高輝度放電ランプの制御
高輝度放電ランプ(4)に対する制御装置(5)は、ランプ(4)に主電流を与える主バラストと、制御ユニット(12)によって制御された制御バラスト(8)およびスイッチ(9)(例えばトライアック)を有する電流インジェクタと、を含む。電流インジェクタは、主電流より小さく且つ制御ユニット(12)によって可変であり得る第2の電流をランプ(4)中に注入する。上述の可変にする方法は、例えば、制御バラスト(8)が回路内に切り替えられるACサイクル中の時間を変化させることによってなされる。制御装置(5)は、ランプ(4)を例えば定電力(可変の光出力)または一定の光出力(可変の電力)で制御することを可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して高輝度放電ランプの動作を制御する制御装置および回路に関しており、概して高輝度放電ランプの動作を制御する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電ランプ(HID)は、高圧ナトリウムランプ,メタルハライドランプおよび水銀灯含む。これらは、例えば蛍光灯とは異なっている。例えば、高圧ナトリウム灯,メタルハライドランプおよび水銀灯は、高圧高温下で動作するものであり、直接的に可視光を放射し(蛍光体コーティングをも含んでもよい)、通常は、少しの電極間隔を含む発光管を有する小型光源であり、例えば150ワット以上の高電力定格を相対的に有している。
【0003】
ガス放電灯は、一般に起動および動作を可能にするために幾つかの調節素子(regulation element)を必要とする。蛍光灯に関しては、多数の制御装置が市場に出回っているが、HIDランプに関しては少ない。
【0004】
一般的に、HIDランプシステムは誘導性バラスト(inductive ballast)を使用しており、当該誘導性バラストは、一定の供給電圧を前提としたおおよその設計電力でランプを動作させるように設計されている。しかし、実際的な装置においては、入力供給電圧は供給ラインの妨害等によって変化し、このことは、ランプがオーバードライブまたはアンダードライブされる結果となる。ランプエージング,製作公差によるランプ間の相違および環境条件に起因する変化のような他の要因も、ランプの正常動作に影響を与える。
【0005】
ランプがオーバードライブされると、過熱,ランプ寿命の短縮,電極損傷,効率低減および色温度の低下のような不利な特性を示し得る。逆に、ランプがアンダードライブされると、光出力の低下,効率低減,色温度の上昇およびチューブの黒変のような不利な特性
がもたらされることとなる。
【0006】
本発明の目的は、HIDランプの動作を制御する、新しく且つ有利な制御装置を提供することである。
【発明の開示】
【0007】
1つの態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプ用の制御装置を提供し、当該制御装置は、電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、前記ランプに前記主電流より少ない第2の電流を注入する電流インジェクタと、を有する回路を含み、前記インジェクタは、前記第2の電流の大きさを変化させる制御ユニットを含み、前記制御ユニットは、前記ランプおよび/または電源に関連する1または2以上のパラメータをモニタし、当該モニタされた前記パラメータに基づいて前記第2の電流の供給量を変化させるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
本発明は、能動的制御を受けない主要なランプ電流を与える固定の主バラストを利用する一方、可変で小さい注入電流をも利用し、ランプおよび電源の状況に関するフィードバックに基づいて全ランプ電流を変化させる。
【0009】
本発明は、ランプ特性における変化または電源における変動に基づいて、ランプの適正制御を可能にすると同時に、小さい注入電流にのみ必要とされる制御電子回路を使用し、小型で安価な構成要素の使用を可能にしている。従って、本発明はHIDランプ用の実用的なインテリジェント制御装置を与え、当該制御装置はランプおよび電源の状況をモニタすることができ、ランプ動作を向上させるため、例えば安定した電力動作および/または安定した光出力を与えるためにランプ電力を変化させることが出来る。
【0010】
制御ユニットはランプを通って流れる電流をモニタし、結果として第2の電流を変化させることが望ましい。このことは、例えば電源における変化を補償することを可能とし、例えば電源電圧における変動に関わらず、安定した電力でランプを動作させることができることとなる。
【0011】
制御ユニットは、ランプに印加される電圧をモニタし、この電圧に基づいて所望のランプ電流を決定することがさらに望ましい。その後、制御ユニットは、適切な第2の電流をランプに対して供給することが出来る。ランプ電圧をモニタすることによって、制御装置はランプの経時的な特性変化を補償することができる。例えば、制御ユニットは、ランプ電流を変化させてランプが定電力で動作するようにしても良いし、または所望の電流プロファイルを与えるようにランプ電流を動作させても良い。例えば後者の場合に、適当な光出力を維持するように、ランプの寿命期間にわたってランプ電流を増加させてもよい。(さもなければ、光出力はランプにおける変化、例えば放電物質の減少によって低下するかもしれない。)
従って、本発明は、1つの実施例において、電流検出手段および電圧検出手段を有する電流注入手段を与え、多様な電源およびランプの状況の下で、ランプ電力の全体的制御を与え得るインテリジェントシステムを創出する。実質的に定電力レベルにランプを維持することは、ランプが作動しないことまたは過作動されないことと、ランプの寿命が増大することと、を保証する一方、長期間にわたってランプの光出力を維持することは、ランプが使用され得る効率を増加させることに役立つ。例えば、ランプは、その寿命の初期には過剰な照明で動作される必要はなく、寿命の終期に十分な高出力を維持できるようになる。
【0012】
電流注入手段は、回路内の適切なポイントで回路内に電流を注入するように動作しても良い。1つの形態においては、電流注入手段は、主バラストとランプとの間のポイントで、回路内に電流を注入するように動作する。
【0013】
電流注入手段は、適当な任意の形態をとり得る。例えば、この電流注入手段はスイッチ型電源の形態をとる。1つの形態においては、電流注入手段は、動作位置と非動作位置との間で制御バラストを切り替えるための受動型電流リミッタ(例えば、抵抗器またはコンデンサであるが、制御バラストであることが望ましい。)およびスイッチ(例えばトライアック)を含む。この動作位置において、制御バラストはランプ中に電流を注入する。
【0014】
電流インジェクタは、例えば約100ボルトの主バラストからの別電源とともに設けられても良い。しかし、1つの好ましい実施例において、電流インジェクタは主バラストと同じ電源に接続している。この場合には、例えば、制御バラストは主バラストと平行型配置で位置決めされてもよいが、このことは一般的に過渡的な態様においてのみであり、電源のサイクル持続時間の一部のみの間およびスイッチが動作位置にある時間である。
【0015】
制御ユニットはバラストに印加される電圧をモニタし、第2の電流の入力に対して同期信号を与えるようになることが望ましい。
【0016】
制御バラストは、適当な任意のインピーダンスおよび定格を有してもよい。制御バラストは、主要な制御バラストより大きいインピーダンスを有することが望ましい。
【0017】
固定電力でランプを動作させるときに、制御バラストの主バラストに対する電圧電流の電力定格比は、約0.2と0.4の間、例えば0.3であればよく、制御バラストは主バラストのインピーダンスの約1.2倍のインピーダンスを有し得る。公称供給電圧での主電流の第2の電流に対する比は、2.5から8.0の範囲であればよく、例えば4.0であればよい。従って、例えば、主電流は第2の電流の約4倍であり得る。
【0018】
概して、電源における変動を補償しようと試みる際には、公称電源電圧でのランプ電流は、主電流および第2の電流の両方の構成要素から構成される必要があり、第2の電流はゼロにはならない。これは、第2の電流はマイナスになることができないので、公称電源電圧で第2の電流の構成要素が存在しなければならないためであり、電源電圧が増加すると、第2の電流は補償するように減少するようになる。
【0019】
長期間にわたって、固定された光出力でランプを動作させる際に、第2の電流は時間とともにランプ電力が増加するように制御されてランプの効率損失を補償することとなり、この効率は単位入力電力あたりの光出力である。主バラストおよび電流インジェクタは、第2の電流の最大値で、例えばランプ寿命の終期に、主電流の第2の電流に対する比は、約2.0から9.0の間であるが、約3.0であることが望ましい。1つの実施例において、主バラストの第2のバラストに対するインピーダンス比は、例えば約0.7から0.9の間であるが、約0.8であることが望ましい。
【0020】
概して、電流注入手段は、制御バラストが主回路内に切り替えられている時間を制御することによって回路内に可変の電流量を注入し、電流注入手段は各サイクルの一部の間のみ動作する。電流注入手段は、過渡現象として動作することが望ましい。例えば、電流注入手段は、サイクル毎に2回の注入で回路内に電流を注入するように動作する。電流注入手段は、更にまたは代わりに、サイクル毎に90°および270°で回路内に最大絶対値の電流を注入するように動作してもよい。他の形態では、電源周波数が50Hzであるときに、電流注入手段は1秒につき100回の注入で回路内に電流を注入するように動作する。スイッチ型電源を使用する際に、さらなる制御スイッチが制御バラストと同様に設けられても良く、またはスイッチ型電源自体がランプ電流およびランプ電圧に基づいて適切に制御されても良い。この場合には、第2の電流は主電流の全ACサイクル中に与えられ得る。
【0021】
本発明のさらなる形態においては、回路は変圧器、例えばステップアップ変圧器を含み、当該変圧器は、回路内に電圧を注入してランプの始動を容易にする。例えば、これはランプの始動に役立つように回路内に50Vを注入することであり得る。このことは、古いランプの始動において有用である。
【0022】
他に、始動を補佐することとして、制御ユニットは、ランプ電流およびランプ電圧に関わらず、始動時に第2の電流を大きい、例えば最大値で動作し、ランプの始動を補佐するように構成されても良い。例えば、制御ユニットは、始動時に電源の最初の約100サイクルの間、大きい第2の電流で駆動されても良い。
【0023】
さらなる実施例において、制御ユニットは調光機能を有し得る。従って、制御ユニットはタイマーまたは手動スイッチ等を有してもよく、所望の時間に、第2の電流量を例えばゼロに減じることによって、ランプは通常の光出力要求の下で作動され得る。
【0024】
本発明は、上述の制御装置を有する照明装置およびランプ装置ならびにかかる制御装置を使用してランプ制御を与える方法にも及ぶものである。
【0025】
他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの制御装置を与え、当該制御装置は、電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、前記ランプに第2の電流を注入する電流インジェクタと、を含み、前記第2の電流は前記主電流より小さく可変であることを特徴としている。
【0026】
さらに他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの照明を制御する方法を与え、当該方法は、電源から前記ランプに主電流を供給するための主バラストを設けるステップと、前記主電流より小さい第2の電流を前記ランプに供給する電流インジェクタを設けるステップと、前記第2の電流の量を変化させて全ランプ電流を制御するステップと、を含むことを特徴としている。
【0027】
従って、本発明はこの態様において見られることができ、制御され得る、小さい第2の電流を使用することによってインテリジェント電源を設けている。
【0028】
他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの動作を制御する回路を与え、当該回路は、(a)電源と前記ランプとを電気的に接続する主バラストと、(b)前記回路内に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段の両方からの測定値に基づいて前記回路内に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0029】
本発明のさらなる態様において、高輝度放電ランプの動作を制御する方法が与えられており、当該方法は、 (a)前記ランプを通って流れる電流を測定するステップと、(b)前記ランプに印加される電圧を測定するステップと、(c)ランプ中に電流を注入するステップと、を含み、前記ランプを通って流れる電流とランプに印加される電圧との測定値に基づいて、前記電流は前記ランプ中に注入されることを特徴としている。
