説明

LCDバックライトのためのデュアル機能光ガイド

【課題】ディスプレイに表示される情報が広域な周辺光のレベルの下においてより容易に読むことできる携帯コンピュータ機器を提供する。
【解決手段】携帯コンピュータ機器は、外側表面、イベント通知子(162)を有するハウジング、ハウジング内に配置される表示デバイスおよび光コントローラ含む。イベント通知子は、イベント通知ランプ(166)、およびイベント通知ランプと外側表面との間に光を伝えるための外側表面において終端する光コンジット(168)を含む。表示デバイスは、その上に示される情報の改良された視覚化のための照明手段を含む。光コントローラは、イベント通知子および照明手段に結合され、光コンジットを介してハウジングの外の周辺光の強度を決定するように、および決定された周辺光の強度に従って照明手段によって放たれる光の強度を調節するように、構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の発明は、携帯コンピュータ機器の表示デバイスに示される情報の視覚化(visualization)の制御のための機構に関する。ここにおいて記載される発明は、特に、携帯コンピュータ機器において検出された周辺光の強度に基き液晶ディスプレイ(LCD)のバックライト強度の制御をする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末(PDA)または無線電話のような従来の携帯コンピュータ機器は、液晶ディスプレイ(LCD)、LCDバックライト、およびキーボード/キーパッドを有する。一般的に、機器の電源が入っている場合、または、キーボード/キーパッドのキーが押された場合、表示のバックライトは動作可能になる。バックライトによって生成される光の強度は、製造段階において固定されるレベルであり、これらはLCDに表示される情報が普通の周辺光レベルにおいて見られることを可能にするようなレベルである。しかし、バックライトは、薄暗い周辺光レベルにおいて極端に明るく、非常に明るい周辺光レベルにおいて不十分な明るさである傾向にある。これらどちらの状況においても、LCDに表示される情報の明瞭さが含まれる。このため、LCDに表示される情報が広範囲にわたる周辺光のレベルの下において読むことがより容易になるように試みがなされている。
【0003】
例えば、Keijiは、(日本国公開特許公報第11−260572号の要約において)検出された周辺光の強度に基いてLCDの照度レベルを変化させる光システムを記載している。一実施形態において、光システムは、発光ダイオード(LED)バックライトを有する液晶ディスプレイ、光ガイド、その光ガイドの端面に配置する光センサー、および、バックライトによって放たれる光の強度を変化させるための制御する手段を備える。光センサは、二つ以上の波長における光のエネルギーを測定する。制御手段は、放たれるバックライトの出力エネルギーを一時的にゼロにする間、光センサによって測定される光のエネルギーを決定する。そして、制御手段は、測定された光のエネルギーに基き放たれるバックライトの出力エネルギーを設定する。光センサがLCD内に位置するため、光センサは、センサの光学的表面の汚れによる汚染の結果として間違った強度の測定をする傾向にない。しかし、LCD内に光センサを組み込むことは、LCDの製造コストを増加させる。従って、LCDに表示される情報が広域な周辺光のレベルの下においてより容易に読むことできるようにする、改良された機構の必要性が残る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ここで、全体像として、携帯コンピュータ機器の表示デバイスのための照明制御機構が記載される。照明制御機構は、携帯コンピュータ機器の外の周辺光の強度に従い表示デバイスによって放たれる光の強度を自動的に調節するためにデュアル機能光コンジットを使用する。
【0005】
本発明の一局面に従い、外側表面を有するハウジング、イベント通知子(event notifier)、表示デバイスおよび光コントローラを含む携帯コンピュータ機器を提供する。イベント通知子は、ハウジング内に配置されるイベント通知ランプ、および、イベント通知ランプと外側表面との間に光を伝えるために外側表面において終端する光コンジット(light conduit)を含む。表示デバイスは、ハウジングによって支えられ、表示デバイス上に示される情報の改善された視覚化のための照明手段を含む。光コントローラは、光コンジットを介してハウジングの外の周辺光の強度を決定するように構成され、および、決定された周辺光の強度に従って照明手段によって放たれる光の強度を調節するように構成される。
【0006】
本発明の他の局面に従い、携帯コンピュータ機器の表示デバイス上に示される情報の視覚化を制御する方法を提供する。携帯コンピュータ機器は、ハウジング、およびそのハウジング内に配置されるイベント通知子と表示デバイスを含む。イベント通知子は、イベント通知ランプ、および、イベント通知ランプとハウジングの外側表面との間に光を伝えるための光コンジットを備える。方法は、光コンジットを介してハウジングの外の周辺光の強度を決定するステップと、その決定された周辺光強度に従って表示デバイスによって放たれた光の強度を調節するステップを含む。
【0007】
好ましくは、光コントローラは、放たれる光の強度の最低時にインターバル中において周辺光強度を決定するように構成される。さらに、好ましくは、光コントローラは携帯コンピュータ機器においてのデータイベントにしてインターバル中において周辺光強度を測定することによって周辺光を決定するように構成され、照明手段によって生成される光の強度をインターバル後において調節するように構成される。
【0008】
本発明の一実施形態において、光コントローラは、インターバル中において暫時イベント通知ランプを消すことによって、および、暫時の間において光コンジットにおいて光強度を測定することによって周辺光強度を決定するように構成される。さらに、好ましくは、光コンジットが光ガイドを備え、イベント通知子が光ガイドに結合される光センサをさらに備え、光コントローラが光センサを用いて光ガイドにおいて光の強度を測定することによって周辺光強度を決定するように構成される。
【0009】
本発明は、さらに以下の手段を提供する。
(項目1)
外側表面を含むハウジングと、
該ハウジング内に配置されるイベント通知ランプ、および、該イベント通知ランプと該外側表面との間に光を伝えるために該外側表面において終端する光コンジットを備えるイベント通知子と、
該ハウジングによって支えられ、表示デバイス上に示される情報の改良された視覚化のための照明手段を含む該表示デバイスと、
該イベント通知子および該照明手段に結合する光コントローラであって、該光コントローラは、該光コンジットを介して該ハウジングの外の周辺光の強度を決定するように構成され、および、該決定された周辺光の強度に従って該照明手段によって放たれる光の強度を調節するように構成される、光コントローラと
を備える携帯コンピュータ機器。
(項目2)
前記光コントローラが、前記放たれる光の強度の最低時にインターバル中において前記周辺光強度を決定するように構成される、項目1に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目3)
