説明

2−ヘテロアロイルイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体、この調製および治療用途

本発明は、式(I)


(式中、Xは炭素原子によって結合したベンゾジオキソール基、ヘテロ芳香族基であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキルチオ基、(C−C)アルケニル基、(C−C)アルキニル基、−CO−R基、−CO−NR基、−CO−O−R基、−NR−CO−R10基、−NR1112基、シアノ基、フェニル基、複素環基であり、Rは水素原子、ハロゲン、(C−C)アルコキシ基、(C−C)アルキル基、ヒドロキシまたはアミノであり、Rは水素原子、(C−C)アルキル基、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であり、Rは水素原子またはハロゲン原子である。)の化合物に関し、前記化合物は塩基または酸付加塩の状態にある。本発明は治療に用いられ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2−ヘテロアロイルイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体、この調製ならびにNR4A2、NOT、TINUR、RNR−1およびHZF3としても公知のNurr−1核内受容体に関連する疾患の処置または予防における治療用途に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明の1つの主題は式(I)の化合物である。
【0003】
【化1】

(式中、
Xは炭素原子を介して分子の他の部分に結合したベンゾジオキソール基またはヘテロ芳香族基を表し、この基はハロゲン原子ならびに(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはNRaRb基から互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される。
【0004】
は、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン、ヒドロキシルおよびNRaRbから互いに独立して選択される1つ以上の原子または基に場合により置換される(C−C)アルキル基、
ハロゲン、ヒドロキシルおよびNRaRbから互いに独立して選択される1つ以上の原子または基に場合により置換される(C−C)アルコキシ基、
(C−C)アルキルチオ基、
(C−C)アルケニル基、
(C−C)アルキニル基、
−CO−R基、
−CO−NR基、
−CO−O−R基、
−NR−CO−R10基、
−NR1112基、
シアノ基、
1つ以上の原子または基:ヒドロキシル、NRcRd、CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、ハロゲンまたはシアノに場合により置換されるハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換されるフェニル基、
1つ以上のヒドロキシル、NRcRd、−CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、−NR−CO−R10、シアノ、オキシド基に場合により置換される以下の原子または基:ヒドロキシル、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される複素環基を表し、
は水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基またはヒドロキシルもしくはアミノ基を表し、(C−C)アルキル基は1つ以上の原子または基:ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C−C)アルコキシにおそらく置換され、(C−C)アルコキシ基は1つ以上の原子または基:ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C−C)アルコキシにおそらく置換される。
【0005】
は水素原子、ハロゲン原子または(C−C)アルキルまたはヒドロキシル基を表す。
【0006】
は水素原子またはハロゲン原子を表す。
【0007】
は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
【0008】
同一または異なり得るRおよびRは、水素原子もしくは(C−C)アルキル基を表し、またはこれらを保有する窒素原子とともにN、OおよびSから選択されるもう1つのヘテロ原子を場合により含む4から7員環を形成する。
【0009】
は(C−C)アルキル基を表す。
【0010】
同一または異なり得るRおよびR10は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
【0011】
11は(C−C)アルキル基を表す。
【0012】
12は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
【0013】
RaおよびRbは互いに独立して水素原子もしくは(C−C)アルキル基を表し、またはこれらを保有する窒素原子とともにN、OおよびSから選択されるもう1つのヘテロ原子を場合により含む4から7員環を形成する。
【0014】
RcおよびRdは、塩基または酸付加塩の形態の(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンを除き、水素原子または(C−C)アルキルを表す。)
式(I)の化合物は1つ以上の不斉炭素原子を含み得る。従って、これらは鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形態にて存在し得る。これらの鏡像異性体およびジアステレオ異性体、更に、ラセミ混合物を含むこの混合物は本発明の一部を成す。
【0015】
式(I)の化合物は塩基または酸付加塩の形態にて存在し得る。このような付加塩は本発明の一部を成す。
【0016】
これらの塩は医薬的に許容される酸で調製され得るが、例えば、式(I)の化合物を精製または単離するのに有用な他の酸の塩も本発明の一部を成す。
【0017】
式(I)の化合物は水和物または溶媒和物の形態、即ち、1つ以上の水分子もしくは溶媒との結合または組合せの形態にても存在し得る。このような水和物および溶媒和物も本発明の一部を成す。
【0018】
化合物(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンはそれぞれ、RN=382640−89−3およびRN=382612−77−3の番号の下で化学ライブラリーに引用されている。これらの化合物に対して医薬的または治療的活性は実証されていない。これらの化合物は本発明による式(I)から明確に除外される。
【0019】
cdc 34を阻害する化合物を同定する方法は、文書US2006/0 211 747から更に公知であり、同定された化合物の1つはイミダゾ[1,2−a]ピリジンであり、これは本発明による式(I)に含まれない。
【0020】
薬剤として有用なベンゾイル−2−イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体もFR2 638 161から公知である。
【0021】
本発明の文脈において、以下の定義が適用される。
【0022】
ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素;
アルキル基:直鎖状、分岐状または環状飽和アルキル基に場合により置換される直鎖状、分岐状または環状飽和脂肪族基;言及され得る例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロプロピルなどの基が含まれる;
(C−C)アルケニル基:例えば、1または2つのエチレン不飽和を含む、2から6個の炭素の直鎖状または分岐状、モノまたはポリ不飽和脂肪族基;
