説明

TRPV1受容体拮抗薬としてのO−置換ジベンジル尿素誘導体

本発明は、Rがハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、およびヘテロアリールから選択される式(I)の化合物に関し;Rは、2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル、1,3−ジオキソラン−エチル、1,3−ジオキサン−メチル、1,3−ジオキソラン−メチル、1,3−ジオキサン−エチル、3−フルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−カルボキシ−2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−プロペン−2−イル、モルホリノエチル、ピペラジノエチル、ヒドロキシメチル、ベンジル、4−(ヒドロキシメチル)ベンジル、4−クロロベンジル、4−フルオロベンジル、および4−ヒドロキシベンジルから選択される。Rは、tert−ブチルまたはトリフルオロメチルであり;Rは、水素、カルボキシ、シアノ、アルキル、またはヒドロキシアルキルから独立して選択される。式(I)の化合物は、慢性神経因性疼痛、過活動膀胱症候群、腫瘍疼痛、痔核、炎症性痛覚過敏、術後疼痛、抜歯、気道疾患、および消化器系疾患などの炎症状態の治療のための薬学的組成物の調製に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、バニロイド受容体拮抗薬に関し、特にバニロイドTRPV1受容体と拮抗するO−ヒドロキシアルキルジベンジル尿素誘導体に関する。
【0002】
最新技術
近年の実験的証拠は、バニロイドTRPV1受容体(一過性受容体電位チャネル)の発現が、炎症状態の過程において増加することを証明している。このことは、バニロイド受容体拮抗薬が、例えば、慢性神経因性疼痛、過活動膀胱症候群、痔核、炎症性痛覚過敏、術後疼痛、抜歯、気道疾患、および消化器系疾患等の炎症性疼痛症状の治療に有用でありえることを示唆していた。
【0003】
多くのバニロイド受容体拮抗薬が公知であり;それらのいくつかはカプサイシン由来であり、カプサイシン拮抗薬と呼ばれる。
【0004】
発明の説明
本発明は、式(I)の化合物に関し、式中:
【0005】
【化1】


Rは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、およびヘテロアリールから選択され;
は、2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル、1,3−ジオキソラン−エチル、1,3−ジオキサン−メチル、1,3−ジオキソラン−メチル、1,3−ジオキサン−エチル、3−フルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−カルボキシ−2−ヒドロキシ−プロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−プロペン−2−イル、モルホリノエチル、ピペラジノエチル、ヒドロキシメチル、ベンジル、4−(ヒドロキシメチル)ベンジル、4−クロロベンジル、4−フルオロベンジル、および4−ヒドロキシベンジルから選択され、
は、tert−ブチルまたはトリフロロメチルであり;
は、水素、カルボキシ、シアノ、アルキル、またはヒドロキシアルキルから独立して選択され、
考えられるすべての光学異性体およびそれらのジアステレオ異性体を含む。
【0006】
本出願の目的において:
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素から選択されるハロゲン原子を指し;
用語「アルキル」は、直鎖状または分枝状の(C−C)アルキル基を指し;
用語「アルコキシ」は、直鎖状または分枝状の(C−C)アルコキシ基を指し;
用語「アリール」は、本明細書において上記で定義されるように、一つ以上の互いに同一または異なり得るハロゲン、アルキル、アルコキシの基で場合により置換されてもよいフェニル、シアノまたはアミノの基を指し;
用語「ヘテロアリール」は、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、ピリジンまたはピリミジンなどの互いに同一または異なり得る一つ以上の窒素、酸素、または硫黄の原子を含有する5員または6員のヘテロ環を指す。
【0007】
式(I)の化合物の第1の好ましいグループでは:
Rは、塩素または臭素であり;
は、2−ヒドロキシエチルであり;
は、tert−ブチルまたはトリフルオロメチルであり;
は、水素である。
【0008】
式(I)の化合物の第2の好ましいグループでは:
Rは、塩素または臭素であり;
は、2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
は、トリフルオロメチルであり;
は、水素である。
【0009】
式(I)の化合物の第3の好ましいグループでは:
Rは、メチル、フェニル、ピリジン、または4−(置換)−フェニルであり;
は、(R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
は、トリフルオロメチルであり;
は、水素である。
【0010】
式(I)の化合物の第4の好ましいグループでは:
Rは、塩素または臭素であり;
は、(R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
は、トリフルオロメチルであり;
は、水素である。
【0011】
特に好ましい化合物の例は:
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(tert−ブチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(tert−ブチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−フェニル−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(ピリジン−3−イル)−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(4−クロロフェニル)−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア
である。
【0012】
一般式(I)の化合物は、R、RおよびRが上記定義のとおりである式(II)の化合物と、
【0013】
【化2】


