説明

非プレーナ型トランジスタを用いた半導体装置および製造方法

【課題】より速い駆動電流およびより小さな短チャネル効果を備え、微細化されたスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルを提供する。
【解決手段】スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は、半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタを備える。2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタは、半導体基板上の1つ以上のフィンを備える。2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタは、半導体基板上の1つ以上のフィンを備える。半導体基板上の2つのアシスト・バー314、316は、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の記述は、概して、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル、およびスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタの設計が改善され発展するとともに、異なるタイプのトランジスタの数が増加し続けている。マルチゲート非プレーナ型金属酸化物半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)(ダブル・ゲート非プレーナ型MOSFET(例えばfinMOSFET)およびトライ・ゲート非プレーナ型MOSFETを含む)が開発され、プレーナ型MOSFETに対して、より速い駆動電流およびより小さな短チャネル効果を備えた微細化された装置がもたらされている。
【0003】
ダブル・ゲート非プレーナ型MOSFETは、チャンネル領域が、薄い半導体フィン内に形成されるFETである。ソースおよびドレイン領域はチャンネル領域の一方の側においてフィンの両側に形成されている。ゲートは、薄い半導体フィンのチャンネル領域に対応する領域内の各側面上に形成され、場合によってはフィンの上面および下面にも形成される。FinMOSFETはダブル・ゲート非プレーナ型FETの一種である。フィンは非常に薄いので完全空乏化される。
【0004】
トライ・ゲート非プレーナ型MOSFETはダブル・ゲート非プレーナ型MOSFETと同様の構造を有している。しかしながら、チャネルの3つの面(上面および対向する側壁)にゲートが形成されることが可能になるように、フィンの幅および高さはほぼ同じである。チャネルが完全空乏化されたままるとともにトライ・ゲートMOSFETの三次元の電界効果がプレーナ型トランジスタより大きな駆動電流および改善された短チャネル特性をもたらすように、幅に対する高さの比は一般に3:2〜2:3の範囲内にある。
【0005】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)セルはそのようなマルチゲート非プレーナ型MOSFETを使用することが可能である。例えば、6T−SRAMセルは、2つのマルチゲート非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つのマルチゲート非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、および2つのマルチゲート非プレーナ型プルダウン・トランジスタを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6970373号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の一態様によるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタと、前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタと、前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタと、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する、前記半導体基板上の2つのアシスト・バーと、を備える。
【0008】
本発明の一態様による、2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、および2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタを備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積を減少させる方法は、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することを備え、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することが、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタとの間にアシスト・フィンを形成し、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部が前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、アシスト・フィンの幅を広げてアシスト・バーを形成する、ことを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1a】主題発明の側面に従った典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの平面図。
【図1b】主題発明の側面に従った典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの平面図。
【図2】主題発明の側面に従った典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの回路図。
【図3】主題発明の側面に従った典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの横断面の説明図。
【図4】主題発明の側面に従った別の典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの横断面の説明図。
【図5】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法を示す図。
【図6】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法を示す図。
【図7】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法を示す図。
【図8】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法を示す図。
【図9】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法を示す図。
【図10】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図11】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図12】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図13】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図14】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図15】主題発明の側面に従った、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの別の典型的な形成方法を示す図。
【図16】主題発明の側面に従った、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの形成方法のフローチャート。
【図17】主題発明の側面に従った、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積の減少方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の記述は、開示されている情報の幾つかの側面についての基礎的な理解をもたらすために明細書中で開示されている情報の単純化された要約を提供している。この要約は、開示されている情報の広範囲な概観でなく、開示されている情報の要点や重要な要素を特定せずまた開示されている情報の範囲に線引きしないことを意図される。その唯一の目的は、後に提供されるより詳細な記述に対する前置きとして、単純化された形態の開示されている情報の幾つかの概念を提供することである。
【0011】
本発明の一側面は、2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタ、および2つのアシスト・バーを含んでいるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルを提供する。アシスト・バーは、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する。アシスト・バーがあるので、ランダム・アクセス・メモリ・セルは、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と、非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを接続するために使用されるコンタクト・ホールを有する必要がない。したがって、セルの大きさ/面積を減じることが可能である。
