説明

60V直流電圧を上回る出力電圧を出力するバッテリシステム

本発明は60V直流電圧を上回る出力電圧を出力するバッテリシステムに関する。本発明によれば、a)可逆的遮断線路を介した直列接続のためにそれぞれ少なくとも1つのコンタクトを有し、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する少なくとも2つの電圧源と、b)前記少なくとも2つの電圧源が配置されたバッテリケーシングと、c)少なくとも1つの可逆的遮断線路とが設けられており、前記可逆的遮断線路により、前記バッテリケーシングが閉鎖されている場合に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が形成され、前記バッテリケーシングが開放される際に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が可逆的に遮断される。さらに、本発明は、こうしたバッテリシステムを備えた負荷に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来技術
種々の電圧を有するモジュールへの接続は相応の規格に定められている。ISO6469規格では、直流電圧0Vから60Vまで、または、15Hzから150Hzの周波数の交流電圧0Vから25Vまでに対するクラスAと、直流電圧60Vから1500Vまで、または、15Hzから150Hzの周波数の交流電圧25Vから1000Vまでに対するクラスBとが区別されている。クラスBに相当する電圧の生じるモジュールについては、直接接触および絶縁部の欠陥に対する特別の保護措置を講じなければならない。しかし、クラスAについては、電圧のかかる部分に接触保護措置を講じる必要は特にない。
【0002】
例えば、ハイブリッド自動車または電気自動車などで使用されるバッテリシステムは、60Vより大きい出力電圧を有することが多いので、上述の規格においてはクラスBに相当する。
【0003】
この大きさの電圧を達成するために、当該のバッテリシステムは、複数の電圧源、例えば、複数のバッテリセル(NiCdまたはNiMHまたはLiイオンまたはLiポリマー)あるいは複数のコンデンサ(スーパーキャパシタ、ウルトラキャパシタなど)の直列回路として利用される。
【0004】
こうしたバッテリシステムは、複数の電圧源に加え、バッテリの監視などを行う制御装置も有する。当該の制御装置を交換したりメンテナンスしたりするために、バッテリシステムは場合によって開放されなければならない。
【0005】
個々のバッテリセルはふつう部分充電された状態で配置されるし、バッテリセルの製造場所とバッテリシステムの製造場所とは必ずしも一致しないので、バッテリシステムを電圧のかからない状態で組み立てることはできない。このため、バッテリシステムの製造の際には、電圧に対する保護のための高いコストが必要となる。
【0006】
本発明の課題は、こうした従来技術の1つまたは複数の欠点を回避あるいは克服できるようにすることである。
【0007】
発明の開示
この課題は、60V直流電圧を上回る出力電圧を出力するバッテリシステムにおいて、当該のバッテリシステムが、a)可逆的遮断線路を介した直列接続のためにそれぞれ少なくとも1つのコンタクトを有し、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する少なくとも2つの電圧源と、b)前記少なくとも2つの電圧源が配置されたバッテリケーシングと、c)少なくとも1つの可逆的遮断線路とを有し、前記可逆的遮断線路は、前記バッテリケーシングが閉鎖されている場合に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が形成され、前記バッテリケーシングが開放される際に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が可逆的に遮断されるように構成されていることにより、解決される。
【0008】
本発明の解決手段の着想の基礎は、バッテリシステムのケーシングが例えばメンテナンス作業のために開放される際に、電圧源の直列回路が可逆的に(場合により機械的に)遮断され、かつ、製造過程においてはバッテリシステムが閉鎖されてから当該の直列回路が利用可能となるように、電圧源の直列回路を構成することにある。
【0009】
これにより、メンテナンス要員および取り付け要員用の特別な保護服や絶縁ツールなどを用意する必要がなくなる。さらに、高電圧との接触による怪我の危険が著しく低減される。
【0010】