(C−C)アルコキシ基:アルキル基が前述のように定義された−O−アルキルラジカル;
(C−C)アルキニル基:例えば、1または2つのエチレン不飽和を含む、2から6個の炭素の直鎖状または分岐状、モノまたはポリ不飽和脂肪族基;
ヘテロ芳香族基:N、OおよびSから選択される1から4個のヘテロ原子を含む5から10個の原子を含む、単環式または二環式、不飽和または部分的不飽和基;言及され得るヘテロ芳香族基の例には、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、ピロロピロール、ピロロイミダゾール、ピロロピラゾール、ピロロトリアゾール、イミダゾイミダゾール、イミダゾピラゾール、イミダゾトリアゾール、インドール、イソインドール、ベンゾイミダゾール、インダゾール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、ピロロピリジン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリジン、トリアゾロピリジン、テトラゾロピリジン、ピロロピリミジン、イミダゾピリミジン、ピラゾロピリミジン、トリアゾロピリミジン、テトラゾロピリミジン、ピロロピラジン、イミダゾピラジン、ピラゾロピラジン、トリアゾロピラジン、テトラゾロピラジン、ピロロピリダジン、イミダゾピリダジン、ピラゾロピリダジン、トリアゾロピリダジン、テトラゾロピリダジン、ピロロトリアジン、イミダゾトリアジン、ピラゾロトリアジン、トリアゾロトリアジン、テトラゾロトリアジン、フロピリジン、フロピリミジン、フロピラジン、フロピリダジン、フロトリアジン、オキサゾロピリジン、オキサゾロピリミジン、オキサゾロピラジン、オキサゾロピリダジン、オキサゾロトリアジン、イソオキサゾロピリジン、イソオキサゾロピリミジン、イソオキサゾロピラジン、イソオキサゾロピリダジン、イソオキサゾロトリアジン、オキサジアゾロピリジン、オキサジアゾロピリミジン、オキサジアゾロピラジン、オキサジアゾロピリダジン、オキサジアゾロトリアジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、チエノピリジン、チエノピリミジン、チエノピラジン、チエノピリダジン、チエノトリアジン、チアゾロピリジン、チアゾロピリミジン、チアゾロピラジン、チアゾロピリダジン、チアゾロトリアジン、イソチアゾロピリジン、イソチアゾロピリミジン、イソチアゾロピラジン、イソチアゾロピリダジン、イソチアゾロトリアジン、チアジアゾロピリジン、チアジアゾロピリミジン、チアジアゾロピラジン、チアジアゾロピリダジン、チアジアゾロトリアジン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアジアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、ナフチリジン、ベンゾトリアジン、ピリドピリミジン、ピリドピラジン、ピリドピリダジン、ピリドトリアジン、ピリミドピリミジン、ピリミドピラジン、ピリミドピリダジン、ピリミドトリアジン、ピラジノピラジン、ピラジノピリダジン、ピラジノトリアジン、ピリダジノピリダジン、ピリダジノトリアジンが含まれる;
複素環基:場合により飽和していてもよい、上記に定義されたようなヘテロ芳香族基
本発明の文脈において、想定されるラジカルは接尾辞「−イル」の追加または別様によって選好性なしに名付けられ得ることに留意すべきである。例えば、「ベンゾジオキソール」は「ベンゾジオキソリル」と同じである。
【0023】
化合物の様々なサブグループが以下に定義され、これもまた本発明の一部を成す。
【0024】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、R、R、RまたはRの中の少なくとも1つが水素原子以外であって他の基が上記に定義されたような化合物によって化合物の第二の群が構成される。
【0025】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、RおよびRの中の少なくとも1つが水素原子以外であって他の基が上記に定義されたような化合物によって化合物の第一の群が構成される。
【0026】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、Rが以下の基の1つを表す化合物によって化合物の第三の群が構成される:
水素原子、
ハロゲン原子、
(C−C)アルキル基、
1つ以上のヒドロキシル、NRcRd、−CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、−NR−CO−R10、シアノ、オキシド基に場合により置換される以下の原子または基:ヒドロキシル、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される5または6個の原子の単環式複素環基;
は水素原子または(C−C)アルキルを表す;
RcおよびRdは水素原子を表す;
他の基は上記に定義された通りである。
【0027】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、Rが以下の基の1つを表す化合物によって化合物の第四の群が構成される:
水素原子、
ハロゲン原子、
(C−C)アルキル基、
ピリジン基;
他の基は上記に定義された通りである。
【0028】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、Xがピリジン、ベンゾオキサゾール、チオフェン、フラン、ベンゾジオキソールまたはベンゾチアゾール基を表す化合物によって化合物の第五の群が構成され、
他の基は上記に定義された通りである。
【0029】
上記に定義された本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、
が水素原子または(C−C)アルキル基を表し、
およびRが水素原子を表し、
が水素原子、塩素原子、メチル基またはピリジン基を表し、
Xがベンゾオキサゾール、チオフェン、フラン、ベンゾジオキソールまたはベンゾチアゾール基を表し、前記基が炭素原子を介して分子の他の部分に結合し、
およびRの少なくとも1つが水素ではない
化合物によって、塩基または酸付加塩の形態にて化合物の第六の群が構成される。
【0030】
本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、
が水素原子またはメチル基を表し、
およびRが水素原子を表し、
が水素原子、塩素原子、メチル基またはピリジン基を表し、
Xがピリジン、ベンゾオキサゾール、チオフェン、フラン、ベンゾジオキソールまたはベンゾチアゾール基を表し、
、R、RおよびRの少なくとも1つが水素ではない
化合物によって、塩基または酸付加塩の形態にて化合物の第七の群が構成される。
【0031】
本発明の主題である一般式(I)の化合物の中で、特に以下の化合物について言及され得る。
【0032】
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル(ピリジン−2−イル)メタノン
ベンゾオキサゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(3−フリル)メタノン
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−3−イル)メタノン
1,3−ベンゾジオキソール−5−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン
ベンゾチアゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン
(6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン
(5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン
(6−ピリジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン
本発明に従って、一般式(I)の化合物はスキーム1に述べられる方法に従って調製され得る。
【0033】
【化2】

【0034】
第一の合成経路(変換A)は、式(II)(式中、R、R、RおよびRは上記に定義された通りである。)の2−アミノピリジンを、一般式(III)(式中、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、Xは上記に定義された通りである。)の3−ハロ−1−(ヘテロ)アリールプロパン−1,2−ジオン誘導体で縮合し、例えば、J−J.Bourguignon et al.in Aust.J.Chem.,50,719(1997)によって述べられている方法に従ってイミダゾ[1,2−a]ピリジン環を形成することにある。
【0035】
第二の合成経路(変換BまたはB)は、一般式(IV)(Xは上記に定義された通りであり、Mはリチウム原子またはMg−Hal基を表す。)の有機金属誘導体を以下のものと反応させることにある:
Weinreb,S.M.et al.in Tetrahedron Letters(1981),22(39),3815−18およびin Sibi,M.P.Organic Preparations and Procedures Int.1993,25,15−40(transformation B)に述べられているように、当業者には公知の方法に従って、一般式(V)(式中、R、R、RおよびRは上記に定義された通りであって臭素またはヨウ素以外であり、同一または異なり得るRおよびR’はアルキル基を表す。)のワインレブアミド(N−アルコキシ−N−アルキルアミド)または、
J.March,Advanced Organic Chemistry(Wiley,5th Ed.2001)pp.567および1213または引用文献(transformation B)に述べられているように、当業者には公知の方法に従って、一般式(VI)(式中、R、R、RおよびRは上記に定義された通りであって臭素またはヨウ素以外であり、Yはヒドロキシル基またはこの塩または反応性誘導体、例えば、エステル、酸ハロゲン化物、無水物またはアミドを表す。)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸。
【0036】
変換Bは、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのようなパラジウム触媒の存在下、式(VI)(式中、Yはヒドロキシル基を表し、R、R、RおよびRは上記に定義された通りであって臭素またはヨウ素以外である。)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸の混合無水物のような反応性誘導体(in situにて生成され得る。)を、式(IV)(式中、Xは上記に定義された通りであり、Mはボロン酸を表す。)の有機金属誘導体と反応させることによっても行われ得る。
【0037】
第三の合成経路(変換C)は、一般式(VII)(式中、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはボリル、スタンニルまたはシリル基を表す。)の誘導体の、誘導体R−Z’(VIII)(式中、Z’はハロゲン原子、例えば、臭素またはヨウ素またはスルホニルオキシ基を表し、Rは場合により置換される1−アルケニル、1−アルキニル、アリールまたはヘテロアリール基である。)との触媒カップリングを行うことにある。または、カップリングは、一般式(VII)(式中、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはハロゲン原子、例えば、臭素またはヨウ素を表す。)の誘導体の間で、誘導体R−Z’(VIII)(式中、Z’は反応基、例えば、ボリル、スタンニルまたはシリル基または水素原子を表し、Rは場合により置換される1−アルケニル、1−アルキニル、アリールまたはヘテロアリール基である。)と行われ得る。
【0038】
式(II)の2−アミノピリジンは文献に述べられ、または当業者には公知の方法に従って調製され得る。特に、式(II)(式中、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Rは場合により置換される1−アルケニル、1−アルキニル、アリールまたはヘテロアリール基である。)の2−アミノピリジンは、以下の変換A、即ち、触媒カップリング反応によって調製され得る。
【0039】
式(IX)(式中、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはボリル、スタンニルまたはシリル基を表す。)の2−アミノピリジン誘導体と、誘導体R−Z’(VIII)(式中、Z’はハロゲン原子、例えば、臭素またはヨウ素またはスルホニルオキシ基を表し、Rは場合により置換される1−アルケニル、1−アルキニル、アリールまたはヘテロアリール基である。)または、
式(IX)(式中、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはハロゲン原子、例えば、臭素またはヨウ素を表す。)の2−アミノピリジン誘導体と、誘導体R−Z’(VIII)(式中、Z’は反応基、例えば、ボリル、スタンニルまたはシリル基または水素原子を表し、Rは場合により置換される1−アルケニル、1−アルキニル、アリールまたはヘテロアリール基である。)
式(III)の3−ハロ−1−(ヘテロ)アリールプロパン−1,2−ジオン誘導体は、当業者には公知の方法に従って対応する1−(ヘテロ)アリールプロパン−1,2−ジオンのハロゲン化によって調製され得る。
【0040】
式(V)のワインレブアミドは、当業者には公知の方法に従って、式(VI)(式中、Yはヒドロキシル基またはこの反応性誘導体を表す。)の酸をN,O−ジアルキルアミンと結合することによって得られ得る(変換B)。この結合は、不活性溶媒、例えば、THF、DMFまたはジクロロメタン中、カップリング剤、例えば、CDI、EDCI、HATUまたはHBTUおよび塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンまたはピリジンの存在下で行われ得る。または、N,O−ジアルキルアミンはトリメチルアルミニウムのような触媒の存在下、式(VI)(式中、Yはアルコキシ基を表す。)のエステルと反応され得る(Weinreb.S.M.et al.,Synth.Commun.1982,12,989)。
【0041】
式(VI)(式中、R、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Yは(C−C)アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンである。)のイミダゾピリジン−2−カルボン酸誘導体は、J.G.Lombardino in J.Org.Chem.,30,2403(1965)によって述べられている条件下、式(II)(式中、R、R、RおよびRは上記に定義された通りである。)の2−アミノピリジンの式(VIII)(式中、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、Yは(C−C)アルコキシである。)の3−ハロ−オキソプロピオン酸エステルとの縮合によって調製され得、例えば、その後、必要に応じて酸に、次に、酸塩化物または別の反応性誘導体へのエステルの変換が続く(変換B)。
【0042】
式(VII)(式中、X、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはハロゲン原子またはボリル、スタンニルまたはシリル基を表す。)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体は、変換Aによって、一般式(I)の生成物の調製について上述した条件下、式(II)(式中、Z、R、RおよびRは上記に定義された通りである。)の2−アミノピリジンの式(III)(式中、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子を表す。)の3−ハロ−1−(ヘテロ)アリールプロパン−1,2−ジオン誘導体との縮合によって調製され得る(変換C)。
