説明

高水分廃棄物処理装置及び処理方法

【課題】従来の焼酎粕処理装置は焼酎粕を大鋸屑と一緒に攪拌し、攪拌されたものを乾燥機に入れて乾燥させる装置はあったが、最初に攪拌する前には悪臭があり、作業性も悪く周囲にも悪影響を与えた。
【解決手段】焼酎粕と消臭液とを混合して攪拌機で攪拌させ、攪拌後、固液分離機で固形物と液体に分離し、分離された前記液体の内の汚濁液を籾殻粉等の吸着物に吸着させ、前記吸着物で吸着された状態で乾燥機により乾燥させる焼酎粕、動植物煮汁等の高水分物廃棄物処理装置及び処理方法を提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾殻粉末を凝集剤にして、動植物煮汁等の高水分廃棄物を処理する装置及びその処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
焼酎粕は水分が多いため、このまま燃焼をすることはできないので脱水した後、燃焼処理する方法は知られている(特許文献1)。また焼酎液に可燃性添加物を入れて攪拌し、ゲル化した状態を乾燥して燃焼さす方法も知られている(特許文献2)。また、ダイオキシン等の有害物質を吸着するものとして籾殻粉を使用した例も知られている(特許文献3)。
【0003】
【特許文献1】特開平7−75800
【特許文献2】特開2006−292217
【特許文献3】特開2003−181283
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、焼酎廃液,酒粕等の高水分系食品の工業廃棄物を圧搾分離型脱水機で脱水するに際し、工業廃棄物の脱水原料に濾過助材としておが屑,又は及び裁断した古新聞,又は及び裁断して紙,又は及びスポンジ屑,又は及び裁断した衣類,又は及び脱脂綿を混合させるものである。そしてその混合率は5〜30%が望ましいとするもので脱水時に廃液をどう処理するかについて言及されていなくて、そのまま川とか海に流すと川とか海などが汚染されて問題になる。
【0005】
また特許文献2では、送液される焼酎廃液に対して少なくとも可燃性水分吸収材を含む添加材を加えた混合物を管路を通して一方向に連続的に搬送する途中で、混合物を撹拌してゲル化し、ゲル化物を管路の内外から熱して乾燥させ、乾燥した乾燥物を燃焼体として燃焼室で燃焼させ、燃焼室の燃焼熱により管路を熱すると共に、燃焼室の燃焼ガスを管路に吹き込んで管路内のゲル化物を熱するものであり、ゲル化物を乾燥させるときに発生した臭気ガスを排出するための排気管が設けられており、この排気管の終端部にはフィルターが設けられており、排気管から排出された臭気ガスは、フィルターを通って無臭化されてから、大気中に放出されるようになっているが、ゲル化する前に焼酎の廃液のきつい臭いがあり、この臭いを処理しないと作業も困難となり、周囲にも迷惑となる問題点が生じる。
【0006】
また特許文献3では、ごみ焼却時に発生するダイオキシン類の有害物質の吸収剤として籾殻粉炭よりなり、有害物質の吸収固定化方法は有害物質の吸着のための吸収固定剤として、籾殻粉炭を用いている。近年、米生産者や加工業者は籾殻の処分に頭をいためている。即ち、籾殻は種子の外被としての役目上、長期にわたり腐敗しにくく、かつ焼却に際しては籾殻の形状に由来する空隙の多さから非常に燃焼しにくい性質をもっている。現在、日本国内の籾殻の発生量は年間約200万トンにものぼり、そのうち30%(60万トン)が焼却及び廃棄処分されている。従って、本発明で使用する籾殻炭のための籾殻は非常に安価に入手可能であり、又、空気中で単純燃焼させるだけで炭化を終了することができ、かつ他の活性炭と比べてその硬度が非常に低く、容易に粉化できる等の特長を有している。特許文献3はダイオキシンのような有害物質を吸着するものとして籾殻粉を使われた例があるが、本発明のように高水分廃棄物の中に籾殻粉を入れて攪拌し、籾殻粉を入れることで液体と固形物との分離効果を上げることは示唆されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1は、無洗米等のとぎ汁、牛乳等の高水分の廃液と、籾殻粉と、消臭液とを混合して攪拌する手段と、前記攪拌された前記籾殻粉、前記消臭液が混合された廃液の内、沈殿部分と上澄液とを分離する手段とを備えた高水分廃棄物処理装置を提供するものである。
【0008】
