説明

4−フェニル−5−オキソ−イミダゾール誘導体、その医薬組成物および使用

本発明は遊離塩基形または酸付加塩形の式(I)


[式中、置換基は本明細書に記載のとおりである]で示される化合物;その製造、医薬としてのその使用およびそれを含む医薬に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘテロ環式化合物、その製造、医薬としてのその使用およびそれを含む医薬に関する。
【発明の概要】
【0002】
第1の局面において、本発明は、遊離塩基形または酸付加塩形の式I
【化1】

[式中、
およびR3aは、一体となって、オキソ(=O)を示すか、または、
は水素を示し、そしてR3aはヒドロキシを示すか、または、
は水素を示し、そしてR3aは水素を示し、
そして、
Xは−C(O)−NR−;−NR−C(O)−、−NR−C(O)−NR−を示し;
nは0、1または2を示し;
mは0、1、2または3を示し;
は水素または水素と異なる置換基を示し;
は所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているヘテロアリール基、所望により置換されているヘテロシクリル基;所望により置換されているアルキル基を示し;
は水素または水素と異なる置換基を示し、
は所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているヘテロアリール基、所望により置換されているヘテロシクリル基;所望により置換されているアルキル基を示し;
は水素、アルキル、シクロアルキルを示し;
はH、所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているアルキル基を示す;
ただし、nが0を示すとき、R3aはヒドロキシを示さない]
で示される化合物に関する。
【0003】
本発明は用語の下記解説および末尾の実施例を含む以下の記載を参照することにより、完全に理解できる。簡略化するため、本明細書に引用される刊行物の記載は出典明示により本明細書に包含させる。本明細書で使用される、“含む”、“含有する”および“包含する”なる用語は、本明細書においてその開かれた非限定的な意味で使用される。
【0004】
本明細書に記載の式は、その構造式により記載されている構造を有する化合物ならびに特定の変形または形態を示すことを意図する。特に、本明細書の式の化合物は不斉中心を有し得、したがって異なるエナンチオマー形態で存在し得る。少なくとも1個の不斉炭素原子が式Iの化合物において存在するとき、このような化合物は光学的に活性な形態または光学異性体の混合物の形態、例えば、ラセミ混合物の形態で存在し得る。すべての光学異性体およびラセミ混合物を含むこれらの混合物は本発明の一部である。したがって、本明細書の式はラセミ混合物、1個以上のエナンチオマー形態、1個以上のジアステレオマー形態、1個以上のアトロプ異性体形態およびそれらの混合物を示すことを意図する。さらに、特定の構造は幾何異性体(すなわちシスおよびトランス異性体)、互変異性体またはアトロプ異性体として存在し得る。さらに、本明細書の式はこのような化合物の水和物、溶媒和物および多形ならびにそれらの混合物を示すことを意図する。
【0005】
本明細書の式は、また、非標識形態ならびに化合物の同位体標識形態を示すことを意図する。1個以上の原子が選択された原子質量または質量数を有する原子に置き換えられていることを除いて、同位体標識化合物は本明細書に記載の式により記載されている構造を有する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例は水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素、例えば、H、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Jのそれぞれの同位体を含む。本発明の種々の同位体標識化合物は、放射性同位体、例えば、H、13Cおよび14Cを包含するものである。このような同位体標識化合物は代謝試験(好ましくは14Cで)、反応速度論試験(例えば、HまたはHで)、薬物または基質組織分布アッセイを含む検出または画像法[例えば、ポジトロン放出断層撮影(PET)または単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)]または患者の放射線処置に有用である。特に、18Fまたは標識化合物はPETまたはSPECT試験のために特に好ましい。さらに、より重い同位体、例えば、重水素(すなわち、H)での置換は、より良い代謝的安定性、例えば、インビボで半減期の延長または必要用量の減少を引き起こす特定の治療的利点を得ることができる。本発明の同位体標識化合物およびそれらのプロドラッグは一般的に、非同位体標識試薬について容易に利用できる同位体標識試薬と置き換えることによって、スキームまたは実施例に記載されている方法および下記製造方法を実施することにより製造することができる。
【0006】
本明細書の何らかの式に関するとき、特定の変化に対する可能な種類の記載の特定の部分の選択は、ほかの場所に存在する変化に対する部分を定義することを意図しない。要するに、変化が1個以上存在するとき、特定の記載からの種類の選択は、式のほかの場所での同じ変化に対する種類の選択と独立している。
【0007】
式Iの化合物の酸付加塩は好ましくは薬学的に許容される塩である。このような塩は当分野で既知である。
【0008】
下記一般的な定義は特記されない限り本明細書で適用する:
ハロゲン(またはハロ)はフッ素、臭素、塩素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素を示す。
【0009】
“アルキル”なる用語は直鎖または分岐鎖アルキル基を意味し、好ましくは直鎖または分岐鎖C1−12アルキルを示し、特に好ましくは直鎖または分岐鎖C1−6アルキル;例えば、メチル、エチル、n−もしくはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシルを示し、特に好ましいものはメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピルおよびn−ブチルおよびイソ−ブチルである。アルキルは非置換であるか、または置換されている。典型的な置換基はヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲンおよびアミノを含むが、これらに限定はされない。置換されているアルキルの例はトリフルオロメチルである。さらに、シクロアルキルはアルキルへの置換基であり得る。このような場合の例は部分(アルキル)−シクロプロピルまたはアルカンジイル−シクロプロピル、例えば、−CH−シクロプロピルである。
【0010】
“アルケニル”は直鎖または分岐鎖アルケニル基を示し、置換されているか、または非置換であり、好ましくはC2−6アルケニル、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルなどであり、好ましくは非置換C2−4アルケニルを示す。
【0011】
“アルコキシ”、“アルコキシアルキル”、“アルコキシカルボニル”、“アルコキシカルボニルアルキル”および“ハロゲン−アルキル”のそれぞれのアルキル部分は上記定義“アルキル”の記載と同じ意味を有する。
【0012】
“アルカンジイル”なる用語は2個の異なる炭素原子により部分に結合している直鎖または分岐鎖アルカンジイルを意味し、好ましくは直鎖または分岐鎖C1−12アルカンジイルを意味し、特に好ましくは直鎖または分岐鎖C1−6アルカンジイル;例えば、メタンジイル(−CH−)、1,2−エタンジイル(−CH−CH−)、1,1−エタンジイル((−CH(CH)−)、1,1−、1,2−、1,3−プロパンジイルおよび1,1−、1,2−、1,3−、1,4−ブタンジイルを意味し、特に好ましいものはメタンジイル、1,1−エタンジイル、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイルである。
【0013】
“アルケンジイル”なる用語は2個の異なる炭素原子により分子に結合している直鎖または分岐鎖アルケンジイル基を意味し、好ましくは直鎖または分岐鎖C2−6アルケンジイル;例えば、−CH=CH−、−CH=C(CH)−、−CH=CH−CH−、−C(CH)=CH−CH−、−CH=C(CH)−CH−、−CH=CH−C(CH)H−、−CH=CH−CH=CH−、−C(CH)=CH−CH=CH−、−CH=C(CH)−CH=CH−を示し、特に好ましいものは−CH=CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−である。アルケンジイルは置換されているか、または非置換である。
【0014】
“シクロアルキル”なる用語は飽和または部分的に飽和、単環式、縮合多環式またはスピロ多環式、炭素環あたり3から12個の環原子を有する炭素環を意味する。シクロアルキル基の説明的例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。
【0015】
“アリール”なる用語は当分野で既知である。アリールは好ましくはナフチルまたはフェニル、特にフェニルである。
【0016】
“ヘテロシクリル”なる用語は少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和または部分的に飽和環式を意味する。好ましくは、ヘテロシクリル基は1−3個の環原子がヘテロ原子である3から11個の環原子からなる。ヘテロ環は単環式または二環式または三環式環式;好ましくは単環式またはベンゾ縮合環式として存在し得る。二環式または三環式環式は2または3個の環の縮合、架橋原子、例えば、酸素、硫黄、窒素または架橋基、例えば、アルカンジイルまたはアルケンジイルにより形成され得る。ヘテロ環はオキソ(=O)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、アルカンジイル、アルケンジイル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロゲンアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基により置換され得る。
【0017】
“ヘテロアリール”なる用語は少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香環系を意味する。好ましくは、ヘテロアリール基は1−3個の環原子がヘテロ原子である3から11個の環原子からなる。ヘテロアリール基は単環式、二環式または三環式環式;好ましくは単環式またはベンゾ縮合環式として存在し得る。二環式または三環式環式は2または3個の環の縮合により形成され得る。ヘテロ環はオキソ(=O)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、アルカンジイル、アルケンジイル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロゲンアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基により置換され得る。ヘテロシクリルおよびヘテロアリール基の例は、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラザン(オキサジアゾール)、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソキサゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、ジオキシン、モルホリン、プリン、プテリンおよび対応するベンゾ縮合ヘテロ環、例えば、インドール、イソインドール、クマリン、クマロン、シノリン、イソキノリン、シンノリンを含む。
【0018】
“アリールアルキル”なる用語はアルキル基、例えば、メチルまたはエチル基を介して分子に結合しているアリール基、好ましくはフェネチルまたはベンジル、特にベンジルを意味する。同様に、シクロアルキルアルキルおよびヘテロシクリルはアルキル基を介して分子に結合しているシクロアルキル基またはアルキル基を介して分子に結合しているヘテロシクリル基を示す。
【0019】
炭素を含有する基、部分または分子は、1から8個、好ましくは1から6個、より好ましくは1から4個、さらに好ましくは1または2個の炭素原子を含む。1より多い炭素原子を有する非環状炭素を含有する基または部分は直鎖または分岐鎖である。
【0020】
ヘテロ原子は炭素および水素以外の原子、好ましくは窒素(N)、酸素(O)または硫黄(S)である。
【0021】
ハロゲン置換基および部分、例えば、ハロゲンにより置換されているアルキル(ハロゲンアルキル)はモノ−、ポリ−またはパー−ハロゲン化であり得る。
【0022】
好ましい態様において、独立して、集合的にまたは任意の組合せまたは部分的組合せにおいて、本発明は遊離塩基形または酸付加塩形の、置換基は本明細書に定義のとおりである式Iの化合物に関する。
【0023】
有利な態様において、本発明は式IA
【化2】

