電話交換装置、電話システム、および表示制御方法
【課題】電話交換装置、電話システム、および表示制御方法を提供すること。
【解決手段】画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を備える電話交換装置。
【解決手段】画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を備える電話交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話交換装置、電話システム、および表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近日、多くの企業や地域において構内電話システムが利用されている。構内電話システムには加入者電話システムと比較して多様な機能が用意されており、構内電話システムを構成する構内電話端末には、これら多様な機能を実行するために多くのキーが配置されている。
【0003】
このため、構内電話端末のユーザは、所望の機能を実行するためにいずれのキーを押せばよいか分からず、例えば電話の転送時または保留時などに誤操作が発生してしまう場合が想定される。また、構内電話端末のユーザは、用意されている機能を把握していなく、構内電話端末を十分に活用できていない場合が多い。
【0004】
上記事情は携帯型電話機にも共通し、例えば特許文献1には上記事情を改善する携帯型電話機が記載されている。より詳細には、当該携帯型電話機は、キー操作誘導データを記憶しており、キー操作誘導データに基づき、ユーザが操作すべきキーを発光させ、ガイダンスを表示する。
【0005】
【特許文献1】国際公開第05/125159号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、構内電話端末の各キーの役割は構内交換機により設定および変更されるため、従来の携帯型電話機におけるキー操作誘導データを出荷時に構内電話端末に設定しておくことは困難であった。このため、構内電話端末の操作方法に関する情報をユーザに提供することが困難であるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、構内電話端末に構内電話端末の操作方法を表示させることが可能な、新規かつ改良された電話交換装置、電話システム、および表示制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を備える電話交換装置が提供される。
【0009】
かかる構成においては、構内電話端末は、例えば自端末または他端末の呼状態に応じた画面表示情報を電話交換装置から受信する。したがって、構内電話端末は、画面表示情報に基づき、自端末または他端末の呼状態に応じて異なる表示を行うことが可能となる。
【0010】
前記画面表示情報は、所定の操作を示す情報と、当該操作が行われた場合の応答動作を示す情報とを含んでもよい。かかる構成においては、構内電話端末は、電話交換装置から受信した画面表示情報に基づき、所定の操作および応答動作を表示することができる。したがって、ユーザは、構内電話端末の表示により、所望の応答動作を実現するために必要な操作を把握することが可能となる。
【0011】
前記記憶部は、前記構内電話端末の各々が、複数のグループのうちのいずれのグループに属するかをさらに記憶しており、前記呼状態には、同一グループに属する他の構内電話端末の呼状態が含まれてもよい。
【0012】
前記記憶部には、前記画面表示情報が、前記呼状態ごとに、かつ構内電話端末の機種ごとに記憶されていてもよい。
【0013】
前記記憶部において、前記画面表示情報にはさらに優先度情報が対応付けて記憶されており、前記送信部は、前記画面表示情報と併せて当該画面表示情報の優先度情報を送信してもよい。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、1または2以上の構内電話端末、および外部ネットワークと前記1または2以上の構内電話端末を接続する電話交換装置を備える電話システムが提供される。より詳細には、前記電話交換装置は、画面表示情報を、前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を有し、前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報に基づいて画面表示を行う表示部を備える。
【0015】
前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報を、現在の呼状態と対応付けて記憶する端末側記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する呼状態検出部と、前記呼状態検出部により検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記端末側記憶部から検索する端末側検索部と、をさらに備え、前記表示部は、前記端末側検索部により検索された画面表示情報に基づいて画面表示を行ってもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、1または2以上の構内電話端末のうちの少なくともいずれかの呼状態を検出するステップと、画面表示情報を前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶媒体から、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を検索するステップと、検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信するステップと、前記画面表示情報を受信した構内電話端末が当該画面表示情報に基づいて画面表示を行うステップと、を含む表示制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明にかかる電話交換装置、電話システム、および表示制御方法によれば、構内電話端末に構内電話端末の操作方法を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
1.第1の実施形態
[第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成]
[第1の実施形態に至る経緯]
[第1の実施形態にかかる構内交換機の構成]
[第1の実施形態にかかる構内電話システムおよび構内交換機の動作]
2.第2の実施形態
3.まとめ、および補足
【0020】
<1.第1の実施形態>
[第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成]
まず、図1〜図7を参照し、第1の実施形態にかかる構内電話システム1の全体構成を説明する。
【0021】
図1は、第1の実施形態にかかる構内電話システム1の全体構成を示した説明図である。図1に示したように、本実施形態にかかる構内電話システム1は、外線ネットワーク12と、構内交換機20と、複数の多機能端末50〜53を備える。
【0022】
外線ネットワーク12は、電話機能を有する複数の装置、および複数の装置により送受信される音声情報、動画情報、または制御情報などの有線または無線の伝送路を含む。例えば、外線ネットワーク12は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網を含んでもよい。また、外線ネットワーク12は、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)を含んでもよい。さらに、外線ネットワーク12は、IP−VPN(Internt Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0023】
多機能端末(多機能電話端末、構内電話端末)50〜53は、構内交換機20により外線ネットワーク12、または他の多機能端末50〜53と接続される。例えば、多機能端末50〜53は同一企業内に設置され、当該企業のスタッフにより利用される。また、多機能端末50〜53が設置される部署やフロアなどに応じ、多機能端末50〜53の各々を複数の端末グループのいずれかに割当てることが可能である。
【0024】
また、図1には、多機能端末50および51が端末グループ01に属し、多機能端末52および53が端末グループ02に属する例を示している。なお、図1においては4台の多機能端末50〜53、および2の端末グループを示しているが、構内電話システム1は、より多数の多機能端末および端末グループを含んでもよい。このような多機能端末50〜53は、図2に示す外観構成を有する。
【0025】
図2は、多機能端末50の外観構成を示した説明図である。図2に示したように、多機能端末50は、表示部110と、多機能キー群124と、ダイヤルボタン群128と、ハンドセット140と、を備える。
【0026】
表示部110には、電話帳、時刻、ダイヤルボタン群128に対して行われたダイヤル操作などの各種画面が表示される。特に、本実施形態においては、詳細については後述するが、多機能端末50に対するユーザ操作を支援するための画面を表示部110に表示させることが可能である。
【0027】
多機能キー群124は、複数の多機能キーF00〜F14を含む。多機能キーF00〜F14の各々には、ビックアップ動作、リダイヤル、コールバックなどの各種応答動作を設定することが可能である。多機能端末50は、多機能キーF00〜F14のいずれかが押圧されると、後述の多機能キー定義DBに基づき、押圧された多機能キーに設定されている応答動作を実行する。なお、図2には、キー配列が縦3個かつ横5個、キー数が15である例を示しているが、キー配列およびキー数を任意に変更可能であることは当然である。
【0028】
ダイヤルボタン群128は、複数のダイヤルボタン0〜9、*ボタンおよび#ボタンを含む。ユーザは、ダイヤルボタン群128を操作することにより、外線ネットワーク12への架電、または他の多機能端末51〜53へ架電することができる。ハンドセット140は、ユーザの音声を収音する収音部、接続相手から送信された音声を出力する音声出力部を含む。なお、図2においては、多機能端末50が固定式である例を示したが、多機能端末50は携帯式であってもよい。
【0029】
構内交換機(電話交換装置、PBX:Private Branch eXchange)20は、外線ネットワーク12および多機能端末50〜53、または多機能端末50〜53のいずれかおよび他の多機能端末50〜53を接続する。
【0030】
より詳細には、構内交換機20は、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDB、および操作支援DBを有し、これらDBを利用して動作する。以下、図3〜図7を参照し、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、および端末グループDBについて説明する。
【0031】
図3は、局データDBの構成例を示した説明図である。図3に示したように、局データDBを構成する各エントリにおいては、番号種別、端末ID、および電話番号などの基本情報が対応付けられている。
【0032】
なお、本明細書においては、便宜上、多機能端末に付した符号と端末IDが一致するものとして説明する。例えば、端末IDが「50」である多機能端末50は、内線番号が「5000」であり、外線番号が「03−xxxx−xxxx」である。また、端末IDが「52」である多機能端末52は、内線番号が「5002」であり、外線番号が「03−xxxx−yyyy」である。
【0033】
構内交換機20は、着信呼を受信すると、宛先の電話番号が局データDBに存在する場合、当該電話番号に対応する多機能端末に呼び出し信号を送信し、当該多機能端末におけるオフフック動作を検出すると、当該多機能端末と発信端末を通話可能に接続する。
【0034】
例えば、構内交換機20は、外部ネットワーク12から「03−xxxx−xxxx」を宛先とする着信呼を受信した場合、多機能端末50へ呼び出し信号を送信して多機能端末50が着信動作するよう制御する。また、構内交換機20は、多機能端末51〜53のいずれかから「5000」を宛先とする発信があった場合、多機能端末50へ呼び出し信号を送信して多機能端末50が着信動作するよう制御する。
【0035】
図4は、特殊番号キー定義DBの構成例を示した説明図である。図4に示したように、特殊番号キー定義DBを構成する各エントリにおいては、番号の組合せおよび応答動作が対応付けられている。なお、図4においては省略しているが、特殊番号キー定義DBを構成する各エントリには、さらに特定の呼状態が対応付けられていてもよい。また、図4における「A」+「B」という記載は、「A」、「B」という順序でダイヤル操作することを意味する。
【0036】
例えば、特殊番号「1」+「1」は、グループ内の着信をピックアップという応答動作と対応付けられている。また、特殊番号「1」+「7」は#1領域に口頭転送呼を保留という応答動作と対応付けられており、特殊番号「1」+「7」は#2領域に口頭転送呼を保留という応答動作と対応付けられている。なお、#1領域および#2領域は、構内交換機20に設けられているメモリ上の異なる領域である。
【0037】
