説明

5−HT6受容体リガンドとしてのスルホン化合物

本発明は、式(I)の5−HT6受容体リガンドとしての新規スルホン化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む組成物に関する。本発明はまた、上述の前記新規化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む組成物の調製のためのプロセスに関する。これらの化合物は、5−HT6受容体機能に関連する様々な疾患の治療/予防に有用である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、式(I)の5−HT6受容体リガンドとしての新規スルホン化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む組成物に関する。
【0002】
【化1】

【0003】
本発明はまた、上記の前記新規化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む組成物の調製のためのプロセスに関する。
【0004】
これらの化合物は、5−HT6受容体リガンドに関する様々な疾患の治療/予防に有用である。
【背景技術】
【0005】
発明の背景
様々な中枢神経系障害、例えば、不安神経症、鬱病、運動障害等は、神経伝達物質5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)又はセロトニンの妨害に関与すると考えられている。セロトニンは、中枢及び末梢神経系に局在し、精神障害、運動活性、摂食行動、性的活動、及び神経内分泌調節等を含む症状の多数の種類に影響を与えることが知られている。5−HT受容体サブタイプは、セロトニンの様々な効果を制御する。既知の5−HT受容体ファミリーは、5−HT1ファミリー(例えば、5−HT1A)、5−HT2ファミリー(例えば、5−HT2A及び5−HT2C)、5−HT3、5−HT4、5−HT5、5−HT6及び5−HT7サブタイプを含む。
【0006】
5−HT6受容体サブタイプは、最初に1993年にラット組織から(Monsma,F.J.;Shen,Y.;Ward,R.P.;Hamblin,M.W.,Sibley,D.R.,Molecular Pharmacology,1993,43,320−327)、続いてヒト組織から(Kohen,R.;Metcalf,M.A.;Khan,N.;Druck,T.;Huebner,K.;Sibley,D.R.,Journal of Neurochemistry,1996,66,47−56)クローン化された。受容体は、アデニル酸シクラーゼと積極的に結合するGタンパク質結合受容体(GPCR)である(Ruat,M.;Traiffort,E.;Arrang,J−M.;Tardivel−Lacombe,L.;Diaz,L.;Leurs,R.;Schwartz,J−C.,Biochemical Biophysical Research Communications,1993,193,268−276)。当該受容体は、ラット及びヒトの双方において中枢神経系(CNS)領域で専ら発見される。
【0007】
mRNAを用いたラットの脳における5−HT6受容体のインサイチュハイブリダイゼーション研究は、線条体、側座核、嗅結節、及び海馬体を含む5−HT突起の領域における主な局在を示す(Ward,R.P.;Hamblin,M.W.;Lachowicz,J.E.;Hoffman,B.J.;Sibley,D.R.;Dorsa,D.M.,Neuroscience,1995,64,1105−1111)。5−HT6受容体mRNAの高いレベルは、嗅結節、線条体、側座核、並びに歯状回並びに海馬のCA1、CA2及びCA3領域において観察される。5−HT6受容体mRNAの低いレベルは、小脳の顆粒層、いくつかの間脳核、扁桃体、及び大脳皮質において見られた。ノーザンブロットは、末梢組織におけるその存在についてはほとんど証拠がなく、5−HT6受容体mRNAが、専ら脳に存在するとみられることを明らかにしている。
【0008】
著しい尽力は、精神医学、認知機能障害、運動機能及び制御、記憶、気分等における5−HT6受容体の可能性のある役割を理解するためになされている。5−HT6受容体に対する結合親和性を示す化合物は、5−HT6受容体の研究の補助として、及び中枢神経系障害の治療における可能性のある治療剤の双方として、熱心に探索されている、例えば、Reavill C.and Rogers D.C.,Current Opinion in Investigational Drugs,2001,2(1):104−109,Pharma Press Ltd.を参照のこと。
【0009】
5−HT6受容体アンタゴニストを用いた治療は、ラット最大電気痙攣ショック試験の発作閾値を増加させる[Stean,T.et al.(1999)Anticonvulsant properties of the selective 5−HT6 receptor antagonist SB−271046 in the rat maximal electroshock seizure threshold test.Br.J.Pharmacol.127,131P;Routledge,C.et al.(2000)Characterization of SB−271046:a potent,selective and orally active 5−HT6 receptor antagonist.Br.J.Pharmacol.130,1606-1612]。もっとも、これは、5−HT6受容体が発作閾値を制御し得ることを示し、この効果は、既知の抗痙攣薬のそれと同程度に顕著ではない。
【0010】
5−HT6受容体リガンドの役割の我々の理解は、この受容体が主要な役割を果たしていると考えられる、学習及び記憶の欠陥並びに異常な摂食行動の二つの治療指標において最も進んでいる。5−HT6受容体の明確な役割は、例えば不安神経症などの他のCNS指標において未だ確立されていないが;もっとも、一つの5−HT6アゴニストは、現在フェーズI臨床試験に達しており、当該受容体の明確な役割は、未だなお確立されるべく、重要な研究の焦点で有る。直接的効果、及び入手可能な科学的研究からの指標に基づいて、ヒトにおける5−HT6受容体リガンドについての多数の潜在的な治療的用途が存在する。これらの研究は、受容体の局在、既知のインビボ活性とリガンドとの親和性を含み、様々な動物実験がこれまで行われた。好ましくは、5−HT6受容体のアンタゴニスト化合物は、治療剤として求められている。
【0011】
5−HT6受容体機能の調節物質の一つの可能性のある治療的用途は、ヒト疾患、例えばアルツハイマー病における認識及び記憶の増大においてである。例えば、尾状核/被殻、海馬、側座核、及び大脳皮質を含む前脳などの構造において発見される受容体の高いレベルは、これらの領域が記憶において極めて重要な役割を果たすことが知られているので、記憶及び認識における受容体の役割を提案する(Gerard,C.;Martres,M.P.;Lefevre,K.;Miquel,M.C.;Verge,D.;Lanfumey,R.;Doucet,E.;Hamon,M.;EI Mestikawy,S.,Brain Research,1997,746,207−219)。コリン作動性伝達を増大させるための既知の5−HT6受容体リガンドの能力はまた、潜在的な認識用途を支持する(Bentley,J.C.;Boursson,A.;Boess,F.G.;Kone,F.C.;Marsden,C.A.;Petit,N.;Sleight,A.J.,British Journal of Pharmacology,1999,126(7),1537−1542)。
【0012】
研究は、既知の5−HT6選択的アンタゴニストが、ノルアドレナリン、ドーパミン、又は5−HTのレベルを上昇させることなく、前頭葉においてグルタミン酸、及び/又はアスパラギン酸レベルを著しく増加させることを発見している。特定の神経化学物質のこの選択的な上昇は、記憶及び認識において顕著であり、認識における5−HT6リガンドの役割を強く提案する(Dawson,L.A.;Nguyen,H.Q.;Li,P.British Journal of Pharmacology,2000,130(1),23−26)。既知の選択的5−HT6アンタゴニストを用いた記憶及び学習の動物試験は、いくつかの好ましい効果を有する(Rogers,D.C.;Hatcher,P.D.;Hagan,J.J.Society of Neuroscience,Abstracts,2000,26,680)。
【0013】
5−HT6リガンドについての関連する潜在的な治療的用途は、子供及び成人における注意欠陥障害(ADD、注意欠陥多動性障害又はADHDとしても知られる)の治療においてである。5−HT6アンタゴニストは、黒質線条体のドーパミン経路の活性を増大させるように見え、ADHDは、尾状核において異常と関連しているので(Ernst,M;Zametkin,A.J.;Matochik,J.H.;Jons,P.A.;Cohen,R.M.,Journal of Neuroscience,1998,18(15),5901−5907)、5−HT6アンタゴニストは、注意欠陥障害を減衰させ得る。
【0014】
現在、少数の完全に選択的なアゴニストは、入手可能である。WyethアゴニストWAY−181187は、現在、不安神経症を標的とするフェーズI試験中である[Cole,D.C.et al.(2005)Discovery of a potent,selective and orally active 5−HT6 recepotor agonist,WAY−181187.230th ACS Natl.Meet.(Aug 28−Sept 1,Washington DC),Abstract MEDI 17.]。
【0015】
国際公開第03/066056 A1号は、5−HT6受容体の拮抗作用は、哺乳動物の中枢神経系の中でも神経細胞成長を促進し得ることを報告している。別の国際公開第03/065046 A2号は、ヒト5−HT6受容体の新規の変異体を開示し、5−HT6受容体が多数の他の障害と関連していることを提案している。
【0016】
既知の治療的有用性又は既知の薬物に対する強力な構造的類似物との、様々なCNSリガンドの親和性を試験する初期の研究は、総合失調症及び鬱病の治療における5−HT6リガンドの役割を提案する。例えば、クロザピン(効果的な臨床精神病薬)は、5−HT6受容体サブタイプに対して、高い親和性を有する。また、いくつかの臨床抗鬱薬は、受容体に対して高い親和性を有し、この部位においてアンタゴニストとして作用する(Branchek,T.A.;Blackburn,T.P.,Annual Reviews in Pharmacology and Toxicology,2000,40,319−334)。
【0017】
更に、最近のラットにおけるインビボ試験は、5−HT6調節物質が癲癇を含む運動障害の治療に有用であり得ることを示す(Stean,T.;Routledge,C.;Upton,N.,British Journal of Pharmacology,1999,127 Proc.Supplement−131P;and Routledge,C.;Bromidge,S.M.;Moss,S.F.;Price,G.W.;Hirst,W.;Newman,H.;Riley,G.;Gager,T.;Stean,T.;Upton,N.;Clarke,S.E.;Brown,A.M.;British Journal of Pharmacology,2000,30(7),1606−1612)。
【0018】
総合すれば、上述の研究は、5−HT6受容体調節物質、即ちリガンドである化合物が、記憶、認識及び学習における欠陥に関連する疾患、例えばアルツハイマー病及び注意欠陥障害の治療;人格障害、例えば総合失調症の治療;行動障害、例えば不安神経症、鬱病、及び強迫性障害の治療;動作又は運動障害、例えばパーキンソン病及び癲癇の治療;神経変性に関連する疾患、例えば脳卒中又は頭部外傷の治療;又はニコチン、アルコール及び他の乱用物質に対する中毒を含む薬物中毒からの離脱を含む治療指標に有用であり得ることを強く提案する。
【0019】
かかる化合物はまた、特定の胃腸(GI)障害、例えば機能性腸障害の治療に有用であることが予期される。例えば、Roth,B.L.;et al.,Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,1994,268,pages 1403−1412;Sibley,D.R.;et al.,Molecular Pharmacology,1993,43,320−327を参照のこと。
【0020】
更に、ラットにおいて食料摂取量を減少させる5−HT6アンタゴニスト及び5−HT6アンチセンスオリゴヌクレオチドの効果は報告されており、従って、肥満の治療における可能性がある。例えば、Bentley,J.C.;Boursson,A.;Boess,F.G.;Kone,F.C.;Marsden,C.A.;Petit,N.;Sleight,A.J.,British Journal of Pharmacology,1999,126(7),1537−1542);Wooley et al.,Neuropharmacology,2001,41:210−129,British Journal of Pharmacology(2006)1−11,Petrus Johan Pauwels et al、及び国際公開第02/098878号を参照のこと。
【0021】
潜在的な向知性薬及び抗肥満剤としての5−HT6受容体リガンドに対する、Holenz,Jo’’rg et.al.,Drug Discovery Today,11,7/8,April 2006,Medicinal chemistry strategiesによる概説は、5−HT6リガンドの進化上の詳細な考察を与える。それは、5−HT6受容体の封鎖及び活性化のいずれかの神経化学的及び電気生理学的効果を分析するために、疾病、例えば総合失調症、他のドーパミン関連障害、及び鬱病における5−HT6受容体の評価に用いられる、薬理学的ツール、及び前臨床候補を要約した。さらに、それらは、5−HT6受容体を特徴付けるために、及びその分布を調査するために、用いられている。
【0022】
これまで、いくつかの臨床候補は、インドール型構造の部分を形成し、構造的に、内因性リガンド5−HTに密接に関連する、例えばGlennon,R.A.et.al.,2−Substituted tryptamines:agents with selectivity for 5−HT6 serotonin receptors,J.Med.Chem.43,1011-1018,2000;Tsai,Y.et.al.,N1−(Benzenesulfonyl)tryptamines as novel 5−HT6 antagonists,Bioorg.Med.Chem.Lett.10,2295-2299,2000;Demchyshyn L.et al.,ALX−1161:pharmacological properties of a potent and selective 5−HT6 receptor antagonist,31st Annu.Meet.Soc.Neurosci.(Nov 10−15),Abstract 266.6,2001;Slassi,A.et.al.,Preparation of 1−(arylsulfonyl)−3−(tetrahydropyridinyl)indoles as 5−HT6 receptor inhibitors,国際公開第200063203号,2000;Mattsson,C.et.al.,Novel,potent and selective 2−alkyl−3−(1,2,3,6−tetrahydropyridin−4−yl)−1H−indole as 5−HT6 receptor agonists,XVIIth International Symposium on Medicinal Chemistry,2002;Mattsson,C.et.al.,2−Alkyl−3−(1,2,3,6−tetrahydropyridin−4−yl)−1H−indoles as novel 5−HT6 receptor agonists,Bioorg.Med.Chem.Lett.15,4230-4234,2005]による化合物である。
【0023】
構造の機能関係は、インドール様構造の欄において、及びPullagurlaらがアゴニスト及びアンタゴニストの異なる結合部位を主張する、受容体−モデリング研究において記載される[Pullagurla,M.R.et al.(2004)possible differences in modes of agonist and antagonist binding at human 5−HT6 receptors.Bioorganic Medicinal Chemistry Letters,14,4569−4573]。報告されている多くのアンタゴニストは、一環式、二環式、及び三環式アリール−ピペラジン類の部分を形成する[Bromidge,S.M.et.al.,(1999)5−Chloro−N−(4−methoxy−3−piperazin−1−ylphenyl)−3−methyl−2−benzothiophenesulfonamide(SB−271046):A potent,selective and orally bioavailable 5−HT6 receptor antagonist.J.Med.Chem.42,202-205;Characterisation of SB−399885,a potent and selective 5−HT6 receptor antagonist.33rd Annul Meet Society Neuroscience.(Nov.8−12,New Orleans),Abstract 576.7;Stadler,H.et al.(1999)5−HT6 antagonists:A novel approach for the symptomatic treatment of Alzheimer’s disease.37th IUPAC Cong.Berlin,Abstract MM−7;Bonhaus,D.W.et al.(2002)Ro−4368554,a high affinity,selective,CNS penetrating 5−HT6 receptor antagonist.32nd Annu.Meet.Soc.Neurosci.,Abstract 884.5.;Beard,C.C.et al.(2002)Preparation of new indole derivatives with 5−HT6 receptor affinity.国際公開第2002098857号]。
【0024】
Ro 63−0563:Potent and selective antagonist at human and rat 5−HT6 receptors.Br.J.Pharmacol.124,(556-562)。GlaxoSmithKlineからのフェーズIIアンタゴニスト候補である、アルツハイマー病に関連する認知機能障害の治療指標のためのSB−742457[Ahmed,M.et al.(2003)Novel compounds.国際公開第2003080580号]、及びLillyの化合物であるLY−483518[Filla,S.A.et al.(2002)Preparation of benzenesulfonic acid indol−5−yl esters as antagonists of the 5−HT6 receptor,国際公開第2002060871号]。SB−271046(フェーズI臨床開発に入った第一の5−HT6受容体アンタゴニスト)は、中断されている(おそらく、血液脳関門の乏しい透過のため)。加えて、選択的5−HT6受容体アンタゴニストSB−271046は、総合失調症の陽性又は陰性の症候のいずれかに関連する動物試験において不活性であった。[Pouzet,B.et al.(2002)Effects of the 5−HT6 receptor antagonist,SB−271046,in animal models for schizophrenia.Pharmacol.Biochem.Behav.71,635-643]。
【0025】
国際公開第2007/046112号、国際公開第2007/020653号、国際公開第2007/138611号、国際公開第2005/066157号、国際公開第2004/108671号、国際公開第2004/048331号、国際公開第2004/048330号、及び国際公開第2004/048328号(Suven Life Sciences Limitedに全て譲渡されている)は、関連する先行技術を記載する。更に、国際公開第98/27081号、国際公開第99/02502号、国際公開第99/37623号、国際公開第99/42465号、及び国際公開第01/32646号(Glaxo SmithKline Beecham PLCに全て譲渡されている)は、5−HT6受容体アンタゴニストとして一連のアリールスルホンアミド及びスルホキシド化合物を開示し、様々なCNS障害の治療に有用であるとして請求されている。いくつかの5−HT6調節物質が開示されている一方で、5−HT6を調節するために有用である化合物の需要は続いている。5−HT6受容体の領域における我々の研究において、我々は、式(I)のスルホン化合物が大変高い5−HT6受容体親和性を示すことを発見した。それ故、この発明の目的は、5−HT6受容体により影響を受ける様々な中枢神経系障害又は障害の治療/予防において治療剤として有用である化合物を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0026】
発明の概要
本発明は、式(I)の新規5−HT6受容体リガンド化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む組成物に関する。
【0027】
【化2】

