説明

3次元画像表示装置

【課題】3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置を提供する。例えば、レンズアレイ等の光学素子の位置に対するプロジェクタで投影された画素の位置を補正し、3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置を提供する。
【解決手段】入力された画像情報に基づいて光ビームを被投射面に投射し、被投射面に画像を表示する画像表示装置であって、光ビームを照射する光源と、光源から照射される光ビームを走査して被投射面に投射させるミラーとを有した第1の光学系と、被投射面と、被投射面に投射された光ビームを検出する検出センサとを有した第2の光学系と、ミラーによって投射された光ビームを検出センサが検出した被投射面上の画素位置と、光ビームを走査するミラーの角度とに基づいて、画像を被投射面の目標範囲に変形して投射させるモジュール制御回路と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、R.Yang他著の文献(非特許文献1)がある。この文献では、3次元画像表示装置を複数のプロジェクタとスクリーンとレンズアレイを用いて実現し、カメラによりスクリーン上の投影画素位置を計測すると共に、レンズアレイの各要素レンズの位置も同じカメラで計測し、要素レンズの中心に対する画素位置のズレを検出して画像を補正する技術が開示されている。
【0003】
さらに、特開平7−264615号公報(特許文献1)には、スクリーン上または近傍に配置された各投射管のコンバージェンスずれを検出する複数個の検出器を用いて、異なる色の投射管間のコンバージェンスずれ量に応じて各投射管の偏向ヨークを補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−264615号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ruigang Yang, et al, ”Toward the Light Field Display: Autostereoscopic Rendering via a Cluster of Projectiors,” IEEE Trans. on Visulaization and computer graphics,vol 14,no.1,pp.84−96,2008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記非特許文献1には、3次元画像装置で3次元画像を表示するために必要な事前調整の方法が記載されている。しかし、その事前調整のためには、スクリーン上に投射された画像全体と、別途用意した光源によりスクリーン上に写し出されたレンズアレイの各要素レンズのレンズ中心位置とをそれぞれカメラで撮影する必要があるなど、3次元画像を表示する動作時に必要な手段とは異なる装置の別途配置が必要であったり、3次元画像表示の動作モードと事前調整モードが共存できない。このような、3次元画像の立体表示精度を画像表示前に事前調整させる3次元画像表示装置では、運用開始後に発生する装置内部の各部品の設置位置ズレや、構成要素のプロジェクタの投影光の表示位置の時間的変動に対して、映像表示を続けながら再調整できないという課題がある。
【0007】
また、前記特許文献1には、スクリーン上または近傍にRGBの3色の各投射管からの投射光を検出する検出器が設置され、緑の投射光のスクリーン上での位置に対する、赤と青のそれぞれの投射光の投影位置の相対位置ずれを検出し、その検出値に基いて偏向ヨークを補正する構成が記載されている。しかし、スクリーン位置に対する画素位置の補正ではないために、3次元画像表示装置の構成要素である、例えばレンチキュラーレンズやレンズアレイなどで構成される偏向光学素子の位置に対しての画素位置補正ができないという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置を提供する。例えば、レンズアレイ等の光学素子の位置に対するプロジェクタで投影された画素の位置を補正し、3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる3次元画像表示装置は、入力された画像情報に基づいて光ビームを被投射面に投射し、前記被投射面に画像を表示する画像表示装置であって、前記光ビームを照射する光源と、前記光源から照射される前記光ビームを走査して前記被投射面に投射させるミラーとを有した第1の光学系と、前記被投射面と、前記被投射面に投射された前記光ビームを検出する検出センサとを有した第2の光学系と、前記ミラーによって投射された前記光ビームを前記検出センサが検出した前記被投射面上の画素位置と、前記光ビームを走査する前記ミラーの角度とに基づいて、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させるモジュール制御回路と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】3次元画像表示装置を示す図である。
【図2】プロジェクション光学モジュール制御回路を示す図である。
【図3】プロジェクション光学モジュールを示す図である。
