説明

IP電話システム及び電話交換装置及びIP電話システムの切替え方法

【課題】IP電話制御カードや、それに接続されているLANケーブル・スイッチングハブ・ルータ・プロバイダ等に問題が発生した場合にも、IP網上で通話や着信を継続し得る。
【解決手段】実施形態によれば、IP電話システムは、IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続したIP電話システムを対象とし、検出手段と、制御手段とを具備する。検出手段は、複数の電話交換装置のうち第1の電話交換装置に接続される第1の電話端末とIP網に接続される第2の電話端末との間で通信が行なわれている状態で、当該通信に係わる障害を検出する。制御手段は、この検出手段により障害が検出された場合に、第1の電話端末と第2の電話端末との間で形成される第1の通信ルートを、専用線及び第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置を経由する第2の通信ルートに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えばIP(Internet Protocol)電話システム及びこのシステムで使用される電話交換装置及びIP電話システムの切替え方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IP網を介して、双方向に画像や音声をパケットデータとして、リアルタイムに送受信するネットワーク電話システム(IP電話システム)が普及し始めている。このIP電話システムでは、IP網に接続される主装置ごとに内線間通信や外線発着信を行えることは勿論のこと、IP網を経由した主装置間での内線通信や外線発着信を行うことができる。
【0003】
ところで、上記IP電話システムでは、インターネット・イントラネットを通信路として使用しているため、そこに存在する機器やプロバイダは、信頼性の高いものから低いものまで様々であり、また、接続・工事にあたって特に免許等も不要であり、結果としてインターネット・イントラネットの信頼性は従来の電話網に対して劣る部分があるという点があげられる。
【0004】
例えば、小規模オフィス向けのビジネス電話装置では、他のPCやネットワーク機器と同様に、コンシューマ向けの安価なノンインテリジェントハブに接続されることがある。このような環境で、ハブやケーブルに障害が発生した場合、電話システム全体が使用できなくなるが、障害の発報等がされず、管理者への通報が遅れシステムが使えない期間が長くなったり、どこに問題があるかすぐには判断できず、復旧に時間がかかる場合もある。
【0005】
なお、従来では、IP電話装置といった電話交換機で、インターネットの通話品質を測定し、許容値を上回っていた場合、インターネット回線から通常の電話回線に切り替える手法も提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−15276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記手法では、インターネット回線から通常の電話回線に切り替えるものであり、インターネット回線上の他のルートを迂回するものではない。
【0008】
そこで、この発明の目的は、IP電話制御カードや、それに接続されているLANケーブル・スイッチングハブ・ルータ・プロバイダ等に問題が発生した場合にも、IP網上で通話や着信を継続し得るIP電話システム及び電話交換装置及びIP電話システムの切替え方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態によれば、IP電話システムは、IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続したIP電話システムを対象とし、検出手段と、制御手段とを具備する。検出手段は、複数の電話交換装置のうち第1の電話交換装置に接続される第1の電話端末とIP網に接続される第2の電話端末との間で通信が行なわれている状態で、当該通信に係わる障害を検出する。制御手段は、この検出手段により障害が検出された場合に、第1の電話端末と第2の電話端末との間で形成される第1の通信ルートを、専用線及び第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置を経由する第2の通信ルートに切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図2】同第1の実施形態におけるルータの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図3】同第1の実施形態における障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図。
【図4】同第1の実施形態において、障害発生時における通話センタの制御処理手順を示すフローチャート。
【図5】この発明の第2の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図6】同第2の実施形態におけるIP電話制御カードインタフェース部の障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図7】同第2の実施形態における障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図。
【図8】同第2の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置のCPUとIP電話制御カードインタフェース部とIP電話端末との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図9】同じく同第2の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置のCPUとIP電話制御カードインタフェース部とIP電話端末との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図10】この発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図11】同じくこの発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図12】同じくこの発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図13】同じくこの発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図14】同じくこの発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図15】この発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図16】同じくこの発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図17】同じくこの発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図18】同じくこの発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図19】同じくこの発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図20】この発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図21】同じくこの発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図22】同じくこの発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図23】同じくこの発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図24】同じくこの発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図25】この発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図26】同じくこの発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図27】同じくこの発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図28】同じくこの発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図29】同じくこの発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図。