本発明の請求項2は、前記上澄液を、循環浄化処理手段で処理する請求項1に記載の高水分廃棄物処理装置を提供するものである。
【0009】
本発明の請求項3は、無洗米等のとぎ汁、牛乳等の高水分の廃液と、籾殻粉と、消臭液とを混合して攪拌するステップと、沈殿部分と上澄液とに分離するステップを備えた高水分廃棄物処理方法を提供するものである。
【0010】
本発明の請求項4は、前記上澄液を、循環浄化処理ステップを含む請求項3に記載の高水分廃棄物処理方法を提供するものである。
【0011】
本発明の請求項5は、焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出す手段と、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌する手段と、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離する手段と、前記上澄液を循環浄化する手段とを備えた消臭液を製造する高水分廃棄物処理装置を提供するものである。
【0012】
本発明の請求項6は、焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出す手段と、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌する手段と、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離する手段と、沈殿した前記沈殿物に前記籾殻粉が吸着させ、飼料化及びペレット燃料化させる高水分廃棄物処理装置を提供するものである。
【0013】
本発明の請求項7は、焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出すステップと、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌するステップと、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離するステップと、前記上澄液を循環浄化処理ステップとを備えた消臭液を製造する高水分廃棄物処理方法を提供するものである。
【0014】
本発明の請求項8は、焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出すステップと、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌するステップと、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離するステップと、沈殿した前記沈殿物を前記籾殻粉に吸着させ、飼料化及びペレット燃料化させる高水分廃棄物処理方法を提供するものである。
【0015】
本発明の請求項9は、前記循環浄化処理手段は、前記上澄液を光合成細菌をオガクズと混ぜて培養して得た浄化資材を流速で接触させて循環浄化させるものである請求項2、5に記載の高水分廃棄物処理装置を提供するものである。
【0016】
本発明の請求項10は、前記循環浄化処理ステップは、前記上澄液を光合成細菌をオガクズと混ぜて培養して得た浄化資材を浄化資材交換器に流速で接触させて循環浄化させるステップである請求項4、7に記載の高水分廃棄物処理方法を提供するものである。
【0017】
本発明の請求項11は、前記消臭液は耐アルカリ性光合成細菌(Rhodopseudomonas)、耐アルカリ性ラン色細菌(Synechococcus)であり、より具体的には、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレン、リオコピンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)A株、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)B株、耐アルカリ性でクロロフィルa、およびβカロチンを有すラン色細菌(Synechococcus)C株から選ばれた少なくとも一つを含む微生物群である液を含む請求項5〜請求項9に記載の高水分廃棄物処理装置及び処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