およびRが上記定義のとおりである式(III)の化合物:
【0014】
【化3】


との反応などの従来の方法により調製することができる。
【0015】
式(I)の化合物、それらの異性体および塩は、バニロイドTRPV1受容体を阻害することが可能であり、炎症状態、慢性神経因性疼痛、過活動膀胱症候群、痔核、炎症性痛覚過敏、術後疼痛、抜歯、気道疾患および消化器系疾患、ならびに腫瘍疼痛の治療のための薬学的組成物の調製に使用することができる。
【0016】
これらの製剤は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences Handbook第17版(Mack Pub編集、米国、ニューヨーク州)に開示される従来の方法および賦形剤により調製できる。
【0017】
本発明は、以下で、スキーム1および実施例において、より詳細に例示される。
【0018】
【化4】

【0019】
試薬および条件:(i)酢酸アニドリド、Pyr;(ii)NBSまたはNCS、DMF、0℃;(iii)10% HCl水溶液、ジオキサン;(iv)R=Brの時、Pd(PPh、NaCO、ボロン酸、DME、90℃;(v)ヒドロキシアルキルハライド、KCO、DMF、100℃;(vi)HCl 37%、EtOH、Rfx;(vii)トリホスゲン、4−(置換)ベンジルアミン、DIEA、CHCl、10分間。
【0020】
置換基:6a:R=Cl、R=2−ヒドロキシエチル;R=tert−ブチル、R=H;6b:R=Br、R=2−ヒドロキシエチル;R=tert−ブチル、R=H;6c:R=Cl、R=2,3−ジヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル、R=H;6d:R=Br、R=2,3−ジヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル、R=H;6e:R=Cl、R=3−ヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル、R=H;6f:R=Cl、R=3−ヒドロキシプロピル;R=tert−ブチル、R=H;6g:R=Cl、R=2−ヒドロキシエチル;R=トリフルオロメチル、R=H;6h:R=Br、R=2−ヒドロキシエチル;R=トリフルオロメチル、R=H;6i:R=フェニル、R=2,3−ジヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル;R=H;6l:R=ピリジン−3−イル、R=2,3−ジヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル;R=H;6m:R=4−(クロロ)−フェニル、R=2,3−ジヒドロキシプロピル;R=トリフルオロメチル;R=H。
【0021】
実施例
反応は、シリカゲル(プレコートしたF245メルクプレート)上で、薄層クロマトグラフィー(TLC)により、ルーチンにモニターし、生成物は、ヨウ素または過マンガン酸カリウム溶液で可視化させた。H NMRスペクトルは、Varian VXR200分光計でCDCl、CFCOOD、またはDMSO−d中で記録した。ピーク位置は、内部標準としてのテトラメチルシランからダウンフィールドした百万分率(δ)で示され、J値はHzで示されている。IRスペクトルは、KBr Wafer法を用いてPye Unicam SP300分光計で記録した。質量スペクトルは、島津製QP5050 DI50分光計で求めた。「軽石油エーテル」という表現は、40℃〜60℃で沸騰させた石油留分を指す。融点(m.p.)は、Buchi−Tottoli器具上で計測し、補正していない。クロマトグラフィーは、Merck 60−200メッシュシリカゲルを用いて行った。合成された化合物は、割り当てられた構造と一致するH NMRスペクトルを示した。元素分析は、C、HおよびNに関して理論値の±0.4%以内であった。
【0022】
実施例1
1.1. 4−アセトキシ−3−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミンの合成
無水酢酸(1ml、10.5mmol)を、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジルアミン塩酸塩(0.5g、2.63mmol)のピリジン(5ml)溶液に加え、混合物を室温で6時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を水(100ml)に懸濁させた。水層を酢酸エチルで抽出し(3×20ml)、合わせた有機相を無水化させ(NaSO)、減圧下で蒸発させて、表題化合物を白色固体(0.45g、収率75%)として得た。
【0023】
【表1】