構内交換機20は、多機能端末50〜53のいずれかから、特殊番号として定義された順番でダイヤル信号を受信した場合、構内交換機20が特定の呼状態を保持していれば、対応する応答動作を実行する。一方、構内交換機20は、特殊番号として定義された順番でダイヤル信号を受信した場合であっても、特定の呼状態を保持していなければ何の応答動作も実行しない。例えば、構内交換機20は、多機能端末50の通話中に多機能端末50から「1」+「7」というダイヤル信号を受信した場合には#1領域に口頭転送呼を保留するが、通話中でなければ当該応答動作を実行しない。
【0038】
図5は、多機能キー定義DBの構成例を示した説明図である。図5に示したように、多機能キー定義DBを構成する各エントリにおいては、機種ID、多機能キーまたは特殊番号、および応答動作が対応付けられている。なお、図5においては省略しているが、多機能キー定義DBを構成する各エントリには、さらに特定の呼状態が対応付けられていてもよい。
【0039】
例えば、機種ID「PRD01」の多機能キー「F00」にはビックアップ応答が対応付けられており、機種ID「PRD01」の多機能キー「F01」には自己保留が対応付けられている。
【0040】
多機能端末50〜53の各々は、多機能キーが押圧されると、多機能端末50〜53の各々の内部で押圧された多機能キーに対する応答動作が定義されていない場合、構内交換機20へ押圧された多機能キーを通知する。そして、構内交換機20は、通知された多機能キーに対応する応答動作を多機能キー定義DBから検索し、検索結果を返信する。なお、多機能キー定義DBには、誤作動が発生した場合の多機能端末におけるキー操作による誤操作回復方法が定義されており、構内交換機20にも当該回復機能が実装されていてもよい。
【0041】
図6は、機種機能DBの構成例を示した説明図である。図6に示したように、機種機能DBを構成する各エントリにおいては、機種ID、表示部110の仕様、および多機能キー数が対応付けられている。例えば、機種ID「PRD01」の表示部は、横16文字、縦3行表示可能であり、漢字表示可能であり、カラー非対応であり、多機能キー数が15である。
【0042】
図7は、端末グループDBの構成例を示した説明図である。図7に示したように、端末グループDBを構成する各エントリにおいては、端末グループIDおよび端末IDが対応付けられており、ピックアップグループや保留グループが定義される。
【0043】
例えば、端末IDが「50」および「51」である多機能端末50および51は端末グループ1に属し、端末IDが「52」および「53」である多機能端末52および53は端末グループ2に属する。このように多機能端末50〜53をグループ化することにより、端末グループによって異なる動作を実現することが可能となる。
【0044】
[第1の実施形態に至る経緯]
以上説明したように、本実施形態にかかる多機能端末50〜53には多様な機能を実行するために多くのキーが配置されているが、多くのキーが配置されていることは本実施形態に関連する多機能端末も同様である。一方、本実施形態に関連する多機能端末のユーザは、多様な機能のうちの一部の機能を頻繁に使用する傾向にある。このため、構内交換機の更改やメンバ加入の際に行われる構内電話システムの使用方法の説明においては、使用方法の概略のみが説明される場合が多い。このため、ユーザは、多様な機能やトラブルシューティングに関する機能について把握していない場合が多い。
【0045】
その結果、本実施形態に関連する多機能端末のユーザが、転送、保留などの機能を使用する際に、誤操作が発生し易かった。特に、電話はリアルタイム性を有する通信であるため、誤操作の発生には迅速に対応する必要がある。しかし、ユーザが即時に閲覧可能な多機能端末のマニュアルが存在しない場合が多く、存在したとしても膨大な量のマニュアルから必要な操作を迅速に発見することは困難である。
【0046】
さらに、構内交換機を設置した業者以外に多機能端末の詳細な操作方法を熟知している者がいない場合が多いため、ユーザが自力で誤操作を回復することは困難であった。その結果、転送呼の誤接続や誤切断が発生し易く、構内電話システムのユーザは構内電話システムに発信した者の満足度を低下するという問題があった。
【0047】
ここで、端末の操作支援に着目すると、携帯型電話機をはじめとする多くの機器には、場面や機器の状態に応じた操作方法を表示する機能が実装されている。例えば、国際公開第05/125159号には、操作すべきキーを発光させ、ガイダンスを表示することが可能な携帯型電話機が記載されている。
【0048】
しかし、構内電話端末の各キーの役割は構内交換機により設定および変更されるため、国際公開第05/125159号に記載の携帯型電話機のように、機器の出荷時に全ての操作支援の詳細な内容を設定しておくことは困難であった。また、多くの場合において、複数の多機能端末に対して同時に操作方法を提示する必要があった。
【0049】
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の第1の実施形態を創作するに至った。本発明の第1の実施形態によれば、多機能端末50〜53に多機能端末50〜53の操作方法を表示させることが可能である。以下、このような本発明の第1の実施形態について図8〜図15を参照して詳細に説明する。
【0050】
[第1の実施形態にかかる構内交換機の構成]
図8は、第1の実施形態にかかる構内交換機20のハードウェア構成を示した説明図である。構内交換機20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ホストバス204と、ブリッジ205と、外部バス206と、インタフェース207と、入力装置208と、出力装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、ドライブ212と、通信装置215とを備える。
【0051】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って構内交換機20内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス204により相互に接続されている。
【0052】
ホストバス204は、ブリッジ205を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス206に接続されている。なお、必ずしもホストバス204、ブリッジ205および外部バス206を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0053】
入力装置208は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。構内交換機20のユーザは、該入力装置208を操作することにより、構内交換機20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0054】
出力装置210は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置210は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。出力装置210は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0055】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかる構内交換機20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置211は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は、ハードディスクを駆動し、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。また、このストレージ装置211には、上記の各種DBが記録される。
【0056】
ドライブ212は、記憶媒体用リーダライタであり、構内交換機20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ212は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM203に出力する。
【0057】
通信装置215は、例えば、外線ネットワーク12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0058】
なお、上記では図8を参照して構内交換機20のハードウェア構成について説明したが、多機能端末50のハードウェアは構内交換機20と実質的に同一に構成することが可能であるため、説明を省略する。
【0059】
図9は、本発明の第1の実施形態にかかる構内交換機20の構成を示した機能ブロック図である。図9に示したように、当該構内交換機20は、通信部216と、記憶部220と、基本機能部224と、検出部228と、検索部232と、設定部236と、を備える。
【0060】
通信部216は、外線ネットワーク12や多機能端末50〜53とのインターフェースであって、送信部および受信部としての機能を有する。例えば、通信部216は、外線ネットワーク12から受信した音声を多機能端末50〜53へ送信したり、多機能端末50〜53からの送信信号を受信したり、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50〜53へ送信したりする。
【0061】
記憶部220は、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDB、および操作支援DBを記憶している。局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDBの構成については図3〜図7を参照して説明したので、以下では、操作支援DBの構成について図10を参照して説明する。なお、状況や必要に応じ、構内電話システム1全体の仕様を変更しない範囲で各DBを統合または分離することも可能である。
【0062】
また、上記各DBを記憶する記憶部220は、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。不揮発性メモリとしては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)があげられる。また、磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【0063】
図10は、操作支援DBの構成を示した説明図である。図10に示したように、操作支援DBを構成する各エントリにおいては、呼状態、機種ID、画面表示情報、キーIDまたは特殊番号、および応答動作が対応付けられている。
【0064】
呼状態は、多機能端末50〜53の動作状態であり、例えば、オフフック、ダイヤル操作、呼出中、着信中、通話中、切断処理中、グループ内の端末が着信中、およびグループ内の端末全てがオフフックなどがあげられる。この操作支援DBの利用方法の詳細については後述する。
【0065】
基本機能部224は、記憶部220に記憶されている各DBに基づき、構内交換機20における基本的な機能を実行する。例えば、基本機能部224は、外線ネットワーク12から着信呼を受信すると、宛先の電話番号が局データDBに存在する場合、当該電話番号に対応する多機能端末に呼び出し信号を送信し、当該多機能端末におけるオフフック動作を検出すると、当該多機能端末と発信端末を通話可能に接続する。
【0066】
また、基本機能部224は、多機能端末50〜53から多機能キーDBに存在する多機能キー、または特殊番号キーDBに存在する特殊番号を示す信号を受信すると、多機能キーまたは特殊番号に対応する応答動作を実行、または多機能端末50〜53に指示する。
【0067】
また、本実施形態にかかる構内交換機20は、検出部228および検索部232の機能により、多機能端末50〜53の呼状態に応じた操作支援のための画面表示情報を送信することができる。
【0068】
具体的には、検出部228が、多機能端末50〜53の少なくともいずれかの呼状態を検出する。ここでは、検出部228が、多機能端末50の呼状態を検出するものとする。すると、検索部232は、操作支援DBから、多機能端末50の呼状態および機種IDに対応付けられている画面表示情報を検索する。そして、検索部232は、多機能端末50の呼状態および機種IDに対応付けられている画面表示情報を検索すると、通信部216を介して当該画面表示情報を多機能端末50へ送信する。その結果、多機能端末50の表示部110において、当該画面表示情報に基づく操作支援のための表示を行うことが可能となる。
【0069】
例えば、検出部228が、多機能端末50の呼状態が着信中であることを検出したとする。この場合、検索部232は、操作支援DBから、多機能端末50の機種ID「PRD01」および呼状態「着信中」に対応付けられている画面表示情報を検索する。そして、検索部232により検索された画面表示情報が多機能端末50へ送信され、多機能端末50の表示部は、
「オフフック:通話開始
F11:ハンズオン」
という表示を行う。このため、多機能端末50のユーザは、通話開始するためにはオフフックし、ハンズオン状態で通話開始するためには多機能キーF11を押圧すればよいことを把握できる。
【0070】