【図4】光検知センサを示す図である。
【図5】MEMSミラーの垂直および水平傾斜角度の時間変化を示す図である。
【図6】MEMSミラーの水平傾斜角度の時間変化の拡大図を示す図である。
【図7】有効投射範囲内のビームスキャンラインと表示目標範囲の関係を示す図である。
【図8】調整手順のフローチャートを示す図である。
【図9】複数のプロジェクション装置を用いた3次元画像表示装置を示す図である。
【図10】有効投射範囲と擬表示目標範囲と表示目標範囲の関係を示す図である。
【図11】実施例3の調整手順のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明にかかる3次元画像表示装置の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
本実施例では、マイクロレンズアレイなどで構成される偏向光学素子面上の位置に対する、レーザービームスキャン型のプロジェクタで投影された画素の位置を補正し、3次元画像の立体表示精度の確保と維持が可能な3次元画像表示装置の例を説明する。
【0014】
本実施の形態における3次元画像表示装置の構成を図1に示す。本実施の形態における3次元画像表示装置は、プロジェクション光学モジュール101から投射される光線を、マイクロレンズアレイ130の下部面に受け、マイクロレンズの作用により、投射された2次元画像情報の光線は、4次元光線場を形成するように分布する。マイクロレンズアレイ130は、2次元配列している微小光源の配列から発せられる光線方向を制限したり、屈曲させたりして、光線場を形成するための素子として作用するものであり、ピンホールの2次元配列による光線バリアや、レンチキュラレンズを複数枚組み合わせるなどした偏向光学系などで構成してもよい。
【0015】
該プロジェクション光学モジュール101から投射された光のうち、画像情報で輝度を変調可能な光線が、マイクロレンズアレイ130の下部面に到達可能な範囲を有効投射範囲140とする。該有効投射範囲140の内側で、画素位置を制御された画像が投射される範囲を表示目標範囲141とする。マイクロレンズアレイ130の表面で、表示目標範囲141の四隅にあたる場所に、光検出センサ151、152、153、154を設置する。
【0016】
光検出センサ151〜154のそれぞれで光が検出された時間に発生するパルス信号は、それぞれ光検出パルス伝送線121〜124を通して、プロジェクション光学モジュール制御回路110へ入力される。プロジェクション光学モジュール制御回路110には、画像情報がエンコードされた映像信号が、映像信号線104を介して入力される。プロジェクション光学モジュール制御回路110は、光検出パルス伝送線121〜124を介して取得した光検出パルスの到達時刻情報を基に、映像信号線104を介して入力した映像を変形し、表示目標範囲141上に形状を補正して画像を投影できるように、ビーム制御信号とミラー制御信号を生成する。該ビーム制御信号と該ミラー制御信号は、ビーム制御信号線102とミラー制御信号線103を介してプロジェクション光学モジュール101に供給される。
【0017】
図3を用いて、図1のプロジェクション光学モジュール101の内部構成を説明する。プロジェクション光学モジュール101は、半導体レーザー302を光源とし、そのレーザービームは、水平傾斜角θと垂直傾斜角φの2軸独立に傾斜を制御可能なMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー303へ投射される。MEMSミラー303で反射したレーザービームは、プロジェクション光学モジュール101から外部へビーム301として投射される。カラー画像の場合には、半導体レーザーは3色用い、その光線は共軸に重ね、MEMSミラー303に投射する。MEMSミラー303は、ミラー制御信号線103から供給される制御信号に従ってその傾斜が制御される。半導体レーザー302は、レーザー制御信号線102から供給されるレーザー強度変調信号に従って、レーザー光の強度が変調される。
【0018】
図1の光検知センサ151〜154は、図4の光検知センサ401に示す構造を有している。光検知センサ401は、フォトトランジスタ等の入力光の変化を電気信号に変換する光検知素子403と、光検知素子403受光面に垂直な方向の光のみを通過させるコリメータ404からなる。光検知センサ401は、設置先のマイクロレンズアレイ410の要素マイクロレンズと同じ面積の受光面を有し、コリメータ404の作用により該受光面に垂直な入力光のみを受光する。マイクロレンズアレイ410の要素マイクロレンズの焦点距離f離れた下面に、被投射面となる拡散スクリーン420を設置する。プロジェクション光学モジュール101から投射される投射ビーム430は、該拡散スクリーン420を照らす。
【0019】
光検知素子403が投射ビーム430の光を検知できる場合とは、要素マイクロレンズのレンズ中心から拡散スクリーン420上へ垂線を下して該拡散スクリーン420と交わる位置に投射ビーム430が投射された場合である。なぜなら、該スクリーン上の位置から拡散され広がる光のみが、光検知素子403受光面に垂直な光線に変換されコリメータ404を通過できるからである。従って、光検知センサ401による光の検知により、投射ビーム430が正確にマイクロレンズの中心から拡散スクリーン420上へ垂線を下して該拡散スクリーンと交わる位置に当っている状態を検知できることになる。このように検知された光は、光検知素子403により電気パルス信号に変換され、光検知パルス伝送線402を介して出力される。