以上述べたように本発明は、動植物性の煮汁、酒類粕の悪臭は焼酎粕製造時から4日経過すれば悪臭が発生するので、その悪臭及び焼酎粕の処理に関するものである。まず消臭液で上述したような悪臭を消すために混合して攪拌し、その攪拌された後に固液分離機で固体と液体とに分離し、前記液体の内の汚濁液は籾殻粉を凝集剤に利用し吸着物と一緒に乾燥機で乾燥させ、籾殻粉による凝集剤は吸着物として再利用できる。さらに前記液体の内の上澄液は循環浄化装置を介して畑地散布、川や海に放流処理してもよいくらいにきれいな状態にする。
【0019】
籾殻粉を凝集剤に利用することにより、高濃度汚泥を固形物と液体に分離を可能とし、消臭液と混合することで、悪臭の発生を防止するので、液体と固形物を再利用できる物質にして、固形物はペレット燃料やペレット堆肥や無臭堆肥に使用し、液体は無臭の液体肥料や放流水や清掃水や消臭液に繰返し利用できるので、最終処分物が発生しないので、公害を防止できることができる。
【0020】
この方法は、特許第3699987号の発明の名称・光合成細菌及びラン色細菌と、特許第3639905号の発明の名称・畜産の糞尿処理とそれらの処理装置、ならびに清掃する水に利用する方法の前処理を効果的にするために考案したものであり、短時間に沈降分離を可能とし、更に、籾殻は一般の凝集剤では出来ない、飼料化や燃料化と無臭ペレット肥料化を実現する画期的な方法である。
【0021】
籾殻は堆肥の混合物に使用されているが、その殆どは廃棄物として処理されている、その籾殻を粉末にして、廃液の処理用の凝集剤として利用することで、通常の凝集剤は産業廃棄物として処理され、最終処分物として余分な処理物で困っている方法を解消する。
【0022】
籾殻を粉末にして、凝集剤吸着物として利用すると、最終処分物として処理せず、価値のあるものを製造することを実現させ、更に、公害防止と、廃棄物の有効利用を実現する。
【0023】
籾殻粉末は、その大きさが0.5mm以下と1mm以下と1.5mm以下及び2mm以上として利用して、用途に応じて全てが利用でき、焼酎粕や食品残渣物は畜産のペレット飼料に利用し、畜産糞や、有機物汚泥をペレット燃料として利用できるので、産業廃棄物を減少させることにより、環境に優しい、再利用できる資材とし使用するだけでなく、廃棄物を環境循環資材として利用することを構築する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施の形態を、図1に示す無洗米廃液処理装置のブロック図を示す。籾殻粉100を全体の重量で0.2%、無洗米廃液原液101を2/3、消臭液102を1/3の割合にし、攪拌装置103で攪拌して後、沈殿分離機104に移す。沈殿分離機は遠心分離機を備え、沈殿物105と上澄液106とに分離する。無洗米廃液原液101はそのままでは沈殿分離しないが、消臭液102を入れて攪拌すると固液分離が可能になる。沈殿物105は沈殿物自然脱水含水調整槽107に導かれ、固形物108はペレット飼料製造プラント109、ペレット燃料製造プラント110に送られ、飼料、燃料として使われる。また不図示であるが細分化されて肥料としても使われる。沈殿物自然脱水含水調整槽107の内、水分は水分脱水貯留槽111に貯留される。水分脱水貯留槽111の液体は後述する循環浄化処理装置112に導かれる。沈殿分離機104の沈殿物105以外の上澄液106は上澄液浮遊物除去装置113を介して浮遊物114が除去され、浮遊物除去上澄液115が循環浄化処理装置112に導かれる。浮遊物114は固形物108と同様に処理され、ペレット飼料製造プラント109、ペレット燃料製造プラント110に送られ、飼料、燃料として使われる。循環浄化処理装置112は、前記上澄液を光合成細菌をオガクズと混ぜて培養して得た浄化資材を浄化資材交換器に流速で接触させて循環浄化させるものである。循環浄化処理装置112で浄化処理された液体で消臭液製造装置116に導かれて消臭液102として使われるものと、消臭液102として用いられない液体は放流液とするため放流液貯留槽117に導かれる。
【0025】
