】
また、前記心棒部は、前記駆動軸の回転軸心に対して鋭角の角度を有して突出されている構造としてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電線サプライスタンド装置によれば、スタンド台部に載置された電線束の外方に位置して電線払い落とし機構が備えられ、電線払い落とし機構は、モータと、該モータによって回転駆動される駆動軸に突出状に備えられた心棒部を介して一端基部が固定されると共に、他端先端部内におもり体が装着された可撓性紐状体とを備え、駆動軸の回転に伴って回転駆動される可撓性紐状体の回転軌跡が、引き出される電線の引出軌跡に交差すべく、電線払い落とし機構が配置されている構造とされているため、電線の上方への引き出し供給に伴って上側に位置する弛んだ電線が共に持ち上げられた場合であっても、引き出される電線の引出軌跡に交差して可撓性紐状体が回転されているため、可撓性紐状体による叩き作用により引き出し供給される電線に伴って持ち上げられた電線を払い落とすことができ、電線のもつれの発生が有効に防止できる。
【0013】
この際、可撓性紐状体の先端部に装着されたおもり体により、電線を払い落とす作用がより効率よく発揮できる。
【0014】
従って、電線のもつれ発生を有効に減少させることができ、より安定した電線の供給が可能となり、生産性の向上が図れる利点もある。
【0015】
また、心棒部は駆動軸の側面に突設された支持軸部とされ、可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が支持軸部に外嵌状に固定されると共に、他端先端部内におもり体が嵌入状に装着されている構造とすれば、可撓性チューブを支持軸部に容易に装着できると共に、おもり体の装着も容易に行える。
【0016】
さらに、可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が心棒部に外嵌された状態で駆動軸に取付け固定され、可撓性チューブの他端先端部内におもり体が嵌入状に装着されている構造とすれば、可撓性チューブ内に心棒部を嵌入して駆動軸に取付け固定すればよく、容易に装着できると共に、おもり体の装着も容易に行える。
【0017】
また、心棒部は、駆動軸の回転軸心に対して鋭角の角度を有して突出されている構造とすれば、可撓性紐状体による電線に対する叩き作用後に、可撓性紐状体は遠心力の低下によって電線の引出軌跡から逃げる方向に戻されるため、電線の巻き込みが有効に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1および図2に示されるように、電線サプライスタンド装置11は、前述同様、輪状に巻かれた電線束12が載置されるスタンド台部13と、該スタンド台部13の中央部に立設された支柱部14と、該支柱部14の上端部に上端が固定されると共に下端部がスタンド台部13に設けられた放射状のガイド溝に沿って径外方に広がり付勢状に支持された周方向複数(図例では4本)のガイド杆部15とを備えた構造とされている。
【0019】
そして、本実施形態においては、さらにスタンド台部13の僅かに外方で、僅かに上方に位置されると共に、支柱部14の下部側に位置した部分に、電線払い落とし機構17が備えられた構造とされている。
【0020】
前記スタンド台部13は、電線束12が収容可能な内径を有する有底円筒状の適宜高さを有した構造とされ、その底部に前記各ガイド杆部15をガイドする放射状のガイド溝が適宜数形成されている。
【0021】
前記支柱部14は、スタンド台部13に形成された中心孔部を貫通状として立設されており、適宜高さを有した構造とされている。そして、支柱部14の上端部に備えられた円盤状の取付板14aに、各ガイド杆部15の上端がそれぞれ固定され、各ガイド杆部15の下端部はスタンド台部13の底部に形成された前記各ガイド溝にそれぞれ挿入状に配置されている。
【0022】
この際、各ガイド杆部15は弾性を有するピアノ線等の針金状部材からなり、下端部側が径外方に広がる形状に形成されており、前記各ガイド溝に挿入された状態においては径内方に僅かに付勢された状態で支持された構造とされている。
【0023】
前記電線払い落とし機構17はモータ18を備え、モータ18によって横軸回りに回転駆動される駆動軸19には、駆動軸19の回転軸心に直交する軸心を有して両側方突出状に適宜長さを有する心棒部としての支持軸部20がそれぞれ突設されている。
【0024】
