説明

高周波コイル及び磁気共鳴イメージング装置

【課題】 可搬型天板の導入を容易にし、寝台からコイル置き場間の移動も容易に可能とするRFコイル等を提供すること。
【解決手段】 所定の方向に沿って二つ以上連結され脱着自在な少なくとも一種類のコイルユニット150を複数具備するRFコイル15である。各コイルユニット150は、撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成するコイルであって、高周波を送信又は受信するコイルエレメント150aと、コイルユニット150同士を連結するための連結手段と、コイルエレメント150aの半分の形状を有するコイルであって、コイルユニット150を連結することによりコイルエレメント150aを形成するコイルエレメントユニット150bと、各チャネルからの信号を磁気共鳴イメージング装置に送り出すための信号線と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の身長や撮像領域に応じて当該患者の長手方向の長さを変更することができる高周波コイル(RFコイル)、及びこれを具備する磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング装置は、固有の磁気モーメントを持つ核の集団が一様な静磁場中に置かれたときに、特定の周波数で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用して、物質の化学的及び物理的な微視的情報を映像化し、あるいは化学シフトスペクトラムを観測する装置である。
【0003】
一般に、磁気共鳴イメージング装置を用いた撮影は、静磁場内に配置された被検体に対して傾斜磁場及び励起用高周波を印加し、この励起用高周波によって発生する磁気共鳴信号を受信し、当該磁気共鳴信号を利用して撮影画像を生成することによって実行される。
【0004】
被検体への励起高周波の印加、及び被検体に発生した磁気共鳴信号の受信には、RFコイルが用いられる。このRFコイルは、通常部位別に専用の形状を有しており、撮像を行う際には、撮影部位の近傍に配置される。従来のRFコイルは、その設置形態より、被検体を搭載する寝台天板上に常時設置型、又は必要に応じて寝台から取り外し、コイル置き場に保管する取り外し型に分類することができる。
【0005】
しかしながら、RFコイルは一般的に高重量である。そのため、RFコイルが常時設置型である場合には、近年臨床の現場において要請のある可搬型天板(ストレッチャーへ移動可能な天板)の導入は困難となっている。また、必要に応じて取り外し可能な取り外し型とした場合であっても、その重量から人手による持ち上げには多大な労力を要する。そのため、寝台−コイル置き場間を運搬する技師、看護婦等の運搬者の体力的負担が増え、また危険性を伴う場合もある。
【0006】
また、従来技術として、図11、図12に示すような、患者の上下方向に分割/連結可能とするRFコイルが存在する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、これらはコイルと撮影部位との位置合わせ等を目的とするものであり、軽量化を実現するに至ってはいない。
【特許文献1】特開2003−10146号公報
【特許文献2】実開平5−77791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、可搬型天板の導入を容易にし、寝台からコイル置き場間の移動も容易に可能とするRFコイル、及びこれを具備する磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の視点は、磁気共鳴イメージング装置に接続され、磁気共鳴イメージングにおいて少なくとも高周波受信に使用されるRFコイルであって、所定の方向に沿って二つ以上連結され且つ取り外し可能な複数のコイルユニットを複数具備し、前記各コイルユニットは、各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第1のコイルエレメントであって、前記各種撮影部位から高周波を受信する少なくとも一つの第1のコイルエレメントと、各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第2のコイルエレメントの一部分であって、当該コイルユニットに他のコイルユニットが連結された場合に、前記他のコイルユニットが有する前記第2のコイルエレメントの残りの部分とによって、前記各種撮影部位から高周波を受信する前記第2のコイルエレメントを形成する少なくとも一つのコイルエレメントユニットと、当該コイルユニットを前記所定の方向に沿って連結するための連結手段と、を有すること、を特徴とするRFコイルである。
【0010】
本発明の第2の視点は、磁気共鳴イメージング装置に接続され、単独で、又は所定の方向に沿って二つ以上連結することで磁気共鳴イメージングにおいて少なくとも高周波受信に使用されるRFコイルを構成するコイルユニットであって、各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第1のコイルエレメントであって、前記各種撮影部位から高周波を受信する少なくとも一つの第1のコイルエレメントと、各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第2のコイルエレメントの一部分であって、当該コイルユニットに他のコイルユニットが連結された場合に、前記他のコイルユニットが有する前記第2のコイルエレメントの残りの部分とによって、前記各種撮影部位から高周波を受信する前記第2のコイルエレメントを形成する少なくとも一つのコイルエレメントユニットと、当該コイルユニットを前記所定の方向に沿って連結するための連結手段と、を具備することを特徴とするコイルユニットである。
