説明

GPS電波陰影地域におけるGPS端末機及び位置探索器を利用した、端末機の位置測定方法及び位置測定システム

本発明は、携帯端末を含むマッピングサーバ、位置探索器、位置測定サーバ、データベースを用いて、GPS電波陰影地域においてGPS端末機の位置を測定する方法であって、(a)基地局または中継器の基準パイロット信号及び位置探索器からのLDパイロット信号を獲得するステップと、(b)基準パイロット信号またはLDパイロット信号の強度が所定の値以上であった場合、基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報を位置測定サーバに伝送するステップと、(c)基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報からチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算するステップと、(d)ステップ(c)で計算された擬似雑音コード位相値が、測位用に割り当てられた測位用擬似雑音コードの位相値である場合、擬似雑音コード位相値をLDマッピングサーバに伝送するステップと、(e)ステップ(d)で伝送された擬似雑音コード位相値を利用してGPS端末機の位置情報を獲得するステップと、GPS端末機の位置測定方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS(GPS:Global Positioning System)電波陰影地域におけるGPS端末機及び複数の位置探索器(LD:Location Detector)を利用した、端末機の位置測定方法及びシステムに関し、より詳しくは、CDMA(CDMA:Code Division Multiple Access)システムにおける所定の測位用擬似雑音コードに、予め設定されたオフセットを適用して生成された複数のLDパイロット信号を各々の位置探索器から送出するようにすることで、LDパイロット信号が受信されるLDパイロット信号受信地域を、GPS電波陰影地域と区分するGPS端末機の位置測定方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ワールドワイドウェブ(World Wide Web)に象徴されるインターネット通信サービスが脚光を浴び始めて以来、インターネット通信サービスは、社会、経済、政治など、全ての面において人々の生活に大きな変化を起こしている。現在、インターネットは生活の一部と認識されており、インターネットのない生活は想像できない。したがって、最近では、多様な通信サービスをよりよい環境で提供するために超高速通信網などが広く普及している。
【0003】
また、空間的な制約を超える通信サービスを提供するために、数多くの企業が無線インターネットに関する技術開発を進めている。無線インターネットサービスとは、移動通信網を介してインターネットコンテンツを提供するサービスをいう。無線インターネットサービスは、個人の端末機使用により進歩した個人化サービスであり、使用者の移動性に基づいて固有の情報が提供できるサービスである。特に、最近では、多様な無線インターネットサービスのうち、位置基盤サービス(LBS:Location Based Services)が注目されている。
【0004】
位置基盤サービスとは、携帯電話、PDA(PDA:Personal Digital Assistant)、ノートブックPC(PC:Personal Computer)などの様々な携帯用端末機の位置を把握して、把握した位置に関連する付加情報を提供する通信サービスをいう。位置基盤サービスは、移動通信技術、インターネット技術、携帯端末技術、GIS(Geographical Information System)、GPS(Global Positioning System)、ITS(Intelligent Transport System)などの情報処理技術及び多様なコンテンツ(Contents)技術との統合により、今後爆発的な需要が予想されているサービスである。
【0005】
このような位置基盤サービスを利用するためには、無線通信端末機の位置を把握することが必須である。無線通信端末機の位置を把握する技術を位置測定技術(PDT:Position Determination Technology)と呼び、基地局受信信号を利用する網基盤(Network-Based)方式とGPS(Global Positioning System)信号を利用するハンドセット基盤(Handset-Based)方式とに分けられる。最近では、2つの方式を混合して測位精度を高めたハイブリッド(Hybrid)方式の技術が開発されている。
【0006】
網基盤方式は、既存の携帯電話に新たなモジュールを追加する必要がないので、新たに携帯電話を開発するための追加費用がかからないという長所があるが、無線基地局のセル(Cell)の大きさや位置決定方式によって、測位誤差が約500m〜数kmに及ぶ程精度が落ちるという短所がある。したがって、現在は、無線通信を利用して位置を把握する方法として、GPS信号を利用するハンドセット基盤方式が一般化されている。
【0007】
図1は、GPSを利用したGPS端末位置測定システム100を簡略に示すブロック図である。
【0008】
GPSを利用したGPS端末位置測定システム100は、GPS人工衛星110、移動通信端末機120、基地局伝送器(BTS:Base Transceiver Station)130、基地局制御器(BSC:Base Station Controller)140、移動交換局(MSC:Mobile Switching Center)150及び位置測定サーバ160などを含んで構成される。
【0009】
GPSは、高度約20,000キロメートル上空で地球軌道を回る24個のGPS人工衛星110を用いて、全世界どこでも位置が測定できる衛星航法システムである。GPSは、1.5GHz帯域の電波を使用し、地上にはコントロールステーション(Control Station)という制御センターを置いて、GPS衛星から伝送された情報を収集しGPS人工衛星110と送受信される信号を同期化させる役目をする。
【0010】
GPS人工衛星110は、GPSで各移動通信端末機120の位置を検知するために用いられる衛星である。GPS人工衛星110は、移動通信端末機120の位置計算に必要な航法データを、搬送波(Carrier Wave)を通じて移動通信端末機120に連続的に伝送する24個の衛星から構成されるが、これらのうち、21個の衛星が航法処理に使われ、3個の衛星は予備用に配置される。
【0011】
