説明

電解質膜のための標的をスパッタリングする方法

薄膜電解質のための代替のスパッタ標的の組成または構成が提案され、この場合、スパッタ標的材料システムは、スパッタ堆積のための(パルス)DC標的電力の使用を可能にする十分な電気伝導性を所有する。電解質膜材料は、電気伝導性スパッタ標的材料システムから反応性スパッタ堆積後、必要とされる電気絶縁性およびリチウムイオン伝導性特性を採用する。リチウムイオン薄膜電解質を作製する方法は、伝導性スパッタ標的を提供することと、真空蒸着チャンバを提供することと、伝導性スパッタ標的をスパッタリングすることと、反応性スパッタ気体雰囲気においてリチウムイオン薄膜電解質を堆積させることとを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2007年12月21日に出願された、名称「METHOD FOR SPUTTER TARGETS FOR ELECTROLYTE FILMS」の米国仮出願第61/016,038号に関連し、35U.S.C.§119の下において、該仮出願の利益を主張し、該仮出願は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、薄膜電気化学エネルギの貯蔵および変換デバイスに使用するリチウムイオン薄膜電解質の作製に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
現在、リチウムイオン電解質層は、RFチューナおよびRF適合のネットワークと共に、スパッタ標的上の無線周波数(RF)励起(1MHz〜1GHz)を用いて、セラミックで絶縁体のスパッタ標的から堆積される。このアプローチの主な理由は、セラミック標的の組成または化学量論が、堆積されるリチウムイオン電解質層の化学量論と同一に、または少なくとも最も類似して作製され得るという事実にある。しかしながら、セラミックで絶縁体のスパッタ標的およびRFスパッタ方法の両方を用いることは、それらに関連する高コストと、堆積面積および堆積速度の制限と、ハードウェアの精巧さおよび困難さとにより、望ましくない場合がある。
【0004】
電気絶縁性タイプの標的は、スパッタリングするときに、典型的にはRF励起を使用することを必要とする。さもなければ、直流(DC)励起、パルスDC(例えば、250kHz)励起、または低周波数(AC、例えば、100kHz)を有する交流励起などのRF励起を用いない場合、標的表面は、実質的に十分に帯電し、増加した電荷を電気アークの形態で基板、チャンバ壁、および/または暗部シールドに放出する。電気アークは、あまりに激しく、スパッタ標的に接続された電源の電子回路がこの事象が発生するのを防げないことがあり得、このことが基板上の膜成長に不利に影響を及ぼすか、またはスパッタプロセスが電源の妨害電子回路によってあまりに頻繁に妨げられ得るので、スパッタ堆積が行われないことがあり得る。不都合なことに、スパッタ標的の周りの全体のRF電子回路は、かなり高価であり、かつ真空蒸着チャンバがRF適合であることを必要とする。半導体製造において用いられるほとんどの大型のスパッタ堆積ツールは、RF適合ではないが、ただ、直流(DC)またはパルスDC適合であるだけである。新しい大型の真空蒸着チャンバの設計および製作は、相当な時間および金額を要する。なぜなら、これらのチャンバは、多数製作され、そして販売されることが見込めないからである。
【0005】
RFスパッタリングにおける別の問題は、酸化誘電性膜の堆積のためにセラミック標的が、典型的にはスパッタプロセスにおける使用に適切な厚さ(例えば、1/4インチ)で大面積のセラミックスパッタ標的を作製する際の制限のために、複数のより小さいタイルから形成されることである。さらに、RFスパッタリングに必要とされる反応器は、かなり複雑になる傾向がある。特に、スパッタカソードへのRF電力の低静電容量の効率的な分配の工学技術は、RFシステムにおいて困難である。反応性チャンバの真空容器の中への低静電容量の前方電力および戻り電力の伝送は、しばしば、適合するネットワークのインピーダンス調整の一部の条件の下で、拡散プラズマ放電が可能になるような仕方で電力経路を露出させる。
【0006】
典型的には、大面積の絶縁のセラミックスパッタ標的を作製することは困難であった。なぜなら、高速スパッタ堆積の熱応力の下でスパッタリングされたときのスパッタ標的タイルに対する性能要求を考慮すると、スパッタ標的の構成物質のタイルサイズは、単一のタイルにせよ複数のタイルにせよ、今日の利用可能なセラミックプロセス方法(コールドプレス、加えてその後の焼結、または代わりに、適切な開始粉のホットプレス)によって制限される。しかしながら、マグネトロンの磁界がスパッタ標的タイルの厚さをうまく通過する必要がある場合において、マグネトロンスパッタ標的(典型的な厚さは実用上の使用目的において約1/2〜1/4インチ)に用いられるときのセラミックタイルの固有のもろさおよびセラミックタイルの制限された実用上の厚さのために、タイル製造業者は、標的タイルをできるだけ大きくし、一方、タイルの厚さは制限されるという困難な課題に直面する。従って、標的製造業者は、すべての標的タイル材料に対する面積/厚さ率に関してゆるく画定された限界に遭遇し、該限界を超えた場合、標的タイル作製の産出は、低くなり過ぎて経済的に採算がとれなくなる。実用的なLiPOスパッタ標的タイルのためにそして該標的タイルをうまく実行するために、1/4インチ厚さ標的の今日のタイルサイズ限界は、直径10”または非円盤形状の場合7”×7”のオーダーである。
