説明

食品類の高圧処理用パッケージ及び食品類の高圧処理方法

【課題】高圧処理を含む加工工程を経て製造される包装容器に収納された食品類が、高圧処理されたものであるか否かを容易に判定し得る食品類の高圧処理用パッケージ及び食品類の高圧処理方法を提供する。
【解決手段】内部に収納された食品類10を高圧処理するためのパッケージ7であって、このパッケージ7の外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカ1が配置された食品類の高圧処理用パッケージ7。そして、前記不可逆性感圧マーカ1が、顔料を封入したマイクロカプセルを基材に分散配置し、この上から透明被膜を形成された感圧シートであって、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の高圧条件下で食品類を高圧処理するために使用されるパッケージ(包装容器)に関し、特に、高圧処理が施されたものであるか否かを容易に判定し得る食品類の高圧処理用パッケージ及び食品類の高圧処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、容器包装食品の分野では、食品の高付加価値化及び保存期間の長期化等の観点から、従来の加熱殺菌処理に替わって、もしくは改善された処理技術として、数百MPaの高圧処理を施して、加熱による食品成分の変性を最小限に留めて、風味などに代表される食品の付加価値を高める技術が注目を浴びている。
【0003】
この様な食品類の高圧処理に関し、特に低酸性食品の場合には芽胞菌の殺滅が必要であるが、高圧処理のみでは6000MPaの高圧でも十分ではないことが知られるようになり、加熱処理と併用されるに至っている。
【0004】
食品類を容器に収納して、このように高圧処理と加熱処理とを施す場合、例えば、絞り加工されたポリプロピレン樹脂やPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂製のフランジ付容器に食品類を収納し、高圧処理時の圧力の伝達を円滑化するために水等の液体が加えられ、開口部を塞ぐためにのフィルム(トップフィルム)が前記容器の上面に被せられて、フランジ状に加工された縁部で加熱圧着シールされて封入される。
【0005】
このように封入処理された容器包装食品は、水や温水を加圧媒体として用いる高圧装置の中に収納されて所定の圧力で所定時間処理される。このとき、液体は断熱的に加圧されるため断熱圧縮に伴う発熱現象が生じて、例えば、加圧圧力が400MPaでは6℃、800MPaでは18℃程度の温度上昇を伴うと共に、包装容器中の食品は容器ごと等方的な圧縮を受ける。加圧処理後、減圧すると温度は元の室温に戻り、圧縮されて縮んでいた容器も元の寸法に復元する。
【0006】
本発明者らは、この様な形態で多数の容器包装食品を高圧処理するに際して、実務上高圧処理を実施したものとしていないものの区別が付かないという問題に遭遇し、本発明に至ったものである。即ち、上記の工程の説明からも明らかなように、多くの場合、水や温水を使用した高圧処理を実施しても、実施後の容器には外観上大きな変化が生じない。そのため、高圧処理を行ったという証左となるものが何ら残らず、処理前のものと識別することが非常に困難であるという問題である。
【0007】
前記高圧処理に引き続いて加熱処理を行うような場合、一方向に製品が流れていく製造ラインでの処理の場合には、工程管理を綿密にすれば、高圧処理済みか否かは管理可能であるが、製品品種が多くかつ混在するような作業環境の場合には、この区別が付かないことは生産上非常に大きな問題となる。
【0008】
この様な問題点に着眼して提案された従来例に係る食品の熱処理工程における熱処理確認システムについて、以下図5を参照しながら説明する。図5は、従来例に係る食品の熱処理工程における熱処理済確認システムの一部とレトルト食品の殺菌工程の概略とを示す斜視図である。
【0009】
この熱処理確認システム1は、食品を加熱または冷却処理する装置へ被処理材料(レトルト食品A)を搬送する架台(製品格納カゴ)2に対し、処理温度の履歴を留め得る検出センサ10Bを設けるものである。そして、前記検出センサ10Bが、熱処理温度により形状が変化する形状記憶合金であり、この形状記憶合金の変形状態を、直接もしくは間接的に変形確認センサ20により検出しようとするものである(特許文献1参照)。
【0010】
しかしながら、この従来例に係る熱処理確認システム1は、被処理材料を搬送する架台2ごとに処理温度の履歴を留め得る検出センサ10Bを設けるものであるから、前記架台2に収納された個々の被処理材料を熱処理したか否かを判定するものではない。従って、前記架台2から取り出された個々の被処理材料については、追跡不可能となる欠点がある。また、前記熱処理確認システム1は、被処理材料を搬送する架台2ごとに処理温度の履歴を留め得るが、加圧処理の履歴を留めることは不可能である。
【特許文献1】特開2002−142736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この様に、包装容器に収納された食品類は、高圧処理されたか否かによって保存可能な期間に大きな違いが生じるため、高圧処理されたものか否かが即座に判定可能であることが商品としての品質管理上非常に重要である。加圧処理によって不可逆的な変化を生じるような材料や構造物がマーカとして利用可能であるが、これまで具体的に提案されたものは見当たらない。
【0012】
このような不可逆変化を利用したものとしては、例えば、微細な粉末が圧力により成形固化される現象を利用して、微細な有機あるいは無機の粉末を小さなポリエチレン袋に充填・封入したものをパッケージに貼付したものや、圧力により塑性変形または折損することを利用した構造体を小さなポリエチレン袋に封入して貼付したもの等が考えられる。
【0013】
