説明

2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニスト

【解決手段】一般式[II]で表される化合物又はその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛又は鎮掻痒剤。


(ここでRはアシル基;R、RはH又は特定の置換基を、R、Rは特定の置換基をそれぞれ表す)
【効果】該化合物は、優れたκオピオイド受容体アゴニスト活性及び抗侵害刺激作用を有し、疼痛、掻痒などの治療剤として特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストに関する。本発明のκオピオイド受容体アゴニストは、疼痛、掻痒などの治療剤として特に有用である。
【背景技術】
【0002】
痛みは、ヒトに危険を知らせる生体警告反応として生理的に大切な役割を担っている。その一方で、患者のクオリティー オブ ライフ(QOL)を低下させる大きな要因でもある。また、リウマチをはじめとするほとんどすべての種類の疾患に付随する痛みは、機能障害を引き起こす原因の一つでもある。したがって、痛みをコントロールすることは医療上極めて重要なことといえる(非特許文献1)。
【0003】
現在、痛みをコントロールする薬物として、モルヒネ等の麻薬性鎮痛薬やインドメタシン、ジクロフェナクナトリウムなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)等の非麻薬性鎮痛薬が汎用されている。
【0004】
しかし、麻薬性鎮痛薬は、強力な鎮痛作用を有する反面、薬物依存といった副作用も有し、その使用は厳しく制限されている。一方、NSAIDsは、プロスタグランジン等の炎症性メディエーターの合成に起因する疼痛治療薬として非常に有用であるが、麻薬性鎮痛薬のような強力な鎮痛作用は有していない。
【0005】
近年になって、オピオイド受容体のサブタイプとしてμ(ミュー)、κ(カッパ)およびδ(デルタ)の3受容体が提唱され、モルヒネの薬物依存といった副作用が、μオピオイド受容体を介して発現することが明らかにされている。さらに鎮痛作用は、μオピオイド受容体、κオピオイド受容体およびδオピオイド受容体のいづれを介しても発現することが見出された。
【0006】
これらの発見は、選択的にκオピオイド受容体やδオピオイド受容体に作用する薬物が、μオピオイド受容体に作用する薬物の問題点を解決した鎮痛薬となる可能性を示唆している。
【0007】
現在、選択的にκオピオイド受容体に作用する薬物として、U50488Hに代表されるフェニル酢酸アミド骨格を有する化合物、チフアドム(Thifuadom)に代表されるベンゾジアゼピン骨格を有する化合物、アパドリン(Apadoline)に代表されるフェノチアジン骨格を有する化合物、TRK−820に代表される4,5−エポキシモルヒナン骨格を有する化合物などが報告されている(非特許文献2)。
【0008】
また、κオピオイド受容体を活性化することにより痛みが和らぐことが知られており、κオピオイド受容体アゴニストが鎮痛薬として有用であることが報告されている(非特許文献3)。さらに、最近になってκオピオイド受容体アゴニストが鎮掻痒作用を有することも報告されている(特許文献1)。
【0009】
一方、特許文献2、特許文献3、特許文献4または特許文献5には、2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体が、カルシウム拮抗作用や血小板凝集作用を有し、高血圧、血栓症、狭心症、不整脈などの循環器系疾患の治療剤として有用であることが報告されている。
【0010】
しかしながら、かかる2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体のκオピオイド受容体に対する作用は知られておらず、ましてや、アゴニストとして作用するのか、アンタゴニストとして作用するのかは全く推測できない。また、その鎮痛作用や鎮掻痒作用についても全く報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】WO98/23290号明細書
【特許文献2】特開昭58−46079号公報
【特許文献3】特開昭59−67276号公報
【特許文献4】特開昭60−139679号公報
【特許文献5】特開昭62−221679号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】実験医学,18(17),2332−2337(2000)、薬学会雑誌,120(12),1291−1307(2000))
【非特許文献2】株式会社ミクス発行、オピオイドのすべて,222−229(1999)
【非特許文献3】株式会社ミクス発行、オピオイドのすべて,25−36(1999)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
医薬として有用な公知の2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体の新たな薬理作用を見出すこと、さらにはそれらの類縁体である新規な2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体を合成し、その有用な薬理作用を見出すことは非常に興味のある課題である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者等は、2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体の新たな薬理作用を見出す為に鋭意研究した結果、かかる2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体がヒトκオピオイド受容体に対して優れたアゴニスト作用を有し、痛みや痒みの治療剤として有用であることを見出した。さらに、2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体のアミノアルキレン基の窒素原子に水酸基、アルコキシ基または−A−Rなどの新たな種々の置換基を導入した新規2−フェニルベンゾチアゾリン誘導体を多数創製した後、それらもκオピオイド受容体アゴニスト作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
【0015】
本発明は、下記一般式[II]で表される化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤に関する。


【化1】

【0016】

[式中、Rはアシル基を示し、ここで、アシル基とは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、モノクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基またはベンゾイル基を示し;
は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示し、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよく;
はハロゲン原子またはアルコキシ基を示し;
は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基を示し、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
とRは結合してピロリジン環またはピペリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環またはピペリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはカルボキシ基若しくはそのエステルで置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
はアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基を示し、該アルキル基がシクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのエステル、メルカプト、アルキルチオ基または複素環で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基が水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく;
はアルキレン基を示す。]。
【0017】

本発明における好ましい例は、一般式[II]において、
がアシル基を示し、ここで、アシル基とは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、モノクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基またはベンゾイル基を示し;
が水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示し、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよく;
がハロゲン原子またはアルコキシ基を示し;
がアルキル基またはシクロアルキル基を示し、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
とRが結合してピロリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
がアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基を示し、該アルキル基が水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、メルカプト基またはアルキルチオ基で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基がアルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく;
がアルキレン基を示す化合物またはその塩からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤である。
【0018】
また、一般式[II]で表される化合物の内、一般式[III]で表される化合物またはその塩類は文献未知の新規化合物である。
【化2】

【0019】
[式中、Rはアシル基を示し;
は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよく;
はハロゲン原子またはアルコキシ基を示し;
はアルキル基またはシクロアルキル基を示し、該アルキル基はシクロアルキル、アリール、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
とRは結合して水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはアルコキシアルキル基で置換されたピロリジン環を形成してもよく;
は水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基または−A−Rを示し;
は水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシアルコキシ基、メルカプト基またはアルキルチオ基を示し;
およびAは同一または異なってアルキレン基を示す。
【0020】
但し、RとRが結合して水酸基またはそのエステルで置換されたピロリジン環を形成する場合は、Rはハロゲン原子を示し、RとRが結合してアルコキシアルキル基で置換されたピロリジン環を形成する場合は、Rは水素原子を示し、Rが水酸基またはそのエステルの場合、Rはイソプロピル基を示す。]
【発明を実施するための形態】
【0021】
上記で規定した各基について以下に詳しく説明する。
【0022】
アミノグループを置換基として有するアルキルとは、置換または無置換のアミノ基を置換基とするアルキルを示し、より具体的には下記一般式示される
【化3】

【0023】
を示す。
【0024】
アルキルとは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル等の炭素数1〜6個の直鎖または分枝鎖のアルキルを示す。
【0025】
アシルとは、置換または無置換のカルボン酸の、ヒドロカルボニル、アルキルカルボニルまたはアリールカルボニルの構造部分を示し、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、モノクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル等の炭素数1〜12個のアシルを示す。
【0026】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。
【0027】
シクロアルキルとは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3〜8個の環状のシクロアルキルを示す。
【0028】
アリールとは、フェニル、トリル、キシリル、メシチル等の単環式芳香族炭化水素基、インデニル、ナフチル、フェナントリル、アントリル、ピレニル等の縮合環式芳香族炭化水素基を示す。
【0029】
アルコキシとは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ等の炭素数1〜6個の直鎖または分枝鎖のアルコキシを示す。
【0030】
複素環とは、1〜4個の同一または異なる窒素原子、酸素原子または硫黄原子を環内に有する飽和若しくは不飽和の単環式複素環または縮合多環式複素環を示す。
【0031】
飽和の単環式複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン等;酸素原子を環内に有するテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等;硫黄原子を環内に有するテトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピオン等;窒素原子と酸素原子を環内に有するモルホリン等;窒素原子と硫黄原子を環内に有するチオモルホリン等が挙げられる。
【0032】
飽和の単環式複素環はベンゼン環等と縮合してテトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン等の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0033】
不飽和の単環式複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピリジン、ピリミジン、ピロール、イミダゾール等;酸素原子を環内に有するフラン等;硫黄原子を環内に有するチオフェン等;窒素原子と酸素原子を環内に有するオキサゾール等;窒素原子と硫黄原子を環内に有するチアゾール等の単環式複素環が挙げられる。
【0034】
不飽和の単環式複素環はベンゼン環等と縮合してインドール、キノリン、フェナントリジン、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール等の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0035】
アルキレンとは、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチルメチレン、プロピルメチレン、イソプロピルメチレン、ブチルメチレン、イソブチルメチレン、s−ブチルメチレン、tert−ブチルメチレン、ジメチルエチレン、エチルエチレン、プロピルエチレン、イソプロピルエチレン、メチルトリメチレン等の1〜6個の直鎖または分枝鎖のアルキレンを示す。
【0036】
以下、特記なき限り一般式[I]で表わされる化合物群を、より具体的には一般式[II]で表される化合物群を本化合物という。
【0037】
水酸基のエステルとは、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸等とのエステルを示す。アルキルカルボン酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2,2−ジメチルプロパン酸等が挙げられ、アリールカルボン酸の例としては安息香酸、トルイル酸等が挙げられる。
【0038】
カルボキシ基のエステルとは、アルキルアルコール、アリールアルコール等とのエステルを示す。アルキルアルコールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられ、アリールアルコールの例としては、フェノール、クレゾール、ナフトール等が挙げられる。
【0039】
本化合物がカルボキシ基を置換基として有する場合、そのカルボキシ基は、アルキルアミン、アリールアミン等とアミドを形成してもよい。アルキルアミンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、エチルメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる
アリールアミンの例としては、アニリン、ジフェニルアミン、エチルフェニルアミン等が挙げられる。
【0040】
本化合物において、水酸基、メルカプト基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基または複素環の窒素原子は保護基で保護されていてもよい。
【0041】
水酸基の保護基とは、ベンジルオキシメチル基、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等の置換または無置換のアルキル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル等の置換または無置換のエステル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の置換または無置換のシリル基などの水酸基の保護基として汎用されるものを示す。
【0042】
メルカプト基の保護基とは、メトキシメチル基、イソブトキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェニルチオメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、tert−ブチル基、トリチル基、テトラヒドロピラニル基等の置換または無置換のアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル等、テノイル基等の置換または無置換のアシル基;メトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の置換または無置換のエステル基;エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、フェニルチオ基等の置換チオ基などのメルカプト基の保護基として汎用されるものを示す。
【0043】
アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基または複素環の窒素原子の保護基とは、アリル基、ベンジル基、トリチル基、(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル基、ジフェニルメチル基等の置換または無置換のアルキル基;ホルミル基、アセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピコリノイル基、ベンゾイル基等の置換または無置換のアシル基;メトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のエステル基、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニル基等の置換または無置換のスルホニル基などのアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基または複素環の窒素原子の保護基として汎用されるものを示す。
【0044】
本発明における『塩類』とは、医薬として許容される塩であれば特に制限はなく、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、乳酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニア、ヨウ化メチル等との四級塩などが挙げられる。
【0045】
本化合物に幾何異性体または光学異性体が存在する場合は、それら異性体も本発明の範囲に含まれる。
【0046】
さらに、本化合物は水和物または溶媒和物の形態をとっていてもよい。
【0047】
本発明における好ましい例としては、下記のものが挙げられる。
【0048】
(1)一般式[II]で規定された各基が以下の基から選択され、またはそれらの組み合わせからなる化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤。
【0049】
1)RおよびR:同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基であって、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0050】
2)RおよびR:同一または異なって水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基であって、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのエステル、メルカプト基、アルキルチオ基または複素環で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基またはアルコキシ基が、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0051】
3)RとR:RとRが結合してピロリジン環またはピペリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環またはピペリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはカルボキシ基若しくはそのエステルで置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0052】
さらに、一般式[II]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤がさらに好ましい
:アシル基、
:水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であって、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよい、
:ハロゲン原子またはアルコキシ基、
:水素原子、アルキル基、シクロアルキル基であって、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、
とR:RとRが結合してピロリジン環またはピペリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環またはピペリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはカルボキシ基若しくはそのエステルで置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、
:アルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基であって、該アルキル基がシクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのエステル、メルカプト基、アルキルチオ基または複素環で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基が、水酸基、アルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく、
:アルキレン基。
【0053】
特に一般式[II]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤が特に好ましい
:アシル基、
:水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であって、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよく、
がハロゲン原子またはアルコキシ基、
:アルキル基またはシクロアルキル基であって、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、
とRが結合してピロリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、
:アルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基であって、該アルキル基が水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、メルカプト基またはアルキルチオ基で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基がアルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく、
がアルキレン基。
【0054】
本発明における特に好ましい具体例として、下記化合物およびその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤。が挙げられる。
【0055】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化4】