【図30】この発明の第3の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図31】同第3の実施形態におけるインターネットプロバイダSPAの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図
【図32】同第3の実施形態における障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図。
【図33】同第3の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置とIP電話端末との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図34】同じく同第3の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置とIP電話端末との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図35】この発明の第4の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図36】同第4の実施形態におけるIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図37】同第4の実施形態における障害発生時に登録サーバに再登録を行なう動作を示すシーケンス図。
【図38】同第4の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置と登録サーバとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図39】同第4の実施形態において、障害復旧時におけるIP電話装置BT4と登録サーバRSVとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図40】この発明の第5の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図41】同第5の実施形態におけるIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図42】同第5の実施形態における障害発生時にIP網に対して接続IDの通知を行なう動作を示すシーケンス図。
【図43】同第5の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置とIP網との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図44】同第5の実施形態において、障害復旧時におけるIP電話装置とIP網との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図45】この発明の第6の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図46】同第6の実施形態におけるIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図47】同第6の実施形態における障害発生時にIP網に対し接続IDの通知を行なう動作を示すシーケンス図。
【図48】同第6の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置とIP網との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図49】同第6の実施形態において、障害復旧時におけるIP電話装置とIP網との間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図50】この発明の第7の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図。
【図51】同第7の実施形態におけるインターネットプロバイダの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図。
【図52】同第7の実施形態における障害発生時に登録サーバに再登録を行なう動作を示すシーケンス図。
【図53】同第7の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置と登録サーバとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図54】同じく同第7の実施形態において、障害発生時におけるIP電話装置と登録サーバとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図55】同第7の実施形態において、障害復旧時におけるIP電話装置と登録サーバとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図56】同じく同第7の実施形態において、障害復旧時におけるIP電話装置と登録サーバとの間の制御処理手順を示すフローチャート。
【図57】上記第4乃至第7の実施形態で使用される回線リストの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図であり、CCは通話センタ、NWA,NWB,NWCはIPパケット伝送用のネットワーク、RTA,RTB、RTCはルータをそれぞれ示している。
【0013】
ネットワークNWAにはIP電話端末(端末TA)T11が接続され、ネットワークNWBにはIP電話端末(端末TB)T12が接続されている。すなわち、IP電話端末T11は、ルータRTAを介してネットワークNWCに接続され、このネットワークNWCからさらに通話センタCCに接続される。また、IP電話端末T12は、ルータRTBを介してネットワークNWCに接続され、このネットワークNWCからさらに通話センタCCに接続される。さらに、ネットワークNWA,NWB間は、ルータRTCにより接続される。
【0014】
通話センタCCは、IP電話制御カード11と、CPU12とを備えている。IP電話制御カード11には、ネットワークNWCが収容されており、IP電話端末T11,T12に対する発着信処理等のインタフェース動作を行う。また、IP電話制御カード11は、IP電話端末T11,T12とのインタフェース動作に係わる種々の制御情報の授受を、CPU12との間で行なう。
【0015】
CPU12は、通話センタCCとしての動作を実現するための制御機能に加え、障害切替制御機能を備えている。障害切替制御機能は、IP電話端末T11,T12間で通信が行なわれている最中に、障害発生を監視する。そして、障害が検出されると、障害が発生した通信ルートつまりルータRTC経由の通信ルートを、ルータRTA,RTB経由の通信ルートに切り替える。
【0016】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図2はルータRTCの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図3は障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図であり、図4は障害発生時における通話センタCCの制御処理手順を示すフローチャートである。
IP電話端末T11とIP電話端末T12との間で通話が行われているものとする。
【0017】
各IP電話端末T11,T12は、図2に示すように、ジッター・パケット遅延・パケット抜け等の通話品質を測定しており、常時、あるいはあらかじめ設定した閾値を越えた場合に、通話センタCC側に通知を行う。
【0018】
通話センタCCのCPU12はその値を見て(ステップST4a)、通話品質の判定を行ない(ステップST4b)、そしてネットワークに何らかの問題が発生したと判断した場合に、ステップST4cからステップST4dに移行してここで各IP電話端末T11,T12の音声パケット送信先を、IP電話端末T11,T12同士からIP電話制御カード11とすることにより、ステップST4eからステップST4fに移行してここでPeer-to-Peerになっている通話を通話センタCC経由の通話に切り変え、通話を継続する。
