説明

麺生地練り製造器具

【課題】麺の生地を手打ち同様に練りあげることができ、そば粉100%の品質の高い十割蕎麦の元になる麺生地練り玉を提供出来、数分間の作業工程でで5人前の手打ち麺生地を作ることが出来る麺生地練り製造器具を提供する。
【解決手段】容器受け皿部9の上段に設けた上部生地容器11に麺生地粗練り玉を充填し、下段には空容器の下部生地容器10を設け、支柱部3に固定された押出し受部2と油圧式ジャッキー6に設けたシリンダー押上皿部8に設けた下部生地容器10と上部生地容器11内に充填し、押出し受部2と上部生地容器11内の間に設けた麺生地を、シリンダー7上昇圧力により麺生地に負荷をかけながら、練り生地押出し円板に設けた孔に麺生地を貫通させることにより初工程の麺生地を作り、空容器状態の下部生地容器10に充填し上部生地容器11と上下の配置を入れ替えて、初工程同様な動作で麺練り生地を作ることを特徴とする麺生地練り製造器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺の生地を手打ち同様に練りあげることができ、粉の乾燥度合いによる品質差に左右されずに手打ち同様に練りあげることができ、また粉の繋ぎには少量の水を用いるだけでそば粉100%の品質の高い十割蕎麦の元になる麺生地練り玉を提供出来、仕上がりの麺においての麺の茹で揚げにおいても細切れに切れることなく長い麺に仕上がり品質を高めた麺に仕上がり、時間も大幅に短縮され、数分間の作業工程でで5人前の手打ち麺生地を作ることが出来る麺生地練り製造器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、蕎麦は十割蕎麦にこだわっています、十割蕎麦はそば粉100%の蕎麦で作るには、挽いたばかりの新鮮なよい蕎麦粉を使うと粘着力が強いので十割蕎麦がつくれます、しかし一般的には、熟練した職人技でないと十割蕎麦は提供できませんそれは、生地玉の作りの熟練技と感が示すように容易に同質のものを提供するのは練り技と天候による湿度などが影響し、品質の良い蕎麦を打って提供するには、限界があるためです、ゆえに高度な蕎麦の生地玉を練る作業が良い蕎麦の提供の基礎と言えます、従って一般的にはそば粉100%の挽いたばかりの新鮮なよい蕎麦粉を使うことができても、良質な麺の提供が出来にくため、麺に仕上げたときに、細切れに切れやすい麺に上がり、長い麺を啜るように食する麺の効果が引き出せない、従って食感の上において品質の悪い麺食に仕上がる、また新鮮な蕎麦粉を使用できないときは生地のコシを出しにく、茹でたときブツブツと切れてしまうため、細切れに仕上がりするのを抑える為に、繋ぎ用の力子などの麺以外の原料を混ぜて切れにくくするなど、そば粉本来の旨さの品質を引き出せない麺までも手作りだからこういう麺なのですとうそぶいた食品を提供させていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点が合った。
(イ)新鮮な麺は収穫期間が限定されるため、挽いたばかりのそば粉100%でないと湯で揚げのときにブツブツと切れないそば粉100%使用食品は期間限定でしか、提供できない難点があった。
(ロ)新鮮な挽いたばかりのそば粉を使えないときは、繋ぎ用の力子を用いて切れにくくした生地の麺を作り、高い値段のとれる十割蕎麦と称している。ちなみに古くから大衆的で安く提供している蕎麦に蕎麦粉と繋ぎを八対二の割合いでまぜた物で作った二八蕎麦という物がある、作り方を明確にし材料の並粉で作りましたと称し、安く提供することをもって商売をしている。
(ハ)繋ぎを用いた、蕎麦生地を無理に作ろうとすると、そば粉の持つ風味や香りなどを壊し、蕎麦の持つ味を引き出すことが出来ない、このような蕎麦を手作り手打ち蕎麦の十割蕎麦と称してもおのずから、蕎麦は正直であるゆえに蕎麦の持ち味の出ない食材を消費者に提供してしまい、客離れにつながり、商売が成り立たなくなるばかりでなく、蕎麦好きな人まで蕎麦不振につながり業界的にもよくない要因となる。
(ニ)蕎麦の醍醐味である十割蕎麦を提供するには、新鮮な蕎麦粉使用でなければできないとなると十割蕎麦の食する期間が限定されまた新鮮なそば粉100%を用いても生地練りの練り技術は熟練しないと材料だけが、新鮮であっても仕上がりの麺が湯で揚げのときにブツブツと切れてしまうが、新鮮なそば粉100%使用だから十割蕎麦と称したものを提供するのには、無理がある。
(ホ)蕎麦生地にかからわず、うどん生地、ラーメン生地などにおいても同じように品質の良い麺を提供するには、良い生地玉を作ることが出来ないと、粉の持つ風味や香りを壊してしまったものを、良い麺を作ったとは言えないため、本来の麺のもつ食感を味わうことが出来なかった。
本発明は、以上の問題点を解決する為のものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
