説明

電話による領域サービス

【課題】パブリックコンピュータネットワークを介して電話ゲートウェイ装置に領域サービスを通信するための方法を提供する。
【解決手段】この方法は、希望の領域に希望のサービスをオファーするエンティティのリストを配布サーバが電話ゲートウェイ装置に送信することを含む。このリストは、エンティティが表示される順序をアレンジするために電話ゲートウェイ装置が抽選に使用する確率パラメータを含む。サービスサーバは、消費者によりアクセスされる各企業に関する情報の量と、各企業がアクセスに対して支払う価格とに基づいて、確率パラメータを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パブリックコンピュータネットワークを経てポイント・ツー・ポイント通信するために装置の電話番号とIPアドレスのペアリングを決定する方法に係る。
【0002】
関連出願へのクロスリファレンス:本出願は、共通に譲渡されて参考としてここに援用する“Using PSTN to Communicate IP Address for Point-to-Point Text, Voice, Video, or Data Communication”と題する米国特許出願第11/280,688号(代理人ドケットNo.ARC−P152)に係る。
【0003】
更に、本出願は、(1)“Point-to-Point Communication Using UPnP Protocol”と題する米国特許出願(代理人ドケットNo.ARC−P161)、(2)“Network Communication Equipment With PPPoE Bridging Function”と題する米国特許出願(代理人ドケットNo.ARC−P162)、(3)“Determining Pairings of Telephone Numbers and IP Addresses from Caching and Peer-to-Peer Lookup”と題する米国特許出願(代理人ドケットNo.ARC−P163)、及び(4)“Using Second Channel to Communicate IP Address for Point-to-Point Text, Voice, Video, or Data Communication”と題する米国特許出願(代理人ドケットNo.ARC−P165)にも係り、これらは、同時に出願され、共通に譲渡され、参考としてここに援用するものである。
【背景技術】
【0004】
2005年11月15日に出願された“Using PSTN to Communicate IP Address for Point-to-Point Text, Voice, Video, or Data Communication”と題する米国特許出願第11/280,688号は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)を使用して、パブリックコンピュータネットワーク(例えば、インターネット)を経て2つの装置間でポイント・ツー・ポイント通信のためにインターネットプロトコル(IP)アドレスを交換する方法を開示している。一例において、第1装置は、パブリックコンピュータネットワークを経てネットワーク接続を設定するために、PSTNを使用してそのIPアドレスを第2装置に送信する。次いで、第2装置は、そのIPアドレスを使用して、パブリックコンピュータネットワークを経て第1装置へネットワーク接続要求を送信する。ネットワーク接続が確立されると、第1及び第2装置は、テキスト、ボイス、ビデオ、又はデータ通信を搬送するデータパケットをそれらのユーザ間で交換する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態において、パブリックコンピュータネットワークを経て電話ゲートウェイ装置へ領域サービスを通信するための方法が提供される。この方法は、希望の領域に希望のサービスをオファーするエンティティのリストを配布サーバが電話ゲートウェイ装置に送信することを含む。このリストは、エンティティが表示される順序をアレンジするために電話ゲートウェイ装置が抽選に使用する確率パラメータを含む。サービスサーバは、消費者によりアクセスされる各企業に関する情報の量と、各企業がアクセスに対して支払う価格とに基づいて、確率パラメータを調整する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
“Determining Pairings of Telephone Numbers and IP Addresses from Caching and Peer-to-Peer Lookup”と題する米国特許出願は、その電話番号を決定し、他のVoIP電話ゲートウェイ装置に対する電話番号及びIPアドレスのペアリングをキャッシュ記憶し、ピア・ツー・ピアネットワークを形成し、このピア・ツー・ピアネットワークを経て電話番号及びIPアドレスのペアリングをルックアップし、ピア・ツー・ピアネットワークにおいてサブグループを形成し、関心のある他の装置を見出すことのできるVoIP電話ゲートウェイ装置を開示している。ピア・ツー・ピアネットワークを使用すると、消費者は、VoIP電話ゲートウェイを使用して、希望の商品及びサービスをサブグループでオファーする企業をサーチし、或いは希望の商品及びサービスをサブグループでオファーする企業から情報(例えば、広告)を受け取ることができる。VoIP電話ゲートウェイを経て与えられる情報の量はその小さなスクリーンに制限され、広い領域をカバーするための広告コストは高いので、企業は、どんな消費者をその情報のターゲットにするか選択する必要がある。従って、本発明の実施形態において次の特徴をもつシステムが提供される。
