説明

MEMSバンプパターンダイ位置合わせシステムおよび方法

【課題】LCCパッケージ内に微小電気機械(MEMS)装置を貼り付けるリードレスチップキャリア(LCC)装置および方法を提供すること。
【解決手段】位置合わせ板は、LCCの底部内にダイ接着される。位置合わせ板は、上部および底部の金属層内に加工される基準を含み、このようにして、LCC内に含まれる基準の許容誤差よりも一桁良好となるであろう許容誤差を生成する。バンプパターンおよびMEMSダイは、非常に改善されたダイのバンプへの位置合わせを与える位置合わせ板および基準に基づいて貼り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
現在の微小電気機械(MEMS)リードレスチップキャリア(LCC)は、寸法および基準について+/−125ミクロン(5ミル)の許容誤差を有する。MEMSダイへのバンプパターン位置合わせは、LCCパッケージの許容誤差と同様とすることができる。MEMSダイのバンプへの位置合わせは、パッケージ化MEMSセンサーの性能にとって重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明は、LCCパッケージに貼り付けられるダイ接着パッドに貼り付けられる位置合わせ板を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
位置合わせ板は、上部および底部の金属層内に加工される基準を含み、このようにして、LCC内に含まれる基準の許容誤差よりも一桁良好となるであろう許容誤差を生成する。バンプパターンおよび/またはMEMSダイは、非常に改善されたダイのバンプへの位置合わせを与える位置合わせ板基準に基づいて、位置合わせ板に貼り付けられる。
【0004】
本発明の好ましいおよび代替の実施形態は、次の図面を参照して以下で詳細に述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の実施形態に従って形成された、固定されたMEMS装置を備えるLCCの横断面図を例示する図である。
【図2】図2−1は、本発明の実施形態に従ってLCCパッケージ内にMEMS装置を貼り付けるための例となるプロセスでのステップを例示する図である。図2−2は、本発明の実施形態に従ってLCCパッケージ内にMEMS装置を貼り付けるための例となるプロセスでのステップを例示する図である。図2−3は、本発明の実施形態に従ってLCCパッケージ内にMEMS装置を貼り付けるための例となるプロセスでのステップを例示する図である。図2−4は、本発明の実施形態に従ってLCCパッケージ内にMEMS装置を貼り付けるための例となるプロセスでのステップを例示する図である。
【図3】LCCパッケージ内に取り付けられた位置合わせ板の上面図を例示する図である。
【図4】本発明の実施形態に従って形成された位置合わせ板の側面横断面図を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1で示されるように、例となるLCCパッケージ40は、基部部分60(ダイ接着パッド)およびカバー62によって形成される空洞内に固定される位置合わせ板68およびMEMSダイ74を含む。位置合わせ板68は、基部部分60の底部内にダイ接着される。位置合わせ板68は、ウエハ加工処理を使用して位置合わせ板68の上面および底面に適用される1つまたは複数の基準を含む。位置合わせ板基準の許容誤差または精度は、基部部分60の基部に形成されてもよい基準の許容誤差または精度よりも一桁良好である。バンプパターン70は、位置合わせ板基準に基づいて位置合わせ板68に形成される。次いで、MEMSダイ74が、バンプパターン70に貼り付けられ、このようにしてMEMSダイのバンプへの位置合わせを改善する。
【0007】
一実施形態では、位置合わせ板68は、ガラスで形成される。位置合わせ板68の上側および底側は、堆積された金属化層(例えば、Ti/Pt/Au)を含む。ガラス板の厚さは、250μm(0.01インチ)から760μm(0.03インチ)である。他の厚さを使用することもできる。ガラス板(ウエハ)の両側には、切断刃の通り道および基準が、典型的なウエハ加工フォトリソグラフィおよびエッチング技術を使用して、金属化層内にパターン形成される。
【0008】
図2−1で示されるように、位置合わせ板68は、第2のバンプパターン70の位置合わせを確実にするために、ウエハ形態で第1のバンプパターン64を用いてバンプ形成されるであろう。ウエハ形態の位置合わせ板68が、事前にパターニングされたバンプ(第1のバンプパターン64)で切断された後、位置合わせ板68は、フリップチップ熱圧縮ダイ接着を使用して、LCC(基部部分60)内にダイ接着される(図2−2)。図2−3で示されるように、第2のバンプパターン70は、位置合わせ板68にあらかじめ加工された基準に基づいて、ワイヤボンダー装置によって位置合わせ板68に適用される。次いで、図2−4で示されるように、MEMSダイ74は、第2のバンプパターン70を適用するために使用される同じ基準に基づいて、位置合わせ板68(第2のバンプパターン70)上に取り付けられる。
【0009】
図3は、LCCの基部部分60の内側に取り付けられた位置合わせ板68−1の上面図を例示する。この実施形態では、位置合わせ板68−1は、2組の基準78および80(即ち、視覚的合図)を含む。第1の組の基準78は、位置合わせ板68−1の底面の対向する隅部に置かれる。第2の組の基準80は、位置合わせ板68−1の上面の対向する隅部に置かれる。図4は、位置合わせ板68−1の部分的な横断面図を例示する。基準78および80は、それぞれの金属層内にエッチングされるが、位置合わせ板68−1のガラス内ではない。
【0010】
バンプ適用装置(図示せず)(例えば、自動(ロボットのような)ワイヤボンダー装置)は、撮像装置を使用して基準80を視覚的に獲得する。バンプ適用装置は、獲得された基準80に基づいて、バンプ(バンプパターン70)を位置合わせ板68−1のどこに適用すべきかを決定する。MEMSダイ74は次いで、基準80の自動視覚的獲得を使用して、第2のバンプパターン70に(ロボットのように)取り付けられる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態が、上で述べたように例示され、述べられたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更を行うことは可能である。従って、本発明の範囲は、好ましい実施形態の開示によって制限されない。その代わりに、本発明は、次に続く特許請求の範囲を参照することによってもっぱら決定されるべきである。
【符号の説明】
【0012】
40 LCCパッケージ
60 基部部分
62 カバー
64 第1のバンプパターン
68、68−1 位置合わせ板
70 第2のバンプパターン
74 MEMSダイ
78 第1の組の基準
80 第2の組の基準