前記光コントローラが、前記携帯コンピュータ機器においてのデータイベントに応答して前記インターバル中において前記周辺光強度を測定することによって該周辺光強度を決定するように構成され、および、前記照明手段によって生成される光の該強度を該インターバル後において調節するように構成される、項目2に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目4)
データ入力手段をさらに備え、前記データイベントが該データ入力手段においてのユーザアクティビティを含む、項目3に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目5)
前記データ入力手段が任意のキーボードキーおよび/または親指コントローラを備える、項目4に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目6)
前記データイベントが前記携帯コンピュータ機器において受信されるメッセージを含む、項目3または項目4に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目7)
前記光コントローラが、前記インターバル中において暫時、前記イベント通知ランプを消すことによって、前記周辺光強度を決定するように構成され、および、該暫時の間に前記光コンジットにおいて光強度を測定するように構成される、項目2から項目6のうちのいずれか一項に記載される携帯コンピュータ機器。
(項目8)
前記光コンジットが光ガイドを備え、前記イベント通知子が該光ガイドに結合される光センサをさらに備え、前記光コントローラが、該光センサを用いて該光ガイドにおいて前記光の前記強度を測定することによって前記周辺光強度を決定するように構成される、項目7に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目9)
前記光コンジットがスピーカ保護カバー穴(grille aperture)を含む、項目1から項目8のうちのいずれか一項に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目10)
前記光コンジットがマイクロフォン保護カバー穴を含む、項目1から項目8のうちのいずれか一項に記載の携帯コンピュータ機器。
(項目11)
前記表示デバイスが液晶ディスプレイを備え、前記照明手段がディスプレイバックライトを備える、項目1から項目10のうちのいずれか一項に記載の携帯コンピュータ機器。(項目12)
携帯コンピュータ機器の表示デバイス上に示される情報の視覚化を制御する方法であって、該携帯コンピュータ機器がハウジング、イベント通知子、および該ハウジングに配置される該表示デバイスを備え、該イベント通知子がイベント通知ランプ、および該イベント通知ランプと該ハウジングの外側表面との間に光を伝える光コンジットを備え、該方法は、
該光コンジットを介して該ハウジングの外の周辺光の強度を決定するステップと、
該決定された周辺光強度に従って該表示デバイスによって放たれる光の強度を調節するステップと
を包含する方法。
(項目13)
前記強度を決定するステップが、前記放たれる光の強度の最低時にインターバル中において該周辺光強度を決定することを包含する、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記表示デバイスが照明手段を備え、前記強度を決定するステップが、前記携帯コンピュータ機器においてのデータイベントに応答して前記インターバル中において前記周辺光強度を測定することを包含し、前記強度を調節するステップが、該照明手段によって生成される光の強度を該インターバル後において調節することを包含する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記携帯コンピュータ機器がデータ入力手段を備え、前記データイベントが該データ入力手段においてのユーザアクティビティを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記データ入力手段が任意のキーボードキーおよび/または親指コントローラを備える、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記データイベントが前記携帯コンピュータ機器において受信されるメッセージを含む、項目14または項目15に記載の方法。
(項目18)
前記強度を決定するステップが、前記インターバル中において暫時、前記イベント通知ランプを消すステップ、および、該暫時の間に前記光ガイドにおいて光強度を測定するステップを包含する、項目13から項目17のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記光コンジットが光ガイドを備え、前記イベント通知子が該光ガイドに結合される光センサをさらに備え、前記強度を決定するステップが、該光センサを用いて該光ガイドにおいて該光の該強度を測定することを包含する、項目18に記載の方法。
(項目20)
携帯コンピュータ機器のためのコンピュータ処理命令手段を収容するコンピュータ可読媒体であって、該携帯コンピュータ機器が該携帯機器のハウジング内に配置されるデータ処理手段を備え、該コンピュータ処理命令手段が実行される場合、該命令手段が該データ処理手段に項目12から項目19のうちのいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる、コンピュータ可読媒体。
(項目21)
前記携帯コンピュータ機器がイベント通知子および表示デバイスをさらに備え、該イベント通知子が、イベント通知ランプ、および、該イベント通知ランプと前記ハウジングの外側表面との間に光を伝える光コンジットを備える、項目20に記載のコンピュータ可読媒体。
【0010】
(摘要)
携帯コンピュータ機器は、ハウジング、ハウジング内に配置される表示デバイスおよび光コントローラ含む。ハウジングは、外側表面およびイベント通知子を有する。イベント通知子は、イベント通知ランプ、およびイベント通知ランプと外側表面との間に光を伝えるための外側表面において終端する光コンジットを含む。表示デバイスは、表示デバイス上に示される情報の改良された視覚化のための照明手段を含む。光コントローラは、イベント通知子および照明手段に結合される。光コントローラは、光コンジットを介してハウジングの外の周辺光の強度を決定するように構成され、および、決定された周辺光の強度に従って照明手段によって放たれる光の強度を調節するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本明細書に記載の発明に基づく携帯コンピュータ機器の正面平面図である。
【図2】図1に示す携帯コンピュータ機器の、データ処理手段と、LCDディスプレイと、イベント通知子と、データ入力手段との間に存在する通信経路を示す、携帯コンピュータ機器の概略図である。
【図3】イベント通知子の一実施形態のイベント通知ランプ、光コンジットおよび光センサを示す、携帯コンピュータ機器の内部の概略図である。
