説明

PTHアゴニスト

本発明は副甲状腺ホルモンI型受容体(PTH1R)のアゴニストであって、そのものが骨粗鬆症の治療に有用である、式(I)および(II)のウラシル誘導性化合物に関する。


(I) (II)

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明は副甲状腺ホルモンI型受容体(PTH1R)のアゴニストであって、骨粗鬆症の治療に有用である、ウラシル誘導性化合物に関する。
【0002】
(従来技術)
骨粗鬆症は骨折の発生率の増加をもたらす骨喪失により特徴付けられる。この病態は脊椎および股関節部にて最も一般的であり、3人の更年期以降の婦人のうち一人は、有意ではあるが、それより少数の年配の男性がこの病態に該当し、また性腺機能低下症を含む他の病態および糖質コルチコイドの長期使用によっても引き起こされる。
ビスホスホナート、ホルモン補充療法、SERMおよびカルシトニンなどの骨粗鬆症の現在の治療方法はすべて、骨吸収を阻害することでさらなる骨喪失を引き止めるのに供するものである(Sato Mら;1999、J. Med. Chem. 42:1−24)。しかしながら、これらの療法により、骨喪失は、ゆっくりではあるが、持続されるか、あるいは妨げられるとしても、骨量および骨の強度の増加をもたらす、新たな骨形成は起こらない。その結果、骨形成の刺激能を有し、単独で、あるいは吸収抑制剤と組み合わせて用い、骨折の新たな危険性を減少させることのできる、治療薬に対する多くの要求がある。かかる治療薬は骨粗鬆症を発症する危険のある患者、または確立された骨粗鬆症のある患者の両方に利益があるであろう。
【0003】
副甲状腺ホルモン(PTH)はカルシウムの恒常性の主たる調節物質であり、部分的には、骨吸収の増加を介して、カルシウムを骨格から動員させるように作用する。加えて、PTHのパルス投与は、実験動物およびヒトの両方にて、新たな骨形成を刺激することが再三証明されている(Hock JM、Gera I. 1992. J. Bone Miner. Res. 7:65−72;Wronski TJら、1993、Endocrinology 132:823−831;およびReeve Jら、1980、Br Med J. 280:134−1344)。それ自体は、これまで休止の骨表面にて骨形成を刺激することが分かっている唯一の物質である(Hodsman ABら、Bone 14:523−527およびDobnig H、Turner RT. 1995、Endocrinology 136:3632−3638)。実際、全長ホルモン[PTH(1−84)]と等価な骨同化活性を示すと思われる、hPTH(1−34)、ヒトPTHのN−末端フラグメントが、骨粗鬆症の治療用にEli Lillyにより開発され(Forteo/Teriparatide)、同様にAllelixにより組換えヒトPTH(1−84)(Ashworth LE、2002、Formulary 37:129−139)、骨粗鬆症の治療のために同化作用を有する組換えヒト副甲状腺ホルモンフラグメント(Formulary 37:129−139)が開発された。臨床試験において、脊椎骨折したことのある更年期以降の女性に最高2年の間、PTH(1−34)を毎日皮下投与すると、脊椎および脊椎以外の部位での骨折の発生率が、各々、65および40%まで減少したと報告されている(Neer RMら、N. Engl. J. Med. 344:1434−1441)。
【0004】
一緒にして考えると、PTHの受容体をPTH(1−34)の作用をまねる小分子アゴニストで標的とすることが骨にて同化応答を発生させる適当な方法であることを示唆する確かな証拠がある。
PTHは、PTH1Rと称される、7回膜貫通スーパーファミリーのクラスBのG蛋白結合受容体と結合し、活性化することによりその作用を惹起する(Abou−Samra A−Bら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:2732−2736)。PTH1Rは複数のシグナル経路を活性化するが、優勢的にアデニリルシクラーゼ/サイクリックAMPおよびホスホリパーゼC/カルシウム動員経路を活性化する。文献からの証拠は、cAMP経路の活性化は、骨同化応答に必要であるが、十分ではないことを示唆する(Hock JMら、Endocrinology 125:2022−2027およびRixon RHら、J Bone Miner. Res. 9:1179−1189)。これら両方の応答を利用して化合物のアゴニスト活性のスクリーニングにてPTH1Rアクチベーター(アゴニスト)を同定した。
【0005】
本発明の目的は、PTH1Rの標的化を通してPTHの望ましい骨同化作用をまねるが、注射よりもむしろ経口投与されうる、小分子を提供することである。このことは、ペプチドに対して製造コストが低いこと、ならびに患者への投与の容易性の点から見て有意な利点を提供するであろう。かかる化合物が本明細書にて提供される。
【0006】
(発明の開示)
一の態様において、本発明は、式(I)または(II):
【化1】

(I) (II)
【0007】
いずれの式においても、独立して;
およびRは、同一または異なり、C1−8アルキル、C2−8アルキレン、C3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C3−6シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールであり;ここで、該アルキル、アルキレン、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールは置換されていなくても、ハロゲン、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CF、SCF、NHC(O)、S(O)、S(O)NR、C(S)NR、CONR、C(O)からなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
【0008】
nは0、1または2であり;
mは0、1または2であり;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく、あるいはRおよび/またはRがS(O)NR、CONRまたはC(S)NRを含有する場合、Rが窒素と一緒になって複素環式環を形成してもよい]
で示される化合物あるいはその医薬上許容される塩または溶媒和物に関する。
【0009】
もう一つ別の態様において、本発明は、式(I)および/または(II)の化合物、あるいはその塩または溶媒和物を、医薬上許容される賦形剤またはその混合物と一緒に含む、医薬組成物を包含する。
本発明のもう一つ別の態様は、それを必要とする哺乳動物に、有効量の式(I)または(II)の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物あるいはその混合物を、単独で、または医薬賦形剤と混合して投与することを含む、PTH介在の症状の予防または治療手段である。
【0010】
本発明のもう一つ別の態様は、骨ミネラル濃度、骨量または骨の強度の喪失により特徴付けられる疾患および症状の治療および予防にて、ならびにPTHが有益な薬理効果を有するであろう症状にて用いるための式(I)または(II)の化合物、またはその混合物を包含する。
本発明のもう一つ別の態様は、PTH模倣物として用いるための式(I)または(II)の化合物を投与することを包含する。
本発明のもう一つ別の態様は、脊椎および脊椎以外の部位で骨折の危険を減少させるために男性および女性の骨減少症および骨粗鬆症の治療にて使用するための医薬の製造における式(I)または(II)の化合物の使用を包含する。
【0011】
(発明の詳細な記載)
本明細書にて使用する際の、「C1−8アルキル」または「低級アルキル」なる語は、少なくとも1個で、最大8個の炭素原子を含有するアルキル基をいう。分岐または直鎖の「C1−8アルキル」基の例として、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチルおよびt−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等が挙げられる。
「アルキレン」なる語は、所望により置換されていてもよく、その置換の程度は複数にて可能である、炭素数2ないし6の直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族炭化水素基をいう。「アルキレン」の例として、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン等が挙げられる。
【0012】
「ハロゲン」なる語はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう。
「シクロアルキル」なる語は、炭素数3ないし8の所望により置換されていてもよい非芳香族環状炭化水素環をいう。「シクロアルキル」基の例として、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
【0013】
「ヘテロシクロアルキル」なる語は、1個またはそれ以上の炭素がS、S(O)、S(O)、OまたはNから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子で置換されており、所望によりさらに置換されていてもよく、その置換の程度は複数にて可能である、複素環式環をいう。かかる環は、所望により、1個またはそれ以上の他の「ヘテロシクロアルキル」環またはシクロアルキル環に縮合していてもよい。「複素環」基の例として、限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、ピラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェン等が挙げられる。
【0014】
「アリール」なる語は、ベンゼン環、または1個またはそれ以上の所望により置換されていてもよいベンゼン環に縮合し、例えば、アントラセン、フェナントレンまたはナフタレン環系を形成する、所望により置換されていてもよいベンゼン環系をいう。「アリール」基の例として、限定されるものではないが、フェニル、2−ナフチル、1−ナフチル、ビフェニル、ならびにその置換誘導体が挙げられる。「低級アルキルアリール」なる語はさらに−RaRb基をいい、ここでRaは上記した「低級アルキル」であり、Rbは上記したアリールである。
【0015】
「ヘテロアリール」は、単環式芳香族環系を、あるいは2個の芳香族環を含む縮合二環式芳香族環系をいう。これらのヘテロアリール環は1個またはそれ以上の窒素、硫黄および/または酸素原子を含有し、ここでN−オキシドおよび硫黄オキシドおよびジオキシドは許容されるヘテロ原子置換であり、所望によりさらに置換されていてもよく、その置換の程度は複数にて可能である。本明細書で使用される「ヘテロアリール」基の例として、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾールおよびその置換形態が挙げられる。「低級アルキルヘテロアリール」なる語はさらには−RaRb基をいい、ここでRaは上記した「低級アルキル」であり、Rbは上記したヘテロアリールである。
【0016】
「アルコキシ」はRO−基をいい、ここでRは上記したアルキルまたはアリールである。「チオアルコキシ」なる語はRS−基をいい、ここでRは上記したアルキルまたはアリールである。「アルコキシアリール」なる語はRO−基をいい、ここでRは上記したアルキルであり、Rは上記したアリールである。
「C3−6シクロアルキルアリール」および「ヘテロサイクリルアリール」なる語は、−R基を意味し、ここでRは、各々、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり、アリール基として定義されるRと縮合する基である。かかる基の例は:
【化2】

を包含する。
【0017】
好ましくは、R、Rは、同一または異なり、独立して、C3−6アルキル、C3−6アルキレン、C3−8シクロアルキル、C4−6アルキルアリール、C3−4シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアリールまたはヘテロシクロアルキルである。該C3−6アルキルまたはヘテロシクロアルキルは、所望により、NHC(O)またはC(O)で置換されていてもよく、ここでnは2であり、Rは上記したように低級アルキルアリールであり、該低級アルキルアリールはF、NOまたはNから選択される1個またはそれ以上の基で所望により置換されていてもよい。
【0018】
より好ましくは、Rはn−ブチルであり、Rは、
【化3】

である。
【0019】
式(I)の好ましい化合物は:
1,3−ジシクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−メチルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−メシチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
【0020】
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(5−フェニルペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−ニトロベンジル 3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−フルオロベンジル 3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
1−ブタ−3−エニル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
【0021】
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート;
ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピロリジン−1−カルボキシラート;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1,3−ジブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)− 2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート;
1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;および
1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
を包含する。
【0022】
式IIの好ましい化合物は:
6−アミノ−1,3−ジブチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドである。
【0023】
本明細書に記載の化合物のいくつかは1個またはそれ以上のキラル原子を含有するか、あるいはまた、エナンチオマーおよびジアステレオマー形態にて存在しうる。本発明の範囲は、すべての異性体その物、ならびにシスおよびトランス異性体、ジアステレオマーの混合物、エナンチオマーのラセミ混合物に及ぶものである。上記した式(I)または(II)で示される化合物の個々の異性体ならびにその全体的または部分的に平衡な化合物も本発明に含まれる。本発明はまた、1個またはそれ以上のキラル中心が反転されている、その異性体の混合物として上記した式で示される化合物の個々の異性体にも及ぶ。
【0024】
上記したように、本発明は該発明の化合物の塩および溶媒和物をも包含する。塩として、付加塩、金属塩または所望によりアルキル化されていてもよいアンモニウム塩が挙げられる。かかる塩の例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、ピリビン酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ピクリン酸塩等が挙げられる。さらなる塩は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等を包含する。出典明示により本明細書の一部とする、Journal of Pharmaceutical Science、1997、66、2もまた、塩について記載する。
【0025】
本明細書にて用いられる場合の「溶媒和物」なる語は、溶質(本発明においては、式(I)または(II)の化合物、あるいはその塩または生理学的機能誘導体)と溶媒とで形成される可変的化学量論量の複合体をいう。本発明の目的のためのかかる溶媒は、溶質の生物学的活性を干渉するものであってはならない。溶媒の例として、限定されるものではないが、水、メタノール、エタノール、および酢酸が挙げられる。好ましくは、使用される溶媒は医薬上許容される溶媒である。医薬上許容される溶媒の例として、水、エタノールおよび酢酸が挙げられる。
【0026】
本発明の化合物は化合物の原料として投与することが可能であるが、当該分野にて知られているように、本発明の化合物は医薬処方内の活性成分として投与されることが好ましい。したがって、本発明はさらには、式(I)または(II)の化合物あるいはその塩、溶媒和物、または機能的誘導体と、1またはそれ以上の医薬上許容される担体とを含む、医薬処方を包含する。所望により、他の治療成分および/または予防成分が医薬処方に含まれていてもよい。例えば、本発明の化合物は、カルシウム、PTH、ビタミンD、エストロゲン、SERM、ビスホスホナート等の骨粗鬆症の治療または予防に有用な他の薬剤と組み合わせてもよい。
【0027】
本発明の処方は、とりわけ、経口、バッカル、非経口、経皮、吸入、経鼻、経粘膜、インプラントまたは経直腸投与用に処方されるものを包含する。種々の投与の中で、典型的には、経口投与が好ましい。経口投与用の錠剤、カプセル、およびカプレットは、結合剤、充填剤、滑沢剤、崩壊剤、および/または湿潤剤などの一般的な賦形剤を含有してもよい。結合剤の例として、限定されるものではないが、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、澱粉粘液またはポリビニルピロリドン(PVP)が挙げられる。充填剤として、限定されるものではないが、例えば、ラクトース、ショ糖、微結晶セルロース、トウモロコシ澱粉、リン酸カルシウムまたはソルビトールが挙げられる。滑沢剤の例として、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカが挙げられるが、これに限定されない。崩壊剤として、例えば、イモ澱粉または澱粉グリコール酸ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。湿潤剤の例として、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。錠剤は、付加的に、当該分野にて公知の方法に従って被覆されていてもよい。
【0028】
別法として、本発明の化合物を、水性懸濁剤、油性懸濁剤、液剤、エマルジョン、シロップ、またはエリキシルなどの経口用液体製剤に組み込むことができる。その上、これらの化合物を含有する処方は、水またはその他の適当なビヒクルで復元するための乾燥生成物として投与されてもよい。液体製剤は、従来の添加剤を含んでもよい。かかる添加剤の例としては、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、水素化された食用脂などの懸濁化剤が挙げられるが、これに限定されない。加えて、レシチン、モノオレイン酸ソルビタンまたはアカシアなどの乳化剤;アーモンド油、分画ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコールまたはエチルアルコールなどの非水性ビヒクル(食用油を含んでもよい)を挙げることができる。さらに、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸などの保存剤を、製剤に組み込むことができる。かかる製剤をまた、例えばカカオ脂やその他のグリセリドなど従来の坐剤基剤を含む坐剤として処方することもできる。
【0029】
加えて、本発明の処方を、注射または持続注入による非経口投与用に処方することもできる。注射用の処方は、油性または水性のビヒクル中の懸濁剤、液剤、エマルジョンなどの形とすることができ、懸濁化剤、安定化剤、分散剤などの処方剤を含有することができる。別法として、有効成分は、使用前に適当なビヒクル、例えば滅菌性、発熱性物質を含まない水で復元される粉末の形とすることもできる。
【0030】
本発明による処方はまた、デポー製剤として処方することもできる。かかる長時間作用型処方は、インプラント、例えば、皮下もしくは筋肉内へのインプラントによって、または筋肉内注射によって投与することができる。したがって、本発明の化合物は、許容される油中のエマルジョン、イオン交換樹脂、難溶性塩などの難溶性誘導体として、適当なポリマー性または疎水性の材料を用いて処方することができる。
【0031】
医薬処方は単位用量当たり所定量の有効成分を含む単位投与形にて服用されうる。かかる1単位は、治療される病態、投与経路、ならびに患者の年齢、体重、および病態に応じて、特定量の式(I)および/または(II)の化合物を含有しうる。好ましい単位用量の処方は、1日量または適当なそのフラクションなどの所定の用量を含有するものである。かかる医薬処方は、製剤分野で周知の方法のいずれかによって調製することができる。
本発明の化合物の「治療有効量」は、例えば、動物の年齢および体重、治療を必要とする正確な病態およびその重篤度、処方の性質、ならびに投与経路を含む、多くの要因に依存するであろう。治療有効量は、最終的には、担当医または獣医師の判断による。塩もしくは溶媒和物、または生理的機能のあるそれらの誘導体の有効量は、式(I)および/または(II)の化合物自体の有効量との比として決定することができる。
本発明の化合物を本発明に従って投与する場合、許容されない毒性効果は予想されない。
【0032】
(調製法−詳細な記載)
式Iの化合物の酸付加塩は、親化合物と、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸またはメタンスルホン酸など過剰な酸とから、適当な溶媒中で標準的な方法により調製される。該化合物のあるものは、許容され得る分子内塩または双性イオンを形成する。カチオン塩は、適当な陽イオンを含有する、水酸化物、炭酸塩、アルコキシドなど過剰なアルカリ試薬で、あるいは適当な有機アミンで親化合物を処理することによって調製される。Li、Na、K、Ca++、Mg++、およびNHなどの陽イオンは、医薬上許容される塩中に存在する陽イオンの具体例である。ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、アルカン酸イオン(酢酸イオンやトリフルオロ酢酸イオンなど)、安息香酸イオン、およびスルホン酸イオン(メシレートイオンなど)は、医薬上許容される塩中に存在する陰イオンの例である。
【0033】
(式Iの化合物の調製)
【化4】

式I
は、アンモニアの存在下、メタノールなどの極性のプロトン性溶媒中、メタノールの還流温度などの20ないし150℃の温度で、式IV:
【化5】

式IV 式V 式VI
の化合物より調製されうる。式IVの化合物は、式Vの化合物を、二硫化炭素の存在下、0℃ないし100℃、例えば23℃の温度でトリエチルアミンなどの塩基で処理し、ついでかかる混合物を0℃ないし100℃、例えば23℃の温度で1,3−ジブロモプロパンと反応させることにより、ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中にある式Vの化合物より調製されうる。式Vの化合物は、無水酢酸および1当量のマロン酸の存在下、20℃ないし150℃、例えば80℃で2時間、酢酸などの極性のプロトン性溶媒中の式Vの化合物より調製されうる。式VIの化合物は市販されているか、あるいは当業者により容易に調製されうる。
【0034】
(式IIの化合物の調製)
【化6】

式II
は、窒素保護基を脱保護することにより、式VII:
【化7】

式VII 式VIII
の化合物より調製されうる。かかる保護基は、4−メトキシ−ベンジル保護基であり、酢酸中のHBrなど酸性条件下で、80℃など20−150℃の温度で除去される。式VIIの化合物は、式VIIIの化合物から、DMFなどの極性非プロトン性溶媒中で、適当なイソチオシアン酸塩の存在下、100℃など20−150℃の温度で調製することができる。イソチオシアン酸塩は市販されており、あるいは当業者によって容易に調製することもできる。式VIIIの化合物は、当業者によって式VIの化合物から容易に調製されうる(J.Med.Chem.、1994年、37(20)、3373〜3382頁を参照)。
【0035】
本発明はさらに、有効量の式Iの化合物を単独で、またはビスホスホナート(すなわちアレンドロナート)、ホルモン補充治療薬、抗エストロゲン剤、カルシトニンなどの他の骨吸収阻害剤と組み合わせて患者に内部投与することを含む、骨粗鬆症を治療し、または骨喪失を阻害する方法を提供する。加えて、本発明の化合物と、骨形態形成蛋白、イプロフラボンなどの同化剤とを用いる治療を、骨喪失を防止し、または骨量を増加させるために使用することができる。
【0036】
急性期治療の場合、式Iの化合物の非経口投与が好ましい。水または生理食塩水中5%デキストロース中の化合物、または適当な賦形剤を含む同様の処方を静脈内注射することが最も有効であるが、筋肉内ボーラス注入も有用である。典型的には、非経口用量は、約0.01ないし約100mg/kg、好ましくは、カテプシンKを阻害するのに有効な濃度に血漿中薬物濃度を維持するためには0.1〜20mg/kgである。この化合物を1日に1〜4回、1日当たり約0.4〜約400mg/kgの総日量を実現するレベルで投与する。本発明の化合物の治療上効果的な正確な量、およびかかる化合物が最適にて投与される経路は、薬剤の血中レベルを、治療効果を得るのに必要な濃度と比べることによって当業者であれば容易に決定できる。
【0037】
本発明の化合物はまた、薬剤濃度が、骨吸収を阻害し、あるいは本明細書に記載されるその他の任意の治療上の表示を実現するのに十分であるように、患者に経口投与することができる。典型的には、この化合物を含有する医薬組成物は、約0.1ないし約50mg/kgの経口用量で患者の病態に適合した方法で投与される。好ましくは、経口用量は、約0.5ないし約20mg/kgである。
【0038】
(バイオアッセイ) 本発明の化合物は、cAMP応答配列(CRE)レポーター(EC50=5.3μM、73%PTH最大応答)でトランスフェクトされたCHO細胞中で発現されるタグ付きヒトPTH1R(Affymax Research、4001 Miranda Avenue、Palo Alto、CA 94304、US)を使用してPTH1Rのアゴニストであることが決定された。模擬トランスフェクトされた細胞中では式(I)の化合物によって応答は惹起されず、cAMPおよび細胞内カルシウムイオン濃度に対するそれらの刺激効果が、PTH1Rによって媒介されるものであることを示した。
【0039】
式(I)の化合物は、以下のアッセイで使用した場合、1〜10μMの濃度範囲(EC50は、典型的には、約1〜3μM)で添加すると、PTH(1〜34)の効果を模倣することが判明した。
(i)ヒトPTH1Rを発現しているHEK細胞株におけるcAMP応答因子−ルシフェラーゼ(CRE−Luc)レポーターの活性化(但し、PTH1Rを欠くHEK細胞では応答なし);
(ii)FLIPR/PTH1Rを発現しているHEK細胞における細胞内カルシウムの動員
(iii)下記の細胞におけるcAMP合成の刺激:PTH1Rを発現するように操作されたHEK細胞;内因性PTH1Rを発現するラット骨肉腫細胞(ROS17/2.8);胎児頭蓋冠から単離された初代ラット骨芽細胞
(iv)ROS17/2.8細胞からのオステオカルシン放出の刺激
(v)ROS17/2.8細胞中での下流標的遺伝子RGS−2の誘導