【0011】
本発明の第3の視点は、第1の視点に係るRFコイル、又は第2の視点に係るコイルユニットを具備する磁気共鳴イメージング装置である。
【発明の効果】
【0012】
以上本発明によれば、可搬型天板の導入を容易にし、寝台からコイル置き場間の移動も容易に可能とするRFコイル、及びこれを具備する磁気共鳴イメージング装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置10のブロック構成図を示している。同図に示すように、本磁気共鳴イメージング装置10は、静磁場磁石11、冷却系システム制御部12、傾斜磁場コイル13、高周波送信コイル14、高周波受信コイル15、送信部18、受信部19、データ処理部20、表示部24を具備している。
【0015】
静磁場磁石11は、静磁場を発生する磁石であり、一様な静磁場を発生する。
【0016】
冷却系システム制御部12は、静磁場磁石11の冷却機構を制御する。
【0017】
傾斜磁場コイル13は、静磁場磁石11の内側に設けられ、且つ静磁場磁石11よりも短軸であり、傾斜磁場コイル装置電源17から供給されるパルス電流を傾斜磁場に変換する。この傾斜磁場コイル13が発生する傾斜磁場によって、信号発生部位(位置)が特定される。
【0018】
なお、Z軸方向は、本実施形態では静磁場の方向と同方向にとるものとする。また、本実施形態において、傾斜磁場コイル13及び静磁場磁石11は円筒形をしているものとする。また、傾斜磁場コイル13は、所定の支持機構によって真空中に配置される。これは、静音化の観点から、パルス電流の印加によって発生する傾斜磁場コイル13の振動を、音波として外部に伝播させないためである。
【0019】
高周波送信コイル(RF送信コイル)14は、被検体の撮像領域に対して、磁気共鳴信号を発生させるための高周波パルスを印加するためのコイルである。この高周波送信コイル14は全身用RFコイルであり、例えば腹部等を撮影する場合には、受信コイルとしても使用することができる。
【0020】
高周波受信コイル(RF受信コイル)15は、被検体の近傍、好ましくは密着させた状態で当該被検体を挟むように設置され、被検体から磁気共鳴を受信するためのコイルである。当該高周波受信コイル15は、一般的には、部位別に専用の形状を有する。
【0021】
また、本RF受信コイル15は、所定の方向に沿って連結された複数のコイルユニットから構成されている。このコイルユニットは脱着自在となっており、従って、本RF受信コイル15は、自在にその長さを変更することができる。この本RF受信コイル15の構成については、後で詳しく説明する。
【0022】
なお、図1では、RF送信コイルとRF受信コイルとを別体とするクロスコイル方式を例示したが、これらを一つのコイルで兼用するシングルコイル方式を採用する構成であってもよい。係る場合には、当該シングルコイルが後述するRF受信コイルの構成を有することになる。
【0023】
傾斜磁場コイル装置電源17は、傾斜磁場を形成するためのパルス電流を発生し、傾斜磁場コイル13に供給する。また、傾斜磁場コイル装置電源17は、後述するシステム制御部202の制御に従って、傾斜磁場コイル13に供給するパルス電流の向きを切替えることにより、傾斜磁場の極性を制御する。
【0024】
送信部18は、発振部、位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部(それぞれ図示せず)を有しており、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信用高周波コイルに送信する。当該送信によって高周波送信コイル14から発生した高周波によって、被検体の所定原子核の磁化は、励起状態となる。
【0025】
受信部19は、増幅部、中間周波数変換部、位相検波部、フィルタ、A/D変換器(それぞれ図示せず)を有する。受信部19は、高周波コイル14から受信した、核の磁化が励起状態から基底状態に緩和するとき放出する磁気共鳴信号(高周波信号)に対して、増幅処理、発信周波数を利用した中間周波数変換処理、位相検波処理、フィルタ処理、A/D変換処理を施す。
【0026】
データ処理部20は、受信後のデータを処理して磁気共鳴画像を生成する計算機システムであり、記憶部201、システム制御部202、データ収集部203、再構成部204、コイル識別部206、トラップ回路制御部207、入力部208を有している。
【0027】
記憶部201は、本磁気共鳴イメージング装置10によって取得されるMR画像、過去に撮影されたMR画像等を記憶するメモリである。
【0028】
システム制御部202は、図示していないCPU、メモリ等を有しており、システム全体の制御中枢として、本磁気共鳴イメージング装置を静的又は動的に制御する。
【0029】
データ収集部203は、受信部19によってサンプリングされたディジタル信号を収集する。
【0030】