【0030】
本発明の他の態様において、高輝度放電ランプ用の磁気調整器が設けられており、当該磁気調整器は、(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0031】
さらなる態様においては、高輝度放電ランプ用の制御ユニットが設けられており、前記ランプは主バラストに電気的に接続されており、当該制御ユニットは、(a)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(b)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(c)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴している。
【0032】
他の態様において、高輝度放電ランプ用の制御ユニットが設けられており、当該制御ユニットは、(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0033】
さらなる態様において、高輝度放電ランプを制御する回路が設けられており、当該回路は、(a)電圧源と前記ランプとの間に電気的に接続された主バラストと、(b)第2のバラストと、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、(e)前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて、前記第2のバラストを回路に対してスイッチ切り替えをする制御ユニットと、を含むことを特徴としている。
【0034】
本発明の第1の態様に関連して説明された任意の機能は、説明された他の態様の各々にも同様に適用できる、ということが理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施例は添付図を参照して説明されており、添付図は本発明の例示形態を示している。図の詳細は、本発明の前述の説明の一般論に取って代わるものでなない、ということが理解されるべきである。
【0036】
図1を参照すると、これは本発明の1つの実施例に準じて構成された照明装置の構成要素を配置した略ブロック図を示している。
【0037】
回路は、端子1Aおよび1Bを有しランプ制御装置5に接続したAC電源1を含み、このランプ制御装置は、イグナイタ3およびHIDランプ4とともに回路中に配されている。イグナイタ3は、HIDランプの初期始動に適した従来のイグナイタであってもよいが、電子イグナイタであることが望ましい。ランプ4は、適当な任意のHIDランプであってよい。適当な任意のHIDランプが本発明によって制御され得るが、本発明は、特に高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプまたは水銀放電灯を制御するのに適しており、また約150ワットから約2000ワットまでの電力定格を有するランプ、例えば約250ワット,400ワットまたは1000ワット以上にランク付けされたランプを制御するのに適している。回路は、端子1Aおよび1Bにわたって接続された力率補正コンデンサ2をも含む。制御装置5は、新しいランプとともに使用されても良いし、または既存のランプを後から取り付けても良い。
【0038】
本発明の実施例に示されている制御装置5は、ポイントA,BおよびCに端子を有する3端子デバイスである。制御装置5は、ステップアップ変圧器である変圧器6を含み、当該変圧器は、ランプ回路内に電圧を注入するように作動しランプ起動を容易にする。変圧器6はランプ回路と直列に連結しており、回路内、続いてランプ内に約AC50Vを注入する。このことは、特にはランプが老朽化したときランプ始動を補佐する。
【0039】
変圧器6は主バラスト7に電気的に接続しており、この例においては、この主バラスト7はインダクタであり、ランプ用の一次の電流制限および電圧降下エレメントとして使用される。制御バラスト8および電子スイッチ9(例えばトライアック)は、電流インジェクタとして主バラスト7と平行に配置される。
【0040】
スイッチ9が閉位置にあるとき、制御バラスト8は主バラスト7と一過性の態様、例えばAC供給のサイクル持続時間の一部のみにおいて平行型の関係にある。この構成は、電流フローが制御バラスト8を通ってノード10内に注入されるように機能する。スイッチ制御ユニット12は、適当な時間且つ適当な持続時間、主回路内に付加電流を注入するようにスイッチ9を制御する。電流センサー11はノード10の下流側に設けられ、スイッチ制御ユニット12に対して電流信号を与える。スイッチ制御ユニット12は、電子スイッチ9の動作を制御し、その結果ノード10、続いてランプ4中への電流の注入を調整する。制御ユニット12は論理機能およびタイミングを実行し、ランプ4の動作を制御する。制御ユニット12中には、ランプ電圧(VL),バラスト電圧(VB)およびランプ電流(IL)が入力される。制御ユニット12からは、電子制御スイッチ9に対して信号が出力される。制御ユニット12は電源13によって動作され、この電源は公称では安定化したDC5V電源であり得る。
【0041】
制御ユニット12は、例えば電子部品またはマイクロプロセッサ部品用のために設けられても良い。
【0042】
ランプを動作させるための電子バージョンのスイッチ制御ユニット12の動作が、図2に概略的に示されている。制御ユニット12は、全波整流器14と増幅器15とを含み、当該増幅器は整流したランプ電流(IL)を生成する。その後、この信号は平均フィルター16に供給され、当該平均フィルターは、整流したランプ電流を平均化し、ランプ電流(IL)に比例したDC信号を生成する。全波整流器18は、ランプ電圧(VL)を受け取って処理して整流したランプ電圧を生成し、その後この整流したランプ電圧は、整流したランプ電圧を平均化する平均フィルター19を通り、ランプ電圧(VL)に比例したDC信号を生成することとなる。その後、この信号はランプの電圧電流特性を適切に統合する非線形増幅器20に供給され、その結果、特定のランプ電圧に対する所要の電流信号が発生する。すなわち、この信号は実際のランプ電圧に基づく所望のランプ電流を決定し、例えば一定のランプ電力を与えることとなる。この信号は、始動電流のセットポイント増幅器21によって処理される。その後、始動電流のセットポイント増幅器21からの信号は第1のコンパレータ22を通り、このコンパレータは、平均フィルター16からの実際のランプ電流をセットポイント値と比較する。コンパレータ22は、積分器23(この積分器23は、積分器初期化回路23Aとともに作動する)によって増加または減少させられる、ロジックのハイの状態またはローの状態を作り出し、徐々に変化するDC信号を発生することとなる。当該DC信号は、ランプ4に必要な付加電流の大きさを示し、制御バラスト8におけるスイッチングによって与えられ得る。
【0043】
傾斜波発生器26は三角波を発生し、当該三角波は電流(IL)のゼロ交差によって始動(セット)され、バラスト電圧(VB)のゼロ交差によってリセットされる。電流のゼロ交差およびバラスト電圧のゼロ交差は、それぞれゼロ交差検出器17および28から得られる。検出器28に対する入力は、その入力としてバラスト電圧を使用する全波整流器27から得られ、検出器17に対する入力は、整流器14および増幅器15によって整流したランプ電流出力から得られる。傾斜波発生器26の出力は、ランプに必要な電流の位相を表し、スイッチ9の作動に対する同期信号を与える。
【0044】
積分器23および傾斜波発生器26からの出力は、第2のコンパレータ24に供給され、当該第2のコンパレータは可変の位相シフト方形波を発生し、この位相シフト方形波はパルス発生器25によって処理されて図1に示されるトライアック9に対して、ゲートの点火パルスを生成することとなる。
【0045】
ランプを動作させるためのマイクロプロセッサバージョンのスイッチ制御ユニット12が、図3に概略的に示されている。制御ユニット12はランプ電流(IL)の信号を受け取り、この信号を全波整流器29と増幅器30にパスし、整流したランプ電流を生成する。この信号は、サンプルおよびランプ電流を捕らえるホールド回路31を通り、その後アナログデジタル変換器(ADC)32を通る。当該アナログデジタル変換器は、ランプ電流を8ビットデジタル数字に変換する。その後、この変換された8ビット電流の数字はマイクロプロセッサ33を通る、ADC32は2kHzの周波数で作動する。
【0046】
マイクロプロセッサ33に対する他の入力は、ランプ電圧信号(VL)であり、このランプ電圧信号は全波整流器35を通り、整流したランプ電圧を生成することとなる。その後、信号はサンプル,ホールド回路36およびアナログデジタル変換器37を通り、ランプ電圧は8ビットデジタル数字に変換される。その後、変換された8ビット電圧の数字はマイクロプロセッサ33を通る。ADC37は、2kHzの周波数で作動する。マイクロプロセッサは、8ビット電流および8ビット電圧の数字をかけてランプにおける瞬時電力を得ることとなり、これらの合計を発生してランプにおけるサイクルごとの電力を得ることとなる。その後、この電力はランプの基準(セットポイント)電力、すなわちランプを動作するために要求される所望の電力値と比較される。その後、デジタルの1または0が、実際のランプ電力とセットポイント電力との間の差異に応じて、マイクロプロセッサによって発生され出力される。
【0047】
1つの特に適したマイクロプロセッサは、データ収集およびデータ変換を制御し、出力計算を行い且つ所要のデジタル出力を発生する内蔵プログラムを含む8ビットマイクロプロセッサである。マイクロプロセッサ33からの出力は積分器34(この積分器は積分器初期化回路34Aとともに動作する)を通り、マイクロプロセッサからのデジタル入力を増加または減少させ、徐々に変化するDC信号を発生する。当該DC信号は、ランプに必要な電流量を示している。傾斜波発生器41は三角波を発生し、当該三角波は、電流のゼロ交差によって開始され、バラスト電圧のゼロ交差によってリセットされる。電流のゼロ交差およびバラスト電圧のゼロ交差は、それぞれゼロ交差検出器42および43から得られ、この検出器42および43は、ランプ電流の全波整流器29および増幅器30且つバラスト電圧の全波整流器40から、その入力を受け取る。傾斜波発生器41の出力は、ランプに必要な電流の位相を示し、スイッチ9の作動に対する同期信号を与える。
【0048】
積分器34および傾斜波発生器41からの出力は、第2のコンパレータ38に供給され、この第2のコンパレータは、パルス発生器39によって処理されることとなる可変の位相シフト方形波を発生し、図1に示されるトライアック9に対するゲートの点火パルスを生成する。
【0049】
図4は、スイッチ制御ユニット12を動作するのに適した電源13の回路図である。この電源13は、240/12Vのステップダウントランス44を含み、このステップダウントランスの出力は、全波ダイオードブリッジ整流器45に接続されている。電圧調整器46は整流器45に電気的に接続しており、制御ユニットに電力を供給するために利用され得るDC5Vの調整電圧を発生する。
【0050】
図5は、本発明の態様による制御装置の基本構成要素および基本原理を示す回路図である。示されている回路は主バラスト7を含み、当該バラストは、このバラストを通る電流
IBを有する。制御バラスト8は、トライアックスイッチ9を介して主バラストに接続しており、制御電流を主要なバラスト回路内に注入し、ランプ電流に対する制御を与えることとなる。トライアックスイッチ9は、例えば図2または図3の制御ユニット12から制御信号を受け取り、スイッチを作動する。電流Icがノード10中に注入される動作位置においては、トライアックスイッチ9は閉の状態であり、制御バラスト8は主バラストとともに回路中に配される。回路Ic内に注入された付加電流は、主バラストIBを通って流れる電流に加えられ、トライアックスイッチが開の状態であるときにランプ電流IL = IB + ICを与え、このランプ電流ILは、単に主バラストIBを通って流れる電流である。説明且つ図示されている制御バラスト8,スイッチ9および制御ユニット12は注入手段としてみなされ、トライアックスイッチ9がサイクル毎に閉の状態である間に、回路内に電流ICの注入を与える。電流注入手段を経由するこの電流注入は、過渡現象としてみなされ、当該過渡現象は定常状態の現象と対比されることができる。当該定常状態の現象においては、制御バラストは全サイクル中に主バラストと単に平行に配されており、その結果、主バラストのインピーダンスを単に変化させるに過ぎない。従って、制御バラスト8は、AC電源1の全サイクル継続時間の一部の間、主バラストに接続しているだけであり、制御電流量は、スイッチ9が閉の状態であるサイクルの時間に応じた入力である。
【0051】
従って、主バラストは、ランプに対して主要な固定電流(これは、安定な電源とみなされる。)を与え、少量の付加電流が制御電流として注入され、供給パワーおよびランプ特性における変化を補償することとなる。このことは、少量の制御電流であれば十分である安価な電子構成要素の使用を通して、全ランプ電流が変化できるようにし、実用的且つ費用効率が高いHIDランプ制御装置が提供され得る。
【0052】