(vi)パルス方式にて投与された場合の、ヒト骨髄間質線維芽細胞の培養における脂肪細胞分化の阻害
(vii)甲状腺−副甲状腺摘出ラットに単回投与した後の血中イオン化カルシウム濃度の用量−および時間−依存性の増加の誘発。
【0040】
重要なことは、上記のアッセイで活性であることが判明した式(I)の化合物はまた、PTH1Rを発現しているHEK細胞の膜調製物において、PTH1Rに結合する放射性ヨウ素標識した(125I)(Nle8,18)(Tyr34)−PTH(1〜34)の部分的置換を引き起こした。これらの化合物の、結合に対するIC50値は、2〜3μMであり、生体活性を観察するのに必要な濃度範囲と直接一致した。
【0041】
実施例
以下の合成実施例において、温度は摂氏(℃)である。特記しない限り、すべての出発物質は業者から得た。さらなる検討なく、前の記載を用いて、当業者は本発明を最大限に利用することができると考えられる。これらの実施例は本発明を説明するものであって、その範囲を限定するものではない。本発明者らが保持するものに関しては特許請求の範囲にて言及する。
【0042】
実施例1
1,3−ジブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
1(a)中間体1,3−ジブチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
バルビツール酸化合物の合成は、(Biltz, H., Wittek, H. Ber. 1921, 54B, 1035-58; Carnell, A. J. et. al. Tetrahedron Lett. 1999, 40, 8029-8032)に記載されている。かくして、200mLの酢酸中の30g(0.174mol)N,N’−ジブチル尿素および18.2g(0.174mol)マロン酸の混合物に、62.2g(0.61mol)の無水酢酸を加えた。混合物を撹拌しながら、80〜90℃に2.5時間加熱した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、褐色油を得、これを、ヘキサン中の5%〜50%EtOAcで溶出するシリカゲル(1kg)のショートプラグに流して、黄色油を得た(38.8g、93%)。静置して、油を固体化させて、淡黄色固体中間体1,3−ジブチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを十分な純度で得、これを次の反応に用いた。
【0043】
1(b)中間体1,3−ジブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
200mLのDMSO中の38.3g(0.159mol)の中間体1,3−ジブチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの溶液に、22℃で、36.4g(0.478mol)の二硫化炭素を加え、ついで、48.4mL(0.478mol)のEtNを滴下した。1時間後、32.3g(0.16mol)の1,3−ジブロモプロパンを加え、撹拌を23℃で12時間続けた。暗溶液を500mLのEtOAcおよび500mLの水で希釈した。水相をEtOAcで1回抽出し、合した有機物をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた粗油をヘキサン中のEtOAcで溶出するシリカゲルのショートプラグに流した。濃縮した後、粗油を200mLの沸騰ヘキサン中20%EtOAc溶液に溶解した。0℃で1時間静置した後、沈殿した固体を濾過により単離し、乾燥して、47.4グラムの黄色固体(83%収率)中間体1,3−ジブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを得た。
【0044】
1(c)1,3−ジブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
10g(28mmol)の1,3−ジブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを、5つのAce Glass圧力チューブに均等に分割し、各々のチューブを20mL(40mmol)のメタノール中の2.0Mアンモニア溶液で満たした。圧力チューブをシールし、ついで、約100℃で2.5時間撹拌し、このとき混合物は数分後に均質になった。冷却して、合した反応溶液を、部分的に濃縮し、ついで、3〜4容量の沸騰ヘキサン中EtOAcに溶解した。60分間0℃に冷却した後、白色固体を濾過により単離し、減圧下60℃で乾燥し、6.6g(83.5%)の標題化合物を得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.2(brs,2H),5.57(brs,2H),3.91(t,4H,J=7.6),1.6(m,4H),1.38(m,4H),0.95(t,6H,J=7.4);MS(m/z)283.17(MH+,100%)。
【0045】
実施例2
1,3−ジシクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
業者から入手できる(ロシア科学アカデミーのZelinsky Institute of Organic Chemistry (ZIOC))。
【0046】
実施例3
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−メチルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
3(a)中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(2−メチルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1.5mLのジクロロメタン中の2−メチルブタン−1−アミン(1mmol)の溶液に、23℃で、1.0mmol(0.5mLの2.0Mのジクロロメタン溶液)のブチルイソシアネートを加えた。溶液を一晩23℃で撹拌し、濃縮し、残渣を1mLのAcOHおよび0.7mLの水中に希釈した。マロン酸(1mmol、105mg)を加え、混合物を5時間80℃で撹拌しながら加熱した。混合物を減圧下40℃で15時間濃縮し、粗バルビツール酸中間体を1.5mLのジメチルスルホキシドに溶解し、ついで、トリエチルアミン(0.56mL、4mmol)および二硫化炭素(0.18mL、3mmol)を加えた。混合物を23℃で1時間撹拌し、ついで、0.11mLのニート1,3−ジブロモプロパンを加えた。23℃で9時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(10mL)および水(3mL)で希釈し、粗中間体生成物を有機相から油として単離した。粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチルで溶出する10gシリカゲルカラムで精製して、280mg(76%収率)の中間体1,3−ジブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを得た。
【0047】
3(b)1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−メチルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
密封可能な圧力チューブ中に、メタノール中の5mLの2.0MのNH溶液中の、260mgの中間体1,3−ジブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの懸濁液を調製した。チューブをシールし、内容物を110℃で4時間撹拌した。溶液を冷却し、一晩、約5℃で部分的に濃縮(約2mL)した。固体を濾過により回収し、冷ヘキサンで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、200mg(67%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.4(brs,2H),5.3(brs,2H),3.92(t,2H,J=7.6),3.8(m,2H),1.9(m,1H),1.66−1.41(連続したマルチプレット,4H),1.21(m,1H),0.96(t,3H,J=7.4),0.93(t,3H,J=7.5),0.89(d,3H,J=6.8);MS(m/z)297.3(MH+,100%)。
【0048】
実施例4
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
標題化合物を実施例3の調製に関する記載と同様に調製した。かくして、1mmolの2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミンから、記載したようにクロマトグラフィーに付した後、120mg(29%収率)の中間体1−ブチル−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを得た。110mgのこのジチアン中間体から、70mgの標題化合物を白色固体として得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.3(brs,2H),7.24−7.16(m,4H),5.9(m,1H),5.15(brs,2H),3.91(t,2H,J=7.6),3.59(dd,2H,J=15.5,8.2),3.23−3.13(m,2H),1.67−1.56(m,2H),1.44−1.31(m,2H),0.9(t,3H,J=);MS(m/z)343.7(MH+,100%)。
【0049】
実施例5
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
ジチアン中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1.5mLのジクロロメタン中の2mmol(420mg)の1−イソシアナト−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンゼンの溶液に、23℃で、200μLのn−ブチルアミンを加えた。混合物を一晩23℃で撹拌し、固体を濾過し、酢酸エチル中に注ぎ、CuSO溶液で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗尿素中間体を得た。尿素残渣を、2.2mLの酢酸中1.0Mマロン酸溶液に溶解し、0.66mLの無水酢酸で処理した。混合物を80℃で5時間撹拌しながら加熱した。溶液を濃縮して、粗バルビツール酸中間体を得、すぐに、2mLのジメチルスルホキシドおよび0.84mLのトリエチルアミン中に溶解した。これに0.36mLの二硫化炭素を加えた。溶液を23℃で1時間撹拌し、ついで、0.2mLの1,3−ジブロモプロパンを加えた。23℃での撹拌を2時間続け、この時点で、酢酸エチル(5mL)および水(3mL)を加えた。静置し、固体ジチアン中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを、二相媒体から濾過し、減圧下で乾燥した後に単離した(320mg、34%収率)。
【0050】
密封可能な圧力チューブ中に、2mLのメタノールおよび4mLのメタノール中の2.0Mアンモニア溶液中の200mgの上記ジチアン中間体の懸濁液を調製した。チューブをシールし、100℃で2時間撹拌し、ついで、冷却して、得られた溶液を約3mL容量にした。0℃で静置し、一部を濃縮した反応混合物から固体は得られなかった。混合物を濃縮し、ジクロロメタン/酢酸エチル溶媒で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、減圧下で数時間乾燥して、80mg(47%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ9.9(brs,2H),7.78(d,2H,J=8.3),7.31(d,2H,J=8.4),5.4(brs,2H),3.93(t,2H,J=7.5),1.7−1.6(m,2H),0.96(t,3H,J=7.3);MS(m/z)403.4(MH+,100%)。
【0051】
実施例6〜10を、実施例5の調製に関する記載と同様の方法で調製した。
実施例6
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−メシチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
実施例5に記載のように標題化合物を調製した。かくして、2mmol(322mg)の2,4,6−トリメチルフェニルイソシアネートから、250mgの中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−メシチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを固体として得た。200mgのこの中間体から、標題化合物の粗半濃縮メタノール/アンモニア溶液を調製した。溶液を0℃に冷却し、数時間静置した。白色固体を濾過により単離し、冷酢酸エチルで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、120mgの標題化合物を得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.2(brs,2H),6.97(s,2H),5.25(brs,2H),3.98(t,2H,J=7.4),2.32(s,3H),2.09(s,6H),1.71−1.58(m,2H),1.43−1.35(m,2H),0.96(t,3H,J=7.3);MS(m/z)345.3(MH+,100%)。
【0052】
実施例7
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