[式中、置換基は式Iの化合物に定義のとおりである]で示される化合物に関する。
【0024】
さらに有利な態様において、本発明は式IB
【化3】

[式中、置換基は式Iの化合物に定義のとおりである]で示される化合物に関する。
【0025】
さらに有利な態様において、本発明は式IC
【化4】

[式中、置換基は式Iの化合物に定義のとおりである]で示される化合物に関する。
【0026】
さらに有利な態様において、本発明は式ID
【化5】

[式中、置換基は式Iの化合物に定義のとおりである]で示される化合物に関する。
【0027】
とりわけ好ましい態様において、本発明は遊離塩基形または酸付加塩形の下記実施例に記載の1種以上の式Iの化合物に関する。
【0028】
は好ましくは水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、アミノスルホニル、(C1−8)アルキルアミノスルホニル、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノスルホニル、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシを示す。
【0029】
は特に好ましくは水素、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシ、アミノ、(C1−8)アルキルアミノおよび2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノを示す;
【0030】
はさらに特に好ましくは水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシを示す。
【0031】
はさらに特に好ましくは水素を示す。
【0032】
は好ましくはアリール基または(C−C)シクロアルキル基または3から8個の環原子を有するヘテロシクリル基または3から8個の環原子を有するヘテロアリール基または(C−C)アルキル基を示し;
ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
ここで、該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシからなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換、三置換または四置換されている。
【0033】
は特に好ましくはアリール基または(C−C)シクロアルキル基または5または6個の環原子を有するヘテロアリール基または5または6個の環原子を有するヘテロシクリル基または(C−C)アルキル基を示し、
ここで、該アリール基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該(C−C)シクロアルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、アミノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該ヘテロアリール基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、アミノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;ヘテロシクリル部分は1−3個の窒素原子または0−2個の窒素および1個の酸素原子を含み;
該ヘテロシクリル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;ヘテロシクリル部分は1−3個の窒素原子または0−2個の窒素および1個の酸素原子を含み、
該(C−C)アルキル基は非置換である。
【0034】
はさらに特に好ましくは非置換(C−C)アルキル基またはフェニルを示す。
はさらに特に好ましくは非置換(C−C)アルキル基を示す。
はさらに特に好ましくは非置換フェニルを示す。
【0035】
1つの態様において、RおよびR3aは、一体となって、オキソ(=O)を示す。
1つの態様において、Rは水素を示し、そしてR3aはヒドロキシルを示す。
1つの態様において、Rは水素を示し、そしてR3aは水素を示す。
【0036】
は好ましくは水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、アミノスルホニル、(C1−8)アルキルアミノスルホニル、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノスルホニル、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシを示す。
【0037】
は特に好ましくは水素、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシ、アミノ、(C1−8)アルキルアミノおよび2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノを示す。
はさらに特に好ましくは水素、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシを示す。
はさらに特に好ましくは水素を示す。
はさらに特に好ましくはフルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシを示す。
【0038】
は好ましくはアリール基または(C−C)シクロアルキル基または3から8個の環原子を有するヘテロシクリル基または3から8個の環原子を有するヘテロアリール基または(C−C)アルキル基を示し;
ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
ここで、該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニルおよび(C1−8)アルコキシカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されている。
【0039】
は特に好ましくはアリール基または(C−C)シクロアルキル基または5または6環原子を有するヘテロアリール基または5または6個の環原子を有するヘテロシクリル基または(C−C)アルキル基を示し、
ここで、該アリール基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該(C−C)シクロアルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該ヘテロアリール基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;ヘテロシクリル部分は1−3個の窒素原子または0−2個の窒素および1個の酸素原子を含み;
該ヘテロシクリル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;ヘテロシクリル部分は1−3個の窒素原子または0−2個の窒素および1個の酸素原子を含み、
該(C−C)アルキル基は非置換である。
【0040】
はさらに特に好ましくは非置換C−Cアルキル、1または2個のC−Cアルキルにより置換されているCヘテロシクリルを示す。
はさらに特に好ましくは非置換C−Cアルキルを示す。
はさらに特に好ましくは1または2個のC−Cアルキルにより置換されているCヘテロシクリルを示す。
はさらに特に好ましくはアスタリスク(*)は結合する原子を示す下記基の1つを示す。
【化6】

【0041】
は好ましくは水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキルを示す。
は特に好ましくは水素、メチル、エチルを示す。
【0042】
は好ましくは水素、アリール基または(C−C)シクロアルキル基または(C−C)アルキル基を示し;
ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分ジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されている。
【0043】
は特に好ましくはアリール基または(C−C)シクロアルキル基または(C−C)アルキル基を示し、
ここで、該アリール基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該(C−C)シクロアルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、アミノ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三または四置換されており;
該(C−C)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、ニトロ、(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単、二、三置換されている。
【0044】
はさらに特に好ましくは(C−C)アルキルを示す。
【0045】
nは好ましくは0または1を示す。
nは特に好ましくは1を示す。
mは好ましくは0または1を示す。
mは特に好ましくは1を示す。
有利な態様において、mは1を示し、Rはパラ位である。
【0046】
本発明はさらに式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグおよび薬学的に許容される代謝産物に関する。
【0047】
さらなる好ましい態様において、本発明の化合物は以下からなる群から選択される、
N−(1,2−ジメチル−プロピル)−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド;
N−シクロペンチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド;
N,N−ジエチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド;
2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド;
3−メチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)ウレア;
2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド;
2−エチル−N−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミド;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]アセチル}−フェニル)−ウレア;
2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド;
2−エチル−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミド;
テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミド;
テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アミド;
テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミド;
2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミド;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−1,3−ジメチル−ウレア;
2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−アセトアミド;
N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−2−(2−メトキシ−フェニル)−アセトアミド;
2−フルオロ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミド;
N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−2−o−トリル−アセトアミド;
2−メトキシ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミド;
2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド;
2−エチル−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド;
1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア;
2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド;
2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド;
2−(2−メトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド;
1−(2−フルオロ−フェニル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア;
1−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレア;
2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド;
2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド;および
2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミド;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
【0048】
さらなる局面において、本発明は式Iの化合物およびその塩を製造するための工程に関する。式(I)の化合物は下記スキームにより要約される工程にしたがって得ることができる。
【化7】

【0049】
該工程を以下により詳細に記載する。
工程1,2,3:式(VI)の化合物は、置換基が式(I)に記載のとおりである式(II)の化合物をLGが脱離基、例えば、ブロモまたはクロロである式(III)または(IV)または(V)の化合物と、適当な塩基、例えば、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンの存在下で、所望により溶媒、例えば、アセトン、DMFの存在下で反応させ、次に、式(III)および(IV)から出発しているとき、加水分解(例えば、水性HClで処置);および、式(V)から出発しているとき還元反応(例えば、SnClで処理)により得ることができる。
【0050】
工程4:式(I)の化合物は式(VI)の化合物を酸、イソシアネート、または逆の場合アミンと反応するアミドのようなアミドまたはウレア形成試薬と反応させることにより得ることができる。
【0051】
したがって、本発明は、式Iの化合物を製造するための方法であって、
A(Xが−N(H)−C(O)−N(H)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式VI
【化8】

[式中、Aはアミノ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−A)
−NCO (VII−A)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりである]で示される化合物と反応させるか;または、
【0052】
B(Xが−C(O)−N(H)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式(VI)
【化9】

[式中、Aはアミノ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−B)
C(O)−LG (VII−B)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりであり、そしてLGは脱離基、例えば、ハロゲンを示す]で示される化合物と反応させるか;または、
【0053】
C(Xが−N(H)−C(O)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式(VI)
【化10】