また、構内交換機20は、ある多機能端末に対し、当該多機能端末以外の多機能端末の呼状態に応じた操作支援のための画面表示情報を送信することもできる。例えば、検出部228は、端末グループ1に属する多機能端末51の呼状態が着信中であることを検出したとする。この場合、検索部232は、多機能端末51と同一の端末グループ1に属する多機能端末50の機種ID「PRD01」、および「グループ内の端末が着信中」という呼状態に対応付けられている画面表示情報を検索する。
【0071】
そして、検索部232により検索された画面表示情報が多機能端末50へ送信され、多機能端末50の表示部は、
「オフフック+11:ピックアップ」
という表示を行う。このため、多機能端末50のユーザは、同一の端末グループ1に属する多機能端末51の着信をピックアップするために、ハンドセット140をオフフックし、「1」を2回押圧するという操作をすればよいことを把握できるため、誤操作の発生を抑制できる。
【0072】
設定部236は、記憶部220に記憶されている各DBの設定を行う。例えば、設定部236は、ユーザまたは管理者による操作に基づき、各DBへのエントリの追加、削除、または変更などを行う。
【0073】
[第1の実施形態にかかる構内電話システムおよび構内交換機の動作]
以上、本実施形態にかかる構内交換機20の構成を説明した。続いて、図11〜図15を参照し、第1の実施形態にかかる構内電話システム1および構内交換機20の動作を説明する。
【0074】
まず、図11〜図13を参照し、多機能端末50がオフフック状態から外線発信して終話処理を行うまでの流れを説明する。図11は、多機能端末50がオフフック状態からダイヤル操作完了/呼出中になるまでの流れを示したシーケンス図である。図12は、多機能端末50がダイヤル操作完了/呼出中から終話処理を行うまでの流れを示したシーケンス図である。図13は、構内交換機20における動作の流れを示したフローチャートである。
【0075】
図11に示したように、まず、構内交換機20の検出部228が多機能端末50のオフフックを検出すると(S304)、検索部232が、呼状態「オフフック」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S308)。
【0076】
前記ステップS308において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S312)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「0:外線
8:専用線」
と表示される。
【0077】
ここで、S308は、図13に示すフローチャートに従っている。すなわち、機種IDが「XX」である多機能端末において呼状態が「YY」に変化した場合、構内交換機20の検索部232は、「YY」という呼状態が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S404)。判断の結果、呼状態「YY」が操作支援DBに存在しない場合は図13の処理を終了する。呼状態「YY」が操作支援DBに存在する場合、検索部232は、「XX」という機種IDが操作支援DBに存在するか否かを判断する(S408)。判断の結果、機種ID「XX」が操作支援DBに存在しない場合は図13の処理を終了する。機種ID「XX」が操作支援DBに存在する場合、検索部232は、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S412)。機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在しない場合、図13の処理を終了する。
【0078】
そして、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在する場合、対象の多機能端末の実際の呼状態を検出し、当該多機能端末において当該画面表示情報に基づく表示通りの操作が現時点で可能であるか否かを判断する(S416)。ここで、表示通りの操作が現時点で可能であると判断された場合、構内交換機20は対象の多機能端末に当該画面表示情報を送信し(S420)、ステップS412の処理に戻る。表示通りの操作が不可能であると判断された場合はステップS412の処理に戻る。
【0079】
その後、図11に示したように、多機能端末50におけるダイヤル操作を構内交換機20の検出部228が検出すると(S316)、検索部232が、呼状態「ダイヤル操作」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S320)。
【0080】
前記ステップS320において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S324)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「F10:一字訂正」
と表示される。
【0081】
なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S328)。
【0082】
こうして多機能端末50におけるダイヤル操作が完了して呼出中状態に遷移すると(図11のS332、図12のS340)、検索部232が、呼状態「呼出中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を図13に示したフローチャートに従い操作支援DBから検索する(S344)。しかし、図10に示したように、操作支援DBには呼状態が「呼出中」であるエントリが存在するものの機種IDが定義されていないため、画面表示情報を送信しない。
【0083】
このため、多機能端末50において新たな画面表示は生じない。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S348)。
【0084】
続いて、多機能端末50において通話が開始されると(S352)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「通話中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S356)。
【0085】
前記ステップS356において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S360)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「17:口頭保留#1
18:口頭保留#2
内線番号:転送」
と表示される。多機能端末50のユーザは、かかる表示に基づき、口頭保留#1、口頭保留#2、または転送する場合に操作すべき内容を把握することが可能である。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S364)。
【0086】
その後、構内交換機20の検出部228が多機能端末50の通話切断を検出すると、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「切断処理中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S372)。しかし、呼状態「切断処理中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報が操作支援DBに存在しないため、構内交換機20は新たな画面表示情報を送信しない。
【0087】
このため、多機能端末50においても新たな画面表示は生じない。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S376)。
【0088】
以上説明したように、多機能端末50の操作中に構内交換機20が操作方法を提示することにより、多機能端末50のユーザの誤操作を低減することができる。また、誤操作からの回復方法も同時に表示することにより、誤操作から呼の誤接続や誤切断に発展してしまう場合を抑制できる。なお、構内電話システム1の導入時や新メンバ加入時に、多機能端末50の操作方法の習得に関する負担を軽減することも可能である。また、操作支援DBの設定により、ダイヤル操作時の操作方法や、転送/保留以外の操作方法も提示可能である。構内交換機20または多機能端末50の設定により、提供する操作方法の数や表示の詳細度を変更することも可能である。
【0089】
次に、図14および図15を参照し、ピックアップ動作の流れを説明する。図14は、構内電話システム1におけるピックアップ動作の流れを示したシーケンス図である。図15は、構内交換機20における動作の流れを示したフローチャートである。なお、図14に示した多機能端末50および多機能端末51は、双方とも機種IDが「PRD01」であるものとする。
【0090】
まず、図14に示したように、多機能端末50の着信が検出されると(S424)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「着信中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S428)。
【0091】
前記ステップS428において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S430)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「オフフック:通話開始
F11:ハンズオン」
と表示される。
【0092】
また、構内交換機20は、多機能端末50の着信を検出すると、図15に示すフローチャートに従い、構内交換機20は、「グループ内の端末が着信中」という呼状態を含むエントリが操作支援DBに含まれるか否かを確認する。含まれる場合は、多機能端末50と同一の端末グループ01に属する端末を検索する(S436)。図1の構成においては端末グループ01内に画面表示が可能な機種IDを有する多機能端末51が存在するため、多機能端末51に対しても画面表示情報を送信する(S440)。
【0093】
具体的には、構内交換機20は、「YY」という呼状態が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S464)。判断の結果、呼状態「YY」が操作支援DBに存在しない場合は、図15の処理を終了する。呼状態「YY」が操作支援DBに存在する場合は、端末グループ01内に未アクセスの端末が存在するか否かを判断する(S468)。端末グループ01内すべての端末にアクセス済みである場合は、図15の処理を終了する。端末グループ01に未アクセスの端末が存在する場合は、構内交換機20は端末グループ01に属するある端末(機種ID「XX」と仮定する)にアクセスし(S472)、当該端末の呼状態が実際に「YY」であるか否かを確認する(S476)。
【0094】
ここで、「端末にアクセスする」とは、構内交換機20が端末IDを通じて構内交換機20が収容している端末に対して通信を行い、該端末の呼状態や端末の情報を取得することと定義する。
【0095】
端末にアクセスした結果、当該端末の呼状態が実際に「YY」でなかった場合、以降の画面表示が意味をなさなくなるため、該端末に対する処理を終了し、ステップS468の処理に戻る。当該端末の呼状態が実際に「YY」であった場合、検索部232は、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S480)。機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在しない場合、該端末に対する処理を終了し、ステップS468の処理に戻る。
【0096】
そして、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在する場合、対象の多機能端末の実際の呼状態を検出し、当該多機能端末において当該画面表示情報に基づく表示通りの操作が現時点で可能であるか否かを判断する(S484)。表示通りの操作が現時点で可能であると判断されなかった場合、ステップS480の処理に戻る。表示通りの操作が現時点で可能であると判断された場合、構内交換機20は対象の多機能端末に当該画面表示情報を送信し(S488)、ステップS480の処理に戻る。一方、図14の事例において、例えば対象の多機能端末が通話中であるなどの理由によりピックアップ不可能である場合、S476において判定結果がNoとなることにより、表示通りの操作が現時点で不可能と判断される。1台の端末に対する処理が終了すると、別の端末に対してS472以降の処理を継続し、グループ内のすべての端末に対して以上の処理を実施した時点で終了となる。
【0097】
上記処理により、多機能端末50と同一の端末グループ01に属し、多機能端末50に対する発信をピックアップ可能な多機能端末51(機種ID「PRD01」)の表示部110には、
「11:ピックアップ」
と表示される。
【0098】
多機能端末51がピックアップ応答により通話状態となると(S444)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「通話中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S448)。
【0099】
前記ステップS448において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末51へ送信する(S452)。その結果、多機能端末51の表示部110には、
「17:口頭保留#1
18:口頭保留#2
内線番号:転送」