【図4】イベント通知子の光センサおよび光コンジットがLCDディスプレイの光ガイドと統一された場合のイベント通知子の他の実施形態の拡大透視図である。
【図5】携帯コンピュータ機器の機能の詳細を示す概略図である。
【図6】携帯コンピュータ機器の、光コントローラと、イベント通知子と、表示デバイスのバックライトと、キーボードバックライトとの間に存在する通信経路を示す、概略図である。
【図7】携帯コンピュータ機器において実行されるディスプレイデバイスの照度を制御する方法を概観図として詳細に示す、フローチャートである。
【図8】透過型のLCDディスプレイを有する携帯コンピュータ機器において実行される表示デバイスの照度制御方法を詳細に示す、フローチャートである。
【図9】図9は、半透過型または透過型のLCDディスプレイを有する携帯コンピュータ機器において実行される表示デバイスの照度制御方法を詳細に示す、フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで添付の図面を参照し、例示のみとして本発明を説明する。
【0013】
図1を参照すると、本発明の一局面に基づいて提供される携帯コンピュータ機器が図示されている。携帯コンピュータ機器は、全体として100と表記してある。携帯コンピュータ機器100は、ディスプレイ122と、機能キー146と、一般的なハウジング101内に配置されたデータ処理手段102(図示せず)とを含む。ディスプレイ122は、強度可変式のバックライトを有するバックライト付きディスプレイを備え、データ処理手段102は、バックライトによって生成される光の強度を制御するためにディスプレイ122のバックライトへ結合されている。
【0014】
一実施形態において、バックライト付きディスプレイ122は、バックライト付きの透過型LCDディスプレイを備え、機能キー146は電源オン/オフのスイッチとディスプレイのバックライトオン/オフのスイッチとの組み合わせとして動作する。代替的に、別の実施形態において、バックライト付きディスプレイ122は、バックライト付きの反射型LCDディスプレイまたはバックライト付きの半透過型LCDディスプレイを備え、機能キー146は、バックライトオン/オフのマスタースイッチとして機能する。
【0015】
図2に示すように、携帯コンピュータ機器100のデータ処理手段102は、ディスプレイ122およびイベント通知子162と通信する。示したとおり、データ処理手段は、マイクロプロセッサ138と、メモリ124およびメモリ126(ハウジング101内に配置されている)を備える。メモリ124およびメモリ126は、コンピュータ処理命令をキャリーしている。コンピュータ処理命令は、メモリ124およびメモリ126からアクセスされマイクロプロセッサ138によって実行されると、データ処理手段に本方法を実行させる。方法については以下にさらに詳細に説明する。
【0016】
携帯コンピュータ機器100は、ディスプレイ122およびイベント通知子162に加えて、データ処理手段に対してデータを入力するユーザデータ入力手段を含む。さらに、データ処理手段102はユーザデータ入力手段と通信する。好ましくは、ユーザデータ入力手段は、キーボードおよび/またはキーパッド132と、親指コントローラ(thumbwheel)148と、エスケープキー160とを含む。好ましくは、キーボード132はバックライト付きキーボードを備える。さらに、好ましくは、キーボード132用のバックライトはディスプレイ122用のバックライトとは独立して動作することができる。
【0017】
第1の実施形態において、携帯コンピュータ機器100は、ハウジング101の外側表面からハウジング101の内側へかけて開いている穴(図示せず)を含む。好ましくは、その穴はディスプレイ122に近い外側のハウジング表面において終わる。さらに、携帯コンピュータ機器100が電話機能を有する場合、好ましくは、携帯コンピュータ機器100は図1に示すように、スピーカ保護カバー(speaker grille)134およびマイクロフォン保護カバー(microphone grille)136を含む。通常、スピーカ保護カバー134およびマイクロフォン保護カバー136はそれぞれ、ハウジング101において形成される1つ以上の穴を備える。
【0018】
さらに、図1に示されるように、好ましくは、携帯コンピュータ機器100は、穴を囲み、外側ハウジング表面に固定された半透明のレンズ164を含む。図示されるように、レンズ164はディスプレイ122の近隣に配置される。以上記載されるように、この位置は、データ処理手段102がディスプレイ122に当たる周辺光の強度を検出することを可能にする。好ましくは、レンズ164は、ディスプレイ122の上の携帯コンピュータ機器100の一番上の端に隣接する場所に配置される。任意的に、レンズ164は、ディスプレイ122の下のディスプレイ122の一番下の端とキーボード132の一番上の端との間に配置され得る。
【0019】
図3に示されるように、第1の実施形態において、イベント通知子162は、ハウジング101内に位置するイベント通知ランプ166および光コンジット168を備える。通常、イベント通知ランプ166は、発光ダイオード(LED)を備える。光コンジット168は通常、前記の穴の中に配置される。さらに、光コンジット168は、イベント通知ランプ166と外側表面との間に光を伝えるために、一方の端をイベント通知ランプ166に光学的に結合し、ハウジング101の外側表面において終端する。好ましくは、光コンジット168は、イベント通知ランプ166とレンズ164との間にまで及ぶ光ガイドを備える。代替的に、光コンジット168は、前記の穴のみを備え得、イベント通知ランプ166とスピーカ保護カバー134またはマイクロフォン保護カバー136との間にまで及び得る。
【0020】
イベント通知ランプ166および光コンジット168に加え、好ましくは、イベント通知子162は、光コンジット168において光の強度を測定するために、光コンジット168と光学的に結合された周辺光センサ170をも含む。理解されるように、光コンジット168がハウジング101の外側表面において終端するため、光センサ170は、ハウジング101の外の周辺光の強度の表示を提供することができる。さらに、光コンジット168が通常ディスプレイ122の近隣の外側ハウジング表面において終端するため、光センサ170は、ディスプレイ122に当たる周辺光の強度の表示を提供することができる。
【0021】
しかしながら、前述の実施形態の光センサ170が本発明の実質的な特徴ではないことは理解されるであろう。一変形において、光センサ170は省略され、周辺光の強度は適切なイベント通知ランプ166を介して測定される。
【0022】
イベント通知子162がディスプレイ122に一体化された本発明の第2の実施形態は図4において描写される。図示されるように、ディスプレイ122は、平面光拡散フィルム176、平面光反射層172、光拡散フィルム176と光反射層172との間に配置される平面光ガイド174、平面液晶モジュール180、光拡散フィルム176と液晶モジュール180との間に配置される平面光強化層178、および、光ガイドの1つの縁に光学的に結合する複数のバックライトLED182を備える。光反射層172、光ガイド174、光拡散フィルム176、光強化層178、液晶モジュール180、およびバックライトLED182は全て、携帯コンピュータ機器100のハウジング101の中に保有され、携帯コンピュータ機器100のハウジング101によって支えられる。液晶モジュール180は、データ処理手段102と電気的に結合され、それによって、データ処理手段102がディスプレイ122上に情報を提示する事を可能にする。