【0043】
または、式(VII)(式中、X、R、RおよびRは上記に定義された通りであり、Zはハロゲン原子またはボリル、スタンニルまたはシリル基を表す。)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体は、変換BまたはBによって、一般式(I)の生成物の調製について上述した条件下、式(IV)(式中、Xは上記に定義された通りであり、Mはリチウム原子またはMg−Hal基を表す。)の有機金属誘導体の式(XI)(式中、R、R、R、RおよびZは上記に定義された通りであって臭素またはヨウ素以外であり、Yはヒドロキシル基を表す。)のイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸またはこの反応性誘導体、例えば、酸塩化物(変換D)または対応する式(X)のワインレブアミド(変換D)との反応と同時に、他の反応性官能基を場合により保護することによって調製され得る。
【0044】
式(X)および(XI)のイミダゾピリジン−2−カルボン酸誘導体は、式(V)および(VI)の誘導体の調製について上述した方法に従って、式(IX)(式中、Z、R、R、およびRは上記に定義された通りである。)の2−アミノピリジンの式(VIII)(式中、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子であり、Yは(C−C)アルコキシである。)の3−ハロ−オキソプロピオン酸エステルとの縮合によって調製され得る(変換D)。
【0045】
式(VII)、(IX)または(X)の誘導体の式(VIII)の生成物との結合は、例えば、以下の文献および引用文献に述べられている方法に従って、またはこの類推によって、特に、銅ベースまたはパラジウムベースの触媒またはリガンド、例えば、ホスフィンの存在下で従事している当業者には公知の任意の方法によって行われ得る。
【0046】
Suzukiタイプの反応について:N.Miyaura,A.Suzuki,Chem.Rev.,95,2457,(1995)、
Stilleタイプの反応について:V.Farina et al.,Org.React.,50,1(1997)、
Hiyamaタイプの反応について:T.Hiyama et al.,Top.Curr.Chem.,2002,219,61(2002)、
Negishiタイプの反応について:E.Negishi et al.,Chem.Rev.,103,1979(2003)、
Bellinaタイプの反応について:M.Miura et al.,Chem.Lett.,200(2007)。
【0047】
結合を行うためには単離せずに亜鉛誘導体のような有機金属誘導体を中間体として形成することも可能である。
【0048】
本発明に従って、一般式(I)、(II)および(VI)の化合物は、当業者には公知の方法に従って、スキーム2に述べられている方法に従って、即ち、それぞれ、一般式(I)、(VI)および(II)の化合物として、一般式(XII)、(XIII)または(XIV)(式中、R、R、RおよびXは上記に定義された通りであり、Yはヒドロキシル、アルコキシまたはN−アルコキシ−N−アルキルアミノ基であり、Wは式Rの複素環を構成するための前駆体基を表す。)の化合物の変換によっても調製され得る(変換G、GおよびG)。
【0049】
【化3】

【0050】
例として、Wは以下を表し得る:
チオウレア、チオアミド、グアニジン、尿素またはアミド誘導体での処理によって、例えば、チアゾリル、イミダゾリルまたはオキサゾリル基に変換され得る、ブロモアセチルのような2−ハロアシル基または1−ブロモ−2−オキソエチルのような1−ハロ−2−オキソアルキル基、
1,2,3−トリアゾール−4−イル基に変換され得るエチニルのようなアルキニル基、
例えば、ジヒドロイミダゾリル(2)または1,3,4−トリアゾール−2−イル基に変換され得るシアノ基。
【0051】
一般式(XII)の化合物は、変換BまたはBによって、式(V)または(VI)のイミダゾピリジン−2−カルボン酸誘導体から化合物(I)の調製について述べた条件下、式(XIII)の化合物から得られ得る。
【0052】
一般式(XIII)のイミダゾピリジン−2−カルボン酸誘導体は、変換Aによって、式(II)のアミノピリジンの一般式(I)の化合物への変換について述べた条件下、式(XIV)のアミノピリジンから得られ得る。
【0053】
式(I)の生成物を得、または式(I)の他の生成物に変換されるため、所望し、必要な場合、式(I)の生成物および式(II)、(V)または(VI)のこの前駆体は、任意の順序にて1つ以上の以下の変換反応に晒され得る:
a)酸官能基のエステル化またはアミド化のための反応、
b)エステル官能基から酸官能基への加水分解のための反応、
c)ヒドロキシル官能基のアルコキシ官能基への変換のための反応、
d)アルコール官能基のアルデヒドまたはケトン官能基への酸化のための反応、
e)アルケニル基のアルデヒドまたはケトン官能基への酸化のための反応、
f)ヒドロキシアルキル基のアルケニル基への脱水化のための反応、
g)アルケニルまたはアルキニル基のアルケニルまたはアルキル基への全体的または部分的水素化のための反応、
h)アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリール置換基を導入するためのハロゲン化誘導体および有機金属誘導体、例えば、スズまたはボロン誘導体の触媒カップリング反応、
i)ボリル、スタンニルまたはシリル置換基を導入するためのハロゲン化誘導体の変換のための反応、
j)反応性置換基の保護のための反応、
k)保護反応性官能基によって保有され得る保護基の除去のための反応、
l)対応する塩を得るための鉱酸もしくは有機酸または塩基との塩化反応、
m)ラセミ体の鏡像体への分解のための反応;
このようにして得られる式(I)の前記生成物は、必要に応じて任意の可能な異性形態:ラセミ混合物、鏡像体およびジアステレオ異性体である。
【0054】
スキーム1において、出発化合物および試薬は、この調製方法が述べられない場合、市販されており、もしくは文献に述べられ、またはそこに述べられ、もしくは当業者には公知の方法に従って調製され得る。
【0055】
以下の実施例は本発明による一部の化合物の調製を説明するものである。これらの実施例は限定的ではなく、本発明を単に例示するのに役立つものである。例示化合物の番号は、本発明による幾つかの化合物の化学構造および物理特性を示す後述の表に示される番号を指す。
【実施例1】
【0056】
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル(ピリジン−2−イル)メタノン
−20℃に冷却されたテトラヒドロフラン25mL中2−ヨードピリジン1.03gの溶液に、tert−ブチルメチルエーテル中エチルマグネシウムブロミドの1M溶液6mLを滴加する。反応混合物を−20℃で20分間攪拌する。N−メトキシ−N−メチル−6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド0.24gを加える。反応混合物を−20℃で2時間攪拌する。冷却槽を取り除き、攪拌を更に2時間続ける。飽和塩化アンモニウム溶液10mL、水10mLおよび酢酸エチル40mLを加える。沈殿による相の分離後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下にて乾燥するまで蒸発させる。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンおよびメタノールの95/5混合物で溶離する。期待される生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、白色固体形態の(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−ピリジン−2−イルメタノン0.153gが得られる。