【0007】
第1に、企業は、その企業が関心をもつ領域における消費者にその商品及びサービスに関する情報をオファーすることができる(例えば、消費者の電話番号に基づいて)。第2に、VoIP電話ゲートウェイをもつ消費者は、消費者が関心をもつ領域(例えば、自分のローカルエリア)における企業に関する情報を受け取ることができる。第3に、企業と消費者との間の仲介者は、企業及び消費者が、互いに関心のある領域を選択するのを許す。第4に、企業は、仲介者に登録され、その情報を消費者へ供給するための料金を支払う。第5に、多数の企業が同じ商品及びサービスを消費者にオファーすることに関心があるときには、仲介者は、料金及び実績に基づいて企業に指定された確率に基づく順序で企業に関する情報をリストにし又は配布する。
【0008】
ここに提案するシステムは、従来技術に伴う多数の問題を解決する。第1に、消費者は、コンピュータではなく、電話型装置を使用して、商品及びサービスをオンラインでサーチすることができる。第2に、消費者は、彼等の領域における会社に関する関連情報だけを受け取り、典型的なウェブサーチで返送される離れた会社に関する無関係な情報は受け取らない。第3に、消費者は、企業によりオファーされる商品及びサービスに関する情報だけを受け取り、典型的なウェブサーチで返送される企業に関する全てのオンライン資料(例えば、ニュース)は受け取らない。第4に、企業に関する情報のリスティング又は配布は、各企業がリストの始めに位置される機会を有するように確率に基づくので、ランダムである。第5に、各企業のリスティングの確率は、消費者から企業への電話コールの数に一部分基づくもので、リンクがクリックされる回数に基づくものではない。リンクがクリックされる回数は、偽物を生じ易く、発生する取引に充分相関しないことがある。第6に、VoIP電話ゲートウェイは、企業のルックアップ及び企業への電話コールが、インターネットのようなパブリックワイドエリアネットワークを経て計算されるので、電話の勘定を低減させる。
【0009】
システムの仲介者にリストされる企業は、(1)コンビニエンスストア及び持ち帰り用レストランのような製品配達企業、(2)マッサージ、洗濯、ハウスクリーニング、家の改築、家の点検、家の調査、及び配達サービスのような家庭内サービス、(3)飛行機、列車、コンサート、及びスポーツイベントのチケットのようなチケットサービス、(4)ホテル、レストラン、及びヘアサロンの予約のような予約サービスを含む。企業は、システムに含まれる配布サーバを通して情報をプッシュすることができる。割引、プロモーション、総開店の広告、及び世論調査のようなある情報は、消費者の要求の際にしかプッシュできない。天気情報、非常通報、及び人口調査のようなある情報は、自動的にプッシュされる。
【0010】
種々の図面を通じて同じ参照番号で同様の又は同じ要素を示した添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態におけるシステム100を示す。このシステム100は、パブリックワイドエリアネットワーク(WAN)104に接続されたVoIP電話ゲートウェイ102−1、102−2、102−3、102−4、102−5及び102−6を含む。各VoIP電話ゲートウェイ102−i(“i”は、変数である)は、POTS(平易旧式電話サービス)電話に接続された外部装置であるか、又はIP(インターネットプロトコル)電話に組み込まれた一体型装置である。各電話ゲートウェイ装置102−iは、WAN104に直結することもできるし、又はローカルエリアネットワーク(LAN)を通して間接的に接続することもできる。例えば、電話ゲートウェイ装置102−1は、LAN108を経てWAN104へ間接的に接続される。
【0011】
“Determining Pairings of Telephone Numbers and IP Addresses from Caching and Peer-to-Peer Lookup”と題する米国特許出願に説明されたように、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−1ないし102−6を使用して、VoIP電話コールを行い、ピア・ツー・ピアネットワークを形成して、他の電話ゲートウェイ装置のパブリックIPアドレスのピア・ツー・ピアルックアップを遂行する。更に、VoIP電話ゲートウェイは、種々の基準に基づいてピア・ツー・ピアネットワークに1つ以上のサブグループを形成することができる。例えば、VoIP電話ゲートウェイ102−1ないし102−3は、それらの電話番号に基づき同じローカルエリア(例えば、フレモント)に位置されているので、バーチャル領域グループ122を形成する。VoIP電話ゲートウェイ102−4ないし102−6は、それらの電話番号に基づき同じローカルエリア(例えば、サンフランシスコ)に位置されているので、バーチャル領域グループ124を形成する。VoIP電話ゲートウェイ102−1、102−2及び102−6は、それらの消費者が企業からの同じサービスに関心があるので、バーチャルサービスグループ126を形成する。VoIP電話ゲートウェイ102−1、102−2及び102−6は、全て、同じエリア(例えば、カリフォルニア)に位置するので、バーチャルサービスグループ126は、カリフォルニアのバーチャル領域サービスグループとも考えられる。