【0019】
従って、上記第1の実施形態によれば、ルータRTA,RTB,RTCや中継ネットワークそのものに問題が発生した場合にも通話を継続可能である。
【0020】
(第2の実施形態)
図5は、この発明の第2の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図であり、BTはIP電話装置を示している。
【0021】
IP電話装置BTには、IP網INWが接続される。また、IP電話装置BTは、IP電話制御カードインタフェース部21,22と、内線インタフェース部23と、CPU24とを備えている。
【0022】
IP電話制御カードインタフェース部21,22は、IP網INWとの間のインタフェース処理を行うものである。
【0023】
内線インタフェース部23には、IP電話端末T21が収容されている。内線インタフェース部S1は、IP電話端末T21に対する発着信処理等のインタフェース動作を行う。また、内線インタフェース部23は、IP電話端末T21とのインタフェース動作に係わる種々の制御情報の授受を、CPU24との間で行なう。
【0024】
CPU24は、IP電話装置BTとしての動作を実現するための制御機能に加え、障害切替制御機能を備えている。障害切替制御機能は、IP電話端末T21,T22間で通信が行なわれている最中に、障害発生を監視する。そして、障害が検出されると、障害が発生した通信ルートつまりIP電話制御カードインタフェース部21の通信ルートを、IP電話制御カードインタフェース部22経由の通信ルートに切り替える。
【0025】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図6はIP電話制御カードインタフェース部21の障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図7は障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図であり、図8及び図9は障害発生時におけるIP電話装置BTのCPU24とIP電話制御カードインタフェース部21,22とIP電話端末T21,T22との間の制御処理手順を示すフローチャートである。
IP電話端末T21とIP電話端末T22との間でIP電話制御カードインタフェース部(I/F1)21を介して通話を行っているものとする。
【0026】
この状態で、IP電話装置BTのCPU24では通信中のIP電話制御カードインタフェース部21の障害監視が行なわれる。障害監視の手法としては、通信中のIP電話制御カードインタフェース部21に対し周期的に監視信号を送信して、この監視信号に対しIP電話制御カードインタフェース部21が返送する応答信号を受信するか否かを監視するものが用いられる。
【0027】
そして、IP電話制御カードインタフェース部21が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カードインタフェース部21自体に障害が発生した場合(ステップST8a)その障害情報は、CPU24に通知される(ステップST8b及びステップST8c)。
【0028】
IP電話装置BTのCPU24は障害を検出すると、ステップST8bからステップST8eに移行してここで自IP電話装置BTに同一機能を持つIP電話制御カードインタフェース部があるか検索する。
【0029】
自IP電話装置BTに、障害の発生しておらず、かつ、全ポート使用中でないIP電話制御カードインタフェース部22があれば、CPU24はステップST8fからステップST8hに移行してここでIP電話制御カードインタフェース部22から、自IP電話制御カードインタフェース部22に対して音声パケットを送信する指示をIP電話端末T22に対して送出する。
【0030】
IP電話端末T22は、音声送受信先変更を受信すると(ステップST8i)、音声送受信先を切り替え(ステップST8j)、IP電話制御カードインタフェース部22に結果を送信する(ステップST8k)。
【0031】
IP電話制御カードインタフェース部22は、IP電話端末T22の音声送受信先変更が成功した場合、ステップST8lからステップST8mに移行してここでIP電話制御カードインタフェース部22とIP電話端末T21を内部的に接続する。これにより通話を継続できる。
【0032】
以上のように上記第2の実施形態によれば、通信中のIP電話制御カードインタフェース部21自体が故障した場合や、IP電話制御カードインタフェース部21に接続されているLANケーブルや、その先のハブに問題が発生した場合にも通話を継続可能である。
【0033】
図10から図14は、この発明の第2の実施形態の第1の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図である。
【0034】
図10において、IP電話装置BTAには、IP網INWAを介してIP電話端末T21A,T22Aが接続されている。
【0035】
IP電話端末T21A,T22Aは定期的に、自端末が収容されているIP電話制御カード21Aが正常に動作しているか確認を行っている。IP電話制御カード21Aが正常に動作していれば、IP電話制御カード21Aは要求元の端末T21A、T22Aに対して正常動作を示す応答を返す。
【0036】
ここで、IP電話制御カード21Aの故障、IP電話装置BTA自体の故障、あるいはそれらの機器への接続経路上に何らかの障害が発生した場合、図11に示すように、IP電話端末T21A,T22AはIP電話制御カード21Aより異常動作を示す応答を受信、あるいはIP電話制御カード21Aからの応答が返らなくなる。
【0037】
IP電話端末T21A,T22Aは以下のような手順によりあらかじめ決められた切替先リストを持っており、異常動作検知または無応答時には、図12に示すように、リストに従って収容先のカードを変更する。
【0038】
(1)電話機側に固定的に設定された切替先候補リスト
(2)IP電話制御カードが定期的に空きポートがあることをネットワーク上の端末に通知し、端末側がその通知を記録して作成された切替先候補リスト。
【0039】
(3)IP電話制御カードが定期的に空きポートがあることをネットワーク上の端末に通知し空きポートがあることを通知した端末が、IP電話制御カードに、空きポートの予約を要求し、予約が成功したものだけを抜き出して作成された切替先候補リスト。
【0040】
(4)過去に通話相手として使用したことのあるIP電話制御カードを記録した切替先候補リスト。
【0041】
(5)他の端末の呼制御信号をキャプチャし、送信先または発信元となっているIP電話制御カードを記録した切替先候補リスト。
【0042】
この際、切替を要求したIP電話端末T21Aは、空き・発信中・着信中・呼出中・通話中等の電話機の状態と、既に呼出相手や通話相手が決定していれば相手情報を切替要求先のIP電話制御カード22Aに通知する。IP電話制御カード22Aは、通知された呼状態と相手情報から、新たに呼制御情報を作成し、電話機の制御を行えるようにするとともに、切替元のIP電話端末T21Aに対して、切替が成功した事を通知する。
【0043】
IP電話端末T21Aは、切替が成功した場合かつ相手情報が存在していた場合には、相手先の端末に対して、切替先のIP電話制御カード情報を送信する。切替先のIP電話制御カード情報を受信したIP電話端末T22Aは、図13に示すように、自端末を収容するIP電話制御カードが決定したら、通話相手のIP電話制御カード情報を自端末を収容するIP電話制御カードに送信する。
【0044】
以上の処理が終了したら、IP電話端末T21A,T22Aは、図14に示すように、切替先のIP電話制御カードが正常に動作しているかの確認を開始する。
【0045】
図15から図19は、この発明の第2の実施形態の第2の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図である。
【0046】
図15において、IP電話装置BTB−1には、IP網INWBを介してIP電話端末T21B,T22Bが接続されている。さらに、IP網INWBを介してIP電話装置BTB−2が接続されている。
【0047】
IP電話端末T21B,T22Bは定期的に、自端末が収容されているIP電話制御カード21B,22Bが正常に動作しているか確認を行っている。IP電話制御カード21B,22Bが正常に動作していれば、IP電話制御カード21B,22Bは要求元の端末T21B、T22Bに対して正常動作を示す応答を返す。