実施例5に記載のように標題化合物を調製した。かくして、2mmol(320mg)の5−イソシアネートインダンから、300mgの中間体1−ブチル−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを固体として得た。200mgのこの中間体から、粗半濃縮メタノール/アンモニア溶液の標題化合物を調製した。溶液を0℃に冷却し、数時間静置した。白色固体を濾過により単離し、冷酢酸エチルで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、70mgの標題化合物を得た:H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ9.47(brs,2H),7.34(s,2H),7.24(d,1H,J=7.9),7.01(s,1H),6.9(dd,1H,J=7.9,1.8),3.78(t,2H,J=7.1),2.81(dd,4H,J=12,7.1),2.65(m,2H),1.51(m,2H),1.35−1.22(m,2H),0.89(t,3H,J=7.2);MS(m/z)341.13(MH+,100%)。
【0053】
実施例8
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
実施例5に記載のように標題化合物を調製した。かくして、2mmol(330mg)の5−イソシアナト−1,3−ベンゾジオキソールから、160mgの中間体1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを固体として得た。140mgのこの中間体から、標題化合物の粗半濃縮メタノール/アンモニア溶液を調製した。溶液を0℃に冷却し、数時間静置した。白色固体を濾過により単離し、冷酢酸エチルで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、75mgの標題化合物を得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.1(brd,2H),6.87(dd,1H,J=5.1,3.1),6.69(d,1H,J=2.0),6.68(d,1H,J=2.1),5.99(s,2H),5.29(brs,2H),3.92(t,2H,J=7.6),1.62(m,2H),1.37(m,2H),0.93(t,3H,J=7.4);MS(m/z)347.4(MH+,100%)。
【0054】
実施例9
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
実施例5に記載のように標題化合物を調製した。かくして、2mmol(310mg)の2,4−ジフルオロ−1−イソシアネートベンゼンから、220mg(27%収率)の中間体1−ブチル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを固体として得た。200mgのこの中間体から、標題化合物の粗半濃縮メタノール/アンモニア溶液を調製した。溶液を0℃に冷却し、数時間静置した。白色固体を濾過により単離し、冷酢酸エチルで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、70mg(43%収率)の標題化合物を得た:H NMR(300MHz,CDCl)δ10.2(brd,2H),7.3(m,1H),7.03−6.93(m,2H),5.41(brs,2H),3.95(t,2H,J=7.5),1.62(m,2H),1.40(m,2H),0.96(t,3H,J=7.3);MS(m/z)339.3(MH+,100%)。
【0055】
実施例10
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
実施例5に記載のように標題化合物を調製した。かくして、2mmol(274mg)の1−フルオロ−2−イソシアネートベンゼンから、300mg(38%収率)の中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(2−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを固体として得た。200mgのこの中間体から、標題化合物の粗半濃縮メタノール/アンモニア溶液を調製した。溶液を0℃に冷却し、数時間静置した。白色固体を濾過により単離し、冷酢酸エチルで洗浄し、数時間減圧下で乾燥して、140mg(87%収率)の標題化合物を得た:MS(m/z)321.3(MH+,100%)。
【0056】
実施例11
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
11(a)中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
ジクロロメタン(10mL)中のブチルイソシアネート(0.32g、3.2mmol)の氷水浴で冷却した溶液に、ジクロロメタン(10mL)中の4−フェニルブチルアミン(0.48g、3.2mmol、1.0等量)を、窒素雰囲気下で撹拌しながら滴下した。氷水浴を除去し、反応混合物を窒素雰囲気下、室温で、一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、0.77gの粗尿素を淡黄色油として得、静置して固体化して、白色固体を得た。粗尿素(0.77g)に、マロン酸(0.34g、3.27mmoL)、無水酢酸(2mL、2.16g、21.2mmoL)および酢酸(3mL)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下80℃で撹拌しながら、6.5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、1.10gの粗バルビツール酸を橙色油として得た。ジメチルスルホキシド(2mL)中の粗バルビツール酸(0.345g)の溶液に、トリエチルアミン(0.46mL、0.334g、3.30mmoL)を加えた。溶液を氷水浴にて冷却し、二硫化炭素(0.20mL、0.252g、3.31mmoL)を、反応混合物に窒素雰囲気下で撹拌しながらゆっくりと加えた。氷水浴を除去し、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。1,3−ジブロモプロパン(0.11mL、0.219g、1.08mmoL)を反応混合物に加え、反応混合物を窒素雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を、水およびEtOAc間で分配し、有機相を、水およびブラインで洗浄した。有機相をMgSOで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、0.57gの粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHClを用いるフラッシュクロマトグラフィー(SiO)により精製して、0.177g(1.0mmoLのブチルイソシアネートに基づいて41%収率)の中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色油として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ0.93(t,3H,J=7.3Hz),1.36(m,2H),1.58−1.64(m,2H),1.67(m,4H),2.35(m,2H),2.64(m,2H),2.96(t,4H,J=7.1Hz),3.94(m,4H),7.16(m,3H),7.26(m,2H)。
【0057】
11(b)1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製
ガラスの密封可能圧力チューブ中に、1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.039g,0.09mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(3mL)を加えた。ボトルに蓋をし、反応混合物を83℃で15時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、0.034の粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:MeOH(98:2)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、19mg(59%収率)の標題化合物を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ0.93(t,3H,J=7.3Hz),1.36(m,2H),1.57−1.62(m,2H),1.66(m,4H),2.64(m,2H),3.91(m,4H),5.10(brs,2H),7.16(m,3H),7.26(m,2H),10.38(brs,2H);エレクトロスプレーMS(m/z)359.2(MH+,100%);HRMS(M+H) 計算値:359.2083;実測値:359.2072
【0058】
実施例12
1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
12(a)中間体1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1,2−ジクロロエタン(2mL)中のブチルイソシアネート(0.074g、0.75mmoL)の溶液に、ジクロロエタン(2mL)中のシクロヘキシルアミン(0.08g、0.81mmoL、1.08等量)の溶液を、室温にて撹拌しながら加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗尿素を得た。粗尿素にマロン酸(0.078g、0.75mmoL)、無水酢酸(0.5mL、0.54g、5.3mmoL)および酢酸(0.75mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1mLのトルエンを加えた。溶媒を減圧下で除去して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(1.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3mmoL)、ついで、二硫化炭素(0.14mL、0.18g、2.3mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に、1,3−ジブロモプロパン(0.075mL、0.15g、0.74mmoL)を加えた。反応物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:ヘキサン(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.222g(77%)の中間体1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl):δ0.96(t,3H,J=7.3Hz),1.23−1.47(m,5H),1.60−1.72(m,5H),1.85(m,2H),2.32−2.44(m,4H),2.97(t,4H,J=7.0Hz),3.92(m,2H),4.77(tm,1H,J=12.3Hz)
【0059】
12(b)1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.070g,0.18mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(4mL)を圧力チューブ中で合した。ボトルをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:MeOH(95:5)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.048g(86%)の標題化合物を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ0.93t,3H,J=7.4Hz),1.23(tm,1H,J=12.8Hz),1.30−1.41(m,4H),1.55−1.68(m,5H),1.82(m,2H),2.38(qd,2H,J=12.5,3.4Hz),3.87(m,2H),4.75(tt,1H,J=12.2,3.7Hz),5.06(brs,2H),10.42(brs,2H);HRMS(M+H) 計算値:309.1927;実測値:309.1920
【0060】
実施例13
1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
13(a)中間体1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1,2−ジクロロエタン(2mL)中のブチルイソシアネート(0.074g、0.75mmoL)の溶液に、ジクロロエタン(2mL)中のシクロヘキサンメチルアミン(0.095g、0.84mmoL、1.12等量)の溶液を室温にて加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗尿素を得た。粗尿素にマロン酸(0.078g、0.75mmoL)、無水酢酸(0.5mL、0.54g、5.3mmoL)および酢酸(0.75mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1mLのトルエンを加えた。溶媒を減圧下で除去して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(1.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3mmoL)、ついで、二硫化炭素(0.14mL、0.18g、2.3mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に、1,3−ジブロモプロパン(0.075mL、0.15g、0.74mmoL)を加えた。反応物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:ヘキサン(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.164g(55%)の中間体1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色固体として得た:1H NMR(300MHz,CDCl3):δ0.96t,3H,J=7.3Hz),1.06(m,2H),1.20(m,3H),1.39(m,2H),1.58−1.88(m,8H),2.38(m,2H),2.98(t,4H,J=7.1Hz),3.82(d,2H,J=7.2Hz),3.95(m,2H)。