【0056】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−メチルプロピル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化5】

【0057】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ヒドロキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化6】

【0058】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((3S)−ヒドロキシアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化7】

【0059】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化8】

【0060】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化9】

【0061】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化10】

【0062】
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン
【化11】

【0063】
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化12】

【0064】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)−1−メチルプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化13】

【0065】
3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化14】

【0066】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化15】

【0067】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化16】

【0068】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化17】

【0069】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化18】

【0070】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化19】

【0071】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化20】

【0072】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化21】

【0073】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化22】

【0074】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化23】

【0075】
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化24】

【0076】
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化25】

【0077】
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化26】

【0078】
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化27】

【0079】
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化28】

【0080】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−(N−(2−メトキシメチルオキシエチル))アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化29】

【0081】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化30】

【0082】
2−[2−(3−(N−(2−アセトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−3−アセチル−6−クロロベンゾチアゾリン
【化31】

【0083】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−フェニルカルボキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化32】

【0084】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化33】

【0085】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロヘキシル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化34】

【0086】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化35】

【0087】
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化36】

【0088】
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化37】

【0089】
式[III]で表される化合物の好ましい例としては、下記のものが挙げられる
(1)一般式[III]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
:アシル基、
:水素原子、
:アルコキシ基、
:アルキル基、
とR:RとRが結合してアルコキシ基またはアルコキシアルキル基で置換されたピロリジン環を形成してもよく、
:水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基または−A−R
:アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基またはアルコキシアルコキシアルコキシ基、
およびA:同一または異なってアルキレン基。
【0090】
(2)一般式[III]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
:アシル基、
:ハロゲン原子、
:アルコキシ基、
がアルキル基、
とR:RとRが結合して水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されたピロリジン環を形成してもよく、
:水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、または−A−R
:アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基またはアルコキシアルコキシアルコキシ基、
およびA:同一または異なってアルキレン基。
【0091】
(3)一般式[III]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
:アシル基、
:水素原子またはハロゲン原子、
:アルコキシ基、
:イソプロピル基、
:−A−R
:水酸基若しくはそのエステル、
およびA:同一または異なってアルキレン基。
【0092】
式[III]で表される化合物の特に好ましい具体例として、下記化合物およびその塩類が挙げられる。
【0093】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化38】

【0094】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化39】

【0095】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化40】

【0096】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化41】

【0097】
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化42】

【0098】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)−1−メチルプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化43】

【0099】
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化44】

【0100】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化45】

【0101】
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化46】

【0102】

(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化47】

【0103】
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化48】

【0104】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−(N−(2−メトキシメチルオキシエチル))アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化49】

【0105】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化50】

【0106】
2−[2−(3−(N−(2−アセトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−3−アセチル−6−クロロベンゾチアゾリン
【化51】

【0107】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−フェニルカルボキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
【化52】

【0108】
本化合物は、特開昭58−46079、特開昭59−67276、特開昭60−139679または特開昭62−221679公報、の記載に基づいて製造することができるが、新規化合物の製造方法を下記に説明する。それらの化合物は下記の製造方法に限定されることなく、汎用されている種々の製造方法を用いて製造することもできる。尚、本化合物の詳細な製造方法については、後述の実施例(本化合物の製造例の項)で説明する。
【化53】

【0109】
本化合物 [II]は、合成経路1に従い合成できる。すなわち、化合物 [IV]とハロゲン化アルキル [V]をジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基の存在下、0℃から80℃の範囲で、30分から24時間反応させて化合物 [VI]を合成した後、ついで、化合物 [VI]とアミン誘導体[VII]をDMF等の有機溶媒中、炭酸カリウム等の塩基の存在下、室温から80℃の範囲で、30分から24時間反応させることで、本化合物[II]を得ることができる。
【0110】
合成経路1
【化54】

【0111】
上記の化合物 [IV]は、合成経路2に従い合成できる。すなわち、アミノチオフェノール誘導体 [VIII]とアルデヒド誘導体 [IX]をトルエン等の有機溶媒中、室温から80℃で、30分から24時間反応させた後、ベンゾチアゾリン環の窒素原子をN−アセチルイミダゾール等のR導入活性体 [X]によりアシル化することで、化合物 [IV]を得ることができる。
【0112】
合成経路2
【化55】

【0113】
また、化合物 [IV]は、合成経路3に従い光学分割でき、それぞれの光学活性体を合成することができる。すなわち、化合物 [IV]とカルボン酸誘導体 [XI]を、DMF等の有機溶媒中、ジメチルアミノピリジン等の触媒存在下、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用いて脱水縮合させることで化合物 [XII]を得た後、得られた化合物 [XII]をエタノール等の溶媒を用いて分別結晶化することで、ジアステレオマーの関係にある光学活性体 [XII−A]および光学活性体[XII−B]を得ることができる。さらに光学活性体 [XII−A]および光学活性体[XII−B]をそれぞれアルカリ加水分解することで、旋光性がプラスを示す光学活性体[IV−A]および旋光性がマイナスを示す光学活性体 [IV−B]を得ることができる。これら化合物 [IV−A]および化合物 [IV−B]を、合成経路1で示した方法の出発物質として用いることで、光学異性体の関係にある化合物[VI−A]と化合物 [VI−B]を得ることができ、また、式で示されるアミン誘導体と反応させることにより、光学活性体である式[II−A]と式[II−B]で示される化合物をそれぞれ得ることができる。
【0114】
合成経路3
【化56】

【0115】
上記の合成経路3で用いたカルボン酸誘導体 [XI]は、合成経路4により合成できる。すなわち、光学活性なアミノチオール誘導体 [XIII]を水等の溶媒中、ベンズアルデヒドと0℃から室温で、1時間から24時間反応させた後、得られる結晶を水等の溶媒中、無水酢酸等の存在下、室温から80℃で、30分から12時間反応させることで、カルボン酸誘導体 [XI]を得ることができる。
【0116】
合成経路4
【化57】

【0117】
上記の合成経路1で用いたアミン誘導体 [VII]は、文献(特開2000−344821、Tetrahedron 1996, 52, (10), 3473−86、J.Med.Chem.1973, 16, 736−9、J.Am.Chem.Soc. 1946, 68, 1582)に記載の方法、合成経路5、合成経路6、合成経路7、合成経路8または合成経路9に従い合成できる。
【0118】
すなわち、合成経路5においては、化合物 [XIV]とハロゲン化アルキルをDMF等の有機溶媒中、炭酸カリウム等の塩基存在下、室温から80℃で、30分から24時間反応させることで、アミン誘導体 [VII]を得ることができる。
【0119】
合成経路5
【化58】

【0120】

合成経路6においては、化合物 [XVI]と二炭酸ジブチルをテトラヒドロフラン等の有機溶媒中、0℃から室温で、30分から24時間反応させ、得られる化合物 [XVII]とハロゲン化アルキルをDMF等の有機溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基存在下、0℃から室温で、30分から24時間反応させた後、得られた化合物 [XVIII]を塩化水素酢酸エチル溶液等で脱保護することでアミン誘導体[VII]を得ることができる。
【0121】
合成経路6
【化59】

【0122】
合成経路7においては、化合物 [XIX]と化合物 [XX]をDMF等の有機溶媒中、炭酸カリウム等の塩基存在下、室温から80℃で30分から24時間反応させることでアミン誘導体 [VII]を得ることができる。
【0123】
合成経路7
【化60】

【0124】
合成経路8においては、アミン誘導体 [XIX]とアルデヒド誘導体 [XXI]をベンゼン等の有機溶媒中、無水硫酸ナトリウム等の存在下、室温から60℃で、1時間から24時間反応させた後、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤により還元することでアミン誘導体[VII]を得ることができる。
【0125】
合成経路8
【化61】