ランプ電流のモニタリングは、供給電流の変化に関わらず制御装置がランプ中に所望の電流を維持することを可能にする一方、ランプ電圧のモニタリングは、所望のランプ作動状況に基づく所望の電流を制御装置が設定することを可能にする。例えば、ランプ電圧のモニタリングはランプ電流を変化させて、ランプが定電力で作動することを保証する。ランプ電圧における変化は、例えば時間とともに生じるランプ管の特性変化を通じて起こる。実施例は、許容効果等によって生じるランプ間の変化にも対処することができる。主バラスト電圧のモニタリングは、制御電流の入力を同期するのに役立つ。
【0053】
図6〜図9は、3つの供給電圧値(a)240V−10%,(b)240V(公称)および(c)240V+10%に対して、図5に示された回路動作を示している。
【0054】
図6aおよび図6bはそれぞれ、電圧240V−10%に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBのグラフである。最大絶対値であるIc=2.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=3.5Aは90°と270°で生じている。これらの値はノード10で合計され、最大絶対値であるランプ電流(IL)6.0Aを90°と270°で与える。ランプ(IL)を通る派生電流は図9に示されている。
【0055】
図7aおよび図7bはそれぞれ、電圧240V(公称)に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBのグラフである。最大絶対値であるIc=2.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=4.0Aは90°と270°で生じている。これらの値はノード10で合計され、最大絶対値であるランプ電流(IL)6.0Aを90°と270°で与える。ランプ(IL)を通る派生電流も図9に示されている。
【0056】
図8aおよび図8bはそれぞれ、電圧240V+10%に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBを示すグラフである。最大絶対値であるIc=1.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=4.5Aも、90°と270°で生じている。ランプ(IL)を通る派生電流も図9に示されている。
【0057】
ランプ電流(IL)は、3つの電圧変化の全てに対してほぼ一定であり、この3つの電圧変化は、ランプにおける定電力にほぼ比例している。
【0058】
上述の実施例において、ランプ電流(IL)およびランプ電圧(VL)が測定され、制御バラストの電流は、ランプ電力が一定に保たれることを保証するように調整される。主バラストにおける電流は制御されず、供給電圧変化,ランプエージング,他の要因および妨害によって変化する。これらの効果を補償するために、制御バラストはサイクルごとに正確な時間、回路内に切り替えられ、ランプの電力を一定に保つために的確な電流量をランプ内に注入する。
【0059】
主バラストおよび制御バラストの定格およびインピーダンス比は、回路動作において重要である。1つの好ましい実施例において、制御バラストの電力定格は、主要なバラストの定格の約0.2から約0.4の間であり、約0.3であることが望ましい。他の好ましい実施例においては、制御バラストのインピーダンスは、主バラストのインピーダンスのほぼ1.2倍である。
【0060】
制御バラストに関しては、バラストにおける最大電流(100%デューティサイクル)は、最小供給電圧または最小ランプ電圧に対して生じる。制御バラストにおける最小電流(0%デューティサイクル)は、最大供給電圧または最大ランプ電圧に対して生じる。従って、制御バラストは、予期される変化に基づいて格付けされるべきである。
【0061】
主バラストに関しては、主バラストにおける最大電流は、最大供給電圧または最小ランプ電圧に対して生じる。主バラストにおける最小電流は、最小供給電圧または最大ランプ電圧に対して生じる。
【0062】
主バラストは、所望の公称ランプ電流より小さい電流を与えるように設定されるべきであり、制御バラストが公称電源電圧で付加電流を加えることとなる。このことは、公称値を超える供給電圧における増加は、制御電流における減少によって補償され得る、ということを保証する。
【0063】
400ワットのメタルハライドランプに関する実験結果は、10%の供給電圧変化に対して、ランプ電流変化は約±0.5%、ランプ電圧変化は約±1.5%およびランプ電力変化は約±2.5%である、ということを示している。この例において、一定の供給電圧で、ランプは主バラストの電流2.5Aおよび制御バラストの電流約1Aを含む3.5Aを消費し、最大制御電流は約2Aである。
【0064】
上述の実施例の制御装置5を作動する他の方法は、図10〜図14を参照して説明され、制御装置は、その寿命にわたってランプの効率減少を補償し、上述の実施例に関して説明された一定のランプ電力よりはむしろ、一定のルーメン出力を維持するようになる。
【0065】
図10に示されるように、制御装置は、ランプ4に電流を供給する主バラスト70と電流インジェクタ80とを含む。ブロック70および80は、主電流および第2の電流に対して、本実施例における電流プロファイルを示している。
【0066】
HIDランプ4の寿命時間中に、ランプによる光出力量は、特定のランプ電力の動作(効率)に対して時間とともに減少する。このことは、ランプ4自体の特性変化、例えばランプ発光管からの経時的なガス拡散等、に起因している。この状況は図11に示されており、ランプ効率はランプ寿命の終わりまでに25%減少している。
【0067】
この問題を克服するために、ランプ寿命の開始時に過剰な照明を与えるように照明装置を設計することが基準となっており、代わりにランプは必要な照明レベル(保持された照明レベル)で動作する。従って、図12に見られるように照明装置は、ランプがその寿命の開始時に、必要な(保持された)光出力の133%を与えるように作動され、寿命の終わりに、少なくとも維持された光量を出力することとなる。
【0068】
照明状況は、エネルギー使用に関して密接な関係を有しており、過剰照明を与えるために必要とされる電力の損失をもたらし、この照明状況が引き起こすランプ寿命の減少をも付随的にもたらすこととなる。
【0069】
しかし、本発明の実施例によると、電流インジェクタ80、例えば制御ユニット12によって制御される制御バラスト8およびスイッチ9によって注入された制御電流は、ランプ電力が時間とともに増加するように制御され、効率低下を補償する。従って、主バラスト70はランプ4を動作するための主電流を与えるように構成され、このランプ4は、新しいランプが照明設計者によって必要とされた実際の(保持された)光量を出力するために必要な出力に設定される。その後、ランプがエージングされるにつれて、制御ユニット12は、バラスト8を通してより多くの制御電流を加えることで、時間とともに出力を増加させる。第1の実施例のように、例えば出力変化等に対する安定性を与えるために、適切な制御電流量がランプ寿命の始まりに必要とされるように、主電流は設定されても良い。すなわち、主バラストは主電流を与えるように構成され、当該主電流は、公称供給電圧で所望の出力でランプを作動するために必要とされる電流未満である。
【0070】
時間とともに注入する制御電流量を決定するために、電流インジェクタ80は、ランプの寿命を示すランプ供給電圧をモニタする。ランプ電圧とランプ効率との間の実際の関係は、ほとんどのランプに対してランプ製造者から得られる。電流インジェクタは、モニタ電圧に基づいて適切な電流を与えるように構成される。このことは、図2の実施例の制御装置2においては非線形増幅器20の適切な設計によってなされ、または図3の実施例においては、
マイクロプロセッサ33に付随した記憶装置における参照テーブルの提供によってなされ得る。
【0071】
図13は、標準バラストAで制御されたHIDランプおよび本実施例Bによる制御装置で制御された同じHIDランプに対するランプ電力対寿命を示している。
【0072】
図に見られるように、標準バラストに対するランプ電力Aは、電力安定制御なしで多少複雑な態様で変化するが、新しいランプによって必要とされる電力の約140%である平均ランプ電力を与えるように設計され、所望の照明ニーズを満たすこととなる。
【0073】
その一方、本発明の制御装置に対してランプ電力Bは、安定且つ一様なランプ電力の増加を示し、所望の照明ニーズが過剰照明を必要とすることなく常に満たされる。図13に示されるように、このことは相当の省力化を与える。ランプ寿命は、安定な且つ最小の電力でランプを作動することによって増大させることができる、ということが理解されると、省力はさらに増大させることができる。
【0074】
すなわちランプ寿命の終わりに、主電流の第2の電流の最高値に対する比は、例えば約2.0から9.0の間であり得るが、3.0であることが望ましい。ランプ寿命の終わりに、例えば、主電流は70%のランプ電流を与え、第2の電流は30%のランプ電流を与え得る。かかる比は、制御可能でない高い主電流と、適当な任意の安価な構成部品で制御され得る第2の低電流と、に対して良好なバランスを与える。
【0075】
主バラストと電流インジェクタである制御バラストとのインピーダンス比は、例えば約0.7から0.9の間であり得るが、約0.8であることが望ましい。
【0076】
図10の実施例も、例えば図1から図5の実施例を超えるさらなる相違を示しており、この相違も図1〜図5の実施例に与えられても良い。従って、電流インジェクタ80は、必ずしも主バラスト70と同じ電源から電力供給を受ける必要はなく、自身の専用電源を有しても良い。
【0077】
また、制御電流は、例えばスイッチ90によって、例えば制御電流を切って調光機能を与えるように、さらに加減されても良い。
【0078】
また、例えば制御ユニット12を通して電流インジェクタ自身が調光機能を与えるように構成されても良く、その調光機能は通常の光出力から離れた、減少した電流出力を与える。調光制御は、命令でまたは設定時間に照明を減光するように手動制御または例えば時限制御であっても良い。
【0079】
上述の全ての実施例は、制御可能であり主電流より低電流で作動する低電流を与える電流インジェクタの使用を通して、良好なランプ制御を与える。このことは、ランプ入力電流を変化させ、制御装置がランプ電流を一定値または例えば上述の効率補償を与え得る所望のプロファイルに制御することを可能にするが、他のプロファイルも与え得る。
【0080】
上述の実施例のバリエーションも可能であり、異なる電流注入回路を使用することも可能である。例えばバラスト8およびスイッチ9である電流インジェクタは、別個の電源から主バラスト7の電源まで、その入力を受け取っても良い。また、スイッチ型電源は制御バラスト8(および場合によりスイッチ9)と置き換えることができ、図10の電流インジェクタ80を設けることができる。この場合に、補助電流は主要なAC供給の全サイクルにわたっても良いが、必要に応じて低いまたは高いRMS電流を与える。
【0081】
上述の実施例において、電流インジェクタは例えば最大値のような高い値で、ランプ始動時、例えば主要なAC電流の最初の100サイクル位の間に動作されても良く、ランプ始動を補佐するようになる。このことは、その時にランプ電圧またはランプ電流を問わない。
【0082】
本発明のランプ照明装置は、多くの異なる状況、例えば街路照明,スポーツ照明および例えば倉庫および工場のような工業照明に使用されても良い。
【0083】
さまざまな変更,付加および/または改良が本発明の範囲から逸脱することなく、前述の部分になされても良い、ということが理解されるべきである。上述の教訓に照らして、本発明は当業者によって理解され得る種々の態様で実行されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の1つの実施例による、ランプを動作する制御装置および構成要素の配置を示す略ブロック図である。
【図2】図1の制御装置に使用され得る電子スイッチ制御ユニットの略ブロック図である。
【図3】図1の制御装置に使用され得るマイクロプロセッサスイッチ制御ユニットの略ブロック図である。
【図4】スイッチ制御ユニットを動作するために利用され得る電源の略ブロック図である。
【図5】ランプを動作するように配置された回路の構成要素をさらに示した概略図である。
【図6a】電源電圧240V−10%に対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図6b】電源電圧240V−10%に対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図7a】電源電圧240Vに対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図7b】電源電圧240Vに対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図8a】電源電圧240V+10%に対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図8b】電源電圧240V+10%に対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図9】図6〜図8の状況の各々に対して、ランプを通って流れる電流を示すグラフである(電流は、示されている多様な電源電圧変化に対して実質的に一定である。)