【0061】
13(b)1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.117g、0.30mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(4mL)を圧力チューブ中で合した。ボトルをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(95:5)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.020g(21%収率)の標題化合物を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,d6−DMSO):δ0.88(t,3H,J=7.3Hz),0.94(m,2H),1.06−1.19(m,3H),1.25(m,2H),1.40−1.73(m,8H),3.63(d,2H,J=7.0Hz),3.76(m,2H),7.31(brs,2H),9.54(brs,2H).エレクトロスプレーMS(m/e)323.5(MH+,72%);HRMS(M+H) 計算値:323.2083;実測値:323.2066
【0062】
実施例14
1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
14(a)中間体1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製
1,2−ジクロロエタン(2mL)中のブチルイソシアネート(0.074g、0.75mmoL)の溶液に、ジクロロエタン(2mL)中のシクロペンチルアミン(0.070g、0.82mmoL、1.09等量)の溶液を室温にて加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗尿素を得た。粗尿素にマロン酸(0.078g、0.75mmoL)、無水酢酸(0.5mL、0.54g、5.3mmoL)および酢酸(0.75mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1mLのトルエンを加えた。溶媒を減圧下で除去して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(1.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3mmoL)、ついで、二硫化炭素(0.14mL、0.18g、2.3mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に、1,3−ジブロモプロパン(0.075mL、0.15g、0.74mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:ヘキサン(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.116g(42%)の中間体1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ0.96(t,3H,J=7.3Hz),1.39(m,2H),1.62(m,4H),1.80−2.18(m,6H),2.37(m,2H),2.98(t,4H,J=7.1Hz),3.93(mH,2),5.31(クインテット,1H,J=8.5Hz)
【0063】
14(b)1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン:
1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.079g、0.21mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(4mL)を圧力チューブ中で合した。ボトルをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(95:5)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.068gの標題化合物を淡黄色固体として得た。H NMRは、標題化合物が不純物を含有することを示す。1H NMR(300MHz,d6−DMSO):δ0.88(t,3H,J=7.2Hz),1.26(m,2H),1.40−1.58(m,4H),1.62−1.76(m,2H),1.78−2.08(m,4H),3.75(m,2H),5.23(クインテット,1H,J=8.6Hz),7.31(brs,2H),9.55(brs,2H);HRMS(M+H)+ 計算値:295.1770;実測値:295.1767
【0064】
実施例15
1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
15(a)中間体1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1,2−ジクロロエタン(2mL)中のブチルイソシアネート(0.074g、0.75mmoL)の溶液に、ジクロロエタン(2mL)中のシクロヘプチルアミン(0.091g、0.80mmoL、1.07等量)の溶液を室温にて加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗尿素を得た。粗尿素にマロン酸(0.078g、0.75mmoL)、無水酢酸(0.5mL、0.54g、5.3mmoL)および酢酸(0.75mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1mLのトルエンを加えた。溶媒を減圧下で除去して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(1.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3mmoL)、ついで、二硫化炭素(0.14mL、0.18g、2.3mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に、1,3−ジブロモプロパン(0.075mL、0.15g、0.74mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:ヘキサン(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.181g(61%収率)の中間体1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl):δ0.95(t,3H,J=7.3Hz),1.38(m,2H),1.47−1.70(m,8H),1.70−1.87(m,4H),2.28−2.44(m,4H),2.97(t,4H,J=7.1Hz),3.92(m,2H),4.91(m,1H)
【0065】
15(b)1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.153g、0.39mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(4mL)を圧力チューブ中で合した。ボトルをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(97:3)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.058g(46%収率)の標題化合物を淡黄色固体として得た。H NMR(300MHz,d−DMSO):δ0.87(t,3H,J=7.1Hz),1.18−1.78(m,14H),2.22(m,2H),3.74(m,2H),4.82(m,1H),7.28(brs,2H),9.55(brs,2H);HRMS(M+H) 計算値:323.2083,実測値:323.2064
【0066】
実施例16
1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
16(a)中間体1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1,2−ジクロロエタン(2mL)中のブチルイソシアネート(0.074g、0.75mmoL)の溶液に、ジクロロエタン(2mL)中のシクロオクチルアミン(0.098g、0.77mmoL、1.03等量)の溶液を室温にて加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗尿素を得た。粗尿素にマロン酸(0.078g、0.75mmoL)、無水酢酸(0.5mL、0.54g、5.3mmoL)および酢酸(0.75mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1mLのトルエンを加えた。溶媒を減圧下で除去して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(1.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3mmoL)、ついで、二硫化炭素(0.14mL、0.18g、2.3mmoL)を加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に、1,3−ジブロモプロパン(0.075mL、0.15g、0.74mmoL)を加えた。反応物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:ヘキサン(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.192g(62%収率)の中間体1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色油として得た。H NMR(300MHz,CDCl):δ0.95(t,3H,J=7.3Hz),1.38(m,2H),1.47−1.88(m,14H),2.28−2.43(m,4H),2.97(t,4H,J=7.1Hz),3.92(m,2H),5.05(m,1H)
【0067】
16(b)1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.160g、0.39mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(5mL)を圧力チューブ中で合した。ボトルをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(99:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.112g(85%収率)の標題化合物を灰白色固体として得た。H NMR(400MHz,d−DMSO):δ0.85(t,3H,J=7.4Hz),1.22(m,2H),1.34−1.61(m,11H),1.62−1.73(m,3H),2.20(m,2H),3.71(m,2H),4.73−5.10(m,1H),7.25(brs,2H),9.53(brs,2H);HRMS(M+H) 計算値:337.2240,実測値:337.2226
【0068】
実施例17
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
17(a)中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
ジクロロメタン(4mL)中の3−フェニルシクロペンチルアミンマレアート(0.249g、0.90mmoL)、トリエチルアミン(0.376mL、0.273g、2.70mmoL、3等量)の溶液に、ジクロロメタン(1mL)中のブチルイソシアネート(0.101mL、0.089g、0.90mmoL、1.0等量)の溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を室温にて一晩振盪した。反応混合物を、1NのHClおよびジクロロメタン間で分配した。層を分離し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して、0.27gの粗尿素を得た。粗尿素を、マロン酸(0.105g、1.0mmoL)、無水酢酸(0.283mL、0.30g、3.0mmoL)および酢酸(2mL)と合した。反応混合物を、80℃で撹拌しながら6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗バルビツール酸を得た。粗バルビツール酸に、DMSO(2.4mL)およびトリエチルアミン(0.42mL、0.30g、3.0mmoL)を加えた。溶液に、二硫化炭素(0.183mL、0.23g、3.0mmoL)を室温にて加えた。反応混合物を2時間撹拌した。1,3−ジブロモプロパン(0.10mL、0.2g、0.99mmoL)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。層を分離し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をヘキサン:酢酸エチル(2:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.06g(15%収率)の中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを黄色油として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ0.94(t,3H,J=7.4Hz),1.38(m,2H),1.59−1.74および1.97−2.49(m,10H)(ジアステレオマー),2.96(t,4H,J=7.2Hz),3.05および3.71(m,1H)(ジアステレオマー),3.93(m,2H),5.44−5.62(m,1H),7.15−7.21,(m,1H),7.27−7.35(m,4H)