【0012】
本発明の別の側面は、非プレーナ型プルアップ・トランジスタと非プレーナ型プルダウン・トランジスタの間にアシスト・バーを形成して非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部との電気的接続を容易にすることに関するスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの製造方法に関する。
【0013】
本発明のさらに別の側面は、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積を減少させる方法を提供する。本方法は、アシスト・バーによって非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と、非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続することを含んでいる。
【0014】
以下の記述および添付図面は、明細書の説明のための側面を示している。しかしながら、これらの側面は明細書の原理が使用され得る少数の様々な方法を示しているに過ぎない。図面と共に検討されれば、明細書の他の利点および新しい特徴は、開示されている情報の次の詳細な記述から明白になるだろう。
【0015】
本明細書において記述されている主題発明は半導体装置とその製法を提供する。特に、主題発明は、非プレーナ型トランジスタ(例えばダブル・ゲート・トランジスタおよびトライ・ゲート・トランジスタ)を含んだスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル(例えば6T CMOS SRAMセル)を提供する。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは非プレーナ型トランジスタ(例えばダブル・ゲート・トランジスタおよびトライ・ゲート・トランジスタ)を含み得る。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、1つ以上のフィンを含んだ2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタと、1つ以上のフィンを含んだ2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタと、1つ以上のフィンを含んだ2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタを含み得る。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する2つのアシスト・バーをさらに含み得る。
【0016】
従来のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは一般に12個のコンタクト・ホール(例えば2つのゲート電極(ゲートコンタクト)のそれぞれの上の1つのコンタクト・ホール、2つのnMOSフィンのそれぞれの上の3つのコンタクト・ホール、および2つのp−MOSフィン上のそれぞれの2つのコンタクト・ホール)を含んでいる。12個のコンタクト・ホールのうち、2つのコンタクト・ホールがパスゲート・トランジスタとプルダウン・トランジスタの間に位置し、2つのコンタクト・ホールがプルアップ・トランジスタのフィンの一部とプルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続するために使用される。
【0017】
主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、プルアップ・トランジスタのフィンの一部とプルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する2つのアシスト・バーを、2つのコンタクト・ホールの代わりに含んでいる。すなわち、プルアップ・トランジスタのフィンの一部とプルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続するアシスト・バーを含んでいるので、主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは2つのコンタクト・ホールを含む必要がない。従来のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルが12個のコンタクト・ホールを必要としている一方、主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、アシスト・バーによって、10個のコンタクト・ホールしか必要としない。
【0018】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積は、コンタクト・ホールの配置および/または数によって一般に規定される。主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルはより小さなセル面積を有する。このスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、従来のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルと比較して、より少ないコンタクト・ホール(10個のコンタクト・ホール)を有するからである。主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積は2つのアシスト・バーの使用によって例えば約13%減じられることが可能である。また、2つのコンタクト・ホールおよび2行の金属ラインを形成する際のリソグラフィの困難さが、主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルにおいて解決される。それらのコンタクト・ホールと金属ラインがなくなるからである。
【0019】
次に、図面を参照して、請求項の主題が記述される。参照数字は、全図にわたって同様の要素を参照するために使用される。以下の記述では、説明の目的のための、多くの具体的な詳細は請求項の主題についての完全な理解をもたらすために記述されている。しかしながら、請求項の主題がこれらの詳細事項なしで実行され得ることは明白である。他の事例では、よく知られている構造および装置は、請求項の主題の記述を容易にするためにブロック図の形態で示されている。
【0020】
図1aは、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100の平面図である。この例において、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は6T CMOS SRAMセルレイアウトを使用している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、半導体基板102、および6つのトランジスタ104、106、108、110、112、114を有している。2つのパスゲート・トランジスタ(例えば転送トランジスタまたはアクセス・トランジスタ)は領域104および106内に位置している。2つのプルダウン・トランジスタ(例えばドライバ・トランジスタ)は領域108および110内に位置している。2つのプルアップ・トランジスタ(例えば負荷トランジスタ)は領域112および114内に位置している。これらのトランジスタは非プレーナ型トランジスタであり、1つ以上のフィンを含み得る。トランジスタがそれぞれ1つのフィンを含んでいる場合、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは半導体基板上の4つのフィン116、118、120、122を含んでいる。プルダウン・トランジスタおよびパスゲート・トランジスタがn型トランジスタである場合、プルアップ・トランジスタはp型トランジスタである。
【0021】
これらのトランジスタ104、106、108、110、112、114は、非プレーナ型ダブル・ゲート・トランジスタとすることができる。非プレーナ型ダブル・ゲート・トランジスタは、半導体基板の表面と実質的に平行な方向において半導体基板の表面に実質的に垂直に形成された少なくとも1つのフィンを含んでいる。そのようなトランジスタでは、電流は半導体基板の表面と実質的に平行な方向にフィンの側面を通って流れるように誘導される。
【0022】
主題発明のトランジスタ104、106、108、110、112、114は、トライ・ゲート形トランジスタとすることができる。トライ・ゲート・トランジスタは、一般に、半導体基板の表面と実質的に平行な方向において半導体基板の表面に実質的に垂直に形成された比較的広いフィンを含んでいる。チャネルは、フィンの側面と上面の3つの表面内に形成される。電流は3つの表面を流れるように誘導される。
【0023】
図1aは主題発明の一側面に従った典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの平面図を示しているが、トランジスタの構造および製造の詳細は主題発明にとって重要ではない。トランジスタの構造および製造の詳細は例えば公に割り当てられた米国特許出願公表番号2007/0170474において知ることが可能である。それは参照によって本明細書に組込まれる。
