説明

駐車場管理装置、駐車場情報提供システム

【課題】過去の情報のみから予測するよりも高精度に駐車場の混雑状況を予測可能な駐車場管理装置及び駐車場情報提供システムを提供すること。
【解決手段】駐車場Pの満空情報等の駐車場情報を提供する駐車場管理装置100であって、駐車場Pに駐車した駐車車両60のオーナA〜Eと共に移動する端末50と通信する通信手段21を有し、通信手段21によりオーナA〜Eが駐車場Pに接近することを検出して、駐車場の空き状況にかかる情報を提供する、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場の情報を提供する駐車場管理装置等に関し、特に、将来の駐車場の情報を提供する駐車場管理装置及び駐車場情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場の将来の混雑状況が予測できれば利用者にとって便利であることから、駐車場に到達する前に将来の満空有情を提供する駐車場管理装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。特許文献1には、単位時間毎の入場台数及び退出台数を利用状況や天候等の条件に応じて集計してデータベース化しておき、当日の条件に基づきデータベースを参照して、駐車場の将来の満空情報を予測する駐車場管理が記載されている。また、特許文献2には、ルールベース化した日時、曜日、天候等の諸条件と、駐車場端末からの空車台数または駐車台数の実績データをもとにした統計データとから、ニューラルネットワークモデル等を適用して推論探索を行い、駐車場の状態を時系列に予測する駐車場案内装置が記載されている。
【0003】
しかしながら、かかる駐車場の状態の予測方法は、過去の条件のみを利用して予測するため精度が不十分である。特に、現在又はすぐ近くで駐車場を探している車両にとっては精度が不十分であり、空車と予測された駐車場に到達した際に実際には駐車待ちが発生するおそれがある。
【0004】
ところで、駐車場に駐車した駐車車両のオーナが出庫することが予測できれば、比較的近い時間の駐車場の状態の予測精度が向上すると考えられる。この点について、駐車した駐車車両のオーナが携帯する携帯端末に駐車した駐車位置や出入り口を案内する駐車場システムにおいて、駐車場に戻ることを通知可能な技術が考案されている(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3によれば、携帯端末を操作することで駐車場に戻ることを通知でき、駐車位置に最適な出入り口が携帯端末に表示することができる。
【特許文献1】特開平4−270500号公報
【特許文献2】特開平9−035193号公報
【特許文献3】特開2003−67517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献3記載の駐車場システムでは、駐車場に戻ることを駐車場に通知しても実際に駐車場に戻るとの意思表示を示すものではないため、駐車場の状態を予測する情報としては不十分である。例えば、駐車車両のオーナが、予め出入り口を確認しておくために駐車場に戻ることを通知した場合、実際には該駐車車両は出庫しないので駐車場の混雑状況の予測精度が低下してしまう。また、駐車場に戻ることを通知しても、駐車場にとってはオーナがどのくらいの時間で駐車場に到着するか不明なので、混雑状況の予測精度を向上させることは困難である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、過去の情報のみから予測するよりも高精度に駐車場の混雑状況を予測可能な駐車場管理装置及び駐車場情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、前記駐車場に駐車した駐車車両のオーナと共に移動する端末と通信する通信手段を有し、通信手段によりオーナが駐車場に接近することを検出して、駐車場の空き状況にかかる情報を提供する、ことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、過去の情報のみから予測するよりも高精度に駐車場の混雑状況を予測することができる。
【0009】
また、本発明の一形態において、通信手段が、受信した端末の位置情報又は会計情報から、オーナが駐車場に戻る予想帰着時刻を算出する帰着時刻算出手段と、駐車場に駐車する駐車車両の平均駐車時間を記憶した統計データ記憶手段と、予想帰着時刻に出庫する車両毎出庫確率を、駐車車両の駐車時間と平均駐車時間との比較結果に応じて算出する確率算出手段と、通信手段が受信した端末の位置情報から、オーナが駐車場に戻る予想帰着時刻を算出する帰着時刻算出手段と、を有する。
【0010】
本発明によれば、駐車車両のオーナの予想帰着時刻における出庫確率を、オーナの位置情報に基づき算出するので、統計データのみから出庫確率を算出するよりも高精度に駐車場の混雑状況を予測できる。
【発明の効果】
【0011】