【0023】
第2の実施形態において、イベント通知ランプ166およびイベント通知子162の光コンジット168は必要とされない。第2の実施形態において、イベント通知子162は周辺光センサ170を含むが、周辺光センサ170はディスプレイ122の光ガイド174に光学的に結合される。示されるように、好ましくは、周辺光センサ170は、光ガイド174のバックライトLED182と同じ縁に結合されるが、他の向き/構成はここにおいて記載される発明によって含まれ得る。光ガイド174は、バックライトLED182から液晶モジュール178に光を向ける(それによって、液晶モジュール178上に描写される情報を照らす)だけではなく、周辺光センサ170に向かってディスプレイ122に当たる周辺光を向ける光コンジットとして動作する。明確になるように、この実施形態は、データ処理手段102がディスプレイ122に当たる周辺光の強度をより正確に検出することを可能にする。
【0024】
携帯コンピュータ機器100は、一般的に、少なくとも音声通信機能とデータ通信機能とを有する送受信兼用の無線通信機器である。さらに、好ましくは携帯コンピュータ機器100はインターネット上の他のコンピュータシステムと通信する機能を有する。無線携帯コンピュータ機器100は、機器に提供されている正確な機能性に応じて、たとえばデータメッセージ通信機器、送受信兼用ポケットベル、無線Eメール機器、データメッセージ通信機能付き携帯電話、無線インターネットアプライアンス、またはデータ通信機器と呼ばれ得る。
【0025】
図5は、携帯コンピュータ機器100の機能の詳細を示す。携帯コンピュータ機器100が送受信両方の通信が可能である場合、通信サブシステム111を組み込む。通信サブシステム111は、受信器112および送信器114の両方と、それに関連する構成要素とを組み込んでいる。関連する構成要素とは、好ましくは埋め込まれているか内部にある1つ以上のアンテナ要素116およびアンテナ要素118、ローカル発振器(LO)113、デジタル信号プロセッサ(DSP)120等の処理モジュール、といったものである。通信分野の当業者には明白であろうが、通信サブシステム111の詳細な設計は、機器が動作するように意図される通信ネットワークに依存する。たとえば、携帯コンピュータ機器100は、MobitexTM移動体通信システム、DataTACTM移動体通信システム、GPRSネットワーク、UMTSネットワーク、EDGEネットワーク、またはCDMAネットワーク内で動作するように設計された通信サブシステム111を含み得る。
【0026】
ネットワーク119のタイプに応じて、ネットワークアクセスの要件も変化する。たとえば、MobitexおよびDataTACデータネットワークにおいて、携帯コンピュータ機器100は、各携帯コンピュータ機器に付随する独自の識別番号を用いてネットワーク上に登録される。しかしながら、UMTSおよびGPRSネットワーク、ならびに一部のCDMAネットワークにおいては、ネットワークアクセスは加入者または携帯コンピュータ機器100のユーザに関連する。したがって、GPRS携帯コンピュータ機器は、GPRSネットワーク上で動作するために加入者識別モジュール(SIM)カードを必要とし、一部のCDMAネットワーク上で動作するためにRUIMカードを必要とする。有効なSIMカードおよび/またはRUIMカードがない場合、GPRSおよび/またはUMTSおよび/またはCDMAの携帯コンピュータ機器は完全には機能的であり得ない。またこのとき、ローカルな通信またはネットワークでない通信機能は、「911」の緊急時の通話のような合法的に必要とされる機能(存在する場合)と同様に利用可能であるが、携帯コンピュータ機器100はネットワーク上の通信を含むその他の任意の機能を実行できない。SIMインタフェースおよび/またはRUIMインタフェース144は通常、ディスケットやPCMCIAカードのようにSIMカードおよび/またはRUIMカードが抜き差しできる、カードスロットに類似している。SIMカードおよび/またはRUIMカードは、約64Kのメモリを有し得、多数のキー構造151と、識別および加入者関連情報等のその他の情報153とを含む。
【0027】
要求されたネットワーク登録または起動の方法が完了すると、携帯コンピュータ機器100はネットワーク119上で通信信号を送受信し得る。通信ネットワーク119を介してアンテナ116によって受信された信号は受信器112へ入力される。受信器112は、信号増幅、周波数下方変換、フィルタリング、チャネル選択等の一般的な受信器の機能を実行し得、図5に示す例ではこの機能はアナログ−デジタル(A/D)変換である。受信した信号をA/D変換すると、復調およびデコーディングといったより複雑な機能がDSP120において実行可能になる。送信される信号は、たとえば変調およびエンコードを含め、同様の方法でDSP120によって処理され、デジタル−アナログ変換、周波数上方変換、フィルタリング、増幅、アンテナ118を介しての通信ネットワーク119への送信のために、送信器114へ提供される。DSP120は、通信信号を処理するだけでなく受信器および送信器の制御を提供する。たとえば、受信器112および送信器114において通信信号に適用されるゲインは、DSP120内で実行される自動ゲイン制御アルゴリズムを通じて適合するようにに制御され得る。
【0028】
携帯コンピュータ機器100は、好ましくは、機器の全体的な動作を制御するマイクロプロセッサ138を含む。少なくともデータ通信および音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム111を介して実行される。マイクロプロセッサ138はまた、ディスプレイ122、フラッシュメモリ124、ランダムアクセスメモリ(RAM)126、補助入力/出力(I/O)サブシステム128、シリアルポート130、キーボード132、スピーカ134、マイクロフォン136、短距離通信サブシステム140等のさらなる機器サブシステム、ならびに全体として142と表記したその他の任意の機器サブシステムとも相互に作用する。
【0029】
図5に示すサブシステムのうちの一部は通信関連機能を実行し、他のサブシステムは「常駐」すなわちオンデバイスの機能を提供し得る。
当然ながら、たとえばキーボード132およびディスプレイ122のような一部のサブシステムは、通信ネットワーク上に送信するテキストメッセージを入力するといった通信関連機能と、電卓またはタスクリストといったデバイス常駐の機能との両方に用いられ得る。
【0030】
マイクロプロセッサ138によって用いられるオペレーティングシステムソフトウェアは、好ましくはフラッシュメモリ124のような持続性の記憶装置内に格納されている。この持続性の記憶装置は、代わりに読み取り専用メモリ(ROM)または同様の記憶装置要素であり得る。オペレーティングシステム、特定の機器アプリケーション、またはそれらの一部は、より高速な動作のためにRAM126等の揮発性メモリ内へ一時的にロードされ得るということは、当業者であれば認識できよう。受信された通信信号もまた、RAM126内へ格納され得る。