本発明の実施の形態を、図2に示す焼酎粕処理装置のブロック図を示す。焼酎粕原液201を1/2、消臭液202を1/2の割合にし、籾殻粉100を全体の重量の0.2%を入れて強制攪拌機203で攪拌して後、固液分離機204で固形物205と液体206とに分離する。焼酎粕原液201はそのままでは沈殿分離しないが、消臭液202を入れて攪拌すると消臭と固液分離が可能になる。液体206はさらに強制攪拌機203に入れ、籾殻粉100を入れて攪拌して沈殿物208を沈殿分離機209に入れる。沈殿分離機209は遠心分離機を備え、上澄液210を上澄液浮遊物除去装置211を通して浮遊物212を除去して浮遊物が除去された上澄液213が得られ、循環浄化処理装置214に導く。循環浄化処理装置214で処理された上澄液210は消臭液として適するものは消臭液製造装置215に、そうでない液は放流液貯留装置216に導かれる。沈殿物208を沈殿物自然脱水含水調整槽217に導き、脱水液貯留槽218に導いて循環浄化処理装置214に導き、前述したように消臭液製造装置215と放流液貯留装置216に導く。沈殿物自然脱水含水調整槽217から液体が除かれた固形物216は、燃料を作るためにペレット燃料製造プラント217、また飼料をつくるためにペレット飼料製造プラント218に導かれ、また肥料として用いられる。
【0026】
本発明の消臭液102、202は本出願人の出願特許、特許3699987号に記載された耐アルカリ性光合成細菌(Rhodopseudomonas)、耐アルカリ性ラン色細菌(Synechococcus)であり、より具体的には、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレン、リオコピンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)A株、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)B株、耐アルカリ性でクロロフィルa、およびβカロチンを有すラン色細菌(Synechococcus)C株から選ばれた少なくとも一つを含む微生物群を用いることにより、消臭化され、さらに焼酎粕も分解するので減量化にも効果がある。
【0027】
消臭液102、202を最初に、それぞれ無洗米原液101、焼酎粕原液201と一緒にすることにより臭いを消して作業性もよく、また周囲にも迷惑がかからないし、さらに本発明の消臭液102、202は焼酎原液101を溶解し、減量化にも効果があり、また焼酎粕原液201は粘度が高いので消臭液202により粘度を低くさせ、あとの攪拌装置103に対しても固液分離機204に対しても粘度が低くなったため好都合となる。
【0028】

本発明の循環浄化処理装置は、上澄液106、210の浮遊物を除去した浮遊物除去上澄液を水槽内容量に3〜5分で一回転の流速で循環させ、水槽内に吊り下げた光合成細菌浄化資材(不図示)を流速で接触させると、24時間後には焼酎粕上澄液が透明水となる。高速循環させても泡の発生が抑制されるので、短時間処理が可能と成った。浄化された透明水を処理液として例えば半分は残し、その残りを畑地散布、放流処理し、前記処理液を処理水貯留槽(不図示)に移すことを繰り返すことからなる。
【0029】
図3から図8はそれぞれ循環浄化水槽(上部)411の縦断面図、排水口、横断面図、平面図、立面図を示し、循環浄化水槽(上部)411に貯まった液体を排水口401の排水パイプ取り付け口に取り付けられた排水パイプ403よりから排出する循環浄化水槽(下部)内に、吸い上げパイプ502、吸い上げポンプ503が設けられ、循環浄化水槽(下部)501に貯まった上澄液を吸い上げポンプ503により吸い上げパイプ502を介してポンプアップし、後述する遠心分離装置ボックス802に導く。
図8は循環浄化水槽(上部)411と循環浄化水槽(下部)501の関係を示す平面図を示す。
【0030】
図9は遠心分離装置を示し、遠心分離装置の装置ボックス802に設けられた水車806が設けられ、図7に示すようにポンプアップされた液体が排出口(不図示)より図8に示すように水車806に落水される。水車806に設けられた羽根(不図示)に当てると流速に合った速度で回転を始め、空気と液体を強制接触させ、飛沫となる。循環浄化装置の中で強制浄化させる方法で、水車806を60度程度に傾斜させ落水させると水車取り付け軸(不図示)で受け、回転を始め液体が前記羽根で攪拌され排水分離孔(不図示)より飛沫となり、例えば微粒子除去マット等を配して微粒子を除去し、除去された飛沫が流れ落ちて排水口401から再び循環浄化装置に戻り繰り返される。