再構成部204は、データ収集部203によって収集されたデータに対して、後処理すなわちフーリエ変換等の再構成等を実行し、被検体内の所望核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを求める。
【0031】
識別部206は、後述するID情報とRF受信コイルの種類とを関連付けたRFコイル情報、及び所定の抵抗値とコイルユニットの種類とを関連付けたコイルユニット情報を記憶するメモリを有している。識別部206は、受信部19を介してRFコイル15から受信したID情報とRFコイル情報とから、RF受信コイルの種類(連結型であるか否か)を識別する。また、コイル識別部206は、受信部19を介して後述する第2のコイルID部156から受信した電流値から抵抗値を計算し、これとコイルユニット情報とから、各コイルユニットの接続数を識別する。
【0032】
また、識別部206は、受信信号が送り出されない受信信号線Ri(後述)を特定することにより、撮影に使用されないチャネルを自動的に認識する。
【0033】
なお、RFコイル情報及びコイルユニット情報は、記憶部201に記憶される構成であってもよく、また、コイル識別部206が有する識別機能は、システム制御部202が有する構成であってもよい。
【0034】
トラップ回路制御部207は、各チャネルに対応して設けられているトラップ回路(後述)を所定のタイミングでON/OFF制御する。このトラップ回路制御部207の制御により、各トラップ回路は、送信時は各チャネルが送信パルスを受信しない様にし、又は受信時において所定のチャネルが他のチャネルとカップリングしないように、各チャネルに対応するコイルの(システム側から見た)インピーダンスを制御する。
【0035】
入力部208は、オペレータからの各種指示・命令・情報をとりこむため入力装置(マウスやトラックボール、モード切替スイッチ、キーボード等)を有している。
【0036】
表示部24は、データ処理部20から入力したスペクトラムデータあるいは画像データ等を表示する出力手段である。
【0037】
(RF受信コイル)
次に、RF受信コイル15の構成について、さらに詳しく説明する。なお、シングルコイル方式を採用する場合には、以下に説明する構成、機能等を、RF送受信コイルが具備することになる。
【0038】
本RF受信コイル15は、所定の方向に連結された複数のコイルユニットから構成される。各コイルユニットは脱着自在となっており、自由に取り外したり交換したりすることができる。また、各コイルユニットは、必ずしも同一の種類である必要はない。以下、説明を具体的にするために、二種類のコイルユニットから構成されるRF受信コイルを例とする。
【0039】
図2は、一つのコイルユニット150と、三つのコイルユニット151とから構成されるRF受信コイル15を示した図である。図2に示すように、コイルユニット150、151は、所定の方向(被検体の体軸方向)に沿って連結されている。なお、以下の説明においては、コイルユニットが連結される方向を「連結方向」と呼ぶことにする。
【0040】
図3は、コイルユニット150の構成を、図4は、コイルユニット151の構成をそれぞれ説明するための図である。
【0041】
図3に示すように、コイルユニット150は、一つのコイルエレメント150aと、一つのコイルエレメントユニット150bとを有している。
【0042】
コイルエレメント150aは、撮影部位に対応した形状を有しており、被検体に励起用高周波を印加するため、又は被検体に発生した磁気共鳴信号を受信するためのコイルである。このコイルエレメント150aは、一チャネルを構成する。
【0043】
コイルエレメントユニット150bは、コイルエレメント150aの半分の形状を有するものである。複数のコイルユニットを連結した結果、隣り合うコイルエレメントユニット150b同士が連結されることによって、一チャネルを構成するコイルエレメント150aが形成される。
【0044】
また、コイルユニット150は、被検体の体軸方向に沿ってコイルユニット同士を連結するための連結部材(図示せず)を、連結方向の上流側(後述する受信信号線の引き出し側)の側面に有している。この連結部材は、コイルユニット同士を機械的に連結する機械的連結部と、コイルエレメントユニット150b同士を電気的に接続するための電気的接続部とを有している。特に、電気的接続部は、高い導電性を確保するため、位置決め用の機械的スライド部を有している。この機械的スライド部により、コイルユニット150の位置を調整することで、コイルエレメントユニット150b間の正確なアライメントを行うことができる。
【0045】
なお、この連結部材の構成をできるだけ簡略にするため、及び操作者の作業負担をできるだけ軽減させるために、コイルユニット同士は、図2に示すようにコイルエレメントユニット150bの真っ直ぐな部分で連結されることが好ましい。
【0046】
一方、図4に示すように、コイルユニット151は、コイルユニット150は、一つのコイルエレメント150aと、二つのコイルエレメントユニット150bとを有している。コイルエレメントユニット150bの一方は連結方向の上流側に、他方は連結方向の下流側(後述する受信信号線の引き出しとは反対側)に設けられている。
【0047】
また、コイルユニット151は、被検体の体軸方向に沿ってコイルユニット同士を連結するための連結部材を、当該コイルユニット151の上流側及び下流側の側面に有している。この連結部材により、連結方向に沿ってコイルユニット151同士、及びコイルユニット151とコイルユニット150とが連結され、また、コイルエレメントユニット150b同士が電気的に接続される。