一般に、GPSを利用して所定の位置を測定する方法として三角測量法が使われる。GPSを利用して位置を測定するためには、三角測量のための3個の衛星と時間誤差を測定するための観測用衛星1個とを含む、少なくとも4個のGPS人工衛星110を必要とする。より詳しくは、GPSでは3個の衛星の各々の位置を既に知っているので、衛星とGPS受信機との間の距離を測定してGPS受信機の測位処理を行う。各衛星からGPS受信機までの距離は、電波が衛星から送出された時刻とGPS受信器が電波を受信する時刻との差を利用して計算される。このようにして求めた時刻差を電波伝達時間といい、電波伝達時間に光速を掛けることにより、各衛星とGPS受信機との距離を計算することができる。
【0012】
移動通信端末機120は、GPS人工衛星110から航法データを受信するGPS受信機などが内蔵されている端末機である。基地局伝送器130、基地局制御器140及び移動交換局150は、通常的な呼処理機能と共に、GPSのためのクロック分配、GPSデータの送受信などの機能を遂行する。
【0013】
測定サーバ160は、移動通信端末機120から移動通信端末機120の経緯度座標などの位置情報を受信して、移動通信端末機120の位置を計算し、計算した位置情報を多様な位置基盤サービスを提供する位置基盤サービスプラットホーム(図示していない)に伝送する。
【0014】
このようなGPSを利用した位置測定方法には、誰でも無料で自由に利用でき、利用者数に制限がなく、リアルタイムに連続測位が可能であり、比較的正確な位置測定が可能であるという長所がある。
【0015】
しかしながら、GPSを利用した位置測定方法は、位置測定のための経路が多重であり、可視衛星が足りないことにより、特に、都心での位置測定能力に制限を受けるという問題がある。また、トンネル、建物の内部または建物の地下のように、衛星が見えない(電波が到達しない)電波陰影地域では測位がほとんど不可能であり、GPS受信機から見た衛星の配置によって測位状態に大きな誤差が発生するという問題がある。また、GPS受信機が最初に自分の位置を測定するのに要する準備時間であるTTFF(Time To First Fix)が、数分〜数十分以上かかる場合が時々発生し、位置基盤無線インターネットのサービス利用者に大きな不都合を与えるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上記問題を解決するために、本発明は、CDMA(Code Division Multiple Access)システムにおける所定の測位用擬似雑音コードに予め設定されたオフセットを適用して生成された複数のLDパイロット信号を各々の位置探索器から送出するようにすることで、LDパイロット信号が受信されるLDパイロット信号受信地域を、GPS電波陰影地域と区分するGPS端末機の位置測定方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、GPS電波陰影地域において、GPS端末機と、オフセットを適用し送信する位置探索器(Location Detector)と、GPS端末機の測位を制御する位置測定サーバと、位置情報データベースを含むLDマッピングサーバとを利用してGPS端末機の位置を測定する方法であって、(a)位置測定要求を受信したGPS端末機に対し、基地局または中継器の基準パイロット信号及び位置探索器で生成されるLDパイロット信号を獲得することを許可するステップと、(b)受信された基準パイロット信号またはLDパイロット信号の強度が所定の値以上である場合、基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報を位置測定サーバに伝送するステップと、(c)位置測定サーバに伝送された基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報から、チップ単位の擬似雑音コード位相値を計算するステップと、(d)ステップ(c)で計算された擬似雑音コード位相値が、測位用に割り当てられた測位用擬似雑音コードの位相値である場合、擬似雑音コード位相値をLDマッピングサーバに伝送するステップと、(e)LDマッピングサーバに伝送された擬似雑音コード位相値を利用してGPS端末機の位置情報を獲得するステップと、を含むGPS端末機の位置測定方法が提供される。
【0018】
また、本発明の他の観点によれば、GPS電波陰影地域におけるGPS端末機の位置測定システムであって、CDMA(Code Division Multiple Access)システムにおいて予め設定された測位用擬似雑音コードに所定のオフセットを適用し、LDパイロット信号を生成して送出する複数の位置探索器と、位置測定要求を受信した場合、基地局または中継器の基準パイロット信号及びLDパイロット信号を獲得し、受信された基準パイロット信号またはLDパイロット信号の強度が所定の値以上である場合、基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報を伝送するGPS端末機と、GPS端末機から受信した基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報からチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算し、計算された擬似雑音コード位相値が測位用擬似雑音コードの位相値である場合、計算された擬似雑音コード位相値を伝送する位置測定サーバと、位置測定サーバから受信した擬似雑音コード位相値を利用して、GPS端末機の位置情報を生成するLDマッピングサーバと、を含むGPS端末機の位置測定システムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、GPS信号が受信されなかったり、信号が微弱で使用者の正確な位置を判断するのが難しい室内空間や地下であっても、GPSのような追加システムなしに移動通信端末機の位置を検知することができる。また、本発明は、室内空間の所望の位置に位置探索器を設置することにより、階数区分のような枝葉的な位置測定及びこれによる位置基盤サービスをより效果的に実現できるという効果がある。
【0020】
一方、本発明の位置探索器から送出される信号は、パイロット低下閾値(T_DROP)以上の強さを有する電界信号であり、GPS端末機が信号を認識して位置測定を行うことにより、位置探索器のモジュールを小型化させることができるという長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一な構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されてもできる限り同一な符号を与えていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることができると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0022】
