説明

PLL回路

【課題】発振周波数帯域がそれぞれ互いに異なる複数のVCOを備えつつ、発振信号の周波数のアンロック状態を短時間にすることが可能なPLL回路を提供することを目的とする。
【解決手段】VCO22−1〜22−8と、VCO出力回路16と、プログラマブル分周器14と、位相比較器17と、チャージポンプ20と、ループフィルタ21と、VCO22−1〜22−8からそれぞれ出力される発振信号が順次選択されるようにVCO選択信号を出力するとともに、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入ると、VCO選択信号を固定するVCO選択回路15とを備えてPLL回路11を構成し、VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入らなくなると、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入るように、VCO選択信号を切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広帯域の発振周波数を確保するため、それぞれ互いに異なる周波数範囲で発振する複数のVCOを備えるPLL回路に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ等の広い発振周波数帯域の信号を受信するチューナでは、その広い発振周波数範囲を全てカバーするために発振周波数帯域がそれぞれ互いに異なる複数のVCO(Voltage Controlled Oscillator)が備えられている。
【0003】
また、上述のようなチューナに限らず、一般に、チューナには、受信信号から映像信号や音声信号等を取り出すために受信信号と乗算される発振信号の周波数を、ユーザが受信を希望する放送局の周波数にロックするためのPLL回路が備えられている。
【0004】
このPLL回路には、発振信号の周波数がロック状態であるか、アンロック状態であるかを示すロック・アンロック信号を出力するものがあるが、このロック・アンロック信号は、発振信号の周波数のロックが外れた後にアンロック状態を示すため、発振信号の周波数がロック状態からアンロック状態になる際、実際にロック・アンロック信号がアンロック状態を示すまでに遅れが生じてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、例えば、発振信号の周波数を制御するためにVCOに入力される制御電圧が所定範囲に入っているとき、発振信号の周波数がロック状態であると判断し、上記制御電圧が所定範囲に入っていないとき、発振信号の周波数がアンロック状態であると判断するPLL回路がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、上述の技術は、発振信号の周波数のロックが外れそうになることを判断することができるが、アンロック状態にさせないための対策がなく、アンロック状態になる時間を短くすることができない。
【特許文献1】特開平5−22131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明では、発振周波数帯域がそれぞれ互いに異なる複数のVCOを備えつつ、発振信号の周波数がアンロック状態になる時間を短くすることが可能なPLL回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明のPLL回路は、それぞれ互いに異なる発振周波数帯域を有し、VCO制御電圧に応じた周波数で発振する複数のVCOと、前記複数のVCOが順次選択されるようにVCO選択信号を出力するとともに、前記VCO制御電圧のデジタル変換値がVCO選択判定用の所定範囲に入ると前記VCO選択信号を固定するVCO選択回路と、前記VCO選択信号により選択されたVCOの発振信号を出力するVCO出力回路と、前記VCO出力回路から出力される前記選択されたVCOの発振信号を、分周データで決まる分周比で分周するプログラマブル分周回路と、前記プログラマブル分周回路から出力される分周された信号と基準クロック信号との位相を比較し、その位相差に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器から出力される位相差信号に応じた電流を出力するチャージポンプと、前記チャージポンプから出力される電流に応じた前記VCO制御電圧を出力するループフィルタとを備え、前記VCO制御電圧のデジタル変換値がVCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO選択判定用の所定範囲に入るように、前記VCO選択信号を切り替える構成とした。
【0009】
これにより、上記VCO切り替え判定用の所定範囲を各VCOが安定して動作することが可能な範囲に設定することで、発振信号の周波数のロックが外れそうになることを判断することができるので、発振信号の周波数のロックが外れそうになると、ロックが外れないようにVCO選択信号を切り替えることができる。そのため、発振信号の周波数がアンロック状態になる時間をVCOの切り替え時のみの短い時間にすることができる。
【0010】
また、上記PLL回路は、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO選択判定用の所定範囲に入るまで、前記VCO選択回路から出力される前記VCO選択信号を切り替え、前記VCO出力回路により出力されているVCOの発振信号の発振周波数帯域よりも一段高い発振周波数帯域を有するVCO又は一段低い発振周波数帯域を有するVCOに切り替えるように構成してもよい。
【0011】
また、上記PLL回路は、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO選択回路を再度動作させて前記VCO選択信号を切り替えるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発振周波数帯域がそれぞれ互いに異なる複数のVCOを備えるPLL回路において、発振信号の周波数がアンロック状態になる時間を短くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態のPLL回路を示す図である。