[式中、Aはカルボキシ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−C)
−NH (VII−C)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりである]で示される化合物と反応させる
工程を含み、
それぞれの場合において:
所望により塩基、例えば、水酸化物の存在下で;
所望により1種以上の希釈剤の存在下で;
所望により次に得られた式(I)の化合物の還元、酸化または官能基化反応、
所望により次に存在するとき保護基を開裂、
所望により次に遊離塩基形または酸付加塩形の得られた式(I)の化合物を回収する工程を含む方法に関する。
【0054】
該反応は、例えば、実施例に記載されている慣用の方法にしたがって実施することができる。反応混合物の後処理および得られた化合物の精製は既知の方法にしたがって実施できる。酸付加塩は既知の方法で遊離塩基から製造することができる、逆もまた同様。
【0055】
式Iの化合物は、また、本発明のさらなる局面である、例えば、実施例に記載されているさらなる慣用の工程により製造することができる。
【0056】
式II−VIの出発物質は既知であるか、または、例えば、実施例に記載されている、既知の化合物から出発して慣用の方法にしたがって製造することができる。式II−VIの選択される出発物質および中間体は新規であり、本発明の対象である。
【0057】
さらに、以下“本発明の薬剤”とも称される式Iの化合物およびその薬学的に許容される酸付加塩が、インビトロおよび動物で試験されたとき、重要な薬理学的特性を示し、したがって、医薬における活性成分として有用であることを見出した。
【0058】
したがって、本発明は、さらなる局面において、医薬としての式(I)の化合物に関する。
【0059】
さらに、以下“本発明の薬剤”とも称される式Iの化合物およびその薬学的に許容される酸付加塩は、NPY Y2関連状態、疾患または障害の処置において重要な薬理学的特性を示し、したがって、このような状態、障害または疾患を処置するための医薬における活性成分として有用であることを見出した。
【0060】
驚くべきことに、本発明の薬剤は、種々の受容体サブタイプで活性を調節する望ましいNPY Y2受容体調節活性を示す、NPY Y2受容体に対する選択的リガンドとして良い効力を有し、そのうえ、興味ある薬物動態学特性、例えば、改善された経口バイオアベイラビリティまたは増強された代謝的安定性を有し得ることを見出した。
【0061】
したがって、さらなる局面において、本発明は、NPY Y2受容体により調節され得るか、または介在される状態、疾患または障害を処置、予防または進行を遅延するための方法であって、治療有効量の遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物をそれを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
【0062】
本発明は、また、NPY Y2受容体により調節され得るか、または介在される状態、疾患または障害を処置、予防または進行の遅延するための医薬の製造のための、遊離形または薬学的に許容される塩形の式(I)の化合物の使用を提供する。
【0063】
したがって、本発明は、障害:不安障害および鬱病;哺乳動物の神経組織の損傷;神経栄養因子の投与を介する処置に応答する状態;神経障害;骨量の減少;物質関連障害;睡眠覚醒障害;心臓血管疾患;代謝障害、例えば、肥満;または肥満関連障害の処置または予防において有用である新規非ペプチド性NPY Y2受容体モジュレーター、特にインヒビターに関する。本発明の化合物は、また、内分泌腺機能;特に下垂体および視床下部の腺によりコントロールされる内分泌腺機能の調節において有用であり、無排卵および不妊症を処置するために使用され得る。
【0064】
神経ペプチドY(NPY)は、膵臓ポリペプチド(PP)ファミリーに属する高度に保存された36個のアミノ酸ペプチドであり、最初に1982年に哺乳動物の脳から単離された(Tatemoto et al., 1982 Nature, 296, 659)。多くの動物種のNPY配列は解明されており、すべてがヒトタンパク質と高度のアミノ酸相同性を示す(Larhammar, D. In “The Biology of Neuropeptide Y and Related peptides”, Colmers, W. F. and Wahlestedt, C. Eds., Humana Press, Totowa, N.J. 1993、参照)。NPYは哺乳動物の中枢(CNS)および末梢神経系(PNS)において最も豊富な神経ペプチドの1つであり、広範囲の基本的な生理学的機能をコントロールする。NPYは強く食物摂取を刺激し、その血管収縮特性を介して血圧および心臓血管機能に影響し、不安緩解を誘導し、概日リズムに影響し、視床下部および下垂体の内分泌腺機能の特定の局面をコントロールする(Heilig and Widerloev, 1995; Thorsell and Heilig, 2002)。さらに、記憶過程、薬物およびアルコール依存、疼痛および癲癇におけるNPYの役割をサポートする証拠が蓄積されている(Silva et al., 2002)。NPYの可能性のある生理学的特性中、食欲増進作用は非常に広く試験され、NPYがラットにおける脳室または特定の視床下部部分、例えば、視床下部傍室核に注射後、急速に食物摂取を強く刺激することを証明により最初に提案された(Levens and Della-Zuana, 2003)。
【0065】
哺乳動物において、NPY遺伝子はNPYそれ自体が主に見られるニューロンで発現する。脳において、NPYは視床下部領域、側坐核、隔壁および中脳中心灰白質において高レベルで発現する。NPYの中程度の発現レベルがへんとう体、海馬、視床および大脳基底核において見られる。NPY発現は脳橋および小脳においてほとんど見られない。前脳において、介在ニューロンは優勢NPY−免疫反応性ニューロンである(Thorsell and Heilig, 2002)。
【0066】
細胞レベルで、NPYは受容体のポートフォリオ(portfolio)との相互作用を介して生物学的効果を発揮する。現在、NPYに対して5つの受容体が結合プロフィール、薬理学的特性化およびcDNA配列に基づいて特徴付けられている−Y1、Y2、Y4、Y5およびY6(Kaga, T. et al. Peptides 2001, 22, 501-506; Wahlestedt, C. et al. Ann. N.Y. Acad. Sd. 1990, 611, 7; Larhammar, D. et al. J. BioJ. Chem. 1992, 267, 10935; Wahlestedt, C. et al. Regul Pept. 1986, 13, 307; Fuhlendorff, J. U. et al. Proc. Natl. Acad. Sd. U.SA. 1990, 87, 182; Grundemar, L. et al. J. Pharmacol. Exp. Ther. 1991, 258, 633; Laburthe, M. et al. Endocrinology 1986, 118, 1910; Castan, I. et al. Endocrinology 1992, 131, 1970; Gerald, C. et al. Nature 1996, 382, 168; Weinberg, D. H. et al. J. Biol. Chem. 1996, 271, 16435; Gehlert, D. et al. Curr. Pharm. Des. 1995, 1, 295; Lundberg, J. M. et al. Trends Pharmacol. Sci. 1996, 17, 301)。NPY Y受容体はヒトにおいて機能せず、NPYはヒトY受容体に結合しない。Y3はクローン化されていないが、薬理学的に特徴付けされている(Michel et al., 1998; Silva et al., 2002)。すべてのNPY受容体はいわゆるGタンパク質共役受容体(GPCR)のファミリーに属する。NPY受容体の典型的なシグナル伝達応答は、アデニリル・シクラーゼの阻害および細胞内カルシウム貯蔵のIP3依存動員を介する、またはカルシウムチャネルの作用を介する細胞内カルシウム濃度の増加である。
【0067】
NPYとその受容体の結合はインビトロおよびインビボで種々の薬理学的および生物学的効果を誘導することができる。不安様行動のコントロールにおけるNPYの役割をサポートする多数の前臨床証拠が蓄積されている。例えば、生きている動物の脳に(脳室内(icv)またはへんとう体に)投与したとき、NPYは不安の確立された動物モデル、例えば、高架式十字迷路、Vogelの罰期飲水(punished drinking)およびGeller−Seifterのバープレッシングコンフリクトパラダイム(bar-pressing conflict paradigms)および恐怖で増強された驚愕において抗不安様効果を示した(Broqua et al., 1995; Thorsell and Heilig, 2002; Heilig, M. et al. Psychopharmacology 1989, 98, 524; Heilig, M. et al. Regul. Pept. 1992, 41, 61; Heilig, M. et al. Neuropsychopharmacology 1993, 8,357)。ヒトにおいて、NPYの静脈内投与は視床下部−下垂体−副腎(HPA)系活性を阻害し、睡眠を促進し、REM睡眠を調節することを示した(Antonijevic et al., 2000)。したがって、NPYを模倣する化合物が不安障害および睡眠障害を処置するために有用であることが主張される。
【0068】
NPY免疫活性は大鬱病を有する患者の脳脊髄液(CSF)および自殺者のものにおいて有意に減少しており(Widdowson, P. S. et al. J. Neurochem. 1992, 59, 73)、そして、三環式抗鬱剤で処置されたラットはビヒクル処置動物と比較してNPYレベルの有意な増加を示した(Heilig, M. et al). Eur. J. Pharmaco). 1988, 147, 465)。これらの発見は不十分なNPY応答が鬱病の病態生理学において役割を果たし得、そしてNPY−作動性系を調節および強化する化合物が鬱病の処置において有用であり得ることを提案する。
【0069】
NPYの抗不安剤特性がシナプス後Y1受容体を介して介在されるが、シナプス前Y2受容体はNPYの放出および他の神経伝達物質の放出(例えば、GABA、グルタミン酸塩および他のもの)を負に調節することがよく認められている。結果として、Y2受容体阻止はGABA−作動性およびNPY−作動性効果の増強を引き起こし得、したがって、Y2受容体アンタゴニストが鬱病および不安の処置において有用であると証明できる。
【0070】
NPYは動物モデルの学習において記憶および行動スコアを改善し(Flood, J. F. etal. Brain Res. 1987, 421, 280)、したがって、神経変性疾患、例えば、アルツハイマー病(AD)ならびにAIDS関連および老人性認知症を処置するための認識促進剤として使用され得る。
【0071】
NPYの血漿濃度の上昇は、手術、新生児出産および出血のような高い交感神経活性の事象を経験している動物およびヒトにおいて見られた(Morris, M. J. et. aL J. Auton. Nerv. Syst. 1986, 17, 143)。したがって、NPY作動性系を変化する化学物質は偏頭痛、疼痛およびストレス状態を緩和するために有用であり得る。
【0072】
NPYは、また、内分泌腺機能、例えば、齧歯動物における黄体形成ホルモン(LH)の放出を介在する(Kalra, S. P. et. al. Front. Neuroendrocrinol. 1992, 13, 1)。LHが哺乳動物排卵に極めて重要であるため、NPYの作用を模倣する化合物は不妊症、特にいわゆる黄体期欠損を有する女性を処置するために有用であり得る。
【0073】
NPYの放出およびNPY Y2受容体の活性化は、マウスにおいて脂肪の血管形成ならびに新しい脂肪細胞の増殖および血管形成を刺激し、腹部肥満およびメタボリック・シンドロームのような状態となる。NPYがマウスおよびヒト脂肪増殖を刺激することを示したが、局所腹部脂肪に送達されたNPY Y2受容体アンタゴニストは肥満および細身のマウス両方の脂肪組織重量および体積を50%減少させた。Y2受容体阻止の脂肪分解効果は腹部脂肪体における血管分布の減少およびアポトーシスの増加を伴った(Kuo, L. E. et al. Nat. Med. 2007 13(7), 803)。したがって、NPY Y2受容体をブロックする化合物は肥満および代謝障害を処置するために有用であり得る。さらに、NPY Y2受容体アンタゴニストの局所投与は脂肪の非外科的局所除去(薬理学的脂肪分解)のために有用であり得る。
【0074】
Y2受容体ノックアウトマウスは、恐らく食後に放出される食欲抑制ペプチドPYY3−36のフィードバック阻害の欠失によって、食物摂取の増加にもかかわらず体重の減少を示した(Batterham, R. L. et al. Nature 2002, 418, 650-654)。Y2受容体ノックアウトマウスは、また、骨ミネラル濃度の有意な増加を示した(Baldock, P. A. J. Clin. Invest. 2002, 109, 915-921)。さらに、成体Y2受容体loxPが導入された(floxed)マウスにおけるY2受容体の視床下部特異的欠失が骨ミネラル濃度の増加を引き起こすことが報告された。したがって、NPY Y2アンタゴニストは骨粗鬆症を予防および処置するために有用であり得る。
【0075】
NPYシグナル伝達とエタノール消費の調節の直接的関連が、マウスにおけるNPY過剰発現がエタノール自己投与を減少させ、一方NPYノックアウトがエタノール自己投与を増加させることの証明により示唆された(Thiele et al. Nature 1998, 396, 366-369)。試験は、また、Y2受容体がエタノールおよび他の薬物依存に対する神経生物学的応答に関与することが示された。Thieleらは(Meutopeptides, 2004, 38(4), 235-243; peptides 2004, 25(6), 975-983)はY2受容体ノックアウトマウスのエタノール消費の減少、ならびに自発的な水消費の増加を記載している。最近、選択的NPY Y2アンタゴニストであるBIIE0246のicv投与が用量依存的にラットにおけるエタノール自己投与が減少させることが証明されている(Thorsell et al. Neurosci. Lett. 2002, 332, 1-4)。したがって、NPY Y2受容体アンタゴニストはアルコールおよび薬物依存を処置するために有用であり得る。
【0076】
さらに、NPY Y2アンタゴニストは、心臓血管疾患、例えば、心不整脈による突然死、心筋梗塞後症候群または心不全を予防について示唆されている(参照: Intl. Pat. AppI. PubI. WO 02/083137, October 24, 2002)。
【0077】
本発明は、また、式Iにより示される化合物の薬学的に許容される塩を含む。上記特定の化合物の薬学的に許容される塩がとりわけ好ましい。例えば、S.M. Berge, etaL, “Pharmaceutical Salts”, J. Pharm. Sd., 1977, 66:1-19, and Handbook of Pharmaceutical Salts, Propertions, Selection, and Use; Stahl, RH., Wermuth, C.G., Eds.; Wiley-VCH and VHCA: Zurich, 2002、参照。
【0078】
しかしながら、薬学的に許容されない酸および塩基の塩は、また、例えば、薬学的に許容される化合物の製造または精製おいて有用性が見られる。薬学的に許容される、または許容されないすべての塩が本発明の範囲内に包含される。“薬学的に許容される塩”は、毒性であるか、生物学的に許容できないか、または、あるいは生物学的に望ましくないものではない、式Iにより示される化合物の遊離酸または塩基の塩を意味することを意図する。好ましい薬学的に許容される塩は過度の毒性、刺激またはアレルギー応答なしで患者の組織との接触に対して薬理学的に有効かつ適用であるものである。
【0079】
