説明

PTP包装体

【課題】PTPシートおよびアルミ箔からなるPTP包装体において、包装体の表裏面にダイス目が存在しない、フラット化されたPTP包装体を提供する。
【解決手段】ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型、溝のないフラットな加熱板を有するPTP成形機を用いて、PTPシートおよびアルミ箔を接着することによって、PTP包装体の表裏面にダイス目が存在しないフラット化されたPTP包装体を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、PTP包装体に関するもので、具体的には、ダイス目のないフラット化したPTP包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医薬品包装の分野において、錠剤、カプセル剤等の固形剤の包装には、一般にPTP(Press Through Pack)包装が用いられている。PTP包装は、塩化ビニルやポリオレフィン等のシートを成形して多数の凹部を形成し、当該凹部に錠剤やカプセル等の医薬品や各種食品を収納した後、全面アルミ箔や紙よりなる蓋材で覆った構造であり、上記シートの成形部を押すと内容物がアルミ箔を破って取り出せる包装体である。
【0003】
かかる包装体において、上記多数の凹部に形成されたプラスチック製のシート(以下、「PTPシート」という。)の凹部に錠剤やカプセル剤を充填後、PTPシートとアルミ箔を熱で接着させて、PTP包装体を製造する。PTPシートとアルミ箔を接着する場合、接着時におけるアルミ箔の破れ、いわゆるピンホールを生じなくするために、PTP包装機の加熱板に格子目の溝、いわゆるダイス目(角度40〜50°、ピッチ0.5〜1.5mm、深さ約0.1〜1mm)を設ける必要がある。したがって、通常PTP包装体のアルミ箔上に多数のダイス目が認められる。
【0004】
今般、薬剤の投薬ミスが頻発しているために、病院内で薬剤の情報管理が重要な業務となっている。また、患者の薬剤待合時間を短縮するために、調剤の自動化なども検討されている。したがって、薬物の情報を管理するために、PTP包装体のアルミ箔面(PTPシートとアルミ箔接着面の反対側のアルミ箔面)にバーコードや二次元コードを付することが考えられている。また、PTP包装体のアルミ箔面に説明書きをいれることも考えられている。しかしながら、上記述べたように、PTP包装体のアルミ箔面にはほぼ全面にダイス目が存在している。このようなダイス目があるアルミ箔面にバーコードや二次元コードを付した場合、光の乱反射等のためにバーコードや二次元コードが読み取れない場合や誤って読まれる可能性がある。また、細かい説明書きもダイス目によって非常に読みにくくなる恐れがある。
【0005】
一方、PTP包装体の製造の際、ダイス目のない加熱板を用い、PTPシートとアルミ箔を接着した場合、通常PTPシートとアルミ箔の間に残留する空気がダイス目の溝をとおって排出することができず、いわゆる空気溜りがPTP包装体上に生じてしまう。
【0006】
特許文献1には、凹凸面がない鏡面ロールを使用して、凹凸面がないPTPシートを作製できることが記載されている。また、特許文献2には、凹凸面が少ないPTPシートを作製したことが記載されている。しかしながら、いずれもPTPシートに関するもので、アルミ箔面にダイス目がなくフラット化され、しかもピンホールや空気溜りを生じないPTP包装体については、記載されていない。
【特許文献1】特開2001−219964号公報
【特許文献2】特開2004−224300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
PTP包装体のアルミ箔面にバーコードや二次元コードを付す場合、アルミ箔面にダイス目が存在するために光の乱反射等を生じ、バーコードや二次元コードが読み取れない場合や誤って読み取られる可能性がある。また、アルミ箔面上にある細かい説明書きもダイス目によって非常に読みにくくなる恐れもある。そこで、PTP包装体のアルミ箔面上にダイス目がなく、しかもPTP包装体上にピンホールや空気溜りが生じない、いわゆるフラット化されたPTP包装体が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、PTP包装体の製造法を工夫することによって、PTP包装体のアルミ箔面がフラット化され、しかもPTP包装体上にピンホールや空気溜りが生じない、いわゆるダイス目が存在しないPTP包装体を完成させた。
