説明

高ニュートラル密度プラズマ注入を用いるコンフォーマルドーピング

プラズマドーピング装置はパルスプラズマを発生するプラズマ源を含む。プラテンがプラズマドーピングのために基板をプラズマ源の近くに支持する。構造部が脱着時に複数のニュートラルを供給する膜を吸着する。バイアス電圧源が、プラズマ中のイオンをプラズマドーピングのために基板に吸引する負電位を有するバイアス電圧波形を発生する。放射源が構造部上に吸着された膜を照射することによって、膜を脱着させて複数のニュートラルを発生させ、イオンが基板に吸引される間これらのニュートラルがプラズマからのイオンを散乱することによってコンフォーマルドーピングが達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで使用する項目見出しは文書構成目的のみであり、本願に記載される発明の要旨を限定するものとして理解されるべきでない。
【0002】
(発明の背景)
プラズマ処理は数十年に亘り半導体やその他の産業において広く使用されている。プラズマ処理は清浄化、エッチング、ミリング及び堆積などの作業に使用されている。最近、プラズマ処理はドーピングに使用されている。プラズマドーピングはPLAD又はプラズマイマージョンイオン注入(PIII)とも呼ばれている。プラズマドーピングシステムはいくつかの最新の電子デバイス及び光学デバイスのドーピング要件を満たすために開発された。
【0003】
プラズマドーピングは、イオンを電界で加速し、次にイオンをそれらの質量対電荷比に従ってフィルタ処理して注入用に所望のイオンを選択する慣例のビームラインイオン注入システムと基本的に相違する。対照的に、プラズマドーピングシステムは、ドーパントイオンを含むプラズマ内にターゲットを入れ、ターゲットを一連の負電圧パルスでバイアスする。ここでは、「ターゲット」という語は注入される加工片、例えばイオン注入される基板又はウェハと定義する。ターゲットへの負バイアスはターゲット表面から電子を反発し、正イオンのシースを生成する。プラズマシース内の電界がイオンをターゲットに向け加速し、イオンをターゲットの表面に注入する。
【0004】
本発明は、コンフォーマルプラズマドーピングに関する。ここでは、「コンフォーマルドーピング」という用語は、平坦及び非平坦表面特徴部をこれらの表面特徴部の角を大体保持するようにドーピングするものと定義される。コンフォーマルドーピングは、文字通り、平坦及び非平坦特徴部の両方を均一のドーピングプロファイルでドーピングするものを言うこともある。しかし、ここで定義されるコンフォーマルドーピングは基板の平坦特徴部及び非平坦特徴部の両方に亘って均一のドーピングプロファイルを有する必要はない。
【0005】
本発明は、添付図面と関連して、好ましい模範的な実施例に基づいて、その更なる利点とともに、以下に詳細に説明される。図面は必ずしも一定の寸法比ではなく、一般に本発明の原理を図解することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明によるコンフォーマルドーピングを実行するプラズマドーピングシステムの概略図を示す。
【図2A】本発明によるプラズマドーピングに好適なパルスRF波形を示す。
【図2B】プラズマドーピングを実行するためにバイアス期間の間基板に負電圧を供給するバイアス電圧源により発生されるバイアス電圧波形を示す。
【図2C】本発明に従ってニュートラルを発生させるために、吸着された膜層を脱着させる放射源により発生される強度波形を示す。
【0007】
(詳細な説明)
明細書において、「一実施例」への言及は、この実施例と関連して記載された特定の特徴、構造又は特性が本発明の一つ以上の実施例に含まれることを意味する。明細書の各所に見られる「一実施例においては」は必ずしもすべて同じ実施例に関係するとは限らない。
【0008】
本発明の方法の個々のステップは、本発明が実施可能である限り、任意の順序及び/又は同時に実行することができる。更に、本発明の装置及び方法は、本発明が実施可能である限り、記載された実施例の任意のいくつか又は全部を含むことができる。
【0009】
本発明の教えが添付の図面に示される模範的な実施例を参照して詳細に説明される。本発明の教えが種々の実施例及び用例と関連して記載されるが、本発明の教えはこれらの実施例に限定されない。対照的に、本発明の教えは当業者に理解されるように種々の代替例、変更例、等価例を包含する。本発明の教えにアクセスできる当業者は開示の範囲内において追加の実装、変更及び実施並びに他の利用分野を認識し得る。例えば、本発明はプラズマドーピングと関連して記載されるが、コンフォーマルドーピングを向上させるためにイオンを散乱させるニュートラルを発生させる方法及び装置は慣例のビームラインイオン注入システムに適用することもできる。
【0010】
ULSI回路の使用可能表面積を増大するため及びデバイススケーリングをサブ65nmテクノロジーノードに拡張するために、現在3次元のデバイス構造が開発されている。例えば、DRAMに使用される3次元トレンチキャパシタ、及びフィンTFT(ダブル又はトリプルゲート)及び埋め込みチャネルアレイトランジスタ(RCAT)などの垂直チャネルトランジスタを用いる種々のタイプのデバイスが研究所で開発されている。これらの3次元デバイスはデバイスの種々の特徴部のコンフォーマルドーピングを必要とする。更に、多くの他のタイプの最新の電子及び光学デバイス及びナノテクノロジーマイクロ構造もコンフォーマルドーピングを必要とする。
【0011】
コンフォーマル注入及び3次元注入は、既知のイオン注入方法で達成することは極めて困難である。特に、コンフォーマル注入又は3次元注入は、極めて小さい注入角範囲を必要とする高いピッチ及び/又は大きな垂直アスペクト比を高い密度を有するデバイスに対して達成することは困難である。