本発明は、また、式Iの化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを使用する処置方法に関する。“プロドラッグ”なる用語は、対象に投与後、インビボで化学的または生理学的工程、例えば、加溶媒分解または酵素開裂を介して、または生理学的条件下で(例えば、生理学的pHに置かれたプロドラッグは式(I)または(H)の化合物に変換する)、本化合物を生じるように設計された化合物の前駆体を意味する。“薬学的に許容されるプロドラッグ”は毒性であるか、生物学的に許容できないか、または、あるいは対象に投与するために他の点で生物学的に不適当であるものではないプロドラッグである。適当なプロドラッグ誘導体の選択および製造のための慣用の工程は、例えば、“Design of Prodrugs”, ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載されている。典型的なプロドラッグは、アミノ酸残基または2個以上(例えば、2、3または4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖を有する化合物、アミドまたはエステル基を介して式Iの化合物の遊離アミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基に共有結合している化合物を含む。
【0080】
薬学的に活性な代謝産物は、また、本発明の方法において使用され得る。“薬学的に活性な代謝産物”は、式Iの化合物またはそれらの塩の体内における代謝の薬理学的に活性な生成物を意味する。化合物のプロドラッグおよび活性な代謝産物は当分野で既知または利用できる慣用の技術を使用して決定され得る。例えば、Bertolini et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 2011-2016; Shan et al., J. Pharm. Sd. 1997, 86(7), 765-767; Bagshawe, Drug Dev. Rs. 1995, 34, 220-230; Bodor, Adv. Drug Res. 1984, 13, 224-331; Bundgaard, Design of Prodrugs (Elsevier Press, 1985); and Larsen, Design and Application of Prodrugs, Drug Design and Development (Krogsgaard-Larsen et al., eds., Harwood Academic Publishers, 1991)、参照。
【0081】
本発明の式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるプロドラッグおよび薬学的に活性な代謝産物は、本発明の方法においてNPY Y2モジュレーター、特にインヒビターとして有用である。本薬剤はNPY Y2の阻害または調節を介して介在される医学的状態、疾患または障害、例えば、本明細書に記載されているものを処置または予防するための本発明の方法において有用であり得る。本発明の化合物は強力な、非ペプチド性の、低分子量の、選択的NPY Y2インヒビターであり、抗不安剤障害および鬱病;哺乳動物の神経組織の損傷;神経栄養因子の投与を介する処置に応答する状態;神経障害;骨量の減少;物質関連障害;睡眠覚醒障害;心臓血管疾患;および代謝障害、例えば、肥満または肥満関連障害の処置または予防において有用である。本発明の化合物は内分泌腺機能、特に下垂体および視床下部の腺によりコントロールされるものを調節し、したがって黄体形成ホルモン(LH)の不十分な放出または黄体期欠損によるような無排卵および不妊症を処置するために使用され得る。本発明の化合物は、また、慢性心不全を処置するために有用である。
【0082】
該化合物は内因性リガンドNPYおよび関連ペプチドおよび恐らく非内因性リガンドと競合し、NPY Y2受容体に結合する。加えて、該化合物はY2受容体への結合におけるNPYの作用をアンタゴナイズすることによるアンタゴニスト活性を示す。症状または病状は“医薬的状態、障害または疾患”の範囲内に包含されることを意図する。例えば、“不安障害”は情動障害、例えば、不安、全般性不安障害(GAD)、パニック障害、恐怖症、強迫障害(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)、出血性ストレス、ストレス誘精神病エピソード、社会性小人症、ストレス性頭痛、ストレス誘導免疫系障害、例えば、ストレス誘導発熱およびストレス関連睡眠障害を含むストレス障害を含み、摂食障害、例えば、拒食症、神経性過食症、肥満および薬物依存を含むことができる。
【0083】
“鬱病”は大鬱病障害、気分循環症、気分変調症、双極性障害または躁鬱病などを意味する。
【0084】
本明細書で使用される“神経組織”は特に中枢神経系(CNS)および末梢神経系(PNS)の哺乳動物細胞を含むすべての脊椎動物神経組織を意味する。さらに特に、神経組織は脊髄ニューロン構造、末梢神経系神経および脳の神経細胞のさえ含む。
【0085】
“神経組織損傷”、“哺乳動物の神経組織の損傷”または“CNSまたはPNS神経組織損傷”は原因に関係なく全ての神経組織に関連する損傷を含み、例えば、神経組織損傷、外傷誘導圧迫、腫瘍、出血、感染過程、脊髄の狭窄または血液供給障害を含む外傷による損傷を含むが、これらに限定されない。
【0086】
“哺乳動物の神経組織の損傷の処置”は、神経組織損傷による活動電位または神経インパルス伝導を回復させるための、本発明の化合物、組成物のインビボ投与および方法を含むが、これらに限定されない。該用語は、また、神経組織の成長または増殖を刺激することにより、損傷付近の細胞外微環境における望ましくない状態を改善することにより、またはその他の方法により活動電位または神経インパルス伝導の回復を介する、哺乳動物の神経組織に対する全ての損傷の損傷効果を減少させるためのこのような投与を含み得る。
【0087】
本明細書で使用される“神経栄養因子”は本発明の化合物を含む神経組織の成長または増殖を刺激することができる化合物および前記の既知の神経栄養因子を意味する。
【0088】
“神経障害”はCNS障害、例えば、耳鳴、痙性および神経障害性疼痛、核上麻痺、AIDS関連認知症、多発梗塞性認知症、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病およびハンチントン病、頭部外傷、脊髄外傷、虚血性ニューロン損傷、筋萎縮性側索硬化症および疼痛知覚の障害、例えば、線維筋痛および癲癇を含む。
【0089】
“骨量の減少”は、骨成長の強化または、例えば、骨粗鬆症、骨軟化症、パジェット病、骨ホメオスタシス障害などの状態により引き起こされる骨量の減少の防止を意味する。
【0090】
“物質関連障害”はアルコール、アンフェタミン(例えば、例えば、3,4−メチレン−ジオキシ−N−メチルアンフェタミン、“MDMA”または“エクスタシー(ecstacy)”としても知られている)、カンナビス、幻覚剤(例えば、コカイン)、吸入剤、ニコチン、オピオイド、フェンシクリジン、麻酔剤、または鎮静剤、またはそれらの組合せの消費に関連した濫用、中毒または依存障害に関する。
【0091】
“睡眠覚醒障害”は発作性睡眠;睡眠時無呼吸障害、例えば、中枢性睡眠時無呼吸、閉塞性睡眠時無呼吸および混合型睡眠時無呼吸;過度の日中傾眠(EDS)を含む過眠症、特に、発作性睡眠または睡眠時無呼吸障害と関連する過眠症;注意欠陥多動性障害(ADHD)と関連する睡眠覚醒障害;概日リズム異常、例えば、遅延睡眠期症候群、睡眠相前進症候群、非24時間睡眠覚醒障害、時差ぼけまたは交替勤務性障害;睡眠随伴症、例えば、夢遊病、夜泣き、REM睡眠行動障害、睡眠歯ぎしり症または睡眠時遺尿症;睡眠関連運動障害、例えば、睡眠歯ぎしり症、むずむず足症候群または周期性四肢運動障害;外因性不眠症、精神生理学的不眠症、薬物依存不眠症またはアルコール依存不眠症を含む不眠症;精神障害と関連する睡眠覚醒障害、例えば、鬱病、不安、統合失調症または他の精神障害;神経障害と関連する睡眠覚醒障害、例えば、偏頭痛、癲癇、パーキンソン病またはアルツハイマー病;および線維筋痛、頭痛、胃食道逆流症、冠動脈虚血、心不整脈、嚥下異常、窒息または喉頭けいれんと関連する睡眠覚醒障害を含む。
【0092】
“肥満”は対象が30以上のボディー・マス・インデックスを有する状態を意味する。“過体重”は対象が25.0以上のボディー・マス・インデックスを有する状態を意味する。ボディー・マス・インデックスおよび他の定義は“NIH Clinical Guidelines on the Identification and Evaluation, and Treatment of Overweight and. Obesity in Adults”(1998)にしたがう。
【0093】
“肥満関連障害”は、拒食症、衰弱、AIDS関連体重減少、過食症、悪液質、脂質異常症および高尿酸血症を含む脂質障害、インスリン抵抗症、非インスリン依存糖尿病(NIDDMまたはII型糖尿病)、インスリン依存糖尿病(IDDMまたはI型糖尿病)、微小血管障害、眼障害、網膜症、ニューロパシーおよび腎臓障害を含む糖尿病関連合併症、心不全、冠不全および高血圧を含む心臓血管疾患、アテローム性動脈硬化症、アテローム性疾患、卒中、高血圧、シンドロームX、胆嚢疾患、骨関節症、睡眠時無呼吸、癌の形態、例えば、子宮、乳房、結腸直腸、腎臓および胆嚢の癌、高コレステロール値、妊娠の合併症、生理不順、多毛症、筋ジストロフィー、不妊症および手術危険度の増加を含む。
【0094】
“心臓血管疾患”は、例えば、心不整脈、心筋梗塞後症候群および心不全を含む。
【0095】
したがって、該薬剤はNPY Y2活性を介して介在する疾患、障害または状態を有すると診断されたか、または罹患している対象を処置するために使用され得る。
【0096】
本明細書で使用される“処置する”または“処置”なる用語はNPY Y2活性の調節を介して治療的または予防的利益をもたらす目的のために、少なくとも1種の本発明の薬剤または本発明の組成物を対象に投与することを意味することを意図する。処置は、NPY Y2活性の調節を介して介在される疾患、障害または状態、またはこのような疾患、障害または状態の1種以上の症状の進行を逆転、改善、緩和、阻止するか、重症度を減少させるか、または予防することを含む。
【0097】
“対象”なる用語はこのような処置を必要とする哺乳動物患者、例えば、ヒトを意味する。“モジュレーター”はインヒビターおよびアクチベーターの両方を含み、ここで、“インヒビター”はNPY Y2発現、活性または機能を減少、防止、不活性化、減感または下方調節する化合物、そして“アクチベーター”はNPY Y2発現、活性または機能を増加、活性化、促進、増感または上方調節する化合物を意味する。
【0098】
したがって、本発明はNPY Y2活性を介して介在される疾患、障害または状態、例えば:不安障害および鬱病;哺乳動物の神経組織の損傷;神経栄養因子の投与を介する処置に応答する状態;神経障害;骨量の減少;物質関連障害;代謝障害、例えば、肥満または肥満関連障害;黄体形成ホルモン(LH)の不十分な放出または黄体期欠損によるような無排卵および不妊症;および心臓血管疾患、心不整脈、心筋梗塞後症候群または慢性心不全を有すると診断されたか、または罹患している対象を処置するために本明細書に記載されている薬剤を使用する方法に関する。特に、本発明はNPY Y2活性を介在する疾患、障害または状態、例えば、不安およびアルコール依存を有すると診断されたか、または罹患している対象を処置するために本明細書に記載されている薬剤を使用する方法に関する。
【0099】
方法の特定の好ましい態様において、疾患、障害または医学的状態は、不安障害および鬱病;哺乳動物の神経組織の損傷の処置を必要とする状態;神経栄養因子の投与を介する処置が可能である状態;神経障害;骨量の減少;物質関連障害;睡眠覚醒障害;心臓血管疾患、例えば、心不整脈、心筋梗塞後症候群または心不全;肥満;肥満関連障害;ならびに無排卵および不妊症を含む内分泌腺機能関連状態から選択される。
【0100】
さらに、本発明の薬剤は、完全にまたは一部NPY Y2受容体により介在される胃腸管の障害の予防、処置または進行の遅延において有用であり得る。
【0101】
胃腸管の障害は胃食道逆流症(GERD)、特発性および糖尿病性胃不全麻痺、術後イレウス、および機能性胃腸障害(FGID)を含む。
【0102】
GERDは食道の異常逆流により引き起こされる慢性症状または粘膜損傷として定義される。これは、一般的に、食道および胃間の障壁における一時的または持続的な変化による。胃内容物排出遅延とも呼ばれる胃不全麻痺は、通常よりも長い時間、胃に食物が残ることとなる腹部(“胃”)の不全麻痺(部分麻痺)からなる医学的状態であり、しばしば不快感と関連する。術後イレウスは腹部手術後のGI運動性の一時的障害による腸の内容物の反口輸送の機能不全として定義される。
【0103】
FGIDは慣用の診断方法を使用して器質的原因なしの腹部症状と関連する慢性または再発状態として定義される。多数のFGIDに含まれる基本的な症状は内臓痛および/または不快感である。FGIDは機能性消化不良(FD)、機能性胸やけ(GERDの一部)、便秘および/または下痢と関連する過敏性腸症候群(IBS)、機能性腹部膨満、機能性下痢、慢性便秘、胆道の機能性障害ならびにGut 1999; Vol. 45 Suppl. IIに記載されている他の状態を含む。
【0104】
本発明の薬剤は上記状態および障害を予防するために有用であり得る。
本発明の薬剤は上記状態および障害を処置するために有用であり得る。
本発明の薬剤は上記状態および障害を進行の遅延するために有用であり得る。
【0105】
上記障害の処置における本発明の薬剤の有用性を、下記のものを含む種々の標準試験で確認することができる:
【0106】
本発明の薬剤のGERDにおける活性がイヌにおける胃拡張で誘導される一過性下部食道括約部弛緩(TLESR)をStakeberg, J. and Lehmann, A. Neurogastroenterol. Mot. (1999) 11: 125-132にしたがって測定する標準モデルにおいて証明することができる。i.p.、s.c.またはp.o.で約0.03から約10mg/kgの用量で、選択された本発明の薬剤はTLESRの発症を減少させ得る。
【0107】
本発明の薬剤の胃不全麻痺における活性が胃内容物排出を、例えば、呼気試験方法(Schoonjans R. et al., Neurogastroenterol. Mot. (2002) 14: 287-293)または近赤外蛍光イメージング(Gremlich et al., J. Mol. Imaging (2004) 3: 303-311)の方法論にしたがって測定する標準モデルにおいて証明することができる。i.p.、s.c.またはp.o.で約0.03から約10mg/kgの用量で、選択された本発明の薬剤はマウス、ラットまたはイヌのいずれかの胃内容物排出を増加させ得る。
【0108】
本発明の薬剤の機能性消化不良における活性を、食物注入中の胃内圧を測定することによりラットにおける空腹時胃緊張および食物に対する胃調節を評価するモデルにより(Janssen P. et al., Scand J. Gastroenterology (2007) 43: 34-43の方法論にしたがって)証明することができる。i.p.、s.c.またはp.o.で約0.03から約10mg/kgの用量で、選択された本発明の薬剤は食物注入中の胃圧を減少させ得る。
【0109】
さらに、本発明の薬剤の機能性消化不良における活性を、イヌにおける空腹時胃緊張および食物に対する胃調節のモデルで(Lei et al., Dig. Dis. Sci. (2005) 50:2134-40の方法論にしたがって)証明することができる。p.o.で約0.03から約10mg/kgの用量で、選択された本発明の薬剤は胃緊張の減少を示す空腹状態における胃容積を増加させ得る。
【0110】
本発明の薬剤の術後イレウスにおける活性を、腹部手術後の消化器運動性を(Huge, A. et al., J. Surg. Res (1998) 74: 112-118にしたがって)測定する標準モデルにおいて証明することができる。i.p.、s.c.またはp.o.で約0.03から約10mg/kgの用量で、選択された本発明の薬剤はビヒクル/プラセボ処置と比較して消化器運動性のより早い回復を誘導し得る。
【0111】
上記適応症に対して、適当な用量は、例えば、使用される化合物、宿主、投与経路ならびに状態、障害または疾患の性質および重症度に依存して変化する。しかしながら、一般的に、動物において満足のいく結果が約0.1から約100、好ましくは約1から約50mg/kg動物体重の1日用量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えば、ヒトにおいて、指示される1日用量は、例えば、1日に4回以下の分割用量、または持続放出形態で都合良く投与される本発明の薬剤で、約10から約2000、好ましくは約10から約200mgの範囲である。