【0007】
高速スパッタ堆積において機械的に十分に弾性があることが判明した、大面積の絶縁のセラミックスパッタ標的の困難なまたは不可能でさえある作製の他に、局所の帯電/電弧形成、他の領域とのクロストーク、および電源と堆積環境との間の厳しい可変のインピーダンス不適合などの問題が、重なって、Alなどの十分に確立されたセラミックスパッタ材料に対して約1000cm、LiPOなどの十分には確立されていないセラミック材料に対して約500cm未満に公称の実用スパッタ標的面積を制限する。
【0008】
セラミックタイル作製およびRF標的励起の関連する使用に伴う問題を考慮して、金属タイルの場合、必要な反応性スパッタ堆積に関して可能ならセラミック標的タイルから金属標的タイルに切り替えることが望ましい。なぜなら、厚さ約1/4インチの金属プレートは、大面積で容易に作製され得るからである。セラミック標的よりも金属標的を用いることの別の固有の利益は、はるかに延性のある金属標的が高い堆積電力および堆積速度でスパッタリングされ得、このことが、スパッタ標的タイル内に応力のある温度勾配を作り、金属標的タイルがもろいセラミックタイルと比較してより容易に該温度勾配に対抗し得るという事実に基づく。
【0009】
リチウムイオン薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスを大量生産する経済問題は、所与の生産処理量に対する主要な経費に強く依存し、主要な経費は、次に堆積速度と、堆積面積と、堆積産出と、装置の実働時間とによって影響される。この点において、RFスパッタ標的励磁と協働して比較的小さくもろいセラミックスパッタ標的または標的タイルを用いなければならない問題は、リチウムイオン薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスの生産プロセスを産業レベルに引き上げる際の重大な経済的障壁を表す。
【0010】
RFスパッタリングに伴うコストおよびツールの問題を避けるために、DCまたはパルスDCの標的励磁電力を用いて電気伝導性スパッタ標的から該電解質層または誘電層をスパッタリング堆積するように行われ得る。この場合、帯電および電弧形成の問題は、より小さく典型的には管理可能である。これらのDCスパッタ方法の両方とも、RFより費用がかからず、真空蒸着システムにおいて実装がより単純である。しかしながら、電気伝導性スパッタ標的から電気絶縁性であるがイオン(ここでは、リチウムイオン)伝導性の電解質層または誘電性層を達成するために、反応性雰囲気において標的材料をスパッタ堆積し、正しい化学量論の電気絶縁性膜組成が成し遂げられなければならない。一部の場合において、適切な第2のスパッタ標的から同時スパッタリング(co−sputtering)によって正しい膜化学量論を達成することが選ばれ得、該第2のスパッタ標的は、電気絶縁性の場合、RF電力励磁を必要とし、一方、電気伝導性の場合、DCまたはパルスDC励磁によって同様にスパッタリングされ得る。
【0011】
DCまたはパルスDC堆積を受け入れるスパッタ堆積標的を作る場において実質的なトラック記録はなく、一方、堆積されたとき電解質特性を有する膜を含む絶縁/誘電性リチウムを生成する。また、代わりのスパッタ標的の組成または構成を用いる主題に関する公開された実質的な量の作業はなく、該代わりのスパッタ標的の組成または構成は、具体的には、同様に堆積されたとき、電気絶縁性およびイオン伝導性になることによって、電解質に変わるスパッタリングされた材料のDC堆積を可能にする。公開された情報または特許のこの不足は、リチウムイオンのみならずすべての電解質に及ぶ。この領域における公開された作業のほとんどは、標的面積を増加させる方法またはハードウェアを改良する方法を重点的に扱う。しかるに、本発明の動機は、DCまたはパルスDC標的スパッタ電力を用いて、より安く、より速くリチウムイオン電解質薄膜を達成することを可能にする伝導性標的組成を作製することである。
【0012】
特許文献1は、金属標的材料からDCスパッタ方法によって与えられ、堆積された酸化膜およびオキシナイトライド膜を開示する。しかしながら、この開示は、スパッタハードウェアを重点的に扱い、例えば、標的の組成/構造を修正し、物理蒸着堆積膜が薄膜電解質に変わるスパッタ材料のDC電力の堆積を容易にする問題に対処しない。
【0013】
特許文献2(「‘385特許」)は、ジルコニウムおよびイットリウムの金属スパッタ標的を用いて酸化物を形成し、該酸化物は、固体の酸化燃料電池における高温の酸素イオン伝導性薄膜として用いられる。これらの薄膜は、電解質特性を有するが、これらの電解質特性は、高温電解質特性のみであり、酸素イオンだけに関する。本発明は、対照的に、例えば周囲温度のリチウムイオン電解質を重点的に扱う。酸素イオン電解質およびリチウムイオン電解質を形成する基礎となる化学および物理パラメータは、非常に異なる。例えば、高温酸素イオン電解質は結晶構造である必要があり、一方、本発明のリチウムイオン電解質は、ガラス質または非結晶質であることが必要であるのみである。