説明

T−bet組成物およびその使用の方法

【課題】T−betをコードする単離された核酸分子、および単離されたT−betタンパク質を提供する。
【解決手段】マウス、ヒトのT−betをコードする核酸分子を単離し、それを用いてアンチセンス核酸分子、組換え発現ベクター、発現ベクターが導入された宿主細胞およびT−bet導入遺伝子を有する非−ヒトトランスジェニック動物を作製し、T−betタンパク質、T−bet融合タンパク質および抗T−bet抗体も作製する。それらは、T−bet組成物を使用する方法として、生物学的試料内のT−bet活性を検出するための方法、細胞内のT−bet活性を調節する方法、およびT−betの活性を調節する薬剤を同定するための方法に使用される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1に示される核酸分子の全鎖長相補体に対して45℃の6X SSCにおいて、次いで65℃の0.2X SSC、0.1% SDSにおける1回以上の洗浄を行うストリンジェントな条件下でハイブリダイズする単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項2】
配列番号3に示される核酸分子の全鎖長相補体に対して45℃の6X SSCにおいて、次いで65℃の0.2X SSC、0.1% SDSにおける1回以上の洗浄を行うストリンジェントな条件下でハイブリダイズする単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項3】
全鎖長を通して配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチドと少なくとも90%同一のヌクレオチド配列有する単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項4】
全鎖長を通して配列番号3の少なくとも500個の連続するヌクレオチドと少なくとも90%同一のヌクレオチド配列有する単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項5】
配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項6】
配列番号4のアミノ酸配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸分子であって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合するペプチドをコードし、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記核酸分子。
【請求項7】
配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチド含んでなり、かつ、T−boxをコードする単離された核酸分子、または配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子。
【請求項8】
配列番号3の少なくとも600個の連続するヌクレオチド含んでなり、かつ、T−boxをコードする単離された核酸分子、または配列番号3の少なくとも600個の連続するヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子。
【請求項9】
配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチドからなり、かつ、T−boxをコードする単離された核酸分子、または配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列からなる単離された核酸分子。
【請求項10】
配列番号3の少なくとも600個の連続するヌクレオチドからなり、かつ、T−boxをコードする単離された核酸分子、または配列番号3の少なくとも600個の連続するヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列からなる単離された核酸分子。
【請求項11】
配列番号1に示されるヌクレオチド配列を含んでなり、かつ、検出可能な物質で標識されている単離された核酸分子。
【請求項12】
配列番号3に示されるヌクレオチド配列を含んでなり、かつ、検出可能な物質で標識されている単離された核酸分子。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれかに記載の核酸分子を含んでなるベクター。
【請求項14】
構成的プロモーターを含んでなる請求項13記載のベクター。
【請求項15】
誘導性プロモーターを含んでなる請求項13記載のベクター。
【請求項16】
組織特異的調節エレメントを含んでなる請求項13記載のベクター。
【請求項17】
請求項5または6記載の核酸分子であって、該ペプチドがIL−2の産生の阻害、並びにThp細胞およびTh2細胞のTh1細胞への分化の誘導からなる群より選択される少なくとも一つの活性を有する、上記核酸分子。
【請求項18】
配列番号1の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチド。
【請求項19】
配列番号3の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチド。
【請求項20】
配列番号4に示されるポリペプチドと全鎖長を通して少なくとも90%同一のアミノ酸を有する単離されたポリペプチドであって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合し、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記ポリペプチド。
【請求項21】
配列番号2に示されるポリペプチドと全鎖長を通して少なくとも90%同一のアミノ酸を有する単離されたポリペプチドであって、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合し、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記ポリペプチド。
【請求項22】
