説明

2次電池

【課題】集電部材が結合される絶縁部材を提供することによって、作業工程を単純化して2次電池の生産性を向上させることができ、外部衝撃に対して集電部材が容易に破損しないようにすることができる。
【解決手段】本発明の一実施形態による2次電池は、ケース、ケースに収容される電極組立体、ケースの内部の少なくとも一部に設置される少なくとも一つの端子部、電極組立体と前記端子部とを電気的に接続するものであって、端子結合部を含む少なくとも一つの集電部材、及びケース内部に設置される少なくとも一つの絶縁部材を備え、絶縁部材は端子結合部が結合される集電部材結合部を含む、集電部材結合部は端子結合部の少なくとも一部を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次電池に関し、より詳しくは、絶縁部材の構造を改善した2次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
2次電池(rechargeable battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池である。低容量の2次電池は、携帯電話機やノートパソコン及びカムコーダのように携帯が可能な小型電子機器に使用され、大容量の2次電池は、ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源又は大容量電力保存装置として使用されている。
【0003】
近年、高エネルギー密度の非水電解液を利用した高出力2次電池が開発されており、前記高出力2次電池は、大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータ駆動に使用され得るように、複数の2次電池を直列に連結した大容量の電池モジュールから構成される。このような2次電池は、円筒型、角型などで構成されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、2次電池は、多くの構成(ユニット)が結合して形成されるものであるため、このような構成を結合するためには多大な労働力が必要となり、製造過程において生産性が低下するという問題が発生する。
【0005】
また、2次電池は、外部からの衝撃によって、また、充電と放電とを繰り返すことによって、電極端子と電極組立体とを電気的に連結させる集電部材が破損するという問題が発生する。
【0006】
また、2次電池の稼動で内部に発生したガスが一部分に溜まってしまい、2次電池内部のガス圧力が均一に維持されないという問題が発生する。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、構成が一体に結合され得る絶縁部材によって、生産性を向上させることが可能な、また、集電部材の破損を防止することが可能な、新規かつ改良された2次電池を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、2次電池内部のガス圧力を均一に維持することができる構造を有する絶縁部材を備える2次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ケース、前記ケースに収容される電極組立体、前記ケースの内部の少なくとも一部に設置される少なくとも一つの端子部、前記電極組立体と前記端子部とを電気的に接続するものであり、端子結合部を含む少なくとも一つの集電部材、及び前記ケースの内部に設置される少なくとも一つの絶縁部材を備え、前記絶縁部材は、前記端子結合部が結合される集電部材結合部を含み、前記集電部材結合部は前記端子結合部の少なくとも一部を支持することを特徴とする、2次電池が提供される。
【0010】
また、前記絶縁部材は、前記集電部材結合部に隣接して形成される本体部を含んでもよい。
【0011】
また、前記本体部は、前記端子結合部が収容される固定溝を含んでもよい。
【0012】
また、前記端子部は、前記固定溝で、前記集電部材の前記端子結合部と結合されてもよい。
【0013】
また、前記集電部材結合部は、前記固定溝と前記絶縁部材の外郭との間に位置した開口部を含み、前記開口部に前記端子結合部が挿入されてもよい。
【0014】
また、前記固定溝の周縁は、所定の形状を有し、前記端子部は、前記固定溝の周縁の前記所定の形状に対応する形状の周縁を有するフランジ部を含み、前記フランジ部は前記固定溝に挿入されて結合されてもよい。
【0015】
また、前記端子結合部は、前記端子部が有する結合突起と結合される端子結合溝を含んでもよい。
【0016】
また、前記絶縁部材は、前記絶縁部材と着脱可能に構成されるプレートを更に有し、前記プレートは、前記集電部材結合部の、前記端子部結合方向下流側に位置する底面を構成してもよい。
【0017】
また、前記絶縁部材と前記プレートとは、前記絶縁部材と前記プレートの互いに対応する部位に形成される突起とホールとを嵌合させることで結合されてもよい。
【0018】
また、前記端子結合部は、前記端子結合部の他の部分よりも小さい断面積を有するヒューズ部を更に含み、前記ヒューズ部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部により支持されてもよい。
