説明

静電容量式近接センサ

【課題】 検出感度の高い静電容量式近接センサを提供する。
【解決手段】 検知電極12と接地電極13の被検知物側に第1の絶縁体14を配置し、さらにこの第1の絶縁体14の上に電気的にフローティング状態で配置された導体15を配置し、この導体15上に第2の絶縁体16を配置する。この第1及び第2の絶縁体14,16は、誘電率が空気よりも大きい、例えばアクリル,ABS等の樹脂からなる。この第1及び第2の絶縁体14,16の配置により、検知電極12から放出される電気力線を導体15に導いて見かけ上の電極を形成する。これにより、外装面からの電極距離が見かけ上短くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の接近を静電容量の変化で検知する静電容量式近接センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の静電容量式近接センサとして、絶縁基板上の一方の面(検出面)に検知電極と接地電極とを形成し、他方の面(背面)に検知電極及び接地電極の形成領域を覆うようにシールド電極を形成することにより、検出面側に電気力線を集中させて、検出面の側方や背面の物体の影響を排除するようにした静電容量式近接センサが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
このような静電容量式近接センサでは、検知電極と接地電極との間の静電容量に基づく周波数で発振する発振回路と、この発振回路の発振周波数を判別する判定回路とを含んだ検知回路を備え、この検知回路によって検知電極と接地電極とに物体が近接することによる静電容量の変化を検出して、物体の有無や距離を判別するようにしている。このような静電容量式近接センサの検知電極は、検知する物体との電極距離が極力近い方が検知感度が良く、直接電極が露出しているような形態が一番感度を大きくすることができる。
【特許文献1】特開2000−48694号公報(段落0006,0012,図1,図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の静電容量式近接センサでは、意匠上の問題や、製品への実装上の問題により電極面が外装表面に配置できない場合が多い。従って、本来発揮できるセンサの能力を犠牲にして、微小な変化を増幅などの手段を用いて検出せざるを得ない。従って、回路のSN比は決して高いものではない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、検出感度の良好な静電容量式近接センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る静電容量式近接センサは、検知電極と、前記検知電極と接地との間の静電容量を検出して前記検知電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路とを備えた静電容量式近接センサにおいて、前記検知電極の前記被検知物側に空気よりも誘電率の高い所定厚の絶縁体を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る静電容量式近接センサは、検知電極と、前記検知電極と接地との間の静電容量を検出して前記検知電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路とを備えた静電容量式近接センサにおいて、前記検知電極の前記被検知物側に電気的にフローティング状態で配置された導体とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る静電容量式近接センサは、検知電極と、接地電極と、前記検知電極と前記接地電極との間の静電容量を検出して前記検知電極及び前記接地電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路とを備えた静電容量式近接センサにおいて、前記被検知物及び前記接地電極の前記被検知物側に誘電率が空気よりも高い所定厚の絶縁体を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る静電容量式近接センサは、検知電極と、接地電極と、前記検知電極と前記接地電極との間の静電容量を検出して前記検知電極及び前記接地電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路とを備えた静電容量式近接センサにおいて、前記被検知物及び前記接地電極の前記被検知物側に電気的にフローティング状態で配置された導体とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の静電容量式近接センサによれば、検知電極と被検知物との間に、検知電極側に誘電率が空気よりも大きい絶縁体を配置している。この検知電極側に配置された絶縁体により、検知電極から放出される電気力線を導体に導き、見かけ上の電極が形成される。したがって、検知電極が外装表面に配置されない場合、外装面からの電極距離を見かけ上短くすることが可能になり、検知電極の感度を向上させることが可能となる。
【0011】
