説明

7−クロロ−キノリン−4−アミン化合物、ならびにアミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防又は治療のためのそれらの使用

本発明は、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I)を有する化合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な複素環化合物、ならびに、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患、例えばアルツハイマー病、の予防及び/又は治療のためのそれらの使用に関する。
【0002】
アルツハイマー病は、記憶、学習及び論理的思考に関わる脳の領域にある神経細胞に徐々に損傷を与える、進行性の神経変性障害である。それは、脳内にアミロイド斑を形成するアミロイドβ(Aβ)ペプチドの細胞外蓄積によって特徴づけられる。脳内におけるこのAβペプチドの蓄積が、アルツハイマー病の発症の主要な役割を担うことが示されている。
【0003】
アルツハイマー病は、短期記憶喪失、論理的思考不能、ならびに言語及び自身の面倒を見る能力の低下等、脳機能に影響する。65〜74歳の人々の推定3%がアルツハイマー病を有し、85歳以上の人々では約半数に上る。
【0004】
WO 02/37118は、アミロイドタンパク質前駆体(APP)の病理学的変換を検出するための手段、及びアルツハイマー病のような変性病理における診断的及び治療的用途におけるそれらの使用を開示している。
【0005】
WO 2006/051489は、神経変性疾患の処置のための1,4−ビス(3−アミノアルキル)ピペラジン誘導体の使用(前記誘導体は、アミロイドタンパク質前駆体(APP)の代謝を調整するのに使用することもできる)を開示している。
【0006】
本発明の目的は、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患、例えばアルツハイマー病、の処置のための新規な薬剤を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、APPの代謝を調整する特性を有する新規な化合物を提供することであり、ここで前記化合物は、従来技術の化合物に比して、前記代謝に対して改善された効果を有する。
【0008】
本発明は、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、
下記式(I):
【化1】


{式中、
・aは、単結合又は二重結合を表し;
・bは、単結合又は二重結合を表し
(但し、aが単結合であるならば、bは、二重結合であり、そして、aが二重結合であるならば、bは、単結合である);
・Rは、aが二重結合であるときは存在しないか、又はRは、aが単結合であるとき、アルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロシクリル基(前記アルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)からなる群より選択され;
・Rは、bが二重結合であるときは存在しないか、又はRは、bが単結合であるとき、Hであり;
・Rは、以下:
− H、
− (C−C12)アルキル、
− OH、及び
− (C−C12)アルコキシ
からなる群より選択され、
・Rは、以下:
− H、
− ハロゲン、特に、F又はBr、
− CN、
− OH、
− (C−C12)アルコキシ、
− (C−C12)アルキル、
− (C−C30)アリール、
− ヘテロアリール、
− COR(式中、Rは、1〜12個の炭素原子を含むアルキル基である)、
− NR(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成する);及び、
− 式:−X’−(CHn’−NR’R’(式中、
・X’は、CH、O、NH、CO、CHOCO及びNHCOから選択され;
・n’は、0、1又は2であり;
・R’及びR’は、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR’及びR’は、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し得る)で示される基
からなる群より選択され;
・Xは、CH、O、NH、CO、CHOCO及びNHCOから選択され;
・nは、0、1又は2であり;
・R及びRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し得る}を有する化合物、又はその薬学的に許容しうる塩、水和物もしくは水和塩、又はその多形結晶構造、ラセミ体、ジアステレオ異性体もしくは鏡像異性体
[但し、下記式:
【化2】


(式中、
− Rは、Hであり、そしてRは、−CH−NEtであり;
− Rは、OHであり、そしてRは、−CH−NEt、−CH−NHEt、
【化3】


及び
【化4】


から選択され、
そして、
− Rは、OMeであり、そしてRは、−CH−NEt又は
【化5】


である)を有する化合物を除く]に関する。
【0009】
用語「アルキル」は、鎖中に1〜12個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖であってよい、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を意味する。好適なアルキル基は、鎖中に1〜6個の炭素原子を有する。「分岐鎖」は、1つ以上の低級アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピルが、直鎖状のアルキル鎖に結合していることを意味する。《低級アルキル》は、直鎖又は分岐鎖であってよい、鎖中の1〜4個の炭素原子を意味する。アルキルは、同一又は異なっていてよい、1つ以上の《アルキル基置換基》で置換されていてよく、そして例えば、ハロ、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルボキシを包含する。
【0010】
用語「ハロ」は、周期表の17族(ハロゲン族)の原子を指し、そして特にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子を包含する。
【0011】
用語「アリールアルキル」又は「アラルキル」は、アルキル水素原子がアリール基で置き換えられているアルキル部分を指す。「アリールアルキル」又は「アラルキル」の例は、ベンジル及び9−フルオレニル基を包含する。
【0012】
本明細書において用いる用語「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素を有する飽和の環式、二環式、三環式又は多環式の炭化水素基(ここで、置換され得る任意の環原子が、置換基により置換されていてよい)を包含する。シクロアルキル部分の例は、シクロヘキシル及びアダマンチルを含むが、これらに限定されない。
【0013】
用語「アリール」は、芳香族の単環式、二環式又は三環式の炭化水素環系(ここで、置換され得る任意の環原子は、置換基により置換されていてよい)を指す。アリール部分の例は、フェニル、ナフチル、及びアントラセニルを含むが、これらに限定されない。
【0014】
用語「ヘテロシクリル」は、単環式の場合は1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合は1〜6個のヘテロ原子、又は三環式の場合は1〜9個のヘテロ原子(前記ヘテロ原子は、O、N、又はSから選択される)(例えば、単環式、二環式、又は三環式の場合、炭素原子と、それぞれ1〜3個、1〜6個又は1〜9個のN、O又はSのヘテロ原子)を有する、非芳香族の3〜10員の単環式、8〜12員の二環式、又は11〜14員の三環式の環系(ここで、置換され得る任意の環原子が、置換基により置換されていてよい)を指す。
【0015】
用語「ヘテロアリール」は、単環式の場合は1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合は1〜6個のヘテロ原子、又は三環式の場合は1〜9個のヘテロ原子(前記ヘテロ原子が、O、N又はSから選択される)(例えば、単環式、二環式、又は三環式の場合、炭素原子と、それぞれ1〜3個、1〜6個又は1〜9個のN、O又はSのヘテロ原子)を有する、芳香族の5〜8員の単環式、8〜12員の二環式、又は11〜14員の三環式の環系(ここで、置換され得る任意の環原子が、置換基により置換されていてよい)を指す。
【0016】
用語「アルコキシ」は、−O−アルキル基を指す。
【0017】
用語「置換基」は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル又はヘテロアリール基上で、その基の任意の原子において「置換された」基を指す。適切な置換基は、非限定的に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、SOH、スルファート、ホスファート、ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルコキシ、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、カルボキシル、オキソ、チオキソ、イミノ(アルキル、アリール、アラルキル)、S(O)アルキル(ここでnは、0〜2である)、S(O)アリール(ここでnは、0〜2である)、S(O)ヘテロアリール(ここでnは、0〜2である)、S(O)ヘテロシクリル(ここでnは、0〜2である)、アミン(モノ−、ジ−、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、及びこれらの組み合わせ)、エステル(アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル)、アミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、及びこれらの組み合わせ)、スルホンアミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、及びこれらの組み合わせ)、非置換のアリール、非置換のヘテロアリール、非置換のヘテロシクリル、及び非置換のシクロアルキルを包含する。
【0018】
用語「アシル」は、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、又はヘテロアリールカルボニル置換基を指し、これらの任意のものが、さらに置換基により置換されていてよい。
【0019】
用語「オキソ」は、炭素と結合した場合、カルボニル、窒素と結合した場合、N−オキシド、そして、硫黄と結合した場合、スルホキシド又はスルホンを形成する、酸素原子を指す。
【0020】
本明細書において用いる用語「アルケニル」は、2〜12個の炭素を、好ましくは2〜6個の炭素を有する、部分的に不飽和で非芳香族の炭化水素基を包含する。
【0021】
本明細書において用いる用語「アルキレン」は、1〜12個の炭素原子、そして好ましくは1〜6個の炭素原子を含む、二価の基を指す。前記基は、式(CH(式中、nは、1〜12の間で、そして好ましくは1〜6の間で変化する整数である)で表してもよい。
【0022】
本明細書において記載される化合物は、不斉中心を有してよい。不斉置換原子を含有する本発明の化合物は、光学的に活性な形態又はラセミ体で単離してよい。光学的に活性な形態を調製する方法(例えば、ラセミ体の分割又は光学的に活性な出発原料からの合成による)は、当技術分野で周知である。その立体化学又は異性体型が明確に示されない限り、化合物のすべてのキラル型、ジアステレオマー型、ラセミ体及びすべての幾何異性体型が意図される。
【0023】
「薬学的に許容しうる」とは、それが、確かな医学的判断の範囲内で、ヒト及び下等動物の細胞に接触して使用するのに適しており、過度の毒性、炎症、アレルギー反応等がなく、そして、合理的なベネフィット/リスク比に見合うことを意味する。
【0024】
用語「薬学的に許容しうる塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性及び特性を保有し、そして生物学的にもその他の点においても有害でない塩を指す。多くの場合、本発明の化合物は、アミノ及び/又はカルボキシル基あるいはそれらに類似する基の存在によって、酸及び/又は塩基の塩を形成し得る。薬学的に許容しうる酸付加塩は、無機及び有機の酸から調製することができ、一方、薬学的に許容しうる塩基付加塩は、無機及び有機の塩基から調製することができる。薬学的に許容しうる塩についての概説は、Berge, et al. ((1977) J. Pharm. Sd, vol. 66, 1)を参照されたい。語句「非毒性の薬学的に許容しうる塩」は、非毒性の、薬学的に許容しうる無機もしくは有機の酸又は無機もしくは有機の塩基で形成される非毒性の塩を指す。例えば、それらの塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等のような無機酸から誘導されたものに加え、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸(salicyclic acid)、スルファニル酸、フマル酸、メタンスルホン酸、及びトルエンスルホン酸等のような有機酸から調製した塩を包含する。
【0025】
本発明の文脈において、本明細書で使用する用語「処置すること」又は「処置」は、この用語が適用される障害もしくは病状、又はかかる障害もしくは病状の1つ以上の症状の進行を後退させること、緩和すること、抑制すること、あるいは当該障害もしくは病状又当該症状を予防することを意味する。
【0026】
式(I)を有する本発明の化合物は、単独で投与することも可能であるが、これらを医薬組成物として提供することが好ましい。本発明に従い、動物用及びヒト用の使用の両方で有用である医薬組成物は、上で定義したとおりの式(I)を有する、少なくとも1つの化合物を、1つ以上の薬学的に許容しうる担体及び場合により他の治療成分とともに含む。
【0027】
ある好適な実施態様において、併用療法において必要な活性成分は、同時投与用の単一医薬組成物中に組み合わされてもよい。
【0028】
本明細書で使用する用語「薬学的に許容しうる」及びその文法的変形は、組成物、担体、希釈剤及び試薬に言及する場合、互いに交換可能に使用され、そして、吐き気、めまい、胃障害等のような望ましくない生理学的影響をもたらすことなく、物質を、哺乳類に又は哺乳類上に投与し得ることを示す。
【0029】
その中に溶解又は分散した活性成分を含有する薬理学的組成物の調製は、当技術分野において十分理解されており、配合に基づき制限する必要がない。通常このような組成物は、液体溶液又は懸濁液のいずれかとして注射可能薬物として調製される;しかし、使用前に液体中で溶液又は懸濁液とするのに適した固体形態でも調製し得る。製剤は、乳化させることも可能である。特に、本医薬組成物は、固体の剤形、例えばカプセル剤、錠剤、丸剤、粉末剤、糖衣錠又は顆粒剤に配合してもよい。
【0030】
溶剤及び溶剤中の活性物質の含有量の選択は、通常、活性化合物の溶解度及び化学特性、投与の具体的な形態及び医薬プラクティスにおいて遵守すべき規定に従って決定される。例えば、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムのような賦形剤ならびにデンプン、アルギン酸及びある種の複雑ケイ酸塩のような崩壊剤を、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクのような潤滑剤と合わせて、錠剤の調製に使用することができる。カプセル剤を調製するには、ラクトース及び高分子量ポリエチレングリコールを使用するのが都合良い。水性懸濁液を使用する場合は、それは、乳化剤又は懸濁を容易にする薬剤を含有することができる。スクロース、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール及びクロロホルム、又はそれらの混合物のような希釈剤を使用してもよい。
【0031】
医薬組成物は、経口、直腸、経鼻、頬側、眼、舌下、経皮、直腸、局所、経膣、非経口(皮下、動脈内、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外を含む)、大槽内及び腹膜内を含む局所又は全身投与によって、適切な製剤で、ヒト及び動物に投与することができる。好適な経路は、例えば、レシピエントの病状に応じて変化し得ることが理解されよう。
【0032】
製剤は、薬学の技術分野において周知の方法のいずれかによって、単位用量形態で調製し得る。このような方法は、活性成分を、1つ以上の副成分を構成する担体と関連させる工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を、均一に及び完全に、液体担体もしくは微粉化した固体担体と、又はその両方と関連させ、そして次に、必要であれば、生成物を成形することにより調製される。
【0033】
単回又は分割投与で患者に投与される本発明の化合物の1日当たりの総用量は、例えば、体重1日当たり約0.001〜約100mg/kg、そして好ましくは、0.01〜10mg/kg/日の量であってよい。投与単位組成物は、1日用量を構成するのに使用されうるような量の約数のかかる量を含有してよい。しかし、任意の特定の患者のための具体的な用量レベルは、体重、総体的な健康、性別、食事、投与の時間及び経路、吸収及び排泄の速度、他の薬剤との組み合わせ、ならびに処置を受けている特定の疾患の重篤度を含む、様々な要因に依存するであろうことが理解されよう。
【0034】
予想外に、発明者らは、本発明による式(I)の化合物を、次の3つの重要な点に関して、アミロイドタンパク質前駆体(APP)の代謝を調整するのに使用できるということを発見した。
1)APPのカルボキシ−末端フラグメント(APP−CTF)(全て共通して、APPの最後の50個のアミノ酸を有する)、及び神経栄養特性を有するα−stub(APP−CTFα)及びAICD(APP細胞内ドメイン)のような、特に潜在的な生理学的活性を有するそれらを増大させる点、
2)APPの神経毒性副産物、すなわち、β−アミロイド(Aβ)ペプチド、特に、1−40及び1−42の形態でのそれらの産生を減少させる点、
したがって、本明細書に記載したとおりの式(I)で示される化合物は、APPの代謝機能障害が生じるすべての疾患の処置に有用である。これらの疾患はまた、アミロイド貯留が関与する病状を含む。
【0035】
これらの疾患の中で、特に、アルツハイマー病、レビー小体病、ダウン症候群、アミロイド血管症、パーキンソン病、プリオン病、特にクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、及び前頭側頭変性症等を挙げることができよう。
【0036】
上述の式(I)において、Rは、基−X’−(CHn’−NR’R’であり、前記基は、基−X−(CH−NRと同一又は異なっていてよい。
【0037】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−1):
【化6】