本発明のバッテリシステムは、60Vを上回る直流電圧の出力電圧を有する。また、本発明のバッテリシステムは、基本的に60Vを上回る直流電圧でのエネルギ供給を必要とするあらゆるタイプの電気的負荷への給電のために利用可能である。
【0011】
バッテリシステムの所望の出力電圧を達成するには、当該のバッテリシステムは、駆動時に直列に接続される複数の電圧源を含む。本発明のバッテリシステムは少なくとも2つの電圧源を含み、これらの電圧源は、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有し、かつ、少なくとも1つの電気課線路による相互の直列接続のためにそれぞれ少なくとも1つのコンタクトを有する。1つの電圧源は、1つまたは複数のバッテリセル、または、1つまたは複数のコンデンサ、例えばスーパーキャパシタおよび/またはウルトラキャパシタを含む。バッテリセルとは、電気化学的プロセスによってエネルギを蓄積できる電気化学的エネルギ蓄積器であって、特に、次のようなタイプのアキュムレータセルおよびバッテリセルであると理解されたい。すなわち、有利には、アルカリ燃料電池セルAFC、ポリマー電解質燃料電池セルPEMFC、ダイレクトメタノール燃料電池セルDMFC、リン酸燃料電池セルPAFC、エナメルカーボネート燃料電池セルMCFC、および/または、固体酸化物燃料電池セルSOFCなどのタイプの燃料電池である。他の有利な電気化学的エネルギ蓄積器としては、Pb電池(鉛電池)、NiCd電池(ニッケルカドミウム電池)、NiH電池(ニッケル水素電池)、NiMH電池(ニッケル金属水素化物電池)、Liイオン電池(リチウムイオン電池)、LiPo電池(リチウムポリマー電池)、LiFe電池(リチウム金属電池)、LiMn電池(リチウムマンガン電池)、LiFePO電池(リチウム鉄フォスフェート電池)、LiTi電池(リチウムチタネート電池)、RAM電池(リチャージャブルアルカリマンガン電池)、NiFe電池(ニッケル鉄電池)、Na/NiCl電池(ナトリウムニッケルクロライド高温バッテリ)、SCiB(スーパーチャージイオンバッテリ)、銀亜鉛電池、シリコーン電池、バナジウムレドックス電池、および/または、亜鉛臭素電池などのタイプのアキュムレータも挙げられる。
【0012】
電圧源として、60Vよりも小さい出力電圧を有する電圧源が用いられる。この場合、1つの電圧源が1つまたは複数のバッテリセルを含んでいてよい。1つの電圧源が複数のバッテリセルを含む場合、バッテリシステムの駆動時、各バッテリセルは直列に接続される。特に有利には、1つの電圧源は同一のタイプの2つ以上のバッテリセルを含む。
【0013】
本発明のバッテリシステムは、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する3つ以上の電圧セルを含むことができる。この場合、バッテリシステム内の各電圧源は、機能の点で、可逆的遮断線路によって直列に接続可能なように、配置される。個々の電圧源が完全に充電された状態で60Vの1/nより小さい電圧を形成するのであれば、バッテリケーシングが開放されたとき、n個までの電圧源の直列回路が残っていてかまわない。したがって、個々の電圧源のあいだの接続のすべてが遮断されてもよいし、選択された一部の接続のみが遮断されてもよい。
【0014】
本発明のバッテリシステムは、少なくとも2つの電圧源が配置されたバッテリケーシングを有する。有利には、当該のバッテリケーシングは、バッテリシステムのすべての電圧源を包囲し、閉鎖状態ではこれらすべての電圧源を外界に対して絶縁している。バッテリシステムの各電圧源はバッテリケーシング内で位置決めされており、バッテリケーシングが閉鎖されているときには、直列に接続されている。当該のバッテリケーシングは、外部からアクセス可能でありかつ所定の電気的負荷に接続可能な複数のコンタクトを有しており、これにより、バッテリシステムの出力電圧の電気エネルギを所定の電気的負荷へ供給できる。特に、本発明のバッテリシステムのバッテリケーシングは、ケーシング内部へ物体(例えばねじ回し)が進入できる程度にケーシングが開放される前に、複数の電圧源の直列回路が少なくとも1つの電気線路を介して可逆的に遮断されるように構成されている。このために、バッテリケーシングは、機能の点であるいは直接または間接に機械的に電気線路に接触する開放可能部分および/または取り外し可能部分を有しており、当該部分が開放されたり取り外されたりする前に、電圧源の直列回路が可逆的に遮断される。バッテリケーシングは複数の部材から成り、開放可能な蓋部を有する。特に、バッテリケーシングの開放可能な蓋部には、少なくとも1つの電気線路と蓋部とを接続するための手段が設けられている。当該の蓋部、特に、蓋部と電気線路とを接続する手段は、蓋部が開放されるときに電圧源の直列回路が少なくとも1つの電気線路を介して可逆的に遮断されるように構成されている。