【0024】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は2つのアシスト・バー124、126を含んでいる。アシスト・バー124、126は、プルダウン・トランジスタ108、110のフィンと、プルアップ・トランジスタ112、114のフィンとの間に位置している。アシスト・バー124、126は、ゲート電極128と交差しないように設計されている(例えば、アシスト・バー124、126はゲート電極128間に位置する)。アシスト・バーは、半導体基板の表面に実質的に平行で且つプルダウン・トランジスタとプルアップ・トランジスタのフィンに平行な方向において半導体基板の表面に実質的に垂直に形成されている。アシスト・バーはプルダウン・トランジスタのフィンの一部と、プルアップ・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は、アシスト・バーによって、プルダウン・トランジスタのフィンとプルアップ・トランジスタのフィンとを電気的に接続するコンタクト・ホールおよび導電性ラインを含んでいない。
【0025】
一実施形態では、アシスト・バー124、126は、n型ドーパントを導入されたフィンを、p型ドーパントを導入されたフィンに接続する。プルダウン・トランジスタがn型トランジスタで、プルアップ・トランジスタがp型トランジスタである場合、アシスト・バーはプルダウン・トランジスタのn形のFinMOSFETをプルアップ・トランジスタのp型のFinMOSFETに接続する。具体的には、一実施形態では、アシスト・バーはパスゲート・トランジスタ、プルダウン・トランジスタ、およびプルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層を電気的に接続する。別の実施形態では、アシスト・バーはパスゲート・トランジスタの拡散層、プルダウン・トランジスタのドレイン、およびプルアップ・トランジスタのドレインを電気的に接続する。その結果、プルダウン・トランジスタおよびパスゲート・トランジスタに含まれる1つ以上のフィンは2種類のコンタクト・ホールのみを有する。ビット線をn型拡散層へ電気的に接続する1つのコンタクト・ホール、およびn拡散層を接地ラインへ電気的に接続する別のコンタクト・ホールである。プルダウン・トランジスタがn型トランジスタである場合、n型FinMOSFETは2種類のコンタクト・ホールのみを有する。ビット線をn型拡散層へ電気的に接続する1つのコンタクト・ホール、および接地ラインをn型拡散層へ電気的に接続する別のコンタクト・ホールである。すなわち、n型FinMOSFETはn型FinMOSFETをストレージ・ノードに接続するために使用されるコンタクト・ホールを有さない。
【0026】
アシスト・バー124、126はあらゆる適切な技術によって形成されることが可能である。一実施形態では、アシスト・バーは、プルアップ・トランジスタのフィンとプルダウン・トランジスタのフィンとの間にアシスト・フィン128、130を形成し、アシスト・フィンの幅を広げて(132)プルアップ・トランジスタのフィンの一部がアシスト・バーによってプルダウン・トランジスタのフィンの一部に電気的に接続されるようにアシスト・バーを形成することによって作成されることが可能である。アシスト・フィンおよびトランジスタのフィンは半導体層から形成されることが可能である。一実施形態では、トランジスタ・フィンの部分の幅が、アシスト・フィンの幅と同時に広げられる(134)。アシスト・フィンはあらゆる適切な技術(例えばシリコン・エピタキシャル技術、シリサイド化技術、その組合せ)などによって広げられることが可能である。アシスト・バーを形成典型的なプロセスは、下に詳細に記述されている。
【0027】
プルアップ・トランジスタのフィンの一部をプルダウン・トランジスタのフィンの一部に電気的に接続することが可能である限り、アシスト・バー124、126はあらゆる適切な材料を含むことが可能である。一実施形態では、アシスト・バーは半導体と金属半導体化合物(例えばメタル・シリサイド)を含んでいる。
【0028】
コンタクト・ホールはフィン上に位置している。また、コンタクト・ホール中のコンタクト・プラグは、フィンを導電層または導電性ライン(例えばメタル層またはメタル・ライン)に接続する。主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は、10個のコンタクト・ホールを含んでいる。すなわち、2つのゲート電極それぞれの上の1つのコンタクト・ホール136、2つのn型FinMOSFET116、122のそれぞれの上の2つのコンタクト・ホール138、140、2つのp型のFinMOSFET118、120のそれぞれの上の2つのコンタクト・ホール142、144である。n型FinMOSFET116、122は2つのタイプのコンタクト・ホール138、140のみを有する。ビット線をn型拡散層へ電気的に接続する1つのコンタクト・ホール138、およびn型拡散層を接地ラインへ電気的に接続する別のコンタクト・ホール140である。一実施形態では、n型FinMOSFET116、122は3つ以上のコンタクト・ホールを有さない。例えば、n型FinMOSFETはプルダウン・トランジスタのフィンの一部とプルアップ・トランジスタのフィンの一部とを接続するようなさらなるコンタクト・ホールを有さない。
【0029】
図1bは、別の典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100の平面図を示している。この例において、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は6T CMOS SRAMセルレイアウトを使用している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、図1aに関して記述されているのと同じ、半導体基板102、その上の6つのトランジスタ104、106、108、110、112、114、4つのフィン116、118、120、122、2つのアシスト・バー124、126、コンタクト・ホール136、138、140、142、144を有している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100はさらに導電性ライン146(例えばメタル層またはメタル・ライン)を含んでいる。従来のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、典型的には、10本の導電性ラインを含んでいる。2つのゲート電極のそれぞれの上の1本の導電性ライン、2つのn型FinMOSFETのそれぞれの上の2本の導電性ライン、2つのp型のFinMOSFETのそれぞれの上の1本の導電性ライン、およびプルアップ・トランジスタのフィンをプルダウン・トランジスタのフィンに接続する2本の導電性ラインである。対照的に、図1bに示されているように、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は導電性の8本のライン146しか含まない。2つのゲート電極128のそれぞれの上の導電性の1つの導電性ライン、2つのn型FinMOSFET116、122のそれぞれの上の2本の導電性ライン、および2つのp型FinMOSFET118、120のそれぞれの上の1つの導電性のラインである。主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル100は、プルアップ・トランジスタのフィンの一部をプルダウン・トランジスタのフィンの一部へ電気的に接続する導電性ラインを含んでいない。このスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルがアシスト・バー124、126を含んでいるからである。従来のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルが典型的には10本の導電性ラインを含んでいる一方、主題スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、2つのアシスト・バー124、126によって、8本の導電性ラインしか必要としない。
【0030】
図2は、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル200の回路図を示している。この例において、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル200は6T CMOS SRAMセルレイアウトを使用している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル200は、2つのn型パスゲート・トランジスタ202、2つのn型プルダウン・トランジスタ204、および2つのp型プルアップ・トランジスタ206を含んでいる。これらのトランジスタは、非プレーナ型トランジスタであり、それぞれが1つ以上のフィンを含み得る。
【0031】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル200はさらに2つのアシスト・バー208を含んでいる。プルアップ・トランジスタ206のフィンの一部は、プルダウン・トランジスタ204のフィンの一部に、アシスト・バー208によって電気的に接続されている。換言すると、プルアップ・トランジスタのフィンはコンタクト・ホールと導電性ラインによってプルダウン・トランジスタのフィンに電気的に接続されない。一実施形態では、パスゲート・トランジスタ202、プルダウン・トランジスタ204、およびプルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層が、アシスト・バー208によって電気的に接続されている。別の実施形態では、パスゲート・トランジスタ202の拡散層、プルダウン・トランジスタ204のドレイン、およびプルアップ・トランジスタのドレインが、アシスト・バー208によって電気的に接続されている。
【0032】