【0024】
1.2. 2−ブロモ−4−アセトキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
N−ブロモスクシンイミド(6.3mmol、1.1g)を、実施例1.1の4−アセトキシ−3−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミン(1.5g、4.2mmol)の乾燥DMF(8ml)溶液に加え、混合物を0℃で30分間、その後室温で16時間攪拌した。
【0025】
反応物に水(40ml)を加えたところ、白色沈殿物の形成が観察された。
【0026】
固体を濾去し、冷水で2回洗浄し(2×20ml)、その後P上で乾燥して表題化合物を白色固体(1.4g、収率99%)として得た。
【0027】
【表2】

【0028】
2次元NOESY(DMSO−d):2.24ppmでの一重項と7.25ppmでの一重項との結合により、臭素が芳香環の2位に存在することを確認した。
MS:m/z 316(M1214BrNO)。
【0029】
実施例2
2. 2−(フェニル/ピリジン−3−イル/4−(クロロ)−フェニル)−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成の一般的手順
2−ブロモ−4−アセトキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン(600mg、1.9mmol)のDME(15ml)溶液を、混合物にNを5分間通気させることにより脱酸素した。次に、Pd(PPh(0.09モル当量)および適切なボロン酸(1.4モル当量)の無水エタノール(3ml)溶液を加えた。混合物を10分間攪拌し、その後、NaCO(9ml)の2M水溶液を加え、反応物を90℃で12時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、水(60ml)を加えて、水相をEtOAc(3×30ml)で抽出した。再び合わせた有機相をNaSO上で無水化させ、蒸発させて、残渣をクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル 6:4)により精製し表題化合物を固体として得た。
【0030】
2.1. 2−フェニル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表3】

【0031】
2.2. 2−(ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表4】

【0032】
2.3. 2−(4−クロロ)フェニル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表5】

【0033】
実施例3
3.1. 2−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
10%塩酸水溶液(2.5ml)を2−ブロモ−4−アセトキシ−5−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミン2(0.45g、1.66mmol)のジオキサン(15ml)溶液に加え、混合物を2時間還流し、その後冷却し、溶媒を真空下で濃縮し、残渣を10%NaOH水溶液で塩基性化した。得られた固体を濾過により集め、冷水で洗浄し、乾燥させて、表題化合物を定量的収率の白色固体として得た。
【0034】
【表6】

【0035】
3.2. 2−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
化合物3(0.4g、1.46mmol)の乾燥DMF(15ml)溶液に乾燥KCO(2モル当量)および2−ヨードエタノール(2モル当量)を加えた。混合物を6時間還流させ、その後溶媒を減圧下で蒸発させた。水を加えた後、水層をEtOAc(3×25ml)で抽出し、有機相をNaSO上で無水化させ、減圧下で蒸発させて、表題化合物を淡黄色固体(0.38g、収率81%)として得た。
【0036】
【表7】

【0037】
3.3. 2−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−メトキシベンジルアミン塩酸塩の合成
37%塩酸(0.2ml)を、2−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン4(0.1g、0.31mmol)の無水エタノール(5ml)溶液に加え、混合物を12時間還流させた。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をメタノール/エチルエーテル混合物から再結晶して、表題化合物を定量的収率の淡黄色固体として得た。
【0038】
【表8】

【0039】
実施例4
2−(フェニル/ピリジン−3−イル/4−(クロロ)フェニル)−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン合成の一般的手順
2−(フェニル/ピリジン−3−イル/4−(クロロ)フェニル)−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン(1.1mmol)の乾燥DMF(10ml)溶液に、乾燥KCO(2モル当量)および3−クロロ−1,2−ジヒドロキシプロパン(2モル当量)を加えた。混合物を12時間還流し、その後溶媒を減圧下で蒸発させた。水を加えた後、水層をEtOAc(3×25ml)で抽出し、有機相を3%NaOH(20ml)で洗浄し、NaSO上で無水化させ、減圧下で蒸発させて、EtOから結晶化した後に表題化合物を固体として得た。
【0040】
4.1. 2−フェニル−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表9】