図1に示すPLL回路11は、インターフェイス回路13と、プログラマブル分周器14と、VCO選択回路15と、VCO出力回路16と、位相比較器17と、基準クロック分周器18と、基準クロック発生器19と、チャージポンプ20と、ループフィルタ21と、VCO22−1〜22−8と、比較器23と、基準電圧回路24とを備えて構成されている。
【0014】
制御回路(プロセッサ)12は、ユーザが受信を希望する放送局の周波数(目的の周波数)に対応する分周データ(プログラマブル分周器14の分周比を指定するデータ)を、インターフェイス回路13に出力する。
【0015】
上記インターフェイス回路13は、制御回路12から受信した分周データをプログラマブル分周器14に出力する。
上記プログラマブル分周器14は、VCO出力回路16から出力される発振信号を、分周データで指定される分周比で分周して位相比較器17に出力する。
【0016】
上記位相比較器17は、プログラマブル分周器14から出力される分周された信号と基準クロック分周器18から出力される基準クロック信号との位相を比較し、その位相差に応じた位相差信号をチャージポンプ20に出力する。
【0017】
なお、プログラマブル分周器14の前段に別の分周器を設け、VCO出力回路16から出力される発振信号をその別の分周器で分周した後、プログラマブル分周器14で分周してもよい。このように、分周器を複数段使用することにより、VCO出力回路16から出力される発振信号の周波数帯域が高い場合でもプログラマブル分周器14の分周比をそれほど大きくする必要がなくなる。
【0018】
上記基準クロック発生器19は、水晶振動子等から基準クロック信号を生成する回路である。
上記基準クロック分周器18は、基準クロック発生器19から出力される基準クロック信号を、予め決められた分周比で分周して所定周波数の基準クロック信号を出力する。
【0019】
上記チャージポンプ20は、位相比較器17から出力される位相差信号に応じた電流をループフィルタ21に出力する。
上記ループフィルタ21は、チャージポンプ20から出力される電流を平滑してVCO22−1〜22−8からそれぞれ出力される発振信号の周波数を制御するためのVCO制御電圧を出力する。
【0020】
上記VCO22−1〜22−8は、それぞれ、互いに異なる発振周波数帯域で発振信号を出力するとともに、ループフィルタ21から出力されるVCO制御電圧に応じた周波数の発振信号を出力する。
【0021】
上記比較器23は、ループフィルタ21から出力されるアナログのVCO制御電圧と基準電圧回路24から出力される基準電圧とを比較してアナログのVCO制御電圧をデジタル変換値Vtuneに変換する。すなわち、比較器23及び基準電圧回路24は、A/D変換回路に相当する。
【0022】
上記VCO選択回路15は、制御回路12から出される指示に基づいて、比較器23から出力されるVCO制御電圧のデジタル変換値(以下、Vtuneと記載)が、Vtune−発振周波数の特性におけるVtuneのVCO選択判定用の所定範囲(基準値a≦Vtune≦基準値b:VCO選択を判定するための範囲)に入るか否かを、VCO22−1からVCO22−8まで順番に判断していき、Vtuneが所定範囲に入ると、その判断したVCO22−nから出力される発振信号が選択されるようにVCO選択信号を生成し出力する。
【0023】
上記VCO出力回路16は、VCO選択回路15から出力されるVCO選択信号に基づいて、VCO22−1〜22−8からそれぞれ出力される発振信号のうちの1つを選択してプログラマブル分周器14及び他の回路(例えば、乗算器等)に出力する。
【0024】
図2は、VCO22−1〜22−8におけるそれぞれのVtune−発振周波数の特性の一例を示す図である。
例えば、図2に示すように、ユーザが受信を希望する放送局の周波数がxである場合、始め、VCO22−1から出力される発振信号に対応するVtuneはVDD(Vtune>b)になり、VCO22−2から出力される発振信号が選択される。次に、VCO22−2から出力される発振信号に対応するVtuneもVDD(Vtune>b)になり、VCO22−3から出力される発振信号が選択される。そして、VCO22−3から出力される発振信号に対応するVtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入り、VCO22−3から出力される発振信号が固定される。
【0025】
また、制御回路12は、インターフェイス回路13を介して読み取ったVtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲(基準値A≦Vtune≦基準値B:VCOの切り替えを判定するための範囲)に入っているか否かを判断しており、VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入らなくなると、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入るようにインターフェイス回路13を介してVCO選択回路15にVCO選択信号の切替指示を出す。
【0026】
図3は、このときの制御回路12の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、制御回路12は、インターフェイス回路13を介してVCO選択回路15で生成されるVCO選択信号を読み取る(S1)。
【0027】
次に、制御回路12は、インターフェイス回路13を介して比較器23からVCO選択回路15に出力されるVtuneを読み取る(S2)。
次に、制御回路12は、S2で読み取ったVtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入るか否かを判断する(S3)。
【0028】
VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入ると判断した場合(S3がYes)、制御回路12は、一定時間待った後(S4)、S2に戻る。
一方、VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入らないと判断した場合(S3がNo)、制御回路12は、Vtuneが基準値Aより小さいか(Vtune<A)否かを判断する(S5)。