と表示される。多機能端末51のユーザは、かかる表示に基づき、口頭保留#1、口頭保留#2、または転送する場合に操作すべき内容を把握することが可能である。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S456)。多機能端末51の表示についても同様である(S460)。
【0100】
なお、端末グループ01に3台以上の多機能端末が属する場合、当該グループ01の他の端末の着信時にピックアップ応答が行われない端末が1台以上存在することとなるが、このような端末においても図14および図15に示したシーケンスを応用することにより操作支援のための画面が表示される。
【0101】
以上説明したように、本実施形態によれば、多機能端末が属する端末グループごとに操作支援のための表示内容を制御可能であり、かつ、1の多機能端末の呼状態により複数の多機能端末の操作支援のための表示内容を制御可能である。
【0102】
<2.第2の実施形態>
次に、図16および図17を参照し、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、多機能端末50は、自端末に画面表示情報を記憶しておき、当該画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を表示することができる。
【0103】
図16は、本発明の第2の実施形態における多機能端末50の構成を示した機能ブロック図である。図16に示したように、当該多機能端末50は、表示部110と、操作部120と、通信部150と、表示画面生成部154と、記憶部158と、検出部162と、検索部166と、を備える。
【0104】
表示部110は、図2に示したように、ユーザが視認可能な画面を表示するためのユーザインターフェースである。操作部120は、ユーザ操作を受け付け、図2に示した多機能キー群124、およびダイヤルボタン群128などに対応する。
【0105】
通信部150は構内交換機20とのインターフェースであって、第1の実施形態において説明したように、構内交換機20から送信された多機能端末50の呼状態に応じた画面表示情報を受信する。表示画面生成部154は、通信部150により受信された画面表示情報に基づいて、操作支援のための画面を生成し、表示部110に表示させる。また、本実施形態においては、表示画面生成部154は、記憶部158に記憶されている画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を生成することも可能である。
【0106】
記憶部(端末側記憶部)158は、通信部150により画面表示情報が受信されると、図17に示すように、当該画面表示情報を現在の呼状態と対応付けて記憶する。なお、記憶部158は、構内交換機20の記憶部220と同様に、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMOディスクなどの記憶媒体であってもよい。
【0107】
検出部(端末側検出部)162は多機能端末50の呼状態を検出し、検索部(端末側検索部)166は、検出部162により検出された呼状態に対応する画面表示情報を記憶部158から検索する。ここで、検索部162により対応する画面表示情報が検索され、かつ、当該画面表示情報が記憶されてから構内交換機20側の設定変更が無い場合、表示画面生成部154は当該画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を生成することができる。
【0108】
<3.まとめ、および補足>
以上説明したように、本実施形態においては、構内交換機20が、多機能端末50の呼状態に応じた画面表示情報を多機能端末50に送信する。したがって、多機能端末50は、呼状態に応じた操作支援のための画面を表示することができる。その結果、多機能端末50に対するユーザの誤操作を低減することができる。また、多機能端末が属する端末グループごとに操作支援のための表示内容を制御可能であり、かつ、1の多機能端末の呼状態により複数の多機能端末の操作支援のための表示内容を制御可能である。
【0109】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
例えば、上記実施形態では、多機能端末50と外線ネットワーク12との通信に重きをおいて説明したが、本発明はかかる例に限定されず、本発明は内線通話の場合にも同様に適用可能である。
【0111】
また、多機能端末50は、固定型端末に限られず、携帯型端末やソフトフォン型端末であってもよい。
【0112】
また、上記実施形態では、多機能端末50の表示部110に「11:ピックアップ」などの文字を表示させる例を説明したが、本発明はかかる例に限定されず、端末に画像が表示されるようにしてもよい。例えば、PDA(Personal Digital Assistants)に電話機能が付加されたスマートフォン、およびPC(Personal Computer)にIP電話アプリケーションがインストールされたソフトフォンなどの端末は、端末画面に画像を表示することが可能である。このような端末は、例えば図6に示した機種IDが「PRD03」である端末に対応し、端末画面の仕様は解像度1024×768、32ビットカラーである。
【0113】
そこで、構内交換機20が記憶している操作支援DBに、機種ID「PRD03」を有するエントリを追加し、当該エントリの画像表示情報として、文字でなく操作支援のための画像を設定してもよい。かかる構成により、構内交換機20が、機種ID「PRD03」を有する端末の呼状態に応じた画像を画像表示情報として当該端末へ送信し、当該端末が端末画面に操作支援のための画像を表示することが可能となる。さらに、動画に対応する端末に対しては、同様の方法により画像表示情報として動画を送信し、当該動画を端末画面に表示させることもできる。
【0114】
また、上記実施形態では、1の構内交換機20に接続されている多機能端末が複数の端末グループにグループ化される例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、1の構内交換機20に接続されている全ての多機能端末が同一グループに属してもよいし、1のグループに1の多機能端末のみが属してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、電話システムとして構内電話システムを例にあげて説明したにすぎず、本発明はかかる例に限定されない。例えば、本発明は、端末の使用方法がセンタ装置(サーバ/クライアントシステムにおけるサーバ)の設定に依存するシステム全般にも適用可能である。
【0116】
また、本発明は、IP電話システムにおいて多機能端末が遠隔の構内交換機20または電話サーバに管理(収容)される形態、すなわち、多機能端末が外線ネットワーク12に直接接続し、外線ネットワーク12の内部に構内交換機20または電話サーバが包含される形態にも適用可能である。
【0117】
また、操作支援DBには、さらに優先度を示す列が追加されてもよい。かかる構成においては、多機能端末側で例えば優先度が「上位xxである項目について表示を行う」と設定することにより、各画面表示情報の優先度に基づき、特定の画面を表示しやすくすることができる。
【0118】
また、本明細書の構内電話システム1および構内交換機20の処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、構内電話システム1および構内交換機20の処理における各ステップは、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)を含んでもよい。
【0119】
また、構内交換機20に内蔵されるCPU201、ROM202およびRAM203などのハードウェアを、上述した構内交換機20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。また、図9の機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成を示した説明図である。
【図2】多機能端末の外観構成を示した説明図である。
【図3】局データDBの構成例を示した説明図である。
【図4】特殊番号キー定義DBの構成例を示した説明図である。
【図5】多機能キー定義DBの構成例を示した説明図である。
【図6】機種機能DBの構成例を示した説明図である。
【図7】端末グループDBの構成例を示した説明図である。
【図8】第1の実施形態にかかる構内交換機のハードウェア構成を示した説明図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかる構内交換機の構成を示した機能ブロック図である。
【図10】操作支援DBの構成を示した説明図である。
【図11】多機能端末がオフフック状態からダイヤル操作完了/呼出中になるまでの流れを示したシーケンス図である。
【図12】多機能端末がダイヤル操作完了/呼出中から終話処理を行うまでの流れを示したシーケンス図である。
【図13】構内交換機における動作の流れを示したフローチャートである。
【図14】構内電話システムにおけるピックアップ動作の流れを示したシーケンス図である。
【図15】構内交換機における動作の流れを示したフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態における多機能端末50の構成を示した機能ブロック図である。
【図17】多機能端末50の記憶部に記憶される画面表示情報の具体例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0121】
12 外線ネットワーク
20 構内交換機
110 表示部
120 操作部
150、216 通信部
158、220 記憶部
162、228 検出部
166、232 検索部
224 基本機能部
236 設定部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話交換装置、電話システム、および表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近日、多くの企業や地域において構内電話システムが利用されている。構内電話システムには加入者電話システムと比較して多様な機能が用意されており、構内電話システムを構成する構内電話端末には、これら多様な機能を実行するために多くのキーが配置されている。
【0003】
このため、構内電話端末のユーザは、所望の機能を実行するためにいずれのキーを押せばよいか分からず、例えば電話の転送時または保留時などに誤操作が発生してしまう場合が想定される。また、構内電話端末のユーザは、用意されている機能を把握していなく、構内電話端末を十分に活用できていない場合が多い。
【0004】
上記事情は携帯型電話機にも共通し、例えば特許文献1には上記事情を改善する携帯型電話機が記載されている。より詳細には、当該携帯型電話機は、キー操作誘導データを記憶しており、キー操作誘導データに基づき、ユーザが操作すべきキーを発光させ、ガイダンスを表示する。
【0005】
【特許文献1】国際公開第05/125159号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、構内電話端末の各キーの役割は構内交換機により設定および変更されるため、従来の携帯型電話機におけるキー操作誘導データを出荷時に構内電話端末に設定しておくことは困難であった。このため、構内電話端末の操作方法に関する情報をユーザに提供することが困難であるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、構内電話端末に構内電話端末の操作方法を表示させることが可能な、新規かつ改良された電話交換装置、電話システム、および表示制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を備える電話交換装置が提供される。
【0009】
かかる構成においては、構内電話端末は、例えば自端末または他端末の呼状態に応じた画面表示情報を電話交換装置から受信する。したがって、構内電話端末は、画面表示情報に基づき、自端末または他端末の呼状態に応じて異なる表示を行うことが可能となる。
【0010】
前記画面表示情報は、所定の操作を示す情報と、当該操作が行われた場合の応答動作を示す情報とを含んでもよい。かかる構成においては、構内電話端末は、電話交換装置から受信した画面表示情報に基づき、所定の操作および応答動作を表示することができる。したがって、ユーザは、構内電話端末の表示により、所望の応答動作を実現するために必要な操作を把握することが可能となる。
【0011】
前記記憶部は、前記構内電話端末の各々が、複数のグループのうちのいずれのグループに属するかをさらに記憶しており、前記呼状態には、同一グループに属する他の構内電話端末の呼状態が含まれてもよい。
【0012】
前記記憶部には、前記画面表示情報が、前記呼状態ごとに、かつ構内電話端末の機種ごとに記憶されていてもよい。
【0013】