【0009】
すなわち、本願発明は、
(1)PTPシートおよびアルミ箔からなるPTP包装体において、当該包装体の表裏面にダイス目が存在せず、表裏面がフラット化されたことを特徴とするPTP包装体、
(2)PTP包装体の表裏面にピンホールおよび空気溜りが存在しないことを特徴とする上記(1)記載のPTP包装体、
(3)PTPシートの素材がポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンおよびポリエステルから選択される1または2以上である上記(1)または(2)記載のPTP包装体、
(4)PTPシートの素材がポリ塩化ビニルである上記(3)記載のPTP包装体、
(5)1)ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型、
2)溝のないフラットな加熱板
を有するPTP成形機を用いて、PTPシートおよびアルミ箔を接着することを特徴とするPTP包装体の製造方法、
(6)緩衝材の材質がフッ素樹脂である上記(5)記載の製造方法、
(7)緩衝材の厚さが0.1〜2.0mmである上記(5)記載の製造方法、
(8)接着時の加熱板の温度が100〜300℃である上記(5)記載の製造方法、
(9)接着時の接着圧が0.01〜0.2MPaである上記(5)記載の製造方法、
(10)接着時間が0.1〜30秒である上記(5)記載の製造方法、
(11)1)ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型、
2)溝のないフラットな加熱板
を有するPTP成形機を用いて、接着時における加熱板の温度が100〜300℃、接着圧が0.01〜0.2MPaおよび接着時間が0.1〜30秒の条件によってPTP包装体のシートおよびアルミ箔を接着することを特徴とするPTP包装体の製造方法、
に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本願発明のPTP包装体は、アルミ箔面がフラット化された、いわゆるダイス目が存在しないPTP包装体であり、当該包装体のアルミ箔面にバーコードや二次元コードを付しても、バーコード等の読み取りが可能で、細かい字を当該包装体に付しても判読が可能であり、しかもPTP包装体上にピンホールや空気溜りが生じないPTP包装体を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本願発明のPTP包装体は、その表裏面にダイス目が存在しない、いわゆるフラット化されたPTP包装体およびその製造方法に関する。すなわち、凹部に形成されたPTPシートの凹部に錠剤やカプセル剤を充填後、PTPシートとアルミ箔を、ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型および溝のないフラットな加熱板を有するPTP包装機によって、熱で接着させて、フラット化されたPTP包装体を製造することができる。なお、PTP包装体の表裏面とは、PTPシートとアルミ箔が接触する面およびその裏面のことをいう。
【0012】
本願発明に使用されるPTP包装体のPTPシートは、通常PTP包装体で使用されるプラスチック製のシートでよい。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリクロロトリフルオロエチレン等が挙げられるが、好ましくはポリ塩化ビニルである。ポリ塩化ビニルであれば、成形性が良好であり、耐久性が強く、しかも安価である。このシートの厚さは、一般に150〜600μm、好ましくは200〜400μm、より好ましくは250〜300μmである。この厚さよりも厚ければ、内容物が取り出せない恐れがあり、薄ければ、PTP包装体として、十分な耐久性が保てない可能性がある。ここで凹部に成形したPTPシートは、通常ブリスターボトム材と称され、透明性を有しているため内容物の視認性に優れている。
【0013】
本願発明に使用されるPTP包装体のアルミ箔は、通常PTP包装体で使用されるアルミ箔を使用すればよい。アルミ箔の厚さは、一般に接着剤を含む総厚として10〜50μm、好ましくは15〜45μm、より好ましくは20〜40μmである。この厚さよりも厚ければ、内容物を取り出す際にアルミ箔が破れない、内容物が変形したり割れるといった恐れがあり、薄ければ、PTP包装体として、十分な耐久性が保てない可能性がある。当該アルミ箔を使用した場合、それ自身がバリア性を有し、かつ印刷が可能、またPTPシート側を押せば内容物によりアルミ箔が容易に破れて開封でき、内容物を取り出すことができる。