CDMA(Code Division Multiple Access)移動通信では、チャンネル分配、音声暗号化及びスペクトラム拡散などの用途に、ウォルシュコード(Walsh Code)、長い擬似雑音コード(Long pseudo Noise Code)及び短い擬似雑音コード(Short Pseudo Noise Code)を使用する。ウォルシュコードは、順方向チャンネルで基地局が送信する各チャンネルを移動端末機が識別できるようにするために使用される直交拡散コードであり、長い擬似雑音コードは、逆方向チャンネルで基地局が各加入者を識別するのに使用されるコードである。また、短い擬似雑音コードは、移動端末機が各基地局を識別するのに使用されるコードである。
【0023】
図2は、短い擬似雑音コードを利用して各基地局を識別する方法を概略的に示す図である。
【0024】
短い擬似雑音コードは、直交拡散を利用し、CDMA移動通信ではこのような短い擬似雑音コードの時間的オフセットを利用して各基地局を区分することになる。CDMA方式では、1つの基地局を中心として隣接基地局が同一の周波数を使用するため、隣接基地局を区別するために短い擬似雑音コードの時間的オフセットが利用される。即ち、各基地局は、UTC(Universal Time Coordinated)を基準として一時的にコード生成時点を異にすることにより基地局を区別することになる。仮に隣接基地局とのオフセット(時間的変位)が小さい場合、マルチパスフェーディング(Multi-Path Fading)により基地局同士の区別が效果的に行われなくなる。したがって、隣接基地局とはある程度オフセットがなくてはならない。
【0025】
図2に示すように、基地局0での短い擬似雑音コードは、基準時間に対し10×64チップ(Chip)遅延した時点で生成され、基地局1での短い擬似雑音コードは、基準時間に対し18×64チップ遅延した時点で生成される。このような短い擬似雑音コードの生成時点を短い擬似雑音コードのオフセットといい、基地局は、このようなオフセットの違いに基づいて区別される。
【0026】
短い擬似雑音コードは、順方向チャンネルのパイロットチャンネルを通じて継続して送信され、各端末機は、ハードウェア(短い擬似雑音コード発生器)を備え、短い擬似雑音コードに関連する信号を基地局から受信し、受信した信号に含まれる擬似雑音コードと同一な短い擬似雑音コードを生成して送出する。短い擬似雑音コードの発生周期は約26.67msecであり、生成クロック(Clock)は1.2288Mcps(Mega chip per s
econd)となる。
【0027】
図3は、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機と複数の位置探索器(Location Detector)を利用した端末機の位置測定システムを簡略に示すブロック構成図である。
【0028】
図3に示すように、本発明の好ましい実施形態に係る端末機の位置測定システムは、GPS端末機300、複数の位置探索器(Location Detector)302、中継器(Repeater)304、基地局(BTS:Base Transceiver Station)306、基地局制御器(BSC:Base Station Controller)308、移動交換局(MSC:Mobile Switching Center)310、信号伝送地点(STP:Signaling Transfer Point)312、位置測定サーバ(PDE:Positioning Determination Entity)314、位置センター(MPC:Mobile Positioning Center)316、LDマッピングサーバ(LD Mapping Server)318、位置情報データベース320及びLBSプラットホーム(Location Based Service Platform)322などを含むことができる。
【0029】
本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、フレンドサーチ(friend search)のような位置測定の要求を受信すると、トラフィックを開始する。この際、GPS端末機300は、基地局306または中継器304からの基準パイロット信号と各位置探索器302固有のLDパイロット信号を獲得することになる。ここで、基準パイロット信号またはLDパイロット信号は、その強さが一定の値以上でなければGPS端末機300で獲得できない。本発明の好ましい実施形態によれば、一定の値とは、パイロット低下閾値(T_DROP)程度の大きさとなる。GPS端末機300は、パイロット低下閾値以上の基準パイロット信号またはLDパイロット信号を受信した後、基地局306、基地局制御器308及び移動交換局310などを経て、受信された基準パイロット信号の情報またはLDパイロット信号の情報を位置測定サーバ314に伝送する。
【0030】
一方、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、クアルコム(Qualcomm)社製のCDMAモデムチップであるMSM3300に‘gpsOne’というGPS測位機能を組み込んだチップを装着した端末機であって、CDMAによるデータ通信と共に、基地局306または衛星からのGPS信号を利用して、早く、かつ、正確な位置測定を可能にする。
【0031】
一方、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300としては、PDA(Personal Digital Assistant)、セルラー(Cellular)フォン、PCS(Personal Communication Service)フォン、ハンドヘルドPC(Hand-Held PC)、GSM(Global System for Mobile)フォン、W−CDMA(Wideband CDMA)フォン、EV−DOフォン、EV−DV(Data and Voice)フォン及びMBS(Mobile Broadband System)フォン等が挙げられる。ここで、MBSフォンは、現在議論されている第4世代システムで使われる携帯電話をいう。
【0032】