【0048】
なお、コイルエレメントユニット150bの連結部位は、そのまま露出していると収納や運搬時において破損する危険性がある。従って、各コイルユニットは、当該連結部位を覆い保護するための保護部を有することが好ましい。
【0049】
また、図2では、一つのコイルユニット150と、三つのコイルユニット151とを有するRF受信コイル15を示した。従って、これらを連結することにより、同図に示すように7個のコイルエレメント150aが形成されることになり、当該RF受信コイルは7チャネルを有するものとなる。
【0050】
(コイルユニットの種類及び連結数の識別)
本RF受信コイル15は、複数のコイルユニットが連結された構成を有している。また、本RF受信コイル15では、異なる種類のコイルユニットが混在する場合がある。従って、システム側は、特に後述するトラップ回路制御の観点から、接続されたRF受信コイルが連結型のコイルであるか否か、及び各コイルユニットの連結数を把握する必要がある。本RF受信コイル15は、システム側にこれらの情報を認識させる機能を有するものである。以下、RF受信コイル15種類及びコイルユニットの連結数の識別について説明する。
【0051】
図5は、RF受信コイル15が有するコイルユニットの種類及び連結数の識別機能を説明するための図である。同図に示すように、各コイルユニットは、第1のコイルID部154と、第2のコイルID部156とを有している。
【0052】
第1のコイルID部154は、ディップスイッチによるオープン及びショートの情報により、当該RF受信コイル15が連結型であることを意味するID情報を表す特定のパターンのID信号を発生する。このID信号により、当該RF受信コイル15が当該コイルユニットから構成される連結型であることをシステム側に知らせることができる。
【0053】
なお、システムは、いずれかのコイルユニットの第1のコイルID部154が発生するID信号を受信することで、本RF受信コイルが連結型であることを認識することができる。従って、装置を簡単にするため、例えば最も上流側にあるコイルユニット151の第1のコイルID部154が発生するID信号がシステムに認識される構成とすればよい。
【0054】
第2のコイルID部156は、コイルユニットの種類に対応した複数のID信号線Ii(i=1〜n。ただし、nはコイルユニットの種類の数。)と、複数の信号線Iiのうち当該コイルユニットが該当する種類に対応する信号線に設けられ、コイルユニットの種類毎に決められた抵抗値を持つ抵抗riと、を有している。各ID信号線は、図示していない連結部材によってユニット間で電気的に接続される。この第2のコイルID部156により、どの種類のコイルユニットがいくつ接続されているのかは、次の様にして認識される。
【0055】
すなわち、図5に示すように、コイルユニット150を示す抵抗r1(抵抗値r1)が、当該コイルユニット150に該当する信号線I1上に設けられている。システム側は、信号線I1を定電圧電源に繋ぎ、その電流値を計測することで抵抗値を把握することができる。計測の結果、得られた抵抗値が抵抗値r1の一倍であれば、本RF受信コイル15にはコイルユニット150が一つ連結されていることがわかる。
【0056】
また、コイルユニット151についても同様にして連結数を認識することができる。すなわち、コイルユニット151を示す抵抗r2(抵抗値r2)が、当該コイルユニット150に該当する信号線I2上に設けられている。システム側は、信号線I2を定電圧電源に繋いて抵抗値を取得し、その値が抵抗値r2の3倍であることにより、コイルユニット151が三つ連結されていることを認識することができる。
【0057】
なお、各コイルユニットに対応する信号線Iiの最も下流側の端点E(すなわち、コイルユニット150における信号線Iiの下流側の端点)は、図5に示すように、自動的にグランド接続されるようになっている。
【0058】
(受信信号線の連結)
次に、各チャネルから引き出される受信信号の各コイルユニット間での連結方法について説明する。
【0059】
図6は、受信信号の連結方法について説明するための図である。同図に示す様に、受信信号線Riは、当該コイルユニット及び下流側に存在するコイルユニットのチャネル数を少なくとも包含する数だけ設けられている。
【0060】
各受信信号線は、各チャネル、すなわち各コイルエレメント150a(コイルエレメントユニット150bの連結によって形成されたものを含む)から引き出され、連結方向に沿って磁気共鳴イメージング装置10の受信部19に接続されている。
【0061】
また、上流側のコイルエレメントユニット150bと受信信号線Riとの間には、切替スイッチ157が設けられている。この切替スイッチ157は、当該コイルエレメントユニット150bがさらに隣の(下流側の)コイルエレメントユニット150bに連結されコイルエレメント150aを形成する場合には、形成されたコイルエレメント150aからの受信信号をシステム側に送り出すため、自動的に閉じた状態となる(図6のチャネル2に対応する切替スイッチ157参照)。一方、切替スイッチ157は、当該コイルエレメントユニット150bが他のコイルエレメントユニット150bに連結されずコイルエレメント150aを形成しない場合には、当該コイルエレメントユニット150bの受信信号をシステム側に送り出さないようにするため、自動的に開いた状態となる(図6のチャネルNに対応する切替スイッチ157参照)。なお、この切替スイッチ157の自動的な開閉は、コイルユニット同士を連結させるための連結部材と連動させることによって、容易に実現することができる。