図3は、6つのトランジスタを含んでいる典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300の断面図、例えば図1のA−A線に沿った断面図を示している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は半導体基板(例えばシリコン基板)302および半導体基板302上の絶縁層(例えば埋め込み酸化(例えばBOX)層)304を有している。絶縁層304は、酸化シリコンと窒化シリコンのようなあらゆる適切な絶縁材料を含むことが可能である。トランジスタのそれぞれが1つのフィンを含んでいる場合、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は半導体基板302上のトランジスタの4つのフィン306、308、310、312を含んでいる。一実施形態では、第1のフィンは第1のnMOSフィン306であり、第2のフィンは第1のpMOSフィン308であり、第3のフィンは第2のpMOSフィン310であり、第4のフィンは第2のnMOSフィン312である。第1、第4のフィン306、312はパスゲート・トランジスタおよびプルダウン・トランジスタの一部とすることができる。第2、第3のフィン308、310はプルアップ・トランジスタの一部とすることができる。
【0033】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300はまた、2つのアシスト・バー314、316を含んでいる。第1のアシスト・バー314は、第1のフィン306の一部を第2のフィン308の一部に電気的に接続する。第2のアシスト・バー316は、第3のフィン310の一部を第4のフィン312の一部に電気的に接続する。
【0034】
トランジスタ・フィン306、308、310、312、アシスト・バー314、316は、半導体の表面上において、半導体材料318、320、322、324、326、328、および金属半導体化合物330を含んでいる。金属半導体化合物は、アシスト・バー314、316をトランジスタ・フィン306、308、310、312に電気的に接続する。トランジスタ・フィン306、308、310、312の半導体材料318、320、322、324は、アシスト・バー314、316の半導体材料326、328に直接接触することが可能である。また、トランジスタ・フィン306、308、310、312は、トランジスタ・フィンおよびアシスト・バーの上部に位置する金属半導体化合物330によってアシスト・バー314、316に電気的に接続される。図示されてはいないが、一実施形態では、金属半導体化合物330はトランジスタ・フィンとアシスト・バーの間の界面に存在している。また、トランジスタ・フィンはそのような金属半導体化合物によってアシスト・バーに電気的に接続されている。
【0035】
トランジスタ・フィン306、308、310、312、アシスト・バー314、316は、あらゆる適切な半導体およびあらゆる適切な金属半導体化合物を含むことが可能である。半導体の例はシリコン、ゲルマニウム、砒化ガリウム、燐化インジウムなどを含む。半導体化合物の例は金属シリサイド、金属ゲルマニウム化物、金属シリコン・ゲルマニウム化物(metal germanosilicides)などを含んでいる。フィンおよび/またはアシスト・バーは同じまたは異なる半導体材料および/または金属半導体化合物を含んでいる。フィンおよびアシスト・バーはあらゆる適切な半導体および金属半導体化合物も含むことが可能であるが、発明は、以下に、半導体としてシリコンおよび金属半導体化合物として金属珪化物(金属シリサイド)を含んだ典型的なフィンおよびアシスト・バーの情況において説明および記述されている。
【0036】
スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は、さらにフィンおよびアシスト・バーを覆う絶縁体層332を含んでいる。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は、フィン上に、例として第2、第3のトランジスタ・フィン上において1つ以上のコンタクト・ホール334を含み得る。この例の場合、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル300は、第1、第4のトランジスタ・フィン306、312上および2つのアシスト・バー314、316上においてキャップ層336を含んでいる。別の実施形態では、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、フィンおよびアシスト・バーのうちの幾つかの上においてキャップ層を含んでいる。または、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルはキャップ層(図示せず)を含んでいない。キャップ層336は、典型的には、酸化シリコンのような酸化物や、窒化シリコン、高シリコン濃度窒化物、および高酸素濃度窒化シリコンのような窒化物や、その他同種のものを含んでいる。
【0037】
図4は、6つのトランジスタを含んでいる別の典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400の断面図、例えば図1のA−A線に沿った断面図を示している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400は半導体基板の上において半導体基板(例えばシリコン基板)402および絶縁層(例えばシャロー・トレンチ・アイソレーション(STI))404を有している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400は、半導体基板402、トランジスタ・フィン406、408、410、412、アシスト・バー414、416が、バルク半導体基体から形成されている点を除いて、図3に関して記述されているのと同様にトランジスタの4つのフィン406、408、410、412、2つのアシスト・バー414、416を含んでいる。その結果、トランジスタ・フィン406、408、410、412、アシスト・バー414、416は、基板402と同じ半導体を含んでいる。
【0038】
トランジスタ・フィン406、408、410、412、アシスト・バー414、416は、半導体の表面上において金属半導体化合物418を含んでいる。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400は、フィンおよびアシスト・バー上において絶縁層420、およびフィン上、例えば第2、第3のトランジスタ・フィン上において1つ以上のコンタクト・ホール422を含んでいる。この例の場合、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400は、第1、第4のトランジスタ・フィン406、412上および2つのアシスト・バー414、416上においてキャップ層422を含んでいる。図4に示されていないが、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400はフィンおよびアシスト・バーのうちの幾つかの上においてキャップ層を含むか、または、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル400はキャップ層を含んでいない。
【0039】
図5〜図10および図11〜図16を参照すると、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルを形成する多くの可能な典型的な実施形態のうちの2つが、具体的に図示されている。図5は、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル500の中間状態の断面図を示している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル500は基板(例えばシリコン基板)502、埋められた酸化シリコン(例えばBOX)層504、シリコン層506、キャップ層508、およびパターニングされたレジスト膜510を含んでいる。
【0040】
パターニングされたレジスト膜510はあらゆる適切な技術によって形成されることが可能である。例えば、パターニングされたレジスト膜は、光リソグラフィ、サイドウォール・イメージ転写技術などによって形成される。図5に示されてはいないが、パターニングされたレジスト膜がサイドウォール・イメージ転写技術によって形成される際、パターニングされたレジストは、三角形、台形などの形である場合がある。キャップ層は、典型的には、酸化シリコンのような酸化物や、窒化シリコン、高シリコン濃度窒化物、および高酸素濃度窒化シリコンのような窒化物や、同種のものを含んでいる。
【0041】
図6は、シリコン層による4つのnMOSフィンおよびpMOSフィン600、602、604、606および2つのアシスト・フィン608、610を含む6つのフィンを形成すること、およびキャップ層によるフィン上において6つのキャップ612を形成することを示している。第1のアシスト・フィン608は、第1のnMOSフィン600と第1のpMOSフィン602の間に位置している。第2のアシスト・フィン610は、第2のpMOSフィン604と第2のnMOSフィン606の間に位置している。第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606はパスゲート・トランジスタおよびプルダウン・トランジスタの一部とすることができる。第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604はプルアップ・トランジスタの一部とすることができる。4つのnMOSフィンおよびpMOSフィンが図6に示されているが、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル500はスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル500に含まれるトランジスタのタイプに依存するあらゆる適切な数のフィンを含み得る。