【0012】
サービスポイント(例えば、企業)110−1、110−2、110−3は、WAN104に接続されたコンピュータ又はVoIP電話ゲートウェイを有する。サービスポイント110−1ないし110−3は、それらのコンピュータ又はVoIP電話ゲートウェイを使用して、ピア・ツー・ピアネットワークに加入する。また、サービスポイント110−1ないし110−3は、それらのコンピュータ又はVoIP電話ゲートウェイを使用して、それらの位置、それらのサービス、位置及びサービスの両方、又は他の基準に基づいてネットワーク内の1つ以上のサブグループを形成し又はそれに加入することができる。サービスポイントにおけるVoIP電話ゲートウェイは、単に電話装置として使用することもでき、例えば、別のVoIP電話ゲートウェイを使用して消費者から電話コールを受け取り配布サーバ118を通してサービスをサーチすることもできる。これらの例において、サービスポイントのVoIP電話ゲートウェイは、他のVoIP電話ゲートウェイと同様に動作する。各サービスポイント110−j(“j”は変数である)は、サービスサーバ112に登録され、VoIP電話ゲートウェイを使用する消費者からのサービスのサーチに対する応答に参加するのに使用されるトークンを受け取る。
【0013】
サービスサーバ112は、トークンを管理し、勘定目的でサービスポイントの実績を追跡する。サービスサーバ112は、サービスポイントにより選択された料金構造及びサービスポイントの実績に基づいてVoIP電話ゲートウェイによるサーチ結果にサービスポイントがいかにリストされるかを制御するトークンの確率パラメータを調整する。一実施形態では、サービスサーバ112は、WAN104に接続されたサーバコンピュータである。1つしか示されていないが、複数のサービスサーバ112を設けることができ、それらは、ピア・ツー・ピアネットワークにおいてバーチャルサービスグループを形成する。また、各サービスサーバ112は、VoIP電話ゲートウェイのバーチャル領域グループの一部分であってもよい。
【0014】
サーチサービスにおいて、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、ピア・ツー・ピアネットワークのサービスポイントによりオファーされるサービスをサーチするように配布サーバ118に問合せする。これに応答して、配布サーバ118は、VoIP電話ゲートウェイ102−iのサーチ基準に一致するサービスポイントについてネットワークをサーチする。配布サーバ118は、次いで、サーチ結果をVoIP電話ゲートウェイ102−iに送信し、該ゲートウェイは、確率に基づく順序でサービスポイントを表示する。消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、リストされたサービスポイントに関する付加的な情報を見ると共に、WAN104のウェブサイト又は配布サーバ118を経てサービスポイントにコールするか又はサービスポイントの情報にアクセスすることができる。VoIP電話ゲートウェイ102−iは、勘定の目的で及びサービスポイントの確率パラメータを調整するために、消費者のアクションをサービスサーバ112に送信する。一実施形態では、配布サーバ118は、VoIP電話ゲートウェイ102−iでもあり、又はWAN104に接続されたサーバコンピュータでもある。1つしか示されていないが、複数の配布サーバ118を設けることができ、それらは、ピア・ツー・ピアネットワークにおいてバーチャルサービスグループを形成する。また、各配布サーバ118は、VoIP電話ゲートウェイのバーチャル領域グループの一部分であってもよい。
【0015】
プッシュサービスにおいて、サービスポイント(例えば、企業)110−1、110−2、110−3は、それらのトークンを配布サーバ118に送信し、従って、それらは、このような情報の受信に合意する消費者のVoIP電話ゲートウェイへ配布サーバ118が能動的に送信するサービスポイントのリストに含まれる。上述したように、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、リストされたサービスポイントに関する付加的な情報にアクセスし、それらサービスポイントにコールし又はアクセスすることができる。VoIP電話ゲートウェイ102−iは、勘定の目的で及びサービスポイントのトークンの確率パラメータを調整するために、これらのアクションをサービスサーバ112に送信する。
【0016】
図2Aは、本発明の一実施形態においてIP電話に一体化された電話ゲートウェイ装置102−jの一例を示す。電話ゲートウェイ装置102−jは、電話又はビデオフォンのフォームファクタを有する。電話ゲートウェイ装置102−jは、不揮発性メモリ204から揮発性メモリ206へロードされるVoIPソフトウェアを実行する中央処理ユニット(CPU)又はデジタル信号プロセッサ(DSP)202を備えている。また、CPU202は、不揮発性メモリ204から揮発性メモリ206へロードされるサーバ112及び118と通信するためのソフトウェアも実行する。CPU202は、ネットワークカード210を使用して、LANを経てWAN104へ間接的にアクセスすることができる。或いは又、CPU202は、ブロードバンドチップ208を使用して、ケーブル又はxDSL(デジタル加入者ライン)によりWAN104に直接アクセスすることができる。