【0012】
コンフォーマルイオン注入を実行する多くの既知の方法は、3次元イオン注入カバレッジを得るために複数の斜めビームラインイオン注入ステップを用いる。これらの既知の方法では、複数の斜めイオン注入が実行されるようにターゲットを所定の時間イオンビームに対して複数の角度に物理的に位置させる。複数のビームライン斜め注入の実行は、実行されるイオン注入の回数に等しい係数倍だけ注入スループットが減少する。このコンフォーマルドーピング方法は研究開発の目的で作られたいくつかの低密度構造に対して成功裏に使用されているが、殆どのデバイスの製造に対して実用的ではない。
【0013】
プラズマドーピングはコンフォーマル及び3次元注入に適している。プラズマドーピング装置では、正イオンのシースがシース境界とターゲット表面との間に電界を生成する。この電界がイオンをターゲットに向け加速し、イオンをターゲット表面内に注入する。シースの厚さが表面の起伏の寸法以下である場合にはシース境界がターゲット表面によく一致し、イオンが局所的な表面トポロジーに対して表面に垂直に入射するため、コンフォーマルプラズマドーピングを達成できる。この現象はプラズマイマーションドーピングを用いて大きなターゲットをコンフォーマルに注入する方法で利用することができる。しかし、この現象を用いる方法は高い密度及び/又は高いアスペクト比の構造を有する小さなターゲットに対してはうまくいかない。
【0014】
コンフォーマルプラズマドーピングは、プラズマ中にイオン/ニュートラル散乱の状態を生成し、プラズマ中に所望の分布のイオン角度を生じさせることによって実行することもできる。しかし、現在のところプラズマドーピングシステムにおいてイオン/ニュートラル散乱を用いて生成できるイオン角度の範囲は限られた範囲のみである。イオン/ニュートラル散乱は、プラズマ中のニュートラルの密度が増大するにつれてアーク放電やマイクロ放電などの不所望な放電がプラズマ中に起る確率が増大するために制限される。更に、全体的なプラズマ均一性は、ニュートラルの密度が増大するにつれて減少する。従って、イオン/ニュートラル散乱が所定のレベルに達すると、不所望な放電が起こり、プラズマ均一性は殆どのプラズマドーピング処理に対して許容できない比較的低いものとなる。
【0015】
本発明によれば、プラズマの外部にあるニュートラル源を用いてイオンをイオン注入のために散乱させることによってコンフォーマルドーピングを達成する。一実施例においては、外部ニュートラル源はプラズマ中のイオンと相互作用してイオンを注入のために散乱させるように設けられた吸着(吸収)膜層を具える。例えば、吸着膜層は注入されるターゲット上に堆積することができる。また、吸着膜層はターゲットに隣接した構造上又は処理チャンバ内のどこかに堆積することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1Aは、本発明によるコンフォーマルドーピングを実行するプラズマ処理システム100の概略図を示す。これは、本発明によるコンフォーマルドーピングを実行し得るプラズマドーピングシステムの多くの可能な設計の一つにすぎない。プラズマドーピングシステム100は、平面RFコイル及び螺旋RFコイルの双方と導電性トップ区分とを有する誘導結合プラズマ源101を含む。同様のRF誘導結合プラズマ源が、2004年12月20日に出願され、本出願人に譲渡された「RF Plasma Source with Conductive Top Section」という名称の米国特許出願第10/905,172号に記載されている。この米国特許出願第10/905,172号の明細書全体は参照することにより本書に組み込まれる。プラズマドーピングシステム100に示されるプラズマ源101は、極めて均一なイオンフラックスを供給でき、またこのプラズマ源は二次電子放出により発生される熱を効率よく消散するため、プラズマドーピング応用に適している。
【0017】
更に具体的に言うと、プラズマドーピングシステム100は、外部ガス源104により供給されるプロセスガスを含むプラズマチャンバ102を含む。外部ガス源104は比例弁106を介してプラズマチャンバ102に結合され、プロセスガスをチャンバ102に供給する。いくつかの実施例においては、ガスをプラズマ源101内へ分散させるためにガスバッフルが使用される。圧力計108がチャンバ102内の圧力を測定する。チャンバ102の排気ポート110はチャンバ102を排気する真空ポンプ112に結合される。排気弁114は排気ポート110の排気コンダクタンスを制御する。
【0018】
ガス圧力コントローラ116は比例弁106、圧力計108及び排気弁114に電気的に接続される。ガス圧力コントローラ116は、排気コンダクタンス及びプロセスガス流量を圧力計108に応答して帰還制御することによって、プラズマチャンバ102内に所望の圧力を維持する。排気コンダクタンスは排気弁114で制御される。プロセスガス流量は比例弁106で制御される。
【0019】
チャンバ102は水平方向に延在する誘電体材料からなる第1部分120を含むチャンバトップ118を有する。チャンバトップ118の第2部分122は第1部分120からほぼ垂直方向に高さに亘って延在する誘電体材料からなる。第1及び第2部分は本書では一般に誘電体窓ということもある。チャンバトップ118の多くの変形例があることを理解すべきである。例えば、参照することによりここに組み込まれる米国特許出願第10/905,172号に記載されているように、第1及び第2部分が直交しないように第1部分120が全体的に湾曲して延長する誘電体材料からなるものとすることができる。他の実施例においては、チャンバトップ118は平坦表面を有するのみとする。
【0020】