過去の情報のみから予測するよりも高精度に駐車場の混雑状況を予測可能な駐車場管理装置及び駐車場情報提供システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら、実施例を挙げて説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、駐車場情報提供システム200を模式的に説明する図の一例を示す。駐車場Pに車両(60A〜60E)を駐車したオーナ(A〜E)は駐車場Pから離れた位置にいる。したがって、駐車車両60が出庫するには少なくともオーナが駐車場Pに到着するまでの時間が必要である。このため、まず、駐車場管理装置100は各オーナの位置情報を用いて駐車場Pへの予想帰着時刻を算出する。
【0014】
オーナの位置が分かっても、駐車場Pから離れる過程かもしれないし、接近する過程かもしれない。例えば、位置情報によれば、オーナA、B、C、Dは駐車場Pの方向に移動しているが、オーナEは駐車場Pの方向には移動していない。仮に位置が同じでも移動方向が異なれば、予想帰着時刻に駐車場Pに戻る可能性は異なると考えられる。
【0015】
そこで、本実施形態の駐車場管理装置100は、平均的な駐車時間Tav等の統計データを予め記憶しておき、予想帰着時刻にオーナが駐車場Pに帰着する確率(以下、出庫確率といい、オーナの状況に応じて出庫確率α〜γという)を、オーナの位置、移動方向等に基づき算出し、この出庫確率α〜γ等(区別しない場合、単に出庫確率α等という)から将来の駐車場の状態を予測する。
【0016】
したがって、駐車車両60のオーナの現在の動向に基づき予測された、比較的近い将来の駐車場の状態を高精度に予測できることになる。駐車場Pに駐車する車両11の乗員は、このようにして予測された駐車場Pの駐車場情報を取得する。
【0017】
なお、駐車場の状態とは、満空のいずれか、満車でなければどのくらいの混雑状況か(混雑度、駐車率、空きスペース数)をいい、駐車場情報はこの駐車場の状態を示す又は推測させる情報である。
【0018】
図2は、駐車場予測システム200の機能ブロック図の一例を示す。駐車場予測システム200は、駐車場管理装置100と通信する、駐車車両60のオーナが携帯する携帯端末50及び車両11の車載装置70、とを有するように構成される。
【0019】
〔携帯端末50〕
携帯端末50は、例えば携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたパーソナルコンピュータ等であり、さらに、駐車場Pから貸与される駐車カードであってもよい。
【0020】
携帯端末50は、現在位置を検出する位置検出部51を有する。位置検出部51は、例えばGPS(Global Positioning System)により緯度、経度、標高等の座標を検出する。また、携帯端末50が携帯電話やPHSの場合、位置検出部51は、基地局の位置と基地局からの電波強度に基づき現在位置を検出することができる。
【0021】
また、位置情報送信部52は、位置検出部51が検出した位置情報を駐車場管理装置100に送信する。通信網を利用する場合、位置情報送信部52は、駐車場管理装置100の識別情報を指定して(電話番号、URL、電子メールアドレス)基地局やアクセスポイントを介して通信事業者のサーバに接続し、駐車場管理装置100に位置情報を送信する。また、位置情報送信部52は路側に適当な距離毎に設けられた路側装置に接続し直接、駐車場管理装置100に位置情報を送信してもよい。この場合、駐車場管理装置100にとっては、通信した路側装置の位置がオーナの位置情報となる。
【0022】
いずれの通信形態でも携帯端末50の識別情報(電話番号等)が位置情報と共に送信される。駐車場管理装置100には、携帯端末50の識別情報と駐車車両60とが対応づけた登録されており、携帯端末50の識別情報から駐車車両60を特定できる。
【0023】
駐車場管理装置100は位置情報からオーナの移動速度を算出するので、携帯端末50の位置情報送信部52は定期的又は不定期に位置情報を駐車場管理装置100に送信する。好ましくは1分〜数分程度毎、又は、数十メートル毎に位置情報を送信することが好ましい。
【0024】
位置情報を送信するトリガーは、携帯端末50が自発的に送信する場合と、駐車場管理装置100の問い合わせに対し送信する場合がある。例えば、携帯端末50が路側装置と通信する場合は、路側装置と通信する毎に位置情報を送信することができる。また、駐車場管理装置100が携帯端末50に問い合わせて通信する形態では、駐車時に登録された携帯端末50の例えば電話番号を駐車場管理装置100が指定して、通信事業者のサーバに位置情報の送信を要求する。オーナは通信事業者による位置情報の送信要求に対し、送信を許可するだけでよく、オーナによる携帯端末50の操作を最小限に抑制できる。
【0025】
〔駐車場管理装置100〕
駐車場管理装置100は、CPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、RAM、ROM、ハードディスクドライブ等の不揮発メモリ、入出力インターフェイス等を備えたコンピュータを実体とする。通信装置21は、インターネットなどのネットワークに接続するネットワークインターフェイスカード、又は、路側装置と接続されたインターフェイスである。通信装置21は携帯端末50から送信される位置情報を受信し、また、後述する駐車場情報を車両11に送信する。
