説明

高周波モジュールおよび高周波モジュールの検査方法

【課題】高周波回路チップ上の回路と、モジュールを構成する配線基板上の回路についてその相対位置を検出することによって、容易に実装状態が測定できる高周波モジュールおよび高周波モジュールの測定方法を提供する。
【解決手段】入出力端子6を備えた高周波回路チップ1と、高周波回路チップ1の入出力端子6を、バンプ5を介してフリップチップ接続する接続用パッド7を含む配線部を備えた配線基板2とを備えた高周波モジュールであって、入出力端子の2端子間に接続された、スパイラルインダクタ3sと、スパイラルインダクタ3sに対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体4dとを備え、接続用パッド間のインダクタンスを測定することによって、スパイラルインダクタ3sと検出用導体4dとの距離の変化に起因する入出力端子6と接続用パッド7間の距離の変化を測定可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波モジュールおよび高周波モジュールの検査方法に係り、特に基板に高周波回路チップが実装された高周波モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
高周波モジュールでは、フリップチップ実装すると、実装時のバンプ高さによって回路チップの特性が変わり、高周波モジュール特性が仕様を満たせなくなる不良が増える。しかし、このようなモジュールの評価には高価な機材を使用する必要があるため、製造コストの高騰を招く虞がある。このため、高価な機材を使用することなく、実装不良を選別できる技術が必要とされている。
このため、高周波回路(IC)チップの実装状態を測定する方法の先行技術として、特許文献1に記載のものが知られている。図14に示すように、高周波モジュールでは、高周波回路チップ1001を下地基板1002上にフリップチップ実装した後、その発熱による温度を測定することによって、接続不良数を算出し、不良品を選別している。実際には、この方法では、下地基板1002上に、温度センサ1003と、発熱用ヒーター1004とを搭載し、発熱用ヒーター1004への通電による温度上昇を温度センサ1003によって測定することによって、高周波回路チップ1001の下地基板1002上への接続状態を検査する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−217289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示した従来の高周波モジュールには次に示す様な課題があった。即ち、特許文献1では、発熱用ヒーターが必要となり、高周波回路モジュール上にスペースが必要な上、余分な回路を実装するため、モジュールが大きくなり、さらには、製造コストの高騰の原因となってしまう。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、高周波回路チップ上の回路と、モジュールを構成する配線基板上の回路とについて、回路の相対位置を検出することによって、容易に実装状態を測定できる高周波モジュールおよび高周波モジュールの検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、入出力端子を備えた高周波回路チップと、前記高周波回路チップの前記入出力端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板とを備えた高周波モジュールであって、前記高周波回路チップの前記入出力端子の内、前記配線部の前記接続用パッドに接続される少なくとも2端子間、または前記配線基板に接続された測定用の回路要素と、前記測定用の回路要素に対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体とを備え、前記高周波回路チップまたは前記配線基板のいずれか一方に前記測定用の回路要素が配設され、他の一方に前記検出用導体が配設され、前記測定用の回路要素と前記検出用導体との距離の変化に起因する、インダクタンスの変化を測定することによって、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離を測定可能に構成される。
【0006】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記測定用の回路要素は、スパイラルインダクタであり、前記スパイラルインダクタと前記検出用導体との距離の変化に起因する、前記接続用パッド間のインダクタンスの変化を測定することによって、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離を測定可能に構成されたものを含む。
【0007】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記検出用導体が、前記2端子に接続された前記接続用パッドを結ぶ線上に配設されたものを含む。
【0008】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記検出用導体が、スパイラルインダクタを構成する導体パターンであるものを含む。
【0009】
また、本発明は、外付けのLCRメータを備え、前記接続用パッド間のインダクタンスの変化を測定するものを含む。