また、本発明の他の静電容量式近接センサによれば、検知電極の上に電気的にフローティング状態で導体を配置するようにしているので、その導体が見かけ上の電極となり、検出感度を向上させることが可能となり、さらには、表面が水濡れ状態であっても検知電極と接地電極間の誘電率の変化は生じず、検知感度を維持することが可能となる。さらに、この絶縁体の上に導体を配置すれば、より感度を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図および検知回路を示す図であり、図2は同近接センサの検知回路の詳細を示すブロック図である。
【0014】
静電容量式近接センサは、センサ部10aと、検知回路20aにより構成されている。被検知物がセンサ部10aに接近すると、センサ部10aの静電容量が変化するので、検知回路20aによりこの変化を検出し、被検知物の識別が可能となる。
【0015】
センサ部10aは、第1の絶縁体14と、この第1の絶縁体14の下面に配置された検知電極12及び接地電極13と、第1の絶縁体14の上面に電気的にフローティング状態で配置された導体15と、この導体15の更に上面に配置された第2の絶縁体16とを備えて構成されている。
【0016】
検知電極12及び接地電極13は、例えば第1絶縁体14上に装着された銅箔により形成され、図2に示すように検知電極12は矩形環状型から下辺中央部を程切り取った形状であり、接地電極13は、矩形部材とその中央部から面方向に突出した部材から形成されている。第1及び第2の絶縁体14,16は、誘電率が空気のそれよりも高い、例えばアクリル、ABS等の樹脂からなる。
【0017】
検知回路20aは、図2に示すように、検知電極12および接地電極13の間の静電容量に応じて発振周波数が変化する発振回路21と、この発振回路21の発振出力周波数の大きさを検知する周波数検知回路22と、この周波数検知回路22で検知された周波数の大きさに基づいて物体の近接、距離等を判定する判定回路23と、これらの回路を制御する制御回路24とを備えて構成されている。ここで発振回路21に接続された検知電極12には、発振出力に対応した交番電圧が与えられるが、接地電極13は接地電位に固定される。周波数検知回路22は、ローパスフィルタのような周波数を電圧に変換する周波数−電圧変換器、発振出力の例えば立ち上がりエッジを計数する周波数計数器等により構成することができる。判定回路23は、電圧コンパレータやCPU等のプログラマブルデバイスにより構成することができる。制御回路24は、例えば発振回路21、周波数検知回路22及び判定回路23に使用される増幅器のゲイン調整用、及び温度、湿度等の外部環境の補正用の回路であり、判定回路23と一緒に構成されても良い。
【0018】
なお、以上の構成は検知回路の一例であって、この他にも、例えば一定の周波数で発振する発振回路と、この発振回路の出力パルスのデューティーを検知電極及び接地電極の静電容量で変化させる単安定マルチバイブレータと、この単安定マルチバイブレータの出力の平均値を出力するローパスフィルタにより検知回路を構成することもできる。
【0019】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。第1の実施形態と異なる箇所は第1の絶縁体14と第2の絶縁体16の間に導体15を配置していない点である。また、センサ部10bは絶縁体を2つ用いて構成する必要性はなく、空気より誘電率が高い絶縁体であれば、単数あるいは複数であっても良い。その他、検知回路は第1の実施形態と同様のものを使用する。
【0020】
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。第1の実施形態と異なる箇所は、例えば、フレキシブルプリント回路(FPC)、リジッドプリント回路(RPC)等により構成されたもので、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、又はエポキシ樹脂などの絶縁基板17上に検知電極12及び接地電極13がパターン形成されている点である。さらに、第1の絶縁体14の代わりに、絶縁体からなるスペーサ18を介し、検知電極12及び接地電極13と導体15の間に空気層が形成されている。その他、検知回路は第1の実施形態と同様のものを使用する。
【0021】
(実施例)
次に、本発明の実施例を説明する。
本発明に係る静電容量式近接センサの効果を実証するために図5に示される電極12、13で構成されるセンサ部を使用して、静電容量の測定を行った。
【0022】
図5に示すように、電極13は30mm角の部分と、この30mm角の下辺中心部に接続された縦35mm×横5mm角の部分とにより形成されている。電極12は、電極13から10mmのギャップを介し幅25mmの矩形環状型から下辺中央部を幅30mm程切り取った形状を有している。ここで、電極13を接地電位に接続して接地電極13とし、電極12を検知電極12として図2の回路の所定のフィードバック経路に接続し、静電容量式近接センサを構成した。なお、電極12,13上には、表1の実施例1〜7及び比較例1の層を形成した。
【0023】
【表1】

【0024】
測定は、接地した被検知物の中心を図3の各ポイントA〜Iに垂直に下ろしながら行い、各ポイントまでの距離と電極12,13間の静電容量を測定した。
【0025】
なお、測定結果は、絶縁体や、導体の大きさに依存して初期の静電容量が変わるので、距離間の静電容量の変化量(pF)で表している。電極面からの測定距離は、(比較例1のみ5,10mm)15,20,25,30,40,50,70,100mmとした。また、横軸の距離は例えば20mmと表示している箇所は、20mmから25mmの静電容量の差を表している。