【0019】
また、前記ヒューズ部は、ヒューズホールを含んでもよい。
【0020】
また、前記絶縁部材は、一つ以上のガス排出部を含んでもよい。
【0021】
また、前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間の少なくとも一部の領域に設けられる第1ガス排出流路を含んでもよい。
【0022】
また、前記第1ガス排出流路は、前記絶縁部材の前記側面に沿って形成されたガス排出路、及び前記絶縁部材の前記終端部に形成されたガス排出口を含んでもよい。
【0023】
また、前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた一対の互いに対向する側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間の少なくとも一部の領域に設けられる一対の第1ガス排出流路を含んでもよい。
【0024】
また、前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記端子部結合方向上流側に位置する上部表面に形成される第2ガス排出流路を含み、前記第2ガス排出流路は、前記絶縁部材の前記上部表面を横切る一つ以上のガス排出溝を含んでもよい。
【0025】
また、前記少なくとも一つの端子部は、第1及び第2端子部を含み、前記少なくとも一つの集電部材は、第1及び第2集電部材を含み、前記少なくとも一つの絶縁部材は、第1及び第2絶縁部材を含んでもよい。
【0026】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電極結合部及び端子結合部を含む集電部材、端子部材、及び前記端子結合部が結合され、前記端子結合部の少なくとも一部を支持する集電部材結合部、及び前記端子結合部が収容される固定溝を有する本体部、を含む絶縁部材を備え、前記端子結合部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部の開口部に挿入され、前記固定溝によって結合され、前記端子部材は、前記固定溝に固定されて前記端子結合部と結合されることを特徴とする、集電体端子組立体が提供される。
【0027】
また、前記端子結合部は、前記端子結合部の他の部分よりも小さい断面積を有し、前記絶縁部材の前記集電部材結合部によって支持されるヒューズ部を含んでもよい。
【0028】
また、前記絶縁部材は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間に形成される少なくとも一つの第1ガス排出流路、及び前記絶縁部材の前記端子部材結合方向上流側に位置する上部表面に形成され、前記絶縁部材の前記上部表面を横切る少なくとも一つのガス排出溝を含む第2ガス排出流路を含んでもよい。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように本発明によれば、集電部材が結合される絶縁部材によって、作業工程を単純化して2次電池の生産性を向上させることができ、また、外部衝撃に対して集電部材が容易に破損しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係る2次電池の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示した2次電池のII−II線断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図である。
【図4】図3に示す部分が結合された状態での2次電池の部分断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る2次電池の他の変形例を示す部分分解斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図である。
【図7】図6に示す部分が結合された状態での2次電池の部分断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、添付図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。ただし、本発明は多様な異なる形態で実現することができ、以下で説明する実施形態に限定されない。
【0032】
以下の図面において、説明の明確化のために層又は領域のサイズを誇張して示す場合がある。また、以下の説明において、一つの層又は要素が他の層又は要素の「上」にあるという表現は、互いに接する状態で直接的に上に設けられることを意味してもよく、また、両者の間に一つ以上の更に他の層又は他の要素が介在していることを意味してもよい。また、一つの層又は要素が他の層又は要素の「下」にあるという表現は、互いに接する状態で直接的に下に設けられることを意味してもよく、また、両者の間に一つ以上の更に他の層又は他の要素を介在していることを意味してもよい。また、一つの層又は要素が、二つの層又は要素の「間」にあるという表現は、その一つの層又は要素が二つの層又は要素の間に設けられる唯一の層であることを意味してもよく、また、両者の間に一つ以上の更に他の層が介在していることを意味してもよい。