【図10】本発明のさらなる実施例を示す略図である。
【図11】典型的なHIDランプに対するルーメン特性のグラフである。
【図12】典型的なHIDランプに対するルーメン特性のグラフであって、ランプが如何に指定の(保持された)照明レベルを保証するかを示すグラフである。
【図13】標準のバラストおよび本発明の実施例による制御装置によって動作された、典型的なHIDランプに対するランプ電力特性のグラフである。
【図14】図13と同様のグラフであって、本発明の実施例による制御装置に関連したエネルギー節約を示すグラフである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して高輝度放電ランプの動作を制御する制御装置および回路に関しており、概して高輝度放電ランプの動作を制御する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電ランプ(HID)は、高圧ナトリウムランプ,メタルハライドランプおよび水銀灯含む。これらは、例えば蛍光灯とは異なっている。例えば、高圧ナトリウム灯,メタルハライドランプおよび水銀灯は、高圧高温下で動作するものであり、直接的に可視光を放射し(蛍光体コーティングをも含んでもよい)、通常は、少しの電極間隔を含む発光管を有する小型光源であり、例えば150ワット以上の高電力定格を相対的に有している。
【0003】
ガス放電灯は、一般に起動および動作を可能にするために幾つかの調節素子(regulation element)を必要とする。蛍光灯に関しては、多数の制御装置が市場に出回っているが、HIDランプに関しては少ない。
【0004】
一般的に、HIDランプシステムは誘導性バラスト(inductive ballast)を使用しており、当該誘導性バラストは、一定の供給電圧を前提としたおおよその設計電力でランプを動作させるように設計されている。しかし、実際的な装置においては、入力供給電圧は供給ラインの妨害等によって変化し、このことは、ランプがオーバードライブまたはアンダードライブされる結果となる。ランプエージング,製作公差によるランプ間の相違および環境条件に起因する変化のような他の要因も、ランプの正常動作に影響を与える。
【0005】
ランプがオーバードライブされると、過熱,ランプ寿命の短縮,電極損傷,効率低減および色温度の低下のような不利な特性を示し得る。逆に、ランプがアンダードライブされると、光出力の低下,効率低減,色温度の上昇およびチューブの黒変のような不利な特性
がもたらされることとなる。
【0006】
本発明の目的は、HIDランプの動作を制御する、新しく且つ有利な制御装置を提供することである。
【発明の開示】
【0007】
1つの態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプ用の制御装置を提供し、当該制御装置は、電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、前記ランプに前記主電流より少ない第2の電流を注入する電流インジェクタと、を有する回路を含み、前記インジェクタは、前記第2の電流の大きさを変化させる制御ユニットを含み、前記制御ユニットは、前記ランプおよび/または電源に関連する1または2以上のパラメータをモニタし、当該モニタされた前記パラメータに基づいて前記第2の電流の供給量を変化させるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
本発明は、能動的制御を受けない主要なランプ電流を与える固定の主バラストを利用する一方、可変で小さい注入電流をも利用し、ランプおよび電源の状況に関するフィードバックに基づいて全ランプ電流を変化させる。
【0009】
本発明は、ランプ特性における変化または電源における変動に基づいて、ランプの適正制御を可能にすると同時に、小さい注入電流にのみ必要とされる制御電子回路を使用し、小型で安価な構成要素の使用を可能にしている。従って、本発明はHIDランプ用の実用的なインテリジェント制御装置を与え、当該制御装置はランプおよび電源の状況をモニタすることができ、ランプ動作を向上させるため、例えば安定した電力動作および/または安定した光出力を与えるためにランプ電力を変化させることが出来る。
【0010】
制御ユニットはランプを通って流れる電流をモニタし、結果として第2の電流を変化させることが望ましい。このことは、例えば電源における変化を補償することを可能とし、例えば電源電圧における変動に関わらず、安定した電力でランプを動作させることができることとなる。
【0011】
制御ユニットは、ランプに印加される電圧をモニタし、この電圧に基づいて所望のランプ電流を決定することがさらに望ましい。その後、制御ユニットは、適切な第2の電流をランプに対して供給することが出来る。ランプ電圧をモニタすることによって、制御装置はランプの経時的な特性変化を補償することができる。例えば、制御ユニットは、ランプ電流を変化させてランプが定電力で動作するようにしても良いし、または所望の電流プロファイルを与えるようにランプ電流を動作させても良い。例えば後者の場合に、適当な光出力を維持するように、ランプの寿命期間にわたってランプ電流を増加させてもよい。(さもなければ、光出力はランプにおける変化、例えば放電物質の減少によって低下するかもしれない。)
従って、本発明は、1つの実施例において、電流検出手段および電圧検出手段を有する電流注入手段を与え、多様な電源およびランプの状況の下で、ランプ電力の全体的制御を与え得るインテリジェントシステムを創出する。実質的に定電力レベルにランプを維持することは、ランプが作動しないことまたは過作動されないことと、ランプの寿命が増大することと、を保証する一方、長期間にわたってランプの光出力を維持することは、ランプが使用され得る効率を増加させることに役立つ。例えば、ランプは、その寿命の初期には過剰な照明で動作される必要はなく、寿命の終期に十分な高出力を維持できるようになる。
【0012】
電流注入手段は、回路内の適切なポイントで回路内に電流を注入するように動作しても良い。1つの形態においては、電流注入手段は、主バラストとランプとの間のポイントで、回路内に電流を注入するように動作する。
【0013】
電流注入手段は、適当な任意の形態をとり得る。例えば、この電流注入手段はスイッチ型電源の形態をとる。1つの形態においては、電流注入手段は、動作位置と非動作位置との間で制御バラストを切り替えるための受動型電流リミッタ(例えば、抵抗器またはコンデンサであるが、制御バラストであることが望ましい。)およびスイッチ(例えばトライアック)を含む。この動作位置において、制御バラストはランプ中に電流を注入する。
【0014】
電流インジェクタは、例えば約100ボルトの主バラストからの別電源とともに設けられても良い。しかし、1つの好ましい実施例において、電流インジェクタは主バラストと同じ電源に接続している。この場合には、例えば、制御バラストは主バラストと平行型配置で位置決めされてもよいが、このことは一般的に過渡的な態様においてのみであり、電源のサイクル持続時間の一部のみの間およびスイッチが動作位置にある時間である。
【0015】
制御ユニットはバラストに印加される電圧をモニタし、第2の電流の入力に対して同期信号を与えるようになることが望ましい。
【0016】
制御バラストは、適当な任意のインピーダンスおよび定格を有してもよい。制御バラストは、主要な制御バラストより大きいインピーダンスを有することが望ましい。
【0017】
固定電力でランプを動作させるときに、制御バラストの主バラストに対する電圧電流の電力定格比は、約0.2と0.4の間、例えば0.3であればよく、制御バラストは主バラストのインピーダンスの約1.2倍のインピーダンスを有し得る。公称供給電圧での主電流の第2の電流に対する比は、2.5から8.0の範囲であればよく、例えば4.0であればよい。従って、例えば、主電流は第2の電流の約4倍であり得る。
【0018】
概して、電源における変動を補償しようと試みる際には、公称電源電圧でのランプ電流は、主電流および第2の電流の両方の構成要素から構成される必要があり、第2の電流はゼロにはならない。これは、第2の電流はマイナスになることができないので、公称電源電圧で第2の電流の構成要素が存在しなければならないためであり、電源電圧が増加すると、第2の電流は補償するように減少するようになる。
【0019】
長期間にわたって、固定された光出力でランプを動作させる際に、第2の電流は時間とともにランプ電力が増加するように制御されてランプの効率損失を補償することとなり、この効率は単位入力電力あたりの光出力である。主バラストおよび電流インジェクタは、第2の電流の最大値で、例えばランプ寿命の終期に、主電流の第2の電流に対する比は、約2.0から9.0の間であるが、約3.0であることが望ましい。1つの実施例において、主バラストの第2のバラストに対するインピーダンス比は、例えば約0.7から0.9の間であるが、約0.8であることが望ましい。
【0020】
概して、電流注入手段は、制御バラストが主回路内に切り替えられている時間を制御することによって回路内に可変の電流量を注入し、電流注入手段は各サイクルの一部の間のみ動作する。電流注入手段は、過渡現象として動作することが望ましい。例えば、電流注入手段は、サイクル毎に2回の注入で回路内に電流を注入するように動作する。電流注入手段は、更にまたは代わりに、サイクル毎に90°および270°で回路内に最大絶対値の電流を注入するように動作してもよい。他の形態では、電源周波数が50Hzであるときに、電流注入手段は1秒につき100回の注入で回路内に電流を注入するように動作する。スイッチ型電源を使用する際に、さらなる制御スイッチが制御バラストと同様に設けられても良く、またはスイッチ型電源自体がランプ電流およびランプ電圧に基づいて適切に制御されても良い。この場合には、第2の電流は主電流の全ACサイクル中に与えられ得る。
【0021】
本発明のさらなる形態においては、回路は変圧器、例えばステップアップ変圧器を含み、当該変圧器は、回路内に電圧を注入してランプの始動を容易にする。例えば、これはランプの始動に役立つように回路内に50Vを注入することであり得る。このことは、古いランプの始動において有用である。
【0022】
他に、始動を補佐することとして、制御ユニットは、ランプ電流およびランプ電圧に関わらず、始動時に第2の電流を大きい、例えば最大値で動作し、ランプの始動を補佐するように構成されても良い。例えば、制御ユニットは、始動時に電源の最初の約100サイクルの間、大きい第2の電流で駆動されても良い。
【0023】
さらなる実施例において、制御ユニットは調光機能を有し得る。従って、制御ユニットはタイマーまたは手動スイッチ等を有してもよく、所望の時間に、第2の電流量を例えばゼロに減じることによって、ランプは通常の光出力要求の下で作動され得る。
【0024】
本発明は、上述の制御装置を有する照明装置およびランプ装置ならびにかかる制御装置を使用してランプ制御を与える方法にも及ぶものである。
【0025】
他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの制御装置を与え、当該制御装置は、電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、前記ランプに第2の電流を注入する電流インジェクタと、を含み、前記第2の電流は前記主電流より小さく可変であることを特徴としている。
【0026】
さらに他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの照明を制御する方法を与え、当該方法は、電源から前記ランプに主電流を供給するための主バラストを設けるステップと、前記主電流より小さい第2の電流を前記ランプに供給する電流インジェクタを設けるステップと、前記第2の電流の量を変化させて全ランプ電流を制御するステップと、を含むことを特徴としている。
【0027】
従って、本発明はこの態様において見られることができ、制御され得る、小さい第2の電流を使用することによってインテリジェント電源を設けている。
【0028】
他の態様から見ると、本発明は高輝度放電ランプの動作を制御する回路を与え、当該回路は、(a)電源と前記ランプとを電気的に接続する主バラストと、(b)前記回路内に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段の両方からの測定値に基づいて前記回路内に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0029】
本発明のさらなる態様において、高輝度放電ランプの動作を制御する方法が与えられており、当該方法は、 (a)前記ランプを通って流れる電流を測定するステップと、(b)前記ランプに印加される電圧を測定するステップと、(c)ランプ中に電流を注入するステップと、を含み、前記ランプを通って流れる電流とランプに印加される電圧との測定値に基づいて、前記電流は前記ランプ中に注入されることを特徴としている。