【0014】
本願発明のPTP包装体は、通常のPTP包装体の製造方法で製造することができる。すなわち、図1に示したように、凹部に成形したPTPシートとアルミ箔をPTP包装機のシール金型と加熱板の間に挟み、シール金型と加熱板を圧着させることによって、PTPシートとアルミ箔を接着させ、当該包装体を製造することができる。
【0015】
ダイス目が存在しない、いわゆるフラット化されたPTP包装体を製造するためには、PTP包装機における加熱板にダイス目が存在しないことが必要である。しかしながら、上述したように、この場合、PTP包装体における表面(PTPシートとアルミ箔の接触面)のPTPシートとアルミ箔の間にピンホールおよび空気溜りが生じる恐れがある。そこで、ピンホールおよび空気溜りがなく、しかもダイス目のないフラット化されたPTP包装体を製造するために、図2にあるように、シール金型の凹孔を除いた部分に、緩衝材を置き、その上にPTPシートおよびアルミ箔を置くことが必要である。これによって、アルミ箔とPTPシートを接着する際に、PTPシートとアルミ箔の間にたまる空気が緩衝材を通して排出することができる。上記製造方法によって、ダイス目のないフラット化されたPTP包装体で、しかもPTPシートとアルミ箔の間にピンホールおよび空気溜りを生じないPTP包装体を製造することができる。
【0016】
緩衝材として、一般的に耐熱性の高分子の樹脂、好ましくはフッ素樹脂である。より好ましくはテフロン(登録商標)樹脂である。具体的には、テフロン(登録商標)樹脂製の板である。このテフロン(登録商標)樹脂を緩衝材として使用することによってダイス目がないフラット化した、ピンホールおよび空気溜りが生じないPTP包装体を製造することができる。また、緩衝材自体も熱によって溶融したり破損する恐れはない。
【0017】
緩衝材の厚みは、加熱板とシール金型でPTPシートとアルミ箔を接着する際に、PTPシートとアルミ箔の間にたまる空気が緩衝材を通過できる厚みであればよい。具体的には、0.1〜2mm、好ましくは0.5〜1.5mm、より好ましくは0.8〜1.2mmである。この厚みよりも薄ければ、空気が通過できず、ピンホールおよび空気溜りを生じる恐れがある。一方、この厚みよりも厚ければ、接着が十分できない可能性がある。
【0018】
PTPシートとアルミ箔を接着させる際、PTP包装機の加熱板の温度は、PTPシートとアルミ箔を接着できる程度の温度であればよい。具体的には、100〜300℃、好ましくは120〜280℃、より好ましくは130〜250℃である。この温度よりも高ければ、PTPシートが必要以上に溶融し、シート自体が破損する恐れがある。一方、この温度よりも低ければ、PTPシートとアルミ箔を十分に接着することができず、内容物がPTP包装体から漏れ出す可能性がある。
【0019】
PTPシートとアルミ箔を接着する際の加熱板とシール金型の接着圧は、PTPシートとアルミ箔を接着できる程度の圧力であればよい。具体的には、シール圧力で0.01〜0.2MPa、好ましくは0.02〜0.1MPa、より好ましくは0.03〜0.08MPaである。この圧力よりも高ければ、加熱板やシール金型にPTPシートやアルミ箔が付着付着する恐れがある。一方、この圧力よりも低ければ、PTPシートとアルミ箔を十分に接着することができず、内容物がPTP包装体から漏れ出す可能性がある。
【0020】
PTPシートとアルミ箔の接着時間は、PTPシートとアルミ箔を接着できる程度の時間であればよい。具体的には、0.1〜30秒、好ましくは0.5〜20秒、より好ましくは1〜10秒である。この時間よりも短ければ、PTPシートとアルミ箔を十分に接着することができず、内容物がPTP包装体から漏れ出す可能性がある。一方、この時間よりも長ければ、加熱板やシール金型にPTPシートやアルミ箔が付着する恐れがある。
【0021】
PTPシートとアルミ箔を接着させる条件としては、一般的に加熱板の温度は100〜300℃、接着圧は0.01〜0.2MPa、接着時間は0.1〜30秒、好ましくは加熱板の温度は120〜280℃、接着圧は0.02〜0.1MPa、接着時間は0.5〜20秒、より好ましくは加熱板の温度は130〜250℃、接着圧は0.03〜0.08MPa、接着時間は1〜10秒である。
【0022】