【0010】
また、本発明は、送信用端子と受信用端子とを備えた高周波回路チップと、前記高周波回路チップの前記送信用端子と前記受信用端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、を備えた高周波モジュールであって、前記高周波回路チップまたは前記配線基板が、前記受信用端子または前記送信用端子の受信信号または送信信号を、前記送信用端子または前記受信用端子でも検出し、検出された信号から放射利得を算出する信号処理部を備え、前記放射利得に基づき、前記送信用端子および前記受信用端子と、前記接続用パッドとの距離を測定可能に構成される。
【0011】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記信号処理部は、前記高周波回路チップ上に配設されたものを含む。
【0012】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記送信用端子と前記受信用端子とに接続される前記接続用パッド上の前記バンプを結ぶ線上の、前記配線基板上に導体部が形成されたものを含む。
【0013】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記送信用端子と前記受信用端子上の前記バンプを結ぶ線上の、前記高周波回路チップ表面にフローティング構造の導体パターンが形成されたものを含む。
【0014】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記配線部は、信号線の両側をグランド線によって囲んだコプラナー配線構造を構成しており、前記グランド線に接続されるグランド接続用パッド上のグランドバンプが、前記送信用端子と前記受信用端子とに接続される前記接続用パッド上の前記バンプを結ぶ線上を除く領域に形成されたものを含む。
【0015】
また、本発明は、上記高周波モジュールにおいて、前記グランドバンプは前記バンプよりも内側に形成され、前記高周波回路チップの端辺に沿って交互に配列されたものを含む。
【0016】
また、本発明は、入出力端子を備えた高周波回路チップと、前記高周波回路チップの前記入出力端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、を備えた高周波モジュールの実装状態を検査する検査方法であって、前記高周波回路チップの前記入出力端子の内、前記配線部の前記接続用パッドに接続される少なくとも2端子間、または前記配線基板に接続された、測定用の回路要素と、前記測定用の回路要素に対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体とを備え、前記高周波回路チップまたは前記配線基板のいずれか一方に前記測定用の回路要素が配設され、他方の一方に前記検出用導体が配設された高周波回路モジュールを用意する工程と、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離の変化に起因する前記測定用の回路要素と前記検出用導体との距離の変化を測定する工程と、前記距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する判断工程とを含む。
【0017】
また、本発明は、送信用端子と受信用端子とを備えた高周波回路チップと、前記高周波回路チップの前記送信用端子と前記受信用端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、を備えた高周波モジュールの検査方法であって、前記高周波回路チップまたは前記配線基板が、前記受信用端子または送信用端子の受信信号または送信信号を、前記送信用端子または前記受信用端子によっても検出し、検出された信号から放射利得を算出する信号処理部を備えた高周波モジュールを用意する工程と、前記放射利得に基づき、前記送信用端子および前記受信用端子と、前記接続用パッドとの距離を推定する工程と、前記距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する判断工程とを含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高周波用の測定機器によって特性を測定する、あるいは、数ミクロン単位での寸法測定を行うことなしに、高周波回路チップと配線基板との間隔が、所望の値の範囲内であるか否かを検査することによって、高周波回路チップと配線基板との接続状態が良好であるか否かの判定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1の高周波モジュールの構成を示す説明図(斜視図)
【図2】本発明の実施の形態1の高周波モジュールの構成を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態1の高周波モジュールを用いた高周波回路チップと配線基板との間隔を測定した結果を示す図
【図4】本発明の実施の形態2の高周波モジュールの構成を示す説明図(斜視図)
【図5】本発明の実施の形態3の高周波モジュールの構成を示す説明図(斜視図)
【図6】本発明の実施の形態4の高周波モジュールの構成を示す説明図(透視図)
【図7】本発明の実施の形態4の高周波モジュールの構成を示す断面図、(a)、(b)、(c)は各状態における断面図