配列番号1に示されるポリヌクレオチドと全鎖長を通して少なくとも90%同一のヌクレオチドを有するヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされた単離されたポリペプチドであって、かつ、該ヌクレオチド配列がDNA中のコンセンサスT−box部位に結合し、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導するポリペプチドをコードする、上記ポリペプチド。
【請求項23】
配列番号3に示されるポリヌクレオチドと全鎖長を通して少なくとも90%同一のヌクレオチドを有するヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされた単離されたポリペプチドであって、かつ、該ヌクレオチド配列がDNA中のコンセンサスT−box部位に結合し、さらにCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導するポリペプチドをコードする、上記ポリペプチド。
【請求項24】
配列番号1の少なくとも700個の連続するヌクレオチドを含んでなるヌクレオチド配列を含んでなる核酸分子によりコードされている単離されたポリペプチドであって、かつ、該ヌクレオチド配列がコンセンサスT−BOXドメインと結合しそしてCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記ポリペプチド。
【請求項25】
配列番号3の少なくとも600個の連続するヌクレオチドを含んでなるヌクレオチド配列を含んでなる核酸分子によりコードされている単離されたポリペプチドであって、かつ、該ヌクレオチド配列がコンセンサスT−BOXドメインと結合しそしてCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導する、上記ポリペプチド。
【請求項26】
配列番号2に示されるアミノ酸配列を含んでなり、かつ、検出可能な物質で標識されている単離されたポリペプチド。
【請求項27】
配列番号4に示されるアミノ酸配列を含んでなり、かつ、検出可能な物質で標識されている単離されたポリペプチド。
【請求項28】
異種アミノ酸配列をさらに含んでなる請求項18または19記載の単離されたポリペプチド。
【請求項29】
請求項20または21記載のポリペプチドであって、IL−2の産生の阻害、並びにThp細胞およびTh2細胞のTh1細胞への分化の誘導からなる群より選択される活性を有する、上記ポリペプチド。
【請求項30】
配列番号2のアミノ酸配列のエピトープに特異的に結合する単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項31】
配列番号1の核酸分子によりコードされたタンパク質のエピトープに特異的に結合する単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項32】
配列番号2の全鎖長を通して少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドに特異的に結合し、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合しそしてCD4+細胞においてIFN−γを誘導し、さらに配列番号2に少なくとも90%同一性を有するポリペプチド部分に結合する単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項33】
配列番号2のアミノ酸配列に特異的に結合し、かつ、細胞内抗体である、単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項34】
配列番号4のアミノ酸配列のエピトープに特異的に結合する単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項35】
配列番号3の核酸分子によりコードされるタンパク質のエピトープに特異的に結合する抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項36】
配列番号4の全鎖長を通して少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含んでなり、かつ、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合しそしてCD4+細胞におけるIFN−γ産生を誘導するポリペプチドに特異的に結合し、さらに、配列番号4に少なくとも90%同一性を有するポリペプチド部分に結合する抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項37】
配列番号4のアミノ酸配列に特異的に結合し、かつ、細胞内抗体である、単離された抗体、またはその抗原結合性断片。
【請求項38】
キメラ抗体またはヒト化抗体である請求項31または35記載の抗体、または抗原結合性断片。
【請求項39】
生物学的試料から配列番号2のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの単離方法であって、生物学的試料を請求項30、31または34記載の抗体、またはその抗原結合性断片と、該抗体が試料中に存在するポリペプチドと結合して複合体を形成する条件下で接触せしめ、こうして生物学的試料からポリペプチドを単離する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項40】
生物学的試料から配列番号4のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの検出方法であって、生物学的試料を請求項30、31または34記載の抗体、またはその抗原結合性断片と、該抗体が試料中に存在するポリペプチドと結合して複合体を形成する条件下で接触せしめ、こうして生物学的試料からポリペプチドを単離する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項41】
生物学的試料から配列番号4のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの単離方法であって、生物学的試料を請求項30、31または34記載の抗体、またはその抗原結合性断片と、該抗体が試料中に存在するポリペプチドと結合して複合体を形成する条件下で接触せしめ、こうして生物学的試料からポリペプチドを単離する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項42】
