説明

面発光レーザユニット、光走査装置及び画像形成装置

【課題】低コストで、小型化可能であって、精度の高い光量モニタをすることのできる面発光レーザユニットを提供する。
【解決手段】複数の面発光レーザが形成されている面発光レーザ素子10と、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子20と、前記面発光レーザ素子及び前記受光素子を覆うパッケージ部30及びキャップ部40と、前記受光素子により得られた出力に基づき前記面発光レーザ素子を制御する制御部と、を有し、前記キャップ部には、前記面発光レーザより出射されたレーザ光を透過する透明部材41が設けられており、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部は、前記透明部材において反射され前記受光素子に入射するものであって、前記面発光レーザ素子には、前記複数の面発光レーザの一部を含む面発光レーザの群が複数設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面発光レーザユニット、光走査装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、多色画像形成装置においては、より高精細な画像品質が求められている。このため、高速化が年々進み、オンデマンドプリンティングシステムとして簡易印刷に用いられるようになりつつある。このような画像形成装置においては、面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting LASER)を2次元的に配列した構成の2次元アレイ素子を用いることにより、感光体上での副走査間隔を記録密度の1/nにすることができ、単位画素をn×mの複数ドットのマトリクス構成を形成することができる。また、複数の光ビームで同時に走査を行なうことができる。
【0003】
通常、光書き込みに用いられる半導体レーザは、APC(Automatic Power Control)制御を行なうため、半導体レーザの発光量をモニタすることが必要となる。端面発光レーザでは、光の出射端とは反対側の端面から出射される光を受光することにより、光量をモニタすることができるが、面発光レーザでは、出射面と反対側の面には光は出射されないため、端面発光レーザと同様の方法では光量をモニタすることができない。従って、面発光レーザでは、出射された光の一部を分岐して、光量のモニタを行なう様々な方法が検討されており、開示されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、面発光レーザの出射面側にビームスピリッタを配置し、面発光レーザから出射される光をビームスピリッタにより分岐し、モニタ光として光検出器により検出する方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2では、面発光レーザの出斜面側に、ミラーにより形成されたアパーチャを設け、アパーチャを通過する光とアパーチャに設けられたミラーにより反射される光とに分離し、アパーチャに設けられたミラーにより反射された光を受光素子により検出し、モニタする方法が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている方法は、使用される光をビームスプリッタにより分岐する方法であるため光利用効率が低下してしまい、また、ビームスプリッタは高価であるため、コストアップにつながるといった問題点を有している。
【0007】
また、特許文献2に記載されている方法では、特殊な光学部品を必要とする場合や、受光素子に光を入射させるための光学部品を必要とし、同様に、コストアップにつながるとともに、大型化するといった問題点を有している。
【0008】
更には、パッケージにVCSELアレイと受光素子とを隣接させて実装し、出射窓からの反射光をモニタする方法があるが、VCSELアレイ及び受光素子の実装位置ずれや封止ガラスの角度ばらつきが原因で受光素子上の反射光の位置が外れてしまい、正しくAPC制御が行えなくなるといった問題がある。
【0009】
また、この方法においては、パッケージ封止後の受光位置の調整が困難であるため、受光位置が外れたパッケージについては実装した後に廃棄しなければならず、これにより製造コストが高くなってしまう。これを解決するための手段としては、受光素子を大型化する等の方法が考えられるが、大きな受光素子を用いるとその分パッケージ寸法も大きくなり、面発光レーザモジュールが大きくなってしまうという別の問題が発生する。
【0010】
更に、書き込みに使用するレーザビームはアパーチャを通過した光であるのに対して、光量モニタでは、レーザ光のビームスポット全体をモニタしているため、APC精度が悪くなるといった問題もある。
【0011】
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、低コストで、小型化可能であって、精度の高い光量モニタをすることのできる面発光レーザユニットを提供することを目的とするものであり、更には、信頼性が高く、高品質な画像を形成することのできる光走査装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、複数の面発光レーザが形成されている面発光レーザ素子と、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子と、前記面発光レーザ素子及び前記受光素子を覆うパッケージ部及びキャップ部と、前記受光素子により得られた出力に基づき前記面発光レーザ素子を制御する制御部と、を有し、前記キャップ部には、前記面発光レーザより出射されたレーザ光を透過する透明部材が設けられており、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部は、前記透明部材において反射され前記受光素子に入射するものであって、前記面発光レーザ素子には、前記複数の面発光レーザの一部を含む面発光レーザの群が複数設けられており、前記制御部は、前記面発光レーザを発光させ、前記受光素子により検出された出力モニタ信号に基づき、複数の面発光レーザの群より、いずれか1つの面発光レーザの群を選択することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、複数の面発光レーザが形成されている面発光レーザ素子と、