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リードレスチップキャリア(LCC)微小電気機械(MEMS)装置であって、
LCC筐体(40)と、
前記LCC筐体(40)の内側基部(60)に取り付けられる位置合わせ板(68)と、
前記位置合わせ板の第1の側面に取り付けられる複数のバンプ(70)であって、前記位置合わせ板の前記第1の側面は、前記LCC筐体(40)の前記内側基部(60)に隣接する前記位置合わせ板(68)の第2の側面の反対側である、複数のバンプ(70)と、
前記位置合わせ板(68)の前記第1の側面に取り付けられる前記複数のバンプ(70)に取り付けられるMEMSダイ(74)とを含む、装置。
【請求項2】
前記LCC筐体(40)の前記内側基部(60)と前記位置合わせ板(68)との間に置かれる複数のバンプ(64)をさらに含み、前記複数のバンプ(64)の位置が、前記LCC筐体(40)の前記内側基部(60)内に含まれる1つまたは複数の基準に基づく、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記位置合わせ板(68)が、
ガラス、シリコン、または他のセラミック材料のうちの少なくとも1つと、
前記第1および第2の側面上の金属層と、
前記第1および第2の側面上の前記金属層内に加工される1つまたは複数の基準(78、80)とを含み、前記位置合わせ板(68)の前記第1および第2の側面に取り付けられる前記複数のバンプ(64、70)の位置が、前記第1の側面上の前記金属層内に加工される前記1つまたは複数の基準(78、80)に基づく、請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−34561(P2010−34561A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−173013(P2009−173013)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】