【0126】
合成経路9においては、アミン誘導体 [XIX]とカルボニル化合物 [XXII]を塩化メチレン等の有機溶媒中、N−メチルモルホリン等の塩基存在下、0℃から室温で30分から24時間反応させた後、得られたアミド化合物 [XXIII]をジエチルエーテル等の有機溶媒中、水素化リチウムアルミニウム等の還元剤により、0℃から40℃で、30分から24時間反応させることでアミン誘導体 [VII]を得ることができる。
【0127】
合成経路9
【化62】

【0128】
本発明の化合物 [II]は、合成経路2とは別の合成経路10に従い合成することもできる。すなわち、化合物 [IV]とアルコール誘導体 [XXIV]をテトラヒドロフラン等の有機溶媒中、トリフェニルホスフィン、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等の縮合剤存在下、0℃から40℃で、30分から24時間反応させることで化合物 [II]を得ることができる。
【0129】
合成経路10
【化63】

【0130】
本発明の化合物 [II]は、合成経路2とは別の合成経路11に従い合成することもできる。すなわち、化合物 [XXV](合成経路1で合成される化合物 [III]に含まれる化合物)と酸ハロゲン化物 [XXVI]又はアルキルハロゲン化物 [XXVII]を塩化メチレン等の有機溶媒中、ピリジン等の塩基存在下、0℃から40℃で、30分から24時間反応させることで化合物 [II]を得ることができる。
【0131】
合成経路11
【化64】

【0132】
本発明の化合物 [II]は、合成経路2とは別の合成経路12に従い合成することもできる。すなわち、化合物 [XXVIII](合成経路1で合成される化合物 [III]に含まれる化合物)とアルキルハロゲン化物 [XXIX]をDMF等の有機溶媒中、炭酸カリウム存在下、室温から80℃で30分から24時間反応させることで、化合物 [II]を得ることができる。
【0133】
合成経路12
【化65】

【0134】
上記の合成経路により製造された本化合物は、汎用されている技術を用いて、前述のような塩にすることもできる。
【0135】
本化合物の新たな薬理作用を見出す為に、本化合物のGTP結合活性測定系におけるκオピオイド受容体に対するアゴニスト活性試験を実施し、それらの試験における本化合物の効果について評価検討した。その詳細については、後述の実施例(薬理試験の項)で説明するが、本化合物は優れたκオピオイド受容体アゴニスト活性(作用)を有することを見出した。さらに、このκオピオイド受容体アゴニスト作用を有する本化合物が鎮痛効果を有することを確認するため、マウス酢酸ライシング法を用いた抗侵害刺激作用試験を実施した。その結果、本化合物は優れた鎮痛効果を有することを見出した。
【0136】
前述したようにκオピオイド受容体に対するアゴニスト作用は、鎮痛や鎮掻痒作用と深く関係していることが報告されており、リウマチ性疾患、例えば、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、変形性関節症、痛風、リウマチ熱等の各種の疾病に基づく痛みや痒みをコントロールできる薬物として非常に期待される。
【0137】
本化合物は経口でも、非経口でも投与することができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤等が挙げられ、それらは汎用されている技術を用いて製剤化することができる。
【0138】
例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤であれば、乳糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等の賦形剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等のコーティング剤、パラオキシ安息香酸エチル、ベンジルアルコール等の安定化剤、甘味料、酸味料、香料等の矯味矯臭剤などを必要に応じて使用して調製することができる。
【0139】
また、注射剤、点眼剤等の非経口剤であれば、塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベン等の防腐剤などを必要に応じて使用して調製することができる。
【0140】
本化合物の投与量は、症状、年齢、剤形等により適宜選択することができる。例えば、経口剤であれば通常1日当たり0.1〜5000mg、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分けて投与することができる。
【0141】
以下に、本化合物の製造例、製剤例ならびに薬理試験の結果を示す。尚、これらの例示は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0142】
参考例1
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物1−1)
【化66】

【0143】
窒素気流下、2−アミノ−5−クロロチオフェノール(67.7g, 427mmol)のトルエン(117ml)、メタノール(13ml)溶液に、室温で2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒド(65.0g, 427mmol)のトルエン(59ml)メタノール(7ml)溶液を加え、50〜70℃で40分間撹拌した。室温に戻した後、N−アセチルイミダゾール(100g, 908mmol)を加えてトルエン(65ml)を追加した。室温で一晩撹拌した後、反応液にクロロホルム(2000ml)、1N−塩酸(650mlx2)を加えて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(650mlx2)、飽和食塩水(650ml)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水後、ろ過しろ液を減圧濃縮した。残留物をクロロホルム(650ml)に懸濁させて室温で一晩静置した。析出した結晶をろ取すると、標的化合物が76.1g(53%)得られた。
【0144】
IR (KBr) 3296, 3072, 1636, 1502, 1456, 1444, 1374, 1320, 1272, 1195, 1037, 799 cm−1
参考例2
3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン(参考化合物2−1)
【化67】

【0145】
参考例1と同様にして、2−アミノ−4−トリフルオロメチルチオフェノール(3.3g)から標的化合物が2.2g(47%)得られた。
【0146】
IR (KBr) 3362, 1660, 1506, 1429, 1332 cm−1
参考例3
3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物3−1)
【化68】

【0147】
参考例1と同様にして、2−アミノチオフェノール(50.0g)から標的化合物が92.9g(77%)得られた。
【0148】
参考例4
3−アセチル−5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物4−1)
【化69】

【0149】
窒素気流下、2−アミノ−4−クロロチオフェノール(10.5g, 65.7mmol)のメタノール(20ml)溶液に、室温で2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒド(10.0g, 65.7mmol)のメタノール(20ml)溶液を加えて室温で50分間撹拌した後、析出した結晶をろ取した。得られた結晶に無水酢酸(20ml, 212mmol)を加えて室温で一晩撹拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残留物にメタノール(60ml)、水(10ml)、炭酸カリウム(5.0g)を加えて室温で一晩撹拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残留物に酢酸エチル(300ml)、1N−塩酸(200ml)を加えて抽出した。有機層を飽和食塩水(150ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製すると標的化合物が7.7g(60%)得られた。
【0150】
IR (neat) 3307, 2953, 1650, 1505, 1464, 1434, 1409, 1383, 1284, 1042, 809, 756 cm−1
参考例5
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物5−1)
【化70】

【0151】
(a) (2R,4R)−3−アセチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸(参考化合物5−1a)
【化71】

【0152】
L−システイン(400g, 2.28mol)の水(1500ml)溶液に、室温で水酸化ナトリウム(91.2g, 2.28mol)の水(1500ml)溶液、ベンズアルデヒド(232ml)のメタノール(1500ml)溶液を順次加え15分間撹拌した。室温で一晩放置した後、析出する結晶をろ取し乾燥した。得られた結晶の水(1200ml)溶液に、60℃で無水酢酸(1000ml, 11.4mol)を25分間で滴下した。同温で15分間撹拌後、氷冷下で一晩放置した。析出した結晶をろ取し乾燥すると、標的化合物が261.2g(46%)得られた。
【0153】
IR (KBr) cm−11717, 1603, 1419, 1281, 1236, 1214
(b) (2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸(参考化合物5−1b)
【化72】

【0154】
D−ペニシラミン(150g, 1.01mol)の水(900ml)溶液に、室温でベンズアルデヒド(102ml, 1.01mol)のエタノール(300ml)溶液を加えた。室温で15分間、氷冷下で1.5時間撹拌した後、析出した結晶をろ取し乾燥した。得られた結晶の水(700ml)溶液に60℃で無水酢酸(480ml, 5.05mol)を15分間で滴下した。同温で15分間撹拌後、室温で15分間、氷冷下で1.5時間撹拌し、析出した結晶をろ取し乾燥すると標的化合物が252.3g(89%)得られた。
【0155】
IR (neat) 3392, 2920, 1730, 1618, 1411, 1196, 1178, 732 cm−1
(c) (+)−3−アセチル−2−[2−((2R,4R)−3−アセチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(参考化合物5−1c)
【化73】

【0156】
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(5.24g, 1.56mmol)の無水DMF(60ml)溶液に、室温で(2R,4R)−3−アセチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸(5.87g, 2.34mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(290mg, 2.34mol)を加えた。氷冷後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.54g, 1.71mmol)を加え氷冷下で1時間、室温で2時間撹拌した。氷冷後、水(1ml)を加え室温で撹拌した後、反応液を減圧留去し、残留物にクロロホルム(30ml)を加えた。不溶物をろ別し、母液に水(120ml)を加えクロロホルム(50ml)で抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液(120ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(120ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。クロロホルムを減圧留去し残留物にクロロホルム(15ml)を加え、不溶物をろ別し母液を減圧留去した。残留物にエタノール(600ml)を加え熱時溶解後、室温で一晩静置した。析出した結晶をろ取し乾燥すると標的化合物が3.87g(43%)得られた。
【0157】
IR (KBr) 3425, 1765, 1673, 1654, 1576, 1492, 1463 1142 cm−1
(d−1) (+)−3−アセチル−2−[2−((2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(参考化合物5−1d−1)
【化74】

【0158】
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(127g, 0.38mol)の無水DMF(500ml)溶液に、室温で、(2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸(102g, 0.38mol)の無水DMF(500ml)溶液を加えた。窒素雰囲気下、室温で撹拌しながらN,N−ジメチルアミノピリジン(5.58g, 45.7mmol)を加えた。氷冷後、アゾジカルボン酸ジエチル(87g, 0.50mol)を加えた後、氷冷下で15分間、室温で1時間さらに内温約40℃で3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に10%クエン酸水溶液(1000ml)を加え、酢酸エチル(1000ml)で抽出した。有機層を水(1000ml)、飽和食塩水(1000ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、残留物に混合溶媒(エタノール/ジイソプロピルエーテル=200ml/1000ml)を加え、熱時溶解後、室温で一晩静置した。析出した一方のジアステレオマーをろ別した後、母液を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製すると、標的化合物が78.0g(43%)得られた。
【0159】
IR (neat) 3009, 1679, 1650, 1495, 1464, 1380, 1322, 1176, 1140, 757 cm−1
(d−2) (+)−3−アセチル−2−[2−((2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(参考化合物5−1d)
【化75】