【0033】
図1は、本発明の第1実施形態に係る2次電池の外観を示す斜視図であり、図2は、図1でのII−II線における2次電池の断面図である。
【0034】
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態に係る2次電池100は、第1電極11と第2電極12とを、両者の間にセパレータ13を介在して巻き取ることで形成される複数の電極組立体10、電極組立体10が内蔵されるケース26、電極組立体10と電気的に連結される第1端子部30と第2端子部40、ケース26に形成された開口部に結合されるキャッププレート20、並びにケース26内に設置される第1及び第2絶縁部材60、80を含む。
【0035】
本実施形態に係る2次電池100は、リチウムイオン2次電池として角型であるものを例に挙げて説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はリチウムポリマー電池などの他の電池にも適用され得る。また、第1電極11は負極で、第2電極12は正極で構成されてもよく、反対に、第1電極11は正極で、第2電極12は負極で構成されてもよい。ただし、以下の説明では、説明の便宜のために、負極と正極の代わりに、それぞれ第1電極11と第2電極12と呼称して説明する。
【0036】
電極組立体10は、第1電極11、第2電極12及びセパレータ13を一緒に巻き取ることによって、ゼリーロール形態で構成されてもよい。第1電極11と第2電極12は、それぞれ薄板の金属箔からなる集電体と、それぞれの集電体の表面にコーティングされる活物質を含んでもよい。また、第1電極11と第2電極12は、集電体に活物質がコーティングされるコーティング部と、集電体に活物質がコーティングされていない第1電極無地部11a及び第2電極無地部12aに区分されてもよい。コーティング部は、電極組立体10において第1電極11と第2電極12の大部分を形成し、第1及び第2電極無地部11a、12aは、ゼリーロール形態においてコーティング部の両側にそれぞれ配置されてもよい。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、前記電極組立体10は、複数のシート(sheet)からなる第1電極11と第2電極12が、セパレータ13を間に置いて積層された構造で構成されてもよい。
【0037】
このような電極組立体10の第1電極無地部11aには、第1端子部30が、第1集電部材50を介して電気的に連結され、第2電極無地部12aには、第2端子部40が、第2集電部材70を介して電気的に連結され得る。従って、第1端子部30は第1電極端子を含んでもよく、第2端子部40は第2電極端子を含んでもよい。
【0038】
ケース26は、略直六面体形状で構成されてもよく、この直六面体の一面には開放された開口部が形成される。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、ケースは円筒型、パウチ型など多様な形態で構成されてもよい。
【0039】
キャッププレート20は、薄い板材から構成されてもよく、ケース26の開口部に結合されて開口部を密封することができる。また、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部に電解液を注入するための電解液注入口21が形成されてもよく、電解液注入口21は、電解液注入後、密封キャップ22により密封されてもよい。また、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部圧力が設定された圧力以上である時に破断するベントプレート24が設置されるベントホール23が形成されてもよい。
【0040】
第1及び第2端子部30、40は、第1及び第2リベット31、41、第1及び第2端子プレート32、42、第1及び第2端子プレート32、42とキャッププレート20との間に設置される第1及び第2端子絶縁部材33、43、並びに第1及び第2ガスケット34、44を含んでもよい。ここで、第1及び第2リベット31、41は、第1及び第2柱部31a、41a、第1及び第2フランジ部31b、41b、並びに第1及び第2結合突起31c、41cを含んでもよい。また、本実施形態に係る第1及び第2端子部30、40は、プレートタイプの端子でない円柱形状で構成された端子(図示せず)を含んでもよい。
【0041】
また、第1及び第2集電部材50、70は、第1及び第2電極11、12に結合される第1及び第2電極結合部51、71、並びに、第1及び第2端子部30、40と結合される第1及び第2端子結合溝53、73(図3を用いて後述する。)を含む第1及び第2端子結合部52、72、を含んでもよい。
【0042】
また、第1及び第2絶縁部材60、80が、ケース26の内部でキャッププレート20に隣接する位置に設置されてもよい。
【0043】