【0062】
特に、切替スイッチ157が自動的に開いた状態となる場合には、各チャネルに対応するコイルエレメントの受信状態のインピーダンス(例えば、50Ω)から大きく外れた抵抗と接続されるようにすれば、各受信信号線のインピーダンスを測定することにより、システム側は、受信信号が送り出されない受信信号線Riを特定することができ、撮影に使用されていないチャネルを自動的に把握することができる。 (トラップ回路の制御及び制御信号の連結方法)
次に、各チャネルに設けられるトラップ回路の制御、及び当該トラップ回路から引き出される制御信号線Ciの各コイルユニット間での連結方法について説明する。
【0063】
図7は、本RF受信コイル15のトラップ回路の制御及び制御信号の連結方法を説明するための図である。同図に示すように、各コイルユニット(図7では、二つのコイルユニット151のみ図示)は、トラップ回路158、制御信号線Ciを有している。
【0064】
トラップ回路158は、励起高周波の送信時に各チャネルが不必要な信号を受信しないようにするため、及び撮影に使用しないチャネルが不必要な信号を受信しないようにするために、各チャネルを制御するための回路である。このトラップ回路158は、トラップ回路制御部207からの制御信号によって、次の様に制御される。
【0065】
すなわち、撮影に使用されないチャネルに対応するトラップ回路158は、高周波送受信に起因する電磁誘導により、他のチャネルとカップリングしないように(当該チャネルに電流が流れないように)、当該チャネルのコイルエレメントの(システム側から見た)インピーダンスを制御する。また、撮影に使用するチャネルについても、励起高周波を送信時に当該高周波を受信しないように(当該チャネルに電流が流れないように)、当該チャネルのコイルエレメントのインピーダンスを制御する。一方、撮影に使用するチャネルに対応するトラップ回路158は、被検体に発生する磁気共鳴信号を受信する受信モード時においてはOFF状態とされ、接続されたコイルエレメントに対して積極的な制御を行わない。なお、撮影に使用されるチャネルの把握は、上述した通りである。
【0066】
なお、トラップ回路158は、上述した制御を可能とするものであれば、各チャネルを積極的に電気的制御するものである必要はない。例えば、電流の流れを発生させないクロスダイオード回路(二つのダイオードからなり、自身のアノードを相手のカソードに接続した回路)等により、各チャネルを次の様に消極的に電気的制御するものであってもよい。
【0067】
図8は、コイルエレメント150aが送信パルスを受信しないようにするために、スイッチの代わりにトラップ回路158内に設けられるクロスダイオードDの配置例を示した図である。受信時には、クロスダイオードDの両端A−Fには殆ど起電力が発生せず、クロスダイオードDはOFF状態となり、トラップ回路は作動しない。従って、コイルエレメント150aで受信した信号は、そのままシステム側に送り出すことができる。
【0068】
一方、送信時には、送信パルスによってA−B間に高周波電圧がかかるため、送信パルスによる大出力電磁波により電磁誘導が発生し、A−F−B間にも同様の電あるがかかる。そのため、クロスダイオードDの両端(A−F間)にも大電圧が掛かることになり、クロスダイオードDがONした状態となる。その結果、トラップ回路158が作動(LとCの共振)することになり、実質的にA−B間がオープンとなるため、コイルエレメント150aから受信した送信パルスがシステム側に流れ込むのを遮断することができる。
【0069】
制御信号線Ciは、各コイルユニットにおいて、当該コイルユニット及び下流側のコイルユニットのチャネル数を少なくとも包含する数だけ設けられている。各制御信号線Ciは、対応するトラップ回路158に接続され、磁気共鳴イメージング装置本体からの制御信号を当該対応するトラップ回路158に送り出す。
【0070】
なお、この制御信号線Ciは、コイルユニットを連結部材によって接続することにより、ユニット間で電気的に接続される。
【0071】
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
【0072】
本RFコイルは、患者の体軸方向に沿って連結された複数のコイルユニットから構成されており、各コイルユニットは、脱着自在となっている。従って、可搬型天板により患者をストレッチャー等に移動する場合、個々のコイルユニットに分解してRFコイルを取り外すことで、当該患者の移動を容易に行うことができる。また、当該RFコイルのコイル置き場までの運搬についても、個々のコイルユニットに分解することで、容易に実行することができる。
【0073】
また、本RFコイルを構成するコイルユニット同士は、コイルエレメントユニットの真っ直ぐな部分で連結される様になっている。従って、コイルユニットの連結部材の構成をできるだけ簡略にでき、また、操作者の作業負担を軽減させることができる。
【0074】