【0015】
バッテリケーシングにおいて、複数の電圧源を1つまたは複数のレベルに配置することもできる。特に、複数の電圧源はバッテリケーシングの少なくとも2つのレベルに配置され、少なくとも1つのレベルに2つ以上の電圧源が存在する。
【0016】
バッテリケーシングは、複数の電圧源に加え、例えばバッテリの監視などを行う制御装置やその他の装置を含んでいてもよい。
【0017】
本発明のバッテリシステムは、少なくとも1つの電気線路を有する。この電気線路は、機能の点で、バッテリケーシングが閉鎖されているときに、可逆的に遮断可能な接続によって少なくとも2つの電圧源の直列回路を形成し、バッテリケーシングが開放されると、少なくとも2つの電圧源の直列回路の接続を可逆的に遮断するように構成されている。電圧源がバッテリケーシング内の2つのレベルに配置されており、少なくとも1つのレベルに2つ以上の電圧源が存在する場合、各電圧源は少なくとも1つの可逆的遮断線路を介して直列に接続され、さらに、2つのレベルのあいだの接続と、蓋部に近いレベル(上層)の各電圧源の接続とが、少なくとも1つの遮断可能線路によって接続されている。これらの電気的接続は、特にバッテリケーシングが開放されたときに接続が強制的に遮断されることにより、可逆的に遮断可能である。
【0018】
このことは、例えば、可逆的遮断線路が差し込みコネクタとして構成され、当該の差し込みコネクタの少なくとも一部がバッテリシステムのケーシング部に機能の点で接続され、バッテリケーシングが開放されたときに当該の差し込みコネクタが分離されることによって、達成することができる。可逆的遮断線路が差し込みコネクタとして構成される場合、例えば、雄コンタクトまたは刀状コンタクトが電圧源(60Vより小さい直列回路の端子)に取り付けられており、ケーシングの閉鎖によって雌コンタクトに差し込まれるか、あるいは、雌コンタクトが電圧源に取り付けられており、刀状コンタクトがケーシングの開放時に運動する部材へ接続されている。有利には、差し込みコネクタの一部はバッテリケーシングの開放可能および/または取り外し可能な蓋部に接続されている。
【0019】
可逆的遮断線路は圧着コネクタとしても構成することができる。当該のコネクタは、例えば、ケーシング半部の固定取り付け(例えばねじ止め)により、電圧源の極/コンタクトに圧着され、ケーシングが開放されたときに、電圧源の極/コンタクトのねじ止めが緩められて取り外されるものを云う。
【0020】
可逆的遮断線路はねじ込みコネクタとして構成することもできる。例えば、電圧源の極/コンタクトをボルトとして構成し、バッテリケーシングが、
i)電気的接続部材と、
ii)ナットと、
iii)ナットが回転するための、絶縁された(場合によっては封止された)支承部材と
を含むように構成される。
【0021】
有利には、本発明のバッテリシステムは、差し込みコネクタまたは圧着コネクタまたはねじ込みコネクタとして構成された少なくとも1つの可逆的遮断線路を有している。
【0022】
本発明は、さらに、本発明のバッテリシステムを含む電気的負荷にも関する。ここで、電気的負荷とバッテリシステムとは一体のユニットを形成しておらず、バッテリシステムが電気的負荷に電気エネルギを供給できるよう、機能の点で接触接続されている。特に、ここでの電気的負荷は車両である。"車両"とは、60Vを上回る出力電圧を出力する電気化学的エネルギ蓄積器を有していれば、どのようなタイプの駆動機構によって駆動されるものであってもよい。特に有利には、"車両"とは、ハイブリッド自動車HEV、プラグインハイブリッド自動車PHEV、電気自動車EV、燃料電池自動車など、電気エネルギの供給のために電気化学的エネルギ蓄積器を使用しているすべての自動車を含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施例のバッテリシステムでケーシングが閉鎖されている状態を示す図である。電圧源の2つの外部極(外部コンタクト)のあいだには、ケーシングの外で利用される60Vを上回る電圧がかかっている。
【図2】本発明の第1の実施例のバッテリシステムでケーシングが部分的に開放された状態を示す図である。ケーシング内部にはアクセスできないが、直列回路は既に分離されて電圧は小さくなっている。
【図3】本発明の第1の実施例のバッテリシステムでケーシングが完全に開放された状態を示す図である。電圧は60Vより小さくなっており、ケーシング内部に安全にアクセスできる。