生物学的試料における配列番号2のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの試験管内検出方法であって、生物学的試料と請求項31記載の抗体またはその抗原結合性断片を、試料中に存在するポリペプチドに該抗体が結合する条件下で接触させる工程、こうして試料中で形成されたポリペプチドと抗体複合体を検出する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項43】
T−betタンパク質の活性を調節する化合物の同定方法であって、T−betタンパク質を含んでなる指標組成物を提供する工程であって、該T−betタンパク質が、配列番号1に示される核酸分子であって、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合しそしてCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導するポリペプチドをコードする核酸分子の全鎖長相補体に対して、45℃の6X SSCにて、次いで65℃の0.2XSSC、0.1% SDSでの1回以上の洗浄によるストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸分子によりコードされるポリペプチドを含んでなる、工程、
試験化合物を指標組成物と接触させる工程、および
試験化合物の存在または非存在下で指標組成物中のT−betタンパク質の活性に対して試験化合物の効果を決定し、こうしてT−betタンパク質の活性を調節する化合物を同定する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項44】
指標組成物がT−betタンパク質およびT−betタンパク質が結合するDNA分子を含んでなり、そして
T−betタンパク質の活性に対する試験化合物の効果が試験化合物の存在または非存在下で該DNA分子に対するT−betタンパク質の結合性を評価する、請求項43記載の方法。
【請求項45】
指標組成物がT−betタンパク質およびT−betタンパク質に対して応答性のレポーター遺伝子を含んでなり、そして
T−betタンパク質の活性に対する試験化合物の効果が試験化合物の存在または非存在下で該DNA分子に対するT−betタンパク質の結合性を評価する、請求項43記載の方法。
【請求項46】
非ヒト哺乳動物における免疫応答に対して試験化合物の効果を決定し、そして試験化合物の存在または非存在下での免疫応答に対する試験化合物の効果を決定することにより、免疫応答を調節する化合物を同定する工程をさらに含んでなる、請求項43記載の方法。
【請求項47】
T−betタンパク質の活性を調節する薬剤と細胞を細胞内のT−bet活性が調節されるように接触させる工程を含んでなる細胞におけるT−bet活性の試験管内調節方法であって、該薬剤が、配列番号4のポリペプチドをコードする核酸分子、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド、配列番号3に示されるヌクレオチド配列に対してアンチセンスである核酸分子、配列番号3に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列に特異的に結合する細胞内抗体、またはそれらの組み合わせ物からなる群より選択される、上記方法。
【請求項48】
T−betタンパク質の活性を調節する化合物の同定方法であって、T−betタンパク質を含んでなる指標組成物を提供する工程であって、該T−betタンパク質が、配列番号3に示される核酸分子であって、DNA中のコンセンサスT−box部位に結合しそしてCD4+細胞におけるIFN−γの産生を誘導するポリペプチドをコードする核酸分子の全鎖長相補体に対して、45℃の6X SSCにて、次いで65℃の0.2XSSC、0.1% SDSでの1回以上の洗浄によるストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸分子によりコードされるポリペプチドを含んでなる、工程、
試験化合物を指標組成物と接触させる工程、および
試験化合物の存在または非存在下で指標組成物中のT−betタンパク質の活性に対して試験化合物の効果を決定し、こうしてT−betタンパク質の活性を調節する化合物を同定する工程を含んでなる、上記方法。
【請求項49】
請求項34または48記載の方法であって、ポリペプチドが結合するDNA分子が
コンセンサスT−box結合部位である、上記方法。
【請求項50】
請求項34または48記載の方法であって、ポリペプチドが結合するDNA分子がIL−2プロモーターを含んでなる、上記方法。
【請求項51】
請求項34または48記載の方法であって、ポリペプチドが結合するDNA分子がIFN−γプロモーターである、上記方法。
【請求項52】
レポーター遺伝子がTh1会合サイトカイン遺伝子である、請求項45記載の方法。
【請求項53】
Th1会合サイトカイン遺伝子がIL−2、IFN−γ、およびLT(リンホトキシン)からなる群より選択される、請求項52記載の方法。
【請求項54】
Th1会合サイトカイン遺伝子がIFN−γである、請求項52記載の方法。
【請求項55】
レポーター遺伝子が、クロラムフェにコールアセチルトランスフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼおよびルシフェラーゼをコードする遺伝子からなる群より選択される、請求項45記載の方法。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−11856(P2010−11856A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200540(P2009−200540)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【分割の表示】特願2001−500765(P2001−500765)の分割
【原出願日】平成12年6月1日(2000.6.1)
【出願人】(501466628)プレジデント・アンド・フエローズ・オブ・ハーバード・カレツジ (2)
【Fターム(参考)】