説明

音楽再生装置

【課題】 関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させる音楽再生装置を提供する。
【解決手段】 カラオケ装置12に関連する所定の二次元コード112を生成する二次元コード生成手段108と、その二次元コード生成手段108により生成された二次元コード112を画像として表示させる二次元コード表示手段110とを、含むことから、カラオケ装置12による演奏を反映した情報を利用し易い態様で表示させることができる。すなわち、関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させるカラオケ装置12を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
斯かるカラオケ装置は、通常、公衆電話回線等の通信回線を介して所定のカラオケサービス提供会社のセンタ装置と接続されており、そのセンタ装置との間で相互に情報の遣り取りが可能とされ、新曲のカラオケ情報等が適宜ダウンロードされるようになっている。また、上記カラオケサービス提供会社は、自社のカラオケ装置の利用促進や関連する情報の公開等を目的としてインターネットのWWW(World Wide Web)サーバ上にホームページを開設していることが多く、利用者はそのようなウェブサイトにパソコンや携帯電話機等によりアクセスすることで所望の情報を閲覧したり、期間限定のサービス等を受けることができる。しかし、ウェブサイトのURL(Uniform Resource Locators)は比較的長いアルファベット文字列から成るものであるため、携帯電話機等においてそのURLを打ちこむことは煩雑であり、結果としてホームページを多くの人に閲覧してもらえない可能性があった。また、利用者のカラオケ演奏に応じて所定の特典情報を公開するといった、前記カラオケ装置の動作と連動した情報を提供する技術は、未だ開発されていないのが現状である。
【0004】
ところで、最近のカラオケ装置では、所定のアプリケーションをインストールした携帯電話機をリモコン装置として用いる技術が一般化する等、携帯電話機との連携が進んでいる。斯かる携帯電話機において、所定の二次元コードを撮像して解析することにより、その二次元コードに対応する情報を読み取る技術が開発されている。例えば、特許文献1に記載された情報提供システムがそれである。この技術によれば、携帯電話機に付属の撮像装置により二次元コードを撮像して解析することでその二次元コードに含まれるURLが取得され、煩雑な入力を行うことなくインターネットのWWWサーバ上のウェブサイトへのアクセスが可能とされる。
【0005】
【特許文献1】特開2004−140823号公報
【0006】
本発明者等は、音楽再生装置に関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させるための技術を模索し続けた結果、前記従来の二次元コード技術を音楽再生装置による情報開示に応用することを発案するに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させる音楽再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、所定の画像を表示させ得る音楽再生装置であって、その音楽再生装置に関連する所定の二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、その二次元コード生成手段により生成された二次元コードを画像として表示させる二次元コード表示手段とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、前記音楽再生装置に関連する所定の二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、その二次元コード生成手段により生成された二次元コードを画像として表示させる二次元コード表示手段とを、含むことから、前記音楽再生装置に関連する情報を利用し易い態様で表示させることができる。すなわち、関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させる音楽再生装置を提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記二次元コードは、前記演奏曲の演奏に応じた情報を示すものである。このようにすれば、前記演奏曲の演奏を反映する情報を利用し易い態様で表示させることができるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記二次元コードは、WWWサーバ上に存在する所定のウェブサイトにアクセスするためのURLを示すものである。このようにすれば、前記音楽再生装置に関連するWWW情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記ウェブサイトは、前記演奏曲に関連する情報を開示するものである。このようにすれば、利用者により演奏された演奏曲に関連するWWW情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記二次元コードは、所定の電子メールアドレスを示すものである。このようにすれば、前記音楽再生装置に関連する電子メールアドレスを利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0014】