ここで、本実施形態に係る第1端子部30と第2端子部40の構造、第1集電部材50と第2集電部材70の構造、及び第1絶縁部材60と第2絶縁部材80の構造は同一であるので、以下では、第2端子部40、第2集電部材70、及び第2絶縁部材80に対する説明は省略する。
【0044】
図3は、本発明の第1実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図であり、図4は、図3に示す部分が結合された状態での2次電池の部分断面図である。
【0045】
ここで、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る2次電池100の第1リベット31、第1集電部材50、及び第1絶縁部材60について詳しく説明する。
【0046】
本実施形態に係る第1絶縁部材60は、第1集電部材結合部61、キャッププレート20に固定される固定突起62、64、及び第1集電部材結合部61に隣接するように位置する本体部を含む。また、本体部は、第1リベット31が固定される固定溝63を含む。ここで、第1集電部材結合部61は、電極組立体10と対向する第1絶縁部材60の一端に形成され、開口部61aが、第1集電部材結合部61の一側に形成される。
【0047】
また、第1集電部材50は、第1電極11に結合される第1電極結合部51と第1端子結合部52を含む。
【0048】
従って、図4に示されているように、第1集電部材50の第1端子結合部52は、開口部61aを通じて第1集電部材結合部61に挿入されて第1絶縁部材60に固定され得る。
【0049】
また、第1集電部材結合部61は、第1集電部材50の第1端子結合部52の少なくとも一部を支持して固定することができる。
【0050】
ここで、第1集電部材結合部61の開口部61aの幅は、第1集電部材50の幅と同一又はより大きく形成することが好ましい。
【0051】
また、第1リベット31の第1柱部31aで延長されて形成された、すなわち、第1柱部31aの第1絶縁部材60に挿入される側の端部に、第1柱部31aよりも大きい断面積を有するように形成された、第1フランジ部31bは、第1絶縁部材60に形成された固定溝63に挿入されて第1絶縁部材60に固定され得る。
【0052】
この時、第1フランジ部31bの下部、すなわち、第1リベット31の第1絶縁部材60に挿入される側の端部に形成された第1結合突起31cは、第1端子結合部52に設けられた第1端子結合溝53に挿入されて固定され得る。ここで、第1結合突起31cと第1端子結合溝53とは溶接により接合されてもよい。ただし、第1結合突起31cは、第1端子結合溝53に嵌合によって結合されることも可能である。
【0053】
また、第1柱部31aは、第1端子プレート32とリベット結合される。ここで、第1端子プレート32とキャッププレート20との間には、第1端子絶縁部材33が設置されて第1端子部30とキャッププレート20とを絶縁することができる。
【0054】
以上説明したように、第1絶縁部材60の第1集電部材結合部61に、第1集電部材50の第1端子結合部52が挿入固定され、第1端子結合部52に第1リベット31が結合固定され得る。
【0055】
従って、本実施形態によれば、第1リベット31、第1集電部材50、及び第1絶縁部材60が分離された状態で2次電池100が組み立てられる場合と比較して、第1リベット31、第1集電部材50、及び第1絶縁部材60を一つに結合した状態で2次電池100が組み立てられることができるため、2次電池100の全体の製造工程を単純化して、2次電池100の生産性を向上させることが可能である。
【0056】
また、第1集電部材50の第1端子結合部52が、第1絶縁部材60により固定されるため、2次電池100に加えられる外部からの衝撃を第1絶縁部材60が一次的に吸収して、第1集電部材50の破損を防止することが可能になる。
【0057】
図5は、本発明の第1実施形態に係る2次電池の他の変形例を示す部分分解斜視図である。
【0058】
図5を参照すると、本実施形態による2次電池101は、第1絶縁部材610を除いては第1実施形態に係る2次電池100と同一な構造で構成されるため、当該同一な構造に対する説明は省略する。
【0059】
図5を参照して第1絶縁部材610について詳しく説明すると、本実施形態に係る第1絶縁部材610は、電極組立体10と対向する第1絶縁部材610の一端に形成される第1集電部材結合部611、第1リベット31が固定される固定溝613、及び固定突起(図示せず)を含んでもよい。
【0060】
また、第1集電部材結合部611は、一側に開口部611aが形成され、第1集電部材結合部611から分離可能な、複数の突起611cが形成されたプレート611bを含んでもよい。ここで、プレート611bは、例えば、第1集電部材結合部611の底面を形成することができる。ここで、底面とは、図5に示すように、第1絶縁部材610において、第1端子部30の結合方向下流側に位置する面であってもよい。
【0061】