【0029】
Vtuneが基準値Aより小さい(Vtune<A)と判断した場合(S5がYes)、制御回路12は、S1で読み取ったVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−nの発振周波数帯域よりも一段低い発振周波数帯域のVCO22−(n−1)から出力される発振信号が選択されるように、S1で読み取ったVCO選択信号を設定する(S6)。
【0030】
例えば、S1で読み取ったVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−3のVtune−発振周波数の特性が図4(a)に示す破線のように変わり、Vtuneが基準値Aより小さく(Vtune<A)なってしまった場合、制御回路12は、VCO22−3の発振周波数帯域よりも一段低い発振周波数帯域のVCO22−2が選択されるように、S1で読み取ったVCO選択信号を設定する。
【0031】
なお、S6においてS1で読み取ったVCO選択信号がVCO22−1から出力される発振信号(最下位の発振信号)を選択するものである場合、制御回路12の動作を終了させる。
【0032】
一方、Vtuneが基準値Aより小さくないと判断した場合(S5がNo)、即ち、Vtuneが基準値Bより大きい(Vtune>B)と判断した場合は、制御回路12は、S1で読み取ったVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−nの発振周波数帯域よりも一段高い発振周波数帯域のVCO22−(n+1)から出力される発振信号が選択されるように、S1で読み取ったVCO選択信号を設定する(S7)。
【0033】
例えば、S1で読み取ったVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−3のVtune−発振周波数の特性が図4(b)に示す破線のように変わり、Vtuneが基準値Bより大きく(Vtune>B)なってしまった場合、制御回路12は、VCO22−3の発振周波数帯域よりも一段高い発振周波数帯域のVCO22−4から出力される発振信号が選択されるように、S1で読み取ったVCO選択信号を設定する。
【0034】
なお、S7においてS1で読み取ったVCO選択信号がVCO22−8から出力される発振信号(最上位の発振信号)を選択するものである場合、制御回路12の動作を終了させる。
【0035】
次に、制御回路12は、「インターフェイス回路13を介してVCO選択回路15が自動でVCO選択信号を切り替えるモード」から「インターフェイス回路13を介してVCO選択回路15にVCO選択信号の切替指示を出しマニュアルでVCO選択信号を切り替えるモード」に変更する(S8)。
【0036】
次に、制御回路12は、S6又はS7で設定したVCO選択信号に切り替える旨の指示をインターフェイス回路13を介してVCO選択回路15に出し(S9)、所定時間待った後(S10)、インターフェイス回路13を介して比較器23からVCO選択回路15に出力されるVtuneを読み取る(S11)。
【0037】
次に、制御回路12は、S11で読み取ったVtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入るか否かを判断する(S12)。
VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入ると判断した場合(S12がYes)、制御回路12は、「インターフェイス回路13を介してVCO選択回路15にVCO選択信号の切替指示を出しマニュアルでVCO選択信号を切り替えるモード」から「インターフェイス回路13を介してVCO選択信号が自動でVCO選択信号を切り替えるモード」に変更し(S13)、終了する。
【0038】
一方、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入らないと判断した場合(S12がNo)、制御回路12は、Vtuneが基準値aより小さい(Vtune<a)か否かを判断する(S14)。
【0039】
Vtuneが基準値aより小さい(Vtune<a)と判断した場合(S14がYes)、制御回路12は、S6又はS7で設定したVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−nの発振周波数帯域よりも一段低い発振周波数帯域のVCO22−(n−1)から出力される発振信号が選択されるようにS6又はS7で設定したVCO選択信号を再設定する(S15)。
【0040】
一方、Vtuneが基準値aより小さくないと判断した場合(S14がNo)、即ち、Vtuneが基準値bより大きい(Vtune>b)と判断した場合は、制御回路12は、S6又はS7で設定したVCO選択信号により選択される発振信号を出力するVCO22−nの発振周波数帯域よりも一段高い発振周波数帯域のVCO22−(n+1)から出力される発振信号が選択されるようにS6又はS7で設定したVCO選択信号を再設定する(S16)。
【0041】
次に、制御回路12は、S15又はS16で再設定したVCO選択信号に切り替える旨の指示をインターフェイス回路13を介してVCO選択回路15に出し(S17)、所定時間待った後(S18)、インターフェイス回路13を介して比較器23からVCO選択回路15に出力されるVtuneを読み取る(S19)。
【0042】
次に、制御回路12は、S19で読み取ったVtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入るか否かを判断する(S20)。
VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入らないと判断した場合(S20がNo)、制御回路12は、S14に戻る。
【0043】
一方、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入ると判断した場合(S20がYes)、制御回路12は、S13に進んだ後、終了する。