また、本RFコイルは、その種類、種類別のコイルユニットの接続数、撮影に使用されるチャネルを自動的にシステム側に知らせることができる。従って、操作者は、例えばコイルユニットを連結したり取り外したりした場合であっても、いちいちRFコイルの種類、接続数、使用チャネルを入力する必要がない。その結果、操作者の作業負担を軽減させることができる。
【0075】
また、本RFコイルは、コイルエレメントが一チャネルとして有効に機能する場合には、受信信号ラインとシステム側とを自動的に接続し、一チャネルとして機能しない場合には、受信信号ラインとシステム側とを自動的に切断するスイッチを有している。従って、受信信号ラインとシステム側との接続切替を人為的に制御する必要がなく、操作者の作業負担を軽減させることができる。また、不要なコイルエレメントからのノイズを自動的に遮断することができる。
【0076】
また、本RFコイルのコイルエレメントは、接続されたトラップ回路により、送信時又は受信時において所定のチャネルが他のチャネルとカップリングしないように、システム側から見たインピーダンスが制御される。従って、励起高周波送信時、又は磁気共鳴信号受信時においても、各チャネルの不必要な信号検出を防止することができる。
【0077】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態にて説明したRF受信コイルは、図2に示した様に、連結された二種類のコイルユニット150、151によって構成されるものであったが、使用するコイルユニットの種類の数に限定はなく、連結された三種類以上のコイルユニットによって構成されるものであってもよい。また、各コイルユニットが有するコイルエレメントの種類も二種以上であってよく、さらに、各種類に対応するコイルエレメントを複数有する構成であってもよい。
【0078】
以上の観点から、本実施形態では、複数種類のコイルエレメントを種類毎に複数個有するコイルユニット、及び複数種類の当該コイルユニットを連結して構成されるRF受信コイルについて説明する。なお、各コイルユニット又は本RF受信コイルについては、第1の実施形態にて説明したものと同様の構成によって、コイルユニットの種類及び連結数の識別機能、受信信号線の連結機能、トラップ回路の制御機能、制御信号の連結機能を有するものとする。
【0079】
図9は、本実施形態に係るRF受信コイル15の一例を示しており、各コイルエレメント、各コイルエレメントユニットの配置を説明するための図である。また、図10は、側面から見た本RF受信コイル15を示した図である。各図に示す様に、本RF受信コイル15は、五種類のコイルユニット(頭部用コイルユニット252、ネック−スパイン用コイルユニット253、スパイン用コイルユニット254、腹部用コイルユニット255、膝用コイルユニット256)から構成されている。各コイルユニットは、それぞれ測定部位に対応したコイルエレメントを有している。
【0080】
頭部用コイルユニット252は、第1の頭部用コイルユニット252A(図9参照)と、第2の頭部用コイルユニット252B(図10参照)とを有している。各頭部用コイルユニットには、頭部を撮影するためのコイルエレメント252a、コイルエレメントユニット252b等が設けられている。
【0081】
ネック−スパイン用コイルユニット253は、脊椎を撮影するためのコイルエレメント253a、コイルエレメントユニット253b、253c等を有している。特に、コイルエレメントユニット253bは、頭部用コイルユニット252のコイルエレメントユニット252bと連結されることにより、ネック撮影用のコイルエレメントを形成する。
【0082】
スパイン用コイルユニット254は、脊椎を撮影するためのコイルエレメント254a、コイルエレメントユニット254b、254cを有している。特に、コイルエレメントユニット254bは、コイルエレメントユニット254c又は253cと連結されることにより、脊椎撮影用のコイルエレメントを形成する。
【0083】
図10に示す腹部用コイルユニット255は、腹部を撮影するためのコイルエレメント(図示せず)を有している。この腹部用コイルユニット255は、例えば図示していない所定の凸部を、凹部254dにはめ込むことで、スパイン用コイルユニット254の上側に設置される。
【0084】
膝用コイルユニット256は、膝を撮影するためのコイルエレメント256a、コイルエレメントユニット256bを有している。特に、コイルエレメントユニット256bは、コイルエレメントユニット254cと連結されることにより、脊椎撮影用のコイルエレメントを形成する。
【0085】
以上述べた様に、本発明の技術的思想によれば、複数種類のコイルエレメントを種類毎に複数個有するコイルユニット、及び複数種類の当該コイルユニットを連結して構成されるRF受信コイルを実現することも可能である。従って、種々のコイルエレメントの組み合わせにより、患者の体格・体型に対応するRFコイル、及び撮影目的や撮影プランに応じたRFコイルを組み立てることができる。その結果、磁気共鳴イメージングにおける撮影自由度を拡張することができ、個々の患者に適合する好適な撮影を実現することができる。
【0086】
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0087】
(1)例えば、本RFコイルを構成するコイルユニットの配列順序は、自由に入れ替えできるようにすることも可能である。これは、各コイルユニットに、当該RFコイルが有する最大チャネル数に対応する受信信号Ri、制御信号Ciを設けることによって実現することができる。