[式中、環
【0028】
【化3】

【0029】
は、アリール又はヘテロアリールを表し(ただし、前記の環
【0030】
【化4】

【0031】
とSO2基との結合がスルホンアミド結合でない);
【0032】
1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオ、ニトロ、シアノ、アミド、アミン、カルボキシ、ホルミル、グアニジン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルを表し;
【0033】
2は、水素、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルを表し;
【0034】
3は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル又はヘテロシクリルを表し;
【0035】
「n」は、0〜3を表す。]
【0036】
本発明は、式(I)の化合物の治療的有効量の使用、5−HT6受容体に関する様々な疾患の治療/予防における医薬の製造に関する。
【0037】
特に、この発明の化合物は、様々な疾患、例えば、不安神経症、アルツハイマー病、鬱病、痙攣性疾患、強迫性障害、認知記憶障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、人格障害、精神病、パラフレニー、精神病性鬱病、パーキンソン病、躁病、総合失調症、パニック障害、睡眠障害、薬物乱用症候群からの離脱、脳卒中、頭部外傷、軽度認知機能障害、神経変性疾患、及び肥満の治療に有用である。
【0038】
別の態様では、本発明は、少なくとも一つの好適な担体、希釈剤、アジュバント、又は賦形剤を含む混合物中に、少なくとも一つの式(I)の化合物、及びそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド並びにそれらの医薬的に許容される塩の治療的有効量を含む医薬組成物に関する。
【0039】
別の態様では、本発明はまた、医療診断又は治療において使用のための放射性同位体標識された式(I)の化合物、及び5−HT6受容体に関連する様々な疾患の治療に有用な医薬を調製するための、放射性同位体標識された式(I)の化合物の使用を提供する。
【0040】
別の態様では、本発明は、疾患及び症状の治療又は予防のための医薬の製造のための少なくとも一つの更なる活性成分と組み合わせにおける、本発明の化合物の使用に関する。
【0041】
なお別の態様では、本発明は、式(I)の化合物を含む組成物、及び式(I)の化合物を用いるための方法に関する。
【0042】
さらに別の態様では、本発明は、更に式(I)の化合物並びにそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、及び医薬的に許容される塩を調製するためのプロセス関する。
【0043】
本発明の代表的な化合物は、特定された下記のもの、並びにそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド、及び医薬的に許容される塩を含む。本発明は、それらに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0044】
N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンタルトレート;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(ピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(ピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−ブロモ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−クロロ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メトキシフェニル)−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−フルオロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−ブロモ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−フルオロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(4−クロロベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(3−クロロ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(5−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−トリフルオロメトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−メチル−2−(キノリン−3−スルホニル)−4−ピリジンアミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−メトキシキノリン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−[5−(7−メトキシキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]アミン;
N−[5−(7−メトキシイソキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピロリジン−3−イル)アミン;
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−2−メチル−5−(6−メチルキノリン−3−スルホニル)−3−ピリジンアミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−メチルキノリン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルアゼパン−4−イル)アミン;
N−[5−(7−クロロキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(ピリジン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[5−(2−メトキシ−5−メチルピリジン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−メトキシ−2−(ピリジン−3−スルホニル)−4−ピリジンアミン;
N−(3−フルオロ−1−イソプロピルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(ピリジン−2−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1,3−ジメチルピペリジン−4−イル)−N−[2−フルオロ−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−シクロペンチルメチルピペリジン−4−イル)−N−[2−ブロモ−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)−N−[3−ブロモ−5−(5,6−ジメトキシインドール−3−スルホニル)−2−フルオロフェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−エチル−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン、及び
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−エチル−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン。
【発明を実施するための形態】
【0045】
発明の詳細な説明
他に記載のない限り、本明細書及び特許請求の範囲において用いられる下記の用語は、下記に与えられる意味を有する。
【0046】
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
【0047】
用語「アルキル」とは、1〜8個の炭素原子を含み、未飽和を含まない、炭素及び水素原子のみを含む、直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖ラジカルを意味し、それは、一重結合により他の分子と結合している。典型的な「アルキル」基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル等が挙げられる。
【0048】
用語「アルケニル」とは、炭素−炭素二重結合を含み、2〜10個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素を意味する。典型的な「アルケニル」基としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソ−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル等が挙げられる。
【0049】
用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、2〜10個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素ラジカルを意味する。典型的な「アルキニル」基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル等が挙げられる。
【0050】
用語「アルコキシ」とは、他の分子と酸素結合を介して結合するアルキル基を意味する。典型的な「アルコキシ」基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ等が挙げられる。
【0051】
用語「シクロアルキル」とは、3〜12個の炭素原子の非芳香族の一又は複数環系を意味する。典型的な「シクロアルキル」基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル等が挙げられる。
【0052】
用語「シクロアルキルアルキル」とは、アルキル基と直接結合したシクロアルキル基を意味する。典型的な「シクロアルキルアルキル」基としては、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル等が挙げられる。
【0053】
用語「シクロアルコキシ」とは、3〜12個の炭素原子の非芳香族の一又は複数環系を意味する。典型的な「シクロアルコキシ」基としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0054】
用語「ハロアルキル」とは、1〜3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖のアルキルラジカルを意味し、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル等が挙げられる。
【0055】
用語「ハロアルコキシ」とは、1〜3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖のアルコキシラジカルを意味し、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ等が挙げられる。
【0056】
用語「アリール」とは、一環式又は二環式芳香族環系を意味し、それは置換されても置換されていなくてもよく、任意で、置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、オキソ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシからなる群から選択されてもよい。
【0057】
用語「ヘテロアリール」とは、環の一部として、炭素に加えて、例えば、硫黄、酸素、又は窒素原子を含む環構造を含む有機化合物を意味する。これらの更なる原子は、環において複数回繰り返されてもよい。これらの環は、単純な芳香族環、又は非芳香族環でもよく、ピリジン、ピリミジン、ベンゾチオフェン、インドール、ベンズイミダゾール、キノリン、テトラヒドロキノリン等を含み、それは置換されても置換されていなくてもよく、任意で、置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、オキソ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、又はハロアルコキシからなる群から選択されてもよい。
【0058】
用語「ヘテロシクリル」とは、3〜8員環を有する、一環式又は縮合二環式の化合物を意味し、その環構造は、1〜3個のヘテロ原子を含み、それは、置換されても置換されていなくてもよく、任意で、置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、オキソ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、又はハロアルコキシからなる群から選択されてもよい。
【0059】
用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、アルキル基と直接結合したヘテロシクリル環ラジカルを意味する。
【0060】
用語「ステレオアイソマー」とは、空間におけるそれらの配向においてのみ異なる個別の分子の全ての異性体についての一般的な用語である。それは、鏡像異性体(エナンチオマー)、幾何学(シス−トランス)異性体、及び互いの鏡像異性体ではない複数のキラル中心を含む化合物の異性体(ジアステレオマー)を含む。
【0061】
用語「プロドラッグ」とは、インビボ生理的条件下(例えば、酵素的酸化、還元、及び/又は加水分解)で、酵素、胃酸等の作用により、本明細書で記述される化合物に、直接的又は間接的のいずれかで、変換することが可能な化合物を指すために用いられる。
【0062】
用語「溶媒和物」とは、本発明の化合物と溶媒分子との分子錯体を指すために用いられる。溶媒和物の例としては、本発明の化合物と、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミン、又はそれらの混合物との組み合わせが挙げられるがこれに限定されない。
【0063】
用語「水和物」とは、前記溶媒が水である場合に用いられ得る。本発明において、一の溶媒分子が、本発明の化合物の一分子と結合し得る、例えば一水和物であることが、特に意図される。更に、本発明において、複数の溶媒分子が、本発明の化合物の一分子と結合し得る、例えば二水和物であることは、特に熟考される。加えて、本発明において、一未満の溶媒分子が、本発明の化合物の一分子と結合し得る、例えば半水和物であることは、特に熟考される。更に、本発明の溶媒和物は、化合物の非水和物形態の生物学的有効性を保持した本発明の化合物の溶媒和物として熟考される。