第1及び第2部分120,122の形状及び寸法は所定の性能を達成するように選択することができる。例えば、チャンバトップ118の第1及び第2部分120,122の寸法はプラズマの均一性を高めるように選択することができることは当業者に理解されよう。一実施例においては、第2部分122の垂直方向の高さと第2部分122を水平方向に横切る長さとの比が一層均一なプラズマを達成するように選択される。例えば、一つの特定の実施例においては、第2部分122の垂直方向の高さと第2部分122を水平方向に横切る長さとの比は1.5〜5.5の範囲内にする。
【0021】
第1及び第2部分120,122の誘電体材料はRFアンテナからのRF電力をチャンバ102内のプラズマへ転送する媒体を提供する。一実施例においては、第1及び第2部分120,122の形成に使用する誘電体材料は、プロセスガスに対して化学的に耐性であるとともに良好な熱特性を有する高純度のセラミック材料とする。例えば、いくつかの実施例においては、誘電体材料は99.6%Al又はAlNとする。他の実施例においては、誘電体材料はイットリア及びYAGとする。
【0022】
チャンバトップ118の蓋124は第2部分を水平方向に横切る長さに亘って延在する導電材料からなる。多くの実施例においては、蓋24の形成に使用する材料の導電率は、熱負荷を消散するとともに二次電子放出に起因する帯電効果を最小にするのに十分な高さにする。典型的には、蓋24の形成に使用する導電材料はプロセスガスに対して化学的に耐性であるものとする。いくつかの実施例においては、この導電材料はアルミニウム又はシリコンとする。
【0023】
蓋24はフルオロカーボンポリマからなるハロゲン耐性のOリング、例えばChemrz及び/又はKalrexからなるOリングで第2部分122に結合することができる。蓋124は、第2部分122への圧力を最小にしつつ蓋124を第2部分に封止するに足る圧力を与えるように第2部分122の上に装着される。いくつかの動作モードでは、蓋124は図1に示されるようにRF及びDC接地される。更に、いくつかの実施例においては、蓋124は、処理中に発生した熱負荷を消散させるために蓋124及び周囲区域の温度を調整する冷却システムを備える。冷却システムは、蓋124中に冷却通路を含み、冷却剤源からの液体冷却剤を循環させる流体冷却システムとすることができる。
【0024】
いくつかの実施例においては、チャンバ102は金属汚染を阻止する又は大幅に低減するように配置されたライナ125を含み、このライナはプラズマチャンバ102の内部金属壁に衝突するプラズマ中のイオンによりスパッタされた金属を遮蔽するプラズマチャンバ102の内面の見通し遮蔽(line-of-sight-shielding)を与える。このようなライナは、2007年1月16日に出願された「Plasma Source with Liner for Reducing Metal Contamination」という名称の米国特許出願第10/905,172号に記載されており、この特許出願は本出願人に譲渡されている。この米国特許出願の明細書全体は参照することにより本書に組み込まれる。
【0025】
いくつかの実施例においては、プラズマチャンバライナ125は温度コントローラ127を含む。温度コントローラ127は、ライナの温度を本発明による膜脱着中にニュートラルを発生する膜層を吸着するのに十分な比較的低い温度に維持する。
【0026】
RFアンテナは、チャンバトップ118の第1部分120および第2部分122の少なくとも一つに隣接して設けられる。図1のプラズマ源101は、互いに電気的に絶縁された2つの別個のRFアンテナを有する。しかし、他の実施例においては、この2つの別個のRFアンテナは電気的に接続される。図1に示す実施例においては、複数ターンを有する平面コイルRFアンテナ126(平面アンテナあるいは水平アンテナということもある)は、チャンバトップ118の第1部分120に隣接して設けられる。さらに、複数ターンを有する螺旋コイルRFアンテナ128(螺旋アンテナあるいは垂直アンテナということもある)は、チャンバトップ118の第2部分122を取り囲む。
【0027】
いくつかの実施例においては、平面コイルRFアンテナ126及び螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つは実効アンテナコイル電圧を低減するキャパシタ129で終端される。用語「実効アンテナコイル電圧」は本書ではRFアンテナ126,128の両端間の電圧降下を意味すると定義する。換言すれば、実効コイル電圧は「イオンが見る」電圧であり、プラズマ中のイオンが経験する電圧と等価である。
【0028】
また、いくつかの実施例においては、平面コイルRFアンテナ126及び螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つは、Alの誘電体窓材料の誘電率に比較してかなり低い誘電率を有する誘電体層134を含む。比較的低い誘電率の誘電体層134は同様に実効アンテナコイル電圧を低減する容量分圧器を実効的に形成する。更に、いくつかの実施例においては、平面コイルRFアンテナ126及び螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つは同様に実効アンテナコイル電圧を低減するファラデイシールド136を含む。
【0029】