PTP包装体のアルミ箔表面には、種々の文字、図形を印刷することができる。例えば、バーコード、二次元コードのほか、種々の細かな文字を印刷することができる。本願発明のPTP包装体であれば、当該包装体のアルミ箔面においてダイス目がなく、フラット化されており、バーコード、二次元コードを読み取る場合、光の乱反射がなく、誤って読み取る恐れがない。
【0023】
本願発明のPTP包装体に紙の包装を挟みこんだ、いわゆるブックシート型のPTP包装体を製造することもできる。このブックシート型のPTP包装体を製造する場合、PTPシートとアルミ箔をブックシート中の紙包装中に入れ、この紙の上からシール金型と加熱板で接着するものである。このブックシート型のPTP包装体は、カレンダーパックと称する服用曜日を印刷したPTP包装体にも使用することができる。
【0024】
本願発明のPTP包装体は、シール金型と加熱板を備えた通常のPTP包装機で製造することができる。錠剤等を収納できる凹部に成形されたPTPシートがあれば、PTPシートとアルミ箔の接着ができる、PTP包装機(半自動PTP包装機、大和化成工業株式会社製)で本願発明のPTP包装体を製造することができる。また、従来から市販されているドラム方式あるいは平板方式のPTP包装機(例えば、CKD株式会社製のFBP-M1型)も使用することができる。
【0025】
大量の錠剤やカプセル剤をPTP包装機で包装する場合、PTP機の付属設備としては、錠剤・カプセル剤の供給装置、カプセル剤の方向規制装置、PTPシートおよびアルミ箔の供給装置、刻印装置、ハーフカットまたはミシン目入り装置、シート打ち抜き装置などが付属するのが通例であり、具体的には、CKD株式会社製のFBP−M1型がある。錠剤・カプセル剤の供給装置、PTPシートおよびアルミ箔の供給装置については、作業性の向上や省人化を目的として自動供給あるいはシートの自動接続装置がオプションとして付与しうる。
【0026】
また、品質保証のため、PTP包装機に追加する装置としては、PTP包装体に付着している異物(ゴミ、毛髪など)の除去装置や、光電管による欠錠検知装置、画像処理による割れ欠け異物検知装置などが使用される。
【0027】
PTP包装体を大量生産する際のPTPラインは、PTP機、計数・集積機、ピロー包装機、箱詰め機、段ボールケース詰め機などで構成され、本願発明のPTP包装体を大量生産することができる。
【実施例】
【0028】
以下に実施例および試験例を記載し、本願発明を具体的に説明するが、本願発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(製造方法)
PTP包装機(シール機、トリミング機、大和化成工業株式会社製)でPTPシートとアルミ箔を下記のシール条件で接着した。なお、PTPシートは、4号カプセルPTP7P×12シート(ポリ塩化ビニル、住友ベークライト株式会社製)を、アルミ箔は塩化ビニル(PVC)用アルミ箔(無地、日本金属株式会社製)をそれぞれ使用した。また、シール金型の凹部以外の部分に厚さ1mmのフッ素樹脂製の緩衝材(テフロン(登録商標)樹脂、日東電工(上海松江)有限公司社製)を設置した。

シール条件
・加熱板 :フラット型鉄板
・接着温度:160℃
・接着時間:2秒
・接着圧 :0.05MPa

(実験結果)
図3にあるように、PTP包装体における表裏面のアルミ箔の全面にダイス目が存在しないフラット化されたPTP包装体を製造することができた。また、PTP包装体における表面のPTPシートとアルミ箔の間に、ピンホールおよび空気溜りは生じなかった。
【0029】
(比較例1)
(製造方法)
シール金型の凹部以外の部分にフッ素樹脂製の緩衝材(テフロン(登録商標)樹脂、日東電工(上海松江)有限公司社製)を設置しないこと以外は、実施例1と製造方法は同様である。
(実験結果)
PTP包装体における表裏面のアルミ箔の全面にダイス目が存在しなかったものの、表面においてPTPシートとアルミ箔の間に、空気溜りおよびピンホールが生じた。
緩衝材なしで、PTP包装体を製造した場合、PTPシートとアルミ箔の間のエアー抜けが緩和されず、本来シールされるべき部分に空気が溜り、シートサイズに切り取る際に空気溜り部分から外気が侵入し、内容物の安定性を確保することが非常に困難になる恐れがある。また、金属である加熱板を強く押し付けることによりピンホールが生じる可能性もある。
【0030】
(参考例1)
(製造方法)
シール金型の凹部以外の部分に緩衝材を設置せず、また加熱板として、ダイス目の入った加熱板を使用したこと以外は、実施例1と同様である。