(式中、R、R、R、R、X、及びnは、式(I)において上で定義したとおりである)
で示される化合物に関する。
【0038】
式(I−1)で示される化合物は、aが二重結合であり、そしてbが、単結合であり、Rがなく、そしてRがHである、式(I)で示される化合物である。
【0039】
本発明はまた、RがHである、上述の使用のための式(I)で示される化合物に関する。
【0040】
本発明はまた、R及びRがエチルである、上述の使用のための式(I)で示される化合物に関する。
【0041】
本発明はまた、R及びRが、Nと一緒になって、ピロリジン基を形成する、上述の使用のための式(I)で示される化合物に関する。
【0042】
本発明はまた、−NRが、−NEt、−NHtBu、ピロリジニル、モルホリニル、及びN−メチル−ピペラジニルからなる群から選択される、上述の使用のための式(I)で示される化合物に関する。
【0043】
本発明はまた、Rがハロゲン、そして好ましくはFである、上述の使用のための式(I)で示される化合物に関する。
【0044】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−2):
【化7】


(式中、R、R、R、R、X、及びnは、式(I)において上で定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0045】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−3):
【化8】


(式中、R、R、R、及びRは、式(I)において上で定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0046】
式(I−3)で示される化合物は、XがCHであり、そしてnが0である、式(I−2)で示される化合物である。
【0047】
本発明はまた、式(I−4):
【化9】


で示される化合物に関する。
【0048】
好ましくは、本発明は、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、上で定義したとおりの式(I−4)(式中、RがOHであるならば、R及びRは、エチルではない)で示される化合物に関する。
【0049】
好ましくは、本発明は、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、上で定義したとおりの式(I−4)(式中、Rがハロゲン、そして好ましくはF、又はアルキルである)で示される化合物に関する。
【0050】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−4−1):
【化10】


(式中、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりであり、そしてRは、H、OH、及び(C−C12)アルコキシから選択される)を有する化合物からなる。
【0051】
式(I−4−1)において、Rは、好ましくはH、OH及びOEtから選択される。
【0052】
式(I−4−1)において、R及びRは、好ましくはエチルであるか、又はNと一緒になって、ピロリジン基を形成する。
【0053】
好ましくは、式(I−4−1)において、RがOHであるならば、R及びRはエチルではないか、又はR及びRは、Nと一緒になって、N−メチル−ピペラジニル基を形成しない。好ましくは、式(I−4−1)において、Rがメトキシであるならば、R及びRはエチルでない。
【0054】
このように、本発明において使用され得る特に好適なクラスの化合物は、下記式(I−4−1−1):
【化11】


(式中、Rは上で定義したとおりであり、そして好ましくはH、OH及びOEtから選択される)を有する化合物からなる。
【0055】
本発明において使用され得る、もう1つの特に好適なクラスの化合物は、下記式(I−4−1−2):
【化12】


(式中、Rは、上で定義したとおりであり、そして好ましくはH、OH及びOEtから選択される)を有する化合物からなる。
【0056】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−4−2):
【化13】


(式中、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりであり、そして、Rは、(C−C12)アルキル、(C−C30)アリール、及びヘテロアリールから選択され、前記アルキル、アリール及びヘテロアリールは、置換されている可能性がある)を有する化合物からなる。
【0057】
式(I−4−2)において、R及びRは、好ましくはエチルであるか、又はNと一緒になって、ピロリジン基を形成する。
【0058】
式(I−4−2)において、Rは、好ましくはMe、Et、フリル、チエニル、又は置換されている可能性があるフェニル基である。置換基の中でも、下記を挙げることができる:アルキル、例えば、CH又はtBu、ペルフルオロアルキル、例えば、CF、ハロゲン、例えば、F又はCl、アルコキシ、例えば、OCH、アリールオキシ、例えば、OBn、アルキルカルボニル、例えば、COCH、及びペルフルオロアルコキシ、例えば、OCF
【0059】
このように、本発明において使用され得る特に好適なクラスの化合物は、下記式(I−4−2−1):
【化14】


(式中、Rは、式(I−4−2)において上で定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0060】
本発明において使用され得る、もう1つの特に好適なクラスの化合物は、下記式(I−4−2−2):
【化15】


(式中、Rは、式(I−4−2)において上で定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0061】
本発明において使用され得る、もう1つの特に好適なクラスの化合物は、下記式(I−4−2−3):
【化16】


(式中、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりであり、そしてRは、アルキル、例えば、CH又はtBu、ペルフルオロアルキル、例えば、CF、ハロゲン、例えば、F又はCl、アルコキシ、例えば、OCH、アリールオキシ、例えば、OBn、アルキルカルボニル、例えば、COCH、及びペルフルオロアルコキシ、例えば、OCFから選択される)を有する化合物からなる。
【0062】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−4−3):
【化17】


(式中、R、R、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0063】
式(I−4−3)において、R及びRは、好ましくはエチルであるか、又はNと一緒になって、ピロリジン基を形成する。
【0064】
好ましくは、式(I−4−3)において、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、モルホリニル又はN−メチル−ピペラジニル基を形成する。
【0065】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−4−4):
【化18】


(式中、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0066】
好ましくは、式(I−4−4)において、Rは、Br又はF、そして最も好ましくはFである。
【0067】
好ましくは、式(I−4−4)において、R及びRは、好ましくはエチルであるか、又はNと一緒になって、ピロリジン基を形成する。
【0068】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−3−1):
【化19】


(式中、R、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0069】
好ましくは、式(I−3−1)において、Rは、OHである。
【0070】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−3−2):
【化20】


(式中、R及びRは、式(I)において上で定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0071】
好ましくは、式(I−3−1)又は(I−3−2)において、−NRは、−NEt、−NHtBu、ピロリジニル、モルホリニル、及びN−メチル−ピペラジニルからなる群から選択される。
【0072】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−5):
【化21】


(式中、R、R、R、R及びRは、式(I)において定義したとおりであり、
ここで、Rは、好ましくはH又はCHであり、
ここで、R及びRは、好ましくはそれらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し、そしてより好ましくは、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジン又はモルホリン基を形成する)で示される化合物に関する。
【0073】
好適な実施態様によれば、上の式(I−5)において、Rは、Hである。
【0074】
もう1つの好適な実施態様によれば、上の式(I−5)において、Rは、CHである。
【0075】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−6):
【化22】


(式中、R、R及びRは、式(I)において定義したとおりであり、そして、
Xは、CO又はCHであり
ここで、Rは、好ましくはH又はOH、そしてより好ましくはHである)で示される化合物に関する。
【0076】
好適な実施態様によれば、上の式(I−6)において、Rは、Hである。
【0077】
もう1つの好適な実施態様によれば、上の式(I−6)において、Rは、OHである。
【0078】
本発明において使用され得る、特定のクラスの化合物は、下記式(I−6−1):
【化23】


を有する化合物からなる。
【0079】
式(I−6−1)で示される化合物は、RがHであり、そしてXがCOである、式(I−6)を有する化合物に対応する。
【0080】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−6−2):
【化24】


を有する化合物からなる。
【0081】
式(I−6−2)で示される化合物は、RがOHであり、そしてXがCHである、式(I−6)を有する化合物に対応する。
【0082】
好ましくは、式(I−6−2)において、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、N−メチルピペラジニル又はモルホリニル基を形成する。
【0083】
本発明において使用され得る特定のクラスの化合物は、下記式(I−7):
【化25】


(式中、R及びRは、式(I)で定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0084】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−8):
【化26】


(式中、R及びRは、式(I)で定義したとおりであり、そしてそれらを担持している窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、そして
は、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0085】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−9):
【化27】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0086】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−10):
【化28】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0087】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−11):
【化29】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0088】
本発明はまた、アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、式(I−12):
【化30】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する。
【0089】
式(I)で示される化合物の幾つかは、すでに知られている。実際、式(I)で示される種々の化合物は、それらの抗マラリア特性のために有用である。
【0090】
特に、式(I−4)で示される化合物は、(a)<<Synthesis and Antimalarial Activity of New Analogues of Amodiaquine>>, Delarue-Cochin, S.; Paunescu, E.; Maes, L.; Mouray, E.; Sergheraert, C.; Grellier, P.; Melnyk, P. European Journal of Medicinal Chemistry 2008, 43, 252-260, (b)<<Replacement of 4'-hydroxy group of Amodiaquine and Amopyroquine by aromatic and aliphatic substituants: Synthesis and Antimalarial Activity>>, Paunescu, E.; Susplugas, S.; Boll, E.; Varga, R.; Mouray, E.; Grosu, I.; Grellier, P.; Melnyk, P., ChemMedChem. 2009, 4 (4), 549-561; (c)<<Suzuki coupling reaction as the key step for the synthesis of 4'-substituted analogues of Amodiaquine>>, Paunescu, E.; Matuszak, N.; Melnyk, P., Tetrahedron 2007, 63, 12791-12810;及び(d)<<Synthesis and Antimalarial Activity of New Amino Analogues of Amodiaquine and Amopyroquine>>, Paunescu, E.; Susplugas, S.; Boll, E.; Vargas, R.A.; Mouray, E.; Grellier, P.; Melnyk, P., Medicinal Chemistry 2008, 4 (5), 407-425に開示されている。
【0091】
特に、式(I−9)で示される化合物は、<<Synthesis and in vitro and in vivo Antimalarial Activity of New 4-aminoquinolines>>, Delarue-Cochin, S.; Girault, S.; Maes, L.; Debreu-Fontaine, M.-A.; Labaeid, M.; Grellier, P.; Sergheraert, C., Journal of Medicinal Chemistry 2001, 44, 2827-2833に開示されている。
【0092】
特に、式(I−10)で示される化合物は、<<Synthesis and in vitro and in vivo Antimalarial Activity of New 4-aminoquinolines>>, Delarue-Cochin, S.; Girault, S.; Maes, L.; Debreu-Fontaine, M.-A.; Labaeid, M.; Grellier, P.; Sergheraert, C., Journal of Medicinal Chemistry 2001, 44, 2827-2833; and in <<Synthesis and Antimalarial Activity of New Analogues of Amodiaquine>>, Delarue-Cochin, S.; Paunescu, E.; Maes, L.; Mouray, E.; Sergheraert, C.; Grellier, P.; Melnyk, P. European Journal of Medicinal Chemistry 2008, 43, 252-260に開示されている。
【0093】
特に、式(I−11)及び(I−12)で示される化合物は、<<Synthesis and Antimalarial Activity of Carbamate and Amide Derivatives of 4-anilinoquinoline>>, Delarue-Cochin, S.; Grellier, P.; Maes, L.; Mouray, E.; Sergheraert, C.; Melnyk, P., European Journal of Medicinal Chemistry. 2008, 43, 2045-2055に開示されている。
【0094】
式(I)で示される化合物の幾つかは、新規な化合物であり:R=Hである、式(I−5)、(I−6)、及び上で定義したとおりの式(I−7)及び(I−8)を有する化合物は、開示されたことはない。
【0095】
本発明はまた、下記式(I−5−1):
【化31】


(式中、R、R、R及びRは、式(I)において定義したとおりであり、ここで、R及びRは、好ましくは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し、そしてより好ましくは、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジン又はモルホリン基を形成する)を有する化合物に関する。
【0096】
好ましくは、式(I−5−1)において、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジニル基を形成するか、又はR及びRは、エチルである。
【0097】
本発明はまた、下記式(I−5−2)又は(I−5−3):
【化32】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)を有する化合物に関する。
【0098】
本発明はまた、下記式(I−5−4):
【化33】


(式中、R、R、R及びRは、式(I)において定義したとおりであり、ここで、R及びRは、好ましくは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し、そしてより好ましくは、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジン又はモルホリン基を形成する)を有する化合物に関する。
【0099】
好適なクラスの化合物は、下記のような式(I−6−1)又は(I−6−2):
【化34】


(式中、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0100】
好適なクラスの化合物は、下記のような式(I−8−1)又は(I−8−2):
【化35】


(ここで、Rは、式(I)において定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0101】
もう1つの好適なクラスの化合物は、下記のような式(I−8−3):
【化36】


(ここで、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)を有する化合物からなる。
【0102】
本発明はまた、式(I−13):
【化37】


(ここで、a、b、R、R及びRは、式(I)において定義したとおりである)で示される化合物に関する
【0103】
本発明の好適なクラスの化合物は、式(I−13−1):
【化38】


(ここで、Rは、式(I)において定義したとおりであり、Rは、好ましくは、H又は
【化39】


を表す)を有する化合物からなる。
【0104】
本発明はまた、上で定義したとおりの式(I−5)、(I−5−1)、(I−5−2)、(I−5−3)、(I−5−4)、(I−6)、(I−6−1)、(I−6−2)、(I−8)、(I−8−1)、(I−8−2)、(I−8−3)、(I−13)及び(I−13−1)を有する化合物を、薬学的に許容しうる溶剤と共に含む、医薬組成物に関する。
【0105】
式(I)で示される化合物は、Aβペプチドの分泌を減少させ(1μMで80%、及び5μMでほぼ分泌なし)、そしてAPP−CTF αstub及びAICDの産生を増大させる(5μMで×30〜40)、特性を有する。
【0106】
本発明はまた、上で定義したとおりの式(I−8−3)を有する化合物の調製のための方法に関し、前記方法は、下記工程:
a)3,5−ジブロモベンゼンと式HNR(ここで、R及びRは、式(I)に置いて定義したとおりである)を有する化合物とを反応させて下記式(I−8−3−1):
【化40】