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子と、前記面発光レーザ素子及び前記受光素子を覆うパッケージ部及びキャップ部と、前記受光素子により得られた出力に基づき前記面発光レーザ素子を制御する制御部と、を有し、前記キャップ部には、前記面発光レーザより出射されたレーザ光を透過する透明部材が設けられており、前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部は、前記透明部材において反射され前記受光素子に入射するものであって、前記受光素子は,複数の領域に分割されており、前記制御部は、前記面発光レーザを発光させ、前記受光素子における複数の領域により検出された出力モニタ信号に基づき、前記面発光レーザに対応する前記受光素子の領域を選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、低コストで、小型化可能であって、精度の高い光量モニタをすることのできる面発光レーザユニットを提供することができ、更には、この面発光レーザユニットを用いることにより、信頼性が高く、高品質な画像を形成することのできる光走査装置及び画像形成装置が提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態における面発光レーザモジュールの構成図
【図2】第1の実施の形態における面発光レーザモジュールの説明図
【図3】第1の実施の形態における面発光レーザユニットの説明図
【図4】第1の実施の形態における面発光レーザ素子の説明図
【図5】第1の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(1)
【図6】第1の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(2)
【図7】第1の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(3)
【図8】第1の実施の形態における他の面発光レーザ素子の説明図
【図9】第2の実施の形態における面発光レーザユニットの説明図
【図10】第2の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(1)
【図11】第2の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(2)
【図12】第2の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(3)
【図13】第3の実施の形態における面発光レーザユニットの説明図
【図14】第3の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(1)
【図15】第3の実施の形態における面発光レーザユニットの補正方法の説明図(2)
【図16】第4の実施の形態における面発光レーザユニットの説明図
【図17】第4の実施の形態における他の面発光レーザユニットの説明図
【図18】第5の実施の形態におけるレーザプリンタの構成図
【図19】第5の実施の形態における光走査装置の構成図
【図20】第6の実施の形態におけるカラープリンタの構成図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態における面発光レーザモジュール及び面発光レーザユニットについて説明する。図1及び図2に示すように、本実施の形態における面発光レーザモジュールは、面発光レーザ素子10及びフォトダイオード等により形成された受光素子20が、パッケージ部30及びキャップ部40により覆われている。尚、図1は、本実施の形態における面発光レーザモジュールの内部を側面より見た図であり、図2は、内部を上面より見た図、即ち、キャップ部40を取り外した状態の上面図である。
【0018】
面発光レーザ素子10及び受光素子20は、パッケージ部30の凹状の底面に設置されている。パッケージ部30の底面には、配線31が設けられており、面発光レーザ素子10と配線31とはボンディングワイヤ32により接続されており、受光素子20と配線31とはボンディングワイヤ33により接続されている。
【0019】
キャップ部40は全体が金属材料により形成されているが、面発光レーザ素子10における面発光レーザより出射されたレーザ光が照射される領域には、ガラス等の材料により形成されている透明部材41が設けられている。透明部材41は、面発光レーザから出射されたレーザ光の殆どを透過するものであるが、透明部材41の表面及び裏面において約10%の光が反射される。このように透明部材41において反射した光が受光素子20に入射するように、面発光レーザ素子10の表面に対し角度θの傾きで形成されている。尚、本実施の形態では、角度θは約19°である。また、パッケージ部30とキャップ部40とはシーム溶接にて接合されており、これにより封止されている。
【0020】
次に、図3に示すように、本実施の形態における面発光レーザモジュールの制御について説明する。パッケージ部30に設けられた配線31は、パッケージ部30の外側の不図示の配線と接続されており、パッケージ部30の外側の配線は、書き込み制御回路等を有する書き込み制御部50と接続されている。尚、本実施の形態では、面発光レーザモジュールと書き込み制御部50とにより面発光レーザユニットが形成される。
【0021】
受光素子20において検出された光は電気信号に変換された後、配線31等を介し出力モニタ信号として書き込み制御部50に入力する。書き込み制御部50では、出力モニタ信号に基づき受光素子20に照射されているレーザ光の光強度を検出し、この光強度と基準値とを比較して、面発光レーザ素子10における面発光レーザから出射されるレーザ光の強度が所定の値となるように電流量を調整し、書込信号として面発光レーザ素子10に入力する。この書込信号の値は、次の出力モニタ信号が検出され、出力モニタ信号に基づき面発光レーザ素子10に流される電流量が調整されるまで保持され、面発光レーザ素子10における面発光レーザから出射されるレーザ光の出力を一定に保つことができる。
【0022】
次に、面発光レーザ素子10に形成されている面発光レーザについて説明する。本実施の形態においては、図4に示されるように、面発光レーザ素子10は、2次元の面発光レーザアレイが形成されており、8×6個の面発光レーザ11を有しているが、この面発光レーザ素子10において、光書き込み等において使用される面発光レーザ11は、8×4個である。