【0020】
続いて、プロジェクション光学モジュール制御回路110の構成を、図2を用いて説明する。プロジェクション光学モジュール制御回路110に映像信号線104を介して入力された映像信号から、水平解像度Hや垂直解像度Vなどの画像フレームの構成情報が、映像信号デコーダ204により抽出され、画像フレーム定数伝送線251を介してフレーム定数保持レジスタ206に格納される。
【0021】
映像信号デコーダ204は、映像信号からピクセルクロック信号を抽出し、画素クロック伝送線252を介して、該ピクセルクロック信号と垂直同期信号とを基準時刻生成器210へ出力する。基準時刻生成器210は、ピクセルクロック信号と垂直同期信号を基に、映像信号が入力されたその時点の時刻を垂直同期信号毎にゼロ基準にリセットし、そこから単調に増加する回路内基準時刻(その時点の時刻における画素の位置を補正するタイミングを示す時刻)を生成し、基準時刻伝送線253を介して、書き込みアドレス生成器207とミラー角度生成器209へ、その基準時刻を供給する。
【0022】
映像信号デコーダ204により画像情報を含む映像信号から抽出された画素情報は、画素輝度(色)値伝送線258を介してフレームメモリ201へ出力される。書き込みアドレス生成器207は、フレーム定数保持レジスタ206に格納された画像フレームの構成情報と、基準時刻生成器210から出力される基準時刻とに基き、映像信号デコーダ204から出力されているその時点での画素輝度(色)値を書き込むべきフレームメモリ201の格納アドレスを生成し、書き込みアドレス伝送線254を介してフレームメモリ201に供給する。画素輝度(色)値伝送線258を介して映像信号デコーダ204から出力された画素輝度(色)値は、フレームメモリ201に供給された該書き込みアドレスで指定されたメモリ領域に格納される。フレームメモリ201は、書き込みと読み出しが並行して同時に行なえるように、たとえばダブルバッファ化しておく。
【0023】
スキャン定数保持レジスタ205には、MEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)が、基準時刻tに対して図5と図6に示す関係を成すことを定義するために必要なパラメタ群を保持する。
【0024】
ミラー角度生成器209は、MEMSミラー303の基準時刻tにおける水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)を、スキャン定数保持レジスタ205に格納されたパラメタ群に従って後述する計算方法で算出する。
【0025】
ミラー制御回路203は、ミラー角度生成器209の生成した、時々刻々の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)を、ミラー角度伝送線257を介して取得する。そして、ミラー制御回路203は、取得した水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)から、プロジェクション光学モジュール101が内蔵するMEMSミラー303の傾斜角度を制御するための制御信号を生成する。該傾斜角度制御信号は、ミラー制御信号線103を通して、プロジェクション光学モジュール101へ供給される。
【0026】
スキャン位置生成器211は、光検出センサ151が設置されている位置にプロジェクション光学モジュール101から投射された光が到達した瞬間に生成されるパルス信号を受信すると、該パルス信号の到達時刻tにおけるMEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)をミラー角度伝送線257を介してミラー角度生成器209から読み取る。そして、スキャン位置生成器211は、図7に示す投射光の有効投射範囲140内を通過するレーザービーム光のスキャン軌跡上における光センサ151の位置を算出し、スキャン位置伝送線261を介して、変形係数生成器220へ、光センサ151のスキャン軌跡上の位置として出力する。
【0027】
スキャン位置生成器212、213、214は、光検出センサ152、153、154が生成する光検知パルスにそれぞれ従って、スキャン位置生成器211と同様に動作する。具体的には、各スキャン位置生成器は、それぞれの光検知センサ設置位置のレーザービーム光のスキャン軌跡上での位置を算出し、スキャン位置伝送線262、263、264をそれぞれ介して、変形係数生成器220へ該位置情報を出力する。
【0028】
変形係数生成器220は、有効投射範囲140上に投射されている映像を表示目標範囲141上に縮小変形し投射するために必要な画像変形のパラメタを、光検出センサ151、152、153、154の設置位置のレーザービームのスキャン軌跡上での位置情報に基いて、後述する計算方法で算出する。該パラメタは、変形係数伝送線256を介して、読み出しアドレス生成器208へ伝送される。
【0029】