【図8】本発明の実施の形態4の高周波モジュールの高周波回路チップの実装状態検出回路部を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態4の高周波モジュールの配線基板の要部説明図
【図10】本発明の実施の形態4の変形例の高周波モジュールの要部断面図
【図11】本発明の実施の形態5の高周波モジュールの構成を示す説明図(透視図)
【図12】本発明の実施の形態5の高周波モジュールの構成を示す断面図、(a)、(b)は各状態における断面図
【図13】本発明の実施の形態5の高周波モジュールの配線基板の要部説明図
【図14】従来例の高周波モジュールの要部説明図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態における高周波モジュールについて図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の高周波モジュールの構成を示す説明図(斜視図)、図2は断面図である。本実施の形態では、測定用の回路要素としてスパイラルインダクタを用いた例について説明する。
高周波モジュールは、高周波回路チップ1、高周波回路チップ1が実装されるモジュール基板としての配線基板2、高周波回路チップ1上に形成された第1の回路3、配線基板2上に形成された第2の回路4、高周波回路チップ1と配線基板2の電極を接続するバンプ5、高周波回路チップ1上の入出力端子(電極)6、および配線基板2の接続用パッド(電極)7を含む構成である。
【0021】
例えば、第1の回路3をスパイラルインダクタ3s、第2の回路4を所定の大きさの接地電位GNDに接続された検出用導体(パッド)4dを用いて構成する。GNDは図示しないが、配線基板の裏面側に形成されている。
実装状態の違いによってバンプ5のつぶれ具合が変化することによって、スパイラルインダクタ3sとGNDに接続された検出用導体4dとの相対位置、例えば間隔が変化し、スパイラルインダクタ3sの特性が変化する。
出力端子8は、例えば外部の測定器を用いて特性を測定するための端子である。外部の測定器9は、例えばLCRメータである。出力端子8は回路を構成していてもよい。
【0022】
すなわち、本実施の形態1の高周波モジュールは、入出力端子6を備えた高周波回路チップ1と、入出力端子6を、バンプ5を介してフリップチップ接続する接続用パッド7を含む配線部を備えた配線基板2とを備えている。
そして入出力端子6に接続された、配線部としての第1の回路3を、接続用パッドに接続される少なくとも2端子間に接続された、スパイラルインダクタ3sとし、スパイラルインダクタ3sに対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体4dを有する第2の回路4としている。
そして、配線基板2上の接続用パッド7間のインダクタンスを測定することによって、入出力端子6と接続用パッド7との間の距離の変化に起因する、スパイラルインダクタ3sと検出用導体4dとの距離の変化を測定可能に構成されている。
スパイラルインダクタ3と検出用導体4dとの距離の変化に起因するインダクタンス変化による、前記接続用パッド7間のインダクタンスの変化を測定することで、入出力端子6と接続用パッド7との距離を測定できる。
【0023】
高周波モジュールにおいて、検出用導体4dが、2端子に接続された接続用パッド7を結ぶ線上に配設されている。
また、本発明においては、2つの接続用パッド7はそれぞれ配線基板2上の出力端子8に接続されており、この出力端子8に接続された外付けのLCRメータ9を備え、接続用パッド7間のインダクタンスの変化を測定する。
【0024】
次に、高周波モジュールの検査方法について説明する。
まず、接続用パッド7間のインダクタンスの変化を測定することによって、スパイラルインダクタ3sと検出用導体4dとの距離の変化に起因するインダクタンスの変化を検知することで、入出力端子6と接続用パッド7との間の距離の変化を知得できる。そして、距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する。
【0025】
このため、極めて容易に実装状態を検査できる。
【0026】
また、本実施の形態によれば、高周波回路チップ側にスパイラルインダクタを設けていることによって、高精度のインダクタンス値をもつ配線を形成できる。従って、実装前、実装後のインダクタンス差を正確に測定でき、バンプ高さをより正確に見積もることができる。
【0027】
例えば、バンプ高さによるスパイラルインダクタの特性の変化を図3に示す。図3中、縦軸はインダクタンスを示し、横軸は基板―高周波回路チップ間の距離(μm)を示す。実線aが第2の回路4が無い場合、破線cが第2の回路4がある場合である。なお、実線aは、第2の回路4なし、封止樹脂ありの場合を示し、一点鎖線bは第2の回路4なし、封止樹脂なしの場合を示す。破線cは封止樹脂あり、第2の回路4がありの場合を示す。
第2の回路4がある場合、バンプ高さが20μm以下となるとインダクタンス値が変化し、バンプのつぶれ過ぎを検出できることが分かる。
従ってインダクタンスが100pHを維持しているか否かを検知することによって、バンプ高さが20μm以上を維持しているかどうかを判定できる。
なお、検出用導体4dはGNDに接続されているが、フローティング状態であっても良い。
【0028】