を有する化合物を得る工程、
b)式(I−8−3−1)で示される化合物を水素化して下記式(I−8−3−2):
【化41】


を有する化合物を得る工程、及び
c)式(I−8−3−2)で示される化合物と4,7−ジクロロキノリンとを反応させて式(I−8−3)で示される化合物を得る工程であって、前記工程は、前記化合物を回収する工程が続く可能性がある、工程を含む。
【0107】
好ましくは、3,5−ジブロモベンゼンは、2,6−ジブロモ−4−ニトロアナリン(2,6-dibromo-4-nitroanaline)から調製され、それは、特にp−ニトロアニリンから調製される(Sheperd et al., 1947)。
【0108】
好ましくは、工程a)は、BINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)、CsCO、Pddba(トリス(ジベンジリデン−アセトン)ジパラジウム(0))及び乾燥1,4−ジオキサンの存在下で実施される。
【0109】
好ましくは、水素化工程b)は、EtOH中、ギ酸アンモニウム及びPd/Cの存在下で実施される。
【0110】
好ましくは、工程c)は、BINAP、CsCO、Pddba及び乾燥1,4−ジオキサンの存在下で実施される。
【0111】
実験の部
A−新規な化合物の合成
一般手順A:AlMe促進のアミド形成
AlMeの溶液(トルエン中2M、n当量)を、0℃で、無水DCM中の適切なアミンの溶液(n当量)に滴下した。反応混合物を30分間撹拌し、そして次に、室温に温まるにまかせた。1,3−ジメチル5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート1を少しずつ加え、そして反応混合物を24時間還流した。次に、混合物を砕氷に注ぎ、そして蒸発させた。残留物を、DCM/メタノール混合物に懸濁し、そして沈殿物を濾過によって除去した。濾液を蒸発させ、そしてTLCにより精製した。
【0112】
実施例1 ― 7−クロロ−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]フェニル]キノリン−4−アミン(化合物55)の調製
工程A:[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール
2−フルオロ−5−ニトロベンジルアルコール(1g、5.84mmol)及びN−メチルピペラジン(1.29mL、2当量)を、130℃で1時間加熱した。次に、反応混合物を、THF 25mLで希釈し、そしてNaCOの飽和水溶液、そして次にブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、ペンタンで充分に洗浄し、そして濾取して、目的化合物を橙色の粉体として得た(1.38g、収率94%)。m/z(ESI) 252.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.46(d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.18(dd, J = 8.9及び2.9 Hz, 1H), 7.26(d, J = 8.90 Hz, 1H), 4.75(s, 2H), 3.20-3.10(m, 4H), 2.75-2.65(m, 4H), 2.44(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 156.5(C), 143.4(C), 136.6(C), 124.1(CH), 123.6(CH), 119.0(CH), 59.5(CH2), 55.2(CH2), 51.7(CH2), 45.2(CH3).
【0113】
工程B:1−メチル−4−{2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−4−ニトロフェニル}ピペラジン
0℃で、THF 5mL中の[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール(0.150g、0.60mmol)に、塩化チオニル(0.22mL、5当量)を加えた。反応混合物を45分間還流し、そして次に、溶媒及び過剰な塩化チオニルを蒸発させた。残留物を、アセトニトリル 5mLに懸濁し、そして1−メチルピペラジン(0.33mL、5当量)を、0℃で加えた。この溶液を室温で一晩撹拌し、蒸発させ、そして残留物を酢酸エチルに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層を、酢酸エチルで抽出し、そして次に、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、ペンタンで充分に洗浄し、そして濾取して、目的化合物を橙色の粉体として得た(0.185g、収量92%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.23(d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.96(dd, J = 8.9及び2.8 Hz, 1H), 6.94(d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.40(s, 2H), 3.10-3.00(m, 4H), 2.60-2.25(m, 12H), 2.27(s, 3H), 2.19(s, 3H).
【0114】
工程C:4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]アニリン
SnCl(0.398g、2.1mmol)、1M HCl 1.6mL及びTHF 5mLの混合物を、THF 15mL中の1−メチル−4−{2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−4−ニトロフェニル}ピペラジン(0.175g、2.5当量)の溶液に加えた。反応混合物を、3時間還流し、そして室温に放冷した。NaCOの飽和水溶液を加えた。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0.1)により精製して、目的化合物を褐色の油状物(100mg、収率63%)として得た。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.89(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.71(d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.51(dd, J = 8.9及び3.0 Hz, 1H), 3.45(s, 2H), 2.83(t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.60-2.30(m, 12H), 2.28(s, 3H), 2.22(s, 3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 144.2(C), 142.5(C), 134.7(C), 121.4(CH), 117.4(CH), 114.4(CH), 57.3(CH2), 55.9(CH2), 55.3(CH2), 53.1(CH2), 53.1(CH2), 46.2(CH3), 46.1(CH3).
【0115】
工程D:7−クロロ−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]フェニル]キノリン−4−アミン
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]アニリン(68mg、0.22mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(44mg、1当量)を、アセトニトリル 10mL中、1M HCl 0.66mLで一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHO//8/2/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の固体として得た。(49mg、収率48%)。m/z(ESI) 465.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.37(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.31(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.88(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.53(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.47(s, 1H), 7.33-7.26(m, 2H), 6.84(d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.68(s, 2H), 3.76(s, 2H), 3.12-3.00(m, 4H), 2.85-2.45(m, 12H), 2.42(s, 3H), 2.33(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 154.1(C), 149.8(C), 145.8(CH), 142.5(C), 138.8(C), 134.5(C), 134.5(C), 127.6(CH), 127.3(CH), 125.1(CH), 125.1(CH), 122.2(CH), 121.7(CH), 116.9(C), 100.8(CH), 56.5(CH2), 54.6(CH2), 53.9(CH2), 50.4(CH2), 50.0(CH2), 42.8(CH3), 42.6(CH3).
【0116】
実施例2 ― N−{3−[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物56)の調製
工程A:tert−ブチル({[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル})アミン
0℃で、THF 5mL中の実施例1の工程Aで調製した[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール(0.150g、0.60mmol)に、塩化チオニル(0.22mL、5当量)を加えた。反応混合物を、45分間還流し、そして次に、溶媒及び過剰な塩化チオニルを蒸発させた。残留物を、アセトニトリル 5mLに懸濁し、そしてtert−ブチルアミン(0.62mL、10当量)を0℃で加えた。この溶液を室温で48時間撹拌し、蒸発させ、そして残留物を酢酸エチルに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、そして次に、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、ペンタンで充分に洗浄し、そして濾取して、目的化合物を橙色の粉体として得た(0.192g、定量収率) m/z(ESI) 307.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.19(d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.99(dd, J = 8.9及び2.8 Hz, 1H), 6.96(d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.68(s, 2H), 3.09(t, J = 4.6 Hz, 4H), 2.60-2.45(m, 4H), 2.31(s, 3H), 1.11(s, 9H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 157.1(C), 142.7(C), 135.7(C), 126.0(CH), 123.3(CH), 118.7(CH), 55.3(CH2), 51.8(CH2), 50.7(C), 46.1(CH3), 42.7(CH2), 29.1(CH3).
【0117】
工程B:3−[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン
SnCl(0.364g、4当量)、1M HCl 1.44mL及びTHF 5mLの混合物を、THF 20mL中のtert−ブチル({[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル})アミン(0.147g、0.48mmol)の溶液に加えた。反応混合物を、3時間還流し、そして室温に放冷した。NaCOの飽和水溶液を加えた。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//85/15/1)により精製して、目的化合物を褐色の油状物として得た(65mg、収率49%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.87(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.55(d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.43(dd, J = 8.4及び2.7 Hz, 1H), 3.57(s, 2H), 2.79(t, J = 4.5 Hz, 4H), 2.44(br, 4H), 2.24(s, 3H), 1.09(s, 9H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 143.3(C), 142.8(C), 136.8(C), 121.8(CH), 117.0(CH), 114.3(CH), 55.8(CH2), 53.0(CH2), 50.7(C), 46.0(CH3), 43.6(CH2), 28.8(CH3).
【0118】
工程C:N−{3−[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン
3−[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(60mg、0.22mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(43mg、1当量)を、アセトニトリル 10mL中、1M HCl 0.43mLで一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(45mg、収率47%)。m/z(ESI) 438.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.36(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.27(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.49(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.39-7.24(m, 3H), 6.90(d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.82(s, 2H), 3.02(t, J = 4.7 Hz, 4H), 2.67(br, 4H), 2.39(s, 3H), 1.24(s, 9H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 151.5(CH), 150.4(C), 149.2(C), 148.9(C), 137.2(C), 136.7(C), 135.7(C), 126.8(CH), 126.1(CH), 125.6(CH), 123.8(CH), 123.7(CH), 122.2(CH), 118.4(C), 101.5(CH), 55.8(CH2), 52.7(CH2), 51.1(C), 45.3(CH3), 43.4(CH2), 27.9(CH3).
【0119】
実施例3 ― 7−クロロ−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物57)の調製
工程A:[5−アミノ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]メタノール
実施例1の工程Aで調製した[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール(1.00g、3.98mmol)を、EtOH 50mL中、ギ酸アンモニウム(2.51g、10当量)及びPd/C(10%Pd、0.43mg、0.1当量)を使用して水素化した。混合物を室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(0.85g、収率97%)。
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 7.00(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.78(d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.64(dd, J = 8.7及び2.7 Hz, 1H), 4.65(s, 2H), 2.95-2.85(m, 4H), 2.70-2.50(m, 4H), 2.34(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 144.5(C), 142.2(C), 137.1(C), 121.2(CH), 115.7(CH), 115.2(CH), 61.2(CH2), 55.8(CH2), 52.7(CH2), 45.2(CH3).
【0120】
工程B:{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル}メタノール
[5−アミノ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]メタノール(100mg、0.45mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(94mg、1.1当量)を、n−ペンタノール 1mL中、一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0.1)により精製して、目的化合物を淡褐色の固体として得た(143mg、収率83%)。m/z(ESI) 383.1 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.42-8.34(m, 2H), 7.89(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.58(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.55-7.53(m, 1H), 7.35-7.28(m, 2H), 6.89(d, J = 6.1 Hz, 1H), 4.78(s, 2H), 3.20-3.02(m, 8H), 2.69(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 152.1(C), 149.3(CH), 148.0(C), 146.7(C), 138.3(C), 137.0(C), 135.7(C), 126.4(CH), 124.9(CH), 124.8(CH), 124.2(CH), 124.1(CH), 121.1(CH), 117.9(C), 101.2(CH), 59.9(CH2), 55.0(CH2), 51.4(CH2), 44.0(CH3).
【0121】
工程C:7−クロロ−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン
0℃で、DMF 6mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル}メタノール(0.300g、0.78mmol)に、塩化チオニル(0.28mL、5当量)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残留物を、DMF 6mLに懸濁し、そしてモルホリン(1.39mL、20当量)を0℃で加えた。この溶液を室温で一晩撹拌し、蒸発させ、そして残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(238mg、収率67%)。m/z(ESI) 452.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.51(d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.00(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.89(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.47-7.38(m, 2H), 7.23-7.13(m, 2H), 6.88-6.82(m, 2H), 3.72-3.65(m, 4H), 3.57(s, 4H), 3.07-2.98(m, 4H), 2.70-2.47(m, 8H), 2.36(s, 3H)
【0122】
実施例4 ― 7−クロロ−N−[3−({[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ}メチル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物58)の調製
0℃で、DMF 2mL中の実施例3の工程Bで調製した{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル}メタノール(0.100g、0.26mmol)に、塩化チオニル(0.19mL、10当量)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残留物を、THF 2mLに懸濁し、そしてN,N,N’−トリメチルエチレンジアミン(0.33mL、10当量)を0℃で加えた。この溶液を室温で一晩撹拌し、蒸発させ、そして残留物を分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0.1)により精製した。黄色の油状物 232mgを得た。残留物を最小量のメタノールに溶解し、そしてアセトンを用いて沈殿させて、目的化合物を淡黄色の固体として得た(80mg、収率66%)。m/z(MALDI-TOF) 467.3 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, D2O) δ 8.58(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.53(d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.16(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.88-8.00(m, 4H), 7.11(d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.98(s, 2H), 4.10-4.20(m, 2H), 3.83-4.00(m, 4H), 3.63-3.80(m, 2H), 3.45-3.60(m, 4H), 3.42(s, 6H), 3.24(s, 3H), 3.07(s, 3H);13C NMR(75MHz, D2O) δ 158.0(C), 153.9(C), 145.1(CH), 142.3(C), 141.1(C), 137.2(C), 134.0(CH), 132.3(CH), 130.5(CH), 127.3(CH), 126.9(C), 126.7(CH), 121.8(CH), 118.3(C), 102.8(CH), 66.3(CH2), 61.7(CH2), 56.1(CH2), 52.2(CH3), 45.7(CH3), 44.2(CH2), 35.9(CH3).
【0123】
実施例5 ― 7−クロロ−N−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物59)の調製
工程A:2−[(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン
N−(ヒドロキシメチル)フタルイミド(N-(Hydroxymethyl)phtalimide)(2.36g、13.3mmol)を、トリフルオロメタンスルホン酸 20mLに0℃で溶解した。この混合物を20分間撹拌し、そして次に2−ブロモ−5−ニトロトルエン(2.88g、1当量)を加えた。この溶液を室温まで温まるにまかせ、そして18時間撹拌した。混合物を、氷冷水 300mLに徐々に注いだ。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を、水 100mLで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を白色の固体として得た(4.71g、収率94%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.97(d, 1H, J = 2.6 Hz), 7.84(m, 2H), 7.71(m, 3H), 4.95(s, 2H), 2.48(s, 3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 167.7(C), 146.7(C), 140.9(C), 137.3(C), 134.5(CH), 132.3(C), 131.7(C), 124.1(CH), 123.8(CH), 119.9(CH), 42.3(CH2), 23.8(CH3).
【0124】
工程B:(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メタンアミン
ヒドラジン水和物 4.4mLを、アセトニトリル 220mL中の2−[(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(4.4g、11.7mmol)に加えた。この混合物を還流下で一晩撹拌し、そして次に室温に放冷した。フタルヒドラジド(phtalhydrazide)副産物を、濾過によって除去し、そしてアセトニトリルの100mL部分で洗浄した。合わせたアセトニトリル濾液を蒸発させ、そして残留物を、水と酢酸エチルで分液した。有機層を、1M HCl水溶液の2つの100mL部分で抽出した。合わせた酸性水層を、固体水酸化カリウムでpH=10に塩基性化し、そして次に酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を橙色の固体として得た(2.15g、収率75%)。m/z(ESI) 245.0 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.10(d, 1H, J = 2.8 Hz), 7.94(d, 1H, J = 2.6 Hz), 3.96(s, 2H), 2.47(s, 3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 146.8(C), 144.4(C), 140.4(C), 132.9(C), 123.4(CH), 120.6(CH), 47.0(CH2), 23.8(CH3).
【0125】
工程C:tert−ブチルN−[(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メチル]カルバマート
ジ−tert−ブチルジカルボナート(1.51g、6.90mmol)を、THF 60mL中の(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メタンアミン(1.54g、1.1当量)に加えた。この混合物を一晩撹拌した。溶媒の蒸発後、残留物を、ペンタンで充分に洗浄し、そして濾取して、目的化合物をオフホワイトの粉体として得た(1.93g、収率89%)。m/z(ESI) 369.0 [M+Na]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.95(s, 2H), 5.12(br, 1H, NH), 4.37(d, 2H, J = 6.3 Hz), 2.45(s, 3H), 1.41(s, 9H);13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 155.7(C), 146.8(C), 140.5(C), 140.4(C), 132.5(C), 123.7(CH), 120.4(CH), 45.2(CH2), 28.3(CH3), 23.7(CH3).
【0126】
工程D:tert−ブチルN−{[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}カルバマート
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気下で、tert−ブチルN−[(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メチル]カルバマート(150mg、0.43mmol)、(+/−)BINAP(14mg、0.05当量)、CsCO(196mg、1.4当量)、Pddba(10mg、0.05当量)及び乾燥1,4−ジオキサン(1,4-dioxanne) 3mLを入れた。N−メチルピペラジン(58μL、1.2当量)を加え、そして混合物を90℃で16時間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NEt//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を淡褐色の固体として得た(100mg、収率64%)。m/z(ESI) 365.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.91(s, 1H), 7.82(s, 1H), 5.04(br, 1H, NH), 4.34(d, 2H, J = 6.1 Hz), 3.26(br, 2H), 2.90(br, 2H), 2.61(br, 2H), 2.34-2.29(m, 8H), 1.40(s, 9H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 156.0(C), 153.5(C), 144.6(C), 139.1(C), 137.9(C), 125.6(CH), 120.5(CH), 55.8(CH2), 49.6(CH2), 46.4(CH3), 41.5(CH2), 28.3(CH3), 20.1(CH3).
【0127】
工程E:[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタンアミン
塩化{えんか}アセチル 1.2mLを、0℃で、MeOH 10mLに徐々に加えた。この溶液を室温で30分間撹拌し、そして次に、MeOH 5mLに溶解したtert−ブチルN−{[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}カルバマート(300mg、0.82mmol)を加えた。反応混合物を、2時間撹拌し、そして次に蒸発させた。残留物を、水 15mLに溶解し、そしてジエチルエーテルで洗浄した。水層を、1M NaOH水溶液を用いてアルカリ性(pH=10)にし、そしてDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(216mg、定量収率)。m/z(ESI) 265.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.05(d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.89(s, 2H), 3.40-2.80(m, 4H), 2.70-2.30(m, 4H), 2.37(s, 3H), 2.32(s, 3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 153.9(C), 144.6(C), 143.1(C), 137.9(C), 125.2(CH), 121.3(CH), 55.9(CH2), 49.8(CH2), 46.4(CH3), 43.4(CH2), 20.1(CH3).
【0128】
工程F:1−メチル−4−[2−メチル−4−ニトロ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]ピペラジン
アセトニトリル 15mL中の[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタンアミン(188mg、0.71mmol)、1,4−ジブロモブタン(93μL、1.1当量)及びKCO(490mg、5当量)の混合物を、48時間還流した。濾過及び濾液の蒸発後、残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(120mg、収率53%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.02(d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.76(d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.58(s, 2H), 3.10-3.00(m, 4H), 2.35-2.45(m, 8H), 2.28(s, 3H), 2.25(s, 3H), 1.70-1.60(m, 4H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 154.5(C), 143.8(C), 139.0(C), 137.3(C), 125.0(CH), 123.5(CH), 57.0(CH2), 55.8(CH2), 54.0(CH2), 49.7(CH2), 46.7(CH3), 23.5(CH2), 20.3(CH3).
【0129】
工程G:3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)アニリン
1−メチル−4−[2−メチル−4−ニトロ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]ピペラジン(90mg、0.28mmol)を、EtOH 2mL中、ギ酸アンモニウム(107mg、6当量)及びPd/C(10%Pd、15mg、0.05当量)を使用して水素化した。この混合物を、室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(84mg、定量収率)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.65(d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.30(d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.64(s, 2H), 3.45(br, 2H, NH2), 3.20-3.10(m, 2H), 2.95-2.85(m, 2H), 2.58-2.45(m, 6H), 2.37-2.27(m, 2H), 2.28(s, 3H), 2.20(s, 3H), 1.77-1.67(m, 4H).
【0130】
工程H:7−クロロ−N−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン
3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)アニリン(70mg、0.24mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(50mg、1当量)を、アセトニトリル 5mL中、1M HCl 1.25mLで一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を白色の固体として得た(92mg、収率84%)。m/z(ESI) 450.1 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.55(d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.03(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.83(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.45(dd, J = 2.1及び9.0 Hz, 1H), 7.27(m, 1H), 7.02(d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.96(d, J = 5.3 Hz, 1H), 6.57(br, 1H, NH), 3.76(s, 2H), 3.30-3.20(m, 2H), 3.15-3.05(m, 2H), 2.70-2.55(m, 6H), 2.52-2.42(m, 2H), 2.40(s, 3H), 2.38(s, 3H), 1.85-1.75(m, 4H).
【0131】
実施例6 ― 7−クロロ−N−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物60)の調製
工程A:4−{[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}モルホリンピペラジン
アセトニトリル 30mL中の実施例5の工程Eで調製した[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メタンアミン(465mg、1.80mmol)、ビス(2−クロロエチル)エーテル(240μL、1.2当量)、KCO(1.2g、5当量)及びNaI(650mg、2.3当量)の混合物を、48時間還流した。濾過及び濾液の蒸発後、残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHO//95/5/1)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(139mg、収率23%)。m/z(ESI) 335.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.02(d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.76(d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.58(s, 2H), 3.10-3.00(m, 4H), 2.35-2.45(m, 8H), 2.28(s, 3H), 2.25(s, 3H), 1.70-1.60(m, 4H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 154.5(C), 143.8(C), 139.0(C), 137.3(C), 125.0(CH), 123.5(CH), 57.0(CH2), 55.8(CH2), 54.0(CH2), 49.7(CH2), 46.7(CH3), 23.5(CH2), 20.3(CH3).
【0132】
工程B:3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(モルホリン−4−イルメチル)アニリン
4−{[3−メチル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}モルホリン−ピペラジン(113mg、0.34mmol)を、EtOH 5mL中、ギ酸アンモニウム(213mg、10当量)及びPd/C(10%Pd、36mg、0.05当量)を使用して水素化した。この混合物を、室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(92mg、収率89%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.61(d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.37(d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.64-3.75(m, 4H), 3.49(s, 3H), 3.16-3.26(m, 2H), 2.90-3.00(m, 2H), 2.55-2.65(m, 2H), 2.30-2.50(m, 6H), 2.34(s, 3H), 2.25(s, 3H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 143.7(C), 140.4(C), 138.7(C), 138.3(C), 117.0(CH), 114.7(CH), 67.3(CH2), 59.8(CH2), 56.5(CH2), 54.0(CH2), 50.3(CH2), 46.8(CH3), 19.9(CH3).
【0133】
工程C:7−クロロ−N−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン
3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−(モルホリン−4−イルメチル)アニリン(79mg、0.26mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(56mg、1.1当量)を、アセトニトリル 5mL中、1M HCl 0.78mLで一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(75mg、収率62%)。m/z(ESI) 466.4 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.33(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.24(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.83(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.46(dd, J = 2.2及び9.1 Hz, 1H), 7.25(d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.06(d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.85(d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.75-3.62(m, 4H), 3.58(s, 2H), 3.32-3.20(m, 2H), 3.17-3.02(m, 2H), 2.75-2.62(m, 2H), 2.58-2.40(m, 6H), 2.38(s, 3H), 2.37(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 151.2(CH), 150.2(C), 149.1(C), 145.9(C), 139.0(C), 138.2(C), 136.8(C), 135.6(C), 126.7(CH), 125.5(CH), 125.5(CH), 123.6(CH), 123.5(CH), 118.4(C), 101.5(CH), 67.0(CH2), 59.8(CH2), 56.1(CH2), 53.9(CH2), 49.5(CH2), 45.5(CH3), 19.0(CH3).
【0134】
実施例7 ― 7−クロロ−N−[3−メチル−4−(モルホリン−4−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物61)
工程A:tert−ブチルN−{[3−メチル−2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}カルバマート
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気下で、実施例5の工程Cで調製したtert−ブチルN−[(2−ブロモ−3−メチル−5−ニトロフェニル)メチル]カルバマート(500mg、1.45mmol)、(+/−)BINAP(45mg、0.07mmol)、CsCO(661mg、2.03mmol)、Pddba(33mg、0.07当量)及び乾燥1,4−ジオキサン 10mLを入れた。モルホリン(152μL、1.74mmol)を加え、そしてこの混合物を90℃で24時間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/AcOEt//9/1)により精製して、目的化合物を淡褐色の固体(360mg、収率71%)として得た;m/z(ESI) 352.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.00(d, 1H, J = 2.1 Hz), 7.92(d, 1H, J = 2.7 Hz), 5.05(br, 1H, NH), 4.46(d, 2H, J = 6.0 Hz), 3.83(br, 4H), 3.50-2.70(m, 4H), 2.45(s, 3H), 1.46(s, 9H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 156.5(C), 153.5(C), 145.4(C), 139.8(C), 138.6(C), 126.3(CH), 121.3(CH), 68.3(CH2), 50.6(CH2), 42.1(CH2), 29.0(CH3), 20.7(CH3).
【0135】
工程B:[3−メチル−2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メタンアミン塩酸塩
塩化アセチル 0.81mLを、0℃で、MeOH 5mLに徐々に加えた。この溶液を室温で30分間撹拌し、そして次に、MeOH 5mLに溶解したtert−ブチルN−{[3−メチル−2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メチル}カルバマート(200mg、0.57mmol)を加えた。反応混合物を、3時間撹拌し、そして次に蒸発させて、目的化合物を橙色の固体として得た(162mg、収量99%)。
【0136】
工程C:4−[2−メチル−4−ニトロ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]モルホリン
アセトニトリル 10mL中の[3−メチル−2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メタンアミン塩酸塩(160mg、0.56mmol)、1,4−ジブロモブタン(80μL、0.67mmol)及びKCO(542mg、3.92mmol)の混合物を、60℃で48時間加熱した。濾過及び濾液の蒸発後、残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(100mg、収率58%);m/z(ESI) 306.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.16(d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.98(d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.90-3.78(m, 6H), 3.20(br, 4H), 2.65-2.52(m, 4H), 2.48(s, 3H), 1.90-1.80(m, 4H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 154.5(C), 144.6(C), 139.2(C), 138.4(C), 125.0(CH), 123.3(CH), 67.8(CH2), 57.0(CH2), 54.1(CH2), 50.4(CH2), 23.4(CH2), 19.3(CH3).
【0137】
工程D:3−メチル−4−(モルホリン−4−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)アニリン
4−[2−メチル−4−ニトロ−6−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]モルホリン(62mg、0.20mmol)を、EtOH 2mL中、ギ酸アンモニウム(128mg、2.00mmol)及びPd/C(10%Pd、21mg、0.02mmol)を使用して水素化した。この混合物を、室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(55mg、収率99%);m/z(ESI) 276.3 [M+H]+
【0138】
工程E:7−クロロ−N−[3−メチル−4−(モルホリン−4−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン
3−メチル−4−(モルホリン−4−イル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)アニリン(46mg、0.17mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(40mg、0.20mmol)を、アセトニトリル 5mL中、1M HCl 0.51mLで一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//95/5/0〜90/10/1)により精製して、目的化合物を白色の固体として得た(53mg、収率71%);m/z(ESI)437.3[M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.43(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.24(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.90(d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.55(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.30(dd, J = 1.9及び9.0 Hz, 1H), 7.15(d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.89(d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.15(s, 1H), 3.89(d, J = 10.9 Hz, 2H), 3.69(t, J = 9.2 Hz, 2H), 3.38(t, J = 9.4 Hz, 2H), 3.01(br, 4H), 2.74(d, J = 12.0 Hz, 2H), 2.37(s, 3H), 1.98(br, 4H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 151.0(CH), 148.8(C), 148.7(C), 144.3(C), 138.8(C), 137.9(C), 135.8(C), 134.4(C), 127.6(CH), 126.1(CH), 125.8(CH), 123.6(CH), 122.6(CH), 118.5(C), 102.5(CH), 68.2(CH2), 55.1(CH2), 54.3(CH2), 50.8(CH2), 23.7(CH2), 20.5(CH3).
【0139】
実施例8 ― 5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−1−N,3−N−ビス[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]ベンゼン−1,3−ジカルボキシアミド(化合物62)の調製
工程A:1,3−ジメチル5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート
1,3−ジメチル5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(2.09g、10mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(1.98g、1当量)を、エタノール 200mL中、3時間還流した。次に、反応混合物を室温に冷まし、そして沈殿物を、濾過により除去して、そしてNaHCOの飽和水溶液、水、エタノールそして次に石油エーテルで順次洗浄して、目的化合物を黄色の粉体として得た(2.90g、収率78%)。m/z(ESI) 371.0 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.37(s, 1H), 8.29(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.07(d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.99-7.97(m, 2H), 7.72-7.70(m, 1H), 7.46(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.59(d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.67(s, 6H).
【0140】
工程B:5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−1−N,3−N−ビス[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]ベンゼン−1,3−ジカルボキシアミド
DCM 5mL中の2当量のAlMe及びアミンを用いて、一般手順A(還流24時間)にしたがい、1,3−ジメチル5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(0.2g、0.54mmol)から合成した。残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(アセトン/NHOH//9/1)により精製して、目的化合物(334mg、51%)を褐色の油状物として得た。m/z(ESI) 621.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.31(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.20(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.99-7.95(m, 1H), 7.90-7.84(m, 2H), 7.74(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.37(dd, J = 9.0及び2.0 Hz, 1H), 6.95(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.45-3.30(m, 4H), 2.70-2.21(m, 20H), 2.15(s, 6H), 1.80-1.60(m, 4H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 167.6(C), 151.8(CH), 149.3(C), 149.1(C), 141.4(C), 136.8(C), 136.0(CH), 127.1(CH), 126.2(CH), 124.1(CH), 124.0(CH), 121.8(CH), 119.0(C), 102.7(CH), 56.4(CH2), 54.7(CH2), 52.7(CH2), 45.0(CH3), 38.9(CH2), 26.2(CH2).
【0141】
もう1つの画分により、メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]ベンゾアート(実施例67)(31mg、12%)を黄色の粉体として得た。
【0142】
実施例9 ― N−{3,5−ビス[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物63)の調製
DCM 5mL中の1当量のAlMe及びアミンを用いて、一般手順A(還流24時間)にしたがい、実施例8の工程Aから調製した1,3−ジメチル5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(0.2g、0.54mmol)から合成した。残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(アセトン/NHOH//9/1)により精製して、目的化合物(273mg、55%)を黄色の油状物として得た。m/z(ESI) 507.0 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.53(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.31(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.95(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.58(dd, J = 9.1及び2.2 Hz, 1H), 7.52(d, J = 1.4 Hz, 2H), 7.25(t, J = 1.4 Hz, 1H), 7.20(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.81(br, 4H), 3.57(br, 4H), 2.63-2.40(m, 8H), 2.36(s, 6H).
【0143】
もう1つの画分により、メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]ベンゾアート(化合物68)(235mg、55%)を黄色の油状物として得た。
【0144】
実施例10 ― N−[3,5−ビス({4−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ピペラジン−1−イル}カルボニル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物64)の調製
DCM 10mL中の2.5当量のAlMe及びアミンを用いて、一般手順A(還流48時間)にしたがって、実施例8の工程Aから調製した1,3−ジメチル5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(0.3g、0.81mmol)から合成した。残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(アセトン/NHOH//9/1)により精製して、目的化合物(12mg、2%)を黄色の油状物として得た。m/z(MALDI-TOF) 649.4 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.52(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.30(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.93(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.57(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.51(d, J = 1.3 Hz, 2H), 7.23(t, J = 1.3 Hz, 1H), 7.19(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.81(br, 4H), 3.56(br, 4H), 2.65-2.35(m, 16H), 2.28(s, 12H), 1.80-1.65(m, 4H);13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 169.7(C), 151.7(CH), 149.7(C), 148.9(C), 141.8(C), 137.7(C), 136.1(C), 127.1(CH), 126.3(CH), 123.8(CH), 121.6(CH), 120.6(CH), 119.2(C), 103.2(CH), 57.5(CH2), 56.2(CH2), 48.0(CH2), 44.4(CH3), 42.2(CH2), 24.3(CH2).
【0145】
もう1つの画分により、メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−({4−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ピペラジン−1−イル}カルボニル)ベンゾアート(化合物69)(53mg、13%)を黄色の油状物として得た。
【0146】
実施例11 ― N−[3,5−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物65)の調製
工程A:3,5−ビス[(ピロリジン−1−イル)カルボニル]アニリン
AlMeの溶液(トルエン中2M、19.5mL、2当量)を、0℃で、無水DCM 50mL中のピロリジン(3.25mL、2当量)の溶液に滴下した。反応混合物を、室温に温まるにまかせて、そして1時間撹拌した。1,3−ジメチル5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(4.10g、19.5mmol)を加え、そして反応混合物を38時間還流した。次に、混合物を、氷冷却した水に注ぎ、そして濾過した。水性濾液をCHClで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物 3.5gを得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0147】
工程B:N−{3,5−ビス[(ピロリジン−1−イル)カルボニル]フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン
3,5−ビス[(ピロリジン−1−イル)カルボニル]アニリン(287mg、1.0mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(198mg、1当量)を、エタノール 20mL及び1M HCl 2mL中、12時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH//9/1)により精製して、目的化合物を黄色の粉体として得た(2.90g、収率78%)。m/z(ESI) 449.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 11.50(br, 1H), 9.08(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.30-8.10(m, 2H), 7.85-7.75(m, 2H), 7.68-7.60(m, 1H), 7.44(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.93-6.82(m, 1H), 3.70-3.48(m, 8H), 2.03-1.85(m, 8H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 167.7(C), 155.2(C), 142.3(CH), 140.5(C), 139.1(C), 138.7(C), 137.6(C), 128.3(CH), 126.8(CH), 125.3(CH), 124.8(CH), 119.6(CH), 116.4(C), 100.5(CH), 50.0(CH2), 46.9(CH2), 26.6(CH2), 24.5(CH2).
【0148】
工程C:N−[3,5−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン
無水THF 15mL中のN−{3,5−ビス[(ピロリジン−1−イル)カルボニル]フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン(84mg、0.19mmol)の懸濁液に、LiAlH(71mg、10当量)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、そして次に酢酸エチル 10mLを加えた。この混合物を、セライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//95/5/1)により精製して、目的化合物(4mg、5%)を黄色の油状物として得た。m/z(ESI) 420.9 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.56(d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.01(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.89(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.44(dd, J = 8.9及び2.1 Hz, 1H), 7.30-7.22(m, 2H), 7.14-7.10(m, 1H), 7.03-6.80(m, 2H), 2.70-2.55(m, 8H), 1.90-1.78(m, 8H).
【0149】
実施例12 ― 4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール(化合物66)の調製
工程A:4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール
4−アミノフェノール(1.09g、10mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(1.98g、1当量)を、エタノール 50mL中、2時間還流した。次に、反応混合物を室温に冷まし、そして沈殿物を濾過によって除去し、そしてNaHCOの飽和水溶液、水、メタノールそして次に石油エーテルで順次洗浄して、目的化合物を黄色の粉体として得た(2.57g、収率95%)。m/z(ESI) 271.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 10.7(br, 1H), 9.88(br, 1H), 8.77(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.43(d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.09(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.77(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.23(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.94(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.60(d, J = 6.8 Hz, 1H).
【0150】
工程B:4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール
4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール(2.45g、9mmol)、ピロリジン(3.25mL、4.4当量)及びホルムアルデヒドの37%水溶液(3mL、4.4当量)を、エタノール 5mL中、室温で18時間撹拌した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 8:2:0.1)により精製して、目的化合物を褐色の固体として得た(2.90g、収率74%)。m/z(ESI) 437.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91(br, 1H), 8.41(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.36(d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.84(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.51(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 7.06(s, 2H), 6.60(d, J = 5.4 Hz, 1H), 2.68-2.52(m, 8H), 1.83-1.60(m, 8H).
【0151】
実施例13 ― メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]ベンゾアート(化合物67)の調製
実施例8の工程Bに記載したとおりに調製した。
m/z(ESI) 496.0 [M+H]+.
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.47(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.30(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.26-8.20(m, 1H), 8.18-8.12(m, 1H), 8.10-8.03(m, 1H), 7.90(d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.54(dd, J = 9.0及び1.4 Hz, 1H), 7.08(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.96(s, 3H), 3.46(t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.60-2.40(m, 10H), 2.27(s, 3H), 1.84(q, J = 7.1 Hz, 2H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 167.4(C), 166.3(C), 151.5(CH), 149.1(C), 149.0(C), 141.5(C), 136.6(C), 136.0(C), 132.1(C), 126.8(CH), 126.2(CH), 125.8(CH), 125.5(CH), 124.0(CH), 123.5(CH), 118.9(C), 102.5(CH), 55.9(CH2), 54.2(CH2), 52.1(CH3), 51.9(CH2), 44.2(CH3), 38.6(CH2), 25.9(CH2).
【0152】
実施例14 ― メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−[(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]ベンゾアート(化合物68)の調製
実施例9に記載したとおりに調製した。
m/z(ESI) 439.0 [M+H]+.
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.53(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.32(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.14-8.12(m, 1H), 7.95(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.84-7.82(m, 1H), 7.67-7.65(m, 1H), 7.58(dd, J = 9.1及び2.2 Hz, 1H), 7.15(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.97(s, 3H), 3.83(br, 2H), 3.57(br, 2H), 2.62-2.40(m, 4H), 2.37(s, 3H).
【0153】
実施例15 ― メチル3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−({4−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ピペラジン−1−イル}カルボニル)ベンゾアート(化合物69)の調製
実施例10に記載したとおりに調製した。
m/z(MALDI-TOF) 510.3 [M+H]+.
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.45(d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.24(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.06-8.03(m, 1H), 7.88(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.78-7.75(m, 1H), 7.62-7.59(m, 1H), 7.50(dd, J = 9.1及び2.2 Hz, 1H), 7.08(d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.93(s, 3H), 3.79(br, 2H), 3.52(br, 2H), 2.60-2.30(m, 8H), 2.24(s, 6H), 1.78-1.62(m, 2H).
【0154】
実施例16 ― N−[3,5−ビス(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物70)の調製
工程A:2,6−ジブロモ−4−ニトロアニリン
2,6−ジブロモ−4−ニトロアニリンを、ShepherdによるR. G. J. Org. Chem. 1947, 12, 275に記載されているとおりにp−ニトロアニリンから調製した。
【0155】
工程B:3,5−ジブロモニトロベンゼン
NaNO(4.1g、59.1mmol)を、20%HSO及びAcOEt(各々40mL)中の2,6−ジブロモ−4−ニトロアニリン(5g、3.5当量)の溶液に、内部温度を50〜55℃に保つ速度で少しずつ加えた。さらに10分間加熱した後、混合物を冷却し、希釈し、そしてAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/DCM//7/3、その後8/2)により精製して、目的化合物を白色の固体として得た(1.94g、収率41%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.32(d, J = 1.8 Hz, 2H), 8.00(t, J = 1.8 Hz, 1H).
【0156】
工程C:1−メチル−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]ピペラジン
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気下で、3,5−ジブロモニトロベンゼン(500mg、1.78mmol)、(+/−)BINAP(110mg、0.1当量)、CsCO(1.62g、3当量)、Pddba(81mg、0.11当量)及び乾燥1,4−ジオキサン 10mLを入れた。N−メチルピペラジン(0.47mL、2.4当量)を加え、そしてこの混合物を90℃で48時間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//95/5/1)により精製して、目的化合物を橙色の固体として得た(258mg、収率45%)。m/z(MALDI-TOF) 320.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.17(d, J = 2.1 Hz, 2H), 6.59(t, J = 2.1 Hz, 1H), 3.20(t, J = 4.8 Hz, 8H), 2.51(t, J = 5.1 Hz, 8H), 2.29(s, 6H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 152.4(C), 150.1(C), 108.1(CH), 101.8(CH), 54.8(CH2), 48.7(CH2), 46.1(CH3).
【0157】
工程D:3,5−ビス(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン
1−メチル−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−ニトロフェニル]ピペラジン(258mg、0.81mmol)を、EtOH 8mL中、ギ酸アンモニウム(0.51g、10当量)及びPd/C(10%Pd、85mg、0.1当量)を使用して水素化した。この混合物を、室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を褐色の粉体として得た(212mg、収率90%)。m/z(MALDI-TOF) 290.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 5.97(t, J = 1.8 Hz, 1H), 5.84(d, J = 2.1 Hz, 2H), 3.17(t, J = 4.8 Hz, 8H), 2.54(t, J = 5.1 Hz, 8H), 2.34(s, 6H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 153.6(C), 148.1(C), 96.4(CH), 96.2(CH),(CH2(CH2), 46.5(CH3).
【0158】
工程E:N−[3,5−ビス(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気下で、3,5−ビス(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(148mg、0.51mmol)、4,7−ジクロロキノリン(101mg、1当量)、(+/−)BINAP(16mg、0.05当量)、CsCO(232mg、1.4当量)、Pddba(12mg、0.02当量)及び乾燥1,4−ジオキサン 2mLを入れた。この混合物を90℃で48時間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0、その後8/2/0.1)により精製した。黄色の固体 221mgを得た。分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//8/2/0.1)によるその後の精製により、目的化合物を黄色の固体として得た(65mg、収率28%)。m/z(ESI) 451.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.53(d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.03(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.84(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.44(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 6.99(d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.60(br, 1H), 6.35-6.40(m, 2H), 6.30-6.35(m, 1H), 3.24(t, J = 5.1 Hz, 8H), 2.60(t, J = 5.1 Hz, 8H), 2.37(s, 6H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 153.5(C), 151.7(CH), 149.4(C), 148.8(C), 141.0(C), 135.6(C), 128.5(CH), 126.1(CH), 122.1(CH), 118.3(C), 103.0(CH), 101.2(CH), 55.3(CH2), 49.3(CH2), 46.3(CH3).
【0159】
実施例17 ― N−[3,5−ビス(モルホリン−4−イル)フェニル]−7−クロロ−キノリン−4−アミン(化合物71)の調製
工程A:4−[3−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]モルホリン
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気で、実施例16の工程Bから調製した3,5−ジブロモニトロベンゼン(150mg、0.53mmol)、(+/−)BINAP(33mg、0.1当量)、CsCO(0.49g、3当量)、Pddba(24mg、0.05当量)及び乾燥1,4−ジオキサン 3mLを入れた。モルホリン(0.11mL、2.4当量)を加え、そしてこの混合物を90℃で5日間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//98/2/1)により精製して、目的化合物を橙色の固体として得た(123mg、収率51%)。m/z(MALDI-TOF) 294.1 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.26(s, 2H), 6.65(s, 1H), 3.87(t, J = 4.8 Hz, 8H), 3.22(t, J = 4.8 Hz, 8H).
【0160】
工程B:3,5−ビス(モルホリン−4−イル)アニリン
4−[3−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]モルホリン(123mg、0.42mmol)を、EtOH 4mL中、ギ酸アンモニウム(0.26g、10当量)及びPd/C(10%Pd、45mg、0.1当量)を使用して水素化した。この混合物を、室温で一晩撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を褐色の粉体として得た(63mg、収率57%)。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 5.93(t, J = 1.8 Hz, 1H), 5.84(d, J = 1.8 Hz, 2H), 3.83(t, J = 5.1 Hz, 8H), 3.11(t, J = 5.1 Hz, 8H).
【0161】
工程C:N−[3,5−ビス(モルホリン−4−イル)フェニル]−7−クロロキノリン−4−アミン
オーブン乾燥させたフラスコ内に、かつ窒素雰囲気下で、3,5−ビス(モルホリン−4−イル)アニリン(63mg、0.22mmol)、4,7−ジクロロキノリン(43mg、1当量)、(+/−)BINAP(7mg、0.1当量)、CsCO(99mg、1.4当量)、Pddba(5mg、0.02当量)及び乾燥1,4−ジオキサン 2mLを入れた。混合物を90℃で24時間撹拌した。この溶液を、セライトパッドを通して濾過し、そして蒸発させた。残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH//95/5)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(27mg、収率29%)。m/z(ESI) 425.3 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.35(d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.27(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.49(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 6.94(d, J = 5.7 Hz, 1H), 6.47-6.52(m, 2H), 6.40-6.47(m, 1H), 3.82(t, J = 4.7 Hz, 8H), 3.15(t, J = 4.9 Hz, 8H);13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 153.9(C), 150.9(C), 150.7(CH), 148.4(C), 141.1(C), 136.0(C), 126.1(CH), 125.8(CH), 123.8(CH), 118.3(C), 103.7(CH), 102.0(CH), 101.1(CH), 67.0(CH2), 49.7(CH2).
【0162】
実施例18 ― 3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)フェノール(化合物72)の調製
実施例16の工程Dから調製した3,5−ビス(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(95mg、0.33mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(65mg、1当量)を、アセトニトリル 4mL中、1M HCl 0.98mLで3時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.1)により精製して、目的化合物を黄色の油状物として得た(28mg、収率23%)。m/z(ESI) 369.2 [M+H]+;
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.32(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.20(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.80(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.42(dd, J = 2.1及び9.0 Hz, 1H), 6.94(d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.40-6.43(m, 1H), 6.32-6.35(m, 1H), 6.23-6.26(m, 1H), 3.15(t, J = 5.1 Hz, 4H), 2.55(t, J = 5.1 Hz, 4H), 2.30(s, 3H).
【0163】
実施例19 ― 3−アミノ−5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゾニトリル塩酸塩(化合物73)の調製
工程A:3,5−ジアミノベンゾニトリル
1M HCl 20mL中の3,5−ジニトロベンゾニトリル(5.0g、25.89mmol)に、SnCl(34.4g、7当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、そして次に0℃に冷却した。この混合物を、NaOHの50%水溶液を用いてアルカリ性にし、そして沈殿物を濾過により除去した。濾液を、酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機層を蒸発させた。残留物及び沈殿物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH//95/5)により精製して、目的化合物を橙色の固体として得た(1.95g、収率57%)。m/z(ESI) 134.0 [M+H]+
【0164】
工程B:3−アミノ−5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゾニトリル塩酸塩
3,5−ジアミノベンゾニトリル(500mg、3.76mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(744mg、1当量)を、エタノール 50mL中、室温で18時間撹拌した。沈殿物を濾過により除去して、目的化合物を黄色の粉体として得た(925mg、収率74%)。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 11.08(br, 1H), 8.83(d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.56(d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.17(d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.87(dd, J = 9.2及び2.0 Hz, 1H), 7.02-6.98(m, 1H), 6.95-6.85(m, 3H), 6.00(br, 2H); 13C NMR(75MHz, DMSO-d6) δ 158.2(C), 154.7(C), 147.1(CH), 142.7(C), 142.3(C), 142.0(C), 131.0(CH), 129.7(CH), 122.9(CH), 122.2(C), 119.6(C), 118.5(CH), 118.2(CH), 117.8(CH), 116.3(C), 104.5(CH).
【0165】
実施例20 ― 4−[(3−アミノ−5−シアノフェニル)アミノ]−7−クロロ−1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]キノリン−1−イウムクロリド(化合物74)の調製
実施例19の工程Bから調製した3−アミノ−5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゾニトリル塩酸塩(0.88g、2.98mmol)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(0.55g、1当量)及びKCO(0.83g、2当量)を、アセトニトリル 50mL中、48時間還流した。次に、反応混合物を濾過した。濾液を蒸発させて、目的化合物を黄色の粉体として得た(0.58g、収率44%)。m/z(ESI) 406.2 [M]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.62(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.46(d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.39(d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.88(dd, J = 9.1及び1.9 Hz, 1H), 7.10-6.90(m, 3H), 6.94(d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.72(t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.83(t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.55-2.40(m, 4H), 1.62-1.40(m, 6H).
【0166】
実施例21 ― 3−アミノ−5−({7−クロロ−1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1,4−ジヒドロキノリン−4イリデン}アミノ)ベンゾニトリル(化合物75)の調製
実施例19の工程Bから調製した3−アミノ−5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]ベンゾニトリル塩酸塩(200mg、0.68mmol)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(125mg、1当量)、KCO(468mg、5当量)及びDIEA(0.11mL、1当量)を、アセトニトリル 30mL中、72時間還流した。次に、反応混合物を濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(AcOEt/MeOH//100/0〜95/5)により精製して、目的化合物を黄色の粉体として得た(8mg、収率3%)。m/z(ESI) 406.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.37(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.63(d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.40-7.28(m, 2H), 6.70-6.66(m, 1H), 6.53-6.50(m, 1H), 6.49-6.46(m, 1H), 5.88(d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.16(t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.64(t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.52-2.40(m, 4H), 1.64-1.40(m, 6H).
【0167】
実施例22 ― 3−({7−クロロ−1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1,4−ジヒドロキノリン−4−イリデン}アミノ)−5−{[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}ベンゾニトリル(化合物76)の調製
実施例21から調製した3−アミノ−5−({7−クロロ−1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1,4−ジヒドロキノリン−4−イリデン}アミノ)ベンゾニトリル(132mg、0.32mmol)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(182mg、3当量)及びDIEA(0.51mL、9.3当量)を、2−メチルブタン−1−オール 15mL中、10時間還流した。次に、反応混合物を、蒸発させ、そして残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//95/5/1)により精製して、目的化合物を黄色の油状物として得た(28mg、収率17%)。m/z(ESI) 517.5 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.37(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.64(d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.36(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.32(dd, J = 8.2及び1.8 Hz, 1H), 6.68-6.59(m, 1H), 6.50-6.40(m, 2H), 5.91(d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.17(t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.25(t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.73-2.35(m, 12H), 1.70-1.40(m, 12H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 156.6(C), 153.9(C), 151.0(C), 142.1(CH), 140.3(C), 137.8(C), 127.5(CH), 124.1(CH), 123.0(C), 120.0(C), 115.5(CH), 113.5(CH), 113.4(C), 110.4(CH), 110.0(CH), 100.8(CH), 57.7(CH2), 56.7(CH2), 54.8(CH2), 54.6(CH2), 49.8(CH2), 40.2(CH2), 25.9(CH2), 25.6(CH2), 24.2(CH2), 24.1(CH2).
【0168】
実施例23 ― 3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−{[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}ベンゾニトリル(化合物77)の調製
工程A:3−アミノ−5−{[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}ベンゾニトリル
実施例19の工程Aから調製した3,5−ジアミノベンゾニトリル(511mg、3.84mmol)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(707mg、1当量)及びDIEA(1.97mL、3当量)を、2−メチルブタン−1−オール 50mL中、24時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させて、目的化合物 751mgを得て、これをさらに精製することなく次の工程で用いた。m/z(ESI) 245.3[M+H]+
【0169】
工程B:3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−5−{[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}ベンゾニトリル
3−アミノ−5−{[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}ベンゾニトリル(200mg、0.82mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(162mg、1当量)を、エタノール 15mL及び1M HCl 0.82mL中、24時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして残留物を、分取薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//95/5/1)により精製して、目的化合物を黄色の粉体として得た(51mg、収率15%)。m/z(ESI) 406.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.40(d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.92(d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.83(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.24(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 6.89(d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.72-6.69(m, 1H), 6.68-6.63(m, 1H), 6.50-6.43(m, 1H), 4.97(br, 1H), 4.60(br, 1H), 3.10-2.97(m, 2H), 2.57-2.47(m, 2H), 2.43-2.22(m, 4H), 1.57-1.43(m, 4H), 1.41-1.30(m, 2H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 151.3(CH), 149.7(C), 149.1(C), 147.3(C), 141.7(C), 135.5(C), 128.1(CH), 126.2(CH), 122.1(CH), 119.0(C), 118.4(C), 113.5(C), 113.2(CH), 111.1(CH), 109.8(CH), 103.4(CH), 56.2(CH2), 53.9(CH2), 39.2(CH2), 24.9(CH2), 23.6(CH2).
【0170】
実施例24 ― 4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール(化合物78)の調製
【化42】