(実験結果)
図4にあるように、PTP包装体における表面(PTPシートとアルミ箔の接触面)のPTPシートとアルミ箔の間に、ピンホールや空気溜めは生じなかったものの、PTP包装体における表裏面のアルミ箔にダイス目が認められた。
試験例
【0031】
実施例1と参考例1のPTP包装体における裏面の二次元コードの読み取り実験を行った。なお、「PTP包装体における裏面」とは、アルミ箔とPTPシートを貼り付けた面の反対面のことをいう。
(試験方法)
実施例1および参考例1の方法で、二次元コードが印刷されたアルミ箔面と反対の面をPTPシートと接着し、PTP包装体を製造した。次に、PTP包装体における裏面上に印刷した二次元コードをバーコードリーダー(キーエンス社製)を用いて読み取り実験をおこなった。
(試験結果)
実施例1のPTP包装体の二次元バーコードは、10回の読み取り実験をおこなった中で10回(100%)とも読み取ることができたのに対し、参考例1のPTP包装体では10回の読み取り実験をおこなった中で5回(50%)しか読み取ることができなかった。この結果から、実施例1のPTP包装体に印刷した二次元コードは、参考例1と比較して有意に読み取りやすくなっていることが明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本願発明のPTP包装体のアルミ箔面にバーコードや二次元コードを付することができるのみならず、説明なども記載することができ、メディケーションエラーを防ぐことができる点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ダイス目のあるPTP包装体の製造模式図
【図2】ダイス目のない、フラット化されたPTP包装体の製造模式図
【図3】シール金型上に緩衝材を設置し、ダイス目がない加熱板で製造したPTP包装体表面の写真
【図4】シール金型上に緩衝材を設置せず、ダイス目がある加熱板で製造したPTP包装体表面の写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PTPシートおよびアルミ箔からなるPTP包装体において、当該包装体の表裏面にダイス目が存在せず、表裏面がフラット化されたことを特徴とするPTP包装体。
【請求項2】
PTP包装体の表裏面にピンホールおよび空気溜りが存在しないことを特徴とする請求項1記載のPTP包装体。
【請求項3】
PTPシートの素材がポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンおよびポリエステルから選択される1または2以上である請求項1または2記載のPTP包装体。
【請求項4】
PTPシートの素材がポリ塩化ビニルである請求項3記載のPTP包装体。
【請求項5】
1)ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型、
2)溝のないフラットな加熱板
を有するPTP包装機を用いて、PTPシートおよびアルミ箔を接着することを特徴とするPTP包装体の製造方法。
【請求項6】
緩衝材の材質がフッ素樹脂である請求項5記載の製造方法。
【請求項7】
緩衝材の厚さが0.1〜2.0mmである請求項5記載の製造方法。
【請求項8】
接着時の加熱板の温度が100〜300℃である請求項5記載の製造方法。
【請求項9】
接着時の接着圧が0.01〜0.2MPaである請求項5記載の製造方法。
【請求項10】
接着時間が0.1〜30秒である請求項5記載の製造方法。
【請求項11】
1)ポケット受け孔部を除くシール金型上に緩衝材を設置したシール金型、
2)溝のないフラットな加熱板
を有するPTP包装機を用いて、接着時における加熱板の温度が100〜300℃、接着圧が0.01〜0.2MPaおよび接着時間が0.1〜30秒の条件によってPTP包装体のシートおよびアルミ箔を接着することを特徴とするPTP包装体の製造方法。



























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−224987(P2006−224987A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−40303(P2005−40303)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【Fターム(参考)】