【0031】
図示したように、フラッシュメモリ124は、コンピュータプログラム158とプログラムデータ記憶装置150、152、154、156との両方に関する、異なる領域に分離され得る。これらの異なる記憶装置のタイプは、各プログラムが、これらの記憶装置の独自のデータ格納要求に対してフラッシュメモリ124の一部分を割り当てることができるということを示す。
【0032】
マイクロプロセッサ138は、オペレーティングシステムの機能に加え、好ましくは携帯コンピュータ機器上でソフトウェアアプリケーションを実行することを可能にする。オペレーティングシステムソフトウェアおよびソフトウェアアプリケーションは、コンピュータ処理命令を含み、このコンピュータ処理命令は、フラッシュメモリ124およびRAM126からアクセスされマイクロプロセッサ138によって実行されると前記のデータ処理手段102を規定する。たとえば少なくともデータ通信および音声通信のアプリケーションを含む、基本動作を制御する所定のアプリケーションのセットが、通常は製造中に携帯コンピュータ機器100上にインストールされる。
【0033】
別のこのようなソフトウェアアプリケーションは、バックライト付きディスプレイ122のバックライト182を制御する光コントローラ184を備える。図6に示すように、光コントローラ184は光センサ170、ディスプレイバックライト182およびキーボードバックライト183と通信する。また、イベント通知子162の第1の実施形態において、光コントローラ184は、イベント通知ランプ166と通信する。光コントローラ184は、光センサ170を用いてハウジング101外部の周辺光の強度を決定する。また、光コントローラ184は、ディスプレイバックライト182およびキーボードバックライト183が生成する光の強度を、決定した周辺光の強度に基づいて調節するように構成されている。
【0034】
光コントローラ184はまた、1つ以上の所定のイベントに従いイベント通知ランプ166の照明を制御もする。例えば、データ処理手段102がスリープ状態にある場合、光コントローラ184は、イベント通知ランプ166を点滅するように構成され得る。携帯コンピュータ機器100のEメールまたは電話の受信時、光コントローラ184はイベント通知ランプ166を点滅させるように構成され得る。記載の発明により、他の適切なイベントが含まれる傾向にある。
【0035】
再び図5に戻る。別のソフトウェアアプリケーションは、携帯コンピュータ機器のユーザに関連するデータ項目を編集・管理する機能を有するパーソナルインフォメーションマネージャ(PIM)であり得る。このようなデータ項目としてはEメール、カレンダーイベント、音声メール、アポイントメント、タスクアイテム等があるが、これらに限定はされない。当然ながら、PIMデータ項目の格納を容易にするために、携帯コンピュータ機器上では1つ以上のメモリ記憶装置が利用可能である。このようなPIMアプリケーションは、好ましくは無線ネットワーク119上でデータを送受信する機能を有する。
【0036】
好ましい一実施形態において、PIMデータ項目は、格納されている、および/またはホストコンピュータシステムと関連する、ユーザの関連データ項目を利用し、無線ネットワーク119を介して間断なく統合され、同期され、更新される。ネットワーク119、補助I/Oサブシステム128、シリアルポート130、短距離通信サブシステム140、または任意のその他の適切なサブシステム142を介してさらなるアプリケーションが携帯コンピュータ機器100上にロードされ得、マイクロプロセッサ138によって実行されるために、ユーザによってRAM126または好ましくは不揮発性記憶装置(図示せず)にインストールされ得る。アプリケーションのインストールにおけるこのような柔軟性は、機器の機能性を改良し、向上したオンデバイス機能または通信関連機能あるいはその両方の機能を提供し得る。たとえば、安全な通信アプリケーションによって、携帯コンピュータ機器100を利用して電子商取引機能およびその他のこのような金融取引が実行されることが可能になる。
【0037】
データ通信モードにおいて、テキストメッセージまたはウェブページのダウンロード等の受信された信号は、通信サブシステム111によって処理され、マイクロプロセッサ138へ入力される。マイクロプロセッサ138は、好ましくは、受信した信号をディスプレイ122または代替的に補助I/O機器128へ出力するためにさらに処理する。携帯コンピュータ機器100のユーザは、キーボード132を用いて、たとえばEメールメッセージ等のデータ項目を作成することもできる。キーボード132は、好ましくは、ディスプレイ122および場合によっては補助I/O機器128に関連する、完全な英数字のキーボードまたは電話タイプのキーパッドである。このような作成データ項目は、通信サブシステム111を介し、通信ネットワーク上へ送信され得る。
【0038】
音声通信モードに関しては、受信された信号が好ましくはスピーカ134へ出力され、送信される信号がマイクロフォン136によって生成されるという点を除けば、携帯コンピュータ機器100の全体的な動作は実質的に同様である。また、音声メッセージ録音サブシステムのような代替的な声または音声のI/Oサブシステムが携帯コンピュータ機器100上で実行され得る。声または音声の信号の出力は、好ましくは主にスピーカ134を介して遂行されるが、たとえば電話をかけた当事者の識別の表示、音声通話の長さ、または音声通話関連のその他の情報を提供するためにディスプレイ122も利用され得る。
【0039】
図5に示すシリアルポート130は通常、携帯情報端末(PDA)タイプの携帯コンピュータ機器において実行され得るが、これは選択的な機器コンポーネントである。このような携帯コンピュータ機器に関しては、ユーザのデスクトップコンピュータ(図示せず)との同期が望ましい。このようなポート130は、外部の機器またはソフトウェアアプリケーションを介してユーザが要望を設定することを可能にし、また、無線通信ネットワークを介する以外の方法で情報またはソフトウェアダウンロードを携帯コンピュータ機器100へ提供することによって、携帯コンピュータ機器100の機能を拡張することを可能にする。代替的なダウンロード経路は、たとえば、直接的であるため信頼性が高く信用できる接続を介して暗号化キーを機器上にロードするために利用され得、それによって、安全な機器の通信が可能になる。
【0040】
短距離通信サブシステムのようなその他の通信サブシステム140はさらなる選択的なコンポーネントであり、携帯コンピュータ機器100と他のシステムまたは機器との間の通信を提供する。これらは必ずしも同様の機器である必要はない。たとえば、サブシステム140は、赤外線機器やそれに関連する回路およびコンポーネント、もしくは、同様に可能であるシステムや機器との通信を提供するBluetoothTM(登録商標)通信モジュールを含み得る。
【0041】