【0048】
ここで、IP電話制御カード22Bの故障が発生した場合、図16に示すように、IP電話端末T22BにはIP電話制御カード22Bより異常動作を示す応答を受信、あるいはIP電話制御カード22Bからの応答が返らなくなる。
【0049】
IP電話端末T21B,T22Bは上記(1)〜(5)のような手順によりあらかじめ決められた切替先リストを持っており、異常動作検知または無応答時には、図17に示すように、リストに従って収容先のカードを変更する。
【0050】
この際、切替を要求したIP電話端末T22Bは、空き・発信中・着信中・呼出中・通話中等の電話機の状態と、既に呼出相手や通話相手が決定していれば相手情報を切替要求先のIP電話装置BTB−2のIP電話制御カード25に通知する。IP電話制御カード25は、通知された呼状態と相手情報から、新たに呼制御情報を作成し、電話機の制御を行えるようにするとともに、切替元のIP電話端末T22Bに対して、切替が成功した事を通知する。
【0051】
IP電話端末T22Bは、切替が成功した場合かつ相手情報が存在していた場合には、相手先の端末T21Bに対して、切替先のIP電話制御カード情報を送信する。切替先のIP電話制御カード情報を受信したIP電話端末T21Bは、図18に示すように、自端末を収容するIP電話制御カードが決定したら、通話相手のIP電話制御カード情報を自端末を収容するIP電話制御カード21Bに送信する。
【0052】
以上の処理が終了したら、IP電話端末T22Bは、図19に示すように、切替先のIP電話制御カード25が正常に動作しているかの確認を開始する。
【0053】
図20から図24は、この発明の第2の実施形態の第3の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図である。
【0054】
図20において、IP電話装置BTC−1には、IP網INWCを介してIP電話端末T21C,T22Cが接続されている。さらに、IP網INWCを介してIP電話装置BTC−2,BTC−3が接続されている。
【0055】
IP電話端末T21C,T22Cは定期的に、自端末が収容されているIP電話制御カード21Cが正常に動作しているか確認を行っている。IP電話制御カード21Cが正常に動作していれば、IP電話制御カード21Cは要求元の端末T21C、T22Cに対して正常動作を示す応答を返す。
【0056】
ここで、IP電話装置BTC−1の故障が発生した場合、図21に示すように、IP電話端末T21C,T22CにはIP電話制御カード21Cより異常動作を示す応答を受信、あるいはIP電話制御カード21Cからの応答が返らなくなる。
【0057】
IP電話端末T21C,T22Cは上記(1)〜(5)の手順によりあらかじめ決められた切替先リストを持っており、異常動作検知または無応答時には、図22に示すように、リストに従って収容先のカードを変更する。
【0058】
この際、切替を要求したIP電話端末T21C,T22Cは、空き・発信中・着信中・呼出中・通話中等の電話機の状態と、既に呼出相手や通話相手が決定していれば相手情報を切替要求先のIP電話装置BTC−2、BTC−3のIP電話制御カード25、26に通知する。IP電話制御カード25、26は、通知された呼状態と相手情報から、新たに呼制御情報を作成し、電話機の制御を行えるようにするとともに、切替元のIP電話端末T21C,T22Cに対して、切替が成功した事を通知する。
【0059】
IP電話端末T21C,T22Cは、切替が成功した場合かつ相手情報が存在していた場合には、相手先の端末に対して、切替先のIP電話制御カード情報を送信する。切替先のIP電話制御カード情報を受信したIP電話端末T21C,T22Cは、図23に示すように、自端末を収容するIP電話制御カードが決定したら、通話相手のIP電話制御カード情報を自端末を収容するIP電話装置BTC−2,BTC−3に送信する。
【0060】
以上の処理が終了したら、IP電話端末T21C,T22Cは、図24に示すように、切替先のIP電話制御カード25,26が正常に動作しているかの確認を開始する。
【0061】
以上のように上記第1乃至第3の変形例によれば、IP電話制御カード自体やIP電話制御カードに接続されているLANケーブル・その先のハブ、またはIP電話制御カードを収容している電話装置自体が故障した場合にも呼処理を継続可能である。
【0062】
図25から図29は、この発明の第2の実施形態の第4の変形例として、障害発生時の切替動作を示すシーケンス図である。なお、図25から図29において、上記図20から図24と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
この第4の変形例では、IP電話制御カードの監視・収容先切替機能を電話機自体ではなくプロキシサーバPSVに持たせようにしている。手順自体は上記第1乃至第3の変形例の場合と変わりないが、プロキシサーバPSVが存在する環境では、各端末の接続情報・収容情報はプロクシサーバPSVが一括して管理しており、自端末が収容されているIP電話制御カード情報の通話相手への通知は必要ない。
【0064】
また、実施例の図は通話中に故障が発生した場合について書いているが、本発明の本質は、端末の状態を切替先の機器に通知し、切替先の機器の状態を端末の状態に一致させることにより、その後のサービス展開を可能とする点にあり、本発明は通話中だけでなく他のあらゆる呼状態に適用可能である。
【0065】
(第3の実施形態)
図30は、この発明の第3の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図であり、BT3−1,BT3−2はIP電話装置を示している。
【0066】
IP電話装置BT3−1,BT3−2は、互いに専用線網PNを介して接続されている。また、IP電話装置BT3−1,BT3−2には、インターネットプロバイダSPA,SPB,SPCが接続される。
【0067】
IP電話装置BT3−1は、IP電話制御カード31,32と、内線インタフェース部33と、専用線インタフェース部34とを備えている。このうちIP電話制御カード31,32は、インターネットプロバイダSPAとの間のインタフェース処理を行うものである。
【0068】
内線インタフェース部33は、IP電話端末T31との間のインタフェース処理を行うものである。
【0069】
専用線インタフェース部34は、専用線網PNとの間のインタフェース処理を行うものである。
【0070】
また、IP電話装置BT3−2は、IP電話制御カード35と、専用線インタフェース部36とを備えている。
【0071】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図31はインターネットプロバイダSPAの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図32は障害発生時に通信ルートを切り替える動作を示すシーケンス図であり、図33及び図34は障害発生時におけるIP電話装置BT3−1,BT3−2とIP電話端末T31,T32との間の制御処理手順を示すフローチャートである。
今、IP電話端末T32がインターネットプロバイダSPA,SPB、SPCとIP電話装置BT3−1のIP電話制御カード31を介してIP電話端末T31に接続されているとする。また、IP電話装置BT3−2はIP電話制御カード35を持ちインターネットプロバイダSPCに接続されている。
【0072】
そして、IP電話制御カード31が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カード31自体に障害が発生した場合、IP電話装置BT3−1は障害を検出し、ステップST32aからステップST32bに移行してここで自装置内に同一機能を持つIP電話制御カードがあるか否かを検索する。
【0073】
自IP電話装置BT3−1に同一機能を持つIP電話制御カードがあれば、所定の手順に従って通話を切り替えようとするが、切替が失敗した場合、または自IP電話装置BT3−1に同一機能を持つIP電話制御カードが無い場合には、ステップST32bからステップST32cに移行してここで自IP電話装置BT3−1が他のIP電話装置BT3−2に接続されていないか否かを検索する。
【0074】
ここで、自IP電話装置BT3−1が他のIP電話装置BT3−2に接続されている場合、IP電話装置BT3−1はステップST32cからステップST32dに移行してここで専用線網PNを介して、IP電話端末T32の通話情報をIP電話装置BT3−2に送信する。