また、好適には、前記二次元コードは、撮像装置を備えた携帯電話機において、その撮像装置により画像として取り込まれて解析されることで前記URL又は電子メールアドレスが読み出されるものである。このようにすれば、前記音楽再生装置に関連する情報を携帯電話機により好適に開示させることができるという利点がある。
【0015】
また、好適には、前記演奏曲の演奏と外部から入力される音声情報とに基づいて演奏評価を行う演奏評価手段を含み、前記二次元コード生成手段は、その演奏評価手段による演奏評価に応じて前記二次元コードを生成するものである。このようにすれば、演奏評価に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記音楽再生装置の利用を促進することができるという利点がある。
【0016】
また、好適には、前記演奏曲の累積的な演奏継続時間を計算する演奏継続時間計算手段を含み、前記二次元コード生成手段は、その演奏継続時間計算手段により計算される演奏継続時間に応じて前記二次元コードを生成するものである。このようにすれば、演奏継続時間に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記音楽再生装置の利用を促進することができるという利点がある。
【0017】
また、好適には、前記演奏曲の累積的な演奏曲数を計算する演奏曲数計算手段を含み、前記二次元コード生成手段は、その演奏曲数計算手段により計算される演奏曲数に応じて前記二次元コードを生成するものである。このようにすれば、演奏曲数に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記音楽再生装置の利用を促進することができるという利点がある。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の音楽再生装置の一実施例であるカラオケ装置12を含むカラオケシステム10について説明する図である。カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗、或いは一般家庭等にそれぞれ設置された複数のカラオケ装置12は、公衆電話回線等による通信回線14を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置であるカラオケサーバ16に接続されている。このカラオケサーバ16は、カラオケ情報をはじめとするデジタルコンテンツ(Digital Content)の保管や入出力管理等を行うサーバであり、上記カラオケ装置12によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、上記通信回線14を介して複数のカラオケ装置12に定期的に新譜カラオケ情報等の配信を行う。また、上記カラオケサービス提供会社によって運用されるWWW(World Wide Web)サーバ18が上記通信回線14に接続されている。また、各地に設けられた複数の中継基地局22を介して複数の携帯電話機20が上記通信回線14に接続され、上記カラオケ装置12、カラオケサーバ16、及びWWWサーバ18等との間で情報の送受信が可能とされている。
【0020】
上記WWWサーバ18には、上記カラオケ装置12の利用促進や関連する情報の公開等を目的とするホームページが開設されている。このホームページは、例えば上記カラオケサービス提供会社のオフィシャルホームページとして運営されるものであり、利用者はそのホームページに上記携帯電話機20等によりアクセスすることで所望の情報を閲覧できるようになっている。
【0021】
図2は、前記カラオケ装置12の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、前記カラオケ装置12は、CRT等の映像表示装置24と、ディスクプレーヤ26と、ビデオミキサ28と、アンプミキサ30と、スピーカ32と、音声入力装置であるマイクロフォン34と、操作パネル36と、中央演算処理装置であるCPU38と、ROM40と、RAM42と、記憶装置であるハードディスク44と、モデム46と、CRTコントローラ48と、上記操作パネル36等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス50と、音源であるシンセサイザ52と、A/Dコンバータ54と、上記携帯電話機20やリモコン装置60等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部56と、電子早見本装置62等との間で無線LAN通信を行うための無線LAN通信部58とを、備えて構成されている。
【0022】