実際に、本発明のリチウムイオン電解質は、その作製中にまたは作製後のその寿命中の任意の時に、結晶構造であるかまたは結晶構造になる場合、該リチウムイオン電解質は、関連するリチウム薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスを非金属リチウムイオンアノードのみの使用に厳しく限定する。なぜなら、金属リチウムアノードは、結晶構造の電解質内の粒界拡散を介してアノードからカソードへの電気化学的短絡を作ることによって、リチウム薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスを短絡し得るからである。(ガラス質または非結晶質のリチウムイオン電解質)がないか、または事実上(ナノ結晶構造のリチウムイオン電解質)粒界が存在しない場合、電気化学短絡通路の不慮の形成および望ましくない形成は起らない場合がある。‘385特許が(高温酸素イオン)結晶構造の電解質の使用を可能にし得る理由は、多くは、燃料電池が、クリーピングと、容易な拡散と、短絡作製と、金属リチウムアノードとを所有しないという事実にある。本発明と‘385特許との間の動機および利益における大幅な相違のために、当業者は、例えば‘385特許に基づく非RFスパッタ堆積技術によるリチウムイオン薄膜電解質を作製する方法を見出さない。
【0014】
特許文献3は、反応性スパッタリングに最適化された混成アプローチを開示し、該アプローチにおいて、マグネトロンヘッドは、DCおよびRFコントローラの両方によって同時に駆動される。しかしながら、該アプローチは、リチウム電解質膜を達成するために、スパッタハードウェア修正を重点的に扱い、標的組成を重点的に扱わない。
【0015】
電池および燃料電池の薄膜電解質は、20年以上の間、堆積された無線周波数(RF)スパッタであったが、これらの成長に用いられる器具は比較的小型で、研究開発またはパイロットラインシステムのみであった。この技術が必要な(利益のある)完全に産業レベルに引き上げられると、より経済的な装置およびよりコストのかからない消耗品に対するニーズがある。従って、より大きな金属標的およびより費用のかからないDCタイプのスパッタ標的励磁を用いることによって、非常に広い面積にわたりより速く、より費用がかからず、電解質および誘電性層をスパッタ堆積する能力は、非常に魅力的であり、適切な解決策は、大量生産時に時間および金の両方の実質的な節約という結果となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許出願第2006/0054496号明細書
【特許文献2】米国特許第5,753,385号明細書
【特許文献3】米国特許第7,179,350号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
(発明の概要)
下記に、より詳細にそして例によって説明されるように、本発明の様々な局面および実施形態は、背景技術の欠損の中のいくつかおよび関連する産業において現れるニーズに対処する。従って、本発明は、例えば、スパッタ標的、ならびに関連技術の制限および不利な点による1以上の欠点または問題を実質的に除去する、スパッタ標的を形成する方法に関する。
【0018】
材料を説明するときの用語「電気伝導性」および「電気絶縁性」の本明細書における使用は、それぞれ用語「電子伝導性」および「電子絶縁性」と交換可能である。材料を説明するときのこれらの用語の各々の使用は、該材料がイオンを伝導するかまたはしないかどうかということを排除することでもないし、包括することでもない。
【0019】
薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスは、電気絶縁性であるがイオン伝導性層であり、いわゆる電解質または誘電性層を含む。これらの層をスパッタ堆積するとき、電気絶縁性スパッタ標的または電気伝導性スパッタ標的のいずれかが用いられ得る。本発明の薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスは、主としてリチウムイオンを伝導するリチウムイオン電解質層(イオン伝導性層の一タイプ)を用いる。
【0020】
本発明の一実施形態の一局面は、より費用のかからないDC法またはパルスDC法を用いる、電気絶縁性であるがリチウムイオン伝導性膜(伝導性セラミック膜)のスパッタ堆積を伴い、DC法およびパルスDC法の両方とも、任意の真空蒸着ツール/チャンバにおいて、より精巧でより費用のかかるRF法と比較して、より簡単にかつ信頼性を持って実装され得る。このDCアプローチまたはパルスDCアプローチは、電気伝導性スパッタ標的を用い、反応性スパッタ堆積によって該標的の組成を正しい膜化学量論に変換する。
【0021】
本発明の一実施形態の別の局面は、表面積および厚さの両方におけるスパッタ標的サイズ、および/または必要とされる電気絶縁性のリチウムイオン伝導性電解質または誘電性層を堆積させるために用いられ得るマルチタイルのスパッタ標的内のスパッタタイルサイズの実用上の制限を克服することに関する。
【0022】