また、図3における実線aと一点鎖線bとがほぼ一致していることから、封止樹脂の有無によってインダクタンスはほとんど変わらないことがわかる。このことから、樹脂封止後にインダクタンスを測定することによっても、実装状態の検出が高精度に実現可能である。従って、本実施の形態の検査は、樹脂封止工程後の検査にも適用可能である。
【0029】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
前記実施の形態の高周波モジュールでは、図4に斜視図を示すように、スパイラルインダクタ3sを高周波回路チップ1上に形成し、第2回路4として検出用導体4dを配線基板2上に形成したが、本実施の形態の高周波モジュールでは、検出用導体3dを高周波回路チップ1上に、スパイラルインダクタ4sを配線基板2上に配置したものである。
その他については前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0030】
本実施の形態においても、前記実施の形態1の高周波モジュール同様に、接続用パッド7間のインダクタンスの変化を測定することによって、スパイラルインダクタ3sと検出用導体4dとの距離の変化に起因するインダクタンスの変化を検知し、入出力端子6と接続用パッド7との間の距離の変化を知得できる。そして、距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する。このため、極めて容易に実装状態を検査できる。
【0031】
上記構成によっても同様にバンプ高さの適否により、実装状態の良否を判断できる。
【0032】
なお、変形例として、スパイラルインダクタは、配線基板として積層基板を用いることにより、スルーホールを介して接続された複数層の導体によって縦方向のスパイラルを容易に形成できる。従ってバンプ高さ検出における検出精度の向上をはかることが可能となる。本実施の形態においても検出用導体はフローティングでもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、配線基板側にスパイラルインダクタを形成しているため、より大きなスパイラルインダクタを形成できる。従って、低い周波数においてインダクタンス差を測定でき、より安価な測定装置を用いて検査系を構築できる。
【0034】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について説明する。また、前記実施の形態1および2では、検出用導体を高周波回路チップ1または配線基板2上に形成したが、図5に示すように、着脱自在の外付け導体4oを用いてもよい。
配線基板2上に、あらかじめ外付け導体装着部2oを形成しておき、外付け導体装着部2oに外付け導体4oを配置し、前記実施の形態1及び2と同様に、高周波回路チップ1と配線基板との距離を測定し、バンプ高さを検出する。他部については、前記実施の形態1の高周波モジュールと同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0035】
すなわち、本実施の形態1の高周波モジュールは、入出力端子6を備えた高周波回路チップ1と、入出力端子6を、バンプ5を介してフリップチップ接続する接続用パッド7を含む配線部を備えた配線基板2と、を備えている。
【0036】
そして入出力端子6に接続された、配線部としての第1の回路3を、接続用パッドに接続される少なくとも2端子間に接続された、スパイラルインダクタ3sとし、スパイラルインダクタ3sに対向する位置に、接地電位に接続された外付け導体4oを第2の回路として着脱自在に配置する。
【0037】
配線基板2上の接続用パッド7間のインダクタンスを測定することによって、スパイラルインダクタ3sと外付け導体4oとの距離の変化に起因する入出力端子6と接続用パッド7との間の距離の変化を測定可能に構成されている。
つまり、外付け導体4oの表面とスパイラルインダクタ3sとの距離によるインダクタンス値の変化を検出することによって、バンプ5の高さを検出するものである。
【0038】
高周波モジュールにおいては、外付け導体4oが、配線基板2上の2端子に接続された接続用パッド7を結ぶ線上に設けられた外付け導体装着部2oに設置される。そして外付け導体装着部2oに外付け導体4oを装着し、配線基板2上の接続用パッド7間のインダクタンスを測定して、バンプ高さを測定する。そして測定しない場合は、外付け導体4oは取り外す。外付け導体装着部の表面は平坦性が求められるが、非測定時は取り外しておくことができるため、他の回路特性に影響を与えることがない。
【0039】
また、本発明においては、配線基板2上の出力端子8に接続される外付けのLCRメータ9に、外付け導体4oを収納できるようにするのが望ましい。
【0040】
前記実施の形態1乃至3では、測定用の回路要素としてスパイラルインダクタを用いた例について説明したが、スパイラルインダクタに限定されることなく、インダクタ、抵抗などの他の回路要素であってもよい。
【0041】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4について説明する。
図6は本発明の実施の形態4の高周波モジュールを示す要部上面図、図7(a)、(b)および(c)は各状態における断面図、図8は高周波回路チップの実装状態検出回路部を示すブロック図である。図9は配線基板の要部説明図である。図6において、高周波回路チップは透明ではないが、理解しやすくするために透視図とした。図7(a)、(b)および(c)は図6の線A−Aにおける断面を示す図である。図9の線A−Aは図6の線A−Aに相当する。