RF電源のようなRF源130は、平面コイルRFアンテナ126および螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つに電気的に接続される。多くの実施例においては、RF源130は、RF源130からRFアンテナ126、128に伝達される電力を最大にするために、RF源130の出力インピーダンスをRFアンテナ126、128のインピーダンスに整合させるインピーダンス整合ネットワーク132によりRFアンテナ126、128に結合される。インピーダンス整合ネットワーク132の出力から平面コイルRFアンテナ126および螺旋コイルRFアンテナ128への破線は、インピーダンス整合ネットワーク132の出力から平面コイルRFアンテナ126および螺旋コイルRFアンテナ128のいずれか一方又は両方に電気接続し得ることを示す。
【0030】
いくつかの実施例においては、平面コイルRFアンテナ126および螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つは液体冷却されるように形成される。平面コイルRFアンテナ126および螺旋コイルRFアンテナ128の少なくとも一つを冷却することによってRFアンテナ126,128を伝播するRF電力により生じる温度勾配を低減する。螺旋コイルRFアンテナ128はコイルのターン数を低減させることができるシャント129を含むこともできる。
【0031】
いくつかの実施例においては、プラズマ源101はプラズマイグナイタ138を含む。多くのタイプのプラズマイグナイタがプラズマ源101とともに使用できる。一実施例においては、プラズマイグナイタ138は、プラズマの点弧を助ける、アルゴン(Ar)のような高イオン化ガスであるストライクガスの貯槽140を含む。貯槽140は高いコンダクタンスのガス接続でプラズマチャンバ102に結合される。バースト弁142が貯槽140を処理チャンバ102から分離する。別の実施例においては、ストライクガス源が低コンダクタンスガス接続で直接バースト弁142につながれる。いくつかの実施例においては、貯槽140の一部が限定コンダクタンスのオリフィスあるいは計測弁で分離され、安定した流量のストライクガスが最初の高流量バーストの後に供給される。
【0032】
プラテン144が、プロセスチャンバ102内に、プラズマ源101のチャンバトップ118より下に配置される。プラテン144は以後基板146と称するターゲットをプラズマ処理のために保持する。図1に示す実施例においては、プラテン144はプラズマ源101に平行である。しかし、プラテン144はプラズマ源101に対して傾けることができる。いくつかの実施例においては、プラテン144は基板146を少なくとも一方向に並進、走査、あるいは振動させる可動ステージに機械的に結合される。一実施例においては、可動ステージは、基板146をディザあるいは振動させるディザ生成器あるいはオシレータである。並進、ディザ、および/または振動運動はシャドー効果を低減あるいは除去し、基板146の表面を衝撃するイオンビームフラックスの均一性を向上することができる。
【0033】
多くの実施例においては、基板146がプラテン144に電気的に接続される。バイアス電圧源148がプラテン144に電気的に接続される。バイアス電圧源148は、プラズマ中のイオンがプラズマから抽出され基板146を衝撃するようにプラテン144及び基板146をバイアスするバイアス電圧を発生する。バイアス電圧源148はDC電源、パルス電源又はRF電源とすることができる。
【0034】
本発明の一実施例においては、プラズマドーピングシステム100は、プラテン144の温度及び基板146の温度を制御するために用いる温度コントローラ150を含む。基板146はプラテン144と良好に熱接触して位置する。また、一実施例においては、冷却Eクランプを用いて基板146をプラテン144に固定するとともに基板146の温度も制御する。温度コントローラ150及び/又は冷却Eクランプ151は、基板146の温度を本発明による膜脱着中にニュートラルを発生する膜層146’の吸着に十分である比較的低い温度に維持するように設計される。
【0035】
いくつかの実施例においては、ターゲット又は基板146以外の構造部154がニュートラル源として使用される。多くの種類の構造部を使用することができる。例えば、構造部154は、温度コントローラ150(又は別の温度コントローラ)により冷却され且つ単位面積当たり比較的多量の原子又は分子を吸着又は吸収するように設計された表面特徴部を有する構造部とすることができる。例えば、構造部154は、垂直及び水平の両面に膜を吸着又は吸収する複数の高いアスペクト比の特徴部を有するものとすることができる。一実施例においては、構造部154はターゲット又は基板146を取り囲む。
【0036】
また、一実施例においては、基板146上への膜層146’の再吸着を促進するために、膜層146’を吸着するために使用される制御された量のガスがバイアス電圧源148により発生されるバイアス電圧パルスに対して予め決められたタイミングで基板146に向け供給される。種々の実施例においては、ガスはプラズマドーピングのために使用されるドーパント種及び希釈ガスを含むガス源104のガスと同一のガスとすることができ、また別のガスとすることができる。一つの特定の実施例においては、別の吸着ガスが第2の外部ガス源156及びノズル158により基板146及び/又は構造部154に向け供給される。弁160はノズル158から放出される吸着ガスの流量及びタイミングを制御する。
【0037】
種々の実施例においては、ノズル158は単一のノズル又はノズルの配列とすることができる。更に、個別のガス源を有する複数のノズルを使用することもできる。複数のノズルから2種類以上のガスを希釈することができる。ノズル158は基板146又は構造部154に対して種々の位置に位置させることもできる。例えば、一実施例においては、ノズル158は基板146又は構造部154の真上に設置される。また、いくつかの実施例においては、基板146又は構造部154の近くの吸着ガスの分圧を局所的に増大するために、ガスバッフルが基板146又は構造部154の近くに設置される。また、いくつかの実施例においては、ノズル158はプラズマの電気的接地を提供する陽極に接地される。