【0042】
キャップ612、およびフィン600、602、604、606、608、610はキャップ層508およびシリコン層506の一部を除去することによって形成されることが可能である。キャップ層とシリコン層の一部はあらゆる適切な技術(例えばエッチング)によって除去されることが可能である。例えば、キャップ層とシリコン層の一部は、キャップ層およびシリコン層を、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル500の他の要素に実質的にダメージを与えずかつ/または除去しないあらゆる適切なエッチング液を付することによって除去される。適切なプロセスおよびエッチング液の選択は、例えばキャップ層の材料、フィンの幅および高さ、製造中のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル構造500の所望の実現形態などに依存する。
【0043】
等方性エッチングおよび/または異方性エッチングを含んだ、ウェット・エッチングおよび/またはドライ・エッチングが使用されることが可能である。シリコン層のためのウェット・エッチング液の例はテトラアルキルアンモニウム水酸化物(例えばテトラメチルアンモニウム水酸化物(TMAH))およびアルカリ金属水酸化物(例えば水酸化カリウム(KOH)および水酸化セリウム(CeOH))を含む。ドライ・エッチングの例は例えば、HBrを含有する混合ガス(例えばHBrおよびOの混合ガス、HBrINF/HeおよびOの混合ガス、SFおよびHBrおよびOの混合ガス)を使用した反応性イオン・エッチング(RIE)を含む。混合ガスはさらにCl2を含んでいてもよい。
【0044】
フィン600、602、604、606、608、610は、製造中のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル構造500の所望の実現形態に依存するあらゆる適切な幅を有している。この幅は様々であり得、主題発明にとって重要ではない。全てのフィンは同じ幅を有しているか、あるいは幾つかのフィンまたは全てのフィンが他のものと異なる幅を有している。一実施形態では、フィンの幅は約5nm乃至約30nmである。別の実施形態では、フィンの幅は約10nm乃至約20nmである。また別の実施形態では、フィンの幅は約12nm乃至約18nmである。さらに別の実施形態では、フィンの幅は約15nmである。
【0045】
フィン600、602、604、606、608、610のフィン・ピッチは、製造中のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル構造500の所望の実現形態に依存するあらゆる適切な長さであり得る。フィン・ピッチは様々であり得、主題発明にとって重要ではない。全てのフィン・ピッチが同じ長さを有しているか、あるいは幾つかのフィン・ピッチまたは全てのフィン・ピッチが他のものと異なる長さを有している。一実施形態では、フィン・ピッチは約15nm乃至約70nmである。別の実施形態では、フィン・ピッチは約25nm乃至約50nmである。また別の実施形態では、フィン・ピッチは約30nm乃至約40nmである。さらに別の実施形態では、フィン・ピッチは約35nmである。
【0046】
フィン600、602、604、606、608、610は、製造中のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル構造500の所望の実現形態に依存するあらゆる適切な高さを有している。高さは様々であり得、主題発明にとって重要ではない。全てのフィンが同じ高さを有しているか、あるいは幾つかのフィンまたは全てのフィンが他のものと異なる高さを有している。一実施形態では、フィンの高さは約5nm乃至約80nmである。別の実施形態では、フィンの高さは約10nm乃至約70nmである。また別の実施形態では、フィンの高さは約15nm乃至約60nmである。第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606が第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604より高くてもよい。一実施形態では、第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606は約1nm乃至約40nm、第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604より高い。別の実施形態では、第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606は約5nm以上乃至約30nm、第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604より高い。また別の実施形態では、第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606は約10nm乃至約25mm、第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604より高い。さらに別の実施形態では、第1のnMOSフィン600および第2のnMOSフィン606の高さは約40nmであり、第1のpMOSフィン602および第2のpMOSフィン604の高さは約20nmである。
【0047】
図7は、アシスト・フィン608、610の幅を広げることを示している。他のトランジスタ・フィン600、602、604、606のうちの幾つかまたは全てが、アシスト・フィン608、610を広げる際に同時に広げられることが可能である。全てのフィンが広げられる場合、4つの広げられたトランジスタ・フィン700、702、704、706および2つの広げられたアシスト・フィン708、710が存在する。別の実施形態では、アシスト・フィン608、610だけが広げられ、他のフィン600、602、604、606は広げられない(図示せず)。
【0048】
アシスト・フィン608、610はあらゆる適切な技術によって広げられることが可能である。例えば、アシスト・フィンがシリコンを含んでいる場合、アシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる。この例の場合、図7においてアシスト・フィンがシリコン・エピタキシャル工程によってアシスト・フィンの表面にエピタキシャル・シリコン712を形成することによって広げられ、次いで図8において金属シリサイドがエピタキシャル・シリコンの表面上に形成されてフィン同士を電気的に接続する。図において示されていないが、アシスト・フィンは、アシスト・フィンが隣接のフィンに電気的に接続するようにアシスト・フィンの表面に金属シリサイドを形成するためのシリサイド化工程によってのみ広げられてもよい。
【0049】
シリコン・エピタキシャル工程によって、シリコン・エピタキシャル層712が、アシスト・フィンの表面(例えばアシスト・フィンの側面)上に形成される。シリコン・エピタキシャル成長は、あらゆる適切な条件で、例えば高温(例えば原料ガスとしてSiClを使用し、キャリヤ・ガスとしてHを使用して1,100℃)での実行が可能である。シリコン・エピタキシャル成長は、キャップがフィンの上面上に存在する場合、フィンの側面上に選択的に形成される。図示されてはいないが、キャップがフィンの上面上に存在しない場合、シリコン・エピタキシャルは、フィンの上面上にも形成される。結果得る広げられたアシスト・フィン708、710は、隣接のフィン700、702、704、706と接触する。別の実施形態では、広げられたアシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程(図示せず)の後に隣接のフィンと接触せずに、図8に関して記述されているシリサイド化工程後に隣接のフィンと接触することになる。
【0050】
図8は、広げられたアシスト・フィン708、710の表面上に金属半導体化合物(例えば金属シリサイド)800を形成することによって、アシスト・バー802、804を形成することを示している。金属半導体化合物はトランジスタ・フィン700、702、704、706の表面上にも形成されることが可能である。アシスト・フィン上で金属半導体化合物800を形成して、アシスト・バー802、804が隣接のフィン700、702、704、706に電気的に接続される。この結果、プルアップ・トランジスタのフィンの一部が、アシスト・バー802および804によってプルダウン・トランジスタのフィンの一部に電気的に接続される。
【0051】
シリサイド化工程によって、金属シリサイド800がアシスト・フィン708、710の表面上に形成される。金属シリサイド800はアシスト・フィン708、710、トランジスタ・フィン700、702、704、706のエピタキシャル・シリコン712の上面上に形成されることが可能である。金属シリサイドは、スパッタリングによってフィンの表面を覆うように例えばメタル層(図示せず)を形成し、次いでメタル層を熱してメタル層とその下のシリコンの間で化学反応を引き起こすことによって形成されることが可能である。シリサイド化工程中に、メタル層のメタルはその下のシリコンへ拡散し、金属シリサイド800を形成する。金属シリサイドはキャップがフィンの上面に存在しない場合、フィンの上面上に形成されることが可能である(図示せず)。
【0052】
シリサイド化工程の適切な条件およびパラメータの選択は、例えば結果得る金属シリサイドの厚さ、アシスト・フィンの構成および/または成分、製造中のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル構造の所望の実現形態、などに依存する。例えば、金属シリサイドは急速熱アニール(RTA)によって形成される。