【0017】
CPU202は、電話チップ212Aを使用して、POTSのために公衆交換電話ネットワーク(PSTN)にアクセスするか、又は別の電話ゲートウェイ装置とパブリックIPアドレスを交換するためにPSTNにアクセスする。電話チップ212Aは、PSTNを経て信号を発生し及び受信するためのモデムを備えている。テキスト、ボイス及びビデオ通信のために、CPU202は、更に、ディスプレイ214、キーパッド又はキーボード216、マイクロホン及びスピーカ218、並びにカメラ220を含む周辺機器に接続することもできる。例えば、CPU202は、サーバコンピュータ112及び118により与えられる企業に関する情報をディスプレイ214に示す。
【0018】
図2Bは、POTS電話250に接続された外部装置である電話ゲートウェイ装置102−jの一例を示す。この実施形態では、電話チップ212Aが、POTS電話250と共にPSTNに平行に結合されたデュアルトーン多周波数(DTMF)受信器212Bに置き換えられる。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態においてサービスポイント110−j(図1)をサービスサーバ112(図1)に登録する方法300のフローチャートである。
【0020】
ステップ302において、サービスポイント110−jの代表者(以下、単に「サービスポイント」という)は、コンピュータを使用して、サービスサーバ112にアクセスする。サービスポイント110−jは、そのコンピュータのウェブブラウザを使用して、パブリックWAN104(図1)を経てサービスサーバ112のウェブサイトにアクセスすることができる。
【0021】
ステップ304において、サービスポイント110−jは、それ自身に関する情報を、サービスサーバ112により認識される所定のフォーマットでアップロードする。この情報は、サービスポイント110−jによりオファーされるサービスの記述、並びにサービスポイント110−jの電話番号及びアドレスを含む。商品及びサービスの記述は、更に詳細なレベルで与えることができる。例えば、記述の第1レベルは、企業110−jの名前、電話番号、並びにそれによりオファーされる商品及びサービスの形式を含むことができる。第2レベルは、企業110−jの店舗時間、物理的住所、及びウェブアドレスを含むことができる。第3レベルは、企業110−jによりオファーされる特価品及びセールについての広告を含むことができる。
【0022】
ステップ306において、サービスポイント110−jは、そのサービスを提供することを望む領域を選択する。一実施形態では、領域の分類は電話番号に基づく。米国では、WWW−XXX−YYY−ZZZZの電話番号が一般に4つのレベルに分割され、WWWは、国を示し、XXXは、エリアコードを示し、YYYは、エリアコード内のより特定のエリアを示す。ある領域を選択するために、サービスポイント110−jは、ターゲットにしたい領域を区別する数字まで左から右へ電話番号を与える。従って、電話番号の最後の数字の右にあるものが、ワイルドキャラクタとして処理される。例えば、サービスポイント110−jは、001−510−???−????を選択し、ここで、“?”がワイルドキャラクタである。従って、サービスポイント110−jは、電話番号が001−510で始まる消費者の領域を選択した。
【0023】
ステップ308において、サービスポイント110−jは、サービスサーバ112を経てその情報をリストするための価格レベルを選択する。一実施形態では、企業110−jは、消費者によるアクセス(例えば、サービスポイント又はサービスポイントへの電話コールの付加的な記述の要求)の単位当たりの価格を選択し、これについては、以下で詳細に説明する。
【0024】
ステップ310において、サービスポイント110−jは、サーチサービス、プッシュサービス、又はその両方においてリストされることを選択する。
【0025】
ステップ312において、サービスサーバ112は、サービスポイント110−jにより与えられる情報に応答してサービスポイント110−jのためのトークンを生成する。このトークンは、サービスポイント110−jの住所、電話番号、取引の形式、及びサービスの記述を記録する。トークンは、更に、消費者からのサーチに応答して同じサービスをオファーするサービスポイントのリストの中でどんな順序でサービスポイント110−jをリストすべきか決定するのに使用される確率パラメータも記録する。
【0026】
一実施形態において、確率パラメータは、(1)サービスポイント110−jによって選択された単位アクセス当たりの価格レベル、(2)サービスポイント110−jへの消費者によるアクセスの単位、及び(3)格付けされたサービスのクオリティに関する消費者フィードバック、の重み付けされた積に基づく。より高い価格レベルは、より高い確率に等しく、より大きなアクセス単位は、より高い確率に等しい。一実施形態では、アクセスの単位は、消費者により要求されたサービスポイント110−jに関する記述のレベルの数、及び消費者からサービスポイント110−jへの電話コールの数に基づく。例えば、記述の各レベルは、アクセスの0.5単位としてカウントされ、消費者からサービスポイント110−jへの電話コールは、アクセスの1単位としてカウントされる。従って、サービスポイント110−jは、その確率パラメータを高める2つの方法を有する。第1に、サービスポイント110−jは、それがアクセスの単位当たりにサービスサーバ112に支払う価格を上げることができる。第2に、サービスポイント110−jは、消費者がサービスポイント110−jにアクセスし消費者がサービスのクオリティについてフィードバックする回数を増加するように実績を改善することができる。