【0031】
図10は攪拌装置103、203、207を示し、攪拌水槽601に攪拌モーター701と攪拌モーターに取り付けられた攪拌羽根702が設けられ、攪拌水槽601に貯められた液体が攪拌される図を示し、図11は攪拌水槽601の立面図を示す。図10のように攪拌水流逆流発生角パイプ602が攪拌水槽601の内周に設けられ、攪拌される液体が攪拌水流逆流発生角パイプ602に当たって不規則になり、攪拌度が向上し、よりよく攪拌され、沈殿分離機104、209、固液分離機207に導かれる。
【実施例1】
【0032】
無洗米廃液処理の実験をした、原液を全体の1/3と水を同じく全体の1/3と処理液(消臭液)を同じく全体の1/3にして循環処理水槽に投入し、循環浄化の実験をした、24時間後には白色の汚濁が消え半透明色になった、更に、循環浄化の実験をして、48時間後には白色の汚濁が消え透明となり臭いも消え処理された。
【実施例2】
【0033】
無洗米廃液処理の実験をした、原液を全体の1/3と水を同じく全体の1/3、処理液(消臭液)を同じく全体の1/3にしてバケツに入れ強制攪拌し、沈殿分離をさせ処理時間を短縮する実験をした、24時間経過して攪拌し混合液は、固形物が沈殿していた、その上澄液を取出し、循環処理水槽に投入し、循環浄化の実験をした、24時間後には白色の汚濁が消え半透明色になった、更に、循環浄化の実験をして、48時間後には白色の汚濁が消え透明度か増し、臭いも消えていた、更に、72時間後には白色の汚濁が消え透明となり臭いも消え処理された。
【0034】
【表1】

平成19年6月26日分析結果証明書
【実施例3】
【0035】
無洗米廃液処理の実験に籾殻粉を混合して沈殿分離促進の比較をする方法に、無洗米廃液の原液と処理水消臭液に籾殻粉を混合する方法と、無洗米廃液の原液と水に籾殻粉を混合する方法とを、ペットボトルに入れて沈殿した上澄液を取出しその数値の比較をした。
【0036】
【表2】

平成19年8月23日一日の22時間間帯で処理して比較した分析結果証明書
下水道に放流する場合の基準値。 5.0<PH<9.0 600(mg/L)<BOD 600(mg/L)<SS
【実施例4】
【0037】
無洗米廃液処理の実験に籾殻粉を混合して沈殿分離促進の比較をする方法に、無洗米廃液原液と処理水消臭液に籾殻粉を混合する方法で、2リットルのペットボトルに、5種類に分けて実験した、籾殻を粉砕した粉を、0.5mm以下と0.5〜1.0mmと1.0〜1.5mmと、1.5mm以上と、籾殻を粉砕した粉を入れない方法で、沈殿沈降比較実験をしたが、平成19年8月30日16時から開始し、平成19年8月30日17時の一時間経過の比較で、0.5mm以下の沈降が一番早く、その他は籾殻が浮いていたり、濁りが少しあるが、籾殻を入れない場合は、白濁が除去されていない、沈降した固形物の浮遊度が粉が小さいほど分離され、透明度が高いことが判った。
【実施例5】
【0038】
牛乳廃液処理の場合は、処理液と牛乳廃液では処理されず、腐敗臭がして失敗したが、処理水消臭液に籾殻粉と牛乳廃液を強制攪拌し、沈殿分離したあと、上澄液を取出し、循環接触浄化の実験をしたら、無洗米処理と同様に、24時間後には白色の汚濁が消え半透明色になった、更に、循環接触浄化の実験をして、48時間後には白色の汚濁が消え透明度か増し、臭いも消えていた、更に、72時間後には白色の汚濁が消え透明となり臭いも消え処理された。
【実施例6】
【0039】
焼酎粕の処理に籾殻粉を使用し、処理したら、沈殿分離が促進され上澄液がより透明になり、微粒子の除去が顕著に確認でき、処理が楽になり、順調に操業している、焼酎粕と処理液と籾殻粉を容積に対して、0.2%程度を混入し、強制攪拌して、直ちに固液分離し、固形物を脱水水分調整し、ペレット飼料にする工程と、分離液体は、沈殿分離機に20時間程度放置すると、上澄液の微粒子が除去され濃度化薄くなり、透明感が増すので、処理が簡素化されるという効果が現れ、液体処理に苦労していた方法が改善され、安定した処理方法を確立した。
【実施例7】
【0040】