【0112】
本発明の薬剤は任意の慣用の経路により、特に経腸的、好ましくは経口的に、例えば、錠剤またはカプセルの形態で、または非経腸的に、例えば注射可能な溶液または懸濁液の形態で投与され得る。
【0113】
前記にしたがって、さらなる局面において、本発明は、例えば、NPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、障害または疾患を処置または予防するための医薬として使用するための、本発明の薬剤に関する。
【0114】
さらなる局面において、本発明は、例えば、NPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、障害または疾患を処置または予防するための医薬における活性成分としての本発明の薬剤の使用に関する。
【0115】
さらなる局面において、本発明は活性成分としての本発明の薬剤を少なくとも1種の医薬担体または希釈剤と一緒に含む医薬組成物に関する。このような組成物は慣用の方法において製造することができる。単位投与形態は、例えば、約1から約1000、好ましくは約1から約500mgの本発明の薬剤を含む。
【0116】
さらなる局面において、本発明はNPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、障害または疾患を処置または予防するための医薬の製造のための本発明の薬剤の使用に関する。
【0117】
さらなる局面において、本発明は処置を必要とする対象におけるNPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、障害または疾患を処置または予防するための方法であって、治療有効量の本発明の薬剤をこのような対象に投与することを含む方法に関する。
【0118】
さらなる局面において、本発明は(a)有効量の式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるプロドラッグおよび薬学的に活性な代謝産物から選択される薬剤;および(b)薬学的に許容される賦形剤をそれぞれ含む医薬組成物に関する。
【0119】
本発明の処置方法において、有効量の少なくとも1種の本発明の薬剤をこのような疾患、障害または状態に罹患しているか、または有すると診断された対象に投与する。“有効量”は、一般的にこのような処置を必要とする患者において所望の治療的または予防的利益を引き起こすために有効な量または用量を意味する。本発明の薬剤の有効量または用量は、慣用の方法、例えば、モデリング、用量漸増試験または臨床試験により、および慣用の因子、例えば、投与または薬剤送達の方法または経路、薬剤の薬物動態学、疾患、障害または状態の重症度および経過、対象の以前または現在の治療、対象の健康状態および薬剤への応答性を考慮して確認でき、そして処置する医師の判断である。典型的な用量は、単回または複数回投与単位(例えば、BID、TID、OlD)において、約0.001から約200mgの薬剤の範囲/対象の体重kg/日、好ましくは約0.05から100mg/kg/日または約35mg/kg/日である。70kgのヒトに対して、適当な投与量の説明的範囲は約0.05から約7g/日または約0.2から約2.5g/日である。
【0120】
患者の疾患、障害または状態が改善されると、用量を予防または維持処置のために調節し得る。
【0121】
例えば、投与の用量または頻度またはその両方は、症状に応じて所望の治療的または予防的効果が維持されるレベルに減少され得る。もちろん、症状が適当なレベルに緩和されたとき、処置を中止し得る。しかしながら、患者は何らかの症状の再発により、長期ベースで断続的な処置を必要とし得る。
【0122】
本発明の薬剤は、単独で、または、例えば、上記状態、障害または疾患の処置または予防において有効な他の薬剤と組み合わせて投与することができる。このような医薬組合せは単位投与形態の形態であり得、ここで、それぞれの投与形態はあらかじめ決定された量の2つの成分を少なくとも1種の医薬担体または希釈剤と共に含む。あるいは、該組合せは別々に2つの成分を含むパッケージの形態、例えば、2つの活性剤の同時または別々の投与に適合させたパッケージまたはディスペンサー装置(ここで、これらの薬剤は別々に配置される)であり得る。さらなる局面において、本発明はこのような医薬組合せに関する。
【0123】
さらなる化合物が、式Iの薬剤と別々に共投与されるか、または本発明の医薬組成物中でさらなる活性成分としてこのような薬剤と共に含まれ得る。典型的な態様において、さらなる活性な化合物は、NPY Y2活性が介在する状態、障害または疾患の処置において有効であると既知であるか、または発見されているもの、例えば、さらなるNPY Y2モジュレーター、または特定の状態、障害または疾患と関連するさらなる標的に対して活性な化合物である。該組合せは効力を増加させるか(例えば、組合せにおいて、本発明の薬剤の効力または有効性を強化する化合物を含むことにより)、1つ以上の副作用を減少させるか、または本発明の薬剤の必要な用量を減少させるために使用され得る。1つの説明的態様において、本発明の組成物は抗不安剤、抗鬱剤および睡眠剤から選択される1種以上のさらなる活性成分を含み得る。
【0124】
本発明の薬剤は、本発明の医薬組成物を製剤化するために、単独でまたは1種以上の他の活性成分と組み合わせて使用される。本発明の医薬組成物は(a)有効量の少なくとも1種の本発明の薬剤;および(b)薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0125】
“薬学的に許容される賦形剤”は、毒性の生物学的に許容できない、または、対象への投与に生物学的に他の点で不適当なものではない物質、例えば、薬剤の投与を容易にするために薬理学的組成物に加えられるか、または他の方法でビヒクル、担体または希釈剤として使用される不活性な物質であり、そして薬剤と融和性の物質を意味する。賦形剤の例は炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖およびデンプンの種類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールを含む。
【0126】
1投与単位以上の薬剤を含む医薬組成物の送達形態は適当な医薬賦形剤を使用して、当業者に現在または将来的に知られまたは利用できる技術で合成して製造され得る。該組成物は経口、非経口、経直腸、局所または経眼経路により、または吸入により本発明の方法で投与され得る。
【0127】
製剤は錠剤、カプセル、クリーム、糖衣錠、粉末、顆粒、トローチ、再構成される粉末、液体製剤または座剤の形態であり得る。好ましくは、該組成物は静脈内注入、局所投与または経口投与のために製剤化される。
【0128】
経口投与のために、本発明の化合物は錠剤またはカプセルの形態で、または溶液、エマルジョンまたは懸濁液として提供することができる。
【0129】
経口組成物を製造するために、薬剤は、例えば、1日あたり約0.05から約50mg/kgまたは1日あたり約0.05から約20mg/kgまたは1日あたり約0.1から約10mg/kgの用量を与えるように製剤化され得る。
【0130】
経口錠剤は薬学的に許容される賦形剤、例えば、不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑剤、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤と混合された活性成分を含み得る。適当な不活性増量剤は炭酸ナトリウムおよびカルシウム、リン酸ナトリウムおよびカルシウム、ラクトース、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどを含む。典型的な液体経口賦形剤はエタノール、グリセロール、水などを含む。デンプン、ポリビニル−ピロリドン(PVP)、デンプングリコール酸ナトリウム、微結晶性セルロースおよびアルギン酸は適当な崩壊剤である。結合剤はデンプンおよびゼラチンを含み得る。滑剤は、存在するとき、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。所望により、錠剤は胃腸管での吸収を遅延させるため、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリルのような物質でコーティングされていてもよく、腸溶性被覆でコーティングされていてもよい。
経口投与のためのカプセルは硬および軟ゼラチンカプセルを含む。
【0131】
硬ゼラチンカプセルを製造するため、活性成分は固体、半固体または液体希釈剤と混合され得る。軟ゼラチンカプセルは活性成分を水、油、例えば、ピーナッツ油またはオリーブ油、流動パラフィン、短鎖脂肪酸のモノおよびジグリセリド、ポリエチレングリコール400またはプロピレングリコールの混合物と混合することにより製造され得る。
【0132】
経口投与のための液体は懸濁液、溶液、エマルジョンまたはシロップの形態であってよく、使用の前に水または他の適当なビヒクルで再構成する乾燥生成物として存在してもよい。このような液体組成物は所望により、薬学的に許容される賦形剤、例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど);非水性ビヒクル、例えば、油(例えば、アーモンド油または分別ココナッツ油)、プロピレングリコール、エチルアルコールまたは水;防腐剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸);湿潤剤、例えば、レシチン;および、所望により、香味剤または着色剤を含み得る。
【0133】
本発明の薬剤は、また、非経口経路により投与され得る。例えば、組成物は座剤として経直腸投与のために製剤化され得る。静脈内、筋肉内、腹膜内または皮下経路を含む非経口使用のために、本発明の薬剤は、適当なpHに緩衝化され、等張にされた滅菌水溶液または懸濁液中または非経腸的に許容される油中で提供され得る。
【0134】
適当な水性ビヒクルはリンガー溶液および等張塩化ナトリウムを含む。このような形態は、単位投与形態、例えば、使い捨て注射器具用アンプルで、複数回投与形態、例えば、適当な用量を引き出すことができるバイアルで、または注射可能な製剤を製造するために使用することができる固体形態またはあらかじめ濃縮されたもので存在する。説明のための注入用量は、数分から数日間の期間にわたって、医薬担体と混合された約1から1000μg/kg/分の薬剤の範囲である。
【0135】
局所投与のために、薬剤はビヒクルに約0.1%から約10%の薬剤の濃度で医薬担体と混合され得る。本発明の薬剤を投与するさらなる方法が経皮送達で作用するためにパッチ製剤を利用することができる。
【0136】
あるいは、薬剤は経鼻または経口経路を介する吸入による本発明の方法、例えば、また、適当な担体を含むスプレー製剤で投与され得る。
【0137】
本発明の方法において有用な典型的な薬剤は、一般的な製造のための説明的な合成スキームおよび下記特定の実施例により表されている。本明細書の種々の化合物を得るため、最後の所望の置換基を、適当なとき、保護あり、または保護なしで反応スキームで実施され、所望の生成物を得るように、出発物質が適当に選択され得ることが、当業者には理解される。あるいは、最後の所望の置換基の代わりに、反応スキームで実施され、適当なとき所望の置換基で置き換えられ得る適当な基を使用することが必要であるか、または望ましいこともある。特記されない限り、変化は式Iに関して上記定義のとおりである。
【0138】
アッセイ方法:
膜の製造:組み換えヒトNPY Y2受容体を発現するCHO−C4細胞をGTPγSアッセイのために膜を製造するために使用した。細胞を15cm(225cm)組織培養プレートで80−95%密集度に増殖させた。培養培地の吸引後、細胞を18mlの氷冷リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で2回洗浄し、削り取り、あらかじめ冷却した遠心管中で3mlの氷冷PBSに懸濁した。容器を容器あたり2mlの氷冷PBSで濯ぎ、洗浄物を上記PBS細胞懸濁液と合わせた。5−7個の容器から貯めた細胞を5分10’000rpm(12’000g)でSS34ローターを使用するSorvall RC5B遠心機で4℃で遠心した。細胞ペレットをボルテックス(2−5秒)により5mlの氷冷バッファー(20mMのHEPES、10mMのEDTA;pH7.4)に懸濁し、Polytron(工程4 20−30秒)を使用してホモジェナイズし、25mlに氷冷バッファーを加えた。懸濁液を20分18’000rpm(39’000g)で4℃で再び遠心し、ペレットをボルテックス(2−5秒)により5mlの氷冷バッファー(20mMのHEPES、0.1mMのEDTA;pH7.4)に懸濁し、Polytron(工程4、10秒)でホモジェナイズし、25mlに氷冷バッファーを加えた。懸濁液を20分18’000rpm(39’000g)で4℃で3回遠心した。ペレットをボルテックス(5−8秒)により1mlの氷冷バッファー(20mMのHepes、0.1mMのEDTA;pH7.4)に懸濁した。2から5回懸濁したペレットを合わせ、Polytron(工程4 15−25秒)を使用してホモジェナイズした。少量(20−50μl)を標準のBSAを使用してクマシー+タンパク質アッセイ試薬(Pierce)によりタンパク質定量のために取り出した。膜懸濁液をあらかじめ冷却した(乾燥氷上)エッペンドルフチューブ(約0.5−2mgの膜タンパク質/チューブを提供する0.25−1ml/チューブ)中に分けた。ペレットを−80℃で冷凍し、保存した。
【0139】
シンチレーション近接[35S]GTPγS結合アッセイ:組み換えヒトNPYY2受容体を発現するCHO−C4細胞からの冷凍された膜(4個の96−ウェルプレートに対して2mg)を氷上で融解させた。融解された膜を10mlのアッセイバッファー(20mMのHEPES、10mMのMgCl2、100mMのNaCl、pH7.4)にピペットで取り、Polytronを使用して簡単にホモジェナイズした。最終アッセイ混合物を96ウェルマイクロタイタープレート(Isoplate Wallac、Perkin Elmer)で製造した。最終容量250μl/ウェルのアッセイ混合物の組成は下記のとおりであった:20mMのHEPES、10mMのMgCl2、100mMのNaCl、pH7.4、30μMのGDP、1mg/mlのBSA(新たに加えた)、5μgの膜タンパク質、1.5mgのコムギ胚芽凝集素SPAビーズ(Amersham)、0.45nMの[35S]GTPγS(Amersham、SJ1308、1000Ci/mmol、安定化させた溶液)および適当な濃度の試験化合物(アゴニストおよび/またはアンタゴニスト)。サンプルを撹拌により室温で90分インキュベートし、この後、SPAビーズをEppendorf5804遠心機で2700rpmで10分室温で遠心分離することにより沈降させた。60分後、プレートをTopCount(Canberra)でカウントした。基底[35S]GTPγS結合をアゴニスト(NPY)の非存在下で測定した。非特異的結合を過剰(10μM)の非標識GTPγS(Sigma)の存在下で測定した。非特異的結合は基底結合の10%を越えず、したがって実験データから引かない。アンタゴニストを0.5nMのNPY刺激[35S]GTPγS結合の阻害に対して試験した。アンタゴニスト阻害曲線を非直線回帰をGraphPad Prismソフトフェア(Version 4.0、GraphPad Software Inc.、CA、USA)を使用してすることにより分析した。
【0140】
本発明の説明のために、下記実施例を包含させる。これらの実施例は本発明を限定させない。本発明を実施するための方法を提供することのみである。当業者は本発明を製造するための他の方法を見出すことができ、それは容易である。しかしながら、これらの方法は本発明の範囲内と見なされる。特記されない限り、実施例で使用される物質は市販物から容易に入手できるか、または当業者に既知の標準方法により合成された。
【実施例】
【0141】
フラッシュクロマトグラフィー系
ISCO System, CombiFlash Companion;IG Instrumenten-Gesellschaft AG. Cartusch System.
【0142】
LC−MS系(分析)
Agilent 1100 Series;Waters SunFire C18 カラム;
A=水+0.05%のTFA;B=アセトニトリル+0.05%のTFA
流速:1.5ml/分
【表1】