【0088】
(2)当然ながら、各コイルユニットは、単独でも使用可能である。
【0089】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、本磁気共鳴イメージング装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、一つのコイルユニット150と、三つのコイルユニット151とから構成されるRF受信コイル15を示した図である。
【図3】図3は、本RFコイル15を構成するコイルユニット150の一例を示した図である。
【図4】図3は、本RFコイル15を構成するコイルユニット151の一例を示した図である。
【図5】図5は、RF受信コイル15が有するコイルユニットの種類及び連結数の識別機能を説明するための図である。
【図6】図6は、受信信号の連結方法について説明するための図である。
【図7】図7は、本RF受信コイル15のトラップ回路の制御及び制御信号の連結方法を説明するための図である。
【図8】図8は、本RF受信コイル15のトラップ回路の一例を示した図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係るRF受信コイル15の一例を示しており、各コイルエレメント、各コイルエレメントユニットの配置を説明するための図である。
【図10】図10は、側面から見た第2の実施形態に係るRF受信コイル15を示した図である。
【図11】図11は、従来のRFコイルの一例を示した図である。
【図12】図12は、従来のRFコイルの一例を示した図である。
【符号の説明】
【0091】
10…磁気共鳴イメージング装置、11…静磁場磁石、12…冷却系システム制御部、13…傾斜磁場コイル、14…高周波送信コイル、15…高周波受信コイル、18…送信部、19…受信部、20…データ処理部、24…表示部、201…記憶部、202…システム制御部、203…データ収集部、204…再構成部、206…識別部、207…トラップ回路制御部、208…入力部、252…頭部用コイルユニット、253…ネック−スパイン用コイルユニット、254…スパイン用コイルユニット、255…腹部用コイルユニット、256…膝用コイルユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴イメージング装置に接続され、磁気共鳴イメージングにおいて少なくとも高周波受信に使用されるRFコイルであって、
所定の方向に沿って二つ以上連結され且つ取り外し可能な複数のコイルユニットを複数具備し、
前記各コイルユニットは、
各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第1のコイルエレメントであって、前記各種撮影部位から高周波を受信する少なくとも一つの第1のコイルエレメントと、
各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第2のコイルエレメントの一部分であって、当該コイルユニットに他のコイルユニットが連結された場合に、前記他のコイルユニットが有する前記第2のコイルエレメントの残りの部分とによって、前記各種撮影部位から高周波を受信する前記第2のコイルエレメントを形成する少なくとも一つのコイルエレメントユニットと、
当該コイルユニットを前記所定の方向に沿って連結するための連結手段と、を有すること、
を特徴とするRFコイル。
【請求項2】
各チャネルに対応して、前記第1のコイルエレメント、及び前記第2のコイルエレメントを形成するコイルエレメントユニットの一方に接続される信号線であって、前記磁気共鳴イメージング装置からの信号を、前記各第1のコイルエレメント及び前記各第2のコイルエレメントの少なくとも一方に供給するため、又は、前記各第1のコイルエレメント及び前記各第2のコイルエレメントの少なくとも一方が発生する信号を、前記磁気共鳴イメージング装置に送り出すための第1の信号線をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のRFコイル。
【請求項3】
前記コイルユニットのそれぞれは、当該RFコイルがコイルユニットを連結したものであることを磁気共鳴イメージング装置に識別させるための第1の識別手段、及び前記コイルユニットの連結数をその種類毎に磁気共鳴イメージング装置に識別させるための第2の識別手段のうち、少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1又は2記載のRFコイル。
【請求項4】
前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線との電気的接続を切り替えるための切替手段であって、
前記コイルエレメントユニットにより前記第2のコイルエレメントが形成されていない場合には、前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線とを電気的に切断し、
前記コイルエレメントユニットにより前記第2のコイルエレメントが形成されている場合には、前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線とを電気的に接続する切替手段をさらに有すること、
を特徴とする請求項2又は3記載のRFコイル。
【請求項5】