また、第1集電部材結合部611のプレート611bが設けられる部位には、プレート611bに形成された複数の突起611cが嵌合され得る複数のホール611dが形成されてもよい。従って、本実施形態によれば、第1集電部材結合部611は、プレート611bが着脱可能な構造で構成されてもよい。従って、第1集電部材50を第1集電部材結合部611の開口部611aに挿入した後にプレート611bを結合させることが可能となる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によれば、2次電池101の生産性向上と外部衝撃からの第1集電部材50の保護のみならず、第1集電部材50を第1集電部材結合部611に容易に結合することが可能となる。
【0063】
図6は、本発明の第2実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図であり、図7は、図6に示す部分が結合された状態での2次電池の部分断面図である。
【0064】
図6及び図7を参照すると、本実施形態に係る2次電池102は、第1集電部材510及び第1絶縁部材620を除いては第1実施形態に係る2次電池100と同一な構造で構成されるため、当該同一な構造に対する説明は省略する。
【0065】
図6及び図7を参照して本実施形態に係る2次電池102をより詳しく説明すると、第1集電部材510は、第1電極結合部511及び第1端子結合部512を含んでもよい。
【0066】
第1端子結合部512は、第1リベット31の第1結合突起31cと結合される第1端子結合溝513及びヒューズホールを含むヒューズ部514を含んでもよい。
【0067】
また、本実施形態に係る第1絶縁部材620は、開口部621aを有し、電極組立体10と対向する第1絶縁部材620の一端に形成される第1集電部材結合部621、第1リベット31が固定される固定溝623、及び固定突起622、624を含んでもよい。
【0068】
図7に示されているように、第1集電部材510に設けられた第1端子結合部512は、第1集電部材結合部621の開口部621aを通じて、第1集電部材結合部621に挿入されて第1絶縁部材620に固定され得る。
【0069】
ここで、ヒューズ部514が形成された部分は、ヒューズホールを含んでいるため、第1端子結合部512の他の部分よりも電気的接続に寄与する部分の断面積が小さい。従って、2次電池内部に過電流が流れる時、他の部分よりも相対的に多くの電流が流れるようになり溶融し得る。従って、電極組立体10と第1端子部30との電気的は連結が遮断され得る。
【0070】
ただし、ヒューズホールが形成されたヒューズ部514は、上述のように第1端子結合部512の他の部分よりも断面が小さいため、2次電池102に加えられる外部からの衝撃によりヒューズ部514に応力集中が発生して、ヒューズ部514が破損する可能性がある。
【0071】
しかし、本実施形態のように、ヒューズホールが形成されたヒューズ部514を含む第1端子結合部512が第1絶縁部材620の第1集電部材結合部621に結合されて、すなわち、第1絶縁部材620が第1端子結合部512を支持することで、2次電池102に加えられる外部からの衝撃によりヒューズ部514が破損することを防止することが可能になる。
【0072】
また、ヒューズ部514が第1集電部材結合部621により支持されるため、ヒューズ部514のヒューズホールの大きさを、外部衝撃による破損を考慮した寸法範囲に限定しなくてもよい。従って、ヒューズ部514の設計自由度を高めることが可能になる。
【0073】
図8及び図9は、本発明の第3実施形態に係る2次電池の部分分解斜視図である。
【0074】
図8を参照すると、本実施形態に係る2次電池103は、第1絶縁部材630を除いては第2実施形態に係る2次電池102と同一な構造で構成されるため、当該同一な構造に対する説明は省略する。
【0075】
図8を参照して第1絶縁部材630を詳しく説明すると、本実施形態に係る第1絶縁部材630は、一側に開口部(図示せず)が形成され、電極組立体10と対向する第1絶縁部材630の一端に形成される第1集電部材結合部631、第1リベット31が固定される固定溝(図示せず)、固定突起(図示せず)及びガス排出部635を含んでもよい。
【0076】
ここで、ガス排出部635は、第1絶縁部材630の側面から終端部までの間の少なくとも一部の領域に形成される第1ガス排出流路635a、及び/又は、第1絶縁部材630の上部表面、すなわち、キャッププレート20と対向する面に形成される第2ガス排出流路635bを含んでもよい。ここで、側面とは、図8及び図9に示すように、第1絶縁部材630の第1集電部材結合部631が設けられた一端から他端に向かって延伸する面であってもよい。また、終端部とは、図8及び図9に示すように、第1絶縁部材630の第1集電部材結合部631が設けられた側とは逆側に位置する端部であってもよい。また、上部表面とは、上述のようにキャッププレート20と対向する面であってもよく、また、図9に示すように、第1端子部30の結合方向上流側に位置する面であってもよい。
【0077】
より詳しくは、第1ガス排出流路635aは、ガス排出路635a1とガス排出口635a2とを含んでもよい。ここで、ガス排出路635a1は、第1絶縁部材630の第1集電部材結合部631が設けられた一端から第1絶縁部材630の前記終端部まで延伸されて形成されてもよい。例えば、ガス排出路635a1は、第1絶縁部材630の前記側面に沿って形成されてもよい。また、ガス排出口635a2は、第1絶縁部材630の前記終端部のガス排出路635a1と接する位置に形成されてガス排出路635a1と連結されてもよい。この時、本実施形態に係る第1ガス排出流路635aは、第1絶縁部材630の前記側面の両側に一対が形成されてもよい。