上記CPU38は、上記RAM42の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM40に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記リモコン装置60や電子早見本装置62等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM42に設けられた予約曲リストに登録したり、その予約曲リストの演奏順に従って上記ハードディスク44から上記RAM42に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM42から上記シンセサイザ52へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記CRTコントローラ48へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記CRTコントローラ48へ送ったり、上記ディスクプレーヤ26を制御して所定の背景映像を再生させる等の基本的な制御に加え、後述する二次元コード発行制御を実行する。
【0023】
前記操作パネル36は、前記カラオケ装置12の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置12には、前記操作パネル36の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置60及び電子早見本装置62が備えられており、前記リモコン受信部56は、それら入力装置から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU38へ供給する。また、後述する図3に示すように、リモコン送信部90を備えると共に所定のアプリケーションがインストールされた携帯電話機20も同様に入力装置として機能し、上記リモコン受信部56を介して選曲入力をはじめとする入力処理を行い得る。また、前記無線LAN通信部58は、前記電子早見本装置62との間で無線LAN通信を行うことによりその電子早見本装置62からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置12から電子早見本装置62へ所定の処理を実行させるための指令を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置12と電子早見本装置62との間における相互の情報のやりとりを行う。
【0024】
前記ディスクプレーヤ26は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記映像表示装置24に表示される背景映像を記憶したCDやDVDを再生する背景映像再生装置である。また、前記CRTコントローラ48は、前記CPU38において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ28は、前記CPU38において生成され且つ前記CRTコントローラ48から出力される文字映像と、前記ディスクプレーヤ26により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置24に表示させる映像合成装置である。
【0025】
前記シンセサイザ52は、前記ハードディスク44から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ52により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ30へ送られる。そのアンプミキサ30では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン34を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ32から出力される。前記A/Dコンバータ54は、後述するカラオケ演奏評価処理のために、前記マイクロフォン34から入力される音声をディジタル信号に変換して前記CPU38に供給する。
【0026】
前記ハードディスク44には、前記演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベースが設けられている。前記モデム46は、前記カラオケ装置12を前記通信回線14に接続するための装置である。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置12は、前記通信回線14を介して前記カラオケサーバ16に接続されており、それら複数のカラオケ装置12によって常に新しい曲が演奏可能とされるように随時新たなカラオケ情報が前記カラオケサーバ16から前記通信回線14を介して配信され、前記ハードディスク44のカラオケデータベースに記憶されるようになっている。すなわち、前記カラオケ装置12は、電気通信回線を通じて各種情報の送受信を実行し得る通信カラオケ装置である。
【0027】
図3は、前記携帯電話機20の構成を例示するブロック線図である。この図3に示す制御部64は、ROM66に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を処理するマイクロコンピュータであり、所定の文字ボタン等を備えた操作部68からの入力に従って文字入力が実行されるように制御したり、その操作部68から入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、その操作部68から入力されたURLに従って所定のウェブサイトにアクセスしたり、メールの作成及び送受信を制御する等の基本的な制御に加えて、後述する二次元コード解析制御を実行する。