【0038】
いくつかの実施例においては、バイアス電圧源148により供給されるパルスと弁160の動作が時間的に同期するようにバイアス電圧源148の制御出力端子は弁160に制御入力端子に電気的に接続される。他の実施例においては、吸着ガスが再吸着時間中基板146又は構造部154の近くに注入されるようにバイアス電圧源及び弁160の両方の動作を制御するためにコントローラが使用される。再吸着は典型的にはプラズマドーピングの終了中に実行される。しかし、再吸着はプラズマドーピング中に実行することもできる。
【0039】
本発明の一実施例においては、プラズマドーピングシステムは吸着された膜146’を急速に脱着させる放射パルス又はバーストを供給する放射源152を含む。多くのタイプの放射源を使用できる。例えば、種々の実施例においては、放射源152はフラッシュランプ、レーザ又は発光ダイオードなどの光源とすることができる。また、放射源152は電子ビーム源又はX線源とすることもできる。いくつかの実施例においては、プラズマ自体が放射を発生する。
【0040】
当業者は、本発明の特徴とともに使用できるプラズマ源101の多くの種々の変更が可能であることを認識されよう。例えば、2005年4月25日に出願された「Tilted Plasma Doping」という名称の米国特許出願第10/908,009号に記載されたプラズマ源を参照されたい。また、2005年10月13日に出願された「Conformal D0ping Apparatus and Method」という名称の米国特許出願第11/163,303号を参照されたい。また、2005年10月13日に出願された「Conformal D0ping Apparatus and Method」という名称の米国特許出願第11/163,307号を参照されたい。更に、2006年12月4日に出願された「Plasma Doping with Electronically Controllable implant Angle」という名称の米国特許出願第11/566,418号に記載されたプラズマ源を参照されたい。米国特許出願第10/908,009号、同第11/163,303号、同第11/163,307号及び同第11/566,418号の全内容は参照することによりここに組み込まれるものとする。
【0041】
動作中、RF源130はRF電流を発生し、このRF電流はRFアンテナ126及び128の少なくとも一つに伝播する。即ち、平坦コイルRFアンテナ126及び螺旋コイルRFアンテナの少なくとも一つが活性アンテナである。「活性アンテナ」とはここでは電源により直接駆動されるアンテナと定義する。本発明のプラズマドーピング装置のいくつかの実施例においては、RF源130はパルスモードで動作する。しかし、RF源は連続モードで動作するものとしてもよい。
【0042】
いくつかの実施例においては、平坦コイルアンテナ126及び螺旋コイルアンテナ128の一つは寄生アンテナである。「寄生アンテナ」とは、ここでは活性アンテナと電磁通信するが電源に直接接続されていないものと定義する。換言すれば、寄生アンテナは電源により直接励振されないで、寄生アンテナと電磁通信する位置にある活性アンテナにより励振される。図1示す実施例においては、活性アンテナはRF源130により給電される平坦コイルアンテナ126及び螺旋コイルアンテナ128の一つである。本発明のいくつかの実施例においては、アンテナ同調機能を与えるために寄生アンテナの一端が接地電位に電気的に接続される。この実施例においては、寄生アンテナは、寄生アンテナコイルの有効巻き数を変化させるために使用されるコイル調整器129を含む。短絡金属などの多くの異なるタイプのコイル調整器を使用することができる。
【0043】
RFアンテナ126,128を流れるRF電流はチャンバ102内にRF電流を誘起する。チャンバ102内のRF電流はプロセスガスを励起しイオン化して、チャンバ102内にプラズマを発生させる。プラズマチャンバライナ125はプラズマ中のイオンによりスパッタされた金属が基板146に到達しないように遮蔽する。
【0044】
バイアス電圧源148は基板146をプラズマ中の電子を基板146に向け吸引する負電圧でバイアスする。負電圧パルス中、プラズマシース内の電界がイオンを基板に向け加速し、イオンを基板146の表面に[注入する。
【0045】
プラズマドーピングのコンフィーマル性を高めるために、膜層を吸着させ、次に急速に脱着させてニュートラルを発生させるプロセスを使用する。多くの異なるタイプのニュートラル源を使用することができる。一実施例においては、基板146自体をニュートラル源とする。この実施例においては、基板146は温度コントローラ150によって、原子又は分子の層146’を吸着する温度に冷却される。例えば、基板146が外部ガス源104により供給されるプロセスガス中に存在するドーパント種又は希釈ガスの層の少なくとも一つを吸着するように基板146を温度コントローラ150によって冷却することができる。例えば、AsH又はBなどのドーパント種が使用される。
【0046】
また、基板146をプラズマドーパントシステム100内にローディングする前に、基板146がガス分子を吸着するように基板146を予め冷却することもできる。しかし、基板146をローディング前に予め冷却する場合には、ドーピングプロセスを妨害しない原子及び分子のみが吸着されるように注意しなければならない。一実施例においては、ドーパント種及び/又は希釈ガスの層のみが基板146の表面に吸着されるように、基板146はイオン注入に使用されるドーパント種又は希釈ガスの存在下で予め冷却する。
【0047】