【0075】
IP電話端末T32の通話情報を受信したIP電話装置BT3−2では、ステップST32eからステップST32fに移行してIP電話制御カードがあるか検索を行い、IP電話制御カード35があれば、上記で説明した手順に従って、IP電話制御カード35はIP電話端末T32の音声送受信先を変更するとともに、図31に示すように、IP電話制御カード35と専用線網PNを接続し、結果をIP電話装置BT3−1に送信する。
【0076】
IP電話装置BT3−1では、図32に示すように、音声送受信先の変更が成功していれば、専用線網PNとIP電話端末T31を接続する。これにより、IP電話端末T31とIP電話端末T32は、IP電話制御カード35及び専用線網PNを介して通話を継続できる。
【0077】
以上のように上記第3の実施形態によれば、IP電話制御カード31自体が故障した場合や、IP電話制御カード31に接続されているLANケーブルやその先のハブに問題が発生した場合だけでなく、接続先インターネットプロバイダSPB,SPCに問題が発生した場合にも通話を継続可能である。
【0078】
次に、この発明の第4乃至第7の実施形態は、障害発生時、網からの着信を正常に行わせるための手順である。
【0079】
(第4の実施形態)
図35は、この発明の第4の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図であり、BT4はIP電話装置を示している。
【0080】
IP電話装置BT4には、IP網INWを介して登録サーバRSVが接続されている。また、IP電話装置BT4には、IP電話端末T41,T42が収容されている。
【0081】
また、IP電話装置BT4は、互いに接続IDが異なるIP電話制御カード41,42と、内線インタフェース部43,44とCPU45とを備えている。
【0082】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図36はIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図37は障害発生時に登録サーバRSVに再登録を行なう動作を示すシーケンス図であり、図38は障害発生時におけるIP電話装置BT4と登録サーバRSVとの間の制御処理手順を示すフローチャートであり、図39は障害復旧時におけるIP電話装置BT4と登録サーバRSVとの間の制御処理手順を示すフローチャートである。
ここで、IP電話端末T41は回線番号(回線ID)AAA-AAA1の着信先である。回線AAA-AAA1は、IP電話装置BT4に収容されているIP電話制御カード41(ここでは接続ID:192.168.0.1)から登録サーバRSVに対して登録が行われている。
【0083】
この場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.1)が返ってくるため端末は192.168.0.1に対して発信を行うと、IP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41を呼び出す。
【0084】
ここで、IP電話制御カード41が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カード41自体に障害が発生した場合、IP電話装置BT4のCPU45はステップST36aからステップST36bに移行してここで障害を検出し、IP電話制御カード41から登録済みの回線リストを抽出して(ステップST36c)、自IP電話装置BT4に同一機能を持つIP電話制御カードがあるか否かを検索する(ステップST36d)。
【0085】
ここで、自IP電話装置BT4に同一機能を持つIP電話制御カード42があれば、IP電話装置BT4はこのカード(ここではI/F2:192.168.0.2とする)から登録サーバRSVに対して回線AAA-AAA1を登録する(ステップST36e)。
【0086】
一方、登録サーバRSVは、図36に示すように、回線AAA-AAA1の登録先を192.168.0.1から192.168.0.2に変更する。
【0087】
以上の手順が成功した場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.2)が返ってくるため端末は192.168.0.2に対して発信を行うと、図37に示すように、IP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41を呼び出し、これによりIP電話制御カード41に障害が発生していてもAAA-AAA1に対する着信を受けることが可能となる。
【0088】
一方、IP電話制御カード41の障害が復旧した場合には、図39に示す手順により、回線AAA-AAA1をIP電話制御カード41から登録を行うことにより、元の状態に復旧可能である。
【0089】
以上のように上記第4の実施形態では、IP電話制御カード41における通信に係わる障害発生に応じて、IP電話制御カード41の回線IDをIP電話制御カード42の接続IDに対応付けた管理テーブルを生成し、この管理テーブルをIP網INW上の登録サーバRSVに再登録するようにしている。従って、IP電話制御カード41自体が故障した場合や、IP電話制御カード41に接続されているLANケーブルやその先のハブに問題が発生した場合にも着信を継続可能である。
【0090】
(第5の実施形態)
図40は、この発明の第5の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図である。なお、図40において、上記図35と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0091】
ここでは、障害が発生したIP電話制御カードの接続IDを、正常なIP電話制御カードに割り当て、正常なIP電話制御カードからIP網INWに対して接続IDを通知する。
【0092】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図41はIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図42は障害発生時にIP網INWに対して接続IDを通知する動作を示すシーケンス図であり、図43は障害発生時におけるIP電話装置BT4とIP網INWとの間の制御処理手順を示すフローチャートであり、図44は障害復旧時におけるIP電話装置BT4とIP網INWとの間の制御処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、IP電話端末T41は回線番号AAA-AAA1の着信先である。回線AAA-AAA1は、IP電話装置BT4に収容されているIP電話制御カード41(ここでは接続ID:192.168.0.1)から登録サーバRSVに対して登録が行われている。
【0093】
また、このシステムにはIP電話制御カード42が収容されている。この場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.1)が返ってくるため端末は192.168.0.1に対して発信を行うと、IP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41を呼び出す。
【0094】
ここで、IP電話制御カード41が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カード41自体に障害が発生した場合、IP電話装置BT4のCPU45はステップST41aからステップST41bに移行してここで障害を検出し、IP電話制御カード41から登録済みのIPアドレス(接続ID)を読み出して(ステップST41c)、自IP電話装置BT4に同一機能を持つIP電話制御カードがあるか否かを検索する(ステップST41d)。
【0095】
ここで、自IP電話装置BT4に同一機能を持つIP電話制御カード42があれば、IP電話装置BT4はこのカード(ここではI/F2:192.168.0.2とする)に対して、図41に示すように、IP電話制御カード41のIPアドレスを追加で設定する(ステップST41e)。
【0096】
これにより、IP電話制御カード42は192.168.0.1と192.168.0.2の二つのIPアドレスを持つことになる。IP電話制御カード42のIPアドレス設定が成功した場合、IP電話装置BT4は、ステップST41fからステップST41hに移行してここでIP電話制御カード41に対するIPアドレス設定を削除し、IP電話制御カード41が復旧した場合に、同じIPアドレスが2個存在することを防ぐ。