【0064】
用語「互変異性体」とは、平衡において化合物の容易に相互転換可能な異性体形態を含む。エノール−ケト互変異性体は一つの例である。
【0065】
用語「多形体」とは、化学的に同一の構造を有する化合物の結晶学的に異なる形態を含む。
【0066】
用語「代謝物」とは、代謝により産生された物質を意味する。
【0067】
用語「誘導体」とは、例えば、酸化、水素化、アルキル化、エステル化、ハロゲン化等により、一又は複数の官能基を変換する単純な化学的プロセスにより、式(I)の化合物、並びにそれらの互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、N−オキシド、及びそれらの医薬的に許容される塩から得られる化合物を意味する。
【0068】
用語「総合失調症(shizophrenia)」とは、総合失調症(shizophrenia)、総合失調症(schizophreniform)、及び統合失調性感情障害(schizoaffective disorder)を意味する。
【0069】
用語「精神病」とは、妄想、顕著な幻覚、解体した会話、又は解体した若しくは緊張病性行動を意味する。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorder,fourth edition,American Psychiatric Association,Washington,D.C.を参照のこと。
【0070】
用語「治療すること(treating)」、「治療する(treat)」又は「治療(treatment)」とは、全ての意味、例えば、予防(preventative)、予防(prophylactic)、及び緩和(palliative)を包含する。
【0071】
用語「医薬的に許容される塩」とは、物質又は組成物が、化学的に及び/又は毒物学的に、製剤を含む他の成分、及びそれを用いて治療される哺乳動物と適合しなければならないことを指す。
【0072】
語句「治療的有効量」とは、「(i)本明細書に記述される特定の疾患、症状、又は障害を治療又は予防する、(ii)特定の疾患、症状、又は障害の一つ又は複数の症候を減衰させる、改善する、又は取り除く、(iii)特定の疾患、症状、又は障害の一つ又は複数の症候の発症を防ぐ又は遅らせる、本発明の化合物の量」として定義される。
【0073】
市販の試薬は、更なる精製をすることなく用いられた。室温は、25〜30℃を意味する。IRは、KBrを用いて固体状態において行われた。他に記載の無い限り、全ての質量スペクトルは、ESI条件を用いて行われた。1H−NMRスペクトルは、Bruker instrument上で400MHzにおいて記録された。重水素化クロロホルム(99.8%D)は、溶媒として用いられた。TMSは内部参照標準として用いられた。化学シフト値は、100万分の1(δ)の値で表される。以下の略記は、NMRシグナルの多重度について用いられた:s=一重線、bs=ブロード一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、qui=五重線、h=六重線、dd=二重の二重線、dt=二重の三重線、tt=三重線の三重線、m=多重線。クロマトグラフィーは、100〜200メッシュシリカゲルを用いて行われ、窒素圧力条件下で行われるカラムクロマトグラフィー(フラッシュクロマトグラフィー)を意味する。
【0074】
本発明の化合物は、互いに、又は他の治療剤、又は上に列挙される症状を治療する又は予防するために用いられる手法と組み合わせて用いられ得る。かかる薬剤及び手法としては、ベータ−セクレターゼ阻害剤;ガンマ−セクレターゼ阻害剤;アミロイド凝集阻害剤(例えば、Alzhemed);直接的又は間接的に作用する神経保護化合物;抗酸化剤、例えばビタミンE及びギンコライド;抗炎症剤、例えばCox−阻害剤又はNSAID;HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(スタチン);アセチルコリン・エステラーゼ阻害剤、例えばドネペジル、リバスティグミン、タクリン、ガランタミン;NMDA受容体アンタゴニスト(例えば、メマンチン);AMPAアゴニスト;神経伝達物質の放出又は濃度を調節する化合物(例えば、NS−2330);成長ホルモンの放出を誘発する化合物(例えば、イブタモレンメシラート及びカプロモレリン);CBl受容体アンタゴニスト又は逆アゴニスト;ミノサイクリン又はリファンピシンのような抗生物質(antibiotika);PDE−IV及びPDE−IX阻害剤;GABAA逆アゴニスト;ニコチン酸アゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト、5−HT4アゴニスト、又は部分アゴニスト;5−HT6アンタゴニスト;α2−アドレノ受容体アンタゴニスト;ムスカリン性Mlアゴニスト;ムスカリン性M2アンタゴニスト;代謝調節型グルタミン酸−受容体5正の調節物質;及び本発明の化合物の有効性及び/又は安全性が増加する、又は副作用が減少する、かかる方法において、受容体又は酵素を調節する化合物が挙げられる。
【0075】
一又は複数の本発明の化合物と、Alzhemed、ビタミンE、ギンコライド、ドネペジル、リバスティグミン、タクリン、ガランタミン、メマンチン、NS−2330、イブタモレンメシラート、カプロモレリン、ミノサイクリン、及びリファンピシンを含む群から選択される一又は複数のさらなる活性成分を含むかかる組み合わせは、好ましい。
【0076】
本発明の組み合わせによれば、本発明の化合物及び上述の組み合わせのパートナーは、別々に(例えば、部分のキット)、又は一つの医薬組成物(例えば、カプセル又は錠剤)において一緒に投与されても良い。加えて、本発明の組み合わせの一つの要素の投与は、組み合わせの他の要素の投与の前、同時、又は後でもよい。本発明の化合物及び一又は複数のさらなる活性成分が分離した製剤で存在している場合、これらの分離した製剤は、同時に又は連続して投与されてもよい。
【0077】
上述の疾患及び症状の治療又は予防のために、本発明の化合物は、免疫学的手法、例えば、Aベータペプチド又はそれらの誘導体での免疫付与、又は抗−Aベータペプチド抗体の投与と組み合わせて用いられ得る。
【0078】
従って、本発明は、疾患及び症状の治療又は予防のための医薬の製造のための、少なくとも一つの更なる活性成分との組み合わせにおける、本発明の化合物の使用に関する。
【0079】
多くの放射性同位体は容易に入手可能で有り、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、ヨウ素、フッ素、臭素、及び塩素の同位体を含む。例えば:2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、123I、124I、125I、13118F、75Br、76Br、77Br、82Br、及び36Cl。
【0080】
一般式(I)の化合物は、有機化学において既知の標準的な技術を用いることにより、放射性同位体標識され得る。あるいは、式(I)の化合物は、出発物質の一つにおける、又は式(I)の化合物の合成に用いられる中間体における置換基として、放射性同位体で放射性同位体標識された。例えば、Arthur Murry III,D.Lloyd Williams;Organic Synthesis with Isotopes,vol.I and II,Interscience Publishers Inc.,N.Y.(1958)、及びMelvin Calvin et al.Isotopic Carbon John Wiley and Sons Inc.,N.Y.(1949)を参照のこと。
【0081】
放射性同位体標識された化合物の合成は、放射性同位体標識されたプローブ化合物のカスタム合成に特化する放射性同位体供給者、例えばAmersham Corporation,Arlington Heights,IL;Cambrige Isotopes Laboratories,Inc.Andover,MA;Wizard Laboratories,West Sacramento,CA;ChemSyn Laboratories,Lexena,KS;American Radiolabeled Chemicals,Inc.& St.Louis,MOにより、好都合に行なわれ得る。
【0082】
式(I)の化合物の放射性同位体標識されたアナログは、5−HT6受容体リガンドが関与すると考えられる様々な疾患の分野において、5−HT6受容体リガンドの役割を評価するための臨床試験に用いられ得る。
【0083】
式(I)の放射性同位体標識された化合物は、医学療法及び診断のための造影剤及びバイオマーカーとして有用である。かかる放射性同位体標識された化合物は、5−HT6の機能及び活性を研究するための薬理学的ツールとしても有用である。例えば、同位体的に標識された化合物は、特にSPECT(単光子放射形断層撮影)及びPET(陽電子放射形断層撮影)において有用である。
【0084】
医薬組成物
治療において式(I)の化合物を使用するために、それらは通常、標準的な薬務に従って、医薬組成物に製剤化される。
【0085】
本発明の医薬組成物は、一又は複数の医薬的に許容される担体を用いて従来の方法で製剤化されてもよい。従って、本発明の活性化合物は、経口、頬、経鼻、非経口(例えば、静脈、筋肉内、又は皮下)又は直腸投与用に、又は吸入剤(inhalation)又は吸入剤(insufflations)による投与に好適な形態に製剤化されてもよい。
【0086】
経口投与のために、医薬組成物は、医薬的に許容される賦形剤、例えば、結合剤(例えば、アルファー化トロウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、又はリン酸カルシウム);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又はシリカ);崩壊剤(例えば、ポテトデンプン、又はデンプングリコール酸ナトリウム);又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)とともに従来の手段により調製される、例えば錠剤又はカプセルの形態を取ってもよい。錠剤は、当該技術分野においてよく知られている方法によりコートされてもよい。経口投与のための液体調製物は、例えば溶液、シロップ、又は懸濁液の形態を取ってもよく、又はそれらは、使用の前に水又は他の好適なビヒクルで構成するのための乾燥製品として提供されてもよい。かかる液体調製物は、医薬的に許容される添加物、例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、又は水素付加された食用脂);乳化剤(例えば、レクチン、又はアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、又はエチルアルコール)及び保存剤(例えば、メチル又はプロピルp−ヒドロキシ安息香酸又はソルビン酸)とともに従来の手段により調製されてもよい。
【0087】
頬投与のために、組成物は、従来方法で製剤化された錠剤又はトローチ剤の形態を取ってもよい。
【0088】
本発明の活性化合物は、従来のカテーテル技術、又は点滴を用いること含む、注射による非経口投与のために製剤化されてもよい。注射のための製剤は、単一投与形態、例えば添加された保存剤と共に、アンプル剤、又は複数用量容器で提供されてもよい。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、又はエマルジョンのようなかかる形態を取ってもよく、製剤化剤、例えば懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤を含んでもよい。あるいは、活性成分は、使用の前に、好適なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水で再構成するための粉末形態でもよい。
【0089】
本発明の活性化合物はまた、直腸用組成物、例えばココアバター又は他のグリセリドなどの従来の座薬基剤を含む、例えば座薬又は停留浣腸に製剤化されてもよい。
【0090】
経鼻投与又は吸入による投与のために、本発明の活性化合物は、加圧型容器、若しくは噴霧器からの、又は吸入器(inhaler)若しくは吸入器(insufflators)を用いたカプセルからのエアロゾルスプレーの形態で、好都合に送達される。加圧型エアロゾルの場合によれば、好適な高圧ガス、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は好適なガス、並びに用量単位は、決められた量を送達するためのバルブを提供することにより決定されてもよい。加圧型容器又は噴霧器のための医薬は、カプセルとしてである一方で、活性化合物の溶液又は懸濁液を含んでもよく;それは好ましくは、粉末の形態であるべきである。吸入器(inhaler)又は吸入器(insufflators)で使用のためのカプセル及びカートリッジ(例えばゼラチンから作られる)は、本発明の化合物とラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基材の粉末混合物を含んで製剤化されてもよい。
【0091】
平均的なヒト成人において、上述の症状(例えば、偏頭痛)の治療のためのエアロゾル製剤は、好ましくは、それぞれの決められた用量、又はエアロゾルの「一噴き」が、20μg〜1000μgの本発明の化合物を含むように、用意される。エアロゾルでの合計の1日の用量は、100μg〜10mgの範囲内である。投与は、1日に何回か、例えば各回に1、2又は3用量を与える、例えば2,3,4又は8回である。
【0092】
上述の一般式(I)の化合物又はそれらの誘導体の有効量は、従来の医薬的に許容される助剤、担体及び添加剤と共に、医薬を製造するために用いられ得る。
【0093】
かかる療法は、複数の選択:例えば、単一用量形態で同時に二つの適合する化合物を投与すること、若しくは分離した用量で個別に各化合物を投与すること;又は必要があれば、薬理学の既知の原則に従って、有益な効果を最大限にする、若しくは薬物の潜在的な副作用を最小限にするために、一定間隔若しくは別々に投与することを含む。
【0094】
活性化合物の用量は、要因、例えば投与経路、患者の年齢及び体重、治療を受ける疾患の性質及び重症度、並びに同様の要因に応じて変更し得る。従って、一般式(I)の化合物の薬理学的有効量に対する本明細書での任意の言及は、前述の要因を言及する。上述の症状を治療するための、平均的なヒト成人に対する、経口、非経口、経鼻、又は頬投与のための、この発明の活性化合物の提案されている用量は、単位用量あたり、0.1〜200mgの活性成分であり、それは例えば、1日1〜4回投与され得る。
【0095】
調製の方法
式(I)の化合物は、下記に示されるようなスキーム−Iにより調製され得る。ここで、重要な中間体(II)は、文献において知られている様々な方法により合成される。
【0096】
この発明のプロセスは、好適な温度で、好適な溶媒の存在下で、好適な還元剤を用いた、式(II)の化合物
【0097】
【化5】