前記記憶部において、前記画面表示情報にはさらに優先度情報が対応付けて記憶されており、前記送信部は、前記画面表示情報と併せて当該画面表示情報の優先度情報を送信してもよい。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、1または2以上の構内電話端末、および外部ネットワークと前記1または2以上の構内電話端末を接続する電話交換装置を備える電話システムが提供される。より詳細には、前記電話交換装置は、画面表示情報を、前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と、前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と、を有し、前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報に基づいて画面表示を行う表示部を備える。
【0015】
前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報を、現在の呼状態と対応付けて記憶する端末側記憶部と、前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する呼状態検出部と、前記呼状態検出部により検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記端末側記憶部から検索する端末側検索部と、をさらに備え、前記表示部は、前記端末側検索部により検索された画面表示情報に基づいて画面表示を行ってもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、1または2以上の構内電話端末のうちの少なくともいずれかの呼状態を検出するステップと、画面表示情報を前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶媒体から、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を検索するステップと、検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信するステップと、前記画面表示情報を受信した構内電話端末が当該画面表示情報に基づいて画面表示を行うステップと、を含む表示制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明にかかる電話交換装置、電話システム、および表示制御方法によれば、構内電話端末に構内電話端末の操作方法を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
1.第1の実施形態
[第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成]
[第1の実施形態に至る経緯]
[第1の実施形態にかかる構内交換機の構成]
[第1の実施形態にかかる構内電話システムおよび構内交換機の動作]
2.第2の実施形態
3.まとめ、および補足
【0020】
<1.第1の実施形態>
[第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成]
まず、図1〜図7を参照し、第1の実施形態にかかる構内電話システム1の全体構成を説明する。
【0021】
図1は、第1の実施形態にかかる構内電話システム1の全体構成を示した説明図である。図1に示したように、本実施形態にかかる構内電話システム1は、外線ネットワーク12と、構内交換機20と、複数の多機能端末50〜53を備える。
【0022】
外線ネットワーク12は、電話機能を有する複数の装置、および複数の装置により送受信される音声情報、動画情報、または制御情報などの有線または無線の伝送路を含む。例えば、外線ネットワーク12は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網を含んでもよい。また、外線ネットワーク12は、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)を含んでもよい。さらに、外線ネットワーク12は、IP−VPN(Internt Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0023】
多機能端末(多機能電話端末、構内電話端末)50〜53は、構内交換機20により外線ネットワーク12、または他の多機能端末50〜53と接続される。例えば、多機能端末50〜53は同一企業内に設置され、当該企業のスタッフにより利用される。また、多機能端末50〜53が設置される部署やフロアなどに応じ、多機能端末50〜53の各々を複数の端末グループのいずれかに割当てることが可能である。
【0024】
また、図1には、多機能端末50および51が端末グループ01に属し、多機能端末52および53が端末グループ02に属する例を示している。なお、図1においては4台の多機能端末50〜53、および2の端末グループを示しているが、構内電話システム1は、より多数の多機能端末および端末グループを含んでもよい。このような多機能端末50〜53は、図2に示す外観構成を有する。
【0025】
図2は、多機能端末50の外観構成を示した説明図である。図2に示したように、多機能端末50は、表示部110と、多機能キー群124と、ダイヤルボタン群128と、ハンドセット140と、を備える。
【0026】
表示部110には、電話帳、時刻、ダイヤルボタン群128に対して行われたダイヤル操作などの各種画面が表示される。特に、本実施形態においては、詳細については後述するが、多機能端末50に対するユーザ操作を支援するための画面を表示部110に表示させることが可能である。
【0027】
多機能キー群124は、複数の多機能キーF00〜F14を含む。多機能キーF00〜F14の各々には、ビックアップ動作、リダイヤル、コールバックなどの各種応答動作を設定することが可能である。多機能端末50は、多機能キーF00〜F14のいずれかが押圧されると、後述の多機能キー定義DBに基づき、押圧された多機能キーに設定されている応答動作を実行する。なお、図2には、キー配列が縦3個かつ横5個、キー数が15である例を示しているが、キー配列およびキー数を任意に変更可能であることは当然である。
【0028】
ダイヤルボタン群128は、複数のダイヤルボタン0〜9、*ボタンおよび#ボタンを含む。ユーザは、ダイヤルボタン群128を操作することにより、外線ネットワーク12への架電、または他の多機能端末51〜53へ架電することができる。ハンドセット140は、ユーザの音声を収音する収音部、接続相手から送信された音声を出力する音声出力部を含む。なお、図2においては、多機能端末50が固定式である例を示したが、多機能端末50は携帯式であってもよい。
【0029】
構内交換機(電話交換装置、PBX:Private Branch eXchange)20は、外線ネットワーク12および多機能端末50〜53、または多機能端末50〜53のいずれかおよび他の多機能端末50〜53を接続する。
【0030】
より詳細には、構内交換機20は、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDB、および操作支援DBを有し、これらDBを利用して動作する。以下、図3〜図7を参照し、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、および端末グループDBについて説明する。
【0031】
図3は、局データDBの構成例を示した説明図である。図3に示したように、局データDBを構成する各エントリにおいては、番号種別、端末ID、および電話番号などの基本情報が対応付けられている。
【0032】
なお、本明細書においては、便宜上、多機能端末に付した符号と端末IDが一致するものとして説明する。例えば、端末IDが「50」である多機能端末50は、内線番号が「5000」であり、外線番号が「03−xxxx−xxxx」である。また、端末IDが「52」である多機能端末52は、内線番号が「5002」であり、外線番号が「03−xxxx−yyyy」である。
【0033】
構内交換機20は、着信呼を受信すると、宛先の電話番号が局データDBに存在する場合、当該電話番号に対応する多機能端末に呼び出し信号を送信し、当該多機能端末におけるオフフック動作を検出すると、当該多機能端末と発信端末を通話可能に接続する。
【0034】
例えば、構内交換機20は、外部ネットワーク12から「03−xxxx−xxxx」を宛先とする着信呼を受信した場合、多機能端末50へ呼び出し信号を送信して多機能端末50が着信動作するよう制御する。また、構内交換機20は、多機能端末51〜53のいずれかから「5000」を宛先とする発信があった場合、多機能端末50へ呼び出し信号を送信して多機能端末50が着信動作するよう制御する。
【0035】
図4は、特殊番号キー定義DBの構成例を示した説明図である。図4に示したように、特殊番号キー定義DBを構成する各エントリにおいては、番号の組合せおよび応答動作が対応付けられている。なお、図4においては省略しているが、特殊番号キー定義DBを構成する各エントリには、さらに特定の呼状態が対応付けられていてもよい。また、図4における「A」+「B」という記載は、「A」、「B」という順序でダイヤル操作することを意味する。
【0036】
例えば、特殊番号「1」+「1」は、グループ内の着信をピックアップという応答動作と対応付けられている。また、特殊番号「1」+「7」は#1領域に口頭転送呼を保留という応答動作と対応付けられており、特殊番号「1」+「7」は#2領域に口頭転送呼を保留という応答動作と対応付けられている。なお、#1領域および#2領域は、構内交換機20に設けられているメモリ上の異なる領域である。
【0037】
構内交換機20は、多機能端末50〜53のいずれかから、特殊番号として定義された順番でダイヤル信号を受信した場合、構内交換機20が特定の呼状態を保持していれば、対応する応答動作を実行する。一方、構内交換機20は、特殊番号として定義された順番でダイヤル信号を受信した場合であっても、特定の呼状態を保持していなければ何の応答動作も実行しない。例えば、構内交換機20は、多機能端末50の通話中に多機能端末50から「1」+「7」というダイヤル信号を受信した場合には#1領域に口頭転送呼を保留するが、通話中でなければ当該応答動作を実行しない。
【0038】
図5は、多機能キー定義DBの構成例を示した説明図である。図5に示したように、多機能キー定義DBを構成する各エントリにおいては、機種ID、多機能キーまたは特殊番号、および応答動作が対応付けられている。なお、図5においては省略しているが、多機能キー定義DBを構成する各エントリには、さらに特定の呼状態が対応付けられていてもよい。
【0039】
例えば、機種ID「PRD01」の多機能キー「F00」にはビックアップ応答が対応付けられており、機種ID「PRD01」の多機能キー「F01」には自己保留が対応付けられている。
【0040】
多機能端末50〜53の各々は、多機能キーが押圧されると、多機能端末50〜53の各々の内部で押圧された多機能キーに対する応答動作が定義されていない場合、構内交換機20へ押圧された多機能キーを通知する。そして、構内交換機20は、通知された多機能キーに対応する応答動作を多機能キー定義DBから検索し、検索結果を返信する。なお、多機能キー定義DBには、誤作動が発生した場合の多機能端末におけるキー操作による誤操作回復方法が定義されており、構内交換機20にも当該回復機能が実装されていてもよい。
【0041】
図6は、機種機能DBの構成例を示した説明図である。図6に示したように、機種機能DBを構成する各エントリにおいては、機種ID、表示部110の仕様、および多機能キー数が対応付けられている。例えば、機種ID「PRD01」の表示部は、横16文字、縦3行表示可能であり、漢字表示可能であり、カラー非対応であり、多機能キー数が15である。
【0042】
図7は、端末グループDBの構成例を示した説明図である。図7に示したように、端末グループDBを構成する各エントリにおいては、端末グループIDおよび端末IDが対応付けられており、ピックアップグループや保留グループが定義される。
【0043】
例えば、端末IDが「50」および「51」である多機能端末50および51は端末グループ1に属し、端末IDが「52」および「53」である多機能端末52および53は端末グループ2に属する。このように多機能端末50〜53をグループ化することにより、端末グループによって異なる動作を実現することが可能となる。
【0044】
[第1の実施形態に至る経緯]
以上説明したように、本実施形態にかかる多機能端末50〜53には多様な機能を実行するために多くのキーが配置されているが、多くのキーが配置されていることは本実施形態に関連する多機能端末も同様である。一方、本実施形態に関連する多機能端末のユーザは、多様な機能のうちの一部の機能を頻繁に使用する傾向にある。このため、構内交換機の更改やメンバ加入の際に行われる構内電話システムの使用方法の説明においては、使用方法の概略のみが説明される場合が多い。このため、ユーザは、多様な機能やトラブルシューティングに関する機能について把握していない場合が多い。
【0045】
その結果、本実施形態に関連する多機能端末のユーザが、転送、保留などの機能を使用する際に、誤操作が発生し易かった。特に、電話はリアルタイム性を有する通信であるため、誤操作の発生には迅速に対応する必要がある。しかし、ユーザが即時に閲覧可能な多機能端末のマニュアルが存在しない場合が多く、存在したとしても膨大な量のマニュアルから必要な操作を迅速に発見することは困難である。
【0046】
さらに、構内交換機を設置した業者以外に多機能端末の詳細な操作方法を熟知している者がいない場合が多いため、ユーザが自力で誤操作を回復することは困難であった。その結果、転送呼の誤接続や誤切断が発生し易く、構内電話システムのユーザは構内電話システムに発信した者の満足度を低下するという問題があった。