【0053】
アシスト・バーの一方の側面が第1のnMOSフィン600の一部と電気的に接続され、アシスト・バーの他方の側面が第1のpMOSフィン602の一部と電気的に接続される限り、第1のアシスト・バー802はあらゆる適切な幅を有することが可能である。アシスト・バーの一方の側面が第2のnMOSフィン606の一部と電気的に接続され、アシスト・バーの他方の側面が第2のpMOSフィン604の一部と電気的に接続される限り、第2のアシスト・バー804はあらゆる適切な幅を有することが可能である。トランジスタのフィン600、602、604、606が図7との関連で広げられる場合、第1のアシスト・バー802の一方の側面は広げられた第1のnMOSフィン700の一部と電気的に接続され、第1のアシスト・バー802の他方の側面は広げられた第1のpMOSフィン702の一部と電気的に接続される。第2のアシスト・バー804の一方の側面は広げられた第2のnMOSフィン706の一部と電気的に接続され、第2のアシスト・バー804の他方の側面は広げられた第2のpMOSフィン704の一部と電気的に接続される。
【0054】
アシスト・バー802、804の広げられた部分の幅は様々であり得、主題発明にとって重要ではない。一実施形態では、この幅は約5nm乃至約30nmである。別の実施形態では、この幅は約10nm乃至約20nmである。また別の実施形態では、この幅は約12nm乃至約18nmである。さらに別の実施形態では、この幅は約15nmである。アシスト・フィンを広げる際にトランジスタのフィンが同時に広げられる場合、広げられたトランジスタ・フィン700、702、704、706は、アシスト・バー802、804と同じ幅を有し得る。
【0055】
図9は、半導体基板502上に絶縁層900を形成することを示している。絶縁層900は、典型的には窒化シリコンのような酸化シリコンまたは窒化物のような酸化物を含んでいる。図9に示されていないが、コンタクト・ホール、導電性ライン、および他の適切な要素が、あらゆる適切なメモリ素子製造プロセスによって形成されることが可能である。メモリ・デバイス製造プロセスの一般的な例は、メモリ装置を形成するために通常使用されるマスキング、パターニング、エッチング、平坦化、熱酸化、注入、アニール、熱処理、および堆積技術を含む。
【0056】
図10〜図15は、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルを製造する別の典型的な方法を示している。図10は、典型的なスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル1000の一部の中間状態の断面図を示している。スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル1000は、比較的厚い半導体基板(例えばバルク半導体基板)1002、キャップ層1004、およびパターニングされたレジスト膜1006を含み得る。
【0057】
図11は、半導体基板1102の一部による、4つのnMOSフィンおよびpMOSフィン1100、1102、1104、1106、および2つのアシスト・フィン1108、1110を含む6つのフィンを形成すること、およびフィン上にキャップ層1004による6つのキャップ1112を形成することを示している。第1のアシスト・フィン1108は、第1のnMOSフィン1100と第1のpMOSフィン1102との間に位置している。第2のアシスト・フィン1110は、第2のnMOSフィン1106と第2のpMOSフィン11104の間に位置している。第1のnMOSフィン1100および第2のnMOSフィン1106はパスゲート・トランジスタおよびプルダウン・トランジスタの一部とすることができる。第1のpMOSフィン1102および第2のpMOSフィン1104はプルアップ・トランジスタの一部とすることができる。4つのnMOSフィンおよびpMOSフィン1100、1102、1104、1106が図11に示されているが、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル1000はスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルに含まれるトランジスタのタイプに依存するあらゆる適切な数のフィンを含み得る。フィン1100、1102、1104、1106、1108、1110、およびキャップ1112はあらゆる適切な技術によって形成されることが可能である。例えば、フィンおよびキャップは、図6に関して記述されているのと同じ方法で形成される。
【0058】
図示されていないが、一実施形態では、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル1000はフィン上のキャップを含んでいない。別の実施形態では、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルは、幾つかのフィン上においてキャップを含んでいる。キャップ層またはキャップは、フィンを形成する際またはフィンを形成した後、同時に除去されることが可能である。
【0059】
図12は、半導体基板1002上のフィン1100、1102、1104、1106、1108、1110の間にシャロー・トレンチ・アイソレーション(例えばSTI)1200を形成することを示している。STI1200は、酸化物(例えば酸化シリコン)および窒化物(例えば窒化シリコン)のようなあらゆる適切な絶縁材料を含むことが可能である。STIはあらゆる適切な技術によって形成されることが可能である。例えば、絶縁層(図示せず)が半導体基板1202を覆うように形成され、絶縁層の上部が除去されることによって、フィン同士の間にSTI1200を残す。
【0060】
絶縁層は、プラズマ化学気相成長法(PECVD)、減圧化学気相成長法(LPCVD)、高圧化学気相成長法など(HPCVD)のような化学気相成長法(CVD)によって形成されることが可能である。絶縁層の上部は化学的機械研磨(CMP)および/またはエッチング(例えば反応性イオン(RI)エッチング)によって除去されることが可能である。例えば、絶縁層の上部は、キャップがフィン上に存在する場合はキャップの上面以下まで、またはキャップが存在しない場合はフィンの上面以下までCMPによって磨かれ、次いで絶縁層の上部がRIエッチングによってさらに除去される。キャップがフィン上に存在する場合、絶縁層の上部が除去される際にキャップが同時に除去されることが可能である(図示せず)。
【0061】
STI1200の上面からのフィン1100、1102、1104、1106、1108、1110の高さは様々であり得、主題発明にとって重要ではない。全てのフィンが同じ高さを有するか、あるいはフィンの幾つかまたは全てが他のものと異なる高さを有している。一実施形態では、STIの上面からのフィンの高さは、約5nm乃至約80nmである。別の実施形態では、STIの上面からのフィンの高さは、約10nm乃至約70nmである。また別の実施形態では、STIの上面からのフィンの高さは、約15nm乃至約60nmである。
【0062】
図13は、アシスト・フィン1108、1110の幅を広げることを示している。アシスト・フィンを広げる際、他のトランジスタ・フィン1100、1102、1104、1106のうちの幾つかまたは全てが同時に広げられる。全てのフィンが広げられる場合、4つの広げられたトランジスタ・フィン1300、1302、1304、1306、および2つの広げられたアシスト・フィン1308、1310が形成される。別の実施形態では、アシスト・フィンだけが広げられ、他のフィンは広げられない(図示せず)。アシスト・フィン1108、1110は、あらゆる適切な技術によって、例えば図7に関して記述されているのと同じ方法によって広げられることが可能である。一実施形態では、アシスト・フィン1108、1110がシリコンを含んでいる場合、アシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる。この例の場合、アシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程でアシスト・フィンの表面にエピタキシャル・シリコン1312を形成することによって広げられる。
【0063】
図14は、広げられたアシスト・フィン表面1108、1110上に金属半導体化合物(例えば金属シリサイド)1400を形成して、アシスト・バー1402、1404を形成することを示している。その結果、第1のアシスト・バー1402の一方の側面は、第1のnMOSフィン1100、1300の一部に電気的に接続され、第1のアシスト・バー1402の他方の側面は、第1のpMOSフィン1102、1302の一部に電気的に接続される。第2のアシスト・バー1404の一方の側面は、第2のnMOSフィン1106、1306の一部に電気的に接続され、第2のアシスト・バー1404の他方の側面は、第2のpMOSフィン1104、1304の一部に電気的に接続される。金属半導体化合物は、あらゆる適切な技術によって、例えば図8に関して記述されているのと同じ方法によって形成されることが可能である。
【0064】
図15は、半導体基板1002上に絶縁層1500を形成することを示している。
【0065】
絶縁層1500は、典型的には酸化シリコンのような酸化物および窒化シリコンのような窒化物を含んでいる。図15に示されていないが、コンタクト・ホール、導電性ライン、および他の適切な要素が、あらゆる適切なメモリ装置製造プロセスによって形成することが可能である。メモリ装置製造プロセスの一般的な例は、メモリ装置を作成するための通常使用されるマスキング、パターニング、エッチング、平坦化、熱酸化、注入、アニール、熱処理、および堆積技術を含む。