【0027】
ステップ314において、サービスポイント110−jは、サービスサーバ112からトークンを受け取り、それをそのコンピュータ又はVoIP電話ゲートウェイにロードする。
【0028】
図4は、本発明の一実施形態において消費者がVoIP電話ゲートウェイ102−i(図1)を使用し、サービスサーバ112(図1)を使用して企業をサーチする方法400のフローチャートである。
【0029】
ステップ402において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、企業をサーチすべき領域を選択する。消費者は、電話番号の一部分を入力して、領域を選択することができる。例えば、消費者は、001を入力して米国又は001−510を選択し、カリフォルニアのエリアを選択する。消費者は、ワードを入力して領域を選択することができる。例えば、消費者は、“CA”を入力して、カリフォルニアを選択することができる。消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iにより表示される領域のリストをスクロールすることにより領域を選択することができる。
【0030】
一実施形態では、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、その電話番号又はパブリックIPアドレスに基づいてデフォールト領域を選択し、これは、“Determining Pairings of Telephone Numbers and IP Addresses from Caching and Peer-to-Peer Lookup”と題する米国特許出願に開示された方法に基づいて決定することができる。
【0031】
ステップ404において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、関心のあるサービスを選択する。消費者は、ワードを入力して、サービスを選択することができる。消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iにより表示されるサービスのリストをスクロールすることによりサービスを選択することができる。
【0032】
ステップ406において、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、選択された領域及びサービスを含むサーチ要求を配布サーバ118に送信する。複数の配布サーバ118がある場合には、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、そのバーチャル領域グループ内にある配布サーバにサーチ要求を送信する。
【0033】
ステップ408において、配布サーバ118は、与えられた要求を受け取る。
【0034】
ステップ410において、配布サーバ118は、消費者により準備された基準に一致するサービスポイントについてピア・ツー・ピアネットワークをサーチする。一実施形態では、配布サーバ118は、選択された領域におけるサービスポイントをサーチすると共に、選択された領域から上のレベルにおけるサービスポイントもサーチする。例えば、消費者が電話番号001−510−222−????の領域を選択したと仮定する。001−510−222で始まる電話番号をもつ企業を検索するだけではなく、企業リスティングサーバコンピュータ112は、001−510−22で始まる電話番号を有する企業も検索する。
【0035】
ステップ412において、配布サーバ118は、確率トークンをもつサービスポイントのリストをVoIP電話ゲートウェイ102−iに送信する。また、配布サーバ118は、現在、又はVoIP電話ゲートウェイ102−iにより後で要求されたときに、付加的なレベルの記述を送信することもできる。
【0036】
ステップ414において、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、サービスポイントのリストを受け取り、確率パラメータに基づく抽選システムを使用してサービスポイントの順序をアレンジする。例えば、このリストは、重みが100のサービスポイントA、重みが80のサービスポイントB、重みが75のサービスポイントC、重みが50のサービスポイントD、重みが120のサービスポイントEを含むと仮定すれば、サービスポイントAは、確率が100/(100+80+75+50+120)で、即ち最初に選択されるチャンスが23.53%であり、サービスポイントBは、最初に選択されるチャンスが18.82%の確率であり、等々となる。最大確率をもつサービスポイントは、他のサービスポイントより前に選択されるチャンスが高いが、全てのサービスポイントは、異なる確率をもつにも関わらず、他のものより前に選択されるチャンスがある。一実施形態では、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、選択された領域に所在する企業に対して固定数の第1スポット(例えば、第1の10個のスポット)を予約する。VoIP電話ゲートウェイ102−iは、サービスポイントの順序付けされたリストをディスプレイ214に表示する。
【0037】