【0023】
本実施の形態における面発光レーザユニットでは、このような面発光レーザ素子10において、図4における領域4Aに示される6個の面発光レーザ11a、11b、11c、11d、11e、11fを順次一定光量で発光させ、透明部材41において一部反射されて、受光素子20に入射した光の光量に基づき、使用する面発光レーザの群12a、12b、12cのうちいずれを用いるかを選択する。
【0024】
例えば、図5に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10に対し所望の位置に設置されている場合、即ち、面発光レーザ素子10において略中心に位置する面発光レーザから出射された光が、受光素子20の略中心で受光されている場合には、図4において面発光レーザアレイの中央部分における面発光レーザの群12aを選択して用いる。具体的には、図5(a)に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10に対し所望の位置に設置されている場合には、領域4Aにおける面発光レーザ11a、11b、11c、11d、11e、11fを発光させると、図5(b)に示すように、受光素子20においては、面発光レーザ11cまたは11dより出射されたレーザ光のモニタ電流値が最も高い値として検出される。従って、この場合には、面発光レーザ素子10において、面発光レーザアレイの中央部分における面発光レーザの群12aを選択して使用する。面発光レーザ素子10において面発光レーザの群12aが選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0025】
また、図6に示すように、図面において、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し、右側にずれた位置に設置されている場合には、図4において面発光レーザアレイの右側部分における面発光レーザの群12bを選択して用いる。具体的には、図6(a)に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し右側にずれた位置に設置されている場合には、領域4Aにおける面発光レーザ11a、11b、11c、11d、11e、11fを発光させると、図6(b)に示すように、受光素子20において検出される面発光レーザ11d、11e、11fより出射されたレーザ光のモニタ電流値が、面発光レーザ11a、11b、11cより出射されたレーザ光のモニタ電流値よりも高くなる。従って、この場合には、面発光レーザ素子10において、面発光レーザアレイの右側部分における面発光レーザの群12bを選択して使用する。面発光レーザ素子10において面発光レーザの群12bが選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0026】
また、図7に示すように、図面において、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し左側にずれた位置に設置されている場合には、図4において面発光レーザアレイの左側部分における面発光レーザの群12cを選択して用いる。具体的には、図7(a)に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し左側にずれた位置に設置されている場合には、領域4Aにおける面発光レーザ11a、11b、11c、11d、11e、11fを発光させると、図7(b)に示すように、受光素子20において検出される面発光レーザ11a、11b、11cより出射されたレーザ光のモニタ電流値が、面発光レーザ11d、11e、11fより出射されたレーザ光のモニタ電流値よりも高くなる。従って、この場合には、面発光レーザ素子10において、面発光レーザアレイの左側部分における面発光レーザの群12cを選択して使用する。面発光レーザ素子10において面発光レーザの群12cが選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0027】
以上のように、面発光レーザ11a、11b、11c、11d、11e、11fを順次略同一の光量で発光させ、出射されたレーザ光が透明部材41において一部反射された光を受光素子20により検出し、受光素子20により検出されたモニタ電流値に基づき、面発光レーザ素子10における面発光レーザアレイにおいて、使用される面発光レーザの群12a、12b、12cのうちのいずれかを選択する。これにより、受光素子20において受光されるモニタ光の位置が最適化された状態で、APC動作を行なうことができる。尚、本実施の形態においては、面発光レーザの群12a、12b、12cについても面発光レーザアレイと記載する場合がある。
【0028】
上記説明においては、図面において、左右の位置ずれについて説明したが、同様の方法により、上下方向の位置ずれについても対応可能である。具体的には、面発光レーザ素子10において、上下方向にも面発光レーザ11を設け、即ち、図8に示すように、面発光レーザ素子10において、10×6個の面発光レーザ11を設け、同様の方法により8×4個の面発光レーザの群を選択することにより、更に、上下方向の位置ずれにも補正することが可能である。尚、図8に示す面発光レーザ素子は、上下及び左右の位置ずれに対応することができるものである。
【0029】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、受光素子が複数の領域に分割されているものである。図9に基づき本実施の形態における面発光レーザモジュール及び面発光レーザユニットについて説明する。本実施の形態における面発光レーザモジュールにおいては、面発光レーザ素子10には、2次元の面発光レーザアレイが形成されており、8×3個の面発光レーザ11を有している。また、受光素子20は、複数の領域21、22、23、24、25に分割されている。
【0030】
分割されている各々の領域21、22、23、24、25は、受光素子領域選択部60に接続されており、受光素子領域選択部60は、書き込み制御部50に接続されている。受光素子領域選択部60は、受光素子20における領域21、22、23、24、25のうちのいずれかを選択し、選択された領域からの出力モニタ信号を書き込み制御部50に出力し、面発光レーザに流す電流を制御することにより、面発光レーザ素子10における出射光量を制御する。本実施の形態における面発光レーザユニットは、面発光レーザモジュール、受光素子領域選択部60、書き込み制御部50を有している。