【0028】
前記携帯電話機20の通話状態においては、アンテナ72を介して送受信部74に受けた通話信号等がモデム部76を介して音声コーディック部78においてデジタルコード信号から音声信号に変換され、アナログフロントエンド80により音声出力装置であるスピーカ82が駆動されて音声が出力される。同時に、音声入力装置であるマイクロフォン84により音声から変換された音声信号が上記アナログフロントエンド80を介して上記音声コーディック部78に送られてそこでデジタル信号に変換され、上記モデム部76、送受信部74、及びアンテナ72を介して送信される。また、通信状態において、上記制御部64は、上記操作部68から入力された信号を通信先へ送信すると同時に、通信先から受信された信号を表示部70に表示させる。また、他の通信端末からの着信があったと判定される場合には、記憶部86に予め記憶されたメロディ情報に基づいて所定のメロディ(呼出音)を上記スピーカ82から出力させたり、呼出音非出力モードにおいては図示しないバイブレータを駆動させて振動を発生させたりする。また、前記携帯電話機20は、撮像装置であるCCD撮像部88を備えていることで、静止画や動画を撮像し得る所謂デジタルカメラとしても機能する。すなわち、上記操作部68のシャッタボタンが押されることにより所定のレンズを介して映像が取り込まれ、その映像がCCDにより映像信号に変換された後、上記記憶部86に記憶される。
【0029】
図3に示すように、前記制御部64には、所定のアプリケーションがインストールされることでリモコン信号送信手段92及び二次元コード解析手段94が機能的に備えられている。このリモコン信号送信手段92は、前記カラオケ装置12に対して選曲入力や各種調整を行うためのリモコン信号をリモコン送信部88を介して送信する。このように、前記携帯電話機20は、前記操作パネル36の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能する。また、二次元コード解析手段94は、前記CCD撮像部88により撮像されて画像として取り込まれた後述する二次元コードを解析して、その二次元コードにより示される情報を読み出す。例えば、斯かる二次元コードにより示される文字列を読み出し、その文字列をURLとする所定のウェブサイトにアクセスする。或いは、読み出された文字列を電子メールアドレスとして新規メールの宛先に記入する等の制御を行う。
【0030】
図4は、前記カラオケ装置12のCPU38に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図4に示す演奏制御手段100は、前記カラオケ装置12による演奏曲の演奏を制御する。具体的には、前記携帯電話機20やリモコン54等の操作に応じて選択入力される所定の演奏曲を演奏待ち曲として前記RAM30に形成された予約曲リストに記憶する。また、その予約曲リストにおいて所定の演奏曲が順番になった場合には、その演奏曲の演奏情報及び歌詞情報を読み出して前記RAM30へ送り、それらの情報に基づいてカラオケ演奏を実行する。
【0031】
演奏評価手段102は、上記演奏制御手段100による演奏と前記マイクロフォン34から入力される音声すなわち利用者の歌唱とに基づいて演奏評価を行う。例えば、前記マイクロフォン34により入力されて前記A/Dコンバータ54によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ52により出力される音楽情報とを比較し、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として採点を行う。
【0032】
演奏継続時間計算手段104は、前記演奏曲の累積的な演奏継続時間を計算する。また、演奏曲数計算手段106は、前記演奏曲の累積的な演奏曲数を計算する。これら演奏継続時間計算手段104及び演奏曲数計算手段106は、例えばカラオケボックス等において、所定の利用者(グループ)が前記カラオケ装置12により演奏を開始してからの累積的な演奏継続時間及び演奏曲数を計算する。この演奏継続時間及び演奏曲数は、所定の操作或いはカラオケ装置12の電源が一旦オフとされること等によって、利用者が入れ替わる毎に初期化される。
【0033】
二次元コード生成手段108は、前記演奏曲の演奏に応じて所定の二次元コードを生成する。この二次元コードとは、例えば日本工業規格「JIS X 0510」に規定されたQRコード(株式会社デンソーウェーブ登録商標)のように、二次元(平面)的な図形からなる情報表現符号である。上記二次元コード生成手段108は、好適には、前記WWWサーバ18上に存在する所定のウェブサイトにアクセスするためのURLを示す二次元コードを生成する。すなわち、前記演奏曲の演奏に前後してその演奏曲に関連する情報を開示するウェブページのURLを示す二次元コードを生成する。例えば、所定の演奏曲に関して前記演奏制御手段100による演奏が曲の終わりまで行われた場合には、利用者がその演奏曲を終わりまで歌いきったことに対する特典としての情報(例えば、演奏曲を歌うアーティストからのメッセージ等)を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードを生成する。また、好適には、所定の電子メールアドレスを示す二次元コードを生成する。この電子メールアドレスは、例えば、前記WWWサーバ18にメールを送信するためのものである。