【0171】
工程A:4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール
4−アミノフェノール(1.09g、10mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(1.98g、1当量)を、エタノール 50mL中、2時間還流した。次に、反応混合物を室温に冷まし、そして沈殿物を濾過によって除去し、そしてNaHCOの飽和水溶液、水、メタノールそして次に石油エーテルで順次洗浄して、目的化合物を黄色の粉体として得た(2.57g、収率95%)。LC-MS: m/z(ESI) 271.1[M+H]+
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 10.7(br, 1H), 9.88(br, 1H), 8.77(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.43(d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.09(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.77(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.23(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.94(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.60(d, J = 6.8 Hz, 1H).
【0172】
工程B:4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール
4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール(2.45g、9mmol)、ピロリジン(3.25mL、4.4当量)及びホルムアルデヒドの37%水溶液(3mL、4.4当量)を、エタノール 5mL中、室温で18時間撹拌した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 8:2:0.1)により精製して、目的化合物を褐色の固体として得た(2.90g、収率74%)。LC-MS: m/z(ESI) 437.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91(br, 1H), 8.41(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.36(d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.84(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.51(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 7.06(s, 2H), 6.60(d, J = 5.4 Hz, 1H), 2.68-2.52(m, 8H), 1.83-1.60(m, 8H).
【0173】
実施例25 ― 4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(モルホリン−1−イルメチル)フェノール(化合物79)の調製
【化43】