本発明の一実施形態のさらなる局面は、セラミック標的と比較して、金属標的の概してより高い熱伝導性を伴う。このことは、より厚い金属スパッタ標的の使用を可能にする。なぜなら、所与のスパッタ標的厚さに対して、冷却標的支持プレートからスパッタ標的の全量を介する標的冷却は、金属標的にとってより効率的であり、一方さらに、金属標的の熱勾配は典型的にははるかに小さい。より厚い金属標的を用いることの利益ある選択に関連することは、より頻度の少ないメンテナンス予定と、生産設備の停止時間の減少とであり、従って、薄膜電気化学の貯蔵および変換デバイスの作製コストの低下である。なぜなら、より厚いスパッタ標的は、それが交換されなければならないまで、より長い期間動作させられ得るからである。標的の厚さと、スパッタ標的表面におけるマグネトロンの動作との妥協は、生産スパッタ設備の性能を最適化するためになされる必要があり得る。
【0023】
本発明の一部の特徴および利点は、特定の好ましい実施形態の図面を参照して説明され、該特定の好ましい実施形態は、本発明を例示することが意図され、本発明を限定することは意図されない。
【0024】
本発明のさらなる理解を提供するために含められ、本明細書に組み込まれかつ本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の例示的実施形態を示し、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。図面は以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従って、薄膜電気化学エネルギの貯蔵および変換デバイスに使用するリチウムイオン薄膜電解質を作製するために用いられ得るプロセステップのシーケンスを例示する。
【図2】図2は、基板が浸され、従って基板への電解質膜の堆積を引き起こすO/N反応性のプラズマスパッタプルームにおける、LiPスパッタ標的からの電解質膜のスパッタ堆積の実施形態を例示する。
【図3】図3は、LiPフェーズとLiOとから成る合成されたスパッタ標的からの電解質膜のスパッタ堆積の実施形態を例示する。
【図4】図4は、LiOがLiNに置き換えられたときの図3からのスパッタ堆積の実施形態を例示する。
【図5】図5は、2つの異なるスパッタ標的から形成される2つのプラズマに浸された基板への電解質膜のスパッタ堆積の実施形態を例示する。
【図6】図6は、スパッタ堆積のプラズマスパッタプルームおよび抵抗蒸着プロセスの蒸着プルームの両方を基板に向けることによって作成される基板への電解質膜の堆積の実施形態を例示する。
【図7】図7は、電解質膜のスパッタ堆積のための厚い金属スパッタ標的の方法の実施形態を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明のこれらおよび他の局面は、添付の図面において例証される例示的実施形態に関連してより詳細にここで説明される。
【0027】
本明細書において説明される特定の方法論、化合物、材料、製造技術、使用法、および用途は変化し得るので、本発明がそれらに限定されないことは理解されるべきである。本明細書において用いられる用語は特定の実施形態を説明する目的のみのために用いられ、本発明の範囲を限定する意図はないこともまた理解されるべきである。本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別のことを指示しない限り、複数の参照を含むことは注意されなければならない。従って例えば、「1つの要素」への参照は1以上の要素への参照であり、当業者にとって公知である要素の均等物を含む。同様に、別の例では、「1つのステップ」または「1つの手段」への参照は、1以上のステップまたは手段への参照であり、サブステップおよび補助の手段を含み得る。用いられるすべての接続詞は、可能な限り最も包括的な意味で理解されるべきである。従って単語「または」は、文脈が明らかに別のことを必要としない限り、論理「排他的または」の定義よりはむしろ論理「または」の定義を有するように理解されるべきである。本明細書に説明される構造は、そのような構造の機能上の均等物もまた参照するように理解されるべきである。近似を表現するように解釈されるべき言語は、文脈が明らかに別のことを指示しない限り、そのように理解されるべきである。
【0028】
別に定義されない限り、本明細書において用いられるすべての科学技術用語は、本発明が属する分野の当業者によって共通に理解される意味と同じ意味を有する。好ましい方法、技術、デバイスおよび材料が説明されるが、但し、本明細書において説明されるものに類似するかまたは均等な任意の方法、技術、デバイスまたは材料が、本発明の実施または試験において用いられ得る。本明細書において説明される構造は、そのような構造の機能上の均等物も参照するように理解されるべきである。本開示または特許請求の範囲の文脈が別のことを指示しない限り、例えば、用語「標的」および「標的タイトル」は交換可能に用いられ得る。
【0029】
確認されるすべての特許および他の刊行物は、例えば、本発明に関連して用いられ得る、そのような刊行物において説明される方法論を説明し開示する目的のために、本明細書に参考として援用される。これらの刊行物は、それらの刊行物の開示が本出願の出願日の前の場合のみ提供される。この点に関して、先行の発明または任意の他の理由で、本発明がそのような開示に先行する権利がないということを承認するものとして解釈されるべきでは全くない。
【0030】