【0034】
また、好適には、所定のアーティストの演奏曲を多く歌ってほしい場合、そのアーティストの演奏曲が終わりまで演奏される毎にそれを示す二次元コードを発行するものであってもよい。この場合、前記携帯電話機20のCCD撮像部88によりその二次元コードを取り込ませることで前記WWWサーバ18上に存在する所定のウェブサイトにアクセスさせ、利用者がその演奏曲を終わりまで演奏したことを登録させる。そして、所定曲数以上の演奏曲を終わりまで演奏したことが確認された場合には、その携帯電話機20に特典として所定の情報をメールで送信する等といった態様も考えられる。
【0035】
また、好適には、上記二次元コード生成手段108は、前記演奏評価手段102による演奏評価に応じて前記二次元コードを生成する。具体的には、前記演奏評価手段102による演奏評価が所定点数以上であった場合には、利用者の演奏評価が高得点であったことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードを生成する。
【0036】
また、好適には、前記二次元コード生成手段108は、前記演奏継続時間計算手段104により計算される演奏継続時間に応じて前記二次元コードを生成する。具体的には、前記演奏継続時間計算手段104により計算される演奏継続時間が所定時間以上となった場合には、利用者が長時間演奏を行った(カラオケ装置12を長時間利用した)ことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードを生成する。
【0037】
また、好適には、前記二次元コード生成手段108は、前記演奏曲数計算手段106により計算される演奏曲数に応じて前記二次元コードを生成する。具体的には、前記演奏曲数計算手段106により計算される演奏曲数が所定数以上となった場合には、利用者が沢山の演奏曲を演奏したことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードを生成する。
【0038】
二次元コード表示手段110は、前記二次元コード生成手段108により生成された二次元コードを前記映像表示装置24に画像として表示させる。図5は、前記映像表示装置24に表示された二次元コード112を例示する図である。このようにして表示された二次元コード112が前記携帯電話機20のCCD撮像部88により撮像されて取り込まれ、前記二次元コード解析手段94により解析されることでその二次元コードにより示されるURLが読み出されて、前記携帯電話機20により前記WWWサーバ18上に存在する所定のウェブサイトへのアクセスが行われる。
【0039】
図6は、前記カラオケ装置12のCPU38によるQRコード(二次元コード)発行制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0040】
先ず、前記演奏制御手段100の動作に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、前記携帯電話機20やリモコン54等の操作に応じて選択入力された所定の演奏曲の演奏情報及び歌詞情報が読み出され、それらの情報に基づいてカラオケ演奏が実行される。次に、S2において、前記演奏曲のカラオケ演奏が終了したか否かが判断される。このS2の判断が否定される場合には、S1以下の処理が再び実行されるが、S2の判断が肯定される場合には、S3において、S1にて演奏された演奏曲がQRコード発行対象曲であるか否かが判断される。このS3の判断が否定される場合には、S6以下の処理が実行されるが、S3の判断が肯定される場合には、S4において、S1にて演奏された演奏曲を終わりまで歌いきったことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードが生成される。次に、前記二次元コード表示手段110の動作に対応するS5において、S4にて生成された二次元コードが前記映像表示装置24に画像として表示された後、本ルーチンが終了させられる。
【0041】
S3の判断が否定される場合、すなわちS1にて演奏された演奏曲がQRコード発行対象曲ではない場合には、前記演奏評価手段102の動作に対応するS6において、S1にて出力された演奏曲の音楽情報と前記マイクロフォン34から入力された音声情報とに基づいて演奏評価が行われる。次に、S7において、S6の評価結果が所定点数以上であるか否かが判断される。このS7の判断が否定される場合には、S9以下の処理が実行されるが、S7の判断が肯定される場合には、S8において、利用者の演奏評価が高得点であったことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードが生成される。そして、S5において、S8にて生成された二次元コードが前記映像表示装置24に画像として表示された後、本ルーチンが終了させられる。
【0042】