【0143】
分取HPLC
Gilson Trilution LC
方法1
カラム:SunFire C18、30×100mm、5um
溶離剤:水(+0.1%のTFA):アセトニトリル(+0.1%のTFA) 95:5から0:100 20分;0:100 2分
方法2
カラム:SunFire C18、30×100mm、5um
溶離剤:水(+0.1%のTFA):アセトニトリル(+0.1%TFA) 80:20から50:50 16分;0:100 2分
方法3
カラム:SunFire C18、30×100mm、5um
溶離剤:水(+0.1% TFA):アセトニトリル(+0.1%のTFA) 70:30から50:50 20分;0:100 2分
【0144】
実施例1:(+/−)−N−(1,2−ジメチル−プロピル)−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド
4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸(120mg、0.29mmol)および(+/−)−3−メチル−2−ブチルアミン(45uL、0.44mmol)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(97mg、0.47mmol)および4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(58mg、0.47mmol)を5mLの塩化メチレンに溶解する。反応混合物を12時間撹拌し、濾過し、濾液を蒸発させる。濾液の残渣を分取HPLC(方法1)により精製し、(+/−)−N−(1,2−ジメチル−プロピル)−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド(68mg、48%)を得る。LC/MS 354nm;[M+H]482;Rt3.304分.
【0145】
4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸は下記のとおりに製造する:
4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸エチルエステル
12mLのアセトン中の4−(2−ブロモ−アセチル)−安息香酸エチルエステル(812mg、3mmol)および2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(750mg、3mmol)の混合物に、炭酸カリウム(502mg、3.6mmol)を加え、反応混合物を70℃で5分マイクロ波オーブン(Biotage Initiator)で加熱する。混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発させ、粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(ISCO Companion CombiFlash、80gのシリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル−勾配、酢酸エチル0−100%)に付し、4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸エチルエステル(635mg、45%)を明黄色の固体として得る。LC/MS 254nm;[M+H]441;Rt3.613分.
【0146】
4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸
4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸エチルエステル(540mg、1.2mmol)を12mLのジオキサンに溶解し、2モルのLiOH水溶液(920uL、1.8mmol)を滴下する。反応混合物を室温で12時間撹拌する。次に混合物を蒸発させ、残渣を水に取る。混合物を撹拌し、pH2になるまで濃塩酸を滴下する。沈殿した結晶を濾取し、塩化メチレンから再結晶し、乾燥させ、4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−安息香酸(435mg、84%)を明黄色の固体として得る。LC/MS 254nm;[M+H]413;Rt3.154分.
【0147】
実施例2:N−シクロペンチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド
シクロペンチルアミンで実施例1と同様に合成し、N−シクロペンチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]480;Rt3.240分.
【0148】
実施例3:N,N−ジエチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミド
ジエチルアミンで実施例1と同様に合成し、N,N−ジエチル−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−ベンズアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]468;Rt3.149.
【0149】
実施例4:2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(56mg、0.15mmol)を10mLの塩化メチレンに溶解し、2−エチル−酪酸(18mg、0.15mmol)、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(113mg、0.24mmol)およびエチルジイソプロピルアミン(42uL、0.24mmol)を加える。混合物を撹拌し、50℃に5時間加熱する。次に水および塩化メチレンを加え、有機相を分離し、乾燥させ、蒸発させる。残渣を分取HPLC(方法1)により精製し、2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド(25mg、35%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]468;Rt3.351.
【0150】
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンは下記のとおりに製造する:
2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−エチル]−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン
2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(1g、4mmol)および1−(2−ブロモ−エチル)−4−ニトロ−ベンゼン(919mg、4mmol)および炭酸カリウム(669mg、4.8mmol)を12mLのアセトンに溶解し、反応混合物を70℃で5分マイクロ波オーブン(Biotage Initiator)で加熱し、5分120℃で再び加熱する。混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発させ、粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(ISCO Companion CombiFlash、80gのシリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル)、次に、第2の精製工程(40gのシリカゲル、アセトン/シクロヘキサン)に付し、2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−エチル]−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(750mg、45%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]400;Rt3.391分.
【0151】
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン
10mLのエタノール中の2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−エチル]−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(205mg、0.5mmol)およびSnCl.2HO(591mg、2.6mmol)混合物を50℃に5時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、アンモニア水溶液を加え、pH8−9にする。混合物を濾過し、濾液を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO Companion CombiFlash、12gのシリカゲル、塩化メチレン/エタノール)により精製し、3−[2−(4−アミノ−フェニル)−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(180mg、85%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]370;Rt2.424分.
【0152】
実施例5:3−メチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド
3−メチル−酪酸で実施例4と同様に合成し、3−メチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]454;Rt3.079分.
【0153】
実施例6:(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア
3mLのジクロロメタン中の(+/−)−3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(88mg、0.25mmol)および4−イソシアナト−3,5−ジメチル−イソキサゾール(35mg、0.25mmol)の混合物を室温で18時間撹拌する。次に溶媒を蒸発させ、残渣をアセトニトリルに溶解し、溶液を濾過し、分取HPLC精製(方法3)に付し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア(43mg、35%)を得る、LC/MS 254nm;[M+H]488;Rt2.648分.
【0154】
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンは下記のとおりに製造する:
(+/−)−2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン
(+/−)−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(541mg、2.5mmol)および2−ブロモ−1−(4−ニトロ−フェニル)−エタノン(707mg、2.8mmol)および炭酸カリウム(698mg、5mmol)を5mLのアセトンに溶解し、反応混合物を70℃で10分マイクロ波オーブン(Biotage Initiator)で加熱する。混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル−勾配、酢酸エチル0−100% 20分)に付し、(+/−)−2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(528mg、56%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]380;Rt2.959分.
【0155】
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン
15mLのエタノール中の(+/−)−2−メチル−3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(528mg、1.4mmol)およびSnCl.2HO(1.92g、8.4mmol)の混合物を80℃に2時間加熱する。反応混合物を1Mの水酸化ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、蒸発させ、(+/−)−3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(475mg、97%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]350;Rt2.506分.
【0156】
実施例7:(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)ウレア
(+/−)−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンで出発して実施例6と同様に合成し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)ウレアを得る。LC/MS 254nm[M+H]506;Rt2.795分.
【0157】
実施例8:(+/−)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
実施例6と同様に合成し、(+/−)−3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(88mg、0.25mmol)を得、これを2mLのジクロロメタンおよび70uLトリエチルアミンに溶解する。2−エチル−ブチリルクロライド(35uL、0.25mmol)を反応混合物に加え、室温で18時間撹拌する。次に溶媒を蒸発させ、残渣をアセトニトリルに溶解する。溶液を濾過し、分取HPLC精製(方法3)に付し、(+/−)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド(39mg、35%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]448;Rt2.981分.
【0158】
実施例9:(+/−)−2−エチル−N−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミド
(+/−)−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンで出発して実施例6および実施例8と同様に合成し、(+/−)−2−エチル−N−(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]466;Rt3.130分.
【0159】
実施例10:(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア
3mLのジクロロメタン中の(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(116mg、0.25mmol)および4−イソシアナト−3,5−ジメチル−イソキサゾール(34.5mg、0.25mmol)の混合物を室温で18時間撹拌する。次に溶媒を蒸発させ、残渣をアセトニトリルに溶解し、溶液を濾過し、分取HPLC精製(方法3)に付し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア(44mg、35%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]506;Rt2.754分.
【0160】
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンは下記のとおりに製造する:
N−[4−(2−ブロモ−アセチル)−3−フルオロ−フェニル]−アセトアミド
N−(4−アセチル−3−フルオロ−フェニル)−アセトアミド(10.2g、51.2mmol)を50mLのクロロホルムに溶解する。室温で臭素(1.98mL、38.4mmol)を滴下する。反応混合物を室温で1.5時間撹拌する。次に沈殿した生成物を濾取し、最初にクロロホルムで、次に酢酸エチルで洗浄し、N−[4−(2−ブロモ−アセチル)−3−フルオロ−フェニル]−アセトアミド(8.7g、43%)を得る;LC/MS 254nm;[M+H]275;Rt2.918分)
【0161】
N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド
5mLのアセトン中のN−[4−(2−ブロモ−アセチル)−3−フルオロ−フェニル]−アセトアミド(1.1g、2.8mmol)および(+/−)−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(541mg、2.5mmol)の混合物に炭酸カリウム(698mg、5mmol)を加え、反応混合物を70℃で10分マイクロ波オーブン(Biotage Initiator)で加熱する。混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を蒸発させ、粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(ISCO Companion CombiFlash、40gのシリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル−勾配、酢酸エチル 0−100%)に付し、(+/−)−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド(956mg、71%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]410;Rt2.850分.
【0162】
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン
(+/−)−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド(956mg、1.8mmol)を10mLのエタノールに溶解し、濃塩酸(192uL、1.9mmol)を加える。混合物を100℃にマイクロ波オーブン(Biotage Initiator)で30分加熱する。次に溶媒を蒸発させ、残渣を濃炭酸水素ナトリウム溶液およびジクロロメタンに懸濁する。この混合物をジクロロメタンで3回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オン(325mg、40%)を明褐色の泡状物として得る。LC/MS 254nm;[M+H]368;Rt2.616分.
【0163】
実施例11:(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]アセチル}−フェニル)−ウレア
(+/−)−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンで出発して実施例10と同様に合成し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]アセチル}−フェニル)−ウレアを得る。LC/MS 254nm;[M+H]524;Rt2.901分.
【0164】
実施例12:(+/−)−2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
実施例10および実施例8と同様に合成し、(+/−)−2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]466;Rt3.097分.
【0165】
実施例13:(+/−)−2−エチル−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミド
(+/−)−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンで出発して実施例12と同様に合成し、(+/−)−2−エチル−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]484;Rt3.439分.
【0166】
実施例14:テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミド
テトラヒドロ−フラン−3−カルボニルクロライドで実施例13と同様に合成し、テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]484;Rt3.048分.
【0167】
実施例15:テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アミド
2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンで出発して実施例14と同様に合成し、テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]466;Rt2.709分.
【0168】
実施例16:テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミド
実施例9および実施例15と同様に合成し、テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸(4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]466;Rt2.942分.
【0169】
実施例17:(+/−)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミド
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−酢酸から出発して実施例14および実施例1と同様に合成し、(+/−)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]523;Rt3.272分.
【0170】
実施例18:(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−1,3−ジメチル−ウレア
(+/−)−3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび4−イソシアナト−3,5−ジメチル−イソキサゾールから出発して実施例7および実施例10と同様に合成し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−ウレアを得る。化合物を1モルの水酸化ナトリウム水溶液に懸濁する。次にヨードメタン(1等量)およびテトラブチル塩化アンモニウム(1等量)を加え、混合物を18時間室温で撹拌する。次に生成物をジクロロメタンで抽出し、分取LC精製(方法3)に付し、(+/−)−1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−1,3−ジメチル−ウレアを得る。LC/MS 254nm;[M+H]552;Rt3.502分.
【0171】
実施例19:2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(2,4−ジメトキシ−フェニル)−アセチルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド(55mg、0.098mmol)を得、これを5mLの乾燥エタノールに溶解する。次にLiBH(22.5mg、0.98mmol)を加え、反応混合物を4時間還流温度で撹拌する。次に反応物を5mLの水で希釈し、溶媒を蒸発させる。残渣を分取HPLC(方法3)により精製し、2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−アセトアミド(15mg、27%)を得る。LC/MS 254nm;[M+H]565;Rt=3.006分.
【0172】
実施例20:N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−2−(2−メトキシ−フェニル)−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(2−メトキシ−フェニル)−アセチルクロライドから出発して実施例8および実施例19と同様に合成し、N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−2−(2−メトキシ−フェニル)−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]535;Rt=3.003分.
【0173】
実施例21:2−フルオロ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−フルオロ−ベンゾイルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−フルオロ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]506;Rt3.438分.
【0174】
実施例22:N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−2−o−トリル−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよびo−トリル−アセチルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−2−o−トリル−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]516;Rt3.526分.
【0175】
実施例23:2−メトキシ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−メトキシ−ベンゾイルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−メトキシ−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ベンズアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]518;Rt3.772分.
【0176】
実施例24:(−)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
エナンチオマー的に純粋な3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−エチル−ブチリルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、(−)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]448;Rt=3.313分;旋光度=−8.2°、c=1.0 メタノール.
【0177】
実施例25:(+)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
エナンチオマー的に純粋な3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5−フェニル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−エチル−ブチリルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、(+)−2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4−フェニル−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]448;Rt=3.506分;旋光度=+8.3°、c=1.0 メタノール.
【0178】
実施例26:(+/−)−2−エチル−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−エチル−ブチリルクロライドから出発して実施例19と同様に合成し、(+/−)−2−エチル−N−{4−[1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−エチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]484;Rt3.032分.
【0179】
実施例27:1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび4−イソシアナト−3,5−ジメチル−イソキサゾールから出発して実施例6と同様に合成し、1−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレアを得る。LC/MS 254nm;[M+H]522;Rt3.191分.
【0180】
実施例28:2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(2,4−ジメトキシ−フェニル)−アセチルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]562;Rt3.533分.
【0181】
実施例29:2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−アセチルクロライドから出発して実施例17と同様に合成し、2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]521;Rt3.083分.
【0182】
実施例30:2−(2−メトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(2−メトキシ−フェニル)−アセチルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−(2−メトキシ−フェニル)−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]532;Rt3.356分.
【0183】
実施例31:1−(2−フルオロ−フェニル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレア
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび1−フルオロ−2−イソシアナト−ベンゼンから出発して実施例6と同様に合成し、1−(2−フルオロ−フェニル)−3−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ウレアを得る。LC/MS 254nm;[M+H]521;Rt3.641分.
【0184】
実施例32:1−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレア
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび1−イソシアナト−4−ニトロ−ベンゼンから出発して実施例6と同様に合成し、1−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレアを得る。LC/MS 254nm;[M+H]548;Rt3.601分.
【0185】
実施例33:2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−エチル−ブチリルクロライドから出発して実施例8および実施例10と同様に合成し、2−エチル−N−{3−フルオロ−4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]402;Rt=3.805分.
【0186】
実施例34:2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミド
3−[2−(4−アミノ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−2−メチル−5,5−ジフェニル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび2−エチル−ブチリルクロライドから出発して実施例8と同様に合成し、2−エチル−N−{4−[2−(2−メチル−5−オキソ−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル)−アセチル]−フェニル}−ブチルアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]482;Rt=3.664分.
【0187】
実施例35:(−)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミド
エナンチオマー的に純粋な3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−酢酸から出発して実施例14および実施例1と同様に合成し、(−)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]523;Rt3.417分;旋光度α25=−1.4°、c=0.5 メタノール.
【0188】
実施例36:(+)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミド
エナンチオマー的に純粋な3−[2−(4−アミノ−2−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−エチル]−5−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−プロピル−3,5−ジヒドロ−イミダゾール−4−オンおよび(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−酢酸から出発して実施例14および実施例1と同様に合成し、(+)−2−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−N−(3−フルオロ−4−{2−[4−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−5−オキソ−4−プロピル−4,5−ジヒドロ−イミダゾール−1−イル]−アセチル}−フェニル)−アセトアミドを得る。LC/MS 254nm;[M+H]523;Rt3.419分;旋光度α25=+1.0°、c=0.5 メタノール.
【0189】
生物学的試験
本発明の化合物のアンタゴニスト効果を上記シンチレーション近接[35S]GTPγS結合アッセイ(0.5nMのNPY刺激[35S]GTPγS結合の阻害)により試験した。下記表は10μMの濃度での阻害パーセントを示す。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離塩基形または酸付加塩形の式I
【化1】