【0098】
とピペリジン−4−オン誘導体の還元的アミノ化を含み、式(I)の化合物(全ての置換は、先に記述されている)を得る。
【0099】
上述の反応は、好ましくは、溶媒、例えばエタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン、酢酸、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等又はそれらの混合物中で、好ましくは酢酸及び1,2−ジクロロエタンを用いることにより、行なわれる。反応は、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド等、及びそれらの混合物の還元剤を用いることにより、好ましくは硫酸ナトリウム及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを用いることにより行なわれる。反応温度は、溶媒の選択に基づき、10℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃の温度の範囲に及んでもよい。反応の持続は、2〜6時間、好ましくは、3〜5時間に及んでもよい。
【0100】
式(II)の重要な中間体は、調製1及び2に記載されるように合成される。式(II)のこの重要な中間体は、市販され得、それらは、既知のプロセスを用いることにより調製され得る。
【0101】
本発明の調製の上述の方法により得られる化合物は、既知の反応、例えば、酸化、還元、保護、脱保護、転位反応、ハロゲン化、ヒドロキシ化、アルキル化、アルキルチオ化、脱メチル化、O−アルキル化、O−アシル化、N−アルキル化、N−アルケニル化、N−アシル化、N−シアン化、N−スルホニル化、遷移金属を用いたカップリング反応等を用いた更なる化学修飾により、この発明の別の化合物に変換され得る。
【0102】
必要であれば、任意の一又は複数の以下のプロセス、
i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換すること;
ii)任意の保護基を除去すること;又は
iii)医薬的に許容される塩、溶媒和物、又はそれらのプロドラッグを形成すること、
は行なわれ得る。
【0103】
プロセス(i)は、従来の相互変換手順、例えばエピマー化、酸化、還元、アルキル化、ハロゲン化、ヒドロキシ化、及び求核又は求電子置換、及びエステル加水分解又はアミド結合形成を用いて行なわれてもよい。
【0104】
プロセス(ii)によれば、保護基の例及びそれらの除去手法は、T.W.Greene’Protective Groups in Organic Synthesis’(J.Wiley and Sons,1991)に見ることができる。好適なアミン保護基の例としては、スルホニル(例えば、トシル)、アシル(例えば、アセチル、2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、又はt−ブトキシカルボニル)、及びアリールアルキル(例えば、ベンジル)が挙げられ、それは、必要に応じて、加水分解により(例えば、酸、例えば塩酸又はトリフルオロ酢酸を用いて)、又は還元的に(例えば、ベンジル基の水素化分解、又は酢酸中亜鉛を用いた2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル基の還元的除去)、除去され得る。他の好適なアミン保護基の例としては、トリフルオロアセチル基(それは、塩基触媒加水分解により除去されてもよい)、又はベンジル基が結合した固相樹脂、例えば2,6−ジメトキシベンジル基(エルマン・リンカー(Ellman linker))が結合したメリフィールド(Merrifield)樹脂(それは、酸触媒、例えばトリフルオロ酢酸を用いて加水分解により除去されてもよい)が挙げられる。
【0105】
プロセス(iii)によれば、医薬的に許容される塩は、詳細に先に記述されたように、適切な酸又は酸誘導体との反応により、従来通りに調製されてもよい。
【0106】
式(I)の特定の化合物は、立体異性の形態(例えば、ジアステレオマー及びエナンチオマー)で存在することが可能であり、本発明はこれらの立体異性の形態のそれぞれ、及びラセミ体を含むそれらの混合物にまで及ぶ。様々な立体異性の形態は、通常の方法により互いに分離され得、任意の所定の異性体は、立体選択的合成又は及び不斉合成により得られ得る。本発明はまた、互変異性体の形態及びそれらの混合物にまで及ぶ。
【0107】
一般に、ステレオアイソマーは、本質的に知られている方法において光学的に活性な異性体に分離され得るラセミ体として一般的に得られる。不斉炭素原子を有する一般式(I)の化合物の場合、本発明は、D体、L体、及びDL混合物に関し、多数の不斉炭素原子を含む一般式(I)の化合物の場合、ジアステレオマー形態に関し、本発明は、これらの立体的に異性の形態のそれぞれ、及びラセミ体を含むそれらの混合物に及ぶ。一つの不斉炭素原子を有し、一般にラセミ体として得られるこれらの一般式(I)の化合物は、通常の方法により、互いに分離され得、任意の所定の異性体は、立体選択的合成又は不斉合成により得られ得る。しかしながら、それはまた、開始から光学的に活性な化合物である対応する光学的に活性なエナンチオマー又はジアステレオマー化合物を用いること、その結果、最終化合物として得ることはまた、可能である。
【0108】
一般式(I)の化合物のステレオアイソマーは、下記に示す一又は複数の方法により調製され得る:
i)1又は複数の試薬は、それらの光学的に活性な形態で用いられてもよい。
ii)光学的に純粋な触媒、又はキラルリガンドは、金属触媒と共に、還元プロセスに用いられてもよい。金属触媒は、ロジウム、ルテニウム、インジウム等でもよい。キラルリガンドは、好ましくは、キラルホスフィンでもよい(Principles of Asymmetric synthesis,J.E.Baldwin Ed.,Tetrahedron series,14,311−316)。
iii)ステレオアイソマーの混合物は、従来の方法、例えば、キラル酸、又はキラルアミン、又はキラルアミノアルコール、キラルアミノ酸でジアステレオマー塩を形成することにより溶解され得る。ジアステレオマーの得られる混合物は、誘導体を加水分解することにより光学的に活性な生成物を単離する更なるステップが続く、分別晶出、クロマトグラフィー等の方法により、その後分離され得る(Jacques et.al.,“Enantiomers,Racemates and Resolution”,Wiley Interscience,1981)。
iv)ステレオアイソマーの混合物は、従来の方法、例えば微生物分解、キラル酸又はキラル塩基で形成されるジアステレオマー塩を溶解することにより、溶解されてもよい。
【0109】
用いられ得るキラル酸は、酒石酸、マンデル酸、乳酸、カンファースルホン酸、アミノ酸等でもよい。用いられ得るキラル塩基は、キナ・アルカロイド、ブルシン、又は塩基性アミノ酸、例えばリジン、アルギニン等でもよい。幾何異性を含む一般式(I)の化合物の場合によれば、本発明は、これらの幾何異性体のすべてに関する。
【0110】
好適な医薬的に許容される塩は、当業者に明らかであり、J.Pharm.Sci.,1977,66,1−19に記載される物、例えば、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、又はリン酸、及び有機酸、例えばコハク酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、安息香酸、p−トルイル酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、又はナフタレンスルホン酸と形成される酸付加塩を含む。本発明は、その範囲の内に、全ての可能性のある化学量論的及び非化学量論的形態を含む。
【0111】
この発明の部分を形成する医薬的に許容される塩は、式(I)の化合物を1〜6価の塩基、例えば水素化ナトリウム、ナトリウム・メトキシド、ナトリウム・エトキシド、水酸化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム等で処理することにより、調製されてもよい。溶媒、例えば水、アセトン、エーテル、THF、メタノール、エタノール、t−ブタノール、ジオキサン、イソプロパノール、イソプロピルエーテル、又はそれらの混合物は、用いられてもよい。
【0112】
式(I)の化合物は、結晶又は非結晶形態で調製されてもよく、結晶である場合、任意で、例えば水和物として、溶媒和されてもよい。この発明は、その範囲内に、化学量論的溶媒和物(例えば、水和物)、及び溶媒(例えば、水)の可変量を含む化合物を含む。
【0113】
この発明の部分を形成する一般式(I)の様々な多形体は、様々な条件下で、式(I)の化合物の結晶化により調製されてもよい。例えば、再結晶化のために、一般的に用いられる様々な溶媒、又はそれらの混合物;様々な温度における結晶化;結晶化の間、非常に急速〜非常に穏やかな冷却に及ぶ冷却の様々なモードを用いる。多形体はまた、加熱又は溶解後、化合物の穏やかな又は急速な冷却により、得られてもよい。多形体の存在は、固体プローブNMR分光法、IR分光法、示差走査熱量測定法、粉末X線回折又はかかる他の技術により、測定されてもよい。
【0114】
この発明の部分を形成する式(I)の化合物の医薬的に許容される溶媒和物は、例えば溶媒、例えば水、メタノール、エタノール、溶媒の混合物、例えば、アセトン−水、ジオキサン−水、N,N−ジメチルホルムアミド−水等、好ましくは、水に式(I)の化合物を溶解すること、及び様々な結晶化技術を用いることにより再結晶化させることなどの従来の方法により、調製されてもよい。
【0115】
本願のプロドラッグは、既知のプロセスを用いることにより、式(I)の化合物から調製されてもよい。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製のための従来の手順は、例えば、Design of prodrugs(1985);Wihnan,Biochem Soc.Trans.1986,14,375−82;Stella et al.,Prodrugs:A chemical approach to targeted drug delivery in directed drug delivery,1985,247−67に記述されており、そのそれぞれは、その全体における参照により本明細書に援用される。
【0116】
式(I)の化合物の互変異性体は、既知のプロセスを用いることにより、調製され得る。好適な互変異性体の調製のための手順は、例えば、Smith MB,March J(2001).Advanced Organic Chemistry(5th ed.)New York:Wiley Interscience.pp.1218-1223、及びKatritzky AR,Elguero J,et al.(1976).The Tautomerism of heterocycles.New York:Academic Pressに記載されている。
【0117】
式(I)の化合物のN−オキシドは、既知のプロセスを用いることにより、調製され得る。好適なN−オキシドの調製のための手順は、記載されている(March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure Michael B.Smith,Jerry March Wiley−Interscience,5th edition,2001)。
【0118】
式(I)の化合物の水和物は、既知のプロセスを用いることにより調製され得る。
【0119】
幾何異性を含む一般式(I)の化合物の場合によれば、本発明は、これらの全ての幾何異性体に関する。
【実施例】
【0120】
実施例
本発明の新規化合物は、適切な材料を用いて以下の手順に従って調製され、以下の特定の実施例によりさらに例示される。本発明の最も好ましい化合物は、これらの実施例に特に明記されるものの一部又は全てである。これらの化合物は、しかしながら、本発明として考えられる種類のみを形成するとして解釈されず、化合物の任意の組み合わせ、又はそれらの部分は、それ自体で種類を形成してもよい。以下の実施例は、本発明の化合物の調製についての詳細を更に説明する。当業者は、以下の調製手順の条件及びプロセスの既知のバリエーションがこれらの化合物を調製するために用いられ得ることを容易に理解する。
【0121】
調製1:N−[2メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンの調製
ステップ(i):4−メチル−3−ニトロベンゼンスルホニルクロリドの調製
500mLの四ツ口丸底フラスコにクロロスルホン酸(128mL、1.91mmol)は入れられた。その後、2−ニトロトルエン(65mL、0.547mmol)は25℃で25分間、撹拌下で液滴添加された。反応物は、85℃で3時間加熱された。反応物は、氷水中で急冷され、酢酸エチル(4x250mL)で抽出され、合わされた有機層は、ブライン溶液で洗浄され(1x100mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、シロップ状の生成物を得た。収量:109.5グラム。
【0122】
IRスペクトル(cm-1):1381,1181;
【0123】
1H-NMR (δ ppm): 2.76 (3H, s), 7.66 - 7.68 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.14 - 8.17 (1H, dd, J = 8.20, 2.0 Hz), 8.63 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0124】
ステップ(ii):4,4’−ジメチル−3,3’−ジニトロジフェニルジスルフィドの調製
4−メチル−3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(上述のステップにより得られる)は、500mLの四ツ口丸底フラスコに入れられた(50グラム、0.212mmol)。ヨウ化水素酸(89mL、0.636mmol)は25℃で滴下漏斗を通して30分間に亘り加えられた。反応物は、110℃で3時間加熱された。その後、反応物は室温まで冷却され、氷水中で急冷された。亜硫酸ナトリウムは、十分な撹拌下で少しずつ加えられた。分離された固体は、ブフナー漏斗上で濾過され、ジクロロメタン(500mL)に溶解された。水層は除去され、有機層はブライン溶液で洗浄され(2x50mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥された。溶媒は、真空下でロータベーパー(rotavapour)上で蒸発させた。収量:22.8グラム。
【0125】
融解範囲:80.1−82.5℃
【0126】
IRスペクトル(cm-1):1339,879;
【0127】
1H-NMR (δ ppm): 2.57 (3H, s), 7.30 - 7.32 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.59 - 7.61 (1H, dd, J = 8.0, 1.9 Hz), 8.09 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0128】
ステップ(iii):6−クロロ−3−(4−メチル−3−ニトロフェニルスルファニル)−1H−インドールの調製
水素化ナトリウム(950.4mg、19.8mmol)は、乾燥した100mlの三ツ口丸底フラスコに入れられ、ジメチルホルムアミド(3.0mL)は添加された。ジメチルホルムアミド(3.0mL)に溶解された6−クロロインドール(2グラム、13mmol)の溶液は、25℃、窒素雰囲気下で、5〜10分、上記のフラスコに添加された。反応物は、25℃で1時間撹拌され、その後、ジメチルホルムアミド(25mL)に溶解された4,4’−ジメチル−3,3’−ジニトロジフェニルジスルフィド(上述のステップにより得られる)は、滴下漏斗を通して、5〜7℃で30分間添加された。反応は、添加の間、発熱した。その後、反応物は、室温(25℃)で一晩撹拌された。反応混合物は、氷水中で急冷され、酢酸エチルで生成物は抽出された(4x200mL)。合わされた有機層は、ブライン溶液(1x100mL)で洗浄され、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、原体を得た。それは更に、カラムクロマトグラフィーにより精製され、3.5グラムの生成物を得た(溶離液はn−ヘキサン中5%酢酸エチル)。
【0129】
融解範囲:151.2−153.0℃;
【0130】
IR(cm-1):3359,1333;
【0131】
1H-NMR (δ ppm): 2.48 (3H,s), 7.11 - 7.18 (3H, m), 7.43 - 7.46 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.46 - 7.47 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.52 - 7.53 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.63 (1H, d, J = 1.4 Hz), 8.51 (1H, bs);
【0132】
Mass(m/z):317.1[M−H+]。
【0133】
ステップ(iv):6−クロロ−3−(4−メチル−3−ニトロベンゼンスルホニル)−1H−インドールの調製
100mLの三ツ口丸底フラスコにm−クロロペルオキシ安息香酸(6.5グラム、37.68mmol)、続いてジクロロメタン(15.0mL)は入れられた。30mLのジクロロメタンに溶解された6−クロロ−3−(4−メチル−3−ニトロフェニルスルファニル)−1H−インドール(上述のステップにより得られる)(3.0グラム、9.4mmol)の溶液は、滴下漏斗を通してフラスコに20〜25分間添加された。反応物は、25℃で一晩撹拌された。その後、反応物は、200mLのジクロロメタンで希釈され、冷却(5〜10℃)下で飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和された。有機層は分離された。水層は、ジクロロメタンで抽出された(3x100mL)。合わされた有機層は、ブライン溶液で洗浄され、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、表題生成物を得た。収量:2.85グラム。
【0134】
融解範囲:139.6−145.0℃;
【0135】
IR(cm-1):3295,1316,1341;
【0136】