【0078】
また、第2ガス排出流路635bは、第1絶縁部材630の上部表面に形成されたガス排出溝635b1を含んでもよい。ここで、ガス排出溝635b1は、第1絶縁部材630の一端から他端まで延伸されて形成されてもよい。従って、第1絶縁部材630がキャッププレート20と結合される時、第1絶縁部材630とキャッププレート20との間にはガス排出溝635b1による隙間が生じ得る。この時、本実施形態に係る第2ガス排出流路635bは、互いに対向する辺縁に位置する一対のガス排出溝を含んでもよい。
【0079】
以上説明したように、本実施形態に係る第1及び第2ガス排出流路635a、635bにより、2次電池103内部で発生したガスが移動することができる空間が形成されてもよい。
【0080】
図2を再び参照して本実施形態に係るガス排出部635の役割をより詳しく説明すると、ケース26と第1絶縁部材630との間で発生したガスは、第1絶縁部材630の第1及び第2ガス排出流路635a、635bを通じてベントホールを23が形成された部分に移動するように誘導され得る。ここで、第3実施形態に係る第1絶縁部材630は、図2における第1絶縁部材60に相当する。
【0081】
従って、ケース26と第1絶縁部材630との間に生成したガスが、第1絶縁部材630によって堰き止められ、ケース26と第1絶縁部材630との間に溜まり、第1絶縁部材630と衝突することで発生し得る乱流の形成を防止することが可能である。以上説明したように、本実施形態に係るガス排出部635は、発生したガスにより2次電池103の内部に負荷される圧力をほぼ均一に維持する役割を果たすことができる。
【0082】
また、第1端子結合部512の他の部分よりも断面積が小さいヒューズ部514に過電流が流れると、ヒューズ部514が溶融して第1絶縁部材630内にガスが発生し得る。ここで、ヒューズ部514の溶融によって発生したガスは、第1ガス排出流路635aのガス排出路635a1を通過しガス排出口635a2を通じて第1絶縁部材630の外部に排出される。
【0083】
従って、ヒューズ部514が溶融しても第1絶縁部材630にガスが蓄積されることが防止され、ヒューズ部514の性能低下を防止することが可能になる。
【0084】
ただし、本発明はこれに限定されるのではなく、第1ガス排出流路635a及び第2ガス排出流路635bは、第1絶縁部材630にそれぞれ1個のみが形成されることも可能である。
【0085】
また、本実施形態によるガス排出部635は、2次電池103内部で発生したガスが排出され得る構造であれば、第1及び第2ガス排出流路635a、635bに限定されない。例えば、ガス排出部635は、電極組立体10と対向する第1絶縁部材630の一面に形成されることも可能である。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0087】
100、101、102、103 2次電池
10 電極組立体
11 第1電極
12 第2電極
13 セパレータ
30 第1端子部
31 第1リベット
32 第1端子プレート
33 第1端子絶縁部材
40 第2端子部
50 第1電極集電部材
51 第1電極結合部
52 第1端子結合部
60、610、620、630 第1絶縁部材
61、611、621、631 第1集電部材結合部
70 第2集電部材
80 第2絶縁部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース;
前記ケースに収容される電極組立体;
前記ケースの内部の少なくとも一部に設置される少なくとも一つの端子部;
前記電極組立体と前記端子部とを電気的に接続するものであり、端子結合部を含む少なくとも一つの集電部材;及び
前記ケースの内部に設置される少なくとも一つの絶縁部材
を備え、
前記絶縁部材は、前記端子結合部が結合される集電部材結合部を含み、前記集電部材結合部は前記端子結合部の少なくとも一部を支持する
ことを特徴とする、2次電池。
【請求項2】
前記絶縁部材は、前記集電部材結合部に隣接して形成される本体部を含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の2次電池。
【請求項3】
前記本体部は、前記端子結合部が収容される固定溝を含む
ことを特徴とする、請求項2に記載の2次電池。
【請求項4】
前記端子部は、前記固定溝で、前記集電部材の前記端子結合部と結合される
ことを特徴とする、請求項3に記載の2次電池。
【請求項5】
前記集電部材結合部は、前記固定溝と前記絶縁部材の外郭との間に位置した開口部を含み、前記開口部に前記端子結合部が挿入される
ことを特徴とする、請求項3又は4に記載の2次電池。
【請求項6】
前記固定溝の周縁は、所定の形状を有し、
前記端子部は、前記固定溝の周縁の前記所定の形状に対応する形状の周縁を有するフランジ部を含み、前記フランジ部は前記固定溝に挿入されて結合される