そして、各支持軸部20には、それぞれ可撓性紐状体としてのゴム材等からなる適宜長さの可撓性チューブ21(例えば、表面に凹凸を有する網戸のモール)の一端基部が外嵌状に装着されると共に、適宜締結バンド等により固定されている。また、各可撓性チューブ21の遊端側である他端先端部内には、おもり体としての適宜長さを有するピアノ線22が嵌入状に装着され、可撓性チューブ21の内面に接着剤等により固着された構造とされている。
【0025】
そして、適宜備えられた支持台にモータ18が取付け固定された構造とされている。この際、駆動軸19の所定方向の回転に伴って回転駆動される可撓性チューブ21の回転軌跡が、ガイド杆部15間の間隙を通過すると共に、スタンド台部13に載置された電線束12から順次引き出される電線12aの引出軌跡に交差すべく、電線払い落とし機構17が配置されている。
【0026】
また、本実施形態においては、電線束12、即ちスタンド台部13の径方向に離隔して一対の電線払い落とし機構17がそれぞれ配置されており、各電線払い落とし機構17は電線束12から引き出される電線12aの引出軌跡に交差する可撓性チューブ21の回転軌跡が、上方側から下方側に向けて交差するように回転駆動される構造とされている。
【0027】
本実施形態は以上のように構成されており、例えば、電線サプライスタンド装置11は自動切圧機等の電線加工装置における電線供給方向上流側に配置される。そして、電線加工装置の稼働に伴って、スタンド台部13に載置された電線束12の電線12aが、各ガイド杆部15による案内下、上方に引き出され、電線ガイドを介して順次供給され、所定の加工処理が施された電線12a、例えば両端に端子が圧着されたハーネスが順次製造される。
【0028】
この電線加工装置の稼働に伴って、各電線払い落とし機構17のモータ18もほぼ同時に駆動され、駆動軸19の回転駆動に伴って各可撓性チューブ21が回転駆動される。そして、順次上方に引き出される電線12aの引出軌跡に対して、可撓性チューブ21の回転軌跡が交差状となるように配置されているため、上方に引き出される電線12aに対して上方側から回転駆動される可撓性チューブ21が衝当し、ここに、電線12aに対する叩き作用が発揮される。
【0029】
従って、順次上方に引き出される電線12aに伴い、弛んだ電線12aが引っ掛かって共に持ち上げられてきた場合であっても、可撓性チューブ21による叩き作用によって持ち上げられてきた電線12aを効果的に払い落とすことができ、不用意な弛んだ電線12aの持ち上げに伴う電線12aのもつれ発生を有効に防止できる。
【0030】
この際、各可撓性チューブ21の先端部にピアノ線22が装着されており、中間部は柔軟な状態で先端部が固く、適宜重くしているため、強い回転力による叩き作用が有効に発揮できて、持ち上げられた電線12aをいわゆる人の手により払い落とす感触に近づけることができ、電線12aを払い落とす作用がより効率よく発揮できる。
【0031】
また、ゴム材等からなる可撓性チューブ21の先端部内にピアノ線22を装着した構造であり、電線12aには可撓性チューブ21表面が衝当するため、電線12aに対する傷付きも有効に防止できる。この際、網戸のモールのように表面に凹凸を有した構造の可撓性チューブ21を採用すれば、その接触抵抗により電線12aを払い落とす作用がより効率よく発揮できる。
【0032】
以上のことから、引き出される電線12aのもつれ発生を有効に減少させることができ、より安定した電線12aの供給が可能となり、電線加工装置による生産性の向上が図れる。
【0033】
また、可撓性紐状体として可撓性チューブ21を用いているため、支持軸部20に対しては外嵌することによって装着でき、ピアノ線22の装着に際しては、可撓性チューブ21内に嵌入すればよく、容易に装着できる利点がある。
【0034】
さらに、電線束12の径方向に離隔して電線払い落とし機構17がそれぞれ備えられているため、径方向に離隔した複数個所で可撓性チューブ21による叩き作用が発揮でき、電線12aを払い落とす作用がより一層、効率よく発揮でき、電線12aのもつれ発生をより減少させることができる。
【0035】
また、電線束12の上方で、かつ支柱部14の下部側に位置して、各電線払い落とし機構17が備えられているため、弛んだ電線12aの持ち上げ初期において電線12aを払い落とす作用が発揮でき、より効率よく電線12aを払い落とすことができる。
【0036】
図3ないし図6は第2の実施形態を示しており、前記第1の実施形態と同様構成は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】
即ち、本実施形態によれば、モータ18の回転軸18aに駆動軸19が着脱自在に装着され、この駆動軸19に可撓性チューブ21が着脱自在に装着された構造とされている。駆動軸19は、その軸心方向一端面に回転軸18aが挿入される挿入孔19aを備え、該挿入孔19aに回転軸18aを挿入して固定ネジ25を締め付けることにより、抜止め保持され、一体的に回転する構造とされている。