【0047】
ここで、端末の操作支援に着目すると、携帯型電話機をはじめとする多くの機器には、場面や機器の状態に応じた操作方法を表示する機能が実装されている。例えば、国際公開第05/125159号には、操作すべきキーを発光させ、ガイダンスを表示することが可能な携帯型電話機が記載されている。
【0048】
しかし、構内電話端末の各キーの役割は構内交換機により設定および変更されるため、国際公開第05/125159号に記載の携帯型電話機のように、機器の出荷時に全ての操作支援の詳細な内容を設定しておくことは困難であった。また、多くの場合において、複数の多機能端末に対して同時に操作方法を提示する必要があった。
【0049】
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の第1の実施形態を創作するに至った。本発明の第1の実施形態によれば、多機能端末50〜53に多機能端末50〜53の操作方法を表示させることが可能である。以下、このような本発明の第1の実施形態について図8〜図15を参照して詳細に説明する。
【0050】
[第1の実施形態にかかる構内交換機の構成]
図8は、第1の実施形態にかかる構内交換機20のハードウェア構成を示した説明図である。構内交換機20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ホストバス204と、ブリッジ205と、外部バス206と、インタフェース207と、入力装置208と、出力装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、ドライブ212と、通信装置215とを備える。
【0051】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って構内交換機20内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス204により相互に接続されている。
【0052】
ホストバス204は、ブリッジ205を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス206に接続されている。なお、必ずしもホストバス204、ブリッジ205および外部バス206を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0053】
入力装置208は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。構内交換機20のユーザは、該入力装置208を操作することにより、構内交換機20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0054】
出力装置210は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置210は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。出力装置210は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0055】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかる構内交換機20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置211は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は、ハードディスクを駆動し、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。また、このストレージ装置211には、上記の各種DBが記録される。
【0056】
ドライブ212は、記憶媒体用リーダライタであり、構内交換機20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ212は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM203に出力する。
【0057】
通信装置215は、例えば、外線ネットワーク12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0058】
なお、上記では図8を参照して構内交換機20のハードウェア構成について説明したが、多機能端末50のハードウェアは構内交換機20と実質的に同一に構成することが可能であるため、説明を省略する。
【0059】
図9は、本発明の第1の実施形態にかかる構内交換機20の構成を示した機能ブロック図である。図9に示したように、当該構内交換機20は、通信部216と、記憶部220と、基本機能部224と、検出部228と、検索部232と、設定部236と、を備える。
【0060】
通信部216は、外線ネットワーク12や多機能端末50〜53とのインターフェースであって、送信部および受信部としての機能を有する。例えば、通信部216は、外線ネットワーク12から受信した音声を多機能端末50〜53へ送信したり、多機能端末50〜53からの送信信号を受信したり、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50〜53へ送信したりする。
【0061】
記憶部220は、局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDB、および操作支援DBを記憶している。局データDB、特殊番号キー定義DB、多機能キー定義DB、機種機能DB、端末グループDBの構成については図3〜図7を参照して説明したので、以下では、操作支援DBの構成について図10を参照して説明する。なお、状況や必要に応じ、構内電話システム1全体の仕様を変更しない範囲で各DBを統合または分離することも可能である。
【0062】
また、上記各DBを記憶する記憶部220は、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。不揮発性メモリとしては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)があげられる。また、磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【0063】
図10は、操作支援DBの構成を示した説明図である。図10に示したように、操作支援DBを構成する各エントリにおいては、呼状態、機種ID、画面表示情報、キーIDまたは特殊番号、および応答動作が対応付けられている。
【0064】
呼状態は、多機能端末50〜53の動作状態であり、例えば、オフフック、ダイヤル操作、呼出中、着信中、通話中、切断処理中、グループ内の端末が着信中、およびグループ内の端末全てがオフフックなどがあげられる。この操作支援DBの利用方法の詳細については後述する。
【0065】
基本機能部224は、記憶部220に記憶されている各DBに基づき、構内交換機20における基本的な機能を実行する。例えば、基本機能部224は、外線ネットワーク12から着信呼を受信すると、宛先の電話番号が局データDBに存在する場合、当該電話番号に対応する多機能端末に呼び出し信号を送信し、当該多機能端末におけるオフフック動作を検出すると、当該多機能端末と発信端末を通話可能に接続する。
【0066】
また、基本機能部224は、多機能端末50〜53から多機能キーDBに存在する多機能キー、または特殊番号キーDBに存在する特殊番号を示す信号を受信すると、多機能キーまたは特殊番号に対応する応答動作を実行、または多機能端末50〜53に指示する。
【0067】
また、本実施形態にかかる構内交換機20は、検出部228および検索部232の機能により、多機能端末50〜53の呼状態に応じた操作支援のための画面表示情報を送信することができる。
【0068】
具体的には、検出部228が、多機能端末50〜53の少なくともいずれかの呼状態を検出する。ここでは、検出部228が、多機能端末50の呼状態を検出するものとする。すると、検索部232は、操作支援DBから、多機能端末50の呼状態および機種IDに対応付けられている画面表示情報を検索する。そして、検索部232は、多機能端末50の呼状態および機種IDに対応付けられている画面表示情報を検索すると、通信部216を介して当該画面表示情報を多機能端末50へ送信する。その結果、多機能端末50の表示部110において、当該画面表示情報に基づく操作支援のための表示を行うことが可能となる。
【0069】
例えば、検出部228が、多機能端末50の呼状態が着信中であることを検出したとする。この場合、検索部232は、操作支援DBから、多機能端末50の機種ID「PRD01」および呼状態「着信中」に対応付けられている画面表示情報を検索する。そして、検索部232により検索された画面表示情報が多機能端末50へ送信され、多機能端末50の表示部は、
「オフフック:通話開始
F11:ハンズオン」
という表示を行う。このため、多機能端末50のユーザは、通話開始するためにはオフフックし、ハンズオン状態で通話開始するためには多機能キーF11を押圧すればよいことを把握できる。
【0070】
また、構内交換機20は、ある多機能端末に対し、当該多機能端末以外の多機能端末の呼状態に応じた操作支援のための画面表示情報を送信することもできる。例えば、検出部228は、端末グループ1に属する多機能端末51の呼状態が着信中であることを検出したとする。この場合、検索部232は、多機能端末51と同一の端末グループ1に属する多機能端末50の機種ID「PRD01」、および「グループ内の端末が着信中」という呼状態に対応付けられている画面表示情報を検索する。
【0071】
そして、検索部232により検索された画面表示情報が多機能端末50へ送信され、多機能端末50の表示部は、
「オフフック+11:ピックアップ」
という表示を行う。このため、多機能端末50のユーザは、同一の端末グループ1に属する多機能端末51の着信をピックアップするために、ハンドセット140をオフフックし、「1」を2回押圧するという操作をすればよいことを把握できるため、誤操作の発生を抑制できる。
【0072】
設定部236は、記憶部220に記憶されている各DBの設定を行う。例えば、設定部236は、ユーザまたは管理者による操作に基づき、各DBへのエントリの追加、削除、または変更などを行う。
【0073】
[第1の実施形態にかかる構内電話システムおよび構内交換機の動作]
以上、本実施形態にかかる構内交換機20の構成を説明した。続いて、図11〜図15を参照し、第1の実施形態にかかる構内電話システム1および構内交換機20の動作を説明する。
【0074】
まず、図11〜図13を参照し、多機能端末50がオフフック状態から外線発信して終話処理を行うまでの流れを説明する。図11は、多機能端末50がオフフック状態からダイヤル操作完了/呼出中になるまでの流れを示したシーケンス図である。図12は、多機能端末50がダイヤル操作完了/呼出中から終話処理を行うまでの流れを示したシーケンス図である。図13は、構内交換機20における動作の流れを示したフローチャートである。
【0075】
図11に示したように、まず、構内交換機20の検出部228が多機能端末50のオフフックを検出すると(S304)、検索部232が、呼状態「オフフック」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S308)。
【0076】
前記ステップS308において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S312)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「0:外線
8:専用線」
と表示される。
【0077】
ここで、S308は、図13に示すフローチャートに従っている。すなわち、機種IDが「XX」である多機能端末において呼状態が「YY」に変化した場合、構内交換機20の検索部232は、「YY」という呼状態が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S404)。判断の結果、呼状態「YY」が操作支援DBに存在しない場合は図13の処理を終了する。呼状態「YY」が操作支援DBに存在する場合、検索部232は、「XX」という機種IDが操作支援DBに存在するか否かを判断する(S408)。判断の結果、機種ID「XX」が操作支援DBに存在しない場合は図13の処理を終了する。機種ID「XX」が操作支援DBに存在する場合、検索部232は、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S412)。機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在しない場合、図13の処理を終了する。
【0078】
そして、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在する場合、対象の多機能端末の実際の呼状態を検出し、当該多機能端末において当該画面表示情報に基づく表示通りの操作が現時点で可能であるか否かを判断する(S416)。ここで、表示通りの操作が現時点で可能であると判断された場合、構内交換機20は対象の多機能端末に当該画面表示情報を送信し(S420)、ステップS412の処理に戻る。表示通りの操作が不可能であると判断された場合はステップS412の処理に戻る。