1H-NMR (δ ppm): 2.62 (3H, s), 7.45 (1H, d, J = 1.3 Hz), 7.58 - 7.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.82 - 7.84 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.96 - 7.95 (1H, d, J = 2.9 Hz), 7.98 - 8.00 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.11 - 8.14 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 8.55 - 8.56 (1H, d, J = 1.6 Hz), 8.95 (1H, bs);
【0137】
Mass(m/z):349.2[M−H+]。
【0138】
ステップ(v):5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)−2−メチルフェニルアミンの調製
【0139】
250mLの丸底フラスコに、鉄粉末(1.56グラム、27.9mmol)、10mLの脱イオン水は添加され、90〜95℃まで加熱された。この温度で、4mLの濃縮塩酸は液滴添加された。反応物は、さらに90〜95℃で1時間加熱された。その後、反応物は、60℃まで冷却され、無水エタノール(25mL)は添加された。10mL無水エタノール中の6−クロロ−3−(4−メチル−3−ニトロベンゼンスルホニル)−1H−インドール(上述のステップにより得られる)(2.8グラム、7.9mmol)の溶液は、15分間に亘りロットずつ添加された。反応物は、80℃で3時間還流された。反応物は25℃まで冷却され、酢酸エチル(200mL)は添加され、5分間撹拌された。反応物は、その後、ブフナー漏斗を通して濾過され、酢酸エチルで洗浄された(3x50mL)。水層は濾液から分離され、有機層はブライン溶液で洗浄され(1x50mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は濃縮され、油状物を得た。原体は、更にカラムクロマトグラフィーにより精製され、表題生成物を得た(溶出液は70%酢酸エチル及び30%n−ヘキサン)。収量:1.47グラム。
【0140】
IR(cm-1):3392,3005,1301;
【0141】
1H-NMR (δ ppm): 2.01 (3H, s), 5.32 (2H, bs), 6.97 - 7.00 (1H, d, J = 7.7, 1.7 Hz), 7.03 - 7.05 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.15 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.19 - 7.22 (1H, dd, J = 8.5, 1.8 Hz), 7.52 - 7.53 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.69 - 7.71 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.08 - 8.09 (1H, d, J = 2.9 Hz), 8.25 (1H, bs);
【0142】
Mass(m/z):319.4[M−H+]。
【0143】
調製2:N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン
ステップ(i):2,2,2−トリフルオロ−N−(2−メトキシフェニル)アセトアミドの調製
500mlの四ツ口丸底フラスコ中に、o−アニシジン(37グラム、300.8mmol)は入れられた。ジクロロメタン(200mL)は添加され、内容物は0℃まで冷却された。その後、ピリジン(26.2mL、330.8mmol)は0℃で15分、撹拌下で液滴添加された。反応物は、15分間撹拌され、トリフルオロ酢酸無水物(69.5グラム、330.8mmol)は15分に亘り液滴添加された。反応物は室温で1時間撹拌された。反応物は氷水中で急冷され、酢酸エチルで抽出され(4x250mL)、合わされた有機層はブライン溶液で洗浄され(1x100mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、原体を得た。それは更にカラムクロマトグラフィーにより精製され、生成物を得た(溶出液は、n−ヘキサン中5%酢酸エチル)。収量:20グラム。
【0144】
1H-NMR (δ ppm): 3.93 (3H, s), 6.93 - 6.95 (1H, d, J = 8.14 Hz), 7.01 - 7.04 (1H, t, J = 7.71 Hz), 7.16 - 7.20 (1H, t, J = 8.07 Hz), 8.3 - 8.33 (1H, dd, J = 8.06, 1.16 Hz), 8.57 (1H, bs);
【0145】
Mass(m/z):218.1[M−H+]。
【0146】
ステップ(ii):4−メトキシ−3−(2,2,2−トリフルオロアセチルアミノ)ベンゼンスルホニルクロリドの調製
500mLの四ツ口丸底フラスコ中にクロロスルホン酸(33mL、274mmol)は入れられた。その後、ジクロロメタン(100mL)中2,2,2−トリフルオロ−N−(2−メトキシフェニル)アセトアミド(20グラム、91.3mmol)は、0℃で45分、撹拌下で液滴添加された。反応物は室温まで達することが許容され、さらに2時間撹拌された。反応物は氷水中で急冷され、酢酸エチルで抽出され(4x200mL)、合わされた有機層はブライン溶液で洗浄され(1x50mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、シロップ状生成物を得た。収量:17.5グラム。
【0147】
1H-NMR (δ ppm): 4.09 (3H, s), 7.10 - 7.13 (1H, d, J = 8.83 Hz), 7.90 - 7.93 (1H, dd, J = 8.82, 2.36 Hz), 8.60 (1H, s), 9.06 - 9.07 (1H, d, J = 2.32 Hz).
【0148】
ステップ(iii):N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの調製
還流凝縮器、N2吸気口、温度計ソケット、及び中に磁石バーを備えた500mlの三ツ口丸底フラスコに、1,2−ジクロロエタン(200mL)中4−メトキシ−3−(2,2,2−トリフルオロアセチルアミノ)ベンゼンスルホニルクロリド(17グラム、53.5mmol)は添加された。上記の反応物の溶液を撹拌するために、塩化アルミニウム(7.86グラム、58.89mmol)及び4−ブロモアニソール(20グラム、107mmol)はゆっくりと添加された。その後、反応物は還流温度下で20時間撹拌された。反応物は、氷水中で急冷され、2N塩酸(50mL)でpHが約4になるまで酸性化され、生成物は酢酸エチルで抽出された(3x200mL)。合わされた有機層は、ブライン溶液で洗浄され(1x50mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒は減圧下で除去され、原体を得た。それはカラムクロマトグラフィーによりさらに精製され、表題生成物を得た(溶出液は、n−ヘキサン中15%酢酸エチル)。収量:18.4グラム。
【0149】
1H-NMR (δ ppm): 3.89 (3H, s), 4.02 (3H, s), 6.80 - 6.83 (1H, d, J = 8.81Hz), 7.01 - 7.03 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.60 - 7.63 (1H, dd, J = 2.46, 8.78 Hz), 7.83 - 7.86 (1H, dd, J = 8.72, 2.2 Hz), 8.23 - 8.24 (1H, d, J = 2.45 Hz), 8.50 (1H, bs), 9.00 - 9.01 (1H, d, J = 2.16 Hz);
【0150】
Mass(m/z):468.0[M+H+]。
【0151】
ステップ(iv):5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシアニリンの調製
還流凝縮器、更なるファンネル、温度計ソケット、及び中に磁石バーを備えた500mlの三ツ口丸底フラスコに、メタノール(200mL)中N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(18.0グラム、38.54mmol)は添加された。フラスコの内容物は、5℃まで冷却され、6N水酸化ナトリウム(3.1グラムが12.4mLに溶解された)溶液(3.1グラム、77mmol)は、30分間に亘り、5℃でゆっくりと添加された。反応物は、室温に戻され、反応物は70℃で3時間還流された。反応物は、室温まで冷却され、メタノールは真空下で蒸発され、得られた残余物は水(50ml)で処理され、反応物は酢酸エチルで抽出された(3x100mL)。合わされた有機層は、ブライン溶液で洗浄され、無水硫酸ナトリウム上で乾燥された。溶媒は減圧下で除去され、原体を得、それは更にメタノール/n−ヘキサンからの再結晶により精製され、表題生成物を得た。収量:2.85グラム。
【0152】
1H-NMR (δ ppm): 3.78 (3H, s), 3.90 (3H, s), 3.96 (2H, bs), 6.78 - 6.83 (2H, m), 7.21 - 7.22 (1H, d, J = 2.26 Hz), 7.37 - 7.40 (1H, dd, J = 8.44 2.2 Hz), 7.57 - 7.60 (1H, dd, J = 8.57, 2.5 Hz), 8.21 - 8.22 (1H, d, J = 2.46 Hz);
【0153】
Mass(m/z):371.2,373.2[M+H+]。
【0154】
ステップ(v):N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンの調製
5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシアニリン(2グラム、5.35mmol)、続いて1−メチル−4−ピペリドン(550mg、4.86mmol)、硫酸ナトリウム(1.4グラム、9.73mmol)、及び酢酸(40mL)は、窒素雰囲気下で100mLの三ツ口丸底フラスコに添加された。反応物は室温(27℃)で4時間撹拌された。その後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.08グラム、14.60mmol)は、5分、20〜25℃で反応物に添加された。この反応物は、さらに2時間室温で撹拌された。反応物はその後、100mlの水中で急冷され、冷却下(10℃)で、50%水酸化ナトリウム水溶液でpH9まで塩基性化され、生成物は酢酸エチルで抽出された(3x100mL)。合わされた有機層は、飽和ブライン溶液で洗浄され(2x50mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、濾過され、真空下で濃縮され、油状物を得た。原体は、更に酢酸エチル及びメタノールを溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーにより精製され、表題生成物を得た。収量:1.56グラム。
【0155】
IR(cm-1):3413,1411,1296及び1139;
【0156】
1H - NMR (δ ppm): 1.47 - 1.53 (2H, m), 2.03 - 2.06 (2H, m), 2.14 - 2.19 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.80 - 2.82 (2H, m); 3.32 - 3.35 (1H, bs), 3.78 (3H, s), 3.86 (3H, s); 4.26 - 4.28 (1H, d, J = 8.03 Hz), 6.76 - 6.80 (2H, m), 7.10 - 7.11 (1H, d, J = 1.97 Hz), 7.24 - 7.27 (1H, m), 7.56 - 7.59 (1H, dd, J = 8.78, 2.45 Hz), 8.21 - 8.22 (1H, d, 2.46 Hz);
【0157】
Mass(m/z):469.0,471.3[M+H+]。
【0158】
実施例1:N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンの調製
5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)−2−メチルフェニルアミン[調製1、ステップ(v)から得られる](600mg、1.87mmol)、続いて1−メチル−4−ピペリドン(423mg、3.74mmol)、硫酸ナトリウム(2.6グラム、18.7mmol)、及び酢酸(12mL)は、100mLの三ツ口丸底フラスコに添加された。反応物は室温(30℃)で4時間撹拌された。その後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.18グラム、5.61mmol)は、20〜25℃で5分間、反応物に添加された。この反応混合物は、さらに一晩室温で撹拌された。反応混合物はその後、100mlの水中で急冷され、冷却下(10℃)で、50%水酸化ナトリウム水溶液でpH9まで塩基性化され、生成物は酢酸エチル(4x50mL)で抽出された。合わされた有機層は、飽和ブライン溶液(2x50mL)で洗浄され、無水硫酸ナトリウム上で乾燥され、濾過され、真空下で濃縮され、油状物を得た。原体は、更に酢酸エチル及びメタノールを溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーにより精製され、0.31グラムの表題生成物を得た。
【0159】
融解範囲:170.3−175.0℃;
【0160】
IR(cm-1):3413,1411,1296,1139;
【0161】
1H - NMR (δ ppm): 1.45 - 1.48 (2H, m); 1.75 - 1.77 (2H, m); 2.02 (3H, s); 2.10 - 2.13 (2H, m); 2.23 (3H, s); 2.77 - 2.79 (2H, d); 3.26 (1H, m); 4.85 - 4.87 (1H, d, J = 7.6 Hz); 6.95 (1H, s); 7.02 - 7.04 (1H, dd, J = 7.7 Hz); 7.08 - 7.10 (1H, d, J = 7.7 Hz); 7.19 - 7.22 (1H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz); 7.53 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.74 - 7.77 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.14 (1H, s), 12.26 (1H, bs);
【0162】
Mass(m/z):418.4[M+H+]。
【0163】
実施例2:N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン酒石酸塩の調製
N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン(実施例1から得られる)(360mg、0.86mmol)は、50mlの丸底フラスコ中で、メタノール(10ml)に溶解された。メタノール(5ml)中に溶解されたL(+)−酒石酸(125.6mg)は、25℃撹拌下で液滴添加された。反応物はさらに25℃で1時間撹拌された。溶媒は減圧下で除去され、373mgの酒石酸塩を得た。
【0164】
融解範囲:155.0−159.0℃;
【0165】
IR(cm-1):3395,1724,1598,1138,1297;
【0166】
1H-NMR (δ ppm): 1.40 - 1.45 (2H, m), 1.84 - 1.87 (2H, m), 2.07 (3H, s), 2.65 - 2.75 (2H, m), 3.08 - 3.11 (3H, m), 3.15 (3H, s), 4.03 (2H, s), 4.97 - 4.99 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.02 - 7.05 (2H, m), 7.10 - 7.12 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.20 - 7.23 (1H, dd, J = 8.6, 1.6 Hz), 7.53 - 7.54 (1H, d, J = 1.3 Hz), 7.76 - 7.78 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.13 (1H, s), 12.32 (1H, bs);
【0167】
Mass(m/z):418.2[M+H+]。
【0168】
実施例3:N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン塩酸塩の調製
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン[調製2、ステップ(v)から得られる](100mg、0.213mmol)は、25ml丸底フラスコ中で、メタノール(5ml)に溶解された。IPA:HCl(0.1mL、18.23w/w)は、25℃で、撹拌下で液滴添加された。反応物はさらに1時間、25℃で撹拌された。溶媒は減圧下で除去され、得られた生成物は、ジエチルエーテルで洗浄され(2x5mL)、エーテル層は移され、固体は減圧下で乾燥され、80mgの塩酸塩を得た。
【0169】
IR(cm-1):3395,1724,1598,1297及び1138;
【0170】
1H-NMR (δ ppm): 1.73 - 1.82 (2H, m), 2.1 - 2.20 (1H, m), 2.25 - 2.28 (2H, m), 2.89 (3H, s), 3.16 - 3.35 (2H, m), 3.57 - 3.60 (2H, m), 3.66 - 3.72 (1H, bs), 3.80 (3H, s), 3.94 (3H, s), 7.01 - 7.07 (2H, m), 7.21 - 7.22 (1H, d, J = 1.51 Hz), 7.36 - 7.39 (1H, m), 7.71 - 7.74 (1H, dd, J = 8.79, 2.40 Hz), 8.10 - 8.11 (1H, d, 2.26 Hz);
【0171】
Mass(m/z):469.0,471.0[M+H+]。
【0172】
実施例4〜34:
実施例4〜35の化合物は、いくつかの重大ではないバリエーションを含む、実施例1〜3に記述されるような手順に従って、調製された。
【0173】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【0174】
実施例36〜93:
当業者は、上述の手順に従って、実施例36〜93の化合物を調製し得る。
【表9】