前記第1のコイルエレメント毎及び前記第2のコイルエレメント毎に設けられ、制御信号に従って各チャネルによる高周波受信を不可能にするトラップ回路と、
前記各トラップ回路と磁気共鳴イメージング装置とを接続し、当該磁気共鳴イメージング装置から前記各トラップ回路に前記制御信号を送信するための複数の制御信号線と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のRFコイル。
【請求項6】
前記複数のコイルユニットのうち少なくとも一つは、当該少なくとも一つのコイルユニット以外のコイルユニットが有する前記第1のコイルエレメントと異なる種類の前記第1のコイルエレメントを有することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載のRFコイル。
【請求項7】
前記複数のコイルユニットのうち少なくとも隣り合う二つは、当該少なくとも隣り合う二つのコイルユニット以外のコイルユニットが有する前記第1のコイルエレメントと異なる種類の前記第2のコイルエレメントを形成するコイルエレメントユニットを有することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載のRFコイル。
【請求項8】
前記複数のコイルユニットのうち少なくとも一つは、当該少なくとも一つのコイルユニットが有する第1のコイルエレメントと異なる種類の前記第2のコイルエレメントを形成するコイルエレメントユニットを有することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載のRFコイル。
【請求項9】
磁気共鳴イメージング装置に接続され、単独で、又は所定の方向に沿って二つ以上連結することで磁気共鳴イメージングにおいて少なくとも高周波受信に使用されるRFコイルを構成するコイルユニットであって、
各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第1のコイルエレメントであって、前記各種撮影部位から高周波を受信する少なくとも一つの第1のコイルエレメントと、
各種撮影部位に対応する形状を有し一チャネルを形成する少なくとも一種類の第2のコイルエレメントの一部分であって、当該コイルユニットに他のコイルユニットが連結された場合に、前記他のコイルユニットが有する前記第2のコイルエレメントの残りの部分とによって、前記各種撮影部位から高周波を受信する前記第2のコイルエレメントを形成する少なくとも一つのコイルエレメントユニットと、
当該コイルユニットを前記所定の方向に沿って連結するための連結手段と、
を具備することを特徴とするコイルユニット。
【請求項10】
各チャネルに対応して、前記第1のコイルエレメント、及び前記第2のコイルエレメントを形成するコイルエレメントユニットの一方に接続される信号線であって、前記磁気共鳴イメージング装置からの信号を、前記各第1のコイルエレメント及び前記各第2のコイルエレメントの少なくとも一方に供給するため、又は、前記各第1のコイルエレメント及び前記各第2のコイルエレメントの少なくとも一方が発生する信号を、前記磁気共鳴イメージング装置に送り出すための第1の信号線をさらに具備することを特徴とする請求項9記載のコイルユニット。
【請求項11】
前記コイルユニットは、当該コイルユニットが連結されRFコイルを構成するものであることを磁気共鳴イメージング装置に識別させるための第1の識別手段、及び前記コイルユニットの連結数をその種類毎に磁気共鳴イメージング装置に識別させるための第2の識別手段のうち、少なくとも一方を有することを特徴とする請求項9又は10記載のコイルユニット。
【請求項12】
前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線との電気的接続を切り替えるための切替手段であって、
前記コイルエレメントユニットにより前記第2のコイルエレメントが形成されていない場合には、前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線とを電気的に切断し、
前記コイルエレメントユニットにより前記第2のコイルエレメントが形成されている場合には、前記コイルエレメントユニットと前記第1の信号線とを電気的に接続する切替手段をさらに有すること、
を特徴とする請求項10又は11記載のコイルユニット。
【請求項13】
前記第1のコイルエレメント毎及び前記第2のコイルエレメント毎に設けられ、制御信号に従って各チャネルによる高周波受信を不可能にするトラップ回路と、
前記各トラップ回路と磁気共鳴イメージング装置とを接続し、当該磁気共鳴イメージング装置から前記各トラップ回路に前記制御信号を送信するための複数の制御信号線と、
をさらに具備することを特徴とする請求項9乃至12のうちいずれか一項記載のコイルユニット。
【請求項14】
前記請求項1乃至8のうちいずれか一項記載のRFコイル、又は請求項9乃至13のうちいずれか一項記載のコイルユニットを具備する磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−14823(P2006−14823A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193903(P2004−193903)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】