本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302は、CDMAシステムにおいて予め設定された測位用擬似雑音コードに一定のオフセットを適用してLDパイロット信号を生成し、送出する。
【0033】
基地局306相互間を区別するために用いられる短い擬似雑音コードのオフセットを使用してGPS信号が届かない建物内の位置測定を行うために、複数の特定擬似雑音コードをCDMAシステムで予め指定する。本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302は、このようにCDMAシステムで予め指定された測位用擬似雑音コードに対して人為的に64チップ以内の特定オフセットを追加し、追加した結果をLDパイロット信号として送出する。本発明の好ましい実施形態では、このようなオフセットが追加されたLDパイロット信号を結合して、LDパイロット信号が受信される複数の地域を区別するようにして、建物内の位置を測定する。
【0034】
本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302は、測位用に予め指定された少なくとも2つ以上の擬似雑音コードを測位用擬似雑音コードとして選択し、各々の測位用擬似雑音コードに64チップ以内でチップ単位のオフセット値を加える。以下では、2つの測位用擬似雑音コードに対しオフセット値を定める条件について説明する。
【0035】
2つの測位用擬似雑音コードをPN1、PN2とすると、各測位用擬似雑音コードにオフセットを付加して得られた2つのLDパイロット信号は、PN1+offset1及びPN2+offset2と表現することができ、ここで、PN1とPN2は互いに異なる擬似雑音コードである。また、各々の擬似雑音コードの最大差異値は64チップであるため、offset1とoffset2の差異値の大きさは最大128チップを越えない。本発明の好ましい実施形態では、Offset1とOffset2の差異値が複数の位置探索器302を区別するための固有識別子(ID)になるので、offset1とoffset2の組合せは、offset1とoffset2の差異値が一意に設定されるように決定される。また、offset1とoffset2は、各々マルチパスによるフェーディングを考慮して一定以上の余裕を置かなければならない。
【0036】
一方、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、基地局306を通じて中継器304により拡散された基準パイロット信号と位置探索器302を通じて送出されるLDパイロット信号とを共に受信する。この際、位置探索器302から送出されるLDパイロット信号は、単に測位を行うためだけの信号であるので、実際に呼トラフィックなどに利用されなければならない基準パイロット信号の強さに比べてアクティブセット(Active Set)に入らない程度に弱く送信される。即ち、本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302から送出されるLDパイロット信号の強さはパイロット低下閾値(T_DROP)以上にし、かつ、基準パイロット信号よりは弱くなければならない。
【0037】
図3では、本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302が中継器304と連結されて、中継器304から拡散される基準パイロット信号と位置探索器302から送出されるLDパイロット信号とが同時にGPS端末機300に伝送される形態となっているが、本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302は、拡散機能を実行するようにし、中継器304とは別途に建物の内部などに設置してもよい。
【0038】
本発明の好ましい実施形態に係る中継器304は、基地局306またはGPS端末機300が受信する信号が微弱な場合、微弱な信号を抽出して低雑音増幅器で増幅し、増幅した信号を再増幅アンテナを通じて再放射する。これにより、微弱な信号の送受信を支援する。上述したように、本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302は、中継器304のこのような機能を有する複合形態で構成されてもよい。
【0039】
本発明の好ましい実施形態に係る基地局306は、ベースバンド信号処理、固定携帯電話の代替、無線信号の送受信などを遂行して、GPS端末機300と直接通信する網終端(Endpoint)装置である。本発明の好ましい実施形態に係る基地局306は、基準パイロット信号及び測位用に設定された擬似雑音コードを、それぞれ中継器304及び位置探索器302に送信し、GPS端末機300から受信した基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報を受信して基地局制御器308に送信する。
【0040】
本発明の好ましい実施形態に係る基地局制御器308は、基地局306を制御し、GPS端末機300に対する無線周波数チャンネル割当及び解除、GPS端末機300と基地局306との間の送信出力制御、セル間ソフトハンドオフ(Soft Handoff)及びハードハンドオフ(Hard Handoff)決定、トランスコーディング(Transcoding)及びボコーディング(Vocoding)、GPS(Global Positioning System)クロック分配、基地局306に対する運用及びメンテナンスなどの機能を遂行する。本発明の好ましい実施形態に係る基地局制御器308は、基地局306から受信された基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報を移動交換局310に送信する。
【0041】
本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300の位置測定システムは、同期式及び非同期式を支援する。ここで、同期式の場合の基地局306及び基地局制御器308は、非同期式のRTS(Radio Transceiver Subsystem)及びRNC(Radio Network Controller)にそれぞれ対応する。勿論、本発明の好ましい実施形態に係る無線接続網はこれに限るのではなく、CDMA網でないGSM網及び今後実現される第4世代の移動通信システムの接続網を含んでもよい。
【0042】