新鮮な蕎麦粉は風味などがこだわりとして、感食として満足を与えることは、一つとしての商品アピールにはつながる、しかし、材料の期間が限定されてしまうと、限られた時間と期間の制限の中ではせっかくの蕎麦を食することが出来ないことにつながり、商い上においても社会上においても問題である、蕎麦の持つ風味を十分に引き出す食としての粉100%使用の十割蕎麦等の提供は大変重大な使命感を伴っていることが言えます、従って粉100%使用して、蕎麦の持つ風味やビタミンなどを保持する手打ち麺の特徴を活かしながら、粉の管理においては真空包装などの風味を壊しにくい管理も行われている事も考量し、収穫取り立てとのうち立ての比較までもいかないが十分に蕎麦の品質を引き出していつでも、粉100%使用した本物の十割蕎麦等の提供をするために、練り機本体に備えた、容器受け皿部上段に設けた上部生地容器に麺生地粗練り玉を充填し下段には空容器の下部生地容器を設け、円柱支軸に固定された押出し受部と油圧式ジャッキーに設けたシリンダー押上皿部に設けた下部生地容器と上部生地容器内に充填し、押出し受部と上部生地容器内の間に設けた麺生地を、数ト(2〜3t)の力のかかるシリンダー上昇圧力により静かに麺生地に負荷をかけながら、練り生地押出し円板に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させることにより初工程の麺生地を作り、下段に置かれた空容器状態の下部生地容器に充填し仕上げ練り生地押出し円板の入った下部生地容器と上下の配置を入れ替えて、初工程同様な動作でシリンダー上昇圧力による仕上げ練り生地押出し円板に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させることにより、本格的な熟練した職人のこねの状態と同じ効果を発揮し、手による適度なこねをが得られたように、粉練りが容易に行われ、蕎麦粉の品質に左右されずまた、繋ぎも使わなくても、湯で揚げのときにブツブツと切れることのない粉100%使用の十割蕎麦等の麺練り生地を作る。
以上を特徴とする麺生地練り製造器具である。
【発明の効果】
【0005】
上述の様に、麺生地をこねて仕上げるには、鍛練した腕技と適度な腕力をもって、粉を練り込み、熟練した感などを持って、こねて仕上げをしますが、こねるには蕎麦練粉に入っている空気を押出しように、練り込みのこねを繰り返し、蕎麦の肌は最初の粗いブツブツの状態から極めの細かいしっとりとした肌になるようにこねてはじめて良品質な手打麺生地が仕上がる。上部生地容器に水と蕎麦粉を両手で擦り合わせるように揉みながらぼろぼろと大きな固まりにして、粉同士を押し付けるようにして麺生地玉をつくり、円柱支軸に固定された押出し受部と油圧式ジャッキーに設けたシリンダー押上皿部に設けた下部生地容器と上部生地容器内に充填し、押出し受部と上部生地容器内の間に設けた粗麺生地を、数トン(2〜3t)の力のかかるシリンダー上昇圧力により静かに粗麺生地に負荷をかけながら、粗練り生地押出し円板に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させることにより、手練りの初期段階のこねのブツブツ状態から固まりになる工程を終えた麺生地があがる、このとき上段の生地容器から下段に設けられた空容器状態の下部生地容器に初期の生地麺が落下されて上器から下段の容器に移動充填され、つぎの工程に置き換え、仕上げ練り生地押出し円板の入った下部生地容器と上下の配置を入れ替えて、同様な動作で静かに押しあげ数トン(2〜3t)の力のかかるシリンダー上昇圧力による仕上げ練り生地押出し円板に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させることにより、極めの細かいしっとりとした麺肌の麺生地玉に仕上がり、熟練した職人の手練りのこね技を作る事が出来、蕎麦粉の組織を破壊することなく、蕎麦粉の収穫期間にしばられることなく、つなぎを入れて違和感のある粉100%使用の十割蕎麦などとうそぶくもなく、本式の手練りのこね仕上げでできた麺生地のため、湯で揚げてもコマ切れにならない、さらには蕎麦粉のもつ風味や香りも引き出せる粉100%使用の十割蕎麦等の提供を得る事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)練り機本体(1)上部面に押出し受部(2)を固定した円柱支軸(3)を設け練り機本体(1)のテーブル台(4)に油圧式ジャッキー(6)を支えるシリンダー軸支え固定板(5)を設け、油圧式ジャッキー(6)に設けたシリンダー(7)に容器受け皿部(9)を固定したシリンダー押上皿部(8)を設ける。
(ロ)容器受け皿部(9)に中央細孔部(24)と外周粗孔部(25)を設けた仕上げ練り生地押出し円板(23)を下部生地容器(10)の円板底受け部(28)に設けた下部生地容器811)を容器受け皿部(9)に置き下部生地容器(10)の合わせ凹部(26)に、中央粗孔部(21)と外周細孔部(22)を設けた粗練り生地押出し円板(20)を上部生地容器(11)の円板底受け部(28)に設けた上部生地容器(11)の合わせ凸部(27)を合わせ重ねるように2段重ねに下部生地容器(10)と上部生地容器(11)を設ける。