【0066】
本明細書において記述されているアシスト・バーは2つ以上の非プレーナ型トランジスタを含んだあらゆる適切なランダム・ロジック回路(例えば組合せ型ランダム・ロジック回路)に適用されることが可能である。ランダム・ロジック回路の例はインバータ、NOR、NAND、ANDなどを含んでいる。アシスト・バーは、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と、ランダム・ロジック回路の別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する。アシスト・バーを含んでいるので、ランダム・ロジック回路は、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と、別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とを接続するために使用されるコンタクト・ホールを含む必要はない。したがって、ランダム・ロジック回路のサイズ/領域を減じることが可能である。
【0067】
図16は、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの典型的な形成方法1600を示している。1602において、アシスト・フィンが、半導体基板上で非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンとの間、およびゲート電極同士の間に形成される。1604において、アシスト・フィンが広げられて、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部がアシスト・バーによって非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部に電気的に接続されるように、アシスト・バーが形成される。
【0068】
図16に示されていないが、アシスト・フィンはサイドウォール・イメージ転写技術によって形成されることが可能である。一実施形態では、アシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる。別の実施形態では、アシスト・フィンは、シリコン・エピタキシャル工程と、次のシリサイド化工程によって広げられる。また別の実施形態では、アシスト・フィンを広げる際、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部、および非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部が、同時に広げられる。
【0069】
図16の方法は2つ以上の非プレーナ型トランジスタを含んだあらゆる適切なランダム・ロジック回路に適用されることが可能である。ランダム・ロジック回路は、ランダム・ロジック回路の半導体基板上で非プレーナ型トランジスタのフィン同士の間にアシスト・フィンを形成し、アシスト・フィンの幅を広げて1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部が別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、アシスト・バーを形成することによって形成されることが可能である。アシスト・バーは、半導体基板の表面に実質的に平行で且つトランジスタのフィンと実質的に平行な方向において半導体基板の表面に実質的に垂直に形成される。
【0070】
ランダム・ロジック回路の面積は、アシスト・バーによって1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続されることによって減じられることが可能である。ランダム・ロジック回路の面積は減少する。ランダム・ロジック回路が電気的に非プレーナ型トランジスタのフィンを接続するコンタクト・ホールおよび導電性ラインを含む必要がないからである。
【0071】
図17は、2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタを含んだスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積を減少させる典型的な方法1700を示している。1702において、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部が、非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続される。
【0072】
図17に示されていないが、本方法はコンタクト・ホールおよび導電性ラインによって非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンとを電気的に接続することを含んでいない。一実施形態では、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部は、非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと非プレーナ型プルダウン・トランジスタの間およびゲート電極同士の間にアシスト・フィンを形成し、アシスト・フィンの幅を広げて非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部がアシスト・バーによって非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部に接続されるようにアシスト・バーを形成することによって、非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部に電気的に接続される。アシスト・フィンは、ゲート電極と交差しない(例えば、アシスト・フィンはゲート電極同士の間に形成される)。
【0073】
別の実施形態では、アシスト・フィンが、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる。また別の実施形態では、アシスト・バーは、パスゲート・トランジスタ、プルダウン・トランジスタ、およびプルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層を電気的に接続する。さらに別の実施形態では、アシスト・バーは、パスゲート・トランジスタの拡散層、プルダウン・トランジスタのドレイン、およびプルアップ・トランジスタのドレインを電気的に接続する。
【0074】
図17の方法は、2つ以上の非プレーナ型トランジスタを含んだあらゆる適切なランダム・ロジック回路に適用されることが可能である。ランダム・ロジック回路の面積は、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と、別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することによって減じられることが可能である。
【0075】
上に記述されているものは、開示された発明の例を含んでいる。当然ながら、開示されている発明を記述する目的で要素または方法体系の全ての考え得る組み合わせを説明することは不可能ではあるが、当業者は開示されている発明の多くのさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識し得る。したがって、記述されている発明は、添付の請求項に含まれる全てのそのような修正体、変更体、および変形体を包含することを意図されている。さらに、詳細な説明または請求項のいずれかにおいて、用語「含む」、「有する」が使用される限りでは、当該用語は、請求項における移行句(transitional word)として使用される際の「備える」の解釈のされ方と同様に包含的であることを意図されている。
【0076】
また、この発明は以下の実施態様を取り得る。
【0077】
(1)半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタと、前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタと、前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタと、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する、前記半導体基板上の2つのアシスト・バーと、を備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0078】
(2)前記アシスト・バーが、前記半導体基板の表面に実質的に平行で且つ前記プルダウン・トランジスタのフィンおよび前記プルアップ・トランジスタのフィンに実質的に平行な方向において前記半導体基板の表面に実質的に垂直に形成されている、(1)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0079】
(3)前記アシスト・バーが半導体とおよび金属半導体化合物を備える、(1)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0080】
(4)スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルが、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンとを電気的に接続するコンタクト・ホールおよび導電性ラインを備えない、(1)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0081】