図1は、本発明の一部の実施形態に従う、薄膜電気化学エネルギの貯蔵および変換デバイスにおいて用いられるリチウムイオン薄膜電解質を作製する例示的プロセス100の一実施形態を例示する。プロセス100は、例えば、機械的に頑丈で実質的に伝導性のスパッタ標的を作製するステップ101と、真空蒸着チャンバを提供するステップ103と、機械的に頑丈で実質的に伝導性のスパッタ標的をスパッタリングするステップ105と、反応性スパッタ気体雰囲気にリチウムイオン薄膜電解質を堆積させるステップ107とを含む。
【0031】
ステップ101において、本発明の実施形態に従って、スパッタ標的は、室温で約10−4S/cmより大きい伝導率を有する電気伝導性の標的材料または少なくとも半伝導性の標的材料から作られる。本発明に対して、伝導率は好ましくは室温で少なくとも10−8S/cmであり、最も好ましくは室温で1S/cmである。スパッタ標的のために適切な材料を用い、反応性気体環境においてスパッタ標的を動作させることによって、電気絶縁性であるがリチウムイオン導電性膜が堆積され得る。この効果は反応性スパッタ気体環境を用いることに依存し、この場合、排出された標的材料は、互いに反応し、そしてスパッタプラズマの中性および/またはイオン化した構成物質の一部の部分集合と反応し、基板上に新しい化合物を形成する。ステップ107において、反応性スパッタ気体雰囲気における堆積は、リチウムイオン導電性スパッタ標的からスパッタリングされた材料を電気絶縁性のリチウムイオン導電性電解質膜に変換し得る。ステップ107において、あり得る気体構成物質は、酸素と、窒素と、フッ素と、塩素と、臭素と、ヨウ素と、硫黄と、セレンと、テルルと、リンと、ヒ素と、アンチモンと、ビスマスと、鉛と、炭素と、水素と、ケイ素と、リチウムと、ナトリウムと、マグネシウムと、ジルコニウムとを含み、これらは、化学元素または化合物のいずれかとして気体状態でスパッタ反応器に導入される。あり得る標的構成物質は、リチウムと、リンと、酸素と、窒素と、フッ素と、塩素と、臭素と、ヨウ素と、硫黄と、セレンと、テルルと、ヒ素と、アンチモンと、ビスマスと、鉛と、炭素と、水素と、ケイ素と、ナトリウムと、マグネシウムと、ジルコニウムとを含み、同様に、リン酸リチウム(LiPO)、窒化リン酸リチウム、リチウムリン化物および亜リン化物(LiP、ここで1≦x≦100)、リチウム窒化物および亜窒化物(LiN、ここで3≦x≦100)、リン酸化物および亜酸化物(PO、ここでx≦2.5)、リン窒化物および亜窒化物(PN、ここでx≦1.7)、ならびにリチウム酸化物および亜酸化物(LiO、ここで1≦x≦100)の群から選択される材料を含む。材料システムもまた、スパッタ気体との反応の結果として標的の表面に形成され得る任意の絶縁膜が後の堆積を実質的に妨げないように選択される。スパッタリングされた構成物質および気体構成物質の電解質膜への変換を引き起こす反応は、膜が堆積されると、膜の表面において起る。
【0032】
標的を電気伝導性にすることによって、標的励起のタイプは、もはやRF電力に限定されない。従って、ステップ103において、提供される真空蒸着チャンバは、別のやり方では大型の製造ツールにとって困難であるRF適合性である必要はない。同様にステップ105におけるスパッタリングプロセスは、RFと比較して、より高い速度のより安いDCまたはパルスDC電力の電子回路を用いて行なわれ得る。さらに、ステップ107における堆積プロセスは、以前のRF方法と比較して、より速くかつ安く終了され得る。
【0033】
本発明の実施形態に従って、ステップ103、105、および107は、対象とする膜を生成するために、RF(1MHz〜1GHzの範囲である)、AC、パルスDC、およびDC電力(単独で、または様々な組み合わせで)の任意の組み合わせを用いて実行され得る。ステップ107において、2つ以上の膜構成物質が、熱蒸発法、化学蒸着法、またはカソードアーク蒸着法などの非スパッタ技術を用いて順に堆積されることも可能である。この非スパッタ構成物質は、電気絶縁性供給源または電気伝導性供給源から堆積され得る。後者の供給源材料は、最も好ましくは、供給源材料の化学反応性に関する反応性雰囲気において実行される堆積を含む。
【0034】
本発明の実施形態に従って、ステップ101におけるスパッタ標的は、単一の混合物、多種構成物質の複合物、または実質的に異なる組成物を有する標的の範囲内の標的タイルの集積から作られ得る。すべての場合において、個々のタイルセグメントは、好ましくは300cmより大きい。所望の膜を作るために、2つ以上の異なる種類の標的が必要である場合、複数のスパッタカソードからのオプションの標的切り替えおよび/または堆積と協働する基板の平行移動が用いられ得、該複数のスパッタカソードのスパッタリングされた種は、基板上に成長する膜の方に同時に向けられる。本発明のさらなる利点は、電気伝導性標的が必然的に、典型的な電気絶縁性標的より多く熱電導性であることである。熱伝導性におけるこの増加は、以前のより薄い標的(0.6cm)と比較してより厚い標的(最大5cm)の実装を可能にし、それによって標的の取り替え頻度を減少させる(作製の全コストを低減させる)。
【0035】
以下の例は、本発明のさらなる理解を提供するために含められ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本発明の例示的実施形態を例証する。
【0036】