実施の形態1乃至3では、スパイラルインダクタのインダクタンス値を用いてバンプ高さを検出する例について説明したが、本実施の形態では、配線基板2上に実装される高周波回路チップ1に、実装状態検出回路部100を集積化している。
実装状態検出回路部100においては、送信系と受信系の信号を用いて放射利得を算出することによって、送信用端子6Txと受信用端子6Rxとから漏れてくる信号を、バンプの高さに比例する信号の放射量として検知する。
これにより、バンプ高さ、すなわち、高周波回路チップ1側の送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの距離を検出できる。
【0042】
図7(a)は、本実施の形態の高周波モジュールが、正常に実装された場合、図7(b)はバンプが低い場合、図7(c)はバンプが高い場合を示す。本実施の形態の高周波モジュールは、実装状態によって、高周波回路チップ1側の送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの位置関係が変化し、放射利得が異なる点に着目して、実装状態を検出するものである。
そして本実施の形態の高周波モジュールでは、高周波回路チップ1側の送信用端子6Txと受信用端子6Rxの間と、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの間にそれぞれ信号に対する反射性導体31、32としての金属パターンが設けられ、送信用端子6Txと受信用端子6Rxとから漏れてくる信号の伝搬を助ける構成となっている。
【0043】
また、本実施の形態の高周波モジュールの高周波回路チップ1の実装状態検出回路部100は、内部に受信用端子6Rxの受信信号Rxを、送信用端子6Txを用いて検出し、送信用端子6Txの送信信号Txを、受信用端子6Rxを用いて検出し、検出されたそれぞれの信号から放射利得を算出する、ベースバンド信号処理部110を備えている。
そして、算出された放射利得に基づき、高周波回路チップ1側の送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの距離が測定できる。
【0044】
実装状態検出回路部100は、実装状態テスト信号を生成するベースバンド信号処理部110と、送信部と受信部とを具備している。送信部は、ベースバンド信号処理部110において生成された実装状態テスト信号Txを、高周波電源(LO)102からの信号により搬送周波数に変換する送信系ミキサ112と、高周波電源102からの信号によって搬送周波数に変換された実装状態テスト信号Txを増幅する電力増幅器(PA)と、送信アンテナ114とを具備している。
【0045】
一方、受信部は、送信アンテナ114から送出される信号を受信する受信アンテナ124と、受信アンテナ124によって受信した信号を、低雑音増幅する低雑音増幅器(LNA)123と、低雑音増幅された受信信号をベースバンド信号に変換する受信系ミキサ122とを具備している。
【0046】
高周波モジュールにおいて、ベースバンド信号処理部110において生成された実装状態テスト信号111は、送信系ミキサ112に入力され、高周波電源102からの信号によって搬送波周波数に変換され、電力増幅器113から送信アンテナ114へと入力される。
【0047】
受信時には、受信アンテナ124によって受信した信号は、低雑音増幅器123において低雑音増幅され、受信系ミキサ122においてベースバンド信号121に変換され、ベースバンド信号処理部110において検出される。
【0048】
本実施の形態では、送信と受信の信号処理を用いて実装状態を検出する。送信系より送信アンテナ114を用いて送信される送信信号は、例えば、回路チップ実装部のバンプ5からも、送信信号の一部が放射される。受信側でも回路チップ実装部のバンプ5において、送信信号の一部を受信する。
【0049】
送信信号の一部を低雑音増幅器(LNA)、ミキサによってベースバンド信号処理部に入力することによって、送信側及び受信側のバンプの高さ、すなわち送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの距離を算出し、実装状態を確認できる。
【0050】
距離の算出方法の一例としては、受信側に伝わる電波強度を測定する方法がある。受信用端子から入力された受信信号は、前述したようにミキサ回路によってアナログベースバンド信号に周波数変換、更にアナログ−デジタルコンバータによってデジタル信号に変換され、ベースバンド信号処理部において復調処理される。
【0051】
ここで、アナログ−デジタルコンバータから出力される最大振幅が受信電波の強度となるため、最大振幅の数値を基に距離を算出する。例えば、振幅が10mVであれば距離が20μm、振幅が20mVであれば距離が50μmといったように、振幅と距離との相関を予め測定しておくことで、実装状態の良否が容易に検出できる。
【0052】
なお、良否判定に振幅値そのものを用いてもよいが、距離の相関情報をベースバンド信号処理部にテンプレートとして保存し、距離値として用いてもよいことは言うまでもない。
【0053】
実装状態による良否検出について、具体的な数値の一例を用いて詳細を記載する。