【0026】
以下、図6〜図13を参照して、実施例1〜7及び比較例1の静電容量の変化の測定結果を説明する。
【0027】
実施例1
上記電極12,13上に100mm角、厚さ3mmのアクリル板と、さらにその上に100mm角、厚さ10mm(厚さ5mmの2枚重ね)のアクリル板を配置した。このような配置は図3に示されるセンサ部10bと同様である。被検知物として100mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板を用い、測定を行った。その結果を図6に示す。図6に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.70〜1.03pFの変化量であった。
【0028】
実施例2
電極12,13上に、スペーサ18によって厚さ10mm、100mm角の空気層を形成し、この空気層の上に100mm角の銅箔、さらに、この銅箔の上に100mm角、厚さ3mmのアクリル板を配置した。このような配置は図4で示されるセンサ部10cと同様である。被検知物として100mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板を用い、測定を行った。測定の結果を図7に示す。図7に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.82pF〜0.51pFの変化量であった。
【0029】
実施例3
電極12、電極13上に、100mm角、厚さ10mm(厚さ5mmの2枚重ね)のアクリル板、このアクリル板の上に100mm角の銅箔、さらに、この銅箔の上に100mm角、厚さ3mmのアクリル板を配置した。このような配置の概要は図1で示されるセンサ部10aと同様である。被検知物として100mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板を用い、測定を行った。測定の結果を図8に示す。図8に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.89〜1.89pFの変化量であった。実施例2と比較し、全体的に感度は高く、検出位置における感度にも大きな差が生じている。
【0030】
実施例4
電極12,13上の構成を実施例2と同様にして、被検知物を120mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板に変え、測定を行った。測定の結果を図9に示す。図9に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.71〜1.04pFの変化量であった。
【0031】
実施例5
電極12、13上の公正を実施例3と同様にして、被検知物を120mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板に変え、測定を行った。測定の結果を図10に示す。図10に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は1.37〜2.11pFの変化量であった。実施例4と比較し、全体的に感度は高く、検出位置における感度にも大きな差が生じた。
【0032】
実施例6
電極12,13上の構成を実施例2と同様にして、被検知物を180mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板に変え、測定を行った。測定の結果を図11に示す。図11に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.79〜1.21pFの変化量であった。
【0033】
実施例7
電極12,13上の構成を実施例3と同様にして、被検知物を120mm角の銅箔を貼り付けた厚さ5mmのアクリル板に変え、測定を行った。測定の結果を図12に示す。図12に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は2.08〜2.18pFの変化量であった。実施例6と比較し、全体的に感度は高く、検出位置における感度のバラツキは小さくなった。
【0034】
比較例1
電極12,13上に絶縁体及び導体などを配置せず、実施例1と同様の測定を行った。その結果を図13に示す。図13に示すように、20mmより遠方における静電容量の変化は0.5pF未満であり、20mmに近づいてから以降の静電容量の変化は0.21〜0.38pFの変化量であった。
【0035】
以上の実施例及び比較例より、実施例2,4,6から誘電率が略1である空気のギャップであっても導体を上に配置することにより実施例1に近い検出感度の向上が見られた。
【0036】
また、比較例1における電極面から10mmの位置での静電容量の変化量を、実施例1〜7の電極面を用いることによって、15mmの位置において実現可能となっている。比較例1の15mmの位置では、0.4pF程度の変化量であり、実施例は略2〜5倍の改善となった。これらの検出感度の向上は、絶縁体或いは導体を電極面上に配置することにより、絶縁体或いは導体が見かけの電極となり、被検知物との距離が見かけ上短くなることから生じる。
【0037】
また、被検知物を大きくするにつれて、静電容量の変化は大きくなり、測定位置における静電容量のバラツキは小さくなった。したがって、被検知物が大きければ感度良く測定が行え、一方被検知物が小さければ、検出面と水平方向の位置を検知することが可能となる。