【0026】
駐車場管理装置100は、CPUがプログラムを実行するか、ASIC等のハードウェアにより実現される、帰着時間推定部22、確率算出部23及び駐車場情報生成部24を有する。
【0027】
以下、図3に示すフローチャート図に基づき駐車場管理装置100が駐車場情報を生成する手順を説明する。
【0028】
・S10
駐車車両60を出庫するためには、少なくともオーナが駐車場Pまで戻る必要があるので、出庫確率α等は、オーナが駐車場Pに戻る予想帰着時刻を基準に算出される。
【0029】
帰着時刻推定部22は、駐車車両60のオーナの現在位置と移動速度から次式により予想帰着時刻を算出する。
【0030】
予想帰着時刻 = 駐車場Pまでの距離/移動速度
このうち駐車場Pまでの距離はオーナの位置情報から明らかであるが、駐車場Pまでの距離は直線距離よりも好ましくは道なりの距離を用いることで、予想帰着時刻の精度が向上する。また、移動速度は、過去の数個の位置情報とそれぞれの受信時刻から算出される。
【0031】
ところで、駐車場Pのゲートを抜けて出庫するまでは駐車状態と見なされる駐車場では、駐車スペースからゲートに到達するまでの過程も駐車状態である。この場合、オーナの位置情報は携帯端末50でなく駐車車両60の車載装置70が送信してもよい。駐車場管理装置100は車載装置70が応答することから駐車車両60がすぐに出庫することを検出でき、その駐車車両60についてステップS30の確率算出を省略できる。
【0032】
・S20
確率算出部23は、不揮発メモリから統計データ25を読み出す。統計データ25は曜日と時間帯に対応づけて、平均的な駐車時間Tavや駐車時間毎の出庫率を記憶している。図4(a)(b)は統計データ25の一例を示す。駐車場のユーザ(オーナ)はその駐車場Pの料金更新単位時間T0を目安に出庫することが多いので、平均的な駐車時間Tavを料金更新単位時間T0の整数倍で表すことで実情に即したデータとなる。図4(a)では、「料金更新単位時間T0×整数」により平均的な駐車時間Tavを示した。例えば、平日の9時台に駐車した駐車車両60は駐車してから平均「2×T0」時間経過後に出庫する。したがって、確率算出部23は、駐車場情報を生成する日時に基づき統計データ25を参照すれば、平均的な駐車時間Tavを読み出すことができる。
【0033】
また、図4(b)に示すように統計データ25には、駐車した時間帯毎に、駐車時間毎の出庫率が記憶されている。例えば、平日の9時台に入庫した車両は、5%がT0内に出庫し、30%が2×T0内に出庫し、20%が3×T0内に出庫する。したがって、確率算出部23は、予想帰着時刻に基づき統計データ25を参照すればその時刻の出庫率を読み出すことができる。
【0034】
・S30
確率算出部23は、オーナが駐車車両60を駐車場Pに駐車してからの経過時間と、平均的な駐車時間Tavとの関係を基本に、出庫確率α等を算出する。
【0035】
出庫確率α等の算出の考え方について説明する。
a)オーナが駐車場Pを出た時刻から、出庫確率α等は増大していく。
【0036】
b)平均的な駐車時間Tav内に駐車場Pに戻る確率をr0とすれば、平均的な駐車時間Tav以降に駐車場Pに戻る確率r1はr1>r0となる。ここで、r0は約50%程度である。また、r1は図4(b)の統計データ25から見積もられる。例えば、オーナの入庫した時刻が9時台なら、9時台の統計データ25のうち、予想帰着時刻にそのオーナの車両60の駐車時間が該当する「n×T」がr1となる。したがって、確率算出部23にとって確率r0、r1は既知である。
【0037】
c)所定時間の移動方向の向きが駐車場Pの場合の駐車場Pに戻る確率r2、移動方向の向きが駐車場Pでない場合の駐車場Pに戻る確率r3(<r2)、とする。所定時間、駐車場Pに向いて移動していれば、駐車場Pに戻る可能性が高いと推定してよい。
【0038】
d)駐車場Pからの所定距離内にオーナが存在する場合に駐車場Pに戻る確率をr4、所定距離外にオーナが存在する場合に駐車場Pに戻る確率をr5(<r4)とする。駐車場Pに近い位置に存在する方が、駐車場Pに戻る可能性が高いと推定してよい。例えば、駐車場Pにデパートや市街地が近接している場合、デパートや市街地以外に存在するオーナはすぐに駐車場Pに戻る可能性は低くなる。所定距離は、例えば過去の統計からr4とr5の差が最も大きくなる距離(デパートとそれより遠方など)に設定し、その所定距離における確率r4とr5を予め求めておく。
【0039】
そして、確率算出部23は、a)〜d)の考え方に従いオーナの状況を区分し、予想帰着時刻の出庫確率α等を算出する。この考え方では、「r0 or r1」+「「r2 or r3」+「r4 or r5」の式で出庫確率α等が算出される。このうち「r0」「r1」については過去の統計データ25が得られているので、「r2」「r3」「r4」「r5」は、100%から「r0」又は「r1」を減じた値から、合計が100%になるように決定する。例えば、r0=50%とすれば、「r2」及び「r3」に25%、「r4」及び「r5」に25%を割り当てれば、合計が100%となる。