【0097】
また、IP電話制御カード42は192.168.0.1のIPアドレスを使ってブロードキャストを行い、ネットワーク内に存在する各機器がIP電話制御カード41にデータを送信することを防ぐ。
【0098】
以上の手順が成功した場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.1)が返ってくるため端末は192.168.0.1に対して発信を行うと、IP電話制御カード42を介してIP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41に対して着信をかけ、これにより、図42に示すように、IP電話制御カード41に障害が発生していてもAAA-AAA1に対する着信を受けることが可能となる。
【0099】
一方、IP電話制御カード41の障害が復旧した場合には、図44に示す手順に従って、IP電話制御カード42に設定したIP電話制御カード41のIPアドレスを削除後、IP電話制御カード41に対して本来のIPアドレスを設定し、同じIPアドレスが2個存在することを防ぐ。
【0100】
また、IP電話制御カード41は192.168.0.1のIPアドレスを使ってブロードキャストを行い、ネットワーク内に存在する各機器がIP電話制御カード42にデータを送信することを防ぐ。
【0101】
以上のように上記第5の実施形態では、IP電話制御カード41における通信に係わる障害発生に応じて接続IDを正常動作しているIP電話制御カード42の接続IDとして割り当てるようにしている。従って、IP電話制御カード41自体が故障した場合や、IP電話制御カード41に接続されているLANケーブルやその先のハブに問題が発生した場合にも、登録サーバRSVへの再登録なしに自動的に正常なIP電話制御カード42へ切り替わり、この結果通信や着信を継続可能である。
【0102】
(第6の実施形態)
図45は、この発明の第6の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図である。なお、図45において、上記図35と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0103】
ここでは、障害が発生したIP電話制御カードの接続IDを、予備用のIP電話制御カードに割り当て、予備用のIP電話制御カードからIP網INWに対して接続IDを通知する。
【0104】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図46はIP電話制御カードの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図47は障害発生時にIP網に対して接続IDの通知を行なう動作を示すシーケンス図であり、図48は障害発生時におけるIP電話装置BT4とIP網INWとの間の制御処理手順を示すフローチャートであり、図49は障害復旧時におけるIP電話装置BT4とIP網INWとの間の制御処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、IP電話端末T41は回線番号AAA-AAA1の着信先である。回線AAA-AAA1は、IP電話装置BT4に収容されているIP電話制御カード41(ここでは接続ID:192.168.0.1)から登録サーバRSVに対して登録が行われている。
【0105】
また、このシステムには故障発生時の予備用IP電話機制御カード42が収容されている。この場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.1)が返ってくるため、端末は192.168.0.1に対して発信を行うと、IP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41を呼び出す。
【0106】
ここで、IP電話制御カード41が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カード41自体に障害が発生した場合、IP電話装置BT4のCPU45はステップST47aからステップST47bに移行してここで障害を検出し、IP電話制御カード41から登録済みのIPアドレス(接続ID)を読み出して(ステップST47c)、自IP電話装置BT4に同一機能を持つ予備用IP電話制御カード42があるか否かを検索する(ステップST47d)。
【0107】
ここで、自IP電話装置BT4に同一機能を持つIP電話制御カード42があれば、IP電話装置BT4はこのカードに対して、図46に示すように、IP電話制御カード41のIPアドレスを設定する(ステップST47e)。
【0108】
これにより、IP電話制御カード42は192.168.0.1のIPアドレスを持つことになる。IP電話制御カード42のIPアドレス設定が成功した場合、IP電話装置BT4は、ステップST47fからステップST47hに移行してここでIP電話制御カード41に対するIPアドレス設定を削除し、IP電話制御カード41が復旧した場合に、同じIPアドレスが2個存在することを防ぐ。
【0109】
また、IP電話制御カード42は192.168.0.1のIPアドレスを使ってブロードキャストを行い、ネットワーク内に存在する各機器がIP電話制御カード41にデータを送信することを防ぐ。
【0110】
以上の手順が成功した場合、IP網INWに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.0.1)が返ってくるため端末は192.168.0.1に対して発信を行うと、IP電話制御カード42を介してIP電話装置BT4に着信し、IP電話装置BT4はIP電話端末T41に対して着信をかけ、これにより、図47に示すように、IP電話制御カード41に障害が発生していてもAAA-AAA1に対する着信を受けることが可能となる。
【0111】
一方、IP電話制御カード41の障害が復旧した場合には、図49に示す手順に従って、IP電話制御カード42に設定したIP電話制御カード41のIPアドレスを削除後、IP電話制御カード41に対して本来のIPアドレスを設定し、同じIPアドレスが2個存在することを防ぐ。
【0112】
また、IP電話制御カード41は192.168.0.1のIPアドレスを使ってブロードキャストを行い、ネットワーク内に存在する各機器がIP電話制御カード42にデータを送信することを防ぐ。
【0113】
以上のように上記第6の実施形態によれば、複数のIPアドレスを設定することができないIP電話制御カードを使用しているシステムで、IP電話制御カード41が故障した場合や、IP電話制御カード41に接続されているLANケーブルやその先のハブに問題が発生した場合にも着信を継続可能である。
【0114】
(第7の実施形態)
図50は、この発明の第7の実施形態におけるIP電話システムの概略構成図である。なお、図50において、上記図30と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0115】
ここでは、IP電話装置BT3−1,BT3−2にインターネットプロバイダSPA,SPB,SPCを介して登録サーバRSVが接続されている。
【0116】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図51はインターネットプロバイダの障害発生を検出する動作を示すシーケンス図であり、図52は障害発生時に登録サーバに再登録を行なう動作を示すシーケンス図であり、図53及び図54は障害発生時におけるIP電話装置BT3−1,BT3−2と登録サーバRSVとの間の制御処理手順を示すフローチャートであり、図55及び図56は障害復旧時におけるIP電話装置BT3−1,BT3−2と登録サーバRSVとの間の制御処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、IP電話端末T31がIP電話装置BT3−1のIP電話制御カード31を介して登録サーバRSVに登録されている。また、IP電話装置BT3−2はIP電話制御カード35を持ちインターネットプロバイダSPCに接続されている。
【0117】
IP電話制御カード31が障害を検出した場合、あるいはIP電話制御カード31自体に障害が発生した場合、IP電話装置BT3−1のCPUはステップST51aからステップST51bに移行してここで障害を検出し、IP電話制御カード31から登録済みのIPアドレス(接続ID)及び回線番号(回線ID)を読み出して(ステップST51c及びステップST51d)、自IP電話装置BT3−1に同一機能を持つIP電話制御カードがあるか検索する(ステップST51e)。