【0030】
本発明の他の態様において、高輝度放電ランプ用の磁気調整器が設けられており、当該磁気調整器は、(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0031】
さらなる態様においては、高輝度放電ランプ用の制御ユニットが設けられており、前記ランプは主バラストに電気的に接続されており、当該制御ユニットは、(a)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(b)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(c)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴している。
【0032】
他の態様において、高輝度放電ランプ用の制御ユニットが設けられており、当該制御ユニットは、(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴としている。
【0033】
さらなる態様において、高輝度放電ランプを制御する回路が設けられており、当該回路は、(a)電圧源と前記ランプとの間に電気的に接続された主バラストと、(b)第2のバラストと、(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、(e)前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて、前記第2のバラストを回路に対してスイッチ切り替えをする制御ユニットと、を含むことを特徴としている。
【0034】
本発明の第1の態様に関連して説明された任意の機能は、説明された他の態様の各々にも同様に適用できる、ということが理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施例は添付図を参照して説明されており、添付図は本発明の例示形態を示している。図の詳細は、本発明の前述の説明の一般論に取って代わるものでなない、ということが理解されるべきである。
【0036】
図1を参照すると、これは本発明の1つの実施例に準じて構成された照明装置の構成要素を配置した略ブロック図を示している。
【0037】
回路は、端子1Aおよび1Bを有しランプ制御装置5に接続したAC電源1を含み、このランプ制御装置は、イグナイタ3およびHIDランプ4とともに回路中に配されている。イグナイタ3は、HIDランプの初期始動に適した従来のイグナイタであってもよいが、電子イグナイタであることが望ましい。ランプ4は、適当な任意のHIDランプであってよい。適当な任意のHIDランプが本発明によって制御され得るが、本発明は、特に高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプまたは水銀放電灯を制御するのに適しており、また約150ワットから約2000ワットまでの電力定格を有するランプ、例えば約250ワット,400ワットまたは1000ワット以上にランク付けされたランプを制御するのに適している。回路は、端子1Aおよび1Bにわたって接続された力率補正コンデンサ2をも含む。制御装置5は、新しいランプとともに使用されても良いし、または既存のランプを後から取り付けても良い。
【0038】
本発明の実施例に示されている制御装置5は、ポイントA,BおよびCに端子を有する3端子デバイスである。制御装置5は、ステップアップ変圧器である変圧器6を含み、当該変圧器は、ランプ回路内に電圧を注入するように作動しランプ起動を容易にする。変圧器6はランプ回路と直列に連結しており、回路内、続いてランプ内に約AC50Vを注入する。このことは、特にはランプが老朽化したときランプ始動を補佐する。
【0039】
変圧器6は主バラスト7に電気的に接続しており、この例においては、この主バラスト7はインダクタであり、ランプ用の一次の電流制限および電圧降下エレメントとして使用される。制御バラスト8および電子スイッチ9(例えばトライアック)は、電流インジェクタとして主バラスト7と平行に配置される。
【0040】
スイッチ9が閉位置にあるとき、制御バラスト8は主バラスト7と一過性の態様、例えばAC供給のサイクル持続時間の一部のみにおいて平行型の関係にある。この構成は、電流フローが制御バラスト8を通ってノード10内に注入されるように機能する。スイッチ制御ユニット12は、適当な時間且つ適当な持続時間、主回路内に付加電流を注入するようにスイッチ9を制御する。電流センサー11はノード10の下流側に設けられ、スイッチ制御ユニット12に対して電流信号を与える。スイッチ制御ユニット12は、電子スイッチ9の動作を制御し、その結果ノード10、続いてランプ4中への電流の注入を調整する。制御ユニット12は論理機能およびタイミングを実行し、ランプ4の動作を制御する。制御ユニット12中には、ランプ電圧(VL),バラスト電圧(VB)およびランプ電流(IL)が入力される。制御ユニット12からは、電子制御スイッチ9に対して信号が出力される。制御ユニット12は電源13によって動作され、この電源は公称では安定化したDC5V電源であり得る。
【0041】
制御ユニット12は、例えば電子部品またはマイクロプロセッサ部品用のために設けられても良い。
【0042】
ランプを動作させるための電子バージョンのスイッチ制御ユニット12の動作が、図2に概略的に示されている。制御ユニット12は、全波整流器14と増幅器15とを含み、当該増幅器は整流したランプ電流(IL)を生成する。その後、この信号は平均フィルター16に供給され、当該平均フィルターは、整流したランプ電流を平均化し、ランプ電流(IL)に比例したDC信号を生成する。全波整流器18は、ランプ電圧(VL)を受け取って処理して整流したランプ電圧を生成し、その後この整流したランプ電圧は、整流したランプ電圧を平均化する平均フィルター19を通り、ランプ電圧(VL)に比例したDC信号を生成することとなる。その後、この信号はランプの電圧電流特性を適切に統合する非線形増幅器20に供給され、その結果、特定のランプ電圧に対する所要の電流信号が発生する。すなわち、この信号は実際のランプ電圧に基づく所望のランプ電流を決定し、例えば一定のランプ電力を与えることとなる。この信号は、始動電流のセットポイント増幅器21によって処理される。その後、始動電流のセットポイント増幅器21からの信号は第1のコンパレータ22を通り、このコンパレータは、平均フィルター16からの実際のランプ電流をセットポイント値と比較する。コンパレータ22は、積分器23(この積分器23は、積分器初期化回路23Aとともに作動する)によって増加または減少させられる、ロジックのハイの状態またはローの状態を作り出し、徐々に変化するDC信号を発生することとなる。当該DC信号は、ランプ4に必要な付加電流の大きさを示し、制御バラスト8におけるスイッチングによって与えられ得る。
【0043】
傾斜波発生器26は三角波を発生し、当該三角波は電流(IL)のゼロ交差によって始動(セット)され、バラスト電圧(VB)のゼロ交差によってリセットされる。電流のゼロ交差およびバラスト電圧のゼロ交差は、それぞれゼロ交差検出器17および28から得られる。検出器28に対する入力は、その入力としてバラスト電圧を使用する全波整流器27から得られ、検出器17に対する入力は、整流器14および増幅器15によって整流したランプ電流出力から得られる。傾斜波発生器26の出力は、ランプに必要な電流の位相を表し、スイッチ9の作動に対する同期信号を与える。
【0044】
積分器23および傾斜波発生器26からの出力は、第2のコンパレータ24に供給され、当該第2のコンパレータは可変の位相シフト方形波を発生し、この位相シフト方形波はパルス発生器25によって処理されて図1に示されるトライアック9に対して、ゲートの点火パルスを生成することとなる。
【0045】
ランプを動作させるためのマイクロプロセッサバージョンのスイッチ制御ユニット12が、図3に概略的に示されている。制御ユニット12はランプ電流(IL)の信号を受け取り、この信号を全波整流器29と増幅器30にパスし、整流したランプ電流を生成する。この信号は、サンプルおよびランプ電流を捕らえるホールド回路31を通り、その後アナログデジタル変換器(ADC)32を通る。当該アナログデジタル変換器は、ランプ電流を8ビットデジタル数字に変換する。その後、この変換された8ビット電流の数字はマイクロプロセッサ33を通る、ADC32は2kHzの周波数で作動する。
【0046】
マイクロプロセッサ33に対する他の入力は、ランプ電圧信号(VL)であり、このランプ電圧信号は全波整流器35を通り、整流したランプ電圧を生成することとなる。その後、信号はサンプル,ホールド回路36およびアナログデジタル変換器37を通り、ランプ電圧は8ビットデジタル数字に変換される。その後、変換された8ビット電圧の数字はマイクロプロセッサ33を通る。ADC37は、2kHzの周波数で作動する。マイクロプロセッサは、8ビット電流および8ビット電圧の数字をかけてランプにおける瞬時電力を得ることとなり、これらの合計を発生してランプにおけるサイクルごとの電力を得ることとなる。その後、この電力はランプの基準(セットポイント)電力、すなわちランプを動作するために要求される所望の電力値と比較される。その後、デジタルの1または0が、実際のランプ電力とセットポイント電力との間の差異に応じて、マイクロプロセッサによって発生され出力される。
【0047】
1つの特に適したマイクロプロセッサは、データ収集およびデータ変換を制御し、出力計算を行い且つ所要のデジタル出力を発生する内蔵プログラムを含む8ビットマイクロプロセッサである。マイクロプロセッサ33からの出力は積分器34(この積分器は積分器初期化回路34Aとともに動作する)を通り、マイクロプロセッサからのデジタル入力を増加または減少させ、徐々に変化するDC信号を発生する。当該DC信号は、ランプに必要な電流量を示している。傾斜波発生器41は三角波を発生し、当該三角波は、電流のゼロ交差によって開始され、バラスト電圧のゼロ交差によってリセットされる。電流のゼロ交差およびバラスト電圧のゼロ交差は、それぞれゼロ交差検出器42および43から得られ、この検出器42および43は、ランプ電流の全波整流器29および増幅器30且つバラスト電圧の全波整流器40から、その入力を受け取る。傾斜波発生器41の出力は、ランプに必要な電流の位相を示し、スイッチ9の作動に対する同期信号を与える。
【0048】
積分器34および傾斜波発生器41からの出力は、第2のコンパレータ38に供給され、この第2のコンパレータは、パルス発生器39によって処理されることとなる可変の位相シフト方形波を発生し、図1に示されるトライアック9に対するゲートの点火パルスを生成する。
【0049】
図4は、スイッチ制御ユニット12を動作するのに適した電源13の回路図である。この電源13は、240/12Vのステップダウントランス44を含み、このステップダウントランスの出力は、全波ダイオードブリッジ整流器45に接続されている。電圧調整器46は整流器45に電気的に接続しており、制御ユニットに電力を供給するために利用され得るDC5Vの調整電圧を発生する。
【0050】
図5は、本発明の態様による制御装置の基本構成要素および基本原理を示す回路図である。示されている回路は主バラスト7を含み、当該バラストは、このバラストを通る電流
IBを有する。制御バラスト8は、トライアックスイッチ9を介して主バラストに接続しており、制御電流を主要なバラスト回路内に注入し、ランプ電流に対する制御を与えることとなる。トライアックスイッチ9は、例えば図2または図3の制御ユニット12から制御信号を受け取り、スイッチを作動する。電流Icがノード10中に注入される動作位置においては、トライアックスイッチ9は閉の状態であり、制御バラスト8は主バラストとともに回路中に配される。回路Ic内に注入された付加電流は、主バラストIBを通って流れる電流に加えられ、トライアックスイッチが開の状態であるときにランプ電流IL = IB + ICを与え、このランプ電流ILは、単に主バラストIBを通って流れる電流である。説明且つ図示されている制御バラスト8,スイッチ9および制御ユニット12は注入手段としてみなされ、トライアックスイッチ9がサイクル毎に閉の状態である間に、回路内に電流ICの注入を与える。電流注入手段を経由するこの電流注入は、過渡現象としてみなされ、当該過渡現象は定常状態の現象と対比されることができる。当該定常状態の現象においては、制御バラストは全サイクル中に主バラストと単に平行に配されており、その結果、主バラストのインピーダンスを単に変化させるに過ぎない。従って、制御バラスト8は、AC電源1の全サイクル継続時間の一部の間、主バラストに接続しているだけであり、制御電流量は、スイッチ9が閉の状態であるサイクルの時間に応じた入力である。
【0051】
従って、主バラストは、ランプに対して主要な固定電流(これは、安定な電源とみなされる。)を与え、少量の付加電流が制御電流として注入され、供給パワーおよびランプ特性における変化を補償することとなる。このことは、少量の制御電流であれば十分である安価な電子構成要素の使用を通して、全ランプ電流が変化できるようにし、実用的且つ費用効率が高いHIDランプ制御装置が提供され得る。