図7は、本発明に基づき、光コントローラ184によって実行される一連のステップを概観図として示すフローチャートである。初めに、携帯コンピュータ機器100はアクティブでない状態にあり、ディスプレイバックライト182およびキーボードバックライト183は、強度が最小および/またはオフである。通常、光コントローラ184は、携帯コンピュータ機器100がオフではなく、アクティブでないことをユーザへ通知するために、イベント通知子166を点滅させる。携帯コンピュータ機器100は、データ処理手段102がデータイベントを検出するまでアクティブでないままである。適切なデータイベントとしては、データ入力手段(キーボード132上のキーを押すこと、親指コントローラ148を回転させること、またはエスケープキー160を押すこと)における動作、入ってくるメッセージ(電話の通話またはEメールメッセージ等)、あるいは所定のイベント(予定されていた会合またはタスク等)が含まれる。
【0042】
携帯コンピュータ機器100のアクティブでない状態の終了時、ステップ400において、光コントローラ184は周辺光センサ170を介してコンピュータ機器100においての周辺光レベルを決定する。光コントローラ184は、光センサ170を用い光ガイド168、174において光の強度を測定することによって周辺光強度を決定する。
【0043】
好ましくは、光コントローラ184は、ディスプレイおよびキーボードバックライト182、183によって放たれる光の強度の最低時にインターバル中において周辺光の強度を決定するように構成される。さらに、好ましくは、イベント通知ランプ166の点滅間のような光コントローラ184がイベント通知ランプ166を消すインターバルにおいて、光コントローラ184は周辺光の強度を決定するように構成される。
【0044】
次いで、ステップ402において光コントローラ184は、ディスプレイバックライト182の強度を、決定された光の状態下でディスプレイ122上の情報を見るのに十分な強度レベルに設定する。一般的に、この後者のステップは、決定された光レベルが第1のレベルよりも高い場合には光の強度を第1の強度に自動的に設定し、決定された光レベルが第1のレベルよりも低い場合には光の強度を第1の強度よりも弱い第2の強度に自動的に設定することを含む。
【0045】
一実施形態において、バックライト付きディスプレイ122は透過型LCDディスプレイであり、強度調節ステップはまた、決定された光レベルが第2のレベルよりも低い場合、光の強度を第3の2の強度よりも弱い第3の強度に設定することを含む。ここで第2のレベルは第1のレベルよりも弱い。別の実施形態において、バックライト付きディスプレイ122は、反射型または半透過型のLCDディスプレイであり、強度調節ステップはまた、決定された光レベルが第2のレベルよりも高い場合、光の強度を第2の強度よりも弱い第3の強度に設定することを含む。ここで第2のレベルは第1のレベルよりも高い。
【0046】
これらの実施形態の一変形において、強度調節ステップは、決定された光レベルが第1のレベルよりも高い場合、第1のカンデラレベルにてキーボード132を照らし、決定された光レベルが第1のレベルよりも低い場合には、第1のカンデラレベルよりも高い第2のカンデラレベルにてキーボード132を照らすことを含む。さらに、強度調節ステップは、決定された光レベルが第1のレベルよりも高い場合に、第2のカンデラレベルよりも弱い第3のカンデラレベルにてキーボード132を照らすことを含む。
【0047】
図8は、透過型または半透過型のLCDディスプレイ122を有する携帯コンピュータ機器100上のデータ処理手段102によって実行される一連のステップを詳細に示す、フローチャートである。
【0048】
初めに、ステップ500において、携帯コンピュータ機器100はスリープ状態等のアクティブでない状態にあり、ディスプレイバックライト182およびキーボードバックライト183は、オフ等の最小の強度にある。通常、光コントローラ184は、携帯コンピュータ機器100がオフではなく、アクティブでないことをユーザへ通知するために、イベント通知子166を点滅させる。
【0049】
ステップ502においてデータ処理手段102は、キーボード132上のキーを押すこと、親指コントローラ148を回転させること、またはエスケープキー160を押すこと等による、データ入力手段上の動作を待機する。携帯コンピュータ機器100のユーザがデータ入力手段をアクティブにした場合、データ処理手段102はアクティブでない状態を終了し、処理はステップ504へ移る。
【0050】
代替的に、一変形において、データ処理手段102はコンピュータプログラム158のうちの1つのプログラム上で起こる動作に応答してアクティブでない状態を終了する。たとえば、データ処理手段102は、Eメールメッセージまたは電話の通話が携帯コンピュータ機器100上で受信されたときにアクティブでない状態を終了し得る。
【0051】
一般的に、ユーザがキーボード132上のキーまたはエスケープキー160を押すと、データ処理手段102はその動作をキータッチとして処理し、そのキータッチをコンピュータプログラム158のうちの1つのプログラムへのデータ入力として利用する。さらに、一般的にユーザが親指コントローラ148を回転させるか、または押すと、データ処理手段102はその動作をオペレーティングシステム、あるいはコンピュータプログラム158のうちの1つのプログラムへの、ナビゲーション入力として処理する。しかしながら、ステップ502において、データ入力手段上の動作が携帯コンピュータ機器100にアクティブでない状態を終了するために利用されるため、データ処理手段102はその動作の通常の効果(データ入力、ナビゲーション入力)を抑制する。
【0052】
ステップ504において、光コントローラ184が携帯コンピュータ機器100の周辺光レベルを決定する。光コントローラ184は、光センサ170を用いて光ガイド168、174において光の強度を測定することによって周辺光の強度を決定する。好ましくは、光センサ184は、イベント通知ランプ166の点滅間のインターバルにおいて、つまり、光コントローラ184がイベント通知ランプ166を一時的に消す間において、周辺光の強度を決定する。
【0053】
ステップ506において、光コントローラ184が決定された光レベルを第1の所定の閾値レベルと比較する。一般的に、第1の所定の閾値レベルは、日光にさらされている状態に相当する(corresponding to exposure to sunlight)照度レベルと、夕暮れに相当する(corresponding to dusk)照度レベルとの間にある。
【0054】
決定された光レベルが第1の所定の閾値レベルよりも高い場合、ステップ508において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第1の強度レベルに設定する。通常、第1の強度レベルは最高表示バックライト強度である。また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183をオフの状態に維持する。
【0055】
決定された光レベルが第1の所定の閾値レベル以下である場合、ステップ510において、光コントローラ184は決定された光レベルを第2の所定の閾値レベルと比較する。一般的に、第2の所定の閾値レベルは、夕暮れに相当する照度レベルと、夜間に相当する(corresponding to night)照度レベルとの間にある。