読み出しアドレス生成器208は、ミラー角度伝送線257を介して、時々刻々の時刻tのMEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)を取得する。そして、読み出しアドレス生成器208は、変形係数伝送線256を介して取得した画像変形パラメタによる変形効果を加味して、取得した該ミラー傾斜角度で表示すべき画素情報が格納されているフレームメモリアドレスを算出する。該フレームメモリアドレスは、読み出しアドレス伝送線255を介してフレームメモリ201へ供給され、該フレームメモリ201から読み出された画素情報は、ビーム強度変調回路202へ供給される。ビーム強度変調回路202は、該画素情報に従って半導体レーザー302の出力強度を変調するための制御信号を生成する。該制御信号は、ビーム制御信号線102を介してプロジェクション光学モジュール101に供給される。
【0030】
ミラー角度生成器209の作用を、図5と図6と数式を用いて説明する。MEMSミラー303の垂直傾斜角度φ(t)と水平傾斜角度θ(t)のそれぞれが、時間tに従って変化する様子を、図5にグラフとして示す。垂直傾斜角度φ(t)は、周期Tvのノコギリ波形状に変化する。水平傾斜角度θ(t)は、周期THの三角波形状に変化し、Tv=V0・THとする。ここに、V0は、垂直走査時間Tvの間の水平方向のスキャン回数とする。実際にビームを照射するスキャンラインは、V0本のうちの、V本とし、V0= V+Vf+Vbとする。ここに、VfとVbは、それぞれ、一垂直走査期間のうち、ビームを照射しない前半部分のスキャンラインの本数と後半部分のスキャンラインの本数とする。最小の垂直傾斜角度−φvから、φfだけ角度が増加する期間が、前記のビームを照射しないVf本のスキャンラインの期間に相当する。垂直傾斜角度が(−φv+φf)から(φv−φb)に増加する期間が、前記のビームを照射可能なV本のスキャンラインの期間に相当する。垂直傾斜角度が、(φv−φb)からφvに増加する期間が、ビームを照射しないVb本のスキャンラインの期間に相当する。
【0031】
図6に、MEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)の時間変化の拡大図を示す。水平傾斜角度θ(t)は、最小値−θhから最大値θhの間を線型に振動する三角波形状とする。最小の水平傾斜角度−θhから、θfだけ角度が増加する時間Tfは、レーザービームを照射しない状態とする。この期間Tfを水平スキャンフロントポーチと呼ぶ。水平傾斜角度が、(−θh+θf)から(−θh+θf+θw)の時間間隔をTwとする。この期間Twをビーム可照射期間と呼ぶ。これに続く水平傾斜角度(−θh+θf+θw)からθhの期間Tbと、周期THの後半半分のTH/2の期間を合せた期間を、水平スキャンバックポーチと呼ぶ。
【0032】
図5と図6に示すMEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)を、基準時刻生成器210が生成する基準時刻tの関数として生成するために、ミラー角度生成器209は以下の計算処理を実行する。
【0033】
tv = t − [t/Tv]・Tv ・・・・(式1)
φ(t) = 2φv・tv/Tv − φv ・・・・(式2)
th = tv − [tv/Th]・TH ・・・・(式3)
θ(t) = 2θh・th/TH - θh for th < TH/2 ・・・・(式4)
θ(t) = −2θh・th/TH + 2θh for th > TH/2 ・・・・(式5)
ただし上記数式において、[x]は,実数xに対しその小数部分を切り捨てた整数部を与えるものとする。
【0034】
図7と数式を用いてスキャン位置生成器211〜214の動作を説明する。有効投射範囲140内にビームがスキャンされているときは、MEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)は、下記の範囲に入っている。
【0035】
(−φv +φf) ≦φ(t)≦ (φv −φb) ・・・・(式6)
(−θh +θf) ≦θ(t)≦ (θh −θb) ・・・・(式7)
図7に示すように、有効投射範囲140内には、0から(V−1)までの番号を付したV本のビームスキャンラインが形成される。各ビームスキャンライン上はH個の画素領域に区切られ、有効投射領域140全体は、H×V個の微小領域として場所(画素位置)が座標づけられる。
【0036】
このとき、表示目標範囲141の四隅に設置された光検知センサ151〜154上を横切るスキャンラインの番号を、それぞれ、v1、v2、v3、v4とする。図5に示すように、v1番目のスキャンラインが光検知センサ151を横切った時刻をt1とし、v2番目のスキャンラインが光検知センサ152を横切った時刻をt2とし、v3番目のスキャンラインが光検知センサ153を横切った時刻をt3とし、v4番目のスキャンラインが光検知センサ154を横切った時刻をt4とする。
【0037】
時刻tにプロジェクション光学モジュール101から照射されたビーム301がマイクロレンズアレイ130上の有効投射領域140内を照射している位置(x(t),y(t))は、下記となる。ただし[x]は、実数xに対しxの小数点以下を切り捨てた整数部分とする。
【0038】
Bv = tan(φv−φf)+tan(φv−φb) ・・・・(式8)