他の実施例においては、ターゲット又は基板146以外の構造部154がニュートラル源として使用される。多くの種類の構造部を使用することができる。例えば、構造部154は単位面積当たり比較的多量の原子又は分子を吸着するように設計された表面特徴部を有する構造部とすることができる。いくつかの実施例においては、構造部154は温度コントローラ150により冷却される。代案として、別個の温度コントローラを使用することもできる。他の実施例においては、構造部154はこれをプラズマドーピングシステム100内に挿入する前に予め冷却する。これらの実施例においては、構造部154はドーピングプロセスを妨害しない原子及び分子のみが吸着される環境内で予め冷却する。例えば、構造部154は、ドーパント種及び/又は希釈ガスの層のみが構造部154の表面に吸着されるように、イオン注入に使用されるドーパント種又は希釈ガスの存在下で予め冷却する。
【0048】
いくつかの実施例においては、基板146上への膜層146’の再吸着を高めるために吸着ガスがノズル158からチャンバ102内に基板146へ向け注入される。吸着ガスはプラズマドーピングに使用されるガス源104内のドーパントガスと同じガスとすることができ、また放射源152により発生される放射に暴露されたときプラズマドーピングを妨害しないニュートラルを発生する別のガスとすることができる。
【0049】
いくつかの実施例においては、バイアス電圧源148が弁160の動作をバイアス電圧パルスの発生と時間的に同期させる電気信号を弁160に送る。他の実施例においては、コントローラが弁160の動作をバイアス電圧パルスの発生と時間的に同期させる電気信号を弁160とバイアス電圧源148の両方に送る。例えば、このコントローラ又はバイアス電圧源148は、プラズマドーピングの終了時における脱着時間中に吸着ガスが基板146又は構造部154の近くに注入されるように弁160を開く信号を弁160に送ることができる。
【0050】
吸着された膜層146’は次に放射源152への暴露により脱着される。多くの実施例においては、吸着された膜層146’を急速に脱着させる。一実施例においては、吸着された膜層146’は、フラッシュランプ、レーザ及び/又は発光ダイオードのような光放射源への暴露により脱着される。例えば、吸着された膜層146’を急速に脱着するために可視光及び/又は紫外光を発生するフラッシュランプを使用することができる。いくつかの実施例においては、プラズマ源101により発生されるプラズマを放射源とする。これらの実施例においては、吸着された膜層146’はプラズマ源101により発生されるプラズマへの暴露により脱着される。例えば、プラズマ源101は吸着された膜層146’を急速に脱着させるように選択されたパラメータを有するパルスプラズマを発生するものとする。
【0051】
脱着されたガス原子又は分子はその後局所的に高いニュートラル密度をもたらし、これらのニュートラルがプラズマにより発生され基板146に吸引されるイオンを散乱してコンフォーマルな注入が達成される。局所的に高いニュートラル密度はプラズマ源101内の全圧を大きく増大することはなく、よって有意の好ましくない放電及び/又はプラズマドーピング均一性の低下を生じない。
【0052】
他の実施例においては、吸着された膜層146’を脱着させるために他のタイプの放射源を使用する。例えば、本発明の一実施例においては、電子ビーム源を用いて吸着された膜層146’に向け電子ビームを発生させる。電子ビームは吸着された膜層146’を急速に脱着させる。脱着されたガス原子及び/又は分子はその後局所的に高いニュートラル密度を提供し、これにより基板146に吸引されるプラズマからのイオンが散乱され、よりコンフォーマルなイオン注入が達成される。
【0053】
本発明の更に別の実施例においては、X線源用いて吸着された膜層146’に向けX線ビームを発生させる。X線ビームは吸着された膜層146’を急速に脱着させる。脱着されたガス原子及び/又は分子はその後局所的に高いニュートラル密度をもたらし、これらのニュートラルが基板146に吸引されるプラズマからのイオンを散乱してコンフォーマルなイオン注入が達成される。
【0054】
図2A−2Cは本発明によるコンフォーマルプラズマドーピングを実行するためのプラズマの発生及び外部源(即ちプラズマ以外の源)からのニュートラルの発生を示すタイミング図を示す。本発明の一実施例においては、プラズマ源101はコンフォーマルプラズマドーピング中パルス動作モードで動作する。図2Aは本発明によるプラズマドーピングに好適なパルスRF波形200を示す。パルスRF波形200はRFパルス202が開始するまで接地電位にある。RFパルス202はプラズマドーピングに適するように選択された電力レベルPRF204を有する。RFパルス202はパルス期間TP206後に終了し、接地電位に戻る。パルスRF波形200は、所望のプラズマプロセスパラメータとニュートラルを生成するために使用される吸着された膜層146’の再吸着レートとにより決まるデューティサイクルで周期的に繰り返す。
【0055】
図2Bは、バイアス電圧源148により発生されるバイアス電圧波形250を示す。バイアス電圧源148はプラズマドーピングを実行するためにバイアス期間TBias256中基板146に負電圧254を有する負電圧パルス252を供給する。負電圧254はプラズマ中のイオンを基板146へ引き付ける。バイアス期間TBias256は、プラズマがバイアス期間TBias256中のみ励起されるようにパルスRF波形200のパルス期間TP206に同期される。バイアス電圧波形250は、所望のプラズマプロセスパラメータとニュートラルを生成するために使用される吸着された膜層146’の再吸着速度とにより決まるデューティサイクルで周期的に繰り返す。
【0056】