【0069】
17(b)1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.06g、0.13mmoL)および2Mのエタノール性アンモニア(5mL)を圧力チューブ中で合した。ガラスをスクリューキャップで密封し、反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(99:1〜98:2)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.026g(54%収率)の標題化合物を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ0.94(t,3H,J=7.3Hz),1.38(m,2H),1.57−1.76および1.94−2.53(m,8H)(ジアステレオマー),3.04および3.70(m,1H)(ジアステレオマー),3.90(m,2H),5.07(brs,2H),5.46−5.62(m,1H),7.16−7.21(m,1H),7.26−7.36(m,4H),10.43(brs,2H);HRMS(M+Na) 計算値:393.1903;実測値:393.1931
【0070】
実施例18
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(5−フェニルペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(5−フェニルペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
ジクロロメタン(4mL)中の5−フェニルペンチルアミン塩酸塩(0.080g、0.40mmoL)およびトリエチルアミン(0.084mL、0.0.061g、0.60mmoL、1.5等量)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(1mL)中のブチルイソシアネート(0.045mL、0.040g、0.40mmoL、1.0等量)の溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を、振盪テーブルで室温にて一晩撹拌した。反応混合物を、1NのHClおよびジクロロメタン間で分配した。層を分離し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して、0.076gの尿素を得た。尿素(0.070g、0.26mmoL)を、マロン酸(0.025g、0.24mmoL)、無水酢酸(0.065mL、0.070g、0.69mmoL)および酢酸(2mL)と合した。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗バルビツール酸中間体を得た。粗バルビツール酸中間体に、DMSO(2mL)およびトリエチルアミン(0.96mL、0.70g、6.9mmoL)を加えた。溶液に、二硫化炭素(0.042mL、0.053g、0.70mmoL)を加えた。反応混合物を、振盪テーブルで、室温にて2時間振盪した。1,3−ジブロモプロパン(0.024mL、0.048g、0.24mmoL)を加え、反応混合物を、振盪テーブルで1時間撹拌した。反応混合物を水およびEtOAc間で分配した。層を分離し、有機相をMgSOで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.011gの中間体1−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−3−(5−フェニルペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを得た。この中間体に、2Mのエタノール性アンモニア(5mL)を加え、反応混合物を、圧力チューブ中で、80℃で6時間加熱した。粗生成物を、溶出液としてCHCl:CHOH(99:1〜98:2)を用いるSiOのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.002g(0.24mmoLのマロン酸に基づいて2%収率)の標題化合物を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ0.96(t,3H,J=7.3Hz),1.35−1.48(m,4H),1.62−1.75(m,6H),2.63(m,2H),3.92(m,4H),5.11(brs,2H),7.15−7.24(m,3H),7.25−7.32(m,2H),10.41(brs,2H);HRMS(M+Na)+ 計算値:395.2059,実測値:395.2068
【0071】
実施例19
1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
標題化合物を実施例3の調製に関する記載と同様に調製した。かくして、0.50mmolの3−ベンジルオキシアニリンから、記載したようにクロマトグラフィーに付した後、56mg(23%収率)の中間体1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル)−3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを得た。50mgのこのジチアン中間体から、12mg(28%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ10.08(bs,1H),9.82(bs,1H),7.45−7.30(m,6H),7.02(d,1H,J=8.4),6.88−6.79(m,2H),5.42(bs,2H),5.02(s,2H),3.91(t,2H,J=6.8),1.68−1.57(m,2H),1.44−1.35(m,2H),0.92(t,3H,J=7.2);MS(m/z)377.4(MH+24%),399.4(M+Na100%)。
【0072】
実施例20
ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメート
標題化合物を実施例3の調製に関する記載と同様に調製した。かくして、25.1mmolのベンジル3−アミノプロピルカルバメートから、記載したようにクロマトグラフィーに付した後、2.30g(19%収率)の中間体ベンジル3−[3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメートを得た。2.29gのこのジチアン中間体から、1.45g(75%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ10.05(bs,2H),7.41−7.26(m,5H),6.10−5.80(m,2H),5.12(s,2H),4.02−3.92(m,2H),3.92−3.85(m,2H),3.20−3.08(m,2H),1.88−1.80(m,2H),1.62−1.55(m,2H),1.41−1.32(m,2H),0.92(t,3H,J=7.2);MS(m/z)418.4(MH+9%),440.3(M+Na100%)。
【0073】
実施例21
4−ニトロベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメート
中間体1−(3−アミノプロピル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
25mLのクロロホルムおよび10mLのメタノール中の1.43g(3.42mmol)のベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメート(実施例20)の溶液に、200mgの10%Pd/Cを加え、混合物を、10psiのH下で16時間撹拌した。溶液をセライトにより濾過し、蒸発させて、0.95g(97%収率)の中間体1−(3−アミノプロピル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを白色固体として得た:H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.44(s,2H),7.97(bs,2H),7.65(s,2H),3.80(t,2H,J=6.4),3.73(t,2H,J=7.2),2.78−2.66(m,2H),1.82−1.78(m,2H),1.48−1.39(m,2H),1.30−1.18(m,2H),0.85(t,3H,J=7.2);MS(m/z)284.5(MH+100%)。
【0074】
1mLのDMF中の40mg(0.14mmol)の上記中間体1−(3−アミノプロピル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンおよび41μLのTEAの溶液に、0℃で、32mg(0.15mmol)の4−ニトロベンジルクロロホルメートを加えた。23℃で1時間撹拌した後、混合物を、酢酸エチル(20mL)で希釈し、ついで、水(10mL)で3回およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させて、43mg(66%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ10.10(bs,2H),8.19(d,2H,J=8.4),7.49(d,2H,J=8.4),5.86(t,2H,J=6.0),5.80(bs,2H),5.19(s,2H),3.98(t,2H,J=6.4),3.87(t,2H,J=7.6),3.21−3.15(m,2H),1.86−1.79(m,2H),1.62−1.55(m,2H),1.41−1.29(m,2H),0.92(t,3H,J=7.2);MS(m/z)463.1(MH+100%)。
【0075】
実施例22
4−フルオロベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメート
標題化合物を実施例21の調製に関して記載したものと同様の方法で調製した。かくして、20mg(0.11mmol)の4−フルオロベンジルクロロホルメート(Chem. Pharm. Bull. 1988, 36(11), 4426-4434)を、31mg(67%)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ10.15(bs,2H),7.39−7.30(m,2H),7.08−7.00(m,2H),5.82−5.60(m,2H),5.40(s,2H),3.97(t,2H,J=6.4),3.87(t,2H,J=7.6),3.19−3.08(m,2H),1.86−1.78(m,2H),1.60−1.52(m,2H),1.39−1.29(m,2H),0.93(t,3H,J=7.2)。
【0076】
実施例23
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバメート
標題化合物を実施例21の調製に関して記載したものと同様の方法で調製した。かくして、48mg(0.15mmol)の4−ニトロフェニル4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジルカルボネート(J. Chem. Soc. PerkinTrans. I1996, 11, 1205-1212)から、10mg(12%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.45(bs,2H),7.39−7.25(m,4H),7.21−7.16(m,1H),7.08(d,2H,J=8.0),4.97(s,2H),3.78−3.65(m,4H),2.99−2.92(m,2H),1.65−1.56(m,2H),1.51−1.40(m,2H),1.30−1.20(m,2H),0.85(t,3H,J=7.2);MS(m/z)459.2(MH+11%),481.2(M+Na100%)。
【0077】
実施例24
1−ブト−3−エニル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
中間体1−ブト−3−エニル−3−シクロペンチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
無水酢酸(2mL)および酢酸(1mL)中の340mg(3.35mmol)のマロン酸に、610mg(3.35mmol)のN−ブト−3−エニル−N’−シクロペンチル尿素を加え、混合物を、80℃で1.5時間加熱した。冷却した後、溶液を濃縮し、減圧下で乾燥して、粗バルビツール酸を得、ついで、これをDMSO(7mL)中に溶解し、ついで、TEA(1.85mL、13.3mmol)およびCS(600μL、9.95mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌し、ついで、1,3−ジブロモプロパン(370μL、3.65mmol)を加えた。23℃で16時間後、酢酸エチル(50mL)を加え、溶液を、水(35mL)で3回、ついで、ブライン(35mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶液を濃縮し、ヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、550mg(45%収率)の中間体1−ブト−3−エニル−3−シクロペンチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオンを橙色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ5.79−5.72(m,1H),5.35−5.20(m,1H),5.11−4.98(m,2H),3.99(t,2H,J=7.6),2.95(t,4H,J=7.2),2.44−2.29(m,4H),2.12−2.02(m,2H),2.02−1.88(m,2H),1.88−1.77(m,2H),1.65−1.51(m,2H);MS(m/z)367.1(MH+100%)。