例1(図2)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、組成物Li2.9PO3.30.46 205のLIPON電解質膜は、アルゴンなどの不活性気体の追加有りまたは無しで、スパッタリングされた材料と、酸素および窒素の反応性気体の混合とを含むスパッタプラズマプルーム203に基板207が浸されたとき、組成物LiP 201の半伝導性標的からDC、パルスDC、AC、またはRF反応性スパッタリングによって、基板207上に堆積され得る。O/Nの比は、窒素と比較して酸素と結合する、堆積するLiおよびP種のはるかに高い親和力により、1/100未満に適合されるべきである。真空蒸着反応器内の所与の酸素/窒素の比(例えば、1/1000)に対して、動力学的因子および熱力学的因子の両方は、成長するLiPO膜における最終化学量論パラメータx、y、およびzを決定する。動力学的パラメータには、標的スパッタ電力(例えば、直径10インチのLiP標的に対して2000W)と、パルス衝撃係数(例えば、2μs電源オン期間および2μs電源オフ期間)と、標的から基板までの距離(例えば、7.5cm)と、堆積速度(例えば、3μm/h)と、基板温度(例えば、150℃)と、基板バイアス(例えば、−70V)と、窒素流量(例えば、300sccm)と、酸素流量(0.1容量%のOを含むN気体供給によって間接的に得られ得るように、例えば、0.3sccm)とがある。動力学的パラメータと協働して、基板温度などの熱力学的因子(他の因子の中にはスパッタ標的電力の関数がある)および成長する膜表面における酸素/窒素の比は、成長するLIPON膜の化学量論において機能を果たす。
【0037】
例2(図3)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、Li2.9PO3.30.46205のLIPON電解質膜は、微視的レベルまたはセンチメートルスケールのいずれかでLiPタイルおよびLiOタイルを互いに実質的に接近して交互に配置することによって合成される、リチウム豊富なLiP(x>>3)305と、LiO、307とから構成される複合標的301からDC、パルスDC、AC、またはRF反応性スパッタリングによって堆積され得、その結果、アルゴンなどの不活性気体の追加有りまたは無しで、反応性の少なくとも窒素含有スパッタプラズマプルーム303においてそのような標的をスパッタリングしたとき、Li/Pの濃度比は約2.9をもたらし、O/P比は約3.3をもたらし、一方、N/P比は約0.46に達する。LiP(x>>3)305およびLiO 307の微視的組成は、センチメートルスケール複合物より好ましくあり得る。なぜなら、微視的組成は、DCまたはパルススパッタ条件の下で標的を動作させるのに有用であるスパッタ標的301の半伝導性表面を提供するからである。
【0038】
例3(図4)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、スパッタ標的401は、例2によって例示されるように、LiO 307の代わりにLiN 407を含み、そのように作製されたスパッタ標的401は、DC、パルスDC、AC、または少なくとも窒素と酸素とを含むプラズマプルーム403においてスパッタリングされたRFである。
【0039】
例4は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、スパッタ標的は、例3(図4)によって提供されるように、LiP(x>>3)の代わりにPを含み、そのように作製されたスパッタ標的は、DC、パルスDC、AC、または少なくとも窒素を含む雰囲気においてスパッタリングされたRFである。
【0040】
例5は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、スパッタ標的は、例4によって提供されるように、Pの代わりにPNを含み、そのように作製されたスパッタ標的は、DC、パルスDC、AC、または少なくとも窒素と酸素とを含む雰囲気においてスパッタリングされたRFである。
【0041】
例6は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、スパッタ標的は、金属リチウムとPNとの微視的複合物から作製され、そのように作製されたスパッタ標的は、DC、パルスDC、AC、または少なくとも窒素と酸素とを含む雰囲気においてスパッタリングされたRFである。
【0042】
例7(図5)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、組成物Li2.9PO3.30.46205のLIPON電解質膜は、DC、パルスDC、AC、または少なくとも2つの分離したスパッタ標的201および501からのRF反応性スパッタリングによって堆積され得、スパッタ標的201および501のスパッタプルーム503および503Aは両方とも基板207の方に向けられ、基板207においてLi2.9PO3.30.46電解質膜205は成長する。第1のスパッタ標的201は例1(図2)によって提供されるように作製され得、一方、第2のスパッタ標的501は例5によって提供されるように作製され得る。厚さなどの他の望ましい一様性特徴の中で組成の観点における膜の一様性を改善するために、わずかに異なり構成されたスパッタプラズマプルーム503および503A内において基板207はその垂直軸505の周りに回転され得る。第3のスパッタ標的は、第1もしくは第2の標的の組成物を有するかまたは例6に提供される標的などの異なる組成物を有し得るかのいずれかの真空蒸着反応器に追加され得る。