【0040】
さらにこの25%に、移動方向の過去の統計を重み付けすれば「r2」及び「r3」の具体的な数値が得られる。例えば、移動方向の向きが駐車場Pの場合に駐車場Pに戻る確率がX%、移動方向の向きが駐車場Pでない場合に駐車場Pに戻る確率がY%の場合(X+Y=100)、r2=25%×X%、r3=25%×Y%、が得られる。同様に、「r4」及び「r5」を決定することができる。
【0041】
図1のオーナの状況を例にして説明する。
<オーナA、D>
・駐車後の経過時間が平均的な駐車時間Tavを超えている。
・所定時間の移動方向が駐車場Pの方向
・オーナが所定距離内に存在する。
出庫確率α=r1+r2+r4
<オーナB、C>
・駐車後の経過時間が平均的な駐車時間Tavを超えていない。
・所定時間の移動方向が駐車場Pの方向
・オーナが所定距離内に存在する。
出庫確率β=r0+r2+r4
<オーナE>
・駐車後の経過時間が平均的な駐車時間Tavを超えていない。
・所定時間の移動方向が駐車場Pの方向でない
・オーナが所定距離内に存在する。
出庫確率γ=r1+r3+r4
このように、現在のオーナの状況に基づき、各駐車車両60の予想帰着時刻における出庫確率α等を算出することができる。
【0042】
・S40
駐車した駐車車両60毎に、予想帰着時刻における出庫確率α等が算出されたので、駐車場情報生成部24は、例えば30分から1時間毎に区切り、各駐車車両60の出庫確率α等を対応づけた駐車場情報を生成する。この時間(30分から1時間毎)の起算点は、例えば車両11の車載装置70が駐車場情報を要求した時刻である。
【0043】
例えば、1時間毎に区切る場合、駐車場情報を要求された時刻から予想帰着時刻が1時間以内の各駐車車両60について、出庫確率α等を所定幅に区分し区分毎の駐車車両数をカウントする。同様に、予想帰着時刻が1時間以降〜2時間の各駐車車両60について、出庫確率α等の区分毎に駐車車両数をカウントする。これを2時間以降についても繰り返すことができる。したがって、駐車場情報は次にようになる。
「現在の状況:満車
1時間以内に出庫する出庫確率が90%以上の駐車車両数 N1台
80%以上の駐車車両数 N2台
70%以上の駐車車両数 N3台

1〜2時間以内に出庫する出庫確率が90%以上の駐車車両数 N4台
80%以上の駐車車両数 N5台
70%以上の駐車車両数 N6台
: 」
ところで、出庫確率α等の区分毎の駐車車両数でなく又は駐車車両数に加え、予想駐車車両数を予測してもよい。例えば、100%で一台分の駐車スペースができると仮定すると、1時間以内に出庫する出庫確率α等が「90%以上の駐車車両数 N1台」「80%以上の駐車車両数 N2台」の場合、
{90%×N1+80%×N2}/100
の商(余りは無視する)が、1時間以内に出庫する駐車車両数である。
【0044】
また、一時間当たりに入庫する車両数は、曜日及び時間帯毎に統計データ25が得られている。したがって、1時間後の予想駐車車両数は次のように算出できる。
「時間後の予想駐車車両数=
現在の駐車車両数−1時間以内に出庫する駐車車両数+1時間当たりに入庫する車両数」
2時間後等についても同様に算出でき、駐車場情報生成部24が予想駐車車両数を含む駐車場情報を提供することで、車両11の乗員は将来の駐車場の状態をより把握しやすくなる。
【0045】
〔車載装置70〕
車両11は、ECU(electronic control unit)により制御される車載装置70を有し、車載装置70は、通信網の基地局、無線LANのアクセスポイント、又は、路側装置を介して駐車場管理装置100と通信する通信装置61を有する。また、車載装置70は、CPU等を備えたコンピュータを実体とし、CPUがプログラムを実行するか、ASIC等のハードウェアにより実現される、駐車場情報要求部62、駐車場情報取得部63を有する。
【0046】
なお、車載装置70はGPS受信機、車速センサ、道路地図情報を有するナビゲーションシステムと一体か、ナビゲーションシステムの機能を利用可能である。一体とすることで車載スペースを節約し、また、駐車場Pまでの経路検索等が容易になるなど、駐車場管理装置100との親和性が高まる。
【0047】
車両11の運転者は、目的地に設定した駐車場Pの近くまで到達すると、駐車場Pの駐車場情報を把握するため駐車場管理装置100に駐車場情報を要求する。駐車場情報要求部62は、運転者の操作に応じて又は駐車場Pに接近したことを検出して、駐車場情報の送信を駐車場管理装置100に要求する。
【0048】
駐車場情報取得部63は駐車場管理装置100から上記の駐車場情報を受信し、液晶ディスプレイやヘッドアップディスプレイに表示する。運転者は、駐車場情報を確認して、例えば、「現在は満車だが、出庫する確率が大きい車両数が多いのでこのまま駐車場Pに駐車しよう」、又は、「現在は若干の空車スペースがあるが、出庫する確率が大きい車両数が少ないので別の駐車場を検索しよう」などを判断することが可能となる。
【0049】