【0118】
ここで、自IP電話装置BT3−1に同一機能を持つIP電話制御カード32があれば、ステップST51fの処理に移行して着信先となるIP電話制御カード32を切り替えようとするが、切り替えIP電話制御カード32での登録が失敗した場合、または自IP電話装置BT3−1に同一機能を持つIP電話制御カードが無い場合には、自IP電話装置BT3−1が他のIP電話装置に接続されていないかを検索する(ステップST52a)。
【0119】
ここで、自IP電話装置BT3−1が他のIP電話装置BT3−2に接続されている場合、IP電話装置BT3−1は専用線網PNを介して、回線1の番号と着信先をIP電話装置BT3−2に送信する(ステップST52b)。
【0120】
回線1の番号と着信先情報を受信したIP電話装置BT3−2では、自システムにIP電話制御カードがあるか否かの検索を行い(ステップST52c)、IP電話制御カード35があれば、IP電話制御カード35から回線1の番号を登録サーバRSVに送信する(ステップST52d)。
【0121】
そして、IP電話制御カード35からの登録が成功した場合、IP電話装置BT3−2は、図51に示すように、自システムに対して、ステップST52eからステップST52fに移行して回線1の番号受信時の着信先を登録する。
【0122】
以上の手順が成功した場合、インターネットプロバイダSPCに接続されている端末がAAA-AAA1に発信を行う場合、まず登録サーバRSVに対して問い合わせを行う。登録サーバRSVからは、登録結果(192.168.1.1)が返ってくるため端末は192.168.1.1に対して発信を行うと、IP電話制御カード35を介してIP電話装置BT3−2に着信する。IP電話装置BT3−2では、AAA-AAA1に対する着信先として、IP電話装置BT3−1が設定されているため、図52に示すように、専用線PNを介してIP電話装置BT3−1の本来の着信先に着信する。
【0123】
なお、IP電話制御カード31の障害が復旧した場合には、図55及び図56に示す手順に従って、IP電話制御カード32にIP電話制御カード31のIPアドレスを設定していれば、そのアドレスを削除後、IP電話制御カード31に対して本来のIPアドレスを設定し、同じIPアドレスが2個存在することを防いだ後、IP電話制御カード31からブロードキャストを行い、ネットワーク内に存在する各機器がIP電話制御カード32にデータを送信することを防ぐ。
【0124】
なお、IP電話制御カード35から回線番号を登録サーバRSVに登録した場合には、その回線番号をIP電話制御カード31から登録サーバRSVに再登録する。この際、IP電話装置BT3−2にはIP電話装置BT3−1に対する着信先の登録が残っているため、IP電話制御カード31からの登録が成功した回線番号をIP電話装置BT3−2に送信し、IP電話装置BT3−2では該当する番号の着信先登録を削除する。
【0125】
以上のようにして、IP電話制御カード31に障害が発生していてもAAA-AAA1に対する着信を受けることが可能となる。
【0126】
以上のように上記第7の実施形態によれば、IP電話制御カード31自体が故障した場合や、IP電話制御カード31に接続されているLANケーブルやその先のハブに問題が発生した場合だけでなく、接続先インターネットプロバイダSPAに問題が発生した場合にも着信を継続可能である。
【0127】
(その他の実施形態)
この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態や変形例を、障害発生種別や呼の状態により適切に選択、組み合わせることにより、IP電話制御カードの障害からネットワーク内での機器故障・プロバイダのサービス中断まで、幅広い障害に対応し、障害発生時にも通話・着信が継続できるIP電話システムを構築可能である。
【0128】
また、上記第4の実施形態乃至第7の実施形態では、IP電話装置内において、図57に示すような回線リストが蓄積管理されている。
【0129】
その他、システムの構成、障害検出制御手順や通信ルート切替制御手順及びその内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【符号の説明】
【0130】
11…IP電話制御カード、12,24,45…CPU、21,22、25,31,32,35,41,42…IP電話制御カード、23,43…内線インタフェース部、34…専用線インタフェース部、RTA,RTB、RTC…ルータ、NWA,NWB,NWC…ネットワーク、CC…通話センタ、T11,T12,T21,T22、T31、T32,T41,T42…IP電話端末、SPA,SPB、SPC…インターネットプロバイダ、INW…IP網、PN…専用線網、RSV…登録サーバ、PSV…プロキシサーバ、BT,BT3−1,BT3−2、BT4…IP電話装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続したIP電話システムにおいて、
前記複数の電話交換装置のうち第1の電話交換装置に接続される第1の電話端末と前記IP網に接続される第2の電話端末との間で通信が行なわれている状態で、当該通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、前記第1の電話端末と前記第2の電話端末との間で形成される第1の通信ルートを、前記専用線及び前記第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置を経由する第2の通信ルートに切り替える制御手段とを具備するIP電話システム。
【請求項2】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムにおいて、
前記IP網上に設けられ、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する登録サーバを有し、
前記電話交換装置は、
前記電話端末または前記IP網と接続する前記複数のインタフェース部と、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDに対応する回線IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDに対応付けた第2の管理テーブルを生成し、前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新する制御手段とを具備するIP電話システム。
【請求項3】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムにおいて、
前記IP網上に設けられ、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する登録サーバを有し、
前記電話交換装置は、
前記電話端末または前記IP網と接続する前記複数のインタフェース部と、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知する制御手段とを具備するIP電話システム。
【請求項4】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムにおいて、
前記IP網上に設けられ、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する登録サーバを有し、
前記電話交換装置は、
前記電話端末または前記IP網と接続する前記複数のインタフェース部と、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知する制御手段とを具備するIP電話システム。
【請求項5】
IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続し、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とするIP電話システムにおいて、
前記IP網上に設けられ、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する登録サーバを有し、
前記電話交換装置は、
前記電話端末または前記IP網と接続する前記複数のインタフェース部と、