まず、送信系より送信アンテナ114を用いて送信される送信信号の一部が、バンプ5からも放射される。受信側でも、回路チップ実装部のバンプ5によって送信信号の一部を受信する。受信した信号を低雑音増幅器123、受信系ミキサ122およびベースバンド信号処理部110を経た信号出力を測定する。そして測定値から送信側及び受信側の実装状態を確認できる。
【0054】
例えば、回路チップ実装部のバンプ5からも、送信信号の一部が放射される。受信側でも回路チップ実装部のバンプ5において送信信号の一部を受信する放射利得に基づき、送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの距離を測定する。
そして測定値にもとづき、距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する。
【0055】
(1)高周波回路チップ1の送信側端子6Txおよび受信側端子6Rxに接続するバンプ5の高さHが適正高さH0とほぼ同程度となり、正常である場合(図7(a)参照)
電力増幅器113の送信端でのリターンロスは例えば6dB以上、低雑音増幅器(LNA)123の受信端リターンロスが10dB以上となり、例えば送信のリターンロス(絶対値)を5dBmとすると、送信端では−11dBmが反射によって送信アンテナ114側に伝わらない。ここで、バンプ5端からの放射電力は実装部形状によって異なるが、例えば放射利得(絶対値)を−20dBiとすると受信側には−51dBmが伝わる。
【0056】
(2)高周波回路チップ1の送信側端子6Txおよび受信側端子6Rxに接続するバンプ5の高さHが適正高さH0より低い場合(図7(b)参照)
基本的には(1)と同様であるが、バンプ5が低くなり、バンプ高さがH(H<H0)となるとバンプ5の側面を介して放射する面積が小さくなるため、放射利得が下がり、例えば−20dBiが−23dBiとなれば、受信側に伝わる電力は−51dBmが−54dBmとなり、放射電力の差よりバンプが低いことを検出できる。
【0057】
(3)高周波回路チップ1の送信側端子6Txおよび受信側端子6Rxに接続するバンプ5の高さHが適正高さH0より高い場合(図7(c)参照)
(2)において説明した、バンプ5が低い場合とは逆に、バンプ5が高くなり、バンプ高さがH2(H>H0)となると、バンプ5からの放射面積が広くなるため、放射利得が上がり、例えば−20dBiが−17dBiとなれば、受信側に伝わる電力は−51dBmが−48dBmとなり、バンプ5が高いことを検出できる。
【0058】
なお、(1)〜(3)では、バンプ5が適正高さH0に対して、低い、高いとして比較したが、例えばバンプ高さ20μmの高さに対しての許容範囲は通信システムの設計に依存することは言うまでも無い。また、放射利得は、例えば放射電波の波長に応じて最大となる放射素子長があることが知られているが、本発明において考慮するバンプ高さは1mm以下であり、例えば60GHzでの自由空間波長が約5mm、79GHzでは約3.8mmであるため、λg/2よりも更に短いため、高くなれば放射利得が上がり、低くなれば利得が下げられる。
【0059】
(4)高周波回路チップ1の送信側端子6Txおよび受信側端子6Rxに接続するバンプ5が接続していない場合
(1)〜(3)では、バンプの接続抵抗が変化しない範囲での実装不良検出について記したが、ここでは接続すらしていない、または接続しているが接続抵抗が変化している場合について説明する。
まず、送信側が未接続(含む実装不良)の状態では、電力増幅器113からの送信信号はバンプが高いため、反射性導体の面積が大きくなることで、実装部において信号が大きく反射し、放射される。例えば、放射利得は−10dBiとなり、受信側に伝わる電力は−51dBmが−41dBmとなり、送信側の未接続(含む実装不良)を検出できる。
逆に、受信側端子に接続されたバンプが未接続(含む実装不良)の状態では、受信側実装部では不整合により、放射利得が低下し、例えば−30dBiとなり、電力は−51dBmが−61dBmとなるため、受信側の未接続(含む実装不良)を検出できる。
【0060】
また、送信側端子6Txに接続されたバンプ5より放射した電波を効率よく受信側に伝播させるために、高周波回路チップ1および配線基板2側に反射性導体31、32となる金属パターンを配置したが、高周波回路チップ1または配線基板2の一方であって有用である。
【0061】
なお、反射性導体はフローティングとすることで、他回路への影響を抑制できる。また、送信側と受信側の入出力端子の信号パッドを隣接または近くに配置することも効率よく伝播させることに効果がある。
【0062】
また、例えば送信信号と受信信号の送信用端子6Txと受信用端子6Rxに配置されるバンプ5と、この間に配置する他のパッド位置をずらすことで、他のパッドのバンプの位置がずれるため、効率よく信号を伝播させることに効果がある。これは、実装状態検出回路部100の送信側端子と受信側端子に接続されるバンプを見通せる状態となるためである。
【0063】
なお、導体部すなわち反射性導体32は、送信用端子6Txと受信用端子6Rxとに接続される接続用パッド7Tx、7Rx上のバンプ5を結ぶ線上であって、配線基板2上に形成するのが望ましい。この構成により、より効率よく信号の反射性を高めることができ、検出精度の向上を図ることができる。
【0064】