〔駐車場情報提供システム200の動作手順〕
図5は、駐車場情報提供システム200の動作手順を示すシーケンス図の一例である。まず、駐車場情報要求部62は駐車場情報を送信するよう駐車場管理装置100に要求する(S110)。
【0050】
駐車場管理装置100はこの要求を受けて、駐車車両60のオーナの携帯端末50に位置情報を送信するよう要求する(S120)。携帯端末50は、現在の位置情報を駐車場管理装置100に送信する(S130)。なお、各携帯端末50は、このような問い合わせや移動速度の算出のため既に複数の位置情報を送信している。携帯端末50が移動速度を算出し、位置情報と共に駐車場管理装置100に送信してもよい。
【0051】
携帯端末50から現在の位置情報を受信すると、駐車場管理装置100は駐車場情報を生成する(S140)。駐車場管理装置100は図3の手順に従い駐車場情報を生成する。すなわち、現在の位置情報と移動速度から予想帰着時刻を算出し、各オーナの状況に応じて予想帰着時刻の出庫確率α等を算出する。
【0052】
車載装置70は、駐車場管理装置100から駐車場情報を受信して(S150)、液晶ディスプレイ等に表示する。
【0053】
したがって、本実施例によれば、既に駐車したオーナの動向に基づき各駐車車両60の出庫確率α等を算出するので、将来の駐車場の状態を高精度に予測して車両11に提供することができる。
【実施例2】
【0054】
本実施例では、別の態様の統計データ25を用いて予想帰着時刻の出庫確率α等を算出する駐車場管理装置100について説明する。図6は、駐車場予測システム200の機能ブロック図の一例を示す。図6において図2と同一部分には同一の符号を付しその説明は省略する。
【0055】
駐車場管理装置100は、施設90や会社80などとオンラインで接続されている。施設90は、主にオーナが商品やサービスに対し料金を支払う施設であり、例えば、映画館、デパート、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、等である。施設90でオーナがクレジットカードや電子マネーで料金を支払うと、オーナを識別する情報(駐車車両60のオーナと一致するか否かを識別するための情報であるので、例えば、携帯端末50の個体識別番号、氏名、クレジットカードの末尾4桁等)、施設90の情報等を含む支払い情報が駐車場管理装置100に送信される。したがって、駐車場管理装置100は、オーナがどのような目的で駐車したかを検出することができる。
【0056】
また、会社80は出退勤システムと駐車場管理装置100を接続しており、オーナの出社時刻情報及び退社時刻情報を駐車場管理装置100に送信する。この場合の駐車場Pは例えば勤務先の管理する駐車場Pであるので、出社時刻情報や退社時刻情報と共に社員番号を駐車場管理装置100に送信することで、駐車場管理装置100はオーナを識別しまた勤務を目的に駐車したことを検出できる。
【0057】
そして、図4(c)に示すように、本実施例の統計データ25には目的毎に平均的な駐車時間が記憶されている。例えば、映画鑑賞のために駐車したオーナは平均的に「3×T0」時間駐車し、勤務のために駐車したオーナは平均的に「7×T0」時間駐車し、ショッピングのために駐車したオーナは平均的に「4×T0」時間駐車することが統計的に求められている。なお、図4(b)と同様に、目的毎に駐車時間毎の出庫率が統計的に算出されている。
【0058】
そして、確率算出部23は、上記a)の考え方の代わりに、目的別の平均的な駐車時間Tavとオーナが駐車してからの経過時間との関係に応じて、確率r6、r7を見積もる。
e)その目的の平均的な駐車時間Tav内に駐車場Pに戻る確率をr6とすれば、平均的な駐車時間Tav以降に駐車場Pに戻る確率r7はr7>r6となる。r6は約50%程度である。また、r7は目的毎に駐車時間毎の出庫率から見積もられる。
【0059】
したがって、本実施例の確率算出部23は、「r6 or r7」+「r2 or r3」+「r4 or r5」の式により予想帰着時刻の出庫確率α等を算出する。すなわち、図1のようにオーナの状況を区分し、状況に応じて出庫確率α、β、γ等を算出する。以降は、実施例1と同様に、駐車場情報生成部24は駐車場情報を生成することができる。
【0060】
したがって、本実施例によれば、既に駐車したオーナの駐車目的からオーナの動向を精度よく予測し、将来の駐車場の状態を予測して車両11に提供することができる。
【0061】
なお、本実施例では考え方a)の代わりにe)を用いたがa)とe)の双方を用いて、出庫確率α等を算出してもよい。この場合、曜日、時間帯及び駐車目的に対応づけて、平均的な駐車時間を統計的に算出しておくことで、全く同様に出庫確率α等を算出できる。また、「r0、r1」と「r6,r7」をそれぞれ1/2して、「r1 or r2」+「r6 or r7」+「r2 or r3」+「r4 or r5」を算出することで、a)とb)の双方の考え方を用いて出庫確率α等を算出することができる。
【実施例3】
【0062】