ことを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項7】
前記端子結合部は、前記端子部が有する結合突起と結合される端子結合溝を含む
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項8】
前記絶縁部材は、前記絶縁部材と着脱可能に構成されるプレートを更に有し、前記プレートは、前記集電部材結合部の、前記端子部結合方向下流側に位置する底面を構成する
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項9】
前記絶縁部材と前記プレートとは、前記絶縁部材と前記プレートの互いに対応する部位に形成される突起とホールとを嵌合させることで結合される
ことを特徴とする、請求項8に記載の2次電池。
【請求項10】
前記端子結合部は、前記端子結合部の他の部分よりも小さい断面積を有するヒューズ部を更に含み、
前記ヒューズ部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部により支持される
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項11】
前記ヒューズ部は、ヒューズホールを含む
ことを特徴とする、請求項10に記載の2次電池。
【請求項12】
前記絶縁部材は、一つ以上のガス排出部を含む
ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項13】
前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間の少なくとも一部の領域に設けられる第1ガス排出流路を含む
ことを特徴とする、請求項12に記載の2次電池。
【請求項14】
前記第1ガス排出流路は、前記絶縁部材の前記側面に沿って形成されたガス排出路、及び前記絶縁部材の前記終端部に形成されたガス排出口を含む
ことを特徴とする、請求項13に記載の2次電池。
【請求項15】
前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた一対の互いに対向する側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間の少なくとも一部の領域に設けられる一対の第1ガス排出流路を含む
ことを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項16】
前記ガス排出部は、前記絶縁部材の前記端子部結合方向上流側に位置する上部表面に形成される第2ガス排出流路を含み、
前記第2ガス排出流路は、前記絶縁部材の前記上部表面を横切る一つ以上のガス排出溝を含む
ことを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項17】
前記少なくとも一つの端子部は、第1及び第2端子部を含み、
前記少なくとも一つの集電部材は、第1及び第2集電部材を含み、
前記少なくとも一つの絶縁部材は、第1及び第2絶縁部材を含む
ことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の2次電池。
【請求項18】
電極結合部及び端子結合部を含む集電部材;
端子部材;及び
前記端子結合部が結合され、前記端子結合部の少なくとも一部を支持する集電部材結合部、及び前記端子結合部が収容される固定溝を有する本体部、を含む絶縁部材を備え、
前記端子結合部は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部の開口部に挿入され、前記固定溝によって結合され、
前記端子部材は、前記固定溝に固定されて前記端子結合部と結合される
ことを特徴とする、集電体端子組立体。
【請求項19】
前記端子結合部は、前記端子結合部の他の部分よりも小さい断面積を有し、前記絶縁部材の前記集電部材結合部によって支持されるヒューズ部を含む
ことを特徴とする、請求項18に記載の集電体端子組立体。
【請求項20】
前記絶縁部材は、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた一端から他端に向かって設けられた側面から、前記絶縁部材の前記集電部材結合部が設けられた側とは逆側に位置する終端部までの間に形成される少なくとも一つの第1ガス排出流路、及び前記絶縁部材の前記端子部材結合方向上流側に位置する上部表面に形成され、前記絶縁部材の前記上部表面を横切る少なくとも一つのガス排出溝を含む第2ガス排出流路を含む
ことを特徴とする、請求項18又は19に記載の集電体端子組立体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−234813(P2012−234813A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−101201(P2012−101201)
【出願日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】