【0038】
次に、実施例1と実施例3について湿度の違いによる初期静電容量を測定した。
電極は実施例1、実施例3と同じものを使用し、表面に100mm角の水で濡れたタオルを置いた時と、濡れたタオルがない状態で初期静電容量を測定した。測定結果は以下の表2に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
表2より、上面に導体がある場合、濡れたタオルを載せた時でも初期容量の変化は見られない。これは、実施例1の条件では絶縁体を介して同一面上に検知電極と接地電極が存在しているため、高誘電率の水を含んだ物体を載せることによって両電極間の誘電率が高まるからである。静電容量式近接センサとしては、この変化量はかなり大きく、誤作動の可能性が高い。一方、実施例3のように、導体が検知電極の上にある場合、検知電極から放出される電気力線が電気的に導体に導かれ、検知電極上の導体は見かけ上の検知電極となる。しかし、導体は電気的にフローティング状態であるので、同一面内には検知電極のみが存在することになる。したがって、この検知電極と接地電極の間の誘電率は、濡れたタオルを載せる前と後では変わらず同じなので初期容量は変化しない。
【0041】
上記実施例および比較例から、本発明の一実施形態により、静電容量式近接センサの検出感度は高まることが明らかとなった。さらには、センサ部の表面が水濡れ状態であっても検知感度を維持できることが明らかとなった。
【0042】
(他の実施形態)
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図14に示すセンサ部10dのように、絶縁基板17の被検知物側の検知電極12と接地電極13の間にガード電極19aが形成されてあっても良い。ここで、図15に示すように、このガード電極19aには、検知回路20bに備えられたバッファ25を介して、検知電極12からの信号と同位相および同電圧の信号が出力されている。このガード電極19aにより、検知電極12と接地電極13の間の寄生容量を抑制することができるので、より検出感度を向上させることが可能となる。
【0043】
また、図16に示すセンサ部10eのように、絶縁基板17の被検知物とは反対側の表面に導体基板19bが形成されていてもよい。この導体基板19bを接地すれば、シールド部材として機能し、絶縁基板17の裏面側からの電気力線の影響を無くして耐ノイズ性を高めることができる。また、導体基板19bを上述したように検知電極12と同電位に保持すれば、ガード電極として機能し、検知電極12の検出感度をいっそう向上させることが可能である。
【0044】
また、上記ではスペーサ18が含まれる構成において、絶縁基板17、ガード電極19a,導体基板19b、が配置されているが、第1の絶縁体14が配置された構成においても、これらは配置可能であり、例えば図17に示すようなセンサ部10fの構成などであってもよい。
【0045】
また、銅箔(導体)上に配置する絶縁体は誘電率が高いものほど望ましい。なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、導体は必ずしも金属である必要はなく、伝導性シリコン、導電性塗料、導電繊維、メッキ等でも良い。また、実施例に用いた接地電極と、接地電極を取り囲む形状の検知電極との間には、接地電極および検知電極以外の回路を配置することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
静電容量の変化によって物体、人体等の接近又は距離を検出するセンサおよびシステムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図および検知回路を示す図である。
【図2】同近接センサの検知回路の詳細を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。
【図5】実施例で用いた検知電極及び接地電極の平面図である。
【図6】同実施例1の測定結果である被見地物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図7】同実施例2の測定結果である被見地物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図8】同実施例3の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図9】同実施例4の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図10】同実施例5の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図11】同実施例6の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図12】同実施例7の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図13】比較例1の測定結果である被検知物の距離と電極の静電容量の変化との関係を示すグラフである。
【図14】本発明の他の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係る静電容量式近接センサの検知回路の詳細を示すブロック図である。