本発明の好ましい実施形態に係る移動交換局310は、移動通信網を效率よく運用できるようにする管理機能と、GPS端末機300の通話要請に対する交換機能を実行する。即ち、移動交換局310は、GPS端末機300の基本及び付加サービス処理、加入者の着信及び発信呼処理、位置登録処理、ハンドオフ処理、他のネットワークなどとのリンク機能などを実行する。IS−95 A/B/Cシステムの移動交換局310は、分散された呼処理を実行するためのASS(Access Switching Subsystem)、集中化した呼処理を実行するためのINS(Interconnection Network Subsystem)、運用及び保守機能の集中化を担当するCCS(Central Control Subsystem)、移動加入者に関する情報の格納及び管理するLRS(Location Registration Subsystem)など、複数のサブシステムを含む。また、第3世代及び第4世代移動通信システムのための移動交換局310は、ATM(Asynchronous Transfer Mode)スイッチ(図示していない)を含んでもよく、ATMスイッチは、セル単位のパケット伝送により伝送速度と回線使用効率を増大させる。本発明の好ましい実施形態に係る移動交換局310は、基地局306及び基地局制御器308を経由して伝送される基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報を受信して位置測定サーバ314側に伝送する。
【0043】
STP312は、ITU−Tの共通線信号方式において、信号メッセージの中継及び交換を遂行する信号中継局である。STP312を使用して構成された信号網は、通話回線と信号リンクを対応させない非同期モードで運用される。そして、各種信号は、通話回線を有するSTP312を経由して伝送されることによって、経済性及び信頼性を向上させることができる。また、信号メッセージを変換または中継することができない時、STP312は、信号メッセージを他の移動交換局310に通知することにも用いられる。
【0044】
本発明の好ましい実施形態に係る位置測定サーバ314は、基地局306、基地局制御器308及び移動交換局310を経由して伝送される基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報からチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算する。この際、GPS端末機300から受信した基準パイロット信号情報及びLDパイロット信号情報を位置測定サーバ314にアップロードする過程は、IS(Interim Standard)−801−1規格で定義されたパラメータを利用して実行される。本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、GPS測位機能が組み込まれたチップを装着しているので、GPS端末機のソフトウェアだけでなくCDMAシステム内のコールフロー(Call Flow)も、IS−801−1規格に基づく修正を行う必要がなく、これによりシステムの適用過程が非常に容易になる利点がある。
【0045】
このようなIS−801−1技術規格を用いて測位処理を行う際、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、位置測定サーバ314とのコールフローにおいて、IS−801−1に定義されたメッセージのうち、“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージを利用して、基準パイロット信号の情報及びLDパイロット信号の情報を位置測定サーバ314に伝送する。ここで、“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージに含まれる基準パイロット信号の情報とは、基準パイロット信号の擬似雑音コード位相値、基準パイロット信号の強度及び位相値測定での誤差等を含み、LDパイロット信号の情報というのは、LDパイロット信号の擬似雑音コード位相値、LDパイロット信号の強度及び位相値測定での誤差等を含むことができる。
【0046】
本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300から伝送される基準パイロット信号の擬似雑音コード位相値及びLDパイロット信号の擬似雑音コード位相値は、1/16チップ単位で測定され送信される。したがって、位置測定サーバ314は、受信した基準パイロット信号の擬似雑音コード位相値及びLDパイロット信号の擬似雑音コード位相値を16で割ることによりチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算する。
【0047】
本発明の好ましい実施形態に係る位置測定サーバ314は、チップ単位で計算された擬似雑音コード位相値が測位用擬似雑音コードの位相値であるかどうかを判断し、もしそうであれば、位置測定サーバ314は、計算された擬似雑音コード位相値をLDマッピングサーバ318に伝送する。
【0048】
本発明の好ましい実施形態に係る位置センター316は、位置測定サーバ314と連動して、位置測定サーバ314及びLDマッピングサーバ318で計算したGPS端末機300の位置情報などを、位置基盤サービスを提供する複数のLBSプラットホーム322に伝送するルーティング(Routing)機能を実行する。ここで、LBSプラットホーム322とは、各種の通信端末機に位置基盤サービスを提供する一種のアプリケーションサーバを表す。
【0049】
本発明の好ましい実施形態に係るLDマッピングサーバ318は、位置測定サーバ314から受信した擬似雑音コード位相値を利用して、GPS端末機300の位置情報を生成する。本発明の好ましい実施形態に係るLDマッピングサーバ318は、位置情報データベース320を含み、位置情報データベース320は、各位置探索器302で生成される複数のLDパイロット信号に追加されるオフセット差異値をデータベースとして格納し、各オフセット差異値は、該当する建物の住所、名前、階数または代表会社を含む位置情報と対応して格納されている。
【0050】
本発明の好ましい実施形態に係るLDマッピングサーバ318は、位置測定サーバ314から受信した擬似雑音コード位相値を利用してこの位相値の差に対応する位置探索器302の固有識別子(ID)を位置情報データベース320から検索し、対応する建物や地下鉄などの屋内の情報を適切に加工して位置測定サーバ314に伝送する。
【0051】
図4は、本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302の固有識別子を設定する一例を示す図である。
【0052】