4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール(実施例24−工程Aの)(0.292g、1.08mmol)、モルホリン(0.89mL、8.8当量)及びホルムアルデヒドの37%水溶液(0.715mL、8.8当量)を、エタノール 5mL中、24時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして残留物を、ペンタンで洗浄して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(0.506g、収率40%)。LC-MS: m/z(ESI) 469.2-471.2[M+H]+
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.95(s, 1H), 8.41(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.37(d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.84(d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.53(dd, J = 9.0 Hz及び2.0 Hz, 1H), 7.08(s, 2H), 6.59(d, J = 5.4 Hz, 1H), 3.5-3.7(m, 12H), 2.4-2.6(m, 8H); 13C NMR(300 MHz, CDCl3) δ 154.3(C), 151.3(CH), 149.7(C), 149.0(C), 135.5(C), 130.0(C), 128.3(CH), 126.2(CH), 125.5(2 CH), 123.7(2C), 121.6(CH), 117.5(C), 101.3(CH), 66.9(4 CH2), 59.1(2 CH2), 53.3(4 CH2).
【0174】
実施例26 ― 4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2,6−ビス(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)フェノール(化合物80)の調製
【化44】


4−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール(実施例24−工程Aの)(0.20g、0.74mmol)、N−メチルピペラジン(0.725mL、8.8当量)及びホルムアルデヒドの37%水溶液(0.49mL、8.8当量)を、エタノール 5mL中、24時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そして残留物を、ペンタンで洗浄して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(0.392g、収率97%)。LC-MS: m/z(ESI) 495.3 - 497.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.39(d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.37(d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.93(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.60(dd, J = 9.0 Hz及び2.1 Hz, 1H), 7.22(s, 2H), 6.76(d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.84(s, 4H), 3.4-3.5(m, 16H), 2.6-2.8(m, 16H), 2.44(s, 6H); 13C NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 153.8(C), 152.4(CH), 150.0(C), 134.3(C), 130.7(C), 128.0(CH), 125.1(CH), 124.8(CH), 123.8(C), 118,2(C), 100.9(CH), 57.5(CH2), 54.4(CH2), 51.8(CH2), 45.2(CH3).
【0175】
実施例27 ― 5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール(化合物81)及び5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール(化合物82)の調製
【化45】