【0056】
決定された光レベルが第2の所定の閾値レベルよりも低い場合、ステップ512において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第3の強度レベルに設定する。一般的に第3の強度レベルは、最小および/またはオフの強度レベルよりもわずかに大きな薄暗いバックライト強度である。携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする(blind)」ことなくディスプレイ122上の情報を夜間に見ることを可能にするのには、薄暗いバックライト強度で十分である。
【0057】
また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183を薄暗いキーボード強度(オフよりは明るい)に設定する。上記のように、携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする」ことなくキー上にプリントされたキー識別子情報を夜間に見ることを可能にするのには、薄暗いキーボード強度で十分である。
【0058】
しかしながら、決定された光レベルが第2の所定の閾値レベル以上である(しかし第1の所定の閾値レベルよりは低い)場合、ステップ514において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第2の強度レベルに設定する。一般的に第2の強度レベルは通常の強度レベルであり、第1の(最大)バックライト強度と、第3の(薄暗い)バックライト強度との間にある。第2のバックライト強度は、ディスプレイ122上に表示された情報を夕暮れ時に見ることを可能にするには十分であり、繰り返すが、携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする」ことはない。
【0059】
また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183を明るいバックライト強度(一般的に最大のバックライト強度)に設定する。
【0060】
次いでステップ516において、データ処理手段102は、第1の所定の時間、データ入力手段における動作(たとえばキーボード132上のキーを押すこと、親指コントローラ148を回転させること、またはエスケープキー160を押すこと)か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第1の所定の時間(一般的に約10秒)内に検出した場合、処理はステップ504へ戻る。
【0061】
しかしながら、このような動作が全くなく第1の所定の時間が終了した場合、ステップ518において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を徐々に減少させ始め、それによってディスプレイバックライトがオフになりそうだという警告を携帯コンピュータ機器100のユーザへ提供する。また好ましくは、光コントローラ184はキーボードバックライト183をオフにもする。
【0062】
次いでステップ520において、データ処理手段102は、第2の所定の時間、データ入力手段における動作か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第2の所定の時間(一般的に約15秒)内に検出した場合、処理はステップ504へ戻る。
【0063】
しかしながら、このような動作が全くなく第2の所定の時間が終了した場合、ステップ522において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182をオフにする。
【0064】
次いでステップ524において、データ処理手段102は、第3の所定の時間、データ入力手段における動作か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第3の所定の時間(一般的に約60秒)内に検出した場合、処理はステップ504へ戻る。
【0065】
しかしながら、このような動作が全くなく第3の所定の時間がデータ入力手段において終了した場合、ステップ524において、処理はステップ502へ戻り、携帯コンピュータ機器100はアクティブでない状態および/またはスリープ状態に戻る。
【0066】
図9は、反射型、半透過型または透過型のLCDディスプレイ122を有する携帯コンピュータ機器100上の光コントローラ184によって実行される一連のステップを詳細に示す、フローチャートである。
【0067】
初め、ステップ600において、携帯コンピュータ機器100はスリープ状態等のアクティブでない状態にあり、ディスプレイバックライト182およびキーボードバックライト183は、オフ等の最小の強度にある。
【0068】
ステップ602においてデータ処理手段102は、キーボード132上のキーを押すこと、親指コントローラ148を回転させること、またはエスケープキー160を押すこと等による、データ入力手段上の動作を待機する。携帯コンピュータ機器100のユーザがデータ入力手段をアクティブにした場合、携帯コンピュータ機器100はアクティブでない状態を終了し、処理はステップ604へ飛ぶ。
【0069】
一般的に、ユーザがキーボード132上のキーまたはエスケープキー160を押すと、データ処理手段102はその動作をキータッチとして処理し、そのキータッチをコンピュータプログラム158のうちの1つのプログラムへのデータ入力として利用する。さらに、一般的にユーザが親指コントローラ148を回転させるか、または押すと、データ処理手段102はその動作をオペレーティングシステム、あるいはコンピュータプログラム158のうちの1つのプログラムへの、ナビゲーション入力として処理する。しかしながら、ステップ602において、携帯コンピュータ機器100のアクティブでない状態を終了するのにデータ入力手段上の動作が利用されるため、データ処理手段102はその動作の通常の効果(データ入力、ナビゲーション入力)を抑制する。
【0070】
ステップ604において、光コントローラ184が周辺光センサ170を介して携帯コンピュータ機器100の周辺光レベルを決定する。
ステップ606において、光コントローラ184が決定された光レベルを第1の所定の閾値レベルと比較する。一般的に、第1の所定の閾値レベルは、夕暮れに相当する照度レベルと、夜間に相当する照度レベルとの間にある。
【0071】
決定された光レベルが第1の所定の閾値レベルよりも低い場合、ステップ608において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第2の強度レベルに設定する。一般的に第2の強度レベルは、最小および/またはオフの強度レベルよりもわずかに大きな薄暗いバックライト強度である。
携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする」ことなくディスプレイ122上に表示された情報を夜間に見ることを可能にするのには、薄暗いバックライト強度で十分である。
【0072】