【表10】

【表11】

【0175】
生物学的アッセイ
実施例94:5−HT6受容体に対するKb値の測定:
組み換えヒト5−HT6受容体を発現する安定的なCHO細胞株、及びpCRE−Lucレポーターシステムは、細胞ベースアッセイに用いられた。アッセイは、化合物とGPCRとの結合を測定するための、非−放射性型手法を提供する。この特定のアッセイでは、受容体の活性化又は阻害により調節される細胞内環状AMPのレベルが、測定される。組み換え細胞は、cAMP応答要素の制御下で、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を抱く。
【0176】
上記の細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)を含むHams F12培地中で、96ウェル透明底白色プレートにおいて、培養された。化合物及び/又はアゴニストの添加の前に、細胞は一晩血清飢餓された。試験化合物の濃度の増加は、1%の透析されたFBSを含むHams F12培地中10μMのセロトニンと一緒に細胞に添加された。インキュベーションは、CO2インキュベーター中で、37℃で4時間続けられた。培地は除去され、細胞はリン酸緩衝生理食塩水で洗浄された。細胞は溶解され、ルシフェラーゼ活性は、ルミノメーターで測定された。発光単位は、Graphpadソフトウェアを用いて化合物の濃度に対してプロットされた。化合物のEC50値は、ルシフェラーゼ活性を50%まで減少させるのに要求される濃度として定義された。Kb値は、アッセイに用いられるアゴニストの濃度を供給することにより計算され、そのEC50値は、同一のソフトウェアで計算された。
【0177】
【表12】