【0041】
4.2. 2−(ピリジン−3−イル)−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表10】

【0042】
4.3. 2−(4−クロロ)−フェニル−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン
【表11】

【0043】
実施例5
5.1. 2−ブロモ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
2−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン3(0.3g、1.1mmol)の乾燥DMF(10ml)溶液に、乾燥KCO(2モル当量)および3−クロロ−1,2−ジヒドロキシプロパン(2モル当量)を加えた。混合物を6時間還流させ、その後溶媒を減圧下で蒸発除去させた。水を加えた後、水層をEtOAc(3×25ml)で抽出し、有機相をNaSO上で無水化させ、減圧下で蒸発除去させて、表題化合物を淡黄色固体(0.35g、収率84%)として得た。
【0044】
【表12】

【0045】
5.2. 2−ブロモ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシベンジルアミン塩酸塩の合成
37%塩酸(0.3ml)を、2−ブロモ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン4(0.3g、0.86mmol)の無水エタノール(12ml)溶液に加え、混合物を12時間還流させた。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をメタノール/エチルエーテル混合物から再結晶して、表題化合物を定量的収率の淡橙色固体として得た。
【0046】
【表13】

【0047】
実施例6
2−(フェニル/ピリジン−3−イル/4−(クロロ)−フェニル)−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−ベンジルアミン塩酸塩の合成の一般的手順
37%塩酸(5ml)を、2−(フェニル/ピリジン−3−イル/4−(クロロ)−フェニル)−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン(8mmol)の無水エタノール(25ml)溶液に加え、混合物を12時間還流させた。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させ、そして、残渣をメタノール/エチルエーテルの混合物から再結晶して、定量的収率で表題化合物の固体を得た。
【0048】
6.1. 2−クロロ−4−アセトキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
N−クロロスクシンイミド(3.15mmol、0.42g)を、実施例1.1の4−アセトキシ−3−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミン(0.5g、2.1mmol)の乾燥DMF(6ml)溶液に加え、混合物を0℃で30分、次に室温で16時間攪拌した。
【0049】
水を反応物(40ml)に加えたところ、白色沈殿物の形成が観察された。
【0050】
固体を濾去し、冷水で2回洗浄し(2×20ml)、次にP上で乾燥させて、表題化合物を白色固体(0.45g、収率83%)として得た。
【0051】
【表14】

【0052】
2次元NOESY分光法(DMSO−d):2.21ppmでの一重項と7.22ppmでの一重項との結合により、臭素が芳香環の2位に存在することを確認した。
MS:m/z 272.1(M1214ClNO)。
【0053】
6.2. 2−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
10%塩酸水溶液(2.5ml)を2−クロロ−4−アセトキシ−5−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミン2(0.45g、1.66mmol)のジオキサン(15ml)溶液に加え、混合物を2時間還流させた。冷却後、溶媒を真空下で還元し、残渣を10%NaOH水溶液で塩基性化した。得られた固体を濾過により集め、冷水で洗浄し、乾燥させて、表題化合物を定量的収率の白色固体として得た。
【0054】
【表15】

【0055】
6.3. 2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミンの合成
乾燥KCO(2モル当量)および2−ヨードエタノール(2モル当量)を、2−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N−アセチル−ベンジルアミン3(0.4g、1.46mmol)の乾燥DMF(15ml)溶液に加えた。混合物を6時間還流させ、その後溶媒を減圧下で蒸発させた。水を加えた後、水層をEtOAc(3×25ml)で抽出し、有機相をNaSO上で無水化させ、減圧下で蒸発させて、表題化合物を淡黄色固体(0.38g、収率81%)として得た。
【0056】
【表16】