【実施例2】
【0057】
1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン
−78℃でのTHF中1,3−ベンゾオキサゾール163mgの溶液に、ヘキサン中n−ブチルリチウムの1.6M溶液0.85mLを加える。30分後、THF中に溶解したN−メトキシ−N−メチルアミド163mgを加え、反応混合物を室温で16時間攪拌する。飽和水性塩化アンモニウム溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下にて乾燥するまで蒸発させる。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンおよびメタノールの95/5混合物で溶離する。期待される生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、白色固体形態の1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン36mgが得られる。
【実施例3】
【0058】
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(3−フリル)メタノン
ジオキサン2mL中6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸98mgの溶液に、二炭酸ジメチル288mg、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム23mgおよびフラン−3−イルボロン酸154mgを加える。反応混合物を110℃で16時間加熱し、次に、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液を加え、混合物をジクロロメタンで抽出する。結合有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下にて乾燥するまで蒸発させる。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンおよびメタノールの95/5混合物で溶離する。期待される生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、黄色固体形態の(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(3−フリル)メタノン23mgが得られる。
【実施例4】
【0059】
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン
0℃に冷却されたN−メトキシ−N−メチル−6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド100mgの溶液に、THF中チオフェン−2−イルマグネシウムブロミドの1M溶液1.1mLを滴加する。反応媒質を室温で16時間攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。結合有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下にて乾燥するまで蒸発させる。残留物をシリカカラムでクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンおよび酢酸エチルの9/1混合物で溶離する。期待される生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、白色固体形態の(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン65mgが得られる。
【0060】
下述の中間体は本発明の化合物を調製するのに有用である。
【0061】
中間体1:N−メトキシ−N−メチル−6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド
ジクロロメタン12mL中6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸0.784gの溶液に、トリエチルアミン1.67mL、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド1.53gおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.08gを加える。反応混合物を室温で20分間攪拌する。N−O−ジメチルヒドロキシルアミン0.39gを加える。反応混合物を室温で4時間攪拌する。ジクロロメタン60mLおよび水30mLを加える。沈殿による相の分離後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下にて乾燥するまで蒸発させ、次に、シリカカラムで精製し、ジクロロメタンおよびメタノールの95/5容量の混合物で溶離する。生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、白色固体形態のN−メトキシ N−メチル−6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド0.6gが得られる。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):3.42(broad s,3H);3,75(s,3H);7,37(dd,J=2.0および9,5Hz,1H);7,67(d,J=9,5Hz,1H);8.39(s,1H);8.85(d,J=2,0Hz,1H)。
【0062】
質量スペクトル(LCMS):m/z 240:[M+H]
【0063】
中間体2:N−メトキシ−N−メチル−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド
N−メトキシ−N−メチル−5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドは、中間体1の調製について述べた条件と同様の条件下、5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸から調製される。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):2,64(s,3H);3.47(broad s,3H);3,77(s,3H);6,85(broad d,J=7,0Hz,1H);7.30(dd,J=7.0および9,0Hz,1H);7.51(broad d,J=9.0Hz,1H);8.21(s,1H)。
【0064】
質量スペクトル(EI):m/z 219:[M+.],m/z 188:[M+.]−OCH3,m/z 159(基準ピーク):[M+.]−C2H6ΝO。
【0065】
中間体3:N−メトキシ−N−メチル−6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド
N−メトキシ−N−メチル−6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドは、中間体1の調製について述べた条件と同様の条件下、6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸から調製される。
【0066】
質量スペクトル(EI):m/z 219:[M],m/z 188:[M−OCH,m/z 159(基準ピーク):[M−CNO]
【0067】
中間体4:N−メトキシ−N−メチル−6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド
1.エチル6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートヒドロブロミド
1,2−ジメトキシエタン40mL中2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン4gの溶液に、エチル3−ブロモ−2−オキソプロピオナート4.26gを加える。反応混合物を20℃で40時間攪拌する。沈殿物を吸引によって濾別し、少量の1,2−ジメトキシエタンおよびペンタンで洗浄し、エタノール50mLに取り込み、1時間還流させる。反応混合物を減圧下にて乾燥するまで凝縮する。得られた油をエチルエーテル中に再溶解させ、溶液を減圧下にて凝縮する。固体を吸引によって濾別し、少量のエチルエーテルで洗浄し、白色固体形態のエチル6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートヒドロブロミド3.78gが得られる。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):1.27−1.38(m,15H)、4.36(q,J=7,3Hz,2H)、7.59(d,J=9.3Hz,1H)、7.67(d,J=9.3Hz,1H)、8.68(s,1H)、8.97(s,1H)。
【0068】
質量スペクトル(EI):m/z 316[M],244[M−COEt+H]
【0069】
2.エチル6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート
炭酸セシウム3.18g、ジオキサン25mL、水9.3mL、2−ヨードピリジン500mg、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム89mgおよびエチル6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートヒドロブロミド848mgの混合物を110℃で2時間加熱し、次に、部分的に凝縮し、ジクロロメタンで希釈し、濾過する。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下にて乾燥するまで凝縮する。残留物をシリコーンカートリッジでクロマトグラフィーを行い、ジクロロメタンおよびシクロヘキサンの混合物(80/20)で溶離する。期待される生成物を含有する画分を減圧下にて乾燥するまで結合および凝縮し、茶色油形態の6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート317mgが得られる。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):1,34(t,J=7.0Hz,3H)、4,33(q,J=7.0Hz,2H)、7,42(ddd,J=7.5,5.5,2,0Hz,1H)、7,73(d,J=9.3Hz,1H)、7.85−8.02(m,2H)、8,07(dd,J=9.3,2.0Hz,1H)、8,64(s,1H)、8.70(broad d,J=5.5Hz,1H)、9,36(broad s,1H)。
【0070】
質量スペクトル(LC−MS−DAD−ELSD):m/z 268[M+H]
【0071】
3:6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−カルボン酸
テトラヒドロフラン3.64mLおよびメタノール0.16mLの混合物中エチル6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート317mgの溶液に水性2M水酸化リチウム1.78mLを加える。反応混合物を25℃で3時間攪拌し、次に、pHが4に達するまで0℃にて2N塩酸HClで滴下処理する。20分後に形成された沈殿物を吸引によって濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、次に、48℃で減圧下にて乾燥させ、糊状桜色固体形態の6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−カルボン酸280mgが得られる。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):7.47(m,1H)、7.83(d,J=9.8Hz,1H)、7.99(dt,J=8.5,2,0Hz,1H)、8.06(d,J=8.5Hz,1H)、8,31(broad d,J=9.8Hz,1H)、8.73(m,2H)、9.52(broad s,1H)。
【0072】
4.N−メトキシ−N−メチル−6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド
N−メトキシ−N−メチル−6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドは、中間体1の調製について述べた条件と同様の条件下、6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸から調製される。
H NMRスペクトル(DMSO−d6,δ in ppm):3.45(broad s,3H)、3.78(s,3H)、7.41(ddd,J=7.6,5.4,1.2Hz,1H)、7.71(d,J=9.3Hz,1H)、7.94(td,J=7.6,2.0Hz,1H)、8,00(broad d,J=7.6Hz,1H)、8.05(dd,J=9.3,2.0Hz,1H)、8.53(s,1H)、8.70(broad d,J=5.4Hz,1H)、9.38(broad s,1H)。
【0073】
質量スペクトル(LC−MS−DAD−ELSD):m/z 283[MH+H]
【0074】
以下の表は本発明による化合物の幾つかの例の化学構造(表1)および分光学的特徴(表2)を示す。
【0075】
これらの表において、記載の化合物は塩基形態であり、「Me」はメチル基を意味する。
【0076】
【化4】

【0077】
【表1】

【0078】
【表2】

【0079】
本発明による化合物はNOTに対する調節作用を判定する薬理試験を受けた。
【0080】
N2A細胞に対するインビトロ活性の評価
ネズミNurr 1受容体を内因性発現し、ルシフェラーゼリポーター遺伝子に結合したNOT結合応答要素(NBRE)を安定に導入された細胞株(N2A)に対する本発明による化合物の活性を評価した。EC50値は0.01から1000nMである。下述の手順に従って試験を行った。
【0081】
細胞株Neuro−2Aは標準的な商業的供給源(ATCC)から得られる。R.J Klebeらによるアルビノマウス株Aに由来する自然発生腫瘍からクローンNeuro−2Aを得た。次に、このNeuro−2A株に8NBRE−ルシフェラーゼを安定に導入する。10%ウシ胎仔血清、グルコース4.5g/Lおよびジェネティシン0.4mg/mlを補充されたDMEMを含有する75cm培養フラスコにおいて、N2A−8NBRE細胞を集密状態になるまで培養する。1週間培養した後、細胞を30秒間0.25%トリプシンで回収し、次に、グルコース4.5g/Lおよび10%Hyclone脱脂血清を含有しフェノールレッドを含まないDMEM中に再懸濁させ、白色透明ベースの96穴プレートに配置する。24時間75μLにて1穴あたり60000の割合で細胞を沈着させ、その後、生成物を加える。生成物を25μLにて加え、更に24時間温置する。測定日に各穴に等量(100μL)のSteadyliteを加え、次に、穴を30分間放置し、細胞の完全な溶解およびシグナルの最大生成を得る。次に、粘着フィルムで密閉した後、プレートをマイクロプレート・ルミネッセンス・カウンタで測定する。生成物を10−2M原液の形態にて調製し、次に、100%DMSOで希釈する。生成物の各濃度は細胞との温置前に培地にて予め希釈され、従って、0.625%のDMSO最終濃度を含有する。
【0082】
例えば、化合物4は4.7nMのEC50値を生じさせた。
【0083】
従って、本発明による化合物はNOTに対する調節作用を有することがわかる。
【0084】