(5)前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンがn型FinMOSFETであり、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンがp型FinMOSFETである、(1)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0082】
(6)前記プルダウン・トランジスタおよび前記パスゲート・トランジスタに含まれているフィンが2種類コンタクト・ホールのみを有し、一方のコンタクト・ホールはビット線をn型拡散層に電気的に接続し、他方のコンタクト・ホールはn型拡散層を接地ラインに電気的に接続する、(5)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0083】
(7)前記アシスト・バーが、パスゲート・トランジスタ、プルダウン・トランジスタ、プルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層を電気的に接続する、(1)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0084】
(8)スタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルが、2つのゲート電極のそれぞれの上の1つのコンタクト・ホール、2つのn型FinMOSFETのそれぞれの上の2つのコンタクト・ホール、2つのp型のFinMOSFETのそれぞれの上の2つのコンタクト・ホールの10個のコンタクト・ホールしか備えない、(5)のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【0085】
(9)半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つ以上の非プレーナ型トランジスタと、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する、半導体基板上のアシスト・バーと、を備えるランダム・ロジック回路。
【0086】
(10)非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンとの間にアシスト・フィンを形成し、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部が前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、前記アシスト・フィンの幅を広げてアシスト・バーを形成する、ことを備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルの製造方法。
【0087】
(11)前記アシスト・フィンがサイドウォール・イメージ転写技術によって形成される、(10)の方法。
【0088】
(12)前記アシスト・フィンが、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる、(10)の方法。
【0089】
(13)前記アシスト・フィンが、シリコン・エピタキシャル工程と、次のシリサイド化工程とによって広げられる、(10)の方法。
【0090】
(14)前記アシスト・フィンを広げる際、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタの一部および前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部が同時に広げられる、(10)の方法。
【0091】
(15)半導体基板上において非プレーナ型トランジスタのフィン同士の間にアシスト・フィンを形成し、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部が別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、アシスト・フィンの幅を広げてアシスト・バーを形成する、ことを備えるランダム・ロジック回路の製造方法。
【0092】
(16)2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、および2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタを備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積を減少させる方法であって、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することを備える方法。
【0093】
(17)前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することが、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタとの間にアシスト・フィンを形成し、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部が前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、アシスト・フィンの幅を広げてアシスト・バーを形成する、ことを備える(16)の方法。
【0094】
(18)前記アシスト・フィンが、シリコン・エピタキシャル工程、シリサイド化工程、またはその組合せによって広げられる、(17)の方法。
【0095】
(19)アシスト・バーが、パスゲート・トランジスタ、プルダウン・トランジスタ、およびプルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層を電気的に接続する、(16)の方法。
【0096】
(20)2つ以上の非プレーナ型トランジスタを備えるランダム・ロジック回路領域を減少させる方法であって、1つの非プレーナ型トランジスタのフィンの一部と別の非プレーナ型トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することを備える方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタと、
前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタと、
前記半導体基板上の1つ以上のフィンを備える2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタと、
前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とを電気的に接続する、前記半導体基板上の2つのアシスト・バーと、
を備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【請求項2】
前記アシスト・バーが、前記半導体基板の表面に実質的に平行で且つ前記プルダウン・トランジスタのフィンおよび前記プルアップ・トランジスタのフィンに実質的に平行な方向において前記半導体基板の表面に実質的に垂直に形成されている、請求項1のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【請求項3】
前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンがn型FinMOSFETであり、前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンがp型FinMOSFETであり、
前記プルダウン・トランジスタおよび前記パスゲート・トランジスタに含まれているフィンが2種類コンタクト・ホールのみを有し、一方のコンタクト・ホールはビット線をn型拡散層に電気的に接続し、他方のコンタクト・ホールはn型拡散層を接地ラインに電気的に接続する、
請求項1のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セル。
【請求項4】
2つの非プレーナ型パスゲート・トランジスタ、2つの非プレーナ型プルアップ・トランジスタ、および2つの非プレーナ型プルダウン・トランジスタを備えるスタティック・ランダム・アクセス・メモリ・セルのセル面積を減少させる方法であって、
前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することを備え、
前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部と前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部とをアシスト・バーによって電気的に接続することは、
前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンと前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタとの間にアシスト・フィンを形成し、
前記非プレーナ型プルアップ・トランジスタのフィンの一部が前記非プレーナ型プルダウン・トランジスタのフィンの一部にアシスト・バーによって電気的に接続されるように、アシスト・フィンの幅を広げてアシスト・バーを形成する、
ことを備える方法。
【請求項5】
アシスト・バーが、パスゲート・トランジスタ、プルダウン・トランジスタ、およびプルアップ・トランジスタのそれぞれの拡散層を電気的に接続する、請求項4の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−212653(P2010−212653A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217868(P2009−217868)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】