しかしながら、この様な形態のものを加圧処理マーカとして利用しても、加圧処理済みであるか否かの判定は、人間が目視あるいは手で触る等の方法によって検査する必要があり、自動化によって判別するには問題が残る。また、導電性の材料を使用して、破損によって通電しなくなる現象を利用することも考えられるが、検査用の電極を製品に付与する必要があり実用的とは言えない。
【0014】
従って、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消するためなされたものであって、特に、高圧処理を含む加工工程を経て製造される包装容器に収納された食品類が、高圧処理されたものであるか否かを容易に判定し得る食品類の高圧処理用パッケージ及び食品類の高圧処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る食品類の高圧処理用パッケージが採用した手段は、内部に収納された食品類を高圧処理するためのパッケージであって、このパッケージの外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカが配置されたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明の請求項2に係る食品類の高圧処理用パッケージが採用した手段は、請求項1に記載の食品類の高圧処理用パッケージにおいて、前記不可逆性感圧マーカが、顔料を封入したマイクロカプセルを基材に分散配置し、この上から透明被膜を形成された感圧シートであって、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有することを特徴とするものである。
【0017】
本発明の請求項3に係る天然系素材の加圧緻密化処理装置が採用した手段は、請求項1に記載の食品類の高圧処理用パッケージにおいて、前記不可逆性感圧マーカが、前記高圧処理用パッケージの構成部材の印刷工程において、顔料を封入したマイクロカプセルを含む印材により印刷して形成され、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有することを特徴とするものである。
【0018】
本発明の請求項4に係る食品類の高圧処理用パッケージが採用した手段は、請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージにおいて、フランジ付容器のフランジ部とトップフィルムとを接着して、前記フランジ付容器内に収納された食品類を封入する高圧処理用パッケージであって、前記フランジ付容器の外表面もしくは前記トップフィルムの接着部に、前記不可逆性感圧マーカが配置されたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明の請求項5に係る食品類の高圧処理用パッケージが採用した手段は、請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージにおいて、前記不可逆性感圧マーカに加えて、加熱処理される温度により発色する不可逆性感温マーカが配置されたことを特徴とするものである。
【0020】
本発明の請求項6に係る食品類の高圧処理方法が採用した手段は、請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、前記パッケージを高圧処理することを特徴とするものである。
【0021】
本発明の請求項7に係る食品類の高圧処理方法が採用した手段は、請求項5に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、前記パッケージを高圧処理及び加熱処理することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明の請求項1に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、内部に収納された食品類を高圧処理するためのパッケージであって、このパッケージの外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカが配置されたので、個々の前記高圧処理用パッケージが加圧処理されたものであるか否かが一目瞭然に識別可能となる。
【0023】
また、本発明の請求項2あるいは3に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、前
記不可逆性感圧マーカが、顔料を封入したマイクロカプセルを基材に分散配置し、この上
から透明被膜を形成した感圧シートであったり、あるいは、前記高圧処理用パッケージの
構成部材の印刷工程において、顔料を封入したマイクロカプセルを含む印材により印刷し
て形成され、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有するので、
前記高圧処理用パッケージに用いる不可逆性感圧マーカの具体化が可能となった。
【0024】
更に、本発明の請求項4に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、フランジ付容器のフランジ部とトップフィルムとを接着して、前記フランジ付容器内に収納された食品類を封入する高圧処理用パッケージであって、前記フランジ付容器の外表面もしくは前記トップフィルムの接着部に前記不可逆性感圧マーカが配置されたので、個々の前記高圧処理用パッケージが加圧処理されたものであるか否かが一目瞭然に識別可能となる。
【0025】
また更に、本発明の請求項5に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、前記不可逆性感圧マーカに加えて、加熱処理される温度により発色する不可逆性感温マーカが配置されたので、個々の前記高圧処理用パッケージが加圧及び加熱処理されたものであるか否かが一目瞭然に識別可能となる。