y(t)= [(V/Bv)(tanφ(t)+ tan(φv−φf))] ・・(式9)
Bh = tan(θh−θf)+tan(θh−θb) ・・・・(式10)
x(t)= [(H/Bv)(tanθ(t)+ tan(θh−θf))] ・・・・(式11)
スキャン位置生成器211〜214は、光検出センサ151〜154の設置位置の有効投射領域140内のスキャンラインに基く座標値(x,y)を、光検出センサ151〜154が光線が検知した時刻t1、t2、t3、t4を基に、式9と式11を用いて算出する。
【0039】
変形係数生成器220は、式12〜式14に示す射影変換Fを定義する8個のパラメタa1,a2,b1,b2,b3,c1,c2,c3を生成する。
【0040】
F:(x,y) → (X,Y) ・・・・(式12)
X(x,y)= x b1 + y b2 + b3 /(x a1 + y a2 +1) ・・・・(式13)
Y(x,y)= x c1 + y c2 + c3 /(x a1 + y a2 +1) ・・・・(式14)
表示目標範囲141の四隅に設置された光検知センサ151〜154の設置位置に表示する目標画素を、それぞれ(Xi,Yi)とする。ただしi=1,2,3,4とする。たとえば、(X1,Y1)=(0,0)、(X2,Y2)=(H−1,0)、(X3,Y3)=(0,V−1)、(X4,Y4)=(H−1,V−1)とする。すると、式9と式11で求まる光検知センサ151〜154の設置位置に対応した座標値(x(ti),y(ti))に対して、式13よりX(x(ti),y(ti))=Xiを、式14よりY(x(ti),y(ti))=Yiを、i=1,2,3,4のそれぞれに対して得る。この4組の合計8本の方程式から、8個のパラメタa1,a2,b1,b2,b3,c1,c2,c3が求まる。この計算を変形係数生成器220は実行し、その係数を、読み出しアドレス生成器208へ出力する。
【0041】
読み出しアドレス生成器208は、時刻tでのフレームメモリから読み出すべき画素の位置(x,y)を、次のように計算する。時刻tのMEMSミラー303の水平傾斜角度θ(t)と垂直傾斜角度φ(t)を、ミラー角度生成器209から取得し、式9と式11に基いて座標(x(t),y(t))を計算する。この座標を、変形係数生成器220から取得した射影変換の変換パラメタa1,a2,b1,b2,b3,c1,c2,c3を用いて、式13と式14で定義された射影変換の計算を実行し、読み出すべき画素の座標(X(x(t),y(t)),Y(x(t),y(t)))を得る。該座標は、フレームメモリ201内の該座標の画素が格納されているメモリアドレスに変換されて、読み出しアドレス生成器208の出力アドレス値となる。
【0042】
プロジェクション光学モジュール101からの投影画像全体を、マイクロレンズアレイ130上の表示目標範囲141に精度良く一致させて投影するための前記射影変換パラメタを求めるための調整手順を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0043】
まず処理801において、変形係数生成器220は、前述した射影変換パラメタa1、a2、b1、b2、b3、c1、c2、c3のうち、b1とc2を1に設定し、残るa1、a2、b2、b3、c1、c3を全て零に設定する。これにより、式13と式14で表わされる変換は、恒等変換に設定されたことになる。
【0044】
続いて処理802において、ビーム強度変調回路202は、半導体レーザー302の発生光の強度を、ほぼ最高輝度で常時一定になるようにビームの制御信号を出力する。続いて、処理803において、処理802で設定されたレーザービームを受光した光検知センサ151〜154は、それぞれの受光タイミングで光検知パルス信号を出力する。
【0045】
続く処理804において、該光検知パルス信号を、スキャン位置生成器211〜214がそれぞれ受信する。続く処理805では、変形係数生成器220は、スキャン位置生成器211〜214がそれぞれ該受光パルス信号を受信した時刻t1,t2,t3,t4に基いて、式9と式11に従い、位置(x(ti),y(ti))を計算する。ただし、i=1,2,3,4とする。
【0046】
続いて、処理806では、変形係数生成器220は、処理805で求めた4個所の位置(x(ti),y(ti))に対応する式13と式14の左辺のX(x(ti),y(ti))およびY(x(ti),y(ti))を、(X(x(t1),y(t1)),Y(x(t1),y(t1)))=(0,0)、(X(x(t2),y(t2)),Y(x(t2),y(t2)))=(H−1,0)、(X(x(t3),y(t3)),Y(x(t3),y(t3)))=(0,V−1)、(X(x(t4),y(t4)),Y(x(t4),y(t4)))=(H−1,V−1)として、式13と式14の四組の連立方程式を得て、それを解くことで射影変換パラメタa1、a2、b1、b2、b3、c1、c2、c3の全てを計算する。
【0047】
最後に処理807で、ビーム強度変調回路202は、処理802で入力に関わらずビーム強度が一定となるように設定したビームの出力を解除し、調整手順を終了する。
【0048】
読み出しアドレス生成器208において、図8に示した調整手順によって算出した射影変換パラメタを用いて、式13と式14に従って、各時刻tでの読み出し画素位置(X(x(t),y(t)),Y(x(t),y(t)))を計算する。計算された画素位置が有効な画素値ならば、下記の式15と式16を同時に満している。