【0160】
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(5g, 14.9mmol)の無水DMF(20ml)溶液に、室温で(2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸(6.2g, 22.2mmol)を加えた。窒素雰囲気下、室温で撹拌しながら、N,N−ジメチルアミノピリジン(270mg, 2.21mmol)を加えた。氷冷後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.1g, 15.0mmol)を加え氷冷下で15分間、室温で3日間撹拌した後、反応液に酢酸エチル(100ml)、水(100ml)を加え室温で撹拌した。析出した不溶物をろ別後、母液を10%クエン酸(100ml)、水(100ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、残留物にエタノール(50ml)を加えて熱時溶解後、室温で一晩静置した。析出した一方のジアステレオマーをろ別した後、母液を減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製すると標的化合物が4.2g(47%)得られた。
【0161】
(e) (+)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物5−1)
【化76】

【0162】

(+)−3−アセチル−2−[2−((2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(193g, 0.32mol)のDMF(2000ml)溶液に、氷冷下で1N−水酸化ナトリウム水溶液(970ml)を滴下し、30分間撹拌した。同温で反応液に1N−塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル(4000ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水(4000ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、残留物にクロロホルム(400ml)を加えて析出した結晶をろ取し、乾燥すると標的化合物が55.9g得られた。母液を減圧濃縮し同様の操作を繰り返すことにより最終的に標的化合物が79.5g(74%)得られた。
【0163】
IR (neat) 3068, 1644, 1466, 1384, 1277, 1257, 1196, 1091, 808 cm−1
参考例6
(+)−3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物6−1)
【化77】

【0164】
(a) (+)−3−アセチル−2−[2−((2R,4R)−3−アセチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物6−1a)
【化78】

【0165】
参考例5の (c)と同様にして、3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(27.4g)から標的化合物が20.0g(83%)得られた。
【0166】
IR (KBr) 3039, 2933, 1765, 1674, 1657, 1587, 1491, 1465 cm−1
(b) (+)−3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物6−1)
【化79】

【0167】
参考例5の (e)と同様にして、(+)−3−アセチル−2−[2−((2R,4R)−3−アセチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(19.9g)から標的化合物が10.6g(95%)得られた。
【0168】
参考例7
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物7−1)
【化80】

【0169】
(a) (−)−3−アセチル−2−[2−((2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(参考化合物7−1a)
【化81】

【0170】
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(127g, 0.38mol)の無水DMF(500ml)溶液に、室温で、(2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニル−4−チアゾリジンカルボン酸 [参考例4(b)に記載の化合物](102g, 0.38mol)の無水DMF(500ml)溶液を加えた。窒素雰囲気下、室温で撹拌しながら、N,N−ジメチルアミノピリジン(5.58g, 45.7mmol)を加えた。氷冷後、アゾジカルボン酸ジエチル(87g, 0.50mol)を加えた。氷冷下で15分間、室温で1時間さらに内温約40℃で3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に10%クエン酸水溶液(1000ml)を加え、酢酸エチル(1000ml)で抽出した。有機層を水(1000ml)、飽和食塩水(1000ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去した。残留物に混合溶媒(エタノール/ジイソプロピルエーテル=200ml/1000ml)を加え、熱時溶解後、室温で一晩静置した。析出した結晶をろ取し乾燥すると標的化合物が34.7g得られた。
【0171】
母液を減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製すると、さらに標的化合物が43.8g得られた。(計43%)IR (neat) 3008, 1680, 1654, 1494, 1464, 1383, 1139, 755 cm−1
(b) (−)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(参考化合物7−1)
【化82】

【0172】
参考例4(e)と同様にして、(−)−3−アセチル−2−[2−((2S,4S)−3−アセチル−5,5−ジメチル−2−フェニルチアゾリジン−4−イルカルボニルオキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン(78.3g)から標的化合物が33.7g(77%)得られた。
【0173】
IR (KBr) 3068, 1643, 1509, 1467, 1385, 1350, 1277, 1196, 1092, 808 cm−1
参考例8
3−アセチル−2−[2−(3−ブロモプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物8−1)
【化83】

【0174】
3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(30.0g, 8.93mmol)の2−プロパノール溶液(200ml)に、炭酸カリウム(27.5g, 19.9mmol)、1,3−ジブロモプロパン(105ml, 1.03mol)を加えた。2時間加熱還流し、室温に冷却した後、水(300ml)を加えて酢酸エチル(500ml)で2回抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水(100ml)で2回洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水後、ろ過し濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製した。得られる油状物にジイソプロピルエーテルを加え加熱還流し溶解した。放冷後、析出する結晶をろ取すると標的化合物が32.1g(76%)得られた。
【0175】
IR (KBr) 2952, 1672, 1591, 1576, 1499, 1468, 1379, 1278, 1210 cm−1
参考例9
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物9−1)
【化84】

【0176】
窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム(680mg, 17.0mmol)のDMF(15ml)溶液に、氷冷下で3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(4.68g, 14.4mol)のDMF(15ml)溶液、1−ブロモ−3−クロロプロパン(4.2ml, 167mmol)を順次加えた。50℃で1時間撹拌後、室温まで放冷した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(5ml)、水(50ml)を加えて酢酸エチル(50ml)で2回抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水(30ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、ろ過し減圧濃縮した。得られる油状物にメタノールを加え加熱溶解した。放冷後、析出する結晶をろ取すると、標的化合物が5.39g(94%)得られた。
【0177】
IR (KBr) 2912, 1676, 1458, 1373, 1281, 1206, 1026 cm−1
参考例10
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(2−ブロモエトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物10−1)
【化85】

【0178】
参考例7と同様にして、3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(2.5g)から標的化合物が2.2g(67%)得られた。
【0179】
IR (KBr) 1666, 1574, 1498, 1464, 1377, 1216 cm−1
参考例11
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物11−1)
【化86】

【0180】
参考例7と同様にして、3−アセチル−5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(3.5g)から標的化合物が3.3g(78%)得られた。
【0181】
IR (KBr) 2930, 1677, 1463, 1380, 1281, 1211, 1031, 806 cm−1
参考例12
3−アセチル−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン(参考化合物12−1)
【化87】

【0182】
参考例7と同様にして、3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン(1.8g)から標的化合物が1.9g(89%)得られた。
【0183】
IR (KBr) 2962, 1680, 1600, 1500, 1431, 1388, 1323 cm−1
参考例13
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(1−メチル−3−パラトルエンスルホニルオキシプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物13−1)
【化88】

【0184】
(a)3−パラトルエンスルホニルオキシ−1−メチル−1−プロパノール(参考化合物13−1a)
【化89】

【0185】
1,3−ブタンジオール(5.07g, 56.3mmol)の無水塩化メチレン(20ml)溶液に、室温でピリジン(9.0ml, 111mmol)を加えた。氷冷後、塩化パラトルエンスルホニル(15.9g, 83.4mmol)を加え室温で一晩撹拌した後、水(60ml)を加えて酢酸エチル(100ml)で抽出した。酢酸エチル層を1N−塩酸(30ml)、飽和食塩水(30ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製すると標的化合物が7.72g(57%)得られた。
【0186】
IR (neat) 3543, 3413, 2970, 2929, 1598, 1356, 1176, 948 cm−1
(b) 3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(1−メチル−3−パラトルエンスルホニルオキシプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物13−1)
【化90】

【0187】
3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(2.56g, 7.62mmol)、トリフェニルホスフィン(2.00g, 7.61mmol)、3−パラトルエンスルホニルオキシ−1−メチルプロパノール(1.86g, 7.61mmol)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液に、室温でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.54g, 7.61mmol)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液を加え4時間撹拌した。反応液を濃縮後、得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製すると標的化合物が1.58g(37%)得られた。
【0188】
参考例14
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物14−1)
【化91】

【0189】
60%水素化ナトリウム(4.50g, 0.11mol)の無水DMF(100ml)溶液に、氷冷下1−ブロモ−3−クロロプロパン(106ml, 1.07mol)を加えた。続いて(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(36.0g, 0.11mol)の無水DMF(200ml)溶液を滴下した。滴下終了後さらに1時間撹拌した後、反応液に水を加え酢酸エチル(1000ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水(1000ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、残留物にメタノール(300ml)を加え氷冷下で撹拌した。析出した結晶をろ取し乾燥すると標的化合物が29.0g(66%)得られた。
【0190】
IR (KBr) 2940, 2835, 1871, 1755, 1671, 1576, 1497, 1464, 1347 cm−1
参考例15
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物15−1)
【化92】

【0191】
参考例12と同様にして、(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(33.7g)から標的化合物が44.0g(定量的)得られた。
【0192】
IR (neat) 2961, 2938, 1679, 1498, 1465, 1210, 1048, 810 cm−1
参考例16
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(参考化合物16−1)
【化93】

【0193】
参考例12と同様にして、(+)−3−アセチル−2−(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(3.0g)から標的化合物が3.1g(82%)得られた。
【0194】
IR (neat) 2959, 2834, 1675, 1578, 1497, 1466, 1379, 1277, 1210, 1048, 750 cm−1
参考例17
2−(シクロヘキシルメチルアミノ)エタノール 塩酸塩(参考化合物17−1)
【化94】

【0195】
ブロモメチルシクロヘキサン(4.50g, 25.4mmol)、エタノールアミン(7.76g,127mmol)のエタノール(60ml)溶液に、室温でヨウ化ナトリウム(11.4g, 76.2mmol)を加え18時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、ジエチルエーテル(50ml)、飽和塩化アンモニウム水溶液(80ml)を加えた。水層を4N−水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にした後、クロロホルム(100ml)で抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。クロロホルムを減圧留去した後、得られた油状物に室温で4N−塩化水素ジオキサン溶液(10ml)を加えた。析出した結晶をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄すると標的化合物が3.85g(78%)得られた。
【0196】
IR (KBr) 3317, 3060, 2926, 2851, 1564, 1448, 1430, 1079, 1040 cm−1
同様に
2−(シクロプロピルメチルアミノ)エタノール 塩酸塩(参考化合物17−2)収率:45%
IR (neat) 3358, 2957, 2794,1592, 1452, 1077, 1029 cm−1
2−(1−エチルプロピルアミノ)エタノール 塩酸塩(参考化合物17−3)
収率:60%
IR (neat) 3346, 2971, 1591, 1459, 1075 cm−1
参考例18
N−ベンジル−2−(メチルチオ)エチルアミン 塩酸塩(参考化合物18−1)
【化95】