【0038】
また、駆動軸19の他端部は、漸次先細状とされてその両側に前記軸心方向に交差する取付面19bがそれぞれ形成され、各取付面19bに位置してそれぞれ可撓性チューブ21取付用のチューブ取付孔19cが形成されている。この際、各チューブ取付孔19cは図4に示されるように、駆動軸19の回転軸心Pに対して鋭角の角度θ、例えば、本実施形態においてはθ=45度の角度を有して形成されている。
【0039】
そして、可撓性チューブ21の一端基部内に、心棒部としての適宜長さを有するピアノ線26が嵌入状に装着され、この状態で駆動軸19のチューブ取付孔19c内に挿入して固定ネジ27を締め付けることにより、抜止め保持される構造とされている。なお、各ピアノ線26はチューブ取付孔19cより突出状となる長さを有すると共に、図6に示されるように、両側の可撓性チューブ21は高さ方向に位置ずれした状態でそれぞれ着脱自在に取り付けられる構造とされている。
【0040】
また、各可撓性チューブ21の遊端側である他端先端部内にも、同様に、おもり体としての適宜長さを有するピアノ線28が嵌入状に装着され、可撓性チューブ21の内面に接着剤等により固着された構造とされている。
【0041】
本実施形態では、図3や図4に示されるように、モータ18が停止した状態においては、各可撓性チューブ21はその弾性により、回転軸心Pに対して適宜鋭角の角度θを有した自然状態となっており、モータ18の駆動による回転軸18aの回転に伴う駆動軸19の回転により、仮想線で示されるように、遠心力により各可撓性チューブ21が広がって回転する構造とされている。
【0042】
そして、図3に示されるように、この回転駆動される可撓性チューブ21の回転軌跡が、ガイド杆部15間の間隙を通過すると共に、スタンド台部13に載置された電線束12から順次引き出される電線12aの引出軌跡に交差すべく、電線払い落とし機構17が配置されている。
【0043】
この際、モータ18の駆動状態から停止された場合に、各可撓性チューブ21の遠心力により広げられた状態から自然状態に戻される方向に対して、電線12aが順次引き出し操作されるべく、所定の巻き方向の電線束12がスタンド台部13に載置されている。例えば、本実施形態においては、載置された電線束12の巻き方向は左巻きに巻かれた構造とされている。
【0044】
そして、本実施形態においても、支柱部14の下部側に位置した部分で、電線束12の径方向に離隔して一対の電線払い落とし機構17がそれぞれ配置されており、各電線払い落とし機構17は電線束12から引き出される電線12aの引出軌跡に交差する可撓性チューブ21の回転軌跡が、上方側から下方側に向けて交差するように回転駆動される構造とされている。
【0045】
従って、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、順次上方に引き出される電線12aに伴い、弛んだ電線12aが引っ掛かって共に持ち上げられてきた場合であっても、叩き作用によって持ち上げられてきた電線12aを効率よく払い落とすことができて、電線12aのもつれ発生を有効に防止できる等の利点を発揮でき、より安定した電線12aの供給が可能となり、電線加工装置による生産性の向上が図れる。
【0046】
特に、各可撓性チューブ21をその自然状態において、駆動軸19の回転軸心Pに対し鋭角の角度θを有して突出状となる構造としているため、可撓性チューブ21による電線12aに対する叩き作用後に、その遠心力の低下により可撓性チューブ21は通常の外方に向けて広がった大径の回転軌跡から、瞬時に自然状態である回転軸心P方向に近づく方向に戻されて小径の回転軌跡となり、ここに、引き出される電線12aの引出軌跡から逃げる方向に戻されるため、電線12aに対する叩き作用後において引き出される電線12aに対しての巻き込みが有効に防止できる。
【0047】
また、その後は可撓性チューブ21はもとの回転軌跡に戻され、同様の叩き作用を発揮できる。ここに、電線12aの高速・低速等の引出速度に拘わらず、引き出される電線12aに伴って持ち上げられた電線12aを何ら支障なく、効率よく払い落とすことができる。
【0048】
なお、各可撓性チューブ21の回転速度は、適宜設定すればよく、例えば、電線12aの引き出し供給速度が速い場合には、モータ18の駆動による駆動軸19の回転速度を速くなるように設定し、電線12aの引き出し供給速度が遅い場合には、モータ18の駆動による駆動軸19の回転速度を遅くなるように設定してもよい。