【図16】本発明の更に他の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。
【図17】本発明の更に他の実施形態に係る静電容量式近接センサのセンサ部の断面図である。
【符号の説明】
【0048】
10a,10b,10c,10d,10e,10f・・・センサ部
12・・・検知電極
13・・・接地電極
14・・・第1の絶縁体
15・・・導体
16・・・第2の絶縁体
17・・・絶縁基板
18・・・スペーサ
19a・・・ガード電極
19b・・・導体基板
20a,20b・・・検知回路
21・・・発振回路
22・・・周波数検知回路
23・・・判定回路
24・・・制御回路
25・・・バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知電極と、
前記検知電極と接地との間の静電容量を検出して前記検知電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路と
を備えた静電容量式近接センサにおいて、
前記検知電極の前記被検知物側に空気よりも誘電率の高い所定厚の絶縁体
を備えることを特徴とする静電容量式近接センサ。
【請求項2】
検知電極と、
前記検知電極と接地との間の静電容量を検出して前記検知電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路と
を備えた静電容量式近接センサにおいて、
前記検知電極の前記被検知物側に電気的にフローティング状態で配置された導体
を備えることを特徴とする静電容量式近接センサ。
【請求項3】
前記検知電極と前記導体との間に第1の絶縁体が配置されたことを特徴とする請求項2記載の静電容量式近接センサ。
【請求項4】
前記導体の前記被検知物側に第2の絶縁体
を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の静電容量式近接センサ。
【請求項5】
前記検知電極の前記被検知物と反対側に配置された絶縁基板と、
該絶縁基板の前記被検知物と反対側に配置されたシールド材として機能する導体基板と
を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項6】
前記検知電極は矩形環状型から下辺中央部を切り取った形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項7】
前記検知電極に沿って前記検知電極とは絶縁状態で配置されたガード電極を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項8】
前記検知電極に沿ってその他の回路が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項9】
検知電極と、
接地電極と、
前記検知電極と前記接地電極との間の静電容量を検出して前記検知電極及び前記接地電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路と
を備えた静電容量式近接センサにおいて、
前記被検知物及び前記接地電極の前記被検知物側に誘電率が空気よりも高い所定厚の絶縁体
を備えることを特徴とする静電容量式近接センサ。
【請求項10】
検知電極と、
接地電極と、
前記検知電極と前記接地電極との間の静電容量を検出して前記検知電極及び前記接地電極に被検知物が接近したことを検知する検知回路と
を備えた静電容量式近接センサにおいて、
前記被検知物及び前記接地電極の前記被検知物側に電気的にフローティング状態で配置された導体
を備えることを特徴とする静電容量式近接センサ。
【請求項11】
前記検知電極及び前記接地電極と前記導体との間に第1絶縁体が配置されたことを特徴とする請求項10記載の静電容量式近接センサ。
【請求項12】
前記導体の前記被検知物側に第2の絶縁体
を備えることを特徴とする請求項10又は11記載の静電容量式近接センサ。
【請求項13】
前記検知電極及び前記接地電極の前記被検知物と反対側に配置された絶縁基板と、
該絶縁基板の前記被検知物と反対側に配置されたシールド材として機能する導体基板と
を備えることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項14】
前記検知電極は前記接地電極を取り囲むように矩形環状型から下辺中央部を切り取った形状に形成されていることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項15】
前記検知電極と前記接地電極の間に両電極とは絶縁状態で配置されたガード電極を備えることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。
【請求項16】
前記検知電極と前記接地電極の間に、その他の回路が形成されていることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項記載の静電容量式近接センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−18839(P2007−18839A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198296(P2005−198296)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】