食鶏廃液処理施設の廃水が基準値に達していないので、放流基準値に処理できるかの依頼を受け、廃水原液50%と消臭液50%に籾殻粉を容積に対して、0.2%程度を混入し、強制攪拌して沈殿分離した上澄み液を取り出し、30リットル水槽に15リットルの消臭液に、沈殿分離した上澄み液を15リットル入れ、水槽の中に、光合成細菌浄化資材を150cc水槽内に吊り下げ、循環浄化装置で、循環浄化させ浄化処理実験をし 24時間後には白色の汚濁が消え半透明色になった、更に、循環接触浄化の実験をして、48時間後には白色の汚濁が消え透明度が増し、臭いも消えていた、更に、72時間後には白色の汚濁が消え透明となり臭いも消え処理された。
【0041】
【表3】

平成19年10月3日4日5日6日の分析結果証明書
株式会社 小溝技術サービス分析証明数値
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の無洗米処理装置のフロー図を示す。
【図2】本発明の焼酎粕処理装置のフロー図を示す。
【図3】本発明に用いる循環浄化水槽の縦断面図である。
【図4】本発明に用いる循環浄化水槽の排水口図である。
【図5】本発明に用いる循環浄化水槽の横断面図である。
【図6】本発明に用いる循環浄化水槽の平面図である。
【図7】本発明に用いる循環浄化水槽の立面図である。
【図8】本発明に用いる循環浄化水槽の平面図である。
【図9】本発明に用いる遠心分離装置の断面図である。
【図10】本発明に用いる攪拌水槽の平面図である。
【図11】本発明に用いる攪拌水槽の立面図である。
【符号の説明】
【0043】
100・・・・・・・籾殻粉
101・・・・・・・無洗米原液
102・・・・・・・消臭液
103・・・・・・・攪拌装置
104・・・・・・・沈殿分離機
105・・・・・・・沈殿物
106・・・・・・・上澄液
107・・・・・・・沈殿物自然脱水含水調整槽
108・・・・・・・固形物・飼料・燃料・堆肥
109・・・・・・・ペレット燃料製造プラント
110・・・・・・・ペレット飼料製造プラント
111・・・・・・・脱水液貯留槽
112・・・・・・・循環浄化処理装置
113・・・・・・・上澄液浮遊物除去装置
114・・・・・・・浮遊物
115・・・・・・・浮遊物除去上澄液
116・・・・・・・消臭液製造装置
117・・・・・・・放流液貯留槽
201・・・・・・・焼酎粕
202・・・・・・・消臭液
203・・・・・・・攪拌装置
204・・・・・・・固液分離機
204・・・・・・・沈殿分離機
205・・・・・・・沈殿物
206・・・・・・・沈殿物自然脱水含水調整槽
207・・・・・・・上澄液
208・・・・・・・固形物・飼料・燃料・堆肥
209・・・・・・・上澄液浮遊物除去装置
210・・・・・・・脱水液貯留槽
211・・・・・・・浮遊物
212・・・・・・・浮遊物除去上澄液
213・・・・・・・循環浄化処理装置
214・・・・・・・消臭液製造装置
215・・・・・・・放流液貯留槽
216・・・・・・・ペレット燃料製造プラント
217・・・・・・・ペレット飼料製造プラント
301・・・・・・・高水分煮汁
302・・・・・・・消臭液
303・・・・・・・攪拌装置
304・・・・・・・沈殿分離機
305・・・・・・・沈殿物
306・・・・・・・沈殿物自然脱水含水調整槽
307・・・・・・・上澄液
308・・・・・・・固形物・飼料・燃料・堆肥
309・・・・・・・上澄液浮遊物除去装置
310・・・・・・・脱水液貯留槽
311・・・・・・・浮遊物
312・・・・・・・浮遊物除去上澄液
313・・・・・・・循環浄化処理装置
314・・・・・・・消臭液製造装置
315・・・・・・・放流液貯留槽
316・・・・・・・ペレット燃料製造プラント
317・・・・・・・ペレット飼料製造プラント
318・・・・・・・固液分離機
319・・・・・・・分離固形物
320・・・・・・・分離液体
321・・・・・・・攪拌装置
411・・・・・・・循環浄化水槽
401・・・・・・・排水口
402・・・・・・・排水パイプ取り付け口
403・・・・・・・排水パイプ
501・・・・・・・循環浄化水槽
502・・・・・・・吸上げパイプ
503・・・・・・・吸上げポンプ
601・・・・・・・攪拌水槽
602・・・・・・・攪拌水流逆流発生角パイプ
701・・・・・・・攪拌モーター
702・・・・・・・攪拌羽根
802・・・・・・・遠心分離装置の装置ボックス
806・・・・・・・水車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無洗米等のとぎ汁、牛乳等の高水分の廃液と、籾殻粉と、消臭液とを混合して攪拌する手段と、前記攪拌された前記籾殻粉、前記消臭液が混合された廃液の内、沈殿部分と上澄液とを分離する手段とを備えた高水分廃棄物処理装置。