【0049】
0≦X(x(t),y(t))≦(H−1) ・・・・(式15)
0≦Y(x(t),y(t))≦(V−1) ・・・・(式16)
式15と式16を同時に満しているならば、画素値をフレームメモリ201から読み出し、ビーム強度変調回路202へ入力し、半導体レーザー302のビーム強度を読み出し画素値に対応するよう変調する。式15あるいは式16の少くとも一方が満させれていない時は、ビーム強度変調回路202は、半導体レーザー302のビーム強度を零として光を投射しない。これにより、表示目標範囲141の外は黒く表示される。
【0050】
本実施例1によれば、プロジェクション装置とマイクロレンズアレイ等の光学系を組合せて構成する3次元画像表示装置において、3次元画像の立体表示精度に最も影響を与える要因であった、マイクロレンズアレイ等の光学系と、それ上へ投影する画素の位置との相対位置関係を容易に、かつ、高精度に補正できるため、3次元画像の立体表示精度を高く保てるという効果がある。さらに、補正のための特別な装置を別途装着する必要もなく運用性の高い3次元画像表示装置を提供できる。
【実施例2】
【0051】
本実施例では、マイクロレンズ等の光学系と複数のプロジェクション装置とを組み合せて構成する3次元画像表示装置を説明する。
【0052】
図9は、実施例2における3次元画像表示装置の構成を示す図である。図1で示した実施例1の3次元画像表示装置では、プロジェクション光学モジュール101と、プロジェクション光学モジュール制御回路110とが、一台ずつであったのに対し、図9に示す実施例2における3次元画像表示装置は、プロジェクション光学モジュール101と、プロジェクション光学モジュール制御回路110とが、それぞれ15台で構成されている。マイクロレンズアレイ130の面内に表示目標範囲141を設定し、その四隅に光検出センサ151〜154を設置する。各プロジェクション光学モジュール101の有効投射範囲140は、該表示目標範囲141を含むように設定する。即ち、15台の各プロジェクション光学モジュールそれぞれに対応する有効投射範囲140は互いに重複して投影されている。
【0053】
光検出センサ151〜154から出力される光検知パルス信号は、それぞれ、光検出パルス伝送線121〜124を介して、15台のプロジェクション光学モジュール制御回路110へ入力される。
【0054】
15台のプロジェクション光学モジュール101と15台のプロジェクション光学モジュール制御回路110は、それぞれ一対一に対応して、各プロジェクション光学モジュール制御回路110からは、組をなす対応するプロジェクション光学モジュール101に、ビーム制御信号線102とミラー制御信号線103を通して、ビーム制御信号とミラー制御信号が供給される。15台のプロジェクション光学モジュール制御回路110には、15本の独立の映像信号線104がそれぞれ一本ずつ接続される。
【0055】
15組のプロジェクション光学モジュール101とプロジェクション光学モジュール制御回路110の各組について、順番にそれぞれ、図8の調整手順を実行することで、各プロジェクション光学モジュール101の投影画像は、表示目標範囲141へ正確に一致して画像を投影可能になる。このように、各プロジェクション光学モジュール101からの投影画像を重複して投影させることにより、例えば、特開2008−139524号公報に開示されているように、より高精度な立体画像を生成することができる。
【0056】
ただし、プロジェクション光学モジュール101とプロジェクション光学モジュール制御回路110の一組が補正中は、残る14台のプロジェクション光学モジュールは投影光が照射されないように光源をオフにしておく。15組の全ての補正が終了後は、15台全てのプロジェクション光学モジュール101が、それぞれに対応して算出した補正パラメタに従って映像を投影すると、15台全ての投影映像が同時に表示目標範囲141へ正確に一致した画像として投影される。なお、実施例2ではプロジェクション光学モジュールが15台の例を示したが、15台に限定するものではなく、2台以上ならば何台の場合も同様に構成できる。
【0057】
本実施例2によれば、複数のプロジェクション装置とマイクロレンズアレイ等の光学系を組合せて構成する3次元画像表示装置において、3次元画像の立体表示精度に最も影響を与える要因であった、マイクロレンズアレイ等の光学系と、それ上へ投影する画素の位置との相対位置関係を容易に、かつ、さらに高精度に補正できるため、3次元画像の立体表示精度を高く保てるという効果がある。さらに、補正のための特別な装置を別途装着する必要もなく運用性の高い3次元画像表示装置を提供できる。
【実施例3】
【0058】
本実施例では、マイクロレンズ等の光学系とプロジェクション装置とを組み合せて構成する3次元画像表示装置において、立体画像を表示する領域の外側に光検知センサを設置することで、表示する立体画像を光検知センサが邪魔をせず、なおかつ、立体画像表示中も、表示立体画像を損ねる事なく調整手順を並行して実行可能な3次元画像表示装置を説明する。
【0059】