【0197】
参考例15と同様にして、2−(メチルチオ)エチルアミン(4.0g)と臭化ベンジル(5.0g)から標的化合物が1.3g(21%)得られた。
【0198】
IR (KBr) 2940, 2792, 2424, 1440, 1439, 746, 702 cm−1
参考例19
N−(2−メトキシエチル)シクロプロピルメチルアミン 塩酸塩(参考化合物19−1)
【化96】

【0199】
参考例15と同様にして、2−メトキシエチルアミン(3.3g)と(ブロモメチル)シクロプロパン(3.0g)から標的化合物が1.5g(41%)得られた。
【0200】
IR (neat) 2949, 2794, 1587, 1453, 1122, 1033 cm−1
参考例20
N−(2−エトキシエチル)イソプロピルアミン(参考化合物20−1)
【化97】

【0201】
参考例15と同様にして、2−エトキシエチルアミン(93.8g)と臭化イソプロピル(142g)から標的化合物が70.7g(51%)得られた。
【0202】
IR (neat) 2970, 2933, 2869, 2616, 1469, 1444, 1380 cm−1
参考例21
N−(2−ベンジルオキシエチル)イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物21−1)
【化98】

【0203】
(a) 2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−イソプロピルアミノ)エタノール(参考化合物21−1a)
【化99】

【0204】
2−(イソプロピルアミノ)エタノール(10.0g, 96.9mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に、氷冷下二炭酸ジブチル(25.0g, 116mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液を加えた。室温で3.5時間撹拌した後、反応液に10%−クエン酸水溶液(500ml)を加えて酢酸エチル(500ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水(500ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製すると、標的化合物が24.0g(定量的)得られた。
【0205】
IR (neat) 3438, 1694, 1052 cm−1
(b) N−(2−ベンジルオキシエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)イソプロピルアミン(参考化合物21−1b)
【化100】

【0206】
60%水素化ナトリウム(885mg, 22.1mmol)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液に、氷冷下、2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−イソプロピルアミノ)エタノール(3.00g, 14.8mmol)、ベンジルブロマイド(2.6ml, 22.1mmol)の無水テトラヒドロフラン(30ml)溶液を加え、60℃で4時間撹拌した。反応液に氷冷下で水(100ml)を加え、室温に戻し酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製すると、標的化合物が1.30g(30%)得られた。
【0207】
IR (neat) 1693, 1166, 1126, 736, 697 cm−1
(c) N−(2−ベンジルオキシエチル)イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物21−1)
【化101】

【0208】
N−(2−ベンジルオキシエチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)イソプロピルアミン(1.20g, 4.09mmol)の酢酸エチル(3ml)溶液に、氷冷下で4N−塩化水素酢酸エチル溶液(3ml)を加えた。室温で5時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた固体をヘキサンでろ取すると、標的化合物が728mg(77%)得られた。
【0209】
IR (KBr) 2750 − 2600, 1127, 731, 696 cm−1
参考例22
N−(2−メトキシベンジル)イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物22−1)
【化102】

【0210】
2−メトキシベンズアルデヒド(3.14g, 23mmol)のベンゼン(6ml)溶液に、室温でイソプロピルアミン(2.0ml, 24mmol)と無水硫酸ナトリウム(6.00g, 42mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した後、反応液をろ取しろ液を減圧濃縮した。得られた油状物にメタノール(30ml)を加えた後、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.87g, 23mmol)を加えた。室温で4時間撹拌した後、反応液に飽和食塩水(15ml)、水(30ml)を加えて酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、得られた油状物にエタノール(25ml)を加えて続いて室温で6N−塩酸(10ml)を加えた。反応液を減圧濃縮した後、得られた油状物にジエチルエーテルを加え、得られた結晶をろ取し酢酸エチルで洗浄すると、標的化合物が3.00g(60%)得られた。
【0211】
IR (KBr) 3300 − 2000, 1606, 1587, 1500, 1465, 1444, 1256 cm−1
同様に
N−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物22−2)
【化103】

【0212】
収率:89%
IR (KBr) 3352, 2973, 2683, 2554, 2413, 1946, 1693, 1572, 1476, 1388, 1296, 1150, 886, 781 cm−1
同様に
N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物22−3)
IR (KBr) 2952, 2774, 2573, 2426, 1587, 1447, 1156, 937, 760 cm−1
同様に
N−(チオフェン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミン 塩酸塩(参考化合物22−4)
IR (KBr) 2943, 2727, 2680, 2458, 1594, 1232, 986, 735 cm−1
参考例23
N−イソプロピル−3−シクロヘキシル−1−プロピルアミン 塩酸塩(参考化合物23−1)
【化104】

【0213】
(a) N−イソプロピル−3−シクロヘキシルプロパンアミド(参考化合物23−1a)
【化105】

【0214】
3−シクロヘキサンプロパン酸(5.00g, 32mmol)のクロロホルム(50ml)溶液に、室温で塩化チオニル(6.0ml, 82mmol)を加えてジメチルホルムアミドを少量滴下した。室温で4時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた油状物の塩化メチレン(25ml)溶液に、氷冷下でイソプロピルアミン(1.70g, 29mmol)の塩化メチレン(25ml)溶液とN−メチルモルホリン(4.5ml, 40mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した後、水(50ml)を加えて酢酸エチル(120ml)で抽出した。有機層を1N−塩酸(50ml)、0.1N−水酸化ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(20ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去すると標的化合物が6.00g(95%)得られた。
【0215】
IR (KBr) 3304, 2923, 2851, 1637, 1547, 1449 cm−1
(b) N−イソプロピル−3−シクロヘキシル−1−プロピルアミン 塩酸塩(参考化合物23−1)
【化106】

【0216】
水素化リチウムアルミニウム(1.40g, 38mmol)のジエチルエーテル(75ml)溶液に、氷冷下N−イソプロピル−3−シクロヘキシルプロパンアミド(5.60g, 29mmol)のジエチルエーテル(50ml)溶液を滴下した。室温で2.5時間撹拌した後、氷冷下で水(1.3ml)、4N−水酸化ナトリウム水溶液(1.3ml)、水(3.9ml)を順次加え、室温で一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた油状物のエタノール(100ml)溶液に、室温で2N−塩酸(28ml)を加えた後、減圧濃縮した。得られた油状物に、エタノール、ジエチルエーテルを加えた後、不溶物をろ取した。ろ液を減圧濃縮後、得られた油状物に同様の操作を行い、不溶物をろ取した。得られた不溶物を合わせ、酢酸エチルで洗浄すると、標的化合物が1.20g(19%)得られた。
【0217】
IR (KBr) 3100 − 2530, 1449 cm−1
実施例1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−1)
【化107】

【0218】
3−アセチル−2−[2−(3−ブロモプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(497mg, 1.18mmol)、N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(209mg, 2.36mmol)の無水DMF溶液(6ml)に、室温で炭酸カリウム(590mg, 4.25mmol)、ヨウ化ナトリウム(530mg, 3.54mmol)を加えた。反応液を60〜70℃で3時間撹拌した後、室温に冷却し、水(50ml)を加え酢酸エチル(70ml)で抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去し得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製した。得られた油状物に酢酸エチル(2ml)加え、氷冷下で撹拌しながら4N−塩化水素酢酸エチル溶液(5ml)を加えた。反応液を同温で5分間撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた油状物にヘキサン、酢酸エチルを加えて撹拌し、析出する固体をろ取し、減圧乾燥すると標的化合物が331mg(66%)得られた。
【0219】
IR (KBr) 3416, 1672, 1499, 1466, 1381, 1209, 1041, 750 cm−1
同様に
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−2)
収率:定量的
IR (neat) 3325, 2957, 2604, 1669, 1497, 1466, 1382, 1280, 1211, 1061, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−3)
収率:91%
IR (KBr) 3331, 2958, 2586, 1664, 1498, 1467, 1369, 1318, 1279, 1244, 1213, 1049, 754 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−4)
収率:94%
IR (neat) 3308, 2955, 2596, 1671, 1497, 1466, 1382, 1280, 1242, 1211, 1046, 751 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(シクロヘキシルメチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−5)
収率:76%
IR (neat) 3305, 2930, 2601, 1672, 1497, 1466, 1382, 1279, 1211, 1052, 754 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−フェニルプロピル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−6)
収率:56%
IR (neat) 3306, 2952, 2588, 1672, 1497, 1466, 1280, 1243, 1211, 1048, 751 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−フェニルオキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−7)
収率:53%
IR (neat) 3306, 2955, 2582, 1668, 1598, 1497, 1466, 1430, 1382, 1280, 1211, 1049, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(シクロプロピルメチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−8)
収率:73%
IR (neat) 3306, 2957, 2589, 1667, 1498, 1467, 1383, 1280, 1211, 1045, 754 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−9)
収率:78%
IR (neat) 3307, 2955, 2835, 1668, 1497, 1466, 1383, 1280, 1211, 1055, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−10)
収率:43%
IR (neat) 3416, 2958, 2723, 1672, 1577, 1499, 1465, 1429, 1381, 1323, 1280, 1242, 1210, 1040, cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(エトキシカルボニルメチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−11)
収率:80%
IR (neat) 3400, 2941, 2460, 1748, 1673, 1497, 1467, 1381, 1279, 1211, 1048, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(アミノカルボニルメチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−12)
収率:85%
IR (neat) 3324, 3152, 3010, 2958, 1685 − 1680, 1498, 1466, 1382, 1324, 1279, 1243, 1211, 1047, 751 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−13)
収率:97%
IR (neat) 2938, 1664, 1498, 1465, 1382, 1279, 1211, 1046, 751 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−メトキシ−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−14)
収率:59%
IR (KBr) 2948, 2300, 1684, 1500, 1464, 1384, 1284, 1212, 1038, 1013, 750cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−15)収率:59%
IR (KBr) 2961, 2623, 1668, 1466, 1381, 1279, 1242, 1210, 1040, 750 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N,N−ジペンチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−16)
収率:91%
IR (neat) 2957, 2594, 1672, 1497, 1466, 1382, 1324, 1280, 1243, 1210, 1046, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ベンジル−N−(2−メチルチオエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−17)
収率:43%
IR (neat) 2952, 2455, 1672, 1497, 1466, 1381, 1280, 1211, 1044, 750 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(ベンジルオキシカルボニルメチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物1−18)
収率:50%
IR (neat) 2581, 1749, 1673, 1279, 1211, 807, 751, 699 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物1−19)
収率:67%
IR (KBr) 3187, 2864, 1681, 1574, 1500, 1465, 1379, 1217 cm−1
実施例2
3−アセチル−2−[2−(2−(N−(エトキシカルボニルメチル)−N−メチルアミノ)エトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物2−1)
【化108】