S7の判断が否定される場合、すなわちS6の評価結果が所定点数未満である場合には、前記演奏継続時間計算手段104の動作に対応するS9において、累積的なカラオケ演奏継続時間が計算される。次に、S10において、S9にて計算されたカラオケ演奏継続時間が所定時間以上となったか否かが判断される。このS10の判断が否定される場合には、S12以下の処理が実行されるが、S10の判断が肯定される場合には、S11において、利用者が長時間演奏を行ったことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードが生成される。そして、S5において、S11にて生成された二次元コードが前記映像表示装置24に画像として表示された後、本ルーチンが終了させられる。
【0043】
S10の判断が否定される場合、すなわちS9にて計算されたカラオケ演奏継続時間が所定時間未満である場合には、前記演奏曲数計算手段106の動作に対応するS12において、累積的なカラオケ演奏曲数が計算される。次に、S13において、S12にて計算されたカラオケ演奏曲数が所定数以上となったか否かが判断される。このS13の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S13の判断が肯定される場合には、S14において、利用者が沢山の演奏曲を演奏したことに対する特典としての情報を開示するウェブページのURLを示す所定の二次元コードが生成される。そして、S5において、S14にて生成された二次元コードが前記映像表示装置24に画像として表示された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、S4、S8、S11、及びS14が前記二次元コード生成手段104の動作に対応する。
【0044】
このように、本実施例によれば、前記カラオケ装置12に関連する所定の二次元コード112を生成する二次元コード生成手段108(S4、S8、S11、及びS14)と、その二次元コード生成手段108により生成された二次元コード112を画像として表示させる二次元コード表示手段110(S5)とを、含むことから、前記カラオケ装置12に関連する情報を利用し易い態様で表示させることができる。すなわち、関連する情報を利用容易に且つ効果的に開示させるカラオケ装置12を提供することができる。
【0045】
また、前記二次元コードは、前記演奏曲の演奏に応じた情報を示すものであるため、前記演奏曲の演奏を反映した情報を利用し易い態様で表示させることができるという利点がある。
【0046】
また、前記二次元コード112は、WWWサーバ18上に存在する所定のウェブサイトにアクセスするためのURLを示すものであるため、前記カラオケ装置12に関連するWWW情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0047】
また、前記ウェブサイトは、前記演奏曲に関連する情報を開示するものであるため、利用者により演奏された演奏曲に関連するWWW情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0048】
また、前記二次元コードは、所定の電子メールアドレスを示すものであるため、前記カラオケ装置12に関連する電子メールアドレスを利用容易に且つ効果的に開示させることができるという利点がある。
【0049】
また、前記二次元コード112は、撮像装置であるCCD撮像部88を備えた携帯電話機20において、そのCCD撮像部88により画像として取り込まれて解析されることで前記URL又は電子メールアドレスが読み出されるものであるため、前記カラオケ装置12に関連する情報を携帯電話機20により好適に開示させることができるという利点がある。
【0050】
また、前記演奏曲の演奏と外部から入力される音声情報とに基づいて演奏評価を行う演奏評価手段102(S6)を含み、前記二次元コード生成手段108は、その演奏評価手段102による演奏評価に応じて前記二次元コード112を生成するものであるため、演奏評価に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記カラオケ装置12の利用を促進することができるという利点がある。
【0051】
また、前記演奏曲の累積的な演奏継続時間を計算する演奏継続時間計算手段104(S9)を含み、前記二次元コード生成手段108は、その演奏継続時間計算手段104により計算される演奏継続時間に応じて前記二次元コード112を生成するものであるため、演奏継続時間に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記カラオケ装置12の利用を促進することができるという利点がある。
【0052】
また、前記演奏曲の累積的な演奏曲数を計算する演奏曲数計算手段106(S12)を含み、前記二次元コード生成手段108は、その演奏曲数計算手段106により計算される演奏曲数に応じて前記二次元コード112を生成するものであるため、演奏曲数に応じた特典としての情報を利用容易に且つ効果的に開示させることができ、前記カラオケ装置12の利用を促進することができるという利点がある。
【0053】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0054】