従って、上記に定義された式(I)の化合物、更に、(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2イルメタノンおよび医薬的に許容される酸を含むこれらの化合物の付加塩から選択される化合物は、NOT受容体に関連する疾患の処置および防止における治療用途のための薬剤の調製に用いられ得る。
【0085】
従って、この別の態様に従って、本発明の主題は、上記に定義された式(I)の化合物、更に、(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび医薬的に許容される酸を含むこれらの化合物の付加塩を含み、より詳細には、式(I)の化合物または医薬的に許容される酸を含むこの付加塩を含む薬剤である。
【0086】
これらの薬剤は、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、タウオパチー(例えば、進行性核上性麻痺、前頭側頭型認知症、皮質基底核変性症、ピック病);脳外傷、例えば、虚血および頭蓋外傷およびてんかん;精神疾患、例えば、統合失調症、鬱病、薬物依存および注意欠陥多動性障害;中枢神経系の炎症性疾患、例えば、多発性硬化症、脳炎、脊髄炎および脳脊髄炎ならびに他の炎症性疾患、例えば、血管病変、アテローム性動脈硬化症、関節炎、関節症、関節リウマチ;変形性関節症、クローン病、潰瘍性大腸炎;アレルギー性炎症疾患、例えば、喘息、自己免疫疾患、例えば、1型糖尿病、狼瘡、強皮症、ギラン・バレー症候群、アジソン病および他の免疫媒介性疾患;骨粗鬆症;癌の処置および予防に特に治療用途を見出す。
【0087】
従って、本発明は、上述の疾患の1つの処置または予防のための上記に定義された式(I)の化合物、5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび医薬的に許容される酸を含むこれらの化合物の付加塩から選択される化合物に関する。
【0088】
1つの特定の実施形態に従って、これらの薬剤は癌を除き、上述の疾患の1つの処置または予防に用途を見出す。
【0089】
別の特定の実施形態に従って、これらの薬剤は炎症性疾患を除き、上述の疾患の1つの処置または予防に用途を見出す。
【0090】
この別の態様に従って、本発明は、上述の疾患の1つの処置または予防を目的とする薬剤の調製のための上述の化合物から選択される化合物の使用に関する。
【0091】
これらの化合物は移植片および/または幹細胞の移植と組み合わせた処置としても用いられ得る。
【0092】
この別の態様に従って、本発明は、上記に定義された化合物群から選択される化合物を活性成分として含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、上記に定義された化合物群から選択される有効量の少なくとも1つの化合物または前記化合物の医薬的に許容される塩、更に、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含有する。
【0093】
前記賦形剤は、医薬形態および所望の投与方法に従って当業者には公知の通常の賦形剤から選択される。
【0094】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所、局部、気管内、鼻腔内、経皮または直腸投与のための本発明の医薬組成物において、上記に定義された化合物群またはこの塩から選択される活性成分は、上記病状または疾患の予防または処置のためにヒトおよび動物に標準的な医薬賦形剤との混合物として単位投与剤形にて投与され得る。
【0095】
適切な投与単位剤形には、経口剤形、例えば、錠剤、ソフトもしくはハードゲルカプセル、粉末、顆粒および経口溶液もしくは懸濁液、舌下、頬側、気管内、眼内、鼻腔内または吸入投与剤形、局所、経皮、皮下、筋肉内または静脈内投与剤形、直腸投与剤形およびインプラントが含まれる。局所用途には、本発明による化合物はクリーム、ゲル、軟膏またはローションにて用いられ得る。
【0096】
例として、錠剤形態での本発明による化合物の単位投与剤形は以下の成分を含み得る。
本発明による化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
コーンスターチ 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0097】
高用量または低用量が適切な特定の場合があり得る。このような用量は本発明の文脈外ではない。慣用に従って、各患者に適切な用量は投与方法および前記患者の体重・応答に従って医師によって決定される。
【0098】
この別の態様に従って、本発明は、上記病変を処置する方法にも関し、この方法は、上記に定義された化合物群またはこの医薬的に許容される塩から選択される有効量の化合物の患者への投与を含む。
【0099】
上記に定義された主題の全て、特に薬剤、医薬組成物および処置方法は前述の化合物のサブグループにもより特別に適用されることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

(式中、
Xは炭素原子を介して分子の他の部分に結合したベンゾジオキソール基またはヘテロ芳香族基を表し、この基はハロゲン原子ならびに(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシまたはNRaRb基から互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される。
は、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン、ヒドロキシルおよびNRaRbから互いに独立して選択される1つ以上の原子または基に場合により置換される(C−C)アルキル基、
ハロゲン、ヒドロキシルおよびNRaRbから互いに独立して選択される1つ以上の原子または基に場合により置換される(C−C)アルコキシ基、
(C−C)アルキルチオ基、
(C−C)アルケニル基、
(C−C)アルキニル基、
−CO−R基、
−CO−NR基、
−CO−O−R基、
−NR−CO−R10基、
−NR1112基、
シアノ基、
1つ以上の原子または基:ヒドロキシル、NRcRd、CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、ハロゲンまたはシアノに場合により置換されるハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換されるフェニル基、
1つ以上のヒドロキシル、NRcRd、−CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、−NR−CO−R10、シアノ、オキシド基に場合により置換される以下の原子または基:ヒドロキシル、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される複素環基を表し、
は水素原子、ハロゲン原子、(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基またはヒドロキシルもしくはアミノ基を表し、(C−C)アルキル基は1つ以上の原子または基:ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C−C)アルコキシにおそらく置換され、(C−C)アルコキシ基は1つ以上の原子または基:ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C−C)アルコキシにおそらく置換される。
は水素原子、ハロゲン原子または(C−C)アルキルまたはヒドロキシル基を表す。
は水素原子またはハロゲン原子を表す。
は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
同一または異なり得るRおよびRは、水素原子もしくは(C−C)アルキル基を表し、またはこれらを保有する窒素原子とともにN、OおよびSから選択されるもう1つのヘテロ原子を場合により含む4から7員環を形成する。