実施例1、2では1つの駐車場Pから駐車場情報を受信したが、本実施例では車載装置70は複数の駐車場Pから駐車場情報を受信し、複数の駐車場から所望の駐車場Pを選択しうる駐車場情報提供システム200について説明する。
【0063】
図7は、駐車場情報提供システム200の動作手順を示すシーケンス図の一例である。本実施例では、駐車場情報要求部62は、複数の駐車場管理装置100に使用開始希望時刻を送信し、駐車場情報を送信するよう各駐車場管理装置100に要求する(S210)。この複数の駐車場管理装置100は、目的地周辺の駐車場から車両11の乗員が選択してもよいし、目的地周辺の複数の駐車場を車載装置70が抽出してもよい。
【0064】
各駐車場管理装置100は、それぞれ駐車場情報を生成する(S220)。図7では携帯端末50を省略したが、各駐車場管理装置100は駐車した駐車車両60のオーナが携帯する携帯端末50と通信して位置情報を取得し、実施例1で説明したように駐車場情報を生成する。本実施例では、車両11が希望する使用開始希望時刻の駐車場情報があればよいので、車両11に送信する通信データ量を削減することができる。
【0065】
これにより、車載装置70は各駐車場管理装置100から複数の駐車場情報を受信する(S230)。車両11の乗員は複数の駐車場情報を閲覧して、例えば、使用開始希望時刻に空車スペースが多い駐車場Pや目的地に近い駐車場Pを選択する。
【0066】
そして本実施例では、車載装置70が選択した駐車場Pを駐車場管理装置100に予約する。このため、車載装置70は乗員が選択した駐車場Pに対し予約情報を送信する(S240)。予約情報には、車両11の識別情報、使用開始希望時刻、が含まれる。
【0067】
この予約情報は乗員が選択した駐車場Pにのみ送信され、選択された駐車場Pは予約情報を受信し車両11のために駐車スペースを予約する(S250)。予約された駐車場Pの駐車場管理装置100は、使用開始希望時刻の出庫確率、現在の駐車車両数、平均的な入庫車両数、及び、他の車両11からの予約情報を照らし合わせ、使用開始希望時刻に十分な駐車スペースがあると判定すると、車両11の予約を許可する。
【0068】
なお、駐車場管理装置100は車両11に予約が完了した予約完了情報を送信する。予約完了情報は例えば数桁の数字であり、車両11が駐車場Pに到着した際、乗員が数字を入力するか又は車載装置70が数字を駐車場管理装置100に送信することで、予約された駐車スペースへ優先的に誘導されることができる。
【0069】
そして、駐車場Pの駐車場管理装置100は駐車場Pの位置情報を車両11に送信する(S260)。この位置情報により車両11は駐車場Pまでの経路を検索可能となる。なお、位置情報と共に又は位置情報を送信せずに経路情報を車両11に送信してもよい。
【0070】
車載装置70は受信した位置情報に基づき駐車場Pまでの経路を検索する(S280)。したがって、駐車場Pを予約すれば、車両11の乗員は駐車場Pまでの経路を自動的に取得することができる。この経路は、VICS(Vehicle Information and Communication System)が配信する渋滞や交通規制などの交通情報が考慮された最短時間で到着する経路である。
【0071】
また、予約が許可されたので車載装置70は、予約しなかった他の駐車場Pの予約を禁止する(S290)。すなわち、乗員が他の駐車場も予約しておこうと車載装置70を操作しても、車載装置70は「駐車場Pの予約をキャンセルしないと他の駐車場を予約できません」等のメッセージを液晶ディスプレイ等に表示する。これにより、予約が水増しされ駐車場Pが不利益を被ることを防止できる。なお、駐車場Pが予約を拒否した場合、車載装置70は、乗員11が次に選択した駐車場Pを同様の手順で予約する。
【0072】
したがって、本実施例の駐車場管理装置100は、使用開始希望時刻の駐車場Pの状態を、既に駐車したオーナの動向に基づき精度よく予測できる。駐車場Pの状態に基づき車両11の乗員が駐車スペースを予約すると、駐車場管理装置100は予約した駐車場Pまで自動的に車両11を案内することができる。
【実施例4】
【0073】
実施例3では車両11が直接、使用開始希望時刻を駐車場管理装置100に送信したが、本実施例では駐車したい希望エリア又は目的地を駐車場管理装置100に送信し、希望エリア又は目的地の周囲の駐車場管理装置100が使用開始希望時刻をそれぞれ算出して、駐車場情報を車両11に送信する駐車場情報提供システム200について説明する。なお、希望エリアと目的地のいずれを送信してもその周辺の駐車場の駐車場管理装置100と通信する点で変わりないので、以下では、単に「駐車エリアを送信する」という。
【0074】
図8は駐車場予測システム200の機能ブロック図の一例を示す。なお、図8において図2と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例の駐車場情報要求部62は、希望エリア及び車両11の位置情報を送信することで、駐車場情報を駐車場管理装置100に要求する。車載装置70に目的地がすでに設定されている場合、目的地周辺の駐車場Pの駐車場管理装置100に希望エリアとして目的地を送信し、目的地を設定していない場合、例えば住所や郵便番号で指定される希望エリアを送信する。これらの場合、車載装置70は希望エリア内又は所定範囲の駐車場Pの駐車場管理装置100を自動的に抽出して、希望エリア及び位置情報を送信する。