また、前記実施の形態では、高周波回路チップ1および実装用の配線基板2の両表面に反射性導体31、32を形成したが、図10に断面図を示すように、実装基板側でもよい。
【0065】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5について説明する。
図11は本発明の実施の形態5の高周波モジュールを示す要部上面図、図12(a)は、図11の線A−Aにおける断面図、(b)は図11の線B−Bにおける断面図、図13は配線基板の要部説明図である。図11において、高周波回路チップは透明ではないが、理解しやすくするために透視図とした。図13の線A−Aは図11の線A−Aに相当する。
本実施の形態では、配線基板2において配線部が信号線の両側をグランド線によって囲んだコプラナー配線構造を構成したものである。そしてグランド線に接続されるグランド接続用パッド7g上のグランドバンプ5gが、高周波回路チップ1の送信用端子6Txと受信用端子6Rxとに接続される接続用パッド7Tx,7Rx上のバンプ5sを結ぶ線上を除く領域に形成されている。
本実施の形態では、グランドバンプ5gと接続用パッド7Tx,7Rx上のバンプ5sとがチップ端縁からの距離が異なる構成となる。これにより、接続用パッド7Tx上のバンプ5sから7Rx上のバンプ5sを見通せる状態となる。
【0066】
本実施の形態では、前記実施の形態4と同様、配線基板2上に実装される高周波回路チップ1に、実装状態検出回路部100を集積化し、実装状態検出回路部100において、送信系と受信系の信号を用いて放射利得を算出する。このため、高周波モジュールは、高周波回路チップ1側の送信用端子6Txおよび受信用端子6Rxと、配線基板2側の接続用パッド7Tx、7Rxとの距離を測定することで、バンプ高さを検出できる。
他部については前記実施の形態4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0067】
ここでグランドバンプ5gは、接続用パッド7Tx,7Rx上のバンプ5sよりも内側に形成されている。
従って、バンプからの信号を効率よく信号を伝播させることに効果があり、より正確にバンプからの信号を検出でき、バンプ高さの適否を判定できる。
なお、配線基板としては、全てのグランドバンプ5gを接続用パッド7Tx,7Rx上のバンプ5sよりも内側に形成する必要はなく、接続用パッド7Tx,7Rx上のバンプ5s間にあるグランドバンプ5gを内側に配置すればよい。
【0068】
なお、以上の説明では送受信する信号について詳しく記載していないが、ベースバンド信号処理部110において生成、検出できればよく、例えば連続、またはバースト状の無変調信号において電力強度を用いてもよく、変調信号の復調性能、例えば誤り率を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上説明してきたように、本発明によれば、実装状態の良否を効率よく判定でき、特に高周波デバイスの実装状態を判定するのに、最終的に実装終了後に測定できるため、有効性が高く、種々の高周波デバイスに適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 高周波回路チップ
2 配線基板
3 第1の回路
3d 検出用導体
3s スパイラルインダクタ
4 第2の回路
4d 検出用導体
4s スパイラルインダクタ
5 バンプ
5g グランドバンプ
5s バンプ
6 入出力端子(電極)
6Tx 送信側端子
6Rx 受信側端子
7 接続用パッド(電極)
100 実装状態検出回路部
102 高周波電源
110 ベースバンド信号処理部
111 実装状態テスト信号
112 送信系ミキサ
113 電力増幅器
114 送信アンテナ
122 受信系ミキサ
123 低雑音増幅器
124 受信アンテナ
1001 高周波回路チップ
1002 下地基板
1003 温度センサ
1004 発熱用ヒーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出力端子を備えた高周波回路チップと、
前記高周波回路チップの前記入出力端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、
を備えた高周波モジュールであって、
前記高周波回路チップの前記入出力端子の内、前記配線部の前記接続用パッドに接続される少なくとも2端子間、または前記配線基板に接続された測定用の回路要素と、
前記測定用の回路要素に対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体とを備え、
前記高周波回路チップまたは前記配線基板のいずれか一方に前記測定用の回路要素が配設され、
他の一方に前記検出用導体が配設され、
前記測定用の回路要素と前記検出用導体との距離の変化に起因する、インダクタンスの変化を測定することによって、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離を測定可能に構成された高周波モジュール。
【請求項2】
請求項1記載の高周波モジュールであって、
前記測定用の回路要素は、スパイラルインダクタであり、
前記スパイラルインダクタと前記検出用導体との距離の変化に起因する、前記接続用パッド間のインダクタンスの変化を測定することによって、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離を測定可能に構成された高周波モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の高周波モジュールであって、