[式中、
およびR3aは、一体となって、オキソ(=O)を示すか、または、
は水素を示し、そしてR3aはヒドロキシを示すか、または、
は水素を示し、そしてR3aは水素を示し、
そして、
Xは−C(O)−NR−;−NR−C(O)−、−NR−C(O)−NR−を示し;
nは0、1または2を示し;
mは0、1、2または3を示し;
は水素または水素と異なる置換基を示し;
は所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているヘテロアリール基、所望により置換されているヘテロシクリル基;所望により置換されているアルキル基を示し;
は水素または水素と異なる置換基を示し、
は所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているヘテロアリール基、所望により置換されているヘテロシクリル基;所望により置換されているアルキル基を示し;
は水素、アルキル、シクロアルキルを示し;
はH、所望により置換されているアリール基、所望により置換されているシクロアルキル基、所望により置換されているアルキル基を示す;
ただし、nが0を示すとき、R3aはヒドロキシを示さない]
で示される化合物。
【請求項2】
が水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、アミノスルホニル、(C1−8)アルキルアミノスルホニル、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノスルホニル、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシを示し;
がアリール基または(C−C)シクロアルキル基または3から8個の環原子を有するヘテロシクリル基または3から8個の環原子を有するヘテロアリール基または(C−C)アルキル基を示し;
{ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
ここで、該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシからなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換、三置換または四置換されている};
が好ましくは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、アミノスルホニル、(C1−8)アルキルアミノスルホニル、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノスルホニル、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキルおよび(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシを示し;
がアリール基または(C−C)シクロアルキル基または3から8個の環原子を有するヘテロシクリル基または3から8個の環原子を有するヘテロアリール基または(C−C)アルキル基を示し;
{ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
ここで、該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニルおよび(C1−8)アルコキシカルボニルオキシからなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換、三置換または四置換されている}
が水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキルを示し;
が水素、アリール基または(C−C)シクロアルキル基または(C−C)アルキル基を示す;
{ここで、該アリール基、(C−C)シクロアルキル基は非置換であるか、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルキル、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、アミノ、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシ、−OCHO−、−C(=O)OCH−、−CHOC(=O)−および−CH=CHCH=CH−(最後4個の所望の置換基は、それぞれの場合において、2個の隣接する環炭素原子に結合している)からなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換または四置換されており、そして、
ここで、該(C1−8)アルキル基は非置換であるか、または、独立して、ハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C3−8)シクロアルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルキル、(C3−8)シクロアルキル(C1−8)アルコキシ、(C3−8)シクロアルコキシ(C1−8)アルコキシ、アリール、アリール(C1−8)アルキル、アリールオキシ、アリールオキシ(C1−8)アルキル、アリール(C1−8)アルコキシ、アリールオキシ(C1−8)アルコキシ、カルボキシ、カルバミル、ヒドロキシ、(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルコキシ、ハロゲンにより置換されている(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルチオ、(C1−8)アルキルチオ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルフィニル、(C1−8)アルキルスルフィニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルスルホニル、(C1−8)アルキルスルホニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ、アミノ(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、ジ(C1−8)アルキルアミノ部分において2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルキル、アミノ(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、2つの同じであるか、または異なっている(C1−8)アルキル部分を有するジ(C1−8)アルキルアミノ(C1−8)アルコキシ、ホルミル、(C1−8)アルキルカルボニル、ホルミルオキシ、(C1−8)アルキルカルボニルオキシ、ホルミル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルキル、ホルミル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルキルカルボニル(C1−8)アルコキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル、(C1−8)アルコキシカルボニルオキシ、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシカルボニル(C1−8)アルコキシからなる群から選択される所望の置換基で単置換、二置換、三置換または四置換されている}
請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項3】
遊離塩基形または酸付加塩形の請求項1または2に記載の式Iの化合物を製造するための方法であって、
A(Xが−N(H)−C(O)−N(H)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式(VI)
【化2】