例えば、前述の実施例において、前記二次元コード112は、前記WWWサーバ18上に存在する所定のウェブサイトにアクセスするためのURLを示すものであったが、本発明により表示される二次元コード112はこれに限定されるものではなく、例えば、所定の演奏曲が終わりまで演奏されたという結果、所定点数以上の演奏評価を得たという結果、或いは所定時間以上継続してカラオケ演奏を行ったという結果そのものを示すものであってもよい。斯かる二次元コード112を前記携帯電話機20のCCD撮像部88により撮像させ、前記WWWサーバ18にメールとして送信させることによっても前述の実施例のような効果が得られる。
【0055】
また、前述の実施例において、前記二次元コード112は、撮像装置であるCCD撮像部88を備えた携帯電話機20において、そのCCD撮像部88により画像として取り込まれて用いられるものであったが、例えば、前記カラオケ装置12に備え付けの二次元コードリーダにより読み取られて用いられるものであってもよい。また、取得された二次元コード112により示されるURLに対応するウェブページを前記映像表示装置24や電子早見本装置62に表示させるものであっても構わない。
【0056】
また、前述の実施例において、前記二次元コード112は、前記カラオケ装置10により演奏を行った利用者本人により用いられるものであったが、例えば、前記二次元コード112の読み取りによるウェブサイトへのアクセスに際して、前記WWWサーバ18側で演奏結果(採点、演奏時間、演奏曲数等)の集計を行い、それを別の利用者により閲覧可能とする等の態様も考えられる。これにより、演奏結果のランキングが簡便に更新されると共に、所定のウェブサイトにおいて任意の利用者により閲覧可能に公開できるという利点がある。
【0057】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の音楽再生装置の一実施例であるカラオケ装置を含むカラオケシステムについて説明する図である。
【図2】本発明の音楽再生装置の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図1のカラオケシステムに用いられる携帯電話機の構成を例示するブロック線図である。
【図4】図2のカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図5】図2のカラオケ装置の映像表示装置に表示された二次元コードを例示する図である。
【図6】図2のカラオケ装置のCPUによる二次元コード発行制御について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
12:カラオケ装置(音楽再生装置)
18:WWWサーバ
20:携帯電話機
88:CCD撮像部(撮像装置)
102:演奏評価手段
104:演奏継続時間計算手段
106:演奏曲数計算手段
108:二次元コード生成手段
110:二次元コード表示手段
112:二次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、所定の画像を表示させ得る音楽再生装置であって、
該音楽再生装置に関連する所定の二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、
該二次元コード生成手段により生成された二次元コードを画像として表示させる二次元コード表示手段と
を、含むことを特徴とする音楽再生装置。
【請求項2】
前記二次元コードは、前記演奏曲の演奏に応じた情報を示すものである請求項1の音楽再生装置。
【請求項3】
前記二次元コードは、WWWサーバ上に存在する所定のウェブサイトにアクセスするためのURLを示すものである請求項1又は2の音楽再生装置。
【請求項4】
前記ウェブサイトは、前記演奏曲に関連する情報を開示するものである請求項3の音楽再生装置。
【請求項5】
前記二次元コードは、所定の電子メールアドレスを示すものである請求項1又は2の音楽再生装置。
【請求項6】
前記二次元コードは、撮像装置を備えた携帯電話機において、該撮像装置により画像として取り込まれて解析されることで前記URL又は電子メールアドレスが読み出されるものである請求項3から5の何れかの音楽再生装置。
【請求項7】
前記演奏曲の演奏と外部から入力される音声情報とに基づいて演奏評価を行う演奏評価手段を含み、前記二次元コード生成手段は、該演奏評価手段による演奏評価に応じて前記二次元コードを生成するものである請求項1から6の何れかの音楽再生装置。
【請求項8】
前記演奏曲の累積的な演奏継続時間を計算する演奏継続時間計算手段を含み、前記二次元コード生成手段は、該演奏継続時間計算手段により計算される演奏継続時間に応じて前記二次元コードを生成するものである請求項1から6の何れかの音楽再生装置。
【請求項9】
前記演奏曲の累積的な演奏曲数を計算する演奏曲数計算手段を含み、前記二次元コード生成手段は、該演奏曲数計算手段により計算される演奏曲数に応じて前記二次元コードを生成するものである請求項1から6の何れかの音楽再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−84515(P2006−84515A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−266521(P2004−266521)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】