【0052】
ランプ電流のモニタリングは、供給電流の変化に関わらず制御装置がランプ中に所望の電流を維持することを可能にする一方、ランプ電圧のモニタリングは、所望のランプ作動状況に基づく所望の電流を制御装置が設定することを可能にする。例えば、ランプ電圧のモニタリングはランプ電流を変化させて、ランプが定電力で作動することを保証する。ランプ電圧における変化は、例えば時間とともに生じるランプ管の特性変化を通じて起こる。実施例は、許容効果等によって生じるランプ間の変化にも対処することができる。主バラスト電圧のモニタリングは、制御電流の入力を同期するのに役立つ。
【0053】
図6〜図9は、3つの供給電圧値(a)240V−10%,(b)240V(公称)および(c)240V+10%に対して、図5に示された回路動作を示している。
【0054】
図6aおよび図6bはそれぞれ、電圧240V−10%に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBのグラフである。最大絶対値であるIc=2.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=3.5Aは90°と270°で生じている。これらの値はノード10で合計され、最大絶対値であるランプ電流(IL)6.0Aを90°と270°で与える。ランプ(IL)を通る派生電流は図9に示されている。
【0055】
図7aおよび図7bはそれぞれ、電圧240V(公称)に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBのグラフである。最大絶対値であるIc=2.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=4.0Aは90°と270°で生じている。これらの値はノード10で合計され、最大絶対値であるランプ電流(IL)6.0Aを90°と270°で与える。ランプ(IL)を通る派生電流も図9に示されている。
【0056】
図8aおよび図8bはそれぞれ、電圧240V+10%に対する制御バラストの電流ILおよび主バラストの電流IBを示すグラフである。最大絶対値であるIc=1.5Aは、90°と270°で注入されている。最大絶対値であるIB=4.5Aも、90°と270°で生じている。ランプ(IL)を通る派生電流も図9に示されている。
【0057】
ランプ電流(IL)は、3つの電圧変化の全てに対してほぼ一定であり、この3つの電圧変化は、ランプにおける定電力にほぼ比例している。
【0058】
上述の実施例において、ランプ電流(IL)およびランプ電圧(VL)が測定され、制御バラストの電流は、ランプ電力が一定に保たれることを保証するように調整される。主バラストにおける電流は制御されず、供給電圧変化,ランプエージング,他の要因および妨害によって変化する。これらの効果を補償するために、制御バラストはサイクルごとに正確な時間、回路内に切り替えられ、ランプの電力を一定に保つために的確な電流量をランプ内に注入する。
【0059】
主バラストおよび制御バラストの定格およびインピーダンス比は、回路動作において重要である。1つの好ましい実施例において、制御バラストの電力定格は、主要なバラストの定格の約0.2から約0.4の間であり、約0.3であることが望ましい。他の好ましい実施例においては、制御バラストのインピーダンスは、主バラストのインピーダンスのほぼ1.2倍である。
【0060】
制御バラストに関しては、バラストにおける最大電流(100%デューティサイクル)は、最小供給電圧または最小ランプ電圧に対して生じる。制御バラストにおける最小電流(0%デューティサイクル)は、最大供給電圧または最大ランプ電圧に対して生じる。従って、制御バラストは、予期される変化に基づいて格付けされるべきである。
【0061】
主バラストに関しては、主バラストにおける最大電流は、最大供給電圧または最小ランプ電圧に対して生じる。主バラストにおける最小電流は、最小供給電圧または最大ランプ電圧に対して生じる。
【0062】
主バラストは、所望の公称ランプ電流より小さい電流を与えるように設定されるべきであり、制御バラストが公称電源電圧で付加電流を加えることとなる。このことは、公称値を超える供給電圧における増加は、制御電流における減少によって補償され得る、ということを保証する。
【0063】
400ワットのメタルハライドランプに関する実験結果は、10%の供給電圧変化に対して、ランプ電流変化は約±0.5%、ランプ電圧変化は約±1.5%およびランプ電力変化は約±2.5%である、ということを示している。この例において、一定の供給電圧で、ランプは主バラストの電流2.5Aおよび制御バラストの電流約1Aを含む3.5Aを消費し、最大制御電流は約2Aである。
【0064】
上述の実施例の制御装置5を作動する他の方法は、図10〜図14を参照して説明され、制御装置は、その寿命にわたってランプの効率減少を補償し、上述の実施例に関して説明された一定のランプ電力よりはむしろ、一定のルーメン出力を維持するようになる。
【0065】
図10に示されるように、制御装置は、ランプ4に電流を供給する主バラスト70と電流インジェクタ80とを含む。ブロック70および80は、主電流および第2の電流に対して、本実施例における電流プロファイルを示している。
【0066】
HIDランプ4の寿命時間中に、ランプによる光出力量は、特定のランプ電力の動作(効率)に対して時間とともに減少する。このことは、ランプ4自体の特性変化、例えばランプ発光管からの経時的なガス拡散等、に起因している。この状況は図11に示されており、ランプ効率はランプ寿命の終わりまでに25%減少している。
【0067】
この問題を克服するために、ランプ寿命の開始時に過剰な照明を与えるように照明装置を設計することが基準となっており、代わりにランプは必要な照明レベル(保持された照明レベル)で動作する。従って、図12に見られるように照明装置は、ランプがその寿命の開始時に、必要な(保持された)光出力の133%を与えるように作動され、寿命の終わりに、少なくとも維持された光量を出力することとなる。
【0068】
照明状況は、エネルギー使用に関して密接な関係を有しており、過剰照明を与えるために必要とされる電力の損失をもたらし、この照明状況が引き起こすランプ寿命の減少をも付随的にもたらすこととなる。
【0069】
しかし、本発明の実施例によると、電流インジェクタ80、例えば制御ユニット12によって制御される制御バラスト8およびスイッチ9によって注入された制御電流は、ランプ電力が時間とともに増加するように制御され、効率低下を補償する。従って、主バラスト70はランプ4を動作するための主電流を与えるように構成され、このランプ4は、新しいランプが照明設計者によって必要とされた実際の(保持された)光量を出力するために必要な出力に設定される。その後、ランプがエージングされるにつれて、制御ユニット12は、バラスト8を通してより多くの制御電流を加えることで、時間とともに出力を増加させる。第1の実施例のように、例えば出力変化等に対する安定性を与えるために、適切な制御電流量がランプ寿命の始まりに必要とされるように、主電流は設定されても良い。すなわち、主バラストは主電流を与えるように構成され、当該主電流は、公称供給電圧で所望の出力でランプを作動するために必要とされる電流未満である。
【0070】
時間とともに注入する制御電流量を決定するために、電流インジェクタ80は、ランプの寿命を示すランプ供給電圧をモニタする。ランプ電圧とランプ効率との間の実際の関係は、ほとんどのランプに対してランプ製造者から得られる。電流インジェクタは、モニタ電圧に基づいて適切な電流を与えるように構成される。このことは、図2の実施例の制御装置2においては非線形増幅器20の適切な設計によってなされ、または図3の実施例においては、
マイクロプロセッサ33に付随した記憶装置における参照テーブルの提供によってなされ得る。
【0071】
図13は、標準バラストAで制御されたHIDランプおよび本実施例Bによる制御装置で制御された同じHIDランプに対するランプ電力対寿命を示している。
【0072】
図に見られるように、標準バラストに対するランプ電力Aは、電力安定制御なしで多少複雑な態様で変化するが、新しいランプによって必要とされる電力の約140%である平均ランプ電力を与えるように設計され、所望の照明ニーズを満たすこととなる。
【0073】
その一方、本発明の制御装置に対してランプ電力Bは、安定且つ一様なランプ電力の増加を示し、所望の照明ニーズが過剰照明を必要とすることなく常に満たされる。図13に示されるように、このことは相当の省力化を与える。ランプ寿命は、安定な且つ最小の電力でランプを作動することによって増大させることができる、ということが理解されると、省力はさらに増大させることができる。
【0074】
すなわちランプ寿命の終わりに、主電流の第2の電流の最高値に対する比は、例えば約2.0から9.0の間であり得るが、3.0であることが望ましい。ランプ寿命の終わりに、例えば、主電流は70%のランプ電流を与え、第2の電流は30%のランプ電流を与え得る。かかる比は、制御可能でない高い主電流と、適当な任意の安価な構成部品で制御され得る第2の低電流と、に対して良好なバランスを与える。
【0075】
主バラストと電流インジェクタである制御バラストとのインピーダンス比は、例えば約0.7から0.9の間であり得るが、約0.8であることが望ましい。
【0076】
図10の実施例も、例えば図1から図5の実施例を超えるさらなる相違を示しており、この相違も図1〜図5の実施例に与えられても良い。従って、電流インジェクタ80は、必ずしも主バラスト70と同じ電源から電力供給を受ける必要はなく、自身の専用電源を有しても良い。
【0077】
また、制御電流は、例えばスイッチ90によって、例えば制御電流を切って調光機能を与えるように、さらに加減されても良い。
【0078】
また、例えば制御ユニット12を通して電流インジェクタ自身が調光機能を与えるように構成されても良く、その調光機能は通常の光出力から離れた、減少した電流出力を与える。調光制御は、命令でまたは設定時間に照明を減光するように手動制御または例えば時限制御であっても良い。
【0079】
上述の全ての実施例は、制御可能であり主電流より低電流で作動する低電流を与える電流インジェクタの使用を通して、良好なランプ制御を与える。このことは、ランプ入力電流を変化させ、制御装置がランプ電流を一定値または例えば上述の効率補償を与え得る所望のプロファイルに制御することを可能にするが、他のプロファイルも与え得る。
【0080】
上述の実施例のバリエーションも可能であり、異なる電流注入回路を使用することも可能である。例えばバラスト8およびスイッチ9である電流インジェクタは、別個の電源から主バラスト7の電源まで、その入力を受け取っても良い。また、スイッチ型電源は制御バラスト8(および場合によりスイッチ9)と置き換えることができ、図10の電流インジェクタ80を設けることができる。この場合に、補助電流は主要なAC供給の全サイクルにわたっても良いが、必要に応じて低いまたは高いRMS電流を与える。
【0081】
上述の実施例において、電流インジェクタは例えば最大値のような高い値で、ランプ始動時、例えば主要なAC電流の最初の100サイクル位の間に動作されても良く、ランプ始動を補佐するようになる。このことは、その時にランプ電圧またはランプ電流を問わない。
【0082】
本発明のランプ照明装置は、多くの異なる状況、例えば街路照明,スポーツ照明および例えば倉庫および工場のような工業照明に使用されても良い。
【0083】
さまざまな変更,付加および/または改良が本発明の範囲から逸脱することなく、前述の部分になされても良い、ということが理解されるべきである。上述の教訓に照らして、本発明は当業者によって理解され得る種々の態様で実行されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の1つの実施例による、ランプを動作する制御装置および構成要素の配置を示す略ブロック図である。
【図2】図1の制御装置に使用され得る電子スイッチ制御ユニットの略ブロック図である。
【図3】図1の制御装置に使用され得るマイクロプロセッサスイッチ制御ユニットの略ブロック図である。
【図4】スイッチ制御ユニットを動作するために利用され得る電源の略ブロック図である。
【図5】ランプを動作するように配置された回路の構成要素をさらに示した概略図である。
【図6a】電源電圧240V−10%に対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図6b】電源電圧240V−10%に対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図7a】電源電圧240Vに対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図7b】電源電圧240Vに対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図8a】電源電圧240V+10%に対して、第2の(制御)バラストに流れる第2の電流(注入電流)を示すグラフである。