【0026】
本発明の請求項6または7に係る食品類の高圧処理方法によれば、請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、このパッケージを高圧処理したり、あるいは請求項5に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、このパッケージを高圧処理及び加熱処理したりすれば、前記不可逆性感圧マーカや不可逆性感温マーカが発色して識別出来るので、この様な食品類が加圧処理済みか否か、そして更に加熱処理済みか否かにつき、特に気を使うことなく処理可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
先ず、本発明の実施の形態1に係る食品類の高圧処理用パッケージについて、図1〜3を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る食品類の高圧処理用パッケージを示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る不可逆性感圧マーカの断面構成を示す模式的断面図、図3は本発明の実施の形態1に係る不可逆性感圧マーカが押圧力を受けて破壊される断面状態を示す模式的断面図である。
【0028】
本発明の実施の形態1に係る食品類の高圧処理用パッケージは、図1に示す如く、内部に収納された食品類10を高圧処理するためのパッケージ7であって、このパッケージ7の外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカ1が配置(貼着)されたものである。即ち、前記高圧処理用パッケージ7は、厚さ100〜300μmの硬質のプラスチックからなるフランジ付容器8に、軟質の樹脂からなる厚さ50〜100μmのトップフィルム9が接着され、このトップフィルム9の外部から見える部位に、前記不可逆性感圧マーカ1が貼付されている。
【0029】
一方、食品類の高圧処理は、通常前述のように液体の圧力を利用した等方的な圧縮であるために、弾性的な材料では加圧時の変形収縮は等方的で、かつ減圧時には復元する可逆的な変化をすることが多い。例えば、球体形状の場合には破壊せずに形状を回復することが多い。
【0030】
従って、前記不可逆性感圧マーカ1としては、図2に示す様に、圧力もしくは荷重の負荷によって破壊されるようなカプセル(マイクロカプセル)2に顔料3を封入したものが利用出来る。即ち、圧力もしくは荷重の付加によって、顔料3が封じ込められたマイクロカプセル2を破壊して、内部の顔料3を外部に染み出させることにより、周囲の材料が着色するのを利用する方法である。
【0031】
しかし、直径数10〜数100μmの中空状の球体の殻内部に所定の試薬等を封入したマイクロカプセルの場合も、全体が等方的な圧縮を受けた場合には、圧力があるレベルまでは殻は弾性的な変形をするのみで破壊しないことも多い。所定の圧力以上になった際に、確実に破壊させるようにするには、作用する圧力が非等方的になるようにすることが肝要である。
【0032】
即ち、この様な条件を実現する本発明の実施の形態1に係る不可逆性感圧マーカ1は、剛性を有する基材4の上にマイクロカプセル2を分散配置して、この上から透過性を有する軟質材料からなる透明被膜5を被覆して形成される。この様な透明被膜5は、前記基材4の上にマイクロカプセル2を分散配置した後、透明接着剤を塗布して被膜形成したり、薄い透明フィルムを貼り付けて被膜形成される。
【0033】
このような構成とすることによって、この不可逆性感圧マーカ1が配置された食品類の高圧処理用パッケージ7が加圧処理された時には、図3に示す如く、剛性を有する基材4上の前記マイクロカプセル2に前記透明被膜5を介して非等方的な圧力、即ち垂直方向の押圧力6が作用して、球状のマイクロカプセル2を破壊させることが可能となる。この破壊によってマイクロカプセル2に生じたクラック2aから顔料3が染み出して、透明被膜5を通して肉眼で識別できるような色を呈することとなる。
【0034】
尚、前記マイクロカプセル2内の顔料3は、他の物質(発色剤)との反応により発色するものを使用しても良い。この場合、当然であるが顔料を収納したマイクロカプセル2と発色剤を収納したマイクロカプセル2の2種類を用いることとなる。簡便な例としては、ヨード希釈液と澱粉(スターチ)の組合わせが挙げられる。
【0035】
尚、本発明に係る不可逆性感圧マーカ1は、別途準備した基材4にこのようなマイクロカプセル2を分散配置して形成することは勿論であるが、前述の高圧処理用パッケージ7自体に包装印刷をする工程で、上記の様な顔料を封入されたマイクロカプセル2を印材に添加して、前記パッケージ7の外部から見える部分に印刷して形成しても良い。この場合の印材は、前記マイクロカプセル2が破壊されて顔料が染み出した際、この顔料と前記印材との識別可能な別の色、あるいは透明性を有するものが好ましい。
【0036】
高圧処理用パッケージ7が、図1に示す様に、硬質即ち剛性のある樹脂材料からなるフランジ付容器8から構成される場合には、前記フランジ部8aに前記不可逆性感圧マーカ1を配置する形態とすれば、フランジ部8aが剛性のある基材としての役割を果たすので、前記不可逆性感圧マーカ1自体には、必ずしも剛性のある材料からなる基材4を含んでいる必要はない。
【0037】
しかしながら、前記高圧処理用パッケージ7が、軟質の樹脂材料からなる単なる袋の場合には、前記マイクロカプセル2に非等方な加圧力を作用させるため、前記不可逆性感圧マーカ1には、硬質の樹脂からなる前記基材4を含む構成を採用することが推奨される。
【0038】