は(C−C)アルキル基を表す。
同一または異なり得るRおよびR10は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
11は(C−C)アルキル基を表す。
12は水素原子または(C−C)アルキル基を表す。
RaおよびRbは互いに独立して水素原子、(C−C)アルキル基を表し、またはこれらを保有する窒素原子とともにN、OおよびSから選択されるもう1つのヘテロ原子を場合により含む4から7員環を形成する。
RcおよびRdは、塩基または酸付加塩の形態の(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンを除き、水素原子または(C−C)アルキルを表す。)。
【請求項2】
、R、RおよびRの少なくとも1つが水素原子以外であり、他の基が請求項1に定義される通りであることを特徴とする、塩基または酸付加塩形態の、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
が以下の基:
水素原子、
ハロゲン原子、
(C−C)アルキル基、
1つ以上のヒドロキシル、NRcRd、−CO−R、−CO−NR、−CO−O−R、−NR−CO−R10、シアノ、オキシド基に場合により置換される以下の原子または基:ヒドロキシル、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルから互いに独立して選択される1つ以上の基に場合により置換される5または6個の原子の単環式複素環基を表し、
が水素原子または(C−C)アルキル基を表し、
RcおよびRdが水素原子を表すことを特徴とする、塩基または酸付加塩形態の、請求項1および2のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
Xがピリジン、ベンゾオキサゾール、チオフェン、フラン、ベンゾジオキソールまたはベンゾチアゾール基を表すことを特徴とする、塩基または酸付加塩形態の、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
が水素原子またはメチル基を表し、
およびRが水素原子を表し、
が水素原子、塩素原子、メチル基またはピリジン基を表し、
Xがピリジン、ベンゾオキサゾール、チオフェン、フラン、ベンゾジオキソールまたはベンゾチアゾール基を表し、
、R、RおよびRの少なくとも1つが水素ではないことを特徴とする、塩基または酸付加塩形態の、請求項1から4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(ピリジン−2−イル)メタノン;
ベンゾオキサゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン;
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(3−フリル)メタノン;
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン;
(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−3−イル)メタノン;
1,3−ベンゾジオキソール−5−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン;
ベンゾチアゾール−2−イル(6−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン;
(6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン;
(5−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン;
(6−ピリジン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)(チエン−2−イル)メタノン;または
医薬的に許容される酸を含むこの化合物の付加塩から選択されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、(5−ブロモ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンおよび(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメタノンならびに医薬的に許容される酸を含むこれらの化合物の付加塩から選択される化合物を含むことを特徴とする、薬剤。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または医薬的に許容される酸を含むこの化合物の付加塩を含むことを特徴とする、薬剤。
【請求項9】
請求項6および7のいずれか一項に記載の化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩、更に少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項10】
神経変性疾患を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項11】
脳外傷およびてんかんを処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項12】
精神疾患を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項13】
炎症性疾患を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項14】
骨粗鬆症を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項15】
癌を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項16】
パーキンソン病、アルツハイマー病、タウオパチーまたは多発性硬化症を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項17】
統合失調症、鬱病、薬物依存および注意欠陥多動性障害を処置または予防するための薬剤の調製のための、請求項6および7のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項18】
中間体化合物:
N−メトキシ−N−メチル−6−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド、
エチル6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラートヒドロブロミド、
エチル6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキシラート、
6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−カルボン酸、
N−メトキシ−N−メチル−6−ピリジン−2−イルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド。
【請求項19】
請求項6または7に記載の化合物の合成のための、請求項15に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−508763(P2011−508763A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541089(P2010−541089)
【出願日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【国際出願番号】PCT/FR2008/001840
【国際公開番号】WO2009/106752
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】