種々の実施例においては、バイアス電圧波形250の周波数とデューティサイクルは、基板146又は構造部154上への膜層146’の再吸着が発生するのに十分な時間があるように選択される。例えば、一実施例においては、バイアス電圧波形250のパルス周波数とデューティサイクルは、個々のパルス間で十分な再吸着が発生するように選択される。他の実施例においては、バイアス電圧波形250は、所定数のパルスを有するパルス列の間に基板146又は構造部154上への膜層146’の再吸着が発生するのに十分な所定の時間を有する遅延を含むものとする。例えば、一実施例においては、コンフォーマルプラズマドーピングのために十分なニュートラルを発生させるために、100−1000パルスを有するパルス列の間にミリ秒領域の遅延時間を含むバイアス電圧波形250を用いる。
【0057】
図2Cは、本発明において吸着された膜層146’を脱着させる放射源152の強度I282の波形280を示す。図2Cに示される実施例においては、放射源152の強度I282はRFパルス202の開始時に急速にパルスオンされる。種々の他の実施例においては、放射源152の強度I282は徐々に開始するものとし得ることを理解すべきである。また、図2Cに示される実施例においては、放射期間TR284はパルス期間TP206及びバイアス期間TBias256の一部分である。また、種々の実施例においては、放射期間TR284はパルス期間TP206及び/又はバイアス期間TBias256と同じ長さ又はパルス期間TP206及びバイアス期間TBias256より長くし得ることも理解すべきである。放射期間TR284の所望の長さは膜層146’の再吸着速度及び放射強度I282に関連する。
【0058】
放射源152は、プラズマ中のイオンを基板146へ引き付ける負電圧パルス252で基板146をバイアスするバイアス電圧源148と同期させることができる。例えば、放射源152は、コンフォーマルプラズマドーピングのために、イオンを基板146に引き付ける負電圧252の直前又は負電圧パルス252と同時に放射源がバースト放射を発生するようにバイアス電圧源148と同期させることができる。パルスRF波形200のデューティサイクルは、吸着された膜層146’が負電圧パルス252間で十分に脱着されるように選択する。
【0059】
当業者は、コンフォーマルドーピングに関する本発明は従来のビームイオン注入システムとともに使用することもできることが理解されよう。ビームラインイオン注入システムは周知である。これらのシステムのターゲット又は基板はここに記載する膜を吸着するために使用することができる。代案として、図1と関連して記載する構造部154のような構造部を本発明による膜を吸着するために使用することもできる。次に、ここに記載するように放射源を使用して吸着された膜を脱着させてニュートラルを発生させることができる。ニュートラルはイオンビームからのイオンを散乱させ、これによりよりコンフォーマルなイオン注入プロファイルが得られる。
【0060】
等価例
本発明の教えを種々の実施例及び用例と関連して記載したが、本発明の教えはこれらの実施例に限定されるものではない。それどころか、本発明の教えは、当業者によく理解されるように、本発明の精神及び範囲から離れることなく成し得る種々の代替例、変更例及び等価例も含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.パルスプラズマを発生するプラズマ源と、
b.プラズマドーピングのために基板を前記プラズマの近くに支持するプラテンと、
c.脱着されるとき複数のニュートラルを発生する膜を吸着した構造部と、
d.前記プラテンに電気的に接続された出力端子を有し、プラズマドーピングのために前記プラズマ中のイオンを基板に吸引する負電位を有するバイアス電圧波形を発生するバイアス電圧源と、
e.前記構造部上に吸着された膜を照射して前記吸着された膜を脱着させて複数のニュートラルを発生させる放射源とを備え、
イオンが基板に吸引される間前記複数のニュートラルがプラズマからのイオンを散乱させることでコンフォーマルプラズマドーピングを実行する、
ことを特徴とするプラズマドーピング装置。
【請求項2】
前記構造部は基板を備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項3】
前記基板の温度を前記膜の吸着を促進させる温度に変化させる温度コントローラを更に備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項4】
前記膜の吸着を促進する吸着ガスを前記構造部の近くに注入するノズルを更に備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項5】
前記放射源は光放射源を備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項6】
前記光放射源はフラッシュランプ、レーザ及び発光ダイオードの少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項5記載のプラズマドーピング装置。
【請求項7】
前記放射源は前記パルスプラズマを備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項8】
前記放射源は電子ビーム放射源を備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項9】
前記放射源はX線放射源を備えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項10】
前記放射源は前記吸着された膜を急速に脱着させるバースト放射を発生することを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項11】