以上述べた様に、本発明に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、内部に収納された食品類を高圧処理するためのパッケージの外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカを配置したので、個々の前記高圧処理用パッケージが加圧処理されたものであるか否かが一目瞭然に識別可能となる。
【0039】
次に、本発明の実施の形態2に係る食品類の高圧処理用パッケージについて、図4を参照しながら説明する。図4は本発明の実施の形態2に係り、図1のX部を拡大して示す部分詳細斜視図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、前記マーカの構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について説明する。
【0040】
即ち、上記実施の形態1に係る食品類の高圧処理用パッケージ7が、このパッケージ7の外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカ1が配置されて構成されるのに対し、本実施の形態2に係る食品類の高圧処理用パッケージ7は、前記不可逆性感圧マーカ1に加え、加熱処理される温度により発色する不可逆性感温マーカ11が配置されて構成されるものである。前記不可逆性感温マーカ11としては、加熱される温度によって発色レベルが変化する市販のサーモラベルを用いることが出来る。
【0041】
この様な構成の食品類の高圧処理用パッケージ7とすれば、高圧処理と加熱処理の両方が施されるような食品類の場合、両者のプロセスを経た製品であるか否かを前記二つのマーカ1及び11の色の変化の有無により、容易に判定することが可能となる。
【0042】
以上説明した様に、近年、保存期間の長期化を可能とする食品類の高圧処理が注目され、今後益々普及するものと思われるが、本発明に係る食品類の高圧処理用パッケージによれば、高圧処理された食品等の製造工程において、工程管理上高圧処理されたか否かを判定したり、或いは小売店の店頭において販売業者や消費者が、該当商品が表示通り高圧処理されたものであるか否かを判断することが容易となり、工程管理はもちろん食品の安全性確保の観点で、食品工業の発展および社会の健全性に資するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1に係る食品類の高圧処理用パッケージを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る不可逆性感圧マーカの断面構成を示す模式的断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る不可逆性感圧マーカが押圧力を受けて破壊される断面状態を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係り、図1のX部を拡大して示す部分詳細斜視図である。
【図5】従来例に係る食品の熱処理工程における熱処理済確認システムの一部とレトルト食品の殺菌工程の概略とを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1:不可逆性感圧マーカ
2:マイクロカプセル, 2a:クラック
3:顔料, 4:基材, 5:透明被膜, 6:押圧力
7:食品類の高圧処理用パッケージ
8:フランジ付容器, 8a:フランジ部
9:トップフィルム, 10:食品類, 11:不可逆性感温マーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収納された食品類を高圧処理するためのパッケージであって、このパッケージの外部から目視可能な部位に、加圧により発色する不可逆性感圧マーカが配置されたことを特徴とする食品類の高圧処理用パッケージ。
【請求項2】
前記不可逆性感圧マーカが、顔料を封入したマイクロカプセルを基材に分散配置し、この上から透明被膜を形成された感圧シートであって、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の食品類の高圧処理用パッケージ。
【請求項3】
前記不可逆性感圧マーカが、前記高圧処理用パッケージの構成部材の印刷工程において、顔料を封入したマイクロカプセルを含む印材により印刷して形成され、前記マイクロカプセルが加圧により破壊されて発色する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の食品類の高圧処理用パッケージ。
【請求項4】
フランジ付容器のフランジ部とトップフィルムとを接着して、前記フランジ付容器内に収納された食品類を封入する高圧処理用パッケージであって、前記フランジ付容器の外表面もしくは前記トップフィルムの接着部に、前記不可逆性感圧マーカが配置されたことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージ。
【請求項5】
前記不可逆性感圧マーカに加えて、加熱処理される温度により発色する不可逆性感温マーカが配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージ。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、前記パッケージを高圧処理することを特徴とする食品類の高圧処理方法。
【請求項7】
請求項5に記載の食品類の高圧処理用パッケージを使用して、前記パッケージを高圧処理及び加熱処理することを特徴とする食品類の高圧処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−213888(P2008−213888A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54467(P2007−54467)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】