【0057】
6.4. 2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−5−メトキシベンジルアミン塩酸塩の合成
37%塩酸(0.2ml)を、2−ブロモ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−メトキシ−N−アセチルベンジルアミン4(0.1g、0.31mmol)の無水エタノール(5ml)溶液に加え、混合物を12時間還流させた。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をメタノール/エチルエーテルの混合物から再結晶させて、表題化合物を定量的収率の淡黄色固体として得た。
【0058】
実施例7
化合物6a〜6mの合成の一般的手順
トリホスゲン(0.37モル当量)を、CHCl(3ml)に溶解した。4−tert−ブチル/トリフルオロメチルベンジルアミン(0.33mmol)およびDIEA(2.2モル当量)のCHCl(2ml)中の混合物を、トリホスゲンの攪拌溶液に30分間かけてシリンジポンプを用いてゆっくり加えた。5分後、適切なアミン塩酸塩5(0.33mmol)の溶液を一度に加えた。反応混合物を室温で2〜4時間攪拌し、減圧下で蒸発させ、EtOAc(20ml)で希釈し、10% KHSO水溶液、5% NaHCO水溶液、および塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させて、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)により精製し、表題化合物を固体として得た。
【0059】
7.1. 1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(tert−ブチル)−ベンジル]ウレア 6b
【表17】

【0060】
7.2. 1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6c
【表18】

【0061】
7.3. 1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6d
【表19】

【0062】
7.4. 1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6h
【表20】

【0063】
7.5. 1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−フェニル−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6i
【表21】

【0064】
7.6. 1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(ピリジン−3−イル)−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6l
【表22】

【0065】
7.7. 1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(4−クロロ)フェニル−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア 6m
【表23】

【0066】
バイオアッセイ
動物
インビボ実験を、PharmEste srl(イタリア、フェラーラ)とフェラーラ大学と共に、フェラーラ大学のAnimal Care and Use Committeeの承認を得たプロトコールに従って実施した。
【0067】
放射性リガンド結合アッセイ
体重250g〜350gの雄Sprague−Dawleyラットを使用した。結合アッセイでは、ラットを麻酔下で断頭し、脊髄を摘出し、Polytron組織ホモジナイザーを用いて、KCl 5mM、NaCl 5.8mM、CaCl 0.75mM、MgCl 2mM、スクロース320mM、Hepes10mMを含有するpH8.6の氷冷緩衝液中で破砕した(SzallasiおよびBlunberg, 1992;1993)。競合試験では、膜を、[H]RTX(0.4nM)の場合と、試験化合物の濃度を0.1nMから3μMの範囲で増加させた場合とで、37℃で60分間インキュベートした。RTX 1μMの存在下では、非特異的結合の評価は行わなかった。飽和試験および競合試験では、リガンドプログラムにより分析を行った(Bradford, 1976; MunsonおよびRodBard, 1980)。
【0068】
培養ラットの三叉神経節におけるCa2+蛍光測定
較正曲線は、Fura−2−AM−エステルおよび規定濃度の遊離Ca2+を含有する緩衝液を用いて決定した。その後、この較正曲線を用いて、F340/F380の比から得たデータを[Ca2+](nM)に換算した(Kudo, Y)。カプサイシン30nMにより生じる[Ca2+]の濃度増加に対する、化合物6a〜6mによる前処理の効果を調べた。
【0069】
ラットにおけるカプサイシン誘発二次性アロディニア
カプサイシン(5nmol/50μl/paw)を、ジエチルエーテルで麻酔したラットの右足の無毛皮膚の足底面に注射した(Chaplanら、1994)。化合物6cおよび6dは、カプサイシン注射の2時間前に経口で投与した。接触性アロディニアをカプサイシン投与の90分後に評価した。
【0070】
試薬
ストック濃度のカプサイシン(10mM)を無水エタノール中で調製した。化合物6a〜6mは、50% DMSOと50% Tween80の中で調製した。Fura−2−AM−エステルおよびイオノマイシンを100% DMSOに溶解した。他の薬剤はすべて、蒸留水に溶解した。適切な希釈剤を、その後Krebs緩衝液中で作製した。
【0071】
結果
放射性リガンド結合アッセイ
化合物6a〜6mは、表1に報告されるK値で示されるような低濃度で、ラット脊髄膜における結合部位から[H]RTXを移動させた。
【0072】
Ca2+蛍光分析
カプサイシン(30nM)が、ラット三叉神経ニューロン細胞の大部分(95%)において[Ca2+を増大させたことから、これらがTRPV1発現ニューロンであることがわかった。カプサイシン誘発性[Ca2+動員の阻害におけるIC50値を表1にまとめる。
【表24】