本実施例3の3次元画像表示装置の構成は、図1に示す実施例1の構成と、次の一点を除いて同じ構成とする。実施例1では、マイクロレンズアレイ130上の、有効投射範囲140範囲の内側に設定された表示目標範囲141の四隅に光検知センサ151〜154が設置されているのに対し、本実施例3においては、図10に示すように、表示目標範囲141から一定距離外側へ離れて、かつ、有効投射範囲140範囲内に、擬表示目標範囲142を設定する。擬表示目標範囲142の四隅に、光検知センサ151〜154を設置する点だけが、実施例1と構成上異なる。
【0060】
本実施例3における調整手順を、図11のフローチャートを用いて説明する。まず実行される処理801から処理805までは、実施例1の処理801から処理805までと同様の処理を行うものとする。処理805に続いて、処理1101においては、変形係数生成器220は、処理805で求めた四個所の位置(x(ti),y(ti))に対応する式13と式14の左辺のX(x(ti),y(ti))およびY(x(ti),y(ti))として、(X(x(t1),y(t1)),Y(x(t1),y(t1)))=(−D,−D)、(X(x(t2),y(t2)),Y(x(t2),y(t2)))=(H−1+D,−D)、(X(x(t3),y(t3)),Y(x(t3),y(t3)))=(−D,V−1+D)、(X(x(t4),y(t4)),Y(x(t4),y(t4)))=(H−1+D,V−1+D)として、式13と式14の四組の連立方程式を解くことで射影変換パラメタa1、a2、b1、b2、b3、c1、c2、c3を計算する。ここで、Dは正の数で、図10に示すように、表示目標範囲141の各辺から擬表示目標範囲142の各辺への画素サイズを単位とした距離をDとする。
【0061】
変形係数生成器220が処理1101を実行すると、擬表示目標範囲142から、D画素内側の範囲、すなわち、表示目標範囲141に一致して映像が投影されることになる。よって、映像が投影される表示目標範囲141上には光検知センサ151〜154が存在しないため、立体表示画像を光検知センサが邪魔することがないという画質向上の効果がある。
【0062】
処理1101に続く判断処理1102により、直前の処理1101が本調整手順の中で2回以上実行されていた場合には手順803へ戻る。一方、判断処理1102の直前の処理1101が本補正処理において初めて実行されていた場合には、処理807に進んで、処理802でビーム強度変調回路202の入力に関わらずビーム強度一定となるようにした設定を解除し、処理803へ戻る。
【0063】
本実施例3においては、前記の処理807を実行して以降のビーム強度変調回路202の動作を次のようにする。即ち、読み出しアドレス生成器208の計算した画素位置に対応した画素情報に従ってビーム強度を変調するようにビーム変調回路202を動作させる。
【0064】
読み出しアドレス生成器208において、図11に示した調整手順の処理1101で算出した射影変換パラメタを用いて、式13と式14に従って、各時刻tでの読み出し画素位置(X(x(t),y(t)),Y(x(t),y(t)))を計算する。計算された画素位置が有効な画素値ならば、すなわち、式15と式16を同時に満しているならば、画素値をフレームメモリ201から読み出し、ビーム強度変調回路202へ入力し、半導体レーザー302のビーム強度を読み出し画素値に対応するよう変調する。式15あるいは式16の少くとも一方が満させれていない時は、ビーム強度変調回路202は、半導体レーザー302のビーム強度が、処理802で設定した場合と同程度の輝度の光が発生するようなビーム変調信号を出力する。
【0065】
これにより、表示目標範囲141の外側の領域では、光検知センサ151〜154が、ビーム光を受光できる状態が維持される。従って、図11で示した調整手順の処理807を実行して以降は、映像信号線104から入力された映像を、表示目標範囲141に正しく表示しながらも、光検知センサ151〜154がビーム通過を検知できる状態が維持されるために、処理803〜処理1101までの射影変換パラメタの再計算を同時並行的に実行し続けることができる。
【0066】
これにより、本実施例3においては、立体画像表示中も、表示立体画像を損ねる事なく補正処理を並行して実行可能となるので、プロジェクション光学モジュール101の設置位置の微小な変動の発生や、MEMSミラー303の振動振幅の変動や、その他さまざまな要因による、投射映像の投影位置のずれに対して、映像表示運用中でも、並行して補正し続けることができ、安定して精度の高い立体画像を表示し続けることができるという効果がある。
【0067】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分りやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成の他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0068】
また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスクや、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。さらに、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0069】