【0043】
例8(図6)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、例3(図4)によって提供されるLIPON膜205の堆積は、Taなどの適切なるつぼ601からの金属リチウムの抵抗蒸着などの非スパッタ堆積プロセス600によって支持され得る。成長するLIPON膜205の方に向けられるリチウム蒸気603は、膜205におけるリチウム濃度を調整するのみならず、雰囲気403と605とを含む、窒素および酸素におけるリチウムの堆積による膜の中へ共に堆積される酸素および窒素の濃度もまた変化させ得る。厚さなどの他の望ましい一様性特徴の中で組成の観点における膜の一様性を改善するために、基板207はその垂直軸505の周りに回転され得る。
【0044】
例9は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、図8によって提供される堆積は、シャッタ機構を備え得、該シャッタ機構は、スパッタ堆積または非スパッタ堆積のいずれかを何秒〜何分の間一時的に妨げ得、その結果、異なる電解質の活性層の層状スタックを作り、該層状スタックは、堆積中または堆積後のいずれかにおいて、LIPON膜の熱処理によって互いの中に拡散され得るかまたは拡散されない場合がある。
【0045】
例10(図7)は、プロセス100の例示的実施形態を提供し、該例示的実施形態において、スパッタ標的701は、Li50Al50合金、および、DC、パルスDC、AC、または、スパッタリングされた材料とF−Ar反応性気体の混合とから成るスパッタプラズマプルーム703において堆積されスパッタリングされたRFから作製され、その結果、ガラス状イチウムイオン電解質LiAlF705が生じる。Li50Al50合金は、金属的に伝導性であり、アルゴンなどの不活性雰囲気内において標準の冶金法によって最大厚さ5cmに作られ得る。そのような厚い標的701をスパッタリングすることは、なおも可能である。なぜなら、標的701は高い熱伝導性を有し、該高い熱伝導性は標的支持プレート709を介して標的後部707の冷却711を可能状態にするからである。そのような厚い標的は、より薄い標的より取り替え頻度の必要が少なくなり、従って、(i)真空蒸着反応器のメンテナンス間隔と、(ii)運用コストとを減少させる。
【0046】
上に説明された実施形態および例は、例示にすぎない。当業者は、ここに具体的に説明された実施形態から変形を認識し得、該変形は、本開示および発明の範囲内にあることが意図される。そのようなものとして、本発明は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。従って、本発明の修正が添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内に入る限り、本発明が該修正を含むことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウムイオン薄膜電解質を作製する方法であって、
伝導性スパッタ標的を提供することと、
真空蒸着チャンバを提供することと、
該伝導性スパッタ標的をスパッタリングすることと、
反応性スパッタ気体雰囲気においてリチウムイオン薄膜電解質を堆積させることと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記薄膜電解質は、リン酸リチウムオキシナイトライドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リチウムイオン薄膜電解質は、酸素、窒素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン、テルル、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、鉛、炭素、水素、ケイ素、ナトリウム、マグネシウム、およびジルコニウムの群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記真空蒸着チャンバは、RF適合性ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記反応性スパッタ気体雰囲気は、酸素、窒素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン、テルル、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、鉛、炭素、水素、ケイ素、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、およびジルコニウムの群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スパッタ堆積プロセス条件の下で、前記反応性スパッタ気体雰囲気に気体化学元素の形態で提供される前記少なくとも1つの元素を提供することをさらに包含する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