図4に示すように、第1の位置探索器LD1は、PN510+10チップ及びPN512+20チップのLDパイロット信号を送信し、一方、第2の位置探索器LD2は、PN510+10チップ及びPN512+30チップのLDパイロット信号を送信する。ここで、PN510及びPN512は、CDMAシステムにおいて予め設定された測位用擬似雑音コードであり、10チップ、20チップ及び30チップなどは位置探索器302で適用されるオフセットである。この際、LD1の固有識別子(ID)は、20チップ−10チップの結果である10チップの位相差を有し、LD2の固有識別子(ID)は、30チップ−10チップの結果である20チップの位相差を有する。本発明の好ましい実施形態では、このような識別子を各々の位置探索器302毎に固有の値に設定して、各々の建物または地下鉄駅等に本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器302を設置することによって、電波陰影地域でも位置探索を可能にする。
【0053】
図5は、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機と位置探索器を利用した端末機の位置を測定する過程を示すフローチャートである。
【0054】
まず、フレンドサーチサービスのような位置測定要求を受信したGPS端末機300は、位置基盤システム(Location Based System)によりトラフィックを開始する。この際、GPS端末機300は、基地局306または中継器304の基準パイロット信号及び位置探索器302で生成されるLDパイロット信号を獲得する(S500)。
【0055】
次いで、GPS端末機300で獲得した基準パイロット信号またはLDパイロット信号が、パイロット低下閾値(T_DROP)以上であるかどうかを判断する(S502)。パイロット低下閾値(T_DROP)以上であれば、IS−801−1メッセージ中の“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージを利用して、基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号の情報を位置測定サーバ314に伝送する(S504)。この際、伝送される各パイロット信号の情報は、受信したパイロット信号の擬似雑音コード位相値、受信したパイロット信号の強さ及び位相値測定での誤差などであってもよい。CDMA技術規格によると、擬似雑音コードの範囲は0チップから32767.9357(約32768)チップである。CDMA基地局は、擬似雑音コード位相値を64チップずつ分離して使用するため、全体擬似雑音コードは1から512となる。GPS端末機300は、各パイロット信号の擬似雑音コード位相値を1/16チップ単位で測定して送信するため、パイロット信号の擬似雑音コード位相値は、0から524288(32768×16)の範囲で伝送される。したがって、伝送された擬似雑音コード位相値を利用してチップ単位の擬似雑音コード位相値を求めるためには、伝えられた擬似雑音コード位相値を16で割ればよく、対応する擬似雑音コードを求めるためには、16で割った擬似雑音コード位相値をさらに64で割ればよい。
【0056】
位置測定サーバ314は、“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージを利用して受信された基準パイロット信号情報またはLDパイロット信号情報からチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算する(S506)。上述したように、チップ単位の擬似雑音コード位相値は、受信された擬似雑音コード位相値を16で割って求めることができる。
【0057】
位置測定サーバ314は、計算されたチップ単位の擬似雑音コード位相値に対し、測位用として割り当てられた測位用擬似雑音コードの位相値と一致するものがあるかどうかを判断する(S508)。一致した位相値がある場合、位置測定サーバ314は、一致した擬似雑音コード位相値を位置情報データベース320があるLDマッピングサーバ318に伝送する(S510)。
【0058】
LDマッピングサーバ318は、位置測定サーバ314から受信した擬似雑音コード位相値を利用して、その擬似雑音コード位相値の差に該当する、位置探索器302の固有識別子(ID)を位置情報データベース320から検索し、関連する建物や地下鉄などの屋内情報で固有識別子を加工して位置測定サーバ314に伝送する(S512)。位置情報データベース320は、位置探索器302で生成される複数のLDパイロット信号に追加される各々のオフセットの差異値を格納する。各オフセットの差異値は、該当する建物の住所、名前、階数または代表会社を含む位置情報と対応しており、電波陰影地域であっても位置検索が可能となる。
【0059】
上述したように、本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機300は、‘gpsOne’というGPS測位機能が追加されたチップを組み込んでおり、GPS衛星(図示していない)を利用したA−GPS(Assisted-Global Positioning System)またはC−GPS(Conventional-Global Positioning System)方式により位置測定するのに使用される。したがって、本発明の他の実施形態によれば、GPS端末機300は、A−GPSアルゴリズムまたはC−GPSアルゴリズムを用いて、受信されたGPS衛星情報を基に位置測定を行い、上述した位置測定ができなかった場合に、図5に示すS500〜S512の過程を経て位置測定を行うことができる。このような実施形態に係るシステムでは、A−GPSアルゴリズムまたはC−GPSアルゴリズムを用いてGPS端末機300の位置を計算するために必要とされる航法データをGPS端末機300に伝送するために、別のGPS衛星(図示していない)が更に含まれる。
【0060】
以上説明したように、本発明によれば、GPS信号が受信されなかったり、信号が微弱で使用者の正確な位置を判断するのが難しい室内空間や地下であっても、GPSのような追加システムなしに移動通信端末機の位置を検知することができる。また、本発明は、室内空間の所望の位置に位置探索器を設置することにより、階数区分のような枝葉的な位置測定及びこれによる位置基盤サービスをより效果的に実現できるという効果がある。
【0061】
一方、本発明の位置探索器から送出される信号は、パイロット低下閾値(T_DROP)以上の強さを有する電界信号であり、GPS端末機が信号を認識して位置測定を行うことにより、位置探索器のモジュールを小型化させることができるという長所がある。
【0062】