【0176】
実施例27.1 ― 5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール(化合物81)の調製
工程A:N−[3−ヒドロキシ−4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]アセトアミド
N−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(0.50g、3.31mmol)、水中37%ホルムアルデヒド(678μL、2.7当量)、及びピロリジン(276μL、1当量)を、EtOH 10mLに溶解した。反応混合物を一晩還流し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 9.6:0.4:0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(224mg、収率29%)。LC-MS: m/z(ESI) 235.13 [M+H]+
【0177】
工程B:5−アミノ−2−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール
N−[3−ヒドロキシ−4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]アセトアミド(0.14g、0.61mmol)、20%塩酸(1mL)。この混合物を6時間還流し、蒸発させ、そして次の工程に使用した。
【0178】
工程C:5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール
5−アミノ−2−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノール(117mg、0.61mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(143mg、1当量)を、EtOH 1mL中、一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 9:1:0.1)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(92mg、収率29%)。LC-MS: m/z(ESI) 354.1-356.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.38(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.26(d, J = 9 Hz, 1H), 7.85(d, J = 2 Hz, 1H), 7.49(dd, J = 9.1及び2.1 Hz, 1H), 7.19(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.01(d, J = 5.7 Hz, 1H), 6.75-6.85(m, 2H), 4.01(s, 2H), 2.85-2.95(m, 4H), 1.9-2.0(m, 4H)
【0179】
実施例27.2 ― 5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール(化合物82)の調製
工程A:N−[3−ヒドロキシ−4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アセトアミド
N−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(0.50g、3.31mmol)、37%ホルムアルデヒド(678μL、2.7当量)及びモルホリン(290μL、1当量)を、EtOH 10mLに溶解した。反応混合物を一晩還流し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 9.6:0.4:0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(107mg、収率13%)。LC-MS: m/z(ESI) 251.3 [M+H]+; 1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 7.09(d, J = 1.3 Hz, 1H), 6.8-6.9(m, 2H), 3.6-3.7(m, 4H), 3.58(s, 2H), 2.4-2.5(m, 4H), 2.0(s, 3H)
【0180】
工程B:5−アミノ−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール
N−[3−ヒドロキシ−4−(モルホリン−4−イル)フェニル]アセトアミド(0.073g、0.292mmol)、20%塩酸(1mL)。この混合物を6時間還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/ 9.6:0.4)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得て(0.073mg、収率22%)、これを次の工程に直接使用した。
【0181】
工程C:5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール
5−アミノ−2−(モルホリン−4−イルメチル)フェノール(58mg、0.28mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(61mg、1.1当量)を、EtOH 1mL中、一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 9:1:0.1)により精製して、目的化合物を褐色の固体として得た(41mg、収率40%)。LC-MS: m/z(ESI) 470.1-472.1 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.56(d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.02(d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.84(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.45(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 7.05(d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.01(d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.76(d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.71(dd, J = 8.1及び2.1 Hz, 1H), 6.56(sl, 1H), 3.5-3.7(m, 6H), 2.5-2.6(m, 4H).
【0182】
実施例28 ― 3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)フェノール(化合物83)の調製
工程A:3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール
3−アミノフェノール(5.00g、25.25mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(2.76g、1当量)を、EtOH 5mL中、一晩還流した。次に、反応混合物を蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 9:1:0.1)により精製して、目的化合物を淡黄色の固体として得た(6.8g、収率99%)。LC-MS: m/z(ESI) 271.2 [M+H]+;
【0183】
工程B:3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)フェノール
3−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]フェノール(0.20g、0.74mmol)、37%ホルムアルデヒド(62μL、1.1当量)及びN−メチルピペラジン(90μL、1.1当量)を、EtOH 1mLに溶解した。この混合物を一晩還流し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH 7.5:2.5:0.2)により精製して、目的化合物を淡黄色の油状物として得た(42mg、収率15%)。LC-MS: m/z(ESI) 383.3-385.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.36(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.26(d, J = 9 Hz, 1H), 7.84(d, J = 2 Hz, 1H), 7.48(dd, J = 9及び2.2 Hz, 1H), 7.11(d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.96(d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.7-6.8(m, 2H), 3.75(s, 2H), 2.4-2.8(m, 8H), 2.32(s, 3H)
【0184】
実施例29 ― 7−クロロ−N−(3−((ジエチルアミノ)メチル)−4−フルオロフェニル)キノリン−4−アミン(化合物84)の調製
工程A:(2−フルオロ−5−ニトロ−フェニル)−メタノール
MeOH(10mL)中の2−フルオロ−5−ニトロ−ベンズアルデヒド(1000mg、5.91mmol)の溶液に、NaBH(182mg、4.82mmol)を加えた。反応混合物を0℃で3時間撹拌した。反応混合物を、1M HClでpH4になるまで酸性化し、濃縮した。水 50mLを加え、そして化合物を、EtOで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。目的化合物を淡黄色の固体として得た(1007mg、収率99%)。融点=62〜64℃。1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.43(dd, 6-CH, J = 6.2Hz及び2.9Hz, 1H), 8.19(ddd, J = 9Hz, 4.5Hz及び2.9Hz, 1H), 7.20(dd, J= 9.0Hz及び9.0Hz, 1H), 4.85(d, J = 3.6Hz, 2H), 2.12(s large, 1H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 125.0(CH, d, J = 10.0Hz), 124.7(CH, d, J = 6.9Hz), 116.2(CH, d, J = 23.6Hz), 58.2(CH2).
【0185】
工程B:トルエン−4−スルホン酸2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジルエステル
O(4mL)中のNaOH(0.537g、13.42mmol)の溶液に、THF(20mL)中の2−フルオロ−5−ニトロ−フェニル)−メタノール(0.999g、5.84mmol)の溶液を、0℃で加えた。次に、THF(10mL)中のTsCl(1.892g、9.92mmol)の溶液を滴下した。反応混合物を、5〜10℃で2時間撹拌した。水 50mLを加え、そして化合物をCHCl(3×100mL)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。目的化合物を、MeOHを用いて沈殿させ、そしてTLC(Hex/AcOEt//7/3)により精製し、そして白色の固体として得た(1.700g、収率90%)。融点=89〜91℃。1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.18-8.26(m, 2H), 7.82(m, 2H), 7.35(m, 2H), 7.20(dd, J = 8.7Hz et 8.7Hz, 1H), 5.17(s, 2H), 2.46(s, 3H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 130.1(CH), 128.1(CH), 126.7(CH, d, J = 10.0Hz), 126.3(CH, d, J = 5.0Hz), 116.7(CH, d, J = 23.6Hz), 64.1(CH2), 22.2(CH3).
【0186】
工程C:ジエチル−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジル)−アミン
1,4−ジオキサン(4mL)中のトルエン−4−スルホン酸2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジルエステル(0.696g、2.13mmol)の溶液に、TEA(0.45mL、3.20mmol)及びジエチルアミン(0.33mL、3.21mmol)を加えた。反応混合物を、55℃で8時間撹拌し、濃縮し、そしてTLC(石油エーテル/AcOEt/NHOH//8/2/0.2)により精製した。目的化合物を、黄色の油状物として得た(0.365g、収率76%)。MALDI-TOF : m/z 227.1 [M+H]+. 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.44(dd, J = 6.3Hz及び2.9Hz, 1H), 8.12(ddd, 4-CH, J = 8.9Hz, 2.9Hz及び4.4Hz, 1H), 7.15(dd, J= 8.9Hz及び8.9Hz, 1H), 3.67(s, 2H), 2.58(q, J= 7.1Hz, 4H), 1.08(t, J = 7.1Hz, 6H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 126.7(CH, d, J= 6.9Hz), 124.1(CH, d, J= 10.2Hz), 115.9(CH, d, J= 24.6Hz), 49.6(CH2), 47.1(CH2), 11.8(CH3).
【0187】
工程D:3−((ジエチルアミノ)メチル)−4−フルオロベンゼンアミン
THF(20mL)中のジエチル−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジル)−アミン(0.155mg、0.69mmol)の溶液に、THF(5mL)中のSnCl(520mg、2.74mmol)の溶液及び1M HCl(2.1mL)を加えた。反応混合物を8時間還流し、そして濃縮した。NaHCOの飽和溶液を、pH8になるまで加えた。水層をCHCl(5×50mL)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。目的化合物を、MeOHを用いて沈殿させ、そしてTLC(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.2)により精製し、そして黄色の油状物として得た(98mg、収率73%)。MALDI-TOF: m/z 197.2 [M+H]+.1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.80(dd, J= 8.7Hz及び8.7Hz, 1H), 6.75(dd, J = 5.7Hz及び3.0, 1H), 6.49(ddd, J= 8.7Hz, 3.9Hz及び3.0Hz, 1H), 3.65-3.75(s large, 2H), 3.57(s, 2H), 2.57(q, J= 7.2Hz, 4H), 1.07(t, J= 7.2Hz, 6H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 118.2(CH, d, J = 3.8Hz), 116.4(CH, d, J = 23.3Hz), 115.7(CH, d, J = 7.9Hz), 49.8(CH2), 47.3(CH2), 12.4(CH3).
【0188】
工程E:7−クロロ−N−(3−((ジエチルアミノ)メチル)−4−フルオロフェニル)キノリン−4−アミン
アセトニトリル(10mL)中の3−((ジエチルアミノ)メチル)−4−フルオロベンゼンアミン(98.3mg、0.50mmol)の溶液に、アセトニトリル(5mL)中の4,7−ジクロロキノリン(4,7-dichloroquinoleine)(99.2mg、0.50mmol)の溶液及び1M HCl(0.5mL)を加えた。反応混合物を一晩還流し、濃縮し、そしてTLC(DCM/MeOH/NHOH//9.5/0.5/0.2)により精製した。目的化合物を白色の固体として得た(163mg、収率91%)。MALDI-TOF: m/z 358.3-360.2 [M+H]+. 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.50(d, J = 5.4Hz, 1H), 8.00(d, J = 2.1Hz, 1H), 7.93(d, J = 9.0Hz, 1H), 7.47(dd, J = 6.3Hz及び2.8Hz, 1H), 7.42(dd, J = 9.0Hz及び2.2Hz, 1H), 7.21(ddd, J = 8.8Hz, 4.5Hz及び2.8Hz, 1H), 7.08(dd, J = 8.8Hz及び8.8Hz, 1H), 6.79(d, J = 5.4Hz, 1H), 3.71(s, 2H), 2.65(q, J= 7.2Hz, 4H), 1.10(t, J=7.2Hz, 6H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 151.6(CH), 128.6(CH), 126.4(CH, d, J = 3.9Hz), 126.1(CH), 123.9(CH, d, J = 8.5Hz), 121.5(CH), 116.3(CH, d, J = 23.7Hz), 101.9(CH), 49.6(CH2), 47.0(CH2), 11.4(CH3).
【0189】
実施例30 ― 7−クロロ−N−(4−フルオロ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル)キノリン−4−アミン(化合物85)の調製
工程A:1−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジル)−ピロリジン
1,4−ジオキサン(20mL)中のトルエン−4−スルホン酸2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジルエステル(実施例29の工程Bの化合物)(0.696g、2.31mmol)の溶液に、TEA(0.32mL、2.31mmol)及びピロリジン(0.19mL、2.31mmol)を加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌し、濃縮し、そしてTLC(石油エーテル/AcOEt/NHOH//8/2/0.2)により精製した。目的化合物を黄色の油状物として得た(0.399g、収率77%)。MALDI-TOF: m/z 225.1 [M+H]+. 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.38(dd, J= 6.2Hz及び2.9Hz, 1H), 8.15(ddd, 4-CH, J = 8.9Hz, 2.9Hz及び4.4Hz, 1H), 7.17(dd, J= 8.9Hz及び8.9Hz, 1H), 3.76(s, 2H), 2.5-2.6(m, 4H), 1.8-1.9(m, 4H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 127.0(CH, d, J = 6.4Hz), 124.5(CH, d, J = 10.1Hz), 116.2(CH, d, J = 24.9Hz), 54.1(CH2), 52.2(CH2), 23.5(CH2).
【0190】
工程B:4−フルオロ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)ベンゼンアミン
THF(20mL)中の1−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンジル)−ピロリジン(420mg、1.87mmol)の溶液に、THF(5mL)中のSnCl(1421mg、7.49mmol)の溶液及び1M HCl(2.1mL)を加えた。反応混合物を4時間還流し、そして濃縮した。NaHCOの飽和溶液を、pH8になるまで加えた。水層をCHCl(5×50mL)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。目的化合物を、MeOHを用いて沈殿させ、そしてTLC(DCM/MeOH/NHOH//9.5/0.5/0.35)により精製し、そして黄色の油状物として得た(229.5mg、収率63%)。MALDI-TOF: m/z 195.2 [M+H]+.1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.76(dd, J = 9.5Hz及び8.7Hz, 1H), 6.69(dd, J = 6.1Hz及び2.9Hz, 1H), 6.46(ddd, J = 8.7Hz, 4.1Hz及び2.9Hz, 1H), 3.57(d, J = 1.6Hz, 2H), 3.3-3.5(s large, 2H), 2.5-2.6(m, 2H), 1.7-1.8(m, 4H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 117.5(CH, d, J = 3.5Hz), 115.7(CH, d, J = 23.6Hz), 115.0(CH, d, J = 7.7Hz), 54.1(CH2), 52.8(CH2), 23.6(CH2).
【0191】
工程C:7−クロロ−N−(4−フルオロ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル)キノリン−4−アミン
アセトニトリル(40mL)中の4−フルオロ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)ベンゼンアミン(199.4mg、1.03mmol)の溶液に、アセトニトリル(5mL)中の4,7−ジクロロキノリン(203.3mg、1.03mmol)の溶液及び1M HCl(1.12mL)を加えた。反応混合物を2時間還流し、濃縮し、そしてTLC(DCM/MeOH/NHOH//9/1/0.2)により精製した。目的化合物を白色の固体として得た(330.4mg、収率90%)。MALDI-TOF: m/z 356.2-358.1[M+H]+. 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.36(d, J= 5.6Hz, 1H), 8.26(d, J = 9.1Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.1Hz, 1H), 7.48(dd, J = 9.1Hz及び2.1Hz, 1H), 7.40(dd, J = 6.4Hz及び2.8Hz, 1H), 7.31(ddd, J = 8.7Hz, 4.5Hz及び2.8Hz, 1H), 7.18(dd, J = 8.8Hz及び8.8Hz, 1H), 6.82(d, J = 5.6Hz, 1H), 3.74(s, 2H), 2.6-2.7(m, 4H), 1.8-1.9(m, 4H). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 149.7(CH), 125.8(CH), 125.1(CH), 124.0(CH), 123.5(CH, d, J = 8.8Hz), 121.8(CH), 114.6(CH, d, J = 23.9Hz), 99.6(CH), 52.1(CH2), 50.5(CH2), 21.4(CH2).
【0192】
実施例31 ― 7−クロロ−N−[4−(モルホリン−4−イル)−3−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物86)の調製
工程A:[2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール
2−フルオロ−5−ニトロベンジルアルコール(1g、5.84mmol)及びモルホリン(1.03mL、11.68mmol)を、115℃で1時間加熱した。次に、反応混合物をTHF 40mLで希釈し、そしてNaCOの飽和水溶液で、そして次にブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を黄色の油状物として得た(1.38g、収率99%)。MALDI-TOF: m/z 239.2[M+H]+.
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.44(d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.16(dd, J = 9.0及び2.8 Hz, 1H), 7.23(d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.75(s, 2H), 3.89(t, J = 4.7Hz, 4H), 3.09(t, J = 4.7Hz, 4H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 156.5(C), 143.4(C), 136.6(C), 124.1(CH), 123.5(CH), 118.8(CH), 67.0(CH2), 59.4(CH2), 52.6(CH2).
【0193】
工程B:[5−アミノ−2−(モルホリン−4−イル)フェニル]メタノール
[2−(モルホリン−4−イル)−5−ニトロフェニル]メタノール(1.38g、5.80mmol)を、EtOH 50mL中、ギ酸アンモニウム(3.67g、58mmol)及びPd/C(10%Pd、0.62g、0.58mmol)を使用して水素化した。混合物を室温で1時間撹拌し、そして次にセライトパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、そして残留物をDCMに溶解し、そしてNaCOの飽和水溶液で洗浄した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させて、目的化合物を褐色の粉体として得た(1.21g、収率99%)。LC-MS: m/z(ESI) 209.2 [M+H]+. 1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 7.02(d, J = 15.0 Hz, 1H), 6.83(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.68(dd, J = 6.0Hz, 1H), 4.71(s, 2H), 3.82(t, J = 4.5Hz, 4H), 2.87(t, J = 4.7Hz, 4H).
【0194】
工程C:{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩
[5−アミノ−2−(モルホリン−4−イル)フェニル]メタノール(1.21g、5.80mmol)及び4,7−ジクロロキノリン(1.38g、6.98mmol)を、n−ペンタノール 10mL中、3時間還流した。次に、反応混合物を室温に冷まし、そして塩酸塩沈殿物を、濾過によって除去して、目的化合物を黄色の粉体として得た(1.90g、収率80%)。LC-MS : m/z(ESI) 370.3 [M+H]+.
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.55(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.33(d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.93(d, J = 1.8 Hz, 1H); 7.77(dd, J = 9.0及び2.1 Hz, 1H), 7.58-7.56(m, 1H), 7.40-7.28(m, 2H), 6.86(d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.78(s, 2H), 3.85(t, J = 4.5Hz, 4H), 2.97(t, J = 4.5Hz, 4H).
【0195】
工程D:7−クロロ−N−[4−(モルホリン−4−イル)−3−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン
0℃で、NMP 4mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩(0.105g、0.26mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(90μL、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。次に、反応混合物を、0℃で、NMP 1mL中のピロリジン(0.65mL、7.75mmol)に徐々に加え、そして次に室温で2時間撹拌した。この溶液を、CHCl100mL中に希釈し、そしてNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//90/10/1)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(105mg、収率96%)。LC-MS: m/z(ESI) 423.3 [M+H]+。融点=187〜188℃。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.47(d, J = 5.4Hz, 1H), 7.95(d, J = 2.1Hz, 1H), 7.94(d, J = 8.7Hz, 1H), 7.40(d, J = 2.4Hz, 1H), 7.37(dd, J = 8.7及び2.1Hz, 1H), 7.18(dd, J = 8.4及び2.4Hz, 1H), 7.08(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.83(d, J = 5.4Hz, 1H), 3.88 - 3.84(m, 4H), 3.70(s, 2H), 2.99 - 2.96(m, 4H), 2.54 - 2.52(m, 4H), 1.76 - 1.73(m, 4H); 13C NMR(75MHz, CDCl3) δ 152.0(CH), 128.8(CH), 125.9(2xCH), 122.9(CH), 121.9(CH), 120.7(CH), 102.0(CH), 67.6(CH2), 55.0(CH2), 54.4(CH2), 53.4(CH2), 23.7(CH2).
【0196】
実施例32 ― 7−クロロ−N−{3−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−4−(モルホリン−4−イル)フェニル}キノリン−4−アミン(化合物87)の調製
0℃で、NMP 4mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩(実施例31の工程Cの化合物)(0.105g、0.26mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(90μL、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。次に、反応混合物を、0℃で、NMP 1mL中の4−メチルピペラジン(0.86mL、7.75mmol)に徐々に加え、そして次に室温で2時間撹拌した。この溶液を、CHCl100mL中に希釈し、そしてNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(EtO/MeOH/NHOH//80/20/1)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(120mg、収率99%)。LC-MS: m/z(ESI) 452.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.33(d, J = 5.7Hz, 1H), 8.27(d, J = 9.0Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.1Hz, 1H), 7.50-7.42(m, 2H), 7.30-7.21(m, 2H); 6.81(d, J = 5.7Hz, 1H), 3.90-3.81(m, 4H), 3.68(s, 2H); 3.00-2.90(m, 4H), 2.70-2.45(m, 8H), 2.37(s, 3H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 152.0(CH), 151.8(C), 151.0(C), 150.0(C), 136.9(C), 136.7(C), 135.3(C), 127.4(CH), 127.3(CH), 126.7(CH), 124.9(CH), 124.8(CH), 122.3(CH), 119.3(C), 120.3(CH), 68.5(CH2), 57.9(CH2), 55.7(CH2), 54.6(CH2), 53.1(CH2); 28.1(CH3).
【0197】
実施例33 ― N−{3−[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−(モルホリン−4−イル)フェニル}−7−クロロキノリン−4−アミン(化合物88)の調製
0℃で、NMP 4mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩(実施例31の工程Cの化合物)(0.105g、0.26mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(90μL、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。次に、反応混合物を、0℃で、NMP 1mL中のtert−ブチルアミン(0.81mL、7.75mmol)に徐々に加え、そして次に室温で2時間撹拌した。この溶液をCHCl100mL中に希釈し、そしてNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(EtO/MeOH/NHOH//90/10/1、その後80/20/1)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(103mg、収率92%)。LC-MS: m/z(ESI) 425.2 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.36(d, J = 5.6Hz, 1H), 8.29(d, J = 9.0Hz, 1H), 7.85(d, J = 2.1Hz, 1H), 7.49(dd, J = 9.1及び2.4Hz, 1H), 7.43(d, J = 1.7Hz, 1H), 7.38-7.30(m, 2H); 6.91(d, J = 5.6Hz, 1H), 3.96(s, 2H), 3.90-3.84(m, 4H), 3.00-2.95(m, 4H), 1.30(s, 9H); 13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 152.5(CH), 151.2(C), 150.2(C), 150.1(C), 138.0(C), 136.8(C), 136.0(C), 127.8(CH), 127.1(CH), 126.7(CH), 125.3(CH), 124.7(CH), 123.5(CH), 119.5(C), 102.6(CH), 68.5(CH2), 54.7(CH2), 50.8(C), 43.7(CH2), 28.1(CH3).
【0198】
実施例34 ― 7−クロロ−N−[3−({[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ}メチル)−4−(モルホリン−4−イル)フェニル]キノリン−4−アミンの調製
0℃で、NMP 4mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩(実施例31の工程Cの化合物)(0.100g、0.25mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(90μL、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。次に、反応混合物を、0℃で、NMP 1mL中のN,N,N’−トリメチルエチレンジアミン(1mL、7.50mmol)に徐々に加え、そして次に室温で2時間撹拌した。この溶液を、CHCl100mL中に希釈し、そしてNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH//90/10/1、その後80/20/1)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(97mg、収率85%)。LC-MS: m/z(ESI) 454.4 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.50(d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.03(d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.89(d, J = 9 Hz, 1H), 7.42(m, 2H), 7.26(m, 2H), 6.84(d, J = 3.0 Hz, 1H), 3.88 - 3.85(m, 4H), 3.68(s, 2H), 3.00 - 2.97(m, 4H), 2.52 - 2.49(m, 4H) 13C NMR(75MHz, CDCl3-d1) δ 152.4(C), 151.9(CH), 149.8(CH), 148.4(CH), 135.7(CH), 135.5(CH), 135.3(CH), 128.9(C), 126.0(C), 125.7(C), 122.3(C), 120.6(C), 118.2(CH2), 101.8(C), 67.6(CH2), 57.2(CH2), 54.7(CH2), 53.5(CH3)
【0199】
実施例35 ― 7−クロロ−N−[4−(モルホリン−4−イル)−3−(モルホリン−4−イルメチル)フェニル]キノリン−4−アミン(化合物90)の調製
0℃で、NMP 4mL中の{5−[(7−クロロキノリン−4−イル)アミノ]−2−(モルホリン−4−イル)フェニル}メタノール塩酸塩(実施例31の工程Cの化合物)(0.100g、0.25mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(90μL、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。次に、反応混合物を、0℃で、NMP 1mL中のN,N,N’−トリメチルエチレンジアミン(0.65mL、7.38mmol)に徐々に加え、そして次に室温で2時間撹拌した。この溶液を、CHCl100mL中に希釈し、そしてNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH///90/10)により精製して、目的化合物を黄色の固体として得た(83mg、収率77%)。LC-MS: m/z(ESI) 439.3 [M+H]+
1H NMR(300 MHz, MeOH-d4) δ 8.50(d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.03(d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.89(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.42(m, 2H), 7.26(m, 2H), 6.84(d, J = 3.0 Hz, 1H), 3.88 - 3.85(m, 4H), 3.82 - 3.70(m, 4H), 3.69(s, 2H), 3.00 - 2.97(m, 4H), 2.52 - 2.49(m, 4H), 2.10-1.92(m, 5H)13C NMR(75MHz, MeOH-d4) δ 149.7(CH), 148.6(CH), 135.7(CH), 134.9(CH), 134.7(CH), 128.7(C), 126.3(C), 125.8(C), 123.0(C), 121.4(C), 117.9(CH), 67.6(CH2), 67.2(CH2), 57.9(CH2), 53.9(CH2), 53.5(CH2).
【0200】
B−生物学的試験
インビトロ実験
細胞毒性及びウェスタンブロット法のための細胞処置:
ヒト神経芽腫細胞株SKNSH−SY5Y APPwtを、5%CO加湿インキュベーター中、37℃で、10%ウシ胎仔血清(PAA)、2mM L−グルタミン(Invitrogen)、1mM 非必須アミノ酸(Invitrogen)、50単位/mL ペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen)及びジェネテシン(G418;Invitrogen) 200μg(APPを発現する細胞のために選択)を補充したダルベッコ変法イーグル培地(Invitrogen)中で培養した。細胞を、細胞毒性アッセイのために96ウェルプレート(20000細胞/ウェル)内に、そしてウェスタンブロット法のために12ウェルプレート(300000細胞/ウェル)内に18時間播種した。
【0201】
化合物を、ドラフト下、シリカゲル層上で、純粋なDMSOに10mMの濃度で溶解した(原液)。細胞毒性アッセイのために、細胞を、100;30;10;3;1;0.3及び0.1μMの各生成物 100μL/ウェルで、5%COインキュベーター内、37℃で24時間インキュベートした。生存細胞の数を、製造業者のプロトコルにしたがってCellTiter 96(登録商標)Aqueous One solution Reagent(MTS)(Promega)で決定した。簡潔には、この試薬 20μLを、各ウェルに加え、そしてプレートを、5%COインキュベーター内、37℃で2時間インキュベートした。吸光度を、490nmで読み取った。吸光度を、エクセル・コンピューター・プログラムを用いて分析し、そしてCC50を、Graph Pad Prism(バージョン4.02)コンピューター・プログラムを用いて決定した。
【0202】
ウェスタンブロット法については、細胞を、10;3;1及び0.3μMの各生成物 700μL/ウェルで、5%COインキュベーター内、37℃で24時間インキュベートした。翌日、培養培地サンプルを、ELISAアッセイのために回収し、そして−80℃で保存した。細胞を、冷PBSで非常にゆっくりとすすぎ、ドライアイス上で急速冷凍(snap-frozen)し、そして直ちに−80℃で保存した。
【0203】
Innotest βアミロイド1−42 Innogenetics(登録商標)
β−アミロイド1−42率を、製造業者の指示にしたがい、Innotest β−アミロイド1−42(80324 Innogenetics(登録商標))を使用することによって、SY5Y細胞培養培地において定量化した。簡潔には、新鮮な培養培地を使用して標準物を希釈した。細胞断片を排除するために、培養サンプルを、4℃で5分間、200gで遠心分離した。
【0204】
最初に、結合作用溶液1(3D6ビオチン化抗体) 75μLを、21F12 Abでプレコーティングされたウェルに加えた。次に、純粋な上清サンプル 25μLを、そのコーティングされたウェルに加え、そして1時間インキュベートした。次に、このプレートを洗浄用緩衝液で5回洗浄した。次に、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(結合作用溶液2) 100μLを加え、そして室温で30分間インキュベートした。プレートを5回洗浄した後、テトラメチルベンジジン(基質作用溶液) 100μLを、プレート上に加え、そして暗所で30分間インキュベートした。反応を、0.9N 硫酸(停止溶液) 50μLを用いて停止した。吸光度を450nmで読み取った。
【0205】
S字状曲線当てはめ(4パラメーター多項式曲線)を使用して、標準曲線を計算した。β−アミロイド(1−42)の対応する濃度(pg/mL)を、標準曲線から決定した。結果を、総タンパク質1μg当たりのβ−アミロイド(pg)の濃度で表した。グラフ及び統計的分析(t−検定)を、Graph Pad Prismコンピューター・プログラム(V0.5)を用いて実施した。
【0206】
インビボ実験
マウス処置:
試験分子を、12.5;25;50mg/kg又は溶剤のいずれかで、1回、月齢4ヵ月のC57Bl6雌マウスに腹腔内注射し、そして24時間後、断頭により死亡させた。脳を直ちに除去し、そして前頭前野を、低温亜鉛製脳マトリックス(cold zinc brain matrix)を使用することによって切断した。全切断時間は、断頭から<3分であった。切断に続いて、組織を、ドライアイス内で凍結し、そして次にウェスタンブロット法のために−80℃で保存した。
【0207】
タンパク質抽出及びウェスタンブロット分析:
12ウェルプレート内の細胞を、ウェル毎にLaemmLi Lysis緩衝液(pH6.8、50mM トリス塩基、2% SDS、20%グリセリン、1mM ピロリン酸ナトリウム、1mM オルトバナジウム酸ナトリウム及びプロテアーゼインヒビターカクテルComplete Mini-Roche) 50μLに回収した。細胞を断片にし、そして溶解物を5分間超音波処理した。
【0208】
前頭前野サンプルのタンパク質抽出物を、0.2mLガラス製マイクロ組織グラインダー(0.2mL glass micro tissue grinder)内での断片の粉砕によって、LaemmLi Lysis緩衝液(pH6.8、50mM トリス塩基、2% SDS、20%グリセロール、1mM ピロリン酸ナトリウム、1mM オルトバナジウム酸ナトリウム及びプロテアーゼインヒビターカクテルComplete Mini-Roche) 50μL中で調製した。組織溶解物を5分間超音波処理し、次に26ゲージ針を通過させて、そして4℃で1時間揺すった。次に、サンプルを、5分間200gで遠心分離することによって澄ませた。
【0209】
タンパク質含有量を、BCA方法(Pierce)を使用して決定した。等量のタンパク質を含有するサンプル(マウスについて総タンパク質 35μg、及びウェル毎の細胞について総タンパク質 20μg)を、解凍後2分間85℃で加熱し、そしてNuPAGEシステム(Invitrogen)と共に提供されているプロトコルにしたがい、16%トリシンプレキャストゲル中で、2.45時間125Vで電気泳動にかけた。サイズ分画後、タンパク質を、室温(RT)で1時間、NuPAGEシステムのブロットモジュール内の0.2μm孔径ニトロセルロース膜(Invitrogen)上に移した。ブロットを、0.05% Tween20及び5%脱脂乳を含むTNT中、室温で1時間ブロックし、抗C末端APP C1:3−2429(1:250000)一次抗体と共に4℃で一晩インキュベートし、そしてTNTで4回洗浄し、それからペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG(H+L) C4 94010(1:50000;Vector)二次抗体に、25℃で45時間曝露した。免疫反応を、SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrate(Thermo specific, 34077)を用いて検出した。画像を、LAS-3000 Image System(Global FUJIFILM)でスキャンし、そしてバンドをImageJ 1.37v コンピューター・プログラムによって定量化した。異なるAPP−CTFバンドを、Vingtdeux, V., Hamdane, M., Gompel, M. et al. (2005) Phosphorylation of amyloid precursor carboxy-terminal fragments enhances their processing by a gamma-secretase-dependent mechanism. Neurobiol Dis, 20, 625-637に記載されるように、それらの分子量の関数として検出し、そしてグラフ及び結果の統計的分析を、Graph Pad Prism(バージョン4.02)コンピューター・プログラムを用いて実施した。
【0210】
全生物学結果を以下に示す(既知化合物について、ならびに上述の実施例1〜23の新規な化合物について)(インビボ結果については図1も参照のこと)。
【0211】
【表1】