【0075】
また、本実施例の駐車場管理装置100は使用開始時刻推定部26及び地図DB(Data Base)27を有する。地図DB27には道路網をリンクとノードで表した道路地図情報が記憶されている。使用開始時刻推定部26は、車両11の位置情報と管理する駐車場Pの位置情報に基づき経路を検索し、経路に含まれるリンクの旅行時間から使用開始時刻を推定する。使用開始時刻は、車両11が駐車場Pに到着すると予測される時刻になる。なお、リンクの旅行時間は、VICS等から取得する。
【0076】
そして、帰着時刻推定部22等は、この使用開始時刻に基づき駐車場情報を生成する。したがって、本実施例の駐車場管理装置100は駐車場毎に異なる使用開始時刻を算出できるので、各駐車場Pの位置に基づき実施例3よりも精度のよい駐車場情報を生成することができる。
【0077】
図9は、駐車場情報提供システム200の動作手順を示すシーケンス図の一例である。なお、図9において図7と同一ステップには同一の符号を付しその説明は簡単に行う。
【0078】
駐車場情報要求部62は、複数の駐車場管理装置100に位置情報及び希望エリアを送信し、駐車場情報を送信するよう各駐車場管理装置100に要求する(S310)。この複数の駐車場管理装置100は、希望エリアに応じて車載装置70が抽出する。
【0079】
各駐車場管理装置100の使用開始時刻推定部26は、駐車場Pまでの経路を検索し(S320)、経路に基づき使用開始時刻を推定する(S330)。そして、帰着時刻推定部22はオーナの予想帰着時刻を算出し、確率算出部23は各オーナ毎に予想帰着時刻に駐車場Pに戻る出庫確率α等を算出する。そして、駐車場情報生成部24は、使用開始時刻の駐車場情報を生成する(S220)。
【0080】
以降の処理は図7と同様である。すなわち、車載装置70は各駐車場管理装置100から複数の駐車場情報を受信し(S230)、車載装置70は乗員が選択した駐車場Pに対し予約情報を送信する(S240)。
【0081】
選択された駐車場Pの駐車場管理装置100は予約情報を受信し車両11のために駐車スペースを予約し(S250)、駐車場管理装置100は駐車場Pの位置情報を車両11に送信する(S260)。この位置情報により車両11は駐車場Pまでの経路を検索可能となる。なお、位置情報と共に又は位置情報を送信せずに経路情報を車両11に送信してもよい。また、予約が許可されたので車載装置70は、予約しなかった他の駐車場Pの予約を禁止する(S290)。
【0082】
本実施例によれば、車両11が駐車エリアを送信するだけで各駐車場Pの駐車場管理装置100が使用開始時刻を算出し、使用開始時刻の駐車場Pの状態を、既に駐車したオーナの動向に基づき精度よく予測することができる。駐車場Pの状態に基づき車両11の乗員が駐車スペースを予約すると、駐車場管理装置100は予約した駐車場Pまで自動的に車両11を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】駐車場情報提供システムを模式的に説明する図の一例である。
【図2】駐車場予測システムの機能ブロック図の一例である。
【図3】駐車場管理装置が駐車場情報を生成する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図4】平均的な駐車時間Tav等の統計データの一例を示す図である。
【図5】駐車場情報提供システムの動作手順を示すシーケンス図の一例である。
【図6】駐車場予測システムの機能ブロック図の一例である。
【図7】駐車場情報提供システムの動作手順を示すシーケンス図の一例である。
【図8】駐車場予測システムの機能ブロック図の一例である。
【図9】駐車場情報提供システムの動作手順を示すシーケンス図の一例である。
【符号の説明】
【0084】
11 車両
21 通信装置
22 帰着時刻推定部
23 確率算出部
24 駐車場情報生成部
25 統計データ
50 携帯端末
60 駐車車両
70 車載装置
100 駐車場管理装置
200 駐車場情報提供システム




【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場の満空情報等の駐車場情報を提供する駐車場管理装置であって、
前記駐車場に駐車した駐車車両のオーナと共に移動する端末と通信する通信手段を有し、
前記通信手段によりオーナが駐車場に接近することを検出して、駐車場の空き状況にかかる情報を提供する、
ことを特徴とする駐車場管理装置。
【請求項2】
前記通信手段が、受信した前記端末の位置情報又は会計情報から、オーナが駐車場に戻る予想帰着時刻を算出する帰着時刻算出手段と、
前記駐車場に駐車する駐車車両の平均駐車時間を記憶した統計データ記憶手段と、
前記予想帰着時刻に出庫する車両毎出庫確率を、駐車車両の駐車時間と前記平均駐車時間との比較結果に応じて算出する確率算出手段と、