【0220】
実施例1と同様にして、3−アセチル−2−[2−(3−ブロモエトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(500mg)から標的化合物が261mg(44%)得られた。
【0221】
IR (neat) 2577, 1748, 1673, 1282, 1211, 1106, 809, 752 cm−1
実施例3
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−メトキシエチル)−N−n−プロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−1)
【化109】

【0222】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(451mg, 1.09mmol)、N−(2−メトキシエチル)−n−プロピルアミン(259mg, 2.18mmol)の無水ジメチルホルムアミド溶液に、室温で炭酸カリウム(229mg, 1.64mmol)、ヨウ化ナトリウム(493mg, 3.27mmol)を加えた。反応液を60〜70℃で3.5時間撹拌した後、室温に冷却した。水(50ml)を加え酢酸エチル(70ml)で抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去し得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:酢酸エチル)で精製した。得られる油状物にクロロホルム(2ml)を加え、氷冷下で撹拌しながら4N−塩化水素酢酸エチル溶液(5ml)を加えた。反応液を同温で5分間撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られる油状物にエチルエーテル、酢酸エチルを加えた後、析出する固体をろ取し減圧乾燥すとる標的化合物が349mg(60%)得られた。
【0223】
IR (KBr) 2937, 2460, 1684, 1501, 1464, 1378, 1215, 1041, 811 cm−1
同様に
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−2)
収率:66%
IR (KBr) 3288, 2605, 1684, 1420, 1380, 1217, 1056, 811, 745 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−シクロプロピルメチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−3)
収率:60%
IR (neat) 3307, 2955, 2593, 1674, 1498, 1464, 1378, 1210, 1059, 810, 754
cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロヘキシル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−4)
収率:48%
IR (KBr) 3297, 2596, 1685, 1214, 1060, 1043, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−5)
収率:48%
IR (KBr) 3306, 2648, 1684, 1217, 1094, 1040, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(1−エチルプロピル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−6)
収率:30%
IR (KBr) 3288, 2971, 1683, 1497, 1464, 1378, 1282, 1212, 1061, 810 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(3−ヒドロキシプロピル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−7)
収率:48%
IR (KBr) 3388, 1684, 1216, 1056, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−8)
収率:63%
IR (neat) 3305, 2973, 2834, 1674, 1497, 1464, 1378, 1281, 1210, 1057, 810, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−9)
収率:46%
IR (KBr) 3368, 2952, 2831, 1684, 1500, 1464, 1378, 1217, 1042, 814 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−n−プロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−10)
収率:78%
IR(neat) 3312, 2963, 2619, 1672, 1497, 1463, 1377, 1210, 1045, 810, 751 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−メチルプロピル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−11)
収率:61%
IR (KBr) 3308, 2600, 1684, 1213, 1094, 1057, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ヒドロキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−12)
収率:60%
IR (KBr) 3346, 2600 − 2500, 1684, 1215, 1041, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−メトキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−13)
収率:64%
IR (KBr) 3424, 2600−2400, 1676, 1210, 1094, 1044, 810 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((3S)−ヒロドキシアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−14)
収率:92%
IR (neat) 3306, 2956, 2594, 1673, 1498, 1463, 1378, 1211, 1044, 810, 755
cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−メトキシカルボニルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−15)
収率:82%
IR (KBr) 2545, 1747, 1678, 1236, 1210, 1044, 810 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−n−ブチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−16)
収率:95%
IR (neat) 3306, 2960, 2604, 1673, 1498, 1464, 1378, 1210, 1058, 810, 755
cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロペンチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−17)
収率:49%
IR (neat) 3306, 2957, 2594, 1675, 1497, 1464, 1377, 1282, 1210, 1046, 810, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−18)
収率:72%
IR (KBr) 3315, 2950, 1680, 1500, 1464, 1377, 1211, 1043, 809 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロプロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−19)
収率:87%
IR (neat) 3326, 2956, 2579, 2485, 1674, 1498, 1464, 1378, 1211, 1042, 810, 755 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−20)
収率:82%
IR (KBr) 3210, 2958, 2865, 1679, 1501, 1463, 1378, 1298, 1211, 1049, 808
cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−メチルブチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−21)
収率:80%
IR (neat) 3304, 2958, 2596, 1676, 1498, 1464, 1378, 1281, 1210, 1094, 810, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−((1S)−2−ヒドロキシ−1−イソプロピルエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−22)
収率:72%
IR (neat) 3334, 2458, 1673, 1211, 1058, 1045, 810 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−23)
収率:88%
IR (KBr) 2943, 2643, 1673, 1573, 1498, 1464, 1378 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物3−24)
収率:79%
IR (KBr) 3418, 2943, 2643, 1673, 1573, 1498, 1464, 1378 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−25)
収率:81%
IR (neat) 2466, 1673, 1210, 1116, 1045, 810 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ベンジル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−26)
収率:89%
IR (neat) 2942, 2498, 1674, 1497, 1464, 1377, 1210, 1045, 810, 752 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロヘキシル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−27)
収率:57%
IR (neat) 2939, 2487, 1674, 1497, 1464, 1377, 1210, 1052, 810, 752 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−28)
収率:71%
IR (KBr) 2964, 2776, 2450, 1680, 1499, 1462, 1377, 1211, 1054, 811 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソブチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−29)
収率:79%
IR (neat) 2592, 1674, 1210, 1117, 1043, 810 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−30)
収率:81%
IR (neat) 2600 − 2400, 1674, 1210, 1114, 1046, 810 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ベンジルオキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−31)
収率:73%
IR (neat) 2500 − 2400, 1674, 1210, 1106, 1046, 810, 751, 700 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(3−シクロヘキシルプロピル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−32)
収率:61%
IR (KBr) 2922, 2608, 1676, 1498, 1464, 1378, 1210 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−33)
IR (neat) 2600−2400(b), 1675, 1210, 1108, 1046, 810 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(シクロプロピルメチル)−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−34)
収率:73%
IR (neat) 2936, 2588, 1676, 1499, 1464, 1377, 1210, 1040, 810 cm−1
3−アセチル−2−[2−(3−(N,N−ビス(2−エトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−35)
収率:99%
IR (neat) 2973, 2878, 2459, 1674, 1498, 1464, 1378, 1210, 1118, 1047, 810, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシベンジル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−36)
収率:45%
IR (neat) 2941, 2506, 1675, 1605, 1590, 1498, 1464, 1378, 1282, 1050, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(ピリジル−2−イルメチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−37)
収率:64%
IR (neat) 2961, 2457, 2062, 1674, 1618, 1497, 1464, 1379, 1282, 1212, 1056, 754 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−38)
収率:67%
IR (neat) 2943, 2495, 1675, 1574, 1498, 1464, 1378, 1211, 810, 751 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物3−39)
収率:38%
IR (neat) 2941, 2496, 1668, 1574, 1498, 1465, 1378, 1282, 1210, 1054, 809 cm−1
実施例4
3−アセチル−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン(化合物4−1)
【化110】

【0224】
実施例3と同様にして、3−アセチル−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン(400mg)から標的化合物が231mg(53%)得られた。
【0225】
IR (KBr) 3200, 2972, 1675, 1596, 1501 cm−1
同様に
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物4−2)
収率:50%
IR (KBr) 3338, 2970, 2632, 1680, 1595, 1499, 1430, 1323 cm−1
実施例5
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物5−1)
【化111】

【0226】

実施例3と同様にして、3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(551mg)から標的化合物が376mg(58%)得られた。
【0227】
IR (neat) 2944, 2834, 1680, 1497, 1463, 1408, 1379, 1282, 1211, 754 cm−1
同様に
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物5−2)
収率:87%
IR (neat) 2937, 2619, 2494, 1682, 1497, 1463, 1408, 1380, 1323, 1282, 1240, 1106, 1043, 754 cm−1
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物5−3)
収率:92%
IR (neat) 3304, 2953, 2624, 1678, 1498, 1463, 1380, 1282, 1211, 1055, 754 cm−1
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−n−プロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物5−4)
収率:65%
IR (KBr) 3347, 2965, 2624, 1680, 1499, 1464, 1379, 1283, 1211, 1053, 807
cm−1
実施例6
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(2−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)エトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物6−1)
【化112】

【0228】
実施例3と同様にして、3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(2−ブロモエトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(400mg)から標的化合物が234mg(59%)得られた。
【0229】
IR (KBr) 3233, 2971, 1679, 1592, 1574, 1495, 1463, 1378, 1210, 1052, 810, 756 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(2−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)エトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物6−2)
収率:76%
IR (neat) 3306, 2951, 2614, 1676 cm−1
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(2−(N−((1S)−2−ヒドロキシ−1−イソプロピルエチル)アミノ)エトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物6−3)
収率:75%
IR (neat) 3322, 2800−2600, 1674, 1210, 1095, 810 cm−1
実施例7
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)−1−メチルプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物7−1)
【化113】

【0230】
実施例3と同様にして、3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(1−メチル−3−パラトルエンスルホニルオキシプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(1.70g)から標的化合物が397mg(28%)得られた。
【0231】
IR (KBr) 3280, 2975, 2935, 2835, 1679, 1573, 1494, 1465, 1377, 1210, 810, 756 cm−1
同様に
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)−1−メチルプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物7−2)
収率:40%
IR (neat) 3317, 2975, 2630, 1677, 1574, 1495, 1465, 1377, 1209, 1040, 810 cm−1
実施例8
3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物8−1)
【化114】

【0232】
実施例3と同様にして、3−アセチル−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(500mg)から標的化合物が474mg(81%)得られた。
【0233】
IR (neat) 2934, 2834, 2454, 1674, 1577, 1498, 1466, 1380, 1279, 1210, 1116, 1044, 751 cm−1
同様に
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物8−2)
収率:76%
IR (neat) 2968, 2871, 2479, 1674, 1592, 1577, 1497, 1466 1322 cm−1
実施例9
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−1)
【化115】