【0049】
また、可撓性紐状体として可撓性チューブ21を用いた構造を示しているが、中実のゴム紐等であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0050】
さらに、駆動軸19は、本実施形態のようにモータ18の回転軸18aに着脱自在に取り付ける構造に限らず、回転軸18aを駆動軸19としてもよく、適宜伝動機構を介して駆動軸19を回転駆動する構造であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0051】
また、駆動軸19にチューブ取付孔19cを設け、そのチューブ取付孔19cにピアノ線26が嵌入された可撓性チューブ21の一端基部を挿入して固定することにより、駆動軸19の回転軸心Pに対して鋭角の角度θを有して突出する構造とされているが、第1の実施形態のように駆動軸19に突設された支持軸部20を、屈曲状に配置して、同様に、駆動軸19の回転軸心Pに対して鋭角の角度θを有して突出する構造としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる概略側面説明図である。
【図2】同電線払い落とし機構の一部断面平面図である。
【図3】第2の実施形態にかかる概略平面説明図である。
【図4】同電線払い落とし機構の平面図である。
【図5】駆動軸と可撓性チューブとの取付状態を示す斜視図である。
【図6】駆動軸と可撓性チューブとの取付状態を示す正面図である。
【図7】従来の電線サプライスタンド装置にかかる概略説明図である。
【符号の説明】
【0053】
11 電線サプライスタンド装置
12 電線束
12a 電線
13 スタンド台部
14 支柱部
15 ガイド杆部
17 電線払い落とし機構
18 モータ
19 駆動軸
20 支持軸部
21 可撓性チューブ
22 ピアノ線
25 固定ネジ
26 ピアノ線
27 固定ネジ
28 ピアノ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
輪状に巻かれた電線束が載置されるスタンド台部と、該スタンド台部の中央部に立設された支柱部と、該支柱部の上端部に上端が固定されると共に下端部がスタンド台部に径外方に広がり可能に支持された周方向複数のガイド杆部とを備え、スタンド台部に載置された電線束より各ガイド杆部による案内下、電線が上方へ引き出し供給される電線サプライスタンド装置において、
前記スタンド台部に載置された電線束の外方に位置して電線払い落とし機構が備えられ、
前記電線払い落とし機構は、モータと、該モータによって回転駆動される駆動軸に突出状に備えられた心棒部を介して一端基部が固定されると共に、他端先端部内におもり体が装着された可撓性紐状体とを備え、
前記駆動軸の回転に伴って回転駆動される前記可撓性紐状体の回転軌跡が、前記引き出される前記電線の引出軌跡に交差すべく、前記電線払い落とし機構が配置されていることを特徴とする電線サプライスタンド装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電線サプライスタンド装置において、
前記心棒部は前記駆動軸の側面に突設された支持軸部とされ、前記可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が前記支持軸部に外嵌状に固定されると共に、他端先端部内に前記おもり体が嵌入状に装着されていることを特徴とする電線サプライスタンド装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電線サプライスタンド装置において、
前記可撓性紐状体は可撓性チューブからなり、可撓性チューブの一端基部が前記心棒部に外嵌された状態で前記駆動軸に取付け固定され、可撓性チューブの他端先端部内に前記おもり体が嵌入状に装着されていることを特徴とする電線サプライスタンド装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電線サプライスタンド装置において、
前記心棒部は、前記駆動軸の回転軸心に対して鋭角の角度を有して突出されていることを特徴とする電線サプライスタンド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−36395(P2006−36395A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215442(P2004−215442)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】