このように、本実施形態のPLL回路11では、VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入らなくなり発振信号の周波数のロックが外れそうになることを判断すると、ロックが外れないように(すなわち、VtuneがVCO選択判定用の所定範囲に入るように)、VCO選択信号を切り替える。そのため、発振信号の周波数がアンロック状態になる時間をVCOの切り替え時のみの短い時間にすることができる。
【0044】
なお、上記実施形態では、発振信号の周波数のロックが外れそうになると、ロックが外れないように制御回路12がインターフェイス回路13を介してVCO選択回路15に切替指示を出しVCO選択信号を切り替える構成であるが、発振信号の周波数のロックが外れそうになると、制御回路12からインターフェイス回路13を介してVCO選択回路15に再度動作するように指示を出すように構成してもよい。
【0045】
図5は、このように構成される場合の制御回路12の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、制御回路12は、インターフェイス回路13を介して比較器23からVCO選択回路15に出力されるVtuneを読み取る(ST1)。
【0046】
次に、制御回路12は、ST1で読み取ったVtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入るか(基準値A≦Vtune≦基準値B)否かを判断する(ST2)。
制御電圧VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入ると判断した場合(ST2がYes)、制御回路12は、一定時間待った後(ST3)、ST1に戻る。
【0047】
一方、VtuneがVCO切り替え判定用の所定範囲に入らないと判断した場合(ST2がNo)、制御回路12は、インターフェイス回路13を介してVCO選択回路15に再度動作するように指示を出し(ST4)、終了する。
【0048】
このように構成しても、発振信号の周波数のロックが外れそうになると、ロックが外れないように、VCO選択信号を切り替えることができるため、発振信号の周波数がアンロック状態になる時間をVCOの切り替え時のみの短い時間にすることができる。
【0049】
また、上記実施形態では、インターフェイス回路13を介して制御回路12とプログラマブル分周器14又はVCO選択回路15とでデータのやり取りが行われる構成であるが、インターフェイス回路13を介して行っていた制御回路12でのVCO切替え動作を高周波IC側で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態のPLL回路を示す図である。
【図2】複数のVCOそれぞれのVtune−発振周波数の特性の一例を示す図である。
【図3】制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】(a)は、発振周波数帯域が一段低いVCOに切り替えたときの様子を示す図である。(b)は、発振周波数帯域が一段高いVCOに切り替えたときの様子を示す図である。
【図5】制御回路の他の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
11 PLL回路
12 制御回路
13 インターフェイス回路
14 プログラマブル分周器
15 VCO選択回路
16 VCO出力回路
17 位相比較器
18 基準クロック分周器
19 基準クロック発生器
20 チャージポンプ
21 ループフィルタ
22−1〜22−8 VCO
23 比較器
24 基準電圧回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ互いに異なる発振周波数帯域を有し、VCO制御電圧に応じた周波数で発振する複数のVCOと、
前記複数のVCOが順次選択されるようにVCO選択信号を出力するとともに、前記VCO制御電圧のデジタル変換値がVCO選択判定用の所定範囲に入ると前記VCO選択信号を固定するVCO選択回路と、
前記VCO選択信号により選択されたVCOの発振信号を出力するVCO出力回路と、
前記VCO出力回路から出力される前記選択されたVCOの発振信号を、分周データで決まる分周比で分周するプログラマブル分周回路と、
前記プログラマブル分周回路から出力される分周された信号と基準クロック信号との位相を比較し、その位相差に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、
前記位相比較器から出力される位相差信号に応じた電流を出力するチャージポンプと、
前記チャージポンプから出力される電流に応じた前記VCO制御電圧を出力するループフィルタと、
を備え、
前記VCO制御電圧のデジタル変換値がVCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO選択判定用の所定範囲に入るように、前記VCO選択信号を切り替える構成とした、
ことを特徴とするPLL回路。
【請求項2】
請求項1に記載のPLL回路であって、
前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO選択判定用の所定範囲に入るまで、前記VCO選択回路から出力される前記VCO選択信号を切り替え、前記VCO出力回路により出力されているVCOの発振信号の発振周波数帯域よりも一段高い発振周波数帯域を有するVCO又は一段低い発振周波数帯域を有するVCOに切り替える構成とした、
ことを特徴とするPLL回路。
【請求項3】
請求項1に記載のPLL回路であって、
前記VCO制御電圧のデジタル変換値が前記VCO切り替え判定用の所定範囲から外れた場合、前記VCO選択回路を再度動作させて前記VCO選択信号を切り替える構成とした、
ことを特徴とするPLL回路。

【図1】
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【図5】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−232072(P2009−232072A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73853(P2008−73853)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】