【図8b】電源電圧240V+10%に対して、主バラストに流れる主電流を示すグラフである。
【図9】図6〜図8の状況の各々に対して、ランプを通って流れる電流を示すグラフである(電流は、示されている多様な電源電圧変化に対して実質的に一定である。)
【図10】本発明のさらなる実施例を示す略図である。
【図11】典型的なHIDランプに対するルーメン特性のグラフである。
【図12】典型的なHIDランプに対するルーメン特性のグラフであって、ランプが如何に指定の(保持された)照明レベルを保証するかを示すグラフである。
【図13】標準のバラストおよび本発明の実施例による制御装置によって動作された、典型的なHIDランプに対するランプ電力特性のグラフである。
【図14】図13と同様のグラフであって、本発明の実施例による制御装置に関連したエネルギー節約を示すグラフである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高輝度放電ランプ用の制御装置であって、前記制御装置は、
電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、
前記ランプに、前記主電流より少ない第2の電流を注入する電流インジェクタと、
を有する回路を含み、
前記インジェクタは、前記第2の電流の大きさを変化させる制御ユニットを含み、前記制御ユニットは、前記ランプおよび/または電源に関連した1または2以上のパラメータをモニタし、当該モニタされたパラメータに基づいて前記第2の電流の大きさを変化させるように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記ランプを通って流れる電流をモニタすることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記ランプに印加される電圧をモニタし、前記電圧に基づいて所望のランプ電流を決定することを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記主バラストに印加される電圧をモニタし、前記第2の電流を前記主電流と同期させることを特徴とする請求項1から3のうちののいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記電流インジェクタは、前記主バラストと前記ランプとの間のポイントに電流を注入することを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記電流インジェクタは、前記第2の電流を与える別電源を含むことを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記電流インジェクタは、前記主バラストと同じ電源に接続していることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記電流インジェクタは、スイッチ型電源回路を含むことを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記電流インジェクタは、受動型電流リミッタとスイッチとを含み、前記制御ユニットは注入電流の大きさを制御するように前記スイッチを作動させることを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記電流インジェクタは第2のバラストとスイッチとを含み、前記制御ユニットは注入電流の大きさを制御するように前記スイッチを作動させることを特徴とする請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記スイッチはトライアックであることを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記電流インジェクタは、前記主バラストより大きいインピーダンスを有することを特徴とする請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
前記制御ユニットは前記第2の電流の大きさを制御し、前記ランプを実質的に定電力で動作させることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項14】
前記主バラストは、公称電源入力電圧で所要のランプ電流のX%である主電流を与えるように構成され、前記電流インジェクタは、前記公称電源入力電圧で所要のランプ電流の100−X%を与え、Xは前記公称電源電圧において予期される変化量の略2倍であることを特徴とする請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
前記主バラストおよび電流インジェクタは、主電流と第2の電流とを略7:3から9:1、望ましくは8:2の比率で与えるように構成されることを特徴とする請求項13または14のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項16】
電流インジェクタは、前記主バラストの略1.2倍のインピーダンスを有する第2のバラストを含むことを特徴とする請求項13から15のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項17】
前記電流インジェクタは第2のバラストを含み、前記第2のバラストの前記主バラストに対する電圧電流定格の比は、略0.2から略0.4の間であり、望ましくは0.3であることを特徴とする請求項13から16のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項18】
前記制御ユニットは、ランプ電圧プロファイルに所定のランプ電流を与えるように構成されることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項19】
前記制御ユニットは、時間とともに増加するランプ電流を与えるように構成され、経時的なランプ効率の減少を補償することを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項20】
前記制御ユニットはランプ電圧をモニタし、ランプ電圧に基づいてランプ電流を調整するように構成され、ランプ電力における増加が経時的なランプ効率の減少を補償することを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項21】
第2の電流の最大値において、主電流の第2の電流に対する比が、略2.0から略9.0の間であり、望ましくは略3.0であるように、前記主バラストおよび電流インジェクタが構成されていることを特徴とする請求項18から20のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項22】
前記電流インジェクタは第2のバラストを含み、前記主バラストの前記第2のバラストに対するインピーダンス比は、略0.7から略0.9の間であり、望ましくは略0.8であることを特徴とする請求項17から21のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記第2の電流の大きさを減じる調光器を含み、前記ランプが通常動作中より低出力で動作されることを特徴とする請求項1から22のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項24】
前記ランプの始動時に、例えば前記電源の最初の略100サイクル中に、前記第2の電流が、前記モニタされたパラメータに関わらず高電流に設定されるように、前記制御ユニットは構成されることを特徴とする請求項1から23のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項25】
前記制御装置は、高圧ナトリウムランプ,メタルハライドランプまたは水銀灯に電力を供給するように構成されることを特徴とする請求項1から24のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項26】
ランプ始動を容易にするために前記ランプ中に電圧を注入する変圧器、例えばステップアップ変圧器を含むことを特徴とする請求項1から25のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項27】
前記電流インジェクタは、過渡現象として電流を注入するように動作することを特徴とする請求項1から26のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項28】
前記電流インジェクタは、AC電源サイクルの一部のみの間に動作することを特徴とする請求項1から27のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項29】
前記電流インジェクタは、サイクル毎に2回の注入で、電流を前記回路内に注入するように動作することを特徴とする請求項1から28のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項30】
前記電流インジェクタは、前記サイクルの略90°および約270°で電流の最大絶対値を回路内に注入するように動作することを特徴とする請求項26に記載の制御装置。
【請求項31】
前記電流インジェクタが前記主バラストの回路内に電流を注入する時間を制御することによって、前記制御ユニットは、前記ランプ中に入力される前記第2の電流の大きさを制御することを特徴とする請求項1から30のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項32】
請求項1から31に記載のランプおよび制御装置を含むことを特徴とする照明装置。
【請求項33】
電源と前記ランプとの間を電気接続し、主電流を前記ランプに与えるように構成される主バラストと、
前記主電流より小さく且つ可変である第2の電流を前記ランプに注入する電流インジェクタと、
を含むことを特徴とする高輝度放電ランプの制御装置。
【請求項34】
高輝度放電ランプの照明を制御する方法であって、
電源から前記ランプに主電流を供給するための主バラストを設けるステップと、
前記主電流より小さい第2の電流を前記ランプに供給する電流インジェクタを設けるステップと、
前記第2の電流の大きさを変化させて全ランプ電流を制御するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
高輝度放電ランプの動作を制御する回路であって、
(a)電源と前記ランプとを電気的に接続する主バラストと、
(b)前記回路内に電流を注入する電流注入手段と、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、
前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段の両方からの測定値に基づいて前記回路内に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする回路。
【請求項36】
高輝度放電ランプの動作を制御する方法であって、
(a)前記ランプを通って流れる電流を測定するステップと、
(b)前記ランプに印加される電圧を測定するステップと、
(c)より大きい主電流に加えて、前記ランプ中に第2の電流を注入するステップと、
を含み、前記ランプにおける電流および電圧の測定値に基づいて、前記第2の電流は前記ランプ中に注入されることを特徴とする方法。
【請求項37】
高輝度放電ランプ用の磁気調整器であって、
(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、
(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする磁気調整器。
【請求項38】
高輝度放電ランプ用の制御ユニットであって、前記ランプは主バラストに電気的に接続されており、
(a)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、
(b)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(c)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする制御ユニット。
【請求項39】
高輝度放電ランプ用の回路であって、
(a)電圧源と前記ランプとの間に電気的に接続された主バラストと、
(b)制御バラストと、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
(e)前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて、前記第2のバラストの前記回路に対する接続を切り替える制御ユニットと、
を含むことを特徴とする回路。
【請求項1】
高輝度放電ランプ用の制御装置であって、前記制御装置は、
電源と前記ランプとの間を電気的に接続し、前記ランプに主電流を与えるように構成された主バラストと、