【0031】
次に、本実施の形態における面発光レーザユニットにおいて、面発光レーザ素子10における面発光レーザに対する受光素子20の相対的な位置ずれを補正する方法について、面発光レーザ素子10における面発光レーザ11gを発光させた場合を例に、図10から図12に基づき説明する。
【0032】
図10に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10に対し所望の位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させた際のモニタ光の検出には、受光素子20における領域23を選択して用いる。具体的には、図10に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10に対し所望の位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させると、受光素子20の中央部分の領域23において検出されるモニタ電流値が最も高くなる。従って、この場合には、面発光レーザ11gを発光させた際には、受光素子20における領域23において検出された出力モニタ信号を用いる。このように面発光レーザ11gを発光させた際に、受光素子20において領域23が選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0033】
また、図11に示すように、図面において、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し右側に若干ずれている位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させた際のモニタ光の検出には、受光素子20における領域22を選択して用いる。具体的には、図11に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し右側に若干ずれた位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させると、受光素子20の領域22において検出されるモニタ電流値が最も高くなる。従って、この場合には、面発光レーザ11gを発光させた際には、受光素子20における領域22において検出された出力モニタ信号を用いる。このように面発光レーザ11gを発光させた際に、受光素子20における領域22が選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0034】
また、図12に示すように、図面において、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し左側に若干ずれている位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させた際のモニタ光の検出には、受光素子20における領域24を選択して用いる。具体的には、図12に示すように、受光素子20が面発光レーザ素子10による光スポットに対し左側に若干ずれた位置に設置されている場合には、面発光レーザ11gを発光させると、受光素子20の領域24において検出されるモニタ電流値が最も高くなる。従って、この場合には、面発光レーザ11gを発光させた際には、受光素子20における領域24において検出された出力モニタ信号を用いる。このように面発光レーザ11gを発光させた際に、受光素子20における領域24が選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0035】
上述した方法により、面発光レーザに対する受光素子20の相対的な位置ずれの補正を面発光レーザ素子10における全ての面発光レーザ、即ち、図9に示す場合では、8×3個の面発光レーザについて行い、各々の面発光レーザにおいて選択される受光素子20の各々の領域を書き込み制御部50に保存する。これにより、受光素子20において用いられる領域を各々選択し、その領域の出力モニタ信号を用いることにより、モニタ光の受光位置が最適化されるため、APC動作の精度を高めることができる。
【0036】
尚、上記説明では、図9等に示されるように、左右方向における位置ずれを補正するため、受光素子20の領域を縦に分割した場合について説明したが、受光素子20の領域を横に分割することにより、上下方向における位置ずれの補正にも対応することができる。
【0037】
また、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0038】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態における面発光レーザモジュール及び面発光レーザユニットと同様のものであって、隣接する面発光レーザの間隔が狭い面発光レーザ素子、具体的には、図13に示すように、面発光レーザ11gと面発光レーザ11hとの間隔が狭い面発光レーザ素子10に対応するものである。
【0039】
図14に示すように、面発光レーザ11gを発光させた際、受光素子20における各々の領域21、22、23、24、25において検出されるモニタ電流値のうち、領域23において検出されるモニタ電流が最大である場合には、面発光レーザ11gを発光させた際には、光スポットの大半は領域23上に形成されるため、受光素子20における領域23において検出された出力モニタ信号を用いる。このように面発光レーザ11gを発光させた際に、受光素子20において領域23が選択された旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0040】
また、図15に示すように、面発光レーザ11hを発光させた際、受光素子20における各々の領域21、22、23、24、25において検出されるモニタ電流値のうち、領域22及び領域23におけるモニタ電流が比較的大きい場合には、面発光レーザ11hを発光させた際には、光スポットは領域22と領域23にまたがり形成されるため、受光素子20における領域22において検出された出力モニタ信号と領域23において検出された出力モニタ信号との和となる出力モニタ信号を用いる。このように面発光レーザ11hを発光させた際に、受光素子20において領域22及び領域23が選択され、これらの領域の和の出力モニタ信号を用いる旨の情報については、書き込み制御部50においてパラメータとして保存される。