以上の説明は、本発明を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な変形が可能である。したがって、本明細書に開示された実施形態は、本発明を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の思想と範囲が限られるのではない。本発明の範囲は、特許請求範囲により解されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものと解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】GPSを利用した、従来のGPS端末機の位置測定システムを簡略に示すブロック図である。
【図2】短い擬似雑音コードを利用して各基地局を区別する方式を概略的に示す図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機と複数の位置探索器を利用したGPS端末機の位置測定システムを簡略に示すブロック構成図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態に係る位置探索器の固有識別子を設定する一例を示す図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態に係るGPS端末機と位置探索器を利用してGPS端末機の位置を測位する過程を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS端末機と、オフセットを適用し送信する位置探索器と、前記GPS端末機の測位を制御する位置測定サーバと、位置情報データベースを含むLDマッピングサーバとを利用して、GPS電波陰影地域においてGPS端末機の位置を測定する方法であって:
(a)位置測定要求を受信した前記GPS端末機に対し、基地局または中継器の基準パイロット信号及び前記位置探索器で生成されるLDパイロット信号を獲得することを許可するステップと;
(b)受信された前記基準パイロット信号または前記LDパイロット信号の強度が所定の値以上である場合、前記基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報を前記位置測定サーバに伝送するステップと;
(c)前記位置測定サーバに伝送された前記基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報から、チップ単位の擬似雑音コード位相値を計算するステップと;
(d)前記ステップ(c)で計算された前記擬似雑音コード位相値が、測位用に割り当てられた測位用擬似雑音コードの位相値である場合、前記擬似雑音コード位相値を前記LDマッピングサーバに伝送するステップと;
(e)前記LDマッピングサーバに伝送された前記擬似雑音コード位相値を利用して前記GPS端末機の位置情報を取得するステップと;
を含むことを特徴とする、GPS端末機の位置測定方法。
【請求項2】
前記測位用擬似雑音コードは、CDMAシステムにおいて予め設定されることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項3】
前記測位用擬似雑音コードは、2つ以上設定されることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項4】
前記LDパイロット信号は、前記測位用擬似雑音コードにオフセットを適用して生成されることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項5】
前記オフセットは、64チップ以下であることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項6】
前記測位用擬似雑音コードが2つ設定された場合、前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異は、128チップ以下であることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項7】
各々の前記位置探索器から生成される前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異は、前記各々の位置探索器を区別するための固有識別子であることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項8】
前記LDパイロット信号は、前記基準パイロット信号の強度より弱い強度で送信されることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項9】
前記ステップ(b)において、前記GPS端末機は、IS(Interim Standard)−801−1規格に定義された“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージを利用して、前記基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報を前記位置測定サーバに伝送することを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項10】
前記ステップ(b)において、前記所定の値は、パイロット低下閾値(T_DROP)であることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項11】
前記ステップ(b)において、前記GPS端末機から送信される前記基準パイロット信号の情報は、前記基準パイロット信号の擬似雑音コード位相値、前記基準パイロット信号の強度及び前記擬似雑音コード位相値の測定誤差のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項12】
前記GPS端末機から送信される前記LDパイロット信号の情報は、前記LDパイロット信号の擬似雑音コード位相値、前記LDパイロット信号の強度及び前記擬似雑音コード位相値の測定誤差のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項13】
前記位相値は、1/16チップ単位で測定して送信されることを特徴とする、請求項11または12に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項14】
前記位置情報データベースにおいて、前記位置探索器から生成される前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異は、該当する建物の住所、名前、階数または代表会社を含む前記位置情報と対応付けて格納されていることを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項15】