【0078】
密封した圧力チューブ中に、メタノール中の2.0MのNH溶液(10mL)中の、550mgの上記中間体の懸濁液を調製した。チューブをシールし、内容物を110℃で2.5時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣を、ヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、405mg(92%収率)の標題化合物を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ10.21(bs,2H),5.87−5.45(m,3H),5.38−5.22(m,1H)5.17−4.94(m2H),3.95(t,2H,J=7.6),2.39−2.29(m,2H),2.17−1.99(M,2H),1.99−1.85(m,2H),1.85−1.72(m,2H),1.68−1.55(m,2H);MS(m/z)293.3(MH+100%)。
【0079】
実施例25
ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート
中間体ベンジル4−[3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製:
10mLのジクロロメタン中の4−アミノ−1−ベンジル−ピペリジン(10.0mmol)の溶液に、室温で、5mLのジクロロメタン中のブチルイソシアネート(10.0mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、ついで、濃縮して、白色固体を得た。残渣のTHF溶液を、N雰囲気下で−10℃に冷却し、5mLのTHF中のCbz−Cl(7.0mmol)を滴下した。反応物を、3時間、室温に撹拌しながら加温した。濃縮して、残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィー(100%EtOAc)に付して、0.350gの白色固体(30%収率)を得た。尿素をAcOH(0.5mL)中に溶解し、AcO(0.5mL)およびマロン酸(0.104g、1.0mmol)を加えた。混合物を80℃で1.5時間加熱し、冷却して、濃縮した。粗バルビツール酸を1.0mLのDMSOに溶解し、ついで、二硫化炭素(0.149mL、2.47mmol)およびトリエチルアミン(0.458mL、3.29mmol)を加えた。反応物を、室温で90分撹拌し、ついで、1,3ジブロモプロパン(0.083mL、0.82mmol)を加えた。溶液を、さらに6時間室温で撹拌し、EtOAc(10mL)および水(3mL)で希釈した。有機物をブラインで洗浄し、ついで、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮した。1:1のヘキサン:EtOAcを用いるシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、中間体ベンジル4−[3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを、減圧下で乾燥した後、黄色固体として得た(0.303g、71%収率)。密封可能な圧力チューブ中に、メタノール中の5mLの2.0MのNH溶液中の、0.300gの上記ジチアン中間体の懸濁液を加えた。チューブをシールし、内容物を110℃で4時間撹拌した。溶液を冷却し、濃縮した。残渣を、2:1のEtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を黄色油として得た(0.140g、54%収率):1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.20(bs,2H),7.38−7.27(m,5H),5.98(bs,2H),5.10(s,2H),4.94,m,1H),4.27(bm,2H),3.85(t,2H,J=7.6Hz),2.84(bm,2H),2.65−2.56(m,2H),1.60−1.53(m,4H),1.40−1.30(m,2H),0.93(t,3H,J=7.3Hz)。
【0080】
実施例26
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート
ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例25、0.130g、0.293mmol)をMeOH中に溶解し、10%Pd/Cを加えた。反応物を、1atmのH雰囲気下に1時間付して、セライトで濾過し、ついで、再び反応条件下に付した。反応は20分以内に完了し、定量的な収率で中間体アミンを得た。トリエチルアミン(0.020mL)および4−ニトロフェニル4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベニルカルボネート(J.Chem.Soc.PerkinTrans.I 1996, 11, 1205-1212)(0.062g、0.218mmol)を含有する、アミン(0.045g、0.145mmol)のDMF溶液を、室温で6時間撹拌し、ついで、濃縮した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、有機物を、10%HCl、HO、ついで、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄した。有機物を乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮した。1:1のヘキサン:EtOAcで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、減圧下で乾燥した後、0.055gの標題化合物を白色固体として得た(79%収率):H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.49(bs,2H),7.39(d,2H,J=8.4Hz),7.30(bs,2H),7.10(d,2H,J=8.5Hz),5.04(s,2H),4.86(m,1H),4.06−4.03(bm,2H),3.71(t,2H,J=7.3Hz),2.94−2.74(m,2H),2.42−2.32(m,2H),1.48−1.39(m,4H),1.27−1.18(m,2H),0.85(t,3H,J=7.3Hz);MS(m/z)507(M+Na)。
【0081】
実施例27
ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピロリジン−1−カルボキシレート
27(a)中間体2−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンの調製:
THF(17.5mL)中の1−ベンジルピロリジン−3−アミン(5.73mmol)、N−カルベトキシフタルイミド(5.73mmol)およびEtN(8.02mmol)の溶液を、N雰囲気下で還流した。3時間後、溶液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を、水およびCHCl間で分配し、ついで、有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(75%EtOAc/ヘキサン→EtOAc)により精製して、4.31mmol(75%)の中間体2−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを得た:H NMR(300MHz,CDCl)7.77−7.87(m,2H),7.65−7.75(m,2H),7.19−7.40(m,5H),4.91(見た目はクインテット,1H,J=8.1Hz),3.70(s,2H),3.05(t,1H,J=8.6Hz),2.93−3.01(m,1H),2.84(q,1H,J=8.6Hz),2.68(t,1H,J=8.6Hz),2.16−2.31(m,2H)ppm。
【0082】
27(b)中間体ベンジル3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの調製:
THF(8mL)中の2−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(4.18mmol)の溶液に、−10℃で、THF(2mL)中のベンジルクロロホルメート(8.37mmol)を、3分にわたって滴下した。得られた混合物を、4時間にわたって室温に加温し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)に付して、2.71mmol(65%)のベンジル3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを無色のガラスとして得た:H NMR(300MHz,CDCl)7.79−7.91(m,2H),7.67−7.78(m,2H),7.27−7.46(m,5H),5.16(s,2H),4.89(見た目はクインテット,1H,J=8.4Hz),2.64(見た目はクインテット,1H,J=9.7),2.08−2.77(m,1H)ppm。
【0083】
27(c)ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピロリジン−1−カルボキシレートの調製:
i−PrOH/HO(6:1、21mL)中のベンジル3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(2.24mmol)の混合物に、室温で、NaBH(11.2mmol)を、3分にわたって滴下した。得られた混合物を45分間撹拌し、AcOHを、pHが5になるまで滴下した。ついで、得られた混合物を1時間還流し、室温に冷却し、水に注ぎ、pHを、10%(v/v)HCl溶液を滴下することにより1に調節した。水性混合物を、EtO(×2)で抽出し、飽和NaCO溶液を滴下することによりpH10に調節した。得られた混合物を、EtOAc(×3)で抽出した。合した有機物を、洗浄(HO、ブライン)し、乾燥(NaSO)し、濃縮して、337mgの無色油を得、これをさらに精製することなく用いた。残りの合成工程は、実施例3に記載のものと同じである。かくして、上記油から、241mg(87%)のベンジル3−(3−ブチル−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを橙色ガムとして得、順次、172mg(55%)の中間体ベンジル3−[3−ブチル−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。ジチアン中間体から、74mg(51%)の標題化合物を無色の泡沫体として得た。H NMR(300MHz,CDCl)9.89(br.s,2H),7.27−7.41(m,5H),6.26(br.s,2H),5.66(見た目はクインテット,1H,J=8.5Hz),5.05−5.20(m,2H,Ph−CH),3.75−3.92(m,4H),3.57−3.75(m,1H),3.39−3.54(m,1H),2.45−2.67(m,1H),2.05−2.20(m,1H),1.49−1.66(m,2H),1.36(見かけはセクステット,2H,J=7.5Hz),0.93(t,3H,J=7.3Hz)ppm。
【0084】
実施例28
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
中間体1−ブチル−3−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製:
1.5mLのジクロロメタン中のブチルアミン(0.099mL、1.0mmol)の溶液に、1mLのジクロロメタン中の3,5ジメチルイソキサゾール−4−イルイソシアネート(0.138g、1.0mmol)を加えた。溶液を1時間撹拌し、ついで、濃縮して、白色固体を得た。粗尿素をAcOH(0.5mL)中に溶解し、AcO(0.5mL)およびマロン酸(0.104g、1.0mmol)を加えた。混合物を80℃で1.5時間加熱し、ついで、冷却して濃縮した。粗バルビツール酸を、1.0mLのDMSO中に溶解し、ついで、二硫化炭素(0.181mL、3.0mmol)およびトリエチルアミン(0.557mL、4.0mmol)を加えた。反応物を90分間室温で撹拌し、ついで、1,3ジブロモプロパン(0.101mL、1.0mmol)を加えた。溶液を6時間室温で撹拌し、ついで、EtOAc(10mL)および水(3mL)で希釈した。有機物をブラインで洗浄し、ついで、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮した。1:1のヘキサン:EtOAcで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、中間体1−ブチル−3−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−5−(1,3−ジチアン−2−イリデン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを、減圧下で乾燥した後、黄色固体として得た(0.230g、58%収率)。
【0085】
標題化合物の調製:
密封可能な圧力チューブ中に、メタノール中の5mLの2.0MのNH溶液中の、0.230gの上記ジチアン中間体の懸濁液を加えた。チューブをシールし、内容物を110℃で4時間撹拌した。溶液を冷却して、濃縮した。残渣を、4:1のEtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、減圧下で乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.100g、54%収率):H NMR(400MHz,CDCl)δ10.2(bs,1H),9.9(bs,1H),5.6(bs,2H),3.93(t,2H,J=7.4Hz),2.27(s,3H),2.13(s,3H),1.65−1.58(m,2H),1.42−1.34(m,2H),0.94(t,3H,J=7.3Hz);MS(m/z)322(MH)。
【0086】
実施例29
6−アミノ−1,3−ジブチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド
29(a)中間体6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製:
DMF(5mL)中の445mg(1.86mmol)の6−アミノ−1,3−ジブチル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン(J.Med.Chem. 1994, 37 (20) 3373-3382)に、1.0g(5.58mmol)の1−イソチオシアネート−4−メトキシベンゼンを23℃で加えた。溶液を100℃に16時間加熱した。冷却して、酢酸エチル(30mL)を加え、溶液を、水(20mL)で3回およびブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して、ついで、ヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、540mg(70%)の6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドを黄色油として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ12.79(s,1H),7.28(d,2H,J=7.6),6.87(d,2H,J=7.6),4.80(d,2H,J=4.8),3.99−3.84(m,4H),3.79(s,3H),1.74−1.52(m,4H),1.48−1.31(m,4H),0.98(t,3H,J=7.2),0.91(t,3H,J=7.2);MS(m/z)419.4(MH+100%)。
【0087】
29(b)6−アミノ−1,3−ジブチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製:
酢酸(5mL)中の30%HBrに、180mg(0.43mmol)の6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドを加えた。混合物を、80℃で4時間加熱した。冷却し、酢酸エチル(30mL)を加え、溶液を、水(20mL)で3回、飽和NaHCO(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、ついで、ヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、62mg(48%収率)の標題化合物を黄色固体として得た:MS(m/z)299.4(MH+100%)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(I)
[式中、
およびRは、同一または異なり、C1−8アルキル、C2−8アルキレン、C3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C3−6シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールであり;ここで、該アルキル、アルキレン、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールは置換されていなくても、ハロゲン、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CF、SCF、NHC(O)、S(O)、S(O)NR、C(S)NR、CONR、C(O)からなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
nは0、1または2であり;
mは0、1または2であり;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく、あるいはRおよび/またはRがS(O)NR、CONRまたはC(S)NRを含有する場合、Rが窒素と一緒になって複素環式環を形成してもよい]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
【請求項2】
式(II):
【化2】

(II)
[式中、
およびRは、同一または異なり、C1−8アルキル、C2−8アルキレン、C3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C3−6シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールであり;ここで、該アルキル、アルキレン、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、シクロアルキルアリールまたはヘテロシクロアリールは置換されていなくても、ハロゲン、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CF、SCF、NHC(O)、S(O)、S(O)NR、C(S)NR、CONR、C(O)からなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
nは0、1または2であり;
mは0、1または2であり;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく;
は水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、置換されていなくても、アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO、CN、N、SCFおよびCFからなる群より選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよく、あるいはRおよび/またはRがS(O)NR、CONRまたはC(S)NRを含有する場合、Rは窒素と一緒になって複素環式環を形成してもよい]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
【請求項3】
式(I)中、R、Rが同一または異なり、独立して、C3−6アルキル、C3−6アルキレン、C3−8シクロアルキル、C4−6アルキルアリール、C3−4シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、該C3−6アルキルまたはヘテロシクロアルキルがNHC(O)またはC(O)で置換されていてもよく、ここでnが2であり、Rが上記した低級アルキルアリールであり、該低級アルキルアリールがF、NOまたはNから選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよいところの、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
がn−ブチルであり、R
【化3】

であるところの、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
1,3−ジシクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−メチルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−メシチルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−(シクロヘキシルメチル)−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロヘプチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロオクチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3−フェニルシクロペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(5−フェニルペンチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
ベンジル 3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−ニトロベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−フルオロベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]プロピルカルバマート;
1−ブタ−3−エニル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
4−(2λ−トリアザ−1,2−ジエニル)ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート;
ベンジル3−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピロリジン−1−カルボキシラート;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1,3−ジブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)− 2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート;
1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1,3−ジブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(4−フェニルブチル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
ベンジル4−[3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−2,4,6−トリオキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート;
1−ブチル−3−シクロペンチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−5−(ジアミノメチレン)−3−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−3−ブチル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;
1−ブチル−3−シクロヘキシル−5−(ジアミノメチレン)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンまたは
その医薬上許容される塩である、請求項3記載の化合物。
【請求項6】
式(II)中、R、Rは同一または異なり、独立して、C3−6アルキル、C3−6アルキレン、C3−8シクロアルキル、C4−6アルキルアリール、C3−4シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、該C3−6アルキルまたはヘテロシクロアルキルはNHC(O)またはC(O)で置換されていてもよく、nは2であり、Rは上記した低級アルキルアリールであって、該低級アルキルアリールはF、NOまたはNから選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよいところの、請求項2記載の化合物。
【請求項7】
がn−ブチルであり、R
【化4】

であるところの、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
6−アミノ−1,3−ジブチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドまたはその医薬上許容される塩である、請求項6記載の化合物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物を医薬賦形剤と混合して含む医薬組成物。
【請求項10】
請求項2に記載の化合物を医薬賦形剤と混合して含む医薬組成物。
【請求項11】
哺乳動物における骨粗鬆症の予防または治療方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物を単独で、または医薬上許容される組成物の形態にて投与することを含む、方法。
【請求項12】
哺乳動物における骨粗鬆症の予防または治療方法であって、有効量の請求項2に記載の化合物を単独で、または医薬上許容される組成物の形態にて投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2007−522215(P2007−522215A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553162(P2006−553162)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/003248
【国際公開番号】WO2005/077918
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(591002957)スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (341)
【氏名又は名称原語表記】SMITHKLINE BEECHAM CORPORATION
【Fターム(参考)】