スパッタ堆積プロセス条件の下で、前記反応性スパッタ気体雰囲気に気体化合物の形態で提供される前記少なくとも1つの元素を提供することをさらに包含する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記伝導性スパッタ標的は、酸素、窒素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン、テルル、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、鉛、炭素、水素、ケイ素、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、およびジルコニウムの群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記伝導性スパッタ標的は、リチウムリン化物および亜リン化物(LiP、ここで1≦x≦100)、リチウム窒化物および亜窒化物(LiN、ここで3≦x≦100)、リン酸化物および亜酸化物(PO、ここでx≦2.5)、リン窒化物および亜窒化物(PN、ここでx≦1.7)、リチウム酸化物および亜酸化物(LiO、ここで1≦x≦100)、ならびに元素のリンの群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
1MHzと1GHzとの間の周波数範囲内の無線周波数(RF)電力を用いて前記伝導性スパッタ標的に電圧を付加することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
1Hzと1MHzとの間の周波数範囲内の交流(AC)電力を用いて前記伝導性スパッタ標的に電圧を付加することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
直流(DC)電力を用いて前記伝導性スパッタ標的に電圧を付加することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
パルス直流(pulsed DC)電力を用いて前記伝導性スパッタ標的に電圧を付加することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
RF、AC、パルスDC、およびDCの組み合わせから成る混合電力を用いて前記伝導性スパッタ標的に電圧を付加することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記伝導性スパッタ標的は、室温で10−8S/cm以上の電子伝導性を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記伝導性スパッタ標的は、室温で10−4S/cmを超える電子伝導性を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記伝導性スパッタ標的は、室温で1S/cmを超える電子伝導性を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
基板表面において前記伝導性スパッタ標的材料を薄膜電解質材料に変換することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記薄膜電解質を堆積させるために2つ以上の伝導性スパッタ標的を用いることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
成長膜領域に1以上の非スパッタ堆積層を提供することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
交流周期方法で成長膜領域に1以上の非スパッタ堆積層を提供することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
電気伝導性であるか絶縁性であるかのいずれかである材料供給源から前記非スパッタ堆積を提供することをさらに包含する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記伝導性スパッタ標的は、0.6cm〜5cmの厚さを備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記伝導性スパッタ標的は、標的タイルセグメントを備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記標的タイルセグメントは、単相材料、多相材料、材料複合物の群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記標的タイルセグメントのうちの少なくとも1つは、300cmより大きい請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−509502(P2011−509502A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539844(P2010−539844)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/087569
【国際公開番号】WO2009/086038
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(508147728)インフィニット パワー ソリューションズ, インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】