【0079】
その後、図11に示したように、多機能端末50におけるダイヤル操作を構内交換機20の検出部228が検出すると(S316)、検索部232が、呼状態「ダイヤル操作」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S320)。
【0080】
前記ステップS320において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S324)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「F10:一字訂正」
と表示される。
【0081】
なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S328)。
【0082】
こうして多機能端末50におけるダイヤル操作が完了して呼出中状態に遷移すると(図11のS332、図12のS340)、検索部232が、呼状態「呼出中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を図13に示したフローチャートに従い操作支援DBから検索する(S344)。しかし、図10に示したように、操作支援DBには呼状態が「呼出中」であるエントリが存在するものの機種IDが定義されていないため、画面表示情報を送信しない。
【0083】
このため、多機能端末50において新たな画面表示は生じない。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S348)。
【0084】
続いて、多機能端末50において通話が開始されると(S352)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「通話中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S356)。
【0085】
前記ステップS356において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S360)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「17:口頭保留#1
18:口頭保留#2
内線番号:転送」
と表示される。多機能端末50のユーザは、かかる表示に基づき、口頭保留#1、口頭保留#2、または転送する場合に操作すべき内容を把握することが可能である。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S364)。
【0086】
その後、構内交換機20の検出部228が多機能端末50の通話切断を検出すると、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「切断処理中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S372)。しかし、呼状態「切断処理中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報が操作支援DBに存在しないため、構内交換機20は新たな画面表示情報を送信しない。
【0087】
このため、多機能端末50においても新たな画面表示は生じない。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S376)。
【0088】
以上説明したように、多機能端末50の操作中に構内交換機20が操作方法を提示することにより、多機能端末50のユーザの誤操作を低減することができる。また、誤操作からの回復方法も同時に表示することにより、誤操作から呼の誤接続や誤切断に発展してしまう場合を抑制できる。なお、構内電話システム1の導入時や新メンバ加入時に、多機能端末50の操作方法の習得に関する負担を軽減することも可能である。また、操作支援DBの設定により、ダイヤル操作時の操作方法や、転送/保留以外の操作方法も提示可能である。構内交換機20または多機能端末50の設定により、提供する操作方法の数や表示の詳細度を変更することも可能である。
【0089】
次に、図14および図15を参照し、ピックアップ動作の流れを説明する。図14は、構内電話システム1におけるピックアップ動作の流れを示したシーケンス図である。図15は、構内交換機20における動作の流れを示したフローチャートである。なお、図14に示した多機能端末50および多機能端末51は、双方とも機種IDが「PRD01」であるものとする。
【0090】
まず、図14に示したように、多機能端末50の着信が検出されると(S424)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「着信中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S428)。
【0091】
前記ステップS428において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末50へ送信する(S430)。その結果、多機能端末50の表示部110には、
「オフフック:通話開始
F11:ハンズオン」
と表示される。
【0092】
また、構内交換機20は、多機能端末50の着信を検出すると、図15に示すフローチャートに従い、構内交換機20は、「グループ内の端末が着信中」という呼状態を含むエントリが操作支援DBに含まれるか否かを確認する。含まれる場合は、多機能端末50と同一の端末グループ01に属する端末を検索する(S436)。図1の構成においては端末グループ01内に画面表示が可能な機種IDを有する多機能端末51が存在するため、多機能端末51に対しても画面表示情報を送信する(S440)。
【0093】
具体的には、構内交換機20は、「YY」という呼状態が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S464)。判断の結果、呼状態「YY」が操作支援DBに存在しない場合は、図15の処理を終了する。呼状態「YY」が操作支援DBに存在する場合は、端末グループ01内に未アクセスの端末が存在するか否かを判断する(S468)。端末グループ01内すべての端末にアクセス済みである場合は、図15の処理を終了する。端末グループ01に未アクセスの端末が存在する場合は、構内交換機20は端末グループ01に属するある端末(機種ID「XX」と仮定する)にアクセスし(S472)、当該端末の呼状態が実際に「YY」であるか否かを確認する(S476)。
【0094】
ここで、「端末にアクセスする」とは、構内交換機20が端末IDを通じて構内交換機20が収容している端末に対して通信を行い、該端末の呼状態や端末の情報を取得することと定義する。
【0095】
端末にアクセスした結果、当該端末の呼状態が実際に「YY」でなかった場合、以降の画面表示が意味をなさなくなるため、該端末に対する処理を終了し、ステップS468の処理に戻る。当該端末の呼状態が実際に「YY」であった場合、検索部232は、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在するか否かを判断する(S480)。機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在しない場合、該端末に対する処理を終了し、ステップS468の処理に戻る。
【0096】
そして、機種ID「XX」および呼状態「YY」に対応する未表示の画面表示情報が操作支援DBに存在する場合、対象の多機能端末の実際の呼状態を検出し、当該多機能端末において当該画面表示情報に基づく表示通りの操作が現時点で可能であるか否かを判断する(S484)。表示通りの操作が現時点で可能であると判断されなかった場合、ステップS480の処理に戻る。表示通りの操作が現時点で可能であると判断された場合、構内交換機20は対象の多機能端末に当該画面表示情報を送信し(S488)、ステップS480の処理に戻る。一方、図14の事例において、例えば対象の多機能端末が通話中であるなどの理由によりピックアップ不可能である場合、S476において判定結果がNoとなることにより、表示通りの操作が現時点で不可能と判断される。1台の端末に対する処理が終了すると、別の端末に対してS472以降の処理を継続し、グループ内のすべての端末に対して以上の処理を実施した時点で終了となる。
【0097】
上記処理により、多機能端末50と同一の端末グループ01に属し、多機能端末50に対する発信をピックアップ可能な多機能端末51(機種ID「PRD01」)の表示部110には、
「11:ピックアップ」
と表示される。
【0098】
多機能端末51がピックアップ応答により通話状態となると(S444)、検索部232が、図13に示したフローチャートに従い、呼状態「通話中」および機種ID「PRD01」に対応する画面表示情報を操作支援DBから検索する(S448)。
【0099】
前記ステップS448において操作支援DBに対応する画面表示情報が存在するため、構内交換機20は、検索部232により検索された画面表示情報を多機能端末51へ送信する(S452)。その結果、多機能端末51の表示部110には、
「17:口頭保留#1
18:口頭保留#2
内線番号:転送」
と表示される。多機能端末51のユーザは、かかる表示に基づき、口頭保留#1、口頭保留#2、または転送する場合に操作すべき内容を把握することが可能である。なお、以前に多機能端末50に表示されていた情報のうち、現在の呼状態に適さない情報については、構内交換機20から消去指示を行うことも、多機能端末50側で表示を消去することも可能である(S456)。多機能端末51の表示についても同様である(S460)。
【0100】
なお、端末グループ01に3台以上の多機能端末が属する場合、当該グループ01の他の端末の着信時にピックアップ応答が行われない端末が1台以上存在することとなるが、このような端末においても図14および図15に示したシーケンスを応用することにより操作支援のための画面が表示される。
【0101】
以上説明したように、本実施形態によれば、多機能端末が属する端末グループごとに操作支援のための表示内容を制御可能であり、かつ、1の多機能端末の呼状態により複数の多機能端末の操作支援のための表示内容を制御可能である。
【0102】
<2.第2の実施形態>
次に、図16および図17を参照し、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、多機能端末50は、自端末に画面表示情報を記憶しておき、当該画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を表示することができる。
【0103】
図16は、本発明の第2の実施形態における多機能端末50の構成を示した機能ブロック図である。図16に示したように、当該多機能端末50は、表示部110と、操作部120と、通信部150と、表示画面生成部154と、記憶部158と、検出部162と、検索部166と、を備える。
【0104】
表示部110は、図2に示したように、ユーザが視認可能な画面を表示するためのユーザインターフェースである。操作部120は、ユーザ操作を受け付け、図2に示した多機能キー群124、およびダイヤルボタン群128などに対応する。
【0105】
通信部150は構内交換機20とのインターフェースであって、第1の実施形態において説明したように、構内交換機20から送信された多機能端末50の呼状態に応じた画面表示情報を受信する。表示画面生成部154は、通信部150により受信された画面表示情報に基づいて、操作支援のための画面を生成し、表示部110に表示させる。また、本実施形態においては、表示画面生成部154は、記憶部158に記憶されている画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を生成することも可能である。
【0106】
記憶部(端末側記憶部)158は、通信部150により画面表示情報が受信されると、図17に示すように、当該画面表示情報を現在の呼状態と対応付けて記憶する。なお、記憶部158は、構内交換機20の記憶部220と同様に、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMOディスクなどの記憶媒体であってもよい。
【0107】
検出部(端末側検出部)162は多機能端末50の呼状態を検出し、検索部(端末側検索部)166は、検出部162により検出された呼状態に対応する画面表示情報を記憶部158から検索する。ここで、検索部162により対応する画面表示情報が検索され、かつ、当該画面表示情報が記憶されてから構内交換機20側の設定変更が無い場合、表示画面生成部154は当該画面表示情報に基づいて操作支援のための画面を生成することができる。
【0108】
<3.まとめ、および補足>
以上説明したように、本実施形態においては、構内交換機20が、多機能端末50の呼状態に応じた画面表示情報を多機能端末50に送信する。したがって、多機能端末50は、呼状態に応じた操作支援のための画面を表示することができる。その結果、多機能端末50に対するユーザの誤操作を低減することができる。また、多機能端末が属する端末グループごとに操作支援のための表示内容を制御可能であり、かつ、1の多機能端末の呼状態により複数の多機能端末の操作支援のための表示内容を制御可能である。