また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183を薄暗いキーボード強度(オフよりは明るい)に設定する。上記のように、携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする」ことなくキー上にプリントされたキー識別子情報を夜間に見ることを可能にするのには、薄暗いキーボード強度で十分である。
【0073】
決定された光レベルが第1の所定の閾値レベル以上である場合、ステップ610において、光コントローラ184は決定された光レベルを第2の所定の閾値レベルと比較する。一般的に、第2の所定の閾値レベルは、日光にさらされている状態に相当する照度レベルと、夕暮れに相当する照度レベルとの間にある。
【0074】
決定された光レベルが第2の所定の閾値レベルよりも高い場合、ステップ612において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第3の強度レベルに設定する。一般的に第3の強度レベルは、最小および/またはオフの強度レベルである。また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183をオフにする。
【0075】
しかしながら、決定された光レベルが第2の所定の閾値レベル以下である(しかし第1の所定の閾値レベル以上である)場合、ステップ614において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を第1の強度レベルに設定する。一般的に第1の強度レベルは通常の強度レベルである。第1のバックライト強度は、ディスプレイ122上に表示された情報を夕暮れ時に見ることを可能にするには十分であり、繰り返すが、携帯コンピュータ機器100のユーザの「目を見えにくくする」ことはない。
【0076】
また好ましくは、光コントローラ184はキーボードおよび/またはキーパッドのバックライト183を明るいバックライト強度(一般的に最大のバックライト強度)に設定する。
【0077】
次いでステップ616において、データ処理手段102は、第1の所定の時間、データ入力手段における動作(たとえばキーボード132上のキーを押すこと、親指コントローラ148を回転させること、またはエスケープキー160を押すこと)か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第1の所定の時間(一般的に約10秒)内に検出した場合、処理はステップ604へ戻る。
【0078】
しかしながら、このような動作が全くなく第1の所定の時間が終了した場合、ステップ618において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182の強度を減少させ始め、それによってディスプレイバックライトがオフになりそうだという徐々に警告を携帯コンピュータ機器100のユーザへ提供する。また好ましくは、光コントローラ184はキーボードバックライト183をオフにもする。
【0079】
次いでステップ620において、データ処理手段102は、第2の所定の時間、データ入力手段における動作か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第2の所定の時間(一般的に約15秒)内に検出した場合、処理はステップ604へ戻る。
【0080】
しかしながら、このような動作が全くなく第2の所定の時間が終了した場合、ステップ622において、光コントローラ184はディスプレイバックライト182をオフにする。
【0081】
次いでステップ624において、データ処理手段102は、第3の所定の時間、データ入力手段における動作か、携帯コンピュータ機器100上で受信される、Eメールメッセージまたは電話の通話かを待機する。データ処理手段102がこのような動作を第3の所定の時間(一般的に約60秒)内に検出した場合、処理はステップ604へ戻る。
【0082】
しかしながら、このような動作が全くなく第3の所定の時間が終了した場合、処理はステップ602へ戻り、携帯コンピュータ機器100はアクティブでない状態および/またはスリープ状態に戻る。
【0083】
前記の実施形態に関する変形について考察する。たとえば一変形において、第1、第2、第3の強度レベルが固定される代わりに、データ処理手段102は、携帯コンピュータ機器100のユーザがデータ入力手段(親指コントローラ148を介するもの等)を介して強度レベルを設定することを可能にする。別の変形において、第1および第2の強度レベルが固定される代わりに、データ処理手段102は、携帯コンピュータ機器100のユーザがデータ入力手段(親指コントローラ148を介するもの等)を介して閾値レベルを設定することを可能にする。
【0084】
さらなる別の変形において、光コントローラ184は、ファンクションキー146を一時的に押したり離したりすることによってユーザがディスプレイバックライト182をオン(最大強度)またはオフにすることを可能にする。さらなる別の変形において、光コントローラ184は、ファンクションキー146を一時的に押したり離したりすることによってユーザがディスプレイバックライトの強度レベルとキーボードバックライトの強度レベルとの各組み合わせをサイクルすることを可能にする。その他の変形において、光コントローラ184は、ファンクションキー146を一時的に押したり離したりすることによってユーザが自動的な減光(ステップ518およびステップ618において)を終了させることを可能にする。
【0085】
別の変形において、イベント通知子162は、イベント通知ランプ166、(第1の実施形態の)光コンジット168、および(第2の実施形態の)光ガイド174を含み、光コンジット168および光ガイド174は周辺光センサ170に結合される。この変形において、周辺光センサ170は、レンズ164およびディスプレイ122に近い周辺光を測定可能であり、それによって周辺光レベルのより正確な判定を提供する。
【0086】
本発明は以上の記載と共に添付の項目によって規定される。上記記載は単に本発明の好ましい実施形態の例示説明にすぎない。当業者は前記の実施形態に対する特定の修正を考察し得るが、この修正は、明示はしていないが添付の項目によって規定される本発明の範囲から逸脱しないものである。
【符号の説明】
【0087】
100 携帯コンピュータ機器
101 ハウジング
134 スピーカ保護カバー
136 マイクロフォン保護カバー
162 イベント通知子
166 イベント通知ランプ
168 光コンジット
170 光センサ
184 光コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−103710(P2012−103710A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−270186(P2011−270186)
【出願日】平成23年12月9日(2011.12.9)
【分割の表示】特願2006−49377(P2006−49377)の分割
【原出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】