【0041】
これにより、本実施の形態では、面発光レーザの間隔が狭い面発光レーザ素子10においても、受光素子20における受光領域の微調整を行なうことができる。
【0042】
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、面発光レーザモジュールより出射されたレーザ光が通過するアパーチャの形状に対応して、受光素子20において分割された領域が形成されているものである。
【0043】
図16に基づき本実施の形態について説明する。通常、画像形成装置等においては、面発光レーザモジュールより出射されたレーザ光のうち、アパーチャ70を通過した光が用いられる。このため、本実施の形態においては、アパーチャ70を通過したレーザ光に相当する光の光量を受光素子20において検出することにより、より適切なAPC動作をさせるものである。尚、図16(a)は、便宜上、面発光レーザ素子10とアパーチャ70との対応する相対的な関係を示すものであり、実際の設置位置を示すものではない。
【0044】
図16(a)に示すように、面発光レーザ素子10における面発光レーザより出射されたレーザビーム15は、所定の形状の開口部71を有するアパーチャ70により、周辺部の光の一部が遮られ、開口部71を通過したレーザ光が所定の形状のレーザビームとして様々な用途に用いられる。アパーチャ70に設けられている開口部71は、例えば、図16(a)に示されるように、矢印に示すように縦方向に長く形成される。この場合、アパーチャ70における開口部71の形状に近くなるように、受光素子20において縦方向に分割された領域21、22、23、24、25を形成する。即ち、アパーチャ70における開口部71の長手方向と、受光素子20における領域21、22、23、24、25の長手方向とが同じ方向となるように、受光素子20を形成する。
【0045】
このように、アパーチャ70における開口部71の長手方向と受光素子20における各々の領域21、22、23、24、25における形状の長手方向とを一致させることにより、アパーチャ70の開口部71を通過するレーザ光に対応する光量を各々の領域のいずれかにおいて検出することが可能となる。即ち、図16(b)に示すように、受光素子20では、受光素子20に照射されるレーザ光の光スポット15aのうち、アパーチャ70の開口部71を通過したレーザ光に相当される光16は、アパーチャ70の開口部71の形状に近い形状の領域23において検出される。よって、FFP(Far Field Pattern)特性や光スポットの強度分布に変化が生じた場合においても、高い精度で良好なAPC動作をさせることができる。
【0046】
また、上記においては、アパーチャ70における開口部71の長手方向が縦方向となる場合について説明したが、横方向が長手方向となる場合も同様である。具体的には、図17(a)に示されるように、アパーチャ170の開口部171は、矢印に示すように横方向に長く形成される。この場合、アパーチャ170における開口部171の形状に近くなるように、受光素子20において横方向に分割された領域121、122、123、124、125を形成する。即ち、アパーチャ170における開口部171の長手方向と、受光素子20における領域121、122、123、124、125の長手方向とが同じ方向となるように、受光素子20を形成する。尚、図17(a)は、便宜上、面発光レーザ素子10とアパーチャ170との対応する相対的な関係を示すものであり、実際の設置位置を示すものではない。
【0047】
このように、アパーチャ170における開口部171の長手方向と受光素子20における各々の領域121、122、123、124、125における形状の長手方向とを一致させることにより、アパーチャ170の開口部171を通過するレーザ光に対応する光量を各々の領域のいずれかにおいて検出することが可能となる。即ち、図17(b)に示すように、受光素子20では、受光素子20に照射されるレーザ光の光スポット15aのうち、アパーチャ170の開口部171を通過したレーザ光に相当する光116は、アパーチャ170の開口部171の形状に近い形状の領域123において検出される。よって、FFP特性や光スポットの強度分布に変化が生じた場合においても、高い精度で良好なAPC動作をさせることができる。尚、上記以外の内容については、第2または第3の実施の形態と同様である。
【0048】
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1から第4の実施の形態におけるいずれかの面発光レーザユニットを用いた画像形成装置としてのレーザプリンタ1000である。
【0049】
図18に基づき、本実施の形態におけるレーザプリンタ1000について説明する。本実施の形態におけるレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060等を備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
【0050】
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
【0051】
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、矢印Xで示す方向に回転するようになっている。
【0052】
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
【0053】
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
【0054】
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
【0055】
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
【0056】
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
【0057】
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、この給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。このレジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、この記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