前記GPS端末機は、PDA、携帯電話、PCSフォン、ハンドヘルドPC、GSMフォン、W−CDMAフォン、EV−DOフォン、EV−DVフォン及びMBSフォンを含むことを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項16】
前記位置測定サーバは、前記GPS端末機から受信したGPS衛星情報を利用してA−GPSアルゴリズムで位置測定を行い、位置測定ができなかった場合に、前記ステップ(a)〜前記ステップ(e)を実行することを特徴とする、請求項1に記載のGPS端末機の位置測定方法。
【請求項17】
GPS電波陰影地域におけるGPS端末機の位置測定システムであって:
CDMAシステムにおいて予め設定された測位用擬似雑音コードに所定のオフセットを適用し、LDパイロット信号を生成して送出する複数の位置探索器と;
位置測定要求を受信した場合、基地局または中継器の基準パイロット信号と、前記LDパイロット信号とを獲得し、受信された前記基準パイロット信号または前記LDパイロット信号の強度が所定の値以上である場合、前記基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報を伝送するGPS端末機と;
前記GPS端末機から受信した前記基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報からチップ単位の擬似雑音コード位相値を計算し、計算された前記擬似雑音コード位相値が前記測位用擬似雑音コードの位相値である場合、計算された前記擬似雑音コード位相値を伝送する位置測定サーバと;
前記位置測定サーバから受信した前記擬似雑音コード位相値を利用して、前記GPS端末機の位置情報を生成するLDマッピングサーバと;
を含むことを特徴とする、GPS端末機の位置測定システム。
【請求項18】
前記測位用擬似雑音コードは、2つ以上設定されることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項19】
前記オフセットは、64チップ以下であることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項20】
前記測位用擬似雑音コードが2つ設定された場合、前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異は128チップ以下であることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項21】
各々の前記位置探索器から発生される前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異は、前記各々の位置探索器を区別するための固有識別子であることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項22】
前記LDパイロット信号は、前記基準パイロット信号の強度より弱い強度で送信されることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項23】
前記GPS端末機は、IS(Interim Standard)−801−1規格に定義された“Provide Pilot Phase Measurement”メッセージを利用して、基準パイロット信号の情報または前記LDパイロット信号の情報を前記位置測定サーバに伝送することを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項24】
前記所定の値は、パイロット低下閾値(T_DROP)であることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項25】
前記GPS端末機から送信される前記基準パイロット信号の情報は、前記基準パイロット信号の擬似雑音コード位相値、前記基準パイロット信号の強度及び前記擬似雑音コード位相値の測定誤差のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項26】
前記GPS端末機から送信される前記LDパイロット信号の情報は、前記LDパイロット信号の擬似雑音コード位相値、前記LDパイロット信号の強度及び前記擬似雑音コード位相値の測定誤差のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項27】
前記位相値は、1/16チップ単位で測定して送信されることを特徴とする、請求項25または26に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項28】
前記LDマッピングサーバは、前記位置探索器から生成される複数の前記LDパイロット信号に追加される各々の前記オフセットの差異値を、該当する建物の住所、名前、階数または代表会社を含む前記位置情報と対応付けて格納する位置情報データベースを含むことを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項29】
前記GPS端末機は、PDA、携帯電話、PCSフォン、ハンドヘルドPC、GSMフォン、W−CDMAフォン、EV−DOフォン、EV−DVフォン及びMBSフォンを含むことを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。
【請求項30】
A−GPSアルゴリズムまたはC−GPSアルゴリズムを利用して、前記GPS端末機の位置を計算するために必要な航法データを前記GPS端末機に伝送するGPS衛星を更に含むことを特徴とする、請求項17に記載のGPS端末機の位置測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−519001(P2007−519001A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550921(P2006−550921)
【出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001328
【国際公開番号】WO2005/069034
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(501217145)エスケーテレコム カンパニー リミテッド (29)
【Fターム(参考)】