前記吸着された膜を脱着させることにより発生されたニュートラルがドーピングの均一性を著しく低減しない局所的に高いニュートラル密度を前記基板の近くに与えることを特徴とする請求項1記載のプラズマドーピング装置。
【請求項12】
a.プラテン上に基板を位置させるステップと、
b.前記プラテンの近くに位置する構造部に膜を吸着させるステップと、
c.前記プラテンの近くにプラズマを発生させるステップと、
d.前記構造部上に吸着された膜を脱着させ、それによって複数のニュートラルを発生させるステップと、
e.前記プラテンを、プラズマドーピングのために前記プラズマ中のイオンを基板に吸引する負電位を有するバイアス電圧波形でバイアスするステップとを具え、
イオンが基板に吸引される間前記複数のニュートラルがプラズマからのイオンを散乱させることでコンフォーマルプラズマドーピングを実行する、
ことを特徴とするプラズマドーピング方法。
【請求項13】
前記構造部上に吸着された前記膜を脱着するステップは前記構造部上に吸着された前記膜を照射するステップを備えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記構造部上に吸着された前記膜を照射するステップは前記吸着された膜を急速に脱着させるバースト放射を発生するステップを備えることを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記構造部上に吸着された前記膜を脱着するステップは前記構造部上に吸着された前記膜を光放射で照射するステップを備えることを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記構造部上に吸着された前記膜を脱着するステップは前記構造部上に吸着された前記膜を電子ビーム放射で照射するステップを備えることを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記構造部上に吸着された前記膜を脱着するステップは前記構造部上に吸着された前記膜をX線放射で照射するステップを備えることを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記吸収された膜を脱着するステップと前記プラテンを前記負電位を有するバイアス電圧波形でバイアスするステップは時間的にほぼ同時に発生することを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項19】
前記吸収された膜を脱着するステップと前記プラテンを前記負電位を有するバイアス電圧波形でバイアスするステップは時間的に同期されることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項20】
前記構造部上に前記膜を吸着させるステップは前記構造部の温度を前記膜の吸着を促進する温度に制御するステップを備えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項21】
前記構造部上に前記膜を吸着させるステップは前記基板を前記プラテンに位置させる前に前記構造部上に吸着させるステップを備えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項22】
前記構造部上に前記膜を吸着させるステップは前記基板の近くに吸着ガスを注入するステップを備えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項23】
前記複数のニュートラルを発生させるステップはドーピングの均一性を著しく低減しない局所的に高いニュートラル密度を前記基板の近くに与えることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項24】
a.基板を支持するプラテンの近くに位置する構造部上に膜を吸着する手段と、
b.ドーパント種を含むイオンを発生させる手段と、
c.前記構造部上に吸着された前記膜を脱着させて複数のニュートラルを発生させる手段とを備え、
前記複数のニュートラルがドーパント種を含むイオンを散乱させることによってコンフォーマルなドーピングを実行する、
コンフォーマルドーピング装置。
【請求項25】
前記構造部は前記基板であることを特徴とする請求項24記載のコンフォーマルドーピング装置。
【請求項26】
前記ドーパント種を含むイオンを発生させる手段はドーパント種を含むイオンビームを発生する手段であることを特徴とする請求項24記載のコンフォーマルドーピング装置。
【請求項27】
前記ドーパント種を含むイオンを発生させる手段はドーパント種を含むプラズマを発生する手段であることを特徴とする請求項24記載のコンフォーマルドーピング装置。

【図1】
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【図2A−2C】
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【公表番号】特表2010−532919(P2010−532919A)
【公表日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514994(P2010−514994)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/067587
【国際公開番号】WO2009/009272
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(500239188)ヴァリアン セミコンダクター イクイップメント アソシエイツ インコーポレイテッド (69)
【Fターム(参考)】