【0058】
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
【0059】
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
【0060】
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
【0061】
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
【0062】
次に、図19に基づき光走査装置1010について説明する。光走査装置1010は、光源ユニット1100、カップリングレンズ1111、アパーチャ1112、シリンドリカルレンズ1113、ポリゴンミラー1114、fθレンズ1115、トロイダルレンズ1116、2つのミラー(1117、1118)、及び上記各部を統括的に制御する不図示の制御装置を備えている。尚、光源ユニット1100は、第1から第4の実施の形態におけるいずれかの面発光レーザユニットを含む光源ユニット1100が用いられている。 また、第4の実施の形態におけるアパーチャ70等は、本実施の形態におけるアパーチャ1112に相当する。
【0063】
カップリング1111は、光源ユニット1100における面発光レーザより出射されたレーザ光を略平行光に整形する。
【0064】
アパーチャ1112は、カップリングレンズ1111からのレーザ光を所定のビーム形状となるように規定する。
【0065】
シリンドリカルレンズ1113は、光源ユニット1100から出力された光を、ミラー1117を介してポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光する。
【0066】
ポリゴンミラー1114は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向反射面が形成されている。 そして、不図示の回転機構により、矢印Yに示す方向に一定の角速度で回転されている。
【0067】
従って、光源ユニット1100から出射され、シリンドリカルレンズ1113によってポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光された光は、ポリゴンミラー1114の回転により一定の角速度で偏向される。
【0068】
fθレンズ1115は、ポリゴンミラー1114からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1114により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に関して等速移動させる。 トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115からの光をミラー1118を介して、感光体ドラム1030の表面に結像する。
【0069】
トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115を介した光束の光路上に配置されている。そして、このトロイダルレンズ1116を介した光束が、感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー1114の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。また、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
【0070】
ポリゴンミラー1114と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施の形態では、走査光学系は、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116とから構成されている。なお、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116の間の光路上、及びトロイダルレンズ1116と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されてもよい。
【0071】
本実施の形態におけるレーザプリンタ1000では、第1から第4の実施の形態におけるいずれかの面発光レーザユニットを用いているため、レーザプリンタ1000において、安定的な光による書き込みを行なうことができ、高精細で高画質な画像形成を行なうことができる。
【0072】
尚、本実施の形態における説明では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0073】
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であってもよい。
【0074】
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
【0075】
〔第6の実施の形態〕
次に、第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態は、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000である。
【0076】
図20に基づき、本実施の形態におけるカラープリンタ2000について説明する。本実施の形態におけるカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
【0077】
各感光体ドラムは、図20において示される矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転順にそれぞれ帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットが配置されている。各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光が照射され、各感光体ドラムに潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、転写ベルト2080上の記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
【0078】