[式中、Aはアミノ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−A)
−NCO (VII−A)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりである]で示される化合物と反応させるか、または、
B(Xが−C(O)−N(H)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式(VI)
【化3】

[式中、Aはアミノ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−B)
C(O)−LG (VII−B)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりであり、そしてLGは脱離基、例えば、ハロゲンを示す]で示される化合物と反応させるか、または、
C(Xが−N(H)−C(O)−を示す式(I)の化合物を得るため):
式(VI)
【化4】

[式中、Aはカルボキシ基を示し、そして残りの置換基は式(I)に定義のとおりである]で示される化合物を、式(VII−C)
−NH (VII−C)
[式中、Rは式(I)に定義のとおりである]で示される化合物と反応させる
工程を含み、
それぞれの場合において:
所望により塩基、例えば、水酸化物の存在下で;
所望により1種以上の希釈剤の存在下で;
所望により次に得られた式(I)の化合物の還元、酸化または官能基化反応、
所望により次に存在するとき保護基を開裂、
所望により次に遊離塩基形または酸付加塩形の得られた式(I)の化合物を回収する工程を含む方法。
【請求項4】
医薬としての遊離形または薬学的に許容される塩形の請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
医薬として使用するための遊離形または薬学的に許容される塩形の請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
医薬における活性成分としての、遊離形または薬学的に許容される塩形の請求項1または2に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項7】
NPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、疾患または障害を処置、予防または進行の遅延するための医薬の製造のための、遊離形または薬学的に許容される塩形の請求項1または2に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項8】
NPY Y2受容体が調節することができるか、または介在する状態、疾患または障害を処置、予防または進行の遅延するための方法であって、遊離形または薬学的に許容される塩形の治療有効量の請求項1または2に記載の式(I)の化合物をそれを必要とする対象に投与することを含む方法。
【請求項9】
活性成分として遊離形または薬学的に許容される塩形の請求項1または2に記載の式(I)の化合物を、医薬担体または希釈剤と共に含む医薬組成物。
【請求項10】
同時または連続投与するための、遊離形または薬学的に許容される塩形の治療有効量の請求項1または2に記載の式(I)の化合物および第2の薬物を含む組合せ剤。

【公表番号】特表2011−500633(P2011−500633A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529372(P2010−529372)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063873
【国際公開番号】WO2009/050201
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】