前記通信手段が受信した前記端末の位置情報から、オーナが駐車場に戻る予想帰着時刻を算出する帰着時刻算出手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の駐車場管理装置。
【請求項3】
前記車両毎出庫確率を値の大きさに応じて区分して、該区分毎に駐車車両の数を予測した駐車場情報を生成する駐車場情報提供部を有する、
ことを特徴とする請求項2記載の駐車場管理装置。
【請求項4】
前記統計データ記憶手段は、駐車時間の区分毎に統計用出庫率を記憶しており、
前記確率算出手段は、駐車車両の駐車時間が前記平均駐車時間よりも大きい場合、前記統計用出庫率に基づき、前記車両毎出庫確率を算出する、
ことを特徴とする請求項3記載の駐車管理装置。
【請求項5】
商品又はサービスに対する対価を電子的に支払った際のオーナの支払い情報を受信する支払い情報受信手段を有し、
前記統計データ記憶手段は、オーナの駐車目的ごとに前記平均駐車時間を記憶しており、
前記確率算出手段は、前記支払い情報から抽出した前記商品又はサービスに基づきオーナの前記駐車目的を検出し、
検出した前記駐車目的に基づき前記平均駐車時間を参照して、前記車両毎出庫確率を算出する、
ことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の駐車場管理装置。
【請求項6】
オーナの出勤情報又は退勤情報を受信する出退勤情報受信手段を有し、
前記統計データ記憶手段は、オーナの駐車目的ごとに前記平均駐車時間を記憶しており、
前記確率算出手段は、オーナの出勤情報又は退勤情報に基づきオーナの前記駐車目的を検出し、
検出した前記駐車目的に基づき前記平均駐車時間を参照して、前記車両毎出庫確率を算出する、
ことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の駐車場管理装置。
【請求項7】
前記確率算出手段は、前記端末の位置情報からオーナの移動方向を検出し、
オーナの移動方向が前記駐車場に向いている場合には第1の調整用確率Aを割り当て、
オーナの移動方向が前記駐車場に向いていない場合には第1の調整確率Aよりも小さい第1の調整用確率Bを割り当て、
移動方向に応じて割り当てた第1の調整用確率A又は第1の調整用確率Bを、前記車両毎出庫確率に計上する、
ことを特徴とする請求項2記載の駐車場管理装置。
【請求項8】
前記確率算出手段は、
オーナの位置が前記駐車場から所定距離内の場合には第2の調整用確率Aを割り当て、
オーナの位置が前記駐車場から所定距離内でない場合には第2の調整確率Aよりも小さい第2の調整用確率Bを割り当て、
位置に応じて割り当てた第2の調整用確率A又は第2の調整用確率Bを、前記車両毎出庫確率に計上する、
ことを特徴とする請求項2記載の駐車場管理装置。
【請求項9】
駐車場の満空情報等の駐車場情報を提供する駐車場管理装置と、前記駐車管理装置から駐車場情報を受信する車載装置とを有する、駐車場情報提供システムであって、
前記車載装置は、
前記駐車場の使用開始希望時刻を前記駐車場管理装置に送信する送信手段を有し、
前記駐車場管理装置は、
前記駐車場に駐車した駐車車両のオーナと共に移動する端末と通信する通信手段を有し、
前記通信手段によりオーナが駐車場に接近することを検出して、駐車場の空き状況にかかる情報を提供する、
ことを特徴とする駐車場情報提供システム。
【請求項10】
駐車場の満空情報等の駐車場情報を提供する駐車場管理装置と、前記駐車管理装置から駐車場情報を受信する車載装置とを有する、駐車場情報提供システムであって、
前記車載装置は、
駐車を希望する駐車希望位置情報及び車両位置情報を前記駐車場管理装置に送信する送信手段を有し、
前記駐車場管理装置は、
車両位置情報と当該駐車場の位置に基づき、当該駐車場の使用開始時刻を推定する使用開始時刻推定手段と、
前記駐車場に駐車した駐車車両のオーナと共に移動する端末と通信する通信手段と、
前記通信手段が受信した前記端末の位置情報から、オーナが駐車場に戻る予想帰着時刻を算出する帰着時刻算出手段と、
前記駐車場に駐車する駐車車両の平均駐車時間を記憶した統計データ記憶手段と、
前記予想帰着時刻に出庫する車両毎出庫確率を、駐車車両の駐車時間と前記平均駐車時間との比較結果に応じて算出する確率算出手段と、
前記使用開始時刻の駐車車両の数を予測した駐車場情報を生成する駐車場情報提供手段と、を有する、
ことを特徴とする駐車場情報提供システム。
【請求項11】
前記車載装置は、
駐車場情報を送信した前記駐車場管理装置に、駐車スペースを予約する予約情報を送信し、駐車場管理装置から予約が許可された場合、予約した前記駐車場以外の駐車場の予約を禁止する、
ことを特徴とする請求項9又は10記載の駐車場情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−244960(P2009−244960A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87748(P2008−87748)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】