【0178】
文献参照:Ruth,K.,Lucy,A.F.,Doris,E.A.H.,Chris R.G.,Mark W.H.(2001).Cloning of the mouse 5−HT6 serotonin receptor and mutagenesis studies of the third cytoplasmic loop.Mol.Brain Res.,90,110−117.Gonzalo,R.,Elisabeth,S.,Marta,P.,Pilar,P.,Xavier.C.,Jo¨ rg,H.,Helmut,B.,Petrus,J.P.(2006).Efficacy of selective 5−HT6 receptor ligands determined by monitoring 5−HT6 receptor−mediated cAMP signaling pathways.Br.J.Pharmacol.,148,1133−1143.
【0179】
実施例95:ヒト5−HT6受容体に対する結合アッセイ
化合物は、以下の手順に従って、試験され得る。
材料及び方法:
受容体起源:HEK293細胞で発現されるヒト組み換え体
放射性リガンド:[3H]LSD(60−80Ci/mmol)
最終リガンド濃度−[1.5nM]
非特異的決定因子:メチオテピンメシラート−[0.1μM]
参照化合物:メチオテピンメシラート
ポジティブ対照:メチオテピンメシラート
インキュベーション条件:反応は、10μM MgCl2、0.5mM EDTAを含む50μM TRIS−HCl(pH7.4)中で、37℃で60分間行なわれた。反応は、ガラス繊維フィルター上での迅速な真空濾過により、終了された。フィルター上に捕捉された放射能は、測定され、試験化合物(単数又は複数)と、クローンされたセロトニン5−HT6結合部位との任意の相互作用を解明するために、対照値と比較された。
文献参照:Monsma F.J.Jr.,et al.,Molecular Cloning and Expression of Novel Serotonin Receptor with High Affinity for Tricyclic Psychotropic Drugs.Mol.Pharmacol.(43):320−327(1993).
【0180】
実施例96:5−HT6機能性アッセイ環状AMP
ヒト5−HT6受容体における化合物のアンタゴニスト特性は、安定的に導入されたHEK293細胞におけるcAMP集積に関するそれらの効果を試験することにより決定される。アゴニストとヒト5−HT6受容体との結合は、アデニリルシクラーゼ活性の増加を導く。アゴニストである化合物はcAMP生産の増加を示し、アンタゴニストである化合物はアゴニスト効果を遮断する。
【0181】
ヒト5−HT6受容体はクローンされ、HEK293細胞において安定的に発現される。これらの細胞は、10%ウシ胎仔血清(FCS)及び500μg/mL G418を含むDMEM/F12培地中で、6ウェルプレートにプレートされ、CO2インキュベーター中で、37℃でインキュベートされた。細胞は、実験の開始前に約70%のコンフルエンスまで培養された。実験の当日に、培養培地は除去され、細胞は、血清フリー培地(SFM)で洗浄された。2mlのSFM+IBMX培地は添加され、37℃で10分間インキュベートされた。培地は除去され、様々な化合物、及び1μMセロトニン(アンタゴニストとして)を含む新鮮なSFM+IBMX培地は、適切なウェルに添加され、30分間インキュベートされた。インキュベーション後、培地は除去され、細胞は1mlのPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で一回洗浄された。各ウェルは、1mlの冷却された95%エタノールと5μM EDTA(2:1)で、4℃で1時間処理された。細胞はかき集められ、エッペンドルフチューブに移された。チューブは4℃で5分間遠心分離され、上清は4℃でアッセイされるまで、保存された。
【0182】
cAMP含有量は、Amersham Biotrak cAMP EIA kit(Amersham RPN 225)を用いたEIA(酵素−免疫アッセイ)により測定された。用いられる手順は、キットに記載の通りである。手短に言えば、cAMPは、抗−cAMP抗体上の結合部位についての、未標識cAMPと一定量のペルオキシダーゼ標識されたcAMP間の競合により測定される。抗体は、二次抗体で予めコートされたポリスチレンマイクロタイターウェル上に固定化される。反応は、4℃で2時間、抗血清(100mL)で予めインキュベートされたサンプル(100μL)に、50μLのペルオキシダーゼ標識されたcAMPを添加することにより開始される。4℃で1時間、インキュベーション後、未結合のリガンドは、単純な洗浄手順により分離される。その後酵素基質であるトリメチルベンジジン(1)は添加され、60分間室温でインキュベートされる。反応は、100mLの1.0M硫酸の添加により停止され、得られる色は、450nmにおいて30分間マイクロタイタープレート分光光度計により読み取られる。
【0183】
機能的なアデニリルシクラーゼアッセイによれば、この発明のいくつかの化合物は、他のセロトニン受容体、例えば5−HT1A及び5−HT7を含む多数の他の受容体に亘り、優れた選択性を有する競合的アンタゴニストであることが見出される。
【0184】
実施例97:齧歯動物薬物動態試験
NIN(National Institute of Nutrition,Hyderabad,India)から得られた雄性ウィスターラット(230〜280グラム)は、実験動物として用いられた。3〜5匹の動物が、各ケージで飼われた。動物は、一晩断食され、12時間の明/暗サイクルが維持された。3匹のラットは、0日及び2日に、経口及び静脈で、NCE(10mg/Kg)を投与された。
【0185】
各時点において、血液は、頸静脈から回収された。血漿は、分析まで−20℃で凍結保存された。血漿中のNCE化合物の濃度は、LC−MS/MS法を用いて測定された。予定時点(Schedule time points):プレ用量(pre dose)0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、10、12及び24時間(投与後(n=3))。NCE化合物は、固相抽出技術を用いたバリデーション済みのLC−MS/MS法により、血漿において定量化された。NCE化合物は、血漿中2〜2000ng/mLの校正範囲において定量化された。試験サンプルは、バッチ中の校正サンプルを用いて分析され、品質管理サンプルは、バッチに散在した。
【0186】
薬物動態パラメーターCmax、Tmax、AUCt、T1/2及び生物学的利用能は、ソフトウェアWinNonlinバージョン5.1を用いて非コンパートメントモデルにより計算された。
【0187】
【表13】

【0188】
実施例98:齧歯動物の脳透過性試験
NIN(National Institute of Nutrition,Hyderabad,India)から得られた雄性ウィスターラット(230〜280グラム)は、実験動物として用いられた。3匹の動物が、各ケージで飼われた。動物は、実験を通して自由に水及び食事が与えられ、12時間の明/暗サイクルが維持された。
【0189】
脳透過性は、ラットの定常状態において測定された。投与の前日、雄性ウィスターラット(225〜250グラム)は、頸動脈及び大腿静脈カテーテルの外科的留置のため、ハロタンで麻酔された。手術後、ラットは、点滴構成物と接続された個別のラット点滴ケージ(Instech Solomon; Plymouth Meeting,PA.USA)で飼われ、食物及び水への自由なアクセスが許容された。
【0190】
NCE化合物は、水に溶解され、1.0mg遊離塩基/kg/hの標的投与速度で、6〜10時間に亘り一定の点滴速度(5mL/kg/hr)で投与された。血液サンプルは、定常状態の血液濃度を確認するために、点滴の後半の間取り出され、脳及び血液は回収され、見積もられた。動物は血漿及び脳組織を回収するために屠殺され、ホモジナイズされた。血漿及び脳は分析まで−20℃で凍結保存された。血漿及び脳中のNCE化合物の濃度は、LC−MS/MS法を用いて測定された。
【0191】
NCE化合物は、血漿及び脳のホモジネートにおいて、固相抽出技術を用いたバリデーション済みのLC−MS/MS法により、定量化された。NCE化合物は、血漿及び脳ホモジネートにおいて1〜500ng/mLの校正範囲において定量化された。試験サンプルは、バッチ中の校正サンプルを用いて分析され、品質管理サンプルは、バッチに散在した。脳−血液比の程度は、計算された(Cb/Cp)。
【0192】
実施例99:神経伝達物質の可能性のある調節についての齧歯動物の脳微小透析試験
N.I.N.(National Institute of Nutrition,Hyderabad,India)から得られた雄性ウィスターラット(230〜280グラム)は実験動物として用いられた。
【0193】
群配分 群1:ビヒクル(水;5mL/kg;p.o.)、群2:NCE(3mg/kg;p.o.)、群3:NCE(10mg/kg;p.o.)
【0194】
外科的手順:ラットは、クロラール水和物で麻酔され、定位固定フレームに置かれた。ガイドカニューレ(CMA/12)は、Paxinos and Watson(1986)のアトラス(atlas)に従って、ブレグマ(bregramsa)からAP:−5.2mm、ML:+5.0mm、脳表面からDV:−3.8mmに置かれた。動物が麻酔されている間、微小透析プローブ(CMA/12、4mm、PC)は、ガイドカニューレを通して挿入され、場所に固定された。手術後、48〜72時間の回復期間は、動物を試験に供する前に、持続された。
【0195】
試験の前日に、動物は順化のためにホームケージに移され、埋め込まれたプローブは、マイクロ注入ポンプ(PicoPlus,Harward)により設定された0.2μL/分の速度で、以下:1.3μM CaCl2(Sigramasa)、1.0μM MgCl2(Sigramasa)、3.0μM KCl(Sigramasa)、147.0μM NaCl(Sigramasa)、1.0μM Na2HPO4・7H2O、及び0.2μM NaH2PO4・2H2O、及び0.3μM臭化ネオスチグミン(neostigramsin bromide)(Sigramasa)(pH〜7.2)からなる修飾されたリンガー溶液で、一晩灌流された。実験の当日、灌流速度は、1.2μL/分に変更され、3時間安定化された。安定化期間の後、4つの基底は、投与の前に20分間隔で回収された。透析液サンプルは、冷蔵されたフラクションコレクターCMA/170を用いて、ガラスバイアルに回収された。
【0196】
ビヒクル又はNCE(3mg/kg又は10mg/kg)は、4つのフラクションが回収された後に、強制飼養により投与された。灌流液は、投与後、6時間まで回収された。
【0197】
透析液サンプル中のアセチルコリン濃度は、LC−MS/MS(API4000,MDS SCIEX)法により測定された。アセチルコリンは、透析液において0.250〜8.004ng/mLの校正範囲で定量化される。
【0198】
微小透析実験の終了後、動物は屠殺され、それらの脳は取り出され、10%ホルマリン溶液中で保存された。各脳は、低温保持装置(Leica)上で50μにスライスされ、染色され、顕微鏡により検査され、プローブ留置を確認した。不正確なプローブ配置を含む動物からのデータは、廃棄された。
【0199】
微小透析データは、薬物投与前の4つのサンプルの平均絶対値(fM/10μL)として定義される、ベースラインの百分率変化(平均±S.E.M.)として表された。
【0200】
NCE(3及び10mg/kg)及びビヒクル処理の効果は、一元配置ANOVA、続いてダネットの多重比較検定により、統計学的に評価された。全ての統計的測定において、p<0.05は、有意であると考えられた。Graph Pad Prismプログラムは、データを統計学的に評価した。
【0201】
実施例100:食糧摂取量測定
N.I.N.(National Institute of Nutrition,Hyderabad,India)から得られた雄性ウィスターラット(120〜140gm)が用いられた。栄養の十分なラットにおける、食糧摂取量に関する一般式(I)の化合物の長期的効果は、従って、以下の様に測定された。
【0202】
ラットは、28日間、単一のホームケージで飼われた。この期間の間、ラットは、式(1)の化合物を含む組成物、又は前記化合物を含まない対応する組成物(ビヒクル)(対照群)を用いて、1日1回、経口的又は腹腔内的のいずれかで投与され、ラットは、食料及び水が自由に提供された。
【0203】
0、1、7、14、21、及び28日目に、ラットは予め量られた食料の量と共に置かれた。食料摂取量及び体重増加は、定期的に測定された。また、食料摂取方法は、文献において開示される(Kask et al.,European Journal of Pharmacology,414,2001,215−224、及びTurnball et.al.,Diabetes,vol 51,August,2002、及びいくつかの組織内変更)。記載のそれぞれの部分は、参照として本明細書に援用され、それらは開示の部分を形成する。
【0204】
いくつかの代表的な化合物は、10mg/Kg若しくは30mg/Kg又はその双方のいずれかの用量において上述の方法で行なわれる場合、食料摂取量の統計学的に有意な減少を示した。
【0205】
実施例101:物体認識課題モデル
この発明の化合物の認識を増大させる特性は、動物認識のモデル:物体認識課題モデルを用いて推測された。
【0206】
N.I.N.(National Institute of Nutrition,Hyderabad,India)から得られた雄性ウィスターラット(230〜280グラム)は、実験動物として用いられた。4匹の動物は、各ケージで飼われた。動物は、1日前に20%食料欠乏が続けられ、実験を通して自由に水が与えられ、12時間の明/暗サイクルが維持された。また、ラットは、任意の物体の非存在下で、個別の活動領域に1時間慣らされた。
【0207】
熟知(familiar)(T1)及び選択トライアル(T2)の1時間前に、12匹のラットの一群は、経口でビヒクル(1mL/Kg)を投与され、動物の別のセットは、経口又はi.p.のいずれかで式(I)の化合物を投与された。
【0208】
実験は、アクリルで作られた50x50x50cmのオープンフィールド中で行なわれた。熟知化フェーズである(T1)において、ラットは、黄色のマスキングテープのみ(a1及びa2)で覆われた二つの同一の物体(プラスチックボトル、高さ12.5cmx直径5.5cm)が二つの隣接する角に壁から10cmに置かれている、オープンフィールドに個別に3分間置かれた。長期記憶試験のための(T1)トライアルの24時間後、同じラットは、それらがT1トライアルに置かれたような同一の活動領域に置かれた。選択フェーズ(T2)ラットは、一つの熟知した物体(a3)及び一つの新規な物体(b)(飴色のグラスボトル、高さ12.5cm及び直径5.5cm)の存在下で、オープンフィールドを3分間探索させた。熟知した物体は、同様の質感、色、及びサイズを示した。T1及びR2トライアルの間、それぞれの物体の探索(臭いを嗅ぐこと、舐めること、噛むこと、又は物体と1cm未満の距離で鼻を向けながら鼻毛を動かすこととして定義される)ストップウォッチにより別々に記録された。物体の上に座ることは、探索活動とは見なされないが、それはめったに観察されなかった。
【0209】
T1は、熟知した物体(a1+a2)を探索するのに費やされた全時間である。
【0210】
T2は、熟知した物体及び新規の物体(a3+b)を探索するのに費やされた全時間である。
【0211】
物体認識試験は、Ennaceur,A.,Delacour,J.,1988,A new one−trial test for neurobiological studies of recognition in rats−Behavioural data,Behav.Brain Res.,31,47−59の記載に従って、行なわれた。
【0212】
いくつかの代表的な化合物は、増加した新規の物体認識、即ち;新規の物体に伴う増加した探索時間、及び高い識別指数を示すポジティブな効果を示した。
【0213】
【表14】