前記ランプに、前記主電流より少ない第2の電流を注入する電流インジェクタと、
を有する回路を含み、
前記インジェクタは、前記第2の電流の大きさを変化させる制御ユニットを含み、前記制御ユニットは、前記ランプおよび/または電源に関連した1または2以上のパラメータをモニタし、当該モニタされたパラメータに基づいて前記第2の電流の大きさを変化させるように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記ランプを通って流れる電流をモニタすることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記ランプに印加される電圧をモニタし、前記電圧に基づいて所望のランプ電流を決定することを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記主バラストに印加される電圧をモニタし、前記第2の電流を前記主電流と同期させることを特徴とする請求項1から3のうちののいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記電流インジェクタは、前記主バラストと前記ランプとの間のポイントに電流を注入することを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記電流インジェクタは、前記第2の電流を与える別電源を含むことを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記電流インジェクタは、前記主バラストと同じ電源に接続していることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記電流インジェクタは、スイッチ型電源回路を含むことを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記電流インジェクタは、受動型電流リミッタとスイッチとを含み、前記制御ユニットは注入電流の大きさを制御するように前記スイッチを作動させることを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記電流インジェクタは第2のバラストとスイッチとを含み、前記制御ユニットは注入電流の大きさを制御するように前記スイッチを作動させることを特徴とする請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記スイッチはトライアックであることを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記電流インジェクタは、前記主バラストより大きいインピーダンスを有することを特徴とする請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
前記制御ユニットは前記第2の電流の大きさを制御し、前記ランプを実質的に定電力で動作させることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項14】
前記主バラストは、公称電源入力電圧で所要のランプ電流のX%である主電流を与えるように構成され、前記電流インジェクタは、前記公称電源入力電圧で所要のランプ電流の100−X%を与え、Xは前記公称電源電圧において予期される変化量の略2倍であることを特徴とする請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
前記主バラストおよび電流インジェクタは、主電流と第2の電流とを略7:3から9:1、望ましくは8:2の比率で与えるように構成されることを特徴とする請求項13または14のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項16】
電流インジェクタは、前記主バラストの略1.2倍のインピーダンスを有する第2のバラストを含むことを特徴とする請求項13から15のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項17】
前記電流インジェクタは第2のバラストを含み、前記第2のバラストの前記主バラストに対する電圧電流定格の比は、略0.2から略0.4の間であり、望ましくは0.3であることを特徴とする請求項13から16のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項18】
前記制御ユニットは、ランプ電圧プロファイルに所定のランプ電流を与えるように構成されることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項19】
前記制御ユニットは、時間とともに増加するランプ電流を与えるように構成され、経時的なランプ効率の減少を補償することを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項20】
前記制御ユニットはランプ電圧をモニタし、ランプ電圧に基づいてランプ電流を調整するように構成され、ランプ電力における増加が経時的なランプ効率の減少を補償することを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項21】
第2の電流の最大値において、主電流の第2の電流に対する比が、略2.0から略9.0の間であり、望ましくは略3.0であるように、前記主バラストおよび電流インジェクタが構成されていることを特徴とする請求項18から20のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項22】
前記電流インジェクタは第2のバラストを含み、前記主バラストの前記第2のバラストに対するインピーダンス比は、略0.7から略0.9の間であり、望ましくは略0.8であることを特徴とする請求項17から21のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記第2の電流の大きさを減じる調光器を含み、前記ランプが通常動作中より低出力で動作されることを特徴とする請求項1から22のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項24】
前記ランプの始動時に、例えば前記電源の最初の略100サイクル中に、前記第2の電流が、前記モニタされたパラメータに関わらず高電流に設定されるように、前記制御ユニットは構成されることを特徴とする請求項1から23のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項25】
前記制御装置は、高圧ナトリウムランプ,メタルハライドランプまたは水銀灯に電力を供給するように構成されることを特徴とする請求項1から24のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項26】
ランプ始動を容易にするために前記ランプ中に電圧を注入する変圧器、例えばステップアップ変圧器を含むことを特徴とする請求項1から25のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項27】
前記電流インジェクタは、過渡現象として電流を注入するように動作することを特徴とする請求項1から26のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項28】
前記電流インジェクタは、AC電源サイクルの一部のみの間に動作することを特徴とする請求項1から27のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項29】
前記電流インジェクタは、サイクル毎に2回の注入で、電流を前記回路内に注入するように動作することを特徴とする請求項1から28のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項30】
前記電流インジェクタは、前記サイクルの略90°および約270°で電流の最大絶対値を回路内に注入するように動作することを特徴とする請求項26に記載の制御装置。
【請求項31】
前記電流インジェクタが前記主バラストの回路内に電流を注入する時間を制御することによって、前記制御ユニットは、前記ランプ中に入力される前記第2の電流の大きさを制御することを特徴とする請求項1から30のうちのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項32】
請求項1から31に記載のランプおよび制御装置を含むことを特徴とする照明装置。
【請求項33】
電源と前記ランプとの間を電気接続し、主電流を前記ランプに与えるように構成される主バラストと、
前記主電流より小さく且つ可変である第2の電流を前記ランプに注入する電流インジェクタと、
を含むことを特徴とする高輝度放電ランプの制御装置。
【請求項34】
高輝度放電ランプの照明を制御する方法であって、
電源から前記ランプに主電流を供給するための主バラストを設けるステップと、
前記主電流より小さい第2の電流を前記ランプに供給する電流インジェクタを設けるステップと、
前記第2の電流の大きさを変化させて全ランプ電流を制御するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
高輝度放電ランプの動作を制御する回路であって、
(a)電源と前記ランプとを電気的に接続する主バラストと、
(b)前記回路内に電流を注入する電流注入手段と、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、を含み、
前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段の両方からの測定値に基づいて前記回路内に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする回路。
【請求項36】
高輝度放電ランプの動作を制御する方法であって、
(a)前記ランプを通って流れる電流を測定するステップと、
(b)前記ランプに印加される電圧を測定するステップと、
(c)より大きい主電流に加えて、前記ランプ中に第2の電流を注入するステップと、
を含み、前記ランプにおける電流および電圧の測定値に基づいて、前記第2の電流は前記ランプ中に注入されることを特徴とする方法。
【請求項37】
高輝度放電ランプ用の磁気調整器であって、
(a)電源と前記ランプとの間を電気的に接続する主バラストと、
(b)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする磁気調整器。
【請求項38】
高輝度放電ランプ用の制御ユニットであって、前記ランプは主バラストに電気的に接続されており、
(a)前記ランプ中に電流を注入する電流注入手段と、
(b)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(c)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
を含み、前記電流注入手段は、前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて前記ランプ中に電流を注入するように動作し、前記ランプの電力を制御することを特徴とする制御ユニット。
【請求項39】
高輝度放電ランプ用の回路であって、
(a)電圧源と前記ランプとの間に電気的に接続された主バラストと、
(b)制御バラストと、
(c)前記ランプを通って流れる電流を測定する電流検出手段と、
(d)前記ランプに印加される電圧を測定する電圧検出手段と、
(e)前記電流検出手段および電圧検出手段からの測定値に基づいて、前記第2のバラストの前記回路に対する接続を切り替える制御ユニットと、
を含むことを特徴とする回路。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2006−525628(P2006−525628A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504035(P2006−504035)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000601
【国際公開番号】WO2004/100620
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505412605)ジ アクティブ リアクター カンパニー プロプライエタリー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000601
【国際公開番号】WO2004/100620
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505412605)ジ アクティブ リアクター カンパニー プロプライエタリー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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