ステップ416において、消費者は、リストから選択されたサービスポイントに関する記述をディスプレイ214に示すようにVoIP電話ゲートウェイ102−iに命令する。消費者は、記述をスクロールし、選択されたサービスポイントに関する付加的な記述を任意に要求する。VoIP電話ゲートウェイ102−iは、消費者がリストから別のサービスポイントを選択した場合にステップ416を繰り返す。
【0038】
ステップ418において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、選択されたサービスポイントをコールし又はそれにアクセスし、そのサービスに携わることができる。
【0039】
ステップ420において、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、選択されたサービスポイントのアクセスの単位を、勘定の目的でサービスサーバ112に送信する。また、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、サービスポイントをコールするように試み電話線がビジーであった場合に、サービスサーバ112に通知することに注意されたい。また、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、消費者がサービスクオリティについての調査に書き込みをし(例えば、優、良、不充分、不良)、次いで、その結果をサービスサーバ112に送信するのを許す。或いは又、消費者は、選択されたサービスポイントへの電話コールの終りに、又はサービスサーバ112に対する苦情ラインへの電話コールにより、調査に書き込みすることができる。
【0040】
ステップ422において、サービスサーバ112は、選択されたサービスポイントのトークンにおいてVoIP電話ゲートウェイ102−iにより与えられる選択されたサービスポイントに対するアクセスの単位を受け取って記録する。より詳細には、サービスサーバ112は、ステップ416において消費者により要求された選択されたサービスポイントに関する記述のレベルの数、及びステップ418における選択されたサービスポイントへの電話コール又はアクセスの数を記録する。消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、選択されたサービスポイントの調査をサービスサーバ112へ与える。調査の結果は、確率パラメータの計算における付加的なファクタである。
【0041】
ステップ424において、サービスサーバ112は、選択されたサービスポイントのトークンにおける確率パラメータをその実績に基づいて再評価する。ステップ312(図3)において上述したように、確率パラメータは、(1)企業により選択された単位アクセス当たりの価格レベル、(2)企業への消費者によるアクセスの単位、及び(3)消費者の調査で与えられるサービスクオリティ、の重み付けされた積に基づく。また、サービスサーバ112は、アクセスの単位、及びアクセスの単位当たりの合意価格に基づいて、選択されたサービスポイントの料金を課する。サービスサーバ112が、更新されたトークンを、選択されたサービスポイントに送信することもできるし、又は選択されたサービスポイントが、そのトークンをサービスサーバ112から周期的に更新することもできる。一実施形態では、VoIP電話ゲートウェイ102−iがサービスポイントをコールするように試み電話ラインがビジーである場合には、サービスサーバ112が悪いサービスのペナルティとしてそのサービスポイントの確率パラメータを減少させる。
【0042】
図5は、本発明の一実施形態において消費者のためのサービスポイント110−j(図1)がVoIP電話ゲートウェイ102−i(図1)を使用し、配布サーバ118を使用してサービスポイントに関するプッシュサービスを要求する方法500のフローチャートである。
【0043】
ステップ502において、サービスポイント110−jは、そのコンピュータを使用して、そのトークンを受け取り、そのトークンを配布サーバ118に送信し、VoIP電話ゲートウェイを経て関心のある消費者に配布されるサービスポイントのリストに含ませる。複数の配布サーバ118がある場合には、サービスポイント110−jは、そのバーチャル領域グループ内の配布サーバにそのトークンを送信する。
【0044】
ステップ504において、配布サーバ118は、サービスポイント110−jからトークンを受け取る。
【0045】
ステップ506において、配布サーバ118は、トークンを認証する。
【0046】
ステップ508において、トークンが合法的なものである場合には、配布サーバ118は、サービスポイント110−jに関する情報を、同じ領域に同じサービスをオファーする他のサービスポイントについての情報と共に、そのような情報の受信に合意した又はそれを必要とする消費者のVoIP電話ゲートウェイへプッシュする。通常、配布サーバ118は、VoIP電話ゲートウェイへリストを送信する前に充分な数のサービスポイントから情報を受け取るまで、又は特定長さの時間が経過する(例えば、時間切れする)ときまで、待機する。
【0047】
ステップ509において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用し、選択されたサービス及び選択された領域についてプッシュサービスを経て情報を受け取る要求を配布サーバ118に送信する。
【0048】