【0109】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
例えば、上記実施形態では、多機能端末50と外線ネットワーク12との通信に重きをおいて説明したが、本発明はかかる例に限定されず、本発明は内線通話の場合にも同様に適用可能である。
【0111】
また、多機能端末50は、固定型端末に限られず、携帯型端末やソフトフォン型端末であってもよい。
【0112】
また、上記実施形態では、多機能端末50の表示部110に「11:ピックアップ」などの文字を表示させる例を説明したが、本発明はかかる例に限定されず、端末に画像が表示されるようにしてもよい。例えば、PDA(Personal Digital Assistants)に電話機能が付加されたスマートフォン、およびPC(Personal Computer)にIP電話アプリケーションがインストールされたソフトフォンなどの端末は、端末画面に画像を表示することが可能である。このような端末は、例えば図6に示した機種IDが「PRD03」である端末に対応し、端末画面の仕様は解像度1024×768、32ビットカラーである。
【0113】
そこで、構内交換機20が記憶している操作支援DBに、機種ID「PRD03」を有するエントリを追加し、当該エントリの画像表示情報として、文字でなく操作支援のための画像を設定してもよい。かかる構成により、構内交換機20が、機種ID「PRD03」を有する端末の呼状態に応じた画像を画像表示情報として当該端末へ送信し、当該端末が端末画面に操作支援のための画像を表示することが可能となる。さらに、動画に対応する端末に対しては、同様の方法により画像表示情報として動画を送信し、当該動画を端末画面に表示させることもできる。
【0114】
また、上記実施形態では、1の構内交換機20に接続されている多機能端末が複数の端末グループにグループ化される例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、1の構内交換機20に接続されている全ての多機能端末が同一グループに属してもよいし、1のグループに1の多機能端末のみが属してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、電話システムとして構内電話システムを例にあげて説明したにすぎず、本発明はかかる例に限定されない。例えば、本発明は、端末の使用方法がセンタ装置(サーバ/クライアントシステムにおけるサーバ)の設定に依存するシステム全般にも適用可能である。
【0116】
また、本発明は、IP電話システムにおいて多機能端末が遠隔の構内交換機20または電話サーバに管理(収容)される形態、すなわち、多機能端末が外線ネットワーク12に直接接続し、外線ネットワーク12の内部に構内交換機20または電話サーバが包含される形態にも適用可能である。
【0117】
また、操作支援DBには、さらに優先度を示す列が追加されてもよい。かかる構成においては、多機能端末側で例えば優先度が「上位xxである項目について表示を行う」と設定することにより、各画面表示情報の優先度に基づき、特定の画面を表示しやすくすることができる。
【0118】
また、本明細書の構内電話システム1および構内交換機20の処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、構内電話システム1および構内交換機20の処理における各ステップは、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)を含んでもよい。
【0119】
また、構内交換機20に内蔵されるCPU201、ROM202およびRAM203などのハードウェアを、上述した構内交換機20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。また、図9の機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】第1の実施形態にかかる構内電話システムの全体構成を示した説明図である。
【図2】多機能端末の外観構成を示した説明図である。
【図3】局データDBの構成例を示した説明図である。
【図4】特殊番号キー定義DBの構成例を示した説明図である。
【図5】多機能キー定義DBの構成例を示した説明図である。
【図6】機種機能DBの構成例を示した説明図である。
【図7】端末グループDBの構成例を示した説明図である。
【図8】第1の実施形態にかかる構内交換機のハードウェア構成を示した説明図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかる構内交換機の構成を示した機能ブロック図である。
【図10】操作支援DBの構成を示した説明図である。
【図11】多機能端末がオフフック状態からダイヤル操作完了/呼出中になるまでの流れを示したシーケンス図である。
【図12】多機能端末がダイヤル操作完了/呼出中から終話処理を行うまでの流れを示したシーケンス図である。
【図13】構内交換機における動作の流れを示したフローチャートである。
【図14】構内電話システムにおけるピックアップ動作の流れを示したシーケンス図である。
【図15】構内交換機における動作の流れを示したフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態における多機能端末50の構成を示した機能ブロック図である。
【図17】多機能端末50の記憶部に記憶される画面表示情報の具体例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0121】
12 外線ネットワーク
20 構内交換機
110 表示部
120 操作部
150、216 通信部
158、220 記憶部
162、228 検出部
166、232 検索部
224 基本機能部
236 設定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と;
前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と;
前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と;
を備える、電話交換装置。
【請求項2】
前記画面表示情報は、所定の操作を示す情報と、当該操作が行われた場合の応答動作を示す情報とを含む、請求項1に記載の電話交換装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記構内電話端末の各々が複数のグループのうちのいずれのグループに属するかをさらに記憶しており、
前記呼状態には、同一グループに属する他の構内電話端末の呼状態が含まれる、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項4】
前記記憶部には、前記画面表示情報が、前記呼状態ごとに、かつ構内電話端末の機種ごとに記憶されている、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項5】
前記記憶部において、前記画面表示情報にはさらに優先度情報が対応付けて記憶されており、前記送信部は、前記画面表示情報と併せて当該画面表示情報の優先度情報を送信する、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項6】
1または2以上の構内電話端末、および外部ネットワークと前記1または2以上の構内電話端末を接続する電話交換装置を備える電話システムであって:
前記電話交換装置は、
画面表示情報を、前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と;
前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と;
前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と;
を有し、
前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報に基づいて画面表示を行う表示部を備える、電話システム。
【請求項7】
前記構内電話端末は、
前記電話交換装置から送信された画面表示情報を、現在の呼状態と対応付けて記憶する端末側記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する呼状態検出部と;
前記呼状態検出部により検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記端末側記憶部から検索する端末側検索部と;
をさらに備え、
前記表示部は、前記端末側検索部により検索された画面表示情報に基づいて画面表示を行う、請求項6に記載の電話システム。
【請求項8】
1または2以上の構内電話端末のうちの少なくともいずれかの呼状態を検出するステップと;
画面表示情報を前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶媒体から、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を検索するステップと;
検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信するステップと;
前記画面表示情報を受信した構内電話端末が当該画面表示情報に基づいて画面表示を行うステップと;
を含む、表示制御方法。
【請求項1】
画面表示情報を、外部ネットワークとの接続対象である1または2以上の構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と;
前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と;
前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と;
を備える、電話交換装置。
【請求項2】
前記画面表示情報は、所定の操作を示す情報と、当該操作が行われた場合の応答動作を示す情報とを含む、請求項1に記載の電話交換装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記構内電話端末の各々が複数のグループのうちのいずれのグループに属するかをさらに記憶しており、
前記呼状態には、同一グループに属する他の構内電話端末の呼状態が含まれる、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項4】
前記記憶部には、前記画面表示情報が、前記呼状態ごとに、かつ構内電話端末の機種ごとに記憶されている、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項5】
前記記憶部において、前記画面表示情報にはさらに優先度情報が対応付けて記憶されており、前記送信部は、前記画面表示情報と併せて当該画面表示情報の優先度情報を送信する、請求項2に記載の電話交換装置。
【請求項6】
1または2以上の構内電話端末、および外部ネットワークと前記1または2以上の構内電話端末を接続する電話交換装置を備える電話システムであって:
前記電話交換装置は、
画面表示情報を、前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する検出部と;
前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記記憶部から検索する検索部と;
前記検索部により検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信する送信部と;
を有し、
前記構内電話端末は、前記電話交換装置から送信された画面表示情報に基づいて画面表示を行う表示部を備える、電話システム。
【請求項7】
前記構内電話端末は、
前記電話交換装置から送信された画面表示情報を、現在の呼状態と対応付けて記憶する端末側記憶部と;
前記構内電話端末の少なくともいずれかの呼状態を検出する呼状態検出部と;
前記呼状態検出部により検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を前記端末側記憶部から検索する端末側検索部と;
をさらに備え、
前記表示部は、前記端末側検索部により検索された画面表示情報に基づいて画面表示を行う、請求項6に記載の電話システム。
【請求項8】
1または2以上の構内電話端末のうちの少なくともいずれかの呼状態を検出するステップと;
画面表示情報を前記構内電話端末の呼状態ごとに記憶している記憶媒体から、前記検出部により検出された呼状態に対応する画面表示情報を検索するステップと;
検索された画面表示情報を前記構内電話端末の少なくともいずれかに送信するステップと;
前記画面表示情報を受信した構内電話端末が当該画面表示情報に基づいて画面表示を行うステップと;
を含む、表示制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−62709(P2010−62709A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224451(P2008−224451)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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