【請求項2】
前記上澄液を、循環浄化処理手段で処理する請求項1に記載の高水分廃棄物処理装置。
【請求項3】
無洗米等のとぎ汁、牛乳等の高水分の廃液と、籾殻粉と、消臭液とを混合して攪拌するステップと、沈殿部分と上澄液とに分離するステップを備えた高水分廃棄物処理方法。
【請求項4】
前記上澄液を、循環浄化処理ステップを含む請求項3に記載の高水分廃棄物処理方法。
【請求項5】
焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出す手段と、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌する手段と、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離する手段と、前記上澄液を循環浄化する手段とを備えた消臭液を製造する高水分廃棄物処理装置。
【請求項6】
焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出す手段と、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌する手段と、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離する手段と、沈殿した前記沈殿物に前記籾殻粉が吸着させ、飼料化及びペレット燃料化させる高水分廃棄物処理装置。
【請求項7】
焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出すステップと、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌するステップと、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離するステップと、前記上澄液を循環浄化処理ステップとを備えた消臭液を製造する高水分廃棄物処理方法。
【請求項8】
焼酎粕、畜産糞尿等の高水分廃棄物を収容した高水分廃棄物槽から焼酎粕、動植物煮汁、畜産糞尿等の高水分廃棄物を取り出すステップと、消臭液槽から取り出した消臭液とを混合して前記攪拌機に粉末状の籾殻粉を入れて攪拌するステップと、その後、沈殿分離手段に移送して沈殿物と上澄液に沈殿分離するステップと、沈殿した前記沈殿物を前記籾殻粉に吸着させ、飼料化及びペレット燃料化させる高水分廃棄物処理方法。
【請求項9】
前記循環浄化処理手段は、前記上澄液を光合成細菌をオガクズと混ぜて培養して得た浄化資材を流速で接触させて循環浄化させるものである請求項2、5に記載の高水分廃棄物処理装置。
【請求項10】
前記循環浄化処理ステップは、前記上澄液を光合成細菌をオガクズと混ぜて培養して得た浄化資材を浄化資材交換器に流速で接触させて循環浄化させるステップである請求項4、7に記載の高水分廃棄物処理方法。
【請求項11】
前記消臭液は耐アルカリ性光合成細菌(Rhodopseudomonas)、耐アルカリ性ラン色細菌(Synechococcus)であり、より具体的には、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレン、リオコピンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)A株、耐アルカリ性でバクテリアクロロフィルa、ノイロスポレンを有する光合成細菌(Rhodopseudomos)B株、耐アルカリ性でクロロフィルa、およびβカロチンを有すラン色細菌(Synechococcus)C株から選ばれた少なくとも一つを含む微生物群である液を含む請求項5〜請求項9に記載の高水分廃棄物処理装置及び処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−95705(P2009−95705A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267538(P2007−267538)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(301037626)
【Fターム(参考)】