【0234】
実施例3と同様にして、(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(1.50g)から標的化合物が1.53g(80%)得られた。
【0235】
IR (KBr) 2938, 2835, 2607, 2495, 1677, 1499, 1465 cm−1
同様に
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−2)
収率:78%
IR (neat) 3307, 2939, 2609, 1687, 1497, 1465, 1376, 1211, 1061, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−3)
収率:49%
IR (neat) 2973, 2940, 2881, 2602, 2479, 1675, 1592, 1574, 1498, 1464 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−4)
収率:14%
IR (neat) 2937, 2478, 1675, 1499, 1464, 1377, 1238, 1043, 809, 711 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−5)
収率:62%
IR (neat) 2970, 2471, 1677, 1499, 1465, 1347, 1210, 1043, 809, 747 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ヒドロキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−6)
収率:36%
IR (neat) 3331, 2951, 2619, 1674, 1465, 1348, 1239, 1043, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−((2S)−2−アミノカルボニルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−7)
収率:60%
IR (neat) 3376, 2958, 1681, 1577, 1465, 1378, 1211, 1044, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−メトキシカルボニルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−8)
収率:71%
IR (neat) 2955, 2855, 2554, 1747, 1679, 1574, 1465, 1348, 1210, 1045, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−メトキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−9)
収率:70%
IR (neat) 2940, 2836, 2610, 1676, 1574, 1465, 1348, 1238, 1041, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−10)
収率:19%
IR (KBr) 2962, 2640, 2492, 1677, 1500, 1465, 1377, 1210, 1045, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−11)
収率:10%
IR (KBr) 2964, 2653, 1679, 1499, 1465, 1377, 1210, 1047, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−12)
収率:74%
IR (neat) 2965, 1681, 1498, 1465, 1376, 1211, 1047, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ジメチルアミノカルボニルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−13)
収率:67%
IR (KBr) 2954, 1656, 1574, 1464, 1379, 1159, 1042, 809 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−14)
収率:35%
IR (KBr) 3331, 2957, 2639, 1676, 1499, 1465, 1379, 1210, 1056, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−15)
収率:16%
IR (KBr) 3347, 2942, 1678, 1499, 1465, 1378, 1210, 1044, 810 cm−1
(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物9−16)
収率:51%
IR (KBr) 3319, 2957, 2633, 1676, 1500, 1465, 1377, 1210, 1050, 810 cm−1
実施例10
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物10−1)
【化116】

【0236】
実施例3と同様にして、(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(1.09g)から標的化合物が790mg(56%)得られた。
【0237】
IR (neat) 2939, 2487, 1675, 1498, 1464, 1210, 1116, 1042, 810 cm−1
同様に
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物10−2)
収率:60%
IR (KBr) 3294, 2936, 2591, 1688, 1497, 1465, 1374, 1283, 1211, 1061, 810
cm−1
(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物10−3)
収率:61%
IR (neat) 2973, 2936, 2881, 2617, 2486, 1717, 1676, 1592, 1573, 1498, 1464 cm−1
実施例11
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物11−1)
【化117】

【0238】
実施例3と同様にして、(+)−3−アセチル−2−[2−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(966mg)から標的化合物が677mg(52%)得られた。
【0239】
IR (neat) 2968, 2611, 1967, 1675, 1592, 1577, 1497, 1466, 1380, 1278, 1210, 1160, 1107, 1046, 750 cm−1
同様に
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物11−2)
収率:95%
IR (neat) 2968, 2611, 1967, 1675, 1592, 1577, 1497, 1466, 1380, 1211, 1117, 1046, 751 cm−1
(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物11−3)
収率:37%
IR (neat) 3321, 2963, 2621, 1672, 1592, 1497, 1382, 1211, 1047, 752 cm−1
実施例12
3−アセチル−2−[2−(3−(N,N−ジエチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物12−1)
【化118】

【0240】
3−アセチル−2−(3−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(700mg, 2.32mmol)トリフェニルホスフィン(609mg, 2.32mmol)の無水テトラヒドロフラン(4ml)溶液に、室温でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(470mg, 2.32mmol)の無水テトラヒドロフラン(1ml)溶液、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール(0.35ml, 2.32mmol)の無水テトラヒドロフラン(1ml)溶液を順次加えて2日間撹拌した。反応液を濃縮後、得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:酢酸エチル/メタノール=20/1)で精製した。得られる油状物に酢酸エチル(2ml)を加え、氷冷下で撹拌しながら4N−塩化水素酢酸エチル溶液(5ml)を加えた。反応液を同温で10分間撹拌後、溶媒を減圧留去すると標的化合物が775mg(74%)得られた。
【0241】
IR (neat) 2944, 2581, 2468, 1672, 1498, 1466, 1382, 1279, 1244, 1210, 1044, 752 cm−1
3−アセチル−2−[2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物12−2)
収率:62%
IR (KBr) 2967, 2370, 1676, 1496, 1464, 1382, 1351, 1283, 1210, 1030, 754
cm−1
実施例13
3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(ジメチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物13−1)
【化119】

【0242】
実施例7と同様にして、3−アセチル−5−クロロ−2−(3−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)ベンゾチアゾリン(600mg)から標的化合物が407mg(50%)得られた。
【0243】
IR (KBr) 2961, 2572, 2510, 2449, 1683, 1496, 1464, 1376, 1315, 1211, 1042, 842 cm−1
実施例14
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エトキシカルボニルメチル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物14−1)
【化120】

【0244】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(実施例3で記載の化合物)(474mg, 1.08mmol)の無水ジメチルホルムアミド溶液に、室温で炭酸カリウム(299mg, 2.16mmol)、ブロモ酢酸エチル(0.13ml, 1.13mmol)を加えた。反応液を室温で1.5時間撹拌した後、水(30ml)を加えジエチルエーテル(50ml)で抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ジエチルエーテルを減圧留去し、得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製した。得られる油状物にメタノール(2ml)を加え、氷冷下で撹拌しながら10%−塩化水素メタノール溶液(5ml)を加えた。反応液を同温で5分間撹拌後、溶媒を減圧留去すると、標的化合物が542mg(90%)得られた。
【0245】
IR (neat) 3406, 2942, 2458, 1747, 1674, 1498, 1464, 1378, 1210, 1042, 810, 753 cm−1
実施例15
2−[2−(3−(N−(2−アセトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−3−アセチル−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物15−1)
【化121】

【0246】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(300mg, 0.58mmol)のピリジン(0.47ml, 5.80mmol)溶液に、氷冷下で無水酢酸(0.26ml, 2.91mmol)を加えた後、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去した。得られた油状物を酢酸エチル(1ml)に溶解した後、氷冷下で4N−塩化水素酢酸エチル溶液(0.5ml)を加えた。反応液を減圧濃縮すると、標的化合物が277mg(92%)得られた。
【0247】
IR (neat) 2604, 1745, 1676, 1211, 1050, 810 cm−1
実施例16
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−アセトキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物16−1)
【化122】

【0248】
実施例15と同様にして、3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ヒドロキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(500mg)から標的化合物が556mg(95%)得られた。
【0249】
IR (KBr) 2594, 1745, 1676, 1210, 1045, 810 cm−1
実施例17
2−[2−(3−(N−アセトキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−3−アセチル−6−クロロベンゾチアゾリン パラトルエンスルホン酸塩(化合物17−1)
【化123】

【0250】
実施例15と同様にして、3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(300mg)から標的化合物が266mg(60%)得られた。
【0251】
IR (KBr) 3700 − 2000, 1805, 1722, 1679, 1573, 1499, 1464 cm−1
実施例18
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−フェニルカルボキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(実施例18−1)
【化124】

【0252】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(300mg, 0.58mmol)、ピリジン(0.39ml, 4.70mmol)の塩化メチレン(0.5ml)溶液に、氷冷下で塩化ベンゾイル(0.20ml, 1.20mmol)を加えた。同温で2時間撹拌した後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を10%クエン酸水溶液(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:酢酸エチル/メタノール=10/1)で精製した。得られた油状物を酢酸エチル(1ml)に溶解した後、氷冷下で4N−塩化水素酢酸エチル溶液(0.5ml)を加えた。反応液を減圧濃縮すると、標的化合物が211mg(62%)得られた。
【0253】
IR (neat) 2456, 1721, 1674, 1272, 1210, 1110, 1044, 810, 754, 712 cm−1
同様に
3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−tert−ブチルカルボニルオキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−6−クロロベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物18−2)
収率:定量的
IR (neat) 2494, 1730, 1678, 1465, 1282, 1158, 1045, 811 cm−1
実施例19
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシアセトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(化合物19−1)
【化125】

【0254】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(300mg, 0.58mmol)のトリエチルアミン(0.41ml, 2.90mmol)、塩化メチレン(1.0ml)溶液に、氷冷下で塩化メトキシアセチル(0.08ml, 0.87mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、反応液に水(50ml)を加え酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。酢酸エチルを減圧留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:クロロホルム/メタノール=50/1)で精製した。得られた油状物を酢酸エチル(1ml)に溶解した後、氷冷下で4N−塩化水素酢酸エチル溶液(0.2ml)を加えた。反応液を減圧濃縮すると、標的化合物が340mg(定量的)得られた。
【0255】
IR (neat) 2477, 1757, 1676, 1281,1127, 1043, 810 cm−1
実施例20
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−(N−(2−メトキシメチルオキシエチル))アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物20−1)
【化126】