【図4】本発明の第2の実施例の2層のバッテリシステムにおいて、ケーシングが閉鎖されている場合に、2つの層が上層の最左方コンタクトと下層の最左方コンタクトとによって接続されており、高電圧が上層の最右方コンタクトと下層の最右方コンタクトとのあいだで取り出される様子を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の2層のバッテリシステムにおいて、ケーシングが部分的に開放され、上層での接続と上層から下層への接続とが分離される様子を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例の2層のバッテリシステムにおいて、ケーシングが完全に開放され、上層での接続と上層から下層への接続とに加え、下層での接続まで分離され、下層へもアクセス可能となっている様子を示す図である。
【図7】圧着コネクタとしての可逆的遮断線路を示す図である。
【図8】ねじ込みコネクタとしての可逆的遮断線路を示す図である
【0024】
本発明で選択されている実施例の説明
図1には、本発明のバッテリシステムの第1の実施例の概略図が示されている。バッテリシステムは、少なくとも2つの部分、すなわち、複数の電圧源3を収容したケーシング下部2とケーシング蓋部1とから成るバッテリケーシングを有している。バッテリシステムが閉鎖されている場合、ケーシング蓋部1は電気的に絶縁されているかそれ自体には電気が導通しておらず、ケーシング下部2の上に載置されているだけである。ケーシング下部2内には3つの電圧源2が配置されており、各電圧源3はそれぞれ6つのバッテリセル4を有している。各バッテリセル4の出力電圧は、完全充電状態において、10Vより小さい。1つの電圧源の6つのバッテリセル4は相互に直列に接続されており、3つの電圧源3は2つの可逆的遮断線路5を介して相互に直列に接続されている。ここで、2つの可逆的遮断線路5は差し込みコネクタ(バッテリセル側が差し込みコネクタの雄部材となっている)として構成されており、ケーシング蓋部1に固定されている。
【0025】
図2には、ケーシング蓋部1がケーシング下部2の上方に少し持ち上げられ、ケーシング蓋部1に固定された差し込みコネクタが上方へ動き、雄部材が雌部材から外れることによって、可逆的遮断線路5が遮断される様子が示されている。ここでは、各電圧源の直列回路が遮断され、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する個別の3つの電圧源3となる。この場合、ケーシング蓋部1は、バッテリケーシングの内部へ物体が進入できないうちに可逆的遮断線路5が遮断されるように、構成される。このために、ケーシング蓋部1は、例えば、自身の側縁をめぐる下垂体7を有し、可逆的遮断線路5が遮断された後にはじめてケーシング内へのアクセスが可能となるように構成されている。
【0026】
図3には、可逆的遮断線路5が既に遮断され、ケーシングが完全に開放されて、ケーシング内部へのアクセスが可能となった状態が示されている。このときには、ケーシング下部2内には、60Vを上回る電圧に接触しうる部分は存在しない。こうして、バッテリシステムに対して危険なくメンテナンスを行うことができる。
【0027】
図4には、本発明のバッテリシステムの第2の実施例の概略図が示されている。ここでは、複数の電圧源3が2つのレベルに配置されている。以下では、図4−図6に即して、主に図1−図3の実施例との相違点を説明する。バッテリケーシングの閉鎖状態では、全電圧源3が直列に接続されている。可逆的遮断線路5はケーシング蓋部1とケーシング中底部8とに固定されている。図5に示されているように、ケーシング蓋部1が少し持ち上げられると、上層の各電圧源を接続する可逆的遮断線路5、および、上層から下層への可逆的遮断線路9は分離されるが、下層の各電圧源を接続する可逆的遮断線路5は接続されたままである。図6に示されているように、ケーシング中底部8が持ち上げられると、下層の各電圧源を接続する可逆的遮断線路5まで遮断され、60Vを上回る電圧に接触しうる部分が存在しなくなる。こうして、バッテリシステムに対して危険なくメンテナンスを行うことができる。
【0028】
図7には、可逆的遮断線路を圧着コネクタとして構成した実施例が示されている。電気的接続部材10は、圧着部材11,12,14,15から成る圧着ねじによって、直列に接続すべき複数の電圧源の極あるいはコンタクト13に押し付けられ、電気的に接続される。圧着部材11,12,14,15から成る圧着ねじが緩められると、電気的接続部材10と各電圧源の極あるいはコンタクト13との接触が解消され、電気的接続が可逆的に遮断される。
【0029】