101 プロジェクション光学モジュール
102 ビーム制御信号線
103 ミラー制御信号線
104 映像信号線
110 プロジェクション光学モジュール制御回路
121〜124 光検出パルス伝送線
130 マイクロレンズアレイ
151〜154 光検出センサ
140 有効投射範囲
141 表示目標範囲
201 フレームメモリ
202 ビーム強度変調回路
203 ミラー制御回路
204 映像信号デコーダ
205 スキャン定数保持レジスタ
206 フレーム定数保持レジスタ
207 書き込みアドレス生成器
208 読み出しアドレス生成器
209 ミラー角度生成器
210 基準時刻生成器
211〜214 スキャン位置生成器
220 変形係数生成器
251 画像フレーム定数伝送線
252 画素クロック伝送線
253 基準時刻伝送線
254 書き込みアドレス伝送線
255 読み出しアドレス伝送線
256 変形係数伝送線
257 ミラー角度伝送線
258 画素輝度(色)値伝送線
261〜264 スキャン位置伝送線
301 ビーム
302 半導体レーザー
303 MEMSミラー
401 光検知センサ
402 光検知パルス伝送線
403 光検知素子
404 コリメータ
410 マイクロレンズアレイ
420 拡散スクリーン
430 投射ビーム
142 擬表示目標範囲。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像情報に基づいて光ビームを被投射面に投射し、前記被投射面に画像を表示する画像表示装置であって、
前記光ビームを照射する光源と、前記光源から照射される前記光ビームを走査して前記被投射面に投射させるミラーとを有した第1の光学系と、
前記被投射面と、前記被投射面に投射された前記光ビームを検出する検出センサとを有した第2の光学系と、
前記ミラーによって投射された前記光ビームを前記検出センサが検出した前記被投射面上の画素位置と、前記光ビームを走査する前記ミラーの角度とに基づいて、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させるモジュール制御回路と、
を備えたことを特徴とする3次元画像表示装置。
【請求項2】
前記モジュール制御回路は、前記画像情報が入力された時点における画像の画素位置を補正するタイミングを示す基準時刻を生成する基準時刻生成器と、生成された前記基準時刻および前記基準時刻以降の所定のタイミングにおける時刻の前記ミラーの角度を定めるミラー制御回路とを備え、
前記モジュール制御回路は、前記画素位置と、定められた前記ミラーの角度とに基づいて、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の3次元画像表示装置。
【請求項3】
前記モジュール制御回路は、前記光ビームの前記被投射面への到達時刻における前記ミラーの角度に基づいて、前記検出センサの前記被投射面に投射された画像上の位置を算出するスキャン位置生成器と、
算出された前記検出センサの画像上の位置に基づいて、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させるためのパラメータを生成する変形パラメータ生成器とを備え、
前記モジュール制御回路は、生成された前記パラメータに基づいて、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の3次元画像表示装置。
【請求項4】
前記モジュール制御回路は、前記ミラーの角度と前記パラメータとに基づいて前記ミラーの角度で表示すべき画像の画素位置を算出するアドレス生成器と、
算出された前記画素位置における画素情報に基づいて、前記光ビームの強度を制御するビーム強度制御回路と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の3次元画像表示装置。
【請求項5】
前記検出センサは、前記被投射面上に4箇所以上の位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の3次元画像表示装置。
【請求項6】
前記第1の光学系を複数有し、
前記モジュール制御回路のそれぞれは、前記被投射面に前記光ビームを重複して投射させる、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の3次元画像表示装置。
【請求項7】
前記検知センサは、前記目標範囲の外側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の3次元画像表示装置。
【請求項8】
前記変形パラメータ生成器は、前記モジュール制御回路が、前記画像を前記被投射面の目標範囲に変形して投射させている状態と並行して前記パラメータを生成する、
ことを特徴とする請求項3〜7に記載の3次元画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−226221(P2012−226221A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95396(P2011−95396)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】