【0214】
実施例102:水迷路
水迷路装置は、水(24±2℃)で満たされ、動物を撮影するための広角ビデオカメラの下に配置された、黒い風防ガラス(TSE systems,Germany)で構成される円形プール(直径1.8m、高さ0.6m)からなる。水表面の1cm下に横たわる10cm2の風防ガラスプラットフォームは、4つの仮想の四分円の1つの中央に置かれ、それは、全てのラットについて一定に残される。迷路及びプラットフォームの構築に用いられた黒い風防ガラスは、逃避行動を導く迷路内の手がかりを提供しなかった。対照的に、訓練室は、逃避学習のために必要な空間地図の形成を助けるためのいくつかの強力な迷路外の視覚的手がかりを提供した。自動化追跡システム[Videomot 2(5.51),TSE systems,Germany]は用いられた。このプログラムは、道程、泳ぐ速度、及び進入の回数、及び水迷路の各四分円に費やされた泳ぐ時間の持続を測定したデジタルカメラ及びイメージ収集ボードを介して得られたビデオイメージを分析する。
【0215】
【表15】

【0216】
実施例103:5−HT6アンタゴニストによる噛むこと/欠伸をすること/伸びをすることの誘発
200〜250グラムの体重の雄性ウィスターラットは用いられた。ラットは、ビヒクル注射物が与えられ、個別の透明なチャンバーに試験日前の2日間、毎日1時間、置かれ、それらを観察チャンバー及び試験手順に慣らした。試験当日、ラットは、薬物投与直後、観察チャンバーに置かれ、薬物又はビヒクル注射後、60〜90分、欠伸をする、伸びをする、及び噛む行動について連続的に観察された。薬物投与の60分前、フィゾスチグミン(Physostigramsine)0.1mg/kg i.pは、全ての動物に投与された。30分の観察期間の間、欠伸、伸び、及び目的のない咀嚼運動の平均数は記録された。
【0217】
参考文献:(A)King M.V.,Sleight A.,J.,Woolley M.L.,and et.al.,Neuropharmacology,2004,47,195−204.(B)Bentey J.C.,Bourson A.,Boess F.G.,Fone K.C.F.,Marsden C.A.,Petit N.,Sleight A.J.,British Journal of Pharmacology,1999,126(7),1537−1542).
【0218】
実施例104:受動的回避
動物は、単一トライアル、ステップスルー、及び明−暗受動的回避パラダイム(paradigrams)で訓練された。訓練装置は、確立されたデザインで構築される長さ300mm、幅260mm、及び高さ270mmのチャンバーからなった。正面及び上部は透明であり、実験者は装置内の動物の行動を観察することが可能である。チャンバーは、チャンバーの正面近くに配置された幅50mm及び高さ75mmの小さい開口を有する中央のシャッターにより分離されている、二つの区画に分割されている。小さい方の区画は、幅9mmを区画し、低電圧(6V)照明光源を含む。大きい方の区画は、幅210mmを区画し、照らされなかった。この暗い区画の床は、直径5mm及び12.5mm間隔である16の水平のステンレススチールバーのグリッドからなった。定電流源は、グリッド床に0.75mAを供給し、それは16本のバーに亘り、0.5秒毎にスクランブルされた。ラットの対照群について40〜60マイクロオームの抵抗範囲は計算され、装置はそれに応じて校正された。動物の抵抗を検出する電子回路は、抵抗の変化に合わせた電圧の自動変化により、正確な電流送達を確実にした。
【0219】
実験手順:
これは、前述のように行なわれた。200〜230グラムの体重の大人雄性ウィスターラットが用いられた。動物は、実験の1時間前に研究室に運ばれた。訓練の前日、動物は装置の明るい区画の後ろに向けておかれた。タイマーは、動物がチャンバーの前面に顔を完全に向けた時に開始された。暗いチャンバーに入る待ち時間は記録され(通常<20秒)、暗い区画に完全に入ると、3秒間の0.75mAの回避不可能なフットショックは、動物に与えられる。動物は、その後それらのホームケージに戻される。各訓練セッションの間、チャンバーの双方の区画は清掃され、任意の混同させる嗅覚的手がかりを除去した。この抑制刺激の思い起こしは、動物が明るいチャンバーに戻し、暗いチャンバーに入るそれらの待ち時間を記録することにより、訓練後24時間、72時間、及び7日に評価され、300秒の基準時間は用いられた。
【0220】
参考文献:(A)Callahan P.M.,Rowe N.B.,Tehim A.,Abst.776.19.2004,Society for neuroscience,2004.(B)Fox G.B.,Connell A.W.U.,Murphy K.J.,Regan C.M.,Journal of Neurochemistry,1995,65,6,2796−2799.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物
【化1】

[式中、環
【化2】

は、アリール又はヘテロアリールを表し(ただし、前記環
【化3】

とSO2基との結合がスルホンアミド結合でない);
1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオ、ニトロ、シアノ、アミド、アミン、カルボキシ、ホルミル、グアニジン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルを表し;
2は、水素、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルを表し;
3は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル又はヘテロシクリルを表し;
「n」は、0〜3を表す]
又はそれらの誘導体、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、代謝物、N−オキシド若しくは医薬的に許容される塩。
【請求項2】
1が、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、チオ、ニトロ、シアノ、アミド、アミン、カルボキシ、ホルミル、グアニジン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
2が、水素、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
3が、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル又はヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンタルトレート;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミンヒドロクロリド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(ピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−クロロ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(ピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]アミン;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−ブロモ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−クロロ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メトキシフェニル)−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−フルオロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(3−フルオロピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミンヒドロクロリド;
N−[5−(3−ブロモ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−フルオロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(4−クロロベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−[5−(3−クロロ−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−メトキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンタルトレート;
N−(5−ベンゼンスルホニル−2−メチルフェニル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−フルオロ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−ブロモ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[3−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メチル−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−クロロ−5−(5−イソプロポキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−エトキシ−5−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(5−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメチル−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−3−(1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(6−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(6−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−トリフルオロメトキシ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−トリフルオロメトキシ−5−(5−クロロ−1H−インドール−3−イルスルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−メチル−2−(キノリン−3−スルホニル)−4−ピリジンアミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−メトキシキノリン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−[5−(7−メトキシキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]アミン;
N−[5−(7−メトキシイソキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピロリジン−3−イル)アミン;
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−2−メチル−5−(6−メチルキノリン−3−スルホニル)−3−ピリジンアミン;
N−[2−メトキシ−5−(6−メチルキノリン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルアゼパン−4−イル)アミン;
N−[5−(7−クロロキノリン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[2−メトキシ−5−(ピリジン−3−スルホニル)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−[5−(2−メトキシ−5−メチルピリジン−3−スルホニル)−2−メチルフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−メトキシ−2−(ピリジン−3−スルホニル)−4−ピリジンアミン;
N−(3−フルオロ−1−イソプロピルピペリジン−4−イル)−N−[2−メトキシ−5−(ピリジン−2−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1,3−ジメチルピペリジン−4−イル)−N−[2−フルオロ−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−シクロペンチルメチルピペリジン−4−イル)−N−[2−ブロモ−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)−N−[3−ブロモ−5−(5,6−ジメトキシインドール−3−スルホニル)−2−フルオロフェニル]アミン;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−エチル−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
N−(3−フルオロ−1−メチルピペリジン−4−イル)−N−[2−エチル−5−(6−シアノインドール−3−スルホニル)フェニル]アミン;
及びそれらの医薬的に許容される塩、プロドラッグ、互変異性体、ステレオアイソマー、多形体、溶媒和物、水和物、並びにN−オキシド
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式(I)の化合物(全ての置換は請求項1に定義された通りである)を得るための、好適な温度で、好適な溶媒の存在下で、好適な還元剤を用いた、式(II)の化合物
【化4】

と、ピペリジン−4−オン誘導体との還元的アミノ化
を含む、請求項1に記載の式(I)の化合物を調製するためのプロセス。
【請求項7】
治療的有効量の請求項1に記載の化合物と一緒に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、又は医薬的に許容される担体、希釈剤、レシピエント、又は溶媒を含む、医薬組成物。
【請求項8】
錠剤、カプセル、粉末、トローチ剤、座薬、シロップ、溶液、懸濁液、又は注射物の形態であって、前記形態が、単一用量又は複数用量単位で投与される、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
ベータ−セクレターゼ阻害剤;ガンマ−セクレターゼ阻害剤;アミロイド凝集阻害剤;直接的又は間接的に作用する神経保護化合物;抗酸化剤;抗炎症剤;HMG−CoAレダクターゼ阻害剤;アセチルコリン・エステラーゼ阻害剤;NMDA受容体アンタゴニスト;AMPAアゴニスト;神経伝達物質の放出又は濃度を調節する化合物;成長ホルモンの放出を誘発する化合物;CBl受容体アンタゴニスト又は逆アゴニスト;抗生物質;PDE−IV及びPDE−IX阻害剤;GABAA逆アゴニスト;ニコチン酸アゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト;5−HT4アゴニスト、又は部分アゴニスト;5−HT6アンタゴニスト;α2−アドレノ受容体アンタゴニスト;ムスカリン性Mlアゴニスト;ムスカリン性M2アンタゴニスト;代謝調節型グルタミン酸−受容体5正の調節物質からなる群から選択される一又は複数のさらなる活性成分を含む、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項10】
Alzhemed、ビタミンE、ギンコライド、ドネペジル、リバスティグミン、タクリン、ガランタミン、メマンチン、NS−2330、イブタモレンメシラート、カプロモレリン、ミノサイクリン、及びリファンピシンを含む群から選択される一又は複数のさらなる薬剤を含む、請求項7又は8に記載の医薬組成物。
【請求項11】
臨床症状、例えば不安神経症、アルツハイマー病、鬱病、痙攣性疾患、強迫性障害、認知記憶障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、疼痛、炎症(inflammation)、人格障害、精神病、パラフレニー、精神病性鬱病、パーキンソン病、躁病、総合失調症、パニック障害、睡眠障害、薬物乱用症候群からの離脱、脳卒中、頭部外傷、軽度認知機能障害、神経変性疾患、及び肥満の治療及び/又は予防のための、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項12】
それを必要としている患者において、請求項1〜5のいずれか一項に定義される式(I)の化合物の治療的有効量を前記患者に提供することを含む、5−HT6受容体に関連する、又は5−HT6受容体により影響を受ける中枢神経系の障害の治療ための方法。
【請求項13】
前記疾患が、不安神経症、アルツハイマー病、鬱病、痙攣性疾患、強迫性障害、認知記憶障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、疼痛、炎症(inflammation)、人格障害、精神病、パラフレニー、精神病性鬱病、パーキンソン病、躁病、総合失調症、パニック障害、睡眠障害、薬物乱用症候群からの離脱、脳卒中、頭部外傷、軽度認知機能障害、神経変性疾患、及び肥満である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
5−HT6受容体に関連する疾患の治療及び/又は予防のための医薬の製造における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項15】
臨床症状、例えば不安神経症、アルツハイマー病、鬱病、痙攣性疾患、強迫性障害、認知記憶障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、疼痛、炎症(inflammation)、人格障害、精神病、パラフレニー、精神病性鬱病、パーキンソン病、躁病、総合失調症、パニック障害、睡眠障害、薬物乱用症候群からの離脱、脳卒中、頭部外傷、軽度認知機能障害、神経変性疾患、及び肥満の治療及び/又は予防のための、請求項14に記載の化合物の使用。
【請求項16】
前記化合物が放射性同位体標識される、請求項1に記載の化合物。

【公表番号】特表2013−516458(P2013−516458A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547589(P2012−547589)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国際出願番号】PCT/IN2010/000176
【国際公開番号】WO2011/083487
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(509304900)スベン ライフ サイエンシズ リミティド (4)
【Fターム(参考)】