ステップ510において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、サービスポイントのリストをディスプレイ214(図2)上で見る。ステップ414(図4)で述べたように、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、確率パラメータに基づく抽選システムを使用してサービスポイントの順序をアレンジする。消費者は、リストをスクロールし、キーパッド216(図2)を使用して、サービスポイントの1つを選択する。
【0049】
ステップ512において、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、選択されたサービスポイントをコールし又はそれにアクセスし、そのサービスに関与する。
【0050】
ステップ514において、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、選択されたサービスポイントのアクセスの単位を、勘定の目的でサービスサーバ112に送信する。また、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、サービスポイントをコールするように試み電話線がビジーであった場合に、サービスサーバ112に通知することに注意されたい。また、VoIP電話ゲートウェイ102−iは、消費者がサービスクオリティについての調査に書き込みをし(例えば、優、良、不充分、不良)、次いで、その結果をサービスサーバ112に送信するのを許す。
【0051】
ステップ516において、サービスサーバ112は、選択されたサービスポイントのトークンにおいてVoIP電話ゲートウェイ102−iにより与えられる選択されたサービスポイントに対するアクセスの単位を受け取って記録する。より詳細には、サービスサーバ112は、ステップ418における選択されたサービスポイントへの電話コール又はアクセスの数を記録する。また、消費者は、VoIP電話ゲートウェイ102−iを使用して、選択されたサービスポイントの調査をサービスサーバ112へ与える。調査の結果は、確率パラメータの計算における付加的なファクタである。
【0052】
ステップ518において、サービスサーバ112は、選択されたサービスポイントのトークンにおける確率パラメータをその実績に基づいて再評価する。ステップ312(図3)において上述したように、確率パラメータは、(1)企業により選択された単位アクセス当たりの価格レベル、(2)企業への消費者によるアクセスの単位、及び(3)調査において消費者により格付けされたサービスクオリティ、の重み付けされた積に基づく。また、サービスサーバ112は、アクセスの単位、及びアクセスの単位当たりの合意価格に基づいて、選択されたサービスポイントの料金を課する。サービスサーバ112が、更新されたトークンを、選択されたサービスポイントに送信することもできるし、又は選択されたサービスポイントが、そのトークンをサービスサーバ112から周期的に更新することもできる。一実施形態では、VoIP電話ゲートウェイ102−iがサービスポイントをコールするように試み電話ラインがビジーである場合には、サービスサーバ112が悪いサービスのペナルティとしてそのサービスポイントの確率パラメータを減少させる。
【0053】
ここに開示した実施形態の特徴の種々の他の適応及び組み合せが本発明の範囲内で考えられる。多数の実施形態が特許請求の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態において電話ゲートウェイ装置へ領域サービスを提供するためのシステムのブロック図である。
【図2A】本発明の実施形態における電話ゲートウェイ装置のブロック図である。
【図2B】本発明の実施形態における電話ゲートウェイ装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態においてサービスポイント(例えば、企業)をサービスサーバコンピュータに登録する方法のフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態において消費者がボイスオーバーIP(VoIP)電話ゲートウェイを使用してピア・ツー・ピアネットワーク内の関心のあるサービスポイントをサーチするための方法のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態においてサービスポイントをサービスサーバコンピュータに登録し、配布サーバコンピュータが企業に関する情報をVoIP電話ゲートウェイに与えるための方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
100:システム
102:VoIP電話ゲートウェイ
104:WAN
108:LAN
110:サービスポイント(企業)
112:サービスサーバ
118:配布サーバ
122、124:バーチャル領域グループ
126:バーチャルサービスグループ
202:CPU
204:不揮発性メモリ
206:揮発性メモリ
212A:電話チップ
214:ディスプレイ
216:キーパッド又はキーボード
218:マイクロホン及びスピーカ
220:カメラ
250:POTS電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話ゲートウェイ装置が配布サーバから領域サービスを受けるための方法であって、
ある領域におけるサービスに対する要求を前記配布サーバへ送信する段階と、