【0073】
化合物6cおよび6dの異性体(R)−(−)ならびに(S)−(+)−もまた、ラセミ化合物との活性の差異を評価するために合成した。最も活性な異性体は、(R)−(−)型であり、一方(S)−(+)−型は表2に示すように、少なくとも300倍活性が低かった。
【0074】
2種の別々の異性体の合成から得た結果によると、化合物6i〜6mは、活性(R)−(−)型で直接合成されていた。
【表25】

【0075】
結果は、平均値と95%信頼限界で表す。
【0076】
ラットにおけるカプサイシン誘発二次性アロディニア
さらに拡大した試験において、ラットでのカプサイシン誘発二次性アロディニアに対する化合物6cおよび6dの作用について調べた。カプサイシン投与の90分後、化合物6cおよび6d(共に経口投与で30μmol/kg)は、カプサイシンによるアロディニア誘発作用を有意に防止した(それぞれ、53.1%および47.9%の阻害)。
【0077】
ADME試験
適切な候補薬を選択するために、選択化合物6c、6dとともにそれらの活性異性体について、インビトロでのADME試験を行い、これら化合物の特性を置換基により評価した。
【0078】
インビトロ試験の分析の際、pH=7.0におけるLogD値をコンピュータで算出した:
− 低温保存したヒト肝細胞における代謝安定性;
− HepG2細胞に対する細胞毒性;
− ラットにおけるカセット投与での薬物動態。
【0079】
本発明の化合物のデータを、TRPV1拮抗薬として最近開示された構造的に異なる2種の化合物、JYL1421(Jakabら、2005)およびSB−705498(Ramiら、2006)について得たデータと、広く使用されている短半減期(ナロキソン)と長半減期(トルブタミド)の2種の薬剤について得たデータと比較した。最も関連性の高いADMEデータは、特定の置換基の影響、とりわけ代謝安定性への影響についての迅速な比較を可能にする。
【0080】
肝細胞の調製
細胞を迅速かつ慎重に解凍し、氷冷Krebs-Henseleit緩衝液(KHB)中で希釈した。遠心分離(50g、5分間)の後、上清を排出し、細胞を、凍結保存バイアル中の名目密度に基づき1ml当たりの生細胞の(インキュベート時の最終濃度に対して)2倍を超える密度で、1容量の氷冷KHB中に再懸濁させた。生細胞をトリパンブルー色素排除法により血球計算器を用いて計数し、生肝細胞の密度をKHBの2倍の密度に正確に補正した。
【0081】
HepG2細胞の調製
細胞を3日間培養し、トリプシン処理し、20mlの培地中に再懸濁させた。次いで、細胞を計数し希釈して、40.000細胞/ウェルを96ウェル細胞培養プレート(200μl/well)に播種する場合に適切な最終密度を求めた。
【0082】
細胞をカラム1〜11(カラム12は、細胞のない培地を含む)に播種し、次いで、5%COで37℃にて16〜24時間放置した。
【0083】
化合物の調製
試験化合物および基準化合物を2種類の培養濃度(10μmおよび1μm)で調製した。原液10μlをKHB 0.99ml中に希釈し、濃度を10μmとし、原液5μlをKHB 0.995μl中に希釈し濃度を5μmとした。濃度10μmと濃度1μmの溶液300μlを、それぞれ培養試験管2本と1本とに分注した(Sterilin製TC管17×100mm)。
【0084】
カテーテル挿入覚醒ラットにおけるカセット投与での予備薬物動態試験
化合物を一緒にラットに投与した。化合物は、使用しない場合は、−20℃で保存した。剤形、投与経路、血漿試料同定および薬物動態解析は、標準的なプロトコルに従った(Raynaud, Flら、2004; Manitpisitkul, P.ら、2004; Singh S.ら、2006)。
【0085】
結果
国際公開公報第WO2005/123666A1号に開示される化合物la、lb、lcに対して、この一連の新しいO−ヒドロキシアルキル尿素誘導体は、代謝安定性および細胞毒性において、基準化合物JYL1421およびSB−705498と同等の予想外の明確な改善を示し、良好な半減期、比較的緩徐なクリアランスを示した。また、マイクロモル濃度のIC50で表わされる細胞毒性値も許容可能であった。表3は、国際公開公報第2005/123666号に開示される化合物に対する本発明の2種の化合物のADMEプロファイルについて報告している。
【0086】
また、化合物6cおよび6dの(R)−(−)−異性体は、半減期においてさらなる改善を示し、同時に代謝安定性および低い細胞毒性の良好な値を維持した(表3)。
【0087】
【表26】