図8には、可逆的遮断線路をねじ込みコネクタとして構成した実施例が示されている。この場合、直列に接続すべき複数の電圧源の極あるいはコンタクト20がボルトとして構成されている。電気的接続部材21は極のボルト20に接触し、ナット22に固定される。ナット22は支承部材23によってケーシングの外部から回転可能に取り付けられる。ナット22の引き外しによって可逆的遮断線路が遮断され、ナット22の挿入によって電気的接続が再び形成される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
60V直流電圧を上回る出力電圧を出力するバッテリシステムにおいて、
当該のバッテリシステムは、
a)可逆的遮断線路を介した直列接続のためにそれぞれ少なくとも1つのコンタクトを有し、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する少なくとも2つの電圧源と、
b)前記少なくとも2つの電圧源が配置されたバッテリケーシングと、
c)少なくとも1つの可逆的遮断線路と
を有し、
前記可逆的遮断線路は、前記バッテリケーシングが閉鎖されている場合に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路を形成し、前記バッテリケーシングが開放される際に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路を可逆的に遮断するように構成されている
ことを特徴とするバッテリシステム。
【請求項2】
それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する前記少なくとも2つの電圧源のうち、少なくとも1つの電圧源は同一のタイプの複数のセルを有しており、該複数のセルは直列に接続されている、請求項1記載のバッテリシステム。
【請求項3】
当該のバッテリシステムは、それぞれ60Vより小さい出力電圧を有する3つ以上の電圧源を有しており、該3つ以上の電圧源は、機能の点で、各電圧源が複数の可逆的遮断線路によって直列に接続されるように配置されている、請求項1または2記載のバッテリシステム。
【請求項4】
前記複数の電圧源が前記バッテリケーシングの少なくとも2つのレベルに配置されており、少なくとも1つのレベルは2つ以上の電圧源を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載のバッテリシステム。
【請求項5】
前記少なくとも2つのレベルの各電圧源は少なくとも1つの可逆的遮断線路を介して直列に接続されており、或るレベルから別のレベルへ通じる少なくとも1つの可逆的遮断線路は、或るレベル内の各電圧源を接続する可逆的遮断線路と同時に、可逆的に遮断されるように構成されている、請求項4記載のバッテリシステム。
【請求項6】
前記バッテリケーシングは、機能の点で、内部に物体が進入できる程度まで開放される前に、前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が前記少なくとも1つの可逆的遮断線路によって可逆的に遮断されるように構成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のバッテリシステム。
【請求項7】
前記バッテリケーシングは、開放可能な蓋部を有し、少なくとも2つの部分から成っており、前記蓋部には、該蓋部が開放される際に前記少なくとも2つの電圧源の直列回路が可逆的に遮断されるように、前記少なくとも1つの可逆的遮断線路が接続されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のバッテリシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの可逆的遮断線路は、差し込みコネクタ、圧着コネクタ、ねじ込みコネクタとして構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のバッテリシステム。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載のバッテリシステムを含むことを特徴とする負荷。
【請求項10】
当該の負荷は車両である、請求項9記載の負荷。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−520540(P2012−520540A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553370(P2011−553370)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051073
【国際公開番号】WO2010/102855
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】