(ハ)練り機本体(1)のテーブル台(4)下面に戻り口接続部(13)と加圧口接続部(14)を備えた小形電動油圧ポンプ(12)を設け油圧式ジャッキー(6)に接続するように設け、油圧式ジャッキー(6)に設けた電源コンセント(15)より上昇スイッチ(17)並びに下降スイッチ(18)を備えた手元操作スイッチ(16)を設け、練り機本体(1)の底面に平行アジャスター付きキャスター(19)を装着する。練り生地の粘着状態で、押出し受部(2)と上下の生地容器を容易にきりはなしやすくするために、容器差さえ具(29)に設けた容器押え部(30)を持って支持する。本発明は、以上の構成よりなっている。
これを使用するときは
▲1▼ 上部生地容器(11)に水と蕎麦粉を両手で擦り合わせるように揉みながらぼろぼろと大きな固まりにして、粉同士を押し付けるようにして麺生地玉をつくる。
▲2▼ 円柱支軸(3)に固定された押出し受部(2)と油圧式ジャッキー(6)に設けたシリンダー押上皿部(8)に設けた下部生地容器(10)と上部生地容器(11)内に充填し、押出し受部(2)と上部生地容器(11)内の間に設けた粗麺生地を、数トン(2〜3t)の力のかかるシリンダー(7)上昇圧力により静かに粗麺生地に負荷をかけながら、粗練り生地押出し円板(20)に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させることにより、手練りの初期段階のこねのブツブツ状態から固まりになる工程を終えた麺生地があがる、
▲3▼ 上段の上部生地容器(11)から下段に設けられた空容器状態の下部生地容器(10)に初期の生地麺が落下されて上器から下段の容器に移動充填される。
▲4▼ 仕上げ練り生地押出し円板(23)の入った下部生地容器(10)と上下の配置を入れ替えて、▲2▼の動作で静かに押しあげ数トン(2〜3t)の力のかかるシリンダー(7)上昇圧力により静かに麺生地に負荷をかけながら、仕上げ練り生地押出し円板(23)に設けた変則の孔を挿通するように麺生地を貫通させる。
▲5▼ 極めの細かいしっとりとした麺肌の麺生地玉に仕上がる。
後工程は、極めの細かいしっとりとした麺肌の麺生地玉を麺棒を用いてのし、そして本のしして畳み、蕎麦切りして、最後に茹であげ冷たい留水で優しく両手であわせるようにほぐしながら洗い、打ち粉のぬめりをとり、食べやすい量にとりあげ食する。
本発明の実施の形態では、蕎麦を例に説明したが、うどん、ラーメン、炊き上げ御飯をもち状態に練る等のその他の材料でも、同様に生地を仕上げる事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本考案の斜視図
【図2】 本考案の粗練り生地押出し円板状態を示す斜視図
【図3】 本考案の仕上げ練り生地押出し円板状態を示す斜視図
【図4】 本考案の生地容器状態を示す斜視図
【図5】 本考案の押出し円板と容器状態を示す斜視図
【図6】 本考案の生地容器差さえ具状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0008】
1 練り機本体
2 押出し受部
3 円柱支軸
4 テーブル台
5 シリンダー軸支え固定板
6 油圧式ジャッキー
7 シリンダー
8 シリンダー押上皿部
9 容器受け皿部
10 下部生地容器
11 上部生地容器
12 小形電動油圧ポンプ
13 戻り口接続部
14 加圧口接続部
15 電源コンセント
16 手元操作スイッチ
17 上昇スイッチ
18 下降スイッチ
19 平行アジャスター付きキャスター
20 粗練り生地押出し円板
21 中央粗孔部
22 外周細孔部
23 仕上げ練り生地押出し円板
24 中央細孔部
25 外周粗孔部
26 合わせ凹部
27 合わせ凸部
28 円板底受け部
29 容器差さえ具
30 容器押え部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
練り機本体上部面に押出し受部を固定した円柱支軸を設け、練り機本体のテーブル台に油圧式ジャッキーを支えるシリンダー軸支え固定板を設け、油圧式ジャッキーに設けたシリンダーに容器受け皿部を固定したシリンダー押上皿部を設け容器受け皿部に中央細孔部と外周粗孔部を設けた仕上げ練り生地押出し円板を下部生地容器の円板底受け部に設けた下部生地容器を容器受け皿部に置き下部生地容器の合わせ凹部に、中央粗孔部と外周細孔部を設けた粗練り生地押出し円板を上部生地容器の円板底受け部に設けた上部生地容器の合わせ凸部を合わせ重ねるように2段重ねに下部生地容器と上部生地容器を設け、練り機本体のテーブル台下面に戻り口接続部と加圧口接続部を備えた小形電動油圧ポンプを設け油圧式ジャッキーに接続するように設け、油圧式ジャッキーに設けた電源コンセントより上昇スイッチ並びに下降スイッチを備えた手元操作スイッチを設け、練り機本体の底面に平行アジャスター付きキャスターを装着したことを特徴とする麺生地練り製造器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−17822(P2008−17822A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217531(P2006−217531)
【出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【出願人】(505332462)
【Fターム(参考)】