【0088】
【表27】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって、
【化5】


式中、Rは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
は、2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル、1,3−ジオキソランエチル、1,3−ジオキサン−メチル、1,3−ジオキソラン−メチル、1,3−ジオキサン−エチル、3−フルオロ−2−ヒドロキシプロピル、3−カルボキシ−2−ヒドロキシ−プロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−プロペン−2−イル、モルホリノエチル、ピペラジノエチル、ヒドロキシメチル、ベンジル、4−(ヒドロキシメチル)ベンジル、4−クロロベンジル、4−フルオロベンジル、および4−ヒドロキシベンジルから選択され;
は、tert−ブチルまたはトリフルオロメチルであり;
は、水素、カルボキシ、シアノ、アルキル、またはヒドロキシアルキルから独立して選択され、
考えられるすべての光学異性体およびそれらのジアステレオ異性体を含み、
ここで、「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から選択されるハロゲン原子であり;
「アルキル」は、直鎖状または分枝状の(C−C)アルキル基であり;
「アルコキシ」は、直鎖状または分枝状の(C−C)アルコキシ基であり;
「アリール」は、上記で定義されるとおりの互いに同一または異なり得る、ハロゲン、アルキル、アルコキシの基、シアノまたはアミンの基の一つ以上と、場合により置換されるフェニルであり;そして
「ヘテロアリール」は、互いに同一または異なり得る、一つまたは複数の窒素、酸素、または硫黄の原子を含有する5員または6員のヘテロ環である、
化合物。
【請求項2】
Rが、塩素または臭素であり;
が、2−ヒドロキシエチルであり;
が、tert−ブチルまたはトリフルオロメチルであり;
が、水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Rが、塩素または臭素であり;
が、2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
が、トリフルオロメチルであり;
が、水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rが、メチル、フェニル、ピリジン、または4−(置換)−フェニルであり;
が、(R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
が、トリフルオロメチルであり;
が、水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
Rが、塩素または臭素であり;
が、(R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロピルであり;
が、トリフルオロメチルであり;
が、水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(tert−ブチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(tert−ブチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−クロロ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−フェニル−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(ピリジン−3−イル)−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−(4−クロロフェニル)−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア;
1−[4−((R)−(−)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ブロモ−5−メトキシベンジル]−3−[4−(トリフルオロメチル)−ベンジル]ウレア
から選択される化合物。
【請求項7】
薬剤として使用するための、請求項1〜6いずれか一項記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
バニロイドTRPV1受容体拮抗薬としての、請求項1〜6いずれか一項記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項9】
炎症状態の治療に用いる薬学的組成物の調製のための、請求項1〜6いずれか一項記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項10】
炎症状態が、慢性神経因性疼痛、過活動膀胱症候群、腫瘍疼痛、痔核、炎症性痛覚過敏、術後疼痛、抜歯、気道疾患および消化器系疾患から選択される、請求項9記載の化合物の使用。
【請求項11】
適切な賦形剤および/またはビヒクルと混合される、請求項1〜6いずれか一項記載の式(I)の化合物を含む薬学的組成物。

【公表番号】特表2010−513455(P2010−513455A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542247(P2009−542247)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際出願番号】PCT/IB2007/003784
【国際公開番号】WO2008/075150
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(506416846)ファルメステ・エス.アール.エル. (3)
【氏名又は名称原語表記】PHARMESTE S.R.L.
【Fターム(参考)】