前記領域におけるサービスを提供するエンティティ及びそれらの各確率パラメータのリストを前記配布サーバから受け取る段階であって、前記確率パラメータは、前記エンティティが前記電話ゲートウェイ装置に表示される順序を決定するものである段階と、
前記確率パラメータに基づく抽選を使用して、前記リストにおける前記エンティティの順序をアレンジする段階と、
前記リストを表示する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記リストからのエンティティの選択を消費者から受け取る段階と、
前記選択されたエンティティに関する初期レベルの記述を表示する段階と、
前記消費者により要求されたときに、前記選択されたエンティティに関する少なくとも1つの付加的なレベルの記述を表示する段階と、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択されたエンティティに電話接続を与える段階をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各確率パラメータが、要求された各企業に関する付加的なレベルの記述の数と各企業がコールされた回数とのうちの少なくとも一方を含む、アクセスの単位に基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各確率が、さらに、各企業により支払われるアクセス単位当たりの料金レベルに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
各確率が、さらに、サービスクオリティについての消費者フィードバックに基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各確率が、単位アクセス当たりの料金レベル、アクセスの単位、及び、消費者フィードバックの重み付けされた積の結果である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
配布サーバがパブリックコンピュータネットワークを介して電話ゲートウェイ装置に領域サービスを通信するための方法であって、
ある領域におけるサービスに対する要求を前記電話ゲートウェイ装置から受信する段階と、
前記領域におけるサービスを提供するエンティティ及びそれらの各確率パラメータのリストを前記電話ゲートウェイ装置に送信する段階であって、前記確率パラメータは、前記エンティティが前記電話ゲートウェイ装置に表示される順序を抽選により決定する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記受信する段階の後であって前記送信する段階の前に、前記領域におけるサービスを提供するエンティティについてピア・ツー・ピアネットワークをサーチする段階をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記リストに含まれるべきエンティティから要求を受け取る段階をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
サービスサーバがパブリックコンピュータネットワークを介して電話ゲートウェイ装置に対して領域サービスを提供するための方法であって、
エンティティに関する連絡先情報を受け取る段階と、
提供することを前記エンティティが希望するサービスを受ける段階と、
ターゲットとすることを前記エンティティが希望する領域を受け取る段階と、
前記エンティティが他のエンティティと共に表示される順序を決定するために抽選に使用される確率パラメータを含むトークンを、前記エンティティに対して与える段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
要求された各企業に関する付加的なレベルの記述の数と各企業がコールされた回数とのうちの少なくとも一方を含む、前記エンティティに対するアクセスの単位を、前記電話ゲートウェイ装置から受け取る段階と、
前記アクセスの単位に基づいて前記確率パラメータを調整する段階と、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記確率パラメータが、さらに、各企業により支払われるアクセス単位当たりの料金レベルに基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記確率パラメータが、さらに、サービスクオリティについての消費者フィードバックに基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記確率パラメータが、単位アクセス当たりの料金レベル、アクセスの単位、及び、消費者フィードバックの重み付けされた積の結果である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アクセスの単位に基づく料金を前記エンティティに課する段階をさらに含む、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−167442(P2008−167442A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336189(P2007−336189)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508002232)アークソフト (シャンハイ) テクノロジー カンパニー リミテッド (4)
【Fターム(参考)】