前記複数の電話交換装置のインタフェース部の通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1の電話交換装置のインタフェース部の接続ID及び回線IDを、前記第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置のインタフェース部に割り当てた第2の管理テーブルを生成し、前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新する制御手段とを具備するIP電話システム。
【請求項6】
IP網を接続可能な電話交換装置において、
専用線を介して、他の電話交換装置と接続されている時に、
自電話交換装置に接続される第1の電話端末と前記IP網に接続される第2の電話端末との間で通信が行なわれている状態で、当該通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、前記第1の電話端末と前記第2の電話端末との間で形成される第1の通信ルートを、前記専用線及び他の電話交換装置を経由する第2の通信ルートに切り替える制御手段とを具備する電話交換装置。
【請求項7】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置において、
収容する電話端末またはIP網に接続される複数のインタフェース部と、
当該IP網上に設けられた登録サーバに対し、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する手段と、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDに対応する回線IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDに対応付けた第2の管理テーブルを生成し、前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新する制御手段とを具備する電話交換装置。
【請求項8】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置において、
収容する電話端末またはIP網に接続される複数のインタフェース部と、
当該IP網上に設けられた登録サーバに対し、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する手段と、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知する制御手段とを具備する電話交換装置。
【請求項9】
前記制御手段は、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、待機用の第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知する手段を備え請求項8記載の電話交換装置。
【請求項10】
IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続され、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置において、
収容する電話端末またはIP網に接続される複数のインタフェース部と、
当該IP網上に設けられた登録サーバに対し、前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録する手段と、
前記複数の電話交換装置のインタフェース部の通信に係わる障害を検出する検出手段と、
この検出手段により障害が検出された場合に、障害が発生した第1の電話交換装置のインタフェース部の接続ID及び回線IDを、前記第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置のインタフェース部に割り当てた第2の管理テーブルを生成し、前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新する制御手段とを具備する電話交換装置。
【請求項11】
IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続したIP電話システムの切替え方法において、
前記複数の電話交換装置のうち第1の電話交換装置に接続される第1の電話端末と前記IP網に接続される第2の電話端末との間で通信が行なわれている状態で、当該通信に係わる障害を検出し、
障害が検出された場合に、前記第1の電話端末と前記第2の電話端末との間で形成される第1の通信ルートを、前記専用線及び前記第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置を経由する第2の通信ルートに切り替えるIP電話システムの切替え方法。
【請求項12】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムの切替え方法において、
前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを、登録サーバに登録し、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出する検出し、
障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDに対応する回線IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDに対応付けた第2の管理テーブルを生成し、
前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新するIP電話システムの切替え方法。
【請求項13】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムの切替え方法において、
前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録サーバに登録し、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出し、
障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知するIP電話システムの切替え方法。
【請求項14】
IP網を接続可能とし、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とする電話交換装置を備えるIP電話システムの切替え方法において、
前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録サーバに登録し、
前記複数のインタフェース部それぞれの通信に係わる障害を検出し、
障害が検出された場合に、障害が発生した第1のインタフェース部の接続IDを、前記第1のインタフェース部とは異なる第2のインタフェース部の接続IDとして割り当て、
前記第2のインタフェース部から前記IP網に対して割り当てた接続IDを通知するIP電話システムの切替え方法。
【請求項15】
IP網を接続可能な複数の電話交換装置相互間を専用線で接続し、電話端末と前記IP網との間を接続し通信を可能とするIP電話システムの切替え方法において、
前記IP網に接続するための複数のインタフェース部を特定する接続IDと前記IP網上の複数回線を特定する回線IDとを対応付けた第1の管理テーブルを登録サーバに登録し、
前記複数の電話交換装置のインタフェース部の通信に係わる障害を検出し、
障害が検出された場合に、障害が発生した第1の電話交換装置のインタフェース部の接続ID及び回線IDを、前記第1の電話交換装置とは異なる第2の電話交換装置のインタフェース部に割り当てた第2の管理テーブルを生成し、
前記登録サーバに登録された第1の管理テーブルを前記第2の管理テーブルに更新するIP電話システムの切替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【公開番号】特開2011−229186(P2011−229186A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168669(P2011−168669)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【分割の表示】特願2006−269859(P2006−269859)の分割
【原出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】