【0256】
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン 塩酸塩(235mg, 0.46mmol)の塩化メチレン(2.0ml)溶液に、氷冷下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.18ml, 1.01mmol)、クロロジメチルエーテル(0.05ml, 0.55mmol)を加えた。室温で3.5時間撹拌した後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、酢酸エチルを減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト(移動層:クロロホルム/メタノール=20/1)で精製すると、標的化合物が124mg(52%)得られた。
【0257】
IR (neat) 1682, 1234, 1151, 1108, 1043, 810 cm−1
同様に
3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン(化合物20−2)
収率:71%
IR (neat) 1681, 1210, 1161, 1044, 810 cm−1
[製剤例]
本化合物の一般的な製剤例を以下に示す。
【0258】
1)錠剤
処方1 100mg中
本発明化合物 1mg
乳糖 66.4mg
トウモロコシデンプン 20mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 6mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
上記処方の錠剤に、コーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等通常のコーティング剤)2mgを用いてコーティングを施し、目的とするコーティング錠を得る(以下の処方の錠剤も同じ)。また、本発明化合物および添加物の量を適宜変更することにより、所望の錠剤を得ることができる。
【0259】
2)カプセル剤
処方1 150mg中
本発明化合物 5mg
乳糖 145mg
本発明化合物と乳糖の混合比を適宜変更することにより、所望のカプセル剤を得ることができる。
【0260】
[薬理試験]
1.GTP結合活性測定系におけるκオピオイド受容体アゴニスト活性試験
薬物のκオピオイド受容体に対するアゴニスト活性を評価する方法として、ヒトκオピオイド受容体を用いて放射標識したグアノシン5’−三リン酸(GTP)を用いる方法がJinmin Zhu et al.によりJ.Pharmaco.Exp.Ter.,282,676−684(1997)に報告されている。そこで上記文献に記載された方法に準じて、被験化合物のκオピオイド受容体アゴニスト活性(作用)を評価検討した。
【0261】
(インキュベーション用緩衝液の調製)
N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES, 4.77g)、塩化マグネシウム・六水和物(2.03g)、塩化ナトリウム(5.84g)、エチレンジアミン二酢酸・二ナトリウム塩(EDTA・2Na, 0.37g)、DL−ジチオスレイトール(DTT, 0.15g)およびウシ血清アルブミン(BSA, 1.0g)を超純水に溶解し、水酸化ナトリウムにてpHを7.4とした後、さらに超純水を加えて全量1Lとし、インキュベーション用緩衝液を調製した。
【0262】
(10%ジメチルスルホキシド−インキュベーション用緩衝液の調製)
ジメチルスルホキシド(DMSO)1容量に対してインキュベーション用緩衝液9容量を加え、10%DMSO−インキュベーション用緩衝液を調製した。
【0263】
(50mMトリス−塩酸緩衝液の調製)
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(TRIZA−HCl, 66.1g)およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIZA−Base, 9.7g)を超純水にて溶解した後、全量10Lとし、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を調製した。
【0264】
(κ受容体膜標品の調製)
氷冷下、ヒトκオピオイド受容体膜標品(100unit/ml)をインキュベーション用緩衝液にて60倍に希釈した。尚、この膜標品は氷冷下にて保存した。
【0265】
(被験化合物溶液の調製)
被験化合物を100%DMSO溶液に溶解し、10−3M被験化合物溶液とした後、この10−3M被験化合物溶液にインキュベーション用緩衝液を加えて、10−4M被験化合物溶液とした。次いで、この10−4M被験化合物溶液に10%ジメチルスルホキシド−インキュベーション用緩衝液を加え、10−5M、10−6M、10−7M、10−8Mまたは10−9Mの被験化合物溶液を調製した。
【0266】
(陽性対照薬((−)−U−50488)溶液の調製)
本試験において、κオピオイド受容体アゴニストとして知られている薬物(−)−U50488(J.Pharmacol. Exp. Ther., 224, 7−12(1983))を陽性対照薬として用いた。
【0267】
(−)−U−50488を100%DMSO溶液に溶解し、10−3M陽性対照薬溶液とした後、この10−3M陽性対照薬溶液にインキュベーション用緩衝液を加え、10−4M被験化合物溶液とした。次いで、この10−4M陽性対照薬溶液に10%DMSO−インキュベーション用緩衝液を加え、10−6M陽性対照薬溶液を調製した。
【0268】
(グアノシン5’−二リン酸(GDP)溶液の調製)
GDPを超純水に溶解し、10−3MGDP溶液とし、この10−3MGDP溶液にインキュベーション用緩衝液を加え、10−5MGDP溶液を調製した。
【0269】
(放射性標識試薬の調整)
10−3Mの[35S]GTPγSにインキュベーション用緩衝液を加え希釈し、10−9M放射性標識試薬を調製した。
【0270】
(試験方法)
1.ガラス管にインキュベーション用緩衝液(50μl)、10mMGDP溶液(50μl)、κオピオイド受容体膜標品(300μl)、被験化合物溶液および[35S]GTPγS(50μl)を加えた後、30℃で60分間インキュベーションした。
【0271】
2.これに50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を加えて反応を停止し、GF/Bフィルターを用いて吸引濾過した後、GF/Bフィルター上を50mMトリス−塩酸緩衝液(3ml)で3回洗浄した。
【0272】
3.GF/Bフィルターを風乾した後、オートマチックディスペンサーを用いて、GF/Bフィルター上の残渣部分をくり抜き、バイアルに入れた。
【0273】
4.そのバイアルにシンチゾールEX−H(5ml)を加え、サンプル溶液とした後、サンプル溶液中の放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて、1分間測定した。なお、放射活性はCPM(counts per minute)で表した。
【0274】
(κオピオイド受容体アゴニスト活性の計算式)
κオピオイド受容体に対する被験化合物のアゴニスト活性は、10−6Mの(−)−U50488の[35S]GTPγS結合を100%とした時の[35S]GTPγS結合%として表した。すなわち、次式により[35S]GTPγS結合を算出した。
【0275】
35S]GTPγS結合%=[被験化合物の[35S]GTPγS結合(cpm)−溶媒の[35S]GTPγS結合(cpm)]/[陽性対照薬(10−6M(−)−U50488)の[35S]GTPγS結合(cpm)−溶媒の[35S]GTPγS結合(cpm)]×100
(試験結果)
以下に試験結果の一例として、被験化合物(化合物3−2、化合物3−11、化合物3−12、化合物3−14、化合物3−25、化合物3−33、化合物3−38、化合物4−2、化合物5−3、化合物7−2、化合物8−1、化合物9−1、化合物9−2、化合物9−3、化合物9−4、化合物9−5、化合物9−10、化合物9−11、化合物9−12、化合物9−16、化合物10−1、化合物10−2、化合物10−3、化合物11−1、化合物11−3、化合物20−1および化合物20−2)を10−9Mとした時の[35S]GTPγS結合(κオピオイド受容体アゴニスト)活性(%)を表1に示す。
【表1】

【0276】

(上記試験結果は、デュプリケイト1回試験の平均値)
上記表1に示したとおり、本化合物は優れたκオピオイド受容体アゴニスト活性(作用)を示した。
【0277】
2.マウス酢酸ライシング法による抗侵害刺激作用試験
薬物の鎮痛効果を評価する方法として、Anderson et al.によるマウス酢酸ライシング法が汎用されている(Fed.Proc.,18,412(1985))。そこで、このマウス酢酸ライシング法を用いて、被験化合物の抗侵害刺激作用試験を行い、被験化合物の鎮痛効果を評価検討した。
【0278】
(0.7%酢酸溶液の調製)
99.7%酢酸に生理食塩水を加え、0.7%酢酸溶液とした。
【0279】
(実験方法)
被験化合物(30mg/kg)の経口投与20分後に0.7%酢酸溶液をマウス体重10g当たり0.1mlの割合で腹腔内投与した。ついで、酢酸投与後、10分から20分の間に発現するライシング回数をカウントすることで抗侵害刺激作用を測定した。
【0280】
阻害率は、次式により算出した。
【0281】
被験化合物の抗侵害刺激作用は、Vehicle群のライシング回数に対する阻害率で表し、次式により算出した。
【0282】
阻害率(%)=[1−(薬物投与群のライシング回数/Vehicle群のライシング回数)]×100
(試験結果)
以下に試験結果の一例として、被験化合物(化合物3−2、化合物3−25、化合物3−33、化合物5−3、化合物7−2、化合物9−1、化合物9−2、化合物、化合物9−3、化合物11−1、化合物20−1および化合物20−2)の抗侵害刺激作用を(Vehicle群のライシング回数に対する阻害率(%))を表2に示す。
【表2】

【0283】

(上記試験結果は、7例の平均値)
上記表2に示したとおり、本化合物はマウス酢酸ライシング法を用いた抗侵害刺激作用試験において、優れた抗侵害刺激作用を発揮した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[II]で表される化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤。
【化1】


[式中、Rはアシル基を示し、ここで、アシル基とは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、モノクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基またはベンゾイル基を示し;
は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示し、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよく;
はハロゲン原子またはアルコキシ基を示し;
は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基を示し、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
とRは結合してピロリジン環またはピペリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環またはピペリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはカルボキシ基若しくはそのエステルで置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
はアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基を示し、該アルキル基がシクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのエステル、メルカプト、アルキルチオ基または複素環で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基が水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく;
はアルキレン基を示す。]
【請求項2】
一般式[II]において、
がアシル基を示し、ここで、アシル基とは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、モノクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基またはベンゾイル基を示し;
が水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示し、該アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよく;
がハロゲン原子またはアルコキシ基を示し;
がアルキル基またはシクロアルキル基を示し、該アルキル基がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
とRが結合してピロリジン環を形成してもよく、該ピロリジン環がアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく、さらに前記アルキル基が水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基で置換されていてもよく;
がアルキル基、水酸基若しくはそのエステルまたはアルコキシ基を示し、該アルキル基が水酸基若しくはそのエステル、アルコキシ基、メルカプト基またはアルキルチオ基で置換されていてもよく、さらに前記アルコキシ基がアルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよく;
がアルキレン基を示す請求項1記載の鎮痛または鎮掻痒剤。
【請求項3】
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−メチルプロピル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((2S)−2−ヒドロキシメチルアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−((3S)−ヒドロキシアゾラン−1−イル)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾリン
・3−アセチル−5−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)−1−メチルプロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(フラン−2−イルメチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(−)−3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−(N−(2−メトキシメチルオキシエチル))アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・2−[2−(3−(N−(2−アセトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]−3−アセチル−6−クロロベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−フェニルカルボキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−ヒドロキシ−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−シクロヘキシル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−6−クロロ−2−[2−(3−(N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・3−アセチル−2−[2−(3−(N−(2−エトキシエチル)−N−イソプロピルアミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリン
・(+)−3−アセチル−2−[2−(3−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ)プロポキシ)−5−メトキシフェニル]ベンゾチアゾリンよりなる群から選ばれる化合物またはその塩類からなるκオピオイド受容体アゴニストを有効成分として含有する鎮痛または鎮掻痒剤。
【請求項4】
痛みがリウマチ様疾患に起因するものである請求項1〜3記載の鎮痛剤。

【公開番号】特開2009−143940(P2009−143940A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21413(P2009−21413)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【分割の表示】特願2003−89657(P2003−89657)の分割
【原出願日】平成15年3月28日(2003.3.28)
【出願人】(000177634)参天製薬株式会社 (177)
【Fターム(参考)】