【0212】
【表2】

【0213】
【表3】

【0214】
【表4】

【0215】
【表5】

【0216】
【表6】

【0217】
【表7】

【0218】
【表8】

【0219】
【表9】

【0220】
【表10】

【0221】
【表11】

【0222】
【表12】

【0223】
化合物66のインビボ結果(実施例12を参照のこと)
図1は、12.5、25、50mg/kgのいずれかの化合物66又は溶剤のみ(対照)を注射したC57BI6雌マウスによるCTF−α及びCTF−βフラグメントの放出を表す。結果は、各々のマウスについての吸光度を(任意単位で)示す。図1は、化合物66がAPP−CTFαの産生を増加することを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミロイド斑の形成を含み、及び/又はAPPの代謝機能障害が生じる疾患の予防及び/又は治療における使用のための、
下記式(I):
【化46】


{式中、
・aは、単結合又は二重結合を表し;
・bは、単結合又は二重結合を表し
(但し、aが単結合であるならば、bは、二重結合であり、そして、aが二重結合であるならば、bは、単結合である);
・Rは、aが二重結合であるときは存在しないか、又はRは、aが単結合であるとき、アルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロシクリル基(前記アルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)からなる群より選択され;
・Rは、bが二重結合であるときは存在しないか、又はRは、bが単結合であるとき、Hであり;
・Rは、以下:
− H、
− (C−C12)アルキル、
− OH、及び
− (C−C12)アルコキシ
からなる群より選択され、
・Rは、以下:
− H、
− ハロゲン、特に、F又はBr、
− CN、
− OH、
− (C−C12)アルコキシ、
− (C−C12)アルキル、
− (C−C30)アリール、
− ヘテロアリール、
− COR(式中、Rは、1〜12個の炭素原子を含むアルキル基である)、
− NR(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成する);及び、
− 式:−X’−(CHn’−NR’R’(式中、
・X’は、CH、O、NH、CO、CHOCO及びNHCOから選択され;
・n’は、0、1又は2であり;
・R’及びR’は、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR’及びR’は、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し得る)で示される基
からなる群より選択され;
・Xは、CH、O、NH、CO、CHOCO及びNHCOから選択され;
・nは、0、1又は2であり;
・R及びRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基(前記アルキル、アラルキル、アリール、シクロアルキル及びヘテロシクリル基は、置換されている可能性がある)から選択されるか、又はR及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し得る}を有する化合物、又はその薬学的に許容しうる塩、水和物もしくは水和塩、又はその多形結晶構造、ラセミ体、ジアステレオ異性体もしくは鏡像異性体
[但し、下記式:
【化47】


(式中、
− Rは、Hであり、そしてRは、−CH−NEtであり;
− Rは、OHであり、そしてRは、−CH−NEt、−CH−NHEt、
【化48】


及び
【化49】


から選択され、
そして、
− Rは、OMeであり、そしてRは、−CH−NEt又は
【化50】


である)を有する化合物を除く]。
【請求項2】
式(I−1):
【化51】


(式中、R、R、R、R、X、及びnは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項3】
式(I−2):
【化52】


(式中、R、R、R、R、X、及びnは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項4】
式(I−3):
【化53】


(式中、R、R、R、及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項5】
式(I−4):
【化54】


[式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、
そしてRは、H、ハロゲン、OH、(C−C12)アルコキシ、(C−C12)アルキル、(C−C30)アリール、ヘテロアリール、及びNR(R及びRは、請求項1で定義したとおりである)から選択される]
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項6】
式(I−5):
【化55】


(式中、R、R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、
ここで、Rは、好ましくはH又はCHであり、
ここで、R及びRは、好ましくは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し、そしてより好ましくは、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジン又はモルホリン基を形成する)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項7】
式(I−6):
【化56】


(式中、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、
そして、Xは、CO又はCHであり、
ここで、Rは、好ましくはH又はOHであり、そしてより好ましくはHである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項8】
式(I−7):
【化57】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項9】
式(I−8):
【化58】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、そしてそれらを担持している窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、
そしてRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項10】
式(I−9):
【化59】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項11】
式(I−10):
【化60】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項12】
式(I−11):
【化61】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項13】
式(I−12):
【化62】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
を有する、請求項1記載の使用のための化合物。
【請求項14】
式(I−5):
【化63】


(式中、R、R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、
ここで、Rは、好ましくはH又はCHであり、
ここで、R及びRは、好ましくは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、置換されている可能性のあるヘテロシクリル基を形成し、そしてより好ましくは、R及びRは、それらを担持している窒素原子と一緒になって、N−メチルピペラジン又はモルホリン基を形成する)で示される化合物。
【請求項15】
式(I−6):
【化64】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、Xは、CO又はCHであり、そしてRは、Hである)で示される化合物。
【請求項16】
式(I−7):
【化65】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)で示される化合物。
【請求項17】
式(I−8):
【化66】


(式中、R及びRは、請求項1で定義したとおりであり、そしてそれらを担持している窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、
そしてRは、請求項1で定義したとおりである)で示される化合物。
【請求項18】
請求項14〜17のいずれか一項記載の化合物を薬学的に許容しうる溶剤と共に含む、医薬組成物。

【公表番号】特表2013−514320(P2013−514320A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543752(P2012−543752)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069897
【国際公開番号】WO2011/073322
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(591100596)アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル (59)
【出願人】(512158284)ユニヴェルシテ・リール・2・ドロワ・エ・サンテ (1)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE LILLE 2 DROIT ET SANTE
【出願人】(595040744)サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シャンティフィク (88)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【出願人】(512158295)ユニヴェルシテ・リール・1・シアンス・エ・テクノロジー (1)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE LILLE 1 SCIENCES ET TECHNOLOGIES
【Fターム(参考)】