前記検出用導体は、前記2端子に接続された前記接続用パッドを結ぶ線上に配設された高周波モジュール。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高周波モジュールであって、
前記検出用導体は、スパイラルインダクタを構成する導体パターンである高周波モジュール。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高周波モジュールであって、
外付けのLCRメータを備え、前記接続用パッド間のインダクタンスの変化を測定する高周波モジュール。
【請求項6】
送信用端子と受信用端子とを備えた高周波回路チップと、
前記高周波回路チップの前記送信用端子と前記受信用端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、
を備えた高周波モジュールであって、
前記高周波回路チップまたは前記配線基板が、
前記受信用端子または前記送信用端子の受信信号または送信信号を、前記送信用端子または前記受信用端子でも検出し、検出された信号から放射利得を算出する信号処理部を備え、
前記放射利得に基づき、前記送信用端子および前記受信用端子と、前記接続用パッドとの距離を測定可能に構成された高周波モジュール。
【請求項7】
請求項6に記載の高周波モジュールであって、
前記信号処理部は、前記高周波回路チップ上に配設された高周波モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の高周波モジュールであって、
前記送信用端子と前記受信用端子とに接続される前記接続用パッド上の前記バンプを結ぶ線上の、前記配線基板上に導体部が形成された高周波モジュール。
【請求項9】
請求項7または8に記載の高周波モジュールであって、
前記送信用端子と前記受信用端子上の前記バンプを結ぶ線上の、前記高周波回路チップ表面にフローティング構造の導体パターンが形成された高周波モジュール。
【請求項10】
請求項6に記載の高周波モジュールであって、
前記配線部は、信号線の両側をグランド線によって囲んだコプラナー配線構造を構成しており、
前記グランド線に接続されるグランド接続用パッド上のグランドバンプが、
前記送信用端子と前記受信用端子とに接続される前記接続用パッド上の前記バンプを結ぶ線上を除く領域に、形成された高周波モジュール。
【請求項11】
請求項10に記載の高周波モジュールであって、
前記グランドバンプは前記バンプよりも内側に形成され、
前記高周波回路チップの端辺に沿って交互に配列された高周波モジュール。
【請求項12】
入出力端子を備えた高周波回路チップと、
前記高周波回路チップの前記入出力端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、
を備えた高周波モジュールの実装状態を検査する検査方法であって、
前記高周波回路チップの前記入出力端子の内、前記配線部の前記接続用パッドに接続される少なくとも2端子間、または前記配線基板に接続された、測定用の回路要素と、前記測定用の回路要素に対向する位置に配設され、接地電位に接続された検出用導体とを備え、前記高周波回路チップまたは前記配線基板のいずれか一方に前記測定用の回路要素が配設され、他方の一方に前記検出用導体が配設された高周波回路モジュールを用意する工程と、
前記測定用の回路要素と前記検出用導体との距離の変化に起因する、インダクタンスの変化を測定することによって、前記入出力端子と前記接続用パッド間の距離を測定する工程と、
前記距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する判断工程とを含む高周波モジュールの検査方法。
【請求項13】
送信用端子と受信用端子とを備えた高周波回路チップと、
前記高周波回路チップの前記送信用端子と前記受信用端子を、バンプを介してフリップチップ接続する接続用パッドを含む配線部を備えた配線基板と、
を備えた高周波モジュールの検査方法であって、
前記高周波回路チップまたは前記配線基板が、前記受信用端子または前記送信用端子の受信信号または送信信号を、前記送信用端子または前記受信用端子によっても検出し、検出された信号から放射利得を算出する信号処理部を備えた高周波モジュールを用意する工程と、
前記放射利得に基づき、前記送信用端子および前記受信用端子と、前記接続用パッドとの距離を測定する工程と、
前記距離が正常値の範囲内であるか否かを判断する判断工程とを含む高周波モジュールの検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−51379(P2013−51379A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189849(P2011−189849)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「平成23年度、総務省、超高速近距離無線伝送技術等の研究開発の委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願」
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】