光走査装置2010は、第1から第4の実施の形態におけるいずれかの面発光レーザユニットを含む光源ユニットを、各々の色毎に有しており、第5の実施の形態において説明した光走査装置1010と同様の効果を得ることができる。また、カラープリンタ2000は、この光走査装置2010を備えているため、第5の実施の形態におけるレーザプリンタ1000と同様の効果を得ることができる。
【0079】
ところで、カラープリンタ2000では、各部品の製造誤差や位置誤差等によって色ずれが発生する場合がある。このような場合であっても、光走査装置2010の各光源が第1から第4の実施の形態のいずれかにおける面発光レーザユニットを含む光源ユニットにより形成されているため、点灯させる面発光レーザを選択することで色ずれを低減することができる。
【0080】
よって、本実施の形態におけるカラープリンタ2000では、第1から第4の実施の形態におけるいずれかの面発光レーザユニットを用いているため、高品質の画像を形成することができる。
【0081】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0082】
10 面発光レーザ素子
11 面発光レーザ
11a、11b、11c、11d、11e、11f 面発光レーザ
12a、12b、12c 面発光レーザの群
20 受光素子
21 開口部
30 パッケージ部
31 配線
32 ボンディングワイヤ
33 ボンディングワイヤ
40 キャップ部
41 透明部材
50 書き込み制御部
1000 レーザプリンタ(画像形成装置)
1010 光走査装置
2000 カラープリンタ(画像形成装置)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【特許文献1】特開平8−330661号公報
【特許文献2】特開2007−298563号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の面発光レーザが形成されている面発光レーザ素子と、
前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子と、
前記面発光レーザ素子及び前記受光素子を覆うパッケージ部及びキャップ部と、
前記受光素子により得られた出力に基づき前記面発光レーザ素子を制御する制御部と、
を有し、
前記キャップ部には、前記面発光レーザより出射されたレーザ光を透過する透明部材が設けられており、
前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部は、前記透明部材において反射され前記受光素子に入射するものであって、
前記面発光レーザ素子には、前記複数の面発光レーザの一部を含む面発光レーザの群が複数設けられており、
前記制御部は、前記面発光レーザを発光させ、前記受光素子により検出された出力モニタ信号に基づき、複数の面発光レーザの群より、いずれか1つの面発光レーザの群を選択することを特徴とする面発光レーザユニット。
【請求項2】
前記選択された面発光レーザの群には、前記受光素子において検出された光量が最も高い面発光レーザを含むものであることを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザユニット。
【請求項3】
複数の面発光レーザが形成されている面発光レーザ素子と、
前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子と、
前記面発光レーザ素子及び前記受光素子を覆うパッケージ部及びキャップ部と、
前記受光素子により得られた出力に基づき前記面発光レーザ素子を制御する制御部と、
を有し、
前記キャップ部には、前記面発光レーザより出射されたレーザ光を透過する透明部材が設けられており、
前記面発光レーザより出射されたレーザ光の一部は、前記透明部材において反射され前記受光素子に入射するものであって、
前記受光素子は,複数の領域に分割されており、
前記制御部は、前記面発光レーザを発光させ、前記受光素子における複数の領域により検出された出力モニタ信号に基づき、前記面発光レーザに対応する前記受光素子の領域を選択することを特徴とする面発光レーザユニット。
【請求項4】
選択される前記受光素子の領域は、1つの前記面発光レーザに対し、1の領域であることを特徴とする請求項3に記載の面発光レーザユニット。
【請求項5】
選択される前記受光素子の領域は、1つの前記面発光レーザに対し、1または2以上の領域であることを特徴とする請求項3に記載の面発光レーザユニット。
【請求項6】
前記面発光レーザより出射され、前記透明部材を透過したレーザ光は、アパーチャを通過するものであって、
前記アパーチャには、一方の方向に長く形成された開口部を有しており、
前記受光素子において分割されている前記領域の長手方向と、前記アパーチャにおける前記開口部の長手方向とは,同じ方向であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の面発光レーザユニット。
【請求項7】
前記面発光レーザ素子には、複数の前記面発光レーザにより、2次元の面発光レーザアレイが形成されているものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の面発光レーザユニット。
【請求項8】
光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
請求項1から7のいずれかに記載の面発光レーザユニットを有する光源と、
前記光源からの光を偏向する光偏向部と、
前記光偏向部により偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、
を有することを特徴とする光走査装置。
【請求項9】
像担持体と、
前記像担持体に対して画像情報に応じて変調された光を走査する請求項8に記載の光走査装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記像担持体は複数であって、前記画像情報は、多色のカラー情報であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−55152(P2013−55152A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191043(P2011−191043)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】